JP2004345084A - インク供給装置 - Google Patents

インク供給装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004345084A
JP2004345084A JP2003092413A JP2003092413A JP2004345084A JP 2004345084 A JP2004345084 A JP 2004345084A JP 2003092413 A JP2003092413 A JP 2003092413A JP 2003092413 A JP2003092413 A JP 2003092413A JP 2004345084 A JP2004345084 A JP 2004345084A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
tank
ink tank
pressure
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003092413A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4209236B2 (ja
Inventor
久 ▲吉▼村
Hisashi Yoshimura
Naozumi Ueno
直純 上野
Hiroichi Nakamura
博一 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2003092413A priority Critical patent/JP4209236B2/ja
Priority to PCT/JP2004/003986 priority patent/WO2004087426A1/ja
Priority to US10/550,275 priority patent/US20060238581A1/en
Priority to CN200480008462.2A priority patent/CN1767950B/zh
Publication of JP2004345084A publication Critical patent/JP2004345084A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4209236B2 publication Critical patent/JP4209236B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】インクタンク内部の圧力変動を吸収できると共に、インクタンクに収容されているインクの有効利用を図ることができ、また、インクを安定して供給することができるインク供給装置を提供する。
【解決手段】インク供給装置は、内部にインクを収容するインクタンク1と、インクタンク1を着脱可能に保持するタンクホルダ5とを備える。タンクホルダ5は、装着されたインクタンク1の内部圧力が所定値となるよう、インクタンク1との間でインクおよび空気を流通可能とするコントロールタンク50・流通針53・空気供給針54を備えている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリ装置や複写機、OA機器のプリンタ等に用いられるインクジェットプリンタ等において供給するインクを収容するインク供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット方式による印字は、騒音が少なく普通紙にも簡単に印字できるため、ファクシミリ装置や複写機、OA機器のプリンタ等などに有利に用いられている。
【0003】
画像形成を行う装置として上記方式を用いたインクジェットプリンタは、一般に、インクヘッドを搭載したキャリッジが記録媒体の搬送方向に対して直交方向に往復走査しながらインクを吐出することにより、画像形成を行うことができる。
【0004】
このようなインクジェットプリンタは、吐出するインクを収容するためのインクタンクを備えている。
【0005】
従来、インクタンクには、インクの残量の変化によるインクタンクの内部圧力の変動を吸収できるよう、内部に多孔質吸収材が充填されており、この多孔質吸収材内にインクが保持されているものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、周囲環境の変化による内部圧力の変動を吸収できるよう、インクタンクが、インクが収容される主インクと、主インク室と連通孔を介して連通しかつ上部側に大気連通口が開設された副インク室とを備えているものもある。この副インク室内部には吸収部材が挿入されており、吸収部材が含浸可能なインク量が充填されている。これにより、主インク室内部の負圧を制御することができる(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−229133号公報(1993年9月7日公開)
【0008】
【特許文献2】
特開平7−52405号公報(1995年2月28日公開)
【0009】
【特許文献3】
特開2001−353882号公報(2001年12月25日公開)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1および2に記載の構成では、インクタンク内部に多孔質材等や吸収部材(吸収材)が配されており、これらの吸収材にインクが含浸保持されている。
【0011】
このため、吸収材に含浸されたインクを全て使い切ることはできず、インクタンクの容積に対するインク利用効率(供給可能インク量/インクタンク容積)は低くなる。即ち、インクタンクの容積を有効に活用できない。
【0012】
なお、特許文献2に記載の構成では、インクタンクが主インクと副インク室とを備えてはいるものの、それぞれ単体での交換については考慮されていない。従って、副インク室の多孔質材にインクが残っていても、主インク室のインクがなくなればインクタンクごと交換しなければならない。
【0013】
また、吸収材が配されていると、その中をインクが流れるとき、粘性抵抗をうけることとなる。このような場合、インク供給装置からインクを押し出す圧力(インクの供給圧)が、インクの残量によって異なることとなる。即ち、吸収材により圧力損失が発生する。
【0014】
これにより、安定してインクを供給することができず、高速印字など大量インク供給時における追従性が悪くなる。
【0015】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、インクタンク内部の圧力変動を吸収できると共に、インクタンクに収容されているインクの有効利用を図ることができ、また、インクを安定して供給することができるインク供給装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明のインク供給装置は、上記の課題を解決するために、内部にインクを収容するインクタンクと、該インクタンクを着脱可能に保持するタンクホルダとを備えたインク供給装置において、上記タンクホルダは、装着された上記インクタンクの内部圧力が所定値となるよう、上記インクタンクとの間でインクおよび空気を流通可能とする圧力調整手段(例えば、流通針、空気供給針、圧力コントロール針、圧力コントロールタンクなど)を備えていることを特徴としている。
【0017】
即ち、上記のインク供給装置は、インクタンクをタンクホルダに装着したときに、圧力調整手段の一部(例えば、流通針、空気供給針、あるいは圧力コントロール針の一端)がインクタンクの中に挿入されることが好ましい。
【0018】
上記の構成によれば、圧力調整手段を備えるタンクホルダと、インクタンクとが着脱可能に構成されている。
【0019】
従って、例えば、圧力調整手段が、インクタンクとの間で流通するインクおよび空気を収容可能な圧力調整室を備えているとすると、インクタンク内部のインクを消費し、圧力調整手段の圧力調整室内部にインクを残したままインクタンクを取り替えたとしても、その後装着された別のインクタンクとの間で、圧力調整室内部のインクを用いることができる。これにより、インクを無駄にすることなく、有効に利用することができる。
【0020】
また、圧力調整手段により、インクの消費や、周囲環境(温度)の変化に伴い、インクタンク内部の圧力が変動しても、インクおよび空気の流通によってインクタンクの内部圧力を調整することができる。即ち、インクタンク内部の圧力変動を吸収することができる。
【0021】
さらに、圧力調整手段をインクタンクに対して着脱可能とすることにより、インクタンク内部にインクタンク内部の圧力を負圧にして圧力変動を吸収するための吸収材(例えば、多孔質体)を備えなくてもよくなる。
【0022】
通常、吸収材が配されていると、その中をインクが流れるとき、粘性抵抗をうけることとなる。このような場合、インク供給装置からインクを押し出す圧力(インクの供給圧)が、インクの残量によって異なることとなる。即ち、吸収材により圧力損失が発生する。
