JP2004337460A - 超音波画像処理装置 - Google Patents

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純一 市川
Masayoshi Abe
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Abstract

【課題】内視鏡画像との対比がし易い超音波画像を表示できる超音波画像処理装置を提供する。
【解決手段】超音波の送受信により得られたエコーデータにより3次元座標系(X,Y,Z)上で体腔内の内壁面等の関心領域Rを表示角度(視野角)を変更可能に表示すると共に、関心領域Rの凹凸具合を陰影を付けてより視認し易くするために光源31を、この関心領域Rを表示する際に用いる3次元座標系(X,Y,Z)上で設定することにより、内視鏡画像の場合との対比をし易くした。
【選択図】図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、検査対象物に超音波を送受して超音波画像を得るための画像処理を行う超音波画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、超音波診断装置は、医療用分野及び工業用分野において、広く用いられる。超音波診断装置は、超音波を検査対象物に送受信することにより、検査対象物内を非侵襲的に診断するものである。
【0003】
超音波診断装置は、超音波の走査により得られる画像が2次元画像となる。このため、超音波診断装置は、ユーザに対してより診断し易い画像を提供するために、2次元画像から3次元画像を構築する超音波画像処理装置と組み合わせて使用される場合がある。
体腔内の内壁面等を3次元画像で表示した例として、例えば特開2002−306482号公報の図17がある。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−306482号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来では体腔内の内壁面等を3次元画像で表示する場合、ユーザが光源の位置を指定して、その指定された位置の光源からの光の当たり具合に応じて内壁面等を3次元的に表示していた。
この場合には、3次元画像を回転したり、移動したりして、光源の位置と相対的に変化すると、内壁面等の画像の表示状態が変化する。
【0006】
超音波画像は内視鏡画像の補助的な診断に利用される場合がしばしばあり、そのような場合、内視鏡画像との対比をし易い状態へと、超音波画像の方を回転や移動等することが行われる。
【0007】
しかしながら、上記のように従来例では、回転等により、光の当たり具合が変化するため、最初にユーザが光源の位置を適切に指定或いは設定しても、対比をし易い状態に設定した状態では、光源からの光の当たり具合が変化し、内視鏡画像における光源による照明状態と異なる状態になってしまう。そのように異なる照明状態では、対比がし難くなるため、通常はユーザは再度超音波画像における光源の位置の再設定等を行う必要があった。
【0008】
(発明の目的)
本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので、内視鏡画像との対比がし易い超音波画像を表示できる超音波画像処理装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
検査対象物に対して3次元領域を走査するように超音波を送受信し、得られた3次元断層像のエコーデータを用いて前記検査対象物の3次元超音波画像を表示する超音波画像処理装置において、
前記表示される3次元超音波画像の表示角度を調整する画像表示角度調整手段と、及び
前記調整される3次元超音波画像の表示角度に追従して移動すると共に前記3次元超音波画像の凹凸具合を光の陰影により表示させる光源と、
を備えることにより、内視鏡画像との対比がし易い3次元超音波画像を表示できるようにしている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1ないし図11は本発明の1実施の形態に係り、図1は1実施の形態を備えた超音波診断装置の全体構成を示し、図2は2次元画像と3次元画像を得るための超音波走査の様子を示し、図3は図2の動作からラジアル画像等が得られる様子を示し、図4は4つの表示エリアに2次元画像と3次元画像を同時に表示した表示例を示し、図5は図4とは異なるレイアウトでの2次元画像と3次元画像を同時に表示した表示例を示し、図6は光源を3次元画像の座標系上で設定する様子を示し、図7は図6による光源の位置設定により3次元画像の表示角度等を変更した場合の3次元画像の表示例を示し、図8は3次元画像の壁面を任意の色で着色表示できるようにした設定画面例を示し、図9は色フィルタを用いてない場合と色フィルタを用いた場合の3次元画像の表示例を示し、図10は輝度値が高い部分には白成分を付加することにより生体に近い質感で表示する場合の処理手順を示し、図11は図10による処理を行わない場合と行った場合の画像表示例を示す。
