JP2004335930A - Method and device for cleaving wafer - Google Patents

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Toshiaki Takahara
敏明 高原
Tsukasa Tauchi
司 田内
Masao Nakamura
征夫 中村
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Juki Corp
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Juki Corp
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To satisfactorily perform a cleavage in a manufacturing process in which a compound semiconductor wafer is chipped. <P>SOLUTION: A wafer cleaning device comprises a scribing mechanism 50 for scribing the wafer W; a wafer retention mechanism 20 that has a placement surface for placing the wafer W and retains the wafer W while one end projects outside the placement surface; a stress application mechanism 60 coming into contact with the projection site of the wafer W for pressing to apply bending stress; and flexible sheet materials 27 and 69 interposed between the placement surface and the wafer W, and between the stress application mechanism 60 and the wafer W, respectively. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェハをチップに分割する方法について、特に、化合物半導体の劈開加工に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からレーザダイオード等に用いる化合物半導体ウェハをチップ化する製造過程にあっては、ダイシングではなく、劈開という手法が採られていた。この劈開とは、ウェハの平面にスクライブ溝を形成し、曲げ応力を加えることで割断する方法であり、その割断面は高い平面度が得られることから半導体レーザ等の光反射面に使用されている。
上記劈開によるチップ化製造過程では、ウェハの一平面に粘着フィルムを貼り付けて、スクライブ溝を形成した後に劈開し、その後、紫外線照射により粘着フィルムの粘着材を硬化させると共に粘着性を低下させ、分断されたチップを剥がし採るということが一般的に行われていた(特許文献1参照)。
また、上記の一連のチップ化製造工程を自動化し、連続的に劈開を行うことで作業の高効率化を図る装置が特許文献2に開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−217969号公報
【特許文献2】
特開平11−284277号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に記載の従来例では、粘着フィルムに紫外線照射を行ってもその粘着力が完全になくなるわけではないので、フィルムを介してウェハに針状体又は凸状体によりウェハとフィルムとの間に隙間を物理的に形成する必要があった。しかしながら、その場合、ウェハに変形を生じるおそれがあり、化合物半導体に用いる薄くもろい材質にはその特性を悪化させ阻害するおそれがあった。
また、フィルムから剥がし取る際に、端面同士が接触し、レーザダイオード等において重要な機能を有する劈開端面における活性面を損傷するおそれがあり、これがチップの歩留まりを阻害する原因となっていた。
また、特許文献2に記載の従来例は、上記不都合を有すると共に、その装置は、大量生産の効率を追求するもののため、装置の大型化等も生じ、少量生産や実験試作には使用に適さないという不都合があった。
【0005】
本発明は、良好に劈開を行うことをその目的とする。
また、少量生産にも好適な劈開装置を提供することをその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、ウェハにスクライブを行うと共に曲げ応力を付与して劈開を行う劈開方法であって、片持ち梁状態でウェハを支持すると共に曲げ応力を付与する面とその反対側の面の両方に可撓性を備えるシート材を配置し、シート材を介して曲げ応力を付与する、という構成を採っている。
【0007】
上記構成では、片持ち梁上に支持されたウェハの自由端側に曲げ応力を付与し、その際に、ウェハの両面にシート材を配置する。このように、ウェハの両面側にはシート材が存在するので、劈開を生じ分離されたウェハは、シート材に受け止められて保持されるため、粘着シートにより保持する必要がなく、また、粘着シートから引きはがす作業を必要としないことから、ウェハの劈開面に損傷も生じない。
【0008】
請求項2記載の発明は、ウェハにスクライブを行うスクライブ機構と、ウェハを載置する載置面を備えると共に当該載置面の外側に一端部を突出させた状態でウェハを保持するウェハ保持機構と、ウェハの突出部位に接触加圧して曲げ応力を付与する応力付与機構とを備え、載置面とウェハとの間と応力付与機構とウェハとの間に介在させる可撓性を有するシート材を備える、という構成を採っている。
【0009】
上記構成では、スクライブ機構によりウェハにスクライブ溝が形成される。スクライブ溝とは、劈開を行う面に沿って劈開を促すために予め形成する溝のことをいう。そして、スクライブ溝の後にウェハ保持機構によりウェハは保持される。なお、ウェハの保持はスクライブ溝の形成より先に行っても良い。
ウェハは、ウェハ保持機構によりその載置面の外側に一端部を突出させた状態で片持ち梁状に保持され、かかる突出部位が劈開により分離される。即ち、ウェハの突出部位に曲げ応力の付与が行われる。
このとき、ウェハの両面側にはシート材が存在するので、劈開を生じ分離されたウェハは、シート材に受け止められて保持される。このため、粘着シートにより保持する必要がなく、また、粘着シートから引きはがす作業を必要としないことから、ウェハの劈開面に損傷も生じない。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明と同様の構成を備えると共に、スクライブ機構は、ウェハ保持機構に保持されたウェハに対してスクライブを行う、という構成を採っている。
上記構成では、請求項2記載の発明と同様の動作が行われると共に、ウェハ保持機構に保持された状態でウェハに対するスクライブと劈開が行われる。このため、作業空間の省スペース化が図られる。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載の発明と同様の構成を備えると共に、シート材は、ウェハとの接触面が非粘着性及び非接着性であり、ウェハとの接触位置を変更可能に設けられている、という構成を採っている。
上記構成では、請求項2又は3記載の発明と同様の作用を奏すると共に、劈開が行われると、シート材の位置を替えて、劈開作業時に使用された箇所をまだ未使用の箇所にずらせる作業を行うことができる。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項2,3又は4記載の発明と同様の構成を備えると共に、ウェハ保持機構に保持されたウェハの突出する方向における当該ウェハのいずれかの端部に当接して位置決めを行う位置決め部材を備え、位置決め部材のウェハに当接する先端部の厚さがウェハの厚さよりも薄くする、という構成を採っている。
【0013】
ウェハの劈開面はその用途にもよるが、劈開面の一部について高い平面度が要求される。このため、かかる部位については接触による傷や損傷の発生は防止する必要があるが、上記位置決め部材にあっては、その先端厚さがウェハよりも薄く設定されているので,ウェハの位置決めの際に接触面積の低減を図り、保護すべき部分との接触を回避することができる。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項2,3,4又は5記載の発明と同様の構成を備えると共に、ウェハ保持機構に保持されたウェハの突出する方向における端部に当接して位置決めを行う位置決め部材を、応力付与機構による曲げ応力付与時にウェハから離間させる退避機構を備える、という構成を採っている。
上記構成により、劈開時においてウェハと位置決め部材との接触を回避することができる。
【0015】
請求項7記載の発明は、請求項2,3,4,5又は6記載の発明と同様の構成を備えると共に、ウェハ保持機構の載置面のウェハ突出側端部に角部を設け、応力付与機構は、角部の稜線に沿ってウェハに曲げ応力を付与する、という構成を採っている。
上記構成では、ウェハ保持機構の載置面の角部の稜線に沿って劈開が行われるこのとき、ウェハと載置面との間にはシート材が介在しているので、シート材の弾性によりウェハは円弧状に変形して劈開が行われる。
【0016】
請求項8記載の発明は、請求項2から7のいずれか一に記載の発明と同様の構成を備えると共に、スクライブ機構は、ウェハの劈開面の形成される方向における一端部側にスクライブ溝を形成すると共に、応力付与機構は、ウェハに対して、スクライブ溝が形成される側の端部を他方の端部よりも先に曲げ応力を付与する、という構成を採っている。
通常、劈開時にはスクライブ溝から分離が開始されるが、上記構成では応力付与機構が積極的にスクライブ溝から曲げ応力を付与することで、当該スクライブ溝からの分離をより促進し、劈開を円滑に行うことを可能としている。
【0017】
【発明の実施の形態】
(実施の形態の全体構成)
以下、本発明の実施形態について図1乃至図10に基づいて説明する。図1は本実施形態たるウェハ劈開装置10の全体構成を示す斜視図である。
ウェハ劈開装置10は、各構成がその上面に設けられた基台11と、劈開の対象となるウェハWが配置されるウェハセットステージ20と、ウェハセットステージ20に配置されたウェハWの劈開により分離される先端部を位置決めする分離幅設定機構30と、ウェハセットステージ20を後述するY軸方向に沿って移動位置決めするYステージ40と、基台11に配置されたウェハWにスクライブを行うスクライブ機構50と、Yステージ40に配置されたウェハWに劈開を行うブレーカ機構60と、上記各構成の動作制御を行う動作制御手段100とを備えている。
以下、各構成について詳説する。
【0018】
(基台)
基台11は、その上面が一様な平坦面で形成されており、当該平坦面上にウェハ劈開装置10の各構成が直接的に又は間接的に固定装備されている。
ここで、以下の説明において、基台11の上部平坦面に平行な一の方向をX軸方向とし、同平坦面に平行でX軸方向に直交する方向をY軸方向とする。
【0019】
(Yステージ)
Yステージ40は、図1に示すように、ウェハセットステージ20と分離幅設定機構30とブレーカ機構60とが設置されるステージ板41と、基台11の上面と平行となる状態でステージ板41をY軸方向に移動可能に支持するスライドテーブル42と、このスライドテーブル42のY軸方向の移動位置決め動作を手動入力するマイクロメータ式の調節器43と、ステージ板41の上面に立設されると共にウェハセットステージ20を支持するウェハセット台44とを備えている。
【0020】
(ウェハセットステージ)
ウェハセットステージ20は、図2,3に示すように、ウェハセット台44上で基台11と平行に支持されたウェハ台21と、ウェハ台21上に載置されたウェハWの劈開が行われる端部と反対側の端部を位置決めする押し板23と、ウェハ台21に立設状態で設けられた側壁21bにX軸方向に沿った状態で螺合すると共に押し板23を保持するネジ軸24と、このネジ軸24に回転操作を加えてX軸方向に移動せしめるノブ25と、押し板23にウェハW側への押圧力を付与する押圧ばね26と、ウェハ台21の上面に布かれウェハWとウェハ台21との間に介在せしめる第一のフィルムシート27と、ウェハ台21上のウェハWを上方から加圧して保持するウェハ押さえ機構28(図3(B)参照)とを備えている。
【0021】
ウェハ台21は、二辺がX軸方向に、他の二辺がY軸方向に沿って配設された長方形状の平板である。そして、Y軸方向における両端部とX軸方向における一端部にはそれぞれ側壁部21a,21b,21cが立設されている。
