JP2004338213A - 印刷方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】すでにバンドメモリに展開済みの同一オブジェクトを同一バンド内で再描画する場合には、その描画済みの位置からコピーしてくる。
【解決手段】アプリケーション・リストを作成する段階で、1バンドに出現する同一オブジェクトの個数をカウントしておき、そのオブジェクトの最初に出現するアプリケーション・リストに個数情報及び識別のためのID番号を付加する。描画回路はその回数が一定以上のもの関しては、その個数とバンドメモリの描画位置及びそのオブジェクトのID番号をレジスタに保持しておき、2回目以降の同一オブジェクトに対しては、前に保持したレジスタの情報からすでにバンドメモリ及びその他のメモリに描画済みのデータをコピーする。
【選択図】 図1
【解決手段】アプリケーション・リストを作成する段階で、1バンドに出現する同一オブジェクトの個数をカウントしておき、そのオブジェクトの最初に出現するアプリケーション・リストに個数情報及び識別のためのID番号を付加する。描画回路はその回数が一定以上のもの関しては、その個数とバンドメモリの描画位置及びそのオブジェクトのID番号をレジスタに保持しておき、2回目以降の同一オブジェクトに対しては、前に保持したレジスタの情報からすでにバンドメモリ及びその他のメモリに描画済みのデータをコピーする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は印刷方法及びその装置に関し、プリンタ、FAX、コピー機などの印刷装置の分野に利用可能で、特に1ページを複数のバンドに分割して印刷するバンディング処理における印刷データの描画(展開)方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ホストより入力された1ページ分の印刷データを、複数のバンドに分割して、さらにバンド単位でCPUによって任意サイズの小領域単位に分解・圧縮されてオブジェクトと言う中間データ形式に変換した形で元データを保持し、各オブジェクトを展開する情報を線形リスト構造にして、印刷時にバンド単位で、前記線形リスト化された各オブジェクトの情報を追跡することにより、逐次展開して印刷するバンディング処理方式において、バンドの幾つかのオブジェクトにおいて、展開処理が重く(すなわち、展開時間が大きい)、それと同一オブジェクトが複数回出現する場合、転送速度に展開速度が追いつかずオーバーランを起こす可能性が高くなるか、このオーバーランの可能性を事前に計算するシステムにおいては、画質を落として予め1ページ分の展開を終了してから印刷する、デグレード処理に入る可能性が高くなる欠点があった。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−155661号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では、上記の問題点を改善するために、展開時間の重いオブジェクトに関しては、それらのオブジェクトを初回展開したメモリ上のアドレス及びサイズを記憶しておき、対象となる重いオブジェクトが2回目以降出現する場合には展開処理を行わず、初回の展開データを単純にコピーすることにより、展開時間を短縮して、オーバーランやデグレード処理が発生する頻度を低減する、印刷方法及びその装置を提案することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
1ページを幾つかのバンドに分割して印刷するバンディング処理手段、
ページ単位及びバンド単位の印刷データを小部分(以下、オブジェクトと呼ぶ)分解する手段、前記各オブジェクトに対する情報(オブジェクトを展開する場合の描画方法、メモリ上に格納されているオブジェクトの先頭アドレス、サイズ、バンド内の位置等)をリスト化(以下、アプリケーション・リストと呼ぶ)する手段、
前記アプリケーション・リストに、さらに次のアプリケーション・リストの格納される先頭アドレス情報を付加する手段(すなわち、アプリケーション・リストを線形リスト構造として保持する手段)、前記線形リスト構造であるアプリケーション・リストを順次取得して、各オブジェクトを展開する手段を有し、
前記アプリケーション・リストを作成する際に、展開時間がある基準となる時間よりも大きいオブジェクト(これをBIGオブジェクトと呼ぶことにする)を判別する手段、
ひとつのBIGオブジェクトの出現回数をカウントする手段、
あるBIGオブジェクトが同一バンドに複数存在し、そのバンド以前には出現していない場合は、そのバンドで最初に出現するBIGオブジェクトの展開されたメモリ上の先頭アドレス及びサイズを記録しておく記憶手段1、
あるBIGオブジェクトが同一バンドに存在しなく、それ以後のバンドに複数存在する場合は、そのBIGオブジェクトの初回展開したデータを別のメモリ領域にコピーしておく記憶手段2を有し、
あるBIGオブジェクトの2回目以降の出現時には、前記BIGオブジェクトの展開データを保持する記憶手段1又は2からコピーする手段を有することを特徴とする。
【0006】
なお、さらに詳細に説明すれば、本発明は下記の構成によって前記課題を解決できた。
【0007】
(1)1ページを幾つかのバンドに分割して印刷するバンディング処理手段、ページ単位及びバンド単位の印刷データを小部分(以下、オブジェクトと呼ぶ)分解する手段、前記各オブジェクトに対する情報(オブジェクトを展開する場合の描画方法、メモリ上に格納されているオブジェクトの先頭アドレス、サイズ、バンド内の位置等)をリスト化(以下、アプリケーション・リストと呼ぶ)する手段、前記アプリケーション・リストに、さらに次のアプリケーション・リストの格納される先頭アドレス情報を付加する手段(すなわち、アプリケーション・リストを線形リスト構造として保持する手段)、前記線形リスト構造であるアプリケーション・リストを順次取得して、各オブジェクトを展開する手段を有することを特徴とする印刷方法。
【0008】