【0011】
図1に示すように本発明の1実施の形態を備えた超音波診断装置1は、超音波の送受波を行う超音波プローブ2と、この超音波プローブ2と接続され、超音波プローブ2により得られるエコー信号に対して信号処理して超音波断層像の表示を行う超音波観測装置3と、この超音波観測装置3で得られたエコーデータを基に各種画像処理を行う超音波画像処理装置本体(以下、画像処理装置本体と略記)4と、この画像処理装置本体4と接続され、超音波断層像及び3次元画像を表示するモニタ5とを有している。
【0012】
超音波プローブ2は、細長のプローブ挿入部6を有し、このプローブ挿入部6の先端側には超音波を送受波する超音波振動子7が内蔵され、超音波振動子7はプローブ挿入部6内に挿通されたフレキシブルシャフト8の先端に取り付けられている。
【0013】
また、プローブ挿入部6の後端の把持部内には駆動部9が内蔵され、この駆動部9を構成する図示しない第1モータを回転することにより、超音波振動子7は回転駆動され、超音波を放射状に順次出射する。また、駆動部9内の図示しない第2モータを回転することにより、フレキシブルシャフト8はプローブ挿入部6の軸方向(長手方向で例えばZ軸方向とする)に移動され、従って超音波振動子7により出射される超音波をZ軸方向にリニア走査することができる。
【0014】
また、超音波観測装置3とケーブル11により接続される画像処理装置本体4は、ケーブル11と接続されるネットワークインタフェース(I/Fと略記)12と、断層像及び3次元画像を生成する画像処理や、多重エコーの除去処理等を行うCPU13と、CPU13により画像処理のワークエリアとして使用されたり、画像処理に必要なデータの一時格納などに利用されるメモリ14と、CPU13が行う画像処理のプログラムデータや画像データが記録されるハードディスク装置(HDDと略記)15と、モニタ5に表示される画像データが一時格納されるフレームメモリ16と、画像データの記録を再現可能に保存(記録)する大容量の記録手段としてのDVD−RAM17及び光磁気ディスク装置(MODと略記)18とのインタフェース(I/F)としてのスカジI/S(SCSII/Fと略記)19と、入力デバイスとして操作指示や選択を行うトラックボール21及び操作指示や選択の他にコマンドやデータ入力を行うキーボード22に対するI/Fとしての入力デバイスI/F23とを内蔵し、ネットワークI/F12、CPU13、メモリ14、HDD15、フレームメモリ16、SCSII/F18、入力デバイスI/F21はバス24により接続され、データを転送可能になっている。
【0015】
なお、DVD−RAM17及びMOD18をUSBやイーサネッット(R)を介して接続しても良い。
なお、画像処理装置本体4と、モニタ5と、DVD−RAM17と、MOD18と、トラックボール21及びキーボード22とで画像処理装置が構成される。
本実施の形態では、プログラムは例えばMOD18に着脱される光磁気ディスク(MOと略記)25に格納される。このMO25をMOD18に挿入し、このプログラムをインストールする作業により、HDD15にそのプログラムが実行形式で格納されるようになる。
【0016】
MO25の代わりに、CD−ROM等の他の記録媒体にプログラムを格納しても良い。インストールした後は、CPU13はHDD15からプログラムを読み出してそのプログラムに沿った処理を行うようになる。
【0017】
上述のように駆動部9には、第1モータと第2モータとを設けてあるので、第1モータと第2モータとを同期させて同時に回転駆動させることによって、超音波を出射して3次元領域を走査し、Z軸方向の座標位置が少しづつ異なる断層像を多数得ることができ、これらの断層像から3次元画像を構築することができる。
【0018】
図2はその概略の動作を示す。プローブ挿入部6内の(フレキシブルシャフト8の先端の)超音波振動子7をZ方向に移動しながら回転駆動して超音波をZ軸に直交する方向に放射状に検査対象物側に送波し、検査対象物側の音響インピーダンスの変化部分で反射された反射超音波を受波して超音波振動子7で電気信号に変換され、超音波観測装置3内部で増幅等された後検波され、さらにA/D変換されてデジタルのエコーデータ(音線データ)となり超音波観測装置3内部のメモリ等に一時格納される。
【0019】
この場合、超音波振動子7が1回転するまでに超音波を放射状に送受波する本数を多くする(例えば512本)ことにより、得られる多数の音線データからプローブ挿入部6の軸方向(つまりZ軸方向)にほぼ垂直な断面の2次元超音波画像(以下、ラジアル画像と記す)Grを生成することができる。
【0020】
