JP2004334292A - 決済方法及び決済装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ネットワーク上で販売されているコンテンツの評価の正確や信頼性を高くする。
【解決手段】ネットワーク上に設けられた決済装置を利用して、前記ネットワーク上の端末を利用して商品を購入した買い主と、前記商品を販売している売り主との間での前記商品の購入代金の決済を行う決済方法であって、前記買い主の端末から送信された前記購入代金の支払情報を受け取るステップと、前記支払情報に基づいて、前記買い主が支払う前記購入代金の中から、前記商品の代金を、口座管理手段が管理する前記売り主の口座に支払うステップと、前記買い主の端末に、前記購入した商品の評価の依頼を通知するステップと、前記買い主が前記購入した商品の評価をした場合に、評価還元金を、口座管理手段が管理する前記買い主の口座に報奨金を支払うステップと、前記買い主の評価から算出された評価値情報を取得するステップと、前記評価値情報に応じた報奨金を、前記口座管理手段が管理する前記売り主の口座に支払うステップとを有する決済方法である。
【選択図】 図2
【解決手段】ネットワーク上に設けられた決済装置を利用して、前記ネットワーク上の端末を利用して商品を購入した買い主と、前記商品を販売している売り主との間での前記商品の購入代金の決済を行う決済方法であって、前記買い主の端末から送信された前記購入代金の支払情報を受け取るステップと、前記支払情報に基づいて、前記買い主が支払う前記購入代金の中から、前記商品の代金を、口座管理手段が管理する前記売り主の口座に支払うステップと、前記買い主の端末に、前記購入した商品の評価の依頼を通知するステップと、前記買い主が前記購入した商品の評価をした場合に、評価還元金を、口座管理手段が管理する前記買い主の口座に報奨金を支払うステップと、前記買い主の評価から算出された評価値情報を取得するステップと、前記評価値情報に応じた報奨金を、前記口座管理手段が管理する前記売り主の口座に支払うステップとを有する決済方法である。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、決済方法及び決済装置に関し、特に、ネットワーク上で配信(販売)されているディジタルコンテンツの売買における決済方法に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、音楽や映像等のディジタルコンテンツ(以下、コンテンツと称する)がインターネット上で配信されている。また、前記ディジタルコンテンツは、近年のブロードバンドネットワークの普及、あるいはカメラ付きの携帯通信端末等の普及により、低コストで配信できるようになってきた。
【0003】
また、近年では、前記コンテンツを作成するための機材やソフトウェアも低価格化が進み、専用の機材等を用いることなく、手軽にコンテンツを作成することができるようになってきた。そのため、従来は、ごく一部の専門的なクリエーターによって制作、配信されていた映画やニュース等のコンテンツでさえも、個人レベルで作成し、配信することができる環境が整いつつある。
【0004】
しかしながら、個人、あるいは小規模の制作会社または認知度の低い制作会社が制作したコンテンツの場合、高価な広告(宣伝)費用や、認知度の低さが問題となり、有料で配信(販売)して収入を得ることが難しい。
【0005】
有料で配信されているコンテンツの課金方法では、例えば、従来から情報セキュリティ技術を利用したディジタル著作権管理(DRM: Digital Rights Management)技術が多数提案されているが、これらの技術は、例えば、前払い、すなわち消費者(買い主)が料金を支払わないと、前記コンテンツを利用できないようにする技術である。このとき、前記DRM技術を利用した課金方法では、前記消費者は、前記コンテンツの詳細な内容を確認することなしに、前記コンテンツを購入しなければならない。そのため、例えば、著名なアーティストの作品のように事前に品質が優れていることが予想できるコンテンツの場合にはよいが、認知度の低い作者が制作したコンテンツの場合には、前記消費者の購入意欲が高まりにくい。すなわち、前記DRM技術を適用した課金方法を利用して恩恵を受けることができるのは、マスメディアを利用できる一部の規模の大きいコンテンツプロバイダーに限られる。
【0006】
つまり、前記従来の前払いの課金方法では、認知度の低い作者が制作したコンテンツを広く宣伝し、多数販売することが難しい。そのため、例えば、前記認知度の低い作者が優れたコンテンツを制作しても、そのコンテンツがインターネット上に氾濫する大量の情報の中に埋もれてしまい、多くの人に広め、多数販売して収入を得ることが難しい。
【0007】
一方、制作した前記コンテンツを無料で配布すれば、前記コンテンツを多くの人に広められるが、収入を得られない。そのため、より優れたコンテンツを制作しようという意欲が高まりにくいという問題があった。そこで、近年では、前記認知度の低い作者でも、ある程度の収入が得られるような方法が提案されている。
【0008】
従来、認知度の低い個人や制作会社が、制作したコンテンツによって収入を得る方法としては、無料でコンテンツを配布して利用してもらい、気に入ったら献金あるいは購入してもらう方法が一般的である。しかしこの方法は、制作したコンテンツの種類によっては、前記コンテンツが優れた作品であっても、収入が得られない可能性がある。前記コンテンツが、例えば、コンピュータソフトウェアのように一定期間が経過する、あるいは所定の回数だけ使用すると利用できなくなるといった制約を付与できるコンテンツの場合は、購入しなければ継続して利用できないようにすることで、前記コンテンツを気に入った消費者から購入代金を受け取り、収入を得ることができる。しかしながら、前記コンテンツが、例えば、音楽や映像等の場合、例えば、再生できる期間や回数を制限しても、その制限内で満足した消費者は、購入代金を支払おうという気にならない可能性が高いという問題がある。
【0009】
そこで、このような問題を解決する別のアプローチとして、例えば、前記コンテンツは自由にダウンロードして利用できるようにしておき、WWW(World−Wide Web)サイトのスポンサー等からの出資(原資)や、消費者から徴収した会費を、前記コンテンツの制作者に分配するという方法がある。この方法では、例えば、認知度の低い作者のコンテンツであっても、前記スポンサー等のWWWサイトで広告(宣伝)をすることで多くの人にコンテンツの存在を広めることができるとともに、コンテンツを配信(販売)して収入を得ることができる。またこのとき、優れたコンテンツを制作した人に、より多くの代金を分配することで、コンテンツの制作者に対して、よりよいコンテンツを制作しようという意欲を高めることができる。
【0010】
前記コンテンツの制作者の制作意欲を高める方法としては、例えば、インターネット上でコンテンツを配信するシステムにおいて、前記コンテンツのダウンロードされた回数に応じて、コンテンツの制作者にポイントを与える方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0011】
また、その他にも、例えば、インターネット上の電子掲示板システムにおいて、情報提供者が過去に行った情報提供履歴を参照して有益な情報を提供した人にクーポンを発行する方法が提案されている(例えば、特許文献2を参照。)。前記特許文献2では、前記情報の有用度を判定する具体的な手法として、記事の投稿回数、それぞれの記事のサイズ、不適切なキーワードが含まれていないこと等により評価する方法が記載されている。
【0012】
しかしながら、WWWサイトのスポンサー収入や消費者から会費では、収入に限界があり、コンテンツ制作者に十分な報酬を支払えないという問題がある。
【0013】
また、コンテンツの評価の方法についても、前記特許文献1に記載された方法では、ダウンロードされた回数が、必ずしもコンテンツの品質に依存しているとはいえない。そのため、例えば、単にタイトルが目立ちやすい等の理由でダウンロード数が増加し、さらに一旦ダウンロード数が増加すると、それに追随してダウンロードする利用者が増加し、益々ダウンロード数が増加してしまうという問題がある。同様に、前記特許文献2に記載された方法でも、投稿回数や記事のサイズが大きくても、それが必ずしも有益であるとは限らないのは明らかである。
【0014】
そこで、WWWサイト等のスポンサー収入や消費者からの収入ではなく、実際に購入した人に対してアンケート等を実施し、評価情報を入力してもらい、その評価情報に基づいてコンテンツの品質を評価し格付けを行い、その格付けに応じてコンテンツ制作者に利益を分配する方法が、最も優れていると考えられる。この方法では、正確な評価情報が収集でき、コンテンツの格付が正確にできれば、認知度の低い作者が制作したコンテンツであっても、前記コンテンツの質が高ければ、格付けで上位にランクされる。そのため、前記コンテンツが有料であっても販売数を伸ばすことが可能になる。
【0015】
しかしながら、この方法についても、例えば、買い主にとっては、コンテンツの評価情報を入力することによる見返りがないので、集まる評価情報の数が少なく、結果として正確な格付情報が得られない可能性が高いという問題がある。また、その他にも、例えば、前記コンテンツの制作者あるいはその関係者が、実際には購入していないにも関わらず、繰り返し投票し、不正に評価値を高められる可能性があり、結果として正確な格付情報が得られないという問題もある。
【0016】
前記評価情報の数を増やすためには、例えば、アンケートに回答するなどして評価情報を入力することによりポイントやクーポンを発行し、アンケートの回収率を高める装置や方法がある(例えば、特許文献3や特許文献4を参照。)。しかしながら、この場合も、実際には購入していない人が投票し、正確な格付情報が得られない可能性が残る。また、この方法では、評価の見返りとして発行されるポイントやクーポンの種類や額によって、投票する人の年収や性別等の特徴に偏りが生じやすいという問題もある。また、ポイントやクーポンを発行するための原資をどのように得るかという問題もある。
【0017】
【特許文献1】
特開2002−99746号公報
【特許文献2】
特開2000−268093号公報
【特許文献3】
特開平11−73457号公報
【特許文献4】
特開平11−3372号公報
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の技術で説明したように、従来のコンテンツの配信方法では、前記コンテンツ評価の正確さや信頼性が低いという問題がある。そのため、消費者にとって、前記認知度の低い作者のコンテンツを購入する意欲が高まりにくいという問題があった。
【0019】
また、前記コンテンツに対する正確な評価が難しく、例えば、前記認知度の低い作者のコンテンツ等は、販売数が伸びにくく、前記コンテンツによる収入を得ることが難しい。そのため、前記コンテンツ制作者が、より優れたコンテンツを制作しようという意欲が高まらないという問題があった。
【0020】
本発明の目的は、ネットワーク上で販売されているコンテンツの評価の正確さや信頼性を高めることが可能な技術を提供することにある。
【0021】
本発明の他の目的は、認知度の低い提供者が制作したコンテンツでも、安心して購入することが可能な技術を提供することにある。
【0022】
本発明の他の目的は、コンテンツ制作者の制作意欲を高めることが可能な技術を提供することにある。
【0023】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかになるであろう。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明の概要を説明すれば、以下の通りである。
【0025】
(1) ネットワーク上に設けられた決済装置を利用して、前記ネットワーク上の端末を利用して商品を購入した買い主と前記商品を販売している売り主との間での前記商品の購入代金の決済を行う決済方法であって、前記買い主の端末から送信された前記購入代金の支払情報を受け取るステップと、前記支払情報に基づいて、前記買い主が支払う前記購入代金の中から、前記商品の代金を、口座管理手段が管理する前記売り主の口座に支払うステップと、前記買い主の端末に、前記購入した商品の評価の依頼を通知するステップと、前記買い主が前記購入した商品の評価をした場合に、評価還元金を、口座管理手段が管理する前記買い主の口座に報奨金を支払うステップと、前記買い主の評価から算出された評価値情報を取得するステップと、前記評価値情報に応じた報奨金を、前記口座管理手段が管理する前記売り主の口座に支払うステップとを有する決済方法である。
【0026】
前記(1)の手段によれば、ネットワーク上で配信(販売)されている商品(コンテンツ)の評価をできるのは、前記商品を購入した買い主のみである。そのため、売り主あるいはその関係者が、不正に評価を高くすることを防げる。
【0027】