(2)前記アプリケーション・リストを作成する際に、展開時間がある基準となる時間よりも大きいオブジェクト(これをBIGオブジェクトと呼ぶことにする)を判別する手段、ひとつのBIGオブジェクトの出現回数をカウントする手段、あるBIGオブジェクトが同一バンドに複数存在し、そのバンド以前には出現していない場合は、そのバンドで最初に出現するBIGオブジェクトの展開されたメモリ上の先頭アドレス及びサイズを記録しておく記憶手段1、あるBIGオブジェクトが同一バンドに存在しなく、それ以後のバンドに複数存在する場合は、そのBIGオブジェクトの初回展開したデータを別のメモリ領域にコピーしておく記憶手段2を有し、あるBIGオブジェクトの2回目以降の出現時には、前記BIGオブジェクトの展開データを保持する記憶手段1又は2からコピーする手段を有することを特徴とする前記(1)に記載の印刷方法。
【0009】
(3)1ページを幾つかのバンドに分割して印刷するバンディング処理手段、ページ単位及びバンド単位の印刷データを小部分(以下、オブジェクトと呼ぶ)分解する手段、前記各オブジェクトに対する情報(オブジェクトを展開する場合の描画方法、メモリ上に格納されているオブジェクトの先頭アドレス、サイズ、バンド内の位置等)をリスト化(以下、アプリケーション・リストと呼ぶ)する手段、前記アプリケーション・リストに、さらに次のアプリケーション・リストの格納される先頭アドレス情報を付加する手段(すなわち、アプリケーション・リストを線形リスト構造として保持する手段)、前記線形リスト構造であるアプリケーション・リストを順次取得して、各オブジェクトを展開する手段を有することを特徴とする印刷装置。
【0010】
(4)前記アプリケーション・リストを作成する際に、展開時間がある基準となる時間よりも大きいオブジェクト(これをBIGオブジェクトと呼ぶことにする)を判別する手段、ひとつのBIGオブジェクトの出現回数をカウントする手段、あるBIGオブジェクトが同一バンドに複数存在し、そのバンド以前には出現していない場合は、そのバンドで最初に出現するBIGオブジェクトの展開されたメモリ上の先頭アドレス及びサイズを記録しておく記憶手段1、あるBIGオブジェクトが同一バンドに存在しなく、それ以後のバンドに複数存在する場合は、そのBIGオブジェクトの初回展開したデータを別のメモリ領域にコピーしておく記憶手段2を有し、あるBIGオブジェクトの2回目以降の出現時には、前記BIGオブジェクトの展開データを保持する記憶手段1又は2からコピーする手段を有することを特徴とする前記(3)に記載の印刷装置。
【0011】
【作用】
描画効率を向上させ、オーバーランやデグレード処理を発生しにくくする作用がある。
【0012】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
以下、図を参照して本発明の実施例を説明する。
【0013】
図1は、本発明のシステム構成を示すものである。101はホストより印字データを取り込む入力部である。102は演算処理を行うCPU(中央処理演算子)である。103は、CPUのプログラム及びフォントデータ等を格納するROM(リード・オンリーメモリ)である。104は前記入力部より取り込まれた印字データの保存やCPUのワーク領域、ビットマップデータの描画領域として使われるRAM1(ランダムアクセスメモリ)である。106はホストからの印字データをもとにCPUがRAM上に作成したオブジェクトデータ(詳細は後述)を読み出して、展開処理及び各種描画処理を施して、印刷データであるビットマップデータを前記RAM上に作成する描画部である。112は各種制御バス1及びデータバス1を表している。105は前記112のバスに接続される全てのブロックのRAM1及びROMへのアクセスの調停及び読み込み、書き込みを制御しているメモリ制御部1である。109は通常ビットマップデータの描画領域専用として使用されるRAM2である。108はRAM1及びRAM2に描画された印刷データを、最終的な紙に印刷する111の印字部へ転送する転送部である。113は各種制御バス2及びデータバス2を表している。110は前記113のバスに接続される全てのブロックのRAM2へのアクセスの調停及び読み込み、書き込みを制御しているメモリ制御部2である。
【0014】
本発明は、描画部がRAM1上に生成されたオブジェクトデータからRAM2上に印刷データであるビットマップデータを作成する方法に関係する。
【0015】
まず、本発明が想定している描画システムについて図2及び図3を用いて説明する。ホストより入力された1ページ分の印刷データは、CPUによって任意サイズの領域単位に分解・圧縮されてオブジェクトと言う中間データ形式に変換されRAM1上に保持される。印刷時には、これらのオブジェクトデータを描画部が逐次読み出して、RAM2上に描画演算等の処理を施して部分的なビットマップデータを描画して行く。ここで、RAM2上に展開された部分的なビットマップデータもひとつのオブジェクトである。RAM2上に展開される各オブジェクトは、中間データである複数のオブジェクトから生成される場合もある。1ページをバンド単位でオブジェクトに分解することによって、バンディング処理を行う省メモリシステムを構築することが可能となる。
【0016】
図2はあるバンドの生成されるオブジェクトの主な情報を示している。生成される各オブジェクトの開始アドレスは、バンドの先頭アドレスからバンド内のライン位置及び水平方向のオフセット値から求められ、そのオブジェクトのサイズ(幅、高さ)分を描画回路が展開する。
【0017】
図3は、オブジェクトを生成するためのRAM1内に保持されるデータ構造のフォーマットを示したものである。図3の上から、バンド単位でのオブジェクト情報は、バンドヘッダとアプリケーション・リストから成る。2つ目の示されるように、バンドヘッダは、バンド開始アドレスとバンド幅から構成される。3つ目に示されるように、アプリケーション・リストは幾種類かのコマンドとオブジェクトID及び前記図2で説明したオブジェクトの基本的な情報が記載されている。
【0018】
最後に次のオブジェクトに対するアプリケーション・リストのポインタ(先頭アドレス)が基本セットとして必ず記載されている。それ以後の情報は拡張データとして、コマンドの種類に対応するさらに詳細な情報が記載されている(例えば、そのオブジェクトの圧縮方法や描画論理、バックグラウンド情報など)。
【0019】
