JP2004347847A - 光拡散媒体 - Google Patents

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健策 東
Toshihiro Nakajima
敏博 中島
Akira Murata
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Abstract

【課題】入射光を狭い角度範囲に拡散することができる光拡散媒体を提供する。
【解決手段】透明基体上に透明樹脂を主成分とする光拡散層を設けた光拡散媒体であって、光拡散層が水滴鋳型法によって形成されたハニカム構造を有する。水滴鋳型法では、キャストしたポリマ−溶液の液膜上に凝結した水滴が鋳型としての役割を果たし、ハニカム構造が形成される。透過拡散光は従来の光拡散媒体よりもかなり狭い角度範囲に限定されるので、入射光を狭い角度で拡散できるため、バックライトシステム等に有効に活用することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置のバックライト等の照明装置に用いて好適な光拡散媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【0003】
【特許文献1】特開平6−59107号公報。
【非特許文献1】鳴海理香他:「LCD用バックライトの最新動向」月刊ディスプレイ11月号51頁(2001)。
【非特許文献2】カランタル カリル:「微小光学素子を用いた液晶ディスプレイ用照明系」月刊ディスプレイ11月号68頁(2001)。
【非特許文献3】N. Maruyama et al.:「Mesoscopic patterns of molecular aggregates on solid substrates」 Thin Solid Films Vol. 327−329(1998)。
【非特許文献4】N. Maruyama et al.:「Mesoscopic pattern formation of nanostructured polymer assemblies」 SUPRAMOLECULAR SCIENCE Vol. 5, 331−336 (1998) 。
【非特許文献5】L.V. Govor et al.:「Self−organized formation of low−dimensional network structures starting from a nitrocellulose solution」 Macromol. Chem. Phys. Vol. 201, 2721−2728 (2000) 。
【0004】
液晶表示装置には、液晶セルの他に、光の反射、透過、拡散、屈折、偏光等を制御する各種媒体が多く使用されている。この内、光拡散媒体の代表的なものとしては、導光板上に配置する、いわゆる拡散フィルムがあげられる。エッジライト式のバックライトシステムでは、導光板の端面の光源より光が入射するため、一般に導光板から出射する光の大部分は、導光板の法線方向から外れて光源と反対方向に傾いて出射され、また導光板に印刷された反射ドットがそのまま見えてしまう。そこで、導光板上に、いわゆる拡散フィルムを配置し、反射ドットを目立たなくするとともに、出射角度を法線方向に向けて立ち上げることが行われている。
【0005】
この場合に用いる拡散フィルムは、その構成から3種類に大別される。すなわち、(1)フィルム基材中に基材と異なる屈折率を有する光拡散材を含有させたもの、(2)押圧ロールによる加熱・加圧により、或いはサンドブラスト法等によりフィルム表面の樹脂層に多数の微細な凹凸を形成したもの、(3)透明フィルム上に光拡散材を含有する塗料を塗工したものである。この内、(3)の塗工タイプのものは、製造が容易で、材料の組み合わせにより光学特性を制御し易いため、開発が進められ種々の提案がなされている。例えば、特許文献1には、出射光の法線方向への集光能力をある程度示すものが開示されている。
【0006】
従来、エッジライト式のバックライトシステムでは、導光板上に、拡散フィルム、2枚のプリズムシート、輝度向上フィルム等をこの順に配置している。すなわち、導光板からの出射光を一度拡散フィルムで広い角度に拡散させ、これを上向きの直交する2枚のプリズムシートで集光して表示面と垂直方向に出射し、更に必要に応じて輝度向上フィルムにより表示輝度を上げるように工夫されている。最近では、表示輝度をより向上させるため、また部材点数を減らすために、バックライトの導光板にも様々な工夫が施されている(非特許文献1及び2)。具体的には、両面プリズム導光板と下向きプリズムシートを組み合せたり、導光板の出射面や背面にマイクロ反射素子やマイクロ偏向素子を設ける等により、導光板から法線方向に狭い角度範囲に集光した光を出射することができるものが提案されている。これらの新型導光板の場合、従来の光拡散フィルムを使用すると、拡散性能が高過ぎて、折角集光した光が無駄になってしまう。しかしながら、光拡散フィルムを使用しない場合には、導光板に施されたプリズム形状やマイクロ反射素子、マイクロ偏向素子等の模様が現れるという問題がある。そこで、この問題を解決し、またLCDの表示品位を向上させるためにも、それぞれの用途に合わせた一定の光拡散性能を有する拡散フィルムが求められている。
