JP2004343645A - 輪郭補正装置および輪郭補正方法 - Google Patents

輪郭補正装置および輪郭補正方法 Download PDF

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Mitsutoshi Nagata
光俊 永田
Mitsuhiro Kasahara
光弘 笠原
Hideto Nakahigashi
秀人 中東
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Abstract

【課題】鮮明でかつ滑らかな映像を得ることができる輪郭補正装置および輪郭補正方法を提供する。
【解決手段】入力端子101に輝度信号YS1が入力され、第1の高域信号抽出回路110、第2の高域信号抽出回路120および加算回路203に与えられる。第1の高域信号抽出回路110は、輝度信号YS1の高域成分H1を抽出する。第2の高域信号抽出回路120は輝度信号YS1の高域成分H2を抽出する。高域成分H2には、第1の高域信号抽出回路110により抽出される高域成分H1より低い成分が含まれる。高域成分H1に基づいて第1の輪郭補正信号AM1が生成され、高域成分H2に基づいて第2の輪郭補正信号AM2が生成され、第1および第2の輪郭補正信号AM1,AM2に基づいて第3の輪郭補正信号AM3が生成される。第3の輪郭補正信号AM3が輝度信号YS1に加算回路203により加算される。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、映像の輪郭を補正する輪郭補正装置および輪郭補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、テレビジョン受像機等の映像表示装置には、より鮮明な映像を得るために映像の輪郭を強調する輪郭補正装置が用いられている。
【0003】
このような輪郭補正装置においては、例えば、映像信号の高域成分が抽出される。抽出された映像信号の高域成分は、所定の利得で増幅されるとともに、輪郭強調成分として元の映像信号に加算される。これにより、輪郭における映像信号の変化が急峻となる(以下、このような処理を輪郭強調処理と呼ぶ)。その結果、輪郭の強調された映像が得られる。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−219804号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような輪郭強調処理を行うことにより画質の劣化を招く場合がある。例えば、輪郭強調処理において抽出された高域成分に大きな振幅の高域成分と小さな振幅の高域成分が混在する場合がある。このような場合、小さな利得でこれらの高域成分を増幅すると、小さな振幅の高域成分による輪郭強調成分が小さくなるため、輪郭の強調が不十分となる。一方、大きな利得でこれらの高域成分を増幅すると、大きな高域成分による輪郭強調成分の幅が大きくなる。その結果、輪郭の幅が広がることによる画質の劣化が生じる。このような画質の劣化は、特に、繊細な映像および輝度の差が大きい輪郭を含む映像等で著しく発生する。
【0006】
輪郭強調処理による画質の劣化を低減するための輪郭強調回路が提案されている(特許文献1参照)。
【0007】
この輪郭強調回路においては、映像信号が係数可変フィルタに入力され、利得制御信号に基づいて通過帯域が制限される。利得制御信号が大きくなると、通過帯域幅が狭くされる。それにより、輪郭強調成分の幅が小さくされる。その結果、繊細な映像に対しても画質を劣化させることなく輪郭強調の効果を得ることができる。
【0008】
しかしながら、このような輪郭強調成分の幅を強制的に小さくする方法によれば、鮮明な画質を得ることができるものの滑らかな画質を得ることができない。
【0009】
本発明の目的は、鮮明でかつ滑らかな映像を得ることができる輪郭補正装置および輪郭補正方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る輪郭補正装置は、入力される映像信号に基づく映像の輪郭を補正する輪郭補正装置であって、映像信号から第1の高域成分を抽出し、抽出した第1の高域成分に基づいて第1の補正信号を生成する第1の補正信号生成手段と、映像信号から第1の高域成分よりも低い周波数成分を含む第2の高域成分を抽出し、抽出した第2の高域成分に基づいて第2の補正信号を生成する第2の補正信号生成手段と、第1の補正信号生成手段により生成された第1の補正信号と第2の補正信号生成手段により生成された第2の補正信号との演算により輪郭補正信号を生成する演算手段と、演算手段により生成された輪郭補正信号に基づいて映像信号を補正する補正手段とを備えるものである。
【0011】
第1の発明に係る輪郭補正装置においては、第1の補正信号生成手段により映像信号から第1の高域成分が抽出され、抽出された第1の高域成分に基づいて第1の補正信号が生成される。また、第2の補正信号生成手段により映像信号から第1の高域成分よりも低い周波数成分を含む第2の高域成分が抽出され、抽出された第2の高域成分に基づいて第2の補正信号が生成される。さらに、演算手段により生成された第1の補正信号と第2の補正信号との演算により輪郭補正信号が生成され、補正手段により生成された輪郭補正信号に基づいて映像信号が補正される。
【0012】
この場合、第2の補正信号が第1の高域成分よりも低い周波数成分を含むので、第1の補正信号に基づいて輪郭を十分に強調するとともに、第2の補正信号に基づいて輪郭から輪郭以外の領域への移行領域において輝度を滑らかに変化させることが可能となる。したがって、鮮明でかつ滑らかな映像が実現される。