すなわち、アプリケーション・リストは、線形リスト構造でRAM1上の任意の場所に保持される。実際の印字部へのビットマップデータの転送(以下シッピングと呼ぶ)・印刷処理は、例えば2バンドを用いて、片方のバンドがシッピング中に、もう片方のバンドにオブジェクトを展開してビットマップデータを生成する。ここで重要なことは、オブジェクトへの展開時間がシッピング時間に対してオーバーランしないことである。一般的にレーザービームプリンタは、1ページの印刷処理に入ったら途中で止めることはできない。従って、1ページ分のバンド展開時間を計算して、オーバーランする可能性が高い場合には、画質の品質を落として(デグレード処理と呼ぶことにする。例えば、諧調処理を4ビット処理から2ビット処理切り替える等)、予め1ページ分のオブジェクトを展開した後に印刷を開始する。オブジェクトの中には、一端RAM2上に描画したデータを何度も読み出して、複数回の描画演算処理を施して最終的なオブジェクトが展開される、展開時間が非常に重い性質のオブジェクトも存在する。このようなオブジェクトが多数存在する場合には前記デグレード処理に入る可能性が高くなり、印字品質が劣化する。この処理をなるべく回避するために、本発明では、そのような重いオブジェクトがそれ以後の展開される場合には、以前展開したオブジェクトをコピー処理するだけで、展開処理をしないようにすることがポイントとなる。
【0020】
図4のその状況を示している。図4のソースID0〜3までを持つオブジェクトはいずれも重いオブジェクトであり、以後何度かそのオブジェクトが現れる。その場合図4のように同じバンド内にすでに展開しているソースIDを持つオブジェクトが存在する場合に、それをコピーして、そのバンド内には存在しないが、頻繁に現れる重いオブジェクト(例えばコピーID3)ものは外部に展開してキャッシュされているオブジェクト(ソースID3)をコピーして使うようにする。このような仕組みを取り入れることによって、1ページ内に重いオブジェクトが頻繁に現れるような性質の印刷データに関しては、ビットマップデータを展開する時間を短縮することが可能となる。従って、その分デグレード処理に入りにくくし、高画質な印刷を維持できる効果が期待できる。
【0021】
図5は、RAM1内のアプリケーション・リスト及びオブジェクトテーブル、オブジェクト・ボディ(オブジェクトの実体)の関係を示した図である。501はアプリケーション・リストであり、任意のバンドのオブジェクト情報では、バンドヘッダに続いて、前記図3で説明した情報が線形リスト構造で格納されている。
【0022】
ここで通常にオブジェクトを展開する場合には、アプリケーション・リストのオブジェクトIDから502のオブジェクトテーブルに格納されるオブジェクト・ポインタを取得して、そのポインタを元に503のオブジェクト・ボディ(実体)までたどり着き、コマンドの処理内容に基づいて展開を行う。オブジェクトテーブル及びオブジェクト・ボディもRAM1内に格納されている。
【0023】
ここで、このオブジェクトが“CopyOBJ”コマンドであった場合は、やはり同じRAM1内に保持されているコピー・オブジェクトテーブルを参照する。参照されるオブジェクトが同一バンド内(505)にあればそのコピー・オブジェクトのコピー・ソースポインタ(先頭アドレス)からテーブルに示されるサイズ情報分、またキャッシュされているオブジェクト(506)であれば、そのコピー・ソースポインタより、現在展開処理しているバンド内の位置にコピー処理を行う。なおキャッシュメモリは、ASIC内部、RAM1、RAM2のどこにあってもかまわないが、本実施例では、オブジェクトを展開するRAM2に保持するものとして説明する。
【0024】
さらに図6及び図7、図8を用いてある1バンド展開処理の流れを示すフローチャートで説明する。まず、図7は描画部内をさらにブロック図で表したものである。702はアプリケーション・リスト解析部である。アプリケーション・リストの準備が完了してCPUによって描画部に起動がかかると、アプリケーション・リスト解析部は701のメモリ制御部1と通信してRAM1上のはじめのアプリケーション・リストを読み込み解析を行う。ここで、コマンドが通常にオブジェクト展開処理であった場合には、703のオブジェクト生成部に処理を依頼する。コマンドが“CopyOBJ”であった場合には、704のコピー・オブジェクトコントロール部に依頼してコピー処理を行う。705のコピー・オブジェクトIF処理部は、706のメモリ制御部2と通信してRAM2上のオブジェクトデータを読み書きする。
【0025】
図6は、本発明に関わる部分のフローチャートである。601では、アプリケーション・リスト解析部がリストの解析を行う。解析の結果602で、“Halt”コマンドであった場合には、1バンドの描画終了となる。それ以外のコマンドであれば603に進み、コマンドが“CopyOBJ”以外のコマンドであれば、604に進み、オブジェクトテーブルから実体のあるアドレス及びサイズ情報を取得して、605でオブジェクト生成部によって通常のオブジェクト展開処理を行う。展開処理が終わったら、アプリケーション・リスト解析部に対して連絡をして、次の解析を行う。
【0026】
603において、“CopyOBJ”コマンドであった場合には606に進み、コピー・オブジェクトテーブルからコピー・ソースポインタ及びサイズ情報、コピー先のオブジェクトの水平オフセット値及びライン位置情報からコピー先オブジェクトの先頭アドレスを計算して、図8のコピー・オブジェクトIF処理部の801ソース先頭アドレス、807のコピー先頭アドレス、814の水平コピー・レジスタ(オブジェクトの水横サイズ)、817のラインコピー・レジスタ(オブジェクトの縦サイズ)及び804の1ライン分のオフセット値をセットし、コピー・オブジェクトコントロール部にコピー処理を依頼する。コピー・オブジェクトコントロール部は、802のソースアドレスカウンタ及び809のコピーアドレス・カウンタへ、ソース先頭アドレス値及びコピー先頭アドレス値をロードし、水平コピー・カウンタ及びラインコピー・カウンタをリセットする。
【0027】
なお、図8の807には複数のレジスタと808のセレクタが図示されているが、これは実施例2に関する回路で、実施例1では、807のレジスタは1個、808のセレクタはない。ロードを完了すると、まず1ライン目の812のFIFOサイズ分のソースデータを読み込む(ここもリングバッファは実施例2に関わる)。読み込みが完了すると、801のセレクタをコピーアドレス・カウンタに切り替え、さらに811のI/Oを出力モードにして、今FIFOに溜め込んだデータをコピー先に書き込む。その時に、水平コピー・カウンタを必要分カウントUPして行く。
【0028】
