JP2004333782A - 画像形成装置および帯電部材のクリーニング方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】帯電部材を傷付けることなく、帯電部材表面に付着した異物を取り除く。
【解決手段】例えば50枚プリントアウトする毎に、感光体ドラム11上に形成されたクリーニング用トナーを帯電ロール12に静電的に転移させ、帯電ロール12に転移されたクリーニング用トナーを今度は感光体ドラム11に静電的に再転移させるクリーニング動作を行う。帯電ロール12に転移されたクリーニング用トナーを感光体ドラム11に再転移させる際、このクリーニング用トナーを転移させる前に既に帯電ロール12に付着していたトナーや外添剤等の異物も、クリーニング用トナーと共に感光体ドラム11へと転移させることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】例えば50枚プリントアウトする毎に、感光体ドラム11上に形成されたクリーニング用トナーを帯電ロール12に静電的に転移させ、帯電ロール12に転移されたクリーニング用トナーを今度は感光体ドラム11に静電的に再転移させるクリーニング動作を行う。帯電ロール12に転移されたクリーニング用トナーを感光体ドラム11に再転移させる際、このクリーニング用トナーを転移させる前に既に帯電ロール12に付着していたトナーや外添剤等の異物も、クリーニング用トナーと共に感光体ドラム11へと転移させることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体等の被帯電体を接触帯電する帯電部材を備えた画像形成装置等に係り、特に、帯電部材に付着した汚れの除去に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真複写機等の画像形成装置では、静電潜像を形成するために感光体ドラムを所定の電位に帯電させる必要があり、従来より感光体ドラムに帯電ロールを接触させて帯電を行う所謂接触帯電方式の帯電装置が提案されている。このような帯電装置では、コロトロン等の非接触帯電方式と比較してオゾン発生や帯電ムラが少ないという利点がある反面、感光体ドラムに接触するという構成上の理由により、帯電ロールに感光体ドラム上に残留したトナー等の異物が転移、付着し、帯電不良を招きやすくなってしまうという問題がある。
【0003】
このような問題に対し、例えば所定のタイミングで感光体ドラム−帯電ロール間に通常の帯電時とは逆極性のバイアスを印加することで、帯電ロールに付着した異物を感光体ドラム上に転移させる技術が存在する(特許文献1参照)。また、帯電ロールにスポンジロールを圧接配置することで、帯電ロール表面に付着した異物をこすり取る技術が存在する(特許文献2参照)。さらに、帯電ロールの表面に均一にトナーを塗布(付着)させ、この状態で感光体ドラムの帯電を行う技術も存在する(特許文献3参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−137361号公報(第5頁、図5)
【特許文献2】
特開平8−62948号公報(第3−4頁、図1)
【特許文献3】
特開平9−179375号公報(第2−3頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載される技術の場合には、帯電ロールに付着したトナーを除去することは可能かもしれないが、例えば粒径10〜100nmの微粒子である外添剤は除去することができず、帯電不良を招きやすいという問題が依然として残ってしまう。また、特許文献2に記載される技術の場合には、スポンジロールを用いて帯電ロールを擦らなければならないため、帯電ロールの寿命が低下するという技術的課題がある。さらに、特許文献3に記載される技術の場合には、帯電ロール表面に長時間同じトナーが付着していると、このトナーが帯電ロールと感光体ドラムとの間のニップ部で潰されて感光体ドラムや帯電ロールに固着し、帯電不良を招きやすくなってしまう。
【0006】
本発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、帯電部材を傷付けることなく、帯電部材表面に付着した異物を取り除くことにある。
また本発明の他の目的は、長期にわたり安定した帯電性能を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成装置は、トナー像を担持する回動可能な像担持体と、この像担持体に接触配置され、像担持体を所定の電位に帯電する接触帯電部材と、この接触帯電部材によって帯電せしめられた像担持体に静電潜像を形成する潜像形成部と、この潜像形成部によって像担持体に形成された静電潜像をトナーで現像する現像部と、この現像部によって像担持体に形成されたトナー像を転写材に転写する転写部と、現像部にて像担持体に形成されたクリーニング用トナーを接触帯電部材に静電的に転移させ、この接触帯電部材に転移されたクリーニング用トナーを像担持体に再転移させる制御部とを含んでいる。
【0008】
ここで、制御部は、接触帯電部材によって帯電せしめられた像担持体の帯電電位と現像部における現像電位とを近接させることにより、クリーニング用トナーを形成することを特徴とすることができる。また、制御部は、潜像形成部にて像担持体に形成された静電潜像を現像部にて現像することにより、クリーニング用トナーを形成することを特徴とすることができる。
【0009】
また、転写部は、現像部によって像担持体に形成担持されたクリーニング用トナーを転写材に転写せず、接触帯電部材から像担持体に再転移せしめられたクリーニング用トナーを転写材に転写することを特徴とすることができる。ここで、転写材はトナー像が中間的に転写保持される中間転写体からなり、中間転写体に転写されたクリーニング用トナーは、中間転写体に設けられたクリーナによって除去されることを特徴とすることができる。さらに、現像部は、接触帯電部材から像担持体に再転移せしめられたクリーニング用トナーを静電的に回収することを特徴とすることができる。
【0010】
また、本発明は、像担持体に接触配置される帯電部材をクリーニングする帯電部材のクリーニング方法であって、像担持体にトナーを静電的に付着させるステップと、像担持体に供給されたトナーを帯電部材に静電的に転移させるステップと、帯電部材に静電的に転移せしめられたトナーを像担持体に静電的に再転移させるステップとを含む帯電部材のクリーニング方法として捉えることもできる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、実施の形態について詳細に説明する。
―実施の形態1―
図1は、本実施の形態に係るカラー画像形成装置の概略構成を示している。本実施の形態に係るカラー画像形成装置は、矢印A方向に回転可能に配設される像担持体としての感光体ドラム11、矢印B方向に回動可能に配設され、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を順次転写(一次転写)して保持させる転写材としての中間転写ベルト20、中間転写ベルト20上に転写された重ねトナー像を記録材である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部30、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着部50、カラー画像形成装置の各機構部を制御する制御部60を備えている。
