JP2004336629A - 遠隔操作用受信機 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数あるリモコン送信機からの送信データから通信相手であるか否かを容易に識別でき、リモコン受信機を制御するCPUの負担を軽減する遠隔操作用受信機を提供することを目的とする。
【解決手段】遠隔操作用受信機において、カスタムコード比較検出手段19は、保持されたカスタムコードと、送信機からのカスタムコードとを比較し、一致したときのみ、送信機から受信したデータコードをデータコード格納手段15へ格納し、かつトレーラコード検出判定割込み生成手段22により割り込みを発生する。
【選択図】 図2
【解決手段】遠隔操作用受信機において、カスタムコード比較検出手段19は、保持されたカスタムコードと、送信機からのカスタムコードとを比較し、一致したときのみ、送信機から受信したデータコードをデータコード格納手段15へ格納し、かつトレーラコード検出判定割込み生成手段22により割り込みを発生する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電化製品一般に用いられているリモコンを装備する装置システムの家電製品協会フォーマット対応の遠隔操作用受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
遠隔操作用(以降、リモコンと称す。)受信機の通信方法には様々な方法や手段があるが、基本の信号処理としてリモコン送信機からの搬送波信号をリモコン受信機側で2値のシリアル信号変換後、リモコン受信機を制御するCPUが立ち上がりおよび立下りのエッジを割り込み等で検出し、その各エッジ間の等価信号レベルの時間を計測結果である時間データをリモコンのフォーマットである“0”・“1”のコードへコード化(以降“0”・“1”のコード化を2値化と称す)することを繰返し行い2値化されたデータの塊を規定のフォーマットコードであるか否かを認識しながらデータ受信をおこなっていた。
【0003】
その後、処理形態はリモコン受信機のCPUの負荷を軽減する手段として、処理のハード化が提案されている。
【0004】
処理のハード化について、以下の技術が開示されている。
【0005】
例えば、(特許文献1)には、リモコンコードには複数のフォーマットが存在するが、このフォーマットを判別する手段として、シリアル信号の変化点の時間差により、どのフォーマットであるのかを割り出し、2値化する手法の記載がある。但し、このケースでは割込み処理は変化点毎に行っていた。
【0006】
次に2値化されたデータを、最終のフォーマットコード化まで行い、一致したときのみ割込み信号を発生する方法がある(例えば、特許文献2を参照。)。この方式は、NEC(R)フォーマット時のカスタムコードとデータコードがそれぞれ反転データとして扱われているフォーマットに対する処理である。
【0007】
最後にコード化のハード処理以外として、リモコン送信機のキーを長押しした場合に発生する繰返しデータの処理として、この繰返しで検出されるリピートコードを検出したら繰返し動作であると認識し受信システムのCPUに対して割り込みを発生させない手法がある。但しこのケースは2回目以降の信号上に必ずリピートコードが存在する場合の処理になる(例えば、特許文献3を参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特開平9−130884号公報(第3頁、表1、図3)
【特許文献2】
特開平10−164672号公報(第3−4頁、図2、図6)
【特許文献3】
特開平6−351069号公報(第2−4頁、図2)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術であるリモコン受信機として、リモコン受信機のCPUの負担を軽減する手段は確立してきたが、最も普及しているフォーマットである家電製品協会フォーマットの場合の処理を完全にハード処理化し、更にリピートコードを有さないリモコン送信機の長押しに対する不要処理対策およびCPUに対する割込み発生と処理を最小で行う処理方法に関してはまだ確立されていない。
【0010】
その説明としてまず、NECフォーマットの様にカスタムコードとデータコードがそれぞれ反転データとして送信されてくる場合は、信号そのものを利用することによりデータの真偽を判定することができた。
【0011】
しかし家電製品協会フォーマットの場合はカスタムコードおよびデータコードはそれぞれ一度しか送られてこないため判定基準が困難である。また2値化されても頻繁に発生する割込みによる受信システムのCPUの処理抑制が残されている。
【0012】
更に、今日における家電製品の大半にリモコンが付属しているため、近辺の使用環境化において多種多様のリモコン信号が行き交っておりそれぞれの装置である受信機はその信号を常時判断している。そこでそれぞれの装置が不要な信号を受信処理しなくてもよいリモコン送信機とリモコン受信機が1対1の関係で効率よく行えるシステムが望まれる。
【0013】
そこで、本発明が解決しようとする発明は、複数あるリモコン送信機からの送信データから通信相手であるか否かを容易に識別でき、リモコン受信機を制御するCPUの負担を軽減する遠隔操作用受信機を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、送信機からの受信信号をリーダコード検出手段にて本信号が通信相手であるリモコン送信機の信号であるか否かの検出を行う。この時本機のリモコン以外の信号であれば以降の処理には行かない。次に通信相手であるリモコン送信機からの受信信号であるであると判断されたらシルアル信号を2値へコード化する2値化手段により2値化を行う。2値化後のカスタムコードを検出するまでの間にレベルサンプリング手段により“H”レベルおよび“L”レベルの時間判定を行い異常データと判断された時点で以降の処理を停止し、リーダコード検出手段によりリーダコード検出へ戻る。カスタムコード比較手段にて通信相手のリモコン送信機であると判断された場合、次のデータコードであるデータコード化までを2値コード化手段にて行う。ここでも同様に全データコードを検出し終えるまでに前記“H”レベルおよび“L”レベルの時間計測をレベルサンプリング手段により判定を行い、異常データと判断された時点でノイズが入ったと判断し以降の処理を停止しリーダコード検出へ戻る。データコードまで検出し、トレーラコードを検出したら正規のデータを受信しているので、受信システムのCPUに対して割込み生成手段にて割込み信号を発生する。尚この割り込みにて受信システムのCPUにリードしてもらうデータは必要最低限であるデータコードのみである。
【0015】