超音波振動子7は、Z方向にPaからPcの位置まで、所定のピッチ単位でリニア状に移動される。その結果、超音波観測装置3を経て画像処理装置本体4のHDD15には番号N1からNn番目までの、所定のピッチ毎のラジアル画像Grが格納される。
【0021】
得られたラジアル画像Grはメモリ14に転送され、そのメモリ空間には図3の如く格納され、さらにメモリ空間からラジアル画像Grを横から見た(垂直)リニア画像Gvlのデータが読み出され、CPU13は間を補間してフレームメモリ16に転送し、モニタ5にラジアル画像Gr及び対応するリニア画像Gvlを表示することができる。
【0022】
また、図3に示すラジアル画像Grから3次元画像Gsを生成し、例えば図4に示すように、モニタ5の表示部には4つの画像表示エリア(具体的には、ラジアル画像表示エリア、垂直リニア画像表示エリア、水平リニア画像表示エリア、3次元画像表示エリア)にそれぞれラジアル画像Gr、垂直リニア画像Gvl、(右側から見た)水平リニア画像Ghl、3次元画像Gsとを表示する。
【0023】
この場合、ラジアル画像Gr上に設定したカットラインY1、X1をトラックボール21で移動すると、それに対応して垂直リニア画像Gvlと、水平リニア画像Ghlとが更新して表示される。つまり、ラジアル画像Grに表示されたカットラインY1の位置に対応した垂直リニア画像Gvlが表示され、カットラインX1の位置に対応した水平リニア画像Ghlが表示される。
【0024】
また、3次元画像表示エリアにはカットラインY1、X1に対応した切断面M1,M2で3次元画像Gsが表示される。
また、垂直リニア画像Gvl上で、或いは水平リニア画像Ghl上で、カットラインZ1を移動すると、ラジアル画像Gr及び3次元画像Gsの手前側のラジアル画像部分が更新される。
なお、カットラインを移動させる入力手段としてトラックボール21を例示したが、マウス、ジョイスティック、トラックパッド、カーソルキーなどを用いても良い。
【0025】
カットラインY1,X1や切断面M1、M2はユーザの操作で位置を変更することが可能であり、CPU13は変更された位置に対応したラジアル画像Gr、リニア画像Gvl、Ghl、3次元画像Gsを生成する処理を行い、モニタ5にはそれらの画像が表示される。
【0026】
また、本実施の形態では、表示のレイアウトを変更して表示できるようにしている。つまり、図4に示すレイアウトと図5に示すレイアウトを切り替えて(選択して)表示できるようにしており、ユーザは自由に図4のレイアウトと図5のレイアウトを選択できる。
【0027】
図5に示す画像表示のレイアウトは、図4における左側のラジアル画像Grと垂直リニア画像Gvlとの上下の表示位置を入れ替え、さらに右側の水平リニア画像Ghlと3次元画像Gsとの上下の表示位置を入れ替えたレイアウトにしている。なお、図5における3次元画像Gsの表示例では、多重エコー部分を除去して内壁面の状態を分かり易く表示するようにしている。この場合、多重エコーの全部を除去しないで、始点位置での多重エコーを残して表示することにより、リニア走査方向を分かり易くしている。
【0028】
本実施の形態では、以下に説明するように画像処理装置本体4のCPU13はトラックボール21による表示角度の変更指示に応じて3次元超音波画像Gsの表示角度を変更(調整)して表示する画像表示角度調整手段と、3次元画像Gs中の内壁面等の関心領域における凹凸を陰影を付けて表示させるために、仮想的に設定される関心領域表示用ペインティング光の発生源としての光源との機能を持つようにしている。
【0029】
具体的には、本実施の形態では図6に模式的に示すように、体腔内の内壁面等の関心領域Rを3次元画像で表示する場合、その3次元画像の表示角度を、その表示に使用される3次元座標系(X,Y,Z)上において、ユーザによる操作入力で自由に設定(調整)できるようにしている。
【0030】
この調整方法は、例えば上述した特開2002−306482号公報の図5のフローチャート等に記載されているようにマウス等を用いた操作により行うことができる。
【0031】
また、本実施の形態では、内壁面等の関心領域Rの表示に使用される関心領域用の3次元座標系(X,Y,Z)において、その凹凸の様子をより視認し易いようにするため、陰影を付けて表示するために仮想的に設定されるペインティング用の光源31の3次元位置をトラックボール21等で指定(設定)できるようにしている。
【0032】
そして、CPU13はこの光源31から光が当たる(関心領域Rにおける)部分は着色表示する場合の輝度レベルを高く表示し、凹部のために光が当たらない部分はその着色する色の輝度レベルを下げて陰が形成される如くに表示されるように描画処理することによって、関心領域Rをより立体的に視認し易くしている。
【0033】
本実施の形態では、光源31の設定位置を、関心領域Rを描画する際の3次元座標系(X,Y,Z)上に設定するようにすることにより、関心領域Rを回転や移動等で変化させても、関心領域Rの変化に応じて光源31の位置もそれに追随して変化するようにしている。