【0023】
しかしながら、インクタンクに吸収材を備えていないため、圧力変動が発生せず、安定してインクを供給することができる。
【0024】
上記のインク供給装置は、圧力調整手段が、インクタンク内部から流出したインクおよび空気を保持する圧力調整室(例えば、コントロールタンク、圧力コントロールタンク、調整室)を有することが好ましい。
【0025】
上記の構成によれば、周囲環境(温度)の変化に基づくインクタンクの内部圧力の変動を吸収することができる。
【0026】
また、インクタンク内部のインクを消費し、圧力調整室内部にインクを残したままインクタンクを取り替えたとしても、その後装着された別のインクタンクとの間で、圧力調整室内部のインクを用いることができる。これにより、インクを無駄にすることなく、有効に利用することができる。
【0027】
上記のインク供給装置は、圧力調整手段が、外部からインクタンク内部に空気を供給するための空気供給手段(例えば、空気供給針、圧力コントロール針、圧力コントロールタンク)を有することが好ましい。
【0028】
上記の構成によれば、インクタンク装着時には、インクタンクが大気と連通することができる。これにより、インクの消費によるインクタンクの内部圧力の変動を吸収できる。
【0029】
また、空気供給手段が、インクタンクに対して着脱可能なタンクホルダに備えられているため、インクタンクをタンクホルダから取り外したとき、インクタンクを密閉することができる。従って、インクタンクからインクが漏れることを防止できる。
【0030】
上記のインク供給装置は、タンクホルダが、装着されたインクタンクと連通し、インクタンクに収容されたインクを外部に供給するインク供給手段を備え、インク供給手段は、タンクホルダにインクタンクを装着する際、インクタンクとは最後に連通されることが好ましい。即ち、インク供給手段がインクタンクと連通するのは、圧力調整手段がインクタンクと連通する(インクタンクに装着される)よりも後となる。
【0031】
例えば、インク供給手段を最初にインクタンクと連通させたとすると、圧力調整手段をインクタンクと連通させたとき、インクタンク内部に圧力変動が起こり、インク供給手段から空気やインクが流出してしまうこととなる。
【0032】
しかしながら、上記の構成によれば、インク供給手段は、タンクホルダにインクタンクを装着する際、インクタンクとは最後に連通されることにより、圧力調整手段によって圧力調整手段とインクタンクとの連通による圧力変動を吸収することができ、インク供給手段から、例えばインク供給チューブ(インク供給経路)に空気やインクを押し出すことを防止できる。従って、インクを用いた画像形成時に、インク供給チューブ内に溜まっていた空気やインクが排出されることによる画質の劣化を防止することができる。
【0033】
上記のインク供給装置は、タンクホルダが、装着されたインクタンクと連通し、インクタンクに収容されたインクを外部に供給するインク供給手段を備え、インク供給手段は、タンクホルダからインクタンクを取り外す際、最初に連通が解除されることが好ましい。即ち、インク供給手段とインクタンクとの連通が解除される(インクタンクから取り外される)のは、圧力調整手段とインクタンクとの連通が解除されるよりも、先である。
【0034】
例えば、インク供給手段を最後に連通解除すると、圧力調整手段の連通を解除したとき、インクタンク内部に圧力変動が起こり、例えばキャリッジのノズル先端からインク供給手段を介してインク供給チューブ(インク供給経路)に空気を吸い込むこととなる。
【0035】
しかしながら、上記の構成によれば、インク供給手段の連通を最初に解除することにより、圧力調整手段によってインク供給手段の挿入による圧力変動を吸収することができ、例えばインク供給チューブ(インク供給経路)が空気を吸い込むことを防止できる。従って、インクを用いた画像形成時に、インク供給チューブ内に溜まっていた空気が排出されることによる画質の劣化を防止することができる。
【0036】
上記のインク供給装置は、インクタンク内部には、インクおよび空気のみが収容されることが好ましい。
【0037】
上記の構成によれば、インクタンクの内部にインク吸収体やインク袋などの吸収材が収納されていないことこより、インクタンクの容積を有効に活用できる。従って、インクタンクの小型化を図ることができる。
【0038】
上記のインク供給装置は、圧力調整室は、側面の少なくとも一部が、圧力調整質の容積が大きくなるように他の面(上記側面の少なくとも一部を除く領域(側面も含む)、例えば底面)を付勢する付勢部材からなることが好ましい。
【0039】
上記の構成によれば、インクタンクの圧力変動を吸収することができる。
【0040】
上記のインク供給装置は、圧力調整手段が、インクタンクの底面近傍に配置されていることが好ましい。
【0041】
上記の構成によれば、圧力調整手段が調整する、インクタンクの底面近傍における圧力(所定値)と、インク供給手段におけるインクの流出口(例えば、供給孔)との圧力が略等しくなる。従って、圧力調整手段による圧力の調整によって、インクの流出の制御を行うことができる。即ち、圧力調整手段を、インクがなくなるまで用いることができる。
【0042】
上記のインク供給装置は、圧力調整室が、予めインクを吸収しているインク吸収体を有することが好ましい。
【0043】
上記の構成によれば、インク吸収体(多孔質体)を備えることにより、インクタンク内部の負圧を調整することができる。
【0044】
上記のンク供給装置は、圧力調整手段が、インクタンクの内部圧力を負圧に調整する負圧調整手段を有することが好ましい。
【0045】
上記の構成によれば、負圧調整手段(例えば、メッシュフィルタ)により、メニスカスを用いて空気の供給を調整でき、インクタンクの内部圧力を所定の範囲に調整することができる。
【0046】
上記のインク供給装置は、インクタンクの容積をVtとし、圧力調整室の容積をVsとすると、容積VsおよびVtは、
0.1≦Vs/Vt≦0.3
を満足することが好ましい。
【0047】
上記の構成によれば、圧力調整室を満タンにすることなく、インクタンクの内部圧力を所定の範囲に保持することができる。
【0048】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1ないし図3、図6〜図8に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0049】
図1は、本実施の形態に係るにおけるインク供給装置の要部の構成を示す。同図に示すように、本インク供給装置は、インクを収容するインクタンク1と、インクタンク1を保持するタンクホルダ5とを備えている。インクタンク1は、タンクホルダ5に着脱可能に構成されている。
【0050】
タンクホルダ5は、図2(b)に示すように、コントロールタンク50、流通針53、空気供給針54、および、インク供給針55を備えている。タンクホルダ5がインクタンク1に装着されているとき、流通針53、空気供給針54、および、インク供給針55は、インクタンク1内部に挿入されている。
【0051】
コントロールタンク50は、側面がバネ(付勢部材)51からなる。バネ51は、コントロールタンク50の容積が大きくなる、即ち、バネ51が広がる方向に、コントロールタンク50の上下面を付勢している。コントロールタンク50とインクタンク1とは、流通針53を介して空気およびインクが流通可能になっている。
【0052】
なお、バネ51は、コントロールタンク50の容積を大きくする方向にコントロールタンク50を付勢するものであれば、その材料・形状・大きさ・配置などは特に限定されるものではない。例えば、側面の一部のみがバネからなっていてもかまわない。
【0053】
流通針53は中空状の針であり、インクタンク1側の一端は先が尖っている。流通針53は、インクタンク1側の端部付近には流通孔53aが、コントロールタンク50側の端部には流通孔53bが形成されている。流通孔53a・53b間を、空気およびインクが流通する。
【0054】
なお、コントロールタンク50は流通針53と接続されており、コントロールタンク50において、外部と連通できるのは流通針53の流通孔53b・53aを介してのみである。
【0055】
上記コントロールタンク50および流通針53は、インクタンク1内部の温度変化に基づく圧力変動を吸収するためのものである。
【0056】
なお、コントロールタンク50および流通針53は、一体的に形成されていてもかまわない。
【0057】
空気供給針54は中空状の針であり、インクタンク1側の一端は先が尖っている。空気供給針54は、インクタンク1側の端部付近には大気連通孔54aが、コントロールタンク50側の端部には大気連通孔54bが形成されている。空気供給針54の他端は、大気連通孔54bにおいて外部に開放されている。即ち、空気供給針54を介してインクタンク1は大気に連通されている。空気供給針54は、インクタンク1内部のインク残量の変化に基づく圧力変動を吸収するためのものである。
【0058】
