JP2004348072A - 分岐式ライトガイド - Google Patents
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Abstract
【課題】単位面積当たりの光束(光量)を低下させることなく、光を均一に分配することができる分岐式ライトガイドを提供する。
【解決手段】分岐式ライトガイド1は、長尺状の透光性を有する主導光体11と、主導光体11と同方向に、主導光体11の先端面11bから4つに枝分かれして形成した分岐導光体12とを備える。各分岐導光体12の先端面11bから同距離における断面12bの断面積の総和が、主導光体11の断面積とされている。各分岐導光体12の先端面11bから同距離における断面12bが、それぞれ同面積である。分岐式ライトガイド1は、可撓性材料により形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】分岐式ライトガイド1は、長尺状の透光性を有する主導光体11と、主導光体11と同方向に、主導光体11の先端面11bから4つに枝分かれして形成した分岐導光体12とを備える。各分岐導光体12の先端面11bから同距離における断面12bの断面積の総和が、主導光体11の断面積とされている。各分岐導光体12の先端面11bから同距離における断面12bが、それぞれ同面積である。分岐式ライトガイド1は、可撓性材料により形成されている。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源からの光を分岐伝送する分岐式ライトガイドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、光源装置からの光を分岐伝送する分岐式ライトガイドとして、様々なものが提案されている。例えば、図5に示すように、1本の主柱光ファイバ101と、この主柱光ファイバ101から2つに枝分かれするように形成された分岐光ファイバ102とを一体的に形成した分岐式光ファイバ10がある(特許文献1参照)。主柱光ファイバ101の端面は入射面101aとされており、各分岐光ファイバ102の端面は出射面102aとされている。そして、入射面101a付近には光源装置(図示略)が配設されている。
【0003】
主柱光ファイバ101の入射面101aから入射された光源装置からの光は、各分岐光ファイバ102に分配されて、各分岐光ファイバ102の出射面102aから出射される。このような分岐式光ファイバ10は、例えばスイッチ装置等で用いられ、一つの光源で複数箇所を照射するのに用いられる。なお、一般的に、光ファイバは、コアの周囲にクラッドが被覆されて形成されている。光ファイバに入射される光は、コア内をコアとクラッドとの境界で全反射しながら伝送される。
【0004】
【特許文献1】
登録実用新案3060857号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成であると、図5に示すように、主柱光ファイバ101と分岐光ファイバ102との接続部分において、両者は直線状で繋がっておらず湾曲状となっている。このため、主柱光ファイバ101から入射してきた光は、必然的に分岐式光ファイバ10の内壁面(分岐光ファイバ102部分)に衝突しながら各分岐光ファイバ102に分配され、主柱光ファイバ101からの光が各分岐光ファイバ102に均等に分配されないという問題がある。そうすると、この従来の分岐式光ファイバ10を、例えばスイッチ装置等で使用した場合に、複数の被照射面において照度にバラツキが生じるおそれがあり、使用上好ましくない。
【0006】
また、主柱光ファイバ101の断面積と各分岐光ファイバ102の断面積とは同じ面積とされている。このため、主柱光ファイバ101に入射された光は、分岐光ファイバ102に分配される際、2倍の面積に対して分配される。このように、光がこれまで伝送されてきた面積(主柱光ファイバ101の断面積)に対して、伝送される面積(2本の分岐光ファイバ102の合計断面積)が増大するため、光の単位面積当たりの光束(光量)の低下を招く。即ち、主柱光ファイバ101から各分岐光ファイバ102に分配される光束(光量)に不均衡が生じると、光束(光量)が少なく分配された側の分岐光ファイバ102からは、主柱光ファイバ101に入射された光と比較して著しく単位面積当たりの光束(光量)が低下した光が出射されることとなる。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、単位面積当たりの光束(光量)を低下させることなく、光を均一に分配することができる分岐式ライトガイドを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、長尺状の透光性を有する主導光体と、前記主導光体と同方向に、同主導光体の先端面から複数に枝分かれして形成した分岐導光体とを備え、前記各分岐導光体の前記先端面から同距離における断面の断面積の総和が、前記主導光体の断面積以下であることを特徴とする。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、複数の分岐導光体が主導光体と同方向に枝分かれして形成されるため、主導光体と分岐導光体との接続部分において、主導光体と各分岐導光体とは直線状に連続される。このため、主導光体から伝送されてくる光は、分岐導光体に直進することができる。また、主導光体からの光は、主導光体と同面積かそれ以下の面積に対して伝送されるため、主導光体から分岐導光体に光が伝送される際に、光が伝送される面積が増大することがなく、単位面積当たりの光束(光量)の低下を防止することができる。更には、主導光体から各分岐導光体に光が伝送される際に、光は直進することができるとともに、主導光体からの光は主導光体と同面積かそれ以下の面積に対して伝送されるため、光の単位面積当たりの光束(光量)を低下させるような光の漏出がない。