また、前記購入した商品の評価をした買い主に前記評価還元金を支払うので、前記買い主の商品を評価する意欲を高めることができると考えられる。そのため、前記商品に対する評価情報を多く集めることが容易になり、評価の正確さや信頼性が増す。また、前記商品の評価の正確さや信頼性が高まるので、前記商品の評価を参照することで、認知度の低い売り主のコンテンツでも安心して購入することができる。
【0028】
また、前記商品の評価値情報に応じた報奨金を前記売り主に支払うので、前記売り主の、よりよい商品(コンテンツ)を制作しようという意欲が高まると考えられる。その結果、質のよい商品が増え、より多くの買い主を集めることができる。
【0029】
また、前記(1)の手段において、前記買い主が支払う前記購入代金は、前記商品の代金及び前記評価還元金、ならびに前記報奨金の原資を含むことが好ましい。前記購入代金に前記評価還元金が含まれていれば、商品購入時に支払った代金の一部が返還されることになるので、例えば、スポンサー収入等が得られない場合でも、前記評価還元金を確保することができ、多くの評価情報を集めることが容易である。また、前記報奨金の原資を前記買い主から集めることにより、質のよい商品を制作して多数販売すれば、それだけ報奨金の金額を増やすことができる。
【0030】
(2) ネットワーク上の端末を利用して商品を購入した買い主と、前記商品を販売している売り主との間での前記商品の購入代金の決済を行う決済装置であって、前記買い主の端末から送信された前記購入代金の支払情報を受け取る支払情報受取手段と、前記支払情報に基づいて、前記買い主が支払う前記購入代金の中から、前記商品の代金を、口座管理手段が管理する前記売り主の口座に支払う商品代金支払手段と、前記買い主の端末から送信された前記商品の評価情報を受け取る評価情報受取手段と、前記評価情報を受け取った後、評価還元金を、口座管理手段が管理する前記買い主の口座に支払う評価還元金支払手段と、前記商品の評価情報から前記商品の評価値情報を算出する評価値情報算出手段と、前記算出した評価値情報に応じた報奨金を、前記口座管理手段が管理する前記売り主の口座に支払う報奨金支払手段とを備える決済装置である。
【0031】
(3) ネットワーク上の端末を利用して商品を購入した買い主と、前記商品を販売している売り主との間での前記商品の購入代金の決済を行う決済装置であって、前記買い主の端末から送信された前記購入代金の支払情報を受け取る支払情報受取手段と、前記支払情報に基づいて、前記買い主が支払う前記購入代金の中から、前記商品の代金を、口座管理手段が管理する前記売り主の口座に支払う商品代金支払手段と、前記買い主の端末から送信された、前記商品の評価を済ませたことを示す評価済情報を受け取る評価済情報受取手段と、前記評価済情報を受け取った後、評価還元金を、口座管理手段が管理する前記買い主の口座に支払う評価還元金支払手段と、前記買い主がした評価から算出された評価値情報を、前記ネットワーク上の評価装置から取得する評価値情報取得手段と、前記取得した評価値情報に応じた報奨金を、前記口座管理手段が管理する前記売り主の口座に支払う報奨金支払手段とを備える決済装置である。
【0032】
前記(2)及び(3)の手段は、前記(1)の手段を実現するための決済装置であり、前記評価還元金支払手段を備えるので、前記買い主のみから評価情報を集めることができ、かつ、多くの評価情報を集めることができる。そのため、前記商品の評価の正確さや信頼性を高くできる。また、前記報奨金支払手段を備えるので、優れた商品の売り主は前記商品の代金に加えて、前記商品の評価に応じた報奨金を受け取ることができる。
【0033】
以下、本発明について、図面を参照して実施の形態(実施例)とともに詳細に説明する。
なお、実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは、同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0034】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1は、本発明による実施形態1の決済装置の概略構成を示す模式ブロック図である。
【0035】
図1において、1は決済装置、101は支払情報受取手段、102は商品代金支払手段、103は評価情報受取手段、104は評価還元金支払手段、105は評価値情報算出手段、106は報奨金支払手段、107はイベントタイマー、108は処理内容決定手段、109は口座管理手段、2は買い主の端末、3は売り主の端末である。
【0036】
本実施形態1の決済装置1は、ネットワーク上で販売されている商品を購入した買い主と、前記商品を販売している売り主との間での決済(売買取引)を行う装置であり、図1に示すように、買い主の端末2から売り主の端末3を介して送信された支払情報を受け取る支払情報受取手段101と、受け取った前記支払情報に基づいて、前記買い主が支払う購入代金の中から、前記商品の代金を前記商品の売り主の口座に支払う商品代金支払手段102と、前記買い主の端末2から送信された前記商品の評価情報を受け取る評価情報受取手段103と、前記評価情報を受け取った後、評価還元金を、前記買い主の口座に支払う評価還元金支払手段104と、定期的に前記評価情報を集計して商品の評価値情報を算出する評価値情報算出手段105と、前記算出した評価値情報に応じた報奨金を、前記売り主の口座に支払う報奨金支払手段106とを備える。
【0037】
また、本実施形態1の決済装置1は、前記各手段に加えて、例えば、図1に示したように、前記商品の評価値情報の算出時期を制御するイベントタイマー107と、前記買い主の端末2あるいは前記売り主の端末3、もしくは前記イベントタイマー107からの情報に応じて行う処理を決定する処理内容決定手段108と、前記商品の購入代金の引き落としや、前記売り主あるいは買い主に支払われる前記商品代金及び前記評価還元金、ならびに前記報奨金の振り込みをする際に利用する前記買い主及び前記売り主の口座を管理する口座管理手段109とを備える。またこのとき、前記口座管理手段109の代わりに、例えば、銀行等の金融機関が管理している口座管理手段にアクセスして引き落としや振り込みをすることが可能なインターフェースを設けてもよい。
【0038】
また、本実施形態1の決済装置1は、例えば、インターネット等の広域ネットワーク、あるいは赤外線や無線LAN等のローカルネットワーク(以下、単にネットワークと称する)上で販売されている商品(コンテンツ)の売買取引に用いる装置であり、商品の買い主及び商品の売り主は、前記ネットワーク上の端末2,3を利用して前記商品の注文やその受付、購入手続を行う。
【0039】
なお、前記買い主が使用する端末2及び前記売り主が使用する端末3は、前記買い主及び前記売り主に対して送信された各情報を受信できればよく、特定の端末である必要はない。また、図1に示した例では、前記売り主の端末3は1台であるが、実際には複数の売り主が商品を販売しており、売り主毎に前記端末があり、買い主が購入する商品に応じて、前記支払情報を送信する端末が異なるものとする。
【0040】
また、前記商品は、例えば、音楽や映像、コンピュータソフトウェアのように、前記ネットワークを利用してダウンロードすることが可能なディジタルコンテンツであってもよいし、書籍,食品,衣料品,薬品,自動車等の有形物であってもよい。また、その他にも、例えば、レストラン,美容室,学校,運送,医療等のサービス(役務商品)であってもよい。
以下、本実施形態1の決済装置を用いた決済方法について説明する。
【0041】
図2乃至図5は、本実施形態1の決済装置を用いた決済方法を説明するための模式図であり、図2は決済の手順を説明するためのフロー図、図3は決済時の資金の購入代金の移動を示すシーケンス図、図4は商品の評価順位の決定方法を説明するための図、図5は報奨金の金額の設定方法を説明するための図である。
【0042】
本実施形態1の決済装置1を用いて決済を行う、すなわち、前記買い主が購入した商品の代金を前記売り主に支払うときには、まず、例えば、前記ネットワーク上で販売されている商品を選択した消費者(買い主)が、前記買い主の端末2から前記売り主の端末3に対して、前記商品の購入代金の支払情報を送信する。前記支払情報を受け取った売り主の端末3は、前記支払情報を前記決済装置1に転送し、前記商品の代金の支払い(決済)の手続を開始する。
【0043】
このとき、前記購入代金の支払情報には、例えば、トランザクション番号、買い主の端末2のID、売り主の端末3のID、支払い方法、及び金額等の情報が含まれる。またこのとき、前記購入代金の支払い方法(決済方法)は、例えば、クレジットカード決済、銀行振り込み、電子小切手、電子マネー等での支払いを選択できるものとする。
【0044】
また、前記売り主の端末3から前記支払情報を転送する時には、例えば、前記買い主の端末2から送信された支払情報のトランザクション番号、買い主の端末2のID、売り主の端末3のID、支払い方法、及び金額等の情報を検証し、正しければ、その支払情報を決済装置1に送り、決済装置1からの承認を得る。前記決済装置1の承認を得る時には、オンラインで即時に行ってもよいが、電子署名を利用した電子マネーの場合には、電子署名を検証することで、オンラインの承認の取得は省略してもよい。
【0045】
また、支払い方法として、例えば、銀行振り込みを利用する場合は、前記支払情報を、前記買い主の端末2から前記決済装置1に直接送信してもよい。
【0046】
また、前記支払情報は、情報の漏洩を防ぐために、例えば、SSL(Secure Sockets Layer)を利用して暗号化した状態で送信するのが好ましい。
【0047】
またこのとき、前記購入代金Pは、例えば、前記商品の代金Mに、前記商品の評価をしたときに還元(返還)される評価還元金α、前記売り主に対して支払う報奨金の原資β、前記決済装置1の提供者への手数料γを加算した金額とする。本実施形態1では、前記評価還元金αは100円、前記報奨金の原資βは100円、前記手数料γは商品の代金Mの1%とする。また、例えば、前記商品が有形物で、配送の手続が必要な場合には、前記購入代金Pに、送料等の配送手数料を含んでいてもよい。
【0048】
前記買い主の端末2から直接、もしくは前記売り主の端末3を介して送信された前記支払情報は、図1に示したように、前記決済装置1の処理内容決定手段108で受信される。前記処理内容決定手段108では、図2に示すように、送信された情報を受け取る(ステップ401)と、受け取った情報から行う処理の種類を判別する(ステップ402)。このとき、受け取った情報が前記支払情報だとすると、前記支払情報は、前記処理内容決定手段108から前記支払情報受取手段101に転送される。
【0049】
前記支払情報受取手段101は、前記支払情報を受け取り、前記購入代金P及びその支払い方法を確認(ステップ403)したら、前記買い主が支払う購入代金Pの中から、前記商品の代金Mを前記売り主に支払う(ステップ404)。前記ステップ404は、例えば、前記商品代金支払手段102により前記口座管理手段109にアクセスして、図3に示すように、前記買い主が指定した口座から前記購入代金P(=M+α+β+γ)を引き落とし、引き落とした購入代金Pの中から、前記商品の代金Mを前記売り主が指定した口座に入金する。また、前記引き落とした購入代金の残り、すなわち前記評価還元金α及び前記報奨金の原資β、ならびに前記手数料γはそれぞれ、前記決済装置1の提供者が指定した口座に入金する。
【0050】
前記ステップ404の処理が済んだら、例えば、図1及び図3に示したように、前記支払情報受取手段101から前記売り主の端末3に対して、入金完了の通知をする。前記売り主は、前記入金完了の通知が受け取ったら、前記買い主に商品を引き渡す。このとき、前記商品が、ディジタルコンテンツのようにネットワーク上でダウンロード可能な商品であれば、例えば、前記売り主の端末3から前記買い主の端末2に、ダウンロード用のWWWページのURL(Uniform Resource Locators)が記載された電子メールを送信する。また、前記商品が有形物等の場合には、例えば、電子メールで、前記売り主の端末3から前記買い主の端末2に、前記入金完了の通知や商品発送の通知をする。
【0051】
また、前記ステップ404の処理及び前記入金完了等の通知が済んだら、例えば、図2及び図3に示したように、前記買い主に対して、購入した商品の評価を依頼する(ステップ405)。前記評価を依頼するときには、例えば、図1に示したように、前記支払情報受取手段101から前記買い主の端末2に対して、評価情報を入力するWWWページのURLの情報等が記載された電子メールを送る。また、前記評価を依頼する時期は、例えば、前記支払情報を受け取った直後であってもよいし、前記商品の代金Mの入金が完了した時であってもよい。また、例えば、前記商品の代金Mの支払いが完了した数日後、前記買い主が前記商品を利用した頃に依頼してもよい。またこのとき、前記決済装置1は前記買い主の端末2のID及び前記売り主の端末3のIDに相当する前記買い主及び前記売り主のメールアドレスを事前に取得し、メールアドレス管理テーブル(図示しない)に保存しておく。