X軸方向に沿った一方の側壁21aは、ウェハWのY軸方向における一方の端部と当接し、当該ウェハWをY軸方向について位置決めする機能を有している。
X軸方向に沿った他方の側壁21cは、ウェハWのY軸方向における他方の端部を押圧してもう一方の側壁21aとの間にで挟持状態を保持する押圧板22を挿入するスリットが設けられている。これにより、ウェハWのY軸方向における位置決めを確実に行わせることができる。
Y軸方向に沿った側壁21bは、X軸方向に沿って貫通したネジ穴により前述したネジ軸24を支持すると共に、その下部にX軸方向に沿って貫通したスリットが形成されている。このスリットは、ウェハ台21の上面に布かれた第一のフィルムシート27を挿通するためのものである。
そして、第一のフィルムシート27は、側壁21bに設けられたスリットに挿通された状態でウェハ台21上面に布かれることにより、当該第一のフィルムシート27をX軸方向に沿って移動可能としている。
【0022】
さらに、ウェハ台21は、X軸方向における他端部だけが側壁が設けられておらず、かかる端部からウェハWの繰り出しを行うと共にその繰り出し量に応じた幅でウェハWの一端部が劈開により分離される。この繰り出し量が半導体レーザチップのキャビティ長となる。そして、劈開を行うために、ウェハ台21のウェハWの繰り出し端部は、Y軸方向に沿った垂直端面が形成されており、この垂直端面とウェハWを載置する上面との境界となるY軸方向に沿った稜線(エッジ)21dと後述するブレーカ機構60による上方からの加圧とによりY軸方向に沿って劈開が行われる。
【0023】
第一のフィルムシート27は、可撓性或いは弾性を備えたシート材である。また、この第一のフィルムシート27は、ウェハ台21の両側壁21a,21cの間隔よりも狭い幅の帯状を呈している。その材質としては、劈開により分離されたウェハWの保護のために少なくともウェハWよりも柔らかい素材が望ましい。例えば、樹脂系材料が好適である。
【0024】
押し板23とネジ軸24とノブ25と押圧ばね26とは、後述する分離幅設定機構30の突き当て板31にウェハWの繰り出し側端部を押圧接触せしめてX軸方向に位置決めするための構成である。
即ち、押し板23は、ネジ軸24の先端部に押圧ばね26を介して設けられ、このネジ軸24はノブ25の回転操作によりX軸方向に移動する。従って、ノブ25の回転操作により押し板23をウェハWに当接させ、さらに移動させることで押圧ばね26が圧縮され、その移動量に応じてウェハWに繰り出し方向への加圧力が付与される。これにより、ウェハWの繰り出し側端部は、突き当て板31の先端部に当接し、突き当て板31と押し板23との間でウェハWは挟持状態となり、X軸方向における適正な位置にウェハWは位置決めされる。
なお、ウェハWのX軸方向における両端部の各端面にはその上側平面近傍にレーザダイオードにおける活性面が形成される。この活性面には、わずかな損傷をも信頼性の低下となりうるため、外部からの接触を回避する必要がある。従って、押し板23は、その平板形状を略U字状としてその接触面積を低減すると共に、押し板23の先端部は、ウェハWよりも薄く設定されている。そして、ウェハWの端面下部にのみ接触する構造となっている。押し板23の先端部の厚さの一例としては、ウェハWの厚さ150[μm]に対して押し板23の先端部厚さを100[μm]に設定する。無論より薄くしても良い。
【0025】
ウェハ押さえ機構28は、図3に示すように、Y軸方向に沿ってウェハ台21に回転自在に支持された支軸46と、この支軸46の一端部に固定連結され,回動を行う押さえアーム45と、押さえアーム45によるウェハWの押さえ方向と退避方向との双方への回動力を付与する引張ばね48と、支軸46の他端部に固定連結され,当該支軸46を介して押さえアーム45に対して押さえ方向と退避方向への回動力を入力するノブ47と、押さえアーム45を退避状態でロックするエアシリンダ49とを備えている。
【0026】
押さえアーム45は、その回動端部に押さえ部材45aが設けられ、押さえ方向の回動によりこの押さえ部材45aがウェハWの上面から加圧し、ウェハWを所定位置に保持する。このときの加圧力は引張ばね48により付勢される。
引張ばね48は、押さえアーム45に設けられたばね掛け39と連結され、押さえアーム45押さえ状態(図3(B)における実線状態:押さえアーム45が水平方向に沿った状態)と退避状態(図3(B)における点線状態:押さえアーム45が垂直方向に沿った状態)との中間位置で各状態への回動を付勢する弾性力を付与する状態が切り替わるようにばね掛け39に係合している。従って、ノブ47により中間位置よりも押さえ状態側に押さえアーム45を回動させると、引張ばね48の弾性力により押さえアーム45は押さえ方向に回動力が付勢され、逆に、ノブ47により中間位置よりも退避状態側に押さえアーム45を回動させると、引張ばね48の弾性力により押さえアーム45は退避方向に回動力が付勢される。
【0027】
エアシリンダ49は、動作制御手段100の制御により作動する。このエアシリンダ49は、作動時において突出するその可動部が、押さえ状態にある押さえアーム45の押圧端部とは反対側の端部に当接するように配置される。そして、押さえアーム45に対して退避方向の回動を強制すると共に退避状態から押圧状態への回動を規制する。
【0028】
(分離幅設定機構)
分離幅設定機構30は、ウェハ台21上のウェハWが所定量繰り出された状態でその繰り出し側端部と当接する突き当て板31と、この突き当て板31を保持すると共にY軸方向を中心に揺動自在に支持された揺動体34と、突き当て板31の当接先端部がウェハ台21の上面高さよりも下方に退避する方向に揺動体34に対する揺動力を付与するエアシリンダ35と、突き当て板31のX軸方向における粗位置決めを行う第一のXステージ32と、突き当て板31のX軸方向における微細位置決めを行う第二のXステージ33とを備えている。
【0029】
上記第二のXステージ33は、突き当て板31と揺動体34とエアシリンダ35とを載置保持すると共にX軸方向の移動位置決め動作を手動入力するマイクロメータ式の調節器を備えている。即ち、この調節器の手動入力操作により、揺動体34に支持された突き当て板31の先端位置が、目標量繰り出されたウェハWの先端面と当接するように位置決めされる。なお、第二のXステージ33の調節器はその入力操作量に対するX軸方向への移動量が第一のXステージ32よりも小さく設定されており、当該第一のXステージ32よりも微細な位置決めを行うことを可能としている。
【0030】
第一のXステージ32は、Yステージ40のステージ板41上に設けられており、第二のXステージ33を載置保持すると共にX軸方向の移動位置決め動作を手動入力するマイクロメータ式の調節器を備えている。即ち、この調節器の手動入力操作により、第二のXステージ33を介して突き当て板31の先端位置の微細位置決めを行う。
【0031】
揺動体34は、第二のXステージ33上においてY軸方向に沿った支軸により揺動可能に支持されており、その下部に突き当て板31を保持している。さらに、この揺動体34は、エアシリンダ35の可動部の先端部と当接する当接部を備えると共に当該当接方向への揺動を付勢する図示しないばねを備えている。また、揺動体34はその当接部が、可動部が退避状態にあるエアシリンダ35の先端部に当接している状態にあっては、突き当て板31が水平状態となると共にその先端部の下面高さがウェハ台21上面高さと等しい高さとなり、突き当て板31の先端部がウェハWの繰り出し側端部の先端面と当接可能となる。そして、かかる状態からエアシリンダ35の可動部が突出すると、揺動体34は揺動され、これに伴って、突き当て板31の先端部がウェハ台21の上面高さよりも低位置に退避する。
【0032】
なお、突き当て板31の先端部は、ウェハWよりも薄くなるように、例えばくさび状に形成されている。そして、ウェハWの端面下部にのみ接触する構造となっている。押し板23の先端部の厚さの一例としては、ウェハWの厚さ150[μm]に対して押し板23の先端部厚さを100[μm]に設定する。無論より薄くしても良い。これにより、少なくともウェハWの劈開面の活性層の保護を図ることができる。
【0033】
(スクライブ機構)
図5はウェハ劈開装置10のスクライブ機構50を主に示す側面図である。
スクライブ機構50は、ウェハWの上面に溝を形成するスクライバ53と、このスクライバ53を先端部で支持するX軸方向を中心として揺動自在に支持されたスクライブアーム54と、スクライブアーム54の揺動力を付与するエアシリンダ55と、これらの各構成53,54,55を載置保持すると共にスクライブを行うためにスクライバ53をY軸方向に所定距離だけ移動させるスクライブ用Yステージ52と、基台11上に設けられ,スクライブ用Yステージ52をY軸方向に沿ってウェハセットステージ20側に移動し或いは退避させるメインYステージ51とを備えている。
【0034】
メインYステージ51は、ウェハセットステージ20に対してY軸方向に隣接する位置に配置されている。そして、メインYステージ51は、上部にステージ板を備え、当該ステージ板上にスクライブ用Yステージ52を載置している。また、ステージ板は、エアシリンダにより移動と退避を行う。このエアシリンダは、ステージ板をウェハセットステージ20側に送出し、或いは退避させる。そして、送出時にあっては、スクライブアーム54の先端にあるスクライバ53がウェハ台21上のウェハWの上方となる位置までスクライブ用Yステージ52を移動させ、退避時にあっては、劈開作業の妨げとならないように、スクライブアーム54がウェハ台21の上方から完全に退避する位置まで移動させるように、移動範囲が設定されている。
【0035】
スクライブ用Yステージ52は、上部にステージ板を備え、当該ステージ板上にスクライバ53とスクライブアーム54とエアシリンダ55とを載置している。また、ステージ板は、エアシリンダにより移動を行う。このエアシリンダは、ステージ板をY軸方向に沿って移動させる。
前述したメインYステージ51の送出時にあっては、スクライブアーム54の先端にあるスクライバ53がウェハ台21上のウェハWのY軸方向おけるスクライブ機構50寄りの一端部近傍の上方となる位置にスクライブ用Yステージ52を移動させる。スクライブ用Yステージ52は、ウェハセットステージ20側に押し出す方向にスクライバ53を移動させ、スクライブを実行する。
スクライブ用Yステージ52は、スクライブの際の溝形成距離を設定するためのマイクロメータ式の微動調節器56を備えている。この微動調節器56は、操作ダイヤルの回転量に応じてスクライブ時のステージ板の移動量を図5における距離dの範囲に規制する。つまり、距離dと同じ長さのスクライブ溝がウェハWに形成されることとなる。
【0036】
スクライブアーム54は、Y軸方向に沿って配設されると共にその長手方向中間位置においてX軸方向を中心に揺動自在に支持されている。そして、スクライブアーム54のウェハセットステージ20側の一端部には、スクライバ53が下方に向けられた状態で装備されており、他端部にはその上方からエアシリンダ55の可動部が当接している。エアシリンダ55は、図5の状態からその可動部が上方に後退することを可能としている。一方、スクライブアーム54は、スクライバ53を備える端部が重量が重く設定されており(例えば先端荷重10[gf](9.8[mN]))、これにより、エアシリンダ55の可動部が上方に後退することにより、スクライバ53がウェハWの上面に突き刺さることとなる。そして、前述したスクライブ用Yステージ52の作動によりウェハWの上面にスクライブ溝が形成される。なお、スクライバ53の素材としては、例えばダイヤモンドスクライバ等が使用される。
なお、スクライブアーム54のエアシリンダ55側の端部には荷重調節ネジ54aが設けられており、この荷重調節ネジ54aの回転操作によりスクライバ53側に生じる荷重量を調節することができる。
【0037】
(ブレーカ機構)
図6(A)はブレーカ機構60の平面図、図6(B)は正面図を示す。
ブレーカ機構60は、劈開時にウェハ台21上のウェハWを上方から押さえつけるウェハ押さえ部65を備えるコ字状の押さえアーム64と、ウェハWに劈開を促す応力を付与するプッシャー61を備えるブレーカプレート62と、ステージ板41上においてブレーカプレート62及び押さえアーム64をY軸方向を中心として揺動自在に支持する揺動支持部63と、ブレーカプレート62に揺動動作を付与するエアシリンダ67と、プッシャー61及びウェハ押さえ部65の先端部を覆う第二のフィルムシート69とを備えている。
【0038】
