JP2004340490A - 換気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータの制御回数を少なくすることができるとともに、外風圧に拘わりなく一定の換気量が得られる換気装置を提供する。
【解決手段】換気ファンと、この換気ファンを回転させるモータ30と、このモータ30の回転数を検出する回転数検出手段32と、モータ30に流れる電流を検出する電流検出手段33と、回転数検出手段32が検出する回転数と電流検出手段33が検出する電流とに基づいてモータ30を制御する制御装置40とを備え、制御装置40は、回転数検出手段32が検出する回転数と電流検出手段33が検出する電流とから予め設定した周期の期間に換気される総換気量を求め、この総換気量とその周期の目標総換気量とを比較して過不足を求め、次の周期の期間の総換気量が前記目標総換気量にその過不足を加算した値となるように次の周期の期間だけ制御し、この制御を各周期毎に行っていく。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、室内の換気を例えば24時間行う換気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、一定風量の換気量が得られるように運転する換気装置が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
かかる換気装置は、ファンモータの通電を制御する通電制御手段と、ファンモータの回転数を検出する回転数検出手段と、ファンモータの運転風量を指示する風量指示手段と、この風量指示手段によって指示された風量で運転するためのモータの各印加電圧での規定回転数を記憶する記憶手段と、モータの印加電圧を制御する電圧制御手段とを備えている。そして、電圧制御手段は、前記回転数検出手段によって検出した運転回転数と記憶手段に記憶された現在の指示風量と印加電圧の両方に対応する規定回転数とを比較してモータの印加電圧を制御し、この制御によって運転回転数と規定回転数とを一致させるものである。
【0004】
【特許文献1】
特許第3012721号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ファンモータの回転数はファンが受ける外風圧よって変化するものであり、電圧制御手段はファンモータの回転数が変化するとモータの印加電圧を制御してそのファンモータの回転数を規定回転数に戻すが、外風圧は頻繁に変化するのでモータの印加電圧も頻繁に変化することになり、このためモータの騒音の大きさやその騒音の周波数が頻繁に変化する。このため、非常に耳障りになってしまうという問題があった。
【0006】
この発明の目的は、モータの制御回数を少なくすることができるとともに、外風圧に拘わりなく所定の時間内で一定の換気量が得られる換気装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、室内の空気を吸気して外へ排気する換気ファンと、この換気ファンを回転させるモータと、このモータの作動状態を検出する作動状態検出手段と、この作動状態検出手段が検出する作動状態に基づいて前記モータを制御する制御手段とを備えた換気装置であって、
前記制御手段は、前記作動状態検出手段が検出した検出結果に基づき、所定の周期の期間に換気される総換気量を求め、この総換気量と目標総換気量とを比較して過不足を求め、次の周期の期間の総換気量が前記目標総換気量にその過不足を加算した値となるように次の周期の期間の換気量を制御し、この制御を各周期毎に行うことを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、室内の空気を吸気して外へ排気する換気ファンと、この換気ファンを回転させるモータと、このモータの回転数を検出する回転数検出手段と、前記モータに流れる電流を検出する電流検出手段と、前記回転数検出手段が検出する回転数と前記電流検出手段が検出する電流とに基づいて前記モータを制御する制御手段とを備えた換気装置であって、
前記制御手段は、前記回転数検出手段が検出する回転数と前記電流検出手段が検出する電流とから所定周期の期間に換気される総換気量を求め、この総換気量とその周期の目標総換気量とを比較して過不足を求め、次の周期の期間の総換気量が前記目標総換気量にその過不足を加算した値となるように次の周期の期間の換気量を制御し、この制御を各周期毎に行っていくことを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、前記各周期の開始時点から所定時間経過した後から換気量の総換気量を求め、その開始時点から所定時間経過までの期間の換気量をゼロまたは規定損失換気量として前記周期の期間の総換気量とすることを特徴とする。
