JP2006228884A - 光デバイス及び該光デバイスが搭載された電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 レンズを用いた光デバイスにおいて、この光デバイスが取り付けられる際のハンダ付の熱による光デバイスの変形が生じにくく、光デバイスの基板に実装されている部品が剥れるのを防止することができる光デバイスを提供する。
【解決手段】 発光面1aを上に向けた発光素子1と受光面2aを上に向けた受光素子2とを制御素子3と共に基板4の上面4aに配設、埋設してモールド層部5を形成し、発光素子1の上方に発光レンズ6を、又、受光素子2の上方に発光レンズ6と略同じ厚さの受光レンズ7をそれぞれ位置するように、且つ、発光レンズ6及び受光レンズ7をモールド層部5から突出するように該モールド層部5と一体で形成すると共に、制御素子3が埋設される部分のモールド層部5の上に、発光レンズ6及び受光レンズ7と略同じ厚さのモールド上層部9をモールド層部5と一体で形成して光デバイス10を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、パソコン、携帯電話、家庭用電気製品のリモコン等に搭載されて、赤外線通信を行うのに用いられる光デバイスに関するものである。
赤外線を用いる赤外線通信は、パソコンや携帯電話における近距離通信や家庭用電気製品のリモコン等に広く用いられている。この赤外線通信に用いられる光デバイスは、一般に、発光素子、受光素子及び制御素子を基板に搭載して構成されている。これらの光デバイスでは、発光素子や受光素子を効率よく使用するために、一般に、ドーム型レンズが使用される。
このドーム型レンズを光デバイスに組み入れる方法としては、光デバイスに搭載する発光素子等にドーム型レンズを形成する方法(例えば、特許文献1参照)や、発光素子を基板に搭載してモールドする際に、同時に同じモールド材でレンズを一体に成型する方法がある。
図3は、発光素子をモールドする際に、同時に同じモールド材でレンズを一体に成型する上記の方法で製作された従来例の光デバイス30の例を示したもので、図3(a)はその平面図、図3(b)は側面図、そして、図3(c)は図3(a)のC−C断面図である。この従来例の光デバイス30では、発光素子であるLED(発光ダイオード)チップ1の発光面1aを上に向けると共に、受光素子であるPD(フォトダイオード)チップ2の受光面2aを上に向けて、制御素子であるICチップ3と共に基板4の上面に1列に配設している。この配設は、通常、LEDチップ1とPDチップ2の間に、ICチップ3を挟んだ配列で行われる。
そして、配列されたこれらのチップ1,3,2を、透明な樹脂でモールドすることにより、モールド層部5を形成している。このモールド層部5を形成する際に、同時に、ドーム型の発光レンズ6及びこの発光レンズ6と同じ厚さのドーム型の受光レンズ7を、モールド層部5と一体で成型する。即ち、これらのレンズ6,7が、共に、モールド層部5から上方に突出するように、且つ、発光レンズ6がLEDチップ1の発光面1aの上方に位置し、受光レンズ7がPDチップ2の受光面2aの上方に位置するようにして、これらのレンズ6,7をモールド層部5と一体で成型している。従って、この光デバイス30では、図3(a)に示すように、左右のドーム型レンズ6,7が形成されている部分の基板4の上面4aからレンズ6,7の頂点6a,7aまでの厚さは、ICチップ3が埋設されている部分のモールド層部5の厚さよりも厚く形成されている。尚、図3において、8は、LEDチップ1やPDチップ2をICチップ3と接続するための接続線である。
この従来例の光デバイス30は、上述したように、家庭用電気製品のリモコン等に搭載されて使用される。この搭載に際して、上記の光デバイス30は、基板4の下面4bを下に向けて、このリモコン等の本体基板の表面に載置してハンダ付される。或いは、発光レンズ6及び受光レンズ7が横に向くように、基板4の下面4bが本体基板に対して垂直になるように本体基板の表面に載置してハンダ付される。
特開平08−32108号公報
ところで、上記の従来例の光デバイス30では、上述したように、左右のドーム型レンズ6,7が形成されている部分の基板4の上面4aからレンズ6,7の頂点6a,7aまでの厚さが、ICチップ3の埋設されている部分のモールド層部5の厚さよりも厚く形成されている。このような光デバイス30の基板4を、上述したように、リモコン等の本体基板の表面にハンダ付すると、一体で成型されているモールド層部5及びレンズ6,7の部分が、このハンダ付の熱で膨張する。
