JP2004337254A - Game machine - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ機やスロットマシンに代表される遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、パチンコ機等の遊技機では、様々なバリエーションの変動表示ゲームが行われるものが主流である。この変動表示ゲームでは、表示装置(例えば、LCD)に複数個の図柄を表示し、所定の遊技条件に基づいて内部的に大当たりの付与抽選を行うと共に、その内部抽選の抽選結果に基づいて複数個の図柄をスクロールして変動させるものである。そして、抽選の結果、大当たりを付与する抽選結果が導出された場合には、表示装置における図柄のスクロールが停止した際に(所定の停止位置において)、停止図柄が予め定められた組み合わせを表示し、遊技の状態を遊技者にとって有利な状態とするものである。
【0003】
また、この種の遊技機において、遊技者の意志に応じて、表示装置の表示内容等の演出を変更可能に構成された遊技機がある。この遊技機では、複数の遊技パターンを設け、そのいずれかの遊技パターンを遊技者が所定条件下で選択することによって、その遊技パターンに則した遊技が行われるように構成されている。
【0004】
しかしながら、このような遊技機では、表示内容等の演出が変更されるのみであり、大当たりの発生確率は一定のままであった。よって、例えば、長時間の遊技を行うことができる遊技者に比べて、短時間しか遊技ができない遊技者は、遊技の醍醐味である大当たりが付与され難いと判断して、短時間の遊技を行わずに遊技を敬遠してしまうという問題点があった。
【0005】
そこで、その問題点を解決するために、遊技者に意志に応じて、大当たりの発生確率とその大当たりにおいて付与される遊技価値とを変更可能に構成した遊技機が提唱されている。この遊技機では、遊技者によって操作可能な入力手段(例えば、ボタン等)を設け、その入力手段における遊技者の操作態様に応じて、その遊技機における大当たりの発生確率とその大当たりにおいて付与される遊技価値とを変更可能に構成されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平08−280898号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この遊技機において、遊技者によって大当たりの発生確率と付与される遊技価値とを変更しても、大当たり時に現出する図柄の表示パターンが確率変更前と同一の表示パターンのままであった。このため、遊技者は、実際に発生した大当たりの発生頻度のみによって自ら設定した大当たりの発生確率を認識していた。よって、例えば、内部抽選の抽選結果如何によっては、設定した確率を大幅に越えても大当たりが発生しない場合がある。このような現象が発生してしまうと、遊技者は、公正に内部抽選されたにもかかわらず、設定した確率に応じた大当たりが付与されないことに対して被害妄想に陥ってしまい、例えば、遊技場が遠隔操作等の不正行為を行って非公正な抽選によって大当たりの発生を抑制していると考え、遊技機を配設している遊技場に対して不信感を抱いてしまっていた。また、このような疑惑が発生してしまうと、遊技者は、その遊技場で遊技を行わなくなるばかりか、公然と遊技場又は遊技機メーカーの批判等を行って、有らぬ疑いをかけられた遊技場又は遊技機メーカーに多大な損害を与えてしまう恐れがあるという問題点があった。
【0008】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、遊技者の意志に応じて遊技価値の付与確率を変更可能に構成すると共に、その変更内容を遊技者に明確に示唆することができる遊技機を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、識別情報等を表示する表示装置と、その表示装置に現出される識別情報を記憶する情報記憶手段と、その情報記憶手段に記憶される前記識別情報を用いた動的表示の動的パターンを記憶するパターン記憶手段と、始動条件の成立を検出する検出手段と、その検出手段によって前記始動条件の成立が検出された場合に遊技者にとって有利な遊技価値の付与抽選を行う抽選手段と、その抽選手段による抽選結果に基づいて前記パターン記憶手段に記憶される前記動的表示の動的パターンを選定するパターン選定手段と、そのパターン選定手段によって選定された前記動的表示を前記表示装置に行わせる動的実行手段と、前記抽選手段によって遊技価値を付与する抽選結果が導出された場合に前記表示装置に前記識別情報の予め定めた第1表示結果を現出させると共に遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる遊技価値付与手段とを備えており、遊技者によって操作可能な入力手段と、その入力手段の操作態様を記憶する入力記憶手段と、所定条件が成立した場合に、前記入力記憶手段に記憶される情報に基づいて、前記抽選手段による前記特別遊技状態の発生確率を変更する確率変更手段とを備え、前記遊技価値付与手段は、前記確率変更手段によって変更された前記抽選手段による前記特別遊技状態の発生確率に応じて、遊技者にとって異なる有利な遊技価値を付与するように構成されており、前記動的実行手段は、前記確率変更手段によって前記抽選手段による前記特別遊技状態の発生確率が変更された場合において、前記抽選手段により前記特別遊技状態を発生させる抽選結果が導出されたとき、前記表示装置に、前記識別情報の第1表示結果又は該第1表示結果とは異なる前記識別情報の予め定めた第2表示結果のいずれかを現出させるように構成されている。なお、所定条件とは、例えば、特別遊技状態中又は特別遊技状態の終了直後や、所定時間が経過した場合等が例示される。
【0010】
【発明の効果】本発明の遊技機によれば、動的実行手段は、確率変更手段によって抽選手段による特別遊技状態の発生確率が変更された場合において、抽選手段により特別遊技状態を発生させる抽選結果が導出されたとき、表示装置に、識別情報の第1表示結果又は該第1表示結果とは異なる識別情報の予め定めた第2表示結果のいずれかを現出させるように構成されている。よって、遊技者は、確率変更手段によって抽選手段による特別遊技状態の発生確率を変更した場合において、特別遊技状態が発生するときに識別情報の第1表示結果と異なる第2表示結果が現出することで、確率変更手段によって抽選手段による特別遊技状態の発生確率が変更されたことによる特別遊技状態の付与であることを認識することができる。即ち、確率変更手段によって特別遊技状態の発生確率を変更した場合に、特別遊技状態を発生し得る表示結果を増減させることによって、遊技者に特別遊技状態の発生確率が変更されたことによる特別遊技状態の付与であることを認識させることができる。従って、遊技者の意志に応じて遊技価値の付与確率を変更可能に構成すると共に、その変更内容を遊技者に明確に示唆することができるという効果がある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図であり、図2は、後述する外枠11に対して内枠12と前面枠セット14とを開放した状態を示す斜視図である。
【0012】
図1及び図2に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11を備えており、この外枠11の一側部に内枠12が開閉可能に支持されている。外枠11は、木製の板材により全体として矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。よって、釘やリベットを使って各板材を組み付けていた従来構造と比べて、構成部材の再利用が容易にされている。本実施の形態では、外枠11の上下方向の外寸は809mm(内寸771mm)、左右方向の外寸は518mm(内寸480mm)となっている。なお、外枠11を樹脂やアルミニウム等の軽金属により構成するようにしてもよい。
【0013】
内枠12は合成樹脂、具体的にはABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂により構成されている。ABS樹脂は、材料コストが安価で、メッキ等ののりが良く装飾性に優れ、耐衝撃性が大きいので、内枠12の構成材料として好適である。内枠12の開閉軸線は、パチンコ機10の正面からみて遊技球発射ハンドル18の設置箇所の反対側に上下に延設されており、この開閉軸線を軸心にして内枠12が前方側に開放できるようにされている。開閉軸線は遊技球発射ハンドル18の反体側に設けられているので、内枠12を大きく開放することができる。通常パチンコホールでは、パチンコ機10は互いに隣接して配設されるので、開閉軸線を遊技球発射ハンドル18側に設けると、内枠12と共に開放される遊技球発射ハンドル18が隣のパチンコ機10に当接して開放量が減少してしまうからである。
【0014】
内枠12には、その最下部に下皿ユニット13が取り付けられると共に、下皿ユニット13を除く範囲で内枠12を覆うようにして前面枠セット14が取り付けられている。下皿ユニット13は、内枠12に対してネジ等の締結具により固定されている。また、前面枠セット14は、内枠12に対して開閉可能に取り付けられており、内枠12と同様、パチンコ機10の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸線を軸心にして前方側に開放できるようになっている。この内枠12の外周には、前面側へ突設された外周壁が形成されており、その外周壁の内側に前面枠セット14が配設される。即ち、内枠12に前面枠セット14を取り付けた状態では、前面枠セット14の側面外周は、内枠12の外周壁により囲繞されるので、内枠12と前面枠セット14との間への針金等の挿入を困難なものにして、不正行為を抑制することができる。
【0015】
内枠12の上部には、円柱状に突出した押しボタン型の開閉スイッチ25が設けられている。この開閉スイッチ25は、前面枠セット14の開閉状態を検出するためのスイッチである。前面枠セット14が内枠12に対して閉じられている場合には開閉スイッチ25が押圧状態となり、逆に、前面枠セット14が内枠12に対して開放されている場合には開閉スイッチ25は非押圧の突出状態となって、前面枠セット14の開閉状態を検出する。また、内枠12の左上部(図2参照)には、配線孔26が穿設されている。配線孔26は、前面枠セット14の配線を内枠12を通過させて遊技盤30の裏面に配線するための孔である。配線孔26の角部にはRが形成されており、配線孔26内に配線される各コードが、角部で損傷しないようにされている。なお、図4に示す通り、遊技盤30の左上部にも配線孔26に対応して、配線孔37が穿設されている。
【0016】
図3は、パチンコ機10から前面枠セット14を取り外した状態を示した正面図である。図3では、便宜上、遊技盤30面上の遊技領域内の構成を空白で示している。図3に示すように、下皿ユニット13には、ほぼ中央部に球受皿としての下皿15が設けられ、排出口16から排出された遊技球が下皿15内に貯留可能に構成されている。下皿ユニット13は、内枠12と同様に、難燃性のABS樹脂により形成されている。必ずしも、この下皿15のすべてをABS樹脂で形成することは必要でないが、少なくとも下皿15の表面部分、即ち下皿15の表面層と下皿15奥方の前面パネルとをABS樹脂で形成することが好ましい。下皿15には、火のついた煙草が放置される危険があるので、少なくともその表面部分を難燃性のABS樹脂で形成することにより、パチンコ機10の損傷や火災の発生を抑止できるからである。なお、前面パネルには、スピーカからの音を出力するためのスピーカ孔24が穿設されている。
【0017】
下皿15の正面下方部には、下皿15に貯留された遊技球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー17が設けられている。この球抜きレバー17は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿15の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から遊技球が自然落下して排出される。かかる球抜きレバー17の操作は、通常、下皿15の下方に、下皿15から排出された遊技球を受け取る箱(一般に「千両箱」と称される)を置いた状態で行われる。また、下皿15の右方には、遊技球発射ハンドル18が下皿ユニット13から手前側へ突出した状態で配設されると共に、下皿15の左方には灰皿が片持状に取着されている。灰皿は下皿15に回転可能に取着された軸と共に手前方向及び奥方向へ回転可能にされている。このように、下皿15の一側に遊技球発射ハンドル18を、他側に灰皿を配設することにより、下皿ユニット13の左右の美的バランスを保ってパチンコ機10の装飾性を向上させている。
【0018】
一方、図1に示すように、下皿15の上方における前面枠セット14には、球受皿としての上皿19が一体的に設けられている。ここで、上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置へ導出するためのものである。従来のパチンコ機では前面枠セットの下方において内枠に対し開閉可能な前飾り枠が設けられ、該前飾り枠に上皿が設けられていたが、本実施の形態では前飾り枠が省略され、前面枠セット14に対し直接的に上皿19が設けられている。これは、本実施の形態の前面枠セット14は、従来のパチンコ機より大きく形成した遊技領域を外部から視認できるようにするために略楕円形状に大きく欠成された窓部101を備えているので、前面枠セット14の強度を少しでも向上させるべく、該前面枠セット14に上皿19を一体化して形成しているのである。この上皿19も下皿15と同様に、少なくとも表面層が難燃性のABS樹脂にて形成されている。なお、遊技領域が、従来のパチンコ機に比べて如何に大きく形成されているかについては後述する。
【0019】
また、図3において、内枠12は、外形が矩形状の樹脂ベース20を主体に構成されており、樹脂ベース20の中央部には略円形状の窓孔21が形成されている。この樹脂ベース20の後側には、遊技盤30が内枠12に対して着脱可能に装着されている。遊技盤30は四角形状の合板より構成され、その周縁部が樹脂ベース20(内枠12)の裏側に当接した状態で取着されている。従って、遊技盤30の前面部の略中央部分が樹脂ベース20の窓孔21を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。なお、遊技盤30の上下方向の長さは476mm、左右方向の長さは452mmとなっている(従来と同等サイズ)。即ち、遊技盤30を、従来のパチンコ機と同等サイズで形成しつつ、遊技領域を、従来のパチンコ機より大きく形成しているのである。
【0020】
次に、図4を参照して遊技盤30の構成を説明する。遊技盤30には、一般入賞口31、可変入賞装置32、大物口(始動口)33、小物門(スルーゲート)34、可変表示装置ユニット35等がルータ加工によって形成された貫通穴に配設され、遊技盤30の前面側から木ネジ等により取付けられている。周知の通り前記一般入賞口31、可変入賞装置32、大物口33に遊技球が入球し、後述する検出スイッチから所定の出力がなされると、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞品球が払い出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞装置等に入球しなかった遊技球はこのアウト口36を通って図示しない球排出路へと案内される。遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
【0021】
可変表示装置ユニット35には、小物門34の遊技球の通過をトリガとして普通図柄を変動表示する小物図柄表示装置41と、大物口33への遊技球の入賞をトリガとして特別図柄を変動表示する図柄表示装置としての大物図柄表示装置42とが設けられている。小物図柄表示装置41は、普通図柄用の表示部43と保留ランプ44とを有し、遊技球が小物門34を通過する毎に、表示部43において表示図柄(普通図柄)が変動し、その変動表示が所定図柄で停止した場合に大物口33が所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。遊技球の小物門34の通過回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ44に点灯表示される。なお、普通図柄の変動表示は、本実施の形態のように、表示部43において複数のランプの点灯を切り換えることにより行うものの他、大物図柄表示装置42(液晶表示装置)の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、保留ランプ44の点灯についても、大物図柄表示装置42の一部で行うようにしても良い。
【0022】
大物図柄表示装置42は液晶表示装置により構成されており、後述する表示制御装置45によって表示内容が制御される。大物図柄表示装置42には、例えば左、中及び右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列毎に縦スクロールして大物図柄表示装置42に可変表示されるようになっている。なお、本実施の形態では、大物図柄表示装置42は8インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成され、可変表示装置ユニット35には、この大物図柄表示装置42を囲むようにして、センターフレーム47が配設されている。
【0023】
可変入賞装置32は、その中央部に横長矩形状に形成された大入賞口を備えている。大入賞口は、通常時は、遊技球が入賞できないか又は入賞し難い閉状態になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい開状態と通常時の閉状態との状態を交互に繰り返すように作動する。詳しくは、大物口33に遊技球が入賞すると、大物図柄表示装置42で図柄が変動表示され、その停止後の確定図柄が予め設定した特定の図柄の組合せとなったことを必要条件に特別遊技状態が発生する。特別遊技状態が発生すると、可変入賞装置32の大入賞口が、遊技球が入賞しやすい状態(大当たり状態)、即ち所定の開状態となるよう構成されている。具体的には、所定時間の経過又は所定個数の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の大入賞口が所定回数繰り返し開放される(開状態となる)。
【0024】
遊技球が大物口33を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ46にて点灯表示されるようになっている。この保留ランプ46は、最大保留数分の4つ設けられ、大物図柄表示装置42の上方にバランス良く配設されている。なお、保留ランプ46を削除して、その点灯を、大物図柄表示装置42の一部で行うようにしても良い。
【0025】
また、遊技盤30には、遊技球発射装置から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するためのレールユニット50が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球はレールユニット50を通じて遊技領域に案内される。レールユニット50はリング状をなす樹脂成型品にて構成されており、内外二重に一体形成された内レール部51と外レール取付部52とを有する。内レール部51は上方の約1/4ほどを除いて略円環状に形成されると共に、外レール取付部52は、その一部(主に左側部)が内レール部51に向かい合うようにして形成されている。これら内レール部51と外レール取付部52とにより誘導レールが構成され、この内レール部51と外レール取付部52とが所定間隔を隔てて並行する部分(向かって左側の部分)により球案内通路が形成されている。なお、球案内通路は、遊技盤30との当接面を有した溝状、即ち手前側を開放した溝状に形成されている。
【0026】
内レール部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール部51及び外レール取付部52間の球案内通路から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、外レール取付部52には、遊技球の最大飛翔部分に対応する位置(図4の右上部:外レール取付部52の先端部に相当する部位)に返しゴム54が取着されている。従って、所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって、勢いが減衰されて跳ね返される。外レール取付部52の内側面には、遊技球の飛翔をより滑らかなものとするべく、長尺状のステンレス製の金属帯としての摺動プレート55が取着されている。
【0027】
また、レールユニット50の外周部には、外方へ張り出した円弧状のフランジ56が形成されている。フランジ56は、遊技盤30に対する取付面を構成する。レールユニット50が遊技盤30に取り付けられる際には、遊技盤30上にフランジ56が当接され、その状態で、当該フランジ56に形成された複数の透孔にネジ等が挿通されて遊技盤30に対するレールユニット50の締結がなされる。更に、本実施の形態では、正面から見てレールユニット50の上下左右の各端部は略直線状に(平坦に)形成されている。つまり、レールユニット50の上下左右の各端部においてはフランジ56が切り落とされ、パチンコ機10における有限の領域にてレール径の拡張、即ち遊技盤30上の遊技領域の拡張が図られるようになっている。
【0028】
内レール部51及び外レール取付部52間の球案内通路の入口には、その球案内通路の一部を閉鎖するようにして凸部57が形成されている。この凸部57は、内レール部51からレールユニット50下端部にかけて略鉛直方向に設けられ、遊技領域まで至らず球案内通路内を逆流してくるファール球をファール球通路63(図3参照)へ導くためのものである。なお、遊技盤30の右下隅部及び左下隅部は、証紙等のシールやプレートを貼着するための貼着スペースK1,K2が設けられており、この貼着スペースK1,K2を確保するために、フランジ56に切欠58,59が形成されている。このように、遊技盤30自体に証紙等の貼着スペースK1,K2を設けているので、証紙を遊技盤30に直接貼付することにより、その証紙により遊技盤30を一義的に特定することができる。即ち、遊技盤の不正な交換を容易に発見することができる。
【0029】
従来のパチンコ機では、レールは遊技盤に直接打ち込まれていた。しかし、上述するように本実施の形態のパチンコ機10では、レールユニット50は、フランジ56にネジ等が挿通されて遊技盤30に締結されている。即ち、本実施の形態では、遊技盤30を、従来のパチンコ機と同等サイズで形成しつつ、遊技領域を、従来のパチンコ機より大きく形成しているので、レールを遊技盤に直接打ち込むことができないので、レールユニット50をフランジ56と共に樹脂で一体成形し、このフランジ56をネジ止め等して遊技盤30に締結している。かかる構成を採用した本実施の形態によれば、廃棄時にレールユニット50を遊技盤30から容易に取り外すことができるので、樹脂成形されるレールユニット50を容易にリサイクルすることができる。なお、遊技球の発射を安定して行わせるために、遊技球の発射側のレールユニット50は、より多くのネジにより他のレールユニット50の部分に増してしっかりと固定されている。このレールユニット50を構成する樹脂材料としては、摩擦抵抗の小さいフッ素入りのポリカーボネートが好適である。
【0030】
次に、遊技領域について説明する。遊技領域は、レールユニット50の内周部に略円形状に区画形成されており、特に本実施の形態では、遊技盤30の盤面上に区画される遊技領域が従来よりもはるかに大きく構成されている。本実施の形態では、外レール取付部52の最上部地点から遊技盤30下部までの間の距離は445mm(従来品よりも58mm長い)、外レール取付部52の極左位置から内レール部51の極右位置までの間の距離は435mm(従来品よりも50mm長い)となっている。また、内レール部51の極左位置から内レール部51の極右位置までの間の距離は418mmとなっている。
【0031】
本実施の形態では、遊技領域を、パチンコ機10の正面から見て、内レール部51及び外レール取付部52によって囲まれる領域のうち、内レール部51及び外レール取付部52の並行部分である誘導レールの領域を除いた領域としている。従って、遊技領域と言った場合には誘導レール部分は含まないため、遊技領域の向かって左側限界位置は外レール取付部52によってではなく内レール部51によって特定される。同様に、遊技領域の向かって右側限界位置は内レール部51によって特定される。また、遊技領域の下側限界位置は遊技盤30の下端位置によって特定される。また、遊技領域の上側限界位置は外レール取付部52によって特定される。従って、本実施の形態では、遊技領域の幅(左右方向の最大幅)は、418mmであり、遊技領域の高さ(上下方向の最大幅)は、445mmである。
【0032】
ここで、遊技領域の幅は、少なくとも380mm以上あることが望ましい。より好ましくは390mm以上、400mm以上、410mm以上、420mm以上、430mm以上、440mm以上、450mm以上、更に460mm以上であることが望ましい。もちろん、470mm以上であってもよい。即ち、遊技領域の幅は、遊技領域拡大という観点からは大きい程好ましい。また、遊技領域の高さは、少なくとも400mm以上あることが望ましい。より好ましくは410mm以上、420mm以上、430mm以上、440mm以上、450mm以上、更には460mm以上であることがより望ましい。もちろん、470mm以上、480mm以上、490mm以上としてもよい。即ち、遊技領域の高さは、遊技領域拡大という観点からは大きい程好ましい。なお、上記幅及び高さの組合せについては、上記数値を任意に組み合わせたものとしてもよい。
【0033】
本実施の形態では、遊技盤30面に対する遊技領域の面積の比率は約70%と、従来に比べ格段に面積比が大きいものとなっている。なお、遊技盤30面に対する遊技領域の面積比は、従来では50%程度に過ぎなかったことから、遊技盤30を共通とした前提においてはかなり遊技領域を拡大しているといえる。尚、パチンコ機10の外形は遊技場への設置の都合上製造者間でほぼ統一されており、遊技盤30の大きさも同様とせざるを得ない状況下において、上記のように遊技盤30面に対する遊技領域の面積の比率を約20%も高めたことは、遊技領域拡大の観点で非常に有意義である。ここで、前記比率は、少なくとも60%以上であることが望ましい。更に好ましくは65%以上であり、より好ましくは70%以上である。また、本実施形態の場合を越えて75%以上であれば、一層望ましい。更には、80%以上であってもよい。
【0034】
また、パチンコ機10全体の正面側の面積に対する遊技領域の面積の比率は約40%と、従来に比べ格段に面積比が大きいものとなっている。なお、パチンコ機10全体の正面側の面積に対する遊技領域の面積比は、35パーセント以上であるのが望ましい。もちろん、40パーセント以上としてもよいし、45パーセント以上、又は50パーセント以上としてもよい。
【0035】
なお、可変表示装置ユニット35の両側に位置する小物門34は、該小物門34を通過した遊技球が遊技領域の中央へ寄せられる案内機構を有している。これにより、遊技領域が左右方向に拡張された構成でも、遊技球を遊技領域中央の大物口33や可変入賞装置32の方へと案内することができ、ひいては、遊技領域が拡張されることにより遊技球が入賞し難くなることによる興趣の低下を抑制することができる。更には、遊技領域が左右方向に拡張されているので、風車、小物門34、複数の釘(遊技球を中央に誘導するための誘導釘)、他の役物を種々配設することができ、可変表示装置ユニット35の左右両側の遊技領域での遊技球の挙動を一層面白くすることができる。また、遊技領域が上下方向にも拡張されているので、更に風車、小物門34、複数の釘、他の役物を種々配設することができ、遊技領域での上下方向の遊技球の挙動をより一層面白くすることができる。
【0036】
図3に戻って説明する。前記樹脂ベース20において、窓孔21の下方(遊技盤30の下方)には、遊技球発射装置より発射された直後の遊技球を案内するための発射レール61が取り付けられている。発射レール61は、その後方の金属板62を介して樹脂ベース20に取付固定されており、所定の発射角度(打ち出し角度)にて直線的に延びるよう構成されている。従って、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は、まずは発射レール61に沿って斜め上方に打ち出され、その後、前述した通りレールユニット50の球案内通路を通じて遊技領域に案内される。
【0037】
本パチンコ機10の場合、遊技領域が従来よりも大幅に拡張されることは既に述べたが、かかる構成下では、誘導レールの曲率を小さくせざるを得ないので、打出球を安定化させるための工夫を要する。そこで本実施の形態では、遊技球の発射位置を低くすると共に発射レール61の傾斜角度(発射角度)を既存のものよりも幾分大きくし(即ち発射レール61を立ち上げるようにし)、更に発射レール61の長さを既存のものよりも長くして十分な長さの球誘導距離を確保している。これにより、遊技球発射装置から発射された遊技球をより安定した状態で誘導レールに案内できるようにしている。この場合、特に、発射レール61を、遊技球発射装置の発射位置から遊技領域の中央位置(アウト口36)を越える位置まで延びるよう形成している。
【0038】
また、発射レール61とレールユニット50(誘導レール)との間には所定間隔の隙間が形成され、この隙間より下方にファール球通路63が形成されている。従って、仮に、遊技球発射装置から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球として誘導レール内を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路63を介して下皿15へ排出される。本実施の形態の場合、発射レール61の長さは約240mm、発射レール61の先端部の隙間の長さ(発射レール61の延長線上の長さ)は約40mmである。
【0039】
ファール球が誘導レール内を逆流してくる際、その多くは外レール取付部52に沿って流れ、外レール取付部52の下端部に到達した時点で下方に落下するが、一部のファール球は誘導レール内で暴れ、内レール部51側へ跳ね上がるものもある。跳ね上がったファール球は、球案内通路入口の前記凸部57に当たり、ファール球通路63に誘導される。これにより、ファール球の全てがファール球通路63に確実に案内される。よって、ファール球と次に発射される遊技球との干渉を抑制することができる。
【0040】
なお、詳しい図面の開示は省略するが、遊技球発射装置には、前面枠セット14側の球出口(上皿19の最下流部より通じる球出口)から遊技球が1つずつ供給される。この際、本実施の形態では遊技球の発射位置を低くしたため、前面枠セット14側の球出口から前記発射位置への落差が大きくなるが、発射レール61の基端部付近にはその右側と手前側とにそれぞれガイド部材65,66を設置したので、前面枠セット14側の球出口から供給される遊技球は常に所定の発射位置にセットされ、安定した発射動作を実現できる。
【0041】
また、遊技球発射装置には打球槌が設けられ、軸部を中心とする打球槌の回動に伴い遊技球が発射される。この打球槌に関しては軽量化が望まれているので、アルミニウム等の軽金属への材料変更や軸部寸法の縮小化により打球槌の軽量化を図る一方で、十分な発射力を確保すべく、打球槌のヘッド部(軸部と反対側の端部)に重り部を設けている。これにより、十分でかつ安定した遊技球の発射が実現できる。打球槌の重り部を上方に突出して設けることにより、打球槌を容易に摘んだりひっかけたりすることができ、槌先の打球強さの調整等がし易くなる。
【0042】
排出口67は上皿19に通じており、この排出口67を介して遊技球が上皿19に排出される(払い出される)。排出口67には開閉式のシャッタ68が取り付けられており、前面枠セット14を開放した状態(図3の状態)ではバネ等の付勢力によりシャッタ68が排出口67を閉鎖するように構成されている。また、前面枠セット14を閉鎖した状態では、当該前面枠セット14の裏面に設けられた球通路樋69(図2参照)によりシャッタ68が押し開けられるように構成されている。従って、前飾り枠が省略され前面枠セット14に対して上皿19が直接設けられる構成とした本パチンコ機10において、前面枠セット14の開放に際し払出通路内等の遊技球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が防止できるようになっている。
【0043】
図3に示すように、樹脂ベース20には、窓孔21の右下部に略四角形状の小窓71が設けられている。従って、遊技盤30の右下隅部の貼着スペースK1に張られたシール等は、この小窓71を通じて視認できるようになっている。また、この小窓71からシール等を貼り付けることも可能となっている。
【0044】
図3における内枠12の左端部には、前面枠セット14の支持機構として、支持金具81,82が取り付けられている。上側の支持金具81には図の手前側に切欠を有する支持孔83が設けられ、下側の支持金具82には鉛直方向に突出した突起軸84が設けられている。また、前面枠セット14の図5の右端部(パチンコ機10正面から見ると左端部)には、内枠12の支持機構として、支持金具151,152が取り付けられている。従って、内枠12側の支持金具81,82(図3参照)に対して前面枠セット14側の支持金具151,152を組み付けることで、内枠12に対して前面枠セット14を開閉可能に装着することができる。更に、支持金具81の支持孔83は切欠を有し、且つ図5に図示する通り支持金具151の下端部は細く形成されているので、支持金具151を支持孔83から完全に抜かなくても、支持金具151の細い部分を支持孔83の切欠に通すことによって前面枠セット14を内枠12(パチンコ機10)から容易に取り外すことができる。
【0045】
次に、図1及び図5を参照して、前面枠セット14について説明する。図5は、前面枠セット14の背面図である。前面枠セット14には、遊技領域のほとんどを外部から視認することができるよう略楕円形状の窓部101が形成されている。詳しくは、窓部101は、その左右側の略中央部が、上下側に比べて比較的緩やかに湾曲した形状となっている。この窓部101の略中央部を直線状に形成してもよい。本実施の形態において、窓部101の上端(外レール取付部52の最上部、遊技領域の上端)と、前面枠セット14の上端との間の距離(いわゆる上部フレーム部分の上下幅)は61mmとなっており、85mm〜95mm程度上部フレーム幅がある従来技術に比べて著しく短くなっている。これにより、遊技領域の上部領域が確保されやすくなるとともに、大型の可変表示装置ユニット35を比較的上方に配置することができる。なお、前面枠セット14の上端との間の距離は80mm以下であることが望ましく、より望ましくは70mm以下であり、更に望ましくは60mm以下である。もちろん、所定の強度が確保できるのであれば、50mm以下であっても差し支えない。