【0013】
第2の補正信号生成手段は、映像信号から第2の高域成分を抽出する高域成分抽出回路と、高域成分抽出回路により抽出された第2の高域成分を波形整形することにより第2の補正信号を生成する整形手段とを含んでもよい。
【0014】
この場合、映像信号から第2の高域成分が抽出され、抽出された第2の高域成分が波形整形されることにより第2の補正信号が生成される。
【0015】
高域成分抽出回路は、映像信号の所定の低域成分を通過させるローパスフィルタと、映像信号とローパスフィルタの出力信号との減算により第2の高域成分を生成する減算回路とを含んでもよい。
【0016】
この場合、ローパスフィルタから映像信号の所定の低域成分が出力され、映像信号から低域成分が減算されることにより、第2の高域成分が生成される。それにより、第2の高域成分が指数関数的に変化する。その結果、第2の補正信号に基づいて輪郭から輪郭以外の領域への移行領域において輝度を滑らかに変化させることが可能となる。
【0017】
輪郭補正信号は、中央部とその両側の周辺部とを含み、中央部で周辺部よりも大きな振幅を有し、周辺部で指数関数的に変化する振幅を有してもよい。
【0018】
この場合、輪郭補正信号が中央部で周辺部よりも大きな振幅を有するので、映像の輪郭の中央部を十分に強調することができる。また、輪郭補正信号が周辺部で指数関数的に変化する振幅を有するので、映像の輪郭以外の領域から輪郭の中央部へ指数関数的に輝度が変化する。それにより、輪郭を十分に強調するとともに滑らかな画質を実現することができる。
【0019】
利得を示す利得制御信号を受け、第2の補正信号生成手段により生成される第2の補正信号を利得制御信号により示される利得で増幅する増幅手段をさらに備え、演算手段は、第1の補正信号生成手段により生成される第1の補正信号と増幅手段により増幅された第2の補正信号との演算により輪郭補正信号を生成してもよい。
【0020】
この場合、輪郭補正信号が利得制御信号により示される利得で増幅され、増幅された輪郭補正信号に基づいて映像信号が補正される。したがって、利得制御信号により輪郭の強調程度を制御することができる。
【0021】
フレームごとの平均輝度レベルに基づいて前記利得制御信号を生成する利得補正信号生成手段をさらに備えてもよい。
【0022】
この場合、フレームごとの平均輝度レベルに基づいて利得制御信号が生成されるので、映像の明るさに基づいて輪郭の強調程度が補正される。それにより、映像の明るさに応じた適切な輪郭強調が可能となる。
【0023】
入力される映像信号に基づいて利得制御信号を生成する利得補正信号生成手段をさらに備えてもよい。
【0024】
この場合、映像信号に基づいて利得制御信号が生成されることにより、映像信号に基づいて輪郭の強調程度が補正される。それにより、輪郭の輝度に応じた適切な輪郭強調が可能となる。
【0025】
また、他の非線形処理により輪郭の強調程度が不適切に変化することを防止することができる。
【0026】
第2の発明に係る輪郭補正方法は、入力される映像信号に基づく映像の輪郭を補正する輪郭補正方法であって、映像信号から第1の高域成分を抽出し、抽出した第1の高域成分に基づいて第1の補正信号を生成するステップと、映像信号から第1の高域成分よりも低い周波数成分を含む第2の高域成分を抽出し、抽出した第2の高域成分に基づいて第2の補正信号を生成するステップと、第1の補正信号と第2の補正信号との演算により輪郭補正信号を生成するステップと、輪郭補正信号に基づいて映像信号を補正するステップとを備えたものである。
【0027】
第2の発明に係る輪郭補正方法によれば、映像信号から第1の高域成分が抽出され、抽出された第1の高域成分に基づいて第1の補正信号が生成される。また、映像信号から第1の高域成分よりも低い周波数成分を含む第2の高域成分が抽出され、抽出された第2の高域成分に基づいて第2の補正信号が生成される。さらに、生成された第1の補正信号と第2の補正信号との演算により輪郭補正信号が生成され、輪郭補正信号に基づいて映像信号が補正される。
【0028】
この場合、第2の補正信号が第1の高域成分よりも低い周波数成分を含むので、第1の補正信号に基づいて輪郭を十分に強調するとともに、第2の補正信号に基づいて輪郭から輪郭以外の領域への移行領域において輝度を滑らかに変化させることが可能となる。したがって、鮮明でかつ滑らかな映像が実現される。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1および図2は、本発明の基本思想を説明するための説明図である。
【0030】
画面SC上に黒色、灰色および白色が表示される映像を想定する。画面SCの左側上部に黒色領域が設定され、画面SCの左側下部に灰色領域が設定され、画面SCの右側に白色領域が設定されている。
【0031】
図1(a)に、輝度信号に基づいて画面SCに表示される映像の例が示されている。また、図2(a)に、図1(a)の実線Y0上の灰色領域の輪郭に対応する輝度信号の変化が示されている。図2(a)においては、灰色領域の輪郭の中央が矢印EGで示される一点鎖線により表されている。図2(a)に示すように、灰色領域と白色領域との境界では輝度信号のレベルが変化する。
【0032】
ここで、輝度信号の高域成分を大きい利得で増幅することにより得られる成分を輪郭強調成分として用いた場合の映像の例が図1(b)に示されている。また、図2(b)に、図1(b)の実線Y1上の灰色領域の輪郭に対応する輝度信号の変化が示されている。
【0033】