押さえアーム64は、コ字状形状の開口側となる端部において、ブレーカプレート62と同じ支軸により揺動自在に支持されている。また、押さえアーム64の揺動端部側には、平板状のウェハ押さえ部65が設けられている。このウェハ押さえ部65は、ウェハW側の先端部がY軸方向と平行となるように押さえアーム64に保持されている。そして、ウェハ押さえ部65は、Y軸方向における幅がウェハWよりも広く設定され、劈開時には押さえアーム64の揺動によりその先端面がウェハWの上面に当接する。この押さえ部材65は、ウェハ台21の上面であってウェハ繰り出し側端部の最も先端位置に当接する。
また、ウェハ押さえ部65の平面上には第二のフィルムシート69を挿通させるガイド枠66が設けられている。即ち、このガイド枠66とウェハ押さえ部65との間には隙間が設けられ、当該隙間を第二のフィルムシート69が挿通される。
【0039】
さらに、押さえアーム64の基端部近傍には、ウェハW側に揺動を付勢する引張ばね68と、ブレーカプレート62に対して先行する揺動角度が所定値以上とならないように規制する規制軸70とが設けられている。
即ち、押さえアーム64は、引張ばね68により常時ウェハW側への揺動が付勢される一方で、規制軸70がブレーカプレート62の上面と当接することで当該ブレーカプレート62に対する先行揺動角度が一定以上とならなうように規制されている。
【0040】
ブレーカプレート62は、押さえアーム64のコ字状形状の内側に位置しており、その揺動端部にはウェハW側に向けてくさび状のプッシャー61が設けられている。このプッシャー61は、ウェハW側の先端部がY軸方向と平行となるようにブレーカプレート62に保持されている。そして、プッシャー61は、Y軸方向における幅がウェハWよりも広く設定され、劈開時にはブレーカプレート62の揺動によりその先端面がウェハWの上面に当接する。さらに、このプッシャー61は、ウェハ台21の稜線21dのほぼ真上であって若干ウェハ繰り出し側寄りの位置においてウェハWの上面に当接するように、ブレーカプレート62に保持されている。即ち、プッシャー61とウェハ押さえ部65とは、稜線21dを境界として互いに隣接した状態でウェハWの上面に当接する。
【0041】
また、ブレーカプレート62はその基端部側においてエアシリンダ67の可動部の先端部と連結されており、当該可動部が突出動作を行うことにより、ブレーカプレート62はウェハW側への揺動力を付与されることとなる。なお、エアシリンダ67の基端部はステージ板41上においてY軸方向を中心として揺動可能に支持されており、ブレーカプレート62の揺動に対して追従することが可能となっている。
なお、ブレーカプレート62がウェハW側に揺動すると、規制軸70を介して当接する押さえアーム64も同様に揺動することとなる。このとき、ウェハ押さえ部65がプッシャー61に先行してウェハWの上面に到達するように規制軸70の位置は設定されている。
なお、ウェハWはその劈開時において、当該ウェハWのY軸方向一端部に設けられたスクライブ溝から分離して行われることから、これを促すために、プッシャー61の先端部に、スクライブ溝側となる端部が先にウェハWに当接するように傾斜を設けても良い。
【0042】
また、ブレーカプレート62とプッシャー61との間にはY軸方向に沿ってスリットが形成されている。このスリットは、第二のフィルムシート69を挿通させるためのものである。即ち、第二のフィルムシート69は、前述したウェハ押さえ部65に設けられたガイド枠66に挿通されると共にウェハ押さえ部65及びプッシャー61の先端部を覆い、さらに、スリットに挿通された状態で装備されることとなる。そして、かかる状態で装備することにより、第二のフィルムシート69は、ガイド枠66及びスリットに挿通される方向に沿って位置を移動させることができ、ウェハWとの当接位置を変えることが可能となっている。
【0043】
第二のフィルムシート69は、可撓性或いは弾性を備えたシート材である。また、この第二のフィルムシート69は、少なくともウェハWのY軸方向幅よりも広い幅の帯状を呈している。その材質としては、ウェハWの保護のために少なくともウェハWよりも柔らかい素材が望ましい。例えば、樹脂系材料が好適である。
【0044】
(動作制御手段)
動作制御手段100について図7により説明する。図7はウェハ劈開装置10の制御系を示すブロック図である。
動作制御手段100は、各エアシリンダに対応するソレノイドバルブ121〜126の動作制御を行うためのソレノイドバルブドライバ103と、後述する各種センサ111〜115からの検出信号を受信すると共にデジタル信号に変換するセンサインタフェイス102とを備えている。
【0045】
ソレノイドバルブ121はメインYステージ51を駆動するエアシリンダの作動を行い、ソレノイドバルブ122はスクライバ53の昇降を行うエアシリンダ55の作動を行い、ソレノイドバルブ123はスクライブ用Yステージ52を駆動するエアシリンダの作動を行い、ソレノイドバルブ124はブレーカ機構60のブレーカ動作を行うためのエアシリンダ67の作動を行い、ソレノイドバルブ125は突き当て板31の退避と復帰を行うエアシリンダ35の作動を行い、ソレノイドバルブ126はウェハWの押さえアーム45の揺動を規制するエアシリンダ49の作動を行う。
【0046】
センサ111はウェハWの押さえアーム45が退避状態から押さえ状態に移行したことを検出するセンサであり、センサ112はスクライブ動作においてメインYステージ51がウェハセットステージ20側に目標位置まで移動したことを検出するセンサであり、センサ113はスクライブ動作においてスクライバ53が目標下降位置まで下降したことを検出するセンサであり、センサ114はメインYステージ51が規定の退避位置まで退避移動したことを検出するセンサであり、センサ115はブレーカ動作において押さえアーム64の揺動位置から突き当て板31を退避させるタイミングを決定するセンサである。
【0047】
さらに、動作制御手段100は、ウェハ劈開装置10の後述する各種機能,動作を実行させる制御プログラム,制御データが書き込まれているROM(図示略)と、各センサの検出により制御プログラムに従って各エアシリンダの動作切替を行う電磁バルブ等の各部の動作を集中制御するCPU101と、CPU101の処理データ等の各種データをワークエリアに格納するRAM(図示略)とを備えている。
さらに、動作制御手段100には、各種動作の開始を入力するスタートボタン等が設けられた入力パネル104と、動作状態を表示する表示部105が併設されている。
【0048】
(ウェハ劈開装置の動作説明)
上記構成からなるウェハ劈開装置10について、図8,9,10に基づいて説明する。図8はウェハ劈開装置10の動作説明図であり、図9,10はウェハ劈開装置の動作を示すフローチャートである。
まず、装置10の主電源がONになると、CPU101はイニシャライズされ、各センサ111〜115によりセンサインタフェイス102を介して各部の状態を判断し、各ソレノイドバルブドライバ103を介して各シリンダを初期位置に合わせる(ステップS1)。
【0049】
次に、ウェハWをウェハセットステージ20のウェハ台21に第一のフィルムシート27を介してセットする。このとき、側壁21aと押圧板22によりウェハWを挟持するようにY軸方向について位置決めを行う。
そして、突き当て板31を、ウェハWから所定の幅で劈開が行われるようにX軸方向における位置決めを行う。即ち、第一のXステージ32により粗位置決めを行い、第二のXステージ33とにより微細な位置決めを行う。そして、ウェハWと突き当て板31とを良好に当接させるために、ノブ25の操作により押し板23をウェハWに当接させる。このとき、押し板23による加圧力が一定となるようにインジケータを設けても良い。また、ウェハWが円形のものの場合には、オリジナルフラット面に当接させても良い。また、ウェハ台21の上方のスペースが空いているので、ウェハWを実体顕微鏡やカメラにより上方から観察しても良い。さらに、ウェハ台21のへのセットについては、ウェハのパターンに合わせてセットすることも可能である(ステップS2)。
【0050】
次に、ノブ47を操作してウェハWに対して押さえアーム45により押圧保持を行う(ステップS3)。これにより、ウェハWはウェハ台21の載置面上に保持される。
そして、入力パネル104からスタートボタンにより開始信号の入力を受けると、まずスクライブ動作に移行する(ステップS4)。
またこのとき、押さえアーム45は、センサ111から離間し、押さえアーム45によりウェハWの押さえが行われていることがCPU101により確認され、押さえアーム45の離間状態が認識されない場合には、ステップS3に戻り、ウェハ押さえが行われるまで、スクライブ動作に移行しない(ステップS5)。
【0051】
スクライブ動作に移行すると、まず、CPU101により、ソレノイドバルブ121が制御され、スクライブ機構50のメインYステージ51のエアシリンダがスクライブ用Yステージ52をウェハセットステージ20側に駆動する(ステップS6)。その停止位置は、スクライバ53がウェハWのスクライブ開始位置となるように、予めメインYステージ51の調節機構57により調節されており、その移動距離まで移動したことは、センサ112により検出される。(ステップS7:図8(A)の状態)。
【0052】
次に、CPU101により、ソレノイドバルブ122が制御され、スクライブ機構50のエアシリンダ55が作動し、スクライブアーム54のスクライバ53側の端部が揺動により下降する(ステップS8)。スクライバ53の下降はセンサ113により検出される(ステップS9)。これにより、スクライバ53は、その先端部がウェハWの所定深さまで侵入する。
【0053】
次いで、CPU101により、ソレノイドバルブ123が制御され、スクライブ機構50のスクライブ用Yステージ52のエアシリンダが、スクライブアーム54及びスクライバ53をY軸方向に沿って移動させる(ステップS10)。その停止位置は、微動調節器56により予め調節されており、その移動距離がスクライブ溝長さとなる。かかる動作により、ウェハWにスクライブ溝が形成される(図8(B)の状態)。
【0054】
溝形成後は、CPU101は、ソレノイドバルブ122によりエアシリンダ55を作動させて、スクライバ53をスクライブアーム54の揺動により上昇させる(ステップS11)。そして、CPU101は、各ソレノイドバルブ121,123を介してスクライブ用Yステージ52とメインYステージ51とを原位置に復帰させる(ステップS12)。
【0055】
センサ114によりメインYステージ51の戻り状態が検出されると、CPU101は、入力パネル104からのブレーカスタートボタンの入力待ちとなり(ステップS14)、入力を検出すると、ウェハに対するブレーカ(曲げ応力の付与)動作を開始する。
即ち、CPU101により、ソレノイドバルブ124が制御され、ブレーカ機構60のエアシリンダ67が、押さえアーム64及びブレーカプレート62をウェハW側に向かって揺動させる(ステップS15)。このとき、ウェハ押さえ部65とプッシャー61はその先端部側が第二のフィルムシート69に覆われた状態にあり、当該シート69を摺動させて未使用部分がウェハ押さえ部65とプッシャー61の先端位置に接した状態となっている。
【0056】
さらに、押さえアーム64及びブレーカプレート62が揺動すると、先行する配置のウェハ押さえ部65の先端部がウェハWの上面に当接し、引張ばね68により適当な加圧力でウェハWの上面を加圧する(図8(C)の状態)。この押さえアーム64による加圧の開始が押さえアーム64の位置によりセンサ115により検出されると(ステップS16)、CPU101は、ソレノイドバルブ125の制御によりエアシリンダ35を作動させ、突き当て板31の先端部が下方に移動する方向に揺動させ退避させる(ステップS17)。そして、このとき、突き当て板31の先端部がウェハWの端面から離間する方向に移動するので、ウェハWの端面との摺動は生じないため、当該ウェハWの先端面は保護される。
【0057】
さらに、ブレーカプレート62の揺動が進行すると、プッシャー61がウェハ上面に当接する。さらに、プッシャー61が押し込まれると、曲げ応力によりウェハWはスクライブ溝からウェハ台21の稜線21dに沿って劈開を生じ、ウェハWの突出部位が分離される(図8(D)の状態)。このとき、ウェハWの下側には第一のフィルムシート27が配設されているので、ウェハ台21の稜線21dにおいて、第一のフィルムシート27の弾性撓みによりウェハWは弧状に変形し、ある曲率に達すると劈開が行われる。
なお、スクライブ溝により劈開面の品質及び分離されたウェハWの幅を常時均一化する効果が得られる。そしてこのとき、プッシャー61の先端位置は、ウェハ台21の稜線21dよりもぎりぎりで手前側(図8右側)を通過するように設定されているが、劈開面の品質及び分離されたウェハWの幅を常時均一化する効果はプッシャー61がウェハWに当接する位置がスクライブ溝に接近させることにより、より向上する。
【0058】
分離されたウェハWは、退避した突き当て板31側に移動して、第一のフィルムシート27及び第二のフィルムシート69の間に保持される。