【0052】
前記商品の評価依頼を受けた買い主は、前記商品を利用あるいは鑑賞した後、図1及び図3に示したように、前記商品の評価情報を、前記買い主の端末2から前記決済装置1に送信する。
【0053】
前記買い主の端末2から前記商品の評価情報を送信するときには、例えば、WWWのHTML(Hypertext Markup Language)フォームを用いて評価情報を入力し、送信する。このとき、前記評価情報には、トランザクション番号、買い主の端末2のID、売り主の端末3のID、及び評価値等の情報が含まれる。またこのとき、前記評価値の情報は、例えば、買い主の端末2の画面に「優秀」,「良」,「普通」,「悪い」のように、いくつかの評価ランクを表示し、買い主に選択してもらう。そして、それぞれのランクに対して「2」,「1」,「0」,「−1」のような値を設定しておき、前記買い主が選択したランクに対応する値を評価情報として前記決済装置1に送信する。
【0054】
前記買い主の端末2から送信された評価情報は、前記決済装置1の処理内容決定手段108で受信される。前記処理内容決定手段108では、前記送信された情報を受け取る(ステップ401)と、受け取った情報から行う処理の種類を判別する(ステップ402)。前記受け取った情報が前記評価情報だとすると、前記評価情報は、前記評価情報受取手段103に転送される。
【0055】
前記評価情報受取手段103は、前記評価情報を受け取ると、前記評価情報を蓄積するとともに、例えば、前記評価情報から買い主の端末2のIDを抽出し、前記評価情報を送信した買い主を特定する(ステップ406)。
【0056】
またこのとき、前記評価情報受取手段103は、例えば、WWWのフォームを用いて前記買い主からの評価情報を受け付け、ユニークなトランザクション番号を用いて同一の取引に対して評価情報を二重に受け取ることを防止する。すなわち、前記買い主の端末2から送信された評価情報が、既に受け取り済である場合は、受け取った評価情報を破棄し、前記買い主の端末2に、送信した評価情報が無効であると通知をする。
【0057】
前記ステップ406の処理が済んだら、図2及び図3に示したように、前記評価情報を送信した買い主に、前記評価還元金αを支払う(ステップ407)。前記ステップ407は、例えば、前記評価還元金支払手段104により前記口座管理手段109にアクセスし、図3に示したように、前記決済装置1の提供者が指定した口座から前記評価還元金αを引き落とし、前記買い主が指定した口座に入金する。また、図示は省略するが、前記ステップ407の処理が済んだら、例えば、前記評価還元金支払手段104から前記買い主の端末2に、前記評価還元金αの入金完了を通知する。
【0058】
また、前記評価情報受取手段103で受け取った有効な評価情報は、他の消費者がその商品を購入するときの参考になるように、例えば、前記商品を販売しているWWWページに掲載する(ステップ408)。
【0059】
前記ステップ403からステップ408は、随時行われており、前記決済装置1で決済を行う全ての商品に対して、前記買い主が前記商品を購入するたびに、前記購入代金Pの支払い手続及び前記商品の評価の依頼が行われ、前記商品の評価情報も随時蓄積されていく。そして、前記イベントタイマー107で設定されている期間毎に、前記蓄積された評価情報を集計し、前記商品の評価値情報を算出する。
【0060】
このとき、前記イベントタイマー107は、例えば、1ヶ月あるいは1週間といった間隔で設定しておき、指定された時間に、前記処理内容決定手段108にイベント情報(信号)を発信するようにしておく。前記処理内容決定手段108は、前記イベント情報を受け取り(ステップ401)、行う処理の種類を判別(ステップ402)したら、前記イベント情報を前記評価値情報算出手段105に転送する。
【0061】
前記評価値情報算出手段105は、前記イベント情報を受け取ったら、図2に示したように、前記評価情報受取手段103で蓄積した評価情報を用いて評価値情報を算出し、販売している商品の評価順位を決定する(ステップ409)。前記ステップ409で算出する評価値情報は、例えば、前記商品毎に、蓄積された評価情報の平均値とする。また、その他にも、例えば、特願2002−120464に記載されている格付け装置を利用して評価値情報を算出してもよい。
【0062】
また、前記ステップ409において、算出した前記評価値情報から前記商品の評価順位を決定する場合、例えば、同じ商品が複数個販売されているときには、販売された商品の数だけ同じ順位が存在するものとする。ここで、例えば、11種類の商品が販売されており、ある期間の各商品の販売数は、図4に示したようになったとする。このとき、例えば、評価順位が2位の商品S0007は販売数が1個なので、次に評価が高かった商品S0004は評価順位が3位となっている。また、評価順位が3位の前記商品S0004は販売数が3個なので、その次に評価が高かった商品S0001の評価順位は6位とする。
【0063】
また、前記評価値情報算出手段105は、前記各商品の評価順位が決定したら、図2に示したように、各評価順位の商品の売り主に支払う報奨金の金額を決定する(ステップ410)。前記報奨金の金額は、例えば、評価順位が上位であるほど高額になるようにし、本実施形態1では、下記数式1を用いて算出する。
【0064】
【数1】
【0065】
前記数式1において、n1は商品の評価順位、n2は各商品の販売数、nTは商品の総販売数である。また、βは前記報奨金の原資であり、本実施形態1では100円である。ここで、例えば、図4に示したような評価順位における各順位の報奨金を計算すると、図5に示した棒グラフのようになる。このとき、例えば、前記評価順位がn1位の商品が複数個(n2個)販売されていれば、図5に示したように、n1位からn1+(n2−1)位までを同じ順位とみなして同じ金額とし、前記評価順位n1位の金額を販売数n2で乗じた金額を前記売り主に支払う報奨金f(β,R)とする。すなわち、図4に示したような評価順位の場合、例えば、評価順位が4位の商品S0001は2個販売されているので、前記商品S0001の売り主に支払われる報奨金f(β,R)は、前記評価順位n1を6、販売数n2を2として前記数式1の計算をした結果(200円)に、販売数n2(=2)を乗じた400円となる。
【0066】
前記ステップ410の処理が済んだら、算出した報奨金を、前記各商品の売り主に支払う(ステップ411)。前記ステップ411は、例えば、前記報奨金支払手段106により前記口座管理手段109にアクセスし、図3に示したように、前記決済装置1の提供者が指定した口座から前記報奨金f(β,R)を引き落とし、前記売り主の口座に入金する。
【0067】
以上のような手順を経ることにより、前記商品の評価をした買い主の最終的な支払額は、前記商品の代金M及び前記報奨金の原資β、ならびに前記手数料γの合計となる。また、前記買い主が支払った最終的な支払額の中から、前記売り主には、前記商品の代金M及び前記商品の評価順位に応じた報奨金f(β,R)が支払われ、前記決済装置1の提供者は、前記商品の販売数に応じた手数料を受け取ることができる。
【0068】
なお、前記ステップ409から前記ステップ411の処理は、前記イベントタイマー107で指定された期間内に販売された商品の販売数に基づいて行い、前記報奨金を支払った後は、前記商品の販売数を0(零)に戻す。そしてその後は、前記イベントタイマー107で指定された期間毎に、その期間内に販売された商品の販売数と蓄積した評価情報に基づいて前記ステップ409から前記ステップ411の処理を行い、前記報奨金の支払を繰り返す。
【0069】
以上説明したように、本実施形態1の決済装置1を用いた決済方法では、前記商品を購入した買い主のみが前記商品の評価をすることができる。そのため、前記商品の評価を、不正に高くすることが難しい。
【0070】
また、前記買い主は、前記商品の評価をすることにより、評価還元金αを受け取ることができるので、評価をする意欲が高まり、各商品に対する評価の数を増やすことができる。そのため、前記商品の評価の正確さや信頼性を高くすることができる。
【0071】
また、前記商品の評価情報の数を多くし、かつ、評価の信頼性を高くすることができるので、例えば、認知度の低い個人やコンテンツ制作会社が作成した商品(コンテンツ)の購入を考えている人が、前記評価を参考にすることで、前記商品を安心して購入することができる。
【0072】
また、一定期間毎に商品の評価値情報を算出して商品の評価順位を決め、前記評価順位に応じた報奨金を前記売り主に支払うことで、前記商品の売り主は、よりよい商品を提供する意欲を高めることができる。そのため、質のよい商品が増え、買い主の購入意欲も高まり、売り主及び前記決済装置1の提供者は、前記商品の販売による収入を増やすことができる。
【0073】
また、前記実施形態1では、前記報奨金の金額を決定するときに、前記数式1を用いており、報奨金を受け取れるのは、評価順位が上位の半数の商品を販売している売り主のみであるが、これに限らず、例えば、下記数式2を用いて、全ての売り主が報奨金を受け取れるようにしてもよい。
【0074】
【数2】
【0075】
前記数式2においても、n1は商品の評価順位、n2は各商品の販売数、nTは商品の総販売数、βは前記報奨金の原資である。
【0076】
また、前記報奨金の金額は、前記数式1や数式2を用いた方法に限らず、前記売り主と前記決済装置1の提供者の間で合意が得られるような基準を設けて決定すればよい。
【0077】
(実施形態2)
図6は、本発明による実施形態2の決済装置の概略構成を示す模式ブロック図である。
【0078】
図6において、1は決済装置、101は支払情報受取手段、102は商品代金支払手段、104は評価還元金支払手段、106は報奨金支払手段、107はイベントタイマー、108は処理内容決定手段、109は口座管理手段、110は評価済情報受取手段、111は評価値情報取得手段、2は買い主の端末、3は売り主の端末、5は評価装置、501は評価情報受取手段、502は評価値情報算出手段である。
【0079】
本実施形態2の決済装置1も、前記実施形態1の決済装置と同様で、ネットワーク上で販売されている商品を購入した買い主と、前記商品を販売している売り主との間での決済(売買取引)を行う装置である。しかしながら、本実施形態2の決済装置1は、前記実施形態1の決済装置と異なり、図7に示すように、買い主の端末2から売り主の端末3を介して送信された支払情報を受け取る支払情報受取手段101と、受け取った前記支払情報に基づいて、前記買い主が支払う購入代金の中から、前記商品の代金を前記商品の売り主の口座に支払う商品代金支払手段102と、前記買い主が前記商品の評価を済ませたことを示す評価済情報を受け取る評価済情報受取手段110と、前記評価済情報を受け取った後、評価還元金を、前記買い主の口座に支払う評価還元金支払手段104と、定期的に前記商品の評価値情報を取得する評価値情報取得手段111と、前記商品の評価値情報に応じた報奨金を、前記商品の売り主の口座に支払う報奨金支払手段106とを備える。このとき、前記買い主は、図6に示すように、前記買い主の端末2から、前記決済装置1とは異なる評価装置5に評価情報を送信し、前記評価値情報取得手段111は、前記評価装置5から評価値情報を取得する。
【0080】
また、本実施形態2の決済装置1は、前記各手段に加えて、例えば、図7に示したように、前記商品の評価値情報の算出時期を制御するイベントタイマー107と、前記買い主の端末2あるいは前記売り主の端末3、もしくは前記イベントタイマー107からの情報に応じて行う処理を決定する処理内容決定手段108と、前記商品の購入代金の引き落としや、前記売り主あるいは買い主に支払われる前記商品代金及び前記評価還元金、ならびに前記報奨金の振り込みをする際に利用する前記買い主及び前記売り主の口座を管理する口座管理手段109とを備える。またこのとき、前記口座管理手段109の代わりに、例えば、銀行等の金融機関が管理している口座管理手段にアクセスして引き落としや振り込みをすることが可能なインターフェースを設けてもよい。
【0081】
なお、前記買い主が使用する端末2及び前記売り主が使用する端末3は、前記買い主及び前記売り主に対して送信された各情報を受信できればよく、特定の端末である必要はない。また、図6に示した例では、前記売り主の端末3は1台であるが、実際には複数の売り主が複数の商品を販売しており、売り主毎に前記端末があり、買い主が購入する商品に応じて、前記支払情報を送信する端末が異なるものとする。
【0082】
また、前記商品は、例えば、音楽や映像、コンピュータソフトウェアのように、前記ネットワークを利用してダウンロードすることが可能なディジタルコンテンツであってもよいし、書籍,食品,衣料品,薬品,自動車等の有形物であってもよい。また、その他にも、例えば、レストラン,美容室,学校,運送,医療等のサービス(役務商品)であってもよい。
【0083】
以下、本実施形態2の決済装置を用いた決済方法について説明する。なお、前記実施形態1で説明した手順と同じ部分は、詳細な説明は省略する。