図2(b)に示すように、輝度信号の高域成分を大きい利得で増幅することにより得られた輪郭強調成分を用いた場合、輪郭での輝度の変化が大きくなるとともに、輪郭強調成分の幅(矢印OB1の範囲)が広がり画質の劣化が生じる。この現象は、黒色領域の輪郭にも生じる。その結果、図1(b)に示すように、本来白色であるべき白色領域に灰色領域および黒色領域が拡張される。拡張された灰色領域と黒色領域との境界により段差Dが生じる。
【0034】
これに対し、輝度信号の高域成分を増幅する際の利得に応じて輪郭強調成分の周波数帯域を制限することにより、輪郭周辺の輪郭強調成分の幅を強制的に小さくした場合の映像の例が図1(c)に示されている。また、図2(c)に、図1(c)の実線Y2上の灰色領域の輪郭に対応する輝度信号の変化が示されている。
【0035】
輪郭周辺の輪郭強調成分の幅を帯域制限により強制的に小さくした場合、上述のように白色領域に灰色領域および黒色領域の輪郭が拡張することはない。しかしながら、図1(c)に示すように、輪郭が極端に強調された画質が得られる場合がある。
【0036】
本発明では、次の方法で鮮明かつ滑らかな映像を得ることができる。
以下の説明では、映像において幅を有する輪郭のうち中央の領域を輪郭中央部と呼び、輪郭中央部の両側の領域を輪郭周辺部と呼ぶ。
【0037】
輝度を輪郭中央部において急峻に変化させるとともに輪郭周辺部において滑らかに変化させる。この場合の映像の例が図1(d)に示されている。また、図2(d)に、実線Y3上の灰色領域の輪郭に対応する輝度信号の変化が示されている。
【0038】
図2(d)に示すように、輪郭強調成分の幅(矢印OB2の範囲)を小さくするとともに、輪郭以外の領域から輪郭中央部へ至る輪郭周辺部において輝度信号のレベルを指数関数的に変化させる。
【0039】
これにより、図1(d)に示すように、輪郭中央部が十分に強調されるとともに、輪郭中央部から白色領域へ至る輪郭周辺部において輝度が徐々に変化している。このような映像によれば、灰色領域の輪郭が十分に強調されるとともに、滑らかな画質が実現する。そして、上述の図1(b)に示されるような白色領域内での段差Dも現れない。
【0040】
以上の基本思想に基づく本発明の第1〜第4の実施の形態に係る輪郭補正装置について図3〜図16に基づき説明する。
【0041】
(第1の実施の形態)
図3は第1の実施の形態に係る輪郭補正装置の構成を示すブロック図であり、図4は図3の第2の高域信号抽出回路の構成を示すブロック図である。また、図5は図3の輪郭補正装置における各信号の一例を示す波形図であり、図6は図5(c),(g),(h)の信号の詳細な波形図である。
【0042】
第1の実施の形態に係る輪郭補正装置100Aは、入力端子101、出力端子102、第1の高域信号抽出回路110、ノイズ成分除去回路111、第2の高域信号抽出回路120、全波整流回路130、オフセット加算回路140、波形整形回路150、乗算回路201,202および加算回路203を備える。
【0043】
入力端子101には、輝度信号YS1が入力される。輝度信号YS1の波形の一例を図5(a)に示す。図5(a)においては、輝度信号YS1のレベルが一部変化している。ここで、レベルの変化部が、いわゆる映像の輪郭に相当する。輝度信号YS1は、第1の高域信号抽出回路110、第2の高域信号抽出回路120および加算回路203に与えられる。
【0044】
第1の高域信号抽出回路110は、例えば、ハイパスフィルタ(以下、HPFと略記する)またはバンドパスフィルタ(以下、BPFと略記する)等からなる。第1の高域信号抽出回路110は、輝度信号YS1の高域成分H1を抽出する。なお、第1の高域信号抽出回路110が抽出する高域成分H1の周波数帯域は予め設定されているが、その周波数帯域は特に限定されない。
【0045】
図5(b)に輝度信号YS1から抽出された高域成分H1の波形の一例を示す。図5(b)によれば、高域成分H1には、図5(a)の輝度信号YS1のレベルの変化に対応して、大きい振幅成分と小さい振幅成分とが含まれるとともに微小な低周波ノイズ成分が含まれる。輝度信号YS1の高域成分H1はノイズ成分除去回路111に与えられる。
【0046】
ノイズ成分除去回路111は、高域成分H1に含まれる低周波ノイズ成分を取り除く。低周波ノイズ成分が除去された輝度信号YS1の高域成分H1は、第1の輪郭補正信号AM1として乗算回路202に与えられる。図5(c)に第1の輪郭補正信号AM1の波形の一例を示し、図6(a)に第1の輪郭補正信号AM1の波形の詳細を示す。
【0047】
図6(a)によれば、第1の輪郭補正信号AM1は、期間T1,T2において高域成分H1に基づく変化を示している。
【0048】
ここで、期間T1,T2は輪郭の幅に相当する。また、期間T1,T2内の中央部の期間T12,T22は輪郭中央部に相当し、期間T12,T22のそれぞれ両側の期間T11,T13,T21,T23は輪郭周辺部に相当する。
【0049】
第2の高域信号抽出回路120は、図4に示すように、入力端子103、出力端子104、ローパスフィルタ(以下、LPFと略記する)123および減算回路124を備える。
【0050】
第2の高域信号抽出回路120においては、図3の入力端子101から与えられる輝度信号YS1が、入力端子103に入力される。そして、輝度信号YS1はLPF123および減算回路124に与えられる。
【0051】
LPF123は、輝度信号YS1の低域成分L1を抽出する。抽出された低域成分L1は減算回路124に与えられる。減算回路124は、入力端子101から与えられる輝度信号YS1から低域成分L1を減算する。それにより、輝度信号YS1の高域成分H2が抽出され、出力端子104に与えられるとともに外部へ出力される。
