JP2004335930A - Method and device for cleaving wafer - Google Patents
Method and device for cleaving wafer Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004335930A JP2004335930A JP2003132917A JP2003132917A JP2004335930A JP 2004335930 A JP2004335930 A JP 2004335930A JP 2003132917 A JP2003132917 A JP 2003132917A JP 2003132917 A JP2003132917 A JP 2003132917A JP 2004335930 A JP2004335930 A JP 2004335930A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wafer
- cleavage
- stage
- scribe
- axis direction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Dicing (AREA)
Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェハをチップに分割する方法について、特に、化合物半導体の劈開加工に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からレーザダイオード等に用いる化合物半導体ウェハをチップ化する製造過程にあっては、ダイシングではなく、劈開という手法が採られていた。この劈開とは、ウェハの平面にスクライブ溝を形成し、曲げ応力を加えることで割断する方法であり、その割断面は高い平面度が得られることから半導体レーザ等の光反射面に使用されている。
上記劈開によるチップ化製造過程では、ウェハの一平面に粘着フィルムを貼り付けて、スクライブ溝を形成した後に劈開し、その後、紫外線照射により粘着フィルムの粘着材を硬化させると共に粘着性を低下させ、分断されたチップを剥がし採るということが一般的に行われていた(特許文献1参照)。
また、上記の一連のチップ化製造工程を自動化し、連続的に劈開を行うことで作業の高効率化を図る装置が特許文献2に開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−217969号公報
【特許文献2】
特開平11−284277号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に記載の従来例では、粘着フィルムに紫外線照射を行ってもその粘着力が完全になくなるわけではないので、フィルムを介してウェハに針状体又は凸状体によりウェハとフィルムとの間に隙間を物理的に形成する必要があった。しかしながら、その場合、ウェハに変形を生じるおそれがあり、化合物半導体に用いる薄くもろい材質にはその特性を悪化させ阻害するおそれがあった。
また、フィルムから剥がし取る際に、端面同士が接触し、レーザダイオード等において重要な機能を有する劈開端面における活性面を損傷するおそれがあり、これがチップの歩留まりを阻害する原因となっていた。
また、特許文献2に記載の従来例は、上記不都合を有すると共に、その装置は、大量生産の効率を追求するもののため、装置の大型化等も生じ、少量生産や実験試作には使用に適さないという不都合があった。
【0005】
本発明は、良好に劈開を行うことをその目的とする。
また、少量生産にも好適な劈開装置を提供することをその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、ウェハにスクライブを行うと共に曲げ応力を付与して劈開を行う劈開方法であって、片持ち梁状態でウェハを支持すると共に曲げ応力を付与する面とその反対側の面の両方に可撓性を備えるシート材を配置し、シート材を介して曲げ応力を付与する、という構成を採っている。
【0007】
上記構成では、片持ち梁上に支持されたウェハの自由端側に曲げ応力を付与し、その際に、ウェハの両面にシート材を配置する。このように、ウェハの両面側にはシート材が存在するので、劈開を生じ分離されたウェハは、シート材に受け止められて保持されるため、粘着シートにより保持する必要がなく、また、粘着シートから引きはがす作業を必要としないことから、ウェハの劈開面に損傷も生じない。
【0008】
請求項2記載の発明は、ウェハにスクライブを行うスクライブ機構と、ウェハを載置する載置面を備えると共に当該載置面の外側に一端部を突出させた状態でウェハを保持するウェハ保持機構と、ウェハの突出部位に接触加圧して曲げ応力を付与する応力付与機構とを備え、載置面とウェハとの間と応力付与機構とウェハとの間に介在させる可撓性を有するシート材を備える、という構成を採っている。
【0009】
上記構成では、スクライブ機構によりウェハにスクライブ溝が形成される。スクライブ溝とは、劈開を行う面に沿って劈開を促すために予め形成する溝のことをいう。そして、スクライブ溝の後にウェハ保持機構によりウェハは保持される。なお、ウェハの保持はスクライブ溝の形成より先に行っても良い。
ウェハは、ウェハ保持機構によりその載置面の外側に一端部を突出させた状態で片持ち梁状に保持され、かかる突出部位が劈開により分離される。即ち、ウェハの突出部位に曲げ応力の付与が行われる。
このとき、ウェハの両面側にはシート材が存在するので、劈開を生じ分離されたウェハは、シート材に受け止められて保持される。このため、粘着シートにより保持する必要がなく、また、粘着シートから引きはがす作業を必要としないことから、ウェハの劈開面に損傷も生じない。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明と同様の構成を備えると共に、スクライブ機構は、ウェハ保持機構に保持されたウェハに対してスクライブを行う、という構成を採っている。
上記構成では、請求項2記載の発明と同様の動作が行われると共に、ウェハ保持機構に保持された状態でウェハに対するスクライブと劈開が行われる。このため、作業空間の省スペース化が図られる。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載の発明と同様の構成を備えると共に、シート材は、ウェハとの接触面が非粘着性及び非接着性であり、ウェハとの接触位置を変更可能に設けられている、という構成を採っている。
上記構成では、請求項2又は3記載の発明と同様の作用を奏すると共に、劈開が行われると、シート材の位置を替えて、劈開作業時に使用された箇所をまだ未使用の箇所にずらせる作業を行うことができる。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項2,3又は4記載の発明と同様の構成を備えると共に、ウェハ保持機構に保持されたウェハの突出する方向における当該ウェハのいずれかの端部に当接して位置決めを行う位置決め部材を備え、位置決め部材のウェハに当接する先端部の厚さがウェハの厚さよりも薄くする、という構成を採っている。
【0013】
ウェハの劈開面はその用途にもよるが、劈開面の一部について高い平面度が要求される。このため、かかる部位については接触による傷や損傷の発生は防止する必要があるが、上記位置決め部材にあっては、その先端厚さがウェハよりも薄く設定されているので,ウェハの位置決めの際に接触面積の低減を図り、保護すべき部分との接触を回避することができる。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項2,3,4又は5記載の発明と同様の構成を備えると共に、ウェハ保持機構に保持されたウェハの突出する方向における端部に当接して位置決めを行う位置決め部材を、応力付与機構による曲げ応力付与時にウェハから離間させる退避機構を備える、という構成を採っている。
上記構成により、劈開時においてウェハと位置決め部材との接触を回避することができる。
【0015】
請求項7記載の発明は、請求項2,3,4,5又は6記載の発明と同様の構成を備えると共に、ウェハ保持機構の載置面のウェハ突出側端部に角部を設け、応力付与機構は、角部の稜線に沿ってウェハに曲げ応力を付与する、という構成を採っている。
上記構成では、ウェハ保持機構の載置面の角部の稜線に沿って劈開が行われるこのとき、ウェハと載置面との間にはシート材が介在しているので、シート材の弾性によりウェハは円弧状に変形して劈開が行われる。
【0016】
請求項8記載の発明は、請求項2から7のいずれか一に記載の発明と同様の構成を備えると共に、スクライブ機構は、ウェハの劈開面の形成される方向における一端部側にスクライブ溝を形成すると共に、応力付与機構は、ウェハに対して、スクライブ溝が形成される側の端部を他方の端部よりも先に曲げ応力を付与する、という構成を採っている。
通常、劈開時にはスクライブ溝から分離が開始されるが、上記構成では応力付与機構が積極的にスクライブ溝から曲げ応力を付与することで、当該スクライブ溝からの分離をより促進し、劈開を円滑に行うことを可能としている。
【0017】
【発明の実施の形態】
(実施の形態の全体構成)
以下、本発明の実施形態について図1乃至図10に基づいて説明する。図1は本実施形態たるウェハ劈開装置10の全体構成を示す斜視図である。