インク供給針55は、中空状の針であり、インクタンク1側の一端は先が尖っている。インクタンク1側の端部付近には供給孔55aが、コントロールタンク50側の端部には供給孔55bが形成されている。インクタンク1に収容されているインクは、インク供給針55を介して、インクタンク1の外部(例えば、インク供給装置をインクジェットプリンタに用いる場合は、キャリッジにおけるインクヘッド等)に供給される。
【0059】
インクタンク1は、図2(a)に示すように、インクタンク1を構成する、タンクホルダ5に装着される側の側面は、内壁21と外壁22とにより構成されている。内壁21は、開口部21a〜21dを有する。外壁22は、開口部22a〜22dを有する。
【0060】
インクタンク1がタンクホルダ5に装着されるとき、開口部21d・21a・22aは空気供給針54が挿入される位置に対応し、開口部21b・22bは流通針53が挿入される位置に対応し、開口部21c・22cはインク供給針55が挿入される位置に対応する。
【0061】
また、針53・54が挿入される箇所には、内壁21と外壁22との間に、開口部31b・31aを有するシール部31が配され、インク供給針55が挿入される箇所には、内壁21と外壁22との間に、開口部32aを有するシール部32が配されている。シール部31・32により、針53〜55がインクタンク1内に挿入された場合に、針53〜55周辺からインクが漏れないようになっている。
【0062】
内壁21の開口部21dを覆うように、メッシュフィルタ27が配されている。メッシュフィルタ27は、インクタンク1の内部圧力が所定の範囲となるよう調整するためのものである。インクタンク1内部のインクによりメニスカス(インクの膜)が形成されるものであれば、その材料・大きさ等は特に限定されるものではない。例えば、メッシュフィルタ27は、網目状の金属メッシュフィルタや、金属繊維、または、樹脂繊維の編み物であるフィルタ等でもよい。
【0063】
ここで、インクタンク1の内部圧力は、負圧(陰圧)となっているため、メッシュフィルタ27におけるメニスカスは、インクタンク1内部側に凹んだ状態となっている。
【0064】
また、内壁21は、空気防護壁28を有する。空気防護壁28は、流通針53・空気供給針54からインクタンク1内部に供給された空気が、インク供給針55の供給孔55aからインクと共に供給されないよう、空気の流れを止めるためのものである。
【0065】
図2(a)に示すインクタンク1を、図2(b)に示すタンクホルダ5に装着するとき、流通針53、空気供給針54、および、インク供給針55はインクタンク1内部に挿入され、インク供給装置として図1に示す構成となる。
【0066】
以下、インクタンク1の内部圧力の制御について説明する。
【0067】
まず、インク供給装置の動作時(インクタンク1の使用(インクの消費)時)における内部圧力の制御について説明する。
【0068】
インクタンク1のインクの消費に伴い、インクタンク1の内部圧力は負圧が大きくなる。そして、所定の値(臨界値)まで大きくなると、メッシュフィルタ27表面にインクによって形成されているメニスカスが破れる。
【0069】
このとき、インクタンク1は、メッシュフィルタ27を介して空気を吸い込む。これにより、インクタンク1内部の負圧が過大になることを防止することができ、インクタンク1の内部圧力を所定の範囲に調整することができる。
【0070】
即ち、インクが消費されると、空気供給針54から入って来た空気は、インクタンク1内部の負圧の増加により、メッシュフィルタ27のメッシュの目に張っているインクの液面を押し、表面張力に打ち勝って(メニスカスを破って)これを通過し気泡となる。この気泡を発生させるための圧力(臨界値)は、メッシュフィルタ27の濾過精度に依存するが、この濾過精度を最適にすることによって、インクタンク1の内部圧力、即ち、インクの供給圧を一定に保つことができる。また、メッシュフィルタ27は、その濾過精度よりも大きいゴミ等を除去する働きもある。
【0071】
このように、空気供給針54は、インク供給装置の動作時におけるインクタンク1の内部圧力を調整することができる。即ち、空気供給針54は、インクタンク1内部のインク残量の変化(インクの消費)に基づく圧力変動を吸収することができる。
【0072】
次に、温度変化時の内部圧力の制御について説明する。
【0073】
ところで、時間帯や設置場所の変更などによって、インク供給装置の周囲の環境が変化する場合がある。このような場合、インクタンク1内部の空気の体積が変化し、内部圧力が変動する。
【0074】
例えば、インクの消費が進み、インクタンク1内部の空気が多くなってきた場合などは、環境の変化による内部圧力の変動が大きくなる。インクタンク1内部に、例えば100(cc)の空気が収容されているとすると、インクタンク1内部の温度が5℃から55℃に変化した場合、ボイル・シャルルの法則により、空気の体積は100×(328/278)=118(cc)となり、18(cc)体積が変化する。
【0075】
このように、インクタンク1内部の空気の体積が変化した場合、その体積分の空気またはインクを、流通針53を介してコントロールタンク50との間で流通させることにより、温度変化に基づくインクタンク1内部の圧力変動を吸収することができる。
【0076】
具体的に、インクタンク1内部において、インクの液面が流通孔53aより高い位置(同じ高さも含む)にある場合には、空気の膨張(インクタンク1内部の空気の体積の増加)により、インクタンク1内部から、インクや空気が流通針53を介してコントロールタンク50に流出する。ここで、コントロールタンク50はバネ51を備えることで容積の増減が可能である。即ち、バネ51が広がることで、コントロールタンク50は流入したインクや空気を収容することができる。
【0077】
また、インクタンク1内部において、インクの液面が流通孔53aより低い位置にある場合には、空気の膨張により、インクタンク1内部から、空気が流通針53を介してコントロールタンク50に流出する。
【0078】
一方、空気の収縮(インクタンク1内部の空気の体積の減少)により、その体積変化分、インクタンク1は、コントロールタンク50内部の空気あるいはインクを吸い上げる。即ち、流通針53を介して、空気あるいはインクがインクタンク1内部に流入する。
【0079】
従って、インク供給装置の待機時に、温度変化によるインクタンク1内部の空気の体積変化があっても、その体積変化、即ち、インクタンク1の内部圧力の変動を、流通針53およびコントロールタンク50により吸収することができる。
【0080】
このように、コントロールタンク50を備えていることにより、一度インクタンク1から流出したインクも利用することができる。これにより、インクの利用効率の向上を図ることができる。
【0081】
また、タンクホルダ5とインクタンク1とは着脱可能となっている。従って、インクタンク1内部のインクを消費し、コントロールタンク50内部にインクを残したままインクタンク1を取り替えたとしても、その後装着された別のインクタンクとの間で、コントロールタンク50内部のインクを用いることができる。これにより、インクを無駄にすることなく、有効に利用することができる。
【0082】
なお、図2(a)に示すシール部31・32と、外壁22との間に形成される空間40・41には、多孔質性部材である多孔質体(例えば、ポリエステル繊維を一方向に束ねた中綿材など)を配していてもかまわない。これにより、インクタンク1をタンクホルダ5から取り外すとき、針53〜55に付着していたインクを吸収することができる。これにより、インクタンク1を取り外したユーザにインクが付着することを防止できる。
【0083】
また、インクタンク1をタンクホルダ5に装着するときの針53〜55のインクタンク1への挿入順は、インク供給針55を最後にする方がよい。
【0084】
例えば、インク供給針55を最初に挿入したとすると、流通針53や空気供給針54を挿入したとき、インクタンク1内部に圧力変動が起こり、インク供給針55から空気やインクが流出してしまうこととなる。
【0085】
しかしながら、インク供給針55を最後に挿入することにより、流通針53や空気供給針54によってインク供給針55の挿入による圧力変動を吸収することができ、インク供給針55から、例えばインク供給チューブ(インク供給経路)に空気やインクを押し出すことを防止できる。従って、インクを用いた画像形成時に、インク供給チューブ内に溜まっていた空気やインクが排出されることによる画質の劣化を防止することができる。
【0086】
また、インクタンク1をタンクホルダ5から取り外す(離脱させる)ときの針53〜55のインクタンク1からの抜き取り順は、インク供給針55を最初にする方がよい。
【0087】
例えば、インク供給針55を最後に抜き取るとすると、流通針53や空気供給針54を抜き取ったとき、インクタンク1内部に圧力変動が起こり、例えばキャリッジのノズル先端からインク供給針55を介してインク供給チューブ(インク供給経路)に空気を吸い込むこととなる。
【0088】
