JP2004347929A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】各色の現像装置31K,C,M,Yから感光体11へのトナー消費量に、地汚れによるトナー消費を正確に反映させて、トナー消費に伴って必要になるトナーニアエンド判定処理、トナーエンド判定処理、トナー補給処理等の所定の制御を正確に行うことができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】Pセンサ17による検知結果として、少なくとも感光体11の非画像部に対するトナー付着量の検知結果に基づいて、所定の制御を行わせるように、メイン制御部を構成した。これにより、各色の現像装置31K,C,M,Yから感光体11へのトナー消費に伴って必要になるトナーニアエンド判定処理等の所定の制御を正確に行うことができるようになった。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、潜像担持体に担持される潜像を現像するための現像手段から潜像担持体へとトナーが消費されることに伴って必要になる所定の制御を、潜像担持体に対するトナー付着量に基づいて実施する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、感光体等の潜像担持体に担持される潜像を現像手段によってトナー像に現像する方式として、一成分現像方式や二成分現像方式が知られている。一成分現像方式は、トナーを主成分とするいわゆる一成分現像剤を用いて潜像を現像する方式である。これに対し、二成分現像方式は、トナーと磁性キャリアとを含有するいわゆる二成分現像剤を用いて潜像を現像する方式である。
【0003】
何れの方式においても、現像手段内のトナーが減少するため、現像による現像手段から潜像担持体へとトナーが消費されるのに伴って、所定の制御が必要になってくる。例えば、一成分現像方式では、トナー消費に伴って現像手段内のトナー量が所定量以下になった時点で、ユーザーに対して現像手段へのトナー補充作業を促したり、現像手段の交換作業を促したりするための制御が必要になってくる。更には、これら作業を促したにもかかわらず、それが行われないままに画像形成命令がなされた場合に、所定の閾値を超える量の現像(トナー消費)が行われた時点で画像形成動作を強制停止する制御も行うことが望ましい。また例えば、二成分現像方式では、トナーを消費した二成分現像剤のトナー濃度を復帰させるべく、補給用のトナーを収容しているトナー収容部から現像手段内へのトナー補給を所定のタイミングで行うための制御が必要になってくる。更には、トナー補給に伴ってトナー残量が所定量以下になってしまったトナー収容部へのトナー補充作業(例えばトナーボトル交換作業)をユーザーに促すための制御も必要になってくる。加えて、かかるトナー補充作業が行われないままに画像形成命令がなされた場合に、所定の閾値を超える量の現像が行われた時点で画像形成動作を強制停止する制御も行うことが望ましい。
【0004】
このようにトナー消費に伴って必要になる所定の制御を、潜像担持体の表面に対するトナー付着量に基づいて実施する画像形成装置が知られている。例えば、特許文献1には、次のような画像形成装置が記載されている。即ち、潜像担持体たる感光体に形成される静電潜像の画素数である書込画素数と、その静電潜像の現像に伴うトナー消費量とに極めて良好な相関関係が成立することから、書込画素数のカウント値に基づいて所定の制御を実施する。具体的には、そのカウント値に基づいて、トナー収容手段たるトナーボトルから二成分現像方式の現像手段にトナーを補給するという制御である。更には、トナーボトルについてのトナーニアエンドを判断してボトル交換作業をユーザーに促したり、現像手段(現像部)内のトナーエンドを判断して画像形成動作を強制停止したりといった制御も行われる。但し、静電潜像に対する単位面積(画素数)あたりのトナー消費量は、感光体の劣化度合いや環境によって異なってくる。そこで、感光体上のトナー像に対するトナー付着量をトナー付着量検知手段たる光学センサによって所定のタイミングで検知し、検知結果に基づいて書込画素数のカウント値を補正する。かかる構成によれば、現像手段内の二成分現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知センサが設けられていなくても、現像手段内へのトナー補給量を制御することができる。また、トナーボトル内のトナーについてほぼ無くなったことを検知するトナー無し検知センサを備えていなくても、トナーボトルの交換時期を判断してユーザーにボトル交換作業を促すことができる。そして、これらトナー濃度センサやトナー無し検知センサの付設を必要としないことで、低コスト化や省スペース化を図ることが可能になる。
【0005】
なお、一成分現像方式の現像手段内のトナーについてほぼ無くなったことを検知するトナー無し検知センサを備える画像形成装置としては、特許文献2に記載の発光素子と受光素子との組合せからなるフォトセンサが知られている。また、二成分現像方式の現像手段への補給用トナーを収容するトナー収容手段内のトナーについてほぼ無くなったことを検知するトナー無し検知センサを備える画像形成装置としては、特許文献3に記載の検知手段が知られている。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−324569号公報
【特許文献2】
特開平7−160105号公報
【特許文献3】
特開平7−181772号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記特許文献1に記載の画像形成装置では、現像に伴う現像手段から感光体へのトナー消費量に、感光体の非画像部(非潜像部)にトナーを付着させてしまういわゆる地汚れによるトナー消費が加味されていない。このため、非画像部の面積率の比較的高いプリントアウトが多量に行われた場合には、地汚れによるトナー消費を含む実際のトナー消費量が、書込画素数のカウント値に基づいて把握される理論上のトナー消費量を大きく上回ってしまう。そして、このことにより、トナー補給量が不足して二成分現像剤のトナー濃度が著しく低下したり、ユーザーにボトル交換作業を促す時期が遅れたりという問題を引き起こすおそれがあった。
【0008】
かかる問題の発生を抑える方法として、非画像部画素数のカウント値を所定の割合で書込画素数のカウント値に加算しながらトナー補給を行わせたり、トナーニアエンドの時期を判断させたりすることが考えられる。しかしながら、感光体の非画像部に対する単位面積あたりの地汚れトナー量は、トナー粒子の帯電分布によって大きく異なってくる。このため、書込画素数のカウント値に加算する非画像部画素数のカウント値の割合が実情にそぐわなくなり、今度は逆に、トナー補給量が過剰になって二成分現像剤のトナー濃度が著しく増加するという問題を生ずるおそれがある。更には、ユーザーにボトル交換作業を促す時期が早まってしまうという問題を引き起こすおそれもある。
【0009】
