JP2004340697A - コリメートレンズユニットの組立検査方法とその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コリメートレンズとレンホルダとの接着前に複数の検査を行ない対処できるようにする。
【解決手段】レンズホルダ102にコリメートレンズ101を装着した仮組立状態を保ち、コリメートレンズ101に平行光線束106を照射した反射光106aの焦点106a1を受光面105aに得てその位置からコリメートレンズ101の傾きを計測し、併せ、コリメートレンズ101を透過した光線束106bにつき分岐した一方の光線束106cの焦点106c1を受光面108aに得てその位置からコリメートレンズ101の位置ずれを検査し、分岐した他方の光線束106dの像106d1を受光面111aに得て、像106d1からコリメートレンズ101の付着物の有無を判定することにより、上記の目的を達成する。
【選択図】 図1
【解決手段】レンズホルダ102にコリメートレンズ101を装着した仮組立状態を保ち、コリメートレンズ101に平行光線束106を照射した反射光106aの焦点106a1を受光面105aに得てその位置からコリメートレンズ101の傾きを計測し、併せ、コリメートレンズ101を透過した光線束106bにつき分岐した一方の光線束106cの焦点106c1を受光面108aに得てその位置からコリメートレンズ101の位置ずれを検査し、分岐した他方の光線束106dの像106d1を受光面111aに得て、像106d1からコリメートレンズ101の付着物の有無を判定することにより、上記の目的を達成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コリメートレンズユニットの組立検査方法とその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、図2に示すようにコリメートレンズ301はレンズホルダ302に予め精度よく装着し組立てたものを光学機器に用いることが一般に行なわれている。
【0003】
このような精度よい組立を実現するのに従来、図2に示すように、まず、レンズホルダ302をクランプ具303により保持し、この保持したレンズホルダ302にコリメートレンズ301を装着してレンズ押え304により押圧する。これによりコリメートレンズ301とレンズホルダ302は所定の位置関係となり精度よい仮組立状態に保たれる。そこで、クランプ具303に対して厳密に角度調節された傾き検査器305からコリメートレンズ301に測定用の平行光線束306が照射される。
【0004】
傾き検査器305は前記照射した平行光線束306のコリメートレンズ301からの反射光36aにつき図2に示す受光面に焦点を得、この焦点の位置がモニタ画面307に輝点として表示される。この表示される輝点がモニタ画面307に描かれている判定枠307a内にあれば傾き無しと判定する。この傾き無しの判定があって始めて、前記仮組立状態にあるコリメートレンズ301とレンズホルダ302との間に接着剤を塗布して接着し本装着状態にする。その後、接着剤が硬化してからレンズホルダ302をコリメートレンズ301とともにクランプ具303から取り外す。
【0005】
最後に、取り外したコリメートレンズ301を形状測定器に掛けてレンズホルダ302上の位置検査を行ない、次いで、表面観察器に掛けて付着物の有無につき検査を行ない、いずれにおいても問題がないもののみ、使用に供される。位置ずれがあるものは解体して装着し直し、付着物のあるものは清掃して、再度検査器に投入し問題を解消してから使用に供される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のような組立方法では、傾きなしとして接着し本組立状態にしたコリメートレンズであっても、なお、位置ズレや付着物による欠陥のあるものが混在し、それらをさらに個別の検査装置にて検査する必要があるので、検査に手間を要する。また、位置ズレの欠陥がある場合は一旦接着したものを解体して対処する必要があるので歩留まりの低下に繋がる。また、解体には手間が掛かる上、解体作業時にコリメートレンズ301やレンズホルダ302に傷を付けたり破損させたりして部品の歩留まりも低下する。これらのことは製品コスト上昇の原因になる。
【0007】
本発明の目的は、コリメートレンズとレンズホルダとの接着前に複数の検査を行ない対処できる、コリメートレンズユニットの組立検査方法とその装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のコリメートレンズユニットの組立検査方法は、保持したレンズホルダにコリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保つ工程と、この仮組立状態のコリメートレンズに平行光線束を照射してその反射光につき第1観測器の受光面に焦点を得てその焦点位置からコリメートレンズの傾きを計測する工程と、コリメートレンズを透過した光線束につき第2観測器の受光面に焦点を得てその焦点位置からコリメートレンズの位置を計測する工程と、を備えたことを1つの特徴としている。
【0009】
このような構成では、レンズホルダにコリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保っておいて、第1観測器から平行光線束をコリメートレンズに照射したときの、コリメートレンズからの反射光につき第1観測器の受光面に得た焦点位置からコリメートレンズの傾きを計測するのに併せ、コリメートレンズを透過した光線束につき第2観測器の受光面に得た焦点位置からコリメートレンズの位置を計測することができ、2つの観測器を同時に用いるだけで手間なく得られる、従来よりも多い検査結果からコリメートレンズをレンズホルダに接着して本組立状態とし、接着後の必要検査を少なくできる。特に、接着後の検査は付着物の有無だけであるので、洗浄だけで対応でき接着を解除するような手間で損傷をもたらせ易い作業は不要である。従って、歩留まりの向上と製品コストの低減が図れる。
【0010】
