JP2004340471A - 高周波加熱装置 - Google Patents

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健治 安井
Tomotaka Nobue
等隆 信江
Kazuhiko Asada
和彦 麻田
Koji Yoshino
浩二 吉野
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Abstract

【課題】加熱調理開始時のインピーダンス不整合時においても半導体スイッチ素子の耐圧破壊を防止する高周波加熱装置を提供することを目的とする。
【解決手段】加熱開始時に整合回路9のインピーダンスを調整している期間は主電力増幅器6に直流電圧を加える直流電圧源7の出力電圧を定常出力時よりも低く設定し、整合回路9のインピーダンス整合が完了した後に直流電圧源7の出力電圧を定常出力値にまで上昇する構成とした。これにより、主電力増幅器6に備えた半導体スイッチ素子の耐圧破壊を防止する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、業務用や一般家庭用として使用される高周波による解凍や高周波誘電加熱によって食品などを加熱調理する高周波加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、数MHzの高周波での誘電加熱により食品を解凍する高周波加熱装置はすでに知られている(例えば、特許文献1参照)。また、高周波電源の回路構成としては、無電極放電灯点火装置ではあるが、発振回路の出力を主・サブの電力増幅回路によって増幅し、負荷に電力供給するものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平08−255682号公報
【特許文献2】
特開平06−045087号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の高周波加熱装置に高周波電源の回路構成を単に採用しても、以下に挙げるような課題がある。すなわち、発振回路の高周波出力は微弱であるため、そのまま加熱用電力を得ることはできない。このため、主・サブの電力増幅回路を経て、食品の加熱に必要な電力まで増幅するものである。例えば、家庭用電子レンジと同等あるいはそれ以上の解凍能力を得ようとすると、加熱電極に与える電力としては200Wないしは300W程度の電力を必要とする。
【0005】
ところが、加熱する負荷となる食品はその形状、種類は多種多様であり、その種類形状によって電極間のインピーダンスは大きく変化する。したがって、整合回路を調整せずに食品を電極間に挿入した状態において、主電力増幅器から見た負荷インピーダンスは必ずしも適正な値になっているとは限らない。この状態で主電力増幅器が200Wないし300Wの電力をいきなり出力しようとすると、主電力増幅器に備えられた半導体スイッチ素子に発生する電圧がその素子耐圧を超えてしまう、あるいはスイッチング損失が非常に大きい状態で動作することが継続し、半導体スイッチ素子の耐圧破壊あるいは熱による破壊を招くものであった。
【0006】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、主電力増幅器に備えられた半導体スイッチ素子の電圧ストレス及び熱的なストレスを軽減し、信頼性を向上させた高周波加熱装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の高周波加熱装置は、高周波電源の出力によって被加熱物を誘電加熱する電極と、高周波電源とインピーダンス整合をとる整合回路を備え、高周波電源は、発振回路と、その出力を増幅する第1の電力増幅器と、その出力を増幅する主電力増幅器と、その出力を検出する電力検知回路と、主電力増幅器に直流電圧を供給する直流電圧源とを有し、調理開始前の前記整合回路の初期整合時においては、前記主電力増幅器に供給される前記直流電圧は定常出力時よりも低くなるように前記直流電圧源を制御するようにしたものである。
【0008】