ウェハ劈開装置10は、各構成がその上面に設けられた基台11と、劈開の対象となるウェハWが配置されるウェハセットステージ20と、ウェハセットステージ20に配置されたウェハWの劈開により分離される先端部を位置決めする分離幅設定機構30と、ウェハセットステージ20を後述するY軸方向に沿って移動位置決めするYステージ40と、基台11に配置されたウェハWにスクライブを行うスクライブ機構50と、Yステージ40に配置されたウェハWに劈開を行うブレーカ機構60と、上記各構成の動作制御を行う動作制御手段100とを備えている。
以下、各構成について詳説する。
【0018】
(基台)
基台11は、その上面が一様な平坦面で形成されており、当該平坦面上にウェハ劈開装置10の各構成が直接的に又は間接的に固定装備されている。
ここで、以下の説明において、基台11の上部平坦面に平行な一の方向をX軸方向とし、同平坦面に平行でX軸方向に直交する方向をY軸方向とする。
【0019】
(Yステージ)
Yステージ40は、図1に示すように、ウェハセットステージ20と分離幅設定機構30とブレーカ機構60とが設置されるステージ板41と、基台11の上面と平行となる状態でステージ板41をY軸方向に移動可能に支持するスライドテーブル42と、このスライドテーブル42のY軸方向の移動位置決め動作を手動入力するマイクロメータ式の調節器43と、ステージ板41の上面に立設されると共にウェハセットステージ20を支持するウェハセット台44とを備えている。
【0020】
(ウェハセットステージ)
ウェハセットステージ20は、図2,3に示すように、ウェハセット台44上で基台11と平行に支持されたウェハ台21と、ウェハ台21上に載置されたウェハWの劈開が行われる端部と反対側の端部を位置決めする押し板23と、ウェハ台21に立設状態で設けられた側壁21bにX軸方向に沿った状態で螺合すると共に押し板23を保持するネジ軸24と、このネジ軸24に回転操作を加えてX軸方向に移動せしめるノブ25と、押し板23にウェハW側への押圧力を付与する押圧ばね26と、ウェハ台21の上面に布かれウェハWとウェハ台21との間に介在せしめる第一のフィルムシート27と、ウェハ台21上のウェハWを上方から加圧して保持するウェハ押さえ機構28(図3(B)参照)とを備えている。
【0021】
ウェハ台21は、二辺がX軸方向に、他の二辺がY軸方向に沿って配設された長方形状の平板である。そして、Y軸方向における両端部とX軸方向における一端部にはそれぞれ側壁部21a,21b,21cが立設されている。
X軸方向に沿った一方の側壁21aは、ウェハWのY軸方向における一方の端部と当接し、当該ウェハWをY軸方向について位置決めする機能を有している。
X軸方向に沿った他方の側壁21cは、ウェハWのY軸方向における他方の端部を押圧してもう一方の側壁21aとの間にで挟持状態を保持する押圧板22を挿入するスリットが設けられている。これにより、ウェハWのY軸方向における位置決めを確実に行わせることができる。
Y軸方向に沿った側壁21bは、X軸方向に沿って貫通したネジ穴により前述したネジ軸24を支持すると共に、その下部にX軸方向に沿って貫通したスリットが形成されている。このスリットは、ウェハ台21の上面に布かれた第一のフィルムシート27を挿通するためのものである。
そして、第一のフィルムシート27は、側壁21bに設けられたスリットに挿通された状態でウェハ台21上面に布かれることにより、当該第一のフィルムシート27をX軸方向に沿って移動可能としている。
【0022】
さらに、ウェハ台21は、X軸方向における他端部だけが側壁が設けられておらず、かかる端部からウェハWの繰り出しを行うと共にその繰り出し量に応じた幅でウェハWの一端部が劈開により分離される。この繰り出し量が半導体レーザチップのキャビティ長となる。そして、劈開を行うために、ウェハ台21のウェハWの繰り出し端部は、Y軸方向に沿った垂直端面が形成されており、この垂直端面とウェハWを載置する上面との境界となるY軸方向に沿った稜線(エッジ)21dと後述するブレーカ機構60による上方からの加圧とによりY軸方向に沿って劈開が行われる。
【0023】
第一のフィルムシート27は、可撓性或いは弾性を備えたシート材である。また、この第一のフィルムシート27は、ウェハ台21の両側壁21a,21cの間隔よりも狭い幅の帯状を呈している。その材質としては、劈開により分離されたウェハWの保護のために少なくともウェハWよりも柔らかい素材が望ましい。例えば、樹脂系材料が好適である。
【0024】
押し板23とネジ軸24とノブ25と押圧ばね26とは、後述する分離幅設定機構30の突き当て板31にウェハWの繰り出し側端部を押圧接触せしめてX軸方向に位置決めするための構成である。
即ち、押し板23は、ネジ軸24の先端部に押圧ばね26を介して設けられ、このネジ軸24はノブ25の回転操作によりX軸方向に移動する。従って、ノブ25の回転操作により押し板23をウェハWに当接させ、さらに移動させることで押圧ばね26が圧縮され、その移動量に応じてウェハWに繰り出し方向への加圧力が付与される。これにより、ウェハWの繰り出し側端部は、突き当て板31の先端部に当接し、突き当て板31と押し板23との間でウェハWは挟持状態となり、X軸方向における適正な位置にウェハWは位置決めされる。
なお、ウェハWのX軸方向における両端部の各端面にはその上側平面近傍にレーザダイオードにおける活性面が形成される。この活性面には、わずかな損傷をも信頼性の低下となりうるため、外部からの接触を回避する必要がある。従って、押し板23は、その平板形状を略U字状としてその接触面積を低減すると共に、押し板23の先端部は、ウェハWよりも薄く設定されている。そして、ウェハWの端面下部にのみ接触する構造となっている。押し板23の先端部の厚さの一例としては、ウェハWの厚さ150[μm]に対して押し板23の先端部厚さを100[μm]に設定する。無論より薄くしても良い。
【0025】
ウェハ押さえ機構28は、図3に示すように、Y軸方向に沿ってウェハ台21に回転自在に支持された支軸46と、この支軸46の一端部に固定連結され,回動を行う押さえアーム45と、押さえアーム45によるウェハWの押さえ方向と退避方向との双方への回動力を付与する引張ばね48と、支軸46の他端部に固定連結され,当該支軸46を介して押さえアーム45に対して押さえ方向と退避方向への回動力を入力するノブ47と、押さえアーム45を退避状態でロックするエアシリンダ49とを備えている。
【0026】
押さえアーム45は、その回動端部に押さえ部材45aが設けられ、押さえ方向の回動によりこの押さえ部材45aがウェハWの上面から加圧し、ウェハWを所定位置に保持する。このときの加圧力は引張ばね48により付勢される。
引張ばね48は、押さえアーム45に設けられたばね掛け39と連結され、押さえアーム45押さえ状態(図3(B)における実線状態:押さえアーム45が水平方向に沿った状態)と退避状態(図3(B)における点線状態:押さえアーム45が垂直方向に沿った状態)との中間位置で各状態への回動を付勢する弾性力を付与する状態が切り替わるようにばね掛け39に係合している。従って、ノブ47により中間位置よりも押さえ状態側に押さえアーム45を回動させると、引張ばね48の弾性力により押さえアーム45は押さえ方向に回動力が付勢され、逆に、ノブ47により中間位置よりも退避状態側に押さえアーム45を回動させると、引張ばね48の弾性力により押さえアーム45は退避方向に回動力が付勢される。
【0027】
エアシリンダ49は、動作制御手段100の制御により作動する。このエアシリンダ49は、作動時において突出するその可動部が、押さえ状態にある押さえアーム45の押圧端部とは反対側の端部に当接するように配置される。そして、押さえアーム45に対して退避方向の回動を強制すると共に退避状態から押圧状態への回動を規制する。
【0028】
(分離幅設定機構)
分離幅設定機構30は、ウェハ台21上のウェハWが所定量繰り出された状態でその繰り出し側端部と当接する突き当て板31と、この突き当て板31を保持すると共にY軸方向を中心に揺動自在に支持された揺動体34と、突き当て板31の当接先端部がウェハ台21の上面高さよりも下方に退避する方向に揺動体34に対する揺動力を付与するエアシリンダ35と、突き当て板31のX軸方向における粗位置決めを行う第一のXステージ32と、突き当て板31のX軸方向における微細位置決めを行う第二のXステージ33とを備えている。
【0029】
上記第二のXステージ33は、突き当て板31と揺動体34とエアシリンダ35とを載置保持すると共にX軸方向の移動位置決め動作を手動入力するマイクロメータ式の調節器を備えている。即ち、この調節器の手動入力操作により、揺動体34に支持された突き当て板31の先端位置が、目標量繰り出されたウェハWの先端面と当接するように位置決めされる。なお、第二のXステージ33の調節器はその入力操作量に対するX軸方向への移動量が第一のXステージ32よりも小さく設定されており、当該第一のXステージ32よりも微細な位置決めを行うことを可能としている。
【0030】
第一のXステージ32は、Yステージ40のステージ板41上に設けられており、第二のXステージ33を載置保持すると共にX軸方向の移動位置決め動作を手動入力するマイクロメータ式の調節器を備えている。即ち、この調節器の手動入力操作により、第二のXステージ33を介して突き当て板31の先端位置の微細位置決めを行う。
【0031】
揺動体34は、第二のXステージ33上においてY軸方向に沿った支軸により揺動可能に支持されており、その下部に突き当て板31を保持している。さらに、この揺動体34は、エアシリンダ35の可動部の先端部と当接する当接部を備えると共に当該当接方向への揺動を付勢する図示しないばねを備えている。また、揺動体34はその当接部が、可動部が退避状態にあるエアシリンダ35の先端部に当接している状態にあっては、突き当て板31が水平状態となると共にその先端部の下面高さがウェハ台21上面高さと等しい高さとなり、突き当て板31の先端部がウェハWの繰り出し側端部の先端面と当接可能となる。そして、かかる状態からエアシリンダ35の可動部が突出すると、揺動体34は揺動され、これに伴って、突き当て板31の先端部がウェハ台21の上面高さよりも低位置に退避する。
