JP2004338716A - 自動包装機 - Google Patents

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Shinichi Abe
真一 阿部
Kazumi Nakamaru
万美 中丸
Muneyuki Kuroda
宗之 黒田
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Abstract

【課題】包装機を構成する各装置の処理位置・動作タイミングを正確に位置決めして実行することのできる自動包装機を提供すること
【解決手段】所定間隔ごとに位置決め用のマークが印刷された包装フィルムを連続して引き出して包装機本体30に供給するとともに、そのフィルム内に被包装物を順次供給する。包装機本体は、被包装物を包装フィルムが包んだ状態で搬送しながら、包装フィルムの所定位置をシールしたりカットすることにより包装体を製造する。シール,カットするためのサイドシーラ32,一次シール装置36,二次シール装置37,ダイロールカッター38の直前に、位置決め用マークを検知するマークセンサS5,S2,S3,S4を配置し、制御装置2は、各マークセンサの検出信号に基づき、決め用マークセンサの間隔が理想状態からずれている場合にずれに応じた補正制御を個々の装置ごとに行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は自動包装機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
包装形態に各種のものがあり、それに対応して自動包装機の形態も各種のものがある。例えば、ピロー包装機は、帯状のフィルムを製袋器を通して筒状に製袋し、重ね合わされたフィルム重合端をセンターシーラ(サイドシーラ)によってシールすることにより筒状フィルムを形成する。そして上記製袋器内に、被包装物を所定間隔毎に供給するため、係る被包装物が筒状フィルム内に等間隔に配置された状態で搬送されるようになる。そして、ピロー包装機の搬出側に配置された回転式のエンドシール装置にて、筒状フィルムを所定間隔毎に横方向に横断するようにシール・カットすることにより、被包装物を内包する包装体を製造するようにしている。
【0003】
また、シート状の被包装物を上下2枚のフィルムで挟み込んだ状態で、その2枚のフィルムの周縁をシールして形成される四方シール包装機は、2本の原反ロールからそれぞれ引き出した2枚の帯状フィルム、或いは1本の原反ロールから引き出した1枚の帯状フィルムを中央から切断して形成された2枚の帯状フィルムを、所定の経路を経由して被包装物供給位置に導き、上下の帯状フィルムを重ね合わせる。そして、被包装物供給位置に順次供給される被包装物を、上記の被包装物供給位置における上下の帯状フィルム間に挿入することで、被包装物の周囲を帯状フィルムで覆う。その状態で搬送し、搬送途中で上下の帯状フィルムの両側縁をサイドシール装置で熱シールし、さらにその後段に配置されたエンドシール装置にて、帯状フィルムを所定間隔毎に横方向に横断するようにシール・カットすることにより、被包装物を内包する包装体を製造するようにしている。
【0004】
もちろんその他の構成からなる自動包装機も多々存在するが、上記例示した2つの形態も含め、その構成を大別すると、被包装物を包装フィルムで覆った状態で搬送しながら、その包装フィルムの所定位置をシールしたり、カットしたりして包装体を製造する包装機本体と、その包装機本体に被包装物を順次供給する被包装物供給装置と、包装フィルムを構成する帯状のフィルムを包装機本体の所定位置に導き供給するフィルム供給装置からなる。
【0005】
一方、包装フィルム(帯状フィルム)には、最終的に包装体が製造された際に、包装体のディスプレイ効果を発揮させたり、その他の理由から所定の意匠が所定ピッチで印刷されている。そのため、自動包装機を稼動させる際には、包装フィルムに施された各意匠が、被包装物と所定の位置関係を保った状態で包装機本体上を搬送される必要がある。さらに、エンドシール装置も、前後の被包装物間のフィルム所定部位をシール・カットする必要があり、包装フィルムを挟み込むタイミングがずれると、被包装物を噛みこんでしまうおそれがある。
【0006】
そこで、被包装物供給装置と、フィルム供給装置並びに包装機本体は、位置合わせをしつつ相互に同期して運転させる必要があり、例えば、包装フィルムの側縁に所定ピッチごとに形成したマークを検出し、それに基づいて各装置の動作を制御することが行われている。
【0007】
すなわち、フィルム供給装置におけるフィルムの搬送経路の所定位置に、前記マークを検出するためのセンサを設置する。そして、そのセンサの設置位置から、被包装物供給位置までのフィルムの移動距離は固定であり、予めわかっているので、フィルムの搬送速度を一定とすると、センサがマークを検出してからそのマークが被包装物供給位置に至るまでに要する時間t0がわかる。そこで、センサでマークを検出後、時間t0だけ経過した際に被包装物供給装置から被包装物を搬出し、上下の帯状フィルム間に挿入することにより、意匠と被包装物を所望の位置関係にすることができる。
【0008】
さらに、前記のセンサの設置位置から、エンドシール装置までのフィルムの移動距離は固定であり、予めわかっているので、フィルムの搬送速度を一定とすると、センサがマークを検出してからそのマークがエンドシール装置に至るまでに要する時間tがわかる。そこで、仮にエンドシール装置におけるフィルムのカット位置にマークを形成しておいた場合には、センサでマークを検出後、時間t1だけ経過した時にエンドシール装置におけるトップシーラ同士が接触してフィルムを挟み込んでカットするようにエンドシール装置の動作を制御することにより、噛み込みを抑制できる。また、マークがカット位置からずれた位置に印刷されている場合には、時間tはそのずれを考慮した距離に基づいて決められる。
【0009】
もちろん、1つの包装体用の意匠が1ピッチ分移動するのにかかる時間t2は、供給装置における包装フィルムの搬送速度から求めることができ、その時間t2内でエンドシール装置は1回動作し、被包装物供給装置は1つの包装体内に挿入する被包装物を1つ分供給することになるが、係る制御も行われている。
【0010】
そして、上記した各装置の動機・制御は、通常フィルムの供給経路の上流が所定位置に設けられた1つのセンサから出力されるマークの検出信号に基づいて行われている。さらに、フィルムの伸びや印刷誤差によるマークピッチの変動に合わせて、フィルムの搬送速度を増減速し、被包装物の供給タイミングや、エンドシール装置のシール・カットタイミングが正しい位置で行えるようにしたものもある。なお、この種の技術としては、例えば特許文献1に開示された発明がある。