【0010】
また、請求項1〜請求項3の総換気量は、モータの回転数とモータの電流と制御信号値と換気風量と外風圧との関係を予め求めておいたデータテーブルから求めることを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、前記モータに印加する電圧を検出する電圧検出手段を有し、
前記総換気量を前記回転数検出手段が検出する回転数と電流検出手段が検出する電流と前記電圧検出手段が検出する電圧とに基づいて求めることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る換気装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
図1および図2に示す浴室用の換気装置10は、浴室11の天井T内に取り付ける本体ケース12を有している。この本体ケース12の下面には、浴室11内の空気を吸い込む第1,第2吸込口13,14と、この第2吸込口14から吸い込んだ空気を浴室内へ吹き出す吹出口15とが設けられている。吹出口15内にはPTCヒータ(自己温度制御機能付きヒータ)等のヒータ16が取り付けられており、吹出口15から吹き出す空気をそのヒータ16によって暖めるようになっている。また、第1吸込口13にはこの第1吸込口13を開閉するシャッタ17が設けられている。
【0014】
本体ケース12の一側面には、他の部屋の空気を吸気する第1,第2吸気口18,19が設けられており、本体ケース12の他側面には第1吸込口13や第1,第2吸気口18,19から吸い込んだ空気を排気する排気口20が設けられている。この排気口20は、接続ダクト20Aに接続された排気ダクト21を介して室外に連通している。また、第1,第2吸気口18,19は接続ダクト18A,19Aに接続されたダクト22,23を介して洗面所24とトイレ25にそれぞれに連通している。接続ダクト18A,19A内には第1,第2吸気口18,19を開閉するシャッタ26,27が設けられている。
【0015】
本体ケース12内には、第1吸込口13や第1,第2吸気口18,19から空気を吸い込んで排気口20へ送風するシロッコファン(換気ファン)28と、第2吸込口14から吸い込んだ空気を吹出口15へ送風するシロッコファン29とが設けられている。シロッコファン28はモータ30(図3参照)により回転され、シロッコファン29はモータ31により回転される。
【0016】
図3は換気装置10の制御系の構成を示したブロック図である。図3において、32はモータ30の回転数を検出する回転数検出手段、33はモータ30に流れる電流を検出する電流検出手段、34はモータ30に印加する印加電圧を検出する電圧検出回路(電圧検出手段)、35はAC電源から所定の直流電圧にして後述する制御装置(制御手段)40に供給する電源回路、36はAC電源の交流電圧を直流電圧にするモータ30用の整流平滑回路、37は制御装置40から出力される制御信号VSPの値に基づいてモータ30に印加するパルス電圧の幅を変調するPWM駆動回路、38は図4に示すモータの回転数Nとモータの電流Iと制御信号VSPの電圧値Gと換気風量Qと静圧(外風圧)Pとモータ30に印加される印加電圧Eとの関係を予め求めておいたデータテーブル(図4参照)を記憶しているメモリ、39は各操作スイッチ(図示せず)を設けた操作部であり、この操作部39は例えば洗面所24などに設けられる。
【0017】
40はCPU等からなる制御装置であり、この制御装置40は操作部39の操作に基づいてモータ31やヒータ16や各シャッター17,26,27の開閉を制御したりする。
【0018】
また、制御装置40は、図5に示すように回転数検出手段32が検出する回転数Nと電流検出手段33が検出する電流Iと電圧検出回路34が検出するモータ30の印加電圧Eとから予め設定した30秒の周期の期間に換気される総換気量を積算して求める積算手段41と、この積算手段41が求めた総換気量とその周期の目標総換気量とを比較して過不足の風量を求める比較手段42と、この比較手段42によって求めた過不足の風量と予め設定した設定目標総換気量とを加算して次の周期の目標風量を求めるとともにこの目標風量に応じた制御信号VSP(制御電圧G)を次の周期の期間の間だけ出力する加算手段43とを備えている。
【0019】
[動 作]
次に、上記のように構成される換気装置10の動作を図6に示すフロー図に基づいて説明する。
【0020】