【0032】
なお、突き当て板31の先端部は、ウェハWよりも薄くなるように、例えばくさび状に形成されている。そして、ウェハWの端面下部にのみ接触する構造となっている。押し板23の先端部の厚さの一例としては、ウェハWの厚さ150[μm]に対して押し板23の先端部厚さを100[μm]に設定する。無論より薄くしても良い。これにより、少なくともウェハWの劈開面の活性層の保護を図ることができる。
【0033】
(スクライブ機構)
図5はウェハ劈開装置10のスクライブ機構50を主に示す側面図である。
スクライブ機構50は、ウェハWの上面に溝を形成するスクライバ53と、このスクライバ53を先端部で支持するX軸方向を中心として揺動自在に支持されたスクライブアーム54と、スクライブアーム54の揺動力を付与するエアシリンダ55と、これらの各構成53,54,55を載置保持すると共にスクライブを行うためにスクライバ53をY軸方向に所定距離だけ移動させるスクライブ用Yステージ52と、基台11上に設けられ,スクライブ用Yステージ52をY軸方向に沿ってウェハセットステージ20側に移動し或いは退避させるメインYステージ51とを備えている。
【0034】
メインYステージ51は、ウェハセットステージ20に対してY軸方向に隣接する位置に配置されている。そして、メインYステージ51は、上部にステージ板を備え、当該ステージ板上にスクライブ用Yステージ52を載置している。また、ステージ板は、エアシリンダにより移動と退避を行う。このエアシリンダは、ステージ板をウェハセットステージ20側に送出し、或いは退避させる。そして、送出時にあっては、スクライブアーム54の先端にあるスクライバ53がウェハ台21上のウェハWの上方となる位置までスクライブ用Yステージ52を移動させ、退避時にあっては、劈開作業の妨げとならないように、スクライブアーム54がウェハ台21の上方から完全に退避する位置まで移動させるように、移動範囲が設定されている。
【0035】
スクライブ用Yステージ52は、上部にステージ板を備え、当該ステージ板上にスクライバ53とスクライブアーム54とエアシリンダ55とを載置している。また、ステージ板は、エアシリンダにより移動を行う。このエアシリンダは、ステージ板をY軸方向に沿って移動させる。
前述したメインYステージ51の送出時にあっては、スクライブアーム54の先端にあるスクライバ53がウェハ台21上のウェハWのY軸方向おけるスクライブ機構50寄りの一端部近傍の上方となる位置にスクライブ用Yステージ52を移動させる。スクライブ用Yステージ52は、ウェハセットステージ20側に押し出す方向にスクライバ53を移動させ、スクライブを実行する。
スクライブ用Yステージ52は、スクライブの際の溝形成距離を設定するためのマイクロメータ式の微動調節器56を備えている。この微動調節器56は、操作ダイヤルの回転量に応じてスクライブ時のステージ板の移動量を図5における距離dの範囲に規制する。つまり、距離dと同じ長さのスクライブ溝がウェハWに形成されることとなる。
【0036】
スクライブアーム54は、Y軸方向に沿って配設されると共にその長手方向中間位置においてX軸方向を中心に揺動自在に支持されている。そして、スクライブアーム54のウェハセットステージ20側の一端部には、スクライバ53が下方に向けられた状態で装備されており、他端部にはその上方からエアシリンダ55の可動部が当接している。エアシリンダ55は、図5の状態からその可動部が上方に後退することを可能としている。一方、スクライブアーム54は、スクライバ53を備える端部が重量が重く設定されており(例えば先端荷重10[gf](9.8[mN]))、これにより、エアシリンダ55の可動部が上方に後退することにより、スクライバ53がウェハWの上面に突き刺さることとなる。そして、前述したスクライブ用Yステージ52の作動によりウェハWの上面にスクライブ溝が形成される。なお、スクライバ53の素材としては、例えばダイヤモンドスクライバ等が使用される。
なお、スクライブアーム54のエアシリンダ55側の端部には荷重調節ネジ54aが設けられており、この荷重調節ネジ54aの回転操作によりスクライバ53側に生じる荷重量を調節することができる。
【0037】
(ブレーカ機構)
図6(A)はブレーカ機構60の平面図、図6(B)は正面図を示す。
ブレーカ機構60は、劈開時にウェハ台21上のウェハWを上方から押さえつけるウェハ押さえ部65を備えるコ字状の押さえアーム64と、ウェハWに劈開を促す応力を付与するプッシャー61を備えるブレーカプレート62と、ステージ板41上においてブレーカプレート62及び押さえアーム64をY軸方向を中心として揺動自在に支持する揺動支持部63と、ブレーカプレート62に揺動動作を付与するエアシリンダ67と、プッシャー61及びウェハ押さえ部65の先端部を覆う第二のフィルムシート69とを備えている。
【0038】
押さえアーム64は、コ字状形状の開口側となる端部において、ブレーカプレート62と同じ支軸により揺動自在に支持されている。また、押さえアーム64の揺動端部側には、平板状のウェハ押さえ部65が設けられている。このウェハ押さえ部65は、ウェハW側の先端部がY軸方向と平行となるように押さえアーム64に保持されている。そして、ウェハ押さえ部65は、Y軸方向における幅がウェハWよりも広く設定され、劈開時には押さえアーム64の揺動によりその先端面がウェハWの上面に当接する。この押さえ部材65は、ウェハ台21の上面であってウェハ繰り出し側端部の最も先端位置に当接する。
また、ウェハ押さえ部65の平面上には第二のフィルムシート69を挿通させるガイド枠66が設けられている。即ち、このガイド枠66とウェハ押さえ部65との間には隙間が設けられ、当該隙間を第二のフィルムシート69が挿通される。
【0039】
さらに、押さえアーム64の基端部近傍には、ウェハW側に揺動を付勢する引張ばね68と、ブレーカプレート62に対して先行する揺動角度が所定値以上とならないように規制する規制軸70とが設けられている。
即ち、押さえアーム64は、引張ばね68により常時ウェハW側への揺動が付勢される一方で、規制軸70がブレーカプレート62の上面と当接することで当該ブレーカプレート62に対する先行揺動角度が一定以上とならなうように規制されている。
【0040】
ブレーカプレート62は、押さえアーム64のコ字状形状の内側に位置しており、その揺動端部にはウェハW側に向けてくさび状のプッシャー61が設けられている。このプッシャー61は、ウェハW側の先端部がY軸方向と平行となるようにブレーカプレート62に保持されている。そして、プッシャー61は、Y軸方向における幅がウェハWよりも広く設定され、劈開時にはブレーカプレート62の揺動によりその先端面がウェハWの上面に当接する。さらに、このプッシャー61は、ウェハ台21の稜線21dのほぼ真上であって若干ウェハ繰り出し側寄りの位置においてウェハWの上面に当接するように、ブレーカプレート62に保持されている。即ち、プッシャー61とウェハ押さえ部65とは、稜線21dを境界として互いに隣接した状態でウェハWの上面に当接する。
【0041】
また、ブレーカプレート62はその基端部側においてエアシリンダ67の可動部の先端部と連結されており、当該可動部が突出動作を行うことにより、ブレーカプレート62はウェハW側への揺動力を付与されることとなる。なお、エアシリンダ67の基端部はステージ板41上においてY軸方向を中心として揺動可能に支持されており、ブレーカプレート62の揺動に対して追従することが可能となっている。
なお、ブレーカプレート62がウェハW側に揺動すると、規制軸70を介して当接する押さえアーム64も同様に揺動することとなる。このとき、ウェハ押さえ部65がプッシャー61に先行してウェハWの上面に到達するように規制軸70の位置は設定されている。
なお、ウェハWはその劈開時において、当該ウェハWのY軸方向一端部に設けられたスクライブ溝から分離して行われることから、これを促すために、プッシャー61の先端部に、スクライブ溝側となる端部が先にウェハWに当接するように傾斜を設けても良い。
【0042】
また、ブレーカプレート62とプッシャー61との間にはY軸方向に沿ってスリットが形成されている。このスリットは、第二のフィルムシート69を挿通させるためのものである。即ち、第二のフィルムシート69は、前述したウェハ押さえ部65に設けられたガイド枠66に挿通されると共にウェハ押さえ部65及びプッシャー61の先端部を覆い、さらに、スリットに挿通された状態で装備されることとなる。そして、かかる状態で装備することにより、第二のフィルムシート69は、ガイド枠66及びスリットに挿通される方向に沿って位置を移動させることができ、ウェハWとの当接位置を変えることが可能となっている。
【0043】
第二のフィルムシート69は、可撓性或いは弾性を備えたシート材である。また、この第二のフィルムシート69は、少なくともウェハWのY軸方向幅よりも広い幅の帯状を呈している。その材質としては、ウェハWの保護のために少なくともウェハWよりも柔らかい素材が望ましい。例えば、樹脂系材料が好適である。
【0044】
(動作制御手段)
動作制御手段100について図7により説明する。図7はウェハ劈開装置10の制御系を示すブロック図である。
動作制御手段100は、各エアシリンダに対応するソレノイドバルブ121〜126の動作制御を行うためのソレノイドバルブドライバ103と、後述する各種センサ111〜115からの検出信号を受信すると共にデジタル信号に変換するセンサインタフェイス102とを備えている。