次に、リモコンの長押しに対する受信方法であるが、長押しされたデータでリピートコードを有さないデータの場合、長押しをした際に規定の時間において次のコードが送信される仕様であることを利用して、送信機から送信されたデータを保持する前データコード格納手段と次に検出したデータを比較するリピートデータ比較手段にて確実に長押しされた結果であることが判断できたら受信システムのCPUに対する割り込みを発生しないようにすることにより更に不要な割込みの発生を防止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、家庭用電気機器を送信機からの送信データに基づいて制御をする遠隔操作用受信機において、受信信号であるシリアル信号を“0”または“1”の2値へコード化する2値コード化手段と、送信機を識別するカスタムコードが保持された保持手段と、送信機から送信されたカスタムコードと保持手段に保持されたカスタムコードとを比較するカスタムコード比較検出手段と、CPUに対して割込みを生成する割込み生成手段を備え、カスタムコード比較検出手段は、保持されたカスタムコードと、送信機から送信されたカスタムコードとを比較し、一致したときのみ、送信機から受信したデータコードを格納しかつ割込み生成手段により割り込みを発生することを許可することを特徴とする遠隔操作用受信機としたものであり、リモコン送信機の送信データから通信相手であるか否かを判別できるという作用がある。
【0017】
請求項2に記載の発明は、遠隔操作用受信機は、受信データの先頭を示すリーダコードを検出するリーダコード検出手段と、シリアル信号の2値へのコード化時のレベルを判定するレベルサンプリング手段と、カスタムコード比較検出手段と、受信データの終了を示すトレーラコードを判定するトレーラコード検出判定手段と備え、リーダコード検出手段、またはレベルサンプリング手段、またはカスタムコード比較検出手段、またはトレーラコード検出判定手段にて異常を検出した場合に、それ以降の処理を停止し、リーダコード検出手段のリーダコードの検出からやり直すことによりCPUに対して割込みを発生しないことを特徴とする請求項1記載の遠隔操作用受信機としたものであり、送信相手であるリモコン送信機からの受信データに異常が発生した場合に、初期状態である次の受信データ待ちに戻るという作用がある。
【0018】
請求項3に記載の発明は、保持手段に保持されたカスタムコードを書き換え可能とすることを特徴とする請求項1または2に記載の遠隔操作用受信機としたものであり、カスタムコードを任意のデータに書き換えられるという作用がある。
【0019】
請求項4に記載の発明は、CPUは、割込み生成手段からの1回の割込みで読込むデータは、機器を制御するデータのみであることを特徴とする請求項1記載の遠隔操作用受信機としたのであり、CPUは必要なデータのみを読み込むという作用がある。
【0020】
請求項5に記載の発明は、遠隔操作用受信機に受信したコマンドを保存する前データコード格納手段と、前データコード格納手段に保存されたコマンドと次に受信する新規コマンドを比較するリピートデータ比較手段を備え、リピートデータ比較手段は、データコード格納手段に格納されたコマンドと、次に受信するコマンドを比較し、異なった場合にのみ次に受信したコマンドの処理を行うことを特徴とする請求項1から4にいずれかに記載の遠隔操作用受信機としたものであり、連続して受信したデータコードが異なる場合のみコマンド処理を行い、繰り返し連続した同一のデータコードの場合は、コマンド処理を行わないという作用がある。
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図9に基づいて説明する。
【0022】
まず、本発明の実施の形態に係る遠隔操作用受信機の構成から図1および図2に基づいて説明する。
【0023】
図1は、本発明の実施の形態における遠隔操作用受信機およびリモコン送信機の全体構成を示す図である。
【0024】
図2は、本発明の実施の形態における遠隔操作用受信機の構成を示す図である。
【0025】
図1に示すように、リモコン送信機1は、遠隔操作用受信機であるリモコン受信機4へ赤外線等によりデータの送信を行う。
【0026】
図2に示すように、リモコン受信機4は、水晶発信回路3と、CPU5と、搬送波フォトIC2と、サンプリングクロック生成手段10と、エッジ検出手段11と、ノイズフィルタ12と、レベルサンプリング手段13と、2値化コード化14と、データコード格納手段15と、リーダコード比較検出手段16と、コードカウンタ手段17と、フレームカウンタ手段18と、カスタムコード比較検出手段19と、前データコード格納手段20と、リピートデータ比較手段21と、トレーラコード検出判定割込み生成手段22と、から構成されている。
【0027】
水晶発信回路3は、時間の計測や各種制御を行う素子の基本クロックとなる。
【0028】
CPU5は、トレーラコード検出判定割込み生成手段22からの割込みを受けて、データコード格納手段15からデータコードに含まれるコマンドを読込み、処理を行う。
【0029】
搬送波フォトIC2は、リモコン送信機1からの搬送波に含まれたデータを入力して、エッジ検出手段11に出力する。
【0030】
サンプリングクロック生成手段10は、水晶発信回路3から基本となるクロックを入力し、各種手段で使用する周波数のクロックへ分周して出力する。
【0031】
エッジ検出手段11は、搬送波に含まれたデータを分離し、データの変化点を検出する。
【0032】
ノイズフィルタ12は、エッジ検出手段11によりデータの変化点を検出した後、サンプリングクロック生成手段10から入力したサンプリングクロックにより数クロック分のフィルタリング処理して、データのノイズを除去した後、レベルサンプリング手段13に出力する。
【0033】
レベルサンプリング手段13は、データの各レベル(“H”レベルおよび“L”レベル)の時間計測を行う。
【0034】
リーダコード比較検出手段16は、受信した先頭データである後述するリーダコードが、規格に適合したデータであるか否かを比較する。
【0035】
2値化コード化14は、受信したリーダコード以降のデータが、規格に合ったデータである場合に、データを“0”・“1”のコード化を行う(いわゆる2値化する)。
【0036】
データコード格納手段15は、2値化コード化14より2値化したデータを入力し、後述するデータコードが正しい場合に、そのデータを格納する。
【0037】
また、CPU5は、データコード格納手段15に格納されたデータコードによりリモコン送信機1からの送信されたコマンドを解析し処理を行う。
【0038】
コードカウンタ手段17は、2値化コード化14により、2値化されたデータのビット数をカウントする。
【0039】
フレームカウンタ手段18は、受信データの1フレーム分の時間監視を行う。
【0040】
カスタムコード比較検出手段19は、後述するカスタムコードについて、予めカスタムコードを登録する保持手段と、受信したカスタムコードを比較する比較手段を有し、一致した場合に、トレーラコード検出判定割込み生成手段22に通知し、不一致の場合に、リモコン送信機1からの送信データは、他リモコン受信機への送信であると判断をする。
