JP2004343518A - 無線電話装置および緊急事態監視システム - Google Patents

無線電話装置および緊急事態監視システム Download PDF

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Yoshiaki Kuroki
義明 黒木
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Abstract

【課題】自動的にシステムのオン/オフを行うことを可能とした無線電話装置を用いた緊急事態監視システムの提供。
【解決手段】親機1の制御部14ではすべての子機2との無線通信状態を定期的に参照し、少なくとも1台の子機2との無線通信状態が喪失した場合は直ちに緊急事態信号入出力部11と緊急事態信号線7を経由して緊急事態制御部5へ制御信号を送信し、対応する子機2の通信情報202を更新する。緊急事態制御部5では親機1から受け取った制御信号に反応して緊急事態監視システムを自動オンし、その後、子機2の通信状態が回復した場合、親機1の制御部14は緊急事態信号線7を経由して緊急事態制御部5へ制御信号を送信し、対応する子機2の通信情報202を更新する。緊急事態制御部5では親機1から受け取った制御信号に反応して緊急事態監視システムを自動オフする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、親機と複数の子機からなる無線電話装置を遠隔制御装置として使用する緊急事態監視システムおよび無線電話装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、家庭内に配置された複数のセンサを一括して管理するボックス型の緊急事態監視システムが、社会環境の変化に伴って普及し始めている。さらに、この緊急事態監視システムに、一般に広く普及している無線電話装置を組み合わせることで、複数の子機へ緊急事態監視システムからの情報を表示したり、あるいは、子機に緊急通報機能を持たせたりすることによって、緊急事態監視システム活用の利便性の向上がなされている。
【0003】
以下、図面を参照しながら従来の無線電話装置を用いた緊急事態監視システムについて説明を行う。
【0004】
図10は従来の無線電話装置を用いた緊急事態監視システムの構成図である。
【0005】
図10において、緊急事態監視システムは、ボックス型の緊急事態監視システム本体101と、このボックス型の緊急事態監視システム本体101と接続される無線電話装置102とから構成される。
【0006】
ボックス型の緊急事態監視システム本体101は、家庭内に配置された複数のセンサ104と、このセンサ104と有線あるいは無線によって接続された緊急事態制御装置103から構成される。
【0007】
無線電話装置102は、親機106と複数の子機107(ここではN台)から構成される。親機106と複数の子機107は、それぞれアンテナ108,109を備え、無線によって相互に通信を行う。
【0008】
ボックス型の緊急事態監視システム本体101は、電話線111によって公衆回線網105に接続されるとともに、電話線を含む有線の通信路110によって無線電話装置102と接続されている。
【0009】
以上のように構成された従来の無線電話装置102を用いた緊急事態監視システムについて、以下その動作を説明する。
【0010】
無線電話装置102は、(1)子機107および親機106がそれぞれ緊急事態監視システムの緊急通報装置として機能するか、あるいは(2)緊急事態情報の視覚的あるいは音声的な表示装置として機能するか、あるいは(3)ユーザによる緊急事態監視システムの遠隔制御装置として機能するかの3つの機能を持つ。
【0011】
(1)緊急通報装置としての機能:親機106および各子機107には手動で入力できる緊急スイッチ(図示せず。)が備えられている。火災や侵入者発見などの緊急事態発生時には、ユーザが身近な親機106あるいは子機107の緊急スイッチを操作することによって、緊急事態制御装置103へ緊急事態発生を通知する。親機106の場合、直接に有線の通信路110によって親機106から緊急事態制御装置103へ情報が伝達され、子機107の場合にはいったん親機106へ無線によって情報が伝達されたのちに、親機106を経由して緊急事態制御装置103へ情報が伝達される。緊急事態制御装置103はセンサ104からの緊急信号と同様にして、親機106から伝達されたこれらの緊急事態発生の情報を電話線111および公衆回線網105を介して、中央緊急事態センタや、警察や消防などの公共緊急事態部門へ緊急事態発生の連絡を自動的に行う。
【0012】