ステップ1では、操作部39の操作により換気装置10の運転開始のスタートスイッチ(図示せず)がオンされたか否かが判断され、イエスであればステップ2へ進み、ノーであればステップ1へ戻り、スタートスイッチがオンされるまでステップ1で待機することになる。
【0021】
例えば、操作部39の操作により24時間換気モード(住宅全体の換気)が設定されると、シャッター17,26,27が開成され、浴室11、洗面所(脱衣所)24、トイレ25の換気が行われ、リビング等の他の室内の換気もアンダーカット部(ガラリ)を通して洗面所24などに導かれ常時換気が行われる。
【0022】
また、浴室換気モードが設定されるとシャッター17,26が開成され、シャッター27が閉成されて浴室11、洗面所24の局所的な換気が行われる。この際にも、他の室内の換気が前記アンダーカット部を通して行われる。
【0023】
また、トイレ換気のスイッチが押されたり、トイレの照明スイッチが押されたりすることにより、すなわちトイレが使用されると、シャッター27が開成され、シャッター17,26が閉成されるようになっている。なお、24時間換気モードは住宅全体などの対象エリアの常時換気を行うことを目的としたものであり、通常はオン状態となっている。
【0024】
洗面所24の換気スイッチ(操作部39とは別に設けられているスイッチ)や照明スイッチが押されたりすると、すなわち洗面所24が使用状態にあると、シャッター26が開成され、シャッター17,27が閉成されるようになっている。
【0025】
ここで、24時間換気モードが設定されている場合について説明する。24時間換気モードでは、シャッター17,26,27が開成される。
【0026】
ステップ2では、外風圧がゼロで設定目標風量が出せる制御信号VSPの電圧(制御電圧)Gを図4に示すデータデーブルから選択する。ここでは、静圧がゼロのときの風量Qa0を設定目標風量とするものであり、この設定目標風量Qa0となる制御信号VSPの制御電圧G1を選択する。なお、データデーブルの静圧Pの大きさはPa1<Pa2<Pa3…であり、Pb1<Pb2<Pb3…である。
【0027】
ステップ3では、制御装置40は制御電圧G1を図7に示す時点t0から30秒間だけ出力する。PWM駆動回路37は制御電圧G1を入力すると、この制御電圧G1に応じたパルス幅の電圧をモータ30に印加してモータ30を駆動する。そして、このモータ30の駆動により、シロッコファン28が回転して浴室11、洗面所24およびトイレ25の空気がダクト22,23を介して第1吸込口13、第1,第2吸気口18,19へ吸気されて排気口20へ送風される。この排気口20へ送風された空気は接続ダクト20Aおよび排気ダクト21を介して室外に排気されていき、浴室11、洗面所24およびトイレ25の換気が行われるとともに、アンダーカット部を通してリビング等の他の室内の換気が行われていく。
【0028】
ステップ4では、モータ30の駆動開始時点t0から2.5秒経過したか否かが判断され、イエスであればステップ5へ進み、ノーであればステップ4へ戻り、2.5秒経過するまでステップ4で待機する。この2.5秒は、制御電圧G1が出力されてからモータ30の回転が安定するまでの時間であり、必ずしも2.5秒である必要はなく、モータ30の回転が安定するまでの時間であれば、これよりも長くても短くてもよい。
【0029】
ステップ5では、回転数検出手段32がモータ30の回転数を検出し、電流検出手段33がモータ30に流れる電流を検出し、電圧検出回路34がモータ30に印加する電圧を検出する。そして、ステップ6では、図7に示すモータ30の駆動開始時点t0から予め設定した周期Tである30秒(時点t1から27.5秒:サンプリング期間)が経過したか否かが判断され、イエスであればステップ7へ進み、ノーであればステップ5へ戻り、30秒経過するまでステップ5,6の処理動作が繰り返し行われる。すなわち、図7に示す時点t1から時点t2までの期間のモータ30の回転数Nとモータ30の電流Iとモータ30の印加電圧Eがサンプリングされていく。
【0030】
ステップ7では、サンプリングしたモータ30の回転数Nと電流Iと印加電圧Eとから図4に示すデータテーブルに基づいてサンプリングした期間の外風圧(静圧)Pの平均値を求める。この平均値は、サンプリングして求めた外風圧を積算し、この積算した外風圧をサンプリングした期間(時間)で割った値である。
【0031】
ステップ8では、所定周期T1の期間内すなわち時点t1から時点t2の間の期間における外風圧の影響による総風量損失を外風圧の平均値とデータテーブルとから求める。風量損失は、例えば外風圧の平均値がPa3であるとすると、このPa3に対応する風量はQa3であり、設定目標風量はQa0であることにより風量損失はQa0−Qa3となる。そして、その期間における総風量損失QAは(Qa0−Qa3)×(時点t1−時点t2)となり、図8に示すSAの面積となる。