【0046】
また、パチンコ機10の正面から見て窓部101の左端と前面枠セット14の左端との間の最短距離(いわゆる左側部フレーム部分の左右幅:図5では右側に示されている)、即ち開閉軸線側のフレーム幅は、前面枠セット14自体の強度及び支持強度を高めるために比較的大きく設定されている。この場合、図1及び図3を相互に比較すると明らかなように、前面枠セット14が閉じられた状態において、外レール取付部52の左端部はもちろん、内レール部51の左端部も前記左側部フレーム部分によって覆い隠される。つまり、誘導レールの少なくとも一部が、パチンコ機10の正面からみて前面枠セット14の左側部フレーム部分と重複し覆い隠される。このように遊技球が一時的に視認困難となったとしても、それは、遊技球が遊技領域に案内される通過点に過ぎず、遊技者が主として遊技を楽しむ遊技領域において遊技球が視認困難となるわけではない。そのため、実際の遊技に際しては何ら支障が生じない。また、このような支障が生じない一方で、前面枠セット14の十分な強度及び支持強度が確保可能となっている。ちなみに、パチンコ機10の正面から見て外レール取付部52の左端位置と外枠11の左端位置との左右方向の距離は21mm、遊技領域の右端位置(内レール部51の右端位置)と外枠11の右端位置との左右方向の距離は44mmとなっている。
【0047】
加えて、前面枠セット14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が左右対称に設けられ、該環状電飾部102の中央であってパチンコ機10の最上部には、同じくLED等の発光手段を内蔵した中央電飾部103が設けられている。本パチンコ機10では、中央電飾部103が大当たりランプとして機能し、大当たり時に点灯や点滅を行って、大当たり中であることを報知する。更に、上皿19周りにも、同じくLED等の発光手段を内蔵した上皿電飾部104が設けられている。その他、中央電飾部103の左右側方には、賞球払出し中に点灯する賞球ランプ105と所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ106とが設けられている。
【0048】
また、環状電飾部102の下端部に隣接するようにして、内枠12表面や遊技盤30表面等の一部を視認できるよう透明樹脂が取り付けられた小窓107が設けられている。環状電飾部102が手前に凸に形成されているのに対し、小窓107は平らに形成されている。前述した通り、小窓107の背面には、証紙等のシールやプレートを貼着するための貼着スペースK1,K2が設けられているので、そこに貼着されたシール等の内容を、スキャナなどの読み取り装置によって光学的に読み取り可能とするために平らにされているのである。また、小窓107部分を平らに形成することによって、2台のパチンコ機10間に配設される球貸機(図示せず)の貸し球レールがパチンコ機10から遊技者側へ出っ張らないようにして、球貸機を配設することができる。
【0049】
窓部101の下方には貸球操作部120が配設されている。貸球操作部120には、球貸しボタン121と、返却ボタン122と、度数表示部123とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されたカードユニット(球貸しユニット)(図示せず)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部120が操作されると、その操作に応じて遊技球の貸出が行われる。球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部123はカード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部120が不要となる。故に、貸球操作部120の設置部分に、飾りシール等が付されるようになっている。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化を図ることができる。
【0050】
また、この球貸操作部120の右側には、パチンコ機10の大当たりの発生確率とその大当たり時において付与されるラウンド数とを設定可能な設定スイッチ124が設けられている。この設定スイッチ124は、押しボタン式のスイッチであり、遊技者によって押下されることによってオンされる。この設定スイッチ124がオンされると、後述する確率設定メモリ503bの値に「1」が加算されるように構成されている。本実施の形態のパチンコ機10では、大当たり終了時に前記した確率設定メモリ503bの値を参酌し、その値に基づいてその後の遊技における大当たりの発生確率とその大当たり時において付与されるラウンド数とを設定するように構成されている。よって、遊技者に意志に応じて、パチンコ機10における射倖性を選択することができる。
【0051】
図5に示すように、前面枠セット14の裏側には、窓部101を囲むようにして金属製の各種補強部材が設けられている。詳しくは、前面枠セット14の裏側にあって窓部101の上下左右の外側にはそれぞれ補強板131,132,133,134が取り付けられている。これら補強板131〜134は相互に接触して連結されているが、図5の左側及び上側の補強板132,133の連結部には直接の接触を避けるための樹脂パーツ135が介在されている。この樹脂パーツ135により、金属製の補強板131〜134が前面枠セット14にて環状にループ接続されるのを防いでいる。金属製の補強板131〜134が環状にループ接続されていると、遊技球の発射動作に伴う電磁ノイズが遊技盤30の前面に配設された前面枠セット14の周囲をループし、遊技盤30に悪影響を及ぼして、パチンコ機10の誤動作を誘発するが、本実施の形態のパチンコ機10では、樹脂パーツ135により、金属製の補強板131〜134の環状接続を回避しているので、かかるノイズの悪影響を抑制することができる。なお、金属製の補強板131〜134の一部に樹脂パーツ135を使用することによる強度の低下は、その樹脂パーツ135にリブを設けたり、樹脂パーツ135の厚さを増して、補っている。
【0052】
図5の右側の補強板131には、その中間位置にフック状をなす係合爪131aが設けられており、この係合爪131aは、前面枠セット14を閉じた状態で内枠12の孔部12a(図3参照)に係合されるように構成されている。この構成により、上皿19を含む形態で前面枠セット14が構成され、その上下の軸支位置が延長されたとしても、中間位置における前面枠セット14の浮き上がりを防止することができる。それ故、前面枠セット14を浮かしての不正行為等を抑制することができる。
【0053】
また、下側の補強板134には、前記発射レール61(図3参照)に対向する位置に樹脂製のレール側壁部材136が設けられている。このレール側壁部材136は、前面枠セット14を閉じた際に発射レール61の側壁となって、発射レール61から遊技球がこぼれ落ちないように機能している。
【0054】
上述した補強板131〜134はガラス支持用の金枠としての機能も兼ね備えており、これら補強板131〜134の一部が後方に折り返されてガラス保持溝が形成されている。このガラス保持溝は前後に2列形成されており、矩形状をなす前後一対のガラス137が各ガラス保持溝にて保持される。これにより、2枚のガラス137が前後に所定間隔を隔てて取着される。
【0055】
前述の通り本実施の形態のパチンコ機10では遊技領域の拡張を図っていることから、前面枠セット14を閉じた状態にあっては、内レール部51及び外レール取付部52により構成された誘導レールの一部が前面枠セット14により覆い隠される構成となっている。それ故、当該誘導レールでは手前側の開放部がガラス137で覆えない部分ができてしまう。かかる場合、例えば、遊技球発射装置より発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らず戻ってくると、当該遊技球が誘導レール外にこぼれたり(飛び出したり)、外レール取付部52とガラス137との間に挟まってしまうおそれがある。そこで本実施の形態では、前面枠セット14に、誘導レールの手前側開放部を被覆するためのレールカバー140を取り付けている。
【0056】
レールカバー140は略円弧状をなす略平板体であって、透明な樹脂により形成されている。レールカバー140は、その円弧形状が前記誘導レールの形状に対応しており、窓部101の周縁部に沿って、誘導レールの基端部から先端部近傍までの区間を覆うように前面枠セット14の裏側に取着されている。特にレールカバー140の内径側の寸法・形状は内レール部51のそれにほぼ一致する。レールカバー140が取着された状態では、その表面側がガラス137に当接した状態となる。前面枠セット14が閉じられた状態においては、レールカバー140の裏面が誘導レールのほぼ全域を覆うこととなる。これにより、誘導レールのほとんどの区間において遊技球のガラス137への衝突を防止できる。従って、ガラス137への接触による破損等の悪影響を抑制することができる。
【0057】
また、レールカバー140の右端部(即ち、レールカバー140を前面枠セット14に取着した図5の状態で右端となる部位)には、誘導レールがガラス137の側縁部からはみ出した部分を被覆するための被覆部141が設けられている。これにより、遊技球が誘導レール外にこぼれたり(飛び出したり)、外レール取付部52とガラス137との間に挟まってしまうといった不具合の発生を防止することができる。
【0058】
更に、レールカバー140には、その内側縁に沿って円弧状に延び且つ図5の手前側に突出した突条142が形成されている。突条142は、前面枠セット14が閉じられた場合には、誘導レール内に入り込んだ状態で内レール部51にほぼ一体的に重なり合うよう構成されている。従って、例えば前面枠セット14と内枠12との隙間から針金等を侵入させて不正行為を行おうとしても、誘導レールの内側にある遊技領域にまで針金等を侵入させることが非常に困難となる。結果として、針金等を利用して行われる不正行為を防止することができる。なお、突条142をより広い範囲で、例えばレールカバー140の内側縁の全域に沿って形成する構成としても良い。かかる構成によれば、より広い範囲で針金等を侵入させ難くなり、針金等を利用して行われる不正行為をより確実に防止することができる。
【0059】
次に、図6から図11を参照して、パチンコ機10の背面の構成を詳しく説明する。図6はパチンコ機10の背面図であり、図7はパチンコ機10の背面構成を主要部品毎に分解して示した分解斜視図である。図8は、パチンコ機10裏面における第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203の配置を示す模式図であり、図9は、内枠12及び遊技盤30の構成を示す背面図である。図10は、内枠12を後方より見た斜視図であり、図11は、遊技盤30を後方より見た斜視図である。
【0060】
先ずはじめに、パチンコ機10の背面構成について全体の概要を説明する。パチンコ機10の背面(実際には内枠12及び遊技盤30の背面)には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして又は前後に重ねられるようにして配置されており、更に、遊技球を供給するための遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。本実施の形態では、各種制御基板を2つの取付台に分けて搭載して2つの制御基板ユニットを構成し、それら制御基板ユニットを個別に内枠12又は遊技盤30の裏面に装着するようにしている。この場合、主基板と音声ランプ制御基板とを一方の取付台に搭載してユニット化すると共に、払出制御基板、発射制御基板及び電源基板を他方の取付台に搭載してユニット化している。ここでは便宜上、前者のユニットを「第1制御基板ユニット201」と称し、後者のユニットを「第2制御基板ユニット202」と称する。また、払出機構及び保護カバーも1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。各ユニット201〜203の詳細な構成について後述する。
【0061】
第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されており、更にこれに加え、一部に支軸部を設けて内枠12又は遊技盤30の裏面に対して開閉できる構成となっている。これは、各ユニット201〜203やその他構成が前後に重ねて配置されても、隠れた構成等を容易に確認することを可能とするための工夫でもある。
【0062】
実際には、図8の概略図に示すように、各ユニット201〜203が配置され、取り付けられている。なお、図8において、略L字状をなす第1制御基板ユニット201はパチンコ機10のほぼ中央に配置され、その下方に第2制御基板ユニット202が配置されている。また、第1制御基板ユニット201に一部重なる領域に、裏パックユニット203が配置されている。
【0063】
第1制御基板ユニット201には、パチンコ機10の背面から見て左端部に支軸部M1が設けられ、その支軸部M1の軸線Aを中心に当該第1制御基板ユニット201が開閉可能となっている。また、第1制御基板ユニット201には、その右端部(即ち支軸部と反対側、更に言えば開放端側)にナイラッチ等よりなる締結部M2が設けられると共に上端部に係止爪部M3が設けられており、これら締結部M2及び係止爪部M3によって第1制御基板ユニット201がパチンコ機10の本体に対して固定保持される。
【0064】
また、第2制御基板ユニット202には、パチンコ機10の背面から見て右端部に支軸部M4が設けられ、その支軸部M4の軸線Bを中心に当該第2制御基板ユニット202が開閉可能となっている。また、第2制御基板ユニット202には、その左端部(即ち支軸部と反対側、更に言えば開放端側)にナイラッチ等よりなる締結部M5が設けられており、この締結部M5によって第2制御基板ユニット202がパチンコ機10の本体に対して固定保持される。
【0065】
更に、裏パックユニット203には、パチンコ機10の背面から見て右端部に支軸部M6が設けられ、その支軸部M6による軸線Cを中心に当該裏パックユニット203が開閉可能となっている。また、裏パックユニット203には、その左端部(即ち支軸部と反対側、更に言えば開放端側)にナイラッチ等よりなる締結部M7が設けられると共に上端部及び下端部にそれぞれ回動式の係止部M8,M9が設けられており、これら締結部M7及び係止部M8,M9によって裏パックユニット203がパチンコ機10の本体に対して固定保持される。
【0066】
各ユニット201〜203の展開方向は同一でなく、第1制御基板ユニット201は、パチンコ機10の背面から見て左開きになるのに対し、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、同右開きになるよう構成されている。
【0067】
一方、図9は、内枠12に遊技盤30を組み付けた状態を示す背面図である。また、図10は、内枠12を後方より見た斜視図であり、図11は、遊技盤30を後方より見た斜視図である。ここでは図9〜図11を用いて、内枠12及び遊技盤30の裏面構成を説明する。
【0068】
遊技盤30は、樹脂ベース20に囲まれた四角枠状の設置領域に設置され、内枠12に設けられた複数(本実施の形態では4カ所)の係止固定具211,212によって脱落しないように固定されている。係止固定具211,212は手動で回動でき、固定位置(ロック位置)と固定解除位置(アンロック位置)とを切り替え可能に構成されている。図9は、係止固定具211,212がロック位置にある状態を示している。遊技盤30の左右3カ所の係止固定具211は、金属片を折り曲げ形成したL型の金具で構成され、遊技盤30を固定した状態では内枠12の外方へ張り出さないよう構成されている。なお、遊技盤30の下部1カ所の係止固定具212は樹脂製のI型の留め具で構成される。
【0069】
遊技盤30の中央には、可変表示装置ユニット35が配置されている。可変表示装置ユニット35においては、センターフレーム47(図4参照)を背後から覆う樹脂製(例えばABS製)のフレームカバー213が後方に突出して設けられており、そのフレームカバー213の後端に、液晶表示装置たる大物図柄表示装置42と表示制御装置45とが前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するためのLED制御基板などが配設されている。
【0070】
また、遊技盤30の裏面には、可変表示装置ユニット35を取り囲むようにして裏枠セット215が取り付けられている。この裏枠セット215は、遊技盤30の裏面に張り付くようにして設けられる薄型の樹脂成型品(例えばABS製)であって、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための遊技球回収機構が形成されている。詳しくは、裏枠セット215の下方には、前述した一般入賞口31、可変入賞装置32、大物口33(それぞれ図4参照)の遊技盤開口部に対応し、且つ下流側で1カ所に集合する回収通路216が形成されている。また、遊技盤30の下方には、樹脂製(例えばポリカーボネート樹脂製)の排出通路盤217が取り付けられており、該排出通路盤217には、排出球をパチンコ機10の外部へ案内するための排出通路218が形成されている。従って、図9に仮想線で例示するように、一般入賞口31等に入賞した遊技球は何れも裏枠セット215の回収通路216を介して集合し、更に排出通路盤217の排出通路218を介してパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36(図3参照)も同様に排出通路218に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出通路218を介してパチンコ機10の外部に排出される。
【0071】
上記構成では、遊技盤30の下端面を境界にして、上方に裏枠セット215(回収通路216)が、下方に排出通路盤217(排出通路218)が設けられており、排出通路盤217が遊技盤30に対して前後方向に重複(オーバーラップ)せずに設けられている。従って、遊技盤30を内枠12から取り外す際において、排出通路盤217が遊技盤30の取り外しの妨げになるといった不都合が生じることもない。
【0072】
なお、排出通路盤217は、パチンコ機10前面の上皿19の丁度裏側辺りに設けられているので、上皿19に至る球排出口(図2の球通路樋69)より針金等を差し込み、更にその針金等を内枠12と排出通路盤217との隙間を通じて遊技領域側に侵入させるといった不正行為が考えられる。そこで本パチンコ機10では、排出通路盤217の上皿19の丁度裏側辺りに、内枠12にほぼ一体的に重なり合うようにしてパチンコ機10の前方に延びるプレート219が設けられている。従って、内枠12と排出通路盤217との隙間から針金等を侵入させようとしてもそれがプレート219にて阻害され、遊技領域にまで針金等を侵入させることが非常に困難となる。その結果、針金等を利用して可変入賞装置32(大入賞口)を強制的に開放する等の不正行為を防止することができる。
【0073】
また、遊技盤30の裏面には、各種入賞口などへの遊技球の通過を検出するための入賞感知機構などが設けられている。具体的には、遊技盤30表側の一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32には、特定領域スイッチ222とカウントスイッチ223とが設けられている。特定領域スイッチ222は、大当たり状態で可変入賞装置32に入賞した遊技球が特定領域(大当たり状態継続を判定するための領域)に入ったことを判定するスイッチであり、カウントスイッチ223は入賞球をカウントするスイッチである。また、大物口33に対応する位置には作動口スイッチ224が設けられ、小物門34に対応する位置にはゲートスイッチ225が設けられている。
【0074】
入賞口スイッチ221及びゲートスイッチ225は、図示しない電気配線を通じて盤面中継基板226に接続され、更にこの盤面中継基板226が後述する主基板(主制御装置261)に接続されている。また、特定領域スイッチ222及びカウントスイッチ223は大入賞口中継基板227に接続され、更にこの大入賞口中継基板227がやはり主基板に接続されている。これに対し、作動口スイッチ224は中継基板を介さずに直接主制御装置261に接続されている。
【0075】
その他図示は省略するが、可変入賞装置32には、大入賞口を開放するための大入賞口ソレノイドと、入賞球を特定領域に導くための入賞球振分板ソレノイドが設けられ、大物口33には、電動役物を開放するための作動口ソレノイドが設けられている。なお、図9において、パチンコ機10の裏面左下方部には打球槌等を備えるセットハンドル228が配設され、その右横には発射モータ229が配設されている。
【0076】
上記入賞感知機構にて各々検出された検出結果は、後述する主基板に取り込まれ、該主基板よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御基板に送信される。そして、該払出制御基板の出力により所定数の遊技球の払出が実施される。かかる場合、各種入賞口に入賞した遊技球を入賞球処理装置に一旦集め、その入賞球処理装置で入賞球の存在を1つずつ順番に確認した上で払出を行う従来方式(いわゆる証拠球方式)とは異なり、本実施の形態のパチンコ機10では、各種入賞口毎に遊技球の入賞を電気的に感知して払出が直ちに行われる(即ち、本パチンコ機10では入賞球処理装置を廃止している)。故に、払い出す遊技球が多量にあっても、その払出をいち早く実施することが可能となる。
【0077】
裏枠セット215には、第1制御基板ユニット201を取り付けるための取付機構が設けられている。具体的には、この取付機構として、遊技盤30の裏面から見て左下隅部には上下方向に延びる支持金具231が設けられ、この支持金具231には同一軸線上に上下一対の支持孔231aが形成されている。その他、遊技盤30の右下部には上下一対の被締結孔(ナイラッチ孔)232が設けられ、同左上部には係止爪片233が設けられている。
【0078】
内枠12の裏面には、第2制御基板ユニット202や裏パックユニット203を取り付けるための取付機構が設けられている。具体的には、内枠12の右端部には、図12に示す長尺状の支持金具235が取り付けられている。図12に示すように、支持金具235は長尺板状の金具本体236を有し、その金具本体236より起立させるようにして、下方2カ所に第2制御基板ユニット202用の支持孔部237が形成されると共に、上方2カ所に裏パックユニット203用の支持孔部238が形成されている。それら支持孔部237,238にはそれぞれ同軸の支持孔が形成されている。その他、第2制御基板ユニット202用の取付機構として、内枠12には、遊技盤設置領域よりも下方左端部に上下一対の被締結孔(ナイラッチ孔)239が設けられている。また、裏パックユニット203用の取付機構として、内枠12には、遊技盤設置領域の左端部に上下一対の被締結孔(ナイラッチ孔)240が設けられている。但し、第2制御基板ユニット202用の支持金具と裏パックユニット203用の支持金具とを各々個別の部材で設けることも可能である。符号241,242,243は、遊技盤30との間に裏パックユニット203を挟み込んで支持するための回動式の固定具である。
【0079】
その他、内枠12の背面構成において、遊技盤30の右下部には、後述する払出機構より払い出される遊技球を上皿19、下皿15、又は排出通路218の何れかに振り分けるための遊技球分配部245が設けられている。即ち、遊技球分配部245の開口部245aは上皿19に通じ、開口部245bは下皿15に通じ、開口部245cは排出通路218に通じる構成となっている。また、内枠12の下端部には、下皿15に設置されたスピーカの背後を囲むための樹脂製のスピーカボックス246が取り付けられており、このスピーカボックス246により低音域の音質改善が図られている。
【0080】
次に、図13〜図16を参照して、第1制御基板ユニット201を説明する。図13は第1制御基板ユニット201の正面図であり、図14は同ユニット201の斜視図であり、図15は同ユニット201の分解斜視図であり、図16は同ユニット201を裏面から見た分解斜視図である。
【0081】
第1制御基板ユニット201は略L字状をなす取付台251を有し、この取付台251に主制御装置261と音声ランプ制御装置262とが搭載されている。ここで、主制御装置261は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を含む主基板を具備しており、この主基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263(被包手段)に収容されて構成されている。なお、基板ボックス263は、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印ユニット264(封印手段)によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス263が封印されている。
【0082】
封印ユニット264はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に連結する構成であれば任意の構成が適用できるが、ここでは図14等に示すように、5つの封印部材が連結された構成となっており、この封印部材の長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に連結される。封印ユニット264による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度開封・封印処理を行うこと自体は可能である。即ち、封印ユニット264を構成する5つの封印部材のうち、少なくとも一つの封印部材の長孔に係止爪を挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主基板の不具合などにより基板ボックス263を開封する場合には、係止爪が挿入された封印部材と他の封印部材との連結を切断する。その後、再度封印処理する場合は他の封印部材の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス263の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス263に残しておけば、基板ボックス263を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
【0083】
また、音声ランプ制御装置262は、例えば主制御装置261又は表示制御装置45からの指示に従い音声やランプ表示の制御を司るCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む音声ランプ制御基板を具備しており、この音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス265に収容されて構成されている。音声ランプ制御装置262上には電源中継基板266が搭載されており、後述する電源基板より供給される電源がこの電源中継基板266を介して表示制御装置45及び音声ランプ制御装置262に出力される。
【0084】
取付台251は、有色(例えば緑、青等)の樹脂材料(例えばポリカーボネート樹脂製)にて成形され、その表面に平坦状をなす2つの基板搭載面252,253が設けられている。これら基板搭載面252,253は直交する向きに延び、前後方向に段差をもって形成されている。但し、取付台251は無色透明又は半透明の樹脂成型品であっても良い。
【0085】
一方の基板搭載面252上には、主制御装置261が横長の向きに配置されると共に、他方の基板搭載面253上には、音声ランプ制御装置262(音声ランプ制御基板)が縦長の向きに配置される。特に、主制御装置261は、パチンコ機10裏面から見て手前側に配置され、音声ランプ制御装置262はその奥側に配置される。この場合、基板搭載面252,253が前後方向に段差をもって形成されているので、これら基板搭載面252,253に主制御装置261及び音声ランプ制御装置262を搭載した状態において各制御装置261,262はその一部を前後に重ねて配置されるようになる。つまり、図14等にも見られるように、主制御装置261はその一部(本実施の形態では1/3程度)が浮いた状態で配置されるようになる。故に、主制御装置261に重なる領域まで音声ランプ制御装置262を拡張することが可能となり、当該制御基板の大型化にも良好に対処できると共に、各制御装置を効率良く設置できる。また、第1制御基板ユニット201を遊技盤30に装着した状態では、基板搭載面252の後方にスペースが確保され、可変入賞装置32やその電気配線等が無理なく設置できるようになっている。
【0086】
図15及び図16に示すように、主基板用の基板搭載面252には、左右2カ所に横長形状の貫通孔254が形成されている。これに対応して、主制御装置261の基板ボックス263には、その裏面の左右2カ所に回動式の固定具267が設けられている。主制御装置261を基板搭載面252に搭載する際には、基板搭載面252の貫通孔254に固定具267が通され、その状態で固定具267が回動されて主制御装置261がロックされる。従って、上述の通り主制御装置261はその一部が浮いた状態で配置されるとしても、当該主制御装置261の脱落等の不都合を回避できる。また、主制御装置261は第1制御基板ユニット201(基板搭載面252)の裏面側から固定具267をロック解除しなければ、取り外しできないため、基板取り外し等の不正行為に対して抑止効果が期待できる。主基板用の基板搭載面252にはその裏面に格子状のリブ255が設けられている。
【0087】
取付台251には、図14等の左端面に上下一対の支軸256が設けられており、この支軸256を図9等に示す支持金具231に取り付けることで、第1制御基板ユニット201が遊技盤30に対して開閉可能に支持される。また、取付台251には、右端部に締結具として上下一対のナイラッチ257が設けられると共に上端部に長孔258が設けられており、ナイラッチ257を図9等に示す被締結孔232にはめ込むと共に、長孔258に図9等に示す係止爪片233を係止させることで、第1制御基板ユニット201が遊技盤30に固定される。なお、支持金具231及び支軸256が前記図8の支軸部M1に、被締結孔232及びナイラッチ257が締結部M2に、係止爪片233及び長孔258が係止爪部M3に、それぞれ相当する。
【0088】
次に、図17〜図19を参照して、第2制御基板ユニット202を説明する。図17は第2制御基板ユニット202の正面図であり、図18は同ユニット202の斜視図であり、図19は同ユニット202の分解斜視図である。
【0089】
第2制御基板ユニット202は横長形状をなす取付台301を有し、この取付台301に払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が搭載されている。払出制御装置311、発射制御装置312及び電源装置313は周知の通り制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備しており、払出制御装置311の払出制御基板により、賞品球や貸出球の払出が制御される。また、発射制御装置312の発射制御基板により、遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に従い発射モータ229の制御が行われ、電源装置313の電源基板により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。カードユニット接続基板314は、パチンコ機10の前面の貸球操作部120及び図示しないカードユニットに電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御装置311に出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314は不要である。
【0090】
上記払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックス315,316,317,318にそれぞれ収容されて構成されている。特に、払出制御装置311では、前述した主制御装置261と同様、基板ボックス315(被包手段)を構成するボックスベースとボックスカバーとが封印ユニット319(封印手段)によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス315が封印されている。
【0091】
払出制御装置311には状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ358a部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータ358aが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られるようになっている。
【0092】
また、電源装置313にはRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。従って、通常手順で(例えばホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されるので、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入することとしている。
【0093】
取付台301は例えば無色透明な樹脂成型品よりなり、その表面に平坦状をなす基板搭載面302が設けられている。この場合、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314は取付台301の基板搭載面302に横並びの状態で直接搭載され、電源装置313の基板ボックス317上に払出制御装置311が搭載されている。
【0094】
また、取付台301には、図17等の右端部に上下一対の支軸305が設けられており、この支軸305を図9等に示す支持孔部237に上方から挿通させることで、第2制御基板ユニット202が内枠12に対して開閉可能に支持される。また、取付台301には、左端部に締結具として上下一対のナイラッチ306が設けられており、ナイラッチ306を図9等に示す被締結孔239にはめ込むことで、第2制御基板ユニット202が内枠12に開閉不能に固定されるようになる。なお、支持孔部237及び支軸305が前記図8の支軸部M4に、被締結孔239及びナイラッチ306が締結部M5に、それぞれ相当する。