しかしながら、インク供給針55を最初に抜き取ることにより、流通針53や空気供給針54によってインク供給針55の抜き取りよる圧力変動を吸収することができ、例えばインク供給チューブ(インク供給経路)が空気を吸い込むことを防止できる。従って、インクを用いた画像形成時に、インク供給チューブ内に溜まっていた空気が排出されることによる画質の劣化を防止することができる。
【0089】
また、上述したインクタンク1内部には、インクおよび空気のみが収納されており、それ以外のもの(例えば、インク吸収体やインク袋などの収納部材)は収納されていない。このような収納部材があると、その中をインクが流れるとき、粘性抵抗をうけることとなる。このような場合、インク供給針55からインクが流出する際のインクを押し出す圧力(インクの供給圧)が、インクの残量によって異なることとなる。即ち、収納部材により圧力損失が発生する。
【0090】
従って、インク供給時において、収納部材の中をインクが流れることによる圧力損失がなく、安定してインクを供給することができる。これにより、高速印字などの大量インク供給時において、インク供給の追従性の向上を図ることができる。
【0091】
さらに、コントロールタンク50は、インクタンク1の底面近傍に配されている。これにより、インクタンク1内部のインクを使い切るまで、コントロールタンク50を用いた内部圧力の制御を行うことができる。
【0092】
また、インクの流出口である供給孔55aにおける圧力と略同じ圧力に基づき、コントロールタンク50を用いてインクタンク1の内部圧力の制御を行うことができる。従って、インクの供給圧(インクの供給に要する圧力)を制御することができ、インクの供給を安定して行うことができる。
【0093】
ここで、インクタンク1の容積をVt、コントロールタンク50の容積をVsとする。このとき、容積Vt・Vsの関係は、0.1≦Vs/Vt≦0.3を満足する。
【0094】
ところで、インクを記録媒体に吐出するインクヘッドのノズルにおける耐圧を考えると、インク供給圧の圧力変動の許容値は略2〜3kPaである。また、温度上昇を20〜50℃とすると、インクタンク1内部の空気の体積変化は約7〜17%となる。
【0095】
そこで、容積Vt・Vsが上記関係を満足することにより、コントロールタンク50がインクで満タンとなることはなく、コントロールタンク50とインクタンク1との間でインクおよび空気を流通させることにより、インクタンク1の内部圧力の調整を行うことができる。即ち、インクタンク1を適切な負圧に維持することができる。
【0096】
以上のように、本実施の形態のインク供給装置は、内部にインクを収容するインクタンク1と、該インクタンク1を着脱可能に保持するタンクホルダ5とを備えている。
【0097】
また、インク供給装置において、タンクホルダ5は、装着されたインクタンク1の内部圧力が所定値となるよう、インクタンク1との間でインクおよび空気を流通可能とする圧力調整手段(図1では、インクおよび空気を流通可能とする流通針53・コントロールタンク50、空気を流通可能とする空気供給針54)を備えていることを特徴としている。
【0098】
即ち、インク供給装置は、インクタンク1をタンクホルダ5に装着したときに、流通針53・空気供給針54がインクタンク1の中に挿入される。
【0099】
これにより、タンクホルダ5とインクタンク1とが着脱可能に構成されている。
【0100】
従って、例えば、インク供給装置の圧力調整手段として、インクタンク1との間で流通するインクおよび空気を収容可能なコントロールタンク50を備えているとすると、インクタンク1内部のインクを消費し、コントロールタンク50内部にインクを残したままインクタンク1を取り替えたとしても、その後装着された別の新しいインクタンク1との間で、コントロールタンク50内部のインクを用いることができる。これにより、インクを無駄にすることなく、有効に利用することができる。
【0101】
また、流通針53・コントロールタンク50・空気供給針54により、インクの消費や、周囲環境(温度)の変化に伴い、インクタンク1内部の圧力が変動しても、インクおよび空気の流通によってインクタンク1の内部圧力を調整することができる。即ち、インクタンク1内部の圧力変動を吸収することができる。
【0102】
さらに、流通針53・コントロールタンク50・空気供給針54をインクタンク1に対して着脱可能とすることにより、インクタンク1内部にインクタンク1内部の圧力を負圧にして圧力変動を吸収するための吸収材(例えば、多孔質体)を備えなくてもよくなる。
【0103】
通常、吸収材が配されていると、その中をインクが流れるとき、粘性抵抗をうけることとなる。このような場合、インク供給装置からインクを押し出す圧力(インクの供給圧)が、インクの残量によって異なることとなる。即ち、吸収材により圧力損失が発生する。
【0104】
しかしながら、インクタンク1に吸収材を備えていないため、圧力変動が発生せず、安定してインクを供給することができる。
【0105】
ところで、インクタンク1内の温度が、5℃から55℃に上昇(50℃上昇)した場合の、インクタンク1内の空気の体積膨張によるインクの流出量、および、インクタンク1内のインクの体積膨張によるインクの流出量を、図6に示す。これにより、インクの体積膨張によるインクの流出は、空気の体積膨張によるインクの流出の約1/15であることがわかる。
【0106】
また、インクタンク1内のインク残量が80cc(このときの空気量は20cc)で、インクタンク内において、50℃上昇の温度サイクルを繰返し受けた場合に、インクタンク1からインクが流出した後のインク残量を図7に示す。
【0107】
同図に示すように、初期のインク残存量が80ccであっても、50℃の温度上昇を10サイクル繰り返すと、空気の体積膨張によりインクは100%流出してしまうが、それと比較すると、インクの体積膨張による流出は少なく、50℃の温度上昇を10サイクル繰り返した場合、インク残量は72%、流出量は8%となる。
【0108】
このインクの体積膨張による流出について、50℃の温度上昇の繰り返し数との関係を、図8に示す。同図に示すように、インク残量(cc)をy、50℃の温度上昇の繰返し数をxとすると次式(1)
y=80e(−0.0106) (1)
に近似できる。即ち、50℃の温度上昇の繰返しサイクルによるインク残量の減少の時定数は100回であることが分かる。
【0109】
ここで、インクタンク1の容積を100ccとし、インクが満タンに入っているとする。この場合、インクタンク1には空気が入っていないため、温度が上昇した場合、考慮するのはインクの体積膨張によるインクの流出のみである。例えば、インクの体積膨張率を0.21×10−3、インクタンク1の容積を100cc、上昇したインクタンク1の温度△T=50℃とすると、インクの体積膨張は1.05ccである。
【0110】
従って、インクタンク1とコントロールタンク50が着脱可能であり、新しい満タンのインクタンク1をタンクホルダ5に取り付けたとしても、インクの膨張によるインクの流出は大きな問題とならない。
【0111】
また、インク供給装置は、コントロールタンク50(圧力調整室)を有することにより、周囲環境(温度)の変化に基づくインクタンク1の内部圧力の変動を吸収することができる。
【0112】
また、インクタンク1内部のインクを消費し、コントロールタンク50内部にインクを残したままインクタンク1を取り替えたとしても、その後装着された別のインクタンク1との間で、コントロールタンク50内部のインクを用いることができる。これにより、インクを無駄にすることなく、有効に利用することができる。
【0113】
インク供給装置は、外部からインクタンク1内部に空気を供給するための空気供給針54を有することにより、インクタンク1装着時に、インクタンク1が大気と連通することができる。これにより、インクの消費によるインクタンク1の内部圧力の変動を吸収できる。
【0114】
また、空気供給針54が、インクタンク1に対して着脱可能なタンクホルダ5に備えられているため、インクタンク1をタンクホルダ5から取り外したとき、インクタンク1を密閉することができる。従って、インクタンク1からインクが漏れることを防止できる。
【0115】
以下、上述したインク供給装置を、インクジェットプリンタに適用した場合の構成について、図3を用いて説明する。
【0116】
図3に示すように、インクジェットプリンタは、給紙部(給紙装置)、分離部、搬送部、印刷部および排出部から構成される。
【0117】
給紙部とは、印刷を行う際にシート(記録用紙)Sを供給するものであり、給紙トレイ6およびピックアップローラ4よりなる。印刷を行わない際には、シートSを保管する機能を果たす。
【0118】
分離部(図示せず)は、上述した給紙部より供給されるシートSを、後述する印刷部へ1枚ずつ供給するためのものであり、給紙ローラおよび分離装置よりなる。分離装置では、パッド部分(シートSとの接触部分)とシートSとの摩擦が、シートS・S間の摩擦より大きくなるように設定されている。また、給紙ローラでは、給紙ローラとシートとの摩擦が、パッドとシートSとの摩擦や、シートS・S間の摩擦よりも大きくなるように設定されている。そのため、2枚のシートS・Sが分離部まで送られてきたとしても、給紙ローラによって、これらのシートSを分離し、上側のシートSのみを搬送部に送ることができる。