【0012】
感光体ドラム11の周囲には、感光体ドラム11が帯電される接触帯電部材としての帯電ロール12、感光体ドラム11上に静電潜像が書込まれる潜像形成部としてのレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像部としての現像器14Y,14M,14C,14Kを回転可能に取り付けた回転式現像装置14、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト20に転写する転写部としての一次転写ロール15、感光体ドラム11上の残留トナーのうち通常の極性と逆極性に帯電したトナーを一時的に回収するリフレッシャ16などの電子写真用デバイスが順次配設されている。
【0013】
ここで、帯電ロール12は、金属製シャフト表面にエピクロルヒドリンゴム層を形成し、さらにこのエピクロルヒドリンゴム層の表面に酸化錫の導電粉を含有させたポリアミドを3μmほどコートしたものからなる。また、リフレッシャ16は、導電化したナイロン繊維を束ねて形成されたブラシロールからなる。
【0014】
さらに、感光体ドラム11は、金属製の薄肉の円筒形ドラムの表面に有機感光層を形成したものからなり、有機感光層が負極性に帯電する材料で構成されている。そして、現像器14Y,14M,14C,14Kによる現像は反転現像方式にて行われる。従って、現像器14Y,14M,14C,14Kで使用されるトナーは負極性帯電タイプのものである。帯電ロール12には所定の帯電バイアスを印加するための帯電バイアス電源12aが、回転式現像装置14には各現像器14Y,14M,14C,14Kに所定の現像バイアスを印加するための現像バイアス電源14aが、一次転写ロール15には所定の一次転写バイアスを印加するための一次転写バイアス電源15aが、リフレッシャ16には所定のリフレッシャバイアスを印加するためのリフレッシャバイアス電源16aが、それぞれ接続されている。また、回転式現像装置14には、回転により所定の現像器を感光体ドラム11に対向させるための現像装置駆動モータ14bが取り付けられている。なお、感光体ドラム11は接地されている。
【0015】
中間転写ベルト20は、複数(本実施の形態では6つ)のロール21〜26に掛け渡されるようになっている。これらのうち、ロール21、25は従動ロール、ロール22は中間転写ベルト20の位置決めや平坦な一次転写面の形成に用いられる金属製のアイドルロール、ロール23は中間転写ベルト20の張力を一定とするために用いられるテンションロール、ロール24は中間転写ベルト20の駆動ロール、ロール26は後述する二次転写用のバックアップロールである。また、中間転写ベルト20は、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、アクリル、塩化ビニル等の樹脂または各種ゴム等に導電剤としてカーボンブラックを適量含有させたものからなり、その表面抵抗率を1011Ω/□、体積抵抗率を1011Ω・cm、厚みを150μmとしたものを用いている。
【0016】
二次転写部30は、中間転写ベルト20のトナー像担持面側に配置される二次転写ロール31と、バックアップロール26等とによって構成される。バックアップロール26は、表面にカーボンを分散したEPDMとNBRのブレンドゴムのチューブ、内部はEPDMゴムからなり、その表面抵抗率が7〜10logΩ/□となるように形成され、硬度は例えば70°(アスカC)に設定される。このバックアップロール26には所定の二次転写バイアスを印加するための二次転写バイアス電源31aが接続され、一方、二次転写ロール31は接地されている。また、二次転写部30の上流側には、搬送されてくる用紙(図示せず)を二次転写部30に案内する用紙搬送ガイド32が取り付けられている。
【0017】
一方、二次転写部30の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト20上に付着する残留トナーを除去するクリーナとしてのベルトクリーナ27が設けられており、中間転写ベルト20を挟んでベルトクリーナ27に対向する位置には、中間転写ベルト20の内面に沿って板金部材28が配置されている。このベルトクリーナ27は、ステンレスプレート等で構成され中間転写ベルト20の像担持面側に配設されるスクレーパ41と、このスクレーパ41が収容されるクリーナハウジング42とを有している。また、スクレーパ41の一端側はブロック43に挟み込まれることで固定されており、このブロック43は軸44aを中心に揺動するホルダ44に取り付けられている。さらに、ホルダ44の下端側に設けられた凹部44bとクリーナハウジング42下部に設けられた膨出部42aとの間には、スクレーパ41を中間転写ベルト20に向けて付勢するバネ45が取り付けられ、スクレーパ41からみて中間転写ベルト20の移動方向上流側には、除去した異物の外部への飛び散りを抑制するためのフィルムシール46が取り付けられている。
【0018】
また、ホルダ44は、クリーナ駆動モータ27aに接続された図示しないカムによりバネ45の付勢方向とは逆方向に付勢あるいは付勢解除できるようになっており、これによりスクレーパ41が中間転写ベルト20に対して接離できるようになっている。そして、本実施の形態では、複数色からなるカラー画像が形成される場合には、最終色前のトナー像が二次転写ロール31およびベルトクリーナ27を通過するまで、これら二次転写ロール31およびベルトクリーナ27が中間転写ベルト20から離間するようになっている。
【0019】
さらに、定着部50は、ハロゲンランプ等の加熱源を内蔵する加熱ロール51と、この加熱ロール51に圧接配置される加圧ロール52とを備えており、これら加熱ロール51と加圧ロール52との間に形成される定着ニップ域にトナー像が転写された用紙を通過させることで、定着を行うようになっている。
【0020】
次に、本実施の形態で用いたトナーおよび現像剤について詳細に説明する。本実施の形態で使用したトナーは、上述したように負極性に帯電する極性を有するものであって、懸濁重合法、乳化凝集合一法、溶解懸濁法等により、ポリエステルやスチレンアクリルなどのバインダ樹脂に着色剤、ワックスを内添してなる微粒子である。粒径は、コールターカウンター(コールター社製)による測定結果で体積平均粒径が約5μmであり、粒度分布指標(GSD)は1.23であった。トナー形状(球形の度合)は形状係数で表し、光学顕微鏡(ミクロフォトFXA:ニコン社製)で得たトナーの拡大写真を、イメージアナライザLuzex3(ニレコ社製)により画像解析を行い、次の式で算出した。
【0021】
【数1】
【0022】
この式は、トナーの投影面積と、それに外接する円の面積との比で表しており、真球の場合に100となり、形状が球形から離れるにつれて数字が大きくなっていく。形状係数が小さければ、転写の際に転写されずに残るトナー(残留トナー)の量が減少していくため、トナーの形状係数は100〜140程度であることが望ましく、本実施の形態では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色成分トナーの形状係数は129〜134の範囲であった。そして、このトナーに、平均粒径5〜200nmのシリカおよびチタニア等の無機微粒子を外添剤として適宜量外添し、平均粒径35μmのフェライトビーズからなるキャリアと混合して二成分現像剤とした。
【0023】