【0095】
次に、図20及び図21を参照して、裏パックユニット203の構成を説明する。裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と遊技球の払出機構部352とを一体化したものであり、図20はパチンコ機10の背面から見た裏パックユニット203の背面図を示しており、図21はその分解斜視図を示している。
【0096】
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成型されており、略平坦状のベース部353と、パチンコ機10後方に突出し横長の略直方体形状をなす保護カバー部354とを有する。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示装置ユニット35を囲むのに十分な大きさを有する(但し本実施の形態では、前述の音声ランプ制御装置262も合わせて囲む構成となっている)。保護カバー部354の背面には多数の通気孔354aが設けられている。この通気孔354aは各々が長孔状をなし、それぞれの通気孔354aが比較的近い位置で隣り合うよう設けられている。従って、隣り合う通気孔354a間にある樹脂部分を切断することにより、裏パック351の背面を容易に開口させることができる。つまり、通気孔354a間の樹脂部分を切断してその内部の表示制御装置45等を露出させることで、所定の検定等を容易に実施することができる。
【0097】
また、ベース部353には、保護カバー部354を迂回するようにして払出機構部352が配設されている。即ち、裏パック351の最上部には上方に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列(2条)の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、更にタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ358a等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払い出された遊技球は図21に示す払出通路359等を通じて前記上皿19に供給される。
【0098】
タンクレール356には、当該タンクレール356に振動を付加するためのバイブレータ360が取り付けられている。従って、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際には、バイブレータ360を駆動することによって球詰まりを解消できるようになっている。このバイブレータ360は、ユニット化されているので、タンクレール356へ容易に取り付けることができる。
【0099】
図22を参照してタンクレール356の構成ついて詳述すると、タンクレール356は上方に開口した長尺樋状をなすレール本体361を有し、レール本体361の始端部には球面状の球受部362が設けられている。この球受部362により、タンク355から落下してきた遊技球が円滑にレール本体361内に取り込まれる。また、レール本体361には長手方向に延びる仕切壁363が設けられており、この仕切壁363により遊技球が二手に分流されるようになっている。仕切壁363により仕切られた2条の球通路は遊技球の直径よりも僅かに幅広となっている。仕切壁363により仕切られた各球通路の底面には、1筋又は2筋の突条364が設けられると共に、その突条364の側方に開口部365が設けられている。
【0100】
また、レール本体361には、その下流側半分程度の天井部分を覆うようにして整流板367が配設されている。この整流板367は、下流側になるほどタンクレール356内の球通路高さを制限するよう弓なりに反った形状をしており、更にその下面には長手方向に延びる凸部368が形成されている。これにより、タンクレール356内を流れる各遊技球は最終的には上下に積み重なることなく下流側に流出する。従って、タンクレール356に多量の遊技球群が流れ込んできても、遊技球の噛み込みが防止され、タンクレール356内における球詰まりが解消される。なお、レール本体361は、黒色の導電性ポリカーボネート樹脂により成形されるのに対し、整流板367は透明のポリカーボネート樹脂により成形されている。整流板367は着脱可能に設けられており、当該整流板367を取り外すことによりタンクレール356内のメンテナンスが容易に実施できるようになっている。
【0101】
図20及び図21に戻って説明する。払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込むための電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFとされるようになっている。
【0102】
タンク355から払出通路359に至るまでの払出機構部352は何れも導電性を有する樹脂材料(例えば導電性ポリカーボネート樹脂)にて成形され、その一部にてアースされている。これにより、遊技球の帯電によるノイズの発生が抑制されるようになっている。
【0103】
また、裏パック351には、図20等の右端部に上下一対の支軸385が設けられており、この支軸385を図9等に示す支持孔部238に上方から挿通させることで、裏パックユニット203が内枠12に対して開閉可能に支持される。また、裏パック351には、左端部に締結具として上下一対のナイラッチ386が設けられると共に、上端部に係止孔387が設けられており、ナイラッチ386を図9等に示す被締結孔240にはめ込むと共に、係止孔387に図9等に示す固定具242を係止させることで、裏パックユニット203が内枠12に開閉不能に固定されるようになる。固定具242及び係止孔387の部分にナイラッチを使用しないのは、図20における係止孔387の左隣に遊技球を貯留するタンク355が設けられるので、この部分を強固に固定するためである。固定具242の固定時には、図9等に示す固定具241,243によっても裏パックユニット203が内枠12に固定される。なお、支持孔部238及び支軸385が前記図8の支軸部M6に、被締結孔240及びナイラッチ386が締結部M7に、固定具242及び係止孔387が係止部M8に、それぞれ相当する。また、固定具243が係止部M9に相当する。
【0104】
次に、図23を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。主制御装置261には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU501が搭載されている。MPU501には、該MPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データ及び確率テーブル502aを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM503と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
【0105】
図24は、ROM502に記憶される確率テーブル502aを模式的に表した図である。本実施の形態のパチンコ機10では、大当たりの終了後に遊技者の意志に応じて1倍〜3倍の大当たりの発生確率と大当たり時に付与されるラウンド数とを選択できるように構成されており、遊技者による設定如何によってこの確率テーブル502aの値に則した遊技が行われるように構成されている。本実施の形態のパチンコ機10では、電源入時に1倍の遊技が設定されるように構成されている。1倍の遊技においては、大当たり確率が1/360であり、大当たり時に付与されるラウンド数が15ラウンド、且つ、その大当たり終了後において付与される時間短縮モードの変動表示回数が120回の変動表示となるように設定されている。また、2倍の遊技においては、大当たり確率が1/180であり、大当たり時に付与されるラウンド数が8ラウンド、且つ、その大当たり終了後において付与される時間短縮モードの変動表示回数が50回となるように設定されている。更に、3倍の遊技においては、大当たり確率が1/120であり、大当たり時に付与されるラウンド数が5ラウンド、且つ、その大当たり終了後において付与される時間短縮モードの変動表示回数が40回となるように設定されている。
【0106】
なお、時間短縮モードとは、1の変動表示にかかる時間が短縮されていると共に、通常モードより小物図柄の大当たりが発生し易く構成され、且つ、小物図柄の小当たりが発生した場合に大物口33の開放時間が通常モードより長く(例えば、3倍)となるように構成されている状態である。
【0107】
また、本実施の形態のパチンコ機10では、時間短縮モード中に大当たりが発生した場合には、その大当たりが発生した時点における時間短縮モードの変動表示回数の残余回数に、設定された遊技に応じた時間短縮モードの回数が加算されるように構成されている。具体的には、例えば、1倍の遊技において大当たりが発生し、その大当たり後に付与される120回の時間短縮モード中において、残り50回となった時点で再び大当たりが発生した場合には、その大当たり終了後には170回の時間短縮モードが付与されるように構成されている。
【0108】
図23に戻って説明する。RAM503は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリア503aが設けられている。
【0109】
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアであり、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、バックアップエリア503aの情報に基づいてパチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。バックアップエリア503aへの書き込みはNMI割込処理(図39参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理(図27参照)において実行される。なお、MPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路542からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU501へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理が即座に実行される。
【0110】
また、RAM503には、確率設定メモリ503bが設けられている。この確率設定メモリ503bは、パチンコ機10における大当たりの発生確率及び大当たり時に付与されるラウンド数を決定するためのメモリであり、「0」〜「2」の範囲内で更新されるように構成されている。この確率設定メモリ503bの値は、遊技者によって、上記した設定メモリ124がオンされた場合に「1」加算されるように構成されている。本実施の形態のパチンコ機10では、大当たりが終了した場合に、この確率設定メモリ503bの値を参酌し、その参酌した値と確率テーブル502aとに基づいて、次回の大当たりまでの大当たり発生確率が設定されるように構成されている。
【0111】
なお、図示しないが、本実施の形態のパチンコ機10では、確率設定メモリ503bの値を大物図柄表示装置42の一部分において表示するように構成されている。確率設定メモリ503bの値を遊技者に示唆することで、次回の大当たり終了時において、いずれの倍率で次々回の大当たりの発生確率が設定されるかを確認できるように構成されている。
【0112】
主制御装置261のMPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、表示制御装置45、設定スイッチ124又はその他図示しないスイッチ群などが接続されている。
【0113】
払出制御装置311は、払出モータ358aにより賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU511は、そのMPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
【0114】
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリア513aが設けられている。
【0115】
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアであり、電源投入時には、このバックアップエリア513aの情報に基づいてパチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。バックアップエリア513aへの書き込みはNMI割込処理によって電源遮断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置261のMPU501と同様、MPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理が即座に実行される。
【0116】
払出制御装置311のMPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出モータ358aなどがそれぞれ接続されている。
【0117】
発射制御装置312は、発射モータ229による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射モータ229は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者が遊技球発射ハンドル18に触れていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させるための発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、発射モータ229が駆動され、遊技球発射ハンドル18の操作量に応じた強さで遊技球が発射される。
【0118】
表示制御装置45は、小物図柄表示装置41における小物図柄(普通図柄)の変動表示と、大物図柄表示装置42における大物図柄(特別図柄)の変動表示とを制御するものである。表示制御装置45は、MPU521と、ROM(プログラムROM)522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、2つの出力ポート528,529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527の入力側には主制御装置261の出力側が接続され、入力ポート527の出力側には、MPU521、ROM522、ワークRAM523、画像コントローラ526が接続されると共にバスライン530を介して出力ポート528が接続されている。出力ポート528の出力側には小物図柄表示装置41や、音声ランプ制御装置262が接続されている。また、画像コントローラ526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529の出力側には大物図柄表示装置42が接続されている。
【0119】
表示制御装置45のMPU521は、主制御装置261から送信される図柄表示コマンドに基づいて小物図柄表示装置41及び大物図柄表示装置42の表示を制御する。ROM522は、MPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、ワークRAM523は、MPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリである。
【0120】
ビデオRAM524は、大物図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM524の内容を書き替えることにより、大物図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、大物図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するためのメモリである。画像コントローラ526は、MPU521、ビデオRAM524、出力ポート529のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオRAM524に記憶される表示データを、キャラクタROM525から所定のタイミングで読み出して大物図柄表示装置42に表示させるものである。
【0121】
電源装置313は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323を有するRAM消去スイッチ回路543とを備えている。電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電圧を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては、払出制御装置311を介して動作電圧(12ボルト及び5ボルトの電圧)が供給される。
【0122】
停電監視回路542は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置261のMPU501及び払出制御装置311のMPU511の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、NMI割込処理を正常に実行し完了することができる。
【0123】
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323が押下された場合に、主制御装置261及び払出制御装置311へ、バックアップデータをクリアするためのRAM消去信号SG2を出力する回路である。主制御装置261及び払出制御装置311は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、それぞれのバックアップエリア503a,513aのデータをクリアする。
【0124】
ここで、図25を参照して、大物図柄表示装置42の表示内容について説明する。大物図柄表示装置42には、左・中・右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は、例えば「0」〜「9」の数字を各々付した主図柄と、例えば菱形状の絵図柄からなる副図柄とにより構成され、これら各主図柄及び副図柄がそれぞれ大物図柄を構成している。各図柄列では、数字の昇順又は降順に主図柄が配列されると共に各主図柄の間にそれぞれ副図柄が配列されている。即ち、各図柄列には、10個の主図柄及び10個の副図柄の計20個の大物図柄が設けられ、各図柄列毎に20個の大物図柄が周期性をもって上から下へとスクロールするように変動表示される。特に、左図柄列においては主図柄の数字が降順に現れるように配列され、中図柄列及び右図柄列においては主図柄の数字が昇順に現れるように配列されている。大物図柄表示装置42には、各図柄列毎に上・中・下の3段に大物図柄が表示される。従って、大物図柄表示装置42には、3段×3列の計9個の大物図柄が表示される。また、大物図柄表示装置42には、5つの有効ライン、即ち上ラインL1、中ラインL2、下ラインL3、右上がりラインL4、左上がりラインL5が設定されている。そして、左図柄列→右図柄列→中図柄列の順に変動表示が停止し、その停止時にいずれかの有効ライン上に大当たり図柄の組合せ(本実施の形態では、同一の主図柄の組合せ)で揃えば大当たりとして、大当たり動画が表示される。
【0125】
なお、大物図柄表示装置42の右側上部の表示領域42aには、上記した設定スイッチ124によって設定された大当たりの発生確率が表示されるように構成されている。大当たりの抽選表示(変動表示)を行う大物図柄表示装置42に大当たりの発生確率を表示することによって、そのパチンコ機10における大当たりの発生確率を遊技者に示唆することができる。
【0126】
また、設定スイッチ124によって設定された大当たりの発生確率に応じて、リーチ毎に応じた最終停止図柄の表示色を変化するように構成されている。具体的には、1倍の大当たり発生確率時において「7」の図柄によるリーチが発生した場合に、大当たりが付与される最終停止図柄である「7」の図柄の表示色を他の図柄の表示色と異ならせる一方、2倍の大当たり発生確率において「7」の図柄によるリーチが発生した場合に、大当たりが付与される最終停止図柄である「7」の図柄又は「8」の図柄の表示色を他の図柄の表示色と異ならせるように構成されている。
【0127】
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。本実施の形態では、主制御装置261内のMPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり抽選や大物図柄表示装置42の図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図26に示すように、大当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大物図柄表示装置42の大当たり図柄の選択に使用する大当たり図柄カウンタC2と、大物図柄表示装置42が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、大物図柄表示装置42の変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1,CS2と、左列、中列及び右列の各外れ図柄の設定に使用する左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRとを用いることとしている。また、小物図柄表示装置41の抽選には小物図柄乱数カウンタC4が用いられる。
【0128】
このうち、カウンタC1〜C3,CINI,CS1,CS2は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。また、外れ図柄カウンタCL,CM,CRは、MPU501内のRレジスタ(リフレッシュレジスタ)を用いてレジスタ値が加算され、結果的に数値がランダムに変化する構成となっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM503には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリアが設けられており、これらの各エリアには、大物口33への遊技球の入賞タイミングに合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値がそれぞれ格納される。
【0129】
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜719の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり719)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜719)、タイマ割込毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。大当たり乱数カウンタC1は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込毎に1回)更新され、遊技球が大物口33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。
【0130】
本実施の形態のパチンコ機10における大当たりとなる乱数の値は、遊技者によって設定された大当たり確率によって異なるように構成されている。具体的に説明すると、大当たりの発生確率が1倍の遊技における大当たりとなる乱数の値の数は2で、その値は「7,315」である。また、大当たりの発生確率が2倍の遊技における大当たりとなる乱数の値の数は4で、その値は「7,223,315,555」である。更に、大当たりの発生確率が3倍の遊技における大当たりとなる乱数の数は6で、その値は「7,117,223,315,555,634」である。
【0131】
大当たり図柄カウンタC2は、大当たりの際、大物図柄表示装置42の変動停止時の図柄を決定するものであり、本実施の形態では、大物図柄表示装置42において有効ラインが5ラインであり、特定図柄(主図柄)が10通り設定されているので、50個(0〜49)のカウンタ値が用意されている。即ち、大当たり図柄カウンタC2は、0〜49の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり49)に達した後0に戻る構成となっている。大当たり図柄カウンタC2は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込毎に1回)更新され、遊技球が大物口33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。
【0132】
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。本実施の形態では、予め設定された大当たりの発生確率とリーチ乱数カウンタC3とによって、リーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ発生しない「完全外れ」とを抽選することとしている。例えば、リーチ乱数カウンタC3=0,1は前後外れリーチに該当し、リーチ乱数カウンタC3=2〜21は前後外れ以外リーチに該当し、リーチ乱数カウンタC3=22〜238は完全外れに該当する。なお、リーチの抽選は、大物図柄表示装置42の抽選確率の状態や変動開始時の作動保留球数等に応じて各々個別に設定されるものであっても良い。リーチ乱数カウンタC3は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込毎に1回)更新され、遊技球が大物口33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。
【0133】
ここで、大当たりの発生確率に応じた前後外れリーチについて説明する。本実施の形態では、大当たりの発生確率を変更した場合に、大当たりの発生を示唆する大当たり図柄を増やすように構成されている。具体的に説明すると、1倍の大当たり発生確率の遊技においてリーチが発生した場合に、最終停止図柄がリーチ図柄と同一の特定図柄(大当たり図柄)が同一のライン上に停止した際に大当たりとなるように構成されている。即ち、例えば、「7」の図柄でリーチ発生した場合に、最終停止図柄が「7」であった場合に大当たりとなる一方、最終停止図柄が「6」又は「8」のいずれかであった場合に前後外れとなる。よって、1倍の大当たり発生確率の遊技において「前後外れリーチ」とは、リーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後のいずれかに1つだけずれて停止することを示している。
【0134】
また、2倍の大当たり発生確率の遊技においてリーチが発生した場合に、最終停止図柄がリーチ図柄と同一の特定図柄(大当たり図柄)と、その特定図柄の後の図柄、即ち、大当たり+1図柄とが同一のライン上に停止した際に大当たりとなるように構成されている。即ち、例えば、「7」の図柄でリーチ発生した場合に、最終停止図柄が「7」又は「8」のいずれかであった場合に大当たりとなる一方、最終停止図柄が「6」又は「9」のいずれかであった場合に前後外れとなる。よって、2倍の大当たり発生確率の遊技において「前後外れリーチ」とは、リーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の1つ前、或いは、リーチ図柄の2つ後の図柄のいずれかが停止することを示している。
【0135】
更に、3倍の大当たり発生確率の遊技においてリーチが発生した場合に、最終停止図柄がリーチ図柄と同一の特定図柄(大当たり図柄)と、その特定図柄の前後の図柄、即ち、大当たり±1図柄とが同一のライン上に停止した際に大当たりとなるように構成されている。即ち、例えば、「7」の図柄でリーチ発生した場合に、最終停止図柄が「6」、「7」又は「8」のいずれかであった場合に大当たりとなる一方、「5」又は「9」のいずれかであった場合に前後外れとなる。よって、3倍の大当たり発生確率の遊技において「前後外れリーチ」とは、リーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の2つ前の図柄、或いは、リーチ図柄の2つ後の図柄のいずれかが停止することを示している。
【0136】
本実施の形態では、大当たりの発生確率を変更した場合に、大当たりを発生始得る停止図柄を複数の近似した表示結果とすることによって、1の表示結果に対する期待を喪失してしまった場合でも連続して他の表示結果を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0137】
2つの変動種別カウンタCS1,CS2のうち、一方の変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっており、他方の変動種別カウンタCS2は、例えば0〜240の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり240)に達した後0に戻る構成となっている。以下の説明では、CS1を「第1変動種別カウンタ」、CS2を「第2変動種別カウンタ」ともいう。
【0138】
第1変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等、大物図柄のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様が決定され、第2変動種別カウンタCS2によって、リーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様が決定される。従って、これらの変動種別カウンタCS1,CS2を組み合わせることで、変動パターンの多種多様化を容易に実現できる。また、第1変動種別カウンタCS1だけで図柄変動態様を決定したり、第1変動種別カウンタCS1と停止図柄との組み合わせで同じく図柄変動態様を決定したりすることも可能である。変動種別カウンタCS1,CS2は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、大物図柄表示装置42による大物図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCS1,CS2のバッファ値が取得される。
【0139】
左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRは、大当たり抽選が外れとなった時に左列大物図柄、中列大物図柄、右列大物図柄の外れ停止図柄を決定するためのものであり、各列では主図柄及び副図柄の合わせて20の大物図柄の何れかが表示されることから、各々に20個(0〜19)のカウンタ値が用意されている。外れ図柄カウンタCLにより左図柄列の上・中・下段の各図柄が決定され、外れ図柄カウンタCMにより中図柄列の上・中・下段の各図柄が決定され、外れ図柄カウンタCRにより右図柄列の上・中・下段の各図柄が決定される。
【0140】
本実施の形態では、設定された大当たり発生確率に応じて「前後外れリーチ図柄」及び「前後外れ以外リーチ図柄」が異なるように構成されている。具体的に説明すると、大当たり発生確率が1倍である場合には、前後外れリーチ図柄バッファに格納される図柄(即ち、「前後外れリーチ図柄」)は、リーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後のいずれかに1つだけずれて停止する図柄であり、例えば、「7」の図柄によるリーチが発生した際に、「6」の図柄、又は、「8」の図柄がリーチ図柄が例示される。また、大当たり発生確率が1倍である場合に前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納される図柄(即ち、「前後外れ以外リーチ図柄」)は、リーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後いずれかに1つだけずれて停止する図柄以外の図柄であり、例えば、「7」の図柄によるリーチが発生した際に、「6」の図柄、又は、「8」の図柄以外の図柄が例示される。
【0141】
また、大当たり発生確率が2倍である場合には、前後外れリーチ図柄バッファに格納される図柄は、リーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の1つ前、或いは、リーチ図柄の2つ後の図柄のいずれかであり、例えば、「7」の図柄によるリーチが発生した際に、「6」の図柄又は「9」の図柄がリーチ図柄の前後のいずれかに停止する図柄が例示される。また、大当たり発生確率が2倍である場合に前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納される図柄は、リーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄、又は、リーチ図柄の2つ後の図柄以外の図柄のいずれかが停止する図柄であり、例えば、「7」の図柄によるリーチが発生した際に、「6」の図柄、「7」の図柄又は「8」の図柄以外の図柄が例示される。
【0142】
更に、大当たり発生確率が3倍である場合には、前後外れリーチ図柄バッファに格納される図柄は、リーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の2つ前の図柄又はリーチ図柄の2つ後の図柄のいずれかであり、例えば、「7」の図柄によるリーチが発生した際に、「5」の図柄、又は、「9」の図柄がリーチ図柄が例示される。また、大当たり発生確率が3倍である場合に前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納される図柄は、リーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の2つ前の図柄又はリーチ図柄の2つ後の図柄であり、例えば、「7」の図柄によるリーチが発生した際に、「5」の図柄、又は、「9」の図柄以外の図柄が例示される。
【0143】