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次のような画像形成装置を提供することである。即ち、現像手段から潜像担持体へのトナー消費量に、地汚れによるトナー消費を正確に反映させて、トナー消費に伴って必要になる所定の制御を正確に行うことができる画像形成装置である。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体上の潜像をトナーによって現像する現像手段と、該潜像担持体の表面に対するトナー付着量を検知するトナー付着量検知手段と、該現像手段から該潜像担持体へのトナー消費に伴って必要になる所定の制御を該トナー付着量検知手段による検知結果に基づいて実施する制御手段とを備える画像形成装置において、少なくとも上記潜像担持体の非画像部に対するトナー付着量である非画像部トナー付着量を検知させるように上記トナー付着量検知手段を構成するとともに、上記検知結果として、該非画像部トナー付着量の検知結果に基づいて上記所定の制御を実施させるように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記現像手段から上記潜像担持体の非画像部へのトナーの転移が起こらない条件を生起せしめる非転移条件生起手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の画像形成装置において、上記非転移条件生起手段として、上記潜像担持体と上記現像手段との距離を少なくとも現像時のための近距離とこれよりも長い遠距離との間で変化させる距離変化手段を用い、上記条件として、該遠距離の状態を生起せしめるようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項2の画像形成装置において、上記現像手段として、現像剤担持体に担持したトナーと磁性キャリアとを含有する二成分現像剤を上記潜像担持体の表面に接触させながら上記潜像を現像するものを用いるとともに、上記非転移条件生起手段として、該現像担持体に担持される二成分現像剤を該潜像担持体から離間させる現像剤離間手段を用い、上記条件として、該二成分現像剤を該潜像担持体から離間させている状態を生起せしめるようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、 請求項1、2、3又は4の画像形成装置において、現像に使用されるトナーを収容するトナー収容手段を設け、上記所定の制御として、上記潜像担持体に形成される潜像の画素数の計数結果と、該潜像担持体上のトナー像を被検対象にしている上記トナー付着量検知手段による検知結果と、上記非画像部トナー付着量の検知結果とに基づいて該トナー収容手段内のトナー残量を判定するものを実施させるように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4又は5の画像形成装置において、上記所定の制御として、上記潜像担持体に形成される潜像の画素数の計数結果と、該潜像担持体上のトナー像を被検対象にしている上記トナー付着量検知手段による検知結果と、上記非画像部トナー付着量の検知結果とに基づいて上記現像手段についてのトナー不足警報を発生させるものを実施させるように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
【0011】
これらの画像形成装置においては、使用されるトナーの帯電分布の違いによって潜像担持体の非画像部に対する単位面積あたりの地汚れトナー量が大きく変動したとしても、トナー付着量検知手段によって非画像部トナー付着量を検知することで、その変動を正確に把握することが可能である。そして、このことにより、現像手段から潜像担持体へのトナー消費量に、地汚れによるトナー消費を正確に反映させて、トナー消費に伴って必要になる所定の制御を正確に行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の一実施形態について説明する。
まず、図1を用いて、本プリンタの基本的な構成について説明する。このプリンタ1は、感光体ユニット10、光書込ユニット20、現像ユニット30、中間転写ユニット40、2次転写ローラ50、定着ユニット60、給紙ユニット80等を備えている。そして、ブラック(以下、Kという)、シアン(以下、Cという)、マゼンタ(以下、Mという)、イエロー(以下、Yという)の4色のトナー像を、それぞれ後述の感光体11上に個別に形成する。そして、これらを後述の中間転写ベルト41に順次重ね合わせて中間転写した後、4色重ね合わせ像として図示しない転写紙に一括2次転写する。
【0013】
上記感光体ユニット10は、潜像担持体たるベルト状の感光体11、感光体クリーニングユニット12、帯電チャージャ13、駆動ローラ14、1次転写対向ローラ15、張架ローラ16を有している。また、乱反射型フォトセンサ(以下、光学センサという)17なども有している。感光体11は、図示しない駆動モータによって回転駆動される駆動ローラ14と、1次転写対向ローラ15と、張架ローラ16とによって張架されている。そして、駆動ローラ14の回転駆動に伴って図中矢印A方向(時計回り方向)に無端移動せしめられる。このようにして無端移動せしめられる感光体11の周りには、感光体クリーニングユニット12、帯電チャージャ13、光学センサ17が配設されている。また、後述の現像ユニット30や中間転写ユニット40なども配設されている。
【0014】
上記光書込ユニット20は、半導体レーザ21、書込制御回路(図示せず)、ポリゴンミラー22、3つの反射ミラー23a,b,cなどを備えている。そして、図示しないパーソナルコンピュータ等から送られてくるカラー画像情報の色分解画像データを光信号に変換して、色毎に対応した光書き込みを感光体11に施して各色(K,C,M,Y)用の静電潜像をそれぞれ個別に形成する。
【0015】
上記現像ユニット30は、Y現像装置31Y、M現像装置31M、C現像装置31C、K現像装置31Kや、各現像装置を図中左右方向に移動させて感光体11に接離させる図示しない接離機構などを備えている。各色の現像装置(31K,C,M,Y)は、それぞれ対応する色のトナーを表面に担持して回転する現像ローラ(32K,C,M,Y)を有している。また、回転しながらトナーを汲み上げて撹拌する攪拌パドル(33K,C,M,Y)や、トナーを収容するトナー収容ケース(34K,C,M,Y)なども有している。各トナー収容ケース(34K,C,M,Y)には、それぞれ対応する色のトナー粒子を主成分とし、且つ磁性キャリアを含まない一成分現像剤(以下、単にトナーという)が収容されている。図示の例では装置本体下側から順に黒トナーを収容したK現像装置31K、シアントナーを収容したC現像装置31C、マゼンタトナーを収容したM現像装置31M、イエロートナーを収容したY現像装置31Yになっている。
【0016】
各現像装置(31K,C,M,Y)内では、トナーが攪拌パドルで攪拌されて所定の極性に摩擦帯電せしめられる一方で、図示しない電源によって現像ローラ(32K,C,M,Y)に現像バイアスが印加される。これにより、現像ローラ(32K,C,M,Y)と、感光体11の静電潜像との間には、トナーをスリーブ側から静電潜像に向けて静電的に移動させる現像ポテンシャルが生ずる。また、現像ローラ(32K,C,M,Y)と、感光体11の地肌部(非潜像部)との間には、トナーを地肌部側に移動させないでスリーブ側に拘束する非現像ポテンシャルが生ずる。
【0017】
上記接離機構は、図示しない現像モータから各現像装置(31K,C,M,Y)に駆動を伝達するための図示しない電磁クラッチを、各現像装置にそれぞれ個別に対応させるように4つ有している。そして、駆動させた電磁クラッチに対応する現像装置を、現像モータの駆動力で図中左側から右側に移動させて、その現像ローラを感光体11に接触させる。また、その電磁クラッチの駆動を停止させることで、対応する現像装置を図中右側から左側に移動させて、その現像ローラを感光体11から離間させることもできる。現像時には4つの現像装置(31K,C,M,Y)のうち、感光体11上の静電潜像に対応する何れか1つだけが図中左側から右側に移動せしめられて、その現像ローラを感光体11に当接させる。
【0018】
プリンタ本体の待機状態では、図示のように、何れの現像装置31K,C,M,Yも感光体11と離間した位置に待避している。プリント動作が開始されると、感光体11に駆動力を伝える上記駆動モータと、各現像装置(31K,C,M,Y)の駆動源となる上記現像モータとが駆動を開始した後、感光体11に対してY分解像データに基づいた光書き込みが開始される。これにより、まず、感光体11にはブラック用の静電潜像であるK静電潜像が形成される。このK静電潜像を先端から現像可能とするように、K静電潜像の先端がK現像装置31Kとの対向位置に到達する前に、K現像装置31Kが上記電磁クラッチの駆動開始によって感光体11との当接位置まで移動する。このとき、K現像ローラ32Kは先の電磁クラッチの駆動開始に伴って既に回転を開始しているため、K静電潜像を先端から現像することができる。K静電潜像の後端がK現像装置31Kとの対向位置を通過してKトナー像の現像が完了すると、K用の上記電磁クラッチの駆動が直ちにOFFされてK現像装置31Kが現像位置(感光体11との当接位置)から待避する。そして、次色のC現像装置31C用の上記電磁クラッチの駆動がONされてC現像装置31Cが現像位置まで移動する。この移動は少なくとも、C分解像データに基づくC静電潜像の先端部が現像位置に到達する前に完了される。以降、同様の動作が他の現像装置でも繰り返されて各色のトナー像が現像される。なお、各色の現像装置(31K,C,M,Y)は、それぞれ内包しているトナーがほぼ無くなった時点で、新たなものと交換されるいわゆるマガジン方式の現像手段となっている。