これによって、整合回路の初期整合時において、主電力増幅器から見た負荷インピーダンスが適正値から大きく外れていても、主電力増幅器に備えられた半導体スイッチ素子の電圧ストレス及び熱的なストレスを軽減し、信頼性を向上することができるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、高周波電源と、前記高周波電源の出力によって被加熱物を誘電加熱する電極と、前記電極と高周波電源との間に接続され前記高周波電源とインピーダンス整合をとる整合回路を備え、前記高周波電源は、高周波電源の発振周波数を決定する発振回路と、前記発振回路の出力を増幅する第1の電力増幅器と、第1の電力増幅器の出力を電力増幅する主電力増幅器と、前記主電力増幅器の出力を検出する電力検知回路と、前記主電力増幅器に直流電圧を供給する直流電圧源とを有し、調理開始前の前記整合回路の初期整合時においては、前記主電力増幅器に供給される前記直流電圧は定常出力時よりも低くなるように前記直流電圧源を制御するようにした高周波加熱装置とすることにより、整合回路の初期整合時において、主電力増幅器から見た負荷インピーダンスが適正値から大きく外れていても、主電力増幅器に備えられた半導体スイッチ素子の電圧ストレス及び熱的なストレスを軽減し、信頼性を向上することができるものである。
【0010】
請求項2に記載の発明は、直流電圧源はその出力電圧を検出して帰還制御するとともに、主電力増幅器の出力電力が100W以下となる直流電圧を供給するように整合回路の初期整合時に動作する請求項1に記載の高周波加熱装置とすることにより、整合回路の初期整合時における主電力増幅器に備えられた半導体スイッチ素子の発生電圧をその素子耐圧以下に抑制し、また、半導体スイッチ素子のスイッチング損失の増加を防止することにより、高周波加熱装置の信頼性を向上することができるものである。
【0011】
請求項3に記載の発明は、直流電圧源はその出力電圧を検出して帰還制御するとともに、主電力増幅器に備えられた半導体スイッチ素子の発生電圧が耐電圧の1/2以下となる直流電圧を供給するように整合回路の初期整合時に動作する請求項1に記載の高周波加熱装置とすることにより、整合回路の初期整合時における主電力増幅器に備えられた半導体スイッチ素子の発生電圧をその素子耐圧以下に抑制し、また、半導体スイッチ素子のスイッチング損失の増加を防止することにより、高周波加熱装置の信頼性を向上することができるものである。
【0012】
請求項4に記載の発明は、直流電圧源は主電力増幅器に備えられた半導体スイッチ素子の発生電圧を検出するドレーン電圧検出手段を有するとともに、前記ドレーン電圧検出手段の検出電圧によって前記直流電圧源の出力電圧を制御するように整合回路の初期整合時に動作する請求項1に記載の高周波加熱装置とすることにより、整合回路の初期整合時における主電力増幅器に備えられた半導体スイッチ素子の発生電圧をその素子耐圧以下に抑制し、また、半導体スイッチ素子のスイッチング損失の増加を防止することにより、高周波加熱装置の信頼性を向上することができるものである。
【0013】
請求項5に記載の発明は、ドレーン電圧検出手段の出力電圧をローパスフィルタで直流化し、その直流電圧によって直流電圧源の出力電圧を制御する請求項4に記載の高周波加熱装置とすることにより、整合回路の初期整合時における主電力増幅器に備えられた半導体スイッチ素子の発生電圧をその素子耐圧以下に抑制し、また、半導体スイッチ素子のスイッチング損失の増加を防止することにより、高周波加熱装置の信頼性を向上することができるものである。
【0014】
請求項6に記載の発明は、主電力増幅器の出力電力を検出する電力検知回路の電力からフォワード電力とリターン電力の比である電力反射係数を算出し、前記電力反射係数が所定値以下となると整合回路の初期整合を終了し、前記主電力増幅器に直流電圧を供給する直流電圧源の出力電圧を定常出力値に設定するようにした請求項1〜5のいずれか1項に記載の高周波加熱装置とすることにより、整合回路の初期整合時における主電力増幅器に備えられた半導体スイッチ素子の発生電圧をその素子耐圧以下に抑制し、また、半導体スイッチ素子のスイッチング損失の増加を防止することにより、高周波加熱装置の信頼性を向上することができるものである。
【0015】
請求項7に記載の発明は、直流電圧源は商用電源から電力供給を受けるとともに、前記直流電圧源は前記商用電源から供給される入力電流を検出する入力電流検出部を有し、定常出力時において主電力増幅器の出力電力を検出する電力検知回路の検出電力から算出される電力反射係数が所定値以下の場合は、入力電流検出部の検出出力が略一定となるように前記直流電圧源の出力電圧を制御する請求項1〜6のいずれか1項に記載の高周波加熱装置とすることにより、整合回路の初期整合時における主電力増幅器に備えられた半導体スイッチ素子の発生電圧をその素子耐圧以下に抑制し、また、半導体スイッチ素子のスイッチング損失の増加を防止することにより、高周波加熱装置の信頼性を向上することができるものである。