次に、本実施の形態に係るカラー画像形成装置の作像プロセスについて説明する。今、図示外のスタートスイッチがオンされると、所定の作像プロセスが実行される。まず、帯電ロール12により感光体ドラム11表面が所定の電位に帯電され、次いでレーザ露光器13により画像に対応した静電潜像が書き込まれ、対応する現像器14Y,14M,14C,14Kのいずれかによってこの静電潜像が現像される。例えば、この感光体ドラム11上に書き込まれた静電潜像がイエローに対応したものであれば、この静電潜像はイエローのトナーを内包するイエロー+現像器14Yで現像され、感光体ドラム11上にはイエローのトナー像が形成される。そして、感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、感光体ドラム11と中間転写ベルト20とが接する一次転写位置において一次転写ロール15に印加される一次転写バイアスにより感光体ドラム11から中間転写ベルト20に一次転写される。一方、一次転写後に感光体ドラム11上に残留したトナーはリフレッシャ16によって逆極性(本実施の形態では正極性)に帯電したトナーが除去されると共に機械的に均される。本実施の形態では、所謂球形トナーを用いているために転写効率が非常に高く、残留トナーはほとんど発生しないことから、ドラムクリーナを配設しなくても、良好な画像を形成することが可能となっている。
【0024】
このとき、単色画像を形成する際には、中間転写ベルト20に一次転写されたトナー像を直ちに用紙に二次転写するのであるが、複数色のトナー像を重ね合わせたカラー画像を形成する場合には、感光体ドラム11上でのトナー像の形成並びに感光体ドラム11上に形成されたトナー像の一次転写の工程が色数分だけ繰り返される。例えば、四色のトナー像を重ね合わせたフルカラー画像を形成する場合、感光体ドラム11上には順次イエロー、マゼンタ、シアンおよび黒のトナー像が形成され、これら各色のトナー像は順次中間転写ベルト20に一次転写される。一方、中間転写ベルト20は、一次転写されたトナー像を保持したまま感光体ドラム11と同一周期で回動し、中間転写ベルト20上にはその一回転毎にマゼンタ、シアンおよび黒のトナー像が転写され、重ねられる。
【0025】
このようにして中間転写ベルト20に一次転写されたトナー像は、中間転写ベルト20の回動に伴って二次転写位置へと搬送される。一方、用紙は、図示しないレジストロールにて所定のタイミングで用紙搬送ガイド32を介して二次転写位置へと供給され、中間転写ベルト20(バックアップロール26)に対して二次転写ロール31が用紙をニップする。すると、二次転写位置では、二次転写部30である二次転写ロール31とバックアップロール26との間に働く二次転写電界の作用で、中間転写ベルト20に担持されたトナー像が用紙に静電転写(二次転写)される。その後、トナー像が転写された用紙は定着部50へと搬送されて用紙上のトナー像が加熱加圧定着され、一方、二次転写位置を通過した中間転写ベルト20上に残留した残留トナーは、ベルトクリーナ27によって除去される。
【0026】
ところで、本実施の形態に係るカラー画像形成装置では、所定のタイミングで帯電ロール12のクリーニングが行われるようになっている。図2は、帯電ロール12のクリーニング動作を制御する制御部60の制御ブロックを示している。制御部60のCPU61は、ROM62に記憶されたプログラムに従い、RAM63との間で適宜データのやりとりを行いながら処理を実行する。また、この制御部60には、入出力インターフェース64を介して、カウンタ70からプリントアウト枚数に関するプリント枚数情報が入力される。また、制御部60は、入出力インターフェース64を介して、帯電バイアス電源12a、現像バイアス電源14a、現像装置駆動モータ14b、一次転写バイアス電源15a、リフレッシャバイアス電源16a、二次転写バイアス電源31a、クリーナ駆動モータ27aを制御する。
【0027】
図3は、本実施の形態における画像形成動作および帯電ロール12のクリーニング動作を説明するためのタイミングチャートを示している。なお、ここでは、用紙1枚分の画像を形成した後に帯電ロール12のクリーニングを行う場合を例として説明を行うが、実際には、用紙50枚分の画像を形成した後(カウンタ70の計数値が50枚となる毎)にクリーニングが行われるようになっている。
【0028】
画像形成の開始と共に、帯電ロール12には帯電バイアス電源12aによって−1000Vの帯電バイアスが印加され、これにより感光体ドラム11は−450Vに帯電される。また、リフレッシャ16には、リフレッシャバイアス電源16aにより−400Vのリフレッシャバイアスが印加される。さらに、回転式現像装置14は現像装置駆動モータ14bによって回動せしめられ、現像位置(感光体ドラム11との対向位置)にイエロー現像器14Yが配置される。そして、−450Vに帯電された感光体ドラム11の表面には、画像に応じてレーザ露光器13から照射される露光ビームBmによって静電潜像(−100V)が形成される。
【0029】
感光体ドラム11上に形成された静電潜像が現像位置に到達するタイミングで、イエロー現像器14Yの現像ロール(図示せず)には現像バイアス電源14aによって−300Vの直流電圧に周波数6kHz、ピークトゥピーク値Vp−pが500Vの交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。感光体ドラム11に形成された静電潜像(画像部電位:−100V、背景部電位:−450V)と現像バイアス(−300V)との電位差によって、画像部にイエロートナーが転移付着し、現像が行われる。そして、感光体ドラム11上に形成されたイエロートナー像が一次転写位置に到達するタイミングで、一次転写ロール15には一次転写バイアス電源15aによってトナーの帯電極性とは逆極性の一次転写バイアス(+500V)が印加される。これにより、感光体ドラム11上に付着していたイエロートナー像は、中間転写ベルト20上に一次転写される。一次転写位置を通過した後、一次転写後の感光体ドラム11上に残留するトナーのうち、通常の帯電極性と逆極性に帯電しているものは、リフレッシャ16により除去される。また、感光体ドラム11上に形成された静電潜像の後端が現像位置を通過した以降のタイミングで、回転式現像装置14は現像装置駆動モータ14bによって回転せしめられ、現像位置(感光体ドラム11との対向位置)には、マゼンタ現像器14Mが配置される。以降、マゼンタ、シアン、黒について、同様のプロセスが繰り返され、中間転写ベルト20上にイエロー、マゼンタ、シアン、黒のトナー像が重ね合わされる。
【0030】
そして、中間転写ベルト20上に重ね転写されたトナー像が二次転写位置に到達するタイミングで、二次転写ロール31が中間転写ベルト20に圧接されると共に、バックアップロール26には二次転写バイアス電源31aによってトナーの帯電極性と同極性の二次転写バイアス(−2000V)が印加される。これにより、中間転写ベルト20上に付着していた重ねトナー像は、用紙上に二次転写される。その後、中間転写ベルト20上に残留したトナーがベルトクリーナ27との対向位置に到達するタイミングで、ベルトクリーナ27はクリーナ駆動モータ27aによって中間転写ベルト20との当接位置に移動せしめられて中間転写ベルト20に圧接し、残留トナーの除去が行われた後、中間転写ベルト20から離間する。
【0031】