図6のフローチャートでは607に進み、オブジェクトの横サイズ分のコピー完了を判定する。すなわち、前記水平カウンタが水平コピー・レジスタ値と一致して816の比較回路から一致信号がコントロール部に出力されるのを待つ。一致信号が立たないうちは、608のコピー処理を行い、609の水平コピー・カウンタをカウントUPする。一致信号が立った場合には610に進み、水平コピー・カウンタを再びリセットして611に進み、オブジェクトの縦サイズ分のコピー完了を判定する。
【0029】
すなわち、前記ラインコピー・カウンタがラインコピー・レジスタ値と一致して819の比較回路から一致信号がコントロール部に出力されるのを待つ。一致信号が立たなければ612に進み、ラインコピー・レジスタをカウントUPして、さらに805で1ライン分のオフセット値を足し込んだ値を次のラインの先頭アドレスとするために、ます806を切り替えてソース先頭アドレス・レジスタにセット、続いて803セレクタをコピー先頭アドレスに切り替えて、1ライン分のオフセット値を足し込んだ値を、810セレクタを切り替えてコピー先頭アドレス・レジスタに書き込み、再び607に戻る。ここで、ソースの先頭アドレスについて1ライン分のオフセット値を足し込むのは、同一バンド内にソースが存在する場合のみでよい。キャッシュしているソースについては、各ラインが連続して保持されているので足し込む必要はない。611で一致信号が立ったら、614に進み、ラインカウンタをリセットして、再び601に戻り次のリスト解析行う。この一連の動作を最後の“Halt”コマンドが来るまで繰り返して、1バンド分の展開処理を終了する。
【0030】
(実施例2)
実施例1では、ソースオブジェクトのコピー処理を1個のコピー先オブジェクトに対してコピーを行ったが、これは複数個のコピー先オブジェクトについて一気に行ってもよい。この場合は、ソースオブジェクトの総リード回数が減り、展開時間及びバス効率さらに向上させることができる。
【0031】
以上について、図8、図9及び図10を用いて説明する。図9は、本実施例のアプリケーション・リストである。図のようにコマンドが“CopyOBJ”であった場合、オブジェクトの基本サイズの後に、コピー先の全オブジェクトの数とバンド内オフセット値及びライン位置情報が記載されている。1バンドを描画するフローは、基本的に図6に示したものと同じである。異なるのは、アプリケーション・リスト解析部は、コピーする全てのオブジェクトの先頭アドレスを計算して、図8の807コピー先頭アドレス・レジスタにセットすること、コピー・オブジェクトコントロール部の制御において、812のリングバッファにソースのデータを保持したら、808のセレクタでコピー先頭アドレスを逐次切り替えて、コピーアドレス・カウンタにロードして書き込んで行くところである。また、縦方向には1ライン分のコピーが終了したら、各コピー先アドレスに1ライン分のオフセット値を足し込んで、810のセレクタで切り替えて、コピー先頭アドレス・レジスタに書き込む。
【0032】
また、本実施例2では、812のリングバッファは、ソースの1ライン分を持っていることを想定しているが、コピーアドレス・カウンタの値を各コピー先のオブジェクトについて保持するレジスタを持てば、リングバッファは必要最小分でもかまわない。図10では、ソースの一部分のデータを読み込んで、各コピー先のオブジェクトに逐次コピー処理を行っている様子を示した図である。
【0033】
【発明の効果】
印刷データであるビットマップイメージへの展開時間を短縮する効果がある。また、展開時間の削減によって、デグレード処理に入る可能性が低くなり、その分高画質な印刷が維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例を示すシステム図である。
【図2】バンディング処理におけるバンドとオブジェクトの位置関係を示した図である。
【図3】バンドヘッダ及びアプリケーション・リストの構造を示した図である。
【図4】同一バンド及びキャッシュ内のソースオブジェクトをバンド内の任意の場所にコピーする様子を示す図である。
【図5】RAM1内のアプリケーション・リストと(コピー)オブジェクトテーブルからオブジェクトの実体にたどり着くまでの関係を示す図である。
【図6】1バンドをオブジェクトに展開するまでのフローを示した図である。
【図7】描画部内のブロック図である。
【図8】描画部内のコピー・オブジェクトコントロール部とIF処理部の関係を示したブロック図である。
【図9】ソースオブジェクトを複数のコピー先オブジェクトへ同時にコピー処理する場合のアプリケーション・リスト構造である。
【図10】ソースオブジェクトの一部を読み出し、それを複数のコピー・オブジェクトへ書き込みを行っている様子を示した図である。
【符号の説明】
101 入力部
102 CPU(中央処理演算子)
103 ROM(リード・オンリーメモリ)
104 RAM1(ランダムアクセスメモリ)。
105 メモリ制御部1
106 描画部
108 転送部
109 RAM2
110 メモリ制御部2
111 印字部
112 制御バス1及びデータバス1
113 制御バス2及びデータバス2
【発明の属する技術分野】
本発明は印刷方法及びその装置に関し、プリンタ、FAX、コピー機などの印刷装置の分野に利用可能で、特に1ページを複数のバンドに分割して印刷するバンディング処理における印刷データの描画(展開)方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ホストより入力された1ページ分の印刷データを、複数のバンドに分割して、さらにバンド単位でCPUによって任意サイズの小領域単位に分解・圧縮されてオブジェクトと言う中間データ形式に変換した形で元データを保持し、各オブジェクトを展開する情報を線形リスト構造にして、印刷時にバンド単位で、前記線形リスト化された各オブジェクトの情報を追跡することにより、逐次展開して印刷するバンディング処理方式において、バンドの幾つかのオブジェクトにおいて、展開処理が重く(すなわち、展開時間が大きい)、それと同一オブジェクトが複数回出現する場合、転送速度に展開速度が追いつかずオーバーランを起こす可能性が高くなるか、このオーバーランの可能性を事前に計算するシステムにおいては、画質を落として予め1ページ分の展開を終了してから印刷する、デグレード処理に入る可能性が高くなる欠点があった。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−155661号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では、上記の問題点を改善するために、展開時間の重いオブジェクトに関しては、それらのオブジェクトを初回展開したメモリ上のアドレス及びサイズを記憶しておき、対象となる重いオブジェクトが2回目以降出現する場合には展開処理を行わず、初回の展開データを単純にコピーすることにより、展開時間を短縮して、オーバーランやデグレード処理が発生する頻度を低減する、印刷方法及びその装置を提案することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