【0011】
【特許文献1】
特開平6−263110
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の自動包装機では、以下に示す各種の問題を有している。すなわち、マークを検出するセンサの設置位置から、実際の制御対象となるエンドシール装置までの距離が長く、センサにてマークを検知してから、そのマーク部分がエンドシール装置に至るまでに時間がかかり、例えばフィルムを搬送するローラ等にて滑りが生じて理想通りにフィルムが搬送されなかったり、移動中にフィルムが若干伸びたり、その他の原因から、センサを検知後、時間t1だけ経過後にエンドシール装置に位置せず、正しい一部フィルムをシール・カットできなくなるおそれがある。
【0013】
さらに、例えば四方シール装置等では、包装体の再密封をするために開口部位近傍にラミジップテープを装着することがある。係る場合、ラミジップテープは、帯状フィルムの一方の側縁近傍に沿って上下のフィルム間に挿入し、熱シールしてその帯状フィルムに一体化することになる。すると、エンドシール装置において帯状フィルムを横方向にシール・カットする場合に、ラミジップテープの部分だけ肉厚が厚くなってしまう。そのため、フィルムの種類によっては、そのままエンドシール装置にてシール・カットすると、ラミジップテープ近傍の上下のフィルム同士を確実にシールすることができず、シール不良となるおそれがある。そこで、係る場合には、包装機本体に、予めエンドシールする部分のラミジップテープを潰す機能を付加する。
【0014】
そして、係るラミジップテープを潰す機能(装置)の動作タイミングも、上記したセンサの検知信号に基づいて行う。従って、このラミジップテープを潰す装置においても、エンドシール装置における上記した問題と同様に理想位置で潰すことができないおそれがあるという問題を有する。
【0015】
さらに、そのようにラミジップテープを潰した箇所に対して、後段のエンドシール装置にてエンドシールを行うことになるが、上記したように、ラミジップテープを潰す装置並びにエンドシール装置における動作タイミングを合わせる制御の精度が低下すると、ラミジップテープの潰していない部分をエンドシールすることになり、シール不良の原因となる。
【0016】
さらにまた、エンドシール装置の基本構成としては、回転式とボックスモーション式があるが、いずれも上下一対のトップシーラを備えている。そして、回転式の場合には、上下一対のトップシーラがフィルムを挟み込んで加熱・加圧している時間が短いため、フィルムの材質が溶融しにくい場合には、係る上下一対のトップシーラを前後に複数組設け、その複数組のトップシーラにてフィルムの同一箇所をシールし、最終段のトップシーラにてシール・カットするようにしている(カッターのみ独立して配置する場合もある)。そして、同一箇所をシールするための制御方法は、上記した1つのセンサからのマーク検知信号に基づき、各トップシーラがそれぞれ所定のタイミングで回転動作するようにしている。従って、上記したラミジップテープを潰す装置とエンドシール装置の関係と同様に、複数組のトップシーラ間で動作タイミングがずれると、各トップシーラにおけるシール位置がずれてしまい、シール不良を生じるおそれがある。
【0017】
さらに、トップシーラを前後に複数組設けた場合、各トップシーラで熱シールすることによりフィルムが伸縮することにともない、各トップシーラで処理する際のマークピッチが異なることがある。つまり、搬送途中で実際のマークピッチが変化してしまい、センサで検知した際のマークピッチに基づいて各装置のタイミングを制御すると、包装フィルムに対する処理位置がずれてしまうおそれがある。
【0018】
本発明は、上記した背景に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、上記した問題を解決し、包装機を構成する各装置の処理位置・動作タイミングを正確に位置決めして実行することのできる自動包装機を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明に係る自動包装機では、包装機本体と、その包装機本体に包装フィルムを供給するフィルム供給装置と、その供給される前記包装フィルム内に被包装物を順次供給する被包装物供給装置とを備え、前記フィルム供給装置は、一定速度で前記包装フィルムを前記包装機本体に供給する機能を持ち、前記包装フィルムには、所定間隔ごとに位置決め用のマークが印刷され、その位置決め用マークを検知する被包装物搬送装置用マークセンサを前記フィルム供給装置の搬出側所定位置に設けるとともに、その被包装物搬送装置用マークセンサの検出信号に基づいて前記被包装物供給装置の動作を制御し、前記被包装物を所定位置に供給する手段を設け、前記包装機本体は、前記被包装物を前記包装フィルムが包んだ状態で搬送する搬送経路と、その搬送途中でその搬送方向と平行な前記包装フィルムの所定位置をシールするサイドシール手段と、搬送方向と直交する前記包装フィルムの所定位置をシールするエンドシール手段と、そのエンドシール手段によりシールされるエンドシール部位をカットするカッター手段とを備え、前記サイドシール手段,前記エンドシール手段並びに前記カッター手段は、各手段の直前にそれぞれ配置されたマークセンサにより検出される位置決め用マークセンサの検出信号に基づき、位置決め用マークセンサの間隔が理想状態からずれている場合にそのずれに応じた補正制御を個々の手段ごとに行うようにした。
【0020】
ここで、被包装物搬送装置用マークセンサは、実施の形態では第1マークセンサS1に対応する。また、サイドシール手段は、実施の形態ではサイドシーラに対応するが、たとえばピロー包装機においてセンターシーラと称されるシール装置も含む概念であり、要は、包装フィルムの搬送方向と平行な方向にシールする装置の総称である。同様にエンドシール手段は、トップシール手段と称されるシール装置も含む概念であり、包装フィルムの搬送方向を直交する方向をシールする装置の総称である。
【0021】
また、前記カッター手段は、円柱或いは円筒状の周面所定位置に刃部を有するダイロールカッターであり、前記ダイロールカッターを軸方向に移動させる移動手段と、前記包装フィルムの側縁位置を検出する検出手段とを設け、その検出手段により検出された前記側縁位置に応じて前記移動手段を駆動させて前記ダイロールカッターを軸方向所定位置に移動制御する機能を備えるとよい。
【0022】