(2)表示装置としての機能:センサ104が緊急事態を検出した場合、その緊急信号はまず緊急事態制御装置103へ伝えられる。緊急事態制御装置103は緊急事態の発生を電話線111および公衆回線網105経由で中央緊急事態センタや公共緊急事態部門へ連絡するとともに、有線の通信路110を経由して無線電話装置102の親機106へ緊急事態の発生情報を伝える。親機106はこの情報を無線によって子機107のすべてあるいは一部に伝え、情報を受け取った子機107はそれを視覚的あるいは音声的に表示する。
【0013】
(3)遠隔制御装置としての機能:ユーザによるボックス型の緊急事態監視システム本体101の実使用における様々な制御(例:外出時のオン、帰宅時のオフ、在宅中の訪問客のために一時的に一部の機能を解除するなど。)は緊急事態制御装置103でも行えるが、大抵の場合、緊急事態制御装置103は地下室などのユーザが通常行かない場所に設置される場合が多い。そのため、この様々な制御機能を居間に置いてある親機106や寝室等に置いてある子機107からも行えると大変便利である。この遠隔制御装置として機能する場合、例えば庭先で芝刈りや盆栽いじりをする時には、子機107を持ち出して、その子機107から手動でボックス型の緊急事態監視システム本体101をオン/オフする。あるいは、毎日決まった時間に自動的にオンまたはオフするようにユーザ設定でスケジューリング(定時自動オン/オフ)を行う。
【0014】
特許文献1には、緊急通報の発信をする場合には、圏外の場合や発信規制中の場合でもできる限り発信可能とし、発信中においては受信状態が劣化したときに切れ難くすることにより、緊急通報を優先させて発信を行なえるようにできる。同様に、発信規制中には緊急通報の情報を付加して発信処理をするので、迅速且つ確実に通報を達成できるようにしたことが記載されております。
【0015】
特許文献2には、監視対象者が危険なエリアに進入していることを、容易に確認できるようにし、監視対象者が危険エリア内に進入しているか否かを判定することについて記載されております。
【0016】
【特許文献1】
特開2001−268640号公報
【特許文献2】
特開2002−269653号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
無線電話装置102をボックス型の緊急事態監視システム本体101の遠隔制御装置として使用する場合、例えば庭先で庭仕事をしていて、急に思い立って近所に出かける場合など、手動によるオン/オフでは、ついオンにするのを忘れてしまうことが考えられる。緊急事態監視システムへの過信と油断から却って盗難に遭ってしまうこともあり得る。また、スケジューリングを設定している場合には、外出時間や帰宅時間が変わってしまう度に、その都度スケジューリングを設定しなおす必要があり不便である。
【0018】
本発明は、上記従来の課題に鑑み、自動的に緊急事態監視システムのオン/オフを行うことを可能とした無線電話装置を用いた緊急事態監視システムおよび無線電話装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の無線電話装置を用いた緊急事態監視システムは、親機と少なくとも一つ以上の前記子機との無線通信状態が確立されているかどうかによって当該緊急事態監視システムのオンまたはオフ制御を自動的に行うことを特徴とするものである。
【0020】
本発明によれば、自動的に緊急事態監視システムのオンまたはオフを行うことを可能とした無線電話装置を用いた緊急事態監視システムが得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、親機と複数の子機からなる無線電話装置を遠隔制御装置として使用する緊急事態監視システムにおいて、前記親機と前記複数の子機のうち少なくとも1台以上との無線通信状態が確立されているかどうかによって当該緊急事態監視システムのオンまたはオフ制御を自動的に行うことを特徴とする無線電話装置を用いた緊急事態監視システムであり、親機と少なくとも1台以上の子機との無線通信状態を判断し、無線通信状態が失われたタイミングで緊急事態監視システムを自動的にオンし、回復したタイミングで自動的にオフすることができるという作用を有する。
【0022】
請求項2に記載の発明は、前記親機と前記複数の子機のすべてとの無線通信状態が確立されたと判断された場合に、当該緊急事態監視システムを自動的にオフすることを特徴とする請求項1記載の無線電話装置を用いた緊急事態監視システムであり、親機と複数の子機のすべてとの無線通信状態が確立されたと判断されたタイミングで、緊急事態監視システムを自動的にオンすることができるという作用を有する。
【0023】