【0045】
ソレノイドバルブ121はメインYステージ51を駆動するエアシリンダの作動を行い、ソレノイドバルブ122はスクライバ53の昇降を行うエアシリンダ55の作動を行い、ソレノイドバルブ123はスクライブ用Yステージ52を駆動するエアシリンダの作動を行い、ソレノイドバルブ124はブレーカ機構60のブレーカ動作を行うためのエアシリンダ67の作動を行い、ソレノイドバルブ125は突き当て板31の退避と復帰を行うエアシリンダ35の作動を行い、ソレノイドバルブ126はウェハWの押さえアーム45の揺動を規制するエアシリンダ49の作動を行う。
【0046】
センサ111はウェハWの押さえアーム45が退避状態から押さえ状態に移行したことを検出するセンサであり、センサ112はスクライブ動作においてメインYステージ51がウェハセットステージ20側に目標位置まで移動したことを検出するセンサであり、センサ113はスクライブ動作においてスクライバ53が目標下降位置まで下降したことを検出するセンサであり、センサ114はメインYステージ51が規定の退避位置まで退避移動したことを検出するセンサであり、センサ115はブレーカ動作において押さえアーム64の揺動位置から突き当て板31を退避させるタイミングを決定するセンサである。
【0047】
さらに、動作制御手段100は、ウェハ劈開装置10の後述する各種機能,動作を実行させる制御プログラム,制御データが書き込まれているROM(図示略)と、各センサの検出により制御プログラムに従って各エアシリンダの動作切替を行う電磁バルブ等の各部の動作を集中制御するCPU101と、CPU101の処理データ等の各種データをワークエリアに格納するRAM(図示略)とを備えている。
さらに、動作制御手段100には、各種動作の開始を入力するスタートボタン等が設けられた入力パネル104と、動作状態を表示する表示部105が併設されている。
【0048】
(ウェハ劈開装置の動作説明)
上記構成からなるウェハ劈開装置10について、図8,9,10に基づいて説明する。図8はウェハ劈開装置10の動作説明図であり、図9,10はウェハ劈開装置の動作を示すフローチャートである。
まず、装置10の主電源がONになると、CPU101はイニシャライズされ、各センサ111〜115によりセンサインタフェイス102を介して各部の状態を判断し、各ソレノイドバルブドライバ103を介して各シリンダを初期位置に合わせる(ステップS1)。
【0049】
次に、ウェハWをウェハセットステージ20のウェハ台21に第一のフィルムシート27を介してセットする。このとき、側壁21aと押圧板22によりウェハWを挟持するようにY軸方向について位置決めを行う。
そして、突き当て板31を、ウェハWから所定の幅で劈開が行われるようにX軸方向における位置決めを行う。即ち、第一のXステージ32により粗位置決めを行い、第二のXステージ33とにより微細な位置決めを行う。そして、ウェハWと突き当て板31とを良好に当接させるために、ノブ25の操作により押し板23をウェハWに当接させる。このとき、押し板23による加圧力が一定となるようにインジケータを設けても良い。また、ウェハWが円形のものの場合には、オリジナルフラット面に当接させても良い。また、ウェハ台21の上方のスペースが空いているので、ウェハWを実体顕微鏡やカメラにより上方から観察しても良い。さらに、ウェハ台21のへのセットについては、ウェハのパターンに合わせてセットすることも可能である(ステップS2)。
【0050】
次に、ノブ47を操作してウェハWに対して押さえアーム45により押圧保持を行う(ステップS3)。これにより、ウェハWはウェハ台21の載置面上に保持される。
そして、入力パネル104からスタートボタンにより開始信号の入力を受けると、まずスクライブ動作に移行する(ステップS4)。
またこのとき、押さえアーム45は、センサ111から離間し、押さえアーム45によりウェハWの押さえが行われていることがCPU101により確認され、押さえアーム45の離間状態が認識されない場合には、ステップS3に戻り、ウェハ押さえが行われるまで、スクライブ動作に移行しない(ステップS5)。
【0051】
スクライブ動作に移行すると、まず、CPU101により、ソレノイドバルブ121が制御され、スクライブ機構50のメインYステージ51のエアシリンダがスクライブ用Yステージ52をウェハセットステージ20側に駆動する(ステップS6)。その停止位置は、スクライバ53がウェハWのスクライブ開始位置となるように、予めメインYステージ51の調節機構57により調節されており、その移動距離まで移動したことは、センサ112により検出される。(ステップS7:図8(A)の状態)。
【0052】
次に、CPU101により、ソレノイドバルブ122が制御され、スクライブ機構50のエアシリンダ55が作動し、スクライブアーム54のスクライバ53側の端部が揺動により下降する(ステップS8)。スクライバ53の下降はセンサ113により検出される(ステップS9)。これにより、スクライバ53は、その先端部がウェハWの所定深さまで侵入する。
【0053】
次いで、CPU101により、ソレノイドバルブ123が制御され、スクライブ機構50のスクライブ用Yステージ52のエアシリンダが、スクライブアーム54及びスクライバ53をY軸方向に沿って移動させる(ステップS10)。その停止位置は、微動調節器56により予め調節されており、その移動距離がスクライブ溝長さとなる。かかる動作により、ウェハWにスクライブ溝が形成される(図8(B)の状態)。
【0054】
溝形成後は、CPU101は、ソレノイドバルブ122によりエアシリンダ55を作動させて、スクライバ53をスクライブアーム54の揺動により上昇させる(ステップS11)。そして、CPU101は、各ソレノイドバルブ121,123を介してスクライブ用Yステージ52とメインYステージ51とを原位置に復帰させる(ステップS12)。
【0055】
センサ114によりメインYステージ51の戻り状態が検出されると、CPU101は、入力パネル104からのブレーカスタートボタンの入力待ちとなり(ステップS14)、入力を検出すると、ウェハに対するブレーカ(曲げ応力の付与)動作を開始する。
即ち、CPU101により、ソレノイドバルブ124が制御され、ブレーカ機構60のエアシリンダ67が、押さえアーム64及びブレーカプレート62をウェハW側に向かって揺動させる(ステップS15)。このとき、ウェハ押さえ部65とプッシャー61はその先端部側が第二のフィルムシート69に覆われた状態にあり、当該シート69を摺動させて未使用部分がウェハ押さえ部65とプッシャー61の先端位置に接した状態となっている。
【0056】
さらに、押さえアーム64及びブレーカプレート62が揺動すると、先行する配置のウェハ押さえ部65の先端部がウェハWの上面に当接し、引張ばね68により適当な加圧力でウェハWの上面を加圧する(図8(C)の状態)。この押さえアーム64による加圧の開始が押さえアーム64の位置によりセンサ115により検出されると(ステップS16)、CPU101は、ソレノイドバルブ125の制御によりエアシリンダ35を作動させ、突き当て板31の先端部が下方に移動する方向に揺動させ退避させる(ステップS17)。そして、このとき、突き当て板31の先端部がウェハWの端面から離間する方向に移動するので、ウェハWの端面との摺動は生じないため、当該ウェハWの先端面は保護される。
【0057】
さらに、ブレーカプレート62の揺動が進行すると、プッシャー61がウェハ上面に当接する。さらに、プッシャー61が押し込まれると、曲げ応力によりウェハWはスクライブ溝からウェハ台21の稜線21dに沿って劈開を生じ、ウェハWの突出部位が分離される(図8(D)の状態)。このとき、ウェハWの下側には第一のフィルムシート27が配設されているので、ウェハ台21の稜線21dにおいて、第一のフィルムシート27の弾性撓みによりウェハWは弧状に変形し、ある曲率に達すると劈開が行われる。
なお、スクライブ溝により劈開面の品質及び分離されたウェハWの幅を常時均一化する効果が得られる。そしてこのとき、プッシャー61の先端位置は、ウェハ台21の稜線21dよりもぎりぎりで手前側(図8右側)を通過するように設定されているが、劈開面の品質及び分離されたウェハWの幅を常時均一化する効果はプッシャー61がウェハWに当接する位置がスクライブ溝に接近させることにより、より向上する。
【0058】
分離されたウェハWは、退避した突き当て板31側に移動して、第一のフィルムシート27及び第二のフィルムシート69の間に保持される。
そして、ブレーカ動作が終了すると、CPU101は、ソレノイドバルブ124によりエアシリンダ67を退避方向に作動させ、押さえアーム64及びブレーカプレート62を起伏方向に揺動させる(ステップS18)。また、第二のフィルムシート69も押さえアーム64及びブレーカプレート62と共に後退するので、分離されたウェハWはフリーとなる。
そして、分離されたウェハWが回収される(ステップS19)。このとき、回収を行うピッカーを設け、自動的に回収を行っても良い。
【0059】
そして、リセット後(ステップS20)、CPU101は、ソレノイドバルブ125を介してエアシリンダ35を作動させ、突き当て板31が元の位置に戻される(ステップS21)。また、ソレノイドバルブ126を介してエアシリンダ49が作動され、押さえアーム45が押さえ解除方向に揺動される(ステップS22)。
その後は新たな劈開を行う場合は、上記ステップS1からの動作が繰り返され、劈開を行わない場合は終了する。
【0060】
(ウェハ劈開装置の効果)