【0019】
上記中間転写ユニット40は、中間転写体たる中間転写ベルト41、中間転写体クリーニング装置42、位置検出用センサ43を備えている。また、駆動ローラ44、1次転写ローラ45、2次転写対向ローラ46、クリーニング対向ローラ47、テンションローラ48、廃トナータンク49なども備えている。中間転写ベルト41は駆動ローラ44、1次転写ローラ45、2次転写対向ローラ46、クリーニング対向ローラ47、テンションローラ48などによって張架されている。そして、図示しない駆動モータで回転駆動される駆動ローラ44によって図中矢印B方向(反時計回り方向)に無端移動せしめられる。中間転写ベルト41の幅方向一端付近の非画像形成領域には複数の位置検出用マーク(図示せず)が設けられている。これら位置検出用マークのうち、何れか一つ(プリント動作開始時に位置検出用センサ43による検知位置を最初に通過した位置検出用マーク)が位置出用センサ43に検出されたタイミングに基づいて、プリント動作が開始される。
【0020】
上記中間転写体クリーニング装置42は、クリーニングブラシ42a、図示しない接離機構(不図示)などを有している。そして、少なくとも各色のトナー像が中間転写ベルト41に対して重ね合わせ転写されている間には、上記接離機構によって中間転写ベルト41表面からクリーニングブラシ42aを離間させる。この離間により、2次転写前のトナー像をクリーニングしてしまうといった事態が回避される。中間転写ベルト41表面から除去されたトナーは、中間転写ユニット40内部に設けられた廃トナータンク49に蓄えられる。
【0021】
上記給紙ユニット80は、図示しない転写紙を収容する転写紙カセット81、給紙コロ82a,b,c等を備えており、転写紙を所定のタイミングでカセット内からレジストローラ対83に向けて給紙する。
【0022】
上記2次転写ローラ50は、中間転写ユニット40の2次転写対向ローラ46にバックアップされる中間転写ベルト箇所に当接して2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト41のおもて面(ループ外周面)に2次転写バイアスを印加して、2次転写対向ローラ46との間に2次転写電界を形成する。また、プリント動作開始から、4色重ね合わせ像の先端が2次転写ニップに到達する寸前までは、図示しない接離機構によって中間転写ベルト41表面から離間するように構成されている。この離間により、各色トナー像をそれぞれ単独で2次転写してしまうといった事態が回避される。
【0023】
上記レジストローラ対83は、図示しない転写紙を2次転写ニップで4色重ね合わせ像に重ね合わせ得るタイミングで送り出す。2次転写ニップで転写紙と重ね合わされた4色重ね合わせ像は、ニップ圧や上記2次転写電界の影響を受けて中間転写ベルト41から転写紙に一括して2次転写される。そして、転写紙の白色と相まってフルカラー画像になる。
【0024】
なお、感光体ユニット10と中間転写ユニット40とは、図示しないカートリッジに一体的に収容されたプロセスカートリッジの形式で取り扱われ、プリンタ本体に対して一体的に着脱されるようになっている。
【0025】
プリント動作開始から終了までのプロセスの概要は次の通りである。即ち、まず、感光体11の図中矢印A方向への無端移動が開始されるとともに、中間転写ベルト41の図中矢印B方向への無端移動が開始される。そして、位置検出用センサ43が中間転写ベルト41上の位置検出用マークを初めに検知するタイミングに基づいて、感光体11上に対する光書込が開始されて、K,C,M,Yトナー像が感光体11上で順次現像されていく。これらは、中間転写ベルト41上に重ね合わせて中間転写されて4色重ね合わせ像となる。
【0026】
上記Kトナー像の形成は次のように行なわれる。即ち、まず、帯電チャージャ13がスコロトロンによって感光体11表面を一様帯電せしめる。そして、一様帯電後の感光体11表面が、Kカラー画像信号に基づいて生成されるレーザ光LDによって光走査される。感光体11表面において、この光走査による露光を受けた箇所は、その露光光量に比例する分だけ電荷を失ってK静電潜像を担持する。このK静電潜像は、感光体11の無端移動に伴ってK現像装置31Kとの対向位置を通過する際に、K現像ローラ32K上のKトナーに接触する。K現像ローラ32上のKトナーは、K静電潜像だけでなく、感光体11の非画像部(地肌部)にも接触するが、そこに対する付着は上述の非現像ポテンシャルによって抑えられる。露光されずに電荷が十分に残っている非画像部と、K現像ローラ32との間では、トナーが逆電界の影響を受けるためである。一方、露光によって電荷を失ったり、減量されたりしたK静電潜像と、K現像ローラ32との間では、上述の現像ポテンシャルが作用するため、K静電潜像に接触したKトナーはスリーブ上からK静電潜像に転移する。この転移により、K静電潜像がKトナー像に現像される。現像されたKトナー像は、中間転写ベルト41と感光体11との接触によって形成される1次転写ニップに進入する。そして、トナーと逆極性の1次転写バイアスが印加される1次転写ローラ45と、1次転写対向ローラ15との電位差によって形成される1次転写電界や、ニップ圧の影響を受けて、中間転写ベルト41上に中間転写(1次転写)される。
【0027】
上記1次転写ニップを通過した感光体11表面に残留する転写残トナーは、感光体11の再使用に備えて感光体クリーニングユニット12によって清掃される。清掃されたトナーは図示しない回収パイプを経由して廃トナータンク49内に蓄えられる。
【0028】
一方、感光体11側では次のC画像形成工程が開始され、C静電潜像が形成される。そして、先のK静電潜像の後端がK現像装置34Kによる現像位置を通過した後、C静電潜像の先端がC現像装置34Cによる現像位置に到達する前に、K現像装置が現像位置から退避し、C現像装置34Cが現像位置に移動する。この移動により、C静電潜像がその先端からCトナーによって現像される。C静電潜像の後端がC現像装置34Cによる現像位置を通過すると、先のK現像装置34Kの場合と同様にC現像装置34Cが現像位置から退避し、次のM現像装置34Mが現像位置に移動する。これもやはり次のM静電潜像の先端がM現像装置34Mによる現像位置に到達する前に完了する。なお、M及びYの画像形成工程については、それぞれの静電潜像形成、現像動作が上述のK、Cの工程と同様であるので説明は省略する。
【0029】
感光体11に順次形成されるK,C,M,Yトナー像が順次重ね合わせて中間転写されて中間転写ベルト41上に4色重ね合わせ像が形成されるのと並行して、転写紙カセット81から転写紙が送り出される。そして、レジストローラ対83のローラ間に挟まれて待機している。2次転写ローラ51に中間転写ベルト41上の4色重ね合わせ像の先端がさしかかるときに、ちょうど転写紙の先端がこれに同期するようにレジストローラ対83の駆動が開始される。そして、2次転写ニップ内にて、4色重ね合わせ像が転写紙に重ね合わされて一括2次転写される。
【0030】
中間転写ベルト41からの一括2次転写によって得られたフルカラー画像は、転写紙とともに定着ユニット60に搬送され、所定の表面温度に制御される定着ベルト61と加圧ローラ62との当接による定着ニップに進入する。そして、加熱や加圧の影響を受けて転写紙に定着せしめられた後、装置本体外に送り出されて(矢印C方向)、排紙トレイ84に裏向きの姿勢でスタックされる。
【0031】