次いで、黒画像を形成する感光体ドラム11上の領域に対する帯電が終了した後に、帯電ロール12のクリーニングが開始される。まず、帯電バイアス電源12aによって帯電ロール12に印加される帯電バイアスが−1000Vから−900Vに変更され、これにより感光体ドラム11は−350Vに帯電されるようになる。なお、−900Vの帯電バイアスの印加は1秒程度である。また、−350Vに帯電された感光体ドラム11の表面にはレーザ露光器13による露光ビームBmの照射は行われない。さらに、回転式現像装置14では、現像位置に黒現像器14Kがそのまま配置された状態となっており、感光体ドラム11上に形成された−350Vの帯電領域が現像位置に到達するタイミングで、黒現像器14Kの現像ロール(図示せず)には現像バイアス電源14aによって−300Vの直流電圧に周波数6kHz、ピークトゥピーク値Vp−pが500Vの交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。この場合、感光体ドラム11の帯電電位(−350V)と現像バイアス(−300V)との電位差が小さいことから、正規極性(負極性)トナーかぶりが生じ、感光体ドラム11には薄いトナー像(クリーニング用トナー)が形成される。そして、感光体ドラム11上に形成されたクリーニング用トナーが一次転写位置を通過する間、一次転写ロール15には一次転写バイアス電源15aによる一次転写バイアスを印加しないようにする。これにより、感光体ドラム11に付着していたクリーニング用トナーは中間転写ベルト20に転写されることなくそのままリフレッシャ16との対向部へと移動し、クリーニング用トナーのうち、通常の帯電極性と逆極性に帯電しているものは、リフレッシャ16により除去される。
【0032】
また、感光体ドラム11上のクリーニング用トナーが帯電ロール12との対向部に到達する前(この例では帯電バイアス電源12aにより−900Vを1秒間印加した直後)に、帯電ロール12には帯電バイアス電源12によって+400Vの帯電バイアスが印加される。これにより、感光体ドラム11上のクリーニング用トナーを構成するトナーは、帯電ロール12に転移、付着する。なお、クリーニング用トナーは、少なくとも帯電ロール12の周長よりも長く形成されており、少なくともクリーニング用トナーの後端が帯電ロール12との対向部を通過するまで(本例では3秒間)、帯電ロール12には+400Vの帯電バイアスが印加され続ける。
【0033】
感光体ドラム11上のクリーニング用トナーの後端が帯電ロール12との対向部を通過した後、帯電ロール12には帯電バイアス電源12aにより−400Vの帯電バイアスが印加される。これにより、帯電ロール12上に転移、付着したトナー(クリーニング用トナーを構成していたトナー)が、今度は感光体ドラム11上に転移、付着する。このとき、クリーニング用トナーを構成していたトナー以外の異物(画像形成時に付着したトナーや外添剤等)も、帯電ロール12から感光体ドラム11上に転移、付着する。なお、−400Vの帯電バイアスの印加は、少なくとも帯電ロール12が一周する間以上であればよいが、本例では3秒としている。
【0034】
また、回転式現像装置14では、帯電ロール12から感光体ドラム11に転移、付着したトナー等(以下、クリーニング済みトナーという)が現像位置に到達する前(この例では感光体ドラム11上にクリーニング用トナーを形成した直後)に、現像装置駆動モータ14bによって回転せしめられる。このとき移動する角度は45度となっており、現像位置には、黒現像器14Kとイエロー現像器14Yとの間の部位が対向し、現像ロールが感光体ドラム11と向き合わないようになっている。また、現像バイアスも印加されない。これにより、感光体ドラム11に転移、付着したクリーニング済みトナーはそのまま一次転写位置へと移動する。そして、感光体ドラム11に転移、付着したクリーニング済みトナーが一次転写位置に到達するタイミングで、一次転写ロール15には一次転写バイアス電源15aによってトナーの帯電極性とは逆極性の一次転写バイアスが印加される。これにより、感光体ドラム11上のクリーニング済みトナーは中間転写ベルト20上に転写される。一次転写位置を通過した後、一次転写後の感光体ドラム11上に残留するトナーのうち、通常の帯電極性と逆極性に帯電しているものは、リフレッシャ16により除去される。
【0035】
一方、中間転写ベルト20上に転写されたクリーニング済みトナーが二次転写位置を通過する間、二次転写ロール31は中間転写ベルト20から離間した状態を維持し、また、バックアップロール26には二次転写バイアス電源31aによる二次転写バイアスを印加しないようにする。これにより、中間転写ベルト20に転写されたクリーニング済みトナーは二次転写ロール31に転移せしめられることなくそのままベルトクリーナ27との対向部へと移動する。その後、中間転写ベルト20に転写されたクリーニング済みトナーがベルトクリーナ27との対向位置に到達するタイミングで、ベルトクリーナ27はクリーナ駆動モータ27aによって駆動せしめられて中間転写ベルト20に圧接し、クリーニング済みトナーの除去が行われた後、中間転写ベルト20から離間する。つまり、本実施の形態では、感光体ドラム11に転移、付着したクリーニング済みトナーが、ベルトクリーナ27によって除去されることになる。
【0036】
本実施の形態では、感光体ドラム11から帯電ロール12に所定量のトナーを静電的に付着させ、その後、帯電ロール12に付着させたトナーを再度感光体ドラム11に静電的に転移させることで、トナーを転移させる前に既に帯電ロール12に付着していたトナーや外添剤等の異物を、転移させたトナーと共に感光体ドラム11へと再転移させることができる。その結果、帯電ロール12を傷付けることなく帯電ロール12の表面をきれいにクリーニングすることが可能になる。また、静電的にクリーニングを行っているため、クリーニングによって帯電ロール12の摩耗量が多くなることはなく、帯電ロール12の寿命を長くできる。
【0037】
なお、本実施の形態では、接触帯電部材として帯電ロール12を用いた場合を例に説明を行ったが、これに限られるものではなく、例えば帯電フィルム等であってもよい。また、本実施の形態では、感光体ドラム11の帯電電位を下げることで現像バイアスとの電位差を少なくし、かぶりトナーを生じさせるようにしていたが、これに限られるものではなく、感光体ドラム11の帯電電位は変更せず、現像バイアスを大きくすることでかぶりトナーを生じさせるようにしてもよい。さらに、本実施の形態では、帯電ロール12のクリーニングについて説明を行ったが、これに限られるものではなく、例えば帯電部材としての二次転写ロール31のクリーニングにも適用することができる。二次転写ロール31は、像担持体としての中間転写ベルト20と接するため、中間転写ベルト20表面から転移したトナー等が用紙の裏面に再度転移し、用紙の裏面汚れを生じることがある。このような用紙の裏面汚れを防止するために、感光体ドラム11上に形成されたクリーニング用トナーを中間転写ベルト20に一次転写した後に二次転写ロール31に二次転写し、二次転写ロール31に転写されたクリーニング用トナーを中間転写ベルト20に再転写すれば、二次転写ロールをきれいにすることができる。
【0038】