そして、ブレーカ動作が終了すると、CPU101は、ソレノイドバルブ124によりエアシリンダ67を退避方向に作動させ、押さえアーム64及びブレーカプレート62を起伏方向に揺動させる(ステップS18)。また、第二のフィルムシート69も押さえアーム64及びブレーカプレート62と共に後退するので、分離されたウェハWはフリーとなる。
そして、分離されたウェハWが回収される(ステップS19)。このとき、回収を行うピッカーを設け、自動的に回収を行っても良い。
【0059】
そして、リセット後(ステップS20)、CPU101は、ソレノイドバルブ125を介してエアシリンダ35を作動させ、突き当て板31が元の位置に戻される(ステップS21)。また、ソレノイドバルブ126を介してエアシリンダ49が作動され、押さえアーム45が押さえ解除方向に揺動される(ステップS22)。
その後は新たな劈開を行う場合は、上記ステップS1からの動作が繰り返され、劈開を行わない場合は終了する。
【0060】
(ウェハ劈開装置の効果)
上記ウェハ劈開装置10は、ウェハWの両面側に第一のフィルムシート27と第二のフィルムシート69を配置した状態でブレーカ動作を行うため、分離されたウェハWを各シート材27,69が保持し、粘着シートを不要とすることから引きはがし作業を不要として、作業の容易化を図ることができる。また、引きはがし作業に伴うウェハの劈開面の損傷を効果的に抑制することが可能となると共に、接着剤の剥離のための紫外線照射装置等を不要とし、装置の小型簡易化を図ることができる。
【0061】
さらに、可撓性を有する第一のフィルムシート27が曲げ応力によりウェハWに変形を生じる範囲に幅を持たせることが可能とし、本来劈開を生じるべき面と曲げを生じる方向とが厳密に一致していない状態でも良好に劈開を行うことが可能となる。
また、第二のフィルムシート69を介してウェハ押さえ部65やプッシャー62が当接するので、ウェハWの表面保護を図ることが可能となる。
さらに、スクライブ動作とブレーカ動作とがいずれもウェハセットステージ20上で行われるので、両動作を連続的に行うことができ、作業の迅速化を図ると共に省スペース化による装置の小型化を図ることが可能となる。
【0062】
(その他)
なお、各種の動作を行うアクチュエータとして主にエアシリンダを使用しているが、これに限定するものではなく、モータや電磁ソレノイド等を使用しても良い。また、モータの使用により、各パラメータを数値化して自動入力を行っても良い。
また、撮像手段としてのカメラを設け画像処理を用いて各部の位置決めや位置修正を行っても良い。
【0063】
また、第一のフィルムシート27,第二のフィルムシート69については、一回又は規定回数の作業毎に、その位置変更をするための公知のフィルムフィーダ装置を設けても良い。また、これを動作制御手段80により自動制御しても良い。
また、ウェハWのセット、取り出しについては、バキュームノズル等のピックアップ機構を用いてローディング、アンローディングの自動化を図っても良い。
【0064】
さらに、ウェハ押さえ部65又はプッシャー61については揺動により円弧上の軌跡を描いてブレーカ動作を行う構成となっているが、これらはいずれも直動式の移動によりブレーカ動作を行っても良い。
また、ウェハ押さえ部65とプッシャー61とを個別にアクチュエータにより微細な制御を行い、ウェハ材質等に対するワーク対応性の向上を図る構成としても良い。
【0065】
なお、本実施形態では、ウェハWに対して棒状の切り出しを行っているが、もちろんこれに限定されるものではない。例えば、今回分離された棒状のウェハWをさらに細分化してチップ化する場合の劈開にウェハ劈開装置10を使用しても良いことはいうまでもない。
【0066】
【発明の効果】
請求項1記載の発明は、ウェハの両面側にシート材を配置した状態で劈開が行われるため、劈開を生じ分離されたウェハは、シート材に受け止められて保持されるため、従来のように、粘着シートにより保持する必要がなく、また、粘着シートから引きはがす作業を必要としないことから、ウェハの劈開面の損傷を効果的に抑制することが可能となる。従って、かかる損傷抑制により、ウェハを使用した半導体チップの歩留まりを向上することが可能となる。
【0067】
請求項2記載の発明は、ウェハの両面側にシート材を配置した状態で劈開が行われるため、シート材がウェハを保持し、従来の粘着シートを不要とすることから引きはがし作業によるウェハの劈開面の損傷を効果的に抑制することが可能となる。従って、かかる損傷抑制により、ウェハを使用した半導体チップの歩留まりを向上することが可能となる。
さらに、可撓性を有するシート材が曲げ応力により変形を生じる範囲に幅を持たせることが可能とし、本来劈開を生じるべき面と曲げを生じる方向とが厳密に一致していない状態でも良好に劈開を行うことが可能となる。従って、ウェハの精巧な位置決めを不要とし、劈開のミスを効果的に低減すると共に作業効率の向上を図ることが可能となる。
【0068】
請求項3記載の発明は、ウェハ保持機構に保持された状態でウェハに対するスクライブと劈開が行われるため、作業空間の省スペース化が図られ、装置の小型化を図ることが可能となる。また、試験的生産や少量生産の場合には、同一箇所で複数の作業を行うことにより、処理対象物の移動・搬送等の作業を省略し、より効率的に生産することが可能となる。
【0069】
請求項4記載の発明は、劈開が行われると、シート材の位置を替えて、劈開作業時に使用された箇所をまだ未使用の箇所にずらせる作業を行うことができるので、劈開作業により劣化或いは塵芥の付着を生じた場合であっても、新たな部位により次の作業を行うことができ、劣化や塵芥の影響を回避することが可能となる。
【0070】
請求項5記載の発明は、位置決め部材の先端を薄く設定することで、ウェハの位置決めの際に接触面積の低減を図り、保護すべき部分との接触を回避することが可能となる。従って、保護すべき部分の高い平面度を効果的に維持することが可能となる。
【0071】
請求項6記載の発明は、位置決め部材を劈開時にウェハから離間させるため、劈開時におけるウェハと位置決め部材との接触を回避することができ、ウェハの傷や損傷を効果的に回避することが可能となる。
【0072】
請求項7記載の発明は、ウェハ保持機構の載置面の角部の稜線に沿って劈開が行われる場合に、可撓性を有するシート材がウェハの曲げを生じる方向に設けられることにより、シート材自体の弾性に従ってウェハも円弧状に変形を生じることとなる。このため、変形を生じる範囲に幅を持たせることが可能となり、本来劈開を生じるべき面と曲げを生じる方向とが厳密に一致していない状態でも良好に劈開を行うことが可能となる。
【0073】
請求項8記載の発明は、応力付与機構が積極的にスクライブ溝から曲げ応力を付与するため、当該スクライブ溝からの分離をより促進し、劈開を円滑且つ効率的に粉うことを可能としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施形態たるウェハ劈開装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】図2(A)は図1に開示されたウェハセットステージの一部省略した平面図であり、図2(B)はウェハセットステージの一部省略した正面図である。
【図3】図3(A)は図2に開示されたウェハセットステージにウェハ押さえ機構の図示を加えた平面図であり、図3(B)は図3(A)の矢印S方向から見たウェハセットステージを示す。
【図4】図4(A)は図1に開示された分離幅設定機構の一部省略した平面図であり、図4(B)はその正面図である。
【図5】図1に開示されたスクライブ機構をX軸方向から見た図である。
【図6】図6(A)は図1に開示されたブレーカ機構の平面図であり、図6(B)はその正面図である。
【図7】ウェハ劈開装置の制御系を示すブロック図である。
【図8】ウェハ劈開装置の各種動作を示す動作説明図であり、図8(A)はスクライブ動作の開始を示し、図8(B)はスクライブ動作中を示し、図8(C)はブレーク動作の開始を示し、図8(D)はブレーク動作中を示す。
【図9】ウェハ劈開装置の各種動作を示す動作フローチャートである。
【図10】ウェハ劈開装置の各種動作を示す図9に続く動作のフローチャートである。
【符号の説明】
10 ウェハ劈開装置
20 ウェハセットステージ(ウェハ保持機構)
21d 稜線
27 第一のフィルムシート(シート材)
31 突き当て板(位置決め部材)
34 揺動体(退避機構)
35 エアシリンダ(退避機構)
50 スクライブ機構
60 ブレーカ機構(応力付与機構)
69 第二のフィルムシート(シート材)
W ウェハ
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for dividing a semiconductor wafer into chips, and more particularly to a method for cleaving a compound semiconductor.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, in a manufacturing process of chipping a compound semiconductor wafer used for a laser diode or the like, a technique of cleaving instead of dicing has been adopted. This cleavage is a method in which a scribe groove is formed in the plane of a wafer and the wafer is cut by applying a bending stress, and the cut surface is used for a light reflecting surface of a semiconductor laser or the like because a high flatness can be obtained. I have.
In the chipping manufacturing process by the cleavage, a pressure-sensitive adhesive film is attached to one surface of the wafer, cleaves are formed after forming a scribe groove, and then, the adhesive material of the pressure-sensitive adhesive film is cured by ultraviolet irradiation, and the adhesiveness is reduced. It has been common practice to peel off a chip that has been separated (see Patent Document 1).
Patent Document 2 discloses an apparatus that automates the above-described series of chip manufacturing processes and continuously cleaves the work to improve the efficiency of the operation.
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-5-217969
[Patent Document 2]
JP-A-11-284277
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional example described in Patent Document 1, even if the adhesive film is irradiated with ultraviolet light, the adhesive force does not necessarily completely disappear, so that the wafer and the film are connected to each other by a needle-like body or a convex body through the film. It was necessary to physically form a gap between them. However, in that case, the wafer may be deformed, and the thin and brittle material used for the compound semiconductor may deteriorate and hinder its characteristics.