【0084】
図7は、本実施形態2の決済装置を用いた決済方法を説明するためのフロー図である。
【0085】
本実施形態2の決済装置1を用いて決済を行う、すなわち、前記買い主が購入した商品の代金を前記売り主に支払うときには、まず、例えば、前記ネットワーク上で販売されている商品を選択した消費者(買い主)が、前記買い主の端末2から前記売り主の端末3に対して、前記商品の購入代金の支払情報を送信する。前記支払情報を受け取った売り主は、前記支払情報を前記決済装置1に転送し、前記商品の代金の支払い(決済)の手続を開始する。前記支払情報及び前記購入代金については、前記実施形態1で説明したとおりなので、詳細な説明は省略する。
【0086】
前記買い主の端末2から直接、もしくは前記売り主の端末3を介して送信された前記支払情報は、図6に示したように、前記決済装置1の処理内容決定手段108で受信される。前記処理内容決定手段108では、図7に示すように、送信された情報を受け取る(ステップ401)と、受け取った情報から行う処理の種類を判別する(ステップ402)。このとき、受け取った情報が前記支払情報だとすると、前記支払情報は、前記処理内容決定手段108から前記支払情報受取手段101に転送される。
【0087】
前記支払情報受取手段101は、前記支払情報を受け取り、前記購入代金P及びその支払い方法を確認(ステップ403)したら、前記買い主が支払う購入代金Pの中から、前記商品の代金Mを前記売り主に支払う(ステップ404)。前記ステップ404は、例えば、前記商品代金支払手段102により前記口座管理手段109にアクセスして、図3に示したように、前記買い主が指定した口座から前記購入代金P(=M+α+β+γ)を引き落とし、引き落とした購入代金Pの中から、前記商品の代金Mを前記売り主が指定した口座に入金する。また、前記引き落とした購入代金の残り、すなわち前記評価還元金α及び前記報奨金の原資β、ならびに前記手数料γはそれぞれ、前記決済装置1の提供者が指定した口座に入金する。
【0088】
前記ステップ404の処理が済んだら、例えば、前記支払情報受取手段101から前記売り主の端末3に対して、入金完了の通知をする。前記売り主は、前記入金完了の通知が受け取ったら、前記買い主に商品を引き渡す。前記商品の引き渡し方法は、前記実施形態1で説明したとおりなので、詳細な説明は省略する。
【0089】
また、前記ステップ404の処理及び前記入金完了の通知が済んだら、例えば、図6及び図7に示したように、前記買い主に対して、購入した商品の評価を依頼する(ステップ405)。前記評価の依頼方法は、前記実施形態1で説明したとおりなので、詳細な説明は省略する。
【0090】
前記商品の評価依頼を受けた買い主は、前記商品を利用あるいは鑑賞した後、図6に示したように、前記商品の評価情報を、前記買い主の端末2から前記評価装置5に送信する。このとき、前記評価情報は、前記評価装置5の評価情報受取手段501で受信される。またこのとき、受信した評価情報が有効なものであれば、前記評価値情報算出手段502で各商品の評価値を算出し、各商品を販売しているWWWページに表示する。前記評価情報の送信方法及び有効性の判断については、前記実施形態1で説明した、前記買い主の端末2から前記決済装置1へ送信するときと同じ手順でよいので、詳細な説明は省略する。また、前記評価値の算出は、前記評価情報を受け取る毎に行ってもよいし、一週間あるいは一ヶ月等の一定の間隔毎に行ってもよい
また、前記買い主の端末2から前記評価情報を送信したときには、図6に示したように、前記評価情報を送信したことを示す評価済情報(イベント情報)を前記決済装置1に送信する。前記評価済情報は、例えば、前記決済装置1から前記買い主の端末2に送信した評価依頼に従って評価情報を入力して送信すると、評価情報を評価情報受取手段501に送ると同時に、評価情報を送信したイベントを自動的に決済装置1にもポストすることで実現できる。
【0091】
前記買い主の端末2から送信された評価済情報(イベント情報)は、前記決済装置1の処理内容決定手段108で受信される。前記処理内容決定手段108では、前記送信された情報を受け取る(ステップ401)と、受け取った情報から行う処理の種類を判別する(ステップ402)。前記受け取った情報が前記評価済情報だとすると、前記評価済情報は、前記評価済情報受取手段110に転送される。
【0092】
前記評価済情報受取手段110は、前記評価済情報を受け取ると、前記評価情報から買い主の端末2のIDを抽出し、前記評価済情報を送信した買い主、すなわち商品の評価をした買い主を特定する(ステップ412)。
【0093】
前記ステップ412の処理が済んだら、図7に示したように、前記評価済情報を送信した買い主に、前記評価還元金αを支払う(ステップ413)。前記ステップ413は、例えば、前記評価還元金支払手段104により前記口座管理手段109にアクセスし、図3に示したように、前記決済装置1の提供者が指定した口座から前記評価還元金αを引き落とし、前記買い主が指定した口座に入金する。また、図示は省略するが、前記ステップ413の処理が済んだら、例えば、前記評価還元金支払手段104から前記買い主の端末2に、前記評価還元金αの入金完了を通知する。
【0094】
またこのとき、前記評価済情報受取手段110は、前記実施形態1で説明した前記評価情報受取手段103と同様に、例えば、ユニークなトランザクション番号を用いて同一の取引に対して評価済情報を二重に受け取ることを防止する。すなわち、前記買い主の端末2から送信された評価済情報が、既に受け取り済である場合は、前記評価還元金αは支払われない。
【0095】
前記ステップ403からステップ405、及びステップ412からステップ413は、随時行われており、前記決済装置1で決済を行う全ての商品に対して、前記買い主が前記商品を購入するたびに、前記購入代金Pの支払い手続及び前記商品の評価の依頼が行われる。また、前記商品の評価情報も前記評価装置5に随時蓄積され、評価値情報が更新されていく。そして、前記イベントタイマー107で設定されている期間毎に、前記評価装置5にある評価値情報を取得して、報奨金の支払い手続を行う。
【0096】
このとき、前記イベントタイマー107は、例えば、1ヶ月あるいは1週間といった間隔で設定しておき、指定された時間に、前記処理内容決定手段108にイベント情報(信号)を発信するようにしておく。前記処理内容決定手段108は、前記イベント情報を受け取り(ステップ401)、行う処理の種類を判別(ステップ402)したら、前記イベント情報を前記評価値情報取得手段111に転送する。
【0097】
前記評価値情報取得手段111は、前記イベント情報を受け取ったら、図7に示したように、前記評価装置5から評価値情報を取得して、販売している商品の評価順位を決定する(ステップ414)。このとき、例えば、前記評価装置5の評価値情報算出手段502によって算出された評価値が、前記評価装置5あるいは商品を販売しているWWWページ等で公開されている場合には、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等で該当する商品の評価値をダウンロードして取得する。
【0098】
また、前記ステップ414において、前記商品の評価順位を決定する時には、例えば、前記実施形態1で説明したとおりなので、詳細な説明は省略する。
【0099】
また、前記評価値情報算出手段105は、前記各商品の評価順位が決定したら、図7に示したように、各評価順位の商品の売り主に支払う報奨金の金額を決定する(ステップ410)。前記報奨金の金額を決定するときには、前記実施形態1で説明したように、例えば、前記数式1や数式2を用いて算出すればよいので詳細な説明は省略する。
【0100】
前記ステップ410の処理が済んだら、算出した報奨金を、前記各商品の売り主に支払う(ステップ411)。前記ステップ411は、例えば、前記報奨金支払手段106により前記口座管理手段109にアクセスし、図3に示したように、前記決済装置1の提供者が指定した口座から前記報奨金f(β,R)を引き落とし、前記売り主の口座に入金する。
【0101】
以上のような手順を経ることにより、前記商品の評価をした買い主の最終的な支払額は、前記商品の代金M及び前記報奨金の原資β、ならびに前記手数料γの合計となる。また、前記買い主が支払った最終的な支払額の中から、前記売り主には、前記商品の代金M及び前記商品の評価順位に応じた報奨金f(β,R)が支払われ、前記決済装置1の提供者は、前記商品の販売数に応じた手数料を受け取ることができる。
【0102】
なお、前記ステップ414及び前記ステップ410、ならびに前記ステップ411の処理は、前記イベントタイマーで指定された期間内に販売された商品の販売数に基づいて行い、前記報奨金を支払った後は、前記商品の販売数を0(零)に戻す。そしてその後は、前記イベントタイマーで指定された期間毎に、その期間内に販売された商品の販売数及び取得した評価値情報に基づいて前記ステップ414及び前記ステップ410、ならびに前記ステップ411の処理を行い、前記報奨金の支払を繰り返す。
【0103】
以上説明したように、本実施形態2の決済装置1を用いた決済方法では、前記実施形態1と同様に、前記商品を購入した買い主のみが前記商品の評価をすることができる。そのため、前記商品の評価を、不正に高くすることが難しい。
【0104】
また、前記買い主は、前記商品の評価をすることにより、評価還元金αを受け取ることができるので、評価をする意欲が高まり、各商品に対する評価の数を増やすことができる。そのため、前記商品の評価の正確さや信頼性を高くすることができる。
【0105】
また、前記商品の評価情報の数を多くし、かつ、評価の信頼性を高くすることができるので、例えば、認知度の低い個人やコンテンツ制作会社が作成した商品(コンテンツ)の購入を考えている人が、前記評価を参考にすることで、前記商品を安心して購入することができる。
【0106】
また、一定期間毎に商品の評価値情報を取得して商品の評価順位を決め、前記評価順位に応じた報奨金を前記売り主に支払うことで、前記商品の売り主は、よりよい商品を提供する意欲を高めることができる。そのため、質のよい商品が増え、買い主の購入意欲も高まり、売り主及び前記決済装置1の提供者は、前記商品の販売による収入を増やすことができる。
【0107】
以上、本発明を、前記実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々変更可能であることはもちろんである。
【0108】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下の通りである。
【0109】
(1)ネットワーク上で販売されているコンテンツの評価の正確や信頼性を高くすることができる。
(2)認知度の低い提供者が制作したコンテンツでも、安心して購入することができる。
(3)コンテンツ提供者の制作意欲を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施形態1の決済装置の概略構成を示す模式ブロック図である。
【図2】本実施形態1の決済装置を用いた決済方法を説明するための模式図であり、決済の手順を説明するためのフロー図である。
【図3】本実施形態1の決済装置を用いた決済方法を説明するための模式図であり、決済時の購入代金の移動を示すシーケンス図である。
【図4】本実施形態1の決済装置を用いた決済方法を説明するための模式図であり、商品の評価順位の決定方法を説明するための図である。
【図5】本実施形態1の決済装置を用いた決済方法を説明するための模式図であり、報奨金の金額の設定方法を説明するための図である。
【図6】本発明による実施形態2の決済装置の概略構成を示す模式ブロック図である。
【図7】本実施形態2の決済装置を用いた決済方法を説明するためのフロー図である。
【符号の説明】
1…決済装置、101…支払情報受取手段、102…商品代金支払手段、103…評価情報受取手段、104…評価還元金支払手段、105…評価値情報算出手段、106…報奨金支払手段、107…イベントタイマー、108…処理内容決定手段、109…口座管理手段、110…評価済情報受取手段、111…評価値情報取得手段、2…買い主の端末、3…売り主の端末、5…評価装置、501…評価情報受取手段、502…評価値情報算出手段。
【発明の属する技術分野】
本発明は、決済方法及び決済装置に関し、特に、ネットワーク上で配信(販売)されているディジタルコンテンツの売買における決済方法に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、音楽や映像等のディジタルコンテンツ(以下、コンテンツと称する)がインターネット上で配信されている。また、前記ディジタルコンテンツは、近年のブロードバンドネットワークの普及、あるいはカメラ付きの携帯通信端末等の普及により、低コストで配信できるようになってきた。
【0003】