【0032】
ステップ9では、総風量損失QAと損失風量QBとを加算した加算損失総風量QT(過不足)を求める。
【0033】
損失風量QBは、時点t0〜時点t1の間の換気量をゼロとした場合の損失風量として考えて、求めるものであり、時点t0〜時点t1の期間ではモータ30の回転が安定しておらず、このためその期間では正確な損失風量を求めることができないので、外風圧によって最大損失風量が生じたものとして、損失風量QBをQa0×2.5として求める。この損失風量QBは、図8に示すSBの面積となる。
【0034】
ここでは、t0〜t1の間の換気量をゼロとして損失風量を求めたが、ゼロではなく所定の損失量として求めてもよい。
【0035】
また、時点t1から時点t2までの期間に行われた総換気風量を求め、その周期T1の設定目標総換気量(Qa0×30)から総換気風量(図8に示すSCの面積)を差し引いた値を加算損失総風量QTとして求めてもよい。
【0036】
そして、この加算損失総風量QTに設定総風量Q1(Qa0×30)を加算した値が次の周期T2の期間の総換気量となり、この総換気量を30秒で割った値が次の目標風量QMとなる。すなわち、図8に示すように、総風量損失QAに損失風量QBを加算して30秒で割った値を設定目標風量Qa0に加算した値が次の周期T2の目標風量QMとなる。
【0037】
ところで、所定周期の期間(T1,T2,T3…)に換気される総換気量は、換言すればモータの回転数とモータの電流と制御信号値と換気風量と外風圧との関係を予め求めておいたデータテーブルから求めるものである。
【0038】
ステップ10では、検出したモータ30の回転数Nと電流Iと印加電圧Eとに基づいて換気量が目標風量QMとなる制御電圧G2をデータテーブルから求める。この制御電圧G2を時点t2で出力する。そして、ステップ3へ戻る。
【0039】
そして、同様にして期間T2における総風量損失(時点t3〜t4間の総風量損失)と損失風量(時点t2〜t3間の損失風量=QM×2.5)を求めて加算損失総風量を求め、この加算損失総風量に設定総風量Q1(Qa0×30)を加算して次の周期T3の期間の総換気量を求め、この総換気量を30秒で割って次の周期T3の目標風量を求め、この目標風量にする制御電圧G3を上記と同様にしてデータテーブルから求めて、この制御電圧G3を時点t4で出力する。これら動作を繰り返し行っていく。
【0040】
このように、一定周期である30秒毎に制御電圧Gを求め、制御信号VSPを30秒毎にその求めた制御電圧Gに切り替えていくものであり、30秒間は制御電圧Gを変えない。すなわち、各周期の期間内では出力する制御信号の信号値を変えない。このため、随時回転数を制御する方法に比べモータ30の制御回数が少なくなり、モータ30の騒音の大きさやその騒音の周波数が頻繁に変化してしまうことがなく、このため耳障りになってしまうことが防止される。また、1周期における風量の損失を求め、この求めた損失の風量を次の周期に加算して所定風量が得られるようにしているので、外気の風圧に拘わりなく確実に所定の換気量が得られ、外風圧に拘わりなく室内を所定の換気量で換気することができる。
【0041】
また、モータ30に印加する印加電圧を制御してモータ30の回転数を制御していないので、高価なスイッチング素子が不要であり、このため安価な換気装置10を提供することができる。
【0042】
上記実施形態では、24時間換気モードが設定されている場合について説明したが、他の換気モードが設定されている場合も同じなのでその説明は省略する。
【0043】
また、上記実施形態では、回転数検出手段32が検出する回転数Nと電流検出手段33が検出する電流Iと電圧検出回路34が検出するモータ30の印加電圧Eとから総換気量を求めているが、印加電圧Eが一定であれば回転数検出手段32が検出する回転数Nと電流検出手段33が検出する電流Iとから総換気量を求めてもよい。
【0044】
上記実施形態では、ステップ7で外風圧Pの平均値を求めているが総換気量の平均値を求め、ステップ8でこの平均値から風量損失分を求めてもよい。この場合、回転数検出手段32が検出する回転数Nと電流検出手段33が検出する電流Iとから所定周期の期間に換気される総換気量を積算して求め、この総換気量を30秒で割って平均値を求める。
【0045】
また、上記実施形態では周期を30秒に設定しているがこれに限らず、30秒より長くても短くてもよい。
【0046】
ところで、近年、住宅の高気密化により住宅内では十分な換気を行わないと、カーペット、フローリング、クロス等の建材から発生するホルムアルデヒドや揮発性有機化合物などの濃度が高くなってしまい、シックハウス症候群の原因となてしまう。このため、住宅全体で一定以上の換気すなわち計画換気を行う必要がある。
【0047】
本発明の構成とすることにより、所定周期内では、制御信号VSPの変更を行わないため、耳障りにならず且つ所定時間内(1時間+1周期)で一定の風量を満足することができ、所定時間内での必要換気量(例えば住宅全体の容積の0.5回/h)を満足することができる。
【0048】
また、浴室乾燥機等の浴室空調装置に本発明の構成を用いることにより、新たな換気装置を設けることなく、住宅全体で必要換気量を満足する計画換気が行える。また、室内に設けた多室換気装置として中間ダクトファンに用いることもできる。
【0049】
さらに、制御装置40はモータ30の回転数とモータ30の電流の検出結果に基づいてモータ30を制御しているが、回転数のみ電流のみの検出結果に基づいて制御してもよい。
【0050】
上記実施形態では、換気装置10は浴室空調装置として説明したが、暖房、乾燥などの機能を有しておらず廊下や室内の天井裏等に設ける換気装置などの中間ダクトファン等であってもよい。
【0051】
操作部39の操作により暖房モードが設定されると、シャッター17が閉成され、モータ31が駆動されるとともにヒータ16が通電される。モータ31の駆動によりシロッコファン29が回転して第2吸込口14から浴室の空気が吸い込まれて吹出口15から浴室11へ吹き出される。この吹出口15から吹き出される空気はヒータ16によって加熱されるので浴室11の暖房が行われる。
【0052】
乾燥モードが設定されると、モータ31が駆動されるとともにヒータ16が通電され、シャッター17が開成され、シャッター26,27は閉成される。モータ30が停止していればモータ30も駆動される。そして、モータ31の駆動によりシロッコファン29が回転して第2吸込口14から浴室の空気が吸い込まれて吹出口15から浴室11へ吹き出され、この吹出口15から吹き出される空気はヒータ16によって加熱されるていく。他方、モータ30の駆動によりシロッコファン28が回転して浴室11の空気が第1吸込口13から吸い込まれて排気口20へ送風され、接続ダクト20Aおよび排気ダクト21を介して室外に排気される。
【0053】
この排気により浴室11の湿った空気が室外へ排気され、替わりに浴室11のドアDrに設けてあるガラリDGから乾燥した空気が取り入れられるとともに吹出口15から吹き出される空気が加熱されていることにより、浴室11内の温度が適度に上がり、浴室は効率よく乾燥していく。このため、浴室11に干した衣類等の乾燥を短時間で行える。
【0054】
涼風モードが設定されると、モータ31が駆動されるとともにシャッター17が開成され、シャッター26,27は閉成される。モータ30が停止していればモータ30も駆動され、ヒータ16が通電していればその通電は停止される。そして、モータ31の駆動によりシロッコファン29が回転して第2吸込口14から浴室の空気が吸い込まれて吹出口15から浴室11へ吹き出される。他方、モータ30の駆動によりシロッコファン28が回転して浴室11の空気が第1吸込口13から吸い込まれて排気口20へ送風され、接続ダクト20Aおよび排気ダクト21を介して室外に排気される。
【0055】
この排気により浴室11の湿った空気が室外へ排気され、替わりに浴室11のドアに設けてあるガラリ(図示せず)から乾燥した空気が取り入れられる。この乾燥した空気が第2吸込口14から吸い込まれて吹出口15から吹き出され、入浴者に当たるので、入浴者は涼しさを感じることになる。
【0056】
浴室換気モードが設定されると、シャッター17が開成され、シャッター26,27が閉成される。そしてモータ30が駆動され、モータ31が駆動されていれば停止され、ヒータ16が通電されていればその通電は停止される。
【0057】
モータ30の駆動によりシロッコファン28が回転して浴室11の空気が第1吸込口13から吸い込まれて排気口20へ送風され、接続ダクト20Aおよび排気ダクト21を介して室外に排気される。この排気により浴室11の湿った空気が室外へ排気され、替わりに浴室11のドアDrに設けてあるガラリDGから乾燥した空気が取り入れられて、浴室11の換気が行われる。
【0058】
なお、浴室換気モードと洗面所の換気を連動させることも可能であり、この場合には、シャッタ26が開成されて、洗面所24の空気がダクト22を介して第1吸気口18に吸気されて排気口20へ送風され、接続ダクト20Aおよび排気ダクト21を介して室外に排気される。浴室11および洗面所24の換気により、アンダーカット部を通してリビング等の他の室内の換気も行われていく。