【0016】
請求項8に記載の発明は、定常出力時において主電力増幅器の出力電力を検出する電力検知回路の検出電力から算出される電力反射係数が所定値以上の場合は、前記出力電圧を検出した電力反射係数に応じて減ずるようにした請求項7に記載の高周波加熱装置とすることにより、整合回路の初期整合時における主電力増幅器に備えられた半導体スイッチ素子の発生電圧をその素子耐圧以下に抑制し、また、半導体スイッチ素子のスイッチング損失の増加を防止することにより、高周波加熱装置の信頼性を向上することができるものである。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0018】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1における高周波加熱装置を示している。
【0019】
図に示すように、本実施例の高周波加熱装置は、高周波電源3と、前記高周波電源3の出力によって被加熱物1を誘電加熱する電極2と、前記電極2と高周波電源3との間に接続され前記高周波電源3とインピーダンス整合をとる整合回路9を備えている。前記被加熱物1は、冷凍食品などからなり、電極2を構成する一対の導体電極2a、2bに挟み込まれるように配置され、高周波電源3から、例えば食品の解凍に適した13.56MHzや27.12MHzなどの高周波電界を加えられることで誘電加熱される。
【0020】
前記高周波電源3は、水晶発振子などによって高周波電源3の発振周波数を決定する発振回路4と、前記発振回路4の出力を一旦数十W程度に増幅する第1の電力増幅器5と、第1の電力増幅器5の出力をさらに電力増幅し被加熱物1の解凍に必要な電力まで増幅する主電力増幅器6と、前記主電力増幅器6に直流電圧を供給する直流電圧源7と、前記主電力増幅器6の出力を検出する電力検知回路8とを有し、調理開始前の前記整合回路9の初期整合時においては、前記主電力増幅器6に供給される前記直流電圧は定常出力時よりも低くなるように前記直流電圧源7を制御するようにしている。
【0021】
前記主電力増幅器6の出力電力は、電力検知回路8によって検出されることにより、直流電圧源7の出力電圧を帰還制御するように働く。また、整合回路9は、被加熱物1の形状、種類、電極2a、2b間の距離によって電極間のインピーダンスが変化しても、高周波電源3とのインピーダンス整合状態を維持するため、被加熱物1に効率よく高周波電力を伝達することができるようになっている。
【0022】
このように、調理開始前の整合回路9の初期整合時においては、主電力増幅器6に供給される直流電圧は定常出力時よりも低くなるように直流電圧源7を制御するすることによって、整合回路9の初期整合時において、主電力増幅器6から見た負荷インピーダンスが適正値から大きく外れていても、主電力増幅器6に備えられた半導体スイッチ素子の電圧ストレス及び熱的なストレスを軽減し、信頼性が向上するものである。
【0023】
図2は、本実施例の高周波加熱装置の具体的な回路構成を示している。
【0024】
発振回路4は、水晶発振子401とロジックIC402などから構成されており、水晶発振子401の発振周波数で決定される周波数の信号を出力する。この出力信号は、第1の電力増幅器5の駆動信号として入力され、駆動回路501はこの信号を元に半導体スイッチ素子502に駆動信号を与える。半導体スイッチ素子502は、この駆動信号によってオンオフ動作を行い、10Wから20W程度の電力にまで電力増幅を行っている。
【0025】
主電力増幅器6は、第1の電力増幅器5の出力が駆動回路601に駆動用信号として入力され、駆動回路601は半導体スイッチ素子602にオンオフ信号を与えている。半導体スイッチ素子602は、駆動信号によってオンオフ制御され共振回路603を励振して第1の電力増幅器5の出力電力を被加熱物1の解凍に必要な電力(例えば、200Wないし300W)にまで増幅する。主電力増幅器6の出力電力は、電力検知回路8に入力され、整合回路9に進行する入射電力Pfと整合回路9側から反射してくる反射電力Prとして検出される。
【0026】