請求項3に記載の発明は、予め設定された時間内に前記親機と前記複数の子機のすべてとの無線通信状態が回復しない場合に、当該緊急事態監視システムを自動的にオンすることを特徴とする請求項1記載の無線電話装置を用いた緊急事態監視システムであり、予め設定された時間内に親機と複数の子機のすべてとの無線通信状態が回復しない場合に、当該緊急事態監視システムを自動的にオンすることができるという作用を有する。
【0024】
請求項4に記載の発明は、前記親機と前記複数の子機のうち予め設定された一つ以上の特定の子機との無線通信状態が失われた場合にのみ、当該緊急事態監視システムを自動的にオンすることを特徴とする請求項1記載の無線通信装置を用いた緊急事態監視システムであり、予め設定された一つ以上の特定の子機との無線通信状態が失われた場合にのみ、緊急事態監視システムを自動的にオンすることができるという作用を有する。
【0025】
請求項5に記載の発明は、前記親機と前記複数の子機のうち予め設定された一つ以上の特定の子機との無線通信状態が回復した場合にのみ、当該緊急事態監視システムを自動的にオフすることを特徴とする請求項1記載の無線電話装置を用いた緊急事態監視システムであり、予め設定された一つ以上の特定の子機との無線通信状態が回復した場合にのみ、緊急事態監視システムを自動的にオンすることができるという作用を有する。
【0026】
請求項6に記載の発明は、前記子機で通話中に無線通信状態が失われた場合に、当該緊急事態監視システムを自動的にオンすることを特徴とする請求項1記載の無線電話装置を用いた緊急事態監視システムであり、子機で通話中に無線通信状態が失われた場合に、当該緊急事態監視システムを自動的にオンすることができるという作用を有する。
【0027】
請求項7に記載の発明は、前記親機が前記子機との無線通信状態の信号レベルを予め設定された基準値と比較し、前記信号レベルが前記基準値を下回った場合に当該緊急事態監視システムを自動的にオンし、また上回った場合には当該緊急事態監視システムを自動的にオフすることを特徴とする請求項1記載の無線電話装置を用いた緊急事態監視システムであり、子機と親機間の無線通信状態の有無ではなく、無線通信状態の信号レベルをある基準値と大小比較し、下回った時に緊急事態監視システムを自動オン、上回った時に自動オフすることができるという作用を有する。
【0028】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0029】
(実施の形態1)
図1は本発明の第1の実施の形態における無線電話装置を用いた緊急事態監視システムの構成図である。
【0030】
図1において、緊急事態監視システムは、1台の親機1とN台の子機2とが無線通信路(図示せず。)によって接続された無線電話装置3と、複数のセンサ4が接続された緊急事態制御部5とから構成される。親機1は、電話回線6および緊急事態信号線7によって緊急事態制御部5に接続されている。緊急事態制御部5は、電話線8によって公衆回線網9に接続されている。
【0031】
親機1は、電話回線部10と、緊急事態信号入出力部11と、アンテナ12と、無線部13と、制御部14と、表示部15と、入力部16と、音声出力部17と、音声入力部18と、子機の識別情報201と通信情報202を保持するメモリ部19とから構成される。
【0032】
子機2は、それぞれアンテナ20と、無線部21と、制御部22と、識別情報203を保持するメモリ部23と、表示部24と、入力部25と、音声出力部26と、音声入力部27とから構成される。
【0033】
ドアの開閉を検出するドアセンサ、移動物を検出するモーションセンサや煙検知機などを含むセンサ4は、邸宅内の要所に配置される。通常、緊急事態制御部5は来客や郵便物の配達人などの目から隠蔽するために地下室に設置され、センサ4はこの緊急事態制御部5と有線あるいは無線によって接続されている。
【0034】
親機1は、通常状態では電話線7、緊急事態制御部5および電話線8を経由して公衆回線網9に接続された電話装置として機能するため、ユーザが普段生活しているリビング等に配置される。子機2は1台の親機1に対して複数備えることができるため、それぞれの子機2は寝室や子供部屋などに分散して配置されるが、例えば庭仕事などの場合に屋外に持ち出されることもあり得る。
【0035】
以上のように構成された無線電話装置を用いた緊急事態監視システムについて、以下その動作を説明する。
【0036】
センサ4のひとつが異常状態(例えば初期の火災による煙)を検知した場合、まずその異常は緊急事態制御部5に通知される。
【0037】