また、近年では、前記コンテンツを作成するための機材やソフトウェアも低価格化が進み、専用の機材等を用いることなく、手軽にコンテンツを作成することができるようになってきた。そのため、従来は、ごく一部の専門的なクリエーターによって制作、配信されていた映画やニュース等のコンテンツでさえも、個人レベルで作成し、配信することができる環境が整いつつある。
【0004】
しかしながら、個人、あるいは小規模の制作会社または認知度の低い制作会社が制作したコンテンツの場合、高価な広告(宣伝)費用や、認知度の低さが問題となり、有料で配信(販売)して収入を得ることが難しい。
【0005】
有料で配信されているコンテンツの課金方法では、例えば、従来から情報セキュリティ技術を利用したディジタル著作権管理(DRM: Digital Rights Management)技術が多数提案されているが、これらの技術は、例えば、前払い、すなわち消費者(買い主)が料金を支払わないと、前記コンテンツを利用できないようにする技術である。このとき、前記DRM技術を利用した課金方法では、前記消費者は、前記コンテンツの詳細な内容を確認することなしに、前記コンテンツを購入しなければならない。そのため、例えば、著名なアーティストの作品のように事前に品質が優れていることが予想できるコンテンツの場合にはよいが、認知度の低い作者が制作したコンテンツの場合には、前記消費者の購入意欲が高まりにくい。すなわち、前記DRM技術を適用した課金方法を利用して恩恵を受けることができるのは、マスメディアを利用できる一部の規模の大きいコンテンツプロバイダーに限られる。
【0006】
つまり、前記従来の前払いの課金方法では、認知度の低い作者が制作したコンテンツを広く宣伝し、多数販売することが難しい。そのため、例えば、前記認知度の低い作者が優れたコンテンツを制作しても、そのコンテンツがインターネット上に氾濫する大量の情報の中に埋もれてしまい、多くの人に広め、多数販売して収入を得ることが難しい。
【0007】
一方、制作した前記コンテンツを無料で配布すれば、前記コンテンツを多くの人に広められるが、収入を得られない。そのため、より優れたコンテンツを制作しようという意欲が高まりにくいという問題があった。そこで、近年では、前記認知度の低い作者でも、ある程度の収入が得られるような方法が提案されている。
【0008】
従来、認知度の低い個人や制作会社が、制作したコンテンツによって収入を得る方法としては、無料でコンテンツを配布して利用してもらい、気に入ったら献金あるいは購入してもらう方法が一般的である。しかしこの方法は、制作したコンテンツの種類によっては、前記コンテンツが優れた作品であっても、収入が得られない可能性がある。前記コンテンツが、例えば、コンピュータソフトウェアのように一定期間が経過する、あるいは所定の回数だけ使用すると利用できなくなるといった制約を付与できるコンテンツの場合は、購入しなければ継続して利用できないようにすることで、前記コンテンツを気に入った消費者から購入代金を受け取り、収入を得ることができる。しかしながら、前記コンテンツが、例えば、音楽や映像等の場合、例えば、再生できる期間や回数を制限しても、その制限内で満足した消費者は、購入代金を支払おうという気にならない可能性が高いという問題がある。
【0009】
そこで、このような問題を解決する別のアプローチとして、例えば、前記コンテンツは自由にダウンロードして利用できるようにしておき、WWW(World−Wide Web)サイトのスポンサー等からの出資(原資)や、消費者から徴収した会費を、前記コンテンツの制作者に分配するという方法がある。この方法では、例えば、認知度の低い作者のコンテンツであっても、前記スポンサー等のWWWサイトで広告(宣伝)をすることで多くの人にコンテンツの存在を広めることができるとともに、コンテンツを配信(販売)して収入を得ることができる。またこのとき、優れたコンテンツを制作した人に、より多くの代金を分配することで、コンテンツの制作者に対して、よりよいコンテンツを制作しようという意欲を高めることができる。
【0010】
前記コンテンツの制作者の制作意欲を高める方法としては、例えば、インターネット上でコンテンツを配信するシステムにおいて、前記コンテンツのダウンロードされた回数に応じて、コンテンツの制作者にポイントを与える方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0011】
また、その他にも、例えば、インターネット上の電子掲示板システムにおいて、情報提供者が過去に行った情報提供履歴を参照して有益な情報を提供した人にクーポンを発行する方法が提案されている(例えば、特許文献2を参照。)。前記特許文献2では、前記情報の有用度を判定する具体的な手法として、記事の投稿回数、それぞれの記事のサイズ、不適切なキーワードが含まれていないこと等により評価する方法が記載されている。
【0012】
しかしながら、WWWサイトのスポンサー収入や消費者から会費では、収入に限界があり、コンテンツ制作者に十分な報酬を支払えないという問題がある。
【0013】
また、コンテンツの評価の方法についても、前記特許文献1に記載された方法では、ダウンロードされた回数が、必ずしもコンテンツの品質に依存しているとはいえない。そのため、例えば、単にタイトルが目立ちやすい等の理由でダウンロード数が増加し、さらに一旦ダウンロード数が増加すると、それに追随してダウンロードする利用者が増加し、益々ダウンロード数が増加してしまうという問題がある。同様に、前記特許文献2に記載された方法でも、投稿回数や記事のサイズが大きくても、それが必ずしも有益であるとは限らないのは明らかである。
【0014】
そこで、WWWサイト等のスポンサー収入や消費者からの収入ではなく、実際に購入した人に対してアンケート等を実施し、評価情報を入力してもらい、その評価情報に基づいてコンテンツの品質を評価し格付けを行い、その格付けに応じてコンテンツ制作者に利益を分配する方法が、最も優れていると考えられる。この方法では、正確な評価情報が収集でき、コンテンツの格付が正確にできれば、認知度の低い作者が制作したコンテンツであっても、前記コンテンツの質が高ければ、格付けで上位にランクされる。そのため、前記コンテンツが有料であっても販売数を伸ばすことが可能になる。
【0015】
しかしながら、この方法についても、例えば、買い主にとっては、コンテンツの評価情報を入力することによる見返りがないので、集まる評価情報の数が少なく、結果として正確な格付情報が得られない可能性が高いという問題がある。また、その他にも、例えば、前記コンテンツの制作者あるいはその関係者が、実際には購入していないにも関わらず、繰り返し投票し、不正に評価値を高められる可能性があり、結果として正確な格付情報が得られないという問題もある。
【0016】
前記評価情報の数を増やすためには、例えば、アンケートに回答するなどして評価情報を入力することによりポイントやクーポンを発行し、アンケートの回収率を高める装置や方法がある(例えば、特許文献3や特許文献4を参照。)。しかしながら、この場合も、実際には購入していない人が投票し、正確な格付情報が得られない可能性が残る。また、この方法では、評価の見返りとして発行されるポイントやクーポンの種類や額によって、投票する人の年収や性別等の特徴に偏りが生じやすいという問題もある。また、ポイントやクーポンを発行するための原資をどのように得るかという問題もある。
【0017】
【特許文献1】
特開2002−99746号公報
【特許文献2】
特開2000−268093号公報
【特許文献3】
特開平11−73457号公報
【特許文献4】
特開平11−3372号公報
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の技術で説明したように、従来のコンテンツの配信方法では、前記コンテンツ評価の正確さや信頼性が低いという問題がある。そのため、消費者にとって、前記認知度の低い作者のコンテンツを購入する意欲が高まりにくいという問題があった。
【0019】
また、前記コンテンツに対する正確な評価が難しく、例えば、前記認知度の低い作者のコンテンツ等は、販売数が伸びにくく、前記コンテンツによる収入を得ることが難しい。そのため、前記コンテンツ制作者が、より優れたコンテンツを制作しようという意欲が高まらないという問題があった。
【0020】
本発明の目的は、ネットワーク上で販売されているコンテンツの評価の正確さや信頼性を高めることが可能な技術を提供することにある。
【0021】
本発明の他の目的は、認知度の低い提供者が制作したコンテンツでも、安心して購入することが可能な技術を提供することにある。
【0022】
本発明の他の目的は、コンテンツ制作者の制作意欲を高めることが可能な技術を提供することにある。
【0023】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかになるであろう。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明の概要を説明すれば、以下の通りである。
【0025】
(1) ネットワーク上に設けられた決済装置を利用して、前記ネットワーク上の端末を利用して商品を購入した買い主と前記商品を販売している売り主との間での前記商品の購入代金の決済を行う決済方法であって、前記買い主の端末から送信された前記購入代金の支払情報を受け取るステップと、前記支払情報に基づいて、前記買い主が支払う前記購入代金の中から、前記商品の代金を、口座管理手段が管理する前記売り主の口座に支払うステップと、前記買い主の端末に、前記購入した商品の評価の依頼を通知するステップと、前記買い主が前記購入した商品の評価をした場合に、評価還元金を、口座管理手段が管理する前記買い主の口座に報奨金を支払うステップと、前記買い主の評価から算出された評価値情報を取得するステップと、前記評価値情報に応じた報奨金を、前記口座管理手段が管理する前記売り主の口座に支払うステップとを有する決済方法である。
【0026】
前記(1)の手段によれば、ネットワーク上で配信(販売)されている商品(コンテンツ)の評価をできるのは、前記商品を購入した買い主のみである。そのため、売り主あるいはその関係者が、不正に評価を高くすることを防げる。
【0027】
また、前記購入した商品の評価をした買い主に前記評価還元金を支払うので、前記買い主の商品を評価する意欲を高めることができると考えられる。そのため、前記商品に対する評価情報を多く集めることが容易になり、評価の正確さや信頼性が増す。また、前記商品の評価の正確さや信頼性が高まるので、前記商品の評価を参照することで、認知度の低い売り主のコンテンツでも安心して購入することができる。
【0028】
また、前記商品の評価値情報に応じた報奨金を前記売り主に支払うので、前記売り主の、よりよい商品(コンテンツ)を制作しようという意欲が高まると考えられる。その結果、質のよい商品が増え、より多くの買い主を集めることができる。
【0029】
また、前記(1)の手段において、前記買い主が支払う前記購入代金は、前記商品の代金及び前記評価還元金、ならびに前記報奨金の原資を含むことが好ましい。前記購入代金に前記評価還元金が含まれていれば、商品購入時に支払った代金の一部が返還されることになるので、例えば、スポンサー収入等が得られない場合でも、前記評価還元金を確保することができ、多くの評価情報を集めることが容易である。また、前記報奨金の原資を前記買い主から集めることにより、質のよい商品を制作して多数販売すれば、それだけ報奨金の金額を増やすことができる。
【0030】
(2) ネットワーク上の端末を利用して商品を購入した買い主と、前記商品を販売している売り主との間での前記商品の購入代金の決済を行う決済装置であって、前記買い主の端末から送信された前記購入代金の支払情報を受け取る支払情報受取手段と、前記支払情報に基づいて、前記買い主が支払う前記購入代金の中から、前記商品の代金を、口座管理手段が管理する前記売り主の口座に支払う商品代金支払手段と、前記買い主の端末から送信された前記商品の評価情報を受け取る評価情報受取手段と、前記評価情報を受け取った後、評価還元金を、口座管理手段が管理する前記買い主の口座に支払う評価還元金支払手段と、前記商品の評価情報から前記商品の評価値情報を算出する評価値情報算出手段と、前記算出した評価値情報に応じた報奨金を、前記口座管理手段が管理する前記売り主の口座に支払う報奨金支払手段とを備える決済装置である。
【0031】
(3) ネットワーク上の端末を利用して商品を購入した買い主と、前記商品を販売している売り主との間での前記商品の購入代金の決済を行う決済装置であって、前記買い主の端末から送信された前記購入代金の支払情報を受け取る支払情報受取手段と、前記支払情報に基づいて、前記買い主が支払う前記購入代金の中から、前記商品の代金を、口座管理手段が管理する前記売り主の口座に支払う商品代金支払手段と、前記買い主の端末から送信された、前記商品の評価を済ませたことを示す評価済情報を受け取る評価済情報受取手段と、前記評価済情報を受け取った後、評価還元金を、口座管理手段が管理する前記買い主の口座に支払う評価還元金支払手段と、前記買い主がした評価から算出された評価値情報を、前記ネットワーク上の評価装置から取得する評価値情報取得手段と、前記取得した評価値情報に応じた報奨金を、前記口座管理手段が管理する前記売り主の口座に支払う報奨金支払手段とを備える決済装置である。