次に、本発明者が行った実験について説明する。本発明者は、本実施の形態で用いた画像形成装置と、所定のタイミングで感光体ドラム−帯電ロール間に通常の帯電時とは逆極性のバイアスを印加することで、帯電ロールに付着した異物を感光体ドラム上に転移させるようにした画像形成装置(上述した特許文献1参照、比較の形態1とする)と、帯電ロールにスポンジロールを圧接配置することで、帯電ロール表面に付着した異物をこすり取るようにした画像形成装置(上述した特許文献2参照、比較の形態2とする)と、帯電ロールの表面に均一にトナーを塗布(付着)させた状態で感光体ドラムの帯電を行うようにした画像形成装置(上述した特許文献3参照、比較の形態3とする)とを用いて、比較実験を行った。ここで、本実施の形態、比較の形態1では、用紙50枚プリントを行う毎にクリーニング動作を行わせ、また、比較の形態3では、用紙50枚プリントを行う毎に帯電ロールに対するトナー供給動作を行わせた。
【0039】
結果を図4に示す。本実施の形態では、30k(30000)枚のプリントを行った場合にも、何等問題はなく、良好な結果を得た。これに対し、比較の形態1では、20k枚のプリントを行った時点で、プリントアウトされた画像には問題ないものの帯電ロールに傷付きが発生し、25k枚のプリントを行った時点で、プリントアウトされた画像にも不具合が発生した。また、比較の形態2では、10k枚のプリントを行った時点で、プリントアウトされた画像には問題ないものの帯電ロールに傷付きが発生し、20k枚のプリントを行った時点で、プリントアウトされた画像にも不具合が発生した。さらに、比較の形態3では、10k枚のプリントを行った時点で、プリントアウトされた画像に不具合が発生した。以上の結果より、本実施の形態におけるクリーニング手法を適用することにより、帯電ロール12をきれいにすることができると共に、帯電ロール12を長寿命化できることが理解される。
【0040】
―実施の形態2―
図5は、本実施の形態に係るカラー画像形成装置の概略構成を示している。これは所謂タンデム型、中間転写型の画像形成装置であって、例えば電子写真方式にて各色成分トナー像が形成される複数の画像形成ユニット100(具体的には100Y,100M,100C,100K)と、各画像形成ユニット100にて形成された各色成分トナー像を順次転写(一次転写)保持させる転写材としての中間転写ベルト110と、中間転写ベルト110上に転写された重ね画像を記録材としての用紙Pに一括転写(二次転写)させる一括転写装置120と、一括転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置150と、カラー画像形成装置の各機構部を制御する制御部160を備えている。
【0041】
本実施の形態において、各画像形成ユニット100は、矢印A方向に回転する像担持体としての感光体ドラム101の周囲に、感光体ドラム101が帯電される接触帯電部材(帯電部材)としての帯電ロール102、感光体ドラム101上に静電潜像が書込まれる潜像形成部としてのレーザ露光器103(図中露光ビームを符号Bmで示す)、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム101上の静電潜像が可視像化される現像部としての現像器104、感光体ドラム101上の各色成分トナー像が中間転写ベルト110に転写される転写部としての一次転写ロール105及び感光体ドラム101上の残留トナーのうち通常の極性と逆極性に帯電したトナーを一時的に回収するリフレッシャ106などの電子写真用デバイスを順次配設したものである。なお、本実施の形態においても、実施の形態1で説明した二成分現像剤を用いている。
【0042】
また、中間転写ベルト110は、複数(本実施の形態では5つ)の支持ロール131〜135に掛け渡され、矢印B方向に回動可能となっている。ここで、支持ロール131は中間転写ベルト110の駆動ロール、支持ロール132、135は従動ロール、支持ロール133が中間転写ベルト110の張力を調整するテンションロール、支持ロール134が後述するように一括転写装置120のバックアップロールである。そして、中間転写ベルト110は、ポリイミドあるいはポリアミド等の樹脂にカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させたものを用い、その体積抵抗率が106〜1014Ω・cmとなるように形成され、その厚みは例えば0.1mmに設定される。
【0043】
また、一次転写ロール105には、トナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加されるようになっており、これにより感光体ドラム101上のトナー像が中間転写ベルト110に夫々順次静電吸引され、中間転写ベルト110上に重ねトナー像が形成されるようになっている。更に、一括転写装置120は、中間転写ベルト110のトナー担持面側に圧接配置される一括転写ロール113と、中間転写ベルト110の裏面側に配置されて一括転写ロール113の対向電極をなすバックアップロール114(支持ロール134と兼用)とを備えており、このバックアップロール114には二次転写バイアスが印加される金属製の給電ロール115が当接配置されている。
【0044】
本実施の形態において、一括転写ロール113は、表面にカーボンを分散したウレタンゴムのチューブ、内部はカーボンを分散した発泡ウレタンゴムからなり、さらにロール表面にフッ素コートを施し、その体積抵抗が103〜1010Ωでロール径が28mmとなるように形成され、硬度は例えば30°(アスカC)に設定される。また、バックアップロール114は、表面にカーボンを分散したEPDMとNBRのブレンドゴムのチューブ、内部はEPDMゴムからなり、その表面抵抗率が7〜10logΩ/□でロール径が28mmとなるように形成され、硬度は例えば70°(アスカC)に設定される。そして、一括転写ロール113には、一括転写ロール113に付着した汚れを除去するブラシロール121が接触配置されている。さらに、一括転写ロール113の下流側には二次転写後の中間転写ベルト110表面を除電する除電器136が、さらにその下流側には中間転写ベルト110表面をクリーニングするクリーナとしてのベルトクリーナ137が設けられている。一方、一括転写ロール113の上流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ138が配設されている。なお、本実施の形態では、実施の形態1とは異なり、一括転写ロール113やベルトクリーナ137は、基本的に常時中間転写ベルト110に接触配置されるようになっている。
【0045】
更に、本実施の形態において、用紙搬送系は、用紙トレイ116からの用紙Pをピックアップロール117にて所定のタイミングで繰り出し、搬送ロール118及び搬送シュート119を介して二次転写位置へと送り込むようになっている。そして、二次転写後の用紙Pを搬送ベルト140へと導き、この搬送ベルト140にて定着装置150へと搬送するようになっている。
【0046】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。図示しない画像読取装置(IIT)や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図5に示すような画像形成装置に入力される。画像形成装置では、図示しない画像処理装置(IPS)にて所定の画像処理が施された後、画像形成ユニット100等によって作像作業が実行される。画像処理装置(IPS)では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器103に出力される。
【0047】