【0007】
従来、光拡散フィルムを評価する方法の一つとして、変角光度計が使用されている。変角光度計を用いて、透過拡散光の角度依存性を測定するシステムを図3に示す。図3は、光源1からの直線光を一定の角度(入射角α)で光拡散媒体のサンプル2に入射させ、その後方に位置する受光器3をサンプルを中心として一定のピッチで回転移動させながら、それぞれの角度(入射角β)における拡散光強度を測定する状態を説明する図である。なお、図3の場合は、入射角αを固定し、出射角βを変化させながら測定しているが、逆に出射角βを固定して、入射角αを変化させることも可能である。また、サンプルに対して光入射側と同じ側に受光器を配置することにより、透過だけでなく反射光の拡散性を評価することも可能である。更に、フィルム単独でなく、その背面に光源や導光板を備えたバックライトを配置することにより、出射光の角度依存性を実際に即して測定することも可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記の変角光度計を使用して、上述した従来の光拡散フィルムを測定した場合、広い出射角度範囲にわたり拡散光が検出されるが、その分、直線透過光強度は低下してしまう。すなわち、直線透過強度をあまり低下させずに狭い角度範囲だけに光を拡散させる光拡散フィルムは未だ得られていないのが現状である。
したがって、本発明の目的は、入射光を狭い角度範囲に拡散することができる新規な構造の光拡散媒体を提供することにある。
【0009】
【発明が解決するための手段】
本発明者は、上記のような状況を踏まえて上記課題を解決するべく種々検討した結果、自己組織化の原理に基いて作製された新規な光拡散媒体が、入射光を狭い角度範囲に拡散することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明の光拡散媒体は、透明基体上に透明樹脂を主成分とする光拡散層を設けたものであって、その光拡散層が、ハニカム構造を有することを特徴とする。
【0011】
本発明において、ハニカム構造とは、基本的には断面六角形の管状体が密充填した集合体の構造を意味し、そしてハニカム構造の孔は、貫通した形状であってもよいが、凹部が形成された貫通していない形状のものであってもよい。図1は、孔の断面形状が六角形のハニカム構造の光学顕微鏡写真であるが、本発明において、ハニカム構造の孔の断面形状は六角形に限定されるものではなく、例えば、円形の形状であってもよい。また、ハニカム構造の孔は、必ずしも全て一様である必要はなく、大きさの多少異なる孔が混在していても、また形状が多少歪んでいても構わない。
【0012】
本発明におけるハニカム構造は、リソグラフィー法、水滴鋳型法、球状ポリマー粒子を鋳型とする方法などによって形成することができ、中でも水滴鋳型法が好ましい。水滴鋳型法は、水滴を鋳型として作製されるものであって、水滴鋳型法によるハニカム構造の作製は、例えば、非特許文献3〜5等に記載されている。この水滴鋳型法によれば、ハニカム構造は次のようにして形成される。まず、基板上にポリマーを溶媒に溶解したポリマー溶液をキャストする。キャストにより形成される液膜に高湿空気を当てると、溶媒が蒸発する際の潜熱によって空気中の水分子が凝結して液膜上に多数の微小な水滴ができる。これらの水滴は、潜熱によって液膜中に生じる対流や液膜表面の毛細管現象により配列を始める。これら水滴の大きさはほぼ均一であるため、溶剤が揮発するに従い、水滴は液膜表面に規則正しく配列され、そして基板上にポリマーによって固定される。その後、この水滴を蒸発させると、ポリマーのネットワークがハニカム状になって残され、ハニカム構造が形成される。この水滴鋳型法は、キャストしたポリマー溶液の液膜上に凝結した水滴が鋳型としての役割を果たし、ハニカム構造が形成されることになるので、予め鋳型となるものを加える必要がなく、自己組織的にハニカム状のパターンを形成することができるユニークな方法であり、本発明の光拡散媒体の作製に利用される。
【0013】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の光拡散媒体を構成する材料について詳述する。
本発明で使用される透明基体としては、ガラス及び各種合成樹脂製のボード及びフィルムが使用可能であるが、LCD用途では、薄く屈曲性のあるフィルムが好ましい。具体的な樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート、ポリイミド(PI)、芳香族ポリアミド、ポリスルホン(PS)、ポリエーテルスルホン(PES)、セロファン、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリビニルアルコール(PVA)、シクロオレフィン樹脂等があげられ、これらは単独で、または混合物として、更には積層した形態で用いることができる。これら透明基体は、透明性の高いものが好ましく、その厚さは、生産性を考慮すると1μm〜500μmの範囲のものが好ましい。なお、これら透明基体は、無垢のものを使用することもできるが、裏面も含めて、予め他の層、例えば接着剤層、着色層等を設けたものであってもよい。
【0014】