【0041】
なお、このカスタムコード比較検出手段19の保持手段は、ソフト的にプログラマブルにしておくことにより他の製品でも同一の回路で対応が取れる。また、試作時等本機のリモコンがない場合は、既存のリモコンのカスタムコードを格納することにより実験対応が可能となる。
【0042】
前データコード格納手段20は、受信したデータコードの内容を、次に受信したデータと比較するために、前データとして保存する機能を有する。
【0043】
リピートデータ比較手段21は、前データコード格納手段20にて格納されたデータコードと、新規に受信したデータコードとを比較し、不一致の場合は、リモコン送信機1より新たな操作指示が送信されたものとして、トレーラコード検出判定割込み生成手段22へ通知する。一致した場合は、リモコン送信機1の操作ボタンを長く押下した時に発生するデータコードの繰り返し送信と判断し、トレーラコード検出判定割込み生成手段22への通知をしないという機能を有する。
【0044】
トレーラコード検出判定割込み生成手段22は、リモコン送信機1から送信されたデータの終了を示すデータ(トレーラコード)を検出する機能を持ち、正常に終了した場合に、CPU5に対して割込みを発生する。
【0045】
ここで、リモコン送信機1より送信されるデータについて、図3から図6に基づいて、詳細に説明する。
【0046】
図3は、リモコン信号の波形および構成図、図4はリーダコードの説明図、図5はデータコードの説明図、図6はトレーラコードの説明図である。
【0047】
図3に示すように、送信データは送信機搬送波にデータが含まれて送信される。含まれるデータの1フレームFは、先頭データとしてリーダコードLと、コードCと、トレーラコードTCより構成される。
【0048】
リーダコード部Lは、図4に示されるような、8TのHレベルと4TのLレベルの信号で構成されている。Hレベルの立ち上がりエッジの検出からHレベルを維持している時間が予測されるmin値,Lead_H_minと、Hエッジ検出からカスタムコード部の先頭が現れるまで時間が予測されるmax値,Lead_H+L_maxを満足する信号であれば、リモコンからの信号であることが認識できる。
【0049】
コードCは、図5のような受信データのタイミングに基づいて2値化される。すなわち、Hレベルが1TでLレベルが1Tの場合に“0”を示し、Hレベルが1TでLレベルが3Tの場合に“1”を示す。
【0050】
“0”は、Hレベルが、TH_min以上かつTH_max以下の時間であり、Lレベルが、TL0_min以上かつTL0_max以下の時間となっている。なお、TL0_min=TH_minでありTL0_max=TH_maxである。
【0051】
“1”は、Hレベルが、TH_min以上かつTH_max以下の時間であり、Lレベルが、TL1_min以上かつTL1_max以下の時間となっている。
【0052】
2値化コード化手段により、上述したHレベルおよびLレベルの時間を測定することにより、“0”、“1”および異常データの判定を行っている。
【0053】
コードCは、48bitのデータからなり、32bitのカスタムコードCCと、16bitのデータコードDCから構成されている。
【0054】
カスタムコードCCは、第1メーカコード8bitと、第2メーカコード8bitと、メーカパリティ8bitと、システムビット4bitと、機器ビット8bitから構成される。
【0055】
データコードDCは、リモコン送信機からの動作指示内容であるコマンド8bitと、パリティ8bitから構成される。
【0056】
なお、この48bitで構成されるコードCについては、サンプリングクロック生成手段10によって生成したサンプリングクロックによりレベルサンプリング手段13にて時間計測を行う。
【0057】
このサンプリングクロックは、エッジ検出手段11からレベルサンプリング手段13までを常時動作しているフリーラン型の制御を行う場合は、図5に示すようにレベルの時間の基本単位であるTの高調波であることが望ましい。それは、サンプリングクロックがTの高調波でない場合、サンプリングクロックをSCLKとしたときTに対して−SCLKから+SCLKまでの誤差を生じることになるからである。但しエッジ検出後のスタート・ストップ処理にてレベルサンプリング手段13を動作させる場合は特別な制御は不要である。
【0058】
トレーラコードTCは、図6のように、データコードDCを受信した後、TC_End(171Tの間)より長くLレベルが継続した場合に、1フレームの終結を意味する。
【0059】
トレーラコード検出判定割込み生成手段22は、このトレーラコードTCを検出したら、171Tの間に割込みをCPU5に対して生成する。
【0060】
このようにしてリモコン送信機1より送信されるデータのフォーマットに基づいてリモコン受信機4は制御が行われる。
【0061】
次に、本実施の形態に係るリモコン受信機の基本的な動作について、図2、図7および図8に基づいて説明する。
【0062】
図7は、1フレーム中にチェックするタイミングを示す図である。
【0063】
図8は、本実施の形態に係る遠隔操作用受信機の動作を説明する図である。
【0064】
まず、予めカスタムコード比較検出手段19の保持手段に、通信する相手のリモコン送信機1の識別するコードであるカスタムコードを格納しておく。
【0065】
S31:まず、リモコン受信機4の電源を投入すると、CPU5および各種手段は初期化を行う。
【0066】
S32:初期化が終了すると、エッジ検出手段11は、搬送波フォトIC2からの受信データに、“L”から“H”となるエッジを検出するまで、待ちつづけ、検出したらS33へ移行する。
【0067】
S33:エッジ検出手段11によりエッジを検出したら、ノイズフィルタ12によりノイズの除去を行い、レベルサンプリング手段13により波形の時間計測を行って、リーダコード比較検出手段16によりリーダコードLの検出を行う。検出された場合は、S34へ移行し、検出できない場合はS43へ移行し、内部を初期化して、処理の最初であるS32へ戻る。
【0068】
このリーダコード比較検出手段16によるリーダコードLの判定は、図7に示すP0のタイミングで行われる。
【0069】
S34:リーダコードLが検出されたら、引き続きエッジ検出手段11によりエッジを検出し、ノイズフィルタ12によりノイズの除去を行い、レベルサンプリング手段13により波形の時間計測を行って、“H”から“L”への変化点を検出する。検出した場合はS35へ移行し、検出できない場合はS43へ移行し、内部を初期化して、処理の最初であるS32へ戻る。
【0070】
S35:レベルサンプリング手段13は、次に“L”から“H”の変化点の検出を行う。“0”を示す時間内に“L”から“H”への変化点が検出された場合は、S37へ移行し、検出できない場合はS36へ移行する。
【0071】