本実施の形態では、MPU501に内蔵のRレジスタの数値を用いることにより各カウンタCL,CM,CRの値をランダムに更新する。即ち、各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新時には、前回値にRレジスタの下位3ビットの値が加算され、その加算結果が最大値を超えた場合に20減算されて今回値が決定される。各外れ図柄カウンタCL,CM,CRは更新時期が重ならないようにして通常処理内で更新され、それら外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせが、RAM503の前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ及び完全外れ図柄バッファの何れかに格納される。そして、大物図柄の変動開始時における変動パターン決定に際し、リーチ乱数カウンタC3の値に応じて前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ及び完全外れ図柄バッファの何れかのバッファ値が取得される。
【0144】
なお、各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、不規則性を重視すれば、大当たり乱数カウンタC1、リーチ乱数カウンタC3、変動種別カウンタCS1,CS2の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
【0145】
小物図柄乱数カウンタC4は、例えば0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。小物図柄乱数カウンタC4は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかの小物門(スルーゲート)34を通過したことが検知された時に取得される。当選することとなる乱数の値の数は149あり、その範囲は「5〜153」である。
【0146】
次に、図27から図39のフローチャートを参照して、主制御装置261内のMPU501により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU501の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では2ミリ秒(以下「ms」で表す)周期で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込処理とNMI割込処理とを説明し、その後メイン処理を説明する。
【0147】
図37は、タイマ割込処理を示したフローチャートである。タイマ割込処理は、主制御装置261のMPU501により例えば2ms毎に実行される。タイマ割込処理では、まず各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(S601)。即ち、主制御装置261に接続されている各種スイッチ(但し、RAM消去スイッチ323を除く)の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。次に、設定スイッチ124がオンされているか否かを確認し(S602)、確認の結果、設定スイッチ124がオンされていた場合には(S602:Yes)、確率設定メモリ503bの値に「1」を加算して(S603)、処理をS604へ移行する。一方、設定スイッチ124がオンされていない場合には(S602:No)、S603の処理をスキップして、処理をS604へ移行する。
【0148】
S604の処理では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する(S604)。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では719)に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
【0149】
更に、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の更新を実行する(S605)。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態ではそれぞれ、719,49,238)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C3の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。その後は、大物口33への入賞に伴う始動入賞処理を実行する(S606)。
【0150】
図38のフローチャートを参照して、この始動入賞処理を説明する。まず、遊技球が大物口33に入賞(始動入賞)したか否かを作動口スイッチ224の検出情報により判別する(S701)。遊技球が大物口33に入賞したと判別されると(S701:Yes)、大物図柄表示装置42の作動保留球数Nが上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判別する(S702)。大物口33への入賞があり、且つ作動保留球数N<4であれば(S702:Yes)、作動保留球数Nを1加算し(S703)、更に、前記ステップS603で更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、RAM503の保留球格納エリアの保留エリアのうち最初のエリアに格納する(S704)。一方、大物口33への入賞がないか(S701:No)、或いは、大物口33への入賞があっても作動保留球数N<4でなければ(S702:No)、S703及びS704の各処理をスキップして、始動入賞処理を終了する。始動入賞処理の終了後は、MPU501は本タイマ割込処理を一旦終了する。
【0151】
なお、遊技球が大物口33に入賞(始動入賞)した場合、それに伴い大物図柄表示装置42による大物図柄の変動表示が開始されることとなるが、始動入賞後、大物図柄が変動し図柄停止に至るまでには所定時間(例えば5秒)が経過していなければならないという制約がある。そこで、上記始動入賞処理では、始動入賞が確認された場合、各カウンタ値の格納処理(S704)の後に、始動入賞後の経過時間を計るためのタイマをセットする。具体的には、上記始動入賞処理は2ms周期で実行されるため、例えば5秒の経過時間を計測するにはタイマに数値「2500」をセットし、始動入賞処理の都度、タイマ値を1ずつ減算する。このタイマ値は、その時々の各カウンタC1〜C3の値と共に、RAM503の保留球格納エリアに格納され管理される。そして、後述する大物図柄の変動パターン設定に際しては、上記タイマ値が参照され、残り時間に応じて(所定時間経過後に図柄変動が停止されるよう)変動パターンが設定される。
【0152】
図39は、NMI割込処理を示したフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置261のMPU501により実行される。このNMI割込処理により、電源遮断時の主制御装置261の状態がRAM503のバックアップエリア503aに記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路542から主制御装置261内のMPU501のNMI端子に出力され、MPU501は実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始する。図39のNMI割込処理のプログラムは、主制御装置261のROM502に記憶されている。停電信号SG1が出力された後所定時間は、主制御装置261の処理が実行可能となるように電源部541から電源供給がなされており、この所定時間内にNMI割込処理が実行される。
【0153】
NMI割込処理では、まず、使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aに退避し(S801)、スタックポインタの値を同バックアップエリア503aに記憶する(S802)。更に、電源遮断の発生情報をバックアップエリア503aに設定し(S803)、電源が遮断されたことを示す電源遮断通知コマンドを他の制御装置に対して送信する(S804)。RAM判定値を算出し、バックアップエリア503aに保存する(S805)。RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。その後は、RAM503のアクセスを禁止して(S806)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
【0154】
なお、上記のNMI割込処理は、払出制御装置311でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、停電の発生等による電源遮断時の払出制御装置311の状態がRAM513のバックアップエリア513aに記憶される。停電信号SG1が出力された後所定時間は、払出制御装置311の処理が実行可能となるように電源部541から電源供給がなされるのも同様である。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路542から払出制御装置311内のMPU511のNMI端子に出力され、MPU511は実行中の制御を中断して図39のNMI割込処理を開始する。その内容はステップS804の電源遮断通知コマンドの送信を行なわない点を除き上記説明と同様である。
【0155】
図27は、主制御装置261内のMPU501により実行されるメイン処理を示したフローチャートである。このメイン処理は電源投入時のリセットにより起動される。メイン処理では、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S101)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置262、払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために、ウェイト処理(例えば1秒程度)を実行する。払出制御装置311に対して払出許可コマンドを送信した後(S102)、RAM503のアクセスを許可する(S103)。
【0156】
その後は、電源装置313に設けたRAM消去スイッチ323がオンされているか否かを判別し(S104)、オンされていれば(S104:Yes)、バックアップデータをクリア(消去)するべく、処理をS114へ移行する。一方、RAM消去スイッチ323がオンされていなければ(S104:No)、更にRAM503のバックアップエリア503aに電源遮断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S105)、記憶されていなければ(S105:No)、バックアップデータは記憶されていないので、この場合にも、処理をS114へ移行する。バックアップエリア503aに電源遮断の発生情報が記憶されていれば(S105:Yes)、RAM判定値を算出し(S106)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S107:No)、即ち算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS114へ移行する。なお、前述した通り、RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
【0157】
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチ323が押されていれば、RAMの初期化処理(S114〜S116)に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM503の初期化処理(S114〜S116)に移行する。即ち、S114からのRAMの初期化処理では、RAM503の使用領域を0にクリアし(S114)、RAM503の初期値を設定する(S115)。その後、割込みを許可して(S116)、後述する通常処理に移行する。
【0158】
一方、RAM消去スイッチ323がオンされておらず(S104:No)、電源遮断の発生情報が記憶されており(S105:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S107:Yes)、処理をS108へ移行して復電時の処理(電源遮断復旧時の処理)を実行する。即ち、復電時の処理では、電源遮断時のスタックポインタを復帰させ(S108)、電源遮断の発生情報をクリアする(S109)。次に、サブ側の制御装置を電源遮断時の遊技状態に復帰させるための復電時のコマンドを送信し(S110)、使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aから復帰させる(S111)。更に、電源断前に割込みが許可状態にあったか否かを確認し(S112)、割込みが許可状態であれば(S112:Yes)、割込みを許可し(S113)、一方、電源断時に割込みが禁止状態にあれば(S112:No)、割込みを禁止したまま、処理を電源遮断前の番地へ戻す。
【0159】
次に、図28のフローチャートを参照して通常処理を説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、4ms周期の定期処理としてS201〜S207の各処理が実行され、その残余時間でS209,S210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
【0160】
通常処理においては、まず、前回の処理で更新されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する(S201)。具体的には、入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置311に対して獲得遊技球数に対応する賞球払出コマンドを送信する。また、大物図柄表示装置42による大物図柄の変動表示に際して停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、確定コマンド等を表示制御装置45に送信する。なお、大物図柄の変動開始後において、変動パターンコマンド→左図柄列の停止図柄コマンド→中図柄列の停止図柄コマンド→右図柄列の停止図柄コマンドの順で通常処理の都度1つずつ(即ち、4ms毎に1つずつ)コマンドが送信され、変動時間終了のタイミングで確定コマンドが送信されるようになっている。
【0161】
次に、変動種別カウンタCS1,CS2の各値を更新する(S202)。具体的には、変動種別カウンタCS1,CS2を1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198,240)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。更に、外れ図柄カウンタ更新処理により、左図柄列、中図柄列及び右図柄列の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新を実行する(S203)。
【0162】
ここで、図29を参照して、外れ図柄カウンタ更新処理を説明する。まず、左図柄列の外れ図柄カウンタCLの更新時期か否かを判別し(S301)、更新時期であれば(S301:Yes)、左図柄列の外れ図柄カウンタCLを更新する(S303)。次に、左図柄列の更新時期でなければ(S301:No)、中図柄列の外れ図柄カウンタCMの更新時期か否かを判別し(S302)、更新時期であれば(S302:Yes)、中図柄列の外れ図柄カウンタCMを更新する(S304)。更に中図柄列の更新時期でなければ(S302:No)、右図柄列の更新時期なので、右図柄列の外れ図柄カウンタCRを更新する(S305)。
【0163】
上記S303〜S305の各処理における外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新では、前回のカウンタ値にRレジスタの下位3ビットの値を加算すると共にその加算結果が最大値を超えた場合に20を減算し、その演算結果を外れ図柄カウンタCL,CM,CRの今回値とする。上記CL,CM,CRの更新処理によれば、左図柄列、中図柄列及び右図柄列の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRが1回の通常処理で1つずつ順に更新されるので、各カウンタ値の更新時期が重なることはない。これにより、通常処理を3回実行する毎に外れ図柄カウンタCL,CM,CRの1セット分が更新される。
【0164】
その後、前回の大当たり終了時に設定されたパチンコ機10の大当たり発生確率の設定倍率を確認する(S306)。確認の結果、設定された大当たり発生確率が1倍である場合には(S306:「1倍」)、1倍時図柄格納処理を行う(S307、図30参照)。また、設定された大当たり発生確率が2倍である場合には(S306:「2倍」)、2倍時図柄格納処理を行う(S308、図31参照)。更に、設定された大当たり発生確率が3倍である場合には(S306:「3倍」)、3倍時図柄格納処理を行う(S309、図32参照)。
【0165】
図30は、1倍時図柄格納処理(S307)を示したフローチャートである。この1倍時図柄格納処理では、まず、上記更新した外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせが大当たり図柄の組み合わせになっているか否かを判別し(S311)、大当たり図柄の組み合わせであれば(S311:Yes)、そのまま本処理を終了する。大当たり図柄の組み合わせでなければ(S311:No)、リーチ図柄の組み合わせになっているか否かを判別し(S312)、リーチ図柄の組み合わせであれば(S312:Yes)、更にそれが前後外れリーチであるか否かを判別する(S313)。前後外れリーチの組み合わせであれば(S313:Yes)、その時の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをRAM503の前後外れリーチ図柄バッファに格納し(S314)、この1倍時図柄格納処理を終了する。外れ図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れ以外リーチの組み合わせであれば(S313:No)、その時の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをRAM503の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納して(S315)、この1倍時図柄格納処理を終了する。外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせが大当たり図柄の組み合わせでなく(S311:No)、且つリーチ図柄の組み合わせでもなければ(S312:No)、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせは外れ図柄の組み合わせになっているので、かかる場合には、その外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをRAM503の完全外れ図柄バッファに格納し(S316)、この1倍時図柄格納処理を終了する。なお、この1倍時図柄格納処理の終了後は、図29の外れ図柄カウンタ更新処理を終了する。
【0166】
図31は、2倍時図柄格納処理(S308)を示したフローチャートである。この2倍時図柄格納処理では、まず、上記更新した外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせが大当たり図柄の組み合わせになっているか否かを判別し(S321)、大当たり図柄の組み合わせであれば(S321:Yes)、そのまま本処理を終了する。大当たり図柄の組み合わせでなければ(S321:No)、次に、大当たり+1図柄の組合わせか否かを確認し(S322)、大当たり+1図柄の組合わせであれば(S322:Yes)、本処理を終了する一方、大当たり+1図柄の組合わせでなければ(S322:No)、次に、リーチ図柄の組み合わせになっているか否かを判別し(S323)、リーチ図柄の組み合わせであれば(S323:Yes)、更にそれが前後外れリーチであるか否かを判別する(S324)。前後外れリーチの組み合わせであれば(S324:Yes)、その時の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをRAM503の前後外れリーチ図柄バッファに格納し(S325)、この2倍時図柄格納処理を終了する。外れ図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れ以外リーチの組み合わせであれば(S324:No)、その時の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをRAM503の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納して(S326)、この2倍時図柄格納処理を終了する。外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせが大当たり図柄の組み合わせでなく(S321:No)、大当たり+1図柄の組合わせでもなく(S322:No)、且つリーチ図柄の組み合わせでもなければ(S323:No)、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせは外れ図柄の組み合わせになっているので、かかる場合には、その外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをRAM503の完全外れ図柄バッファに格納し(S327)、この2倍時図柄格納処理を終了する。なお、この2倍時図柄格納処理の終了後は、図29の外れ図柄カウンタ更新処理を終了する。
【0167】
図32は、3倍時図柄格納処理(S309)を示したフローチャートである。この3倍時図柄格納処理では、まず、上記更新した外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせが大当たり図柄の組み合わせになっているか否かを判別し(S331)、大当たり図柄の組み合わせであれば(S331:Yes)、そのまま本処理を終了する。大当たり図柄の組み合わせでなければ(S331:No)、次に、大当たり±1図柄の組合わせか否かを確認し(S332)、大当たり±1図柄の組合わせであれば(S332:Yes)、本処理を終了する一方、大当たり±1図柄の組合わせでなければ(S332:No)、次に、リーチ図柄の組み合わせになっているか否かを判別し(S333)、リーチ図柄の組み合わせであれば(S333:Yes)、更にそれが前後外れリーチであるか否かを判別する(S334)。前後外れリーチの組み合わせであれば(S334:Yes)、その時の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをRAM503の前後外れリーチ図柄バッファに格納し(S335)、この3倍時図柄格納処理を終了する。外れ図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れ以外リーチの組み合わせであれば(S334:No)、その時の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをRAM503の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納して(S336)、この3倍時図柄格納処理を終了する。外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせが大当たり図柄の組み合わせでなく(S331:No)、大当たり±1図柄の組合わせでもなく(S332:No)、且つリーチ図柄の組み合わせでもなければ(S333:No)、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせは外れ図柄の組み合わせになっているので、かかる場合には、その外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをRAM503の完全外れ図柄バッファに格納し(S337)、この3倍時図柄格納処理を終了する。なお、この3倍時図柄格納処理の終了後は、図29の外れ図柄カウンタ更新処理を終了する。
【0168】
外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新処理(S203)の終了後は、図28の通常処理へ戻って、払出制御装置311より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S204)、大物図柄表示装置42による大物図柄の変動表示を行うための大物図柄変動処理を実行する(S205)。この大物図柄変動処理により、大当たり判定や大物図柄の変動パターンの設定などが行われる。なお、大物図柄変動処理の詳細は後述する。
【0169】
大物図柄変動処理の終了後は、大当たり状態である場合において可変入賞装置32の大入賞口を開放又は閉鎖するための大入賞口開閉処理を実行する(S206)。即ち、大当たり状態のラウンド毎に大入賞口を開放し、大入賞口の最大開放時間が経過したか、又は大入賞口に遊技球が規定数入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立すると大入賞口を閉鎖する。このとき、遊技球が特定領域を通過したことを条件に大入賞口の連続開放を許容し、これを所定ラウンド数繰り返し実行する。
【0170】
次に、小物図柄表示装置41による小物図柄(例えば「○」又は「×」の普通図柄)の表示制御を実行する(S207)。簡単に説明すると、遊技球が小物門(スルーゲート)34を通過したことを条件に、その都度の小物図柄乱数カウンタC4の値が取得されると共に小物図柄表示装置41の表示部43にて小物図柄の変動表示が実施される。そして、小物図柄乱数カウンタC4の値により小物図柄の抽選が実施され、小物図柄の当たり状態になると、大物口33に付随する電動役物が所定時間開放される。なお説明は省略したが、小物図柄乱数カウンタC4も、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3と同様に、図37に示すタイマ割込処理により更新される。
【0171】
その後は、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、即ち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4ms)が経過したか否かを判別し(S208)、既に所定時間が経過していれば(S208:Yes)、処理をS201へ移行し、前述したS201以降の各処理を繰り返し実行する。
【0172】
一方、前回の通常処理の開始から未だ所定時間が経過していなければ(S208:No)、所定時間に至るまでの、即ち次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCS1,CS2の更新を繰り返し実行する(S209,S210)。まず、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する(S209)。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では719)に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。次に、変動種別カウンタCS1,CS2の更新を実行する(S210)。具体的には、変動種別カウンタCS1,CS2を1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198,240)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
【0173】
ここで、S201〜S207の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(即ち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1,CS2についてもランダムに更新することができる。
【0174】
次に、図33から図36のフローチャートを参照して、大物図柄変動処理(S205)を説明する。大物図柄変動処理では、まず、今現在大当たり中であるか否かを判別する(S401)。大当たり中としては、大当たりの際に大物図柄表示装置42で表示される大当たり遊技の最中と大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。判別の結果、大当たり中であれば(S401:Yes)、そのまま本処理を終了する。
【0175】
大当たり中でなければ(S401:No)、次に、大当たりの終了後か否かを確認する(S402)。確認の結果、大当たりの終了後であれば(S402:Yes)、確率設定メモリ503bの値を確認し(S403)、確率設定メモリ503bの値が「0」である場合には(S403:「0」)、その後の遊技における大当たり確率を1倍に設定、即ち、次回の大当たりが発生するまでの変動表示において確率テーブル502aの1倍の大当たり確率を参照するように設定し(S404)、処理をS407へ移行する。また、確率設定メモリ503bの値が「1」である場合には(S403:「1」)、その後の遊技における大当たり確率を2倍に設定、即ち、次回の大当たりが発生するまでの変動表示において確率テーブル502aの2倍の大当たり確率を参照するように設定し(S405)、処理をS407へ移行する。更に、確率設定メモリ503bの値が「2」である場合には(S403:「2」)、その後の遊技における大当たり確率を3倍に設定、即ち、次回の大当たりが発生するまでの変動表示において確率テーブル502aの3倍の大当たり確率を参照するように設定し(S406)、処理をS407へ移行する。
【0176】
S407の処理では、大物図柄表示装置42による大物図柄の変動表示中であるか否かを判別し(S407)、大物図柄の変動表示中でなければ(S407:No)、大物図柄表示装置42の作動保留球数Nが0よりも大きいか否かを判別する(S408)。作動保留球数Nが0であれば(S408:No)、そのまま本処理を終了する。作動保留球数N>0であれば(S408:Yes)、作動保留球数Nを1減算し(S409)、保留球格納エリアに格納されたデータをシフト処理する(S410)。このデータシフト処理は、保留球格納エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
【0177】
データシフト処理の後は、大当たり確率の設定倍率を確認し(S411)、大当たり確率の設定倍率が1倍である場合には(S411:「1倍」)、1倍変動開始処理を実行する(S412)。また、大当たり確率の設定倍率が2倍である場合には(S411:「2倍」)、2倍変動開始処理を実行する(S413)。更に、大当たり確率の設定倍率が3倍である場合には(S411:「3倍」)、3倍変動開始処理を実行する(S414)。なお、1倍変動開始処理、2倍変動開始処理及び3倍変動開始処理については後述する。
【0178】
S407の処理において、大物図柄の変動表示中である場合には(S407:Yes)、変動時間が経過したか否かを判別する(S415)。大物図柄の変動時間はその大物図柄の変動パターンに応じて決められており、この変動時間が経過するまで、S416の処理の実行をスキップする(S415:No)。一方、大物図柄の変動時間が経過すれば(S415:Yes)、停止図柄の確定のために設定されている確定コマンドを設定して(S416)、本処理を終了する。
【0179】
次に、図34、図35及び図36のフローチャートを参照して、各倍率の変動開始処理を説明する。図34は、1倍変動開始処理(S412)を示したフローチャートであり、図35は、2倍変動開始処理(S413)を示したフローチャートであり、図36は、3倍変動開始処理(S414)を示したフローチャートである。
【0180】
図34の1倍変動開始処理(S412)では、まず、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が「7」又は「315」であるか否かを判別する(S421)。大当たり乱数カウンタC1の値が「7」又は「315」である場合には(S421:Yes)、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり図柄カウンタC2の値に対応する図柄を、即ち大当たり図柄を図示しないテーブル(大当たり図柄カウンタC2の値と図柄との対応関係を表すテーブル)に基づいて求め、その図柄を停止図柄コマンドに設定する(S422)。このとき、大当たり図柄カウンタC2の数値0〜49は、全5つの有効ライン上における50通りの大当たり図柄の何れかに対応しており、停止図柄コマンドには50通りの大当たり図柄の何れかが設定される。これらの大当たり図柄のうち、予め定められた特定図柄(確変図柄)で揃った場合には以後確変状態に移行するが、予め定められていない特定図柄(非確変図柄)で揃った場合には確変状態に移行しない。
【0181】
次に、大当たり図柄で停止するまでの大物図柄の変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する(S423)。このとき、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様を決定すると共に、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいてリーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様を決定する。なお、第1変動種別カウンタCS1の数値とリーチパターンとの関係、第2変動種別カウンタCS2の数値と停止図柄時間との関係は、それぞれにテーブル等により予め規定されている。但し、上記変動パターンは、第2変動種別カウンタCS2の値を使わずに第1変動種別カウンタCS1の値だけを用いて設定することも可能であり、第1変動種別カウンタCS1の値だけでパターン設定するか又は両変動種別カウンタCS1,CS2の両値でパターン設定するかは、その都度の第1変動種別カウンタCS1の値や遊技条件などに応じて適宜決められる。これは、後述する前後外れリーチ表示、前後外れ以外リーチ表示、完全外れ表示を行なう場合における変動パターンの設定でも同様である。
【0182】
一方、S421の処理で大当たり乱数カウンタC1の値が「7」又は「315」ではないと判別された場合には(S421:No)、保留球格納エリアの実行エリアに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値に基づいてリーチ発生か否かを判別し(S424)、リーチ発生の場合には(S424:Yes)、同じくリーチ乱数カウンタC3の値に基づいて前後外れリーチであるか否かを判別する(S425)。本実施の形態では、リーチ乱数カウンタC3の値は0〜238の何れかであり、そのうち「0,1」が前後外れリーチに該当し、「2〜21」が前後外れ以外リーチに該当し、「22〜238」がリーチなし(完全外れ)に該当する。