このような方法は、コリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保つレンズ保持手段と、このレンズ保持手段によって仮組立状態に保持されるコリメートレンズに平行光線束を照射してその反射光の焦点を得てその焦点位置から前記コリメートレンズの傾きを計測する第1観測器と、前記コリメートレンズを透過した光線束の焦点を得てその焦点位置から前記コリメートレンズの位置を計測する第2観測器と、を備えたことを特徴とするコリメートレンズユニットの組立検査装置によって達成することができる。
【0011】
本発明のコリメートレンズユニットの組立検査方法は、また、保持したレンズホルダにコリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保つ工程と、この仮組立状態のコリメートレンズに平行光線束を照射してその反射光につき第1観測器の受光面に焦点を得てその焦点位置からコリメートレンズの傾きを計測する工程と、コリメートレンズを透過した光線束につき第3観測器の受光面に光線束像を得て、この光線束像から前記コリメートレンズの付着物の有無を判定する工程と、を備えたことを別の特徴としている。
【0012】
このような構成では、レンズホルダにコリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保っておいて、第1観測器からコリメートレンズに照射したときの、コリメートレンズからの反射光につき第1観測器の受光面に得た焦点位置からコリメートレンズの傾きを計測するのに併せ、コリメートレンズを透過した光線束につき第3観測器の受光面に得た光線束像からコリメートレンズの付着部の有無を判定することができ、2つの観測器を同時に用いるだけで手間なく得られる、従来よりも多い検査結果からコリメートレンズをレンズホルダに接着して本組立状態とし、接着後の必要検査を少なくできる。従って、歩留まりの向上と製品コストの低減が図れる。
【0013】
このような方法は、コリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保つレンズ保持手段と、このレンズ保持手段によって仮組立状態に保持されるコリメートレンズに平行光線束を照射してその反射光の焦点を得てその焦点位置から前記コリメートレンズの傾きを計測する第1観測器と、前記コリメートレンズを透過した光線束像を得て、この光線束像から前記コリメートレンズの付着物の有無を判定する第3観測器と、を備えたことを特徴とするコリメートレンズユニットの組立検査装置によって達成できる。
【0014】
本発明のコリメートレンズユニットの組立検査方法は、また、保持したレンズホルダにコリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保つ工程と、この仮組立状態のコリメートレンズに平行光線束を照射してその反射光につき第1観測器の受光面に焦点を得てその焦点位置からコリメートレンズの傾きを計測する工程と、コリメートレンズを透過した光線束につき2光線束に分岐させる工程と、分岐された一方の光線束につき第2観測器の受光面に焦点を得てその焦点位置からコリメートレンズの位置を計測する工程と、分岐された他方の光線束につき第3観測器の受光面に光線束像を得て、この光線束像から前記コリメートレンズの付着物の有無を判定する工程と、を備えたことを他の特徴としている。
【0015】
このような構成では、レンズホルダにコリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保っておいて、第1観測器からコリメートレンズに照射したときの、コリメートレンズからの反射光につき第1観測器の受光面に得た焦点位置からコリメートレンズの傾きを計測するのに併せ、コリメートレンズを透過した光線束を分岐させて、分岐した一方の光線束につき第2観測器の受光面に得た焦点位置からコリメートレンズの位置を計測し、かつ、分岐された他方の光線束につき第3観測器の受光面に光線束像を得て、この光線束像から前記コリメートレンズの付着物の有無を判定することができる。このように、従来必要としていたコリメートレンズの傾き、位置、付着物の有無の全てにつき、3つの観測器を同時に用いて手間なく検査することができ、これらの検査結果からコリメートレンズをレンズホルダに接着して本組立状態とすることにより、コリメートレンズ組立部品を歩留まりよく高品質に得られ、従来行なっていた検査や対応措置が不要であって、製品コストがより低減する。
【0016】
このような方法は、コリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保つレンズ保持手段と、このレンズ保持手段によって仮組立状態に保持されるコリメートレンズに平行光線束を照射してその反射光の焦点を得てその焦点位置から前記コリメートレンズの傾きを計測する第1観測器と、前記コリメートレンズを透過した光線束につき2光線束に分岐させる分岐手段と、この分岐手段によって分岐された一方の光線束の焦点を得てその焦点位置からコリメートレンズの位置を計測する第2観測器と、前記分岐された他方の光線束像を得て、この光線束像から前記コリメートレンズの付着物の有無を判定する第3観測器と、を備えたことを特徴とするコリメートレンズユニットの組立検査装置によって達成できる。
【0017】
以上のような各場合のコリメートレンズユニットの組立検査方法を用いて、コリメートレンズの位置、傾きを調整し、コリメートレンズをレンズホルダに接着して本組立状態とするコリメートレンズユニットの製造方法が実現する。
【0018】
このような組立検査方法によって、検査数に見合って歩留まりと製品の品質を高め、製品コストを低減することができる。
【0019】
本発明のそれ以上の目的および特徴は、以下の詳細な説明および図面によって明らかになる。本発明の各特徴は、それ単独で、あるいは種々な組み合わせで複合して採用することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係るコリメートレンズユニットの組立検査方法とその装置、および前記方法を用いて得られるコリメートレンズユニットの製造方法について図1を参照しながら詳細に説明する。以下の説明は本発明の具体例であって、特許請求の範囲の記載事項を限定するものではない。
【0021】