このようにすると、包装フィルムが蛇行したとしても、その蛇行状態に合わせてダイロールカッターを軸方向に移動することができるので、包装フィルムのサイドシールした部分を正しくカットすることができる。
【0023】
さらに、前記エンドシール手段は、前後に配置された複数のシール装置を備え、前記複数のシール装置により同一のフィルム部位をシールするように構成され、前記位置決め用マークセンサは、各シール装置の直前にそれぞれ設け、各位置決め用マークセンサの検出信号に基づき、各シール装置を個々に補正制御するようにすることもできる。さらにまた、前記エンドシール手段と前記カッター手段は、一体に構成されたものでもよい。
【0024】
一方、前記包装フィルムに開閉用ファスナーを装着する手段と、前記包装フィルムに対するエンドシールを行う部分に位置する前記開閉用ファスナーを潰すファスナー潰し手段とを備え、そのファスナー潰し手段の直前に配置されたマークセンサにより出力される位置決め用マークセンサの検出信号に基づき、位置決め用マークセンサの間隔が理想状態からずれている場合にそのずれに応じた補正制御を行い、前記エンドシールを行う部分に位置する前記開閉用ファスナーを正確に潰せるようにすることもできる。
【0025】
本発明によれば、各処理装置の直前に設けたマークセンサの検出信号からマークピッチのずれ量を求め、求めた補正値に基づいてすぐにその処理装置の制御を行う。しかも、係る制御は、各処理装置ごとに独立して行われる。よって、検出してから実際に制御を行う位置が非常に近いので、確実,正確な制御を行うことができる。
【0026】
一方そして、前記補正制御は、検出された前記ずれ量が一定の範囲内の場合にはそのずれ量に応じた補正量を基に行い、前記ずれ量が一定の範囲を超えている場合には予め定めた最大補正量を基に行うようにすることができる。これにより、補正量ひいては制御対象の速度変化が大きくなりすぎるのを抑制し、スムーズな動作を行うことができる。
また、位置決め用マークが検出できなかった場合には、理想状態にあると仮定して補正制御を行わずに基本の制御を行うようにすることもできる。
【0027】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る自動包装機の一例を示している。同図に示すように、この自動包装機は、四方シール包装機を構成としている。この自動包装機は、包装機本体30と、その包装機本体30の上流側に設置される被包装物供給装置10と、包装機本体30の搬入側上方所定位置に設置されるフィルム供給装置20とを備えている。
【0028】
被包装物1は、偏平(シート)状の物品であり、本実施の形態では、シップ薬などである。被包装物供給装置10は、フィンガーコンベア装置からなり、被包装物1を一定間隔ごとに搬送し、包装機本体30(実際には、包装機本体30上野上側,下側フィルム間)に順次供給するものである。具体的には、前後に配置された駆動スプロケット11,従動スプロケット12間に掛け渡されたエンドレスチェーン13に対し、所定ピッチで押送フィンガー14を取り付けることにより構成される。そして、駆動スプロケット11に直接または動力伝達機構を介して連携された第1モータM1の回転力により、所定の速度で動作する。第1モータM1は、サーボモータであり、回転速度を増減速制御できるようになっている。なお、速度制御については後述する。
【0029】
フィルム供給装置20は、原反ロール21を回転可能に保持する機構(図示省略)と、その原反ロール21から帯状フィルム22を連続して引き出すための駆動を与えるフィードローラ23と、そのフィードローラ23により連続して引き出される帯状フィルム22を、その中央から切断するスリットカッター24と、そのスリットカッター24で分離されて形成された2枚のフィルム(上側フィルム22a,下側フィルム22b)を上下に重ねた状態で包装機本体30の所定位置に導くための複数のローラ25を備えている。
【0030】
このように、1枚の帯状フィルム22を分離して上側,下側フィルム22a,22bを形成したため、例えばスリットカッター24から包装機本体30に供給されるまでの上側,下側フィルム22a,22bの移動距離を等しくすることにより、包装機本体30にて重ね合わされた際の上側,下側フィルム22a,22bの対向面は、分離前に横に並んでいたフィルム部位となるので、上側,下側フィルム22,22bにそれぞれ印刷した意匠が正確に重ね合わされることになる。
【0031】
さらに、フィードローラ23には、等速回転する第2モータM2が連携されている。これにより、帯状フィルム22は一定速度で引き出される。また、原反ロール21を保持する機構には、第3モータM3を備え、その第3モータM3の回転力を原反ロール21を保持する回転軸に与えるようにしている。そして、第3モータの回転速度は、帯状フィルム22が原反ロール21から送り出されて原反ロール21の外径が縮小するにつれて減速させ、送り出される帯状フィルム22の搬送速度が一定速度になるように制御される。なお、係る減速する制御アルゴリズムは従来公知の各種のものを用いることができるので、ここではその詳細な説明を省略する。
【0032】
そして、第3モータM3に基づく原反ロール21の回転に伴う帯状フィルム22の送り出し速度よりも、第2モータM2による帯状フィルム22の引き出しによる搬送速度の方が若干早くなるように調整しており、これにより、引き出された帯状フィルム22には所定のテンションがかかり、ぴんと張った状態で等速度で搬送される。
【0033】
このように、本実施の形態では、帯状フィルム22は一定速度で搬送させ、その帯状フィルム22の移動に合わせて、被包装物供給装置10や、包装機本体30を構成する各種装置の動作タイミングを制御するようにしている。
【0034】
さらに本実施の形態では、製造された包装体をユーザが一旦開封後簡易的に開口部位を閉塞する開閉用ファスナー26を上側,下側フィルム22a,22b間に実装する機能も有している。開閉用ファスナー26はラミジップテープから構成され、一対の雄型ファスナーと雌型ファスナーを有し、それら両ファスナーを嵌め合わすことにより簡易的に包装体が閉塞され、嵌め合わされた両ファスナーを互いに離反する方向に付勢することにより引き離されて開封するものである。そして、係る開閉用ファスナー26は、巻き取られた原反27から連続して引き出され、上側,下側フィルム22a,22bの所定位置に導かれ、熱シール等により雄型ファスナーと雌型ファスナーがそれぞれ上側,下側フィルム22a,22bに接着される。
【0035】