中間転写後の感光体11の表面は、感光体クリーニングユニット12によって転写残トナーがクリーニングされた後、除電ランプ(不図示)によって均一に除電される。また、2次転写後の中間転写ベルト41の表面は、中間転写体クリーニング装置42のクリーニングブラシ42aが押圧せしめられることで、転写残トナーがクリーニングされる。
【0032】
次に、本プリンタの特徴的な構成について説明する。
図2は、本プリンタの電気回路の一部を示すブロック図である。同図に示すように、本プリンタは、これまで説明した各機器の他に、操作表示部90、メイン制御部100、画像メモリ部101などを備えている。操作表示部90は、図示しないプリンタ本体の筐体に固定されたタッチパネル等からなり、ユーザーに対して画像を表示する表示部と、ユーザーからのキー入力を受け付ける操作部とを有している。そして、メイン制御部100からの制御信号に基づいて画像を表示したり、操作部で受け付けた入力情報をメイン制御部100に出力したりする。また、メイン制御部100は、図示しないROM、RAM、CPU等で構成されており、本プリンタ全体の制御を司っている。そして、中間転写ユニット40、2次転写ローラ50、定着ユニット60、給紙ユニット80、操作表示部90が電気的に接続されている。更には、画像メモリ部101、光書込ユニット20、感光体ユニット10、現像ユニット30なども電気的に接続されている。
【0033】
図示しないパーソナルコンピュータ等から送られてくるカラー画像情報は、メイン制御部100を介して画像メモリ部101に一時的に格納された後、各色毎に、色分解画像データとして光書込ユニット20の書込制御回路24に送られる。書込制御回路24は、送られてきた色分解画像データに基づいて、ポリゴンモータ25を駆動してポリゴンミラー22を回転させながら、半導体レーザ21を駆動する。この駆動によって半導体レーザ21から発せられたレーザ光LDは、静六面体のポリゴンミラー22で反射して主走査方向に偏向せしめられながら、図示しない反射ミラーを経由して感光体ユニット10の感光体11を光走査する。また、書込制御回路24は、各色の色分解画像データに基づいて、それぞれ書込画素数を計数して結果をメイン制御部100に送信する。メイン制御部100は、各色の現像装置(図1の31K,C,M,Y)について、それぞれ書込制御回路24から送られてくる書込画素数の計数値に基づいて、所定の制御を行うようになっている。
【0034】
各色の現像装置(31K,C,M,Y)は、それぞれ感光体11表面の静電潜像を現像するのに伴って、トナーを消費していく。制御手段たるメイン制御部100は、このトナー消費に伴って必要になる所定の制御として、トナーニアエンド判定処理や、トナーエンド判定処理を行うようになっている。トナーニアエンド判定処理とは、各色の現像装置(31K,C,M,Y)内のトナー残量について、もうすぐ無くなりそうであるか否かを個別に判定し、無くなりそうである場合にトナーニアエンドをユーザーに報知するための処理である。また、トナーエンド判定処理とは、各色の現像装置(31K,C,M,Y)について、トナー不足警報をさせるか否かを判定し、結果に応じてトナー不足警報をユーザーに報知するための処理である。これらの処理は、何れも感光体11表面の光反射量を検知する光学センサ17による検知結果に基づいてなされる。
【0035】
光学センサ17は、図示しない発光手段たる発光素子と、これから発せられた後に感光体11表面で反射した反射光を受光する受光手段たる受光素子とを有している。受光素子は、受光量に応じた電圧をメイン制御部100に出力する。この受光量は感光体11表面の光反射率に応じて変化し、この光反射率は感光体11表面上のトナー付着量に応じて変化する。メイン制御部100は、光学センサ17からの出力信号に基づいて、感光体11表面に対するトナー付着量を把握することができる。よって、本プリンタでは、メイン制御部100と光学センサ17との組合せによってトナー付着量検知手段が構成されていることになる。
【0036】
反射型フォトセンサとしては、正反射型のものと、乱反射型のものとがある。4色のトナーのうち、Kトナーを付着させている感光体11表面を被検対象とする場合、何れの型のセンサでも受光素子からの出力特性にそれほど変わりはない。図3のグラフの曲線Lkで示すように、Kトナー付着量が増えるにつれて、受光素子からの出力電圧値が小さくなる。そして、Kトナー付着量が所定レベル(0.6mg/cm程度)まで増えると、受光素素からの出力電圧値の低下が飽和して、それ以降、Kトナー付着量が増加しても出力電圧値は低下しなくなる。しかし、他の3色のトナー(以下、これらをまとめてカラートナーという)の何れかを付着させている感光体11表面を被検対象とする場合、センサの型によって受光素子からの出力特性が大きく変わってくる。
【0037】
正反射型フォトセンサの場合、カラートナー付着量がある一定レベルまで増加すると受光素子からの出力電圧値の変化が一旦は治まる。しかし、図3の曲線Lcで示すように、カラートナー付着量が更に所定レベルまで増加すると出力電圧値が再び変化し始めてしまう。このことにより、正反射型フォトセンサでは、カラートナーについて、比較的高いレベルの付着量を検知することができない。
【0038】
一方、乱反射型フォトセンサの場合、カラートナー付着量が増えるにつれて、受光素子からの出力電圧値が大きくなり、0〜1[mg/cm]程度の付着量範囲において、出力電圧値がほぼ直線的に変化する。このため、カラートナー付着量を、広範囲にわたって検知することができる。そこで、本プリンタにおいては、光学センサ17として、乱反射型フォトセンサを用いている。なお、光学センサ17として、Kトナー付着量検知用の正反射型フォトセンサと、カラートナー付着量検知用の乱反射型フォトセンサとを設けてもよい。
【0039】
図4は、光学センサ17におけるKトナー付着量に対する出力電圧特性を示すグラフである。上述のように、Kトナーを付着させている感光体(11)表面が被検対象になる場合には、Kトナー付着量の増加に伴って受光素子からの出力電圧値が低下する。そして、Kトナー付着量が所定のレベルまで増加すると、出力電圧値の低下が飽和する(以下、このときの出力電圧値を低下飽和電圧値という)。このとき、低下飽和電圧値は、発光素子による発光をOFFしたときの受光素子からの出力電圧値であるVs0Kとほぼ同等の値になる。このような出力特性に鑑みて、上述のメイン制御部(100)は、Kトナー付着量を検知するときにおける発光素子からの発光量を校正するためのKトナー検知時発光量校正処理を、所定のタイミングで行うように構成されている。このKトナー検知時発光量校正処理により、Kトナー付着量検知時における発光素子からの発光量は、次の数1で示される関係式を具備させる値に校正される。
【数1】
Vs0K−VsgK=所定値
【0040】
この関係式において、Vs0Kは、上述したように、発光素子による発光をOFFしたときの受光素子からの出力電圧値である。また、VsgKは、何れの色のトナーも付着させていない感光体(11)表面を被検対象としたときの受光素子からの出力電圧値である。Kトナーを付着させた感光体(11)表面が被検対象になる場合における受光素子からの出力電圧値であるVspKは、図4に示すように、Vs0K超で且つVsgK未満の値になる。
【0041】
図5は、光学センサ17におけるカラートナー(C,M,Yトナー)付着量に対する出力電圧特性を示すグラフである。図において、Vs0は発光素子による発光をOFFしたときの受光素子からの出力電圧値であり、基本的には上記Vs0Kと同じである。また、Vsgは、何れの色のトナーも付着させていない感光体(11)表面を被検対象としたときの受光素子からの出力電圧値である。カラートナー付着量検知時における発光素子からの発光量については、Kトナー付着量検知時と異なる値に設定されるため、Vsgと、先に図4に示したVsgKとは異なった値になる。図5に示すように、C,M,Yトナーの何れかを付着させた感光体(11)表面が被検対象になる場合における受光素子からの出力電圧値であるVspA(但し、AはC、M、Yの何れか)は、それぞれVsgを超える値になる。
【0042】