この際に、上述したようにレンズ6,7の部分の方が、ICチップ3の埋設されている部分のモールド層部5よりも厚いので、レンズ6,7の部分の方が、ICチップ3の埋設されている部分よりも熱膨張による変形が生じにくく、厚さの薄いICチップ3の埋設されている部分の方が、変形が生じやすい。そこで、この厚さの薄いICチップ3の埋設されている部分のモールド層部5が、上方に凸状に反って変形し、これに伴って、基板4も上方に凸状に反って変形するので、光デバイス30が、図4(a)に示すような状態から図4(b)に示すような状態に変形する。そのため、基板4に実装されているLEDチップ1やPDチップ2、ICチップ3が、基板4から剥れるという問題があった。
そこで、この発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、レンズを用いた光デバイスにおいて、この光デバイスが取り付けられる際のハンダ付の熱による光デバイスの変形が生じにくく、光デバイスの基板に実装されている部品が剥れるのを防止することができる光デバイスを提供しようとするものである。
本発明の光デバイスは、発光面を上に向けた発光素子と、受光面を上に向けた受光素子とが、制御素子と共に基板の上面に配設されると共に、埋設されてモールド層部が形成されている。そして、発光素子の発光面の上方に発光レンズが、又、受光素子の受光面の上方に発光レンズと略同じ厚さの受光レンズが、それぞれ位置するように、且つ、発光レンズ、及び、受光レンズが、モールド層部から突出するように、該モールド層部と一体でこれらのレンズが形成されている。そして、更に、制御素子が埋設されている部分のモールド層部の上に、発光レンズ及び受光レンズと略同じ厚さのモールド上層部が、モールド層部と一体で形成されていることを特徴としている。
上記の本発明の光デバイスは、モールド層部の上に、発光レンズ及び受光レンズが形成されていると共に、制御素子が埋設されている部分のモールド層部の上に、モールド上層部が形成されている。このモールド上層部の厚さは、発光レンズ及び受光レンズの厚さと略同じであるので、基板の上面から発光レンズ及び受光レンズの頂点までの厚さと、制御素子が埋設されている部分の基板の上面からモールド上層部の上面までの厚さとが略同じとなる。従って、光デバイスが取り付けられる際のハンダ付の熱による、制御素子の埋設部分におけるモールド層部の反りは生じにくくなり、これに伴って基板の反りも生じにくくなるので、光デバイスの基板に実装されている部品が剥れるのを防止することができる。
上記の本発明の光デバイスにおいて、発光レンズ及び受光レンズは、ドーム型レンズとするのが好ましい。ドーム型レンズとは、レンズの形状が半球形状等のドーム状であるレンズをいう。このようにすることにより、発光レンズ及び受光レンズの底面を広くすることができ、これらのレンズのモールド層部との一体形成を容易化することができる。
又、上記の本発明の光デバイスにおいて、発光素子、受光素子、及び、制御素子を、基板の上面に1列に配設するようにしてもよい。このようにすることにより、基板の幅を狭くすることができ、光デバイスを、例えば、家庭用電気製品のリモコン等へ容易に搭載することができる場合がある。
又、上記の本発明の光デバイスにおいて、発光素子と受光素子とを、隣接して配設するようにしてもよい。このようにすることにより、この光デバイスを、例えば、家庭用電気製品のリモコン等に搭載した場合、発光素子が発光する光の通過領域と、受光素子が受光する光の通過領域とを接近させることができる。そのため、家庭用電気製品のリモコン等のケースに備えられる、これらの発光素子が発光する光や受光素子が受光する光を通過させるための窓を、発光素子と受光素子とを隣接させない場合に比べて、小さくすることができる。従って、家庭用電気製品のリモコン等や、これらのリモコン等を用いる家庭用電気製品に対する設計上の制約を、小さくすることができる。
上記の本発明の光デバイスは、上述したような家庭用電気製品のリモコン等や、パソコン、携帯電話等の電子機器に搭載することができる。このような上記の本発明の光デバイスが搭載された電子機器は、上述した作用、効果を備えている。
本発明によれば、光デバイスにおいて、モールド層部の上に、発光レンズ及び受光レンズが形成されていると共に、制御素子が埋設されている部分のモールド層部の上に、モールド上層部が形成されており、このモールド上層部の厚さと発光レンズ及び受光レンズの厚さとが略同じである。そのため、基板の上面から発光レンズ及び受光レンズの頂点までの厚さと、制御素子が埋設されている部分の基板の上面からモールド上層部の上面までの厚さとが略同じとなる。従って、光デバイスが取り付けられる際のハンダ付の熱による、制御素子の埋設されている部分の反りは生じにくくなり、これに伴って基板のそりも生じにくくなるので、光デバイスの基板に実装されている部品が剥れるのを防止することができる。
又、光デバイスの発光素子と受光素子を、隣接して配設することができる。このように各素子が配設された光デバイスでは、例えば、家庭用電気製品のリモコン等に搭載した場合、発光素子が発光する光の通過領域と、受光素子が受光する光の通過領域とを接近させることができる。従って、家庭用電気製品のリモコン等のケースに備えられる、これらの発光素子が発光する光や受光素子が受光する光を通過させるための窓を、発光素子と受光素子とを隣接させない場合に比べて、小さくすることができ、家庭用電気製品のリモコン等や、これらのリモコン等を用いる家庭用電気製品等に対する設計上の制約を小さくすることができる。
以下、本実施の形態における光デバイスについて、図面を参照しながら詳しく説明する。
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1における光デバイス10を示したものであり、図1(a)はその平面図、図1(b)は側面図、そして、図1(c)は図1(a)のA−A断面図である。この光デバイス10では、前述した従来例の光デバイス30と同様、発光素子であるLED(発光ダイオード)チップ1の発光面1aを上に向けると共に、受光素子であるPD(フォトダイオード)チップ2の受光面2aを上に向けて、制御素子であるICチップ3と共に基板4の上面に1列に配設し、接続線8により、LEDチップ1やPDチップ2とICチップ3とを接続している。上記の配設は、LEDチップ1とPDチップ2の間に、ICチップ3を挟んだ配列で行われる。
そして、配列されたこれらのチップ1,3,2を、透明なエポキシ樹脂等でモールドすることにより、モールド層部5を形成している。このモールド層部5を形成する際に、同時に、ドーム型の発光レンズ6及びこの発光レンズ6と略同じ厚さのドーム型の受光レンズ7を、モールド層部5と一体で成型する。即ち、これらのレンズ6,7が、共に、モールド層部5から上方に突出するように、且つ、発光レンズ6がLEDチップ1の発光面1aの上方に位置し、受光レンズ7がPDチップ2の受光面2aの上方に位置するようにして、モールド層部5と一体でこれらのレンズ6,7を成型している。
そして、更に、ICチップ3が埋設される部分のモールド層部5の上に、発光レンズ6及び受光レンズ7と略同じ厚さのモールド上層部9を、モールド層部5と一体で成型している。一般に、上記のレンズ6,7、モールド層部5、及び、モールド上層部9の一体成型には、量産に適したトランスファーモールドが用いられる。
上記のように構成されている光デバイス10は、上述した従来例の光デバイス30と同様、基板4の下面4bを下に向けて、例えば、家庭用電気製品等に用いられるリモコン等の本体基板の表面に載置してハンダ付され、リモコン等の一部として使用される。
上記の実施の形態1における光デバイス10は、モールド層部5の上に、発光レンズ6及び受光レンズ7が形成されていると共に、ICチップ3が埋設されている部分のモールド層部5の上に、モールド上層部9が形成されている。このモールド上層部9の厚さは、発光レンズ6及び受光レンズ7の厚さと略同じであるので、基板4の上面4aから発光レンズ6及び受光レンズ7の頂点6a,7aまでの厚さと、ICチップ3が埋設されている部分の基板4の上面4aからモールド上層部9の上面9aまでの厚さとが略同じとなる。従って、光デバイス10が取り付けられる際のハンダ付の熱による、ICチップ3の埋設部分におけるモールド層部の反りは生じにくくなり、これに伴って基板4の反りも生じにくくなるので、光デバイス10の基板4に実装されている部品1,3,2が剥れるのを防止することができる。
又、上記の光デバイス10では、発光レンズ6及び受光レンズ7は、ドーム型レンズとしているので、これらのレンズ6,7の底面を広くすることができ、モールド層部5との一体成型を容易化することができる。
又、上記の光デバイス10では、LEDチップ1、PDチップ2、及び、ICチップ3を、基板4の上面に1列に配設しているので、基板4の幅を狭くすることができ、上記の光デバイス10を、例えば、家庭用電気製品のリモコン等へ容易に搭載することができる場合がある。
<実施の形態2>
図2は、実施の形態2における光デバイス20を示したものであり、図2(a)はその平面図、図2(b)は側面図、そして、図2(c)は図2(a)のB−B断面図である。この実施の形態2における光デバイス20は、実施の形態1における光デバイス10とほとんど同じであり、実施の形態1における光デバイス10と異なるのは、LEDチップ1とPDチップ2との配設位置の関係、及び、発光レンズ6と受光レンズ7との設置位置の関係のみである。
即ち、実施の形態2における光デバイス20は、図2(a)、図2(b)に示すように、LEDチップ1とPDチップ2とが、隣接して配設され、この点が実施の形態1と異なっている。又、このLEDチップ1とPDチップ2の配設位置の変更に対応して、これらのLEDチップ1及びPDチップ2用の発光レンズ6及び受光レンズ7の設置位置も、実施の形態1と異なり、発光レンズ6と受光レンズ7とは隣接して設けられている。