本実施の形態に係るコリメートレンズユニットの組立検査方法とその装置は、図1に示すように第1観測器105、第2観測器108、第3観測器111を用いて、コリメートレンズ101のレンズホルダ102上の傾きおよび位置と、付着物の有無とを、コリメートレンズ101をレンズホルダ102に接着しない仮組立状態にて検査できるようにした場合の1例である。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、第2観測器108および第3観測器111による検査の一方を省略しても、従来の組立検査に比し歩留まり、品質、製品コストの面で優れたものとなる。
【0022】
本実施の形態に係るコリメートレンズユニットの組立検査方法は、図1に示すような検査装置を用いて行ない、保持したレンズホルダ102にコリメートレンズ101を装着して押圧し仮組立状態を保つ工程と、この仮組立状態のコリメートレンズ101に平行光線束106を照射してその反射光106aにつき第1観測器105の受光面105aに焦点を得てその焦点位置からコリメートレンズ101の傾きを計測する工程と、コリメートレンズ101を透過した光線束106bにつき2つの光線束106c、106dに分岐させる工程と、分岐された一方の光線束106cにつき第2観測器108の受光面108aに焦点を得てその焦点位置からコリメートレンズ101の位置を計測する工程と、分岐された他方の光線束106dにつき第3観測器111の受光面111aに平行光線束の像を得て、この像から前記コリメートレンズ101の付着物の有無を判定する工程と、を備えて、コリメートレンズ101のレンズホルダ102上での傾きと位置、および付着物の有無を検査できるようにしている。
【0023】
このように、レンズホルダ102にコリメートレンズ101を装着して押圧し仮組立状態を保っておいて、例えば第1観測器105から平行光線束106をコリメートレンズ101に照射したときの、コリメートレンズ101からの反射光106aにつき第1観測器105の受光面105aに得た焦点位置からコリメートレンズ101の傾きを計測するのに、これに併せ、コリメートレンズ101を透過した光線束106bを分岐させて他の2つの同時検査に供することができる。他の2つの検査は分岐した一方の光線束106cにつき第2観測器108の受光面108aに焦点を得て、その焦点の位置からコリメートレンズ101の位置を計測する。同時に、分岐された他方の光線束106dにつき第3観測器111の受光面111aに光線束像を得て、この光線束像から前記コリメートレンズ101の付着物の有無を判定する。
【0024】
したがって、従来必要としていたコリメートレンズ101の傾き、位置、付着物の有無の全てにつき、3つの観測器105、108、111を同時に用いて手間なく検査することができる。これらの検査結果からコリメートレンズ101をレンズホルダ102に接着して本組立状態とすることにより、コリメートレンズ組立部品を歩留まりよく高品質に得られるし、従来行なっていた検査や対応措置が不要であって、製品コストが大幅に低減する。
【0025】
このような方法を達成する装置としては、図1に示すようにレンズホルダ102を保持し、この保持したレンズホルダ102にコリメートレンズ101を装着して押圧し仮組立状態を保つレンズ保持手段121と、このレンズ保持手段121によって仮組立状態に保持されるコリメートレンズ101に平行光線束106を照射してその反射光106aの焦点を受光面105aに得てその焦点位置から前記コリメートレンズ101の傾きを計測する第1観測器105と、前記コリメートレンズ101を透過した光線束106bにつき2つの光線束106c、106dに分岐させる分岐手段110と、この分岐手段110によって分岐された一方の光線束106cの焦点を受光面108aに得てその焦点位置からコリメートレンズ101の位置を計測する第2観測器108と、前記分岐された他方の光線束106dの光線束像を受光面111aに得て、この光束線像から前記コリメートレンズ101の付着物の有無を判定する第3観測器111と、を備えたもので足りる。
【0026】
ここで、レンズホルダ102は例えば、上方および背部に開放したレンズ保持凹部102aを有し、このレンズ保持凹部102aにコリメートレンズ101を嵌め合せて沿わせることによりコリメートレンズ101を位置決めできるようにしている。しかし、製作誤差や組み合わせ誤差によってレンズホルダ102に対し、コリメートレンズ101に傾きや位置ズレが生じ、そのまま接着し本組立状態にすると不良品になる。また、コリメートレンズ101に付着物があっても不良品となる。これを、上記のように接着前に検査して発見し対処できるようにしている。
【0027】
レンズ保持手段121は、例えば、レンズホルダ102の一端を嵌め合わせて第1観測器105の光軸と平行なX方向、これに直角なYおよびZの方向に位置決めする位置決め具103aと、この位置決め具103aとの間でレンズホルダ102を前記位置決め状態にクランプするクランパ103と、レンズホルダ102に嵌め合わせて仮組立状態としてコリメートレンズ101をレンズ保持凹部102aの前方側に押圧して前記仮組立状態を保持するレンズ押え104とで構成している。
【0028】
しかし、レンズホルダ102のコリメートレンズ101に対する位置決め構造、レンズ保持手段121によるレンズホルダ102、コリメートレンズ101に対する仮組立状態の保持構造の具体例はどのように設計されてもよい。
【0029】
第1観測器105はレンズ保持手段121に対して厳密に位置および角度を調節されている。これにより、レンズ保持手段121により仮組立状態に保持したレンズホルダ102上のコリメートレンズ101に傾きがなければ、受光面105aの検出座標O1上の所定位置、例えば原点に反射光106aの焦点106a1が得られるようにする。第1観測器105はこのような受光面105aでの焦点106a1の位置を判定するのにモニタ107が接続され、モニタ107の画面の判定枠107a内に焦点106a1があることによって傾きが許容範囲内にあると判定できるようにしている。もっとも、モニタ107の内部機能によって自動判定し、その結果を画面に表示したり音声で告知したりすることができる。
【0030】