S36:レベルサンプリング手段13は、今度は“1”を示す時間内に“L”から“H”への変化点の検出を行い、検出された場合は、S37へ移行し、検出できない場合はS43へ移行し、内部を初期化して、処理の最初であるS32へ戻る。
【0072】
S37:受信したデータを2値化コード化14により“0”または“1”とし、コードカウンタ手段17により、カスタムコードである32bit受信したかをカウントする。受信していなければS34へ戻り、受信した場合はS38へ移行する。
【0073】
S38:32bitのカスタムコードが揃ったら、カスタムコード比較検出手段19に登録されている保持手段のカスタムコードCCと、受信したカスタムコードCCを比較し、不一致した場合、またはデータコードDCの受信中にノイズ等により異常データを受信した場合は、S43へ移行し、内部を初期化して、処理の最初であるS32へ戻る。また、一致の場合は、コードカウンタ手段17にてデータコードDCのカウントを行い16bit揃ったところで、データ格納手段15にてデータコードDCの格納を行い(S39)、S40へ移行する。
【0074】
このカスタムコード比較検出手段16によるカスタムコードCCの判定は、図7に示すP1のタイミングで行われる。
【0075】
また、データコードDCの判定は、図7に示すP2のタイミングで行われる。
【0076】
S40:最後にトレーラコードTCの検出をトレーラコード検出判定割込み生成手段22で待ち続け、検出された場合はS41へ移行する。
【0077】
S41;トレーラコードTCが検出された場合は、トレーラコード検出判定割込み生成手段22によりCPU5に対して割込みを発生し、CPU5にてデータコード格納手段15に格納されたデータコードDCを読み込み内容について解析し、内容に応じた処理をし、S43へ移行する。
【0078】
CPU5は、コマンドが格納されらデータコードDCのみを読み込むので、CPUの負荷を軽減することができる。
【0079】
このトレーラコード検出判定割込み生成手段22によるトレーラコードTCの判定は、図7に示すP3のタイミングで行われる。
【0080】
S42:処理を完了したデータコードDCは、前データコード格納手段20により格納される。
【0081】
S43:全てを完了すると、またリモコン送信機1からの受信を待つために、S32へ戻る。
【0082】
次に、本実施の形態に係る遠隔操作用受信機のリピート機能の動作を図1、図2および図9に基づいて説明する。
【0083】
図9は、リモコン送信機1から送信データを示しリピート機能を説明する図であり、(a)リピートコード有りの場合、(b)はリピートコードなしの場合である。
【0084】
リモコン送信機1の操作ボタンを長く押下した時に、図9(a)に示すように、リピートコードRCを送出する場合は、リーダコードの最後にリピートコードRCが送信される。このリピートコードRCを送出する機能を持たないリモコン送信機1の場合、図9(b)に示されるように連続して同一データが送信される。
【0085】
図9(b)は、リモコン送信機1の操作ボタンを長く押下した時に1F(フレーム)毎に、1stデータ、2ndデータそれ以降と、同じデータが送信されたことを示している。
【0086】
この場合に、1stデータをリモコン受信機4が受信完了した時点で、トレーラコード検出判定割込み生成手段22によりCPU5に対して割込みが発生する。そして、1stデータのデータコードDCは、前データコード格納手段20により格納される。リモコン受信機4が2ndデータの受信で、2ndデータのデータコードDCと前データコード格納手段20により格納された1stデータのデータコードDCとを、リピートデータ比較手段21により比較し、一致した場合、リモコン送信機1の操作ボタンを長く押下したとリピートデータ比較手段21は判断し、トレーラコード検出判定割込み生成手段22へ通知を行わないので、CPU5へ割り込みは発生しない。
【0087】
このように、リモコン送信機1の操作ボタンを長く押下した時に、リピートコードを送信する機能を持たない場合でも、受信したデータコードDC毎にCPU5に対し割込みを発生しないので、CPU5の負荷が軽減できる。
【0088】
【発明の効果】
本発明により、今日の家電製品におけるリモコン対応の多用化の中、複数のリモコンからの送信が頻繁に発生している。これら多様に渡るリモコンからの信号やその他の機器からのノイズに対して、本発明のリモコン受信機はそれらの不要な信号を無視することができ、常に通信相手であるリモコン送信機からのデータコードのみを的確に検出し、かつ遠隔操作用受信機側のCPUに対する不要な割り込みによる処理の負荷をかけることなく受信後の処理を行うことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における遠隔操作用受信機およびリモコン送信機の全体構成を示す図
【図2】本発明の実施の形態における遠隔操作用受信機の構成を示す図
【図3】リモコン信号の波形および構成図
【図4】リーダコードの説明図
【図5】データコードの説明図
【図6】トレーラコードの説明図
【図7】1フレーム中にチェックするタイミングを示す図
【図8】本実施の形態に係る遠隔操作用受信機の動作を説明する図
【図9】リモコン送信機から送信データを示しリピート機能を説明する図
【符号の説明】
1 リモコン送信機
2 搬送波フォトIC
3 水晶発信器
4 リモコン受信機
5 CPU
10 サンプリングクロック生成手段
11 エッジ検出手段
12 ノイズフィルタ
13 レベルサンプリング手段
14 2値化コード化
15 データコード格納手段
16 リーダコード比較検出手段
17 コードカウンタ手段
18 フレームカウンタ手段
19 カスタムコード比較検出手段
20 前データコード格納手段
21 リピートデータ比較手段
22 トレーラ検出判定割込み生成手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、電化製品一般に用いられているリモコンを装備する装置システムの家電製品協会フォーマット対応の遠隔操作用受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
遠隔操作用(以降、リモコンと称す。)受信機の通信方法には様々な方法や手段があるが、基本の信号処理としてリモコン送信機からの搬送波信号をリモコン受信機側で2値のシリアル信号変換後、リモコン受信機を制御するCPUが立ち上がりおよび立下りのエッジを割り込み等で検出し、その各エッジ間の等価信号レベルの時間を計測結果である時間データをリモコンのフォーマットである“0”・“1”のコードへコード化(以降“0”・“1”のコード化を2値化と称す)することを繰返し行い2値化されたデータの塊を規定のフォーマットコードであるか否かを認識しながらデータ受信をおこなっていた。
【0003】
その後、処理形態はリモコン受信機のCPUの負荷を軽減する手段として、処理のハード化が提案されている。
【0004】
処理のハード化について、以下の技術が開示されている。
【0005】
例えば、(特許文献1)には、リモコンコードには複数のフォーマットが存在するが、このフォーマットを判別する手段として、シリアル信号の変化点の時間差により、どのフォーマットであるのかを割り出し、2値化する手法の記載がある。但し、このケースでは割込み処理は変化点毎に行っていた。
【0006】
次に2値化されたデータを、最終のフォーマットコード化まで行い、一致したときのみ割込み信号を発生する方法がある(例えば、特許文献2を参照。)。この方式は、NEC(R)フォーマット時のカスタムコードとデータコードがそれぞれ反転データとして扱われているフォーマットに対する処理である。
【0007】
最後にコード化のハード処理以外として、リモコン送信機のキーを長押しした場合に発生する繰返しデータの処理として、この繰返しで検出されるリピートコードを検出したら繰返し動作であると認識し受信システムのCPUに対して割り込みを発生させない手法がある。但しこのケースは2回目以降の信号上に必ずリピートコードが存在する場合の処理になる(例えば、特許文献3を参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特開平9−130884号公報(第3頁、表1、図3)
【特許文献2】
特開平10−164672号公報(第3−4頁、図2、図6)
【特許文献3】
特開平6−351069号公報(第2−4頁、図2)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術であるリモコン受信機として、リモコン受信機のCPUの負担を軽減する手段は確立してきたが、最も普及しているフォーマットである家電製品協会フォーマットの場合の処理を完全にハード処理化し、更にリピートコードを有さないリモコン送信機の長押しに対する不要処理対策およびCPUに対する割込み発生と処理を最小で行う処理方法に関してはまだ確立されていない。
【0010】
その説明としてまず、NECフォーマットの様にカスタムコードとデータコードがそれぞれ反転データとして送信されてくる場合は、信号そのものを利用することによりデータの真偽を判定することができた。
【0011】
しかし家電製品協会フォーマットの場合はカスタムコードおよびデータコードはそれぞれ一度しか送られてこないため判定基準が困難である。また2値化されても頻繁に発生する割込みによる受信システムのCPUの処理抑制が残されている。
【0012】
更に、今日における家電製品の大半にリモコンが付属しているため、近辺の使用環境化において多種多様のリモコン信号が行き交っておりそれぞれの装置である受信機はその信号を常時判断している。そこでそれぞれの装置が不要な信号を受信処理しなくてもよいリモコン送信機とリモコン受信機が1対1の関係で効率よく行えるシステムが望まれる。
【0013】
そこで、本発明が解決しようとする発明は、複数あるリモコン送信機からの送信データから通信相手であるか否かを容易に識別でき、リモコン受信機を制御するCPUの負担を軽減する遠隔操作用受信機を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、送信機からの受信信号をリーダコード検出手段にて本信号が通信相手であるリモコン送信機の信号であるか否かの検出を行う。この時本機のリモコン以外の信号であれば以降の処理には行かない。次に通信相手であるリモコン送信機からの受信信号であるであると判断されたらシルアル信号を2値へコード化する2値化手段により2値化を行う。2値化後のカスタムコードを検出するまでの間にレベルサンプリング手段により“H”レベルおよび“L”レベルの時間判定を行い異常データと判断された時点で以降の処理を停止し、リーダコード検出手段によりリーダコード検出へ戻る。カスタムコード比較手段にて通信相手のリモコン送信機であると判断された場合、次のデータコードであるデータコード化までを2値コード化手段にて行う。ここでも同様に全データコードを検出し終えるまでに前記“H”レベルおよび“L”レベルの時間計測をレベルサンプリング手段により判定を行い、異常データと判断された時点でノイズが入ったと判断し以降の処理を停止しリーダコード検出へ戻る。データコードまで検出し、トレーラコードを検出したら正規のデータを受信しているので、受信システムのCPUに対して割込み生成手段にて割込み信号を発生する。尚この割り込みにて受信システムのCPUにリードしてもらうデータは必要最低限であるデータコードのみである。
【0015】
次に、リモコンの長押しに対する受信方法であるが、長押しされたデータでリピートコードを有さないデータの場合、長押しをした際に規定の時間において次のコードが送信される仕様であることを利用して、送信機から送信されたデータを保持する前データコード格納手段と次に検出したデータを比較するリピートデータ比較手段にて確実に長押しされた結果であることが判断できたら受信システムのCPUに対する割り込みを発生しないようにすることにより更に不要な割込みの発生を防止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、家庭用電気機器を送信機からの送信データに基づいて制御をする遠隔操作用受信機において、受信信号であるシリアル信号を“0”または“1”の2値へコード化する2値コード化手段と、送信機を識別するカスタムコードが保持された保持手段と、送信機から送信されたカスタムコードと保持手段に保持されたカスタムコードとを比較するカスタムコード比較検出手段と、CPUに対して割込みを生成する割込み生成手段を備え、カスタムコード比較検出手段は、保持されたカスタムコードと、送信機から送信されたカスタムコードとを比較し、一致したときのみ、送信機から受信したデータコードを格納しかつ割込み生成手段により割り込みを発生することを許可することを特徴とする遠隔操作用受信機としたものであり、リモコン送信機の送信データから通信相手であるか否かを判別できるという作用がある。
【0017】
請求項2に記載の発明は、遠隔操作用受信機は、受信データの先頭を示すリーダコードを検出するリーダコード検出手段と、シリアル信号の2値へのコード化時のレベルを判定するレベルサンプリング手段と、カスタムコード比較検出手段と、受信データの終了を示すトレーラコードを判定するトレーラコード検出判定手段と備え、リーダコード検出手段、またはレベルサンプリング手段、またはカスタムコード比較検出手段、またはトレーラコード検出判定手段にて異常を検出した場合に、それ以降の処理を停止し、リーダコード検出手段のリーダコードの検出からやり直すことによりCPUに対して割込みを発生しないことを特徴とする請求項1記載の遠隔操作用受信機としたものであり、送信相手であるリモコン送信機からの受信データに異常が発生した場合に、初期状態である次の受信データ待ちに戻るという作用がある。
【0018】
請求項3に記載の発明は、保持手段に保持されたカスタムコードを書き換え可能とすることを特徴とする請求項1または2に記載の遠隔操作用受信機としたものであり、カスタムコードを任意のデータに書き換えられるという作用がある。
【0019】
請求項4に記載の発明は、CPUは、割込み生成手段からの1回の割込みで読込むデータは、機器を制御するデータのみであることを特徴とする請求項1記載の遠隔操作用受信機としたのであり、CPUは必要なデータのみを読み込むという作用がある。
【0020】
請求項5に記載の発明は、遠隔操作用受信機に受信したコマンドを保存する前データコード格納手段と、前データコード格納手段に保存されたコマンドと次に受信する新規コマンドを比較するリピートデータ比較手段を備え、リピートデータ比較手段は、データコード格納手段に格納されたコマンドと、次に受信するコマンドを比較し、異なった場合にのみ次に受信したコマンドの処理を行うことを特徴とする請求項1から4にいずれかに記載の遠隔操作用受信機としたものであり、連続して受信したデータコードが異なる場合のみコマンド処理を行い、繰り返し連続した同一のデータコードの場合は、コマンド処理を行わないという作用がある。
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図9に基づいて説明する。
【0022】
まず、本発明の実施の形態に係る遠隔操作用受信機の構成から図1および図2に基づいて説明する。
【0023】
図1は、本発明の実施の形態における遠隔操作用受信機およびリモコン送信機の全体構成を示す図である。
【0024】
図2は、本発明の実施の形態における遠隔操作用受信機の構成を示す図である。
【0025】
図1に示すように、リモコン送信機1は、遠隔操作用受信機であるリモコン受信機4へ赤外線等によりデータの送信を行う。
【0026】
図2に示すように、リモコン受信機4は、水晶発信回路3と、CPU5と、搬送波フォトIC2と、サンプリングクロック生成手段10と、エッジ検出手段11と、ノイズフィルタ12と、レベルサンプリング手段13と、2値化コード化14と、データコード格納手段15と、リーダコード比較検出手段16と、コードカウンタ手段17と、フレームカウンタ手段18と、カスタムコード比較検出手段19と、前データコード格納手段20と、リピートデータ比較手段21と、トレーラコード検出判定割込み生成手段22と、から構成されている。
【0027】
水晶発信回路3は、時間の計測や各種制御を行う素子の基本クロックとなる。
【0028】
CPU5は、トレーラコード検出判定割込み生成手段22からの割込みを受けて、データコード格納手段15からデータコードに含まれるコマンドを読込み、処理を行う。
【0029】
搬送波フォトIC2は、リモコン送信機1からの搬送波に含まれたデータを入力して、エッジ検出手段11に出力する。
【0030】
サンプリングクロック生成手段10は、水晶発信回路3から基本となるクロックを入力し、各種手段で使用する周波数のクロックへ分周して出力する。
【0031】
エッジ検出手段11は、搬送波に含まれたデータを分離し、データの変化点を検出する。
【0032】
ノイズフィルタ12は、エッジ検出手段11によりデータの変化点を検出した後、サンプリングクロック生成手段10から入力したサンプリングクロックにより数クロック分のフィルタリング処理して、データのノイズを除去した後、レベルサンプリング手段13に出力する。
【0033】
レベルサンプリング手段13は、データの各レベル(“H”レベルおよび“L”レベル)の時間計測を行う。
【0034】
リーダコード比較検出手段16は、受信した先頭データである後述するリーダコードが、規格に適合したデータであるか否かを比較する。
【0035】
2値化コード化14は、受信したリーダコード以降のデータが、規格に合ったデータである場合に、データを“0”・“1”のコード化を行う(いわゆる2値化する)。
【0036】
データコード格納手段15は、2値化コード化14より2値化したデータを入力し、後述するデータコードが正しい場合に、そのデータを格納する。
【0037】
また、CPU5は、データコード格納手段15に格納されたデータコードによりリモコン送信機1からの送信されたコマンドを解析し処理を行う。
【0038】
コードカウンタ手段17は、2値化コード化14により、2値化されたデータのビット数をカウントする。
【0039】
フレームカウンタ手段18は、受信データの1フレーム分の時間監視を行う。
【0040】
カスタムコード比較検出手段19は、後述するカスタムコードについて、予めカスタムコードを登録する保持手段と、受信したカスタムコードを比較する比較手段を有し、一致した場合に、トレーラコード検出判定割込み生成手段22に通知し、不一致の場合に、リモコン送信機1からの送信データは、他リモコン受信機への送信であると判断をする。
【0041】
なお、このカスタムコード比較検出手段19の保持手段は、ソフト的にプログラマブルにしておくことにより他の製品でも同一の回路で対応が取れる。また、試作時等本機のリモコンがない場合は、既存のリモコンのカスタムコードを格納することにより実験対応が可能となる。
【0042】
前データコード格納手段20は、受信したデータコードの内容を、次に受信したデータと比較するために、前データとして保存する機能を有する。
【0043】
リピートデータ比較手段21は、前データコード格納手段20にて格納されたデータコードと、新規に受信したデータコードとを比較し、不一致の場合は、リモコン送信機1より新たな操作指示が送信されたものとして、トレーラコード検出判定割込み生成手段22へ通知する。一致した場合は、リモコン送信機1の操作ボタンを長く押下した時に発生するデータコードの繰り返し送信と判断し、トレーラコード検出判定割込み生成手段22への通知をしないという機能を有する。
【0044】
トレーラコード検出判定割込み生成手段22は、リモコン送信機1から送信されたデータの終了を示すデータ(トレーラコード)を検出する機能を持ち、正常に終了した場合に、CPU5に対して割込みを発生する。
【0045】
ここで、リモコン送信機1より送信されるデータについて、図3から図6に基づいて、詳細に説明する。
【0046】
図3は、リモコン信号の波形および構成図、図4はリーダコードの説明図、図5はデータコードの説明図、図6はトレーラコードの説明図である。
【0047】
図3に示すように、送信データは送信機搬送波にデータが含まれて送信される。含まれるデータの1フレームFは、先頭データとしてリーダコードLと、コードCと、トレーラコードTCより構成される。
【0048】
リーダコード部Lは、図4に示されるような、8TのHレベルと4TのLレベルの信号で構成されている。Hレベルの立ち上がりエッジの検出からHレベルを維持している時間が予測されるmin値,Lead_H_minと、Hエッジ検出からカスタムコード部の先頭が現れるまで時間が予測されるmax値,Lead_H+L_maxを満足する信号であれば、リモコンからの信号であることが認識できる。
【0049】
コードCは、図5のような受信データのタイミングに基づいて2値化される。すなわち、Hレベルが1TでLレベルが1Tの場合に“0”を示し、Hレベルが1TでLレベルが3Tの場合に“1”を示す。
【0050】
“0”は、Hレベルが、TH_min以上かつTH_max以下の時間であり、Lレベルが、TL0_min以上かつTL0_max以下の時間となっている。なお、TL0_min=TH_minでありTL0_max=TH_maxである。
【0051】
“1”は、Hレベルが、TH_min以上かつTH_max以下の時間であり、Lレベルが、TL1_min以上かつTL1_max以下の時間となっている。
【0052】
2値化コード化手段により、上述したHレベルおよびLレベルの時間を測定することにより、“0”、“1”および異常データの判定を行っている。
【0053】
コードCは、48bitのデータからなり、32bitのカスタムコードCCと、16bitのデータコードDCから構成されている。
【0054】
カスタムコードCCは、第1メーカコード8bitと、第2メーカコード8bitと、メーカパリティ8bitと、システムビット4bitと、機器ビット8bitから構成される。
【0055】
データコードDCは、リモコン送信機からの動作指示内容であるコマンド8bitと、パリティ8bitから構成される。
【0056】
なお、この48bitで構成されるコードCについては、サンプリングクロック生成手段10によって生成したサンプリングクロックによりレベルサンプリング手段13にて時間計測を行う。
【0057】
このサンプリングクロックは、エッジ検出手段11からレベルサンプリング手段13までを常時動作しているフリーラン型の制御を行う場合は、図5に示すようにレベルの時間の基本単位であるTの高調波であることが望ましい。それは、サンプリングクロックがTの高調波でない場合、サンプリングクロックをSCLKとしたときTに対して−SCLKから+SCLKまでの誤差を生じることになるからである。但しエッジ検出後のスタート・ストップ処理にてレベルサンプリング手段13を動作させる場合は特別な制御は不要である。
【0058】
トレーラコードTCは、図6のように、データコードDCを受信した後、TC_End(171Tの間)より長くLレベルが継続した場合に、1フレームの終結を意味する。
【0059】
トレーラコード検出判定割込み生成手段22は、このトレーラコードTCを検出したら、171Tの間に割込みをCPU5に対して生成する。
【0060】
このようにしてリモコン送信機1より送信されるデータのフォーマットに基づいてリモコン受信機4は制御が行われる。
【0061】
次に、本実施の形態に係るリモコン受信機の基本的な動作について、図2、図7および図8に基づいて説明する。
【0062】
図7は、1フレーム中にチェックするタイミングを示す図である。
【0063】
図8は、本実施の形態に係る遠隔操作用受信機の動作を説明する図である。
【0064】
まず、予めカスタムコード比較検出手段19の保持手段に、通信する相手のリモコン送信機1の識別するコードであるカスタムコードを格納しておく。
【0065】
S31:まず、リモコン受信機4の電源を投入すると、CPU5および各種手段は初期化を行う。
【0066】
S32:初期化が終了すると、エッジ検出手段11は、搬送波フォトIC2からの受信データに、“L”から“H”となるエッジを検出するまで、待ちつづけ、検出したらS33へ移行する。
【0067】
S33:エッジ検出手段11によりエッジを検出したら、ノイズフィルタ12によりノイズの除去を行い、レベルサンプリング手段13により波形の時間計測を行って、リーダコード比較検出手段16によりリーダコードLの検出を行う。検出された場合は、S34へ移行し、検出できない場合はS43へ移行し、内部を初期化して、処理の最初であるS32へ戻る。
【0068】
このリーダコード比較検出手段16によるリーダコードLの判定は、図7に示すP0のタイミングで行われる。
【0069】
S34:リーダコードLが検出されたら、引き続きエッジ検出手段11によりエッジを検出し、ノイズフィルタ12によりノイズの除去を行い、レベルサンプリング手段13により波形の時間計測を行って、“H”から“L”への変化点を検出する。検出した場合はS35へ移行し、検出できない場合はS43へ移行し、内部を初期化して、処理の最初であるS32へ戻る。
【0070】
S35:レベルサンプリング手段13は、次に“L”から“H”の変化点の検出を行う。“0”を示す時間内に“L”から“H”への変化点が検出された場合は、S37へ移行し、検出できない場合はS36へ移行する。
【0071】
S36:レベルサンプリング手段13は、今度は“1”を示す時間内に“L”から“H”への変化点の検出を行い、検出された場合は、S37へ移行し、検出できない場合はS43へ移行し、内部を初期化して、処理の最初であるS32へ戻る。
【0072】
S37:受信したデータを2値化コード化14により“0”または“1”とし、コードカウンタ手段17により、カスタムコードである32bit受信したかをカウントする。受信していなければS34へ戻り、受信した場合はS38へ移行する。
【0073】
S38:32bitのカスタムコードが揃ったら、カスタムコード比較検出手段19に登録されている保持手段のカスタムコードCCと、受信したカスタムコードCCを比較し、不一致した場合、またはデータコードDCの受信中にノイズ等により異常データを受信した場合は、S43へ移行し、内部を初期化して、処理の最初であるS32へ戻る。また、一致の場合は、コードカウンタ手段17にてデータコードDCのカウントを行い16bit揃ったところで、データ格納手段15にてデータコードDCの格納を行い(S39)、S40へ移行する。
【0074】
このカスタムコード比較検出手段16によるカスタムコードCCの判定は、図7に示すP1のタイミングで行われる。
【0075】
また、データコードDCの判定は、図7に示すP2のタイミングで行われる。
【0076】
S40:最後にトレーラコードTCの検出をトレーラコード検出判定割込み生成手段22で待ち続け、検出された場合はS41へ移行する。
【0077】
S41;トレーラコードTCが検出された場合は、トレーラコード検出判定割込み生成手段22によりCPU5に対して割込みを発生し、CPU5にてデータコード格納手段15に格納されたデータコードDCを読み込み内容について解析し、内容に応じた処理をし、S43へ移行する。
【0078】
CPU5は、コマンドが格納されらデータコードDCのみを読み込むので、CPUの負荷を軽減することができる。
【0079】
このトレーラコード検出判定割込み生成手段22によるトレーラコードTCの判定は、図7に示すP3のタイミングで行われる。
【0080】