レーザ露光器103では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kの各々の感光体ドラム101に照射している。画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kの感光体ドラム101では、帯電ロール102によって表面が帯電された後、このレーザ露光器103によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kにて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像として現像される。
【0048】
画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kの感光体ドラム101上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム101と中間転写ベルト110とが当接する一次転写部にて、中間転写ベルト110上に転写される。より具体的には、一次転写部において、一次転写ロール105にて中間転写ベルト110の基材に対しトナーの帯電極性と逆極性の電圧が付加され、トナー像が中間転写ベルト110の表面に順次重ね合わせられて一次転写が行われる。このようにして一次転写されたトナー像は、中間転写ベルト110の回転に伴って一括転写装置120に搬送される。
【0049】
一方、用紙搬送系では、画像形成のタイミングに合わせてピックアップロール117が回転し、用紙トレイ116から所定サイズの用紙Pが供給される。ピックアップロール117により供給された用紙Pは、搬送ロール118により搬送され、一括転写装置120に到達する。この一括転写装置120に到達する前に、用紙Pは一旦停止され、前述のようにしてトナー像が担持された中間転写ベルト110の移動タイミングに合わせてレジストロール(図示せず)が回転することで、用紙Pの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
【0050】
一括転写装置120では、中間転写ベルト110を介して、一括転写ロール113がバックアップロール114に押圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された用紙Pは、中間転写ベルト110と一括転写ロール113との間に挟み込まれる。このとき、給電ロール115にトナーの帯電極性と同極性の電圧(本実施の形態では負極性)が印加されると、一括転写ロール113を対向電極として転写電界が形成され、中間転写ベルト110上に担持されたトナー像は、一括転写ロール113とバックアップロール114とによって押圧される二次転写位置にて、用紙Pに静電転写される。
【0051】
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、搬送ベルト140によって中間転写ベルト110から剥離された状態でそのまま搬送され、搬送ベルト140の用紙搬送方向下流側に設けられた定着装置150まで搬送される。定着装置150に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着装置150によって熱および圧力で定着処理を受けることで用紙P上に定着され、装置の外部に排出される。一方、用紙Pへの転写が終了した後、中間転写ベルト110上に残った残留トナーは、中間転写ベルト110の回動に伴ってクリーニング部まで搬送され、ベルトクリーナ137によって中間転写ベルト110上から除去される。
【0052】
本実施の形態に係るカラー画像形成装置においても、実施の形態1と同様に、所定のタイミングで帯電ロール102のクリーニングが行われるようになっている。図6は、帯電ロール102のクリーニング動作を制御する制御部160の制御ブロックを示している。制御部160のCPU161は、ROM162に記憶されたプログラムに従い、RAM163との間で適宜データのやりとりを行いながら処理を実行する。また、この制御部160には、入出力インターフェース164を介して、カウンタ170からプリントアウト枚数に関するプリント枚数情報が入力される。また、制御部160は、入出力インターフェース164を介して、帯電ロール102に帯電バイアスを印加するための帯電バイアス電源102a、レーザ露光器103のレーザダイオード(図示せず)にLD駆動電圧を印加するためのLD駆動電源103a、現像器104に現像バイアスを印加するための現像バイアス電源104a、一次転写ロール105に一次転写バイアスを印加するための一次転写バイアス電源105a、リフレッシャ106にリフレッシャバイアスを印加するためのリフレッシャバイアス電源106aを制御する。
【0053】
図7は、本実施の形態における画像形成動作および帯電ロール102のクリーニング動作を説明するためのタイミングチャートを示している。なお、ここでは、一つの画像形成ユニット100(例えばイエロー画像形成ユニット100Y)を例にして説明を行うが、他の画像形成ユニット100M,100C,100Kについても同様である。また、ここでも、用紙1枚分の画像を形成した後に帯電ロール102のクリーニングを行う場合を例として説明を行うが、実際には、用紙50枚分の画像を形成した後(カウンタ170の計数値が50枚となる毎)にクリーニングが行われるようになっている。
【0054】
画像形成の開始と共に、帯電ロール102には帯電バイアス電源102aによって−1000Vの帯電バイアスが印加され、これにより感光体ドラム101は−450Vに帯電される。また、リフレッシャ106には、リフレッシャバイアス電源106aにより−400Vのリフレッシャバイアスが印加される。そして、−450Vに帯電された感光体ドラム101の表面には、LD駆動電源103aによって印加されるLD駆動電圧により、画像に応じてレーザ露光器103から露光ビームBmが照射されて静電潜像(−100V)が形成される。なお、図7では、全域にベタ画像を形成する例を示している。
【0055】
感光体ドラム101上に形成された静電潜像が現像位置に到達するタイミングで、現像器104の現像ロール(図示せず)には現像バイアス電源104aによって−300Vの直流電圧に周波数6kHz、ピークトゥピーク値Vp−pが500Vの交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。感光体ドラム101に形成された静電潜像(画像部電位:−100V、背景部電位:−450V)と現像バイアス(−300V)との電位差によって、画像部にイエロートナーが転移付着し、現像が行われる。そして、感光体ドラム101上に形成されたイエロートナー像が一次転写位置に到達するタイミングで、一次転写ロール105には一次転写バイアス電源105aによってトナーの帯電極性とは逆極性の一次転写バイアス(+700V)が印加される。これにより、感光体ドラム101上に付着していたイエロートナー像は、中間転写ベルト110上に一次転写される。一次転写位置を通過した後、一次転写後の感光体ドラム101上に残留するトナーのうち、通常の帯電極性と逆極性に帯電しているものは、リフレッシャ106により除去される。そして、他の画像形成ユニット100M,100C,100Kにおいても、タイミングをずらしながらマゼンタ、シアン、黒について同様のプロセスが行われ、中間転写ベルト110上にイエロー、マゼンタ、シアン、黒のトナー像が重ね合わされる。中間転写ベルト110上に重ね転写されたトナー像が二次転写位置に到達するタイミングで、バックアップロール114には二次転写バイアス電源(図示せず)によってトナーの帯電極性と同極性の二次転写バイアス(−2000V)が印加される。これにより、中間転写ベルト110上に付着していた重ねトナー像は、用紙上に二次転写される。その後、中間転写ベルト110上に残留したトナーがベルトクリーナ137によって除去される。