【0034】
例えば図7(A)は図6の場合とほぼ同様に、光源31の3次元位置は画面の斜め左下側に設定されており、この状態から例えば斜め左上方向に向かう軸(超音波プローブ2のフレキシブルシャフトの軸)の周りで反時計回り方向に数10度程度、回転した場合した場合には図7(B)のような3次元画像となる。
【0035】
この場合においても、光源の位置もその回転に伴って回転移動することになり、関心領域Rに対して設定された光源31の相対的な位置は変化しない(より厳密には、表示されている3次元画像中における関心領域と光源31との相対位置は一定に保たれる)。
【0036】
従って、内視鏡画像を得る場合における患部等の(関心領域に対応する)関心部位と、その関心部位に対して照明を行う内視鏡先端の照明窓の位置との相対的な位置に近似するように、超音波3次元画像においても関心領域Rに対して光源31の位置を設定すれば、対比がし易い状態に設定できると共に、その対比がし易い状態を維持することができる。
【0037】
これに対して、従来例では3次元超音波画像を表示する際の3次元座標系(X,Y,Z)上でなく、ワールド座標系に固定されていたため、内視鏡画像と対比し易い状態に3次元超音波画像を表示しようとして表示角度(視野角)を変更したり、回転等した場合には、3次元超音波画像(中の関心領域R)に対して光源31が別の座標系上で設定されているため、3次元超音波画像(中の関心領域R)に対して光源31が追随しないので、陰影状態等が大きく変化してしまったり、逆に陰影が殆ど変化しないう等の不自然な事態が発生する。
【0038】
このため、従来例では光源31の位置の再調整等が必要となり、内視鏡画像との対比がし易い状態に設定するのに手間がかかるが、本実施の形態では同じ座標系上で設定するようにしているので、3次元超音波画像(中の関心領域R)側を変化させるとその変化に光源31も追随し、内視鏡画像との対比がし易い状態に簡単に設定できる。従って、両画像との対比がし易い状態に簡単にできるので、操作性を向上できる。
【0039】
また、本実施の形態では、超音波データにより構築される3次元画像の内壁面等を、任意の色で着色できるようにしている。この場合における色の設定画面を図8に示す。
【0040】
図8に示すように任意の色で着色できるように色の設定を行うカラーパレットを用意し、この場合の着色する色を単数はもとより、複数指定することにより、それらを混色して任意の色で着色することができるようにしている。
【0041】
このようにユーザは、3次元画像における壁面等を任意の色で着色できるので、生体の持つ生々しさを反映した3次元画像で表示することができる。このため、従来例におけるモノクロのグレースケールで表現されていたために病変部等の内壁面が識別し難く、生体の持つ生々しさに欠ける画像であった欠点を軽減ないしは解消することができる。
【0042】
また、本実施の形態において、さらに指定した色のフィルタをかけることにより、表示位置を変えることなく、リアル感と輝度調整が可能となるようにしても良い。
【0043】
図9(A)は3次元画像を示し、これに例えば肌色の色フィルタをかけることにより、図9(B)に示すように輝度等を変更した状態の3次元画像にすることができる。図9(B)の場合には画像全体に色フィルタをかけたが、その一部にのみ色フィルタをかけるようにしても良い。
【0044】
つまり、図9(C)に示す3次元画像に対して、例えばその中央付近の一部に色フィルタをかけることにより、図9(D)のような3次元画像となり、色フィルタをかけた部分の輝度を変更したり、よりリアル感のある画像に調整ができる場合がある。
【0045】
また、本実施の形態では、3次元画像の壁面色の描画方法について、上述したように指定した色で着色できるようにしているが、さらに単に指定色で、その輝度を変化させるだけでなく、指定された値を超える輝度の画素に対しては白成分を加算して描画を行うことにより、生体の壁面による質感をよりリアル感がある状態で描画した表示画像が得られるようにしている。
【0046】
図10はこの場合における処理のフローチャートを示す。
描画の処理が開始すると、最初のステップS1で描画する際の指定色、白成分を加算する場合のしきい値となる指定値の設定(指定)を行う。この設定を行わないでデフォルト値(標準設定)で行うようにしても良い。
【0047】
次のステップS2で描画する画素が存在するかの判断を行う。そして、描画する画素が存在しない場合には、この処理を終了し、描画する画素が存在すると、次のステップS3に進む。
【0048】
ステップS3では、画素の輝度(0.0〜1.0)が指定値を越えるかの判断を行う。つまり、
画素の輝度(0.0〜1.0)>指定値
かの判断を行う。
【0049】
そして、指定値を越えない場合にはステップS5に移り、ステップS1で設定した指定色で描画の処理を行い、ステップS2に戻り、次の画素で同様の処理を行う。