【0183】
前後外れリーチ発生の場合(S425:Yes)、RAM503の前後外れリーチ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの各値を停止図柄コマンドに設定する(S426)。また、前後外れリーチ表示のための変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する(S427)。このとき、S423の処理と同様に、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様を決定すると共に、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいてリーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様を決定する。
【0184】
前後外れ以外リーチ発生の場合(S425:No)、RAM503の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの各値を停止図柄コマンドに設定する(S428)。また、前後外れ以外リーチ表示のための変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する(S429)。このとき、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値に基づいて変動パターンが決定されるのはS423の処理と同様である。
【0185】
大当たりでなくリーチでもない場合には(S421:No,S424:No)、RAM503の完全外れ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの各値を停止図柄コマンドに設定する(S430)。また、完全外れ表示のための変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する(S431)。このとき、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値に基づいて変動パターンが決定されるのはS423の処理と同様である。上記の通り大当たり時、リーチ発生時、リーチ非発生時のいずれかで図柄停止コマンド及び変動パターンコマンドの設定が完了すると、本処理を終了する。
【0186】
図35の2倍変動開始処理(S413)では、まず、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が「7」又は「315」であるか否かを判別する(S451)。大当たり乱数カウンタC1の値が「7」又は「315」である場合には(S451:Yes)、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり図柄カウンタC2の値に対応する図柄を、即ち大当たり図柄を図示しないテーブル(大当たり図柄カウンタC2の値と図柄との対応関係を表すテーブル)に基づいて求め、その図柄を停止図柄コマンドに設定する(S452)。このとき、大当たり図柄カウンタC2の数値0〜49は、全5つの有効ライン上における50通りの大当たり図柄の何れかに対応しており、停止図柄コマンドには50通りの大当たり図柄の何れかが設定される。これらの大当たり図柄のうち、予め定められた特定図柄(確変図柄)で揃った場合には以後確変状態に移行するが、予め定められていない特定図柄(非確変図柄)で揃った場合には確変状態に移行しない。
【0187】
次に、大当たり図柄で停止するまでの大物図柄の変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する(S453)。このとき、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様を決定すると共に、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいてリーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様を決定する。なお、第1変動種別カウンタCS1の数値とリーチパターンとの関係、第2変動種別カウンタCS2の数値と停止図柄時間との関係は、それぞれにテーブル等により予め規定されている。但し、上記変動パターンは、第2変動種別カウンタCS2の値を使わずに第1変動種別カウンタCS1の値だけを用いて設定することも可能であり、第1変動種別カウンタCS1の値だけでパターン設定するか又は両変動種別カウンタCS1,CS2の両値でパターン設定するかは、その都度の第1変動種別カウンタCS1の値や遊技条件などに応じて適宜決められる。これは、後述する前後外れリーチ表示、前後外れ以外リーチ表示、完全外れ表示を行なう場合における変動パターンの設定でも同様である。
【0188】
一方、S451の処理で大当たり乱数カウンタC1の値が「7」又は「315」ではないと判別された場合には(S451:No)、次に、大当たり乱数カウンタC1の値が「223」又は「555」であるか否かを確認する(S454)。確認の結果、大当たり乱数カウンタC1の値が「223」又は「555」であると確認された場合には(S454:Yes)、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり図柄カウンタC2の値に対応する図柄の1つ後の図柄を、即ち大当たり+1図柄を図示しないテーブル(大当たり図柄カウンタC2の値と図柄との対応関係を表すテーブル)に基づいて求め、その図柄を停止図柄コマンドに設定し(S455)、処理をS453へ移行する。
【0189】
一方、S454の処理で大当たり乱数カウンタC1の値が「223」又は「555」ではないと判別された場合には(S454:No)、次に、保留球格納エリアの実行エリアに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値に基づいてリーチ発生か否かを判別し(S456)、リーチ発生の場合には(S456:Yes)、同じくリーチ乱数カウンタC3の値に基づいて前後外れリーチであるか否かを判別する(S457)。本実施の形態では、リーチ乱数カウンタC3の値は0〜238の何れかであり、そのうち「0,1」が前後外れリーチに該当し、「2〜21」が前後外れ以外リーチに該当し、「22〜238」がリーチなし(完全外れ)に該当する。
【0190】
前後外れリーチ発生の場合(S457:Yes)、RAM503の前後外れリーチ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの各値、即ち、大当たり図柄及び大当たり+1図柄の前後外れリーチ図柄を停止図柄コマンドに設定する(S458)。また、前後外れリーチ表示のための変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する(S459)。このとき、S453の処理と同様に、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様を決定すると共に、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいてリーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様を決定する。
【0191】
前後外れ以外リーチ発生の場合(S457:No)、RAM503の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの各値、即ち、大当たり図柄及び大当たり+1図柄の前後外れ以外リーチ図柄を停止図柄コマンドに設定する(S460)。また、前後外れ以外リーチ表示のための変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する(S461)。このとき、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値に基づいて変動パターンが決定されるのはS453の処理と同様である。
【0192】
大当たりでなくリーチでもない場合には(S451:No,S454:No,S456:No)、RAM503の完全外れ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの各値を停止図柄コマンドに設定する(S462)。また、完全外れ表示のための変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する(S463)。このとき、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値に基づいて変動パターンが決定されるのはS453の処理と同様である。上記の通り大当たり時、リーチ発生時、リーチ非発生時のいずれかで図柄停止コマンド及び変動パターンコマンドの設定が完了すると、本処理を終了する。
【0193】
図36の3倍変動開始処理(S414)では、まず、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が「7」又は「315」であるか否かを判別する(S471)。大当たり乱数カウンタC1の値が「7」又は「315」である場合には(S471:Yes)、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり図柄カウンタC2の値に対応する図柄を、即ち大当たり図柄を図示しないテーブル(大当たり図柄カウンタC2の値と図柄との対応関係を表すテーブル)に基づいて求め、その図柄を停止図柄コマンドに設定する(S472)。このとき、大当たり図柄カウンタC2の数値0〜49は、全5つの有効ライン上における50通りの大当たり図柄の何れかに対応しており、停止図柄コマンドには50通りの大当たり図柄の何れかが設定される。これらの大当たり図柄のうち、予め定められた特定図柄(確変図柄)で揃った場合には以後確変状態に移行するが、予め定められていない特定図柄(非確変図柄)で揃った場合には確変状態に移行しない。
【0194】
次に、大当たり図柄で停止するまでの大物図柄の変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する(S473)。このとき、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様を決定すると共に、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいてリーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様を決定する。なお、第1変動種別カウンタCS1の数値とリーチパターンとの関係、第2変動種別カウンタCS2の数値と停止図柄時間との関係は、それぞれにテーブル等により予め規定されている。但し、上記変動パターンは、第2変動種別カウンタCS2の値を使わずに第1変動種別カウンタCS1の値だけを用いて設定することも可能であり、第1変動種別カウンタCS1の値だけでパターン設定するか又は両変動種別カウンタCS1,CS2の両値でパターン設定するかは、その都度の第1変動種別カウンタCS1の値や遊技条件などに応じて適宜決められる。これは、後述する前後外れリーチ表示、前後外れ以外リーチ表示、完全外れ表示を行なう場合における変動パターンの設定でも同様である。
【0195】
一方、S471の処理で大当たり乱数カウンタC1の値が「7」又は「315」ではないと判別された場合には(S471:No)、次に、大当たり乱数カウンタC1の値が「223」又は「555」であるか否かを確認する(S474)。確認の結果、大当たり乱数カウンタC1の値が「223」又は「555」であると確認された場合には(S474:Yes)、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり図柄カウンタC2の値に対応する図柄の1つ後の図柄を、即ち大当たり+1図柄を図示しないテーブル(大当たり図柄カウンタC2の値と図柄との対応関係を表すテーブル)に基づいて求め、その図柄を停止図柄コマンドに設定し(S475)、処理をS473へ移行する。
【0196】
S474の処理において、大当たり乱数カウンタC1の値が「223」又は「555」ではないと判別された場合には(S474:No)、次に、大当たり乱数カウンタC1の値が「117」又は「634」であるか否かを確認する(S476)。確認の結果、大当たり乱数カウンタC1の値が「117」又は「634」であると確認された場合には(S476)、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり図柄カウンタC2の値に対応する図柄の1つ前の図柄を、即ち大当たり−1図柄を図示しないテーブル(大当たり図柄カウンタC2の値と図柄との対応関係を表すテーブル)に基づいて求め、その図柄を停止図柄コマンドに設定し(S477)、処理をS473へ移行する。
【0197】
S476の処理で大当たり乱数カウンタC1の値が「117」又は「634」ではないと判別された場合には(S476:No)、次に、保留球格納エリアの実行エリアに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値に基づいてリーチ発生か否かを判別し(S478)、リーチ発生の場合には(S478:Yes)、同じくリーチ乱数カウンタC3の値に基づいて前後外れリーチであるか否かを判別する(S479)。本実施の形態では、リーチ乱数カウンタC3の値は0〜238の何れかであり、そのうち「0,1」が前後外れリーチに該当し、「2〜21」が前後外れ以外リーチに該当し、「22〜238」がリーチなし(完全外れ)に該当する。
【0198】
前後外れリーチ発生の場合(S479:Yes)、RAM503の前後外れリーチ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの各値、即ち、大当たり図柄及び大当たり±1図柄の前後外れリーチ図柄を停止図柄コマンドに設定する(S480)。また、前後外れリーチ表示のための変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する(S481)。このとき、S473の処理と同様に、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様を決定すると共に、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいてリーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様を決定する。
【0199】
前後外れ以外リーチ発生の場合(S479:No)、RAM503の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの各値、即ち、大当たり図柄及び大当たり±1図柄の前後外れ以外リーチ図柄を停止図柄コマンドに設定する(S482)。また、前後外れ以外リーチ表示のための変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する(S483)。このとき、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値に基づいて変動パターンが決定されるのはS473の処理と同様である。
【0200】
大当たりでなくリーチでもない場合には(S471:No,S474:No,S476:No,S478:No)、RAM503の完全外れ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの各値を停止図柄コマンドに設定する(S484)。また、完全外れ表示のための変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する(S485)。このとき、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値に基づいて変動パターンが決定されるのはS473の処理と同様である。上記の通り大当たり時、リーチ発生時、リーチ非発生時のいずれかで図柄停止コマンド及び変動パターンコマンドの設定が完了すると、本処理を終了する。
【0201】
従来、遊技者の意志に応じて大当たりの発生確率を変更可能なパチンコ機において、遊技者によって大当たりの発生確率と付与される遊技価値とを変更しても、大当たり時に現出する図柄の表示パターンが確率変更前と同一の表示パターンのままであった。このため、遊技者は、実際に発生した大当たりの発生頻度のみによって自ら設定した大当たりの発生確率を認識していた。よって、例えば、内部抽選の抽選結果如何によっては、設定した確率を大幅に越えても大当たりが発生しない場合がある。このような現象が発生してしまうと、遊技者は、公正に内部抽選されたにもかかわらず、設定した確率に応じた大当たりが付与されないことに対して被害妄想に陥ってしまい、例えば、大当たり発生率は変化されずに付与される遊技価値のみが変化されているのではないか、又は、遊技場が遠隔操作等の不正行為を行って非公正な抽選によって大当たりの発生を抑制しているではないかと考え、遊技機を配設している遊技場に対して不信感を抱いてしまっていた。また、このような疑惑が発生してしまうと、遊技者は、その遊技場で遊技を行わなくなるばかりか、公然と遊技場又は遊技機メーカーの批判等を行って、有らぬ疑いをかけられた遊技場又は遊技機メーカーに多大な損害を与えてしまう恐れがあるという問題点があった。
【0202】
また、遊技機メーカーは、遊技者や遊技場の要望に応じて、同一の演出内容であるが、大当たり確率の異なる複数のパチンコ機を製造していた。しかし、製造ライン等に制限や、遊技場の遊技機導入コストに限界があるため、遊技者や遊技場の要望に確実に応えることが困難であった。
【0203】
そこで、本実施の形態では、大当たりが付与される場合において、設定された大当たり確率と大当たり乱数カウンタC1の値とに応じて、大当たりを示唆する図柄を決定するように構成されている。従って、遊技者は、大当たり確率が変更された場合において、その大当たり確率に応じた大当たり図柄の図柄パターンを現出させるように構成されている。即ち、遊技者の意志に応じて大当たり確率を変更した場合に、大当たりを発生し得る表示結果を増減させることによって、遊技者に大当たりの発生確率が変更されたことによる大当たりの付与であることを認識させることができる。従って、遊技者の意志に応じて大当たりの発生確率を変更可能に構成すると共に、その変更内容を遊技者に明確に示唆することができる。また、大当たりの発生確率に応じて、遊技者の大当たり発生に対する期待感を変化させることができる。
【0204】
また、1のパチンコ機10において大当たり確率の異なる複数の遊技を行うことが可能であるので、遊技機メーカーは、同一の演出内容であるが、大当たり確率の異なる複数のパチンコ機を製造することなく、遊技者や遊技場の要望に応えることができるので、遊技機メーカーの負担を軽減することができる。
【0205】
次に、図40を参照して、払出制御装置311内のMPU511により実行される払出制御について説明する。図40は、払出制御装置311のメイン処理を示したフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットにより起動される。
【0206】
まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S901)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、割込みモードを設定する。次に、主制御装置261から送信される払出許可コマンドの受信を待機する(S902:No)。そして、払出許可コマンドを受信すると(S902:Yes)、RAMアクセスを許可すると共に(S903)、外部割込ベクタの設定を行う(S904)。
【0207】
その後は、MPU511内のRAM513に関してデータバックアップの処理を実行する。具体的には、電源装置313に設けたRAM消去スイッチ323が押されているか否かを判別し(S905)、オンされていれば(S905:Yes)、バックアップデータをクリア(消去)するべく、処理をS915へ移行する。一方、RAM消去スイッチ323がオンされていなければ(S905:No)、更にRAM513のバックアップエリア513aに電源遮断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S906)、記憶されていなければ(S906:No)、バックアップデータは記憶されていないので、この場合にも、処理をS915へ移行する。バックアップエリア513aに電源遮断の発生情報が記憶されていれば(S906:Yes)、RAM判定値を算出し(S907)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S908:No)、即ち算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS915へ移行する。なお、前述した通り、RAM判定値は、例えばRAM513の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM513の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
【0208】
S915からのRAMの初期化処理では、RAM513の使用領域を0にクリアし(S915)、RAM513の初期値を設定する(S916)。その後、MPU511周辺デバイスの初期設定を行うと共に(S917)、割込みを許可して(S918)、後述する払出制御処理に移行する。
【0209】
一方、RAM消去スイッチ323が押されておらず(S905:No)、電源遮断の発生情報が設定されており(S906:Yes)、且つRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S908:Yes)、復電時の処理(電源遮断復旧時の処理)を実行する。即ち、電源遮断時のスタックポインタを復帰させ(S909)、電源遮断の発生情報をクリアする(S910)。また、MPU511周辺デバイスの初期設定を行い(S911)、使用レジスタをRAM513のバックアップエリア513aから復帰させる(S912)。更に、電源断前に割込みが許可状態にあったか否かを確認し(S913)、割込みが許可状態であれば(S913:Yes)、割込みを許可し(S914)、一方、電源断時に割込みが禁止状態にあれば(S913:No)、割込みを禁止したまま、処理を電源遮断前の番地へ戻す。
【0210】
次に、図41のフローチャートを参照して、払出制御処理を説明する。この払出制御処理は、払出制御装置311のメイン処理に続いて実行される。払出制御処理では、まず、主制御装置261からのコマンドを取得し、賞球の総賞球個数を記憶する(S1001)。発射制御装置312に対して発射許可の設定を行い(S1002)、状態復帰スイッチ321をチェックした結果、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する(S1003)。
【0211】
その後、下皿15の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する(S1004)。即ち、下皿満タンスイッチの検出信号により下皿15の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時に、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時に、下皿満タン解除状態の設定を実行する。また、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態又はタンク球無し解除状態の設定を実行する(S1005)。即ち、タンク球無しスイッチの検出信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった時に、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった時に、タンク球無し解除状態の設定を実行する。その後、報知する状態の有無を判別し、報知する状態が有る場合には払出制御装置311に設けた7セグメントLEDにより報知する(S1006)。
【0212】
次に、S1007〜S1009の各処理により、賞球払出の処理を実行する。即ち、賞球の払出不可状態でなく且つS1001の処理で記憶した総賞球個数が0でなければ(S1007:No,S1008:No)、図42に示す賞球制御処理を開始する(S1009)。一方、賞球の払出不可状態(S1007:Yes)または総賞球個数が0であれば(S1008:Yes)、貸球払出の処理に移行する。なお、賞球制御処理は後述する。
【0213】
S1010〜S1012の貸球払出の処理では、貸球の払出不可状態でなく且つカードユニットからの貸球払出要求を受信していれば(S1010:No,S1011:Yes)、図43に示す貸球制御処理を開始する。一方、貸球の払出不可状態(S1010:Yes)または貸球払出要求を受信していなければ(S1011:No)、後続の球抜き処理を実行する(S1013)。なお、貸球制御処理は後述する。
【0214】
球抜き処理(S1013)では、状態復帰スイッチ321をチェックして球抜き不可状態でないこと、及び球抜き動作開始でないことを条件に、払出モータ358aを駆動させ球抜き処理を実行する。続いて、球詰まり状態であることを条件にバイブレータ360の制御(バイブモータ制御)を実行する(S1014)。その後は、本払出制御処理の先頭に戻り、以降は前述した処理を繰り返す。
【0215】
図42に示す賞球制御処理を説明する。賞球制御処理では、まず、払出モータ358aを正方向回転駆動させて賞球の払出を実行する(S1101)。払出モータ358aの回転が正常であるかを払出回転センサの検出結果により判別し(S1102)、正常でなければ(S1102:No)、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し(S1103)、その後、図41の払出制御処理に戻る。
【0216】
また、払出モータ358aの回転が正常であれば(S1102:Yes)、遊技球のカウントが正常に行われているか否かを払出カウントスイッチの検出結果により判別する(S1104)。遊技球のカウントが正常でなければ(S1104:No)、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し(S1105)、その後、図41の払出制御処理に戻る。
【0217】
更に、遊技球のカウントが正常であれば(S1104:Yes)、払出カウントスイッチによる遊技球のカウント数が総賞球個数に達して払出が完了したか否かを判別し(S1106)、払出が完了していれば(S1106:Yes)、払出モータ358aの停止処理を実行し(S1107)、その後、図41の払出制御処理に戻る。一方、払出が完了していなければ(S1106:No)、そのまま、図41の払出制御処理に戻る。
【0218】
図43に示す貸球制御処理を説明する。貸球制御処理では、まず、払出モータ358aを逆方向回転駆動させて貸球の払出を実行する(S1201)。払出モータ358aの回転が正常であるかを払出回転センサの検出結果により判別し(S1202)、正常でなければ(S1202:No)、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し(S1203)、その後、図41の払出制御処理に戻る。
【0219】
また、払出モータ358aの回転が正常であれば(S1202:Yes)、遊技球のカウントが正常に行われているか否かを払出カウントスイッチの検出結果により判別する(S1204)。遊技球のカウントが正常でなければ(S1204:No)、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し(S1205)、その後、図41の払出制御処理に戻る。
【0220】
更に、遊技球のカウントが正常であれば(S1204:Yes)、払出カウントスイッチによる遊技球のカウント数が所定の貸球個数(25個)に達して払出が完了したか否かを判別し(S1206)、払出が完了していれば(S1206:Yes)、払出モータ358aの停止処理を実行し(S1207)、その後、図41の払出制御処理に戻る。一方、払出が完了していなければ(S1206:No)、そのまま、図41の払出制御処理に戻る。
【0221】
以上説明したように、本実施の形態では、大当たりが付与される場合において、設定された大当たり確率と大当たり乱数カウンタC1の値とに応じて、大当たりを示唆する図柄を決定するように構成されている。従って、遊技者は、大当たり確率が変更された場合において、その大当たり確率に応じた図柄パターンを現出させるように構成されている。即ち、遊技者の意志に応じて大当たり確率を変更した場合に、大当たりを発生し得る表示結果を増減させることによって、遊技者に大当たりの発生確率が変更されたことによる大当たりの付与であることを認識させることができる。従って、遊技者の意志に応じて大当たりの発生確率を変更可能に構成すると共に、その変更内容を遊技者に明確に示唆することができる。
【0222】
また、1のパチンコ機10において大当たり確率の異なる複数の遊技を行うことが可能であるので、遊技機メーカーは、同一の演出内容であるが、大当たり確率の異なる複数のパチンコ機を製造することなく、遊技者や遊技場の要望に応えることができるので、遊技機メーカーの負担を軽減することができる。
【0223】
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
【0224】
例えば、本実施の形態のパチンコ機10では、大当たり終了時に確率設定メモリ503bの値を確認して、その値に基づいて次回の大当たりまでの大当たり確率を設定するように構成されている。これに代えて、設定スイッチ124の押下時、即ち、常時、大当たり確率を変更可能に構成しても良い。
【0225】
本発明を上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施しても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
【0226】
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄が特定図柄であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0227】
以下に本発明の遊技機及び変形例を示す。識別情報等を表示する表示装置と、その表示装置に現出される識別情報を記憶する情報記憶手段と、その情報記憶手段に記憶される前記識別情報を用いた動的表示の動的パターンを記憶するパターン記憶手段と、始動条件の成立を検出する検出手段と、その検出手段によって前記始動条件の成立が検出された場合に遊技者にとって有利な遊技価値の付与抽選を行う抽選手段と、その抽選手段による抽選結果に基づいて前記パターン記憶手段に記憶される前記動的表示の動的パターンを選定するパターン選定手段と、そのパターン選定手段によって選定された前記動的表示を前記表示装置に行わせる動的実行手段と、前記抽選手段によって遊技価値を付与する抽選結果が導出された場合に前記表示装置に前記識別情報の予め定めた第1表示結果を現出させると共に遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる遊技価値付与手段とを備えた遊技機において、遊技者によって操作可能な入力手段と、その入力手段の操作態様を記憶する入力記憶手段と、所定条件が成立した場合に、前記入力記憶手段に記憶される情報に基づいて、前記抽選手段による前記特別遊技状態の発生確率を変更する確率変更手段とを備え、前記遊技価値付与手段は、前記確率変更手段によって変更された前記抽選手段による前記特別遊技状態の発生確率に応じて、遊技者にとって異なる有利な遊技価値を付与するように構成されており、前記動的実行手段は、前記確率変更手段によって前記抽選手段による前記特別遊技状態の発生確率が変更された場合において、前記抽選手段により前記特別遊技状態を発生させる抽選結果が導出されたとき、前記表示装置に、前記識別情報の第1表示結果又は該第1表示結果とは異なる前記識別情報の予め定めた第2表示結果のいずれかを現出させるように構成されていることを特徴とする遊技機1。
【0228】
遊技機1において、前記動的実行手段は、前記確率変更手段によって前記特別遊技状態の発生確率が変更された状態において前記特別遊技状態を付与する場合に、前記表示装置に、前記識別情報の第1表示結果と近似した第2表示結果を現出するように構成されていることを特徴とする遊技機2。動的実行手段は、確率変更手段によって特別遊技状態の発生確率を変更した状態において特別遊技状態を付与する場合に、確率変更前に特別遊技状態の付与を示唆する第1表示結果と近似した第2表示結果を現出させるように構成されている。即ち、確率変更手段によって特別遊技状態の発生確率を変更した場合に、特別遊技状態を発生し得る表示結果を複数の近似した表示結果とすることによって、1の表示結果に対する期待を喪失してしまった場合でも連続して他の表示結果を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、ここでいう近似とは、ある特定の値に対して非常に近しい値のことであり、例えば、「777」という値に対して「776」又は「778」という値等が例示される。
【0229】
遊技機1又は2において、前記パターン選定手段は、前記確率変更手段によって前記特別遊技状態の発生確率が変更された状態において、前記抽選手段により前記特別遊技状態を付与しない抽選結果が導出された場合に、前記識別情報の第1表示結果及び第2表示結果以外の前記動的表示の動的パターンを選定するように構成されていることを特徴とする遊技機3。確率変更手段によって特別遊技状態の発生確率が変更された状態において、抽選手段により特別遊技状態を付与しない抽選結果が導出された場合に、パターン選定手段は、識別情報の第1表示結果及び第2表示結果以外の動的表示の動的パターンを選定するように構成されている。即ち、特別遊技状態の発生確率が変更された状態において、特別遊技状態を付与しない抽選結果が導出された場合に、特別遊技状態の付与を示唆する識別情報の第1表示結果を現出させないと共に、識別情報の第2表示結果も現出させないように構成する。よって、特別遊技状態の発生確率を変更した状態において、識別情報の第2表示結果が現出されたにもかかわらず特別遊技状態が付与されないといった矛盾を未然に防止することができる。
【0230】
遊技機1から3のいずれかにおいて、前記確率変更手段によって変更された前記抽選手段による前記特別遊技状態の発生確率である確率情報を遊技者に示唆する確率情報示唆手段を備えていることを特徴とする遊技機4。確率情報示唆手段は、確率変更手段によって変更された特別遊技状態の発生確率である確率情報を遊技者に示唆するように構成されている。よって、遊技者に変更された特別遊技状態の発生確率を示唆することができるので、その変更内容を遊技者に明確に示唆することができる。
【0231】
遊技機4において、前記確率情報示唆手段は、前記表示装置の一部分に前記確率情報を表示するように構成されていることを特徴とする遊技機5。動的表示が行われる表示装置の一部分に確率情報を表示することによって、変更された特別遊技状態の発生確率を示唆し易くすることができるので、その変更内容を遊技者に明確に示唆することができる。
【0232】
遊技機1から5のいずれかにおいて、前記確率変更手段は、前記特別遊技状態の発生確率を、第1確率とその第1確率より前記特別遊技状態が発生し易い第2確率とに変更可能に構成されており、前記動的実行手段は、前記確率変更手段によって前記第2確率が設定された状態において、前記抽選手段により前記特別遊技状態を付与する抽選結果が導出された場合に、前記識別情報の第2表示結果を現出するように構成されていることを特徴とする遊技機6。確率変更手段によって第2確率の遊技に設定された状態において、抽選手段により特別遊技状態を付与する抽選結果が導出された場合に、動的実行手段は、表示装置に識別情報の第2表示結果を現出するように構成されている。即ち、特別遊技状態が発生し易い第2確率の遊技においてのみ、特別遊技状態が付与される場合に表示装置に識別情報の第2表示結果を現出することができる。従って、遊技者の意志に応じて遊技価値の付与確率を変更可能に構成すると共に、その変更内容に応じた表示結果を現出させることによって、その変更内容を遊技者に明確に示唆することができる。
【0233】
遊技機1から6のいずれかにおいて、前記動的実行手段は、前記抽選手段の抽選結果に応じて前記遊技価値付与手段により前記特別遊技状態を付与する場合に、前記表示装置に、前記特別遊技状態を期待し得る喚起態様を現出すると共に、その喚起態様に応じた喚起識別情報を現出するように構成されており、また、前記確率変更手段の設定及び前記喚起態様に基づいて、前記喚起識別情報の表示態様を他の識別情報に変更するように構成されていることを特徴とする遊技機7。確率変更手段の設定及び喚起態様に基づいて、特別遊技状態が付与され得る場合に表示装置に現出する喚起識別情報を変更するように構成されている。よって、喚起態様が発生した場合において、遊技者に特別遊技状態が付与され得る喚起識別情報を示唆することができる。なお、喚起態様とは、例えば、3つの識別情報列によって行われて同一の3つの識別情報が所定領域に停止した場合に特別遊技状態を付与するように構成された動的表示において、2の識別情報列において同一の識別情報が停止した状態、且つ、残りの1の識別情報列において識別情報が停止していない状態等が例示される。また、喚起識別情報としては、例えば、3つの識別情報列によって行われる動的表示において、2の識別情報列において同一の識別情報が停止した状態(喚起態様)で、既に停止した2の識別情報列で停止した識別情報と同一の識別情報等が例示される。
【0234】
遊技機1から7のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機8。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
【0235】
遊技機1から7のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機9。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0236】
遊技機1から7のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機10。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態におけるパチンコ機の正面図である。
【図2】外枠に対して内枠と前面枠セットとを開放した状態を示す斜視図である。
【図3】パチンコ機から前面枠セットを取り外した状態を示した正面図である。
【図4】遊技盤の構成を示す正面図である。
【図5】前面枠セットの背面図である。
【図6】パチンコ機の背面図である。
【図7】パチンコ機の背面構成を主要部品毎に分解して示した分解斜視図である。
【図8】パチンコ機裏面における第1制御基板ユニット、第2制御基板ユニット及び裏パックユニットの配置を示す模式図である。
【図9】内枠及び遊技盤の構成を示す背面図である。
【図10】内枠を後方より見た斜視図である。
【図11】遊技盤を後方より見た斜視図である。
【図12】支持金具の斜視図である。
【図13】第1制御基板ユニットの構成を示す正面図である。
【図14】第1制御基板ユニットの斜視図である。
【図15】第1制御基板ユニットの分解斜視図である。
【図16】第1制御基板ユニットを裏面から見た分解斜視図である。
【図17】第2制御基板ユニットの正面図である。
【図18】第2制御基板ユニットの斜視図である。
【図19】第2制御基板ユニットの分解斜視図である。
【図20】パチンコ機の背面から見た裏パックユニットの背面図を示した図である。
【図21】裏パックユニットの分解斜視図を示した図である。
【図22】タンクレールの構成を示した図である。
【図23】パチンコ機の電気的構成を示したブロック図である。
【図24】主制御装置のROMに記憶される確率テーブルを模式的に表した図である。
【図25】大物図柄表示装置の表示内容を示す図である。
【図26】各種カウンタの概要を示した図である。
【図27】主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。
【図28】主制御装置内のMPUにより実行される通常処理を示したフローチャートである。
【図29】図28の通常処理の中で実行される外れ図柄カウンタ更新処理を示したフローチャートである。
【図30】図29の外れ図柄カウンタ更新処理の中で実行される1倍時図柄格納処理のフローチャートである。
【図31】図29の外れ図柄カウンタ更新処理の中で実行される2倍時図柄格納処理のフローチャートである。
【図32】図29の外れ図柄カウンタ更新処理の中で実行される3倍時図柄格納処理のフローチャートである。
【図33】図28の通常処理の中で実行される大物図柄変動処理を示したフローチャートである。
【図34】図33の大物図柄変動処理の中で実行される1倍変動開始処理を示したフローチャートである。
【図35】図33の大物図柄変動処理の中で実行される2倍変動開始処理を示したフローチャートである。
【図36】図33の大物図柄変動処理の中で実行される3倍変動開始処理を示したフローチャートである。
【図37】タイマ割込処理を示したフローチャートである。
【図38】図37のタイマ割込処理の中で実行される始動入賞処理を示したフローチャートである。
【図39】NMI割込処理を示したフローチャートである。
【図40】払出制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。
【図41】払出制御装置内のMPUにより実行される払出制御処理を示したフローチャートである。
【図42】払出制御装置内のMPUにより実行される賞球制御処理を示したフローチャートである。
【図43】払出制御装置内のMPUにより実行される貸球制御処理を示したフローチャートである。
【符号の説明】
33 大物口(検出手段の一部)
42 大物図柄表示装置(表示装置)
124 設定スイッチ(入力手段の一部)
502 ROM(パターン記憶手段の一部)
503b 確率設定メモリ(入力記憶手段の一部)
525 キャラクタROM(情報記憶手段の一部)
C1 大当たり乱数カウンタ(抽選手段の一部)
C3 リーチ乱数カウンタ(パターン選定手段の一部)
CS1,CS2 変動種別カウンタ(パターン選定手段の一部)
S203 外れ図柄カウンタ更新処理(パターン選定手段の一部)
S205 大物図柄変動処理(動的実行手段の一部)
S206 大入賞口開閉処理(遊技価値付与手段の一部)
S403〜S406 (確率変更手段の一部)[0001]
BACKGROUND OF THE
[0002]
2. Description of the Related Art Conventionally, in gaming machines such as pachinko machines, a variety of variable display games are mainly performed. In this variable display game, a plurality of symbols are displayed on a display device (for example, an LCD), a jackpot winning lottery is internally performed based on predetermined game conditions, and a plurality of symbols are determined based on a result of the internal lottery. The symbols are changed by scrolling. When the result of the lottery is a lottery result for giving a jackpot, when the scrolling of the symbol on the display device is stopped (at a predetermined stop position), the stopped symbol is displayed in a predetermined combination. This makes the state of the game an advantageous state for the player.
[0003]
In addition, there is a gaming machine of this type which is configured to be able to change an effect such as a display content of a display device according to a player's will. In this gaming machine, a plurality of game patterns are provided, and when a player selects one of the game patterns under predetermined conditions, a game in accordance with the game pattern is performed.
[0004]
However, in such a gaming machine, the effect such as display contents is only changed, and the probability of occurrence of a jackpot remains constant. Therefore, for example, compared to a player who can play a long game, a player who can play a game for only a short time judges that it is difficult to give a jackpot which is the real pleasure of the game, and performs a game for a short time There is a problem that the game is avoided without being played.
[0005]
Therefore, in order to solve the problem, a gaming machine has been proposed in which a probability of occurrence of a jackpot and a game value given at the jackpot can be changed according to a player's will. In this gaming machine, an input means (for example, a button or the like) operable by a player is provided, and according to the operation mode of the player at the input means, a jackpot occurrence probability in the gaming machine and the jackpot are given. The game value is configured to be changeable.
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-08-28098
[0007]
However, in this gaming machine, even if the probability of the jackpot occurrence and the game value given by the player are changed, the display pattern of the symbol appearing at the time of the jackpot is the same as before the probability change. The same display pattern remained. For this reason, the player has recognized the jackpot occurrence probability set by himself only based on the actual occurrence frequency of jackpots. Therefore, for example, depending on the lottery result of the internal lottery, a jackpot may not be generated even if the set probability is greatly exceeded. If such a phenomenon occurs, the player falls into a paranoia for not being given a jackpot according to the set probability even though the internal lottery is fairly performed. He believed that the playground had been controlled by illegal operations, such as remote control, to prevent the occurrence of jackpots by unfair lottery, and he was distrustful of the playground where gaming machines were installed. In addition, if such suspicion arises, the player not only does not play the game at the amusement arcade, but also publicly conducts criticism of the amusement arcade or the gaming machine maker, etc. However, there is a problem that a great deal of damage may be caused to a game arcade or a game machine maker.
[0008]
The present invention has been made in order to solve the above-described problems, and is configured to be able to change the probability of giving a game value according to a player's will, and to clearly suggest the changed contents to the player. The aim is to provide a gaming machine that can do.
[0009]
According to a first aspect of the present invention, there is provided a gaming machine, comprising: a display device for displaying identification information and the like; and an information storage for storing identification information appearing on the display device. Means, pattern storage means for storing a dynamic pattern of dynamic display using the identification information stored in the information storage means, detection means for detecting establishment of a start condition, and the start condition A lottery means for performing a lottery of giving a game value advantageous to the player when the establishment of the game is detected, and a dynamic pattern of the dynamic display stored in the pattern storage means based on a lottery result by the lottery means Pattern selecting means to be selected, dynamic executing means for causing the display device to perform the dynamic display selected by the pattern selecting means, and providing a game value by the lottery means Game value providing means for causing the display device to show a predetermined first display result of the identification information when the selection result is derived, and for generating a special game state advantageous to the player, Input means operable by a user, input storage means for storing an operation mode of the input means, and, when a predetermined condition is satisfied, the special processing by the lottery means based on information stored in the input storage means. A probability changing means for changing a probability of occurrence of a game state, wherein the game value providing means has different advantages for the player according to the probability of occurrence of the special game state by the lottery means changed by the probability changing means. And the dynamic execution means includes a probability of occurrence of the special game state by the lottery means by the probability changing means. In the case where the lottery result is derived by the lottery means, the first display result of the identification information or the identification information different from the first display result is displayed on the display device. Is configured to cause any one of the predetermined second display results to appear. Note that the predetermined condition is exemplified, for example, during a special game state or immediately after the end of the special game state, or when a predetermined time has elapsed.
[0010]
According to the gaming machine of the present invention, the dynamic execution means includes a lottery for generating a special game state by the lottery means when the probability of occurrence of the special game state by the lottery means is changed by the probability changing means. When the result is derived, the display device is configured to show either the first display result of the identification information or the second predetermined display result of the identification information different from the first display result. . Therefore, when the probability change means changes the occurrence probability of the special game state by the lottery means, the second display result different from the first display result of the identification information appears when the special game state occurs. Thus, it is possible to recognize that the special game state is given by the probability change means changing the occurrence probability of the special game state by the lottery means. In other words, when the probability of occurrence of the special game state is changed by the probability changing means, the display result that can generate the special game state is increased or decreased, so that the special game due to the fact that the probability of occurrence of the special game state is changed is provided to the player. It can be recognized that the state is given. Therefore, there is an effect that the provision probability of the game value can be changed according to the player's will, and the change can be clearly suggested to the player.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE PREFERRED EMBODIMENTS An embodiment of a pachinko gaming machine (hereinafter simply referred to as "pachinko machine") will be described in detail with reference to the drawings. FIG. 1 is a front view of the
[0012]
As shown in FIGS. 1 and 2, the
[0013]
The
[0014]
A
[0015]
At the upper part of the
[0016]
FIG. 3 is a front view showing a state where the front frame set 14 is removed from the
[0017]
At the lower front part of the
[0018]
On the other hand, as shown in FIG. 1, an
[0019]
3, the
[0020]
Next, the configuration of the
[0021]
On the variable
[0022]
The large
[0023]
The
[0024]
The number of times that the game ball has passed through the
[0025]
The
[0026]
A return
[0027]
An arc-shaped
[0028]
At the entrance of the ball guide passage between the
[0029]
In conventional pachinko machines, the rails were driven directly into the game board. However, as described above, in the
[0030]
Next, the game area will be described. The game area is formed in a substantially circular shape on the inner peripheral portion of the
[0031]
In the present embodiment, when viewed from the front of the
[0032]
Here, it is desirable that the width of the game area is at least 380 mm or more. More preferably, it is 390 mm or more, 400 mm or more, 410 mm or more, 420 mm or more, 430 mm or more, 440 mm or more, 450 mm or more, and further preferably 460 mm or more. Of course, it may be 470 mm or more. That is, it is preferable that the width of the game area is larger from the viewpoint of expanding the game area. It is desirable that the height of the game area is at least 400 mm or more. More preferably, it is 410 mm or more, 420 mm or more, 430 mm or more, 440 mm or more, 450 mm or more, and more preferably 460 mm or more. Of course, it may be 470 mm or more, 480 mm or more, and 490 mm or more. That is, it is preferable that the height of the game area is larger from the viewpoint of expanding the game area. The combination of the width and the height may be any combination of the above numerical values.
[0033]
In the present embodiment, the ratio of the area of the game area to the
[0034]
Further, the ratio of the area of the game area to the area of the front side of the
[0035]
Note that the
[0036]
Returning to FIG. In the
[0037]
In the case of the
[0038]
A gap is formed at a predetermined interval between the
[0039]
When the foul ball flows backward in the guide rail, most of the foul ball flows along the outer
[0040]
Although detailed disclosure is omitted, game balls are supplied to the game ball launching device one by one from a ball outlet on the front frame set 14 side (a ball outlet that communicates with the lowermost portion of the upper plate 19). At this time, in the present embodiment, since the launch position of the game ball is lowered, the head from the ball exit on the front frame set 14 side to the launch position becomes large, but near the base end of the
[0041]
Further, a hitting ball hammer is provided in the game ball launching device, and the game ball is fired with the rotation of the hitting ball hammer about the shaft portion. Since it is desired to reduce the weight of this hammer, the aim is to reduce the weight of the hammer by changing the material to light metal such as aluminum and by reducing the dimensions of the shaft, while maintaining a sufficient firing force. A weight is provided at the head of the mallet (the end opposite to the shaft). Thereby, a sufficient and stable launch of the game ball can be realized. By providing the weight portion of the hitting hammer so as to protrude upward, the hitting hammer can be easily picked or hooked, and the adjustment of the hitting strength at the tip of the hitting hammer becomes easy.
[0042]
The
[0043]
As shown in FIG. 3, the
[0044]
At the left end of the
[0045]
Next, the front frame set 14 will be described with reference to FIGS. FIG. 5 is a rear view of the front frame set 14. A substantially
[0046]
The shortest distance between the left end of the
[0047]
In addition, the front frame set 14 is provided with light-emitting means such as various lamps around the periphery (for example, a corner portion). These light-emitting means are controlled to change the light-emitting mode by lighting or blinking according to a change in the game state at the time of a big hit or at a predetermined reach, and play a role of enhancing the effect of the effect during the game. For example, on the periphery of the
[0048]
Further, a
[0049]
Below the
[0050]
On the right side of the ball
[0051]
As shown in FIG. 5, various reinforcing members made of metal are provided on the back side of the front frame set 14 so as to surround the
[0052]
The reinforcing
[0053]
The lower reinforcing
[0054]
The above-mentioned reinforcing
[0055]
As described above, in the
[0056]
The
[0057]
In addition, at the right end of the rail cover 140 (that is, the portion that becomes the right end in the state of FIG. 5 in which the
[0058]
Further, the
[0059]
Next, the configuration of the back surface of the
[0060]
First, an overall outline of the rear configuration of the
[0061]
The first
[0062]
Actually, as shown in the schematic diagram of FIG. 8, the
[0063]
The first
[0064]
Further, the second
[0065]
Further, the
[0066]
The unfolding directions of the
[0067]
On the other hand, FIG. 9 is a rear view showing a state where the
[0068]
The
[0069]
In the center of the
[0070]
A back frame set 215 is attached to the back of the
[0071]
In the above configuration, a back frame set 215 (recovery passage 216) is provided above and a discharge passage board 217 (discharge passage 218) is provided below with the lower end surface of the
[0072]
Since the
[0073]
Further, on the back surface of the
[0074]
The winning
[0075]
Although not shown, the variable winning
[0076]
The detection results respectively detected by the winning detection mechanism are taken into a main board, which will be described later, and a payout command (payout number of game balls) according to the respective winning situation is transmitted from the main board to the payout control board. You. Then, a predetermined number of game balls are paid out by the output of the payout control board. In such a case, a conventional method (a so-called evidence ball method) in which game balls that have won various winning ports are once collected in a winning ball processing device, and the payout is performed after the winning ball processing device checks the existence of the winning balls one by one in order. Unlike the
[0077]
The back frame set 215 is provided with a mounting mechanism for mounting the first
[0078]
An attachment mechanism for attaching the second
[0079]
In addition, in the rear configuration of the
[0080]
Next, the first
[0081]
The first
[0082]
As the
[0083]
The audio
[0084]
The mounting
[0085]
On one
[0086]
As shown in FIGS. 15 and 16, a horizontally long through
[0087]
The mounting
[0088]
Next, the second
[0089]
The second
[0090]
The
[0091]
The
[0092]
The
[0093]
The mounting table 301 is made of, for example, a colorless and transparent resin molded product, and has a flat
[0094]
The mounting
[0095]
Next, the configuration of the
[0096]
The
[0097]
Further, a
[0098]
A
[0099]
The configuration of the
[0100]
A rectifying
[0101]
Returning to FIG. 20 and FIG. In the
[0102]
The
[0103]
The
[0104]
Next, an electrical configuration of the
[0105]
FIG. 24 is a diagram schematically illustrating the probability table 502a stored in the
[0106]
In addition, the time reduction mode is configured so that the time required for the variable display is shortened, and that a large symbol jackpot is more easily generated than in the normal mode. In this state, the opening time of the
[0107]
Further, in the
[0108]
Returning to FIG. The
[0109]
The backup area 503a stores the values of the stack pointer, registers, I / O, and the like when the power is cut off (including when a power failure occurs; the same applies hereinafter) when the power is cut off due to the occurrence of a power failure or the like. When the power is turned on (including turning on the power by turning off the power and turning off the power; the same applies hereinafter), the state of the
[0110]
The
[0111]
Although not shown, the
[0112]
An input /
[0113]
The
[0114]
Like the
[0115]
The
[0116]
An input /
[0117]
The
[0118]
The
[0119]
The
[0120]
The
[0121]
The
[0122]
The power failure monitoring circuit 542 is a circuit for outputting a power failure signal SG1 to each NMI terminal of the
[0123]
The RAM erasure switch circuit 543 is a circuit that outputs a RAM erasure signal SG2 for clearing backup data to the
[0124]
Here, with reference to FIG. 25, the display content of the large
[0125]
Note that the display area 42a on the upper right side of the large
[0126]
The display color of the final stop symbol corresponding to each reach is changed in accordance with the probability of occurrence of a jackpot set by the setting
[0127]
Next, the operation of the
[0128]
Among them, the counters C1 to C3, CINI, CS1, and CS2 are loop counters in which 1 is added to the previous value every time the counter is updated, and returns to 0 after reaching the maximum value. Further, the out-of-design symbol counters CL, CM, and CR are configured such that the register values are added using an R register (refresh register) in the
[0129]
More specifically, the jackpot random number counter C1 is configured to be incremented by one in the range of 0 to 719, for example, and to return to 0 after reaching the maximum value (that is, 719). In particular, when the jackpot random number counter C1 makes one round, the value of the random number initial value counter CINI at that time is read as the initial value of the jackpot random number counter C1. The random number initial value counter CINI is configured as a loop counter that is updated in the same range as the jackpot random number counter C1 (value = 0 to 719), is updated once every timer interrupt, and is executed within the remaining time of the normal processing. Is updated repeatedly. The jackpot random number counter C1 is updated periodically (once for each timer interrupt in the present embodiment), and stored in the reserved ball storage area of the
[0130]
The value of the random number to be a big hit in the
[0131]
The big hit symbol counter C2 determines a symbol when the fluctuation of the big game
[0132]
The reach random number counter C3 is configured to be incremented by one, for example, in the range of 0 to 238 and return to 0 after reaching the maximum value (that is, 238). In the present embodiment, the “rear-fore-and-aft reach” in which the final stop symbol is shifted by one before and after the reach symbol and then stopped by the reach random number counter C3 according to the predetermined jackpot occurrence probability and the reach random number counter C3. "Leach other than front and rear departures" in which the final stop symbol stops after the reach occurs, except before and after the reach symbol, and "complete departure" in which no reach occurs are determined by lottery. For example, the reach random number counter C3 = 0,1 corresponds to the out-of-order reach, the reach random number counters C3 = 2 to 21 correspond to the reach other than the out-of-order reach, and the reach random number counter C3 = 22 to 238 corresponds to the completely out of reach. The reach lottery may be individually set according to the state of the lottery probability of the large
[0133]
Here, the out-of-front / rear reach according to the jackpot occurrence probability will be described. In the present embodiment, when the probability of occurrence of a jackpot is changed, a jackpot symbol indicating occurrence of a jackpot is configured to be increased. More specifically, when a reach occurs in a game with a one-time jackpot occurrence probability, when a specific symbol (jackpot symbol) whose final stop symbol is the same as the reach symbol stops on the same line, a jackpot occurs. It is configured as follows. That is, for example, when a reach occurs at the symbol of “7”, a jackpot is won when the final stop symbol is “7”, while the final stop symbol is either “6” or “8”. In this case, it will be out of order. Therefore, in the game having the probability of occurrence of the jackpot of one time, “reach out of front and rear” indicates that after reaching, the final stop symbol is shifted by one by one before or after the reach symbol and stopped.
[0134]
In addition, when a reach occurs in a game with a double jackpot occurrence probability, a specific symbol (jackpot symbol) whose final stop symbol is the same as the reach symbol, and a symbol subsequent to the specific symbol, that is, a jackpot + 1 symbol It is configured so that when it stops on the same line, a big hit occurs. That is, for example, when a reach occurs in the symbol of “7”, a jackpot is won if the final stop symbol is either “7” or “8”, while the final stop symbol is “6” or “9”. ”, It will be out of order. Therefore, in the game with a double jackpot occurrence probability, the "reach out of front and rear" means that the final stop symbol immediately before the reach symbol after the reach occurs, or one of the symbols after the reach symbol is stopped. It is shown that.
[0135]
Furthermore, when a reach occurs in a game with a triple jackpot occurrence probability, a specific symbol whose final stop symbol is the same as the reach symbol (a symbol jackpot), and symbols before and after the specific symbol, that is, a jackpot ± 1 symbol Are configured to be a big hit when stopped on the same line. That is, for example, when a reach occurs in the symbol of “7”, a jackpot is won if the final stop symbol is any of “6”, “7” or “8”, while “5” or “9” ”, It will be out of order. Therefore, in the game of the probability of the jackpot occurrence of three times, "reach out of front and rear", the final stop symbol after reach occurs, either the symbol two symbols before the reach symbol, or the symbol two symbols after the reach symbol It indicates that it will stop.
[0136]
In the present embodiment, when the jackpot occurrence probability is changed, the stop symbols that can start generating the jackpot are displayed as a plurality of approximated display results, so that even if the expectation for one display result is lost, the symbols are continuously displayed. Thus, other display results can be expected, and the interest of the game can be improved.
[0137]
Of the two variation type counters CS1 and CS2, one variation type counter CS1 is configured to be incremented by one, for example, in the range of 0 to 198, and return to 0 after reaching the maximum value (that is, 198). The other variation type counter CS2 is configured to be incremented by one in order within a range of, for example, 0 to 240, and to return to 0 after reaching the maximum value (that is, 240). In the following description, CS1 is also referred to as “first variation type counter” and CS2 is also referred to as “second variation type counter”.
[0138]
The reach type of large symbols such as so-called normal reach, super reach, premium reach, and other rough design variation modes are determined by the first variation type counter CS1, and the final stop symbol (this In the embodiment, a finer pattern variation mode such as an elapsed time until the middle symbol (the middle symbol) stops (in other words, the number of the variable symbols) is determined. Therefore, by combining these variation type counters CS1 and CS2, a variety of variation patterns can be easily realized. Further, it is also possible to determine the symbol variation mode only by the first variation type counter CS1, or to determine the symbol variation mode similarly by a combination of the first variation type counter CS1 and the stop symbol. The fluctuation type counters CS1 and CS2 are updated once each time the normal processing described later is executed once, and are repeatedly updated even within the remaining time in the normal processing. The buffer values of the variation type counters CS1 and CS2 are acquired when the large
[0139]
The left / middle / right out-of-position symbol counters CL, CM, and CR are used to determine the left-stop large-size design, the middle-row large-size design, and the right-row large-size design when the jackpot lottery is lost. In each row, one of the 20 large symbols including the main symbol and the sub symbol is displayed, so that 20 (0 to 19) counter values are prepared for each symbol. The upper symbol, upper, middle, and lower symbols of the left symbol row are determined by the off symbol counter CL, the upper, middle, and lower symbols of the middle symbol row are determined by the off symbol counter CM, and the right symbol row is determined by the off symbol counter CR. The upper, middle, and lower symbols are determined.
[0140]
In the present embodiment, the “reach pattern out of front and rear” and the “reach pattern other than front and rear out” are configured to be different according to the set jackpot occurrence probability. More specifically, when the jackpot occurrence probability is one, the symbol stored in the front-rear reach symbol buffer (that is, the “rear-front-reach reach symbol”) is the final stop symbol after the reach occurs. Is a symbol that is shifted by one before or after the symbol. For example, when a reach with a symbol of “7” occurs, a symbol of “6” or a symbol of “8” is a reach symbol. Is done. In addition, when the jackpot occurrence probability is 1 time, the symbols stored in the reach symbol buffer other than the front and rear deviations (that is, the “reach symbols other than front and rear deviations”) have the last stop symbol after the reach occurs, either before or after the reach symbol. The symbol is a symbol other than the symbol that is shifted only by one, for example, a symbol other than the symbol “6” or the symbol “8” when the reach by the symbol “7” occurs. .
[0141]
If the jackpot occurrence probability is twice, the symbols stored in the out-of-order reach buffer will be the last stop symbol immediately before the reach symbol after the occurrence of the reach, or two symbols after the reach symbol. For example, a symbol in which a symbol “6” or a symbol “9” stops before or after the reach symbol when a reach by the symbol “7” occurs. In addition, when the jackpot occurrence probability is twice, the symbols stored in the reach symbol buffer other than the back and forth departure are the symbols whose last stop symbol is the reach symbol after the occurrence of the reach, or the symbol other than the symbol after the reach symbol. Either of the symbols is a stop symbol, and for example, when a reach by the symbol “7” occurs, a symbol other than the symbol “6”, the symbol “7”, or the symbol “8” is exemplified.
[0142]
Furthermore, when the jackpot occurrence probability is three times, the symbols stored in the front and rear deviated reach symbol buffer are the symbols whose final stop symbol is two symbols before the reach symbol or two symbols after the reach symbol after the occurrence of the reach. For example, when a reach of a symbol “7” occurs, a symbol “5” or a symbol “9” is a reach symbol. In addition, when the jackpot occurrence probability is three times, the symbols stored in the reach symbol buffer other than the front and rear departures are symbols whose final stop symbol is two symbols before the reach symbol or two symbols after the reach symbol after the occurrence of the reach. For example, when the reach of the symbol “7” occurs, a symbol other than the symbol “5” or the symbol “9” is exemplified.
[0143]
In the present embodiment, the values of the counters CL, CM, and CR are updated at random by using the value of the R register built in the
[0144]
Note that the size and range of each counter are merely examples, and can be arbitrarily changed. However, if emphasis is placed on irregularities, it is desirable that the sizes of the jackpot random number counter C1, the reach random number counter C3, and the variation type counters CS1 and CS2 are all different prime numbers, and that they are numerical values that are not synchronized in any case.
[0145]
The accessory design random number counter C4 is configured as a loop counter that is incremented by one in order within a range of, for example, 0 to 250 and returns to 0 after reaching the maximum value (that is, 250). The accessory design random number counter C4 is updated periodically (once for each timer interrupt in the present embodiment), and is acquired when it is detected that the game ball has passed the accessory gate (through gate) 34 on either the left or the right. Is done. The number of random number values to be won is 149, and the range is “5 to 153”.
[0146]
Next, each control process executed by the
[0147]
FIG. 37 is a flowchart showing the timer interrupt processing. The timer interrupt processing is executed by the
[0148]
In the processing of S604, the random number initial value counter CINI is updated (S604). Specifically, the random number initial value counter CINI is incremented by one, and is cleared to zero when the counter value reaches a maximum value (719 in the present embodiment). Then, the updated value of the random number initial value counter CINI is stored in a corresponding buffer area of the
[0149]
Further, the big hit random number counter C1, the big hit symbol counter C2, and the reach random number counter C3 are updated (S605). Specifically, the jackpot random number counter C1, the jackpot symbol counter C2, and the reach random number counter C3 are each incremented by one, and their counter values reach the maximum values (719, 49, and 238, respectively, in the present embodiment). Clear to 0 each time. Then, the updated values of the counters C1 to C3 are stored in the corresponding buffer areas of the
[0150]
The start winning process will be described with reference to the flowchart in FIG. First, it is determined whether or not the game ball has won the big mouth 33 (start winning) based on the detection information of the operating port switch 224 (S701). When it is determined that the game ball has won the big game mouth 33 (S701: Yes), it is determined whether or not the number N of operation-reserved balls of the big game
[0151]
When the game ball wins the big game mouth 33 (start winning), the big game
[0152]
FIG. 39 is a flowchart showing the NMI interrupt processing. The NMI interrupt process is executed by the
[0153]
In the NMI interrupt process, first, the used register is saved in the backup area 503a of the RAM 503 (S801), and the value of the stack pointer is stored in the backup area 503a (S802). Further, the power supply shutdown information is set in the backup area 503a (S803), and a power shutdown notification command indicating that the power has been shut down is transmitted to another control device (S804). The RAM determination value is calculated and stored in the backup area 503a (S805). The RAM determination value is, for example, a checksum value at a work area address of the
[0154]
Note that the above-described NMI interrupt process is similarly executed in the
[0155]
FIG. 27 is a flowchart illustrating a main process executed by the
[0156]
Thereafter, it is determined whether or not the RAM erase
[0157]
As described above, in the
[0158]
On the other hand, if the
[0159]
Next, the normal processing will be described with reference to the flowchart in FIG. In this normal processing, main processing of the game is executed. As an outline, each process of S201 to S207 is executed as a periodic process with a period of 4 ms, and the counter updating process of S209 and S210 is executed in the remaining time.
[0160]
In the normal processing, first, output data such as a command updated in the previous processing is transmitted to each control device on the sub side (S201). Specifically, the presence / absence of prize detection information is determined, and if there is prize detection information, a prize ball payout command corresponding to the acquired number of game balls is transmitted to the
[0161]
Next, the values of the variation type counters CS1 and CS2 are updated (S202). Specifically, the variation type counters CS1 and CS2 are incremented by one, and are cleared to 0 when their counter values reach the maximum values (198 and 240 in the present embodiment). Then, the updated values of the variation type counters CS1 and CS2 are stored in the corresponding buffer area of the
[0162]
Here, with reference to FIG. 29, the off symbol counter updating process will be described. First, it is determined whether or not it is time to update the left symbol row out-of-design symbol counter CL (S301). If it is the update time (S301: Yes), the left symbol row out-of-design symbol counter CL is updated (S303). Next, if it is not the update time of the left symbol row (S301: No), it is determined whether it is the update time of the middle symbol row out-of-design counter CM (S302), and if it is the update time (S302: Yes), The symbol counter CM out of the middle symbol row is updated (S304). Further, if it is not the update time of the middle symbol row (S302: No), it is the update time of the right symbol row, so the out-of-right symbol row CR counter CR is updated (S305).
[0163]
In updating the out-of-position symbol counters CL, CM, and CR in each of the processes of S303 to S305, the value of the lower 3 bits of the R register is added to the previous counter value, and 20 is added when the addition result exceeds the maximum value. The subtraction is performed, and the calculation result is used as the present value of the off symbol counters CL, CM, and CR. According to the updating process of the CL, CM, and CR, the out-of-design symbol counters CL, CM, and CR of the left symbol column, the middle symbol column, and the right symbol column are updated one by one in one normal process. The update time of each counter value does not overlap. As a result, every time the normal process is executed three times, one set of the symbol counters CL, CM, and CR is updated.
[0164]
After that, the set magnification of the jackpot occurrence probability of the
[0165]
FIG. 30 is a flowchart showing the 1 × time symbol storing process (S307). In the single time symbol storing process, first, it is determined whether or not the updated combination of the out-of-place symbol counters CL, CM, and CR is a combination of big hit symbols (S311). S311: Yes), this process ends as it is. If it is not a combination of jackpot symbols (S311: No), it is determined whether or not a combination of reach symbols (S312). If it is a combination of reach symbols (S312: Yes), it is further out of reach. It is determined whether or not there is (S313). If it is a combination of the out-of-reach reach (S313: Yes), the combination of the out-of-reach symbol counters CL, CM, and CR at that time is stored in the out-of-reach reach symbol buffer of the RAM 503 (S314), and this one-time-time symbol storage process ends. I do. If the missing symbol counters CL, CM, and CR are combinations of reach other than front and rear deviations (S313: No), the combination of the missing symbol counters CL, CM, and CR at that time is stored in the reach symbol buffer of the
[0166]
FIG. 31 is a flowchart showing the double time symbol storing process (S308). In the double time symbol storing process, first, it is determined whether or not the updated combination of the out-of-place symbol counters CL, CM, and CR is a combination of big hit symbols (S321). S321: Yes), this process ends as it is. If it is not a combination of big hits (S321: No), then it is checked whether it is a combination of big hits +1 design (S322), and if it is a combination of big hits +1 design (S322: Yes), this processing is executed. On the other hand, if it is not the combination of the big hits +1 symbol (S322: No), it is next determined whether or not the combination of the reach symbols (S323), and if it is the combination of the reach symbols (S323: Yes) ), And further determines whether or not it is a front and rear departure reach (S324). If it is a combination of the out-of-front and off-reach (S324: Yes), the combination of the off-side design counters CL, CM and CR at that time is stored in the out-of-front and off-reach design buffer of the RAM 503 (S325), and the double-time design storing process ends. I do. If the missing symbol counters CL, CM, and CR are combinations of reach other than the front and rear deviation (S324: No), the combination of the missing symbol counters CL, CM, and CR at that time is stored in the reach symbol buffer of the
[0167]
FIG. 32 is a flowchart showing the triple time symbol storing process (S309). In the triple time symbol storing process, first, it is determined whether or not the updated combination of the off symbol counters CL, CM, and CR is a combination of big hit symbols (S331). S331: Yes), this process ends as it is. If it is not a combination of jackpot symbols (S331: No), then it is confirmed whether or not it is a combination of jackpot ± 1 symbols (S332). If it is a combination of jackpot ± 1 symbols (S332: Yes), this book On the other hand, while the processing is ended, if it is not the combination of the big hits ± 1 symbols (S332: No), it is next determined whether or not the combination of the reach symbols (S333). (S333: Yes), and it is further determined whether or not it is a front and rear departure reach (S334). If it is a combination of the front and rear out-of-reach reach (S334: Yes), the combination of the out-of-front and off-reach symbol counters CL, CM, and CR is stored in the back and forth out-of-reach reach symbol buffer of the RAM 503 (S335), and the three-fold time symbol storage processing ends. I do. If the off symbol counters CL, CM, and CR are combinations of reach other than the front and rear deviation (S334: No), the combination of the off symbol counters CL, CM, and CR at that time is stored in the reach symbol buffer of the
[0168]
After the update process of the out-of-design symbol counters CL, CM, and CR (S203), the process returns to the normal process of FIG. 28 to read the winning ball counting signal and the abnormal payout signal received from the payout control device 311 (S204). A big symbol variation process for performing the variation display of the large symbol by the
[0169]
After the big symbol variation process is completed, the big winning opening opening / closing process for opening or closing the big winning opening of the variable winning
[0170]
Next, the display control of the accessory symbol (for example, the ordinary symbol of “O” or “X”) by the accessory
[0171]
Thereafter, it is determined whether or not the execution timing of the next normal processing has been reached, that is, whether or not a predetermined time (4 ms in the present embodiment) has elapsed from the start of the previous normal processing (S208). If has elapsed (S208: Yes), the process proceeds to S201, and the above-described processes after S201 are repeatedly executed.
[0172]
On the other hand, if the predetermined time has not yet elapsed since the start of the previous normal processing (S208: No), the random number initialization is performed until the predetermined time, that is, within the remaining time until the next normal processing execution timing. The updating of the value counter CINI and the variation type counters CS1 and CS2 is repeatedly executed (S209, S210). First, the random number initial value counter CINI is updated (S209). Specifically, the random number initial value counter CINI is incremented by one, and is cleared to zero when the counter value reaches a maximum value (719 in the present embodiment). Then, the updated value of the random number initial value counter CINI is stored in a corresponding buffer area of the
[0173]
Here, since the execution time of each processing of S201 to S207 changes according to the state of the game, the remaining time until the execution timing of the next normal processing is not constant but fluctuates. Therefore, by repeatedly executing the update of the random number initial value counter CINI using the remaining time, the random number initial value counter CINI (that is, the initial value of the jackpot random number counter C1) can be updated at random. The variation type counters CS1 and CS2 can also be updated at random.
[0174]
Next, with reference to the flowcharts of FIGS. 33 to 36, the large-sized symbol variation process (S205) will be described. In the big symbol variation process, first, it is determined whether or not a big hit is currently occurring (S401). The term “big hit” includes the middle of the big hit game displayed on the big hit
[0175]
If it is not during the jackpot (S401: No), then it is confirmed whether or not the jackpot has ended (S402). As a result of the check, if the jackpot has ended (S402: Yes), the value of the
[0176]
In the process of S407, it is determined whether or not the large-size
[0177]
After the data shift processing, the set magnification of the jackpot probability is checked (S411). If the set magnification of the jackpot probability is 1 (S411: “1 ×”), the 1 × change start processing is executed (S411). S412). When the set magnification of the jackpot probability is twice (S411: "2 times"), a double change start process is executed (S413). Further, when the set magnification of the jackpot probability is three times (S411: "three times"), a three-fold fluctuation start process is executed (S414). Note that the 1-fold change start processing, the 2-fold change start processing, and the 3-fold change start processing will be described later.
[0178]
In the process of S407, if the change of the large symbol is being displayed (S407: Yes), it is determined whether or not the change time has elapsed (S415). The variation time of the large symbol is determined according to the variation pattern of the large symbol, and the execution of the process of S416 is skipped until the variation time elapses (S415: No). On the other hand, if the fluctuation time of the large symbol has elapsed (S415: Yes), the determination command set for determining the stop symbol is set (S416), and the process ends.
[0179]
Next, with reference to the flowcharts of FIGS. 34, 35, and 36, the process of starting the change of each magnification will be described. FIG. 34 is a flowchart showing a 1-fold change start process (S412), FIG. 35 is a flowchart showing a 2-fold change start process (S413), and FIG. 36 is a 3-fold change start process (S414). 5 is a flowchart illustrating the operation of the embodiment.
[0180]
In the one-time change start process (S412) in FIG. 34, first, it is determined whether or not the value of the jackpot random number counter C1 stored in the execution area of the reserved ball storage area is “7” or “315” ( S421). If the value of the jackpot random number counter C1 is “7” or “315” (S421: Yes), the symbol corresponding to the value of the jackpot symbol counter C2 stored in the execution area of the reserved ball storage area, that is, The big hit symbol is determined based on a table (not shown) (table representing the correspondence between the value of the big hit symbol counter C2 and the symbol), and the symbol is set as a stop symbol command (S422). At this time, the
[0181]
Next, the variation pattern of the large symbol until it stops at the big hit symbol is determined, and the variation pattern is set as the variation pattern command (S423). At this time, the values of the variation type counters CS1 and CS2 stored in the counter buffer of the
[0182]
On the other hand, if it is determined in step S421 that the value of the jackpot random number counter C1 is not “7” or “315” (S421: No), the reach random number counter stored in the execution area of the reserved ball storage area It is determined whether or not a reach has occurred based on the value of C3 (S424), and if a reach has occurred (S424: Yes), it is also determined whether or not the reach is out of order based on the value of the reach random number counter C3. (S425). In the present embodiment, the value of the reach random number counter C3 is any one of 0 to 238, of which “0, 1” corresponds to the out-of-order reach, “2 to 21” corresponds to the reach other than the out-of-order reach, “22 to 238” corresponds to no reach (completely out of reach).
[0183]
In the case of occurrence of the front and rear out-of-reach reach (S425: Yes), the respective values of the left, middle and right out-of-front design counters CL, CM and CR stored in the back and forth out-of-reach design buffer are set to the stop design command ( S426). Further, a fluctuation pattern for the out-of-front / rear reach display is determined, and the fluctuation pattern is set as a fluctuation pattern command (S427). At this time, as in the process of S423, the values of the variation type counters CS1 and CS2 stored in the counter buffer of the
[0184]
In the case where the reach other than the out-of-front / rear-off occurs (S425: No), the respective values of the left / middle / right out-of-offset symbol counters CL, CM, CR stored in the reach symbol buffer other than the back-and-forth out of the
[0185]
If it is neither a jackpot nor a reach (S421: No, S424: No), the respective values of the left / middle / right missing symbol counters CL, CM and CR stored in the completely missing symbol buffer of the
[0186]
In the double change start process (S413) of FIG. 35, first, it is determined whether or not the value of the jackpot random number counter C1 stored in the execution area of the reserved ball storage area is “7” or “315” ( S451). If the value of the jackpot random number counter C1 is “7” or “315” (S451: Yes), the symbol corresponding to the value of the jackpot symbol counter C2 stored in the execution area of the reserved sphere storage area, that is, The big hit symbol is determined based on a table (not shown) (table representing the correspondence between the value of the big hit symbol counter C2 and the symbol), and the symbol is set as a stop symbol command (S452). At this time, the
[0187]
Next, the variation pattern of the large symbol until it stops at the big hit symbol is determined, and the variation pattern is set as the variation pattern command (S453). At this time, the values of the variation type counters CS1 and CS2 stored in the counter buffer of the
[0188]
On the other hand, if it is determined in the process of S451 that the value of the jackpot random number counter C1 is not “7” or “315” (S451: No), then the value of the jackpot random number counter C1 is set to “223” or “ It is checked whether the value is "555" (S454). As a result of the confirmation, when it is confirmed that the value of the big hit random number counter C1 is “223” or “555” (S454: Yes), the big hit symbol counter C2 stored in the execution area of the reserved ball storage area is determined. The symbol after the symbol corresponding to the value is obtained based on a table not showing the jackpot +1 symbol (table representing the correspondence between the value of the jackpot symbol counter C2 and the symbol), and the symbol is used as the stop symbol command. The setting is made (S455), and the process proceeds to S453.
[0189]
On the other hand, when it is determined in the process of S454 that the value of the jackpot random number counter C1 is not “223” or “555” (S454: No), the value is then stored in the execution area of the reserved ball storage area. It is determined whether or not a reach has occurred based on the value of the reach random number counter C3 (S456). If a reach has occurred (S456: Yes), it is determined whether or not the reach is out of order based on the value of the reach random number counter C3. Is determined (S457). In the present embodiment, the value of the reach random number counter C3 is any one of 0 to 238, of which “0, 1” corresponds to the out-of-order reach, “2 to 21” corresponds to the reach other than the out-of-order reach, “22 to 238” corresponds to no reach (completely out of reach).
[0190]
In the case of occurrence of the front-rear-reach reach (S457: Yes), the respective values of the left, middle, and right departure symbol counters CL, CM, and CR stored in the front-rear-reach reach symbol buffer, that is, the jackpot symbol and the jackpot + 1. The reach symbol that is out of front and rear of the symbol is set as the stop symbol command (S458). Further, a variation pattern for the out-of-front / rear reach display is determined, and the variation pattern is set as a variation pattern command (S459). At this time, as in the process of S453, the values of the variation type counters CS1 and CS2 stored in the counter buffer of the
[0191]
In the case of the occurrence of the reach other than the front and rear deviation (S457: No), the respective values of the left, middle, and right deviation symbol counters CL, CM, and CR stored in the
[0192]
If it is neither a jackpot nor a reach (S451: No, S454: No, S456: No), the left / middle / right missing symbol counters CL, CM, CR stored in the completely missing symbol buffer of the
[0193]
In the triple change start process (S414) of FIG. 36, first, it is determined whether or not the value of the jackpot random number counter C1 stored in the execution area of the reserved sphere storage area is “7” or “315” ( S471). If the value of the jackpot random number counter C1 is “7” or “315” (S471: Yes), the symbol corresponding to the value of the jackpot symbol counter C2 stored in the execution area of the reserved ball storage area, that is, The big hit symbol is determined based on a table (not shown) (table indicating the correspondence between the value of the big hit symbol counter C2 and the symbol), and the symbol is set as a stop symbol command (S472). At this time, the
[0194]
Next, the variation pattern of the large symbol until it stops at the big hit symbol is determined, and the variation pattern is set as the variation pattern command (S473). At this time, the values of the variation type counters CS1 and CS2 stored in the counter buffer of the
[0195]
On the other hand, if it is determined in the process of S471 that the value of the jackpot random number counter C1 is not “7” or “315” (S471: No), then the value of the jackpot random number counter C1 is “223” or “ It is checked whether the value is "555" (S474). As a result of the confirmation, when it is confirmed that the value of the jackpot random number counter C1 is “223” or “555” (S474: Yes), the value of the jackpot symbol counter C2 stored in the execution area of the reserved ball storage area is determined. The symbol after the symbol corresponding to the value is obtained based on a table not showing the jackpot +1 symbol (table representing the correspondence between the value of the jackpot symbol counter C2 and the symbol), and the symbol is used as the stop symbol command. The setting is performed (S475), and the process proceeds to S473.
[0196]
In the process of S474, if it is determined that the value of the jackpot random number counter C1 is not “223” or “555” (S474: No), then, the value of the jackpot random number counter C1 is set to “117” or “634”. Is determined (S476). As a result of the confirmation, when it is confirmed that the value of the jackpot random number counter C1 is “117” or “634” (S476), the value of the jackpot symbol counter C2 stored in the execution area of the reserved sphere storage area is changed. The symbol immediately preceding the corresponding symbol is obtained based on a table not showing the jackpot-1 symbol (table representing the correspondence between the value of the jackpot symbol counter C2 and the symbol), and the symbol is set as the stop symbol command. (S477), and the process proceeds to S473.
[0197]
If it is determined in the process of S476 that the value of the jackpot random number counter C1 is not “117” or “634” (S476: No), then the reach random number stored in the execution area of the reserved sphere storage area It is determined whether or not a reach has occurred based on the value of the counter C3 (S478). If a reach has occurred (S478: Yes), it is also determined whether or not the reach is out of order based on the value of the reach random number counter C3. It is determined (S479). In the present embodiment, the value of the reach random number counter C3 is any one of 0 to 238, of which “0, 1” corresponds to the out-of-order reach, “2 to 21” corresponds to the reach other than the out-of-order reach, “22 to 238” corresponds to no reach (completely out of reach).
[0198]
In the case of occurrence of the front and rear out-of-reach reach (S479: Yes), the respective values of the left, middle, and right out-of-design symbol counters CL, CM, and CR stored in the back and forth out-of-reach reach symbol buffer, that is, the big hit symbol and the big hit ± The reach symbol that is out of front and rear of one symbol is set as a stop symbol command (S480). Further, a fluctuation pattern for the out-of-front / rear reach display is determined, and the fluctuation pattern is set as a fluctuation pattern command (S481). At this time, as in the process of S473, the values of the variation type counters CS1 and CS2 stored in the counter buffer of the
[0199]
In the case of occurrence of the reach other than the front and rear deviation (S479: No), the respective values of the left, middle and right deviation symbol counters CL, CM and CR stored in the
[0200]
If it is neither a jackpot nor a reach (S471: No, S474: No, S476: No, S478: No), the left / middle / right missing symbol counters CL stored in the completely missing symbol buffer of the
[0201]
Conventionally, in a pachinko machine in which the probability of occurrence of a jackpot can be changed according to the player's will, even if the probability of occurrence of a jackpot and the game value given by the player are changed, a display pattern of a symbol that appears at the time of the jackpot Displayed the same display pattern as before the probability change. For this reason, the player has recognized the jackpot occurrence probability set by himself only based on the actual occurrence frequency of jackpots. Therefore, for example, depending on the lottery result of the internal lottery, a jackpot may not be generated even if the set probability is greatly exceeded. If such a phenomenon occurs, the player falls into a paranoia for not being provided with the jackpot according to the set probability even though the internal lottery is fairly performed. The rate of occurrence may not be changed, but only the value of the game granted may have changed, or the amusement arcade has performed fraudulent acts such as remote control to suppress the occurrence of jackpots by unfair lottery I was skeptical about the amusement arcade where the gaming machines were installed. In addition, if such suspicion arises, the player not only does not play the game at the amusement arcade, but also publicly conducts criticism of the amusement arcade or the gaming machine maker, etc. However, there is a problem that a great deal of damage may be caused to a game arcade or a game machine maker.
[0202]
In addition, a gaming machine maker has manufactured a plurality of pachinko machines having the same effect contents but different jackpot probabilities in response to requests from players and amusement arcades. However, it has been difficult to reliably meet the demands of players and amusement arcades due to limitations on production lines and the like and limitations on the introduction cost of gaming machines at the amusement arcade.
[0203]
Therefore, in the present embodiment, when a jackpot is awarded, a symbol indicating a jackpot is determined according to the set jackpot probability and the value of the jackpot random number counter C1. Therefore, when the jackpot probability is changed, the player is configured to make the symbol pattern of the jackpot symbol corresponding to the jackpot probability appear. In other words, when the jackpot probability is changed according to the will of the player, by increasing or decreasing the display result that can generate a jackpot, it is determined that the jackpot is granted to the player by changing the jackpot occurrence probability. Can be recognized. Therefore, the jackpot occurrence probability can be changed according to the will of the player, and the change can be clearly suggested to the player. Further, it is possible to change a player's sense of expectation of occurrence of a jackpot according to the probability of occurrence of the jackpot.
[0204]
Further, since it is possible to play a plurality of games having different jackpot probabilities in one
[0205]
Next, the payout control executed by the
[0206]
First, an initial setting process is performed when the power is turned on (S901). Specifically, a predetermined value is set in the stack pointer, and an interrupt mode is set. Next, it waits for reception of the payout permission command transmitted from the main control device 261 (S902: No). When the payout permission command is received (S902: Yes), RAM access is permitted (S903), and an external interrupt vector is set (S904).
[0207]
After that, a data backup process is performed on the
[0208]
In the RAM initialization processing from S915, the used area of the
[0209]
On the other hand, if the
[0210]
Next, the payout control processing will be described with reference to the flowchart in FIG. This payout control process is executed following the main process of the
[0211]
After that, the setting of the lower plate full state or the lower plate full release state is executed according to the change of the state of the lower plate 15 (S1004). That is, the full state of the
[0212]
Next, a prize ball payout process is executed by each process of S1007 to S1009. That is, when the payout of the prize balls is not impossible and the total number of prize balls stored in the processing of S1001 is not 0 (S1007: No, S1008: No), the prize ball control processing shown in FIG. 42 is started (S1009). . On the other hand, if the prize ball cannot be paid out (S1007: Yes) or if the total number of prize balls is 0 (S1008: Yes), the process shifts to the ball lending payout process. The prize ball control processing will be described later.
[0213]
In the ball lending payout processing in S1010 to S1012, if the ball lending is not in the ball lending impossible state and a ball lending payout request is received from the card unit (S1010: No, S1011: Yes), the ball lending shown in FIG. Start the control process. On the other hand, if the ball cannot be paid out (S1010: Yes) or if the request to pay out the ball has not been received (S1011: No), the subsequent ball removing process is executed (S1013). Note that the ball lending control process will be described later.
[0214]
In the ball removal process (S1013), the
[0215]
The prize ball control processing shown in FIG. 42 will be described. In the prize ball control process, first, the
[0216]
If the rotation of the
[0219]
Further, if the count of the game balls is normal (S1104: Yes), it is determined whether or not the count of the game balls by the payout count switch has reached the total prize ball number and the payout is completed (S1106). If completed (S1106: Yes), the paying
[0218]
The ball lending control process shown in FIG. 43 will be described. In the ball lending control process, first, the
[0219]
If the rotation of the
[0220]
Further, if the count of the game balls is normal (S1204: Yes), it is determined whether or not the count of the game balls by the payout count switch reaches a predetermined number of rental balls (25) and the payout is completed ( If the payout is completed (S1206: Yes), stop processing of the
[0221]
As described above, in the present embodiment, when a jackpot is awarded, a symbol indicating a jackpot is determined according to the set jackpot probability and the value of the jackpot random number counter C1. I have. Therefore, when the jackpot probability is changed, the player is configured to make a symbol pattern appear according to the jackpot probability. In other words, when the jackpot probability is changed according to the will of the player, by increasing or decreasing the display result that can generate a jackpot, it is determined that the jackpot is granted to the player by changing the jackpot occurrence probability. Can be recognized. Therefore, the jackpot occurrence probability can be changed according to the will of the player, and the change can be clearly suggested to the player.
[0222]
Further, since it is possible to play a plurality of games having different jackpot probabilities in one
[0223]
As described above, the present invention has been described based on the embodiments. However, the present invention is not limited to the above-described embodiments, and various modifications and improvements can be easily made without departing from the spirit of the present invention. It can be inferred.
[0224]
For example, the
[0225]
The present invention may be implemented in a pachinko machine or the like of a type different from the above embodiment. For example, once a jackpot has been hit, a pachinko machine (commonly known as a twice-rights item or a three-times right item) can increase the jackpot expectation value until a jackpot state occurs a plurality of times (for example, two or three times). ). Further, the pachinko machine may be implemented as a special game state in which a special game state is required after a big hit symbol is displayed and a ball is awarded in a predetermined area. Further, in addition to the pachinko machine, the present invention may be implemented as various game machines such as areaches, sparrow balls, slot machines, so-called game machines in which a so-called pachinko machine and a slot machine are combined.
[0226]
In the slot machine, for example, a symbol is changed by operating an operation lever in a state where a coin is inserted and a symbol valid line is determined, and the symbol is stopped and determined by operating a stop button. Things. Therefore, the basic concept of the slot machine is as follows: "variable display means for variably displaying a symbol row composed of a plurality of symbols and then displaying the symbols in a fixed manner is provided, and the symbol is caused by the operation of the starting operation means (for example, the operation lever). Is started, and the change of the symbol is stopped due to the operation of the stop operation means (for example, the stop button) or after a predetermined time has elapsed, and the fixed symbol at the time of the stop is the specific symbol. And a special game state generating means for generating a special game state advantageous to the player "as a necessary condition. In this case, coins and medals are typical examples of the game medium.
[0227]
Hereinafter, a gaming machine and a modified example of the present invention will be described. A display device for displaying identification information and the like, information storage means for storing identification information appearing on the display device, and a dynamic pattern of dynamic display using the identification information stored in the information storage means. Pattern storage means for storing, detection means for detecting the establishment of the starting condition, and lottery means for performing a lottery of giving a game value advantageous to the player when the establishment of the starting condition is detected by the detecting means, A pattern selection unit that selects a dynamic pattern of the dynamic display stored in the pattern storage unit based on a lottery result by the lottery unit; and performs the dynamic display selected by the pattern selection unit on the display device. A dynamic execution means for causing the game machine to execute the game, and a predetermined first display result of the identification information on the display device when a lottery result for giving a game value is derived by the lottery means. An input device operable by a player, and an input storage device for storing an operation mode of the input device, in a gaming machine having a game value providing device for causing the player to appear and generate a special game state advantageous to the player. A probability changing means for changing the probability of occurrence of the special game state by the lottery means, based on information stored in the input storage means, when a predetermined condition is satisfied; According to the probability of occurrence of the special game state by the lottery means changed by the probability changing means, is configured to give a different advantageous game value to the player, the dynamic execution means, the probability When the probability of occurrence of the special game state by the lottery means is changed by the changing means, the special game state is generated by the lottery means. When a lottery result to be derived is derived, the display device causes the display device to show either a first display result of the identification information or a predetermined second display result of the identification information different from the first display result. A
[0228]
In the
[0229]
In the
[0230]
In any one of the
[0231]
In the gaming machine 4, the
[0232]
In any of the
[0233]
In any one of the
[0234]
The
[0235]
The
[0236]
The
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view of a pachinko machine according to one embodiment.
FIG. 2 is a perspective view showing a state in which an inner frame and a front frame set are opened with respect to an outer frame.
FIG. 3 is a front view showing a state in which a front frame set is removed from the pachinko machine.
FIG. 4 is a front view showing the configuration of the game board.
FIG. 5 is a rear view of the front frame set.
FIG. 6 is a rear view of the pachinko machine.
FIG. 7 is an exploded perspective view showing a rear configuration of the pachinko machine in an exploded manner for each main part.
FIG. 8 is a schematic diagram showing an arrangement of a first control board unit, a second control board unit, and a back pack unit on the back of the pachinko machine.
FIG. 9 is a rear view showing the configuration of the inner frame and the game board.
FIG. 10 is a perspective view of the inner frame as viewed from the rear.
FIG. 11 is a perspective view of the game board as viewed from the rear.
FIG. 12 is a perspective view of a support fitting.
FIG. 13 is a front view illustrating a configuration of a first control board unit.
FIG. 14 is a perspective view of a first control board unit.
FIG. 15 is an exploded perspective view of the first control board unit.
FIG. 16 is an exploded perspective view of the first control board unit as viewed from the back.
FIG. 17 is a front view of a second control board unit.
FIG. 18 is a perspective view of a second control board unit.
FIG. 19 is an exploded perspective view of a second control board unit.
FIG. 20 is a diagram showing a back view of the back pack unit as viewed from the back of the pachinko machine.
FIG. 21 is an exploded perspective view of the back pack unit.
FIG. 22 is a diagram showing a configuration of a tank rail.
FIG. 23 is a block diagram showing an electrical configuration of the pachinko machine.
FIG. 24 is a diagram schematically illustrating a probability table stored in a ROM of a main control device.
FIG. 25 is a diagram showing display contents of a large-sized symbol display device.
FIG. 26 is a diagram showing an outline of various counters.
FIG. 27 is a flowchart showing a main process executed by the MPU in the main control device.
FIG. 28 is a flowchart showing a normal process executed by the MPU in the main control device.
FIG. 29 is a flowchart showing an out-of-design symbol counter updating process executed in the normal process of FIG.
FIG. 30 is a flowchart of a 1 × time symbol storing process executed in the off symbol counter updating process of FIG. 29.
31 is a flowchart of a double time symbol storing process executed in the out-of-design symbol counter updating process of FIG. 29.
FIG. 32 is a flowchart of a 3 × time symbol storing process executed in the off symbol counter updating process of FIG. 29.
FIG. 33 is a flowchart showing a large symbol variation process executed in the normal process of FIG. 28;
FIG. 34 is a flowchart showing a 1-fold variation start process executed in the large symbol variation process of FIG. 33.
FIG. 35 is a flowchart showing a two-fold variation start process executed in the large symbol variation process of FIG. 33.
FIG. 36 is a flowchart showing a three-fold variation start process executed in the large symbol variation process of FIG. 33.
FIG. 37 is a flowchart showing a timer interrupt process.
FIG. 38 is a flowchart showing a start winning process executed in the timer interrupt process of FIG. 37.
FIG. 39 is a flowchart showing an NMI interrupt process.
FIG. 40 is a flowchart showing main processing executed by the MPU in the payout control device.
FIG. 41 is a flowchart showing a payout control process executed by the MPU in the payout control device.
FIG. 42 is a flowchart showing a prize ball control process executed by the MPU in the payout control device.
FIG. 43 is a flowchart showing a ball lending control process executed by the MPU in the payout control device.
[Explanation of symbols]
33 Big mouth (part of detection means)
42 Large design display (display)
124 setting switch (part of input means)
502 ROM (part of pattern storage means)
503b Probability setting memory (part of input storage means)
525 Character ROM (part of information storage means)
C1 jackpot random number counter (part of lottery method)
C3 reach random counter (part of pattern selection means)
CS1, CS2 Variation type counter (part of pattern selection means)
S203 Missing symbol counter update processing (part of pattern selection means)
S205 Big design fluctuation process (part of dynamic execution means)
S206 Big winning opening opening and closing process (part of the game value adding means)
S403 to S406 (part of probability changing means)
Claims (1)
遊技者によって操作可能な入力手段と、
その入力手段の操作態様を記憶する入力記憶手段と、
所定条件が成立した場合に、前記入力記憶手段に記憶される情報に基づいて、前記抽選手段による前記特別遊技状態の発生確率を変更する確率変更手段とを備え、
前記遊技価値付与手段は、前記確率変更手段によって変更された前記抽選手段による前記特別遊技状態の発生確率に応じて、遊技者にとって異なる有利な遊技価値を付与するように構成されており、
前記動的実行手段は、前記確率変更手段によって前記抽選手段による前記特別遊技状態の発生確率が変更された場合において、前記抽選手段により前記特別遊技状態を発生させる抽選結果が導出されたとき、前記表示装置に、前記識別情報の第1表示結果又は該第1表示結果とは異なる前記識別情報の予め定めた第2表示結果のいずれかを現出させるように構成されていることを特徴とする遊技機。A display device for displaying identification information and the like, information storage means for storing identification information appearing on the display device, and a dynamic pattern of dynamic display using the identification information stored in the information storage means. Pattern storage means for storing, detection means for detecting the establishment of the starting condition, and lottery means for performing a lottery of giving a game value advantageous to the player when the establishment of the starting condition is detected by the detecting means, A pattern selection unit that selects a dynamic pattern of the dynamic display stored in the pattern storage unit based on a lottery result by the lottery unit; and performs the dynamic display selected by the pattern selection unit on the display device. A dynamic execution means for causing the game machine to execute the game, and a predetermined first display result of the identification information on the display device when a lottery result for giving a game value is derived by the lottery means. In a gaming machine and a game value providing means for generating a favorable special game state for the player causes to appear,
Input means operable by a player;
Input storage means for storing an operation mode of the input means,
Probability changing means for changing the occurrence probability of the special game state by the lottery means based on information stored in the input storage means when a predetermined condition is satisfied,
The game value providing means is configured to provide a different advantageous game value to the player according to the occurrence probability of the special game state by the lottery means changed by the probability changing means,
The dynamic execution means, when the probability change means has changed the occurrence probability of the special game state by the lottery means, when a lottery result to generate the special game state is derived by the lottery means, The display device is configured to cause either a first display result of the identification information or a predetermined second display result of the identification information different from the first display result to appear. Gaming machine.
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