第2観測器108、第3観測器111は、コリメートレンズ101を透過した光線束106bを分岐手段110により分岐された2つの光線束106c、106dを個別に受光するものであるが、ここでも、それらの受光面108a、111aの検出座標O2、O3の所定位置、例えば原点が第1観測器105の光軸に一致するように厳密に位置および角度が調節される。特に、第3観測器111は受光面111aに透過した光線束106dの像106d1が得られるように調節する。本実施の形態では透過した光線束106dが一旦焦点を結んだ後に拡散する位置に受光面111aを位置させている。これにより、付着物の有無が濃淡画像として観測でき、この濃淡の有無や全体の光量の高低から付着物の有無が判定できる。
【0031】
これにより、第2観測器108は、レンズ保持手段121により仮組立状態に保持したレンズホルダ102上のコリメートレンズ101に位置ズレがなければ、受光面108aの所定位置に透過した光線束106cの焦点106c1が得られる。第2観測器108はこのような受光面108aでの焦点106c1の位置を判定するのにモニタ109が接続され、モニタ109の画面の判定枠109a内に焦点106c1があることによって位置ズレが許容範囲内にあると判定できるようにしている。もっとも、モニタ109の内部機能によって自動判定し、その結果を画面に表示したり音声で告知したりすることができる。
【0032】
また、第3観測器111は、レンズ保持手段121により仮組立状態に保持したレンズホルダ102上のコリメートレンズ101に付着物がなければ、受光面111aに透過した光線束106dの像106d1が濃淡のない例えば明るい像として得られる。第3観測器111はこのような受光面111aでの像106d1の濃淡状態を判定するのにモニタ112が接続され、モニタ112の画面の像106d1に濃淡がないことによって付着物がないと判定できるようにしている。もっとも、モニタ112の内部機能によって自動判定し、その結果を画面に表示したり音声で告知したりすることができる。この場合も、レンズ保持手段121により仮組立状態に保持したレンズホルダ102上のコリメートレンズ101に位置ズレがなければ、像106d1はモニタ112の判定枠112a内にある。従って、像106d1の位置によってもコリメートレンズ101の位置ズレを判定することができるが、焦点による場合の精度よりは劣る。しかし、必要精度を満足できれば、付着物の有無と位置ずれの有無との検査に共用でき、第2観測器108およびそれによる検査を省略することができる。
【0033】
ここで、観測器105、108、111における位置、傾きを調整され、欠陥がないコリメートレンズ101につきこれを仮組立状態にしているレンズホルダ102との間で接着を行い本組立状態とするコリメートレンズユニットの製造方法を採用すれば、検査数に見合って歩留まりと製品の品質を高め、製品コストを低減することができる。
【0034】
なお、分岐手段110はハーフミラーを採用しているが、どのようなビームスプリッターを採用してもよい。また、分岐手段110の透過側に第2観測器108、反射側に第3観測器111を配置しているが、これを反対にすることもできる。また、図示した第1〜第3観測器105、108、111のそれぞれは撮像カメラであり、個々に、判定機能を有したモニタ107、109、112を接続しているが、これらモニタ107、109、112を1つの制御装置とそのモニタとに集約することができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、レンズホルダにコリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保っておいて、平行光線束をコリメートレンズに照射したときの、コリメートレンズからの反射光につき得た焦点位置からコリメートレンズの傾きを計測するのに併せ、コリメートレンズを透過した光線束につき得た焦点の位置またはおよび像の濃淡からコリメートレンズの位置ズレや付着物の有無を検査することができ、必要数の観測器を用いるだけで手間なく得られる、従来よりも多い検査結果からコリメートレンズをレンズホルダに接着して本組立状態とし、接着後の必要検査を少なくし、あるいは無くすことができる。従って、歩留まりの向上と製品コストの低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るコリメートレンズユニットの組立検査装置を示す斜視図。
【図2】従来のコリメートレンズユニットの組立検査装置を示す斜視図。
【符号の説明】
101 コリメートレンズ
102 レンズホルダ
105 第1観測器
106 平行光線束
106a 反射光
106b 透過した光線束
106c、106d 分岐した光線束
106a1、106c1 焦点
106d1 像
107、109、112 モニタ
108 第2観測器
110 分岐手段
111 第3観測器
105a、108a、111a 受光面
121 レンズ保持手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、コリメートレンズユニットの組立検査方法とその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、図2に示すようにコリメートレンズ301はレンズホルダ302に予め精度よく装着し組立てたものを光学機器に用いることが一般に行なわれている。
【0003】
このような精度よい組立を実現するのに従来、図2に示すように、まず、レンズホルダ302をクランプ具303により保持し、この保持したレンズホルダ302にコリメートレンズ301を装着してレンズ押え304により押圧する。これによりコリメートレンズ301とレンズホルダ302は所定の位置関係となり精度よい仮組立状態に保たれる。そこで、クランプ具303に対して厳密に角度調節された傾き検査器305からコリメートレンズ301に測定用の平行光線束306が照射される。
【0004】