従って、光の単位面積当たりの光束(光量)を低下させることなく、主導光体の光を各分岐導光体に均一に分配することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記各分岐導光体の前記先端面から同距離における断面が同面積であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、各分岐導光体において、光の単位面積当たりの光束(光量)が均一であり、且つ断面積が等しいため、各分岐導光体から出射される光束(光量)が均等になる。従って、複数箇所を均等に照射することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2において、前記各分岐導光体の前記先端面から同距離における断面の断面積の総和が、前記主導光体の断面の断面積であることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、主導光体の光は全て分岐導光体に伝送されるため光の利用効率が高い。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項において、前記先端面は、当該分岐式ライトガイドの軸方向に複数形成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載の発明の作用に加えて、分岐式ライトガイドは、主導光体の先端面から枝分かれした分岐導光体を次段階の主導光体として、更に先端面から枝分かれして分岐導光体を形成することで、多段階に分岐される。このため、使用目的に適応した形態で分岐式ライトガイドをフレキシブルに使用することができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のうちいずれか1項において、可撓性材料により形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項4のうちいずれか1項に記載の発明の作用に加えて、主導光体及び分岐導光体は可撓性を有するため、使用状態に対応して湾曲させたり、分岐導光体の先端側を部材間に狭入させたりすることができ、様々な形態でフレキシブルに使用することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
以下、本発明を具体化した第1実施形態を、図1及び図2を参照して説明する。図1(a)は第1実施形態における分岐式ライトガイド1の斜視図、図1(b)は(a)のA−A線断面図である。また、図2は分岐式ライトガイド1における作用を説明するための説明図である。
【0016】
図1(a)に示すように、分岐式ライトガイド1は、長尺状の主導光体11と、主導光体11に連続する4本の分岐導光体12とを備える。主導光体11と4本の分岐導光体12とは、一体的に形成されている。なお、分岐式ライトガイド1は、シリコンゴム、エラストマ樹脂等の透光性を有する可撓性材料により形成されている。
【0017】
主導光体11は、分岐導光体12とは反対側の端面が、入射面11aとされている。この入射面11a付近にはLED等の光源装置が配設される(図示せず)。また、主導光体11の分岐導光体12側の面は先端面11bとされている。この先端面11bから同方向に枝分かれして前記各分岐導光体12がそれぞれ形成されている。主導光体11の断面は、入射面11aから先端面11bに至るまで、軸心方向に同一形状、即ち、図1(b)に示すように、正方形状とされている。なお、主導光体11の断面、入射面11a及び先端面11bは主導光体11の軸心と直交する面である。
【0018】
図1(b)に示すように、各分岐導光体12の断面12bは、主導光体11の断面を4つに分割した正方形状とされている。この断面12bは、各分岐導光体12の、先端面11bから同距離におけるそれぞれの断面である。4つの断面12bは同一形状(即ち、同面積)とされている。また、各分岐導光体12の主導光体11とは反対側の端面は、それぞれ出射面12aとされており、出射面12aに対向する面が被照射面とされる。各分岐導光体12は、主導光体11と接する面(先端面11b)から出射面12aに至るまで、軸心方向に同一形状とされている。なお、分岐導光体12の出射面12a及び断面12bは、分岐導光体12の軸心と直交する面である。
【0019】
〔実施形態の作用〕
次に、上記の分岐式ライトガイド1の作用について説明する。
光源装置から入射面11aに入射された光は、主導光体11の軸心に沿った方向に主導光体11内を伝送され、先端面11bに到達する。このとき、主導光体11において、入射面11aから先端面11bに至るまで直線状であり、軸方向に同一断面形状であるため、光は主導光体11の壁面からほとんど漏出することなく直進することができる。このため、入射面11aから入射された光の単位面積当たりの光束(光量)は、主導光体11内を伝送される際、先端面11bに至るまでほとんど減衰することなく維持される。
【0020】
そして、先端面11bに到達した光は、図2に示すように、主導光体11から各分岐導光体12に伝送される。このとき、主導光体11と分岐導光体12とが同方向であるため、先端面11bからの光は各分岐導光体12内に直進することができる。また、主導光体11の断面の断面積に対して、4本の分岐導光体12の断面12bの断面積の総和が等しいため、主導光体11からの光が分岐導光体12に伝送される際に、光が伝送される面積が増大することがない。このため、主導光体11からの光の単位面積当たりの光束(光量)は、ほとんど減衰することなく維持されて、各分岐導光体12に伝送される。
【0021】
更に、先端面11bから各分岐導光体12内に入射された光は、各分岐導光体12の軸心に沿った方向にそれぞれ伝送され各出射面12aに到達する。このとき、各分岐導光体12において、先端面11bから出射面12aに至るまで軸方向に同一断面形状であるため、光は各分岐導光体12からほとんど漏出することなく直進することができる。このため、各分岐導光体12内を伝送される際に、先端面11bから入射された光の単位面積当たりの光束(光量)は、出射面12aに至るまでほとんど減衰することなく維持される。
【0022】