【0119】
搬送部は、分離部より1枚ずつ供給されるシートSを、印刷部へと搬送するためのものであり、ガイド板(図示せず)およびローラ対(搬送押えローラ8・搬送ローラ9)よりなる。ローラ対は、シートSを、後述する印字ヘッド13とプラテン16との間に送り込む際に、印字ヘッド13からのインクがシートSの適切な位置に吹き付けられるように、シートSの搬送を調整する部材である。
【0120】
印刷部は、搬送部のローラ対より供給されるシートSへ印刷を行うためのものである。印刷部は、印字ヘッド13、印字ヘッド13を搭載したキャリッジ3、キャリッジ3を案内するための部材であるガイドシャフト10、印字ヘッド13にインクを供給するインクカートリッジ14、インクカートリッジを搭載するカートリッジ装着部17、インクカートリッジ14からキャリッジにインクを供給するためのインク供給チューブ2、および、印刷時にシートSの台となるプラテン16より構成される。
【0121】
排出部は、印刷が行われたシートSをインクジェットプリンタの外部へ排出するためのものであり、排出ローラ(排出ローラ11・12)、用紙排出口15、および、排出トレイ7よりなる。
【0122】
なお、上述した図1に示すインクタンク1はインクカートリッジ14に備えられている。また、図1に示すタンクホルダ5はインクカートリッジ装着部17の一部に該当する。
【0123】
ここで、印刷時におけるインクジェットプリンタの動作を説明する。
【0124】
まず、図示しないコンピュータ等から、画像情報に基づく印刷要求が、インクジェットプリンタに対してなされる。すると、印刷要求を受信したインクジェットプリンタは、給紙トレイ6上のシートSを、ピックアップローラ4によって給紙部より搬出する。
【0125】
次に、搬出されたシートSは、給紙ローラによって分離部を通過し、搬送部へと送られる。搬送部では、ローラ対によって、シートSを印字ヘッド13とプラテン16との間へと送る。
【0126】
そして、印刷部では、印字ヘッド13のノズルより、プラテン16上のシートSへ、画像情報に対応してインクが吹き付けられる(吐出される)。このとき、シートSはプラテン16上で一端停止されている。インクを吹き付けつつ、キャリッジ3は、ガイドシャフト10に案内されて、主走査方向に渡って一ライン分走査される。それが終了すると、シートSは、プラテン16上で副走査方向に一定の幅だけ移動させられる。印刷部において、上記処理が画像情報に対応し継続して実施されることにより、シートS全面に印刷がなされる。
【0127】
なお、キャリッジ3には、インクカートリッジ14からインク供給チューブ2を介してインクが供給される。キャリッジ3に供給されたインクは、印字ヘッド13のノズルから吐出される。
【0128】
続いて、印刷が行われたシートSは、インク乾燥部を経て、排出ローラ11・12によって、用紙排出口15から排出トレイ7に排出される。その後、シートSは印刷物としてユーザに提供される。
【0129】
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の一形態について図1、2、4、5に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態において、実施の形態1における構成要素と同等の機能を有する構成要素については、同一の符号を付記してその説明を省略する。
【0130】
本実施の形態におけるインク供給装置の構成を図4に示す。同図に示すように、本インク供給装置は、インクタンク1´とタンクホルダ5´とからなり、インクタンク1´はタンクホルダ5´に対して着脱可能に構成される。本インク供給装置は、実施の形態1におけるインク供給装置における流通針53と空気供給針54とコントロールタンク50が一体的に形成されている構成(図1・2参照)である。即ち、インクタンク1´は、インクタンク1の流通針53・空気供給針54・メッシュフィルタ27・コントロールタンク50のかわりに、圧力コントロール針61および圧力コントロールタンク62を備えている。
【0131】
従って、インクタンク1´は、インク供給針55および圧力コントロール針61に対応するように、開口部およびシール部を有している。
【0132】
インクタンク1´と圧力コントロールタンク62とは、圧力コントロール針61によって連通され、空気およびインクが流通可能となっている。
【0133】
圧力コントロール針61は中空状の針であり、インクタンク1´側の一端は先が尖っている。圧力コントロール針61は、インクタンク1´側の端部付近には流通孔61aが、圧力コントロールタンク62側の端部には流通孔61bが形成されている。
【0134】
圧力コントロールタンク62は、空気およびインクを溜めることができる調整室62aと、調整室62a、即ちインクタンク1´を大気と連通するための大気連通路62bとからなる。即ち、インクタンク1´の内部圧力は、常に大気圧になるよう調整されている。
【0135】
ここで、インク供給装置の動作時(インクタンク1´の使用(インクの消費)時)における内部圧力の制御について説明する。
【0136】
インクタンク1´のインクの消費に伴い、インクタンク1の内部圧力が変化すると、インクタンク1´は、圧力コントロール針61から少なくとも空気またはインクを吸い込む。このように、インクタンク1´の内部圧力が大気圧に維持されるよう調整することにより、インクタンク1´内部のインク残量の変化に基づく圧力変動を吸収することができる。
【0137】
次に、温度変化時の内部圧力の制御について説明する。
【0138】
インクタンク1´内部の空気の体積が変化した場合、その体積分の空気またはインクを、圧力コントロール針61を介して圧力コントロールタンク62との間で流通させることにより、温度変化に基づくインクタンク1´内部の圧力変動を吸収することができる。
【0139】
即ち、インクタンク1´内部の空気が膨張すると、インクタンク1´から、インクや空気が圧力コントロールタンク62に流入する。これにより、インクタンク1´の内部圧力は大気圧に維持されるよう調整される。
【0140】
また、インクタンク1´内部の空気が収縮した場合には、圧力コントロールタンク62から、インクや空気がインクタンク1´内部に流入する。これにより、インクタンク1´の内部圧力は大気圧に維持されるよう調整される。
【0141】
このように、圧力コントロールタンク62は、インクタンク1´内部の温度変化に基づく圧力変動、および、インク供給装置の動作時の圧力変動を吸収することができる。
【0142】
なお、圧力コントロールタンク62内において圧力コントロール針61は、上記圧力変動時にインクタンク1´に圧力コントロールタンク62から空気またはインクが流入する場合において調整室62内の底にインクが溜まっているときに、インクを先に吸い上げることができる位置に配されている。
【0143】
これにより、インクが消費されてインクタンク1´におけるインクの液面の位置が流通孔61aより下になったとき、インクタンク1´から圧力コントロールタンク62に流出するのは空気であるが、一方、圧力コントロールタンク62からインクタンク1´に流入するのはインクとなる。そして、圧力コントロールタンク62内にインクがなくなった場合には、空気を流入させてインクタンク1´の内部圧力を大気圧に安定させることができる。
【0144】
従って、インクを無駄なく使い切ることができる。
【0145】
なお、圧力コントロールタンク62の内部には、予めインクが含浸された多孔質体を備えていてもかまわない。
【0146】
以下、図5を用いて、多孔質体(インク吸収体)70を備えた圧力コントロールタンク75について説明する。
【0147】
圧力コントロールタンク75は、多孔質体70およびメッシュフィルタ(負圧調整手段)71を備え、開口部73により大気と連通している。
【0148】
多孔質体70には、予めインクが含浸されており、メッシュフィルタ71のメッシュには、インクによりメニスカスが形成されている。
【0149】
インクタンク1´の内部圧力において負圧が大きくなると、メニスカスが破れ、開口部73からの空気が圧力コントロールタンク75に供給される。そして、この供給された空気に押されて、圧力コントロールタンク75から圧力コントロール針61を介してコントロールタンク1´にインクが供給される。これにより、インクタンク1´の内部圧力は調整される。即ち、圧力コントロールタンク75は、インクタンク1´内部の圧力変動を吸収することができる。
【0150】
また、メッシュフィルタ71においてメニスカスが破れても、空気が供給されてインクタンク1´の内部圧力が安定すれば、負圧は小さくなり、メニスカスは再生される。
【0151】