この点、光デバイスを用いた赤外線通信では、一般に、半2重通信方式が採用されているので、送信と受信は同時には行われない。従って、LEDチップ1とPDチップ2とが隣接して配設されていても、動作上の支障が生じる余地はほとんどないといえる。
上記の実施の形態2における光デバイス20は、この光デバイス20を、例えば、家庭用電気製品のリモコン等に搭載した場合、LEDチップ1が発光する光の通過領域と、PDチップ2が受光する光の通過領域とを接近させることができる。そのため、家庭用電気製品のリモコン等のケースに備えられる、これらのLEDチップ1が発光する光やPDチップ2が受光する光を通過させるための窓を、LEDチップ1とPDチップ2とを隣接させない場合に比べて、小さくすることができる。従って、家庭用電気製品のリモコン等や、これらのリモコン等を用いる家庭用電気製品に対する設計上の制約を、小さくすることができる。
上記の各実施の形態では、LEDチップ1、PDチップ2、及び、ICチップ3を、基板4の上面に1列に配設しているが、LEDチップ1、PDチップ2、及び、ICチップ3の配設としては、このような配列形状には限られない。
又、上記の各実施の形態では、発光素子としてLEDチップを用い、受光素子としてPDチップを用いているが、これには限られず、発光素子としては、半導体レーザ素子等のような光の発光が可能な素子であればいかなる素子を用いてもよく、又、受光素子としても、PDチップ以外の光の受光が可能な素子を用いることができる。
実施の形態1における光デバイスの、(a)は平面図、(b)は側面図、そして、(c)は(a)のA−A断面図である。 実施の形態2における光デバイスの、(a)は平面図、(b)は側面図、そして、(c)は(a)のB−B断面図である。 従来例の光デバイスの、(a)は平面図、(b)は側面図、そして、(c)は(a)のC−C断面図である。 従来例の光デバイスをリモコン等の本体基板にハンダ付する際の、(a)はハンダ付する前の状態を示した断面図、(b)はハンダ付した後の状態を示した断面図である。
符号の説明
1 LEDチップ
1a 発光面
2 PDチップ
2a 受光面
3 ICチップ
4 基板
4a 上面
4b 下面
5 モールド層部
6 発光レンズ
6a 頂点
7 受光レンズ
7a 頂点
8 接続線
9 モールド上層部
9a 表面
10 光デバイス
20 光デバイス
30 光デバイス

Claims (5)

  1. 発光面を上に向けた発光素子と、受光面を上に向けた受光素子とが、制御素子と共に基板の上面に配設されると共に、埋設されてモールド層部が形成され、
    前記発光素子の発光面の上方に発光レンズが、又、前記受光素子の受光面の上方に前記発光レンズと略同じ厚さの受光レンズが、それぞれ位置するように、且つ、前記発光レンズ、及び、前記受光レンズが、前記モールド層部から突出するように、該モールド層部と一体で形成されていると共に、
    前記制御素子が埋設される部分の前記モールド層部の上に、前記発光レンズ及び前記受光レンズと略同じ厚さのモールド上層部が、前記モールド層部と一体で形成されていることを特徴とする光デバイス。
  2. 前記発光レンズ及び前記受光レンズは、ドーム型レンズである請求項1記載の光デバイス。
  3. 前記発光素子、前記受光素子、及び、前記制御素子は、前記基板の上面に1列に配設されている請求項1又は2記載の光デバイス。
  4. 前記発光素子と前記受光素子とは、隣接して配設されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の光デバイス。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光デバイスが搭載された電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007059655A (ja) * 2005-08-25 2007-03-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光電変換装置
JP2010512640A (ja) * 2006-09-28 2010-04-22 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 色フィードバック及び混成通信手段を有する固体状態光源
JP2017005348A (ja) * 2015-06-05 2017-01-05 シャープ株式会社 表示装置及びテレビジョン受信機

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