異常を認識した緊急事態制御部5は、電話線8によって公衆回線網9経由で予め契約した緊急事態会社の中央センタあるいは消防署などの公共緊急センタへ異常を自動的に連絡する(このとき、無線電話装置が電話線8を使用していれば、緊急事態制御部5によって回線の切り替え処理が発生するが、この処理については本特許の範囲でないので説明は省略する。)。また、これと同時に、緊急事態制御部5は邸宅内の住人に異常発生を伝えるため、緊急事態信号線7を経由して親機1に警報信号を送る。
【0038】
親機1は、緊急事態信号入出力部11を介してこの警報信号を受け取り、制御部14の制御のもとに、親機1自体の表示部15に異常を伝えるメッセージを表示するか、あるいは音声出力部17にメッセージを流す。さらに、親機1は、分散して配置された子機2に、警報メッセージを伝達する。
【0039】
ところで、親機1のメモリ部19内には、すべての子機2の識別情報201と対応する通信情報202を保持している。親機1は、常時定期的にすべての子機2との無線通信状態を監視し、変化があれば対応する通信情報202を都度更新する。
【0040】
次に本実施の形態における緊急事態監視システムの遠隔制御手順の詳細について図2の本発明の第1の実施の形態における緊急事態監視システムによる遠隔制御手順を示すフローチャートを用いて説明する。
【0041】
ステップS100において、初期状態では緊急事態監視システムはオフ(off)である。
【0042】
ステップS101において、親機1の制御部14は、すべての子機2との無線通信状態を定期的に参照する。
【0043】
ステップS102において、もし少なくとも1台の子機2との無線通信状態が喪失した場合、親機1の制御部14は直ちに緊急事態信号入出力部11と緊急事態信号線7を経由して緊急事態制御部5へ制御信号を送信し、ステップS103において対応する子機2の通信情報202を更新する。
【0044】
ステップS104において、緊急事態制御部5は、親機1から受け取った制御信号に反応して緊急事態監視システムを自動オンする。
【0045】
ステップS105において、その後、子機2の無線通信状態が回復した場合、親機1の制御部14は、緊急事態信号入出力部11と緊急事態信号線7を経由して緊急事態制御部5へ制御信号を送信し、ステップS106において対応する子機2の通信情報202を更新する。
【0046】
ステップS107において、緊急事態制御部5は、親機1から受け取った制御信号に反応して緊急事態監視システムを自動オフする。
【0047】
以上のように、本実施の形態における緊急事態監視システムでは、子機2と親機1間の無線通信状態の喪失/回復に応じて、緊急事態監視システムの自動オン/オフを行う。すなわち、本実施の形態における緊急事態監視システムによれば、親機1と少なくとも1台以上の子機2との無線通信状態を判断し、無線通信状態が失われたタイミングで緊急事態監視システムが自動的にオンされ、回復したタイミングで自動的にオフされることから、ユーザの外出時のオンし忘れを未然に防ぐことができる。また、スケジューリング等の定時オンまたはオフの再設定を、外出・帰宅時間が変わる度にし直す煩雑さをなくすことができる。
【0048】
(実施の形態2)
図3は本発明の第2の実施の形態における無線電話装置を用いた緊急事態監視システムによる遠隔制御手順を示すフローチャートである。なお、全体の構成については、図1と同様である。
【0049】
図3において、ステップS112からステップS114に示す緊急事態監視システムの自動オンの動作は、第1実施の形態と全く同一である。
【0050】
自動オフの動作に関しては、ステップS115からステップS118に示すように、親機1のメモリ部19に保持されているすべての子機2の通信情報202が、すべて回復されている状態になって初めて緊急事態監視システムを自動オンさせる。
【0051】
以上のように、本実施の形態における緊急事態監視システムでは、すべての子機2の通信状態が回復して初めて緊急事態監視システムを自動オンする。すなわち、本実施の形態における緊急事態監視システムによれば、親機1と複数の子機2のすべてとの無線通信状態が確立されたと判断されたタイミングで、緊急事態監視システムが自動的にオンされることから、すべての同居家族が帰宅した場合等に緊急事態監視システムを自動的にオフすることができる。
【0052】
(実施の形態3)
図4は本発明の第3の実施の形態における無線電話装置を用いた緊急事態監視システムによる遠隔制御手順を示すフローチャートである。なお、全体の構成については、図1と同様である。
【0053】
図4において、ステップS126からステップS128に示す緊急事態監視システムの自動オフの動作は、第1実施の形態と全く同一である。
【0054】