なお、圧力コントロールタンク75からインクタンク1´へ供給されるインクが無くなった後は、圧力コントロールタンク75内部の空気により、インクタンク1´の内部圧力を調整する。
【0152】
また、温度変化等により、インクタンク1´から圧力コントロールタンク75にインクが流出したとしても、インクタンク1´の内部圧力の変動により、流出したインクが再びインクタンク1´内部に流入することとなる。これにより、インクを使い切ることができ、無駄にすることはない。
【0153】
また、開口部73は、使用前はシールテープ72により密閉されている。これにより、圧力コントロールタンク75内部のインクの蒸発を抑制する。
【0154】
なお、多孔質体70やメッシュフィルタ71の構成・材料等は特に限定されるものではない。また、メッシュフィルタ71は無くてもかまわない。
【0155】
また、本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施の形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0156】
【発明の効果】
本発明のインク供給装置は、以上のように、タンクホルダが、装着されたインクタンクの内部圧力が所定値となるよう、インクタンクとの間でインクおよび空気を流通可能とする圧力調整手段を備えている構成である。
【0157】
即ち、本発明のインク供給装置は、インクタンクをタンクホルダに装着したときに、圧力調整手段の一部がインクタンクの中に挿入される構成である。
【0158】
これにより、例えば、圧力調整手段が、インクタンクとの間で流通するインクおよび空気を収容可能な圧力調整室を備えているとすると、インクタンク内部のインクを消費し、圧力調整手段の圧力調整室内部にインクを残したままインクタンクを取り替えたとしても、その後装着された別のインクタンクとの間で、圧力調整室内部のインクを用いることができる。これにより、インクを無駄にすることなく、有効に利用することができる。
【0159】
また、圧力調整手段により、インクの消費や、周囲環境(温度)の変化に伴い、インクタンク内部の圧力が変動しても、インクおよび空気の流通によってインクタンクの内部圧力を調整することができる。即ち、インクタンク内部の圧力変動を吸収することができる。
【0160】
さらに、圧力調整手段をインクタンクに対して着脱可能とすることにより、インクタンク内部にインクタンク内部の圧力を負圧にして圧力変動を吸収するための吸収材(例えば、多孔質体)を備えなくてもよくなる。従って、圧力変動が発生せず、安定してインクを供給することができるといった効果を奏する。
【0161】
本発明のインク供給装置は、圧力調整手段が、インクタンク内部から流出したインクおよび空気を保持する圧力調整室を有する構成である。
【0162】
これにより、周囲環境(温度)の変化に基づくインクタンクの内部圧力の変動を吸収することができる。
【0163】
また、インクタンク内部のインクを消費し、圧力調整室内部にインクを残したままインクタンクを取り替えたとしても、その後装着された別のインクタンクとの間で、圧力調整室内部のインクを用いることができる。これにより、インクを無駄にすることなく、有効に利用することができるといった効果を奏する。
【0164】
本発明のインク供給装置は、圧力調整手段が、外部からインクタンク内部に空気を供給するための空気供給手段を有する構成である。
【0165】
これにより、インクタンク装着時には、インクタンクが大気と連通することができ、インクの消費によるインクタンクの内部圧力の変動を吸収できる。
【0166】
また、空気供給手段が、インクタンクに対して着脱可能なタンクホルダに備えられているため、インクタンクをタンクホルダから取り外したとき、インクタンクを密閉することができる。従って、インクタンクからインクが漏れることを防止できるといった効果を奏する。
【0167】
本発明のインク供給装置は、タンクホルダが、装着されたインクタンクと連通し、インクタンクに収容されたインクを外部に供給するインク供給手段を備え、インク供給手段は、タンクホルダにインクタンクを装着する際、インクタンクとは最後に連通される構成である。
【0168】
これにより、圧力調整手段によって圧力調整手段とインクタンクとの連通による圧力変動を吸収することができ、インク供給手段から、例えばインク供給チューブ(インク供給経路)に空気やインクを押し出すことを防止できる。従って、インクを用いた画像形成時に、インク供給チューブ内に溜まっていた空気やインクが排出されることによる画質の劣化を防止することができるといった効果を奏する。
【0169】
本発明のインク供給装置は、タンクホルダが、装着されたインクタンクと連通し、インクタンクに収容されたインクを外部に供給するインク供給手段を備え、インク供給手段は、タンクホルダからインクタンクを取り外す際、最初に連通が解除される構成である。
【0170】
これにより、圧力調整手段によってインク供給手段の挿入による圧力変動を吸収することができ、例えばインク供給チューブ(インク供給経路)が空気を吸い込むことを防止できる。従って、インクを用いた画像形成時に、インク供給チューブ内に溜まっていた空気が排出されることによる画質の劣化を防止することができるといった効果を奏する。
【0171】
本発明のインク供給装置は、インクタンク内部には、インクおよび空気のみが収容される構成である。
【0172】
これにより、インクタンクの内部にインク吸収体やインク袋などの吸収材が収納されていないことより、インクタンクの容積を有効に活用できる。従って、インクタンクの小型化を図ることができるといった効果を奏する。
【0173】
本発明のインク供給装置は、圧力調整室は、側面の少なくとも一部が、容積が大きくなるように付勢する付勢部材からなる構成である。
【0174】
これにより、インクタンクの圧力変動を吸収することができるといった効果を奏する。
【0175】
本発明のインク供給装置は、圧力調整手段が、インクタンクの底面近傍に配置されている構成である。
【0176】
これにより、圧力調整手段を、インクがなくなるまで用いることができるといった効果を奏する。
【0177】
本発明のインク供給装置は、圧力調整室が、予めインクを吸収しているインク吸収体を有する構成である。
【0178】
これにより、インクタンク内部の負圧を調整することができるといった効果を奏する。
【0179】
本発明のインクンク供給装置は、圧力調整手段が、インクタンクの内部圧力を負圧に調整する負圧調整手段を有する構成である。
【0180】
これにより、負圧調整手段(例えば、メッシュフィルタ)により、メニスカスを用いて空気の供給を調整でき、インクタンクの内部圧力を所定の範囲に調整することができるといった効果を奏する。
【0181】
本発明のインク供給装置は、インクタンクの容積をVtとし、圧力調整室の容積をVsとすると、容積VsおよびVtは、
0.1≦Vs/Vt≦0.3
を満足する構成である。
【0182】
これにより、圧力調整室を満タンにすることなく、インクタンクの内部圧力を所定の範囲に保持することができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係るインク供給装置の要部の構成を示す図である。
【図2】(a)は、インクタンクの構成を示す図であり、(b)は、タンクホルダの構成を示す図である。
【図3】インク供給装置を用いたインクジェットプリンタの概略の構成を示す図である。
【図4】本発明の実施の他の一形態に係るインク供給装置の要部の構成を示す図である。
【図5】圧力コントロールタンク内部にフェルトを配した場合のインク供給装置の構成について示す図である。
【図6】インクタンク内部の温度が、5℃から55℃に上昇した場合の、インクタンク内の空気の体積膨張によるインクの流出量、および、インクタンク内のインクの体積膨張によるインクの流出量を示すグラフである。
【図7】インクタンク内のインク残量が80ccで、インクタンク内において50℃上昇の温度サイクルを繰返し受けた場合に、インクタンクからインクが流出した後のインク残量を示すグラフである。
【図8】インクの体積膨張によるインクの流出と、50℃の温度上昇の繰り返し数との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1,1´ インクタンク
5,5´ タンクホルダ
27 メッシュフィルタ(負圧調整手段)
50 コントロールタンク(圧力調整手段、圧力調整室)
51 バネ(付勢部材)
53 流通針(圧力調整手段)
54 空気供給針(圧力調整手段、空気供給手段)
55 インク供給針(インク供給手段)
61 圧力コントロール針(圧力調整手段、空気供給手段)
62 圧力コントロールタンク(圧力調整手段、圧力調整室、空気供給手段)
62a 調整室(圧力調整室)
62b 大気連通路
75 圧力コントロールタンク(圧力調整手段、圧力調整室)
70 多孔質体(インク吸収体)
71 メッシュフィルタ(負圧調整手段)
75 圧力コントロールタンク(圧力調整手段、圧力調整室、空気供給手段)