傾き検査器305は前記照射した平行光線束306のコリメートレンズ301からの反射光36aにつき図2に示す受光面に焦点を得、この焦点の位置がモニタ画面307に輝点として表示される。この表示される輝点がモニタ画面307に描かれている判定枠307a内にあれば傾き無しと判定する。この傾き無しの判定があって始めて、前記仮組立状態にあるコリメートレンズ301とレンズホルダ302との間に接着剤を塗布して接着し本装着状態にする。その後、接着剤が硬化してからレンズホルダ302をコリメートレンズ301とともにクランプ具303から取り外す。
【0005】
最後に、取り外したコリメートレンズ301を形状測定器に掛けてレンズホルダ302上の位置検査を行ない、次いで、表面観察器に掛けて付着物の有無につき検査を行ない、いずれにおいても問題がないもののみ、使用に供される。位置ずれがあるものは解体して装着し直し、付着物のあるものは清掃して、再度検査器に投入し問題を解消してから使用に供される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のような組立方法では、傾きなしとして接着し本組立状態にしたコリメートレンズであっても、なお、位置ズレや付着物による欠陥のあるものが混在し、それらをさらに個別の検査装置にて検査する必要があるので、検査に手間を要する。また、位置ズレの欠陥がある場合は一旦接着したものを解体して対処する必要があるので歩留まりの低下に繋がる。また、解体には手間が掛かる上、解体作業時にコリメートレンズ301やレンズホルダ302に傷を付けたり破損させたりして部品の歩留まりも低下する。これらのことは製品コスト上昇の原因になる。
【0007】
本発明の目的は、コリメートレンズとレンズホルダとの接着前に複数の検査を行ない対処できる、コリメートレンズユニットの組立検査方法とその装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のコリメートレンズユニットの組立検査方法は、保持したレンズホルダにコリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保つ工程と、この仮組立状態のコリメートレンズに平行光線束を照射してその反射光につき第1観測器の受光面に焦点を得てその焦点位置からコリメートレンズの傾きを計測する工程と、コリメートレンズを透過した光線束につき第2観測器の受光面に焦点を得てその焦点位置からコリメートレンズの位置を計測する工程と、を備えたことを1つの特徴としている。
【0009】
このような構成では、レンズホルダにコリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保っておいて、第1観測器から平行光線束をコリメートレンズに照射したときの、コリメートレンズからの反射光につき第1観測器の受光面に得た焦点位置からコリメートレンズの傾きを計測するのに併せ、コリメートレンズを透過した光線束につき第2観測器の受光面に得た焦点位置からコリメートレンズの位置を計測することができ、2つの観測器を同時に用いるだけで手間なく得られる、従来よりも多い検査結果からコリメートレンズをレンズホルダに接着して本組立状態とし、接着後の必要検査を少なくできる。特に、接着後の検査は付着物の有無だけであるので、洗浄だけで対応でき接着を解除するような手間で損傷をもたらせ易い作業は不要である。従って、歩留まりの向上と製品コストの低減が図れる。
【0010】
このような方法は、コリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保つレンズ保持手段と、このレンズ保持手段によって仮組立状態に保持されるコリメートレンズに平行光線束を照射してその反射光の焦点を得てその焦点位置から前記コリメートレンズの傾きを計測する第1観測器と、前記コリメートレンズを透過した光線束の焦点を得てその焦点位置から前記コリメートレンズの位置を計測する第2観測器と、を備えたことを特徴とするコリメートレンズユニットの組立検査装置によって達成することができる。
【0011】
本発明のコリメートレンズユニットの組立検査方法は、また、保持したレンズホルダにコリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保つ工程と、この仮組立状態のコリメートレンズに平行光線束を照射してその反射光につき第1観測器の受光面に焦点を得てその焦点位置からコリメートレンズの傾きを計測する工程と、コリメートレンズを透過した光線束につき第3観測器の受光面に光線束像を得て、この光線束像から前記コリメートレンズの付着物の有無を判定する工程と、を備えたことを別の特徴としている。
【0012】
このような構成では、レンズホルダにコリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保っておいて、第1観測器からコリメートレンズに照射したときの、コリメートレンズからの反射光につき第1観測器の受光面に得た焦点位置からコリメートレンズの傾きを計測するのに併せ、コリメートレンズを透過した光線束につき第3観測器の受光面に得た光線束像からコリメートレンズの付着部の有無を判定することができ、2つの観測器を同時に用いるだけで手間なく得られる、従来よりも多い検査結果からコリメートレンズをレンズホルダに接着して本組立状態とし、接着後の必要検査を少なくできる。従って、歩留まりの向上と製品コストの低減が図れる。
【0013】
このような方法は、コリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保つレンズ保持手段と、このレンズ保持手段によって仮組立状態に保持されるコリメートレンズに平行光線束を照射してその反射光の焦点を得てその焦点位置から前記コリメートレンズの傾きを計測する第1観測器と、前記コリメートレンズを透過した光線束像を得て、この光線束像から前記コリメートレンズの付着物の有無を判定する第3観測器と、を備えたことを特徴とするコリメートレンズユニットの組立検査装置によって達成できる。
【0014】
本発明のコリメートレンズユニットの組立検査方法は、また、保持したレンズホルダにコリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保つ工程と、この仮組立状態のコリメートレンズに平行光線束を照射してその反射光につき第1観測器の受光面に焦点を得てその焦点位置からコリメートレンズの傾きを計測する工程と、コリメートレンズを透過した光線束につき2光線束に分岐させる工程と、分岐された一方の光線束につき第2観測器の受光面に焦点を得てその焦点位置からコリメートレンズの位置を計測する工程と、分岐された他方の光線束につき第3観測器の受光面に光線束像を得て、この光線束像から前記コリメートレンズの付着物の有無を判定する工程と、を備えたことを他の特徴としている。