【0052】
なお、LPF123が抽出する低域成分L1の周波数帯域は予め設定されているが、その周波数帯域は特に限定されず、上述の第1の高域信号抽出回路110が抽出する高域成分H1の周波数帯域よりも低い周波数帯域に設定されていればよい。
【0053】
第2の高域信号抽出回路120により抽出される高域成分H2には、元の輝度信号YS1から輝度信号YS1の低域成分が減算されるため、上述の高域成分H1に含まれるような低周波ノイズ成分は存在しない。また、高域成分H2には、第1の高域信号抽出回路110により抽出される高域成分H1より低い成分が含まれる。図5(d)に高域成分H2の波形の一例を示す。輝度信号YS1の高域成分H2は、全波整流回路130に与えられる。
【0054】
ここで、LPF123が抽出する低域成分L1には、第1の高域信号抽出回路110により抽出される高域成分H1よりも低い周波数成分が含まれる。これにより、高域成分H2には高域成分H1よりも低い周波数成分が含まれるので、高域成分H2は、0Vのレベルから指数関数的に変化する。
【0055】
全波整流回路130は、第2の高域信号抽出回路120より与えられる高域成分H2の負の成分を反転する。これにより生成される第1の全波整流信号AB1を図5(e)に示す。第1の全波整流信号AB1は、オフセット加算回路140に与えられる。
【0056】
オフセット加算回路140には、予め所定の値からなるオフセット信号OFが入力されている。オフセット加算回路140は、全波整流回路130より与えられる第1の全波整流信号AB1に対してオフセット信号OFを加算する。これにより、第2の全波整流信号AB2が生成される。図5(f)に第2の全波整流信号AB2の波形の一例を示す。第2の全波整流信号AB2は波形整形回路150に与えられる。
【0057】
波形整形回路150は、複数の遅延回路および大小比較回路により構成される。波形整形回路150は、第2の全波整流信号AB2の立ち上がり部分を進め、立ち下がり部分を遅らせることにより第2の輪郭補正信号AM2を生成する。図5(g)に第2の輪郭補正信号AM2の波形の一例を示し、図6(b)に第2の輪郭補正信号AM2の波形の詳細を示す。
【0058】
図6(b)によれば、第2の輪郭補正信号AM2は期間T11,T13,T21,T23において第2の全波整流信号AB2の立ち上がり部分および立ち下がり部分に基づく変化を示し、期間T12,T22において一定レベルを維持する。第2の輪郭補正信号AM2は乗算回路201に与えられる。
【0059】
乗算回路201は、波形整形回路150より与えられる第2の輪郭補正信号AM2と予め入力されている利得制御信号CG1とを乗算する。これにより、第2の輪郭補正信号AM2が増幅される。増幅された第2の輪郭補正信号AM2は乗算回路202に与えられる。
【0060】
乗算回路202は、ノイズ成分除去回路111から与えられる第1の輪郭補正信号AM1と乗算回路201から与えられる増幅された第2の輪郭補正信号AM2とを乗算する。これにより、第3の輪郭補正信号AM3が生成される。図5(h)に第3の輪郭補正信号AM3の波形の一例を示し、図6(c)に第3の輪郭補正信号AM3の波形の詳細を示す。
【0061】
図6(c)によれば、第3の輪郭補正信号AM3は、期間T11,T13,T21,T23において第2の輪郭補正信号AM2に基づく変化を示し、期間T12,T22において第1の輪郭補正信号AM1に基づく変化を示す。それにより、輪郭補正信号AM3は、期間T11,T13,T21,T23において0Vのレベルから連続的に滑らかに変化し、期間T12,T22において急峻に変化している。第3の輪郭補正信号AM3は加算回路203に与えられる。この第3の輪郭補正信号AM3が、輪郭強調成分に相当する。
【0062】
加算回路203は、入力端子101から与えられる輝度信号YS1と乗算回路202から与えられる第3の輪郭補正信号AM3とを加算する。これにより、輪郭強調輝度信号YS2が生成される。図5(i)に、輪郭強調輝度信号YS2の波形の一例を示す。輪郭強調輝度信号YS2は、出力端子102に与えられるとともに外部に出力される。
【0063】
以上のように、第1の高域信号抽出回路110により抽出された高域成分H1に基づいて、輪郭(期間T1,T2)において急峻に変化する第1の輪郭補正信号AM1が生成される。また、高域成分H1よりも低い周波数成分を含む高域成分H2に基づいて、輪郭中央部(期間T12,T22)において一定レベルを維持しかつ輪郭周辺部(期間T11,T13,T21,T23)において滑らかに変化する第2の輪郭補正信号AM2が生成される。そして、乗算回路202により第1の輪郭補正信号AM1と第2の輪郭補正信号AM2とが乗算され、第3の輪郭補正信号AM3が生成される。
【0064】
それにより、第3の輪郭補正信号AM3は、輪郭中央部(期間T12,T22)において第1の輪郭補正信号AM1に基づく急峻な変化を示し、輪郭周辺部(期間T11,T13,T21,T23)において第2の輪郭補正信号AM2に基づく指数関数的な滑らかな変化を示す。
【0065】
したがって、第3の輪郭補正信号AM3を用いることにより、映像の輪郭を輪郭中央部においてより十分に強調することができるとともに、輪郭部以外の領域から輪郭中央部へ至る輪郭周辺部において輝度を滑らかに変化させることができる。その結果、鮮明でかつ滑らかな映像を得ることができる。
【0066】
(第2の実施の形態)
図7は第2の実施の形態に係る輪郭補正装置の構成を示すブロック図であり、図8は図7の波形整形回路の構成を示すブロック図である。また、図9は図7の輪郭補正装置における各信号の一例を示す波形図であり、図10は図8の波形整形回路の動作を説明するための波形図であり、図11は図9(c),(g),(h)の信号の詳細な波形図である。