1ページを幾つかのバンドに分割して印刷するバンディング処理手段、
ページ単位及びバンド単位の印刷データを小部分(以下、オブジェクトと呼ぶ)分解する手段、前記各オブジェクトに対する情報(オブジェクトを展開する場合の描画方法、メモリ上に格納されているオブジェクトの先頭アドレス、サイズ、バンド内の位置等)をリスト化(以下、アプリケーション・リストと呼ぶ)する手段、
前記アプリケーション・リストに、さらに次のアプリケーション・リストの格納される先頭アドレス情報を付加する手段(すなわち、アプリケーション・リストを線形リスト構造として保持する手段)、前記線形リスト構造であるアプリケーション・リストを順次取得して、各オブジェクトを展開する手段を有し、
前記アプリケーション・リストを作成する際に、展開時間がある基準となる時間よりも大きいオブジェクト(これをBIGオブジェクトと呼ぶことにする)を判別する手段、
ひとつのBIGオブジェクトの出現回数をカウントする手段、
あるBIGオブジェクトが同一バンドに複数存在し、そのバンド以前には出現していない場合は、そのバンドで最初に出現するBIGオブジェクトの展開されたメモリ上の先頭アドレス及びサイズを記録しておく記憶手段1、
あるBIGオブジェクトが同一バンドに存在しなく、それ以後のバンドに複数存在する場合は、そのBIGオブジェクトの初回展開したデータを別のメモリ領域にコピーしておく記憶手段2を有し、
あるBIGオブジェクトの2回目以降の出現時には、前記BIGオブジェクトの展開データを保持する記憶手段1又は2からコピーする手段を有することを特徴とする。
【0006】
なお、さらに詳細に説明すれば、本発明は下記の構成によって前記課題を解決できた。
【0007】
(1)1ページを幾つかのバンドに分割して印刷するバンディング処理手段、ページ単位及びバンド単位の印刷データを小部分(以下、オブジェクトと呼ぶ)分解する手段、前記各オブジェクトに対する情報(オブジェクトを展開する場合の描画方法、メモリ上に格納されているオブジェクトの先頭アドレス、サイズ、バンド内の位置等)をリスト化(以下、アプリケーション・リストと呼ぶ)する手段、前記アプリケーション・リストに、さらに次のアプリケーション・リストの格納される先頭アドレス情報を付加する手段(すなわち、アプリケーション・リストを線形リスト構造として保持する手段)、前記線形リスト構造であるアプリケーション・リストを順次取得して、各オブジェクトを展開する手段を有することを特徴とする印刷方法。
【0008】
(2)前記アプリケーション・リストを作成する際に、展開時間がある基準となる時間よりも大きいオブジェクト(これをBIGオブジェクトと呼ぶことにする)を判別する手段、ひとつのBIGオブジェクトの出現回数をカウントする手段、あるBIGオブジェクトが同一バンドに複数存在し、そのバンド以前には出現していない場合は、そのバンドで最初に出現するBIGオブジェクトの展開されたメモリ上の先頭アドレス及びサイズを記録しておく記憶手段1、あるBIGオブジェクトが同一バンドに存在しなく、それ以後のバンドに複数存在する場合は、そのBIGオブジェクトの初回展開したデータを別のメモリ領域にコピーしておく記憶手段2を有し、あるBIGオブジェクトの2回目以降の出現時には、前記BIGオブジェクトの展開データを保持する記憶手段1又は2からコピーする手段を有することを特徴とする前記(1)に記載の印刷方法。
【0009】
(3)1ページを幾つかのバンドに分割して印刷するバンディング処理手段、ページ単位及びバンド単位の印刷データを小部分(以下、オブジェクトと呼ぶ)分解する手段、前記各オブジェクトに対する情報(オブジェクトを展開する場合の描画方法、メモリ上に格納されているオブジェクトの先頭アドレス、サイズ、バンド内の位置等)をリスト化(以下、アプリケーション・リストと呼ぶ)する手段、前記アプリケーション・リストに、さらに次のアプリケーション・リストの格納される先頭アドレス情報を付加する手段(すなわち、アプリケーション・リストを線形リスト構造として保持する手段)、前記線形リスト構造であるアプリケーション・リストを順次取得して、各オブジェクトを展開する手段を有することを特徴とする印刷装置。
【0010】
(4)前記アプリケーション・リストを作成する際に、展開時間がある基準となる時間よりも大きいオブジェクト(これをBIGオブジェクトと呼ぶことにする)を判別する手段、ひとつのBIGオブジェクトの出現回数をカウントする手段、あるBIGオブジェクトが同一バンドに複数存在し、そのバンド以前には出現していない場合は、そのバンドで最初に出現するBIGオブジェクトの展開されたメモリ上の先頭アドレス及びサイズを記録しておく記憶手段1、あるBIGオブジェクトが同一バンドに存在しなく、それ以後のバンドに複数存在する場合は、そのBIGオブジェクトの初回展開したデータを別のメモリ領域にコピーしておく記憶手段2を有し、あるBIGオブジェクトの2回目以降の出現時には、前記BIGオブジェクトの展開データを保持する記憶手段1又は2からコピーする手段を有することを特徴とする前記(3)に記載の印刷装置。
【0011】
【作用】
描画効率を向上させ、オーバーランやデグレード処理を発生しにくくする作用がある。
【0012】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
以下、図を参照して本発明の実施例を説明する。
【0013】