【0056】
一方、イエロー画像を形成する感光体ドラム101上の領域に対する帯電が終了した後に、帯電ロール102のクリーニングが開始される。ただし、この例では、帯電ロール102に印加される帯電バイアスは−1000Vのままとし、LD駆動電源103aによって印加されるLD駆動電圧により、レーザ露光器103から露光ビームBmを照射して静電潜像(−250V)を形成する。そして、感光体ドラム101上に形成された静電潜像が現像位置に到達するタイミングで、現像器104の現像ロール(図示せず)には現像バイアス電源104aによって−300Vの直流電圧に周波数6kHz、ピークトゥピーク値Vp−pが500Vの交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。これにより、形成された静電潜像がイエロートナーで現像され、感光体ドラム101にはクリーニング用トナーが形成される。そして、感光体ドラム101上に形成されたクリーニング用トナーが一次転写位置を通過する間、一次転写ロール105には一次転写バイアス電源105aによる一次転写バイアスを印加しないようにする。これにより、感光体ドラム101に付着していたクリーニング用トナーは中間転写ベルト110に転写されることなくそのままリフレッシャ106との対向部へと移動し、クリーニング用トナーのうち、通常の帯電極性と逆極性に帯電しているものは、リフレッシャ106により除去される。
【0057】
また、感光体ドラム101上のクリーニング用トナーが帯電ロール102との対向部に到達するタイミングで、帯電ロール102には帯電バイアス電源102aによって+400Vの帯電バイアスが印加される。これにより、感光体ドラム101上のクリーニング用トナーを構成するトナーは、帯電ロール102に転移、付着する。なお、クリーニング用トナーは、少なくとも帯電ロール102の周長よりも長く形成されており、少なくともクリーニング用トナーの後端が帯電ロール102との対向部を通過するまで(本例では3秒間)、帯電ロール102には+400Vの帯電バイアスが印加され続ける。
【0058】
感光体ドラム101上のクリーニング用トナーの後端が帯電ロール102との対向部を通過した後、帯電ロール102には帯電バイアス電源102aにより−400Vの帯電バイアスが印加される。これにより、帯電ロール102上に転移、付着したトナー(クリーニング用トナーを構成していたトナー)が、今度は感光体ドラム101上に転移、付着する。このとき、クリーニング用トナーを構成していたトナー以外の異物(画像形成時に付着したトナーや外添剤等)も、帯電ロール102から感光体ドラム101上に転移、付着する。なお、−400Vの帯電バイアスの印加は、少なくとも帯電ロール102が一周する間以上であればよいが、本例では3秒としている。
【0059】
そして、帯電ロール102から感光体ドラム101に転移、付着したトナー等(クリーニング済みトナー)が現像位置に到達すると、感光体ドラム101上のクリーニング済みトナーの電位(負の電位)と、現像器104の電位(0V)との間の電位差によって、現像ロールにクリーニング済みトナーが転移付着し、現像器104内に回収されることになる。つまり、本実施の形態では、感光体ドラム101に転移、付着したクリーニング済みトナーが、ベルトクリーナ137ではなく、現像器104に回収されることになる。本実施の形態では、各色毎に異なる感光体ドラム101を有しているため、クリーニング済みトナーは基本的に単色で混色しておらず、現像器104に回収しても特に問題は生じない。
【0060】
本実施の形態では、感光体ドラム101から帯電ロール102に所定量のトナーを静電的に付着させ、その後、帯電ロール102に付着させたトナーを再度感光体ドラム101に静電的に転移させることで、トナーを転移させる前に既に帯電ロール102に付着していたトナーや外添剤等の異物を、転移させたトナーと共に感光体ドラム101へと再転移させることできる。その結果、帯電ロール102を傷付けることなく帯電ロール102の表面をきれいにクリーニングすることが可能になる。また、静電的にクリーニングを行っているため、クリーニングによって帯電ロール102の摩耗量が多くなることはなく、帯電ロール102の寿命を長くできる。
【0061】
また、本実施の形態では、帯電ロール102から感光体ドラム101に転移させたクリーニング済みトナーを現像器104で回収するようにしたので、トナーの回収機構を別個設ける必要はなく、また、トナーを再利用することもできる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、帯電部材を傷付けることなく、帯電部材表面に付着した異物を取り除くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係るカラー画像形成装置の全体構成を示す図である。
【図2】実施の形態1における制御部を説明するためのブロック図である。
【図3】実施の形態1における画像形成動作および帯電ロールのクリーニング動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図4】実施の形態1および比較の形態1〜3について実験を行った結果を示す図表である。
【図5】実施の形態2に係るカラー画像形成装置の全体構成を示す図である。
【図6】実施の形態2における制御部を説明するためのブロック図である。
【図7】実施の形態2における画像形成動作および帯電ロールのクリーニング動作を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
11…感光体ドラム、12…帯電ロール、13…レーザ露光器、14…回転式現像装置、15…一次転写ロール、16…リフレッシャ、26…バックアップロール、27…ベルトクリーナ、30…二次転写部、31…二次転写ロール、31a…二次転写バイアス電源、50…定着部、60…制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体等の被帯電体を接触帯電する帯電部材を備えた画像形成装置等に係り、特に、帯電部材に付着した汚れの除去に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真複写機等の画像形成装置では、静電潜像を形成するために感光体ドラムを所定の電位に帯電させる必要があり、従来より感光体ドラムに帯電ロールを接触させて帯電を行う所謂接触帯電方式の帯電装置が提案されている。このような帯電装置では、コロトロン等の非接触帯電方式と比較してオゾン発生や帯電ムラが少ないという利点がある反面、感光体ドラムに接触するという構成上の理由により、帯電ロールに感光体ドラム上に残留したトナー等の異物が転移、付着し、帯電不良を招きやすくなってしまうという問題がある。
【0003】