【0067】
第2の実施の形態に係る輪郭補正装置100Bは、以下の点を除き第1の実施の形態と同様の構成を有する。
【0068】
本実施の形態に係る輪郭補正装置100Bは、第1の実施の形態に係る輪郭補正装置100Bの波形整形回路150に代えて、波形整形回路151を備える。
【0069】
入力端子101には、輝度信号YS1が入力され、入力端子101から第1の高域信号抽出回路110、第2の高域信号抽出回路120および加算回路203に与えられる。輝度信号YS1の波形の一例を図9(a)に示す。
【0070】
第1の高域信号抽出回路110は、輝度信号YS1の高域成分H1を抽出する。抽出された高域成分H1はノイズ成分除去回路111に与えられる。ノイズ成分除去回路111は、高域成分H1に含まれる低周波ノイズ成分を除去する。低周波ノイズ成分が除去された高域成分H1は、第1の輪郭補正信号AM1として乗算回路202に与えられる。
【0071】
これらの、第1の高域信号抽出回路110およびノイズ成分除去回路111の動作は第1の実施の形態に係る輪郭補正回路100Bと同様である。
【0072】
図9(b)に高域成分H1の波形の一例を示し、図9(c)に第1の輪郭補正信号AM1の波形の一例を示し、図11(a)に第1の輪郭補正信号AM1の波形の詳細を示す。
【0073】
図11(a)によれば、第1の輪郭補正信号AM1は、期間T1,T2において高域成分H1に基づく変化を示している。
【0074】
ここで、期間T1,T2は輪郭の幅に相当する。また、期間T1,T2内の中央部の期間T12,T22は輪郭中央部に相当し、期間T12,T22のそれぞれ両側の期間T11,T13,T21,T23は輪郭周辺部に相当する。
【0075】
第2の高域信号抽出回路120は、第1の実施の形態に係る第2の高域信号抽出回路120と同様の構成および動作を有し、入力端子101から入力される輝度信号YS1の高域成分H2を抽出する。図9(d)に高域成分H2の波形の一例を示す。高域成分H2は全波整流回路130に与えられる。
【0076】
全波整流回路130は、第2の高域信号抽出回路120から入力される高域成分H2の負の成分を反転する。これにより生成される第1の全波整流信号AB1を図9(e)に示す。第1の全波整流信号AB1は、オフセット加算回路140に与えられる。
【0077】
オフセット加算回路140には、予め所定の値からなるオフセット信号OFが入力されている。オフセット加算回路140は、全波整流回路130より与えられる第1の全波整流信号AB1に対してオフセット信号OFを加算する。これにより、第2の全波整流信号AB2が生成される。図9(f)に第2の全波整流信号AB2の波形の一例を示す。第2の全波整流信号AB2は波形整形回路151に与えられる。
【0078】
ここで、波形整形回路151の動作について、図8および図10に基づき説明する。
【0079】
図8に示すように、波形整形回路151は、入力端子105,106、出力端子108、減算回路204、比較回路15aおよびセレクタ15bを備える。
【0080】
図8の波形整形回路151において、図7のオフセット加算回路140から与えられる第2の全波整流信号AB2は入力端子105に入力される。第2の全波整流信号AB2は、減算回路204の一方の入力端子および比較回路15aの一方の入力端子に与えられる。一方、入力端子106には予め所定の基準値(しきい値)THが入力されている。基準値THは減算回路204の他方の入力端子および比較回路15aの他方の入力端子に与えられる。
【0081】
図10(a)に第2の全波整流信号AB2および基準値THの波形の一例を示す。図10(a)によれば、基準値THは第2の全波整流信号AB2のボトム位置より大きく、ピーク位置より小さい一定のレベルを示す。
【0082】
減算回路204は、第2の全波整流信号AB2に対し、基準値THを減算する。これにより得られる第3の全波整流信号AB3はセレクタ15bの一方の入力端子に与えられる。セレクタ15bの他方の入力端子は接地されている。図10(b)に第3の全波整流信号AB3の波形の一例を示す。図10(b)によれば、第3の全波整流信号AB3はボトム位置が負のレベルを示し、ピーク位置が正のレベルを示している。
【0083】
比較回路15aは、第2の全波整流信号AB2と基準値THとを比較し、比較結果を切替信号SWとして比較回路15bに与える。比較回路15aは、セレクタ15bへ切替信号SWを与える。
【0084】
ここで、セレクタ15bは、切替信号SWに基づいて第2の全波整流信号AB2のレベルが基準値THよりも大きい場合に減算回路204から与えられる第3の全波整流信号AB3を出力端子108に出力し、第2の全波整流信号AB2のレベルが基準値TH以下である場合に接地電位を出力端子108に出力する。出力端子108の第2の輪郭補正信号AM2は図7の乗算回路201へ与えられる。
【0085】
図10(c)に第2の輪郭補正信号AM2の波形の一例を示す。図10(c)によれば、第2の輪郭補正信号AM2は、期間T1,T2で第3の全波整流信号AB3に基づくレベルを示し、他の期間で接地電位(0V)となる。
【0086】
また、上記のように図8の波形整形回路151により生成される第2の輪郭補正信号AM2の波形の一例を図9(g)に示し、第2の輪郭補正信号AM2の波形の詳細を図11(b)に示す。
【0087】
図11(b)によれば、第2の輪郭補正信号AM2は期間T1,T2に相当するパルス幅を示す。
【0088】