図1は、本発明のシステム構成を示すものである。101はホストより印字データを取り込む入力部である。102は演算処理を行うCPU(中央処理演算子)である。103は、CPUのプログラム及びフォントデータ等を格納するROM(リード・オンリーメモリ)である。104は前記入力部より取り込まれた印字データの保存やCPUのワーク領域、ビットマップデータの描画領域として使われるRAM1(ランダムアクセスメモリ)である。106はホストからの印字データをもとにCPUがRAM上に作成したオブジェクトデータ(詳細は後述)を読み出して、展開処理及び各種描画処理を施して、印刷データであるビットマップデータを前記RAM上に作成する描画部である。112は各種制御バス1及びデータバス1を表している。105は前記112のバスに接続される全てのブロックのRAM1及びROMへのアクセスの調停及び読み込み、書き込みを制御しているメモリ制御部1である。109は通常ビットマップデータの描画領域専用として使用されるRAM2である。108はRAM1及びRAM2に描画された印刷データを、最終的な紙に印刷する111の印字部へ転送する転送部である。113は各種制御バス2及びデータバス2を表している。110は前記113のバスに接続される全てのブロックのRAM2へのアクセスの調停及び読み込み、書き込みを制御しているメモリ制御部2である。
【0014】
本発明は、描画部がRAM1上に生成されたオブジェクトデータからRAM2上に印刷データであるビットマップデータを作成する方法に関係する。
【0015】
まず、本発明が想定している描画システムについて図2及び図3を用いて説明する。ホストより入力された1ページ分の印刷データは、CPUによって任意サイズの領域単位に分解・圧縮されてオブジェクトと言う中間データ形式に変換されRAM1上に保持される。印刷時には、これらのオブジェクトデータを描画部が逐次読み出して、RAM2上に描画演算等の処理を施して部分的なビットマップデータを描画して行く。ここで、RAM2上に展開された部分的なビットマップデータもひとつのオブジェクトである。RAM2上に展開される各オブジェクトは、中間データである複数のオブジェクトから生成される場合もある。1ページをバンド単位でオブジェクトに分解することによって、バンディング処理を行う省メモリシステムを構築することが可能となる。
【0016】
図2はあるバンドの生成されるオブジェクトの主な情報を示している。生成される各オブジェクトの開始アドレスは、バンドの先頭アドレスからバンド内のライン位置及び水平方向のオフセット値から求められ、そのオブジェクトのサイズ(幅、高さ)分を描画回路が展開する。
【0017】
図3は、オブジェクトを生成するためのRAM1内に保持されるデータ構造のフォーマットを示したものである。図3の上から、バンド単位でのオブジェクト情報は、バンドヘッダとアプリケーション・リストから成る。2つ目の示されるように、バンドヘッダは、バンド開始アドレスとバンド幅から構成される。3つ目に示されるように、アプリケーション・リストは幾種類かのコマンドとオブジェクトID及び前記図2で説明したオブジェクトの基本的な情報が記載されている。
【0018】
最後に次のオブジェクトに対するアプリケーション・リストのポインタ(先頭アドレス)が基本セットとして必ず記載されている。それ以後の情報は拡張データとして、コマンドの種類に対応するさらに詳細な情報が記載されている(例えば、そのオブジェクトの圧縮方法や描画論理、バックグラウンド情報など)。
【0019】
すなわち、アプリケーション・リストは、線形リスト構造でRAM1上の任意の場所に保持される。実際の印字部へのビットマップデータの転送(以下シッピングと呼ぶ)・印刷処理は、例えば2バンドを用いて、片方のバンドがシッピング中に、もう片方のバンドにオブジェクトを展開してビットマップデータを生成する。ここで重要なことは、オブジェクトへの展開時間がシッピング時間に対してオーバーランしないことである。一般的にレーザービームプリンタは、1ページの印刷処理に入ったら途中で止めることはできない。従って、1ページ分のバンド展開時間を計算して、オーバーランする可能性が高い場合には、画質の品質を落として(デグレード処理と呼ぶことにする。例えば、諧調処理を4ビット処理から2ビット処理切り替える等)、予め1ページ分のオブジェクトを展開した後に印刷を開始する。オブジェクトの中には、一端RAM2上に描画したデータを何度も読み出して、複数回の描画演算処理を施して最終的なオブジェクトが展開される、展開時間が非常に重い性質のオブジェクトも存在する。このようなオブジェクトが多数存在する場合には前記デグレード処理に入る可能性が高くなり、印字品質が劣化する。この処理をなるべく回避するために、本発明では、そのような重いオブジェクトがそれ以後の展開される場合には、以前展開したオブジェクトをコピー処理するだけで、展開処理をしないようにすることがポイントとなる。
【0020】
図4のその状況を示している。図4のソースID0〜3までを持つオブジェクトはいずれも重いオブジェクトであり、以後何度かそのオブジェクトが現れる。その場合図4のように同じバンド内にすでに展開しているソースIDを持つオブジェクトが存在する場合に、それをコピーして、そのバンド内には存在しないが、頻繁に現れる重いオブジェクト(例えばコピーID3)ものは外部に展開してキャッシュされているオブジェクト(ソースID3)をコピーして使うようにする。このような仕組みを取り入れることによって、1ページ内に重いオブジェクトが頻繁に現れるような性質の印刷データに関しては、ビットマップデータを展開する時間を短縮することが可能となる。従って、その分デグレード処理に入りにくくし、高画質な印刷を維持できる効果が期待できる。
【0021】
図5は、RAM1内のアプリケーション・リスト及びオブジェクトテーブル、オブジェクト・ボディ(オブジェクトの実体)の関係を示した図である。501はアプリケーション・リストであり、任意のバンドのオブジェクト情報では、バンドヘッダに続いて、前記図3で説明した情報が線形リスト構造で格納されている。
【0022】
ここで通常にオブジェクトを展開する場合には、アプリケーション・リストのオブジェクトIDから502のオブジェクトテーブルに格納されるオブジェクト・ポインタを取得して、そのポインタを元に503のオブジェクト・ボディ(実体)までたどり着き、コマンドの処理内容に基づいて展開を行う。オブジェクトテーブル及びオブジェクト・ボディもRAM1内に格納されている。
【0023】