【0015】
このような構成では、レンズホルダにコリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保っておいて、第1観測器からコリメートレンズに照射したときの、コリメートレンズからの反射光につき第1観測器の受光面に得た焦点位置からコリメートレンズの傾きを計測するのに併せ、コリメートレンズを透過した光線束を分岐させて、分岐した一方の光線束につき第2観測器の受光面に得た焦点位置からコリメートレンズの位置を計測し、かつ、分岐された他方の光線束につき第3観測器の受光面に光線束像を得て、この光線束像から前記コリメートレンズの付着物の有無を判定することができる。このように、従来必要としていたコリメートレンズの傾き、位置、付着物の有無の全てにつき、3つの観測器を同時に用いて手間なく検査することができ、これらの検査結果からコリメートレンズをレンズホルダに接着して本組立状態とすることにより、コリメートレンズ組立部品を歩留まりよく高品質に得られ、従来行なっていた検査や対応措置が不要であって、製品コストがより低減する。
【0016】
このような方法は、コリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保つレンズ保持手段と、このレンズ保持手段によって仮組立状態に保持されるコリメートレンズに平行光線束を照射してその反射光の焦点を得てその焦点位置から前記コリメートレンズの傾きを計測する第1観測器と、前記コリメートレンズを透過した光線束につき2光線束に分岐させる分岐手段と、この分岐手段によって分岐された一方の光線束の焦点を得てその焦点位置からコリメートレンズの位置を計測する第2観測器と、前記分岐された他方の光線束像を得て、この光線束像から前記コリメートレンズの付着物の有無を判定する第3観測器と、を備えたことを特徴とするコリメートレンズユニットの組立検査装置によって達成できる。
【0017】
以上のような各場合のコリメートレンズユニットの組立検査方法を用いて、コリメートレンズの位置、傾きを調整し、コリメートレンズをレンズホルダに接着して本組立状態とするコリメートレンズユニットの製造方法が実現する。
【0018】
このような組立検査方法によって、検査数に見合って歩留まりと製品の品質を高め、製品コストを低減することができる。
【0019】
本発明のそれ以上の目的および特徴は、以下の詳細な説明および図面によって明らかになる。本発明の各特徴は、それ単独で、あるいは種々な組み合わせで複合して採用することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係るコリメートレンズユニットの組立検査方法とその装置、および前記方法を用いて得られるコリメートレンズユニットの製造方法について図1を参照しながら詳細に説明する。以下の説明は本発明の具体例であって、特許請求の範囲の記載事項を限定するものではない。
【0021】
本実施の形態に係るコリメートレンズユニットの組立検査方法とその装置は、図1に示すように第1観測器105、第2観測器108、第3観測器111を用いて、コリメートレンズ101のレンズホルダ102上の傾きおよび位置と、付着物の有無とを、コリメートレンズ101をレンズホルダ102に接着しない仮組立状態にて検査できるようにした場合の1例である。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、第2観測器108および第3観測器111による検査の一方を省略しても、従来の組立検査に比し歩留まり、品質、製品コストの面で優れたものとなる。
【0022】
本実施の形態に係るコリメートレンズユニットの組立検査方法は、図1に示すような検査装置を用いて行ない、保持したレンズホルダ102にコリメートレンズ101を装着して押圧し仮組立状態を保つ工程と、この仮組立状態のコリメートレンズ101に平行光線束106を照射してその反射光106aにつき第1観測器105の受光面105aに焦点を得てその焦点位置からコリメートレンズ101の傾きを計測する工程と、コリメートレンズ101を透過した光線束106bにつき2つの光線束106c、106dに分岐させる工程と、分岐された一方の光線束106cにつき第2観測器108の受光面108aに焦点を得てその焦点位置からコリメートレンズ101の位置を計測する工程と、分岐された他方の光線束106dにつき第3観測器111の受光面111aに平行光線束の像を得て、この像から前記コリメートレンズ101の付着物の有無を判定する工程と、を備えて、コリメートレンズ101のレンズホルダ102上での傾きと位置、および付着物の有無を検査できるようにしている。
【0023】
このように、レンズホルダ102にコリメートレンズ101を装着して押圧し仮組立状態を保っておいて、例えば第1観測器105から平行光線束106をコリメートレンズ101に照射したときの、コリメートレンズ101からの反射光106aにつき第1観測器105の受光面105aに得た焦点位置からコリメートレンズ101の傾きを計測するのに、これに併せ、コリメートレンズ101を透過した光線束106bを分岐させて他の2つの同時検査に供することができる。他の2つの検査は分岐した一方の光線束106cにつき第2観測器108の受光面108aに焦点を得て、その焦点の位置からコリメートレンズ101の位置を計測する。同時に、分岐された他方の光線束106dにつき第3観測器111の受光面111aに光線束像を得て、この光線束像から前記コリメートレンズ101の付着物の有無を判定する。
【0024】
したがって、従来必要としていたコリメートレンズ101の傾き、位置、付着物の有無の全てにつき、3つの観測器105、108、111を同時に用いて手間なく検査することができる。これらの検査結果からコリメートレンズ101をレンズホルダ102に接着して本組立状態とすることにより、コリメートレンズ組立部品を歩留まりよく高品質に得られるし、従来行なっていた検査や対応措置が不要であって、製品コストが大幅に低減する。