【0059】
次に、24時間換気モード中に各種換気モードが選択された場合について説明する。
【0060】
浴室換気モードが選択されると、シャッター17は全開、シャッター26,27は住宅全体として必要換気風量となるようにデータマップにより決められたモータ30の回転数およびシャッターの開度となり、浴室11の局所換気量を満たしつつ、住宅全体で必要換気量(例えば、住宅全体で0.5回/H)となるように制御される。また、洗面所24、トイレ25の換気についても同様である。浴室11と洗面所24等の複数の換気スイッチが選択された場合についても、浴室11、洗面所24の対象エリアの局所換気量を満足しつつ、換気スイッチが選択されていないトイレ25の換気量をシャッター27の開度を小さくすることにより下げて、対象エリア(住宅の各フロア毎)で必要換気量を満足するように制御している。
【0061】
また、24時間換気モード中に暖房モードが選択されると、シャッター17が閉成され、前述した暖房モードのように暖房運転が行われる。その際、シャッター26,27は浴室11で換気を行わない不足分を補うため、それに見合ったシャッター開度になり、トータルでは必要換気量を満たすようになっている。他の乾燥モード、涼風モードについても住宅全体(各フロア毎)で必要換気量を満たしつつ、前述した乾燥、涼風運転モードを行う。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、モータの制御回数を少なくすることができるとともに、外風圧に拘わりなく所定の時間内で一定の換気量が得られ、安価な換気装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る換気装置を浴室の天井に取り付けた換気システムを示した説明図である。
【図2】図1に示す換気装置の底面図である。
【図3】図1に示す換気装置の制御系の構成を示したブロック図である。
【図4】データテーブルの1例を示した表である。
【図5】制御装置の構成を示したブロック図である。
【図6】制御装置の動作を示したフロー図である。
【図7】制御装置が出力する制御信号を示したタイムチャートである。
【図8】目標風量の求め方を示した説明図である。
【符号の説明】
30 モータ
32 回転数検出手段
33 電流検出手段
40 制御装置(制御手段)

Claims (4)

  1. 室内の空気を吸気して外へ排気する換気ファンと、この換気ファンを回転させるモータと、このモータの作動状態を検出する作動状態検出手段と、この作動状態検出手段が検出する作動状態に基づいて前記モータを制御する制御手段とを備えた換気装置であって、
    前記制御手段は、前記作動状態検出手段が検出した検出結果に基づき、所定の周期の期間に換気される総換気量を求め、この総換気量と目標総換気量とを比較して過不足を求め、次の周期の期間の総換気量が前記目標総換気量にその過不足を加算した値となるように次の周期の期間の換気量を制御し、この制御を各周期毎に行うことを特徴とする換気装置。
  2. 室内の空気を吸気して外へ排気する換気ファンと、この換気ファンを回転させるモータと、このモータの回転数を検出する回転数検出手段と、前記モータに流れる電流を検出する電流検出手段と、前記回転数検出手段が検出する回転数と前記電流検出手段が検出する電流とに基づいて前記モータを制御する制御手段とを備えた換気装置であって、
    前記制御手段は、前記回転数検出手段が検出する回転数と前記電流検出手段が検出する電流とから所定周期の期間に換気される総換気量を求め、この総換気量とその周期の目標総換気量とを比較して過不足を求め、次の周期の期間の総換気量が前記目標総換気量にその過不足を加算した値となるように次の周期の期間の換気量を制御し、この制御を各周期毎に行っていくことを特徴とする換気装置。
  3. 前記各周期の開始時点から所定時間経過した後から換気量の総換気量を求め、その開始時点から所定時間経過までの期間の換気量をゼロまたは規定損失換気量として前記周期の期間の総換気量とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の換気装置。
  4. 前記モータに印加する電圧を検出する電圧検出手段を有し、
    前記総換気量を前記回転数検出手段が検出する回転数と電流検出手段が検出する電流と前記電圧検出手段が検出する電圧とに基づいて求めることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の換気装置。
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