ここで、このオブジェクトが“CopyOBJ”コマンドであった場合は、やはり同じRAM1内に保持されているコピー・オブジェクトテーブルを参照する。参照されるオブジェクトが同一バンド内(505)にあればそのコピー・オブジェクトのコピー・ソースポインタ(先頭アドレス)からテーブルに示されるサイズ情報分、またキャッシュされているオブジェクト(506)であれば、そのコピー・ソースポインタより、現在展開処理しているバンド内の位置にコピー処理を行う。なおキャッシュメモリは、ASIC内部、RAM1、RAM2のどこにあってもかまわないが、本実施例では、オブジェクトを展開するRAM2に保持するものとして説明する。
【0024】
さらに図6及び図7、図8を用いてある1バンド展開処理の流れを示すフローチャートで説明する。まず、図7は描画部内をさらにブロック図で表したものである。702はアプリケーション・リスト解析部である。アプリケーション・リストの準備が完了してCPUによって描画部に起動がかかると、アプリケーション・リスト解析部は701のメモリ制御部1と通信してRAM1上のはじめのアプリケーション・リストを読み込み解析を行う。ここで、コマンドが通常にオブジェクト展開処理であった場合には、703のオブジェクト生成部に処理を依頼する。コマンドが“CopyOBJ”であった場合には、704のコピー・オブジェクトコントロール部に依頼してコピー処理を行う。705のコピー・オブジェクトIF処理部は、706のメモリ制御部2と通信してRAM2上のオブジェクトデータを読み書きする。
【0025】
図6は、本発明に関わる部分のフローチャートである。601では、アプリケーション・リスト解析部がリストの解析を行う。解析の結果602で、“Halt”コマンドであった場合には、1バンドの描画終了となる。それ以外のコマンドであれば603に進み、コマンドが“CopyOBJ”以外のコマンドであれば、604に進み、オブジェクトテーブルから実体のあるアドレス及びサイズ情報を取得して、605でオブジェクト生成部によって通常のオブジェクト展開処理を行う。展開処理が終わったら、アプリケーション・リスト解析部に対して連絡をして、次の解析を行う。
【0026】
603において、“CopyOBJ”コマンドであった場合には606に進み、コピー・オブジェクトテーブルからコピー・ソースポインタ及びサイズ情報、コピー先のオブジェクトの水平オフセット値及びライン位置情報からコピー先オブジェクトの先頭アドレスを計算して、図8のコピー・オブジェクトIF処理部の801ソース先頭アドレス、807のコピー先頭アドレス、814の水平コピー・レジスタ(オブジェクトの水横サイズ)、817のラインコピー・レジスタ(オブジェクトの縦サイズ)及び804の1ライン分のオフセット値をセットし、コピー・オブジェクトコントロール部にコピー処理を依頼する。コピー・オブジェクトコントロール部は、802のソースアドレスカウンタ及び809のコピーアドレス・カウンタへ、ソース先頭アドレス値及びコピー先頭アドレス値をロードし、水平コピー・カウンタ及びラインコピー・カウンタをリセットする。
【0027】
なお、図8の807には複数のレジスタと808のセレクタが図示されているが、これは実施例2に関する回路で、実施例1では、807のレジスタは1個、808のセレクタはない。ロードを完了すると、まず1ライン目の812のFIFOサイズ分のソースデータを読み込む(ここもリングバッファは実施例2に関わる)。読み込みが完了すると、801のセレクタをコピーアドレス・カウンタに切り替え、さらに811のI/Oを出力モードにして、今FIFOに溜め込んだデータをコピー先に書き込む。その時に、水平コピー・カウンタを必要分カウントUPして行く。
【0028】
図6のフローチャートでは607に進み、オブジェクトの横サイズ分のコピー完了を判定する。すなわち、前記水平カウンタが水平コピー・レジスタ値と一致して816の比較回路から一致信号がコントロール部に出力されるのを待つ。一致信号が立たないうちは、608のコピー処理を行い、609の水平コピー・カウンタをカウントUPする。一致信号が立った場合には610に進み、水平コピー・カウンタを再びリセットして611に進み、オブジェクトの縦サイズ分のコピー完了を判定する。
【0029】
すなわち、前記ラインコピー・カウンタがラインコピー・レジスタ値と一致して819の比較回路から一致信号がコントロール部に出力されるのを待つ。一致信号が立たなければ612に進み、ラインコピー・レジスタをカウントUPして、さらに805で1ライン分のオフセット値を足し込んだ値を次のラインの先頭アドレスとするために、ます806を切り替えてソース先頭アドレス・レジスタにセット、続いて803セレクタをコピー先頭アドレスに切り替えて、1ライン分のオフセット値を足し込んだ値を、810セレクタを切り替えてコピー先頭アドレス・レジスタに書き込み、再び607に戻る。ここで、ソースの先頭アドレスについて1ライン分のオフセット値を足し込むのは、同一バンド内にソースが存在する場合のみでよい。キャッシュしているソースについては、各ラインが連続して保持されているので足し込む必要はない。611で一致信号が立ったら、614に進み、ラインカウンタをリセットして、再び601に戻り次のリスト解析行う。この一連の動作を最後の“Halt”コマンドが来るまで繰り返して、1バンド分の展開処理を終了する。
【0030】
(実施例2)
実施例1では、ソースオブジェクトのコピー処理を1個のコピー先オブジェクトに対してコピーを行ったが、これは複数個のコピー先オブジェクトについて一気に行ってもよい。この場合は、ソースオブジェクトの総リード回数が減り、展開時間及びバス効率さらに向上させることができる。
【0031】
以上について、図8、図9及び図10を用いて説明する。図9は、本実施例のアプリケーション・リストである。図のようにコマンドが“CopyOBJ”であった場合、オブジェクトの基本サイズの後に、コピー先の全オブジェクトの数とバンド内オフセット値及びライン位置情報が記載されている。1バンドを描画するフローは、基本的に図6に示したものと同じである。異なるのは、アプリケーション・リスト解析部は、コピーする全てのオブジェクトの先頭アドレスを計算して、図8の807コピー先頭アドレス・レジスタにセットすること、コピー・オブジェクトコントロール部の制御において、812のリングバッファにソースのデータを保持したら、808のセレクタでコピー先頭アドレスを逐次切り替えて、コピーアドレス・カウンタにロードして書き込んで行くところである。また、縦方向には1ライン分のコピーが終了したら、各コピー先アドレスに1ライン分のオフセット値を足し込んで、810のセレクタで切り替えて、コピー先頭アドレス・レジスタに書き込む。
【0032】