先に示した図2において、現像ユニット30の各色の電磁クラッチ37K,C,M,Yは、それぞれK,C,M,Y現像装置(31K,C,M,Y)を感光体11に対して接離させる現像接離手段の一部を構成している。各色の現像装置(31K,C,M,Y)のうち、対応する電磁クラッチが駆動されたものは、現像モータ駆動回路36によって回転駆動される図示しない現像モータと駆動が繋げられて、上述の現像位置に移動する。そして、その現像ローラ(32K,C,M,Y)を感光体11表面に接触させる。同時に、現像ローラ(32K,C,M,Y)から延びている図示しないバイアス受け側端子と、現像バイアス電源回路35から延びている図示しないバイアス供給側端子とが接触して、その現像ローラに現像バイアスが印加される。よって、各色の現像装置は、それぞれ現像位置にセットされてその現像ローラを感光体11表面に接触させた時点から、静電潜像の現像が可能になるとともに、感光体11表面に対して地汚れトナーを付着させ始める。また、現像位置から退避され始めて現像ローラを感光体11表面から離間させた時点から、静電潜像の現像ができなくなるとともに、感光体11表面に対して地汚れトナーを付着させなくなる。
【0043】
かかる構成の現像ユニット30では、各色の現像装置から感光体11の非画像部へのトナーの転移が起こらない条件として、何れの現像装置も現像位置にセットしない条件(以下、非現像セット条件という)を生起せしめることになる。また、この非現像セット条件を生起せしめる非転移条件生起手段として、各色の現像装置を感光体11に対してそれぞれ個別に接離させる現像接離手段を有していることになる。各色の電磁クラッチ37K,C,M,Y等を有するこの現像接離手段は、感光体11と各色の現像装置との距離を、それぞれ近距離である現像位置と、これよりも長い遠距離である退避位置との間で変化させる距離変化手段でもある。
【0044】
なお、距離変化手段としては、このように各色の現像装置をそれぞれ個別に移動させる個別移動方式のものの他、いわゆるリボルバ方式のものも考えられる。具体的には、従来、各色の現像装置を有する現像ユニットとして、リボルバ現像ユニットが公知になっている。このリボルバ現像ユニットは、回転軸を中心にして回転する支持体上に、K,C,M,Y現像装置を90[°]ずつ位相をずらした位置に支持している。そして、例えば、支持体を0、90、180、270[°]の角度で回転させたときに、K現像装置、C現像装置、M現像装置、Y現像装置を感光体に対向する現像位置に移動させる。かかる構成では、例えば支持体を45[°]など、何れの現像装置(厳密には現像ローラ)も現像位置に存在させない角度で回転させているときに、各色の現像装置を感光体から遠く離して非現像セット条件を生起せしめることができる。
【0045】
図6は、トナーニアエンド判定処理やトナーエンド判定処理の一部であるKトナー検知時発光量校正処理における処理フローを示すフローチャートである。この処理は、例えば図示しないプリンタ本体の主電源投入直後などといった所定のタイミングにて、上記非現像セット条件が生起せしめられている状態、即ち、何れの現像装置も現像位置にセットされていない状態で行われる。そして、まず、上記光学センサ(17)の発光素子による発光をOFFしたときの受光素子からの出力電圧値であるVs0Kがメイン制御部(100)に取得されて記憶される(ステップ1:以下、ステップをSと記す)。次に、発光素子による発光がONされた後(S2)、上記非現像セット条件のもと、即ち、何れの色のトナーも感光体(11)表面に付着させない条件のもとで、VsgKが取得される(S3)。そして、これらVs0KとVsgKとの組合せについて、上記数1に示される関係式を具備するか否かが判断される(S4)。ここで、具備しないと判断されると(S4でN)、発光素子の発光量が変更された後に(S5)、処理フローが上記S3にループせしめられる。これにより、上記数1に示される関係式を具備するまで、発光素子の発光量が調整される。
【0046】
発光素子の発光量の調整によって上記数1に示される関係式が具備されると(S4でY)、その発光量のデータ(発光素子への供給電圧値)が記憶された後に(S6)、一連の処理フローが終了する。そして、以降、光学センサ(17)によるKトナー付着量検知時には、その発光量で発光素子が発光せしめられる。
【0047】
本プリンタにおいて、感光体(11)表面に対するKトナー付着量(単位面積あたりの付着量)と、光学センサ(17)からの出力電圧値とは、例えば次の数2で示される式を具備する関係になる。また、感光体(11)表面に対するカラートナー付着量と、光学センサ(17)からの出力電圧値とは、例えば次の数3で示される式を具備する関係になる。
【数2】
Kトナー付着量=0.2187×(VspK−Vs0K)−0.7074×(VspK−Vs0K)+0.5679
【数3】
カラートナー付着量=0.405×(VspA−VsgA)
※但し、AはC,M,Yの何れかであることを示す
【0048】
各色の現像装置(31K,C,M,Y)は、それぞれ初期状態において、地汚れ量をゼロと想定した場合に、A4サイズの転写紙に対して、5[%]の面積率の画像を3000枚出力可能な量のトナーが内包されている。上記メイン制御部(100)は、このような出力がなされた場合の総書込画素数を、トナーエンドを発生させる画素数の閾値であるエンド閾値Xとして記憶している。また、A4サイズの転写紙に対して5[%]の面積率の画像を500枚出力する場合における総書込画素数の分だけエンド閾値Xよりも画素数の小さい値を、ニアエンド閾値Xとして記憶している。よって、基本的には、新たな現像装置がセットされてから、その現像装置に対応する色の書込画素数の累積値がニアエンド閾値X、エンド閾値Xに達した時点で、それぞれトナーニアエンド、トナーエンドを報知すればよい。しかし、本プリンタは単位面積あたりの画像部トナー付着量を基準付着量(0.6mg/cm)にするように各種作像条件が設定されているものの、実際の付着量は感光体(11)の劣化度合いや環境によって変化してしまう。また、各現像装置から感光体(11)へのトナー消費は、静電潜像の現像によるものの他、地汚れによるものも含まれる。これらの結果、書込画素数の累積値が実際のトナー消費量に厳密にリンクしなくなるので、トナー像におけるトナー付着量や地汚れトナー量の実測値に応じて、書込画素数を補正しなければならない。そこで、本プリンタでは、これらの実測値に応じて書込画素数に適切な補正係数を乗じながら、累積カウントしていくようになっている。
【0049】
図7は、トナーニアエンド判定処理やトナーエンド判定処理の一部であるK補正係数設定処理の処理フローを示すフローチャートである。このK補正係数設定処理は、Kトナーについての補正係数を設定するためのものである。処理が開始すると、まず、K電磁クラッチのONによってK現像装置(31K)が現像位置にセットされる(S1)。このとき、感光体(11)は、静電潜像を担持していないが、現像バイアスが印加されるK現像ローラ(32K)が接触せしめられることにより、その接触部にKトナーの付着による地汚れが起こる。このように地汚れが起こった感光体(11)を被検対象にする光学センサ(17)からの出力電圧値であるVspKが、メイン制御部(100)によって連続的に取得されて、その平均値が演算される(S2)。この平均値は、Kトナーについての単位面積あたりの非画像部トナー付着量を反映している。そこで、平均値と、上述のKトナー検知時発光量校正処理にて記憶されたVs0Kと、上記数2で示された関係式とに基づいて、感光体(11)表面に対する単位面積あたりのK地汚れ量が演算される(S3)。
【0050】
このK地汚れ量の演算結果は、K地汚れ補正係数Kc’の演算に用いられる(S3)。具体的には、上述のように、本プリンタにおける作像条件は、画像部の基準付着量を各色ともに0.6[mg/cm]するようなパラメータに設定されている。このような設定において、K地汚れ量が例えば0.08[mg/cm]であった場合、非画像部において0.133(0.08/基準付着量0.6)画素分の現像に必要なトナーが個々の画素で消費されたとものとみなすことができる。そして、非画像部総画素数に0.133を乗じた値を、地汚れによるKトナー消費量に相当するK地汚れ相当画素数Kzとして捉えることができる。このときの0.133がK地汚れ補正係数Kc’となる。即ち、単位面積あたりのK地汚れ量の演算結果を基準付着量(0.6mg/cm)で除算することで、K地汚れ補正係数Kc’が演算されるのである(S3)。そして、演算結果がメイン制御部(100)に記憶される(S4)。