透明基体の上には、ハニカム構造の光拡散層が形成される。ハニカム構造の光拡散層を形成するに当たっては、透明樹脂よりなるポリマー溶液の液膜に微小な水滴粒子を形成させることが必須であることから、使用する有機溶剤としては非水溶性であることが必要である。非水溶性有機溶剤の例としては、クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メチルイソブチルケトン等のケトン類、二硫化炭素等があげられる。これらの有機溶媒は単独で使用しても、また、これらの溶媒を組み合わせた混合溶媒として使用しても構わない。
【0015】
更に、ハニカム構造の光拡散層を作製するに当たっては、ポリマー溶液の液膜上に形成した水滴同士が融合しないようにしなければならない。そのためには、気液界面で安定な単分子膜を形成する界面活性能を有する物質を含有させることが必要である。このような材料としては、両親媒性の界面活性剤、両親媒性ポリマー、ポリイオン高分子コンプレックスが使用可能である。両親媒性ポリマーとしては、ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコールブロック共重合体、親水性のアクリルアミドポリマーを主骨格とし、疎水性側鎖としてドデシル基と親水性側鎖としてラクトース基あるいはカルボキシル基とを併せもつもの、ゼラチン、コラーゲン、アルブミン等の水溶性タンパク質を親水性基とした両親媒性ポリマーがあげられる。また、ポリイオン高分子コンプレックスとしては、ヘパリン、デキストラン硫酸、ポリスチレンスルホン酸、DNAやRNA等の核酸等のアニオン性高分子と長鎖アルキルアンモニウム塩とのポリイオン高分子コンプレックスが好適である。これらの両親媒性ポリマー及びポリイオン高分子コンプレックスは、それ自体単独でもハニカム構造を形成することができる。また、両親媒性の界面活性剤としては、例えばカルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩等を末端に有するアニオン型界面活性剤、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、塩化ベンザルコニウム塩等を有するカチオン型界面活性剤、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン基を有するノニオン型界面活性剤があげられる。
【0016】
光拡散層の主成分である透明樹脂としては、上述の非水溶性有機溶剤に可溶で、上述の両親媒性の界面活性剤、両親媒性ポリマー又はポリイオン高分子コンプレックスと混和可能な透明樹脂が使用される。具体的には、ポリ乳酸、ポリヒドロキシ酪酸、ポリカプロラクトン、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート等の生分解性脂肪族ポリエステル、ポリブチレンカーボネート、ポリエチレンカーボネート等の脂肪族ポリカーボネート等、ニトロセルロース、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、スチレン−アクリル共重合体、ポリスチレンとポリフェニルキノリンのブロック共重合体、ポリスチレンとポリイソプレンのブロック共重合体等があげられるが、これらに限定されるものではない。
【0017】
本発明において、透明樹脂と両親媒性ポリマー(またはポリイオン高分子コンプレックス)とを用いる場合、両者の組成比は、99:1から50:50(wt/wt)の範囲に設定される。両親媒性ポリマー(またはポリイオン高分子コンプレックス)の組成比が1より低くなると、均一形状のハニカム構造が得られなくなり、また、組成比が50より高くなると、得られるハニカム構造の安定性、特に力学的な安定性が劣るものになるため、好ましくない。
【0018】
本発明において、ハニカム構造を形成する際に使用されるポリマー溶液の濃度は、透明樹脂と両親媒性ポリマー(またはポリイオン高分子コンプレックス)両者併せて0.01から10wt%、より好ましくは0.05から5wt%である。ポリマー濃度が、0.01wt%より低いと、得られるハニカム構造が極めて薄いものになり、光拡散性が不十分になるとともに、力学強度も不足するので望ましくない。また、10wt%より高い場合は、ポリマー濃度が高くなりすぎ、十分な形状のハニカム構造が得られない。また、両親媒性の界面活性剤を用いる場合は、透明樹脂に対して0.01〜5wt%、好ましくは0.05〜2wt%の範囲で用いればよい。
【0019】
本発明において、ハニカム構造は、上記したポリマー溶液を透明基板上にキャストすることによって形成させるが、その際の環境としては、相対温度が50から95%の範囲にあることが望ましい。相対湿度が50%より低いとキャストした液膜上への結露が不十分になり、また、95%より高いと環境のコントロールが難しくなり、好ましい結果が得られなくなる。また、キャストする際の基板温度は、0℃から40℃の範囲にあることが望ましい。0℃よりも低い場合は水滴が凍結してしまい、また40℃よりも高い場合は結露が難しくなるので好ましくない。
【0020】
なお、ハニカム構造を形成する方法としては、前述の各種材料からなる透明基板上にポリマー溶液を直接キャストする方法の他に、一旦水、流動パラフィン、液状ポリエーテル等の液体表面にポリマー溶液をキャストしてハニカム構造を作製し、これを最終的に固体の透明基板上に移し取る方法を採用することもできる。
