JP2004348437A - リソース管理装置、リソース管理方法及び記録媒体 - Google Patents

リソース管理装置、リソース管理方法及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】複数のメディア処理を効率良く並行して行なうリソース管理装置及びリソース管理方法を提供する。
【解決手段】リソース管理装置は、アプリケーションプロセッサ101と、それぞれ基本機能と拡張機能とを有する機能モジュール、輻輳解析部222、データベース部221及びシステム管理部220を有しているメディア処理プロセッサ102とを備えている。ユーザからの機能追加要求に際して輻輳が検出される場合、輻輳解析部222が拡張機能の中から削除対象候補を選択し、該拡張機能を削除した後要求された機能を追加する。これにより、拡張リソースから基本リソースに優先的にリソースが割当てられることができるので、リソースを効率的に使用することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メディア処理を行うメディア処理プロセッサにおいて、複数のメディアモジュールの同時実行を可能にするリソース管理装置及びリソース管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、メディア処理のリソース管理方法として、各メディア処理で使用するリソースの最大値を予め定義しておき、メディア処理の実行時には、定義した最大値分のリソースを確保することによりリアルタイム性を保証する方法があった。この方法では、定義した最大値を越えないようにリソース割当てを制御することで複数のメディア処理の同時実行を実現していた。このような技術は、例えば特許文献1に開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−289115号公報(第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、単一のメディア処理プロセッサにおいて処理するメディアの種類が増え、かつ、複数のメディア処理を同時に行う必要性が増加しているため、リソースが不足した場合に、メディア処理が使用するリソースを最適に配分することによりメディア処理の並列度を向上させる重要性が近年、より一層高まっている。
【0005】
従来の技術は、複数のメディア処理を同時に行う場合において、メディア処理プロセッサ内リソースの最適配分を考慮したものではなく、各メディア処理ごとに常に一定量のリソースを必要としていた。このため、配分されたメディアプロセッサ内のリソースに無駄が生じ、リソースを効率的に配分することができなかった。
【0006】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、より多くのメディアモジュールの同時実行を可能にするメディア処理方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のリソース管理装置は、メディア処理を行なうためのメディアモジュールと、機能追加要求に際し、リソースの輻輳を生じる場合に、上記メディアモジュールの機能情報と上記メディア処理機能についてのリソース情報とを含むモジュール情報と、上記メディア処理機能の起動状態を示すモジュール状態情報とを参照してリソース配分を変更する輻輳解析部と、上記輻輳解析部が変更したリソース配分に従い、リソースの確保及び解放を行なうシステム管理部とを有するメディア処理プロセッサを備えている。
【0008】
これにより、リソース輻輳時には、輻輳解析部が起動中の機能を削除してリソースの有効利用を図ることができるので、複数のメディア処理を並列して行なうことができる。
【0009】
ここで、上記モジュール情報と上記モジュール状態情報とを格納するデータベース部をさらに備えていることが好ましい。
【0010】
上記メディア処理機能は、メディア処理に必須な基本機能と、付加的な機能である拡張機能とに分かれており、機能追加要求に際し、リソースの輻輳が生じる場合に、上記輻輳解析部は、起動中の上記拡張機能を削除してから追加要求のあった機能を起動させることにより、リソースを有効に配分して遅滞なくメディア処理を行なうことができる。
【0011】
上記メディアモジュールは複数存在し、上記モジュール情報は、メディアモジュール別優先度を含んでおり、上記メディア処理プロセッサは、リソースの輻輳を生じる場合に、上記メディアモジュール別優先度の低い上記メディアモジュールから順に削除対象として決定するためのモジュール決定部をさらに有していることにより、例えば使用頻度の低いメディア処理内の機能から削除して追加要求のあった機能を起動させることができるので、リソースを効率的に配分するとともに、処理のオーバーヘッドを低減してユーザの要求に対する応答速度を向上させることができる。
【0012】
上記モジュール情報は、上記拡張機能についての機能別優先度を含んでおり、上記メディア処理プロセッサは、リソースの輻輳を生じる場合に、上記機能別優先度の低い上記拡張機能から順に削除対象として決定するための機能決定部をさらに有していることにより、優先度の低い拡張機能に使用されていたリソースを追加要求のあった機能に配分することができる、且つ、ユーザの要求に対する応答速度をより向上させることができる。
【0013】
上記メディア処理プロセッサは、リソースの輻輳を生じる場合に、起動中の複数の上記拡張機能の削除を上記メディアモジュールに問い合わせ、且つ、少なくとも最初に応答した上記メディアモジュールの上記拡張機能の削除を決定するための応答処理部をさらに有していることにより、ユーザの要求に対する応答速度を向上させることができる。
【0014】
本発明のリソース管理方法は、拡張機能と、メディア処理に必須な基本機能とに分けられたメディア処理を行なうためのメディアモジュールと、輻輳解析部と、システム管理部とを有するメディア処理プロセッサを備えたリソース管理装置を用いたリソース管理方法であって、機能追加要求に際し、リソースの輻輳を生じる場合に、上記メディアモジュールの機能情報と上記メディア処理機能についてのリソース情報とを含むモジュール情報と、上記メディア処理機能の起動状態を示すモジュール状態情報とを参照して上記輻輳解析部がリソース配分を変更するステップ(a)と、上記ステップ(a)で上記輻輳解析部が変更したリソース配分に従い、上記システム管理部がリソースの確保及び解放を行なうステップ(b)とを含んでいる。
【0015】
この方法により、リソース輻輳時に輻輳解析部がリソースの配分を適宜再配分するので、リソースの有効利用が図られ、結果として複数のメディア処理を並列して行なうことが可能となる。
【0016】
上記ステップ(a)は、上記輻輳解析部が、追加要求された機能が必要とするリソース量と空きリソース量とを比較するステップ(a1)と、上記ステップ(a1)で、空きリソース量が追加要求された機能が必要とするリソース量より少ない場合に、上記輻輳解析部が、上記拡張機能のうちから起動中の機能の削除を問い合わせるステップ(a2)とを含んでいることにより、リソースの有効利用が図られる。
【0017】
上記メディアモジュールは複数存在し、上記モジュール情報は、メディアモジュール別優先度を含んでおり、上記メディア処理プロセッサはモジュール決定部をさらに有しており、上記ステップ(a)は、上記輻輳解析部が、追加要求された機能が必要とするリソース量と空きリソース量とを比較するステップ(a1)と、上記ステップ(a1)で、空きリソース量が追加要求された機能が必要とするリソース量より少ない場合に、上記モジュール決定部が、上記メディアモジュール別優先度の低い上記メディアモジュールから順に削除対象として決定するステップ(a3)と、上記輻輳解析部が、上記ステップ(a3)で決定された上記メディアモジュールのうち、起動中の上記拡張機能の削除を問い合わせるステップ(a4)とを含んでいることにより、リソース輻輳時には、優先度の低いモジュールの機能から削除されるので、リソースを効率的に配分すると同時に、処理のオーバーヘッドを低減し、ユーザの要求に対するレスポンスを向上させることができる。
【0018】
上記モジュール情報は、上記拡張機能についての機能別優先度を含んでおり、上記メディア処理プロセッサは、機能決定部をさらに有しており、上記ステップ(a)は、上記輻輳解析部が、追加要求された機能が必要とするリソース量と空きリソース量とを比較するステップ(a1)と、上記ステップ(a1)で、空きリソース量が追加要求された機能が必要とするリソース量より少ない場合に、上記機能決定部が、上記機能別優先度の低い起動中の上記拡張機能から順に削除対象として決定するステップ(a5)と、上記輻輳解析部が、上記ステップ(a5)で決定された上記拡張機能の削除を問い合わせるステップ(a6)とを含んでいることにより、優先度の低い機能から順に削除することができるので、リソースの有効利用を図りつつ、ユーザの要求に対するレスポンスの向上も併せて図ることができる。
【0019】
上記メディア処理プロセッサは応答処理部をさらに有しており、上記ステップ(a)は、上記輻輳解析部が、追加要求された機能が必要とするリソース量と空きリソース量とを比較するステップ(a1)と、上記ステップ(a1)で、空きリソース量が追加要求された機能が必要とするリソース量より少ない場合に、上記輻輳解析部が、起動中の複数の上記拡張機能の削除を上記メディアモジュールに問い合わせるステップ(a7)と、上記ステップ(a7)の後、上記応答処理部が、少なくとも最初に応答した上記メディアモジュールの上記拡張機能の削除を決定するステップ(a8)と、上記ステップ(a8)の後に応答した上記メディアモジュールに対しては、上記応答処理部がキャンセルを送信するステップ(a9)とを含んでいることにより、応答速度にばらつきがある複数のメディアモジュールがある場合でも、ユーザの要求に対する応答速度を向上させることができる。
【0020】
本発明の記録媒体は、機能追加要求に際し、リソースの輻輳を生じる場合に、上記メディアモジュールの機能情報と上記メディア処理機能についてのリソース情報とを含むモジュール情報と、上記メディア処理機能の起動状態を示すモジュール状態情報とを参照してリソース配分を変更するステップ(a)と、上記ステップ(a)で変更したリソース配分に従い、リソースの確保及び解放を行なうステップ(b)とをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り取り可能な記録媒体である。
【0021】
これにより、コンピュータを用いて複数のメディア処理を並行して行なうことが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0023】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るリソース管理装置の構成例を示すブロック図である。同図に示すように、本実施形態のリソース管理装置100は、CPU(アプリケーション処理プロセッサ)101(以下、アプリケーション処理プロセッサ101と表記する)と、CPU(メディア処理プロセッサ)102(以下、メディア処理プロセッサ102と表記する)と、蓄積メディア150と、メモリ151と、キーデバイス160と、カメラ161と、LCD162と、スピーカ163と、マイク164と、ベースバンド・プロセッサ165とを備えている。
【0024】
また、アプリケーション処理プロセッサ101は、ユーザからの要求に応じてメディアモジュールを制御してメディア処理を行うための各種アプリケーションを備える。本実施形態では、アプリケーション処理プロセッサ101は、メインアプリケーション103と、静止画処理アプリケーション110と、AV再生アプリケーション111と、音声通話アプリケーション112とを備えている。
【0025】
そして、メディア処理プロセッサ102は、例えば160MHzで動作するプロセッサで、アプリケーションからの制御によりメディア処理を行う各種メディアモジュールを備える。本実施形態では、メディア処理プロセッサ102は、メディアモジュールとして静止画処理モジュール113と、AV再生モジュール114と、音声通話モジュール115とを備えている。さらに、メディア処理プロセッサ102は、システム管理部220と輻輳解析部222とを備えている。このシステム管理部220と輻輳解析部222が本実施形態のリソース管理装置の特徴部分であり、後で詳細に説明する。
【0026】
以上のようなアプリケーションやモジュールは、実際には目的の処理を行なうためのソフトウェアの集合であるが、ハードウェアで構成されていても構わない。
【0027】
各メディアモジュールはメディア処理プロセッサ102からメディア処理に必要なプロセッサリソース(以下、CPUリソースと表記する)を割当ててもらうことにより、メディア処理を行うことができる。例えばAV再生モジュール114がAV再生を行うためには、最大52MHzのCPUリソースが必要である。