自動オンの動作に関しては、ステップS122からステップS125に示すように、親機1の制御部14に内蔵のタイマー機能を利用して、通信状態が喪失されてから緊急事態監視システムの自動オンまでの遅延時間を、設置時初期設定またはユーザ設定により、親機1の入力部16または子機2の入力部25から自由に設定できる。
【0055】
以上のように、本実施の形態における緊急事態監視システムでは、通信状態が喪失してから緊急事態監視システムの自動オンまでの一定の遅延時間を緊急事態監視システムに持たせている。すなわち、本実施の形態における緊急事態監視システムによれば、予め設定された時間内に親機1と複数の子機2のすべてとの無線通信状態が回復しない場合に、当該緊急事態監視システムが自動的にオンされることから、例えばユーザが門の所へ新聞や郵便物を取りに行くなど、すぐに戻れる一時的な外出等の場合に、邸宅への出入りの度に緊急事態監視システムをオンまたはオフする必要がなくなる。
【0056】
(実施の形態4)
図5は本発明の第4の実施の形態における親機1のメモリ部19の構成図、図6は本発明の第4の実施の形態における無線電話装置を用いた緊急事態監視システムによる遠隔制御手順を示すフローチャートである。なお、全体の構成については、図1と同様である。
【0057】
図5において、メモリ部19内部にはすべての子機2の識別情報201と、それぞれの子機2に対応した通信状態を示す通信情報202と、それぞれの子機2の他の子機2に対する優先度情報204とが保持されている。
【0058】
図6に示すように、ステップS130において、初期状態では緊急事態監視システムはオフの状態である。
【0059】
ステップS131において、まず親機1はメモリ部19内のすべての子機2の優先度情報204を参照する。この優先度情報204はユーザ設定により、親機1の入力部16または子機2の入力部25から自由に設定できる。
【0060】
ステップS132において、親機1はすべての子機2の通信情報202を参照する。
【0061】
ステップS133において、もしいずれかの子機2との無線通信状態が失われた場合、ステップS134において親機1はその子機2の識別情報201と優先度情報204とを再び参照し、その子機2が優先されていればステップS136において直ちに緊急事態監視システムを自動オンする。優先されていなければ何もしない。
【0062】
その後、ステップS137において親機1−子機2間の無線通信状態が回復した場合、ステップS138において親機1はその子機2の識別情報201と優先度情報204とを参照し、優先されていればステップS140において直ちに緊急事態監視システムを自動オフする。優先されていなければ何もしない。
【0063】
以上のように、本実施の形態における緊急事態監視システムでは、特定の優先された子機2の通信状態が喪失/回復したときに、緊急事態監視システムの自動オン/オフを行う。これにより、複数の子機2のうち特定の人物(世帯主や親、管理人など)が通常使用する子機2に優先権を与えることができる。
【0064】
(実施の形態5)
図7は本発明の第5の実施の形態における無線電話装置を用いた緊急事態監視システムによる遠隔制御手順を示すフローチャートである。なお、全体の構成については、図1と同様である。
【0065】
図7に示すように、ステップS150において、初期状態では緊急事態監視システムはオフである。
【0066】
ステップS151において、親機1の制御部14ではすべての子機2との無線通信状態を定期的に参照する。
【0067】
ステップS152において、もし子機2から通話を行っている場合、親機1の制御部14では現在通話状態であることを認識できる。
【0068】
ステップS153において、この通話が切断された場合、親機1の制御部14はユーザが外出したと判断し、ステップS154において親機1の制御部14は直ちに緊急事態信号入出力部11と緊急事態信号線7を経由して緊急事態制御部5へ制御信号を送信し、対応する子機2の通信情報202を更新する。
【0069】
ステップS155において、緊急事態制御部5では、親機1から受け取った制御信号に反応して緊急事態監視システムを自動オンする。
【0070】
ステップS156からステップS158に示す自動オフの手順は、第1実施の形態と同一である。
【0071】
以上のように、本実施の形態における緊急事態監視システムでは、子機2で通話中に通信状態が喪失したときに、緊急事態監視システムの自動オンを行う。これにより、例えば子機2の電池交換などのメンテナンスにおいて緊急事態監視システムが誤作動するのを防ぐことができる。
【0072】
(実施の形態6)
図8は本発明の第6の実施の形態における親機1のメモリ部19の構成図、図9は本発明の第6の実施の形態における無線電話装置を用いた緊急事態監視システムによる遠隔制御手順を示すフローチャートである。なお、全体の構成については、図1と同様である。