【0051】
この記憶によってK地汚れ補正係数Kc’が設定されると、次に、光書込と、これによって形成された静電潜像の現像とによって、感光体(11)上にK基準パッチ像を形成するためのK基準パッチ像形成処理が行われる(S5)。そして、形成されたK基準パッチ像を被検対象にしている光学センサ(17)の出力電圧値がVspKとして取得される(S6)。次いで、取得結果と、上述のVs0K及び数2の関係式とに基づいて、K基準パッチ像におけるKトナー付着量が演算される(S7)。
【0052】
通常の作像条件と同じ条件で現像されたK基準パッチ像におけるKトナー付着量については、通常のプリント時における画像部のトナー付着量とみなすことができる。そこで、K基準パッチ像におけるKトナー付着量の演算結果は、K書込補正係数Kcの演算に用いられる(S8)。具体的には、Kトナー付着量の演算結果が例えば0.55[mg/cm]であった場合、画像部において0.917(0.55/基準付着量0.6)画素分の現像に必要なトナーが個々の画素で消費されるものとみなすことができる。そして、K書込画素数に0.917を乗じた値を、Kトナー像の現像によるKトナー消費量として捉えることができる。このときの0.917がK書込補正係数Kcとなる。即ち、K基準パッチ像の単位面積あたりにおけるKトナー付着量の演算結果を基準付着量(0.6mg/cm)で除算することで、K書込補正係数Kcが演算されるのである(S8)。そして、演算結果がメイン制御部(100)に記憶された後(S9)、K電磁クラッチのOFFによってK現像装置(31K)が現像位置から退避せしめられてK補正係数設定処理が終了する。
【0053】
上記メイン制御部(100)は、このようなK補正係数設定処理と同様のC,M,Yトナー用のC,M,Y補正係数設定処理もそれぞれ行う。そして、C地汚れ補正係数Cc’、C書込補正係数Cc、M地汚れ補正係数Mc’、M書込補正係数Mc、Y地汚れ補正係数Yc’及びY書込補正係数Ycもそれぞれ設定する。但し、これらの処理において、発光素子の発光量は、Kトナー用の値ではなく、カラートナー用の値に設定される。また、トナー付着量の演算については、上記数2の関係式ではなく、上記数3の関係式が用いられる。なお、これら各色の補正係数設定処理は、例えばプリントジョブ終了後、プリンタ本体を待機状態にするのに先立って実施される。また例えば、連続プリントジョブ中に現像ローラに接触した後の感光体(11)表面の非画像部を被検対象にして非画像部トナー付着量を演算しながら、1枚ジョブ毎に実施してもよい。
【0054】
図8は、トナーニアエンド判定処理やトナーエンド判定処理の一部であるK比較判定処理の処理フローを示すフローチャートである。このK比較判定処理は、Kトナーについてのニアエンドやエンドを判定するためのものである。上述のように、上記書込制御回路(24)は、各色の色分解画像データに基づいて、それぞれ書込画素数を計数して結果をメイン制御部(100)に送信する。メイン制御部(100)は、K比較判定処理を開始すると、まず、上記書込制御回路(24)から送られてくるK書込画素数の計数値であるKxを記憶する(S1)。次に、K現像動作時総画素数Kyを演算する(S2)。
【0055】
このK現像動作時総画素数Kyとは、K現像装置(31K)の現像動作時にK現像ローラ(32K)が感光体(11)に接触している期間におけるK現像ローラ(32K)と感光体(11)との総接触面積に相当する画素数のことである。この画素数に相当する総接触面積の全領域に、地汚れを発生される可能性がある。総接触面積は、K現像ローラ(32K)が感光体(11)に接触している期間と、両者の接触幅(軸線方向の接触長さ)と、感光体(11)の線速とに基づいて算出される。そして、算出された総接触面積に、感光体(11)表面における単位面積あたりの画素数が乗算されることにより、K現像動作時総画素数Kyが演算される。但し、演算されたK現像動作時総画素数Kyは、地汚れが起こる非画像部の画素数の他に、画像部に対応するK書込画素数も含んでいる。そこで、K現像動作時総画素数Kyから、K書込画素数の計数値Kxが減算されることで、非画像部総画素数Kwが求められる(S3)。
【0056】
次に、K書込画素数の計数値KxがK書込補正係数Kcの乗算によって補正された後(S4)、非画像部総画素数KwとK地汚れ補正係数Kc’との乗算によってK地汚れ相当画素数Kzが演算される(S5)。そして、補正後のK書込画素数の計数値Kxと、K地汚れ相当画素数KzがK書込画素数カウント値CountKに加算される(S6)。従来では、補正後のK書込画素数の計数値KxがK書込画素数カウント値CountKに加算されているだけであったが、本プリンタでは、このようにK地汚れ相当画素数Kzも加算される。このことにより、地汚れによるKトナー消費をK書込画素数カウント値CountKに正確に反映させて、地汚れトナー消費によるトナーニアエンドやトナーエンドの報知の遅れを回避することができる。
【0057】
上記計数値KxとK地汚れ相当画素数Kzとが累積加算されていくCountKを、上述のエンド閾値Xから減算した値は、K現像装置(31K)内のトナー残量を示すことになる。そこで、その減算結果がKトナー残量値Krとして、インジケータなどの表示形式で上述の操作表示部(90)に表示されたり、プリンタ外部のパーソナルコンピュータに送られてそのディスプレイに表示されたりする(S7、S8)。
【0058】
また、CountKがニアエンド閾値Xやエンド閾値Xに達すれば、K現像装置(31K)内のトナー残量がニアエンドの状態になったり、K現像装置(31K)内がトナーエンドの状態になったりする。そこで、CountKについて、ニアエンド閾値X以上になっているか否かが判断され(S9)、そうでない場合には(N)、一連のK補正係数設定処理が終了する。一方、そうである場合には(S9でY)、上記操作表示部(90)やディスプレイの表示によってKトナーニアエンドがユーザーに報知された後(S10)、エンド閾値X以上になっているか否かが判断される(S11)。そして、そうでない場合には(S11でN)、一連のK補正係数設定処理が終了する。また、そうである場合には(S11でY)、上記操作表示部(90)やディスプレイの表示によってKトナーエンドがユーザーに報知された後(S11)、プリント動作が強制停止される(S13)。
【0059】
なお、トナーエンド発生時にプリント動作を強制停止させるのではなく、ユーザーの判断に応じてその後のプリントを許可するようにしてもよい。また、トナーニアエンド等の報知やプリント動作の強制停止の解除タイミングは、次の通りである。即ち、トナーニアエンドやトナーエンドが発生した後、ユーザーによる操作によってK現像装置(31Y)の交換が検知されたタイミングであり、このときにCountKがゼロにリセットされる。但し、現像装置脱着だけで交換が判断されてしまうと、単なる着脱操作が交換操作と誤認識されてしまう。よって、かかる誤認識を回避すべく、各現像装置について例えばそれに付されているID番号を認識する手段などといった、現像装置識別手段を設けることが望ましい。「現像装置の交換操作を行った」旨の交換操作実施情報をユーザーのキー操作によって受付させるようにしてもよい。
【0060】
上記メイン制御部(100)は、このようなK比較判定処理と同様のC,M,Yトナー用のC,M,Y比較判定処理もそれぞれ行い、必要に応じて、C,M,Yトナーのニアエンドやエンドを報知するようになっている。
【0061】
ところで、従来、トナー収容手段たる現像装置(31K,C,M,Y)のトナーニアエンドを検知させる方法として、トナー検知センサによる検知が一般的に行われていた。具体的には、現像装置に対して所定の下限レベルで内部のトナーを検知するフォトセンサ等のトナー検知センサを設けていたのである。しかしながら、かかる構成では、トナー検知センサの付設により、コストアップを引き起こしたり、装置小型化が困難になったり、レイアウト自由度が悪化したり、といった不具合が発生してしまう。また、上記下限レベルにおいてトナー検知センサによってトナーが検知されなくなった時点で、初めてトナーニアエンドが認識されてユーザーに報知されることになる。このため、新たな現像装置を準備するための十分な余裕時間をユーザーに与えることができなかった。
【0062】
一方、本プリンタでは、トナー収容手段たる各色の現像装置(31K,C,M,Y)について、次のようにトナー残量(例えばKトナー残量値Kr)を判定するように、メイン制御部(100)が構成されている。即ち、書込画素数の計数結果と、感光体(11)上の基準パッチ像を被検対象にしている光学センサ(17)による検知結果(例えばVspK)と、非画像部トナー付着量たる地汚れ量とに基づいて、トナー消費量をソフト的に求めてトナー残量を判定するのである。かかる構成では、図8のS8で示したように、プリント動作に伴って刻々と減少していくトナー残量を、リアルタイムで上記操作表示部(90)やパーソナルコンピュータのディスプレイに表示させてユーザーに認識させることができる。そして、このことにより、ユーザーに対して、新たな現像装置(31K,C,M,Y)を準備するための十分な余裕時間を与えることができる。
【0063】
また、各色の現像装置について、同様にしてソフト的に求めたトナー消費量に基づいて、トナー不足警報たるトナーニアエンドを報知することで、トナー不足で現像を行うことによる種々の不具合を回避することができる。
【0064】
なお、光学センサ(17)による検知結果に基づいて、地汚れ相当画素数を補正することに加えて、従来と同様に書込画像数の計数値も補正させるようにした例について説明したが、本発明において、後者の補正は必ずしも必要でない。
【0065】
次に、実施形態に係るプリンタの変形例装置について説明する。
本変形例装置は、K,C,M,Kの4つの現像装置として、それぞれ一成分現像方式のものではなく、トナーと磁性キャリアとを含有する二成分現像剤によって現像を行う二成分現像方式のものを用いる。これら4つの現像装置は、何れも周知の構成のもので、回転駆動される現像スリーブと、これの内部でスリーブに連れ回らないように固定されるマグネットローラとを有している。そして、マグネットローラの磁力によって現像スリーブ表面に二成分現像剤を担持し、スリーブ表面の回転に伴って感光体(11)との対向位置に搬送する。この対向位置では、マグネットローラの主磁極によって二成分現像剤が穂立ちして磁気ブラシになり、その先端を感光体(11)に接触させながら、スリーブ表面に連れ回る。そして、接触部において、磁気ブラシ中のトナーを感光体(11)の静電潜像に付着させてトナー像を形成する。
【0066】
各色の現像装置は、何れも感光体(11)との相対位置を変化させないように、感光体(11)の近傍の現像位置に固定されている。これらのうち、現像動作を行っていないものは、先の現像動作の終了時にいわゆる穂切り動作を行うことで、その現像機能を停止させる。この穂切り動作とは、現像スリーブを逆回転させることで、感光体(11)との対向位置でスリーブ表面に拘束されていた二成分現像剤を、スリーブ表面から除去する動作である。これにより、現像スリーブ表面から感光体(11)の非画像部へのトナーの転移を起こさない非現像セット条件が生起せしめられる。即ち、本変形例装置では、非現像セット条件を生起せしめる非転移条件生起手段として、穂切り動作手段を備えているのである。この穂切り動作手段は、現像担持体たる現像スリーブに担持される二成分現像剤を感光体(11)から離間させる現像剤離間手段でもあり、非現像セット条件として、二成分現像剤を感光体(11)から離間させている状態を生起せしめる。穂切り動作手段として、現像スリーブを逆回転させるものではなく、二成分現像剤を回転するスリーブ表面上から機械的あるいは磁気的に除去するものを用いてもよい。
【0067】
かかる構成の本変形例装置では、各色の現像装置を移動させる複雑な現像装置移動機構を設けなくても、それら現像装置について、それぞれ非現像セット条件を生起せしめることができる。但し、本変形例装置で用いられているような現像剤離間手段は、二成分現像方式や、磁性トナーによる一成分現像方式にしか採用することができない。これに対し、実施形態に係るプリンタで用いられているような距離変化手段は、二成分現像方式や磁性トナーによる一成分現像方式に加えて、非磁性トナーによる一成分現像方式にも採用することができる。
【0068】
なお、二成分現像方式の本変形例装置では、各色の現像装置に対してそれぞれトナーを個別に補給するトナー補給手段と、これを制御するためのトナー補給制御とが必要になる。このトナー補給制御については、現像装置内の二成分現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知センサ(例えば透磁率センサ)による検知結果と、光学センサによる検知結果とに基づいて行わせるのが一般的である。本発明では、このような制御に代えて、地汚れ量とトナー付着量とに基づいて把握したトナー消費量に相当する分のトナーを、各色の現像装置にそれぞれ補給させる制御を実施させてもよい。このように構成した場合、各色の現像装置に、トナー濃度センサを設ける必要がなくなる。よって、トナー濃度センサの付設によるコストアップを招来したり、装置の小型化の困難にしたり、レイアウト自由度を悪化させたりといった事態を回避することができる。
【0069】
また、本変形例装置では、上記感光体クリーニングユニット(12)によって感光体(11)の表面からクリーニングしたトナーについては、図示しない廃トナーボトルに貯留するようになっている。そして、この廃トナーボトル内における所定の満杯レベルでトナーを検知する満杯レベル検知センサを有し、これによる検知結果に基づいて廃トナー満杯警報をユーザーに報知する廃トナー満杯判定処理を行うようになっている。このように満杯レベルと検知センサによる検知結果に基づく廃トナー満杯判定制御に代えて、地汚れ量とトナー付着量とに基づいて把握したトナー消費量によって満杯レベルを判定させるようにしてもよい。かかる構成では、満杯レベル検知センサを設けることによるコストアップ、装置小型化の困難化、レイアウト自由度の悪化を回避することができる。また、トナーニアエンド判定処理と同様に、刻々と増えていく廃トナー量をユーザーに逐次報知して、廃トナー廃棄作業を行うための十分な余裕時間を与えることもできる。
【0070】
以上、実施形態に係るプリンタや変形例装置においては、現像手段たる各色の現像装置(31K,C,M,Y)から潜像担持体たる感光体(11)の非画像部へのトナーの転移が起こらない上記非現像セット条件を生起せしめる非転移条件生起手段を設けている。かかる構成では、次に説明する差に基づいて、非画像部トナー付着量である地汚れ量を容易に求めることができる。即ち、上記数2や数3の関係式に示したように、上記非現像セット条件が生起せしめられているときの感光体(11)の非画像部を被検対象にしている光学センサ(17)による検知結果(Vs0KやVsgA)と、非現像セット条件が生起せしめられていないときの非画像部を被検対象にしている光学センサ(17)による検知結果(VspKやVspA)との差である。
【0071】
また、実施形態に係るプリンタにおいては、非転移条件生起手段として、現像ユニット(30)に設けられた上述の現像接離手段を用いている。この現像接離手段は、潜像担持体たる感光体(11)と、現像手段たる各色の現像装置(31K,C,M,Y)との距離を、少なくとも現像時のための近距離である現像位置と、これよりも長い遠距離である退避位置との間で変化させる距離変化手段として機能している。そして、各色の現像装置(31K,C,M,Y)を何れも退避位置に移動させている状態を上記非現像セット条件として生起せしめている。かかる構成では、各色の現像装置(31K,C,M,Y)をそれぞれ感光体(11)から遠く離して、各色の現像装置(31K,C,M,Y)から感光体(11)の非画像部へのトナーの転移を起こさない状態を確実に生起せしめることができる。
【0072】
また、変形例装置においては、現像手段として、二成分現像剤を感光体(11)表面に接触させながら潜像を現像する二成分現像方式のものを用いるとともに、非転移条件生起手段として、現像剤離間手段を用いている。そして、非現像セット条件として、二成分現像剤を感光体(11)から離間させている状態を生起せしめるようにしている。かかる構成では、各色の現像装置を移動させる複雑な現像装置移動機構を設けなくても、それら現像装置について、それぞれ非現像セット条件を生起せしめることができる。
【0073】
また、実施形態に係るプリンタや変形例装置においては、現像に使用されるトナーを収容するトナー収容手段(現像装置又はトナーカートリッジ)を設けている。そして、所定の制御たるトナーニアエンド判定処理を次のようにして実施するように、制御手段たるメイン制御部(100)が構成されている。即ち、潜像の画素数の計数結果である書込画素数の計数値(例えばKx)と、トナー像たる基準パッチ像を被検対象にしている光学センサ(17)による検知結果(例えばVspK)と、非画像部トナー付着量たる地汚れ量とに基づいてトナー収容手段内のトナー残量(例えばKトナー残量値Kr)を判定するのである。かかる構成では、上述した理由により、プリント動作に伴って刻々と減少していくトナー残量を、リアルタイムで上記操作表示部(90)やパーソナルコンピュータのディスプレイに表示させてユーザーに認識させて、補充用トナーを準備するための余裕時間を与えることができる。また、ソフト的に把握するトナー消費量に、地汚れによるトナー消費を反映させないことによるトナーニアエンドの判定タイミングの遅れを回避することができる。更には、トナーニアエンド検知用のトナー検知センサの付設によってコストアップを生じたり、装置小型化を困難にしたり、レイアウト自由度を悪化させたりといった事態を回避することもできる。
【0074】
また、実施形態に係るプリンタや変形例装置においては、所定の制御たるトナーエンド判定処理を次のようにして実施するように、メイン制御部(100)が構成されている。即ち、潜像の画素数の計数結果である書込画素数の計数値(例えばKx)と、トナー像たる基準パッチ像を被検対象にしている光学センサ(17)による検知結果(例えばVspK)と、非画像部トナー付着量たる地汚れ量とに基づいてトナー不足警報たるトナーニアエンドを報知するのである。かかる構成では、トナー不足で現像を行うことによる種々の不具合を回避することができる。また、ソフト的に把握するトナー消費量に、地汚れによるトナー消費を反映させないことによるトナーエンドの判定タイミングの遅れを回避することができる。更には、トナーエンド検知用のトナー検知センサの付設によってコストアップを生じたり、装置小型化を困難にしたり、レイアウト自由度を悪化させたりといった事態を回避することもできる。
【0075】
【発明の効果】
請求項1、2、3、4、5又は6の発明によれば、現像手段から潜像担持体へのトナー消費量に、地汚れによるトナー消費を正確に反映させて、トナー消費に伴って必要になる所定の制御を正確に行うことができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るプリンタを示す概略構成図。
【図2】同プリンタの電気回路の一部を示すブロック図。
【図3】正反射型フォトセンサの出力特性を示すグラフ。
【図4】同プリンタの光学センサ(乱反射型フォトセンサ)のKトナーに対する出力特性を示すグラフ。
【図5】同光学センサのカラートナーに対する出力特性を示すグラフ。
【図6】同プリンタのメイン制御部によって実施されるトナーニアエンド判定処理やトナーエンド判定処理の一部であるKトナー検知時発光量校正処理における処理フローを示すフローチャート。
【図7】同トナーニアエンド判定処理やトナーエンド判定処理の一部であるK補正係数設定処理の処理フローを示すフローチャート。
【図8】同トナーニアエンド判定処理やトナーエンド判定処理の一部であるK比較判定処理の処理フローを示すフローチャート。
【符号の説明】
1 プリンタ(画像形成装置)
l0 感光体ユニット
11 感光体(潜像担持体)
17 光学センサ(トナー付着量検知手段の一部)
30 現像ユニット
31K K現像装置(現像手段且つトナー収容手段)
31C C現像装置(現像手段且つトナー収容手段)
31M M現像装置(現像手段且つトナー収容手段)
31Y Y現像装置(現像手段且つトナー収容手段)
37K K電磁クラッチ(距離変化手段の一部)
37C C電磁クラッチ(距離変化手段の一部)
37M M電磁クラッチ(距離変化手段の一部)
37Y Y電磁クラッチ(距離変化手段の一部)
100 メイン制御部(制御手段、トナー付着量検知手段の一部)

Claims (6)

  1. 潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体上の潜像をトナーによって現像する現像手段と、該潜像担持体の表面に対するトナー付着量を検知するトナー付着量検知手段と、該現像手段から該潜像担持体へのトナー消費に伴って必要になる所定の制御を該トナー付着量検知手段による検知結果に基づいて実施する制御手段とを備える画像形成装置において、
    少なくとも上記潜像担持体の非画像部に対するトナー付着量である非画像部トナー付着量を検知させるように上記トナー付着量検知手段を構成するとともに、上記検知結果として、該非画像部トナー付着量の検知結果に基づいて上記所定の制御を実施させるように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記現像手段から上記潜像担持体の非画像部へのトナーの転移が起こらない条件を生起せしめる非転移条件生起手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2の画像形成装置において、
    上記非転移条件生起手段として、上記潜像担持体と上記現像手段との距離を少なくとも現像時のための近距離とこれよりも長い遠距離との間で変化させる距離変化手段を用い、上記条件として、該遠距離の状態を生起せしめるようにしたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2の画像形成装置において、
    上記現像手段として、現像剤担持体に担持したトナーと磁性キャリアとを含有する二成分現像剤を上記潜像担持体の表面に接触させながら上記潜像を現像するものを用いるとともに、上記非転移条件生起手段として、該現像担持体に担持される二成分現像剤を該潜像担持体から離間させる現像剤離間手段を用い、上記条件として、該二成分現像剤を該潜像担持体から離間させている状態を生起せしめるようにしたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1、2、3又は4の画像形成装置において、
    現像に使用されるトナーを収容するトナー収容手段を設け、上記所定の制御として、上記潜像担持体に形成される潜像の画素数の計数結果と、該潜像担持体上のトナー像を被検対象にしている上記トナー付着量検知手段による検知結果と、上記非画像部トナー付着量の検知結果とに基づいて該トナー収容手段内のトナー残量を判定するものを実施させるように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1、2、3、4又は5の画像形成装置において、
    上記所定の制御として、上記潜像担持体に形成される潜像の画素数の計数結果と、該潜像担持体上のトナー像を被検対象にしている上記トナー付着量検知手段による検知結果と、上記非画像部トナー付着量の検知結果とに基づいて上記現像手段についてのトナー不足警報を発生させるものを実施させるように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
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