図3は、電力検知回路8の具体的な回路例である。入力端子INが主電力増幅器6に接続され、出力端子OUTは整合回路9に接続される。電流検出トランス801の出力と、電圧検出用のコンデンサ802、803の対と806、807の対によってそれぞれ反射電力Prと入射電力Pfを検出し、それぞれローパスフィルタ805、809によって高周波成分を除去し、それぞれの電力に相関を持った直流電圧Pf及びPrとして電力検知回路8は出力する。なお、電力検知回路8は、入射電力Pfと反射電力Prの比である電力反射係数を算出し、前記電力反射係数が所定の値以下になると、整合回路9の初期整合を終了し、前記主電力増幅器6に直流電圧を供給する直流電圧源7の出力電圧を定常出力値に設定するようにしている。
【0027】
図2に戻り、直流電圧源7は、商用電源10の電圧を一旦整流回路701と平滑回路702によって整流平滑し、半導体スイッチ素子703のオンオフによってトランス704を励振して、数十kHzの高周波電力をトランス704に発生する。出力平滑回路705はこの高周波電圧を再び直流に整流し、主電力増幅器6に直流電圧を供給する。制御回路706は電力検知回路8によって検出される入射電力Pf及び反射電力Prをもとに、定常出力時は、入射電力Pfが略一定となるよう、直流電圧源7の出力電圧V7outを制御し半導体スイッチ素子703のオン時間を調整するように働く。
【0028】
ここで、直流電圧源7の出力電圧V7outと、主電力増幅器6の出力電力のうち整合回路9側に入射する入射電力Pfとの関係は図4のような特性を示す。すなわち、整合回路9によって主電力増幅器6の出力インピーダンスと整合回路9と電極2による負荷インピーダンスが整合している状態では、4−a(実線)のような特性を示す。しかしながら、インピーダンスの整合が取れていない状態では、負荷インピーダンスによって4−bや4−cのような特性を示し、直流電圧源7の出力電圧を一定値に保っても、負荷インピーダンスによって入射電力Pfは大きく変化する。
【0029】
また、入射電力Pfと半導体スイッチ素子602の印加電圧との関係、及び直流電圧源7の出力電圧V7outと半導体スイッチ素子602の印加電圧の関係をそれぞれプロットすると、図5、図6の特性となる。
【0030】
負荷と整合を保っている定常出力の状態では、入射電力Pfと主電力増幅器6に備えられた半導体スイッチ素子602の印加電圧の関係は、図5の5−aに示すように定常出力時に半導体スイッチ素子602の耐電圧以下に収まっており、半導体スイッチ素子602が耐圧破壊を起こす心配は無いといえる。しかしながら、調理物の温度、形状、重量、電極の距離などによって負荷インピーダンスは大きく変化するため、調理を開始するときは必ずしも整合状態あるいはそれに近い状態になっているとは限らない。この場合、入射電力Pfと半導体スイッチ素子602の印加電圧の関係は、5−bあるいは5−cのようになる。5−cの場合は印加電圧が低くなるため、動作としては安全側になるが、5−bの特性を示すインピーダンスになっている場合は、所定の定常出力を解凍開始からいきなり出力しようとすると、半導体スイッチ素子602の耐電圧を超える電圧を印加する可能性がある。
【0031】
しかしながら、本実施例の高周波加熱装置においては、整合回路9を調整して主電力増幅回路6との整合が確立するまでは直流電圧源7の出力電圧を定常出力時より低い値になるように設定(100W以下)し、電力検知回路8によって検出される反射電力Prが所定値以下になって主電力増幅器6との整合が確立してから直流電圧源7の出力電圧を定常出力値にまで上昇させるように構成しているので、加熱開始時のインピーダンス不整合による半導体スイッチ素子602への過電圧印加を防止することができる。
【0032】
また、直流電圧源7の出力電圧V7outと主電力増幅器6に備えられた半導体スイッチ素子602の印加電圧との関係は、図6に示す関係となっているので、加熱調理開始時においては直流電圧源7の出力電圧を定常出力時の値より低くなるように、例えば、定常出力時の1/2の電圧を出力するように制御し、整合回路9の調整が完了すると、この制限をはずして定常出力ができるように直流電圧源7の出力電圧を制御すればより一層の効果を得ることができる。
【0033】
また、図2に示すように、整合回路9は、可変インダクタ901及び可変コンデンサ902を備えており、電力検知回路8の反射電力Prが最小となるように可変インダクタ901、可変コンデンサ902の値を適宜調整し、被加熱物1である食品に主電力増幅器6の出力電力が効率よく伝達するように働くものである。
【0034】
なお、本実施例では発振回路4にロジックICを用いた構成を示したが、例えば、図7のようにロジックICを用いないで、トランジスタ403、抵抗404、コンデンサ405などの受動部品によって発振回路を構成しても、本実施例と全く同様の効果、作用を発揮することができる。また、第1の電力増幅器5、主電力増幅器6及び直流電圧源7の回路構成を、それぞれ半導体スイッチ素子を1つで構成する例で示しているが、複数の半導体スイッチ素子によって回路を構成しても同様の効果を得ることができるのは言うまでも無い。
【0035】
(実施例2)
図8は本発明の実施例2における高周波加熱装置の回路を示すものである。実施例1と同一の構成要素は同一符号を付して説明を省略する。
【0036】
相違点は、主電力増幅器6に、半導体スイッチ素子602の発生電圧を検出するドレーン電圧検出手段604が設けられ、この検出電圧はローパスフィルタ605によって半導体スイッチ素子602の印加電圧と相関性のある直流電圧に変換されて直流電圧源7の制御回路706に伝達されるようになっていることである。直流電圧源7は、整合回路9の初期整合を行っている間は、この検出電圧が略一定となるように出力電圧を制御する。図9は直流電圧源7の出力電圧V7outと半導体スイッチ素子602の印加電圧の関係を示しており、整合回路9の初期整合時には定常出力時より低い、電圧レベルaに半導体スイッチ素子602の印加電圧が制御される。この結果、加熱調理開始直後でインピーダンス不整合の状態であっても半導体スイッチ素子602へ素子耐圧を超えるような過大な電圧を印加することを防止することができる。
【0037】
また、図10は、定常出力時において、入射電力Pfと反射電力Prの比から算出される電力反射係数Γが所定の値以上となったときに、直流電圧源7の出力電圧を減ずるように構成した場合の入射電力Pfと半導体スイッチ素子602の印加電圧V602との関係を示した。このような構成とすることにより、定常時においてインピーダンス整合を維持できない状態が発生して、半導体スイッチ素子602の印加電圧が上昇する条件にインピーダンスが変化しても、電力反射係数Γの増加によって入射電力Pfを減ずるように直流電圧源7の出力電圧を減ずるので、定常動作時にインピーダンス不整合の状態が発生しても半導体スイッチ素子602の耐電圧を超えるような電圧を半導体スイッチ素子602に印加することを防止することができる。
【0038】
すなわち、算出した電力反射係数Γが所定値以下となると整合回路9の初期整合を終了し、主電力増幅器6に直流電圧を供給する直流電圧源7の出力電圧を定常出力値に設定するようにしたことにより、整合回路9の初期整合時における主電力増幅器6に備えられた半導体スイッチ素子602の発生電圧をその素子耐圧以下に抑制することができる。また、半導体スイッチ素子602のスイッチング損失の増加を防止することにより、高周波加熱装置の信頼性を向上することができるものである。
【0039】
(実施例3)
図11は本発明の実施例3における高周波加熱装置の回路をを示すものである。実施例1、2と同一の構成要素は同一符号を付して説明を省略する。
【0040】
相違点は、主電力増幅器6に直流電圧を供給する直流電圧源7に、商用電源10からの入力電流を検出する入力電流検出手段708が設けられており、入力電流と相関性のある電圧を制御回路706に伝達するようにしていることである。
【0041】
ここで、この入力電流I7inと直流電圧源7の出力電力P7out及び入射電力Pf、反射電力Prとの間には(式1)にて示す関係が常に成り立っている。
【0042】
【式1】
Figure 2004340471
【0043】
したがって、入力電流I7inを一定に保つことで入射電力Pfと反射電力Prの差を一定に保った制御をすることができる。ここで、入射電力Pfと反射電力Prの差とは、実際に負荷で消費される電力であり、これを一定に制御することによって、高周波加熱装置の動作時間を制御することで、加熱調理の仕上がり具合を向上することが可能となる。
【0044】
また、電力反射係数Γが所定値以下の場合は、入力電流検出部708の検出出力が略一定となるように直流電圧源7の出力電圧を制御し、電力反射係数Γが所定値以上の場合は、電力反射係数Γに応じて入力電流検出部708の検出出力をが減ずるよう直流電圧源7の出力電圧を制御するようにしている。これによって、半導体スイッチ素子602に過大な電圧が印加することを防止し、高周波加熱装置の信頼性を向上することが可能となる。
【0045】