【0073】
図8に示す信号レベル基準値205は、親機1が無線通信状態の信号レベルを比較する際の基準とする値である。この信号レベル基準値205は、設置作業者が設置時初期設定において、ユーザの邸宅の広さや親機1の設置場所と玄関等の主要出入り口との距離や、ユーザの意向等を踏まえて、親機1の入力部16または子機2の入力部25から設定することができる。
【0074】
図9に示すように、ステップS160において、初期状態では緊急事態監視システムはオフである。
【0075】
ステップS161において、親機1の制御部14はまず親機1のメモリ部19内の信号レベル基準値205を参照し、次いでステップS162において、すべての子機2との無線通信状態を定期的に参照する。
【0076】
ステップS163において、ある特定の子機2の無線通信状態の信号レベルが信号レベル基準値205を下回った場合、親機1の制御部14はユーザが外出したと判断し、ステップS164において親機1の制御部14は直ちに緊急事態信号入出力部11と緊急事態信号線7を経由して緊急事態制御部5へ制御信号を送信し、対応する子機2の通信情報202を更新する。
【0077】
ステップS165において、緊急事態制御部5では親機1から受け取った制御信号に反応して緊急事態監視システムを自動オンする。
【0078】
次にステップS166において、ある特定の子機2の無線通信状態の信号レベルが信号レベル基準値205を上回った場合、親機1の制御部14はユーザが帰宅したと判断し、ステップS167において親機1の制御部14は緊急事態信号入出力部11と緊急事態信号線7を経由して緊急事態制御部5へ制御信号を送信し、対応する子機2の通信情報202を更新する。
【0079】
ステップS168において、緊急事態制御部5では親機1から受け取った制御信号に反応して緊急事態監視システムを自動オフする。
【0080】
以上のように、本実施の形態における緊急事態監視システムでは、子機2の無線通信状態の信号レベルの増減の検出により、外出直後に緊急事態監視システムを自動オンさせ、帰宅直前まで緊急事態監視システムを起動させておく。これにより、ユーザの使い勝手が向上する。
【0081】
【発明の効果】
本発明により、以下の効果を奏することができる。
【0082】
(1)請求項1に記載の発明により、親機と少なくとも1台以上の子機との無線通信状態を判断し、無線通信状態が失われたタイミングで緊急事態監視システムが自動的にオンされ、回復したタイミングで自動的にオフされることから、ユーザの外出時のオンし忘れを未然に防ぐことができる。また、スケジューリング等の定時オンまたはオフの再設定を、外出・帰宅時間が変わる度にし直す煩雑さをなくすことができる。
【0083】
(2)請求項2に記載の発明により、親機と複数の子機のすべてとの無線通信状態が確立されたと判断されたタイミングで、緊急事態監視システムが自動的にオンされることから、すべての同居家族が帰宅した場合等に緊急事態監視システムを自動的にオフすることができる。
【0084】
(3)請求項3に記載の発明により、予め設定された時間内に親機と複数の子機のすべてとの無線通信状態が回復しない場合に、当該緊急事態監視システムが自動的にオンされることから、例えばユーザが門の所へ新聞や郵便物を取りに行くなど、すぐに戻れる一時的な外出等の場合に、邸宅への出入りの度に緊急事態監視システムをオンまたはオフする必要がなくなる。
【0085】
(4)請求項4に記載の発明により、予め設定された一つ以上の特定の子機との無線通信状態が失われた場合にのみ、緊急事態監視システムが自動的にオンされることから、複数の子機のうち特定の人物(世帯主や親、管理人など)が通常使用する子機に優先権を与えることができる。
【0086】
(5)請求項5に記載の発明により、予め設定された一つ以上の特定の子機との無線通信状態が回復した場合にのみ、緊急事態監視システムが自動的にオンされることから、複数の子機のうちの特定人物(世帯主や親、管理人など)が通常使用する子機に優先権を与えることができる。
【0087】
(6)請求項6に記載の発明により、子機で通話中に無線通信状態が失われた場合に、当該緊急事態監視システムが自動的にオンされることから、例えば子機の電池交換などのメンテナンスにおいて緊急事態監視システムが誤作動するのを防ぐことができる。
【0088】
(7)請求項7に記載の発明により、子機−親機間の無線通信状態の有無ではなく、無線通信状態の信号レベルをある基準値と大小比較し、下回った時に緊急事態監視システムを自動オン、上回った時に自動オフすることから、邸宅の広さや親機の配置場所と玄関との距離に応じて基準値を設定し、最適なタイミングでの緊急事態監視システムの自動オンまたはオフを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における無線電話装置を用いた緊急事態監視システムの構成図