なお、図1には、それら開閉用ファスナー26と上側,下側フィルム22a,22bとを接着する機構は図省略している。また、図では便宜上、雄型ファスナーと雌型ファスナーを嵌め合わせた状態で上側,下側フィルム22a,22b間に供給するように記載しているが、実際には、熱シールする場合には、雄型ファスナーと雌型ファスナー同士が熱によって溶融一体化するのを抑止するため、例えば雄型ファスナーと雌型ファスナーを分離した状態で、それぞれを上側,下側フィルム22a,22bに接着するようにするとよい。もちろん、雄型ファスナーと雌型ファスナーを嵌め合わせた状態で上側,下側フィルム22a,22bに接着するように構成しても良い。
【0036】
第1モータM1に対する速度制御は、PLCなどからなる制御装置から出力される制御命令により実行される。基本的には、フィルム供給装置20により連続して引き出され包装機本体30に供給される帯状フィルム22の搬送速度に同期させ、帯状フィルム22が1ピッチ分(位置決め基準となる位置決め用マークの印刷ピッチ分)進む間に、押送フィンガー14が1ピッチ分進むように制御される。そして、その1ピッチ分における速度は、一定速度としても良いし、1ピッチ内で周期的に適宜増減速しても良い。
【0037】
つまり、帯状フィルム22の1ピッチ分と押送フィンガー14間の距離は、通常異なっているため、フィルム供給装置20における帯状フィルム22の搬送速度と、被包装物1の搬送速度も異ならせる必要があるが、被包装物1を上側,下側フィルム22a,22b間に挿入する際には、被包装物1と上側,下側フィルム22a,22bの移動速度を等しくした方がよい。
【0038】
そこで、第1モータM1の回転速度を適宜増減速制御し、被包装物1を上側,下側フィルム22a,22b間に供給する間はフィルムの搬送速度に等しくなるようにし、それ以外の期間では被包装物1の搬送速度を適宜増減速することで、帯状フィルム22(上側,下側フィルム22a,22b)が1ピッチ分移動する間に、押送フィンガー14も1ピッチ分移動するようにする。
【0039】
ここで本発明では、フィルム供給装置20の搬出側近傍の所定位置に、第1マークセンサS1を設けている。この第1マークセンサS1は、上側フィルム22aの搬送経路の途中(搬出側)に設置され、上側フィルム22aの側縁に所定ピッチで印刷された位置決め用マークを検出するもので、位置決め用マークを検出するとONになり(検出信号出力)、検出していないときはOFFになる。係るON/OFFのIOデータは、制御装置2に与えられる。
【0040】
制御装置2は、取得したIOデータ(第1マークセンサS1からのON/OFF)に基づき、第1モータM1に対する制御量を決定する。すなわち、制御装置2は、第1モータM1に対するモーション制御の制御パターンとして、位置決め用マークの印刷ずれ,フィルムの伸びなどがなく、各装置が理想状態で動作している場合の1ピッチ分の目標回転速度(指令値)の基準パターンを備えている。また、位置決め用マークは、1ピッチ分の制御の途中で第1マークセンサS1が検出するようになっている。
【0041】
そこで、押送フィンガー14の1ピッチ分の第1モータM1に対する速度制御を終了後、次の1ピッチ分の速度制御に移行すると、上記した理想状態に基づく基準パターンに従って時間経過に伴い第1モータM1を動作させるサーボドライバ(サーボアンプ)に対して順次指令値を与える。そして、1ピッチ分の制御の途中で、位置決め用マークが検出されるので、係る検出されたときの押送フィンガー14の存在位置が理想位置にあれば、そのまま基準パターンに従って時間経過に伴い逐次指令値を出力する。
【0042】
従って、位置決め用マークが理論値通りの所定ピッチごとに検出できている場合には、印刷ずれやフィルムの伸びなどがないと考えられるので、理想状態に基づく基準パターンにしたがって、時間経過に伴い第1モータM1を動作させるサーボドライバ(サーボアンプ)に対して順次指令値を与える処理を行う。
【0043】
一方、検出した位置決め用マークが、印刷ずれなどにより位置決め用マークのマークピッチがずれている場合には、そのずれ量に応じた補正量を求め、残りの期間はその求めた補正量に基づく制御を行う。このずれ量であるが、正規のマークピッチと実際のマークピッチとのずれ量を算出し、そのずれ量に基づいて指令値を補正することができる(短い場合には速度を遅くし、長い場合には速度を速くする)。また、そのように実際のマークピッチのずれを求めるのではなく、最終的な制御対象の現在位置(制御軸の角度等)を取得し、理想状態における位置決め用マークを検出した際の制御対象の存在位置とのずれ量を求め、そのずれ量に基づいて補正量を求めることもできる。
【0044】
そして、被包装物供給装置における最終的な制御対象は、第1モータM1により駆動される押送フィンガー14であり、その押送フィンガー14の現在位置は、例えば図2に示す機構により検知することができる。すなわち、駆動スプロケット11に所定数のスプロケットその他の伝達系15を介して連携したパルス板16を設ける。このパルス板16は、駆動スプロケット11の回転に追従して回転するもので、押送フィンガー14が1ピッチ分移動する都度、パルス板も1回転するように設定されている。この設定は、伝達系15におけるギヤ比などを適宜変更することにより調整できる。よって、パルス板16の周縁の所定位置に検出用の突起16aを設け、その突起16aを基準位置検知センサ17で検知することにより押送フィンガー14が1ピッチ分移動したことを検知することができる。さらに、パルス板16を設けたことにより、パルス板16の回転角度(基準位置検知センサ17から検知信号が出力された後にパルス板16から出力されるパルス数を計数することにより求められる)から押送フィンガー14の現在位置を知ることができる。なお、実際の処理は、位置決め用マークを検出した際のパルス板16の回転角度を制御対象の現在位置として補正量を求めるとよい。なお、具体的な制御の処理アルゴリズムは、後述する。
【0045】
また、説明が前後するが、本実施の形態においても通常の自動包装機と同様に初期設定として押送フィンガー14の位置と、帯状フィルム22(上側,下側フィルム22a,22b)の位置決め用マークの位置関係を調整し、被包装物供給装置10から搬出された被包装物が、帯状フィルム22(上側,下側フィルム22a,22b)の意匠が印刷された所定位置に供給されるようにしている。また、係る初期設定による位置合わせは、後述する包装機本体30を構成する各装置との間でも行う。
【0046】
包装機本体30は、上下に重ねられた上側,下側フィルム22a,22b間に被包装物1を介在させた状態で搬送し、その搬送途中で上側,下側フィルム22a,22bの所定位置をシールして被包装物1を密封し、また、所定位置をカットすることで個々の包装体50を製造するものである。