Further, when peeled off from the film, the end faces come into contact with each other, and there is a possibility that the active face at the cleavage end face, which has an important function in a laser diode or the like, may be damaged, and this has been a cause of impairing the chip yield.
In addition, the conventional example described in Patent Document 2 has the above-mentioned disadvantages, and because the device pursues the efficiency of mass production, the size of the device also increases, which makes the device suitable for use in small-quantity production and experimental trial production. There was an inconvenience.
[0005]
An object of the present invention is to cleave well.
It is another object of the present invention to provide a cleavage device suitable for small-scale production.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to claim 1 is a cleaving method for scribing a wafer by applying a bending stress to the wafer and cleaving the wafer, wherein the wafer is supported in a cantilever state, and the surface on which the bending stress is applied and the opposite side are provided. A configuration is adopted in which a sheet material having flexibility is disposed on both surfaces, and bending stress is applied through the sheet material.
[0007]
In the above configuration, bending stress is applied to the free end side of the wafer supported on the cantilever, and at that time, sheet materials are arranged on both surfaces of the wafer. As described above, since the sheet material exists on both sides of the wafer, the cleaved and separated wafer is received and held by the sheet material, and thus does not need to be held by the adhesive sheet. Since there is no need for a peeling operation, no damage is caused on the cleavage plane of the wafer.
[0008]
According to a second aspect of the present invention, there is provided a scribing mechanism for scribing a wafer, a wafer holding mechanism having a mounting surface on which the wafer is mounted and holding the wafer with one end protruding outside the mounting surface. And a stress applying mechanism for applying a bending stress by contact-pressing a projecting portion of the wafer, and a flexible sheet material interposed between the mounting surface and the wafer and between the stress applying mechanism and the wafer. Is provided.
[0009]
In the above configuration, a scribe groove is formed in the wafer by the scribe mechanism. A scribe groove refers to a groove formed in advance to promote cleavage along a cleavage plane. Then, the wafer is held by the wafer holding mechanism after the scribe groove. The holding of the wafer may be performed before the formation of the scribe groove.
The wafer is held in a cantilever shape with one end protruding outside the mounting surface by the wafer holding mechanism, and the protruding portion is separated by cleavage. That is, bending stress is applied to the protruding portion of the wafer.
At this time, since the sheet material exists on both sides of the wafer, the wafer that has been cleaved and separated is received and held by the sheet material. For this reason, there is no need to hold the wafer with the adhesive sheet, and since there is no need to peel off the adhesive sheet, there is no damage to the cleavage plane of the wafer.
[0010]
A third aspect of the present invention has a configuration similar to that of the second aspect of the invention, and employs a configuration in which the scribe mechanism scribes a wafer held by the wafer holding mechanism.
In the above configuration, the same operation as that of the second aspect of the invention is performed, and the wafer is scribed and cleaved while being held by the wafer holding mechanism. Therefore, the work space can be saved.
[0011]
The invention according to claim 4 has the same configuration as the invention according to claim 2 or 3, and the sheet material has a non-adhesive and non-adhesive contact surface with the wafer, and a contact position with the wafer. It is configured to be changeable.
In the above configuration, the same operation as the invention according to claim 2 or 3 is achieved, and when cleavage is performed, the position of the sheet material is changed, and the portion used during the cleavage operation is shifted to an unused portion. Work can be done.
[0012]
A fifth aspect of the present invention has the same configuration as the second, third, or fourth aspect of the present invention, and abuts on one end of the wafer in a direction in which the wafer held by the wafer holding mechanism projects. A positioning member is provided for performing positioning with respect to the wafer, and the thickness of the tip of the positioning member that contacts the wafer is made smaller than the thickness of the wafer.
[0013]
The cleavage plane of the wafer depends on its use, but high flatness is required for a part of the cleavage plane. For this reason, it is necessary to prevent the occurrence of scratches or damage due to contact with such a portion. However, since the tip of the positioning member is set to be thinner than the wafer, it is difficult to position the wafer when positioning the wafer. Thus, the contact area can be reduced, and contact with the part to be protected can be avoided.
[0014]
The invention according to claim 6 has the same configuration as the invention according to claim 2, 3, 4, or 5, and performs positioning by abutting on the end of the wafer held by the wafer holding mechanism in the protruding direction. A configuration is employed in which a retracting mechanism is provided to separate the positioning member from the wafer when bending stress is applied by the stress applying mechanism.
With the above configuration, contact between the wafer and the positioning member during cleavage can be avoided.
[0015]
The invention according to claim 7 has the same configuration as the invention according to claim 2, 3, 4, 5 or 6, and has a corner at the end of the mounting surface of the wafer holding mechanism on the side of the wafer protruding, so that the stress is reduced. The applying mechanism is configured to apply a bending stress to the wafer along the ridgeline of the corner.
In the above configuration, cleavage is performed along the ridgeline of the corner of the mounting surface of the wafer holding mechanism. At this time, since the sheet material is interposed between the wafer and the mounting surface, the elasticity of the sheet material The wafer is deformed into an arc shape and cleaved.
[0016]
The invention according to claim 8 has the same configuration as the invention according to any one of claims 2 to 7, and the scribe mechanism has a scribe groove on one end side in the direction in which the cleavage plane of the wafer is formed. In addition, the stress applying mechanism applies a bending stress to the wafer at the end on the side where the scribe groove is formed before the other end.
Usually, at the time of cleavage, separation starts from the scribe groove, but in the above configuration, the stress applying mechanism positively applies bending stress from the scribe groove, thereby further promoting separation from the scribe groove and facilitating cleavage. It is possible to do.
[0017]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
(Overall Configuration of Embodiment)
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 1 is a perspective view showing the overall configuration of a wafer cleavage apparatus 10 according to the present embodiment.
The wafer cleaving apparatus 10 includes a base 11 on which each component is provided, a wafer set stage 20 on which a wafer W to be cleaved is arranged, and a cleavage of the wafer W arranged on the wafer set stage 20. A separation width setting mechanism 30 for positioning the leading end to be separated, a Y stage 40 for moving and positioning the wafer set stage 20 along a Y-axis direction described later, and a scribe for scribing the wafer W disposed on the base 11. A mechanism 50, a breaker mechanism 60 that cleaves the wafer W disposed on the Y stage 40, and an operation control unit 100 that controls the operations of the above components are provided.
Hereinafter, each configuration will be described in detail.
[0018]
(Base)
The base 11 has an upper surface formed of a uniform flat surface, and the components of the wafer cleavage device 10 are directly or indirectly fixedly mounted on the flat surface.
Here, in the following description, one direction parallel to the upper flat surface of the base 11 is defined as an X-axis direction, and a direction parallel to the flat surface and orthogonal to the X-axis direction is defined as a Y-axis direction.
[0019]
(Y stage)
As shown in FIG. 1, the Y stage 40 includes a stage plate 41 on which the wafer set stage 20, the separation width setting mechanism 30 and the breaker mechanism 60 are installed, and a stage plate 41 parallel to the upper surface of the base 11. , A slide table 42 movably supporting the slide table 42 in the Y-axis direction, a micrometer-type adjuster 43 for manually inputting a movement positioning operation of the slide table 42 in the Y-axis direction, and an upright stand on the upper surface of the stage plate 41. And a wafer setting table 44 for supporting the wafer setting stage 20.
[0020]
(Wafer set stage)
As shown in FIGS. 2 and 3, the wafer setting stage 20 performs the cleavage of a wafer table 21 supported on the wafer table 44 in parallel with the base 11 and the cleavage of the wafer W placed on the wafer table 21. A push plate 23 for positioning an end opposite to the end to be pressed, and a screw for screwing the side wall 21 b provided on the wafer stand 21 in an X-axis direction and holding the push plate 23. A shaft 24, a knob 25 for rotating the screw shaft 24 in the X-axis direction by rotating the screw shaft 24, a pressing spring 26 for applying a pressing force to the pressing plate 23 toward the wafer W, and a cloth on the upper surface of the wafer table 21. A first film sheet 27 interposed between the wafer W and the wafer table 21 and a wafer pressing mechanism 28 (see FIG. 3B) that presses and holds the wafer W on the wafer table 21 from above. Have.
[0021]
The wafer table 21 is a rectangular flat plate having two sides arranged in the X-axis direction and the other two sides arranged in the Y-axis direction. Side walls 21a, 21b and 21c are provided upright at both ends in the Y-axis direction and one end in the X-axis direction, respectively.
One side wall 21a along the X-axis direction has a function of contacting one end of the wafer W in the Y-axis direction and positioning the wafer W in the Y-axis direction.
The other side wall 21c along the X-axis direction has a slit for pressing the other end in the Y-axis direction of the wafer W and inserting a pressing plate 22 for holding the holding state between the other side wall 21a. Is provided. Thereby, the positioning of the wafer W in the Y-axis direction can be reliably performed.
The side wall 21b along the Y-axis direction supports the above-described screw shaft 24 by a screw hole penetrating along the X-axis direction, and has a slit formed below the screw shaft 24 along the X-axis direction. This slit is for inserting the first film sheet 27 laid on the upper surface of the wafer table 21.
Then, the first film sheet 27 is laid on the upper surface of the wafer table 21 in a state where the first film sheet 27 is inserted into the slit provided in the side wall 21b, so that the first film sheet 27 can be moved along the X-axis direction. I have.
[0022]
Further, the wafer stage 21 has no side wall only at the other end in the X-axis direction. The wafer W is fed out from the end, and one end of the wafer W is cleaved at a width corresponding to the feeding amount. Are separated by This amount of extension is the cavity length of the semiconductor laser chip. In order to cleave, the pay-out end portion of the wafer W of the wafer table 21 has a vertical end surface along the Y-axis direction, and serves as a boundary between the vertical end surface and the upper surface on which the wafer W is placed. Cleavage is performed along the Y-axis direction by a ridge line (edge) 21d along the Y-axis direction and pressing from above by a breaker mechanism 60 described later.
[0023]
The first film sheet 27 is a flexible or elastic sheet material. Further, the first film sheet 27 has a band shape having a width smaller than the interval between the side walls 21 a and 21 c of the wafer table 21. It is desirable that the material be at least softer than the wafer W in order to protect the wafer W separated by cleavage. For example, a resin material is suitable.
[0024]
The push plate 23, the screw shaft 24, the knob 25, and the pressing spring 26 are used to press the abutting plate 31 of the separation width setting mechanism 30, which will be described later, on the payout side end of the wafer W to position the wafer W in the X-axis direction. Configuration.
That is, the push plate 23 is provided at the tip of the screw shaft 24 via the pressing spring 26, and the screw shaft 24 moves in the X-axis direction by rotating the knob 25. Accordingly, the pressing plate 23 is brought into contact with the wafer W by the rotation operation of the knob 25, and is further moved, so that the pressing spring 26 is compressed, and a pressing force in the feeding direction is applied to the wafer W according to the amount of movement. . As a result, the payout side end of the wafer W comes into contact with the tip of the butting plate 31, and the wafer W is sandwiched between the butting plate 31 and the pressing plate 23, and is located at an appropriate position in the X-axis direction. The wafer W is positioned.