上記ウェハ劈開装置10は、ウェハWの両面側に第一のフィルムシート27と第二のフィルムシート69を配置した状態でブレーカ動作を行うため、分離されたウェハWを各シート材27,69が保持し、粘着シートを不要とすることから引きはがし作業を不要として、作業の容易化を図ることができる。また、引きはがし作業に伴うウェハの劈開面の損傷を効果的に抑制することが可能となると共に、接着剤の剥離のための紫外線照射装置等を不要とし、装置の小型簡易化を図ることができる。
【0061】
さらに、可撓性を有する第一のフィルムシート27が曲げ応力によりウェハWに変形を生じる範囲に幅を持たせることが可能とし、本来劈開を生じるべき面と曲げを生じる方向とが厳密に一致していない状態でも良好に劈開を行うことが可能となる。
また、第二のフィルムシート69を介してウェハ押さえ部65やプッシャー62が当接するので、ウェハWの表面保護を図ることが可能となる。
さらに、スクライブ動作とブレーカ動作とがいずれもウェハセットステージ20上で行われるので、両動作を連続的に行うことができ、作業の迅速化を図ると共に省スペース化による装置の小型化を図ることが可能となる。
【0062】
(その他)
なお、各種の動作を行うアクチュエータとして主にエアシリンダを使用しているが、これに限定するものではなく、モータや電磁ソレノイド等を使用しても良い。また、モータの使用により、各パラメータを数値化して自動入力を行っても良い。
また、撮像手段としてのカメラを設け画像処理を用いて各部の位置決めや位置修正を行っても良い。
【0063】
また、第一のフィルムシート27,第二のフィルムシート69については、一回又は規定回数の作業毎に、その位置変更をするための公知のフィルムフィーダ装置を設けても良い。また、これを動作制御手段80により自動制御しても良い。
また、ウェハWのセット、取り出しについては、バキュームノズル等のピックアップ機構を用いてローディング、アンローディングの自動化を図っても良い。
【0064】
さらに、ウェハ押さえ部65又はプッシャー61については揺動により円弧上の軌跡を描いてブレーカ動作を行う構成となっているが、これらはいずれも直動式の移動によりブレーカ動作を行っても良い。
また、ウェハ押さえ部65とプッシャー61とを個別にアクチュエータにより微細な制御を行い、ウェハ材質等に対するワーク対応性の向上を図る構成としても良い。
【0065】
なお、本実施形態では、ウェハWに対して棒状の切り出しを行っているが、もちろんこれに限定されるものではない。例えば、今回分離された棒状のウェハWをさらに細分化してチップ化する場合の劈開にウェハ劈開装置10を使用しても良いことはいうまでもない。
【0066】
【発明の効果】
請求項1記載の発明は、ウェハの両面側にシート材を配置した状態で劈開が行われるため、劈開を生じ分離されたウェハは、シート材に受け止められて保持されるため、従来のように、粘着シートにより保持する必要がなく、また、粘着シートから引きはがす作業を必要としないことから、ウェハの劈開面の損傷を効果的に抑制することが可能となる。従って、かかる損傷抑制により、ウェハを使用した半導体チップの歩留まりを向上することが可能となる。
【0067】
請求項2記載の発明は、ウェハの両面側にシート材を配置した状態で劈開が行われるため、シート材がウェハを保持し、従来の粘着シートを不要とすることから引きはがし作業によるウェハの劈開面の損傷を効果的に抑制することが可能となる。従って、かかる損傷抑制により、ウェハを使用した半導体チップの歩留まりを向上することが可能となる。
さらに、可撓性を有するシート材が曲げ応力により変形を生じる範囲に幅を持たせることが可能とし、本来劈開を生じるべき面と曲げを生じる方向とが厳密に一致していない状態でも良好に劈開を行うことが可能となる。従って、ウェハの精巧な位置決めを不要とし、劈開のミスを効果的に低減すると共に作業効率の向上を図ることが可能となる。
【0068】
請求項3記載の発明は、ウェハ保持機構に保持された状態でウェハに対するスクライブと劈開が行われるため、作業空間の省スペース化が図られ、装置の小型化を図ることが可能となる。また、試験的生産や少量生産の場合には、同一箇所で複数の作業を行うことにより、処理対象物の移動・搬送等の作業を省略し、より効率的に生産することが可能となる。
【0069】
請求項4記載の発明は、劈開が行われると、シート材の位置を替えて、劈開作業時に使用された箇所をまだ未使用の箇所にずらせる作業を行うことができるので、劈開作業により劣化或いは塵芥の付着を生じた場合であっても、新たな部位により次の作業を行うことができ、劣化や塵芥の影響を回避することが可能となる。
【0070】
請求項5記載の発明は、位置決め部材の先端を薄く設定することで、ウェハの位置決めの際に接触面積の低減を図り、保護すべき部分との接触を回避することが可能となる。従って、保護すべき部分の高い平面度を効果的に維持することが可能となる。
【0071】
請求項6記載の発明は、位置決め部材を劈開時にウェハから離間させるため、劈開時におけるウェハと位置決め部材との接触を回避することができ、ウェハの傷や損傷を効果的に回避することが可能となる。
【0072】
請求項7記載の発明は、ウェハ保持機構の載置面の角部の稜線に沿って劈開が行われる場合に、可撓性を有するシート材がウェハの曲げを生じる方向に設けられることにより、シート材自体の弾性に従ってウェハも円弧状に変形を生じることとなる。このため、変形を生じる範囲に幅を持たせることが可能となり、本来劈開を生じるべき面と曲げを生じる方向とが厳密に一致していない状態でも良好に劈開を行うことが可能となる。
【0073】
請求項8記載の発明は、応力付与機構が積極的にスクライブ溝から曲げ応力を付与するため、当該スクライブ溝からの分離をより促進し、劈開を円滑且つ効率的に粉うことを可能としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施形態たるウェハ劈開装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】図2(A)は図1に開示されたウェハセットステージの一部省略した平面図であり、図2(B)はウェハセットステージの一部省略した正面図である。
【図3】図3(A)は図2に開示されたウェハセットステージにウェハ押さえ機構の図示を加えた平面図であり、図3(B)は図3(A)の矢印S方向から見たウェハセットステージを示す。
【図4】図4(A)は図1に開示された分離幅設定機構の一部省略した平面図であり、図4(B)はその正面図である。
【図5】図1に開示されたスクライブ機構をX軸方向から見た図である。
【図6】図6(A)は図1に開示されたブレーカ機構の平面図であり、図6(B)はその正面図である。
【図7】ウェハ劈開装置の制御系を示すブロック図である。
【図8】ウェハ劈開装置の各種動作を示す動作説明図であり、図8(A)はスクライブ動作の開始を示し、図8(B)はスクライブ動作中を示し、図8(C)はブレーク動作の開始を示し、図8(D)はブレーク動作中を示す。
【図9】ウェハ劈開装置の各種動作を示す動作フローチャートである。
【図10】ウェハ劈開装置の各種動作を示す図9に続く動作のフローチャートである。
【符号の説明】
10 ウェハ劈開装置
20 ウェハセットステージ(ウェハ保持機構)
21d 稜線
27 第一のフィルムシート(シート材)
31 突き当て板(位置決め部材)
34 揺動体(退避機構)
35 エアシリンダ(退避機構)
50 スクライブ機構
60 ブレーカ機構(応力付与機構)
69 第二のフィルムシート(シート材)
W ウェハ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for dividing a semiconductor wafer into chips, and more particularly to a method for cleaving a compound semiconductor.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, in a manufacturing process of chipping a compound semiconductor wafer used for a laser diode or the like, a technique of cleaving instead of dicing has been adopted. This cleavage is a method in which a scribe groove is formed in the plane of a wafer and the wafer is cut by applying a bending stress, and the cut surface is used for a light reflecting surface of a semiconductor laser or the like because a high flatness can be obtained. I have.
In the chipping manufacturing process by the cleavage, a pressure-sensitive adhesive film is attached to one surface of the wafer, cleaves are formed after forming a scribe groove, and then, the adhesive material of the pressure-sensitive adhesive film is cured by ultraviolet irradiation, and the adhesiveness is reduced. It has been common practice to peel off a chip that has been separated (see Patent Document 1).