Claims (12)

  1. 内部にインクを収容するインクタンクと、該インクタンクを着脱可能に保持するタンクホルダとを備えたインク供給装置において、
    上記タンクホルダは、装着された上記インクタンクの内部圧力が所定値となるよう、上記インクタンクとの間でインクおよび空気を流通可能とする圧力調整手段を備えていることを特徴とするインク供給装置。
  2. 上記圧力調整手段は、上記インクタンク内部から流出した上記インクおよび空気を保持する圧力調整室を有することを特徴とする請求項1に記載のインク供給装置。
  3. 上記圧力調整手段は、外部から上記インクタンク内部に空気を供給するための空気供給手段を有することを特徴とする請求項1に記載のインク供給装置。
  4. 上記圧力調整手段は、上記インクタンクを上記タンクホルダに装着したときに、上記インクタンクの中に一部が挿入されることを特徴とする請求項1に記載のインク供給装置。
  5. 上記タンクホルダは、装着された上記インクタンクと連通し、インクタンクに収容されたインクを外部に供給するインク供給手段を備え、
    上記インク供給手段は、タンクホルダにインクタンクを装着する際、インクタンクとは最後に連通されることを特徴とする請求項1に記載のインク供給装置。
  6. 上記タンクホルダは、装着された上記インクタンクと連通し、インクタンクに収容されたインクを外部に供給するインク供給手段を備え、
    上記インク供給手段は、タンクホルダからインクタンクを取り外す際、最初に連通が解除されることを特徴とする請求項1に記載のインク供給装置。
  7. 上記インクタンク内部には、インクおよび空気のみが収容されることを特徴とする請求項1に記載のインク供給装置。
  8. 上記圧力調整室は、側面の少なくとも一部が、上記圧力調整室の容積が大きくなるように他の面を付勢する付勢部材からなることを特徴とする請求項2に記載のインク供給装置。
  9. 上記圧力調整手段は、上記インクタンクの底面近傍に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のインク供給装置。
  10. 上記圧力調整室は、予めインクを吸収しているインク吸収体を有することを特徴とする請求項2に記載のインク供給装置。
  11. 上記圧力調整手段は、インクタンクの内部圧力を負圧に調整する負圧調整手段を有することを特徴とする請求項1に記載のインク供給装置。
  12. 上記インクタンクの容積をVtとし、上記圧力調整室の容積をVsとすると、容積VsおよびVtは、
    0.1≦Vs/Vt≦0.3
    を満足することを特徴とする請求項2に記載のインク供給装置。
JP2003092413A 2003-03-28 2003-03-28 インク供給装置 Expired - Fee Related JP4209236B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003092413A JP4209236B2 (ja) 2003-03-28 2003-03-28 インク供給装置
PCT/JP2004/003986 WO2004087426A1 (ja) 2003-03-28 2004-03-23 インク供給装置
US10/550,275 US20060238581A1 (en) 2003-03-28 2004-03-23 Ink-feeding device
CN200480008462.2A CN1767950B (zh) 2003-03-28 2004-03-23 墨水供给装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003092413A JP4209236B2 (ja) 2003-03-28 2003-03-28 インク供給装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004345084A true JP2004345084A (ja) 2004-12-09
JP4209236B2 JP4209236B2 (ja) 2009-01-14