Note that an active surface of the laser diode is formed near each upper surface of each end surface of both ends in the X-axis direction of the wafer W. It is necessary to avoid external contact, since even a small damage to this active surface can reduce its reliability. Therefore, the pressing plate 23 has a substantially U-shaped flat plate shape to reduce the contact area, and the tip of the pressing plate 23 is set to be thinner than the wafer W. The structure is such that it contacts only the lower part of the end face of the wafer W. As an example of the thickness of the tip of the push plate 23, the thickness of the tip of the push plate 23 is set to 100 [μm] with respect to the thickness of 150 [μm] of the wafer W. Of course, it may be thinner.
[0025]
As shown in FIG. 3, the wafer holding mechanism 28 is fixedly connected to one end of the support shaft 46 rotatably supported on the wafer table 21 along the Y-axis direction, and rotates. A holding arm 45, a tension spring 48 for applying a turning force in both the holding direction and the retreating direction of the wafer W by the holding arm 45, and a fixed connection to the other end of the support shaft 46 via the support shaft 46. A knob 47 for inputting a rotational force in the holding direction and the retreating direction to the holding arm 45 and an air cylinder 49 for locking the holding arm 45 in the retracted state are provided.
[0026]
The holding member 45a is provided with a holding member 45a at a rotating end thereof. The holding member 45a presses the upper surface of the wafer W by turning in the holding direction, and holds the wafer W at a predetermined position. The pressing force at this time is urged by the tension spring 48.
The tension spring 48 is connected to a spring hook 39 provided on the holding arm 45, and the holding state of the holding arm 45 (the solid line state in FIG. 3B: the state where the holding arm 45 extends in the horizontal direction) and the retracted state (FIG. 3). (The state indicated by the dotted line in (B): the state in which the holding arm 45 extends in the vertical direction) is engaged with the spring hook 39 so that the state in which the elastic force urging the rotation to each state is applied is switched. ing. Therefore, when the holding arm 45 is rotated to the holding state side from the intermediate position by the knob 47, the holding arm 45 is urged to rotate in the holding direction by the elastic force of the tension spring 48, and conversely, When the holding arm 45 is rotated to the retreat state side from the position, the holding force of the holding arm 45 is urged in the evacuation direction by the elastic force of the tension spring 48.
[0027]
The air cylinder 49 operates under the control of the operation control means 100. The air cylinder 49 is arranged such that the movable portion protruding during operation comes into contact with the end of the holding arm 45 in the holding state opposite to the pressing end. Then, the holding arm 45 is forcibly turned in the evacuation direction and restricts the turning from the evacuation state to the pressed state.
[0028]
(Separation width setting mechanism)
The separation width setting mechanism 30 includes an abutting plate 31 that abuts on the unloading side end when the wafer W on the wafer table 21 has been unwound by a predetermined amount, and holds the abutting plate 31 and has a center in the Y-axis direction. And an air cylinder 35 for applying a swinging power to the swinging body 34 in a direction in which the contact end of the abutment plate 31 is retracted below the height of the upper surface of the wafer table 21. A first X stage 32 for coarsely positioning the butting plate 31 in the X-axis direction, and a second X stage 33 for finely positioning the butting plate 31 in the X-axis direction.
[0029]
The second X stage 33 has a micrometer-type adjuster that mounts and holds the butting plate 31, the oscillator 34, and the air cylinder 35 and manually inputs a movement positioning operation in the X-axis direction. That is, by the manual input operation of the adjuster, the tip end position of the abutment plate 31 supported by the rocking body 34 is positioned so as to come into contact with the tip end surface of the wafer W fed out by the target amount. In addition, the adjuster of the second X stage 33 is set so that the amount of movement in the X-axis direction with respect to the input operation amount is smaller than that of the first X stage 32, and is finer than that of the first X stage 32. It is possible to perform positioning.
[0030]
The first X stage 32 is provided on the stage plate 41 of the Y stage 40. The first X stage 32 holds and holds the second X stage 33, and is a micrometer type adjustment for manually inputting a movement positioning operation in the X-axis direction. It has a vessel. That is, by the manual input operation of this adjuster, fine positioning of the tip end position of the abutment plate 31 is performed via the second X stage 33.
[0031]
The swing body 34 is swingably supported on a second X stage 33 by a support shaft extending in the Y-axis direction, and holds the abutment plate 31 below the swing body 34. Further, the swing body 34 has a contact portion that comes into contact with the distal end portion of the movable portion of the air cylinder 35, and also has a spring (not shown) that urges the swing in the contact direction. In addition, when the abutting portion of the rocking body 34 is in contact with the tip of the air cylinder 35 in which the movable portion is in the retracted state, the abutment plate 31 is in a horizontal state, and The lower surface height is equal to the upper surface height of the wafer table 21, and the front end of the abutment plate 31 can be brought into contact with the front end surface of the payout side end of the wafer W. Then, when the movable portion of the air cylinder 35 projects from this state, the swinging body 34 swings, and accordingly, the tip of the abutment plate 31 retreats to a position lower than the height of the upper surface of the wafer table 21.
[0032]
The tip of the butting plate 31 is formed, for example, in a wedge shape so as to be thinner than the wafer W. The structure is such that it contacts only the lower part of the end face of the wafer W. As an example of the thickness of the tip of the push plate 23, the thickness of the tip of the push plate 23 is set to 100 [μm] with respect to the thickness of 150 [μm] of the wafer W. Of course, it may be thinner. Thus, at least the active layer on the cleavage plane of the wafer W can be protected.
[0033]
(Scribe mechanism)
FIG. 5 is a side view mainly showing a scribe mechanism 50 of the wafer cleavage apparatus 10.
The scribing mechanism 50 includes a scriber 53 that forms a groove on the upper surface of the wafer W, a scribe arm 54 that is swingably supported around the X-axis direction that supports the scriber 53 at its tip, and a swing of the scribe arm 54. An air cylinder 55 for applying power, a scribing Y-stage 52 for mounting and holding these components 53, 54, 55 and moving the scriber 53 by a predetermined distance in the Y-axis direction for scribing; And a main Y stage 51 that is provided on the main surface 11 and moves or retracts the scribe Y stage 52 toward the wafer set stage 20 along the Y axis direction.
[0034]
The main Y stage 51 is arranged at a position adjacent to the wafer set stage 20 in the Y axis direction. The main Y stage 51 has a stage plate on the upper part, and a scribe Y stage 52 is mounted on the stage plate. The stage plate is moved and retracted by an air cylinder. The air cylinder sends the stage plate to the wafer set stage 20 side or retracts it. At the time of sending, the scriber 53 at the tip of the scribe arm 54 moves the scribing Y-stage 52 to a position above the wafer W on the wafer table 21, and at the time of evacuation, hinders the cleavage operation. The movement range is set so that the scribe arm 54 is moved to a position where the scribe arm 54 is completely retracted from above the wafer table 21 so as not to be caused.
[0035]
The scribing Y stage 52 has a stage plate on the top, and a scriber 53, a scribe arm 54, and an air cylinder 55 are mounted on the stage plate. The stage plate is moved by an air cylinder. This air cylinder moves the stage plate along the Y-axis direction.
When the main Y stage 51 is sent out, the scriber 53 at the tip of the scribe arm 54 scribes the wafer W on the wafer table 21 to a position above and in the vicinity of one end near the scribe mechanism 50 in the Y-axis direction of the wafer W on the wafer table 21. The Y stage 52 is moved. The scribing Y-stage 52 moves the scriber 53 in the direction of pushing the wafer toward the wafer set stage 20, and performs scribing.
The scribing Y-stage 52 includes a micrometer-type fine movement adjuster 56 for setting a groove forming distance at the time of scribing. The fine movement adjuster 56 regulates the amount of movement of the stage plate at the time of scribing within the range of the distance d in FIG. 5 according to the amount of rotation of the operation dial. That is, a scribe groove having the same length as the distance d is formed in the wafer W.
[0036]
The scribe arm 54 is disposed along the Y-axis direction, and is supported at an intermediate position in the longitudinal direction so as to be swingable about the X-axis direction. A scriber 53 is provided at one end of the scribe arm 54 on the side of the wafer set stage 20 in a state where the scriber 53 is directed downward, and a movable portion of the air cylinder 55 comes into contact with the other end from above. I have. The air cylinder 55 allows its movable part to retreat upward from the state shown in FIG. On the other hand, the end of the scribe arm 54 provided with the scriber 53 is set to be heavy (for example, a tip load of 10 [gf] (9.8 [mN])), whereby the movable portion of the air cylinder 55 is moved upward. As a result, the scriber 53 pierces the upper surface of the wafer W. Then, scribe grooves are formed on the upper surface of the wafer W by the operation of the scribe Y stage 52 described above. As a material of the scriber 53, for example, a diamond scriber or the like is used.
A load adjusting screw 54a is provided at the end of the scribe arm 54 on the air cylinder 55 side, and the amount of load generated on the scriber 53 can be adjusted by rotating the load adjusting screw 54a.
[0037]
(Breaker mechanism)
FIG. 6A is a plan view of the breaker mechanism 60, and FIG. 6B is a front view.
The breaker mechanism 60 has a U-shaped pressing arm 64 having a wafer pressing portion 65 for pressing the wafer W on the wafer table 21 from above at the time of cleavage, and a breaker plate 62 having a pusher 61 for applying stress to the wafer W to promote cleavage. A swing support 63 for swingably supporting the breaker plate 62 and the holding arm 64 on the stage plate 41 about the Y-axis direction; an air cylinder 67 for imparting a swing operation to the breaker plate 62; 61 and a second film sheet 69 that covers the front end of the wafer holding section 65.
[0038]
The holding arm 64 is swingably supported by the same support shaft as the breaker plate 62 at the end on the opening side of the U-shape. Further, a flat wafer holding portion 65 is provided on the swing end side of the holding arm 64. The wafer holding section 65 is held by a holding arm 64 such that the tip end on the wafer W side is parallel to the Y-axis direction. The width of the wafer holding portion 65 in the Y-axis direction is set wider than that of the wafer W, and the tip end surface of the wafer holding portion 65 abuts on the upper surface of the wafer W due to the swing of the holding arm 64 during cleavage. The pressing member 65 is in contact with the uppermost position of the upper end of the wafer table 21 at the end of the wafer feeding side.
A guide frame 66 through which the second film sheet 69 is inserted is provided on the plane of the wafer holding section 65. That is, a gap is provided between the guide frame 66 and the wafer holding portion 65, and the second film sheet 69 is inserted through the gap.
[0039]
Further, in the vicinity of the base end portion of the holding arm 64, a tension spring 68 for urging the wafer W side to swing, and a regulation for regulating the preceding swing angle with respect to the breaker plate 62 so as not to be a predetermined value or more. A shaft 70 is provided.
That is, while the holding arm 64 is constantly urged to swing toward the wafer W by the tension spring 68, the regulating shaft 70 comes into contact with the upper surface of the breaker plate 62 so that the advance swing angle with respect to the breaker plate 62 is increased. Is regulated so as not to exceed a certain level.
[0040]
The breaker plate 62 is located inside the U-shape of the holding arm 64, and a wedge-shaped pusher 61 is provided at the swing end of the breaker plate 62 toward the wafer W. The pusher 61 is held by a breaker plate 62 so that the tip end on the wafer W side is parallel to the Y-axis direction. The width of the pusher 61 in the Y-axis direction is set to be wider than that of the wafer W, and the tip surface of the pusher 61 contacts the upper surface of the wafer W due to the swing of the breaker plate 62 during cleavage. Further, the pusher 61 is held by the breaker plate 62 so as to abut on the upper surface of the wafer W at a position almost directly above the ridge line 21d of the wafer table 21 and slightly near the wafer feeding side. That is, the pusher 61 and the wafer pressing portion 65 abut on the upper surface of the wafer W in a state of being adjacent to each other with the ridgeline 21d as a boundary.
[0041]
The breaker plate 62 is connected at its base end to the distal end of the movable portion of the air cylinder 67, and the movable portion performs a protruding operation, so that the breaker plate 62 generates a swinging power toward the wafer W. Will be granted. The base end of the air cylinder 67 is swingably supported on the stage plate 41 about the Y-axis direction, and can follow the swing of the breaker plate 62.
When the breaker plate 62 swings toward the wafer W, the holding arm 64 that comes into contact with the control shaft 70 also swings. At this time, the position of the regulating shaft 70 is set such that the wafer pressing portion 65 reaches the upper surface of the wafer W prior to the pusher 61.
In addition, since the wafer W is separated from the scribe groove provided at one end in the Y-axis direction of the wafer W at the time of cleavage, in order to promote this, the tip of the pusher 61 is placed on the scribe groove side. May be provided such that the end to be contacted with the wafer W first.
[0042]
Further, a slit is formed between the breaker plate 62 and the pusher 61 along the Y-axis direction. This slit is for inserting the second film sheet 69. That is, the second film sheet 69 is inserted into the guide frame 66 provided in the above-described wafer holding unit 65, covers the front end of the wafer holding unit 65 and the pusher 61, and is further inserted into the slit. Will be equipped. And by equipping in such a state, the position of the second film sheet 69 can be moved along the direction inserted into the guide frame 66 and the slit, and the contact position with the wafer W can be changed. It is possible.
[0043]
The second film sheet 69 is a flexible or elastic sheet material. Further, the second film sheet 69 has a band shape having a width wider than at least the width of the wafer W in the Y-axis direction. It is desirable that the material be at least softer than the wafer W in order to protect the wafer W. For example, a resin material is suitable.
[0044]
(Operation control means)
The operation control means 100 will be described with reference to FIG. FIG. 7 is a block diagram showing a control system of the wafer cleavage device 10.
The operation control means 100 receives a solenoid valve driver 103 for controlling the operation of the solenoid valves 121 to 126 corresponding to each air cylinder and detection signals from various sensors 111 to 115 to be described later and converts them into digital signals. And a sensor interface 102.
[0045]
The solenoid valve 121 operates an air cylinder that drives the main Y stage 51, the solenoid valve 122 operates an air cylinder 55 that moves the scriber 53 up and down, and the solenoid valve 123 operates an air cylinder that drives the scribe Y stage 52. , The solenoid valve 124 operates the air cylinder 67 for performing the breaker operation of the breaker mechanism 60, and the solenoid valve 125 operates the air cylinder 35 for retracting and returning the abutting plate 31. The valve 126 operates the air cylinder 49 for restricting the swing of the holding arm 45 of the wafer W.
[0046]
The sensor 111 detects that the holding arm 45 of the wafer W has shifted from the retracted state to the holding state. The sensor 112 detects that the main Y stage 51 has moved to the wafer set stage 20 side to the target position in the scribe operation. The sensor 113 detects that the scriber 53 has descended to the target descending position in the scribing operation, and the sensor 114 detects that the main Y stage 51 has retreated to the prescribed retract position. The sensor 115 is a sensor that determines the timing for retracting the butting plate 31 from the swing position of the holding arm 64 in the breaker operation.
[0047]
Further, the operation control means 100 includes a ROM (not shown) in which control programs and control data for executing various functions and operations of the wafer cleaving device 10 described later are written, and each air cylinder in accordance with the control programs by detecting each sensor. A central processing unit (CPU) 101 for centrally controlling the operation of each unit such as an electromagnetic valve for switching the operation of the CPU, and a RAM (not shown) for storing various data such as processing data of the CPU 101 in a work area.
Further, the operation control means 100 is provided with an input panel 104 provided with a start button for inputting the start of various operations, and a display unit 105 for displaying an operation state.
[0048]
(Operation explanation of wafer cleavage device)
The wafer cleavage device 10 having the above configuration will be described with reference to FIGS. FIG. 8 is a view for explaining the operation of the wafer cleavage apparatus 10, and FIGS. 9 and 10 are flowcharts showing the operation of the wafer cleavage apparatus.
First, when the main power supply of the apparatus 10 is turned on, the CPU 101 is initialized, the state of each part is determined by the sensors 111 to 115 via the sensor interface 102, and each cylinder is moved to the initial position via each solenoid valve driver 103. (Step S1).
[0049]
Next, the wafer W is set on the wafer stage 21 of the wafer setting stage 20 via the first film sheet 27. At this time, positioning is performed in the Y-axis direction so that the wafer W is held between the side wall 21a and the pressing plate 22.
Then, the abutment plate 31 is positioned in the X-axis direction so that the cleavage is performed at a predetermined width from the wafer W. That is, coarse positioning is performed by the first X stage 32 and fine positioning is performed by the second X stage 33. Then, the push plate 23 is brought into contact with the wafer W by operating the knob 25 in order to bring the wafer W into good contact with the butting plate 31. At this time, an indicator may be provided so that the pressing force by the push plate 23 is constant. When the wafer W is circular, the wafer W may be brought into contact with the original flat surface. Further, since the space above the wafer table 21 is vacant, the wafer W may be observed from above using a stereoscopic microscope or a camera. Further, as for the setting on the wafer table 21, it is also possible to set according to the pattern of the wafer (step S2).
[0050]
Next, the knob 47 is operated to press and hold the wafer W by the pressing arm 45 (step S3). As a result, the wafer W is held on the mounting surface of the wafer table 21.
Then, when a start signal is input from the input panel 104 by the start button, the process first proceeds to a scribe operation (step S4).
At this time, the pressing arm 45 is separated from the sensor 111, and the CPU 101 confirms that the pressing of the wafer W is performed by the pressing arm 45. If the separated state of the pressing arm 45 is not recognized, the process proceeds to step S3. And the process does not shift to the scribe operation until the wafer is pressed (step S5).
[0051]
When shifting to the scribe operation, first, the solenoid valve 121 is controlled by the CPU 101, and the air cylinder of the main Y stage 51 of the scribe mechanism 50 drives the scribe Y stage 52 toward the wafer set stage 20 (step S6). The stop position is adjusted in advance by the adjustment mechanism 57 of the main Y stage 51 so that the scriber 53 becomes the scribe start position of the wafer W, and the sensor 112 detects that the scriber 53 has moved to the moving distance. (Step S7: state in FIG. 8A).
[0052]
Next, the solenoid valve 122 is controlled by the CPU 101, the air cylinder 55 of the scribe mechanism 50 is operated, and the end of the scribe arm 53 on the scriber 53 side is lowered by swinging (step S8). The lowering of the scriber 53 is detected by the sensor 113 (step S9). Thus, the tip of the scriber 53 penetrates to a predetermined depth of the wafer W.
[0053]
Next, the solenoid valve 123 is controlled by the CPU 101, and the air cylinder of the scribe Y stage 52 of the scribe mechanism 50 moves the scribe arm 54 and the scriber 53 along the Y-axis direction (step S10). The stop position is adjusted in advance by the fine movement adjuster 56, and the movement distance becomes the scribe groove length. By such an operation, a scribe groove is formed in the wafer W (the state of FIG. 8B).
[0054]
After the groove is formed, the CPU 101 operates the air cylinder 55 by the solenoid valve 122 to raise the scriber 53 by the swing of the scribe arm 54 (step S11). Then, the CPU 101 returns the scribing Y stage 52 and the main Y stage 51 to the original positions via the solenoid valves 121 and 123 (step S12).
[0055]
When the return state of the main Y stage 51 is detected by the sensor 114, the CPU 101 waits for an input of a breaker start button from the input panel 104 (Step S14). When the input is detected, the CPU 101 applies a breaker to the wafer (bending stress). Start operation.
That is, the solenoid valve 124 is controlled by the CPU 101, and the air cylinder 67 of the breaker mechanism 60 swings the holding arm 64 and the breaker plate 62 toward the wafer W (step S15). At this time, the tip side of the wafer holding portion 65 and the pusher 61 is in a state of being covered with the second film sheet 69, and the sheet 69 is slid so that an unused portion is moved to the tip of the wafer holding portion 65 and the pusher 61. It is in contact with the position.
[0056]
Further, when the holding arm 64 and the breaker plate 62 swing, the front end of the wafer holding portion 65 arranged ahead comes into contact with the upper surface of the wafer W, and the upper surface of the wafer W is pressed by the tension spring 68 with an appropriate pressing force. (State of FIG. 8C). When the start of pressurization by the presser arm 64 is detected by the sensor 115 based on the position of the presser arm 64 (step S16), the CPU 101 operates the air cylinder 35 by controlling the solenoid valve 125, and The unit is swung in the direction in which it moves downward and retracted (step S17). Then, at this time, the leading end of the abutment plate 31 moves in a direction away from the end surface of the wafer W, so that sliding with the end surface of the wafer W does not occur, so that the leading end surface of the wafer W is protected.
[0057]
Further, as the breaker plate 62 swings, the pusher 61 contacts the upper surface of the wafer. Further, when the pusher 61 is pushed in, the wafer W is cleaved from the scribe groove along the ridge line 21d of the wafer table 21 due to the bending stress, and the projecting portion of the wafer W is separated (the state of FIG. 8D). At this time, since the first film sheet 27 is disposed below the wafer W, the wafer W is deformed in an arc shape by the elastic bending of the first film sheet 27 at the ridge line 21d of the wafer table 21. Cleavage occurs when a certain curvature is reached.
In addition, the effect of always making the quality of the cleavage plane and the width of the separated wafer W uniform by the scribe groove can be obtained. At this time, the tip position of the pusher 61 is set so as to pass on the near side (right side in FIG. 8) just below the ridgeline 21 d of the wafer table 21, but the quality of the cleavage plane and the quality of the separated wafer W The effect of making the width uniform at all times is further improved by bringing the position where the pusher 61 contacts the wafer W closer to the scribe groove.
[0058]
The separated wafer W moves toward the retracted butting plate 31 and is held between the first film sheet 27 and the second film sheet 69.
Then, when the breaker operation is completed, the CPU 101 operates the air cylinder 67 in the retreating direction by the solenoid valve 124, and swings the holding arm 64 and the breaker plate 62 in the up-and-down direction (step S18). Further, the second film sheet 69 also retreats together with the holding arm 64 and the breaker plate 62, so that the separated wafer W becomes free.
Then, the separated wafer W is collected (Step S19). At this time, a picker for collection may be provided to automatically perform collection.
[0059]
Then, after the reset (Step S20), the CPU 101 operates the air cylinder 35 via the solenoid valve 125, and the butting plate 31 is returned to the original position (Step S21). Further, the air cylinder 49 is operated via the solenoid valve 126, and the pressing arm 45 is swung in the pressing releasing direction (step S22).
Thereafter, when a new cleavage is performed, the operation from step S1 is repeated, and when no cleavage is performed, the process ends.