【0047】
具体的には、搬入側に上下一対のフィルム搬送ローラ31を複数個設け、そのフィルム搬送ローラ31にて上側,下側フィルム22a,22bの両側縁を上下から挟み込んだ状態で回転することにより、供給されてきた上側,下側フィルム22a,22bをさらに前進移動させる。これに伴い、上側,下側フィルム22a,22bに接着された開閉用ファスナー26並びに上側,下側フィルム22a,22b間の被包装物1もいっしょに搬送される。そして、このフィルム搬送ローラ31は、第10モータM10の回転力により回転する。この第10モータM10は、一定速度で回転するようになっており、その回転速度は、フィルム搬送ローラ31による上側,下側フィルム22a,22bの搬送速度が、フィルム供給装置20から供給される上側,下側フィルム22a,22bの搬送速度と等しいか、若干速くなるように設定されている。なお、第10モータM10は、第1マークセンサS1が位置決め用マークを間歇的に検出している場合に、予め設定した所定の回転速度で回転するように制御され、マークピッチのずれなどに伴う補正処理は行わない。
【0048】
また、前後に配置されたフィルム搬送ローラ31の間には、サイドシーラ32が設置されており、そのサイドシーラ32にて上側,下側フィルム22a,22bの搬送方向と平行な所定位置がシールされる。具体的には、本実施の形態では、図3に示すように、帯状フィルム22(上側,下側フィルム22a,22b)に対し、横2列に被包装物1を供給し、一度に2個ずつ包装体50を製造するようにしたため、サイドシーラ32も3箇所設けている。すなわち、上側,下側フィルム22a,22bの進行方向両側縁と、中央部にそれぞれサイドシーラ32を設けている。これにより、サイドシーラ32を通過したフィルム部位は、上側,下側フィルム22a,22bが熱シールされてサイドシール部22′となる。
【0049】
さらに、サイドシーラ32は、上下一対の矩形状のシーラを用いている。このように矩形状のシーラを用いたのは、上側,下側フィルム22a,22bに接触している時間を長くするためである。よって、長く接触させる必要が無い場合には、回転式の加熱ローラを用いて構成しても良い。
【0050】
フィルム搬送ローラ31並びにサイドシーラ32の下流側には、搬送ベルト33が配置されている。この搬送ベルト33は第4モータM4の回転力を受けて回転駆動し、これにより、この搬送ベルト33の上におかれた被包装物1を内包する上側,下側フィルム22a,22bが、スムーズに搬送される。第4モータM4も等速回転している。
【0051】
また、最上流側に位置する搬送ベルト33上の所定位置には、ファスナー潰し装置34が設置されている。このファスナー潰し装置34は、上下移動する支持プレート34aと、その支持プレート34aの対向面側所定位置に設けた潰し部34bと、図示省略する支持プレート34aを上下移動させる機構とを備えている。そして、上下移動させる機構は、第5モータM5の回転力を上下方向の往復直線移動に変換する所定のリンク機構を備え(図示省略)、第5モータM5が一回転すると支持プレート34a,潰し部34bが1往復するように調整されている。そして、第5モータM5の回転角度が基準位置(0度)の時に両支持プレート34aがもっとも離反し、180度の時にもっとも接近して、上下の潰し部34b同士が開閉用ファスナー26を接着したフィルム部位を上下から所定の圧力で挟み込むようになる。この加圧力により開閉用ファスナー26を押し潰す。また、潰し部34b内にヒータを設け、加熱しながら加圧するとよりよい。
【0052】
そして、押し潰す位置は、後段でエンドシールする部分となる。従って、このファスナー潰し装置34においても、上側,下側フィルム22a,22bの搬送にタイミングを合わせて動作させる必要があり、具体的には、ファスナー潰し装置34の上流側近傍に配置した第5マークセンサS5の検出信号に基づき制御装置2が決定し出力する制御信号(指令値)により基づいて制御する。つまり、上側,下側フィルム22a,22bが1ピッチ分進む間に、第5モータM5も1回転して開閉用ファスナー26を1回押し潰す処理を行うことを基本動作とする。また、ファスナー潰し装置34における制御サイクルは、180度から開始し、1回転して次の開閉用ファスナー26を押し潰す処理を行うまでである。
【0053】
さらに、初期設定により上側,下側フィルム22a,22bのエンドシール部位が潰し部34bの下方に来たときに潰し部34bがもっとも接近して加圧するように調整する。
【0054】
これにより、マークピッチにずれがない場合には、制御装置2が持つ第5モータM5用の基準パターンに従って時間の経過に伴い所望の指令値を順次出力することにより、潰し部34bはタイミング良く上側,下側フィルム22a,22bのエンドシール部位に位置する開閉用ファスナー26を押し潰す。そして、上記した被包装物供給装置10の第1モータM1に対する制御と同様に、第5マークセンサS5が位置決め用マークを検出した際に理想状態とずれが生じている場合には、制御装置2は、そのずれに応じた補正量を求め、その補正量を加味した指令値を第5モータM5のサーボアンプへ与える。これにより、サーボアンプは第5モータM5に対する通電量などを調整し、第5モータM5を所望の回転速度で回転させ、180度の位置にいたり開閉用ファスナー26を押し潰して1ピッチ分の制御を終了する。そして、次の制御サイクルは再び理想状態に基づく基準パターンにしたがって制御する。なお、マークピッチのずれであるが、上記した被包装物供給装置の制御と同様に、実際のマークピッチを測定する場合と、マークピッチを検知した際の制御対象機器の実際の位置(第5モータM5の回転角度等)と理想位置のずれを求める場合のいずれをとってもよい。この点は、補正を行う以下の各装置においても同様である。
【0055】
ファスナー潰し装置34の下流側には、エンドシール装置35が設けられている。本実施の形態では、エンドシール装置35は、一次シール装置36と二次シール装置37の二段構成とし、同一箇所を2回加熱・加圧することにより、確実にシールするようにしている。一次シール装置36,二次シール装置37はそれぞれ上下一対のトップシーラ36a,37aを備えており、それぞれトップシーラ36a,37aが1回転するごとにトップシーラ36a,37aの先端のシール面が接触し、挟み込んだフィルム部位を熱シールするようになっている。
【0056】