Family

ID=33524445

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003092413A Expired - Fee Related JP4209236B2 (ja) 2003-03-28 2003-03-28 インク供給装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4209236B2 (ja)
CN (1) CN1767950B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007055218A (ja) * 2005-07-25 2007-03-08 Hitachi Maxell Ltd インクカートリッジの装着機構
JP2007283606A (ja) * 2006-04-14 2007-11-01 Canon Inc インク供給装置およびインクジェット記録装置
JP2011240705A (ja) * 2011-07-28 2011-12-01 Seiko Epson Corp 液体収容容器、液体噴射システム、及び、液体供給システム

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ATE326348T1 (de) * 2001-10-05 2006-06-15 Canon Kk Tintenbehälter, flüssigkeitszufuhrvorrichtung und aufzeichnungsvorrichtung

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007055218A (ja) * 2005-07-25 2007-03-08 Hitachi Maxell Ltd インクカートリッジの装着機構
JP2007283606A (ja) * 2006-04-14 2007-11-01 Canon Inc インク供給装置およびインクジェット記録装置
JP2011240705A (ja) * 2011-07-28 2011-12-01 Seiko Epson Corp 液体収容容器、液体噴射システム、及び、液体供給システム

Also Published As

Publication number Publication date
CN1767950A (zh) 2006-05-03
JP4209236B2 (ja) 2009-01-14
CN1767950B (zh) 2010-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5164926B2 (ja) 循環式インク供給システム
TWI296576B (en) Ink reservoirs
US7431438B2 (en) Ink cartridge, recording apparatus employing ink cartridge, and manufacturing method for ink cartridge
JP2006232508A (ja) 画像形成装置
JP2007260913A (ja) 画像形成装置
JP2009262360A (ja) インクジェットプリンタ
JP4209236B2 (ja) インク供給装置
JP6119338B2 (ja) 画像記録装置
KR101113399B1 (ko) 잉크젯 헤드 어셈블리
JP2002086748A (ja) サブタンクとインク供給装置及びインクジェット記録装置
JP2009137110A (ja) 印刷装置
JP2003182101A (ja) 液体貯蔵容器及び該容器を用いるインクジェット記録装置
JP2007253465A (ja) 画像形成装置
JP2005047057A (ja) インク供給装置
WO2004087426A1 (ja) インク供給装置
JP2009233860A (ja) インクジェットプリンタ
JP2003103794A (ja) インク再注入方法及びインクジェットプリンタ
JP2018171765A (ja) 液体消費装置
JP2019025821A (ja) 液体消費装置
KR101179322B1 (ko) 잉크젯 헤드 어셈블리
JP2007261691A (ja) 画像形成装置
JP2007261133A (ja) 画像形成装置
JP4106970B2 (ja) インクジェット記録装置
JP6296377B2 (ja) 液体カートリッジ
JP4935140B2 (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050810

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070220

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070419

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070419

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081021

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081022

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4209236

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121031

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131031

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees