JP2004335942A - 光半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、複数の発光素子の光学特性を決定するレンズ部を、容易に精度よく所定の形状に形成でき、所定の光学特性とすることができる赤外線通信用の光半導体装置を提供する。
【解決手段】光半導体装置1は、配線パターンを形成した基板上に導通搭載された家電用リモコン用である第1発光素子2とIrDA用である第2発光素子3に、それぞれ第1レンズ部8および第2レンズ部9を備え、第1レンズ部8および第2レンズ部9は、お互い重なり合うように形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】光半導体装置1は、配線パターンを形成した基板上に導通搭載された家電用リモコン用である第1発光素子2とIrDA用である第2発光素子3に、それぞれ第1レンズ部8および第2レンズ部9を備え、第1レンズ部8および第2レンズ部9は、お互い重なり合うように形成されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器を遠隔操作する赤外線通信用の光半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気機器の赤外線通信は、赤外線発光ダイオードを発光素子とし、外部回路で構成される信号発生機と駆動回路から発信される信号で、発光素子を点灯させる。電子機器側には受光素子が設けられており、赤外線を受光し、受信信号に対応して電子機器をコントロールする。
【0003】
赤外線通信機は、光半導体装置内に、送信側は発光素子として赤外線発光ダイオードが搭載されており、受信側は赤外線発光ダイオードが発光した赤外線を受けて電気信号に変換する受光素子が搭載されている。そして、光半導体装置に外部回路として送信側の発光素子には、パルス符号化された駆動電流を供給する駆動回路が接続されており、受信側の受光素子には、赤外線が変換された電気信号に対応した信号処理回路で電気機器をコントロールする。
【0004】
このような赤外線通信を行う光半導体装置が特許文献1に記載がある。
【0005】
特許文献1に記載の光半導体装置によれば、発光素子と受光素子を含む部品群が基板の上面に搭載され、基板の一側端面に基板厚み方向に延びる凹溝の内面に導体層が形成された接続端子部と、コーナ部に形成した切欠きの内面に導体層を形成した実装用端子部が設けられており、この実装用端子部により光軸が所望の方向からずれることが防止できるとある。
【0006】
ところで、光半導体装置を用いた発光素子側と受光素子側間で赤外線通信を行う装置において、赤外線通信に用いる光は受発光波長が規格化もしくは標準化されている。そのため、赤外線の発光素子はその規格にあった波長を持つものでなければならない。現在のところ、2つの通信波長規格がある。その一つの波長が、標準化された940nmを中心波長とする赤外線で、家電用の遠隔操作装置(以下、リモコンと称す。)に適用される。もう一つは、IrDA(Infrared Data Association)という規格であり、850nm〜900nmを中心波長とする赤外線で、パソコンやその周辺機器などのコンピュータ関連機器との通信に適用される。
【0007】
これらの電子機器は、今までは独立した光半導体装置で機器毎に個別に遠隔操作をすれば足りたのであるが、近年では、多くの家電にリモコンが付属しているので、居間などには3つも4つもリモコンが置かれており、どのリモコンがどの機器のものなのかを選んで操作しなければならなくなった。それでも、家電であれば、各機器のコントロール信号は機器によって規格化されているので、複数種類の機器を一つのリモコン発光器で操作することは可能であるが、IrDAの規格とは、中心波長が異なるため、共通化することは困難であった。
【0008】
また、異なる中心波長を持つ複数の赤外線の発光素子を1つの赤外線通信機に実装し、共通したレンズにて発光させる方法もあるが、同一のレンズを使用するので、発光素子の実装位置のズレが光軸のズレとなり、操作する機器により赤外線通信機の向ける方向が微妙にずれ、操作し難いという問題がある。
【0009】
このような複数種類のデータ通信を可能とする光半導体装置が、特許文献2に記載がある。この光半導体装置によると、発光側である発光素子を、IrDAとリモコンとを共通させ、受光側である受光素子も共通して使用し、受光素子が受光して変換した信号を信号処理回路をモード信号にて切替えることにより制御するというものである。
【0010】
【特許文献1】
特開2003−8066号公報(段落番号0013)
【特許文献2】
特開2000−138640号公報(段落番号0016−0017)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献2の光半導体装置においては、発光する赤外線の中心波長が異なるIrDAとリモコンの通信を同一の発光素子を使用しているため、非常に感度の悪いものとなることが想定される。
【0012】
この課題を解決するために本発明は、複数の発光素子の光学特性を決定するレンズ部を、容易に精度よく所定の形状に形成でき、所定の光学特性とすることができる赤外線通信用の光半導体装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、配線パターンを形成した基板上に導通搭載された複数の赤外線発光素子と赤外線受光素子において、複数の赤外線発光素子にそれぞれレンズ部を形成したことを特徴とする光半導体装置であり、これにより、複数の発光素子を同一基板に搭載し、それぞれの光学特性に応じたレンズ部を一体的に形成することができ、精度のよい光学特性を持つレンズ部を有する赤外線通信用の光半導体装置とすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、配線パターンを形成した基板上に導通搭載された複数の赤外線発光素子と一つの赤外線受光素子を搭載した光半導体装置において、前記複数の赤外線発光素子にそれぞれレンズ部を形成したことを特徴とする光半導体装置としたものであり、複数の発光素子を同一基板に搭載し、それぞれの光学特性に応じたレンズ部を形成することができる。
【0015】
請求項2に記載の発明は、前記複数の赤外線発光素子のレンズ部は互いに重なり合うように形成されたことを特徴とする請求項1記載の光半導体装置としたものであり、光半導体装置を小さく形成することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、前記複数の赤外線発光素子は、少なくとも1つはIrDA用であり、他は家電用の遠隔操作用であることを特徴とする請求項1または2に記載の光半導体装置としたものであり、IrDA用の発光素子と、家電のリモコン用である発光素子を搭載することで、一つの光半導体装置で、データ通信と家電の遠隔操作が可能となる。
【0017】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る光半導体装置について、図1に基づいて説明する。
【0018】
図1は、実施の形態1の光半導体装置であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図である。
【0019】
図1(a)から(c)において、光半導体装置1は、パターン配線した基板(図示せず)に、導通搭載した、赤外線を発光する第1発光素子2と第2発光素子3と、赤外線を受光する受光素子4と、これらの素子を外部と接続するための外部端子5と基板を封止する基台部6と、第1発光素子2、第2発光素子3および受光素子4を封止し、赤外線の指向特性の向上させる役目をするレンズ部7を有している。
【0020】
光半導体装置1は、図示はしていないが、外部端子5の送信側にパルス符号化された駆動電流を供給する駆動回路と、外部端子5の受信側に変換された電気信号に対応した信号処理回路で構成された制御回路に接続されてデータ通信および遠隔操作を行う。
【0021】
第1発光素子2は、家電用リモコンの赤外線LEDであり、波長が940nmを中心波長とする赤外線を発光する。
【0022】
第2発光素子3は、IrDAの規格により赤外線通信をする赤外線LEDであり、850nm〜900nmを中心波長とする赤外線を発光する。
【0023】
受光素子4は、相手機器から送信された赤外線を受光して電気信号へ変換する機能を有する。
【0024】
第1発光素子2および第2発光素子3の発光は、外部端子5の所定の端子を有効とすることで行われる。従って、それぞれ独立して点灯、消灯の制御が外部から任意のタイミングで可能である。
【0025】
レンズ部7は、第1発光素子を封止する第1レンズ部8と、第2発光素子を封止する第2レンズ部9と、受光素子4を封止する第3レンズ部10と、樹脂封止部11から構成される。レンズ部7は、エポキシ樹脂をトランスファー成型法にて一体的に形成されている。このエポキシ樹脂は、光の透過率を向上させるため、フィラーの添加をおさえた、またはフィラーを添加しない高純度のものを使用している。
【0026】
樹脂封止部11は略直方体状をしており、第1発光素子2、第2発光素子3および受光素子4を封止し、基台部6に接続している。
【0027】
第1レンズ部8、第2レンズ部9、第3レンズ部10は、それぞれ略半球状をしており、第1レンズ部8および第2レンズ部9は、お互い重なり合うよう形成され、接合面12が形成されている。
【0028】
なお、このレンズ部7の形成に際しては、トランスファー成型法にて使用する金型の形状を変更することで、任意の形状に精度良く形成することが可能であり、容易に光学特性の異なったレンズ部7とすることが可能である。
【0029】
第1レンズ部8および第2レンズ部9の光軸方向の厚みは、リモコンおよびIrDAで標準化または規格化された指向特性となるよう形成されている。
【0030】
第1レンズ部8および第2レンズ部9の重なり度合いは、その光軸を中心とした指向特性の範囲が重複しない程度としている。
【0031】
基台部6は、略直方体状をしており、基板と外部端子5を封止する樹脂で形成されており、外部端子5の端子1の方向を示す切欠き部21が形成されている。
【0032】
外部端子5に記載の番号は端子番号である。
【0033】
端子1は、第1発光素子2の電圧印加端子であり、任意の電圧を印加することができる。端子2は、第1発光素子2のパルス符号化された点灯タイミングを供給する端子であり、グランドレベルとすることにより第1発光素子2が点灯する。
【0034】
端子3は、第2発光素子3の電圧印加端子であり、任意の電圧を印加することができる。端子4は、第2発光素子3のパルス符号化された点灯タイミングを供給する端子であり、グランドレベルとすることにより第2発光素子3が点灯する。
【0035】
端子6は、受光素子4の受信データ用の端子であり、端子7はグランド用の端子である。
【0036】
以上のように構成された、実施の形態1の半導体装置において、その使用方法を説明する。
【0037】
図1において、端子1および端子3に所定の電圧を印加する。
【0038】
家電用リモコンとして使用する場合は、制御回路にて端子2に所定のタイミングでパルス符号化された信号を供給する。供給されたタイミングで、端子1から第1発光素子2を経由して端子2へ電流が流れ、第1発光素子2が点灯する。第1発光素子2から射出された赤外線は、第1レンズ部8により所定の視野角に集光され遠隔にある家電用機器へ照射する。
【0039】
次に、IrDAのデータ通信の場合は、制御回路にて端子4に所定のタイミングでパルス符号化された信号を供給する。供給されたタイミングで、端子3から第2発光素子3を経由して端子4へ電流が流れ、第2発光素子3が点灯する。第2発光素子3から発光された赤外線は、第2レンズ部9により所定の視野角に集光され遠隔にあるパソコン等のIrDAの受光部へ照射する。
【0040】
パソコンから発光されたIrDAのデータは、第3レンズ部10により集光され、受光素子4へ照射される。信号は、端子6から制御回路へ通信される。
【0041】
以上のように、家電用リモコンとして使用する場合とIrDAのデータ通信の場合とでは、排他的に使用されるため、第1発光素子2および第2発光素子3が発光する赤外線が干渉することはない。
【0042】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る光半導体装置について、図2および図3に基づいて説明する。
【0043】
図2は、レンズ部19の第1レンズ部13および第2レンズ部14がお互い重なり合わないように形成した光半導体装置を示す。また、図3は、レンズ部20の第1レンズ部15および第2レンズ部16が、接合面17に対向して接続され、略同一形状となるように形成された光半導体装置を示す。
【0044】
図2に示すレンズ部19と図3に示すレンズ部20においても、トランスファー成型法による金型を図示したような形状に形成することにより、容易に形成することができる。
【0045】
このように第1レンズ部および第2レンズ部の重なり度合いを変えて形成しても、それぞれの規格に対する光学特性を満足すれば問題はない。
【0046】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、例えば、異なる赤外線の波長を発光する発光素子を3種類以上、または同一の赤外線の波長を発光する発光素子を3つ以上、またはその組み合わせとすることも可能である。その場合は、それぞれの発光素子の光学特性に応じたレンズ部をそれぞれの発光素子に形成することにより実現できる。
【0047】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明によれば以下の効果を奏することができる。
【0048】
(1)配線パターンを形成した基板上に導通搭載された複数の赤外線発光素子に複数のレンズ部を形成したことにより、複数の異なる中心波長を持つ発光素子を同一基板に搭載し、それぞれの光学特性に応じたレンズ部を一体的に形成することができ、精度の良い光学特性を持つレンズ部とすることができる。
【0049】
(2)複数の赤外線発光素子のレンズ部は重なり合うように形成することで、光半導体装置を小さく形成できる。
【0050】
(3)複数の赤外線発光装置は、少なくとも1つはIrDA用であり、他は家電用の遠隔操作用とすることにより、パソコンの通信用、およびテレビやクーラー等の通信や遠隔操作を1つの光半導体装置で行うことが可能となる。本発明の光半導体装置を搭載した装置は、複数のリモコンを1つに集約でき、なおかつIrDAによるデータ通信も可能な装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の光半導体装置であり、
(a)は正面図
(b)は平面図
(c)は側面図
【図2】実施の形態2の光半導体装置であり、
(a)は正面図
(b)は平面図
【図3】実施の形態2の光半導体装置であり、
(a)は正面図
(b)は平面図
【符号の説明】
1 光半導体装置
2 第1発光素子
3 第2発光素子
4 受光素子
5 外部端子
6 基台部
7 レンズ部
8 第1レンズ部
9 第2レンズ部
10 第3レンズ部
11 樹脂封止部
12 接合面
13 第1レンズ部
14 第2レンズ部
15 第1レンズ部
16 第2レンズ部
17 接合面
19 レンズ部
20 レンズ部
21 切欠き部
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器を遠隔操作する赤外線通信用の光半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気機器の赤外線通信は、赤外線発光ダイオードを発光素子とし、外部回路で構成される信号発生機と駆動回路から発信される信号で、発光素子を点灯させる。電子機器側には受光素子が設けられており、赤外線を受光し、受信信号に対応して電子機器をコントロールする。
【0003】
赤外線通信機は、光半導体装置内に、送信側は発光素子として赤外線発光ダイオードが搭載されており、受信側は赤外線発光ダイオードが発光した赤外線を受けて電気信号に変換する受光素子が搭載されている。そして、光半導体装置に外部回路として送信側の発光素子には、パルス符号化された駆動電流を供給する駆動回路が接続されており、受信側の受光素子には、赤外線が変換された電気信号に対応した信号処理回路で電気機器をコントロールする。
【0004】
このような赤外線通信を行う光半導体装置が特許文献1に記載がある。
【0005】
特許文献1に記載の光半導体装置によれば、発光素子と受光素子を含む部品群が基板の上面に搭載され、基板の一側端面に基板厚み方向に延びる凹溝の内面に導体層が形成された接続端子部と、コーナ部に形成した切欠きの内面に導体層を形成した実装用端子部が設けられており、この実装用端子部により光軸が所望の方向からずれることが防止できるとある。
【0006】
ところで、光半導体装置を用いた発光素子側と受光素子側間で赤外線通信を行う装置において、赤外線通信に用いる光は受発光波長が規格化もしくは標準化されている。そのため、赤外線の発光素子はその規格にあった波長を持つものでなければならない。現在のところ、2つの通信波長規格がある。その一つの波長が、標準化された940nmを中心波長とする赤外線で、家電用の遠隔操作装置(以下、リモコンと称す。)に適用される。もう一つは、IrDA(Infrared Data Association)という規格であり、850nm〜900nmを中心波長とする赤外線で、パソコンやその周辺機器などのコンピュータ関連機器との通信に適用される。
【0007】
これらの電子機器は、今までは独立した光半導体装置で機器毎に個別に遠隔操作をすれば足りたのであるが、近年では、多くの家電にリモコンが付属しているので、居間などには3つも4つもリモコンが置かれており、どのリモコンがどの機器のものなのかを選んで操作しなければならなくなった。それでも、家電であれば、各機器のコントロール信号は機器によって規格化されているので、複数種類の機器を一つのリモコン発光器で操作することは可能であるが、IrDAの規格とは、中心波長が異なるため、共通化することは困難であった。
【0008】
また、異なる中心波長を持つ複数の赤外線の発光素子を1つの赤外線通信機に実装し、共通したレンズにて発光させる方法もあるが、同一のレンズを使用するので、発光素子の実装位置のズレが光軸のズレとなり、操作する機器により赤外線通信機の向ける方向が微妙にずれ、操作し難いという問題がある。
【0009】
このような複数種類のデータ通信を可能とする光半導体装置が、特許文献2に記載がある。この光半導体装置によると、発光側である発光素子を、IrDAとリモコンとを共通させ、受光側である受光素子も共通して使用し、受光素子が受光して変換した信号を信号処理回路をモード信号にて切替えることにより制御するというものである。
【0010】
【特許文献1】
特開2003−8066号公報(段落番号0013)
【特許文献2】
特開2000−138640号公報(段落番号0016−0017)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献2の光半導体装置においては、発光する赤外線の中心波長が異なるIrDAとリモコンの通信を同一の発光素子を使用しているため、非常に感度の悪いものとなることが想定される。
【0012】
この課題を解決するために本発明は、複数の発光素子の光学特性を決定するレンズ部を、容易に精度よく所定の形状に形成でき、所定の光学特性とすることができる赤外線通信用の光半導体装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、配線パターンを形成した基板上に導通搭載された複数の赤外線発光素子と赤外線受光素子において、複数の赤外線発光素子にそれぞれレンズ部を形成したことを特徴とする光半導体装置であり、これにより、複数の発光素子を同一基板に搭載し、それぞれの光学特性に応じたレンズ部を一体的に形成することができ、精度のよい光学特性を持つレンズ部を有する赤外線通信用の光半導体装置とすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、配線パターンを形成した基板上に導通搭載された複数の赤外線発光素子と一つの赤外線受光素子を搭載した光半導体装置において、前記複数の赤外線発光素子にそれぞれレンズ部を形成したことを特徴とする光半導体装置としたものであり、複数の発光素子を同一基板に搭載し、それぞれの光学特性に応じたレンズ部を形成することができる。
【0015】
請求項2に記載の発明は、前記複数の赤外線発光素子のレンズ部は互いに重なり合うように形成されたことを特徴とする請求項1記載の光半導体装置としたものであり、光半導体装置を小さく形成することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、前記複数の赤外線発光素子は、少なくとも1つはIrDA用であり、他は家電用の遠隔操作用であることを特徴とする請求項1または2に記載の光半導体装置としたものであり、IrDA用の発光素子と、家電のリモコン用である発光素子を搭載することで、一つの光半導体装置で、データ通信と家電の遠隔操作が可能となる。
【0017】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る光半導体装置について、図1に基づいて説明する。
【0018】
図1は、実施の形態1の光半導体装置であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図である。
【0019】
図1(a)から(c)において、光半導体装置1は、パターン配線した基板(図示せず)に、導通搭載した、赤外線を発光する第1発光素子2と第2発光素子3と、赤外線を受光する受光素子4と、これらの素子を外部と接続するための外部端子5と基板を封止する基台部6と、第1発光素子2、第2発光素子3および受光素子4を封止し、赤外線の指向特性の向上させる役目をするレンズ部7を有している。
【0020】
光半導体装置1は、図示はしていないが、外部端子5の送信側にパルス符号化された駆動電流を供給する駆動回路と、外部端子5の受信側に変換された電気信号に対応した信号処理回路で構成された制御回路に接続されてデータ通信および遠隔操作を行う。
【0021】
第1発光素子2は、家電用リモコンの赤外線LEDであり、波長が940nmを中心波長とする赤外線を発光する。
【0022】
第2発光素子3は、IrDAの規格により赤外線通信をする赤外線LEDであり、850nm〜900nmを中心波長とする赤外線を発光する。
【0023】
受光素子4は、相手機器から送信された赤外線を受光して電気信号へ変換する機能を有する。
【0024】
第1発光素子2および第2発光素子3の発光は、外部端子5の所定の端子を有効とすることで行われる。従って、それぞれ独立して点灯、消灯の制御が外部から任意のタイミングで可能である。
【0025】
レンズ部7は、第1発光素子を封止する第1レンズ部8と、第2発光素子を封止する第2レンズ部9と、受光素子4を封止する第3レンズ部10と、樹脂封止部11から構成される。レンズ部7は、エポキシ樹脂をトランスファー成型法にて一体的に形成されている。このエポキシ樹脂は、光の透過率を向上させるため、フィラーの添加をおさえた、またはフィラーを添加しない高純度のものを使用している。
【0026】
樹脂封止部11は略直方体状をしており、第1発光素子2、第2発光素子3および受光素子4を封止し、基台部6に接続している。
【0027】
第1レンズ部8、第2レンズ部9、第3レンズ部10は、それぞれ略半球状をしており、第1レンズ部8および第2レンズ部9は、お互い重なり合うよう形成され、接合面12が形成されている。
【0028】
なお、このレンズ部7の形成に際しては、トランスファー成型法にて使用する金型の形状を変更することで、任意の形状に精度良く形成することが可能であり、容易に光学特性の異なったレンズ部7とすることが可能である。
【0029】
第1レンズ部8および第2レンズ部9の光軸方向の厚みは、リモコンおよびIrDAで標準化または規格化された指向特性となるよう形成されている。
【0030】
第1レンズ部8および第2レンズ部9の重なり度合いは、その光軸を中心とした指向特性の範囲が重複しない程度としている。
【0031】
基台部6は、略直方体状をしており、基板と外部端子5を封止する樹脂で形成されており、外部端子5の端子1の方向を示す切欠き部21が形成されている。
【0032】
外部端子5に記載の番号は端子番号である。
【0033】
端子1は、第1発光素子2の電圧印加端子であり、任意の電圧を印加することができる。端子2は、第1発光素子2のパルス符号化された点灯タイミングを供給する端子であり、グランドレベルとすることにより第1発光素子2が点灯する。
【0034】
端子3は、第2発光素子3の電圧印加端子であり、任意の電圧を印加することができる。端子4は、第2発光素子3のパルス符号化された点灯タイミングを供給する端子であり、グランドレベルとすることにより第2発光素子3が点灯する。
【0035】
端子6は、受光素子4の受信データ用の端子であり、端子7はグランド用の端子である。
【0036】
以上のように構成された、実施の形態1の半導体装置において、その使用方法を説明する。
【0037】
図1において、端子1および端子3に所定の電圧を印加する。
【0038】
家電用リモコンとして使用する場合は、制御回路にて端子2に所定のタイミングでパルス符号化された信号を供給する。供給されたタイミングで、端子1から第1発光素子2を経由して端子2へ電流が流れ、第1発光素子2が点灯する。第1発光素子2から射出された赤外線は、第1レンズ部8により所定の視野角に集光され遠隔にある家電用機器へ照射する。
【0039】
次に、IrDAのデータ通信の場合は、制御回路にて端子4に所定のタイミングでパルス符号化された信号を供給する。供給されたタイミングで、端子3から第2発光素子3を経由して端子4へ電流が流れ、第2発光素子3が点灯する。第2発光素子3から発光された赤外線は、第2レンズ部9により所定の視野角に集光され遠隔にあるパソコン等のIrDAの受光部へ照射する。
【0040】
パソコンから発光されたIrDAのデータは、第3レンズ部10により集光され、受光素子4へ照射される。信号は、端子6から制御回路へ通信される。
【0041】
以上のように、家電用リモコンとして使用する場合とIrDAのデータ通信の場合とでは、排他的に使用されるため、第1発光素子2および第2発光素子3が発光する赤外線が干渉することはない。
【0042】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る光半導体装置について、図2および図3に基づいて説明する。
【0043】
図2は、レンズ部19の第1レンズ部13および第2レンズ部14がお互い重なり合わないように形成した光半導体装置を示す。また、図3は、レンズ部20の第1レンズ部15および第2レンズ部16が、接合面17に対向して接続され、略同一形状となるように形成された光半導体装置を示す。
【0044】
図2に示すレンズ部19と図3に示すレンズ部20においても、トランスファー成型法による金型を図示したような形状に形成することにより、容易に形成することができる。
【0045】
このように第1レンズ部および第2レンズ部の重なり度合いを変えて形成しても、それぞれの規格に対する光学特性を満足すれば問題はない。
【0046】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、例えば、異なる赤外線の波長を発光する発光素子を3種類以上、または同一の赤外線の波長を発光する発光素子を3つ以上、またはその組み合わせとすることも可能である。その場合は、それぞれの発光素子の光学特性に応じたレンズ部をそれぞれの発光素子に形成することにより実現できる。
【0047】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明によれば以下の効果を奏することができる。
【0048】
(1)配線パターンを形成した基板上に導通搭載された複数の赤外線発光素子に複数のレンズ部を形成したことにより、複数の異なる中心波長を持つ発光素子を同一基板に搭載し、それぞれの光学特性に応じたレンズ部を一体的に形成することができ、精度の良い光学特性を持つレンズ部とすることができる。
【0049】
(2)複数の赤外線発光素子のレンズ部は重なり合うように形成することで、光半導体装置を小さく形成できる。
【0050】
(3)複数の赤外線発光装置は、少なくとも1つはIrDA用であり、他は家電用の遠隔操作用とすることにより、パソコンの通信用、およびテレビやクーラー等の通信や遠隔操作を1つの光半導体装置で行うことが可能となる。本発明の光半導体装置を搭載した装置は、複数のリモコンを1つに集約でき、なおかつIrDAによるデータ通信も可能な装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の光半導体装置であり、
(a)は正面図
(b)は平面図
(c)は側面図
【図2】実施の形態2の光半導体装置であり、
(a)は正面図
(b)は平面図
【図3】実施の形態2の光半導体装置であり、
(a)は正面図
(b)は平面図
【符号の説明】
1 光半導体装置
2 第1発光素子
3 第2発光素子
4 受光素子
5 外部端子
6 基台部
7 レンズ部
8 第1レンズ部
9 第2レンズ部
10 第3レンズ部
11 樹脂封止部
12 接合面
13 第1レンズ部
14 第2レンズ部
15 第1レンズ部
16 第2レンズ部
17 接合面
19 レンズ部
20 レンズ部
21 切欠き部
Claims (3)
- 配線パターンを形成した基板上に導通搭載された複数の赤外線発光素子と一つの赤外線受光素子を搭載した光半導体装置において、前記複数の赤外線発光素子にそれぞれレンズ部を形成したことを特徴とする光半導体装置。
- 前記複数の赤外線発光素子のレンズ部は互いに重なり合うように形成されたことを特徴とする請求項1記載の光半導体装置。
- 前記複数の赤外線発光素子は、少なくとも1つはIrDA用であり、他は家電用の遠隔操作用であることを特徴とする請求項1または2に記載の光半導体装置。
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---|---|---|---|
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2005353928A (ja) * | 2004-06-14 | 2005-12-22 | Rohm Co Ltd | 受光モジュール及びそれを備えた電気機器 |
JP2019192888A (ja) * | 2018-04-27 | 2019-10-31 | セイコーエプソン株式会社 | 発光装置およびプロジェクター |
-
2003
- 2003-05-12 JP JP2003133099A patent/JP2004335942A/ja not_active Withdrawn
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