また、本実施例2では、812のリングバッファは、ソースの1ライン分を持っていることを想定しているが、コピーアドレス・カウンタの値を各コピー先のオブジェクトについて保持するレジスタを持てば、リングバッファは必要最小分でもかまわない。図10では、ソースの一部分のデータを読み込んで、各コピー先のオブジェクトに逐次コピー処理を行っている様子を示した図である。
【0033】
【発明の効果】
印刷データであるビットマップイメージへの展開時間を短縮する効果がある。また、展開時間の削減によって、デグレード処理に入る可能性が低くなり、その分高画質な印刷が維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例を示すシステム図である。
【図2】バンディング処理におけるバンドとオブジェクトの位置関係を示した図である。
【図3】バンドヘッダ及びアプリケーション・リストの構造を示した図である。
【図4】同一バンド及びキャッシュ内のソースオブジェクトをバンド内の任意の場所にコピーする様子を示す図である。
【図5】RAM1内のアプリケーション・リストと(コピー)オブジェクトテーブルからオブジェクトの実体にたどり着くまでの関係を示す図である。
【図6】1バンドをオブジェクトに展開するまでのフローを示した図である。
【図7】描画部内のブロック図である。
【図8】描画部内のコピー・オブジェクトコントロール部とIF処理部の関係を示したブロック図である。
【図9】ソースオブジェクトを複数のコピー先オブジェクトへ同時にコピー処理する場合のアプリケーション・リスト構造である。
【図10】ソースオブジェクトの一部を読み出し、それを複数のコピー・オブジェクトへ書き込みを行っている様子を示した図である。
【符号の説明】
101 入力部
102 CPU(中央処理演算子)
103 ROM(リード・オンリーメモリ)
104 RAM1(ランダムアクセスメモリ)。
105 メモリ制御部1
106 描画部
108 転送部
109 RAM2
110 メモリ制御部2
111 印字部
112 制御バス1及びデータバス1
113 制御バス2及びデータバス2
Claims (4)
- 1ページを幾つかのバンドに分割して印刷するバンディング処理手段、
ページ単位及びバンド単位の印刷データを小部分(以下、オブジェクトと呼ぶ)分解する手段、前記各オブジェクトに対する情報(オブジェクトを展開する場合の描画方法、メモリ上に格納されているオブジェクトの先頭アドレス、サイズ、バンド内の位置等)をリスト化(以下、アプリケーション・リストと呼ぶ)する手段、
前記アプリケーション・リストに、さらに次のアプリケーション・リストの格納される先頭アドレス情報を付加する手段(すなわち、アプリケーション・リストを線形リスト構造として保持する手段)、前記線形リスト構造であるアプリケーション・リストを順次取得して、各オブジェクトを展開する手段を有することを特徴とする印刷方法。 - 前記アプリケーション・リストを作成する際に、展開時間がある基準となる時間よりも大きいオブジェクト(これをBIGオブジェクトと呼ぶことにする)を判別する手段、
ひとつのBIGオブジェクトの出現回数をカウントする手段、
あるBIGオブジェクトが同一バンドに複数存在し、そのバンド以前には出現していない場合は、そのバンドで最初に出現するBIGオブジェクトの展開されたメモリ上の先頭アドレス及びサイズを記録しておく記憶手段1、
あるBIGオブジェクトが同一バンドに存在しなく、それ以後のバンドに複数存在する場合は、そのBIGオブジェクトの初回展開したデータを別のメモリ領域にコピーしておく記憶手段2を有し、
あるBIGオブジェクトの2回目以降の出現時には、前記BIGオブジェクトの展開データを保持する記憶手段1又は2からコピーする手段を有することを特徴とする請求項1に記載の印刷方法。 - 1ページを幾つかのバンドに分割して印刷するバンディング処理手段、
ページ単位及びバンド単位の印刷データを小部分(以下、オブジェクトと呼ぶ)分解する手段、前記各オブジェクトに対する情報(オブジェクトを展開する場合の描画方法、メモリ上に格納されているオブジェクトの先頭アドレス、サイズ、バンド内の位置等)をリスト化(以下、アプリケーション・リストと呼ぶ)する手段、
前記アプリケーション・リストに、さらに次のアプリケーション・リストの格納される先頭アドレス情報を付加する手段(すなわち、アプリケーション・リストを線形リスト構造として保持する手段)、前記線形リスト構造であるアプリケーション・リストを順次取得して、各オブジェクトを展開する手段を有することを特徴とする印刷装置。 - 前記アプリケーション・リストを作成する際に、展開時間がある基準となる時間よりも大きいオブジェクト(これをBIGオブジェクトと呼ぶことにする)を判別する手段、
ひとつのBIGオブジェクトの出現回数をカウントする手段、
あるBIGオブジェクトが同一バンドに複数存在し、そのバンド以前には出現していない場合は、そのバンドで最初に出現するBIGオブジェクトの展開されたメモリ上の先頭アドレス及びサイズを記録しておく記憶手段1、
あるBIGオブジェクトが同一バンドに存在しなく、それ以後のバンドに複数存在する場合は、そのBIGオブジェクトの初回展開したデータを別のメモリ領域にコピーしておく記憶手段2を有し、
あるBIGオブジェクトの2回目以降の出現時には、前記BIGオブジェクトの展開データを保持する記憶手段1又は2からコピーする手段を有することを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003137259A JP2004338213A (ja) | 2003-05-15 | 2003-05-15 | 印刷方法及びその装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007290257A (ja) * | 2006-04-25 | 2007-11-08 | Canon Inc | 画像形成装置及び画像形成方法 |
JP2015080936A (ja) * | 2013-10-24 | 2015-04-27 | 理想科学工業株式会社 | 画像処理装置 |
-
2003
- 2003-05-15 JP JP2003137259A patent/JP2004338213A/ja not_active Withdrawn
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