そして、各分岐導光体12の出射面12aから光が出射される。また、各出射面12aの面積は同面積であるため、各出射面12aから出射される光の単位面積当たりの光束(光量)は均一になり、各出射面12aの照度は均一になる。因みに、照度とは、光が照射される被照射面の単位面積当たりの光束(光量)である。
【0023】
以上説明したように、分岐式ライトガイド1において、光源装置から入射面11aに入射された光の単位面積当たりの光束(光量)は、主導光体11及び分岐導光体12を通過して出射面12aから出射されるまで、ほとんど減衰することなく維持される。
【0024】
〔実施形態の効果〕
従って、第1実施形態の分岐式ライトガイド1によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0025】
(1) 本実施形態では、主導光体11の先端面11bから同方向に枝分かれして、4本の分岐導光体12が形成されている。このため、主導光体11と分岐導光体12との接続部分において両者は直線状に連続され、主導光体11を伝送されてきた光は、分岐導光体12に直進することができる。また、4本の分岐導光体12の先端面11bから同距離における断面12bの断面積の総和が、主導光体11の断面積である。主導光体11から分岐導光体12に光が伝送される際に、光が伝送される面積が増大しないため、この際の光の単位面積当たりの光束(光量)の低下を防止することができる。更には、主導光体11から各分岐導光体12に光が伝送される際に、光は直進することができるとともに、主導光体11からの光は主導光体11と同面積に対して伝送されるため、光の単位面積当たりの光束(光量)を低下させるような光の漏出がない。従って、分岐式ライトガイド1において、光の単位面積当たりの光束(光量)を低下させることなく、主導光体11の光を各分岐導光体12に均一に分配することができる。加えて、4本の分岐導光体12の断面12bの断面積の総和が主導光体11の断面積であるため、主導光体11の光は、ほとんど漏出することなく全て4本の分岐導光体12に伝送されるため、光の利用効率が高い。
【0026】
(2) 本実施形態では、4本の分岐導光体12の先端面11bから同距離における断面12b、即ち出射面12aが同面積である。各出射面12aから出射される光の単位面積当たりの光束(光量)は均一であるため、各分岐導光体12から出射される光束(光量)が均等になる。従って、分岐式ライトガイド1により、複数箇所をバラツキなく均等に光を照射することができる。
【0027】
(3) 本実施形態では、分岐式ライトガイド1の主導光体11及び分岐導光体12を可撓性材料により形成し、主導光体11及び分岐導光体12に、可撓性をもたせた。このため、分岐式ライトガイド1の使用状態に対応して、主導光体11や各分岐導光体12を湾曲させたり、各分岐導光体12の先端側を部材間に狭入させたりすることができ、様々な形態でフレキシブルに使用することができる。
【0028】
〔第2実施形態〕
以下、本発明を具体化した第2実施形態を、図3を参照して説明する。なお、ここでは第1実施形態と相違する点を主に述べ、共通する点については同一部材番号を付すのみとしてその説明を省略する。図3(a)は第2実施形態における分岐式ライトガイド2の斜視図であり、図3(b)は(a)のB−B線断面図、(c)は(a)のC−C線断面図である。
【0029】
図3(a)〜(c)に示すように、分岐式ライトガイド2は、長尺状の第1主導光体21と、第1主導光体21に連続する2本の第1分岐導光体22及び第2主導光体11と、第2主導光体11に連続する4本の第2分岐導光体12とを備える。分岐式ライトガイド2において、第1主導光体21と2本の第1分岐導光体22及び第2主導光体11と4本の第2分岐導光体12とは、それぞれ一体的に形成されている。第2主導光体11の断面11c、及び各第1分岐導光体22の断面22bは、第1先端面21bから同距離における断面である。なお、第2主導光体11は、第1実施形態における分岐式ライトガイド1の主導光体11と同様の構成とされており、第2分岐導光体12は分岐式ライトガイド1の分岐導光体12と同様の構成とされている。また、先端面11bを第2先端面11bとする。
【0030】
第1主導光体21の第1分岐導光体22及び第2主導光体11と反対側の端面は、入射面21aとされており、入射面21a付近にはLED等の光源装置が配設される(図示せず)。また、第1主導光体21の第1分岐導光体22及び第2主導光体11側の面は、第1先端面21bとされており、第1先端面21bから同方向に枝分かれして、2本の第1分岐導光体22と、第1主導光体21に対する分岐導光体としての第2主導光体11とが形成されている。第1主導光体21の断面は、入射面21aから第1先端面21bに至るまで、軸心方向に同一形状、即ち、図3(b)に示すように、矩形状とされている。第1主導光体21の断面(第1先端面21b)は、2つの第1分岐導光体22と、第2主導光体11とを合わせた形状とされている。
【0031】
各第1分岐導光体22の第1主導光体21と反対側の端面はそれぞれ出射面22aとされており、出射面22aに対向する面はそれぞれ被照射面とされる。また、図3(b)及び(c)に示すように、各第1分岐導光体22の断面22bは、第2分岐導光体12(第1実施形態における分岐導光体12)の断面12bと同一形状とされている。各第1分岐導光体22は、第1主導光体21と接する面(第1先端面21b)から出射面22aに至るまで、軸心方向に同一形状とされている。
【0032】
〔実施形態の作用〕
次に、上記の分岐式ライトガイド2の作用について説明する。
分岐式ライトガイド2において、光源装置から入射面21aに入射された光は、第1主導光体21内を伝送され、2本の第1分岐導光体22及び第2主導光体11に伝送される。そして、各第1分岐導光体22内に伝送された光は、第1分岐導光体22内を伝送されて、各出射面22aから出射されて被照射面を照射する。また、第2主導光体11に伝送された光は、第2主導光体11から各第2分岐導光体12内を伝送されて、各出射面12aから出射されて被照射面に照射される。入射面21aから入射された光の単位面積当たりの光束(光量)は、2つの出射面22a及び4つの出射面12aに至るまで、ほとんど減衰することなく維持される。