【0021】
以上のようにして作製したハニカム構造を有する光拡散層において、ハニカム個々の大きさや光拡散層の膜厚は、透明樹脂及び両親媒性ポリマー(またはポリイオン高分子コンプレックス)の材料選択、有機溶剤の選択、透明基材の選択、ポリマー溶液濃度、溶液のキャスト量、加湿条件、基板温度等の制御によって変えることができる。本発明では、ハニカム個々の大きさは、0.3から50μmの範囲であることが好ましく、0.5から20μmの範囲がより好ましい。ハニカム個々の大きさが0.3μmより小さいと、光拡散性が乏しくなり、また、50μmより大きいと、作製が難しく、また光拡散性も低下するので、好ましくない。また、光拡散層の膜厚は、0.05〜5μmの範囲が好ましい。
【0022】
なお、本発明におけるハニカム構造の光拡散層は、光拡散の用途に用いるため、上記のようにハニカム構造の孔の大きさは必ずしも全て一様である必要はなく、大きさの多少異なる孔が混在していても、またハニカムの形状が多少歪んでいても構わない。ハニカム構造の孔の大きさや形状は、使用する材料、ポリマー溶液濃度、溶媒及びその蒸発条件などにより、適宜調整することができる。
【0023】
【実施例】
次に本発明に係る実施例及び比較例について説明する。
実施例1
クロロホルム150gに、ポリ−ε−カプロラクトン(Mw:100,000)400mg、下記構造式の両親媒性ポリマー40mgを添加、撹拌し、溶解してポリマー溶液を調製した。
【0024】
【化1】
Figure 2004347847
【0025】
厚さ3mm、15×15cm□のガラス板の上に、厚さ75μmでガラス板と同じサイズの透明PETフィルムを載せ、その中心に、外形8cm、高さ5mm、肉厚2mmのステンレス鋼製の輪を置いた。この輪の中に上記で調製したポリマー溶液を4ml流し込み、湿度80%の空気を吹き付けた。なお、この湿度80%の空気の吹き付けは、エアーポンプで発生させた流量2L/minの空気流を、水を入れた洗気瓶を通して加湿調整し、ロートから液面に供給することによって行った。
【0026】
PETフィルム上にキャストされたポリマー溶液の表面には、高湿空気の供給から1分ほどで白い小さな水滴が一面に析出し、徐々に成長していった。そのまま5分ほど高湿空気の供給を続けることにより、溶媒及び水滴が蒸発した。形成された光拡散層を有する光拡散フィルムを光学顕微鏡で観察したところ、直径約7μmのほぼ均一な形状のハニカムよりなるハニカム構造を有する光拡散層が形成されていることが確認された。そのハニカム構造を有する光拡散層の電子顕微鏡写真を図2に示す。
【0027】
上記のハニカム構造を有する光拡散層が形成されたPETフィルムに、変角光度計(村上色彩製、ゴニオフォトメーターGP−5)を用いて、ハニカム側から入射角0゜(PET面に垂直)、45゜で光照射し、透過光強度の角度依存性を測定した。その結果を図4に示す。図4から明らかなように、出射光のほとんどは、入射角0゜では35゜以内に、入射角45゜でも50゜以内と狭い範囲に拡散していることが確認された。
【0028】
比較例1
塗工タイプの光拡散層を有する光拡散フィルム(DT113;ツジデン社製)について、実施例1と同様に変角光度計による入射角0゜と45゜での透過光強度の角度依存性測定を行った。その結果を図5に示す。図5から明らかなように、その光拡散は、実施例1の場合と比べて非常に広い角度範囲に広がっていることが確認された。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光拡散媒体は、水滴を鋳型として作製された透明樹脂を主成分とするハニカム構造を有する光拡散層を有しており、その透過拡散光は、従来の光拡散媒体よりもかなり狭い角度範囲に限定される。したがって、入射光を狭い角度範囲に拡散できるため、バックライトシステム等に有効に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光拡散媒体における光拡散層のハニカム構造の光学顕微鏡写真である。
【図2】実施例1のハニカム構造を有する光拡散層の電子顕微鏡写真である。
【図3】変角光度計における透過拡散性の評価方法を説明するための図である。
【図4】実施例1の光拡散フィルムの変角光度計測定結果を示すグラフである。
【図5】比較例1の光拡散フィルムの変角光度計測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1…光源、2…サンプル、3…受光器。

Claims (4)

  1. 透明基体上に透明樹脂を主成分とする光拡散層を設けた光拡散媒体であって、該光拡散層が、ハニカム構造を有することを特徴とする光拡散媒体。
  2. 光拡散層が透明樹脂と両親媒性ポリマーまたはポリイオン高分子コンプレックスとよりなることを特徴とする請求項1記載の光拡散媒体。
  3. ハニカム構造が0.3〜50μmの大きさのハニカムよりなる請求項1記載の光拡散媒体。
  4. ハニカム構造が水滴鋳型法によって形成されたことを特徴とする請求項1または請求項3記載の光拡散媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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