[0060]
(Effect of wafer cleavage device)
Since the wafer cleavage device 10 performs the breaker operation in a state where the first film sheet 27 and the second film sheet 69 are arranged on both sides of the wafer W, each of the sheet materials 27 and 69 separates the separated wafer W. Since the holding and the pressure-sensitive adhesive sheet are not required, the peeling operation is not required, and the operation can be facilitated. In addition, it is possible to effectively suppress damage to the cleavage surface of the wafer due to the peeling operation, and it is not necessary to use an ultraviolet irradiation device or the like for peeling off the adhesive, so that the size of the device can be simplified. it can.
[0061]
Further, the first film sheet 27 having flexibility can have a width in a range in which the wafer W is deformed by bending stress, and the surface where cleavage should occur and the direction in which bending occurs are strictly one. It is possible to satisfactorily cleave even in a state where it is not cut.
Further, since the wafer pressing portion 65 and the pusher 62 are in contact with each other via the second film sheet 69, the surface of the wafer W can be protected.
Further, since both the scribe operation and the breaker operation are performed on the wafer set stage 20, both operations can be performed continuously, thereby speeding up the operation and reducing the size of the apparatus by saving space. Becomes possible.
[0062]
(Other)
Although an air cylinder is mainly used as an actuator that performs various operations, the actuator is not limited to this, and a motor, an electromagnetic solenoid, or the like may be used. Also, by using a motor, each parameter may be digitized and automatically input.
In addition, a camera as an imaging unit may be provided to perform positioning and position correction of each unit using image processing.
[0063]
In addition, a known film feeder device for changing the position of the first film sheet 27 and the second film sheet 69 may be provided once or at a specified number of operations. Further, this may be automatically controlled by the operation control means 80.
For setting and unloading of the wafer W, loading and unloading may be automated using a pickup mechanism such as a vacuum nozzle.
[0064]
Further, the wafer holding unit 65 or the pusher 61 is configured to perform a breaker operation by drawing a locus on an arc by swinging, but any of these may perform the breaker operation by a direct movement type movement.
Further, the wafer holding portion 65 and the pusher 61 may be individually finely controlled by an actuator to improve the workability with respect to the material of the wafer and the like.
[0065]
In the present embodiment, the rod-shaped cutout is performed on the wafer W. However, the present invention is not limited to this. For example, it goes without saying that the wafer cleaving apparatus 10 may be used for cleaving when the rod-shaped wafer W separated this time is further divided into chips.
[0066]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, since the cleavage is performed in a state where the sheet material is arranged on both sides of the wafer, the cleaved and separated wafer is received and held by the sheet material. Since it is not necessary to hold the wafer with an adhesive sheet and it is not necessary to remove the adhesive sheet from the adhesive sheet, damage to the cleavage surface of the wafer can be effectively suppressed. Therefore, by suppressing such damage, it is possible to improve the yield of semiconductor chips using a wafer.
[0067]
According to the second aspect of the present invention, since the cleavage is performed in a state in which the sheet material is arranged on both sides of the wafer, the sheet material holds the wafer, and the conventional adhesive sheet is unnecessary, so that the wafer is removed by the peeling operation. Damage to the cleavage plane can be effectively suppressed. Therefore, by suppressing such damage, it is possible to improve the yield of semiconductor chips using a wafer.
Furthermore, it is possible to provide a width in a range in which the flexible sheet material is deformed by bending stress, so that even when the surface where cleavage should originally occur and the direction in which bending occurs do not exactly match, it can be favorably performed. Cleavage can be performed. Therefore, fine positioning of the wafer is not required, and it is possible to effectively reduce cleavage errors and improve the working efficiency.
[0068]
According to the third aspect of the invention, since the wafer is scribed and cleaved while being held by the wafer holding mechanism, the working space can be saved and the apparatus can be downsized. Further, in the case of trial production or small-volume production, by performing a plurality of operations at the same location, operations such as movement and transport of the object to be processed can be omitted, and production can be performed more efficiently.
[0069]
According to the fourth aspect of the present invention, when the cleavage is performed, the position of the sheet material is changed, and the work used in the cleavage work can be shifted to an unused place. Alternatively, even when dust adheres, the next operation can be performed with a new part, and the effects of deterioration and dust can be avoided.
[0070]
According to the fifth aspect of the present invention, by setting the tip of the positioning member to be thin, it is possible to reduce the contact area when positioning the wafer, and to avoid contact with the portion to be protected. Therefore, it is possible to effectively maintain the high flatness of the portion to be protected.
[0071]
In the invention according to claim 6, since the positioning member is separated from the wafer at the time of cleavage, contact between the wafer and the positioning member at the time of cleavage can be avoided, and scratches and damage to the wafer can be effectively avoided. It becomes.
[0072]
According to a seventh aspect of the present invention, when the cleavage is performed along the ridgeline of the corner of the mounting surface of the wafer holding mechanism, the flexible sheet material is provided in a direction in which the wafer is bent, The wafer is also deformed in an arc shape according to the elasticity of the sheet material itself. For this reason, it is possible to provide a width in a range in which deformation occurs, and it is possible to satisfactorily cleave even in a state in which the surface where cleavage should originally occur and the direction in which bending occurs do not exactly match.
[0073]
In the invention according to claim 8, since the stress applying mechanism positively applies bending stress from the scribe groove, separation from the scribe groove is further promoted, and cleavage can be smoothly and efficiently ground. .
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing an overall configuration of a wafer cleavage apparatus according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2A is a plan view of the wafer setting stage disclosed in FIG. 1 with a part thereof omitted, and FIG. 2B is a front view of the wafer setting stage with a part omitted.
FIG. 3A is a plan view in which a wafer holding mechanism is added to the wafer setting stage disclosed in FIG. 2, and FIG. 3B is viewed from an arrow S direction in FIG. 3A. 2 shows a wafer set stage that has been set.
FIG. 4 (A) is a partially omitted plan view of the separation width setting mechanism disclosed in FIG. 1, and FIG. 4 (B) is a front view thereof.
FIG. 5 is a view of the scribe mechanism disclosed in FIG. 1 as viewed from the X-axis direction.
6 (A) is a plan view of the breaker mechanism disclosed in FIG. 1, and FIG. 6 (B) is a front view thereof.
FIG. 7 is a block diagram showing a control system of the wafer cleavage device.
FIGS. 8A and 8B are explanatory views showing various operations of the wafer cleavage apparatus. FIG. 8A shows a start of a scribe operation, FIG. 8B shows a scribe operation, and FIG. FIG. 8D shows the start of the operation, and FIG.
FIG. 9 is an operation flowchart showing various operations of the wafer cleavage device.
FIG. 10 is a flowchart of the operation following FIG. 9 showing various operations of the wafer cleavage device.
[Explanation of symbols]
10 Wafer cleavage device
20 Wafer set stage (wafer holding mechanism)
21d ridgeline
27 First film sheet (sheet material)
31 Abutment plate (positioning member)
34 Oscillator (evacuation mechanism)
35 Air cylinder (evacuation mechanism)
50 scribe mechanism
60 Breaker mechanism (stress applying mechanism)
69 Second film sheet (sheet material)
W wafer

Claims (8)

ウェハにスクライブを行うと共に曲げ応力を付与して劈開を行う劈開方法であって、
片持ち梁状態でウェハを支持すると共に前記曲げ応力を付与する面とその反対側の面の両方に可撓性を備えるシート材を配置し、
前記シート材を介して曲げ応力を付与することを特徴とするウェハの劈開方法。
A cleavage method that cleaves the wafer and applies a bending stress to cleave the wafer,
Supporting the wafer in a cantilever state and disposing a sheet material having flexibility on both the surface that applies the bending stress and the surface on the opposite side,
A method of cleaving a wafer, wherein a bending stress is applied through the sheet material.
ウェハにスクライブを行うスクライブ機構と、
前記ウェハを載置する載置面を備えると共に当該載置面の外側に一端部を突出させた状態で前記ウェハを保持するウェハ保持機構と、
前記ウェハの突出部位に接触加圧して曲げ応力を付与する応力付与機構とを備え、
前記載置面とウェハとの間と前記応力付与機構とウェハとの間に介在させる可撓性を有するシート材を備えることを特徴とするウェハの劈開装置。
A scribing mechanism for scribing the wafer,
A wafer holding mechanism that includes a mounting surface for mounting the wafer and holds the wafer in a state where one end protrudes outside the mounting surface,
A stress applying mechanism for applying a bending stress by contact-pressing the projecting portion of the wafer,
A wafer cleavage device comprising a flexible sheet material interposed between the placement surface and the wafer and between the stress applying mechanism and the wafer.
前記スクライブ機構は、前記ウェハ保持機構に保持されたウェハに対してスクライブを行うことを特徴とする請求項2記載のウェハの劈開装置。3. The apparatus according to claim 2, wherein the scribing mechanism scribes the wafer held by the wafer holding mechanism. 前記シート材は、前記ウェハとの接触面が非粘着性及び非接着性であり、前記ウェハとの接触位置を変更可能に設けられていることを特徴とする請求項2又は3記載のウェハの劈開装置。The wafer according to claim 2, wherein the sheet material has a non-adhesive and non-adhesive contact surface with the wafer, and is provided so as to be capable of changing a contact position with the wafer. Cleavage device. 前記ウェハ保持機構に保持されたウェハの突出する方向における当該ウェハのいずれかの端部に当接して位置決めを行う位置決め部材を備え、
前記位置決め部材のウェハに当接する先端部の厚さが前記ウェハの厚さよりも薄くしたことを特徴とする請求項2,3又は4記載のウェハの劈開装置。
A positioning member that performs positioning by contacting any one end of the wafer in a direction in which the wafer held by the wafer holding mechanism protrudes;
5. The wafer cleaving apparatus according to claim 2, wherein a thickness of a tip portion of the positioning member abutting on the wafer is smaller than a thickness of the wafer.
前記ウェハ保持機構に保持されたウェハの突出する方向における端部に当接して位置決めを行う位置決め部材を、前記応力付与機構による曲げ応力付与時に前記ウェハから離間させる退避機構を備えることを特徴とする請求項2,3,4又は5記載のウェハの劈開装置。A retracting mechanism is provided for separating a positioning member that performs positioning by contacting an end of the wafer held by the wafer holding mechanism in a protruding direction when the bending stress is applied by the stress applying mechanism. An apparatus for cleaving a wafer according to claim 2, 3, 4, or 5. 前記ウェハ保持機構の載置面のウェハ突出側端部に角部を設け、
前記応力付与機構は、前記角部の稜線に沿って前記ウェハに曲げ応力を付与することを特徴とする請求項2から6のいずれか一に記載のウェハの劈開装置。
A corner portion is provided at an end portion of the mounting surface of the wafer holding mechanism on a wafer protruding side,
The wafer cleaving device according to claim 2, wherein the stress applying mechanism applies a bending stress to the wafer along a ridgeline of the corner.
前記スクライブ機構は、前記ウェハの劈開面の形成される方向における一端部側にスクライブ溝を形成すると共に、
前記応力付与機構は、前記ウェハに対して、前記スクライブ溝が形成される側の端部を他方の端部よりも先に曲げ応力を付与することを特徴とする請求項2から7のいずれか一に記載のウェハの劈開装置。
The scribe mechanism forms a scribe groove at one end in a direction in which a cleavage plane of the wafer is formed,
8. The stress applying mechanism according to claim 2, wherein an end on the side where the scribe groove is formed is applied to the wafer with a bending stress prior to the other end. 9. A device for cleaving a wafer according to claim 1.
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