【0028】
蓄積メディア150は、メディアモジュールによって処理されるメディアデータ、例えばAV再生モジュール114によって処理される音楽/音声データと動画データが多重化されたMPEG4データなどを保持するための不揮発性メモリである。
【0029】
メモリ151は、アプリケーション処理プロセッサ101上で動作する各アプリケーションのプログラムと、メディア処理プロセッサ102上で動作する各メディアモジュールのプログラムと、データベース部221とを保持するための不揮発性メモリである。さらにメモリ151は、メディアモジュールの実行領域として例えば512kBのメモリサイズを含んでいる。データベース部221については、後で詳細に説明する。
【0030】
また、メディアモジュールは、メモリ151からメディア処理に必要な領域(以下、メモリリソースと表記する)を割当ててもらうことにより、メディア処理を行うことができる。例えば音声通話モジュール115が音声通話を行うためには、最大124KBのメモリリソースが必要である。
【0031】
キーデバイス160は、ユーザからのキー入力(図1の信号(1))を受け付け、その内容をメインアプリケーション103に送信し(図1の信号(2))、メインアプリケーション103が、静止画処理アプリケーション110と、AV再生アプリケーション111と、音声通話アプリケーション112のそれぞれに制御信号を送信する(図1の信号(3))。
【0032】
カメラ161は、画像データのビデオ信号を入力し、その画像データをLCD162や静止画処理モジュール113へ出力する。
【0033】
LCD162は、カメラ161やAV再生モジュール114から受け取った画像データのビデオ信号を出力する(図1の信号(11))。このデバイスは複数のメディアモジュールから共有することが可能である。
【0034】
スピーカ163は、AV再生モジュール114や音声通話モジュール115から受け取った音楽/音声データのオーディオ信号を出力する(図1の信号(12))。このデバイスは複数のメディアモジュールから共有することが可能である。
【0035】
マイク164は、音声データの音声信号を入力し、その音声データを音声通話モジュール115へ出力する。
【0036】
ベースバンド・プロセッサ165は、例えばW−CDMA方式によって他の装置との通信を行うためのプロセッサであり、受信した音声データを音声通話モジュール115へ出力する。また、音声通話モジュール115から入力された音声データを他の装置へ送信する。
【0037】
メインアプリケーション103は、キーデバイス160から受け取ったユーザからの制御信号(図1の信号(2))を適切なアプリケーションに送信する(図1の信号(3))ことで、各アプリケーションを制御する。
【0038】
静止画処理アプリケーション110は、メインアプリケーション103を介してキーデバイス160からの指示を受け、静止画処理モジュール113へ静止画処理制御要求、例えば静止画撮影開始要求や静止画表示要求を制御信号として送信し、その応答を制御信号として受信する。
【0039】
AV再生アプリケーション111は、メインアプリケーション103を介してキーデバイス160から伝達された指示(図1の信号(3))に応じて、AV再生モジュール114へAV再生制御要求、例えばAV再生開始要求や輪郭強調などの画質調整処理開始要求を制御信号として送信し、且つその応答を制御信号として受信する(図1の信号(4)、(5))。さらに、AV再生アプリケーション111は、AV再生処理動作中に蓄積メディア150からMPEG4などのストリームデータを取り出し(図1の信号(6))、それを多重分離処理した音楽/音声データと動画データとをAV再生モジュール114へ出力する(図1の信号(7)及び信号(8))。
【0040】
音声通話アプリケーション112は、メインアプリケーション103を介してキーデバイス160から受信したユーザの指示に応じて、音声通話モジュール115へ音声通話制御要求、例えば音声通話開始要求や音量設定要求を制御信号として送信し、その応答を制御信号として受信する。
【0041】
静止画処理モジュール113は、静止画処理アプリケーション110からの静止画撮影開始要求の制御信号を受信することで静止画撮影を開始する。静止画処理モジュール113は、カメラ161から受け取った静止画データを、例えばJPEGデータに符号化し蓄積メディア150へ出力する。また、静止画処理モジュール113は、静止画処理アプリケーション110から要求を受けると、その度に応答の制御信号を返す。
【0042】
AV再生モジュール114は、AV再生アプリケーション111からAV再生開始要求の制御信号を受信する(図1の信号(4))ことでAV再生を開始する。AV再生モジュール114は、AV再生アプリケーション111から受け取った音楽/音声データ(図1の信号(8))、例えばAAC(Advanced Audio Coding)データを復号化してスピーカ163へ出力し(図1の信号(10))、これと同時に、受け取った動画データ(図1の信号(7))、例えばMPEG4データを復号化し音楽/音声データと同期してLCD162へ出力する(図1の信号(9))。また、AV再生モジュール114は、AV再生アプリケーション111から要求を受けると、その度に応答の制御信号を返す(図1の信号(5))。
【0043】
音声通話モジュール115は、音声通話アプリケーション112から音声通話開始要求の制御信号を受信することで音声通話を開始する。音声通話モジュール115は、ベースバンド・プロセッサ165から取得した音声データ、例えばAMRデータを復号化してスピーカ163へ出力し、これと同時にマイク164から取得した音声データを符号化しベースバンド・プロセッサ165へ出力することにより音声通話を行う。また、音声通話モジュール115は、音声通話アプリケーション112から要求を受けると、その度に応答の制御信号を返す。
【0044】
図2及び図3は、それぞれ本実施形態のリソース管理装置のうち、アプリケーション処理プロセッサ及びメディア処理プロセッサの構成を詳細に示すブロック図である。これらの図を用いてメディア処理プロセッサについてさらに説明する。
【0045】
メディアモジュールは、アプリケーションを通じてユーザからの機能開始要求を受け取り、それに従って輻輳解析部222へ機能追加要求を制御信号として送信する。また、その機能追加要求に対する輻輳解析部222からの応答を、機能追加応答、あるいは機能追加キャンセルを制御信号として受信する。例えば、音声通話モジュール115は、音声通話アプリケーション112からの音声通話開始要求(図2の信号(3))に従って、輻輳解析部222へ音声通話機能追加要求を送信する(図2の信号(4))。そして、音声通話モジュール115は、輻輳解析部222からの機能追加応答を受信して、音声通話アプリケーション112へ音声通話開始応答を送信する。
【0046】
さらに、リソース不足時(以下、リソース輻輳時と表記する)には、メディアモジュールは輻輳解析部222からの機能削除問合せを制御信号として受信し、その削除問合せに対し、削除応答あるいはキャンセル応答を制御信号として送信する。メディアモジュールは、必要ならばその機能削除処理をアプリケーションへ制御信号として転送し、その応答を制御信号として受信することにより、アプリケーションに任せることができる。例えば、AV再生モジュール114は、輻輳解析部222から起動している動画編集機能の削除問合せを受信すると、AV再生アプリケーション112へ動画編集終了問合せを行う。そして、AV再生モジュール114は、AV再生アプリケーション112からその応答である動画編集終了要求(図3の信号(1))を受信すると、動画編集機能終了処理を行い、削除応答を輻輳解析部222へ送信する(図3の信号(2))。
【0047】
システム管理部220は、輻輳解析部222からのリソース確保要求、及びリソース解放要求を制御信号として受信し、その要求に従ってメディアモジュールが使用する各リソース、CPUリソースと、メモリリソースと、カメラ161、LCD162、スピーカ163、マイク164、ベースバンド・プロセッサ165の各デバイスの確保と解放を行う。さらに、システム管理部220は、各リソースの使用状況を算出し、その結果を制御信号として輻輳解析部222に出力する。
【0048】
データベース部221は、図1に示すようにメモリ151内に存在し、各メディアモジュールをサポートする機能情報と、各機能を実行するとき必要なリソース情報とを、モジュール情報として保持している。
【0049】
ここで、機能情報は、基本機能と拡張機能とから構成され、リソース情報はCPU演算量、メモリから確保した領域サイズ、使用するデバイスの列挙などから構成されている。
【0050】
基本機能とはメディアモジュールのプリミティブな機能であり、当該メディアモジュールに最低限必要とされる機能を含む。これに対し、拡張機能とは基本機能に付随する機能である。音声通話モジュール115では基本機能として音声通話機能を持ち、拡張機能として音声メモ録音機能と、音声メモ再生機能とを持つ。また、AV再生モジュール114では基本機能としてAV再生機能を持ち、拡張機能としてグラッフィクスとの合成などの動画編集機能と、輪郭強調などの画質調整機能などを持つ。
【0051】
さらに、データベース部221は、起動したメディアモジュールとその中で使用中の機能についてのモジュール状態情報を保持している。
【0052】
図4は、本実施形態のリソース管理方法において、データベース部221に格納されるモジュール情報の一例を示す図である。モジュール情報は、以下の項目を含む。
【0053】
(1)メディアモジュール名
(2)機能情報
(ア)サポートする機能
(イ)機能分類。上述の基本機能と拡張機能とに分類される。
【0054】
(3)リソース情報
(ア)CPU演算量(MHz)。メディアモジュールがこの機能を実現するために必要なCPUリソースの量である。
【0055】
(イ)メモリサイズ(KB)。メディアモジュールがこの機能を実現するために必要な命令及びデータを保持するのに必要なメモリリソースの量である。
【0056】
(ウ)使用デバイス。メディアモジュールがメディア処理に必要なデバイスである。複数のデバイスを列挙することができる。また、デバイスには共有可能なデバイスがある。
【0057】
本実施形態のリソース管理装置では、データベース部221には、静止画処理モジュール113と、AV再生モジュール114と、音声通話モジュール115に関するモジュール情報が保持されている。AV再生モジュール114のモジュール情報に含まれる機能情報には基本機能としてAV再生機能があり、拡張機能として動画編集機能と、画質調整機能と、イコライズ機能が設定されている。さらに、リソース情報としてAV再生には、最大52MHzのCPUリソースと最大226KBのメモリリソースが必要で、LCD162とスピーカ163の各デバイスを使用することが設定されている。
【0058】
図5は、本実施形態のメディア処理方法において、データベース部221に格納されるモジュール状態情報の一例を示す図である。モジュール状態情報は、次の項目を含む。
【0059】
(1)起動したメディアモジュール名
(2)起動した機能名
本実施形態のリソース管理装置では、静止画処理モジュール113と、AV再生モジュール114と、音声通話モジュール115に関するモジュール状態情報が保持されている。図5に示す例では、AV再生モジュール114のAV再生機能、動画編集機能、及び画質調整機能が起動され、使用可能であることが設定されている。
【0060】
輻輳解析部222は、メディアモジュールから機能追加要求を制御信号として受信し、機能追加要求に含まれるメディアモジュール名と機能をキーとしてデータベース部221から対応するリソース情報を取得し、同時に、システム管理部220から現在のリソース使用状況を取得することによりリソースの輻輳を解析する。
【0061】
リソースの輻輳がない場合、輻輳解析部222は、追加要求されている機能にリソースを割り当てるためシステム管理部220にリソースの確保を要求し、データベース部221内のモジュール状態情報を更新する。そして、輻輳解析部222はまた、リソース確保の要求に対する結果をメディアモジュールに応答する。
【0062】
一方、輻輳解析部222はリソースの輻輳がある場合、削除対象候補になった拡張機能を保持するメディアモジュールに機能削除問合せを行う。そして、問合せ結果が削除応答であれば、その機能が確保しているリソースを解放するようにシステム管理部220に要求し、その後、要求された機能を追加するためにリソース割当てを要求する。このように、データベース部221のモジュール状態情報を更新し、メディアモジュールに応答する。
【0063】
次に、本実施形態のメディア処理方法におけるリソース輻輳時の処理の流れを説明する。
【0064】
図6は、本実施形態のメディア処理方法において、リソース輻輳時の処理の流れを示すフローチャート図である。輻輳の解析、拡張機能の削除、要求された機能の追加の各処理の流れを以下に説明する。
【0065】
まず、ステップS601で、輻輳解析部222はメディアモジュールから機能追加要求を受信し、その機能追加要求に含まれるモジュール名と拡張機能とをキーとして、データベース部221のモジュール情報から追加する機能についてのリソース情報を取得する。
【0066】
次に、ステップS602で、システム管理部220から現在のリソース使用状況を取得する。本ステップでは、CPU及びメモリのリソース使用状況、及びデバイスの使用状況についての情報を取得する。
【0067】
これに続くステップS603では、上述のステップS601及びS602で取得したリソース情報から、CPUと、メモリと、デバイスのそれぞれに関して追加要求された機能が必要なリソース量と空きリソース量とを輻輳解析部222が比較する。本ステップで追加機能が必要とするリソース量より空きリソース量の方が多い場合(本ステップでYesの場合)、ステップS604へ移行する。空きリソースが十分でない場合(本ステップでNoの場合)、ステップS606へ移行する。
【0068】
次に、ステップS604では、先にステップS601で取得したリソース情報をもとに、輻輳解析部222が、システム管理部220にCPUと、メモリと、デバイスのそれぞれに関してリソースを確保するように要求する。
【0069】
そして、ステップS605では、ステップS604で追加した機能の状態を登録するためデータベース部221のモジュール状態情報を変更し、機能追加要求を送信したメディアモジュールに対して輻輳解析部222が機能追加応答を送信する。この時、後述するステップS612で拡張機能を削除した場合には、この機能の状態もデータベース部221のモジュール状態情報に登録する。
【0070】
一方、ステップS603で追加要求された機能が必要とするリソースを確保できない場合には、輻輳解析部222は、起動している拡張機能の中から削除対象候補となる拡張機能を決定するため、起動しているメディアモジュールを検索する。そして、選択されたメディアモジュールの中から起動している拡張機能を検索し、削除対象候補になりうる拡張機能を検出する。以下にこの手順を示す。
【0071】
まず、ステップS606で、データベース部221に格納されているモジュール状態情報の先頭から順に起動しているメディアモジュールを検索し、見つかった場合(本ステップでYesの場合)には、ステップS607へ移行する。モジュール状態情報のレコードの中から起動しているメディアモジュールが見つからない場合(本ステップでNoの場合)、選択されたメディアモジュール内には、削除可能な拡張機能が見つからなかったとして、ステップS613へ移行する。
【0072】
次に、ステップS607では、先のステップS606で選択されたメディアモジュールにおいて、起動している拡張機能の中から削除すべき拡張機能を一つ決定するために、選択されたメディアモジュールに相当するモジュール状態情報のレコードを、輻輳解析部222が先頭から順に検索する。その結果、モジュール状態情報から起動している拡張機能が見つかった場合(本ステップでYesの場合)、ステップS608へ移行する。モジュール状態情報のレコードから起動している拡張機能が見つからない場合(本ステップでNoの場合)には、選択されたメディアモジュールから削除可能な拡張機能が見つからなかったとして、上述のステップS606へ移行し処理を繰り返す。
【0073】
次いで、ステップS608では、先のステップS607で選択された拡張機能のリソース情報をデータベース部221から取得する。
【0074】
次に、ステップS609では、上述のステップS601、S602、S608でそれぞれ取得したリソース情報から、CPUと、メモリと、デバイスのそれぞれに関して、追加要求機能が必要なリソース量と、拡張機能が確保しているリソース量と空きリソース量との和を比較する。追加機能が必要とするリソース量に比べて、空きリソース量と選択された拡張機能が確保しているリソース量との和が多い場合(本ステップでYesの場合)、削除対象候補となる拡張機能が決定し、ステップS610へ移行する。ここで、1つの拡張機能のみでは追加機能に必要なリソース量を確保できない場合、2つ以上の拡張機能を削除対象としてもよい。一方、追加機能が必要とするリソースが確保できない場合(本ステップでNoの場合)、選択された拡張機能は、削除対象候補ではない、として上述のステップS607へ移行し処理を繰り返す。
【0075】
続いて、ステップS610では、上述のステップS606で選択されたメディアモジュールに対して輻輳解析部222が機能削除問合せを行い、それに対する応答を待つ。
【0076】
次に、ステップS611では、先のステップS610でメディアモジュールに対して行った機能削除問合せの応答を判定する。すなわち、機能削除問い合わせの応答が、削除応答である場合(本ステップでYesの場合)、その拡張機能が削除されることが決定しステップS612へ移行する。また、応答がキャンセルである場合(本ステップでNoの場合)、その拡張機能は削除できないことが決定し、上述のステップS607へ移行して処理を繰り返す。
【0077】
次に、ステップS612で、輻輳解析部222は、削除決定した拡張機能を削除するために、上記ステップS608で取得したリソース情報をもとに、システム管理部220にCPUと、メモリと、デバイスのそれぞれに関してリソースを解放するように要求する。そして、上述のステップS604へ移行する。
【0078】
これに対し、ステップS613では、上述のステップS606で削除可能な拡張機能が見つからなかった場合、機能追加要求を送信したメディアモジュールに対して輻輳解析部222が機能追加キャンセルを送信する。以上の手順で輻輳解析は行われる。
【0079】
次に、本実施形態のリソース管理装置における輻輳解析について、例を挙げて具体的に説明する。
【0080】
図7は、本実施形態のリソース管理装置において、CPUのリソース占有率の変化を示す図である。特に、音声通話機能追加前と追加後のCPUリソースの変化を示すために、時間Aと時間Bの時点における各メディアモジュールのCPUリソースの占有率について示している。
【0081】
図5に示すように、AV再生モジュール114のAV再生機能と、動画編集機能と、画質調整機能とが起動され使用可能である状態で、ユーザから音声通話アプリケーション112に音声通話要求があった場合(図2の信号(1)、(2))に、音声通話アプリケーション112は、音声通話モジュール115へ音声通話開始要求を送信する(図2の信号(3))。音声通話モジュール115はその要求を受けて輻輳解析部222へ音声通話機能追加要求を送信する(図2の信号(4))。
【0082】
音声通話機能追加要求を受け取った輻輳解析部222は、その要求に含まれるメディアモジュール名と機能、すなわち音声通話モジュールと音声通話とをキーとして、図4に示すデータベース部221のモジュール情報から音声通話機能のリソース情報(CPU演算量34MHz(CPUリソースの21%に相当)とメモリサイズ124KBが必要で、使用デバイスとしてスピーカ163とマイク164を使用)を取得する(図2の信号(5))。
【0083】
これと同時に、システム管理部220から、CPUに関しては160MHzのリソースのうち、図7に示すようにAV再生モジュール114がリソースの90%を確保しており、10%が未割当てであること、メモリに関しては512KBのリソースのうち、図2に示すようにAV再生モジュール114が424KBを確保しており、88KBが未割当てであること、デバイスに関しては、図4に示すようにAV再生モジュール114がLCD162とスピーカ163を使用しているというリソース使用状況を取得する(図2の信号(6))。なお、CPUに関するリソースの内訳は、AV再生が33%の52MHz、動画編集が35%の56MHz、画質調整が22%の35MHzである。
【0084】
次に、輻輳解析部222は、CPU、メモリ、デバイスについて追加要求機能の音声通話が必要とするリソース量と空きリソース量について比較する。比較の結果、CPUリソースについては21%のリソース要求に対して10%の空きリソースしかないため、輻輳していることを検出する。メモリリソースについても124KBのリソース要求に対して、88KBの空きしかなく輻輳が検出される。さらに、デバイスリソースについては、スピーカ163がAV再生モジュール114により使用中であるが、共有デバイスであるため輻輳は検出されない。よって、CPUリソースとメモリリソースから輻輳が検出されたため、リソースの輻輳が発生すると判定される。
【0085】
輻輳解析部222は、輻輳を検出した場合、図5に示すデータベース部221のモジュール状態情報をもとに、起動されているメディアモジュールのモジュール情報を先頭から順に読み出す。この際には、モジュール情報のうち、起動されている拡張機能が確保しているリソース情報があるか否かを、モジュール情報の先頭から順に読み出す。
【0086】
これにより、図4のモジュール情報からは、まずはじめにAV再生モジュール114の動画編集機能のリソース情報(CPU演算量56MHz(CPUリソースの35%に相当)とメモリサイズ159KBが必要)が読み出される(図2の信号(7))。
【0087】
次に、輻輳解析部222は、CPU、メモリ、デバイスについて追加要求機能の音声通話が必要とするリソース量と、動画編集機能を解放した場合のリソース量について比較する。比較の結果、CPUリソースについては21%のリソース要求に対して35%+10%=45%の空きリソースがあるため、さきほど検出されていた輻輳が検出されなくなる。また、メモリリソースについては124KBのリソース要求にたいして159KB+88KB=247KBの空きリソースがあるため、さきほど輻輳が検出されていた輻輳が検出されなくなる。よって、リソースの輻輳が発生しないことが判定され、動画編集機能は削除対象候補になる。
【0088】
続いて、輻輳解析部222は、削除対象候補である動画編集機能を保持するAV再生モジュール114に動画編集機能の削除問合せを行う(図2の信号(8))。
【0089】
動画編集機能の削除問合せを受け取ったAV再生モジュール114は、動画編集機能を終了するために、AV再生アプリケーション111に動画編集終了問合せを行う(図2の信号(9))。
【0090】
動画編集終了問合せを受け取ったAV再生アプリケーション111は、動画編集を終了するために、動画編集終了要求をAV再生モジュール114に送信する(図3の信号(1))。この時、必要ならばGUIなどを通じてユーザに動画編集終了確認をおこなってもよい。
【0091】
動画編集終了要求を受け取ったAV再生モジュール114は、動画編集終了処理を行って、削除応答を輻輳解析部222に返す(図3の信号(2))。
【0092】
削除応答を受け取った輻輳解析部222は、前に取得した動画編集機能のリソース情報をもとにシステム管理部220にリソースの解放を要求し、動画編集機能を削除する(図3の信号(3))。この時、図7に示すようにAV再生モジュール114が確保しているCPUリソースは、時点Aの90%から時点Bの55%に減少する。また、メモリリソースについては、図3に示すように424KBから265KBに減少する。
【0093】
リソース解放後、輻輳解析部222は、以前に取得した音声通話機能のリソース情報をもとにシステム管理部220にリソースの確保を要求し、音声通話機能を追加する(図3の信号(4))。この時、図7に示すように音声通話モジュール115が確保しているCPUリソースは、時間Aでの0%から時間Bでの21%に増加する。また、メモリリソースについては、図3に示すように0KBから124KBに増加する。さらに、スピーカ163とマイク164が使用可能になる。
【0094】
次に、輻輳解析部222は、動画編集機能が削除され、音声通話機能が追加された状態を保持するため、図5に示すデータベース部221のモジュール状態情報を更新する(図3の信号(5))。このモジュール状態情報では、AV再生モジュール114の動画編集機能が起動済み状態から削除され、音声通話モジュール115の音声通話機能が起動済み状態に登録される。その後、輻輳解析部222は、音声通話モジュール115に機能追加応答を返す(図3の信号(6))。
【0095】
続いて、機能追加応答を受け取った音声通話モジュール115は、音声通話アプリケーション112に音声通話開始応答を返す(図3の信号(7))。
【0096】
以上の処理を行うことにより、図7に示すように、時間AでAV再生モジュール114のみが動作している状態から、音声通話アプリケーション112からの音声通話開始要求に応じてAV再生モジュール114の動画編集機能を削除し、音声通話機能を追加することになる。従って、時間BではAV再生モジュール114と音声通話モジュール115とが並行して動作している状態に移行している。
【0097】
以上の方法により、メディアモジュールでサポートする機能を基本機能と拡張機能に分類し管理することにより、リソース輻輳時に拡張リソースから基本リソースに優先的にリソースが割当てられることができるようになる。言い換えれば、新たな機能を起動させる場合に、起動済みであっても使用していない拡張機能を削除することで、リソースを有効に使用することが可能になる。従って、本実施形態のメディア処理方法を用いれば、複数のメディア処理を不具合なく並行して行なうことができる。
【0098】
なお、本実施形態において、基本機能と拡張機能の分類の例として、静止画処理と、AV再生処理と、音声通話処理を例として示したが、機能の分類形態はこれに限らない。例えば、AV再生処理においてMP3や、AACや、WMAといったオーディオファイルを再生するために必要なリソースも、それぞれ拡張機能として分類できる。更に、リソース管理装置が扱うリソースをCPUと、メモリと、デバイスに限定したが、さらにDMAバンド幅などをリソースとして追加してもよい。
【0099】
また、本実施形態のリソース管理装置は、アプリケーション処理プロセッサとメディア処理プロセッサとが個別に設けられていたが、これらがアプリケーション処理とメディア処理を共通のプロセッサで行なう場合にも、本実施形態のメディア処理方法は適用できる。
【0100】
なお、本実施形態のリソース管理装置では、モジュール情報を格納するデータベース部221がメディア処理プロセッサ102内に設けられていたが、データベース部221をリソース管理装置の外部に設けていてもよい。
【0101】
(第2の実施形態)
図8は、本発明の第2の実施形態に係るリソース管理装置の構成例を示すブロック図である。
【0102】
同図に示す本実施形態のリソース管理装置100は、アプリケーション処理プロセッサ101と、メディア処理プロセッサ102とを備えている。
【0103】
アプリケーション処理プロセッサ101は、メインアプリケーション103と、静止画処理アプリケーション110と、AV再生アプリケーション111と、音声通話アプリケーション112とを有している。
【0104】
また、メディア処理プロセッサ102は、静止画処理モジュール113と、AV再生モジュール114と、音声通話モジュール115と、システム管理部220と、輻輳解析部322と、データベース部321と、モジュール決定部323とを有している。
【0105】
本実施形態のリソース管理装置は、モジュール決定部323がメディア処理プロセッサ102内に設けられている点が第1の実施形態のリソース管理装置と異なっている。また、第1の実施形態のリソース管理装置におけるデータベース部221、輻輳解析部222は、本実施形態のリソース管理装置ではそれぞれデータベース部321、輻輳解析部322となっている。
【0106】
本実施形態のリソース管理装置に追加された構成要素について、以下に説明する。
【0107】
図9は、本実施形態のリソース管理方法において、データベース部321に格納されるモジュール情報の一例を示す図であり、図10は、本実施形態のメディア処理方法において、データベース部321に格納されるモジュール状態情報の一例を示す図である。
【0108】
図9に示すモジュール情報と図10に示すモジュール状態情報とは、共にデータベース部321に保持されている。ここで、モジュール情報は、図4に示すモジュール情報と同じく機能情報とリソース情報から構成されているが、機能情報にメディアモジュール別優先度が追加されている。
【0109】
メディアモジュール別優先度は、リソース輻輳時に、起動している拡張機能の中で削除するものはどれであるかを指定する、つまり削除対象候補を決定するための指標である。第1の実施形態では、リソース輻輳時にデータベースの先頭から削除対象候補となりうる拡張機能を検索することにより削除対象候補となった拡張機能を削除していたが、削除された拡張機能がすぐに必要になり、別の拡張機能を削除してその機能を追加するといったことが起こる可能性があった。そこで、本実施形態では、あらかじめユーザの使用頻度などをもとに拡張機能に削除時の優先順位を付けることとし、機能の追加と削除が不必要に繰り返されるのを防ぐこととしている。
【0110】
本実施形態の例では、図9のモジュール情報において、ユーザの使用頻度に応じて静止画処理モジュール113に優先度7を、AV再生モジュール114に優先度5を、音声通話モジュール115に優先度2をつけている。ここでは、メディアモジュール別優先度は番号の小さいものから順に高くなるものとする。
【0111】
また、モジュール決定部323は、輻輳解析部322からのモジュール決定要求を制御信号として受信すると、データベース部321からモジュール情報とメディアモジュール状態情報を読み出し、起動しているメディアモジュールの中からメディアモジュール別優先度の一番低いメディアモジュールを検索する。モジュール決定部323は、その結果、見つかったメディアモジュール名を制御信号として輻輳解析部322に出力する。
【0112】
輻輳解析部322から、同一の機能追加要求に対して、再度モジュール決定要求があった場合には、モジュール決定部323は、前回返したメディアモジュールの次に高い優先度をもつメディアモジュール名を返す。
【0113】
輻輳解析部322は、第1の実施形態で示した輻輳解析部222の機能に加えて、機能追加要求時においてリソースの輻輳を検出した場合、削除対象候補となりうる拡張機能を決定するためにモジュール決定部323にモジュール決定要求を制御信号として送信する。その後、輻輳解析部322は、モジュール決定部323からメディアモジュール名を制御信号として受信する。
【0114】
本発明の実施の形態における輻輳解析部322が、輻輳を解析し、リソース輻輳時にはモジュール決定部を使用して削除対象候補となった拡張機能を削除し、要求された機能を追加する処理の流れを図を用いて説明する。
【0115】
図11は、本実施形態のメディア処理方法において、リソース輻輳時の処理の流れを示すフローチャート図である。
【0116】
まず、ステップS701で、輻輳解析部322は、メディアモジュールから機能追加要求を受信すると、その要求に含まれるモジュール名と拡張機能とをキーとしてデータベース部321のモジュール情報から追加する機能についてのリソース情報を取得する。
【0117】
次に、ステップS702で、システム管理部220から現在のリソース使用状況を取得する。
【0118】
続いて、ステップS703で、上述のステップS701、S702で取得したリソース情報及びリソース使用情報から、CPUと、メモリと、デバイスのそれぞれに関して追加要求された機能に必要とされるリソース量と空きリソース量とを比較する。追加機能が必要なリソース量より空きリソース量が多い場合(本ステップでYesの場合)、ステップS704へ移行する。また、空きリソースが十分でない場合(本ステップでNoの場合)、ステップS706へ移行する。
【0119】
そして、ステップS704で、追加要求された機能が必要とするリソースが確保できる場合に、輻輳解析部322は、上記ステップS701で取得したリソース情報をもとに、システム管理部220にCPUと、メモリと、デバイスのそれぞれに関してリソースを確保するように要求する。
【0120】
次に、ステップS705で、輻輳解析部322は、上述のステップS704で追加した機能の状態を登録するためにデータベース部321内のモジュール状態情報を変更し、機能追加要求を送信したメディアモジュールに対して機能追加応答を送信する。この時、後述するステップS713で拡張機能を削除した場合には、この機能の状態もデータベース部321のモジュール状態情報に登録する。
【0121】
一方、追加要求された機能が必要とするリソースを確保するのに十分なリソースがない場合(ステップS703でNoの場合)、輻輳解析部322は、起動している拡張機能の中から削除対象候補となる拡張機能を決定するため、モジュール決定部323にモジュール決定要求を行う。そして、輻輳解析部322は、選択されたメディアモジュールの中で起動している拡張機能を検索し、削除対象候補となりうる拡張機能を検出する。
【0122】
まず、ステップS706で、輻輳解析部322は、起動しているメディアモジュールの中からモジュール別優先度に基づいてメディアモジュールを一つ選択するため、モジュール決定部323にモジュール決定要求を送信する。
【0123】
続いて、ステップS707では、起動しているメディアモジュールがあるかどうかを判定する。ここで、メディアモジュールが見つかったという応答がモジュール決定部から返った場合(本ステップでYesの場合)には、ステップS708へ移行する。一方、メディアモジュールが見つからなかったという応答が返った場合(本ステップでNoの場合)、削除可能な拡張機能が見つからなかったとして、ステップS714へ移行する。
【0124】
次に、ステップS708で、先のステップS707で選択されたメディアモジュールにおいて、起動している拡張機能の中から一つを削除候補として決定するために、輻輳解析部322は、選択されたメディアモジュールに対応するモジュール状態情報のレコードの先頭から順に検索する。本ステップでモジュール状態情報から起動している拡張機能が見つかった場合(本ステップでYesの場合)、ステップS709へ移行する。また、モジュール状態情報のレコードから起動している拡張機能が見つからない場合(本ステップでNoの場合)、選択されたメディアモジュールから削除可能な拡張機能が見つからなかったことで、ステップS706へ移行し、処理を繰り返す。
【0125】
次に、ステップS709では、先のステップS708で選択された拡張機能のリソース情報をデータベース部321から取得する。
【0126】
次いで、ステップS701では、輻輳解析部322が、上述のステップS701と、S702、S709で取得したリソース情報をもとに、CPUと、メモリと、デバイスのそれぞれに関して、追加要求機能が必要なリソース量と、拡張機能が確保しているリソース量と空きリソース量との和を比較する。本ステップで、追加機能が必要とするリソース量より空きリソース量と選択された拡張機能が確保しているリソース量との和の方が多い場合(本ステップでYesの場合)、削除対象候補となる拡張機能が決定し、ステップS711へ移行する。また、追加機能が必要とするリソースを確保できない場合(本ステップでNoの場合)、選択された拡張機能は、削除対象候補ではないとして上述のステップS708へ移行し処理を繰り返す。なお、1つの削除候補では十分な空きリソースが確保できない場合、再度本ステップの処理を行なう際に、複数個の削除候補を選択することもできる。
【0127】
そして、ステップS711では、削除対象候補が決定された場合(ステップS710でYesの場合)に、輻輳解析部322が上記ステップS706で選択されたメディアモジュールに対して機能削除問合せを行い、それに対する応答を待つ。
【0128】
次に、ステップS712では、上述のステップS711で行った機能削除問合せの応答が削除応答である場合(本ステップでYesの場合)、その拡張機能が削除されることが決定し、ステップS713へ移行する。また、応答がキャンセルである場合(本ステップでNoの場合)、その拡張機能は削除できないことが決定し、上記ステップS708へ移行して処理を繰り返す。
【0129】
次いで、ステップS713では、削除決定した拡張機能を削除するために、上記ステップS709で取得したリソース情報をもとに、輻輳解析部322がシステム管理部220にCPUと、メモリと、デバイスのそれぞれに関してリソースを解放するように要求する。そして、処理はステップS704へ移行する。
【0130】
一方、ステップS714では、上述のステップS707において、起動しているメディアモジュールが見つからなかった場合(ステップS707でNoの場合)、機能追加要求を送信したメディアモジュールに対して機能追加キャンセルを送信する。以上の手順で、輻輳解析を行なうことができる。
【0131】
次に、本実施形態のリソース管理装置における輻輳解析について、例を挙げて具体的に説明する。
【0132】
図12(a)は、第1の実施形態のリソース管理装置において、CPUのリソース占有率の変化を示す図であり、(b)は、本実施形態のリソース管理装置において、CPUのリソース占有率の変化を示す図である。なお、同図は、静止画処理モジュール113と、AV再生モジュール114と、音声通話モジュール115とが確保しているメモリリソースの割合を図示しており、特に、メディアモジュール別優先度の有効性を示すために、アプリケーションから2つの異なる拡張機能の開始要求が交互に行われる場合について示している。
【0133】
図10に示す例では、静止画処理モジュール113の静止画撮影機能と静止画編集機能が起動され、AV再生モジュール114のAV再生機能と画質調整機能が起動され、音声通話モジュール115の音声通話機能が起動されて、それぞれが使用可能である状態となっている。
【0134】
この状態で、ユーザから音声通話アプリケーション112を通じて音声通話モジュール115へ音声メモ録音開始要求があると、音声通話モジュール115はその要求を受けて輻輳解析部322へ音声メモ録音機能の追加要求を送信する。
【0135】
音声メモ録音機能の追加要求を受け取った輻輳解析部322は、音声通話モジュールと音声メモ録音とをキーとして図9に示すデータベース部321のモジュール情報から音声メモ録音のリソース情報(CPU演算量10MHz(CPUリソースの6%に相当)とメモリサイズ21KB(メモリリソースの4%に相当)が必要)を取得する。
【0136】
これと同時に、輻輳解析部322は、システム管理部220から次のようなリソース使用状況を取得する。
【0137】
CPUに関しては160MHzのリソースのうち、図9に示すように静止画処理モジュール113がリソースの10%(内訳は、静止画撮影が5%の8MHz、静止画編集が5%の7MHz)を、AV再生モジュール114がリソースの55%(内訳は、AV再生が33%の52MHz、画質調整が22%の35MHz)を、音声通話モジュール115の音声通話がリソースの21%にあたる34MHzをそれぞれ確保しており、残り14%が未割当てである。メモリに関しては512KBのリソースのうち、図12に示すように静止画処理モジュール113がリソースの22%(内訳は、静止画撮影が15%の78KB、静止画編集が6%の33KB)を、AV再生モジュール114がリソースの52%(内訳は、AV再生が44%の226KB、画質調整が8%の39KB)を、音声通話モジュール115の音声通話がリソースの24%にあたる124KBをそれぞれ確保しており、残り2%が未割当てである。デバイスに関しては、図9に示すように、静止画処理モジュール113がLCD162を、AV再生モジュール114がLCD162とスピーカ163を、音声通話モジュール115がスピーカ163とマイク164とベースバンド・プロセッサ165を使用している。
【0138】
次に、輻輳解析部322は、CPU、メモリ、デバイスについて追加要求機能である音声通話が必要とするリソース量と空きリソース量とを比較する。比較の結果、CPUリソースについては6%のリソース要求に対して14%の空きリソースがあるため、輻輳は検出されない。メモリリソースについては、図12(b)に示すように4%のリソース要求に対して空きが2%しかないため、輻輳解析部322は輻輳を検出する。さらに、デバイスリソースについては、輻輳は検出されない。よって、メモリリソースから輻輳が検出されたため、リソースの輻輳が発生することが判定される。
【0139】
図12(a)に示すように、第1の実施形態のリソース管理装置において輻輳が検出された場合、輻輳解析部222は、図10に示すモジュール状態情報の先頭から一番近い起動済み拡張機能である画質調整機能を削除対象候補に決定し、AV再生モジュール114に機能削除を要求する。その結果、画質調整機能が削除され、輻輳解析部222は要求された音声メモ録音機能を追加する。そして、音声通話アプリケーション112は音声メモ録音を開始する。
【0140】
しかし、しばらく後、ユーザからAV再生アプリケーション111を通じてAV再生モジュール114へ画質調整機能の開始要求があると、図12(a)に示すように輻輳解析部222はリソースの輻輳を検出し、図10に示すモジュール状態情報の先頭から一番近い起動済み拡張機能を決定する。この際に、輻輳解析部222は、先程追加された音声メモ録音機能を削除対象候補として決定し削除する。そして、画質調整処理が起動する。
【0141】
その後、再度ユーザから音声メモ録音機能の追加要求があると、輻輳解析部222は先程起動した画質調整機能を削除して音声メモ録音機能を追加する。
【0142】
以上のように、第1の実施形態のリソース管理装置では、ユーザからの拡張機能開始要求ごとに機能の追加と削除が発生している。このように、リソース輻輳状態においてユーザが拡張機能を次々と使用するような場合、機能追加と削除にともなう無駄なオーバヘッドが発生する。
【0143】
これに対し、本実施形態のリソース管理装置において、輻輳解析部322が輻輳を検出した場合には、削除対象候補となる拡張機能を決定するため、モジュール決定部323にモジュール決定要求を送信する。
【0144】
モジュール決定要求を受信したモジュール決定部323は、図9に示すモジュール情報と図10に示すモジュール状態情報から起動中のメディアモジュールの中で優先度の一番低い静止画処理モジュールを輻輳解析部322へ返す。
【0145】
次に、モジュール決定部323から静止画処理モジュールが選択されると、輻輳解析部322は、図10に示す静止画処理モジュール内のモジュール状態情報を検索し、先頭から順に起動している拡張機能を読み出す。ここでは、図12(b)に示すように、静止画編集機能が削除対象候補として決定されて削除される。
【0146】
その後、ユーザから音声メモ録音機能の開始要求が出された場合、すでに起動済みであるので拡張機能の削除および追加を再度行なう必要はない。
【0147】
以上のように、本実施形態のリソース管理装置では、図12(b)に示すようにユーザから画質調整機能の開始要求と音声メモ録音の開始要求とが交互に出されても拡張機能の追加、あるいは削除が発生しない。すなわち、あらかじめユーザの使用頻度が高い順にメディアモジュールの優先度を決めておくことで、余計な機能追加と削除の手間が省けるので、ユーザの要求に対する応答速度が向上する。
【0148】
このように、メディア処理の各機能を基本機能と拡張機能に分けた上で、メディアモジュールごとに優先度を設定することで、リソース輻輳時に優先度の低いメディアモジュールから所望のメディアモジュールへとリソースが割り当てられることとなり、リソースを効率的に配分することができるようになる。従って、本実施形態のリソース管理装置によれば、第1の実施形態よりもさらに効率的に複数のメディア処理を並列して行なうことが可能となる。
【0149】
なお、本実施形態のメディア処理方法では、メディアモジュール別優先度の例として、ユーザの使用頻度に応じた優先度を示したが、優先度のつけ方はこれに限らない。
【0150】
また、メディアモジュール別優先度は固定されている必要はなく、動的につけてもよい。例えば、使用頻度の高い機能はユーザごとに異なっているので、メモリ151に各機能の使用履歴などを記憶しておき、これに基づいて優先度を決定することもできる。
【0151】
(第3の実施形態)
図13は、第3の実施形態に係るリソース管理装置の構成例を示すブロック図である。
【0152】
同図に示す本実施形態のリソース管理装置100は、アプリケーション処理プロセッサ101と、メディア処理プロセッサ102とを備えている。
【0153】
アプリケーション処理プロセッサ101は、メインアプリケーション103と、静止画処理アプリケーション110と、AV再生アプリケーション111と、音声通話アプリケーション112とを有している。
【0154】
また、メディア処理プロセッサ102は、静止画処理モジュール113と、AV再生モジュール114と、音声通話モジュール115と、システム管理部220と、輻輳解析部422と、データベース部421と、機能決定部424とを有している。
【0155】
本実施形態のリソース管理装置は、メディア処理プロセッサ102内に機能決定部424が設けられている点が第1の実施形態のリソース管理装置と異なっている。また、データベース部221はデータベース部421に、輻輳解析部222は輻輳解析部422として示している。
【0156】
本実施形態のリソース管理装置による輻輳解析について、以下に説明する。
【0157】
図14は、本実施形態のリソース管理方法において、データベース部421に格納されるモジュール情報の一例を示す図であり、図15は、本実施形態のメディア処理方法において、データベース部421に格納されるモジュール状態情報の一例を示す図である。
【0158】
図14に示すモジュール情報と図15に示すモジュール状態情報とは、共にデータベース部421に保持されている。ここで、モジュール情報は機能情報とリソース情報、及びメディアモジュール別優先度を含んでいる。なお、このモジュール別優先度は、第2の実施形態で説明したものと同じものである。これに加え、本実施形態においてモジュール情報は、機能別優先度も含んでいる。
【0159】
ここで、機能別優先度は、リソース輻輳時にモジュール別優先度を使って選択されたメディアモジュールの中から、削除対象候補となる拡張機能を決定するための指標である。そのため、第1、第2の実施形態と同様に、基本機能に優先度はない。
【0160】
第2の実施形態に係るリソース管理装置では、リソース輻輳時に、モジュール決定部323が優先度の低いモジュールから順に削除対象候補に選定していた。しかし、モジュール全体としての優先度は低くても、使用頻度の高い機能を含む場合には、削除された拡張機能がすぐに必要になり、別の拡張機能を削除してその機能を追加するといったことが起こる可能性があった。このため、本実施形態のメディア処理方法では、モジュールに含まれる拡張機能にも優先度を付して、リソースの輻輳が生じる際には、機能別優先度も参照して削除する機能を決定することとした。
【0161】
本実施形態の例では、図14に示すようにユーザの使用頻度に応じて静止画処理モジュール113に優先度7を、AV再生モジュール114に優先度5を、音声通話モジュール115に優先度2をつけている。また、AV再生モジュール114内の拡張機能をユーザの使用頻度に応じて動画編集機能に優先度2を、画質調整機能に優先度4を、イコライズ機能に優先度5を設定している。ここでは、メディアモジュール別優先度と機能別優先度とも、番号の小さいものから順に高くなっているものとする。
【0162】
機能決定部424は、輻輳解析部422からの機能決定要求を制御信号として受信すると、データベース部421からモジュール情報とメディアモジュール状態情報とを読み出し、起動しているメディアモジュールの中からメディアモジュール別優先度の低いメディアモジュールを選択する。次に、選択したメディアモジュールの起動中の拡張機能の中から起動別優先度の一番低い拡張機能を削除対象拡張機能として検出する。そして、その結果を制御信号として輻輳解析部422に出力する。
【0163】
輻輳解析部422から、同一の機能追加要求に対して、二回目以降の機能決定要求があった場合には、機能決定部424は、前回返した拡張機能の次に高い優先度をもつ拡張機能を返す。
【0164】
輻輳解析部422は、第1の実施形態の輻輳解析部222の機能に加えて、機能追加要求時にリソースの輻輳を検出した場合、削除対象候補となりうる拡張機能を決定するために機能決定部424に機能決定要求を制御信号として送信し、拡張機能を制御信号として受信する。
【0165】
次に、本実施形態のリソース管理装置における輻輳解析部422が、輻輳解析を行なう際の処理の流れを説明する。
【0166】
図16は、本実施形態のメディア処理方法において、リソース輻輳時の処理の流れを示すフローチャート図である。
【0167】
まず、ステップS801で、輻輳解析部422は、メディアモジュールから機能追加要求を受信すると、その機能追加要求に含まれるモジュール名と拡張機能とをキーとして、データベース部421内のモジュール情報から追加要求があったモジュールについてのリソース情報を取得する。
【0168】
次に、ステップS802で、輻輳解析部422は、システム管理部220から現在のリソース使用状況を取得する。
【0169】
次いで、ステップS803では、ステップS801、S802で取得したリソース情報から、CPUと、メモリと、デバイスのそれぞれに関して、追加要求された機能が必要とするリソース量と空きリソース量とを比較する。追加機能が要求するリソース量より空きリソース量の方が多い場合(本ステップでYesの場合)、ステップS804へ移行する。また、空きリソースが十分でない場合(本ステップでNoの場合)、ステップS806へ移行する。
【0170】
次に、ステップS804では、追加要求された機能が必要とするリソースが確保可能の場合(ステップS803でYesの場合)に、上記ステップS801で取得したリソース情報をもとに、システム管理部220にCPUと、メモリと、デバイスのそれぞれに関してリソースを確保するように輻輳解析部422が要求する。
【0171】
続いて、ステップS805では、先のステップS804で追加した機能の状態を登録するため、データベース部421のモジュール状態情報を変更し、機能追加要求を送信したメディアモジュールに対して輻輳解析部422が機能追加応答を送信する。この時、後述するステップS812で拡張機能を削除した場合には、この機能の状態もデータベース部421のモジュール状態情報に登録する。
【0172】
一方、ステップS806では、追加要求された機能が必要とするリソースを確保できない場合(本ステップでNoの場合)、輻輳解析部422は、起動している拡張機能の中から削除対象候補となる拡張機能を決定するため、機能決定部424に機能決定要求を行う。
【0173】
次に、ステップS807では、輻輳解析部422が機能決定部424からの応答を受ける。ここで、機能決定部より拡張機能が見つかったという応答が返った場合(本ステップでYesの場合)には、ステップS808へ移行する。また、起動している拡張機能が見つからなかったという応答が返った場合(本ステップS808でNoの場合)、削除可能な拡張機能が見つからなかったとして、ステップS813へ移行する。
【0174】
次いで、ステップS808では、上記ステップS807で選択された拡張機能のリソース情報をデータベース部421から取得する。
【0175】
続いて、ステップS809では、上述のステップS801と、S802と、S808で取得したリソース情報から、CPUと、メモリと、デバイスのそれぞれに関して、追加要求機能が必要とするリソース量と、拡張機能が確保しているリソース量と空きリソース量との和とを比較する。追加機能が必要とするリソース量より空きリソース量と選択された拡張機能が確保しているリソース量との和の方が多い場合(本ステップでYesの場合)、削除対象候補となる拡張機能が決定し、ステップS810へ移行する。また、追加機能が必要とするリソースが確保できない場合(本ステップでNoの場合)、選択された拡張機能は削除対象候補ではない、として上述のステップS806へ移行し、処理を繰り返す。
【0176】
次に、ステップS810では、削除対象候補が決定された場合(ステップS809がYes)に、輻輳解析部422が上記ステップS806で選択されたメディアモジュールに対して機能削除問合せを行い、それに対する応答を待つ。
【0177】
続いて、ステップS811では、先のステップS810で行った機能削除問合せに対する応答が削除応答である場合(本ステップでYesの場合)、その拡張機能が削除されることが決定し、ステップS812へ移行する。また、応答がキャンセルである場合(本ステップでNoの場合)、その拡張機能は削除できないことが決定し、上述のステップS806へ移行して処理を繰り返す。
【0178】
次いで、ステップS812では、削除決定した拡張機能を削除するために、上記ステップS808で取得したリソース情報をもとに、システム管理部220にCPUと、メモリと、デバイスのそれぞれに関してリソースを解放するように輻輳解析部422が要求し、上述のステップS804へ処理が移行する。
【0179】
一方、ステップS813では、先のステップS806で行った拡張機能の検索の結果、削除可能な拡張機能が見つからなかった場合(ステップS807でNoの場合)、機能追加要求を送信したメディアモジュールに対して輻輳解析部422が機能追加キャンセルを送信する。以上の手順によって輻輳解析が行われる。
【0180】
次に、本実施形態のリソース管理装置における輻輳解析について、例を挙げて具体的に説明する。
【0181】
図17(a)は、第1の実施形態のリソース管理装置において、メモリのリソース占有率の変化を示す図であり、(b)は、本実施形態のリソース管理装置において、メモリのリソース占有率の変化を示す図である。なお、図17では、AV再生モジュール114で起動しているAV再生機能と、動画編集機能と、画質調整機能と、イコライズ機能の組み合わせにより、AV再生モジュール114が確保しているメモリリソースの割合が変化することを図示しており、特に、機能別優先度を付する有効性を示すために、アプリケーションから2種類の拡張機能の開始要求が交互に行われる場合について示している。
【0182】
ここでは、図15のモジュール状態情報に示すように、AV再生モジュール114のAV再生機能と、画質調整機能と、イコライズ機能が起動され、且つ、静止画処理モジュール113の静止画撮影機能が起動されて、それぞれが使用可能である状態の例を挙げている。
【0183】
この状態で、ユーザからAV再生アプリケーション111を通じてAV再生モジュール114へ動画編集開始要求があった場合、AV再生モジュール114はその要求を受けて輻輳解析部422へ動画編集機能追加要求を送信する。
【0184】
動画編集機能の追加要求を受け取った輻輳解析部422は、AV再生モジュールと動画編集をキーとして、図14に示すモジュール情報から動画編集のリソース情報(CPU演算量56MHz(CPUリソースの35%に相当)とメモリサイズ159KB(メモリリソースの31%に相当)が必要)を取得する。
【0185】
これと同時に、輻輳解析部422は、システム管理部220から次のようなリソース使用状況を取得する。
【0186】
CPUに関しては160MHzのリソースのうち、図14に示すように静止画処理モジュール113の静止画撮影がリソースの5%にあたる8MHzを、AV再生モジュール114がリソースの67%のリソース(内訳は、AV再生が33%の52MHz、画質調整が22%の35MHz、イコライズが12%の19MHz)をそれぞれ確保しており、残り28%が未割当てである。メモリに関しては、512KBのリソースのうち、図17に示すように静止画処理モジュール113の静止画撮影がリソースの15%にあたる78KBを、AV再生モジュール114がリソースの58%のリソース(内訳は、AV再生が44%の226KB、画質調整が8%の39KB、イコライズが6%の31KB)を使用しており、残り27%の空きがある。デバイスに関しては、静止画処理モジュール113がLCD162を、AV再生モジュール114がLCD162とスピーカ163を使用している。
【0187】
輻輳解析部422は、CPU、メモリ、デバイスについて追加要求機能である動画編集が必要とするリソース量と空きリソース量とを比較する。比較の結果、CPUリソースについては35%のリソース要求に対して28%の空きリソースしかないため輻輳を検出する。メモリリソースについては、図17に示すように31%のリソース要求に対して空きが27%しかないため輻輳を検出する。デバイスリソースについては、輻輳は検出されない。よって、リソースの輻輳が発生することが判定される。
【0188】
第1の実施形態に係るリソース管理装置において輻輳を検出した場合、図17(a)に示すように輻輳解析部222は、図15に示すモジュール状態情報の先頭から一番近い起動済み拡張機能、画質調整機能を削除対象候補に決定し、AV再生モジュール114に機能削除を要求する。その結果、画質調整機能は削除され、輻輳解析部222は要求された動画編集機能を追加する。その結果音声通話アプリケーション112は動画編集を開始する。
【0189】
しかし、しばらく後、ユーザからAV再生アプリケーション111を通じてAV再生モジュール114へ画質調整機能の開始要求がある場合に、図17(a)に示すように輻輳解析部222は、リソースの輻輳を検出し、図15に示すモジュール状態情報の先頭から一番近い起動済み拡張機能を削除対象とする。ここで、削除対象となる追加機能は、先程追加された動画編集機能である。そして、動画編集機能が削除されることが決定すると、その後、画質調整処理が起動する。図17(a)では、この後にも動画編集機能の開始要求があり、再度画質調整処理を削除し、動画編集機能を追加する例を示している。この例では、ユーザからの拡張機能の開始要求ごとに機能の追加と削除が発生している。
【0190】
このように、リソース輻輳状態においてユーザが拡張機能を次々と使用するような場合、特に削除候補となる機能の使用頻度が高ければ、機能追加と削除にともなう無駄なオーバヘッドが発生しやすくなる。
【0191】
一方、本実施形態のリソース管理装置において、輻輳解析部422が輻輳を検出した場合には、削除対象候補となる拡張機能を決定するため、機能決定部424に機能決定要求を送信する。
【0192】
機能決定要求を受信した機能決定部424は、図14に示すモジュール情報と図15に示すモジュール状態情報とから、起動中のメディアモジュールの中で優先度の一番低い静止画処理モジュールを選択するが、起動している拡張機能がないので、二番目に低いAV再生モジュール選択し、AV再生モジュール内の起動中の拡張機能の中で優先度の一番低いイコライズ機能を選択し、そして輻輳解析部422に選択されたイコライズ機能を返す。
【0193】
輻輳解析部422は、機能決定部424からイコライズ機能が選択されると、リソースの計算を行い削除対象候補となるか否かの判定を行う。ここでは、図17(b)に示すように、イコライズ機能が削除対象候補として決定され、削除される。これにより、メモリリソースの空きが52%となり、動画編集機能の追加が可能となる。
【0194】
次に、ユーザからAV再生アプリケーション111を通じてAV再生モジュール114へ画質調整機能の開始要求がある場合、画質調整機能は起動状態のままであるので、機能の削除及び追加を行なう必要がない。このように、本実施形態のリソース管理装置によれば、図17(b)に示すように、ユーザから動画編集機能開始と画質調整機能開始が交互に要求されても拡張機能の追加と削除が発生しない。この例では図14に示すような優先度を付したが、この他にもユーザの使用頻度が高いメディアモジュールに高い優先度を与え、また、メディアモジュール内の拡張機能の中でも使用頻度が高いものに高い優先度を与えることで、機能の追加と削除が発生する頻度を低くすることができるので、ユーザに対するレスポンスを向上させることができる。
【0195】
すなわち、本実施形態のリソース管理装置では、メディアモジュールに加えて、それに含まれる拡張機能にも優先度を付加することにより、リソース輻輳時に優先度の低い拡張リソースから優先度の高い拡張リソースにリソースが割当てられることとなり、ユーザへのレスポンスをさらに向上させることができる。
【0196】
なお、以上の説明では、機能別優先度の例として、ユーザの使用頻度に応じた優先度を示したが、優先度のつけ方はこれに限らない。また、機能別優先度は動的につけてもよい。例えば、各ユーザの使用頻度に応じて機能の優先度を変化させるなどしてもよい。
【0197】
また、本実施形態の説明では、モジュールの優先度と拡張機能の優先度を合わせて設定している例を示したが、モジュールの優先度を設定せずに拡張機能の優先度のみを設定してもよい。この場合、モジュールの枠を越えて機能別優先度を設定し、機能を削除する場合には、機能別優先度の低い機能から削除対象とする。
【0198】
(第4の実施形態)
図18は、第4の実施形態に係るリソース管理装置の構成例を示すブロック図である。
【0199】
同図に示すリソース管理装置100は、アプリケーション処理プロセッサ101と、メディア処理プロセッサ102とを備えている。
【0200】
アプリケーション処理プロセッサ101は、メインアプリケーション103と、静止画処理アプリケーション110と、AV再生アプリケーション111と、音声通話アプリケーション112とを有している。
【0201】
また、メディア処理プロセッサ102は、静止画処理モジュール513と、AV再生モジュール514と、音声通話モジュール515と、システム管理部220と、輻輳解析部522と、データベース部221と、応答処理部525とを有している。
【0202】
本実施形態のリソース管理装置は、メディア処理プロセッサ102内に応答処理部525が設けられている点が第1の実施形態のリソース管理装置と異なっている。また、静止画処理モジュール113は静止画処理モジュール513として、AV再生モジュール114はAV再生モジュール514として、音声通話モジュール115は音声通話モジュール515として、輻輳解析部222は輻輳解析部522としてそれぞれ示している。
【0203】
本実施形態のリソース管理装置による輻輳解析について、以下に説明する。
【0204】
応答処理部525は、輻輳解析部522から制御信号として送信された1つ以上の削除問合せを受信する。本実施形態のリソース管理装置では、1つ以上の削除問い合わせがほぼ同時に応答処理部525に送信される。ここで、削除問合せは、削除問合せ対象の拡張機能と、それをサポートするメディアモジュールとの削除に関している。
【0205】
削除問合せを受信した応答処理部525は、削除問合せ対象の拡張機能と、それをサポートするメディアモジュールとを記憶し、削除問合せに含まれるメディアモジュール宛てに機能削除問合せを制御信号として送信する。機能削除問合せを行った結果、メディアモジュールからその応答として承認応答、あるいはキャンセルを制御信号として受信する。
【0206】
応答処理部525は、一番早く受信した承認応答を発行したメディアモジュールに対して削除要求を制御信号として送信する。そして、二番目以降に受信した承認応答を発行したメディアモジュールに対してキャンセルを制御信号として送信する。
【0207】
次に、応答処理部525は、メディアモジュールに送信した削除要求に対する削除応答を制御信号として受信すると、輻輳解析部522に削除応答を受信したメディアモジュールの拡張機能に対する削除応答を返す。
【0208】
応答処理部525が送受信する制御信号のシーケンスをまとめると以下のようになる。
【0209】
(1)機能削除問合せを一つ以上のメディアモジュールへ送信
(2)メディアモジュールから応答、承認応答、あるいはキャンセルを受信
(3―1―1)受信した応答が承認応答で、なおかつ一番最初の応答であった場合には、その応答を発行したメディアモジュールに削除要求を送信
(3―1―2)メディアモジュールから削除要求に対する削除応答を受信
(3―2)受信した応答が承認応答で、なおかつ二番目以降の応答であった場合には、その応答を発行したメディアモジュールにキャンセルを送信
(3―3)受信した応答がキャンセルの場合には、シーケンス終了
第1の実施形態に係るリソース管理装置では、輻輳解析部222はメディアモジュールに対して機能削除問合せを一度に一回しか行うことができず、問合せに対するレスポンスが遅いメディアモジュールが複数の削除対象候補の中で最初に選択されてしまうと、ユーザへのレスポンスが遅くなるという現象が起こるおそれがあった。本実施形態のリソース管理装置では、この点が改善されている。
【0210】
静止画処理モジュール513と、AV再生モジュール514と、音声通話モジュール515の各メディアモジュールは、第1の実施形態での各メディアモジュールと同様の処理を行うが、応答処理部525の追加に対応した以下の処理を新たに行なう。
【0211】
リソース輻輳時に削除対象候補となった拡張機能をサポートするメディアモジュールは、応答処理部525から機能削除問合せを受信する。機能削除問合せを受信したメディアモジュールは、削除を許可する承認応答か、あるいは削除を許可しないキャンセルを応答として返す。この時、必要ならばアプリケーションに問い合せてもよい。
【0212】
応答処理部525に承認応答を送信したメディアモジュールの中で、一番早く送信したメディアモジュールには、応答処理部525から削除要求が送信される。
【0213】
そして、削除要求を受信したメディアモジュールは、削除される拡張機能の終了処理を行った後、削除応答を返す。
【0214】
応答処理部525に承認応答を送信したメディアモジュールの中で、二番目以降に送信したメディアモジュールには、応答処理部525からキャンセルが送信される。
【0215】
キャンセルを受信したメディアモジュールは、引き続きメディア処理を継続することができる。
【0216】
次に、本実施形態のリソース管理装置における輻輳解析部522と応答処理部525が、輻輳解析を行なう際の処理の流れを説明する。
【0217】
図19は、本実施形態のメディア処理方法において、リソース輻輳時の処理の流れを示すフローチャート図である。
【0218】
まず、ステップS901で、メディアモジュールから機能追加要求を受信すると、輻輳解析部522は、その機能追加要求に含まれるモジュール名と拡張機能とをキーとしてデータベース部221内のモジュール情報から、追加要求があったモジュールについてのリソース情報を取得する。
【0219】
次に、ステップS902では、システム管理部220から現在のリソース使用状況を取得する。
【0220】
次いで、ステップS903では、先にステップS901、S902で取得したリソース情報から、輻輳解析部522が、CPUと、メモリと、デバイスのそれぞれに関して追加要求された機能が必要とするリソース量と空きリソース量とを比較する。追加機能が必要なリソース量より空きリソース量が多い場合(本ステップでYesの場合)、ステップS904へ移行する。また、空きリソースが十分でない場合(本ステップでNoの場合)、ステップS906へ移行する。
【0221】
次に、ステップS904では、追加要求された機能が必要とするリソースが確保可能の場合(ステップS903でYesの場合)に、輻輳解析部522が、上記ステップS901で取得したリソース情報をもとに、システム管理部220にCPUと、メモリと、デバイスのそれぞれに関してリソースを確保するように要求する。
【0222】
続いて、ステップS905では、先のステップS904で追加した機能の状態を登録するためにデータベース部221のモジュール状態情報を変更し、機能追加要求を送信したメディアモジュールに対して機能追加応答を送信する。この時、後述するステップS910で拡張機能を削除した場合には、この機能の状態もデータベース部221のモジュール状態情報に登録する。
【0223】
一方、追加要求された機能が必要とするリソースを確保できない場合(ステップS903でNoの場合)には、輻輳解析部522は、起動している拡張機能の中から削除対象候補となる複数の拡張機能を決定するため、データベース部221から起動しているメディアモジュールを検索し、次に、選択されたメディアモジュールの中から起動している拡張機能を検索し、そして、削除対象候補になりうる拡張機能を検出する。
【0224】
まず、ステップS906で、データベース部221に格納されているモジュール状態情報の先頭から順に起動しているメディアモジュールを検索し、削除対象候補が見つかった場合(本テップでYesの場合)には、ステップS911へ移行する。また、モジュール状態情報のレコードの中から起動しているメディアモジュールが見つからない場合(本ステップでNoの場合)、ステップS907へ移行する。
【0225】
次に、ステップS907では、応答処理部525からの応答待ちがある場合(本ステップでYesの場合)、ステップS908に移行する。また、応答待ちがない場合(本ステップでNoの場合)、削除可能な拡張機能が見つからなかったとして、ステップS915へ移行する。
【0226】
次いで、ステップS908で、輻輳解析部522は、応答処理部525からの機能削除問合せの応答を受信する。
【0227】
次に、ステップS909では、先のステップS908で、応答処理部525から受信した応答が拡張機能削除応答ならば(本ステップでYesの場合)、ステップS910へ移行する。また、受信した応答がキャンセルならば(本ステップでNoの場合)、削除可能な拡張機能が見つからなかったとして、ステップS915へ移行する。
【0228】
次に、ステップS910では、削除決定した拡張機能を削除するために、後述するステップS912で取得したリソース情報をもとに、輻輳解析部522が、システム管理部220にCPUと、メモリと、デバイスのそれぞれに関してリソースを解放するように要求する。そして、処理を上述のステップS904へ移行する。
【0229】
また、ステップS911で、輻輳解析部522は、起動している拡張機能の中から拡張機能を一つ決定するために、上述のステップS906で選択されたメディアモジュールにについて、モジュール状態情報のレコードの先頭から順に検索する。ここで、モジュール状態情報から起動している拡張機能が見つかった場合(本ステップでYesの場合)、ステップS912へ移行する。また、モジュール状態情報のレコードから起動している拡張機能が見つからない場合(本ステップでNoの場合)、上述のステップS906へ移行する。
【0230】
次に、ステップS912では、上述のステップS911で選択された拡張機能のリソース情報をデータベース部221から取得する。
【0231】
次に、ステップS913では、先のステップS912、S901、S902で取得したリソース情報から、輻輳解析部522が、CPUと、メモリと、デバイスのそれぞれに関して、追加要求機能が必要とするリソース量と、拡張機能が確保しているリソース量と空きリソース量との和を比較する。追加機能が必要とするリソース量より、空きリソース量と選択された拡張機能が確保しているリソース量の和が多い場合(本ステップでYesの場合)、削除対象候補となる拡張機能が決定し、ステップS914へ移行する。また、追加機能が必要とするリソースが確保できない場合(本ステップでNoの場合)、選択された拡張機能は、削除対象候補ではないとして上述のステップS911へ移行し、処理を繰り返す。
【0232】
次に、ステップS914で、削除対象候補が決定された場合(ステップS913でYesの場合)、上記ステップS906で選択されたメディアモジュールに対して機能削除問合せを行い、次の削除対象候補を検索するためにステップS911へ移行する。以上の手順により、本実施形態の輻輳解析が行われる。
【0233】
次に、本実施形態のリソース管理装置における処理の具体例を説明する。
【0234】
図20は、音声通話アプリケーションから音声通話開始要求が発行された場合の、第1の実施形態と本実施形態のリソース管理装置における各ブロック間のシーケンスを示す図である。同図では、音声通話アプリケーション112から音声通話の開始要求が発行されてからその応答が返ってくるまでの応答時間の差を比較しやすいように、機能を追加する際に、レスポンスの一番遅い動画編集が、データベースの先頭から一番近いレコードにあったために選択された場合について示している。また、ここでは、静止画編集をレスポンスの一番早い例として示している。
【0235】
AV再生モジュール114、514の動画編集機能と静止画処理モジュール113、513の静止画編集機能とが起動していて使用可能な状態で、音声通話アプリケーション112から音声通話開始要求が音声通話モジュール115、515へ送信された場合(この時間をt0=0とする)、それを受信した音声通話モジュール115、515は、輻輳解析部222、522へ音声通話機能追加要求を送信する。
【0236】
本実施形態のリソース管理装置では、音声通話機能追加要求を受信した輻輳解析部522は、リソースの輻輳を検出し、削除対象候補の拡張機能として静止画処理モジュール513の静止画編集機能とAV再生モジュール514の動画編集機能が決定され、それぞれに対して静止画編集機能の削除問合せと動画編集機能の削除問合せとを応答処理部525に行う。
【0237】
次に、静止画編集機能の削除問合せと動画編集機能削除問合せとを受信した応答処理部525は、静止画処理モジュール513とAV再生モジュール514に対してそれぞれ静止画編集機能の削除問合せと動画編集機能の削除問合せを送信する。
【0238】
すると、静止画編集機能の削除問合せを受け取った静止画処理モジュール513は、静止画処理アプリケーション110に問合せを行い、その結果、応答処理部525に承認応答を返す。
【0239】
動画編集機能削除問合せを受け取ったAV再生モジュール514も同様に、AV再生アプリケーション111に問合せを行い、その結果、応答処理部525に承認応答を返す。
【0240】
この場合、静止画処理モジュール513の方がAV再生モジュール514よりも早く承認応答を返したため、静止画処理モジュール513は応答処理部525から削除要求を受信し、AV再生モジュール514は応答処理部525からキャンセルを受信する。
【0241】
削除要求を受け取った静止画処理モジュール513は、静止画編集の終了処理を行い、その結果、応答処理部525に削除応答を返す。
【0242】
キャンセルを受け取ったAV再生モジュール514は、動画編集機能が削除されず、引き続き動画編集を継続することが可能である。
【0243】
次に、削除応答を受信した応答処理部525は、輻輳解析部522に静止画編集の削除応答を返す。そして、その削除応答を受け取った輻輳解析部522は、静止画編集機能が使用しているリソースを解放し、音声通話機能が使用するリソースを確保して、音声通話モジュール515に機能追加応答を返す。
【0244】
機能追加応答を受信した音声通話モジュール515は、音声通話アプリケーション112に音声通話開始応答を返す(この時間をt1とする)。
【0245】
一方、第1の実施形態に係るリソース管理装置では、輻輳解析部222は、データベース部221の先頭から登録されている拡張機能から削除問合せを行うので、最初にAV再生モジュール114に動画編集機能削除問合せを行う。
【0246】
次に、動画編集機能の削除問合せを受け取ったAV再生モジュール114は、AV再生アプリケーション111に問合せを行い、その結果、動画編集機能の終了要求を得る。
【0247】
そして、AV再生モジュール114は、動画編集終了要求により動画編集機能の終了処理を行い、輻輳解析部222に削除応答を返す。
【0248】
削除応答を受信した輻輳解析部222は、動画編集機能が使用しているリソースを解放し、音声通話機能が使用するリソースを確保して、音声通話モジュール115に機能追加応答を返す。
【0249】
機能追加応答を受信した音声通話モジュール115は、音声通話アプリケーション112に音声通話開始応答を返す(この時間をt2とする)。
【0250】
図20に示すように、第1の実施形態のリソース管理装置では、音声通話開始要求から応答が返るまでの時間がt2かかっていた。これに対し、本実施形態のリソース管理装置では、応答処理部で複数の削除対象である拡張機能から応答の早いものを選択することにより、音声通話開始要求から応答が返るまでの時間がt1となり、時間Tだけ短縮されていることがわかる。
【0251】
このように、本実施形態のリソース管理装置では、複数の削除対象候補の中から応答が速いメディアモジュールが選択できるので、アプリケーションの機能追加要求に対する応答時間を短縮することが可能となる。従って、リソースを効率的に利用しつつ、メディア処理の速度を向上させることが可能となる。
【0252】
なお、本実施形態のリソース管理装置において、メディアモジュールからの機能追加要求は重複しないことを前提としたが、複数のメディアモジュールから同時に機能追加要求があった場合でも、それぞれの要求に対して応答時間を短縮することが可能となる。
【0253】
また、本実施形態では、第1の実施形態のリソース管理装置に応答処理部を付加した例を説明したが、第2、第3の実施形態のリソース管理装置に応答処理部を付加しても有効である。その場合、拡張機能の追加要求に対して拡張機能の削除対象候補として、優先度の低いモジュール及び優先度の低い拡張機能を順に2つ以上選択する。
【0254】
また、以上の説明では、応答処理部525が、2つ以上の拡張機能についての削除問い合わせを同時に受ける例を示したが、多数のモジュールが存在し、モジュールごとに機能削除を行なう場合には、複数のモジュールについての削除問い合わせを行なうことになる。
【0255】
なお、本発明の各実施形態のリソース管理方法は、例えばリソース管理装置の内部または外部に保持されたプログラムによって実現することができる。
【0256】
【発明の効果】
本発明のリソース管理装置によれば、メディア処理機能を、基本機能と拡張機能とに分けることにより、リソースの輻輳時に起動中の拡張機能を削除することにより、メディアモジュールの並列度を向上することができる。
【0257】
更に、リソースの輻輳時に、削除すべき拡張機能をメディアモジュール別優先度と機能別優先度により選択することが可能となる。また、応答処理部を設けることでユーザからの機能追加要求に対する応答速度を向上させることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るリソース管理装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態のリソース管理装置のうち、アプリケーション処理プロセッサ及びメディア処理プロセッサの構成を詳細に示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態のリソース管理装置のうち、アプリケーション処理プロセッサ及びメディア処理プロセッサの構成を詳細に示すブロック図である。
【図4】第1の実施形態のリソース管理方法において、データベース部に格納されるモジュール情報の一例を示す図である。
【図5】第1の実施形態のメディア処理方法において、データベース部に格納されるモジュール状態情報の一例を示す図である。
【図6】第1の実施形態のメディア処理方法において、リソース輻輳時の処理の流れを示すフローチャート図である。
【図7】第1の実施形態のリソース管理装置において、CPUのリソース占有率の変化を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るリソース管理装置の構成例を示すブロック図である。
【図9】第2の実施形態のリソース管理方法において、データベース部に格納されるモジュール情報の一例を示す図である。
【図10】第1の実施形態のメディア処理方法において、データベース部に格納されるモジュール状態情報の一例を示す図である。
【図11】第2の実施形態のメディア処理方法において、リソース輻輳時の処理の流れを示すフローチャート図である。
【図12】(a)は、第1の実施形態のリソース管理装置において、CPUのリソース占有率の変化を示す図であり、(b)は、第2の実施形態のリソース管理装置において、CPUのリソース占有率の変化を示す図である。
【図13】本発明の第3の実施形態に係るリソース管理装置の構成例を示すブロック図である。
【図14】第3の実施形態のリソース管理方法において、データベース部に格納されるモジュール情報の一例を示す図であ
【図15】第3の実施形態のメディア処理方法において、データベース部に格納されるモジュール状態情報の一例を示す図である。
【図16】第3の実施形態のメディア処理方法において、リソース輻輳時の処理の流れを示すフローチャート図である。
【図17】(a)は、第1の実施形態のリソース管理装置において、メモリのリソース占有率の変化を示す図であり、(b)は、第3の実施形態のリソース管理装置において、メモリのリソース占有率の変化を示す図である。
【図18】本発明の第4の実施形態に係るリソース管理装置の構成例を示すブロック図である。
【図19】第4の実施形態のメディア処理方法において、リソース輻輳時の処理の流れを示すフローチャート図である。
【図20】音声通話アプリケーションから音声通話開始要求が発行された場合の、第1の実施形態と第4の実施形態のリソース管理装置における各ブロック間のシーケンスを示す図である。
【符号の説明】
100 リソース管理装置
101 アプリケーション処理プロセッサ
102 メディア処理プロセッサ
103 メインアプリケーション
110 静止画処理アプリケーション
111 AV再生アプリケーション
112 音声通話アプリケーション
113、513 静止画処理モジュール
114、514 AV再生モジュール
115、515 音声通話モジュール
150 蓄積メディア
151 メモリ
160 キーデバイス
161 カメラ
162 LCD
163 スピーカ
164 マイク
165 ベースバンド・プロセッサ
220 システム管理部
221、321,421 データベース部
222、322、422、522 輻輳解析部
323 モジュール決定部
424 機能決定部
525 応答処理部

Claims (12)

  1. メディア処理を行なうためのメディアモジュールと、
    機能追加要求に際し、リソースの輻輳を生じる場合に、上記メディアモジュールの機能情報と上記メディア処理機能についてのリソース情報とを含むモジュール情報と、上記メディア処理機能の起動状態を示すモジュール状態情報とを参照してリソース配分を変更する輻輳解析部と、
    上記輻輳解析部が変更したリソース配分に従い、リソースの確保及び解放を行なうシステム管理部と
    を有するメディア処理プロセッサを備えているリソース管理装置。
  2. 請求項1に記載のリソース管理装置において、
    上記モジュール情報と上記モジュール状態情報とを格納するデータベース部をさらに備えている、リソース管理装置。
  3. 請求項1または2に記載のリソース管理装置において、
    上記メディア処理機能は、メディア処理に必須な基本機能と、付加的な機能である拡張機能とに分かれており、
    機能追加要求に際し、リソースの輻輳が生じる場合に、上記輻輳解析部は、起動中の上記拡張機能を削除してから追加要求のあった機能を起動させることを特徴とするリソース管理装置。
  4. 請求項3に記載のリソース管理装置において、
    上記メディアモジュールは複数存在し、
    上記モジュール情報は、メディアモジュール別優先度を含んでおり、
    上記メディア処理プロセッサは、リソースの輻輳を生じる場合に、上記メディアモジュール別優先度の低い上記メディアモジュールから順に削除対象として決定するためのモジュール決定部をさらに有している、リソース管理装置。
  5. 請求項3または4に記載のリソース管理装置において、
    上記モジュール情報は、上記拡張機能についての機能別優先度を含んでおり、
    上記メディア処理プロセッサは、リソースの輻輳を生じる場合に、上記機能別優先度の低い上記拡張機能から順に削除対象として決定するための機能決定部をさらに有している、リソース管理装置。
  6. 請求項3〜5のうちいずれか1つに記載のリソース管理装置において、
    上記メディア処理プロセッサは、リソースの輻輳を生じる場合に、起動中の複数の上記拡張機能の削除を上記メディアモジュールに問い合わせ、且つ、少なくとも最初に応答した上記メディアモジュールの上記拡張機能の削除を決定するための応答処理部をさらに有している、リソース管理装置。
  7. 拡張機能と、メディア処理に必須な基本機能とに分けられたメディア処理を行なうためのメディアモジュールと、輻輳解析部と、システム管理部とを有するメディア処理プロセッサを備えたリソース管理装置を用いたリソース管理方法であって、
    機能追加要求に際し、リソースの輻輳を生じる場合に、上記メディアモジュールの機能情報と上記メディア処理機能についてのリソース情報とを含むモジュール情報と、上記メディア処理機能の起動状態を示すモジュール状態情報とを参照して上記輻輳解析部がリソース配分を変更するステップ(a)と、
    上記ステップ(a)で上記輻輳解析部が変更したリソース配分に従い、上記システム管理部がリソースの確保及び解放を行なうステップ(b)と
    を含んでいるリソース管理方法。
  8. 請求項7に記載のリソース管理方法において、
    上記ステップ(a)は、
    上記輻輳解析部が、追加要求された機能が必要とするリソース量と空きリソース量とを比較するステップ(a1)と、
    上記ステップ(a1)で、空きリソース量が追加要求された機能が必要とするリソース量より少ない場合に、上記輻輳解析部が、上記拡張機能のうちから起動中の機能の削除を問い合わせるステップ(a2)と
    を含んでいるリソース管理方法。
  9. 請求項7に記載のリソース管理方法において、
    上記メディアモジュールは複数存在し、
    上記モジュール情報は、メディアモジュール別優先度を含んでおり、
    上記メディア処理プロセッサはモジュール決定部をさらに有しており、
    上記ステップ(a)は、
    上記輻輳解析部が、追加要求された機能が必要とするリソース量と空きリソース量とを比較するステップ(a1)と、
    上記ステップ(a1)で、空きリソース量が追加要求された機能が必要とするリソース量より少ない場合に、上記モジュール決定部が、上記メディアモジュール別優先度の低い上記メディアモジュールから順に削除対象として決定するステップ(a3)と、
    上記輻輳解析部が、上記ステップ(a3)で決定された上記メディアモジュールのうち、起動中の上記拡張機能の削除を問い合わせるステップ(a4)と
    を含んでいるリソース管理方法。
  10. 請求項7に記載のリソース管理方法において、
    上記モジュール情報は、上記拡張機能についての機能別優先度を含んでおり、
    上記メディア処理プロセッサは、機能決定部をさらに有しており、
    上記ステップ(a)は、
    上記輻輳解析部が、追加要求された機能が必要とするリソース量と空きリソース量とを比較するステップ(a1)と、
    上記ステップ(a1)で、空きリソース量が追加要求された機能が必要とするリソース量より少ない場合に、上記機能決定部が、上記機能別優先度の低い起動中の上記拡張機能から順に削除対象として決定するステップ(a5)と、
    上記輻輳解析部が、上記ステップ(a5)で決定された上記拡張機能の削除を問い合わせるステップ(a6)と
    を含んでいるリソース管理方法。
  11. 請求項7に記載のリソース管理方法において、
    上記メディア処理プロセッサは応答処理部をさらに有しており、
    上記ステップ(a)は、
    上記輻輳解析部が、追加要求された機能が必要とするリソース量と空きリソース量とを比較するステップ(a1)と、
    上記ステップ(a1)で、空きリソース量が追加要求された機能が必要とするリソース量より少ない場合に、上記輻輳解析部が、起動中の複数の上記拡張機能の削除を上記メディアモジュールに問い合わせるステップ(a7)と、
    上記ステップ(a7)の後、上記応答処理部が、少なくとも最初に応答した上記メディアモジュールの上記拡張機能の削除を決定するステップ(a8)と、
    上記ステップ(a8)の後に応答した上記メディアモジュールに対しては、上記応答処理部がキャンセルを送信するステップ(a9)と
    を含んでいるリソース管理方法。
  12. 機能追加要求に際し、リソースの輻輳を生じる場合に、上記メディアモジュールの機能情報と上記メディア処理機能についてのリソース情報とを含むモジュール情報と、上記メディア処理機能の起動状態を示すモジュール状態情報とを参照してリソース配分を変更するステップ(a)と、
    上記ステップ(a)で変更したリソース配分に従い、リソースの確保及び解放を行なうステップ(b)と
    をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り取り可能な記録媒体。
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