図7の乗算回路201は、波形整形回路150より与えられる第2の輪郭補正信号AM2と予め入力されている利得制御信号CG1とを乗算する。これにより、第2の輪郭補正信号AM2が増幅される。増幅された第2の輪郭補正信号AM2は乗算回路202に与えられる。
【0089】
乗算回路202は、ノイズ成分除去回路111から与えられる第1の輪郭補正信号AM1と乗算回路201により増幅された第2の輪郭補正信号AM2とを乗算する。これにより、第3の輪郭補正信号AM3が生成される。図9(h)に第3の輪郭補正信号AM3の波形の一例を示し、図11(c)に第3の輪郭補正信号AM3の波形の詳細を示す。
【0090】
図11(c)によれば、第3の輪郭補正信号AM3は、期間T11,T13,T21,T23において第1の輪郭補正信号AM1および第2の輪郭補正信号AM2に基づく変化を示し、期間T12,T22において第1の輪郭補正信号AM1および第2の輪郭補正信号AM2に基づく変化を示す。それにより、輪郭補正信号AM3は、期間T11,T13,T21,T23において0Vのレベルから連続的に滑らかに変化し、期間T12,T22において滑らかかつ急峻に変化している。第3の輪郭補正信号AM3は加算回路203に与えられる。
【0091】
加算回路203は、入力端子101から与えられる輝度信号YS1と乗算回路202から与えられる第3の輪郭補正信号AM3とを加算する。これにより、輪郭強調輝度信号YS2が生成される。図9(i)に、輪郭強調輝度信号YS2の波形の一例を示す。輪郭強調輝度信号YS2は、出力端子102に与えられるとともに外部に出力される。
【0092】
以上のように、第1の高域信号抽出回路110により抽出された高域成分H1に基づいて、輪郭(期間T1,T2)において急峻に変化する第1の輪郭補正信号AM1が生成される。また、高域成分H1よりも低い周波数成分を含む高域成分H2に基づいて、輪郭中央部(期間T12,T22)において滑らかでかつ急峻に変化し、さらに輪郭周辺部(期間T11,T13,T21,T23)において指数関数的に滑らかに変化する第2の輪郭補正信号AM2が生成される。そして、乗算回路202により第1の輪郭補正信号AM1と第2の輪郭補正信号AM2とが乗算され、第3の輪郭補正信号AM3が生成される。
【0093】
それにより、第3の輪郭補正信号AM3は、輪郭中央部(期間T12,T22)において第1の輪郭補正信号AM1および第2の輪郭補正信号AM2に基づく滑らかでかつ急峻な変化を示し、輪郭周辺部(期間T11,T13,T21,T23)において第1の輪郭補正信号AM1および第2の輪郭補正信号AM2に基づく指数関数的な滑らかな変化を示す。
【0094】
したがって、第3の輪郭補正信号AM3を用いることにより、映像の輪郭を輪郭中央部において滑らかでかつ十分に強調することができるとともに、輪郭部以外の領域から輪郭中央部にへ至る輪郭周辺部において輝度を滑らかに変化させることができる。その結果、鮮明でかつ滑らかな映像を得ることができる。
【0095】
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態に係る輪郭補正装置は、入力される輝度信号のフレームごとの平均輝度レベルに応じた輪郭強調を行う。
【0096】
図12は、第3の実施の形態に係る輪郭補正装置の構成を示すブロック図である。
【0097】
本実施の形態に係る輪郭補正装置100Cは、以下の点を除き第2の実施の形態に係る輪郭補正装置100Bと同様の構成および動作を有する。
【0098】
本実施の形態に係る輪郭補正装置100Cは、変換テーブル回路170および乗算回路205を備える。
【0099】
変換テーブル回路170には、入力端子101に入力される輝度信号YS1のフレームごとの輝度の平均を示す平均輝度レベルAPLが入力される。
【0100】
変換テーブル回路170は、リードオンリメモリ(ROM)等のメモリを含む。変換テーブル回路170は、アドレスに平均輝度レベルAPLを対応させ、そのアドレスに利得制御信号CG2のレベルがデータとして格納される。変換テーブル170に記憶される利得制御信号CD2のレベルが変換テーブルを構成する。
【0101】
変換テーブル回路170は、平均輝度レベルAPLをアドレス信号として受け、指定されたアドレスから利得制御信号CG2のレベルを読み出し、そのレベルを有する利得制御信号CG2を乗算回路205に与える。
【0102】
乗算回路205は、乗算回路201により増幅された第2の輪郭補正信号AM2と変換テーブル回路170から与えられる利得制御信号CG2とを乗算する。乗算回路205により得られた第2の輪郭補正信号AM2は乗算回路202に与えられる。
【0103】
このように、本実施の形態においては、第2の輪郭補正信号AM2がフレームごとの輝度の平均を示す平均輝度レベルAPLに基づいて補正され、補正された第2の輪郭補正信号AM2に基づいて第3の輪郭補正信号AM3が生成される。それにより、映像の明るさに基づいて輪郭の強調程度が補正される。その結果、映像の明るさに応じた適切な輪郭強調が可能となる。
【0104】
図13は、図12の変換テーブル回路に記憶される変換テーブルの一例を示す図である。縦軸は変換テーブル回路170により出力される利得制御信号CG2のレベルを示し、横軸は変換テーブル回路170に入力される平均輝度レベルAPLを示す。
【0105】
図13によれば、変換テーブル回路170は、平均輝度レベルAPLが小さい場合に小さい利得制御信号CG2を出力し、平均輝度レベルAPLが大きい場合に大きい利得制御信号CG2を出力する。
【0106】
これにより、輪郭補正回路100Cは暗い映像に対して弱い輪郭補正を行い、明るい映像に対して強い輪郭補正を行うことができるので、映像の明るさに応じたより鮮明な映像を得ることができる。