【0033】
このため、2本の第1分岐導光体22の各出射面22a、及び4本の第2分岐導光体12の各出射面12aから出射される光の単位面積当たりの光束(光量)は均一になり、それぞれの面に照射される被照射面の照度は均一になる。また、2つの出射面22a及び4つの出射面12aの面積は同面積であるため、各被照射面の光束(光量)は均等となる。
【0034】
〔実施形態の効果〕
従って、上記第2実施形態によれば、前記第1実施形態における上記(1)〜(3)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
【0035】
(4) 分岐式ライトガイド2の軸方向に、第1先端面21bと第2先端面11bとが形成されている。このように、分岐式ライトガイド2は、第1主導光体21の第1先端面21bから枝分かれして形成した分岐導光体である第2主導光体11を、更に第2先端面11bから枝分かれして分岐導光体12を形成することで、多段階に分岐される。このため、分岐式ライトガイド2を、使用目的に適応した形態で、分岐式ライトガイド1よりも一層フレキシブルに使用することができる。
【0036】
〔別例〕
なお、上記実施形態は以下のような別例に変更して具体化してもよい。
・ 上記両実施形態においては、分岐式ライトガイド1,2はシリコンゴムやエラストマ樹脂等の可撓性材料により形成したが、透光性を有するものであれば何で形成してもよい。例えば、石英やアクリル樹脂等で形成してもよい。
【0037】
・ 上記第1実施形態においては、4本の分岐導光体12の先端面11bから同距離における断面12bの断面積の総和が、主導光体11の断面積となるようにした。また、上記第2実施形態においては、第1先端面21bから同距離における2本の第1分岐導光体22の断面22bの断面積と、第2主導光体11(第1主導光体21に対する分岐導光体)の断面11cの断面積との総和が、第1主導光体21の断面積となるようにした。しかし、それぞれの場合において、分岐導光体の先端面から同距離における断面の断面積の総和は、主導光体の断面積よりも小さくしてもよい。例えば、図4(a)に示すように、長尺状の透光性を有する主導光体31と、主導光体31と同方向に主導光体31の先端面31bから4つに枝分かれして形成した分岐導光体32とを備える分岐式ライトガイド3としてもよい。分岐式ライトガイド3においては、図4(b)に示すように、各分岐導光体32の先端面31bから同距離における断面32bの断面積の総和は、主導光体31の断面の断面積よりも小さい。これにより、先端面31bからの光は、光の単位面積当たりの光束(光量)が減衰することなく、各分岐導光体32に均等に確実に伝送される。
【0038】
・ 上記両実施形態においては、主導光体(第2主導光体)11、分岐導光体(第2分岐導光体)12、第1分岐導光体22の断面形状はそれぞれ正方形とし、第1主導光体21の断面形状は矩形としたが、主導光体及び分岐導光体の断面形状はこれに何ら限定されない。例えば、図4(a)及び(b)に示すように、主導光体31及び分岐導光体32の断面形状を円形としてもよい。
【0039】
・ 上記第1実施形態においては、4本の分岐導光体12の出射面12aは全て同面積とし、上記第2実施形態においては、2本の第1分岐導光体22の出射面22aと4本の第2分岐導光体12の出射面12aは全て同面積としたが、出射面の面積は同一とせず、変更してもよい。また、本発明によれば、光源装置から入射される光の単位面積当たりの光束(光量)は、分岐導光体の出射面に至るまでほとんど維持されるので、出射面の面積を調節することで、被照射面に照射される光束(光量)を調節することが可能である。
【0040】
・ 上記両実施形態においては、主導光体(第2主導光体)11の先端面(第2先端面)11bから枝分かれして形成される分岐導光体(第2分岐導光体)12の数は4本としたが、主導光体から枝分かれして形成される分岐導光体の数は4本に何ら限定されるものではない。3本以下としてもよいし、5本以上としてもよい。
【0041】
・ 上記第2実施形態においては、分岐式ライトガイド2の軸方向に第1先端面21b及び第2先端面11b形成したが、先端面は2つに何ら限定されず、3つ以上形成してもよい。例えば、出射面22aや出射面12aを先端面として、分岐導光体を更に分岐させるように構成してもよい。
【0042】
・ 上記両実施形態における分岐式ライトガイド1,2を、光ファイバにおけるコアとし、外周面にクラッドを設けてもよい。
・ 上記両実施形態における分岐式ライトガイド1,2を、光を分岐して伝送する部分を含むスイッチ装置に使用してもよい。そうすると、スイッチ装置において、複数の被照射面を単位面積当たりの光束(光量)が均一な光で照射することができる。また、鑑賞用の照明装置として使用してもよい。
【0043】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1乃至請求項5に記載の分岐式ライトガイドによれば、単位面積当たりの光束(光量)を低下させることなく、光を均一に分配することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における分岐式ライトガイドの(a)は斜視図、(b)は(a)のA―A線断面図。
【図2】分岐式ライトガイドの作用を説明するための説明図。
【図3】第2実施形態における分岐式ライトガイドの(a)は斜視図、(b)は(a)のB−B線断面図、(c)は(a)のC−C線断面図。
【図4】別例の分岐式ライトガイドの(a)は斜視図、(b)は(a)のD−D線断面図。
【図5】従来の分岐式光ファイバの作用を説明するための説明図。
【符号の説明】
1…分岐式ライトガイド、2…分岐式ライトガイド、3…分岐式ライトガイド、11…主導光体(第2主導光体)、11b…先端面(第2先端面)、11c…断面、12…分岐導光体(第2分岐導光体)、12b…断面、21…第1主導光体、21b…第1先端面、22…第1分岐導光体、22b…断面、31…主導光体、31b…先端面、32…分岐導光体、32b…断面。
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源からの光を分岐伝送する分岐式ライトガイドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、光源装置からの光を分岐伝送する分岐式ライトガイドとして、様々なものが提案されている。例えば、図5に示すように、1本の主柱光ファイバ101と、この主柱光ファイバ101から2つに枝分かれするように形成された分岐光ファイバ102とを一体的に形成した分岐式光ファイバ10がある(特許文献1参照)。主柱光ファイバ101の端面は入射面101aとされており、各分岐光ファイバ102の端面は出射面102aとされている。そして、入射面101a付近には光源装置(図示略)が配設されている。
【0003】
主柱光ファイバ101の入射面101aから入射された光源装置からの光は、各分岐光ファイバ102に分配されて、各分岐光ファイバ102の出射面102aから出射される。このような分岐式光ファイバ10は、例えばスイッチ装置等で用いられ、一つの光源で複数箇所を照射するのに用いられる。なお、一般的に、光ファイバは、コアの周囲にクラッドが被覆されて形成されている。光ファイバに入射される光は、コア内をコアとクラッドとの境界で全反射しながら伝送される。
【0004】
【特許文献1】
登録実用新案3060857号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成であると、図5に示すように、主柱光ファイバ101と分岐光ファイバ102との接続部分において、両者は直線状で繋がっておらず湾曲状となっている。このため、主柱光ファイバ101から入射してきた光は、必然的に分岐式光ファイバ10の内壁面(分岐光ファイバ102部分)に衝突しながら各分岐光ファイバ102に分配され、主柱光ファイバ101からの光が各分岐光ファイバ102に均等に分配されないという問題がある。そうすると、この従来の分岐式光ファイバ10を、例えばスイッチ装置等で使用した場合に、複数の被照射面において照度にバラツキが生じるおそれがあり、使用上好ましくない。
【0006】
また、主柱光ファイバ101の断面積と各分岐光ファイバ102の断面積とは同じ面積とされている。このため、主柱光ファイバ101に入射された光は、分岐光ファイバ102に分配される際、2倍の面積に対して分配される。このように、光がこれまで伝送されてきた面積(主柱光ファイバ101の断面積)に対して、伝送される面積(2本の分岐光ファイバ102の合計断面積)が増大するため、光の単位面積当たりの光束(光量)の低下を招く。即ち、主柱光ファイバ101から各分岐光ファイバ102に分配される光束(光量)に不均衡が生じると、光束(光量)が少なく分配された側の分岐光ファイバ102からは、主柱光ファイバ101に入射された光と比較して著しく単位面積当たりの光束(光量)が低下した光が出射されることとなる。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、単位面積当たりの光束(光量)を低下させることなく、光を均一に分配することができる分岐式ライトガイドを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、長尺状の透光性を有する主導光体と、前記主導光体と同方向に、同主導光体の先端面から複数に枝分かれして形成した分岐導光体とを備え、前記各分岐導光体の前記先端面から同距離における断面の断面積の総和が、前記主導光体の断面積以下であることを特徴とする。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、複数の分岐導光体が主導光体と同方向に枝分かれして形成されるため、主導光体と分岐導光体との接続部分において、主導光体と各分岐導光体とは直線状に連続される。このため、主導光体から伝送されてくる光は、分岐導光体に直進することができる。また、主導光体からの光は、主導光体と同面積かそれ以下の面積に対して伝送されるため、主導光体から分岐導光体に光が伝送される際に、光が伝送される面積が増大することがなく、単位面積当たりの光束(光量)の低下を防止することができる。更には、主導光体から各分岐導光体に光が伝送される際に、光は直進することができるとともに、主導光体からの光は主導光体と同面積かそれ以下の面積に対して伝送されるため、光の単位面積当たりの光束(光量)を低下させるような光の漏出がない。従って、光の単位面積当たりの光束(光量)を低下させることなく、主導光体の光を各分岐導光体に均一に分配することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記各分岐導光体の前記先端面から同距離における断面が同面積であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、各分岐導光体において、光の単位面積当たりの光束(光量)が均一であり、且つ断面積が等しいため、各分岐導光体から出射される光束(光量)が均等になる。従って、複数箇所を均等に照射することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2において、前記各分岐導光体の前記先端面から同距離における断面の断面積の総和が、前記主導光体の断面の断面積であることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、主導光体の光は全て分岐導光体に伝送されるため光の利用効率が高い。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項において、前記先端面は、当該分岐式ライトガイドの軸方向に複数形成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載の発明の作用に加えて、分岐式ライトガイドは、主導光体の先端面から枝分かれした分岐導光体を次段階の主導光体として、更に先端面から枝分かれして分岐導光体を形成することで、多段階に分岐される。このため、使用目的に適応した形態で分岐式ライトガイドをフレキシブルに使用することができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のうちいずれか1項において、可撓性材料により形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項4のうちいずれか1項に記載の発明の作用に加えて、主導光体及び分岐導光体は可撓性を有するため、使用状態に対応して湾曲させたり、分岐導光体の先端側を部材間に狭入させたりすることができ、様々な形態でフレキシブルに使用することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
以下、本発明を具体化した第1実施形態を、図1及び図2を参照して説明する。図1(a)は第1実施形態における分岐式ライトガイド1の斜視図、図1(b)は(a)のA−A線断面図である。また、図2は分岐式ライトガイド1における作用を説明するための説明図である。
【0016】
図1(a)に示すように、分岐式ライトガイド1は、長尺状の主導光体11と、主導光体11に連続する4本の分岐導光体12とを備える。主導光体11と4本の分岐導光体12とは、一体的に形成されている。なお、分岐式ライトガイド1は、シリコンゴム、エラストマ樹脂等の透光性を有する可撓性材料により形成されている。
【0017】
主導光体11は、分岐導光体12とは反対側の端面が、入射面11aとされている。この入射面11a付近にはLED等の光源装置が配設される(図示せず)。また、主導光体11の分岐導光体12側の面は先端面11bとされている。この先端面11bから同方向に枝分かれして前記各分岐導光体12がそれぞれ形成されている。主導光体11の断面は、入射面11aから先端面11bに至るまで、軸心方向に同一形状、即ち、図1(b)に示すように、正方形状とされている。なお、主導光体11の断面、入射面11a及び先端面11bは主導光体11の軸心と直交する面である。
【0018】
図1(b)に示すように、各分岐導光体12の断面12bは、主導光体11の断面を4つに分割した正方形状とされている。この断面12bは、各分岐導光体12の、先端面11bから同距離におけるそれぞれの断面である。4つの断面12bは同一形状(即ち、同面積)とされている。また、各分岐導光体12の主導光体11とは反対側の端面は、それぞれ出射面12aとされており、出射面12aに対向する面が被照射面とされる。各分岐導光体12は、主導光体11と接する面(先端面11b)から出射面12aに至るまで、軸心方向に同一形状とされている。なお、分岐導光体12の出射面12a及び断面12bは、分岐導光体12の軸心と直交する面である。
【0019】
〔実施形態の作用〕
次に、上記の分岐式ライトガイド1の作用について説明する。
光源装置から入射面11aに入射された光は、主導光体11の軸心に沿った方向に主導光体11内を伝送され、先端面11bに到達する。このとき、主導光体11において、入射面11aから先端面11bに至るまで直線状であり、軸方向に同一断面形状であるため、光は主導光体11の壁面からほとんど漏出することなく直進することができる。このため、入射面11aから入射された光の単位面積当たりの光束(光量)は、主導光体11内を伝送される際、先端面11bに至るまでほとんど減衰することなく維持される。
【0020】
そして、先端面11bに到達した光は、図2に示すように、主導光体11から各分岐導光体12に伝送される。このとき、主導光体11と分岐導光体12とが同方向であるため、先端面11bからの光は各分岐導光体12内に直進することができる。また、主導光体11の断面の断面積に対して、4本の分岐導光体12の断面12bの断面積の総和が等しいため、主導光体11からの光が分岐導光体12に伝送される際に、光が伝送される面積が増大することがない。このため、主導光体11からの光の単位面積当たりの光束(光量)は、ほとんど減衰することなく維持されて、各分岐導光体12に伝送される。
【0021】
更に、先端面11bから各分岐導光体12内に入射された光は、各分岐導光体12の軸心に沿った方向にそれぞれ伝送され各出射面12aに到達する。このとき、各分岐導光体12において、先端面11bから出射面12aに至るまで軸方向に同一断面形状であるため、光は各分岐導光体12からほとんど漏出することなく直進することができる。このため、各分岐導光体12内を伝送される際に、先端面11bから入射された光の単位面積当たりの光束(光量)は、出射面12aに至るまでほとんど減衰することなく維持される。
【0022】
そして、各分岐導光体12の出射面12aから光が出射される。また、各出射面12aの面積は同面積であるため、各出射面12aから出射される光の単位面積当たりの光束(光量)は均一になり、各出射面12aの照度は均一になる。因みに、照度とは、光が照射される被照射面の単位面積当たりの光束(光量)である。
【0023】
以上説明したように、分岐式ライトガイド1において、光源装置から入射面11aに入射された光の単位面積当たりの光束(光量)は、主導光体11及び分岐導光体12を通過して出射面12aから出射されるまで、ほとんど減衰することなく維持される。
【0024】
〔実施形態の効果〕
従って、第1実施形態の分岐式ライトガイド1によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0025】
(1) 本実施形態では、主導光体11の先端面11bから同方向に枝分かれして、4本の分岐導光体12が形成されている。このため、主導光体11と分岐導光体12との接続部分において両者は直線状に連続され、主導光体11を伝送されてきた光は、分岐導光体12に直進することができる。また、4本の分岐導光体12の先端面11bから同距離における断面12bの断面積の総和が、主導光体11の断面積である。主導光体11から分岐導光体12に光が伝送される際に、光が伝送される面積が増大しないため、この際の光の単位面積当たりの光束(光量)の低下を防止することができる。更には、主導光体11から各分岐導光体12に光が伝送される際に、光は直進することができるとともに、主導光体11からの光は主導光体11と同面積に対して伝送されるため、光の単位面積当たりの光束(光量)を低下させるような光の漏出がない。従って、分岐式ライトガイド1において、光の単位面積当たりの光束(光量)を低下させることなく、主導光体11の光を各分岐導光体12に均一に分配することができる。加えて、4本の分岐導光体12の断面12bの断面積の総和が主導光体11の断面積であるため、主導光体11の光は、ほとんど漏出することなく全て4本の分岐導光体12に伝送されるため、光の利用効率が高い。
【0026】
(2) 本実施形態では、4本の分岐導光体12の先端面11bから同距離における断面12b、即ち出射面12aが同面積である。各出射面12aから出射される光の単位面積当たりの光束(光量)は均一であるため、各分岐導光体12から出射される光束(光量)が均等になる。従って、分岐式ライトガイド1により、複数箇所をバラツキなく均等に光を照射することができる。
【0027】
(3) 本実施形態では、分岐式ライトガイド1の主導光体11及び分岐導光体12を可撓性材料により形成し、主導光体11及び分岐導光体12に、可撓性をもたせた。このため、分岐式ライトガイド1の使用状態に対応して、主導光体11や各分岐導光体12を湾曲させたり、各分岐導光体12の先端側を部材間に狭入させたりすることができ、様々な形態でフレキシブルに使用することができる。
【0028】
〔第2実施形態〕
以下、本発明を具体化した第2実施形態を、図3を参照して説明する。なお、ここでは第1実施形態と相違する点を主に述べ、共通する点については同一部材番号を付すのみとしてその説明を省略する。図3(a)は第2実施形態における分岐式ライトガイド2の斜視図であり、図3(b)は(a)のB−B線断面図、(c)は(a)のC−C線断面図である。
【0029】
図3(a)〜(c)に示すように、分岐式ライトガイド2は、長尺状の第1主導光体21と、第1主導光体21に連続する2本の第1分岐導光体22及び第2主導光体11と、第2主導光体11に連続する4本の第2分岐導光体12とを備える。分岐式ライトガイド2において、第1主導光体21と2本の第1分岐導光体22及び第2主導光体11と4本の第2分岐導光体12とは、それぞれ一体的に形成されている。第2主導光体11の断面11c、及び各第1分岐導光体22の断面22bは、第1先端面21bから同距離における断面である。なお、第2主導光体11は、第1実施形態における分岐式ライトガイド1の主導光体11と同様の構成とされており、第2分岐導光体12は分岐式ライトガイド1の分岐導光体12と同様の構成とされている。また、先端面11bを第2先端面11bとする。
【0030】
第1主導光体21の第1分岐導光体22及び第2主導光体11と反対側の端面は、入射面21aとされており、入射面21a付近にはLED等の光源装置が配設される(図示せず)。また、第1主導光体21の第1分岐導光体22及び第2主導光体11側の面は、第1先端面21bとされており、第1先端面21bから同方向に枝分かれして、2本の第1分岐導光体22と、第1主導光体21に対する分岐導光体としての第2主導光体11とが形成されている。第1主導光体21の断面は、入射面21aから第1先端面21bに至るまで、軸心方向に同一形状、即ち、図3(b)に示すように、矩形状とされている。第1主導光体21の断面(第1先端面21b)は、2つの第1分岐導光体22と、第2主導光体11とを合わせた形状とされている。
【0031】
各第1分岐導光体22の第1主導光体21と反対側の端面はそれぞれ出射面22aとされており、出射面22aに対向する面はそれぞれ被照射面とされる。また、図3(b)及び(c)に示すように、各第1分岐導光体22の断面22bは、第2分岐導光体12(第1実施形態における分岐導光体12)の断面12bと同一形状とされている。各第1分岐導光体22は、第1主導光体21と接する面(第1先端面21b)から出射面22aに至るまで、軸心方向に同一形状とされている。
【0032】
〔実施形態の作用〕
次に、上記の分岐式ライトガイド2の作用について説明する。
分岐式ライトガイド2において、光源装置から入射面21aに入射された光は、第1主導光体21内を伝送され、2本の第1分岐導光体22及び第2主導光体11に伝送される。そして、各第1分岐導光体22内に伝送された光は、第1分岐導光体22内を伝送されて、各出射面22aから出射されて被照射面を照射する。また、第2主導光体11に伝送された光は、第2主導光体11から各第2分岐導光体12内を伝送されて、各出射面12aから出射されて被照射面に照射される。入射面21aから入射された光の単位面積当たりの光束(光量)は、2つの出射面22a及び4つの出射面12aに至るまで、ほとんど減衰することなく維持される。
【0033】
このため、2本の第1分岐導光体22の各出射面22a、及び4本の第2分岐導光体12の各出射面12aから出射される光の単位面積当たりの光束(光量)は均一になり、それぞれの面に照射される被照射面の照度は均一になる。また、2つの出射面22a及び4つの出射面12aの面積は同面積であるため、各被照射面の光束(光量)は均等となる。
【0034】
〔実施形態の効果〕
従って、上記第2実施形態によれば、前記第1実施形態における上記(1)〜(3)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
【0035】
(4) 分岐式ライトガイド2の軸方向に、第1先端面21bと第2先端面11bとが形成されている。このように、分岐式ライトガイド2は、第1主導光体21の第1先端面21bから枝分かれして形成した分岐導光体である第2主導光体11を、更に第2先端面11bから枝分かれして分岐導光体12を形成することで、多段階に分岐される。このため、分岐式ライトガイド2を、使用目的に適応した形態で、分岐式ライトガイド1よりも一層フレキシブルに使用することができる。
【0036】
〔別例〕
なお、上記実施形態は以下のような別例に変更して具体化してもよい。
・ 上記両実施形態においては、分岐式ライトガイド1,2はシリコンゴムやエラストマ樹脂等の可撓性材料により形成したが、透光性を有するものであれば何で形成してもよい。例えば、石英やアクリル樹脂等で形成してもよい。
【0037】
・ 上記第1実施形態においては、4本の分岐導光体12の先端面11bから同距離における断面12bの断面積の総和が、主導光体11の断面積となるようにした。また、上記第2実施形態においては、第1先端面21bから同距離における2本の第1分岐導光体22の断面22bの断面積と、第2主導光体11(第1主導光体21に対する分岐導光体)の断面11cの断面積との総和が、第1主導光体21の断面積となるようにした。しかし、それぞれの場合において、分岐導光体の先端面から同距離における断面の断面積の総和は、主導光体の断面積よりも小さくしてもよい。例えば、図4(a)に示すように、長尺状の透光性を有する主導光体31と、主導光体31と同方向に主導光体31の先端面31bから4つに枝分かれして形成した分岐導光体32とを備える分岐式ライトガイド3としてもよい。分岐式ライトガイド3においては、図4(b)に示すように、各分岐導光体32の先端面31bから同距離における断面32bの断面積の総和は、主導光体31の断面の断面積よりも小さい。これにより、先端面31bからの光は、光の単位面積当たりの光束(光量)が減衰することなく、各分岐導光体32に均等に確実に伝送される。
【0038】
・ 上記両実施形態においては、主導光体(第2主導光体)11、分岐導光体(第2分岐導光体)12、第1分岐導光体22の断面形状はそれぞれ正方形とし、第1主導光体21の断面形状は矩形としたが、主導光体及び分岐導光体の断面形状はこれに何ら限定されない。例えば、図4(a)及び(b)に示すように、主導光体31及び分岐導光体32の断面形状を円形としてもよい。
【0039】
・ 上記第1実施形態においては、4本の分岐導光体12の出射面12aは全て同面積とし、上記第2実施形態においては、2本の第1分岐導光体22の出射面22aと4本の第2分岐導光体12の出射面12aは全て同面積としたが、出射面の面積は同一とせず、変更してもよい。また、本発明によれば、光源装置から入射される光の単位面積当たりの光束(光量)は、分岐導光体の出射面に至るまでほとんど維持されるので、出射面の面積を調節することで、被照射面に照射される光束(光量)を調節することが可能である。
【0040】
・ 上記両実施形態においては、主導光体(第2主導光体)11の先端面(第2先端面)11bから枝分かれして形成される分岐導光体(第2分岐導光体)12の数は4本としたが、主導光体から枝分かれして形成される分岐導光体の数は4本に何ら限定されるものではない。3本以下としてもよいし、5本以上としてもよい。
【0041】
・ 上記第2実施形態においては、分岐式ライトガイド2の軸方向に第1先端面21b及び第2先端面11b形成したが、先端面は2つに何ら限定されず、3つ以上形成してもよい。例えば、出射面22aや出射面12aを先端面として、分岐導光体を更に分岐させるように構成してもよい。
【0042】
・ 上記両実施形態における分岐式ライトガイド1,2を、光ファイバにおけるコアとし、外周面にクラッドを設けてもよい。
・ 上記両実施形態における分岐式ライトガイド1,2を、光を分岐して伝送する部分を含むスイッチ装置に使用してもよい。そうすると、スイッチ装置において、複数の被照射面を単位面積当たりの光束(光量)が均一な光で照射することができる。また、鑑賞用の照明装置として使用してもよい。
【0043】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1乃至請求項5に記載の分岐式ライトガイドによれば、単位面積当たりの光束(光量)を低下させることなく、光を均一に分配することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における分岐式ライトガイドの(a)は斜視図、(b)は(a)のA―A線断面図。
【図2】分岐式ライトガイドの作用を説明するための説明図。
【図3】第2実施形態における分岐式ライトガイドの(a)は斜視図、(b)は(a)のB−B線断面図、(c)は(a)のC−C線断面図。
【図4】別例の分岐式ライトガイドの(a)は斜視図、(b)は(a)のD−D線断面図。
【図5】従来の分岐式光ファイバの作用を説明するための説明図。
【符号の説明】
1…分岐式ライトガイド、2…分岐式ライトガイド、3…分岐式ライトガイド、11…主導光体(第2主導光体)、11b…先端面(第2先端面)、11c…断面、12…分岐導光体(第2分岐導光体)、12b…断面、21…第1主導光体、21b…第1先端面、22…第1分岐導光体、22b…断面、31…主導光体、31b…先端面、32…分岐導光体、32b…断面。
Claims (5)
- 長尺状の透光性を有する主導光体と、前記主導光体と同方向に、同主導光体の先端面から複数に枝分かれして形成した分岐導光体とを備え、
前記各分岐導光体の前記先端面から同距離における断面の断面積の総和が、前記主導光体の断面積以下であることを特徴とする分岐式ライトガイド。 - 前記各分岐導光体の前記先端面から同距離における断面が、同面積であることを特徴とする請求項1に記載の分岐式ライトガイド。
- 前記各分岐導光体の前記先端面から同距離における断面の断面積の総和が、前記主導光体の断面の断面積であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の分岐式ライトガイド。
- 前記先端面は、当該分岐式ライトガイドの軸方向に複数形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載の分岐式ライトガイド。
- 可撓性材料により形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちいずれか1項に記載の分岐式ライトガイド。
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