S42:処理を完了したデータコードDCは、前データコード格納手段20により格納される。
【0081】
S43:全てを完了すると、またリモコン送信機1からの受信を待つために、S32へ戻る。
【0082】
次に、本実施の形態に係る遠隔操作用受信機のリピート機能の動作を図1、図2および図9に基づいて説明する。
【0083】
図9は、リモコン送信機1から送信データを示しリピート機能を説明する図であり、(a)リピートコード有りの場合、(b)はリピートコードなしの場合である。
【0084】
リモコン送信機1の操作ボタンを長く押下した時に、図9(a)に示すように、リピートコードRCを送出する場合は、リーダコードの最後にリピートコードRCが送信される。このリピートコードRCを送出する機能を持たないリモコン送信機1の場合、図9(b)に示されるように連続して同一データが送信される。
【0085】
図9(b)は、リモコン送信機1の操作ボタンを長く押下した時に1F(フレーム)毎に、1stデータ、2ndデータそれ以降と、同じデータが送信されたことを示している。
【0086】
この場合に、1stデータをリモコン受信機4が受信完了した時点で、トレーラコード検出判定割込み生成手段22によりCPU5に対して割込みが発生する。そして、1stデータのデータコードDCは、前データコード格納手段20により格納される。リモコン受信機4が2ndデータの受信で、2ndデータのデータコードDCと前データコード格納手段20により格納された1stデータのデータコードDCとを、リピートデータ比較手段21により比較し、一致した場合、リモコン送信機1の操作ボタンを長く押下したとリピートデータ比較手段21は判断し、トレーラコード検出判定割込み生成手段22へ通知を行わないので、CPU5へ割り込みは発生しない。
【0087】
このように、リモコン送信機1の操作ボタンを長く押下した時に、リピートコードを送信する機能を持たない場合でも、受信したデータコードDC毎にCPU5に対し割込みを発生しないので、CPU5の負荷が軽減できる。
【0088】
【発明の効果】
本発明により、今日の家電製品におけるリモコン対応の多用化の中、複数のリモコンからの送信が頻繁に発生している。これら多様に渡るリモコンからの信号やその他の機器からのノイズに対して、本発明のリモコン受信機はそれらの不要な信号を無視することができ、常に通信相手であるリモコン送信機からのデータコードのみを的確に検出し、かつ遠隔操作用受信機側のCPUに対する不要な割り込みによる処理の負荷をかけることなく受信後の処理を行うことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における遠隔操作用受信機およびリモコン送信機の全体構成を示す図
【図2】本発明の実施の形態における遠隔操作用受信機の構成を示す図
【図3】リモコン信号の波形および構成図
【図4】リーダコードの説明図
【図5】データコードの説明図
【図6】トレーラコードの説明図
【図7】1フレーム中にチェックするタイミングを示す図
【図8】本実施の形態に係る遠隔操作用受信機の動作を説明する図
【図9】リモコン送信機から送信データを示しリピート機能を説明する図
【符号の説明】
1 リモコン送信機
2 搬送波フォトIC
3 水晶発信器
4 リモコン受信機
5 CPU
10 サンプリングクロック生成手段
11 エッジ検出手段
12 ノイズフィルタ
13 レベルサンプリング手段
14 2値化コード化
15 データコード格納手段
16 リーダコード比較検出手段
17 コードカウンタ手段
18 フレームカウンタ手段
19 カスタムコード比較検出手段
20 前データコード格納手段
21 リピートデータ比較手段
22 トレーラ検出判定割込み生成手段
Claims (5)
- 家庭用電気機器を送信機からの送信データに基づいて制御をする遠隔操作用受信機において、受信信号であるシリアル信号を“0”または“1”の2値へコード化する2値コード化手段と、前記送信機を識別するカスタムコードが保持された保持手段と、前記送信機から送信されたカスタムコードと前記保持手段に保持されたカスタムコードとを比較するカスタムコード比較検出手段と、CPUに対して割込みを生成する割込み生成手段を備え、前記カスタムコード比較検出手段は、前記保持されたカスタムコードと、前記送信機から送信されたカスタムコードとを比較し、一致したときのみ、前記送信機から受信したデータコードを格納しかつ前記割込み生成手段により割り込みを発生することを許可することを特徴とする遠隔操作用受信機。
- 前記遠隔操作用受信機は、前記受信データの先頭を示すリーダコードを検出するリーダコード検出手段と、前記シリアル信号の2値へのコード化時のレベルを判定するレベルサンプリング手段と、前記カスタムコード比較検出手段と、前記受信データの終了を示すトレーラコードを判定するトレーラコード検出判定手段とを備え、前記リーダコード検出手段、または前記レベルサンプリング手段、または前記カスタムコード比較検出手段、または前記トレーラコード検出判定手段にて異常を検出した場合に、それ以降の処理を停止し、前記リーダコード検出手段の前記リーダコードの検出からやり直すことによりCPUに対して割り込みを発生しないことを特徴とする請求項1記載の遠隔操作用受信機。
- 前記保持手段に保持されたカスタムコードを書き換え可能とすることを特徴とする請求項1または2に記載の遠隔操作用受信機。
- 前記CPUは、前記割込み生成手段からの1回の割込みで読込むデータは、機器を制御するデータのみであることを特徴とする請求項1記載の遠隔操作用受信機。
- 前記遠隔操作用受信機に受信したコマンドを保存する前データコード格納手段と、前記前データコード格納手段に保存されたコマンドと次に受信する新規コマンドを比較するリピートデータ比較手段を備え、前記リピートデータ比較手段は、前記データコード格納手段に格納されたコマンドと、前記次に受信したコマンドを比較し、異なった場合にのみ前記次に受信したコマンドの処理を行うことを特徴とする請求項1から4にいずれかに記載の遠隔操作用受信機。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009055526A (ja) * | 2007-08-29 | 2009-03-12 | Sanyo Electric Co Ltd | リモートコントロール信号受信回路 |
JP2011215470A (ja) * | 2010-04-01 | 2011-10-27 | Seiko Epson Corp | 通信装置、送信機、受信機および画像形成装置 |
-
2003
- 2003-05-12 JP JP2003133094A patent/JP2004336629A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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