なお、実施例2、3における電力反射係数Γの技術思想は、それぞれの実施例に限られることなく、実施例1〜3において適宜採用することができるものである。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の高周波加熱装置は、調理開始前の整合回路の初期整合時において、主電力増幅器に供給される直流電圧を定常出力時よりも低くなるように直流電圧源を制御するようにしたことによって、整合回路の初期整合時において、主電力増幅器から見た負荷インピーダンスが適正値から大きく外れていても、主電力増幅器に備えられた半導体スイッチ素子の電圧ストレス及び熱的なストレスを軽減し、信頼性を向上することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における高周波加熱装置を示すブロック図
【図2】同高周波加熱装置の具体的な回路図
【図3】同高周波加熱装置の電力検知回路の回路図
【図4】同高周波加熱装置の直流電圧源の出力電圧と入射電力Pfの関係を示した図
【図5】同高周波加熱装置における入射電力Pfと半導体スイッチ素子の印加電圧の関係を示した図
【図6】同高周波加熱装置における直流電圧源の出力電圧と半導体スイッチ素子の印加電圧の関係を示した図
【図7】同高周波加熱装置における発振回路の他の具体的な回路図
【図8】本発明の実施例2における高周波加熱装置を示す回路図
【図9】同高周波加熱装置の直流電圧源の出力電圧V7outと半導体スイッチ素子の印加電圧の関係を示した図
【図10】同高周波加熱装置における入射電力Pfと半導体スイッチ素子の印加電圧の関係を示した図
【図11】本発明の実施例3における高周波加熱装置を示す回路図
【符号の説明】
2 電極
3 高周波電源
4 発振回路
5 第1の電力増幅器
6 主電力増幅器
602 半導体スイッチ素子
604 ドレーン電圧検出手段
605 ローパスフィルタ
7 直流電圧源
708 入力電流検出部
8 電力検知回路
9 整合回路

Claims (8)

  1. 高周波電源と、前記高周波電源の出力によって被加熱物を誘電加熱する電極と、前記電極と高周波電源との間に接続され前記高周波電源とインピーダンス整合をとる整合回路を備え、前記高周波電源は、高周波電源の発振周波数を決定する発振回路と、前記発振回路の出力を増幅する第1の電力増幅器と、第1の電力増幅器の出力を電力増幅する主電力増幅器と、前記主電力増幅器の出力を検出する電力検知回路と、前記主電力増幅器に直流電圧を供給する直流電圧源とを有し、調理開始前の前記整合回路の初期整合時においては、前記主電力増幅器に供給される前記直流電圧は定常出力時よりも低くなるように前記直流電圧源を制御するようにした高周波加熱装置。
  2. 直流電圧源はその出力電圧を検出して帰還制御するとともに、主電力増幅器の出力電力が100W以下となる直流電圧を供給するように整合回路の初期整合時に動作する請求項1に記載の高周波加熱装置。
  3. 直流電圧源はその出力電圧を検出して帰還制御するとともに、主電力増幅器に備えられた半導体スイッチ素子の発生電圧が耐電圧の1/2以下となる直流電圧を供給するように整合回路の初期整合時に動作する請求項1に記載の高周波加熱装置。
  4. 直流電圧源は主電力増幅器に備えられた半導体スイッチ素子の発生電圧を検出するドレーン電圧検出手段を有するとともに、前記ドレーン電圧検出手段の検出電圧によって前記直流電圧源の出力電圧を制御するように整合回路の初期整合時に動作する請求項1に記載の高周波加熱装置。
  5. ドレーン電圧検出手段の出力電圧をローパスフィルタで直流化し、その直流電圧によって直流電圧源の出力電圧を制御する請求項4に記載の高周波加熱装置。
  6. 主電力増幅器の出力電力を検出する電力検知回路の電力から入射電力と反射電力の比である電力反射係数を算出し、前記電力反射係数が所定値以下となると整合回路の初期整合を終了し、前記主電力増幅器に直流電圧を供給する直流電圧源の出力電圧を定常出力値に設定するようにした請求項1〜5のいずれか1項に記載の高周波加熱装置。
  7. 直流電圧源は商用電源から電力供給を受けるとともに、前記直流電圧源は前記商用電源から供給される入力電流を検出する入力電流検出部を有し、定常出力時において主電力増幅器の出力電力を検出する電力検知回路の検出電力から算出される電力反射係数が所定値以下の場合は、入力電流検出部の検出出力が略一定となるように前記直流電圧源の出力電圧を制御する請求項1〜6のいずれか1項に記載の高周波加熱装置。
  8. 定常出力時において主電力増幅器の出力電力を検出する電力検知回路の検出電力から算出される電力反射係数が所定値以上の場合は、前記出力電圧を検出した電力反射係数に応じて減ずるようにした請求項7に記載の高周波加熱装置。
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