そして、係るトップシーラ36a,37aは、それぞれ第6モータM6,第7モータM7の回転力を受けて回転動作する。図示の例では、回転軸36b,37bにそれぞれ1つのトップシーラ36a,37aを取り付けた構成としているため、上側,下側フィルム22a,22bが1ピッチ分移動するごとに1回転し、所定のフィルム部位を進行方向と直交する方向にシールする。なお、理想状態におけるトップシーラ36a,37aの回転動作は、一定速度で等速回転運動するようにしても良いし、フィルムと接触している期間はフィルムの搬送速度に合わせるべく、1回転する間に適宜増減速するようにしてもよい。
【0057】
さらに、タイミング合わせは、一次シール装置36,二次シール装置37の上流側近傍位置に設置した第2マークセンサS2,第3マークセンサS3からの検出信号に基づいて行う。つまり、上記した他の補正制御と同様に、各マークセンサS2,S3の検出信号が制御装置2に与えられるので、マークピッチが理想通りの場合には、そのときの1ピッチ分の制御サイクルでは、制御装置2が基準パターンにしたがって指令値を出力し、トップシーラ36a,37aが1回転する。そして、第2マークセンサS2が位置決め用マークを検出した際に理想状態とずれが生じている場合には、制御装置2は、そのずれに応じた補正量を求め、その補正量を加味した指令値を第6モータM6のサーボアンプへ与える。これにより、サーボアンプは第6モータM6に対する通電量などを調整し、第6モータM6を所望の回転速度で回転させ、180度の位置にいたり上側,下側フィルム22a,22bを加熱しながら加圧し、1ピッチ分の制御を終了する。そして、次の制御サイクルは再び理想状態に基づく基準パターンにしたがって制御される。二次シール装置37における制御も、第7マークセンサS7の検出信号に基づいて同様に行う。なお、トップシーラ36a,37aの角度位置は、例えば回転軸36b,37bに取り付けたエンコーダを用いて検知することができる。
【0058】
なお、図示した例では、回転軸36b,37bにそれぞれ1つのトップシーラ36a,37aを取り付けた例を示したが、本発明ではこれに限ることはなく、1つの回転軸に複数(n個)のトップシーラを取り付けたものでも良い。その場合には、上側,下側フィルム22a,22bが1ピッチ搬送される間に、回転軸が1/n回転することになる。そして、そのように複数のトップシーラを取り付けた構成は、一次シール装置36と二次シール装置37のいずれか一方のみとしても良いし、両方ともそのように複数のトップシーラを備えた構成としても良い。さらに、トップシーラを複数備えた構成にした場合のトップシーラの個数は、一次シール装置36と二次シール装置37で等しくしても良いし異ならせてももちろん良い。
【0059】
上記した制御を行うことにより、上側,下側フィルム22a,22bにおける被包装物1間の所望の同一位置に対して、ファスナー潰し並びに2回のエンドシールを行うことができる。
【0060】
さらにこのエンドシール装置35の下流には、上側,下側フィルム22a,22bの所定位置をカットする上下一対のダイロールカッター38が設置されている。このダイロールカッター38は、円柱状或いは円筒状の本体の周面の適宜位置に凹所を設け、その凹所の周縁がカッターの刃部を構成するようにしている。つまり、上側,下側フィルム22a,22bが上下のダイロールカッター38に挟まれた状態で搬送されるとともにダイロールカッター38も回転する。これにより、ダイロールカッター38の刃部が当たったフィルム部位がカットされる。
【0061】
そして、図3における二点鎖線で示したカット位置に刃部が接触するように調整されている。つまり、初期設定にて軸方向(フィルム搬送方向と直交する方向)に移動させるとともに、回転角度を調整しダイロールカッター38の軸方向に伸びる刃部がエンドシール部位にてフィルムと接触するようにする。
【0062】
さらに、ダイロールカッター38は、制御装置2により制御されるサーボモータからなる第8モータM8の回転力を受けて回転駆動するようになっており、理想状態ではフィルムの搬送速度に対応して所定の一定速度で回転する。そして、ダイロールカッター38の直近(近傍)の上流側に第4マークセンサS4を設け、この第4マークセンサS4の検出信号から実際のマークピッチのずれに基づく補正量を求め、その補正量に基づく指令値に従って、第8モータM8の回転速度が制御される。上記の制御により、フィルムの横方向に横断するカット位置を正しい位置(エンドシール部位)にすることができる。
【0063】
上記した各マークセンサの検出信号に基づいて実行される対応するモータの制御は、具体的には図4に示すフローチャートに従って処理することにより実行できる。もちろんこれ以外の制御方法をとってもかまわない。
【0064】
まず、運転中であることを確認し(ST1)、運転中の場合には、マーク検出範囲データをセットする(ST2)。このマーク検出範囲は、理想状態における位置決め用マークが検出されるべき位置を含む所定範囲であり、本実施の形態では補正対象範囲である(図5参照)。そして、制御対象の角度範囲で規定する例を示している。なお、図5の例では、制御対象が360度回転して1回の制御サイクルが完了する例を示したが、例えば、回転軸にトップシーラを複数個設けたように1/n回転で1回の制御サイクルが完了するような場合には、検出範囲は複数箇所(n個)設定される。また、本実施の形態では、制御対象の現在位置の認識の容易性から制御軸の回転角度を検出するようにしたため、図5のようにマーク検出範囲も所定の回転角度範囲となったが、例えば制御対象が往復運動するものにおいてその移動を直接検知するような場合には、検出範囲も往復移動するある所定距離範囲内というように回転角度以外の特定も可能である。
【0065】
上記のようにマーク検出範囲が設定されたならば、マーク検出範囲内に来たか否かを判断し(ST3)、マーク検出範囲内であれば、マークセンサの出力がONになる、つまり、位置決め用マークを検出するのを待つ(ST4)。そして、通常であれば、位置決め用マークを検出するため、ステップ4の分岐判断がYesとなるので、ステップ5に進み、制御軸の現在値(角度)を取得する。
【0066】
この取得は、制御軸に設けたエンコーダ等の出力から得られる。そして、具体的には、例えばエンドシール装置の場合には回転軸であり、被包装物供給装置10ではパルス板16であり、ファスナー潰し装置34の場合にはリンク機構中の所定の回転軸(1回転で支持プレートが1往復する軸)であり、ダイロールカッター38では、ダイロールカッター38が1回転するに伴って1回転するように設置されたエンコーダなどである。
【0067】