【0107】
(第4の実施の形態)
初めに、第4の実施の形態に係る輪郭補正装置の基本思想について説明する。
【0108】
映像表示装置においては、輪郭強調処理後にガンマ補正、輝度分布補正等の非線形処理が行われる。この場合、輪郭補正装置において所定の利得制御信号に基づいて輪郭強調成分を生成しても、後段の非線形処理により輪郭強調成分が変化する。
【0109】
図14は、非線形処理回路における補正特性の一例を示す図である。図14において、縦軸は非線形処理回路から出力される出力映像信号のレベルを示し、横軸は非線形処理回路に入力される入力映像信号のレベルを示す。
【0110】
図14の例では、入力映像信号のレンジABが出力映像信号ではレンジefに拡張され、レンジCDがレンジghに縮小される。
【0111】
このような非線形処理が行われると、輪郭補正装置により得られる輪郭強調の程度が変化する。そこで、本実施の形態に係る輪郭補正装置は、後段の非線形処理の補正特性を予め想定し、非線形処理による輪郭強調成分の変化を相殺するように予め輪郭強調成分を補正する。
【0112】
以上の基本思想に基づいて、第3の実施の形態に係る輪郭補正装置を説明する。図15は第4の実施の形態に係る輪郭補正装置の構成を示すブロック図である。
【0113】
本実施の形態に係る輪郭補正装置100Dは、以下の点を除き第3の実施の形態に係る輪郭補正装置100Cと同様の構成および動作を有する。
【0114】
本実施の形態に係る輪郭補正装置100Dは、第3の実施の形態に係る輪郭補正装置100Cの変換テーブル回路170の代わりに変換テーブル回路170aを備え、LPF160をさらに備える。
【0115】
入力端子101に入力される輝度信号YS1は、第3の実施の形態と同様に、第1の高域信号抽出回路110、第2の高域信号抽出回路120および加算回路203に与えられるとともに、LPF160に与えられる。
【0116】
LPF160は、輝度信号YS1のノイズ成分を除去する。ノイズ成分が除去された輝度信号YS1は変換テーブル回路170aに与えられる。
【0117】
変換テーブル回路170aは、第3の実施の形態と同様にROM等のメモリを含む。変換テーブル170aは、アドレスに低域成分L2を対応させ、そのアドレスに利得制御信号CG2のレベルがデータとして格納される。変換テーブル170aに記憶されるレベルが変換テーブルを構成する。
【0118】
変換テーブル回路170aは、輝度信号YS1をアドレス信号として受け、指定されたアドレスから利得制御信号CG2のレベルを読み出し、そのレベルを有する利得制御信号CG2を乗算回路205に与える。
【0119】
乗算回路205は、乗算回路201により増幅された第2の輪郭補正信号AM2と変換テーブル回路170aから与えられる利得制御信号CG2とを乗算する。乗算回路205により得られた第2の輪郭補正信号AM2は乗算回路202に与えられる。
【0120】
図16は、図15の変換テーブル回路に記憶される変換テーブルの変換特性の一例を示す図である。縦軸は変換テーブル回路170aにより出力される利得制御信号CG2のレベルを示し、横軸は変換テーブル回路170aに入力される輝度信号YS1のレベルを示す。なお、図16の変換特性は図14の補正特性を相殺するように設定されている。
【0121】
図16の変換特性は、図14に示される補正特性に対して逆のカーブを有する。これにより、変換テーブルを用いた輪郭強調によれば、図14に示される非線形処理による輪郭強調成分の変化が相殺される。したがって、他の非線形処理による輪郭の強調程度が不適切に変化することを防止することができる。
【0122】
以上、第1〜第4の実施の形態において、映像信号YS1は映像信号に相当し、高域成分H1は第1の高域成分に相当し、第1の輪郭補正信号AM1は第1の補正信号に相当し、第1の高域信号抽出回路110およびノイズ成分除去回路111が第1の補正信号生成手段に相当する。
【0123】
また、高域成分H2は第2の高域成分に相当し、第2の輪郭補正信号AM2は第2の補正信号に相当し、第2の高域信号抽出回路120、全波整流回路130、オフセット加算回路140および波形整形回路150,151が第2の補正信号生成手段に相当する。第3の輪郭補正信号AM3は輪郭補正信号に相当し、乗算回路202は演算手段に相当する。
【0124】
さらに、加算回路203は補正手段に相当し、第2の高域信号抽出回路120は高域成分抽出回路に相当し、全波整流回路130、オフセット加算回路140および波形整形回路150,151が整形手段に相当する。また、図6および図11の期間T12,T22は輪郭の中央部に相当し、図6および図11の期間T11,T13,T21,T23は輪郭の両側の周辺部に相当する。
【0125】
乗算回路205は増幅手段に相当し、LPF160および変換テーブル回路170aは利得補正信号生成手段に相当し、利得制御信号CG2は利得制御信号に相当する。
【0126】
【発明の効果】
本発明に係る輪郭補正装置においては、第1の補正信号生成手段により映像信号から第1の高域成分が抽出され、抽出された第1の高域成分に基づいて第1の補正信号が生成される。また、第2の補正信号生成手段により映像信号から第1の高域成分よりも低い周波数成分を含む第2の高域成分が抽出され、抽出された第2の高域成分に基づいて第2の補正信号が生成される。さらに、演算手段により生成された第1の補正信号と第2の補正信号との演算により輪郭補正信号が生成され、補正手段により生成された輪郭補正信号に基づいて映像信号が補正される。
【0127】