【0050】
一方、ステップS3の判断において、指定値を越える場合には次のステップS4に進み、このステップS4で画素値のRGB成分夫々に、255×画素値の輝度(0.0〜1.0)を加算したものを指定色に付加する。ここで、最大輝度値に相当する255は8ビットの場合の例で示している。
【0051】
換言すると、指定値を越えると、指定色に白成分を付加したものが指定色とみなされることになる。なお、輝度の値が最大輝度値255を越えたならば、その値を255とする。
【0052】
そして、次のステップS5で、白成分が付加された指定色で画素の描画が行われる。
このようにして3次元画像における壁面をユーザが指定した指定色で、かつその輝度が高い部分は白成分を付加するようにして、表示されることになる。
【0053】
図11(A)は、壁面を単に肌色に近い指定色で着色して表示した3次元画像であり、この3次元画像に対して図10に示した処理を施して描画した場合の3次元画像は図11(B)のようになる。
【0054】
図11(B)の3次元画像は、図11(A)の3次元画像に比べて、輝度の高い部分が指定色から白っぽくなるように描画されるようになるので、生体の持つ生々しさをよりリアルに表現できる描画法或いは表示法となる。
【0055】
換言すると、光学画像における反射量が大きい輝度が高くなる部分は、一般的に白っぽくなるのに対し、超音波画像における反射量が大きくてその輝度が高くなる部分も同様に白っぽくなるように描画することにより、内視鏡画像等の光学画像の場合と同様に対比がし易く、かつユーザによってより自然に受け入れ易く、診断に適した超音波画像を提供できる。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、3次元超音波画像を表示する座標系上で光源の位置を設定するようにしているので、内視鏡画像との対比をし易い状態となるように移動や回転等を行っても光源の位置は追随するので、光源の位置の再調整等の手間を少なくでき、簡単に対比がし易い状態に設定できる。
特に体腔内で得られた超音波画像に適用すると、光学内視鏡と同等の画像を得ることができて超音波画像と光学内視鏡画像の対比が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施の形態を備えた超音波診断装置の全体構成を示すブロック図。
【図2】2次元画像と3次元画像を得るための超音波走査の様子を示す説明図。
【図3】図2の動作からラジアル画像等が得られる様子を示す図。
【図4】4つの表示エリアに2次元画像と3次元画像を同時に表示した表示例を示す図。
【図5】図4とは異なるレイアウトでの2次元画像と3次元画像を同時に表示した表示例を示す図。
【図6】光源を3次元画像を表示する座標系上で設定する様子を示す図。
【図7】図6による光源の位置設定により3次元画像の表示角度等を変更した場合の3次元画像の表示例を示す図。
【図8】3次元画像の壁面を任意の色で着色表示できるようにした設定画面例を示す図。
【図9】色フィルタを用いてない場合と色フィルタを用いた場合の3次元画像の表示例を示す図。
【図10】輝度値が高い部分には白成分を付加することにより生体に近い質感で表示する場合の処理手順を示すフローチャート図。
【図11】図10による処理を行わない場合と行った場合の画像表示例を示す図。
【符号の説明】
1…超音波診断装置
2…超音波プローブ
3…超音波観測装置
4…画像処理装置本体
5…モニタ
6…プローブ挿入部
7…超音波振動子
8…フレキシブルシャフト
9…駆動部
13…CPU
14…メモリ
15…HDD
16…フレームメモリ
17…DVD−RAM
18…MOD
19…SCSII/F
21…トラックボール
22…キーボード
25…MO

Claims (2)

  1. 検査対象物に対して3次元領域を走査するように超音波を送受信し、得られた3次元断層像のエコーデータを用いて前記検査対象物の3次元超音波画像を表示する超音波画像処理装置において、
    前記表示される3次元超音波画像の表示角度を調整する画像表示角度調整手段と、及び
    前記調整される3次元超音波画像の表示角度に追従して移動すると共に前記3次元超音波画像の凹凸を表示させる光源と、
    を備えることを特徴とする超音波画像処理装置。
  2. 前記光源と、前記表示される3次元超音波画像中の検査対象物との相対位置は一定であることを特徴とする請求項1に記載の超音波画像処理装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006223366A (ja) * 2005-02-15 2006-08-31 Shiseido Co Ltd 肌の凹凸状態を評価・模擬するシミュレーション装置及びシミュレーション方法

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