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-5-217969
[Patent Document 2]
JP-A-11-284277
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional example described in Patent Document 1, even if the adhesive film is irradiated with ultraviolet light, the adhesive force does not necessarily completely disappear, so that the wafer and the film are connected to each other by a needle-like body or a convex body through the film. It was necessary to physically form a gap between them. However, in that case, the wafer may be deformed, and the thin and brittle material used for the compound semiconductor may deteriorate and hinder its characteristics.
Further, when peeled off from the film, the end faces come into contact with each other, and there is a possibility that the active face at the cleavage end face, which has an important function in a laser diode or the like, may be damaged, and this has been a cause of impairing the chip yield.
In addition, the conventional example described in
[0005]
An object of the present invention is to cleave well.
It is another object of the present invention to provide a cleavage device suitable for small-scale production.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to claim 1 is a cleaving method for scribing a wafer by applying a bending stress to the wafer and cleaving the wafer, wherein the wafer is supported in a cantilever state, and the surface on which the bending stress is applied and the opposite side are provided. A configuration is adopted in which a sheet material having flexibility is disposed on both surfaces, and bending stress is applied through the sheet material.
[0007]
In the above configuration, bending stress is applied to the free end side of the wafer supported on the cantilever, and at that time, sheet materials are arranged on both surfaces of the wafer. As described above, since the sheet material exists on both sides of the wafer, the cleaved and separated wafer is received and held by the sheet material, and thus does not need to be held by the adhesive sheet. Since there is no need for a peeling operation, no damage is caused on the cleavage plane of the wafer.
[0008]
According to a second aspect of the present invention, there is provided a scribing mechanism for scribing a wafer, a wafer holding mechanism having a mounting surface on which the wafer is mounted and holding the wafer with one end protruding outside the mounting surface. And a stress applying mechanism for applying a bending stress by contact-pressing a projecting portion of the wafer, and a flexible sheet material interposed between the mounting surface and the wafer and between the stress applying mechanism and the wafer. Is provided.
[0009]
In the above configuration, a scribe groove is formed in the wafer by the scribe mechanism. A scribe groove refers to a groove formed in advance to promote cleavage along a cleavage plane. Then, the wafer is held by the wafer holding mechanism after the scribe groove. The holding of the wafer may be performed before the formation of the scribe groove.
The wafer is held in a cantilever shape with one end protruding outside the mounting surface by the wafer holding mechanism, and the protruding portion is separated by cleavage. That is, bending stress is applied to the protruding portion of the wafer.
At this time, since the sheet material exists on both sides of the wafer, the wafer that has been cleaved and separated is received and held by the sheet material. For this reason, there is no need to hold the wafer with the adhesive sheet, and since there is no need to peel off the adhesive sheet, there is no damage to the cleavage plane of the wafer.
[0010]
A third aspect of the present invention has a configuration similar to that of the second aspect of the invention, and employs a configuration in which the scribe mechanism scribes a wafer held by the wafer holding mechanism.
In the above configuration, the same operation as that of the second aspect of the invention is performed, and the wafer is scribed and cleaved while being held by the wafer holding mechanism. Therefore, the work space can be saved.
[0011]
The invention according to
In the above configuration, the same operation as the invention according to
[0012]
A fifth aspect of the present invention has the same configuration as the second, third, or fourth aspect of the present invention, and abuts on one end of the wafer in a direction in which the wafer held by the wafer holding mechanism projects. A positioning member is provided for performing positioning with respect to the wafer, and the thickness of the tip of the positioning member that contacts the wafer is made smaller than the thickness of the wafer.
[0013]
The cleavage plane of the wafer depends on its use, but high flatness is required for a part of the cleavage plane. For this reason, it is necessary to prevent the occurrence of scratches or damage due to contact with such a portion. However, since the tip of the positioning member is set to be thinner than the wafer, it is difficult to position the wafer when positioning the wafer. Thus, the contact area can be reduced, and contact with the part to be protected can be avoided.
[0014]
The invention according to claim 6 has the same configuration as the invention according to
With the above configuration, contact between the wafer and the positioning member during cleavage can be avoided.
[0015]
The invention according to
In the above configuration, cleavage is performed along the ridgeline of the corner of the mounting surface of the wafer holding mechanism. At this time, since the sheet material is interposed between the wafer and the mounting surface, the elasticity of the sheet material The wafer is deformed into an arc shape and cleaved.
[0016]
The invention according to
Usually, at the time of cleavage, separation starts from the scribe groove, but in the above configuration, the stress applying mechanism positively applies bending stress from the scribe groove, thereby further promoting separation from the scribe groove and facilitating cleavage. It is possible to do.
[0017]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
(Overall Configuration of Embodiment)
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 1 is a perspective view showing the overall configuration of a
The
Hereinafter, each configuration will be described in detail.
[0018]
(Base)
The
Here, in the following description, one direction parallel to the upper flat surface of the
[0019]
(Y stage)
As shown in FIG. 1, the
[0020]
(Wafer set stage)
As shown in FIGS. 2 and 3, the
[0021]
The wafer table 21 is a rectangular flat plate having two sides arranged in the X-axis direction and the other two sides arranged in the Y-axis direction.
One
The
The
Then, the
[0022]
Further, the
[0023]
The
[0024]
The
That is, the
Note that an active surface of the laser diode is formed near each upper surface of each end surface of both ends in the X-axis direction of the wafer W. It is necessary to avoid external contact, since even a small damage to this active surface can reduce its reliability. Therefore, the
[0025]
As shown in FIG. 3, the
[0026]
The holding
The
[0027]
The
[0028]
(Separation width setting mechanism)
The separation
[0029]
The
[0030]
The
[0031]
The
[0032]
The tip of the butting
[0033]
(Scribe mechanism)
FIG. 5 is a side view mainly showing a
The
[0034]
The
[0035]
The
When the
The scribing Y-
[0036]
The
A
[0037]
(Breaker mechanism)
FIG. 6A is a plan view of the
The
[0038]
The holding
A
[0039]
Further, in the vicinity of the base end portion of the holding
That is, while the holding
[0040]
The
[0041]
The
When the
In addition, since the wafer W is separated from the scribe groove provided at one end in the Y-axis direction of the wafer W at the time of cleavage, in order to promote this, the tip of the
[0042]
Further, a slit is formed between the
[0043]
The
[0044]
(Operation control means)
The operation control means 100 will be described with reference to FIG. FIG. 7 is a block diagram showing a control system of the
The operation control means 100 receives a
[0045]
The
[0046]
The
[0047]
Further, the operation control means 100 includes a ROM (not shown) in which control programs and control data for executing various functions and operations of the
Further, the operation control means 100 is provided with an
[0048]
(Operation explanation of wafer cleavage device)
The
First, when the main power supply of the
[0049]
Next, the wafer W is set on the
Then, the
[0050]
Next, the
Then, when a start signal is input from the
At this time, the
[0051]
When shifting to the scribe operation, first, the
[0052]
Next, the
[0053]
Next, the
[0054]
After the groove is formed, the
[0055]
When the return state of the
That is, the
[0056]
Further, when the holding
[0057]
Further, as the
In addition, the effect of always making the quality of the cleavage plane and the width of the separated wafer W uniform by the scribe groove can be obtained. At this time, the tip position of the
[0058]
The separated wafer W moves toward the retracted
Then, when the breaker operation is completed, the
Then, the separated wafer W is collected (Step S19). At this time, a picker for collection may be provided to automatically perform collection.
[0059]
Then, after the reset (Step S20), the
Thereafter, when a new cleavage is performed, the operation from step S1 is repeated, and when no cleavage is performed, the process ends.
[0060]
(Effect of wafer cleavage device)
Since the
[0061]
Further, the
Further, since the
Further, since both the scribe operation and the breaker operation are performed on the wafer set
[0062]
(Other)
Although an air cylinder is mainly used as an actuator that performs various operations, the actuator is not limited to this, and a motor, an electromagnetic solenoid, or the like may be used. Also, by using a motor, each parameter may be digitized and automatically input.
In addition, a camera as an imaging unit may be provided to perform positioning and position correction of each unit using image processing.
[0063]
In addition, a known film feeder device for changing the position of the
For setting and unloading of the wafer W, loading and unloading may be automated using a pickup mechanism such as a vacuum nozzle.
[0064]
Further, the
Further, the
[0065]
In the present embodiment, the rod-shaped cutout is performed on the wafer W. However, the present invention is not limited to this. For example, it goes without saying that the
[0066]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, since the cleavage is performed in a state where the sheet material is arranged on both sides of the wafer, the cleaved and separated wafer is received and held by the sheet material. Since it is not necessary to hold the wafer with an adhesive sheet and it is not necessary to remove the adhesive sheet from the adhesive sheet, damage to the cleavage surface of the wafer can be effectively suppressed. Therefore, by suppressing such damage, it is possible to improve the yield of semiconductor chips using a wafer.
[0067]
According to the second aspect of the present invention, since the cleavage is performed in a state in which the sheet material is arranged on both sides of the wafer, the sheet material holds the wafer, and the conventional adhesive sheet is unnecessary, so that the wafer is removed by the peeling operation. Damage to the cleavage plane can be effectively suppressed. Therefore, by suppressing such damage, it is possible to improve the yield of semiconductor chips using a wafer.
Furthermore, it is possible to provide a width in a range in which the flexible sheet material is deformed by bending stress, so that even when the surface where cleavage should originally occur and the direction in which bending occurs do not exactly match, it can be favorably performed. Cleavage can be performed. Therefore, fine positioning of the wafer is not required, and it is possible to effectively reduce cleavage errors and improve the working efficiency.
[0068]
According to the third aspect of the invention, since the wafer is scribed and cleaved while being held by the wafer holding mechanism, the working space can be saved and the apparatus can be downsized. Further, in the case of trial production or small-volume production, by performing a plurality of operations at the same location, operations such as movement and transport of the object to be processed can be omitted, and production can be performed more efficiently.
[0069]
According to the fourth aspect of the present invention, when the cleavage is performed, the position of the sheet material is changed, and the work used in the cleavage work can be shifted to an unused place. Alternatively, even when dust adheres, the next operation can be performed with a new part, and the effects of deterioration and dust can be avoided.
[0070]
According to the fifth aspect of the present invention, by setting the tip of the positioning member to be thin, it is possible to reduce the contact area when positioning the wafer, and to avoid contact with the portion to be protected. Therefore, it is possible to effectively maintain the high flatness of the portion to be protected.
[0071]
In the invention according to claim 6, since the positioning member is separated from the wafer at the time of cleavage, contact between the wafer and the positioning member at the time of cleavage can be avoided, and scratches and damage to the wafer can be effectively avoided. It becomes.
[0072]
According to a seventh aspect of the present invention, when the cleavage is performed along the ridgeline of the corner of the mounting surface of the wafer holding mechanism, the flexible sheet material is provided in a direction in which the wafer is bent, The wafer is also deformed in an arc shape according to the elasticity of the sheet material itself. For this reason, it is possible to provide a width in a range in which deformation occurs, and it is possible to satisfactorily cleave even in a state in which the surface where cleavage should originally occur and the direction in which bending occurs do not exactly match.