この場合、第2の補正信号が第1の高域成分よりも低い周波数成分を含むので、第1の補正信号に基づいて輪郭を十分に強調するとともに、第2の補正信号に基づいて輪郭から輪郭以外の領域への移行領域において輝度を滑らかに変化させることが可能となる。したがって、鮮明でかつ滑らかな映像が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本思想を説明するための説明図
【図2】本発明の基本思想を説明するための説明図
【図3】第1の実施の形態に係る輪郭補正装置の構成を示すブロック図
【図4】図3の第2の高域信号抽出回路の構成を示すブロック図
【図5】図3の輪郭補正装置における各信号の一例を示す波形図
【図6】図5(c),(g),(h)の信号の詳細な波形図
【図7】第2の実施の形態に係る輪郭補正装置の構成を示すブロック図
【図8】図7の波形整形回路の構成を示すブロック図
【図9】図7の輪郭補正装置における各信号の一例を示す波形図
【図10】図8の波形整形回路の動作を説明するための波形図
【図11】図9(c),(g),(h)の信号の詳細な波形図
【図12】第3の実施の形態に係る輪郭補正装置の構成を示すブロック図
【図13】図12の変換テーブル回路に記憶される変換テーブルの一例を示す図
【図14】非線形処理回路における補正特性の一例を示す図
【図15】第4の実施の形態に係る輪郭補正装置の構成を示すブロック図
【図16】図15の変換テーブル回路に記憶される変換テーブルの補正特性の一例を示す図
【符号の説明】
100A,100B,100C,100D 輪郭補正装置
110 第1の高域信号抽出回路
111 ノイズ成分除去回路
120 第2の高域信号抽出回路
123 ローパスフィルタ
124,204 減算回路
130 全波整流回路
140 オフセット加算回路
150,151 波形整形回路
160 LPF
170,170a 変換テーブル回路
201,202,205 乗算回路
203 加算回路
H1,H2 高域成分
AM1 第1の輪郭補正信号
AM2 第2の輪郭補正信号
AM3 第3の輪郭補正信号
CG2 利得制御信号
T1,T2,T11,T12,T13,T21,T22,T23, 期間
YS1 輝度信号
YS2 輪郭強調輝度信号

Claims (8)

  1. 入力される映像信号に基づく映像の輪郭を補正する輪郭補正装置であって、
    前記映像信号から第1の高域成分を抽出し、抽出した第1の高域成分に基づいて第1の補正信号を生成する第1の補正信号生成手段と、
    前記映像信号から前記第1の高域成分よりも低い周波数成分を含む第2の高域成分を抽出し、抽出した第2の高域成分に基づいて第2の補正信号を生成する第2の補正信号生成手段と、
    前記第1の補正信号生成手段により生成された前記第1の補正信号と前記第2の補正信号生成手段により生成された前記第2の補正信号との演算により輪郭補正信号を生成する演算手段と、
    前記演算手段により生成された前記輪郭補正信号に基づいて前記映像信号を補正する補正手段とを備えたことを特徴とする輪郭補正装置。
  2. 前記第2の補正信号生成手段は、
    前記映像信号から前記第2の高域成分を抽出する高域成分抽出回路と、
    前記高域成分抽出回路により抽出された前記第2の高域成分を波形整形することにより前記第2の補正信号を生成する整形手段とを含むことを特徴とする請求項1記載の輪郭補正装置。
  3. 前記高域成分抽出回路は、
    前記映像信号の所定の低域成分を通過させるローパスフィルタと、
    前記映像信号と前記ローパスフィルタの出力信号との減算により前記第2の高域成分を生成する減算回路とを含むことを特徴とする請求項2記載の輪郭補正回路。
  4. 前記輪郭補正信号は、中央部とその両側の周辺部とを含み、前記中央部で周辺部よりも大きな振幅を有し、前記周辺部で指数関数的に変化する振幅を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の輪郭補正回路。
  5. 利得を示す利得制御信号を受け、前記第2の補正信号生成手段により生成される前記第2の補正信号を前記利得制御信号により示される利得で増幅する増幅手段をさらに備え、
    前記演算手段は、前記第1の補正信号生成手段により生成される前記第1の補正信号と前記増幅手段により増幅された前記第2の補正信号との演算により前記輪郭補正信号を生成することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の輪郭補正装置。
  6. フレームごとの平均輝度レベルに基づいて前記利得制御信号を生成する利得補正信号生成手段をさらに備えたことを特徴とする請求項5記載の輪郭補正装置。
  7. 入力される映像信号に基づいて前記利得制御信号を生成する利得補正信号生成手段をさらに備えたことを特徴とする請求項5記載の輪郭補正装置。
  8. 入力される映像信号に基づく映像の輪郭を補正する輪郭補正方法であって、
    前記映像信号から第1の高域成分を抽出し、抽出した第1の高域成分に基づいて第1の補正信号を生成するステップと、
    前記映像信号から前記第1の高域成分よりも低い周波数成分を含む第2の高域成分を抽出し、抽出した第2の高域成分に基づいて第2の補正信号を生成するステップと、
    前記第1の補正信号と前記第2の補正信号との演算により輪郭補正信号を生成するステップと、
    前記輪郭補正信号に基づいて前記映像信号を補正するステップとを備えたことを特徴とする輪郭補正方法。
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