【0025】
このような方法を達成する装置としては、図1に示すようにレンズホルダ102を保持し、この保持したレンズホルダ102にコリメートレンズ101を装着して押圧し仮組立状態を保つレンズ保持手段121と、このレンズ保持手段121によって仮組立状態に保持されるコリメートレンズ101に平行光線束106を照射してその反射光106aの焦点を受光面105aに得てその焦点位置から前記コリメートレンズ101の傾きを計測する第1観測器105と、前記コリメートレンズ101を透過した光線束106bにつき2つの光線束106c、106dに分岐させる分岐手段110と、この分岐手段110によって分岐された一方の光線束106cの焦点を受光面108aに得てその焦点位置からコリメートレンズ101の位置を計測する第2観測器108と、前記分岐された他方の光線束106dの光線束像を受光面111aに得て、この光束線像から前記コリメートレンズ101の付着物の有無を判定する第3観測器111と、を備えたもので足りる。
【0026】
ここで、レンズホルダ102は例えば、上方および背部に開放したレンズ保持凹部102aを有し、このレンズ保持凹部102aにコリメートレンズ101を嵌め合せて沿わせることによりコリメートレンズ101を位置決めできるようにしている。しかし、製作誤差や組み合わせ誤差によってレンズホルダ102に対し、コリメートレンズ101に傾きや位置ズレが生じ、そのまま接着し本組立状態にすると不良品になる。また、コリメートレンズ101に付着物があっても不良品となる。これを、上記のように接着前に検査して発見し対処できるようにしている。
【0027】
レンズ保持手段121は、例えば、レンズホルダ102の一端を嵌め合わせて第1観測器105の光軸と平行なX方向、これに直角なYおよびZの方向に位置決めする位置決め具103aと、この位置決め具103aとの間でレンズホルダ102を前記位置決め状態にクランプするクランパ103と、レンズホルダ102に嵌め合わせて仮組立状態としてコリメートレンズ101をレンズ保持凹部102aの前方側に押圧して前記仮組立状態を保持するレンズ押え104とで構成している。
【0028】
しかし、レンズホルダ102のコリメートレンズ101に対する位置決め構造、レンズ保持手段121によるレンズホルダ102、コリメートレンズ101に対する仮組立状態の保持構造の具体例はどのように設計されてもよい。
【0029】
第1観測器105はレンズ保持手段121に対して厳密に位置および角度を調節されている。これにより、レンズ保持手段121により仮組立状態に保持したレンズホルダ102上のコリメートレンズ101に傾きがなければ、受光面105aの検出座標O1上の所定位置、例えば原点に反射光106aの焦点106a1が得られるようにする。第1観測器105はこのような受光面105aでの焦点106a1の位置を判定するのにモニタ107が接続され、モニタ107の画面の判定枠107a内に焦点106a1があることによって傾きが許容範囲内にあると判定できるようにしている。もっとも、モニタ107の内部機能によって自動判定し、その結果を画面に表示したり音声で告知したりすることができる。
【0030】
第2観測器108、第3観測器111は、コリメートレンズ101を透過した光線束106bを分岐手段110により分岐された2つの光線束106c、106dを個別に受光するものであるが、ここでも、それらの受光面108a、111aの検出座標O2、O3の所定位置、例えば原点が第1観測器105の光軸に一致するように厳密に位置および角度が調節される。特に、第3観測器111は受光面111aに透過した光線束106dの像106d1が得られるように調節する。本実施の形態では透過した光線束106dが一旦焦点を結んだ後に拡散する位置に受光面111aを位置させている。これにより、付着物の有無が濃淡画像として観測でき、この濃淡の有無や全体の光量の高低から付着物の有無が判定できる。
【0031】
これにより、第2観測器108は、レンズ保持手段121により仮組立状態に保持したレンズホルダ102上のコリメートレンズ101に位置ズレがなければ、受光面108aの所定位置に透過した光線束106cの焦点106c1が得られる。第2観測器108はこのような受光面108aでの焦点106c1の位置を判定するのにモニタ109が接続され、モニタ109の画面の判定枠109a内に焦点106c1があることによって位置ズレが許容範囲内にあると判定できるようにしている。もっとも、モニタ109の内部機能によって自動判定し、その結果を画面に表示したり音声で告知したりすることができる。
【0032】
また、第3観測器111は、レンズ保持手段121により仮組立状態に保持したレンズホルダ102上のコリメートレンズ101に付着物がなければ、受光面111aに透過した光線束106dの像106d1が濃淡のない例えば明るい像として得られる。第3観測器111はこのような受光面111aでの像106d1の濃淡状態を判定するのにモニタ112が接続され、モニタ112の画面の像106d1に濃淡がないことによって付着物がないと判定できるようにしている。もっとも、モニタ112の内部機能によって自動判定し、その結果を画面に表示したり音声で告知したりすることができる。この場合も、レンズ保持手段121により仮組立状態に保持したレンズホルダ102上のコリメートレンズ101に位置ズレがなければ、像106d1はモニタ112の判定枠112a内にある。従って、像106d1の位置によってもコリメートレンズ101の位置ズレを判定することができるが、焦点による場合の精度よりは劣る。しかし、必要精度を満足できれば、付着物の有無と位置ずれの有無との検査に共用でき、第2観測器108およびそれによる検査を省略することができる。
【0033】
ここで、観測器105、108、111における位置、傾きを調整され、欠陥がないコリメートレンズ101につきこれを仮組立状態にしているレンズホルダ102との間で接着を行い本組立状態とするコリメートレンズユニットの製造方法を採用すれば、検査数に見合って歩留まりと製品の品質を高め、製品コストを低減することができる。
【0034】