【0032】
前記(2)及び(3)の手段は、前記(1)の手段を実現するための決済装置であり、前記評価還元金支払手段を備えるので、前記買い主のみから評価情報を集めることができ、かつ、多くの評価情報を集めることができる。そのため、前記商品の評価の正確さや信頼性を高くできる。また、前記報奨金支払手段を備えるので、優れた商品の売り主は前記商品の代金に加えて、前記商品の評価に応じた報奨金を受け取ることができる。
【0033】
以下、本発明について、図面を参照して実施の形態(実施例)とともに詳細に説明する。
なお、実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは、同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0034】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1は、本発明による実施形態1の決済装置の概略構成を示す模式ブロック図である。
【0035】
図1において、1は決済装置、101は支払情報受取手段、102は商品代金支払手段、103は評価情報受取手段、104は評価還元金支払手段、105は評価値情報算出手段、106は報奨金支払手段、107はイベントタイマー、108は処理内容決定手段、109は口座管理手段、2は買い主の端末、3は売り主の端末である。
【0036】
本実施形態1の決済装置1は、ネットワーク上で販売されている商品を購入した買い主と、前記商品を販売している売り主との間での決済(売買取引)を行う装置であり、図1に示すように、買い主の端末2から売り主の端末3を介して送信された支払情報を受け取る支払情報受取手段101と、受け取った前記支払情報に基づいて、前記買い主が支払う購入代金の中から、前記商品の代金を前記商品の売り主の口座に支払う商品代金支払手段102と、前記買い主の端末2から送信された前記商品の評価情報を受け取る評価情報受取手段103と、前記評価情報を受け取った後、評価還元金を、前記買い主の口座に支払う評価還元金支払手段104と、定期的に前記評価情報を集計して商品の評価値情報を算出する評価値情報算出手段105と、前記算出した評価値情報に応じた報奨金を、前記売り主の口座に支払う報奨金支払手段106とを備える。
【0037】
また、本実施形態1の決済装置1は、前記各手段に加えて、例えば、図1に示したように、前記商品の評価値情報の算出時期を制御するイベントタイマー107と、前記買い主の端末2あるいは前記売り主の端末3、もしくは前記イベントタイマー107からの情報に応じて行う処理を決定する処理内容決定手段108と、前記商品の購入代金の引き落としや、前記売り主あるいは買い主に支払われる前記商品代金及び前記評価還元金、ならびに前記報奨金の振り込みをする際に利用する前記買い主及び前記売り主の口座を管理する口座管理手段109とを備える。またこのとき、前記口座管理手段109の代わりに、例えば、銀行等の金融機関が管理している口座管理手段にアクセスして引き落としや振り込みをすることが可能なインターフェースを設けてもよい。
【0038】
また、本実施形態1の決済装置1は、例えば、インターネット等の広域ネットワーク、あるいは赤外線や無線LAN等のローカルネットワーク(以下、単にネットワークと称する)上で販売されている商品(コンテンツ)の売買取引に用いる装置であり、商品の買い主及び商品の売り主は、前記ネットワーク上の端末2,3を利用して前記商品の注文やその受付、購入手続を行う。
【0039】
なお、前記買い主が使用する端末2及び前記売り主が使用する端末3は、前記買い主及び前記売り主に対して送信された各情報を受信できればよく、特定の端末である必要はない。また、図1に示した例では、前記売り主の端末3は1台であるが、実際には複数の売り主が商品を販売しており、売り主毎に前記端末があり、買い主が購入する商品に応じて、前記支払情報を送信する端末が異なるものとする。
【0040】
また、前記商品は、例えば、音楽や映像、コンピュータソフトウェアのように、前記ネットワークを利用してダウンロードすることが可能なディジタルコンテンツであってもよいし、書籍,食品,衣料品,薬品,自動車等の有形物であってもよい。また、その他にも、例えば、レストラン,美容室,学校,運送,医療等のサービス(役務商品)であってもよい。
以下、本実施形態1の決済装置を用いた決済方法について説明する。
【0041】
図2乃至図5は、本実施形態1の決済装置を用いた決済方法を説明するための模式図であり、図2は決済の手順を説明するためのフロー図、図3は決済時の資金の購入代金の移動を示すシーケンス図、図4は商品の評価順位の決定方法を説明するための図、図5は報奨金の金額の設定方法を説明するための図である。
【0042】
本実施形態1の決済装置1を用いて決済を行う、すなわち、前記買い主が購入した商品の代金を前記売り主に支払うときには、まず、例えば、前記ネットワーク上で販売されている商品を選択した消費者(買い主)が、前記買い主の端末2から前記売り主の端末3に対して、前記商品の購入代金の支払情報を送信する。前記支払情報を受け取った売り主の端末3は、前記支払情報を前記決済装置1に転送し、前記商品の代金の支払い(決済)の手続を開始する。
【0043】
このとき、前記購入代金の支払情報には、例えば、トランザクション番号、買い主の端末2のID、売り主の端末3のID、支払い方法、及び金額等の情報が含まれる。またこのとき、前記購入代金の支払い方法(決済方法)は、例えば、クレジットカード決済、銀行振り込み、電子小切手、電子マネー等での支払いを選択できるものとする。
【0044】
また、前記売り主の端末3から前記支払情報を転送する時には、例えば、前記買い主の端末2から送信された支払情報のトランザクション番号、買い主の端末2のID、売り主の端末3のID、支払い方法、及び金額等の情報を検証し、正しければ、その支払情報を決済装置1に送り、決済装置1からの承認を得る。前記決済装置1の承認を得る時には、オンラインで即時に行ってもよいが、電子署名を利用した電子マネーの場合には、電子署名を検証することで、オンラインの承認の取得は省略してもよい。
【0045】
また、支払い方法として、例えば、銀行振り込みを利用する場合は、前記支払情報を、前記買い主の端末2から前記決済装置1に直接送信してもよい。
【0046】
また、前記支払情報は、情報の漏洩を防ぐために、例えば、SSL(Secure Sockets Layer)を利用して暗号化した状態で送信するのが好ましい。
【0047】
またこのとき、前記購入代金Pは、例えば、前記商品の代金Mに、前記商品の評価をしたときに還元(返還)される評価還元金α、前記売り主に対して支払う報奨金の原資β、前記決済装置1の提供者への手数料γを加算した金額とする。本実施形態1では、前記評価還元金αは100円、前記報奨金の原資βは100円、前記手数料γは商品の代金Mの1%とする。また、例えば、前記商品が有形物で、配送の手続が必要な場合には、前記購入代金Pに、送料等の配送手数料を含んでいてもよい。
【0048】
前記買い主の端末2から直接、もしくは前記売り主の端末3を介して送信された前記支払情報は、図1に示したように、前記決済装置1の処理内容決定手段108で受信される。前記処理内容決定手段108では、図2に示すように、送信された情報を受け取る(ステップ401)と、受け取った情報から行う処理の種類を判別する(ステップ402)。このとき、受け取った情報が前記支払情報だとすると、前記支払情報は、前記処理内容決定手段108から前記支払情報受取手段101に転送される。
【0049】
前記支払情報受取手段101は、前記支払情報を受け取り、前記購入代金P及びその支払い方法を確認(ステップ403)したら、前記買い主が支払う購入代金Pの中から、前記商品の代金Mを前記売り主に支払う(ステップ404)。前記ステップ404は、例えば、前記商品代金支払手段102により前記口座管理手段109にアクセスして、図3に示すように、前記買い主が指定した口座から前記購入代金P(=M+α+β+γ)を引き落とし、引き落とした購入代金Pの中から、前記商品の代金Mを前記売り主が指定した口座に入金する。また、前記引き落とした購入代金の残り、すなわち前記評価還元金α及び前記報奨金の原資β、ならびに前記手数料γはそれぞれ、前記決済装置1の提供者が指定した口座に入金する。
【0050】
前記ステップ404の処理が済んだら、例えば、図1及び図3に示したように、前記支払情報受取手段101から前記売り主の端末3に対して、入金完了の通知をする。前記売り主は、前記入金完了の通知が受け取ったら、前記買い主に商品を引き渡す。このとき、前記商品が、ディジタルコンテンツのようにネットワーク上でダウンロード可能な商品であれば、例えば、前記売り主の端末3から前記買い主の端末2に、ダウンロード用のWWWページのURL(Uniform Resource Locators)が記載された電子メールを送信する。また、前記商品が有形物等の場合には、例えば、電子メールで、前記売り主の端末3から前記買い主の端末2に、前記入金完了の通知や商品発送の通知をする。
【0051】
また、前記ステップ404の処理及び前記入金完了等の通知が済んだら、例えば、図2及び図3に示したように、前記買い主に対して、購入した商品の評価を依頼する(ステップ405)。前記評価を依頼するときには、例えば、図1に示したように、前記支払情報受取手段101から前記買い主の端末2に対して、評価情報を入力するWWWページのURLの情報等が記載された電子メールを送る。また、前記評価を依頼する時期は、例えば、前記支払情報を受け取った直後であってもよいし、前記商品の代金Mの入金が完了した時であってもよい。また、例えば、前記商品の代金Mの支払いが完了した数日後、前記買い主が前記商品を利用した頃に依頼してもよい。またこのとき、前記決済装置1は前記買い主の端末2のID及び前記売り主の端末3のIDに相当する前記買い主及び前記売り主のメールアドレスを事前に取得し、メールアドレス管理テーブル(図示しない)に保存しておく。
【0052】
前記商品の評価依頼を受けた買い主は、前記商品を利用あるいは鑑賞した後、図1及び図3に示したように、前記商品の評価情報を、前記買い主の端末2から前記決済装置1に送信する。
【0053】
前記買い主の端末2から前記商品の評価情報を送信するときには、例えば、WWWのHTML(Hypertext Markup Language)フォームを用いて評価情報を入力し、送信する。このとき、前記評価情報には、トランザクション番号、買い主の端末2のID、売り主の端末3のID、及び評価値等の情報が含まれる。またこのとき、前記評価値の情報は、例えば、買い主の端末2の画面に「優秀」,「良」,「普通」,「悪い」のように、いくつかの評価ランクを表示し、買い主に選択してもらう。そして、それぞれのランクに対して「2」,「1」,「0」,「−1」のような値を設定しておき、前記買い主が選択したランクに対応する値を評価情報として前記決済装置1に送信する。
【0054】
前記買い主の端末2から送信された評価情報は、前記決済装置1の処理内容決定手段108で受信される。前記処理内容決定手段108では、前記送信された情報を受け取る(ステップ401)と、受け取った情報から行う処理の種類を判別する(ステップ402)。前記受け取った情報が前記評価情報だとすると、前記評価情報は、前記評価情報受取手段103に転送される。
【0055】
前記評価情報受取手段103は、前記評価情報を受け取ると、前記評価情報を蓄積するとともに、例えば、前記評価情報から買い主の端末2のIDを抽出し、前記評価情報を送信した買い主を特定する(ステップ406)。
【0056】
またこのとき、前記評価情報受取手段103は、例えば、WWWのフォームを用いて前記買い主からの評価情報を受け付け、ユニークなトランザクション番号を用いて同一の取引に対して評価情報を二重に受け取ることを防止する。すなわち、前記買い主の端末2から送信された評価情報が、既に受け取り済である場合は、受け取った評価情報を破棄し、前記買い主の端末2に、送信した評価情報が無効であると通知をする。
【0057】
前記ステップ406の処理が済んだら、図2及び図3に示したように、前記評価情報を送信した買い主に、前記評価還元金αを支払う(ステップ407)。前記ステップ407は、例えば、前記評価還元金支払手段104により前記口座管理手段109にアクセスし、図3に示したように、前記決済装置1の提供者が指定した口座から前記評価還元金αを引き落とし、前記買い主が指定した口座に入金する。また、図示は省略するが、前記ステップ407の処理が済んだら、例えば、前記評価還元金支払手段104から前記買い主の端末2に、前記評価還元金αの入金完了を通知する。
【0058】
また、前記評価情報受取手段103で受け取った有効な評価情報は、他の消費者がその商品を購入するときの参考になるように、例えば、前記商品を販売しているWWWページに掲載する(ステップ408)。