【図2】本発明の第1の実施の形態における緊急事態監視システムによる遠隔制御手順を示すフローチャート
【図3】本発明の第2の実施の形態における無線電話装置を用いた緊急事態監視システムによる遠隔制御手順を示すフローチャート
【図4】本発明の第3の実施の形態における無線電話装置を用いた緊急事態監視システムによる遠隔制御手順を示すフローチャート
【図5】本発明の第4の実施の形態における親機のメモリ部の構成図
【図6】本発明の第4の実施の形態における無線電話装置を用いた緊急事態監視システムによる遠隔制御手順を示すフローチャート
【図7】本発明の第5の実施の形態における無線電話装置を用いた緊急事態監視システムによる遠隔制御手順を示すフローチャート
【図8】本発明の第6の実施の形態における親機のメモリ部の構成図
【図9】本発明の第6の実施の形態における無線電話装置を用いた緊急事態監視システムによる遠隔制御手順を示すフローチャート
【図10】従来の無線電話装置を用いた緊急事態監視システムの構成図
【符号の説明】
1 親機
2 子機
3 無線電話装置
4 センサ
5 緊急事態制御部
6 電話回線
7 緊急事態信号線
8 電話線
9 公衆回線網
10 電話回線部
11 緊急事態信号入出力部
12 アンテナ
13 無線部
14 制御部
15 表示部
16 入力部
17 音声出力部
18 音声入力部
19 メモリ部
20 アンテナ
21 無線部
22 制御部
23 メモリ部
24 表示部
25 入力部
26 音声出力部
27 音声入力部
201 識別情報
202 通信情報
203 識別情報
204 優先度情報
205 信号レベル基準値

Claims (8)

  1. 親機と複数の子機からなる無線電話装置を遠隔制御装置として使用する緊急事態監視システムにおいて、
    前記親機と前記複数の子機のうち少なくとも一つ以上との無線通信状態が確立されているかどうかによって当該緊急事態監視システムのオンまたはオフ制御を自動的に行うことを特徴とする無線電話装置を用いた緊急事態監視システム。
  2. 前記親機と前記複数の子機のすべてとの無線通信状態が確立されたと判断された場合に、当該緊急事態監視システムを自動的にオフすることを特徴とする請求項1記載の無線電話装置を用いた緊急事態監視システム。
  3. 予め設定された時間内に前記親機と前記複数の子機のすべてとの無線通信状態が回復しない場合に、当該緊急事態監視システムを自動的にオンすることを特徴とする請求項1記載の無線電話装置を用いた緊急事態監視システム。
  4. 前記親機と前記複数の子機のうち予め設定された一つ以上の特定の子機との無線通信状態が失われた場合にのみ、当該緊急事態監視システムを自動的にオンすることを特徴とする請求項1記載の無線電話装置を用いた緊急事態監視システム。
  5. 前記親機と前記複数の子機のうち予め設定された一つ以上の特定の子機との無線通信状態が回復した場合にのみ、当該緊急事態監視システムを自動的にオフすることを特徴とする請求項1記載の無線電話装置を用いた緊急事態監視システム。
  6. 前記子機で通話中に無線通信状態が失われた場合に、当該緊急事態監視システムを自動的にオンすることを特徴とする請求項1記載の無線電話装置を用いた緊急事態監視システム。
  7. 前記親機が前記子機との無線通信状態の信号レベルを予め設定された基準値と比較し、前記信号レベルが前記基準値を下回った場合に当該緊急事態監視システムを自動的にオンし、また上回った場合には当該緊急事態監視システムを自動的にオフすることを特徴とする請求項1記載の無線電話装置を用いた緊急事態監視システム。
  8. 親機と複数の子機からなる無線電話装置であって、且つ、ホームセキュリティシステム等の緊急事態監視システムとの有線又は無線の接続手段を有し、前記緊急事態監視システムのon/off制御を前記親機と少なくとも一つ以上の前記子機との前記無線通信手段と連携させ、前記無線通信手段が確立されているかどうかによって前記緊急事態監視システムのon/off制御を自動的に行う無線電話装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016039594A (ja) * 2014-08-11 2016-03-22 ソフトバンク株式会社 アンテナ調整システム及びアンテナ調整方法

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