なお、分岐手段110はハーフミラーを採用しているが、どのようなビームスプリッターを採用してもよい。また、分岐手段110の透過側に第2観測器108、反射側に第3観測器111を配置しているが、これを反対にすることもできる。また、図示した第1〜第3観測器105、108、111のそれぞれは撮像カメラであり、個々に、判定機能を有したモニタ107、109、112を接続しているが、これらモニタ107、109、112を1つの制御装置とそのモニタとに集約することができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、レンズホルダにコリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保っておいて、平行光線束をコリメートレンズに照射したときの、コリメートレンズからの反射光につき得た焦点位置からコリメートレンズの傾きを計測するのに併せ、コリメートレンズを透過した光線束につき得た焦点の位置またはおよび像の濃淡からコリメートレンズの位置ズレや付着物の有無を検査することができ、必要数の観測器を用いるだけで手間なく得られる、従来よりも多い検査結果からコリメートレンズをレンズホルダに接着して本組立状態とし、接着後の必要検査を少なくし、あるいは無くすことができる。従って、歩留まりの向上と製品コストの低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るコリメートレンズユニットの組立検査装置を示す斜視図。
【図2】従来のコリメートレンズユニットの組立検査装置を示す斜視図。
【符号の説明】
101 コリメートレンズ
102 レンズホルダ
105 第1観測器
106 平行光線束
106a 反射光
106b 透過した光線束
106c、106d 分岐した光線束
106a1、106c1 焦点
106d1 像
107、109、112 モニタ
108 第2観測器
110 分岐手段
111 第3観測器
105a、108a、111a 受光面
121 レンズ保持手段
Claims (7)
- 保持したレンズホルダにコリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保つ工程と、この仮組立状態のコリメートレンズに平行光線束を照射してその反射光につき第1観測器の受光面に焦点を得てその焦点位置からコリメートレンズの傾きを計測する工程と、コリメートレンズを透過した光線束につき第2観測器の受光面に焦点を得てその焦点位置からコリメートレンズの位置を計測する工程と、を備えたことを特徴とするコリメートレンズユニットの組立検査方法。
- 保持したレンズホルダにコリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保つ工程と、この仮組立状態のコリメートレンズに平行光線束を照射してその反射光につき第1観測器の受光面に焦点を得てその焦点位置からコリメートレンズの傾きを計測する工程と、コリメートレンズを透過した光線束につき第3観測器の受光面に光線束像を得て、この光線束像から前記コリメートレンズの付着物の有無を判定する工程と、を備えたことを特徴とするコリメートレンズユニットの組立検査方法。
- 保持したレンズホルダにコリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保つ工程と、この仮組立状態のコリメートレンズに平行光線束を照射してその反射光につき第1観測器の受光面に焦点を得てその焦点位置からコリメートレンズの傾きを計測する工程と、コリメートレンズを透過した光線束につき2光線束に分岐させる工程と、分岐された一方の光線束につき第2観測器の受光面に焦点を得てその焦点位置からコリメートレンズの位置を計測する工程と、分岐された他方の光線束につき第3観測器の受光面に光線束像を得て、この光線束像から前記コリメートレンズの付着物の有無を判定する工程と、を備えたことを特徴とするコリメートレンズユニットの組立検査方法。
- コリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保つレンズ保持手段と、このレンズ保持手段によって仮組立状態に保持されるコリメートレンズに平行光線束を照射してその反射光の焦点を得てその焦点位置から前記コリメートレンズの傾きを計測する第1観測器と、前記コリメートレンズを透過した光線束の焦点を得てその焦点位置から前記コリメートレンズの位置を計測する第2観測器と、を備えたことを特徴とするコリメートレンズユニットの組立検査装置。
- コリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保つレンズ保持手段と、このレンズ保持手段によって仮組立状態に保持されるコリメートレンズに平行光線束を照射してその反射光の焦点を得てその焦点位置から前記コリメートレンズの傾きを計測する第1観測器と、前記コリメートレンズを透過した光線束像を得て、この光線束像から前記コリメートレンズの付着物の有無を判定する第3観測器と、を備えたことを特徴とするコリメートレンズユニットの組立検査装置。
- コリメートレンズを装着して押圧し仮組立状態を保つレンズ保持手段と、このレンズ保持手段によって仮組立状態に保持されるコリメートレンズに平行光線束を照射してその反射光の焦点を得てその焦点位置から前記コリメートレンズの傾きを計測する第1観測器と、前記コリメートレンズを透過した光線束につき2光線束に分岐させる分岐手段と、この分岐手段によって分岐された一方の光線束の焦点を得てその焦点位置からコリメートレンズの位置を計測する第2観測器と、前記分岐された他方の光線束像を得て、この光線束像から前記コリメートレンズの付着物の有無を判定する第3観測器と、を備えたことを特徴とするコリメートレンズユニットの組立検査装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のコリメートレンズの組立検査方法を用いて、コリメートレンズの位置、傾きを調整し、コリメートレンズをレンズホルダに接着して本組立状態とするコリメートレンズユニットの製造方法。
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