[0073]
In the invention according to
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing an overall configuration of a wafer cleavage apparatus according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2A is a plan view of the wafer setting stage disclosed in FIG. 1 with a part thereof omitted, and FIG. 2B is a front view of the wafer setting stage with a part omitted.
FIG. 3A is a plan view in which a wafer holding mechanism is added to the wafer setting stage disclosed in FIG. 2, and FIG. 3B is viewed from an arrow S direction in FIG. 3A. 2 shows a wafer set stage that has been set.
FIG. 4 (A) is a partially omitted plan view of the separation width setting mechanism disclosed in FIG. 1, and FIG. 4 (B) is a front view thereof.
FIG. 5 is a view of the scribe mechanism disclosed in FIG. 1 as viewed from the X-axis direction.
6 (A) is a plan view of the breaker mechanism disclosed in FIG. 1, and FIG. 6 (B) is a front view thereof.
FIG. 7 is a block diagram showing a control system of the wafer cleavage device.
FIGS. 8A and 8B are explanatory views showing various operations of the wafer cleavage apparatus. FIG. 8A shows a start of a scribe operation, FIG. 8B shows a scribe operation, and FIG. FIG. 8D shows the start of the operation, and FIG.
FIG. 9 is an operation flowchart showing various operations of the wafer cleavage device.
FIG. 10 is a flowchart of the operation following FIG. 9 showing various operations of the wafer cleavage device.
[Explanation of symbols]
10 Wafer cleavage device
20 Wafer set stage (wafer holding mechanism)
21d ridgeline
27 First film sheet (sheet material)
31 Abutment plate (positioning member)
34 Oscillator (evacuation mechanism)
35 Air cylinder (evacuation mechanism)
50 scribe mechanism
60 Breaker mechanism (stress applying mechanism)
69 Second film sheet (sheet material)
W wafer
Claims (8)
片持ち梁状態でウェハを支持すると共に前記曲げ応力を付与する面とその反対側の面の両方に可撓性を備えるシート材を配置し、
前記シート材を介して曲げ応力を付与することを特徴とするウェハの劈開方法。A cleavage method that cleaves the wafer and applies a bending stress to cleave the wafer,
Supporting the wafer in a cantilever state and disposing a sheet material having flexibility on both the surface that applies the bending stress and the surface on the opposite side,
A method of cleaving a wafer, wherein a bending stress is applied through the sheet material.
前記ウェハを載置する載置面を備えると共に当該載置面の外側に一端部を突出させた状態で前記ウェハを保持するウェハ保持機構と、
前記ウェハの突出部位に接触加圧して曲げ応力を付与する応力付与機構とを備え、
前記載置面とウェハとの間と前記応力付与機構とウェハとの間に介在させる可撓性を有するシート材を備えることを特徴とするウェハの劈開装置。A scribing mechanism for scribing the wafer,
A wafer holding mechanism that includes a mounting surface for mounting the wafer and holds the wafer in a state where one end protrudes outside the mounting surface,
A stress applying mechanism for applying a bending stress by contact-pressing the projecting portion of the wafer,
A wafer cleavage device comprising a flexible sheet material interposed between the placement surface and the wafer and between the stress applying mechanism and the wafer.
前記位置決め部材のウェハに当接する先端部の厚さが前記ウェハの厚さよりも薄くしたことを特徴とする請求項2,3又は4記載のウェハの劈開装置。A positioning member that performs positioning by contacting any one end of the wafer in a direction in which the wafer held by the wafer holding mechanism protrudes;
5. The wafer cleaving apparatus according to claim 2, wherein a thickness of a tip portion of the positioning member abutting on the wafer is smaller than a thickness of the wafer.
前記応力付与機構は、前記角部の稜線に沿って前記ウェハに曲げ応力を付与することを特徴とする請求項2から6のいずれか一に記載のウェハの劈開装置。A corner portion is provided at an end portion of the mounting surface of the wafer holding mechanism on a wafer protruding side,
The wafer cleaving device according to claim 2, wherein the stress applying mechanism applies a bending stress to the wafer along a ridgeline of the corner.
前記応力付与機構は、前記ウェハに対して、前記スクライブ溝が形成される側の端部を他方の端部よりも先に曲げ応力を付与することを特徴とする請求項2から7のいずれか一に記載のウェハの劈開装置。The scribe mechanism forms a scribe groove at one end in a direction in which a cleavage plane of the wafer is formed,
8. The stress applying mechanism according to claim 2, wherein an end on the side where the scribe groove is formed is applied to the wafer with a bending stress prior to the other end. 9. A device for cleaving a wafer according to claim 1.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003132917A JP2004335930A (en) | 2003-05-12 | 2003-05-12 | Method and device for cleaving wafer |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003132917A JP2004335930A (en) | 2003-05-12 | 2003-05-12 | Method and device for cleaving wafer |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004335930A true JP2004335930A (en) | 2004-11-25 |
Family
ID=33507613
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003132917A Pending JP2004335930A (en) | 2003-05-12 | 2003-05-12 | Method and device for cleaving wafer |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004335930A (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220071229A (en) * | 2019-09-27 | 2022-05-31 | 글로벌웨이퍼스 씨오., 엘티디. | Cleave system having a spring member for cleaving a semiconductor structure and method for cleaving such structure |
-
2003
- 2003-05-12 JP JP2003132917A patent/JP2004335930A/en active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220071229A (en) * | 2019-09-27 | 2022-05-31 | 글로벌웨이퍼스 씨오., 엘티디. | Cleave system having a spring member for cleaving a semiconductor structure and method for cleaving such structure |
US11538698B2 (en) * | 2019-09-27 | 2022-12-27 | Globalwafers Co., Ltd. | Cleave systems having spring members for cleaving a semiconductor structure and methods for cleaving such structures |
KR102710431B1 (en) | 2019-09-27 | 2024-09-25 | 글로벌웨이퍼스 씨오., 엘티디. | Cleaving system having spring member for cleaving semiconductor structure and method for cleaving such structure |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI301654B (en) | Method and apparatus for breaking semiconductor wafers | |
KR100855750B1 (en) | Surface protective film peeling method and surface protective film peeling apparatus | |
JP3779237B2 (en) | Substrate cutting method and substrate cutting apparatus | |
KR100624931B1 (en) | Semiconductor wafer dividing method | |
JP4803751B2 (en) | Wafer protective tape peeling device | |
US20070264912A1 (en) | Wafer processing method | |
US20090035879A1 (en) | Laser dicing device and laser dicing method | |
KR101458219B1 (en) | Method for cutting protective tape of semiconductor wafer and protective tape cutting device | |
JP2014083821A (en) | Method and apparatus for segmenting brittle material substrate | |
JP2006229179A (en) | Cutting method of substrate and device therefor | |
JP2008004712A (en) | Method and device for peeling protective tape | |
JP2001085360A (en) | Pasting method for electronic part and formation method for ditching on adhesive tape | |
WO2007109116A2 (en) | Street smart wafer breaking mechanism | |
JP4199471B2 (en) | Semiconductor wafer processing apparatus and semiconductor wafer processing method | |
JP4210981B2 (en) | Cleaving device and cleavage method | |
JPH10163276A (en) | Thermocompression bonding device for work | |
JP2004335930A (en) | Method and device for cleaving wafer | |
JP5161926B2 (en) | Cutting device | |
TW411309B (en) | Apparatus and method for automatically separating a silicon chip from a film strip, and apparatus and method of separating chip scale packages from a multi-layered film strip. | |
KR20160029677A (en) | Method and apparatus for separating protective tape | |
JP4051422B2 (en) | Substrate cutting method and substrate cutting apparatus | |
JP5161925B2 (en) | Cutting device | |
JP4767643B2 (en) | Tape polishing equipment | |
JP2007047286A (en) | Device and method for sticking anisotropic conductive film | |
CN220509974U (en) | Wafer film removing device |