【0059】
前記ステップ403からステップ408は、随時行われており、前記決済装置1で決済を行う全ての商品に対して、前記買い主が前記商品を購入するたびに、前記購入代金Pの支払い手続及び前記商品の評価の依頼が行われ、前記商品の評価情報も随時蓄積されていく。そして、前記イベントタイマー107で設定されている期間毎に、前記蓄積された評価情報を集計し、前記商品の評価値情報を算出する。
【0060】
このとき、前記イベントタイマー107は、例えば、1ヶ月あるいは1週間といった間隔で設定しておき、指定された時間に、前記処理内容決定手段108にイベント情報(信号)を発信するようにしておく。前記処理内容決定手段108は、前記イベント情報を受け取り(ステップ401)、行う処理の種類を判別(ステップ402)したら、前記イベント情報を前記評価値情報算出手段105に転送する。
【0061】
前記評価値情報算出手段105は、前記イベント情報を受け取ったら、図2に示したように、前記評価情報受取手段103で蓄積した評価情報を用いて評価値情報を算出し、販売している商品の評価順位を決定する(ステップ409)。前記ステップ409で算出する評価値情報は、例えば、前記商品毎に、蓄積された評価情報の平均値とする。また、その他にも、例えば、特願2002−120464に記載されている格付け装置を利用して評価値情報を算出してもよい。
【0062】
また、前記ステップ409において、算出した前記評価値情報から前記商品の評価順位を決定する場合、例えば、同じ商品が複数個販売されているときには、販売された商品の数だけ同じ順位が存在するものとする。ここで、例えば、11種類の商品が販売されており、ある期間の各商品の販売数は、図4に示したようになったとする。このとき、例えば、評価順位が2位の商品S0007は販売数が1個なので、次に評価が高かった商品S0004は評価順位が3位となっている。また、評価順位が3位の前記商品S0004は販売数が3個なので、その次に評価が高かった商品S0001の評価順位は6位とする。
【0063】
また、前記評価値情報算出手段105は、前記各商品の評価順位が決定したら、図2に示したように、各評価順位の商品の売り主に支払う報奨金の金額を決定する(ステップ410)。前記報奨金の金額は、例えば、評価順位が上位であるほど高額になるようにし、本実施形態1では、下記数式1を用いて算出する。
【0064】
【数1】
【0065】
前記数式1において、n1は商品の評価順位、n2は各商品の販売数、nTは商品の総販売数である。また、βは前記報奨金の原資であり、本実施形態1では100円である。ここで、例えば、図4に示したような評価順位における各順位の報奨金を計算すると、図5に示した棒グラフのようになる。このとき、例えば、前記評価順位がn1位の商品が複数個(n2個)販売されていれば、図5に示したように、n1位からn1+(n2−1)位までを同じ順位とみなして同じ金額とし、前記評価順位n1位の金額を販売数n2で乗じた金額を前記売り主に支払う報奨金f(β,R)とする。すなわち、図4に示したような評価順位の場合、例えば、評価順位が4位の商品S0001は2個販売されているので、前記商品S0001の売り主に支払われる報奨金f(β,R)は、前記評価順位n1を6、販売数n2を2として前記数式1の計算をした結果(200円)に、販売数n2(=2)を乗じた400円となる。
【0066】
前記ステップ410の処理が済んだら、算出した報奨金を、前記各商品の売り主に支払う(ステップ411)。前記ステップ411は、例えば、前記報奨金支払手段106により前記口座管理手段109にアクセスし、図3に示したように、前記決済装置1の提供者が指定した口座から前記報奨金f(β,R)を引き落とし、前記売り主の口座に入金する。
【0067】
以上のような手順を経ることにより、前記商品の評価をした買い主の最終的な支払額は、前記商品の代金M及び前記報奨金の原資β、ならびに前記手数料γの合計となる。また、前記買い主が支払った最終的な支払額の中から、前記売り主には、前記商品の代金M及び前記商品の評価順位に応じた報奨金f(β,R)が支払われ、前記決済装置1の提供者は、前記商品の販売数に応じた手数料を受け取ることができる。
【0068】
なお、前記ステップ409から前記ステップ411の処理は、前記イベントタイマー107で指定された期間内に販売された商品の販売数に基づいて行い、前記報奨金を支払った後は、前記商品の販売数を0(零)に戻す。そしてその後は、前記イベントタイマー107で指定された期間毎に、その期間内に販売された商品の販売数と蓄積した評価情報に基づいて前記ステップ409から前記ステップ411の処理を行い、前記報奨金の支払を繰り返す。
【0069】
以上説明したように、本実施形態1の決済装置1を用いた決済方法では、前記商品を購入した買い主のみが前記商品の評価をすることができる。そのため、前記商品の評価を、不正に高くすることが難しい。
【0070】
また、前記買い主は、前記商品の評価をすることにより、評価還元金αを受け取ることができるので、評価をする意欲が高まり、各商品に対する評価の数を増やすことができる。そのため、前記商品の評価の正確さや信頼性を高くすることができる。
【0071】
また、前記商品の評価情報の数を多くし、かつ、評価の信頼性を高くすることができるので、例えば、認知度の低い個人やコンテンツ制作会社が作成した商品(コンテンツ)の購入を考えている人が、前記評価を参考にすることで、前記商品を安心して購入することができる。
【0072】
また、一定期間毎に商品の評価値情報を算出して商品の評価順位を決め、前記評価順位に応じた報奨金を前記売り主に支払うことで、前記商品の売り主は、よりよい商品を提供する意欲を高めることができる。そのため、質のよい商品が増え、買い主の購入意欲も高まり、売り主及び前記決済装置1の提供者は、前記商品の販売による収入を増やすことができる。
【0073】
また、前記実施形態1では、前記報奨金の金額を決定するときに、前記数式1を用いており、報奨金を受け取れるのは、評価順位が上位の半数の商品を販売している売り主のみであるが、これに限らず、例えば、下記数式2を用いて、全ての売り主が報奨金を受け取れるようにしてもよい。
【0074】
【数2】
【0075】
前記数式2においても、n1は商品の評価順位、n2は各商品の販売数、nTは商品の総販売数、βは前記報奨金の原資である。
【0076】
また、前記報奨金の金額は、前記数式1や数式2を用いた方法に限らず、前記売り主と前記決済装置1の提供者の間で合意が得られるような基準を設けて決定すればよい。
【0077】
(実施形態2)
図6は、本発明による実施形態2の決済装置の概略構成を示す模式ブロック図である。
【0078】
図6において、1は決済装置、101は支払情報受取手段、102は商品代金支払手段、104は評価還元金支払手段、106は報奨金支払手段、107はイベントタイマー、108は処理内容決定手段、109は口座管理手段、110は評価済情報受取手段、111は評価値情報取得手段、2は買い主の端末、3は売り主の端末、5は評価装置、501は評価情報受取手段、502は評価値情報算出手段である。
【0079】
本実施形態2の決済装置1も、前記実施形態1の決済装置と同様で、ネットワーク上で販売されている商品を購入した買い主と、前記商品を販売している売り主との間での決済(売買取引)を行う装置である。しかしながら、本実施形態2の決済装置1は、前記実施形態1の決済装置と異なり、図7に示すように、買い主の端末2から売り主の端末3を介して送信された支払情報を受け取る支払情報受取手段101と、受け取った前記支払情報に基づいて、前記買い主が支払う購入代金の中から、前記商品の代金を前記商品の売り主の口座に支払う商品代金支払手段102と、前記買い主が前記商品の評価を済ませたことを示す評価済情報を受け取る評価済情報受取手段110と、前記評価済情報を受け取った後、評価還元金を、前記買い主の口座に支払う評価還元金支払手段104と、定期的に前記商品の評価値情報を取得する評価値情報取得手段111と、前記商品の評価値情報に応じた報奨金を、前記商品の売り主の口座に支払う報奨金支払手段106とを備える。このとき、前記買い主は、図6に示すように、前記買い主の端末2から、前記決済装置1とは異なる評価装置5に評価情報を送信し、前記評価値情報取得手段111は、前記評価装置5から評価値情報を取得する。
【0080】
また、本実施形態2の決済装置1は、前記各手段に加えて、例えば、図7に示したように、前記商品の評価値情報の算出時期を制御するイベントタイマー107と、前記買い主の端末2あるいは前記売り主の端末3、もしくは前記イベントタイマー107からの情報に応じて行う処理を決定する処理内容決定手段108と、前記商品の購入代金の引き落としや、前記売り主あるいは買い主に支払われる前記商品代金及び前記評価還元金、ならびに前記報奨金の振り込みをする際に利用する前記買い主及び前記売り主の口座を管理する口座管理手段109とを備える。またこのとき、前記口座管理手段109の代わりに、例えば、銀行等の金融機関が管理している口座管理手段にアクセスして引き落としや振り込みをすることが可能なインターフェースを設けてもよい。
【0081】
なお、前記買い主が使用する端末2及び前記売り主が使用する端末3は、前記買い主及び前記売り主に対して送信された各情報を受信できればよく、特定の端末である必要はない。また、図6に示した例では、前記売り主の端末3は1台であるが、実際には複数の売り主が複数の商品を販売しており、売り主毎に前記端末があり、買い主が購入する商品に応じて、前記支払情報を送信する端末が異なるものとする。
【0082】
また、前記商品は、例えば、音楽や映像、コンピュータソフトウェアのように、前記ネットワークを利用してダウンロードすることが可能なディジタルコンテンツであってもよいし、書籍,食品,衣料品,薬品,自動車等の有形物であってもよい。また、その他にも、例えば、レストラン,美容室,学校,運送,医療等のサービス(役務商品)であってもよい。
【0083】
以下、本実施形態2の決済装置を用いた決済方法について説明する。なお、前記実施形態1で説明した手順と同じ部分は、詳細な説明は省略する。
【0084】
図7は、本実施形態2の決済装置を用いた決済方法を説明するためのフロー図である。
【0085】
本実施形態2の決済装置1を用いて決済を行う、すなわち、前記買い主が購入した商品の代金を前記売り主に支払うときには、まず、例えば、前記ネットワーク上で販売されている商品を選択した消費者(買い主)が、前記買い主の端末2から前記売り主の端末3に対して、前記商品の購入代金の支払情報を送信する。前記支払情報を受け取った売り主は、前記支払情報を前記決済装置1に転送し、前記商品の代金の支払い(決済)の手続を開始する。前記支払情報及び前記購入代金については、前記実施形態1で説明したとおりなので、詳細な説明は省略する。
【0086】
前記買い主の端末2から直接、もしくは前記売り主の端末3を介して送信された前記支払情報は、図6に示したように、前記決済装置1の処理内容決定手段108で受信される。前記処理内容決定手段108では、図7に示すように、送信された情報を受け取る(ステップ401)と、受け取った情報から行う処理の種類を判別する(ステップ402)。このとき、受け取った情報が前記支払情報だとすると、前記支払情報は、前記処理内容決定手段108から前記支払情報受取手段101に転送される。
【0087】
前記支払情報受取手段101は、前記支払情報を受け取り、前記購入代金P及びその支払い方法を確認(ステップ403)したら、前記買い主が支払う購入代金Pの中から、前記商品の代金Mを前記売り主に支払う(ステップ404)。前記ステップ404は、例えば、前記商品代金支払手段102により前記口座管理手段109にアクセスして、図3に示したように、前記買い主が指定した口座から前記購入代金P(=M+α+β+γ)を引き落とし、引き落とした購入代金Pの中から、前記商品の代金Mを前記売り主が指定した口座に入金する。また、前記引き落とした購入代金の残り、すなわち前記評価還元金α及び前記報奨金の原資β、ならびに前記手数料γはそれぞれ、前記決済装置1の提供者が指定した口座に入金する。
【0088】
前記ステップ404の処理が済んだら、例えば、前記支払情報受取手段101から前記売り主の端末3に対して、入金完了の通知をする。前記売り主は、前記入金完了の通知が受け取ったら、前記買い主に商品を引き渡す。前記商品の引き渡し方法は、前記実施形態1で説明したとおりなので、詳細な説明は省略する。
【0089】
また、前記ステップ404の処理及び前記入金完了の通知が済んだら、例えば、図6及び図7に示したように、前記買い主に対して、購入した商品の評価を依頼する(ステップ405)。前記評価の依頼方法は、前記実施形態1で説明したとおりなので、詳細な説明は省略する。
【0090】