そして、制御軸の現在値と理想状態における位置決め用マークを検出したときの制御軸の値(理想値)とのずれ量を求め(ST6)、ずれ量が許容範囲内か否かを判断する(ST7)。許容範囲内(図5の領域▲1▼)の場合には、ずれ量に応じた補正量を求め(ST8)、補正量に基づく指令値を出力して制御軸の動作を制御する(ST9)。一方、ずれ量が許容範囲を超えている場合(図5の領域▲2▼)には、補正量に応じた値で補正値で補正制御すると、速度の変化量が大きくなり、安定した動作が行えなくなるおそれがあるため、予め定めた最大補正量に基づいて指令値を出力して制御軸の動作を制御する(ST10)。
【0068】
一方、マーク検出範囲内で位置決め用マークを検出できなかった場合には、ステップ4の分岐判断でNoとなるので、補正を行わず理想状態にあると仮定して理想値(基準パターン)に従って指令値を出力して制御軸の動作を制御する(ST11)。
【0069】
つまり、この検出範囲を超えた場合には、センサその他の装置の故障のおそれもあるが、それ以外にも検出エラーや、位置決め用マークが印刷されていないなどの偶発的なエラーの場合もあり、いずれにしても位置決め用マークが検出できないため、補正処理ができないので補正処理をすることなく基準パターンで動作させる。なお、このフローチャートには示していないが、位置決め用マークをマーク検出範囲内で検出できない状態が続くと、故障のおそれがあるのでシステムを停止するようにすると良い。
【0070】
なお、対応する各マークセンサの設置位置であるが、位置決め用マークの検出結果を、すぐに補正制御に利用するため、制御対象機器の直近の上流側に設置することになる。もちろん、図4に示す制御フローを変更し、現在処理しているもののでなく、次に処理するもののマークピッチを検知し、それに基づいて補正量を求め制御するようにしても良い。
【0071】
また、上記したように位置決め用マークを検出した際の制御軸の現在値を求めるアルゴリズムにすると、実際のマークピッチを測定することなく、その実際のマークピッチに応じた補正を行うことができるが、本発明はこれに限ることはなく、実際のマークピッチを測定し、それに基づいて補正することもできる。その場合のマークピッチの検出方法であるが、フィルム搬送速度が一定であるため、前回位置決め用マークを検知してから今回検知するまでの経過時間に基づいて実際のマークピッチを算出することができる。
【0072】
さらにまた、図6に示すように、ダイロールカッター38の直近の上流側には、上側,下側フィルム22a,22bの側縁を検知するスライド用センサSを設けている。このスライド用センサSは、例えばイメージセンサであったり、横方向に並ぶ複数の光電センサなどからなり、その検知信号は制御装置2に与えられる。そして、制御装置2は、取得した上側,下側フィルム22a,22bの側縁位置に基づいてフィルムの蛇行を検知し、その蛇行状況に合わせてダイロールカッター38を軸方向に移動させるための制御信号を出力する。
【0073】
つまり、図7〜図9に示すように、上下一対のダイロールカッター38は、その回転軸38aが機枠40に回転自在に支持されるとともに、その回転軸38aの一端に取り付けたギヤ41同士が噛み合わせることにより、2つのダイロールカッター38が同期して回転するようになっている。そして、第8モータM8の出力軸を、動力伝達機構42を介して下方のダイロールカッター38の回転軸38aに設けた駆動ギヤ44に連携している。これにより、第8モータM8が回転すると、その回転力が駆動ギヤ44に伝達されて下方のダイロールカッター38が回転し、さらに、ギヤ41同士の連携により、上方のダイロールカッター38も回転する。
【0074】
そして、本実施の形態では、機枠40は、フィルム搬送方向と直交方向に伸びるようにして配置された2本のガイドレール45上に移動可能に設置されている。具体的には、ガイドレール45に移動自在にスライダー46を装着し、そのスライダー46上に機枠40を連結する。これにより、機枠40はスライダー46の移動に伴いガイドレール45の設置方向に沿って往復移動可能となる。さらに、平行に配置された2本のガイドレール45の間に、スクリューネジ47を配置し、このスクリューネジ47の先端に設けたネジ部47aに、機枠40の下端に取り付けた雌ネジ48を連結する。さらに、スクリューネジ47は、動力伝達ベルト49を介して、スライド用モータMの回転力を受けることにより、正逆回転する。
【0075】
これにより、スクリューネジ47が正逆回転すると、雌ネジ48が軸方向に沿ってフィルム搬送方向と直交する横方向に往復移動し、それに追従して機枠40ひいてはダイロールカッター38が横方向に往復移動するようになる。そして、このように横方向に移動しても、第8モータM8の回転力をダイロールカッター38に伝える動力伝達機構42の出力端側のギヤ42aの幅を下方のダイロールカッター38に連結した駆動ギヤ44の幅よりも広くし、ダイロールカッター38が横方向、つまり軸方向に移動しても駆動ギヤ44とギヤ42aの噛み合いは保持され、回転力が伝達されるようになっている。
【0076】
そして、このスライド用モータMへの制御であるが、スライド用モータMを所定角度(1パルス分)回転させたときのダイロールカッター38の移動距離はわかっているので、例えば、スライド用センサSの検知信号から、フィルム側縁の基本位置からのずれ量を求め、そのずれ量に相当する距離だけダイロールカッター38を移動させるために必要な回転角度を算出し、係る回転角度だけスライド用モータMを回転させるために必要な指令値を制御装置2が、スライド用モータM用のサーボアンプに与えることにより実現できる。
【0077】
なお、本実施の形態では、ダイロールカッター38を用いたが、カーター手段はこれに限ることはないのはもちろんである。例えば、横方向はエンドシール装置に組み込み縦方向のみを円盤状のカッターで切断するなど各種の機構により実現することができる。
【0078】
そして、このように回転角度と横方向の位置補正が行われたダイロールカッター38を通過することにより、上側,下側フィルム22a,22bは、サイドシール並びにエンドシールされた部位を正しく切断され、包装体50が製造される。この包装体50は、ダイロールカッター38の下流側に配置された搬出コンベア39上を移動し、搬出される。そして、この搬出コンベア39は第9モータM9の回転力を受けて回転駆動する。
【0079】
なお、上記した実施の形態では、被包装物1を横2列に搬送し、2個ずつ包装体を製造するようにしたが、通常の1個ずつ包装体を製造するものでももちろん良い。
【0080】
なおまた、上記した実施の形態では、開閉用ファスナーつきの四方シール包装体を製造する四方シール包装機について示したが、本発明はこれに限ることはなく、開閉用ファスナーがないものでも良いし、1枚の帯状フィルムを中央から折り畳むことによりサイドシールを1辺のみ行う三方シール包装機でも良い。さらには、ピロー包装その他各種の包装機に利用することができる。但し、実施の形態に示したように、位置合わせを行う装置が多いものほど、本発明の効果が有効に機能する。
【0081】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る自動包装機によれば、制御対象の個々の装置の直前に包装フィルムに印刷した位置決め用マークを検出するマークセンサを設け、そのマークセンサの検出信号に基づいてそれぞれの装置の動作を制御するため、個々の包装機を構成する各装置の処理位置を正確に位置決めして実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な一実施の形態を示す図である。
【図2】被包装物供給装置10における押送フィンガー14の現在位置に対応する制御軸の現在値(回転角度)を求めるための機構を示す図である。
【図3】サイドシーラ32の設置状態を示す図である。
【図4】制御装置2における補正制御を示すフローチャートである。
【図5】制御装置2における補正制御を説明する図である。
【図6】エンドシール装置並びにダイロールカッターの設置状態を示す図である。
【図7】ダイロールカッターを駆動・移動させる機構を示す図である。
【図8】ダイロールカッターを駆動・移動させる機構を示す図である。
【図9】ダイロールカッターを駆動・移動させる機構を示す図である。
【符号の説明】
1 被包装物
2 制御装置
10 被包装物供給装置
11 駆動スプロケット
12 従動スプロケット
13 エンドレスチェーン
14 押送フィンガー
15 伝達系
16 パルス板
16a 突起
17 基準位置検知センサ
20 フィルム供給装置
21 原反ロール
22 帯状フィルム
22a 上側フィルム
22b 下側フィルム
22′ サイドシール部
23 フィードローラ
24 スリットカッター
25 ローラ
26 開閉用ファスナー
27 原反
30 包装機本体
31 フィルム搬送ローラ
32 サイドシーラ
33 搬送ベルト
34 ファスナー潰し装置
34a 支持プレート
34b 潰し部
35 エンドシール装置
36 一次シール装置
36a トップシーラ
36b 回転軸
37 二次シール装置
37a トップシーラ
37b 回転軸
38 ダイロールカッター
38a 回転軸
39 搬出コンベア
40 機枠
41 ギヤ
42 動力伝達機構
42a ギヤ
44 駆動ギヤ
45 ガイドレール
46 スライダー
47 スクリューネジ
47a ネジ部
48 雌ネジ
49 動力伝達ベルト
50 包装体

Claims (7)

  1. 包装機本体と、その包装機本体に包装フィルムを供給するフィルム供給装置と、その供給される前記包装フィルム内に被包装物を順次供給する被包装物供給装置とを備え、
    前記フィルム供給装置は、一定速度で前記包装フィルムを前記包装機本体に供給する機能を持ち、
    前記包装フィルムには、所定間隔ごとに位置決め用のマークが印刷され、その位置決め用マークを検知する被包装物搬送装置用マークセンサを前記フィルム供給装置の搬出側所定位置に設けるとともに、その被包装物搬送装置用マークセンサの検出信号に基づいて前記被包装物供給装置の動作を制御し、前記被包装物を所定位置に供給する手段を設け、
    前記包装機本体は、前記被包装物を前記包装フィルムが包んだ状態で搬送する搬送経路と、その搬送途中でその搬送方向と平行な前記包装フィルムの所定位置をシールするサイドシール手段と、搬送方向と直交する前記包装フィルムの所定位置をシールするエンドシール手段と、そのエンドシール手段によりシールされるエンドシール部位をカットするカッター手段とを備え、
    前記サイドシール手段,前記エンドシール手段並びに前記カッター手段は、各手段の直前にそれぞれ配置されたマークセンサにより検出される位置決め用マークセンサの検出信号に基づき、位置決め用マークセンサの間隔が理想状態からずれている場合にそのずれに応じた補正制御を個々の手段ごとに行うようにしたことを特徴とする自動包装機。
  2. 前記カッター手段は、円柱或いは円筒状の周面所定位置に刃部を有するダイロールカッターであり、
    前記ダイロールカッターを軸方向に移動させる移動手段と、前記包装フィルムの側縁位置を検出する検出手段とを設け、
    その検出手段により検出された前記側縁位置に応じて前記移動手段を駆動させて前記ダイロールカッターを軸方向所定位置に移動制御する機能を備えたことを特徴とする請求項1に記載の自動包装機。
  3. 前記エンドシール手段は、前後に配置された複数のシール装置を備え、前記複数のシール装置により同一のフィルム部位をシールするように構成され、
    前記位置決め用マークセンサは、各シール装置の直前にそれぞれ設け、各位置決め用マークセンサの検出信号に基づき、各シール装置を個々に補正制御するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の自動包装機。
  4. 前記エンドシール手段と前記カッター手段は、一体に構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の自動包装機。
  5. 前記包装フィルムに開閉用ファスナーを装着する手段と、
    前記包装フィルムに対するエンドシールを行う部分に位置する前記開閉用ファスナーを潰すファスナー潰し手段とを備え、
    そのファスナー潰し手段の直前に配置されたマークセンサにより出力される位置決め用マークセンサの検出信号に基づき、位置決め用マークセンサの間隔が理想状態からずれている場合にそのずれに応じた補正制御を行い、前記エンドシールを行う部分に位置する前記開閉用ファスナーを正確に潰せるようにしたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の自動包装機。
  6. 前記補正制御は、検出された前記ずれ量が一定の範囲内の場合にはそのずれ量に応じた補正量を基に行い、前記ずれ量が一定の範囲を超えている場合には予め定めた最大補正量を基に行うことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の自動包装機。
  7. 位置決め用マークが検出できなかった場合には、理想状態にあると仮定して補正制御を行わずに基本の制御を行うことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に際の自動包装機。
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