前記商品の評価依頼を受けた買い主は、前記商品を利用あるいは鑑賞した後、図6に示したように、前記商品の評価情報を、前記買い主の端末2から前記評価装置5に送信する。このとき、前記評価情報は、前記評価装置5の評価情報受取手段501で受信される。またこのとき、受信した評価情報が有効なものであれば、前記評価値情報算出手段502で各商品の評価値を算出し、各商品を販売しているWWWページに表示する。前記評価情報の送信方法及び有効性の判断については、前記実施形態1で説明した、前記買い主の端末2から前記決済装置1へ送信するときと同じ手順でよいので、詳細な説明は省略する。また、前記評価値の算出は、前記評価情報を受け取る毎に行ってもよいし、一週間あるいは一ヶ月等の一定の間隔毎に行ってもよい
また、前記買い主の端末2から前記評価情報を送信したときには、図6に示したように、前記評価情報を送信したことを示す評価済情報(イベント情報)を前記決済装置1に送信する。前記評価済情報は、例えば、前記決済装置1から前記買い主の端末2に送信した評価依頼に従って評価情報を入力して送信すると、評価情報を評価情報受取手段501に送ると同時に、評価情報を送信したイベントを自動的に決済装置1にもポストすることで実現できる。
【0091】
前記買い主の端末2から送信された評価済情報(イベント情報)は、前記決済装置1の処理内容決定手段108で受信される。前記処理内容決定手段108では、前記送信された情報を受け取る(ステップ401)と、受け取った情報から行う処理の種類を判別する(ステップ402)。前記受け取った情報が前記評価済情報だとすると、前記評価済情報は、前記評価済情報受取手段110に転送される。
【0092】
前記評価済情報受取手段110は、前記評価済情報を受け取ると、前記評価情報から買い主の端末2のIDを抽出し、前記評価済情報を送信した買い主、すなわち商品の評価をした買い主を特定する(ステップ412)。
【0093】
前記ステップ412の処理が済んだら、図7に示したように、前記評価済情報を送信した買い主に、前記評価還元金αを支払う(ステップ413)。前記ステップ413は、例えば、前記評価還元金支払手段104により前記口座管理手段109にアクセスし、図3に示したように、前記決済装置1の提供者が指定した口座から前記評価還元金αを引き落とし、前記買い主が指定した口座に入金する。また、図示は省略するが、前記ステップ413の処理が済んだら、例えば、前記評価還元金支払手段104から前記買い主の端末2に、前記評価還元金αの入金完了を通知する。
【0094】
またこのとき、前記評価済情報受取手段110は、前記実施形態1で説明した前記評価情報受取手段103と同様に、例えば、ユニークなトランザクション番号を用いて同一の取引に対して評価済情報を二重に受け取ることを防止する。すなわち、前記買い主の端末2から送信された評価済情報が、既に受け取り済である場合は、前記評価還元金αは支払われない。
【0095】
前記ステップ403からステップ405、及びステップ412からステップ413は、随時行われており、前記決済装置1で決済を行う全ての商品に対して、前記買い主が前記商品を購入するたびに、前記購入代金Pの支払い手続及び前記商品の評価の依頼が行われる。また、前記商品の評価情報も前記評価装置5に随時蓄積され、評価値情報が更新されていく。そして、前記イベントタイマー107で設定されている期間毎に、前記評価装置5にある評価値情報を取得して、報奨金の支払い手続を行う。
【0096】
このとき、前記イベントタイマー107は、例えば、1ヶ月あるいは1週間といった間隔で設定しておき、指定された時間に、前記処理内容決定手段108にイベント情報(信号)を発信するようにしておく。前記処理内容決定手段108は、前記イベント情報を受け取り(ステップ401)、行う処理の種類を判別(ステップ402)したら、前記イベント情報を前記評価値情報取得手段111に転送する。
【0097】
前記評価値情報取得手段111は、前記イベント情報を受け取ったら、図7に示したように、前記評価装置5から評価値情報を取得して、販売している商品の評価順位を決定する(ステップ414)。このとき、例えば、前記評価装置5の評価値情報算出手段502によって算出された評価値が、前記評価装置5あるいは商品を販売しているWWWページ等で公開されている場合には、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等で該当する商品の評価値をダウンロードして取得する。
【0098】
また、前記ステップ414において、前記商品の評価順位を決定する時には、例えば、前記実施形態1で説明したとおりなので、詳細な説明は省略する。
【0099】
また、前記評価値情報算出手段105は、前記各商品の評価順位が決定したら、図7に示したように、各評価順位の商品の売り主に支払う報奨金の金額を決定する(ステップ410)。前記報奨金の金額を決定するときには、前記実施形態1で説明したように、例えば、前記数式1や数式2を用いて算出すればよいので詳細な説明は省略する。
【0100】
前記ステップ410の処理が済んだら、算出した報奨金を、前記各商品の売り主に支払う(ステップ411)。前記ステップ411は、例えば、前記報奨金支払手段106により前記口座管理手段109にアクセスし、図3に示したように、前記決済装置1の提供者が指定した口座から前記報奨金f(β,R)を引き落とし、前記売り主の口座に入金する。
【0101】
以上のような手順を経ることにより、前記商品の評価をした買い主の最終的な支払額は、前記商品の代金M及び前記報奨金の原資β、ならびに前記手数料γの合計となる。また、前記買い主が支払った最終的な支払額の中から、前記売り主には、前記商品の代金M及び前記商品の評価順位に応じた報奨金f(β,R)が支払われ、前記決済装置1の提供者は、前記商品の販売数に応じた手数料を受け取ることができる。
【0102】
なお、前記ステップ414及び前記ステップ410、ならびに前記ステップ411の処理は、前記イベントタイマーで指定された期間内に販売された商品の販売数に基づいて行い、前記報奨金を支払った後は、前記商品の販売数を0(零)に戻す。そしてその後は、前記イベントタイマーで指定された期間毎に、その期間内に販売された商品の販売数及び取得した評価値情報に基づいて前記ステップ414及び前記ステップ410、ならびに前記ステップ411の処理を行い、前記報奨金の支払を繰り返す。
【0103】
以上説明したように、本実施形態2の決済装置1を用いた決済方法では、前記実施形態1と同様に、前記商品を購入した買い主のみが前記商品の評価をすることができる。そのため、前記商品の評価を、不正に高くすることが難しい。
【0104】
また、前記買い主は、前記商品の評価をすることにより、評価還元金αを受け取ることができるので、評価をする意欲が高まり、各商品に対する評価の数を増やすことができる。そのため、前記商品の評価の正確さや信頼性を高くすることができる。
【0105】
また、前記商品の評価情報の数を多くし、かつ、評価の信頼性を高くすることができるので、例えば、認知度の低い個人やコンテンツ制作会社が作成した商品(コンテンツ)の購入を考えている人が、前記評価を参考にすることで、前記商品を安心して購入することができる。
【0106】
また、一定期間毎に商品の評価値情報を取得して商品の評価順位を決め、前記評価順位に応じた報奨金を前記売り主に支払うことで、前記商品の売り主は、よりよい商品を提供する意欲を高めることができる。そのため、質のよい商品が増え、買い主の購入意欲も高まり、売り主及び前記決済装置1の提供者は、前記商品の販売による収入を増やすことができる。
【0107】
以上、本発明を、前記実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々変更可能であることはもちろんである。
【0108】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下の通りである。
【0109】
(1)ネットワーク上で販売されているコンテンツの評価の正確や信頼性を高くすることができる。
(2)認知度の低い提供者が制作したコンテンツでも、安心して購入することができる。
(3)コンテンツ提供者の制作意欲を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施形態1の決済装置の概略構成を示す模式ブロック図である。
【図2】本実施形態1の決済装置を用いた決済方法を説明するための模式図であり、決済の手順を説明するためのフロー図である。
【図3】本実施形態1の決済装置を用いた決済方法を説明するための模式図であり、決済時の購入代金の移動を示すシーケンス図である。
【図4】本実施形態1の決済装置を用いた決済方法を説明するための模式図であり、商品の評価順位の決定方法を説明するための図である。
【図5】本実施形態1の決済装置を用いた決済方法を説明するための模式図であり、報奨金の金額の設定方法を説明するための図である。
【図6】本発明による実施形態2の決済装置の概略構成を示す模式ブロック図である。
【図7】本実施形態2の決済装置を用いた決済方法を説明するためのフロー図である。
【符号の説明】
1…決済装置、101…支払情報受取手段、102…商品代金支払手段、103…評価情報受取手段、104…評価還元金支払手段、105…評価値情報算出手段、106…報奨金支払手段、107…イベントタイマー、108…処理内容決定手段、109…口座管理手段、110…評価済情報受取手段、111…評価値情報取得手段、2…買い主の端末、3…売り主の端末、5…評価装置、501…評価情報受取手段、502…評価値情報算出手段。
Claims (4)
- ネットワーク上に設けられた決済装置を利用して、前記ネットワーク上の端末を利用して商品を購入した買い主と、前記商品を販売している売り主との間での前記商品の購入代金の決済を行う決済方法であって、
前記買い主の端末から送信された前記購入代金の支払情報を受け取るステップと、
前記支払情報に基づいて、前記買い主が支払う前記購入代金の中から、前記商品の代金を、口座管理手段が管理する前記売り主の口座に支払うステップと、
前記買い主の端末に、前記購入した商品の評価の依頼を通知するステップと、
前記買い主が前記購入した商品の評価をした場合に、評価還元金を、口座管理手段が管理する前記買い主の口座に報奨金を支払うステップと、
前記買い主の評価から算出された評価値情報を取得するステップと、
前記評価値情報に応じた報奨金を、前記口座管理手段が管理する前記売り主の口座に支払うステップとを有することを特徴とする決済方法。 - 前記買い主が支払う前記購入代金は、
前記商品の代金及び前記評価還元金、ならびに前記報奨金の原資を含むことを特徴とする請求項1に記載の決済方法。 - ネットワーク上の端末を利用して商品を購入した買い主と、前記商品を販売している売り主との間での前記商品の購入代金の決済を行う決済装置であって、
前記買い主の端末から送信された前記購入代金の支払情報を受け取る支払情報受取手段と、
前記支払情報に基づいて、前記買い主が支払う前記購入代金の中から、前記商品の代金を、口座管理手段が管理する前記売り主の口座に支払う商品代金支払手段と、
前記買い主の端末から送信された前記商品の評価情報を受け取る評価情報受取手段と、
前記評価情報を受け取った後、評価還元金を、口座管理手段が管理する前記買い主の口座に支払う評価還元金支払手段と、
前記商品の評価情報から前記商品の評価値情報を算出する評価値情報算出手段と、
前記算出した評価値情報に応じた報奨金を、前記口座管理手段が管理する前記売り主の口座に支払う報奨金支払手段とを備えることを特徴とする決済装置。 - ネットワーク上の端末を利用して商品を購入した買い主と、前記商品を販売している売り主との間での前記商品の購入代金の決済を行う決済装置であって、
前記買い主の端末から送信された前記購入代金の支払情報を受け取る支払情報受取手段と、
前記支払情報に基づいて、前記買い主が支払う前記購入代金の中から、前記商品の代金を、口座管理手段が管理する前記売り主の口座に支払う商品代金支払手段と、
前記買い主の端末から送信された、前記商品の評価を済ませたことを示す評価済情報を受け取る評価済情報受取手段と、
前記評価済情報を受け取った後、評価還元金を、口座管理手段が管理する前記買い主の口座に支払う評価還元金支払手段と、
前記買い主がした評価から算出された評価値情報を、前記ネットワーク上の評価装置から取得する評価値情報取得手段と、
前記取得した評価値情報に応じた報奨金を、前記口座管理手段が管理する前記売り主の口座に支払う報奨金支払手段とを備えることを特徴とする決済装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003125289A JP2004334292A (ja) | 2003-04-30 | 2003-04-30 | 決済方法及び決済装置 |
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-
2003
- 2003-04-30 JP JP2003125289A patent/JP2004334292A/ja active Pending
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