このような問題に対し、例えば所定のタイミングで感光体ドラム−帯電ロール間に通常の帯電時とは逆極性のバイアスを印加することで、帯電ロールに付着した異物を感光体ドラム上に転移させる技術が存在する(特許文献1参照)。また、帯電ロールにスポンジロールを圧接配置することで、帯電ロール表面に付着した異物をこすり取る技術が存在する(特許文献2参照)。さらに、帯電ロールの表面に均一にトナーを塗布(付着)させ、この状態で感光体ドラムの帯電を行う技術も存在する(特許文献3参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−137361号公報(第5頁、図5)
【特許文献2】
特開平8−62948号公報(第3−4頁、図1)
【特許文献3】
特開平9−179375号公報(第2−3頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載される技術の場合には、帯電ロールに付着したトナーを除去することは可能かもしれないが、例えば粒径10〜100nmの微粒子である外添剤は除去することができず、帯電不良を招きやすいという問題が依然として残ってしまう。また、特許文献2に記載される技術の場合には、スポンジロールを用いて帯電ロールを擦らなければならないため、帯電ロールの寿命が低下するという技術的課題がある。さらに、特許文献3に記載される技術の場合には、帯電ロール表面に長時間同じトナーが付着していると、このトナーが帯電ロールと感光体ドラムとの間のニップ部で潰されて感光体ドラムや帯電ロールに固着し、帯電不良を招きやすくなってしまう。
【0006】
本発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、帯電部材を傷付けることなく、帯電部材表面に付着した異物を取り除くことにある。
また本発明の他の目的は、長期にわたり安定した帯電性能を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成装置は、トナー像を担持する回動可能な像担持体と、この像担持体に接触配置され、像担持体を所定の電位に帯電する接触帯電部材と、この接触帯電部材によって帯電せしめられた像担持体に静電潜像を形成する潜像形成部と、この潜像形成部によって像担持体に形成された静電潜像をトナーで現像する現像部と、この現像部によって像担持体に形成されたトナー像を転写材に転写する転写部と、現像部にて像担持体に形成されたクリーニング用トナーを接触帯電部材に静電的に転移させ、この接触帯電部材に転移されたクリーニング用トナーを像担持体に再転移させる制御部とを含んでいる。
【0008】
ここで、制御部は、接触帯電部材によって帯電せしめられた像担持体の帯電電位と現像部における現像電位とを近接させることにより、クリーニング用トナーを形成することを特徴とすることができる。また、制御部は、潜像形成部にて像担持体に形成された静電潜像を現像部にて現像することにより、クリーニング用トナーを形成することを特徴とすることができる。
【0009】
また、転写部は、現像部によって像担持体に形成担持されたクリーニング用トナーを転写材に転写せず、接触帯電部材から像担持体に再転移せしめられたクリーニング用トナーを転写材に転写することを特徴とすることができる。ここで、転写材はトナー像が中間的に転写保持される中間転写体からなり、中間転写体に転写されたクリーニング用トナーは、中間転写体に設けられたクリーナによって除去されることを特徴とすることができる。さらに、現像部は、接触帯電部材から像担持体に再転移せしめられたクリーニング用トナーを静電的に回収することを特徴とすることができる。
【0010】
また、本発明は、像担持体に接触配置される帯電部材をクリーニングする帯電部材のクリーニング方法であって、像担持体にトナーを静電的に付着させるステップと、像担持体に供給されたトナーを帯電部材に静電的に転移させるステップと、帯電部材に静電的に転移せしめられたトナーを像担持体に静電的に再転移させるステップとを含む帯電部材のクリーニング方法として捉えることもできる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、実施の形態について詳細に説明する。
―実施の形態1―
図1は、本実施の形態に係るカラー画像形成装置の概略構成を示している。本実施の形態に係るカラー画像形成装置は、矢印A方向に回転可能に配設される像担持体としての感光体ドラム11、矢印B方向に回動可能に配設され、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を順次転写(一次転写)して保持させる転写材としての中間転写ベルト20、中間転写ベルト20上に転写された重ねトナー像を記録材である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部30、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着部50、カラー画像形成装置の各機構部を制御する制御部60を備えている。
【0012】
感光体ドラム11の周囲には、感光体ドラム11が帯電される接触帯電部材としての帯電ロール12、感光体ドラム11上に静電潜像が書込まれる潜像形成部としてのレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像部としての現像器14Y,14M,14C,14Kを回転可能に取り付けた回転式現像装置14、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト20に転写する転写部としての一次転写ロール15、感光体ドラム11上の残留トナーのうち通常の極性と逆極性に帯電したトナーを一時的に回収するリフレッシャ16などの電子写真用デバイスが順次配設されている。
【0013】
ここで、帯電ロール12は、金属製シャフト表面にエピクロルヒドリンゴム層を形成し、さらにこのエピクロルヒドリンゴム層の表面に酸化錫の導電粉を含有させたポリアミドを3μmほどコートしたものからなる。また、リフレッシャ16は、導電化したナイロン繊維を束ねて形成されたブラシロールからなる。
【0014】
さらに、感光体ドラム11は、金属製の薄肉の円筒形ドラムの表面に有機感光層を形成したものからなり、有機感光層が負極性に帯電する材料で構成されている。そして、現像器14Y,14M,14C,14Kによる現像は反転現像方式にて行われる。従って、現像器14Y,14M,14C,14Kで使用されるトナーは負極性帯電タイプのものである。帯電ロール12には所定の帯電バイアスを印加するための帯電バイアス電源12aが、回転式現像装置14には各現像器14Y,14M,14C,14Kに所定の現像バイアスを印加するための現像バイアス電源14aが、一次転写ロール15には所定の一次転写バイアスを印加するための一次転写バイアス電源15aが、リフレッシャ16には所定のリフレッシャバイアスを印加するためのリフレッシャバイアス電源16aが、それぞれ接続されている。また、回転式現像装置14には、回転により所定の現像器を感光体ドラム11に対向させるための現像装置駆動モータ14bが取り付けられている。なお、感光体ドラム11は接地されている。
【0015】
中間転写ベルト20は、複数(本実施の形態では6つ)のロール21〜26に掛け渡されるようになっている。これらのうち、ロール21、25は従動ロール、ロール22は中間転写ベルト20の位置決めや平坦な一次転写面の形成に用いられる金属製のアイドルロール、ロール23は中間転写ベルト20の張力を一定とするために用いられるテンションロール、ロール24は中間転写ベルト20の駆動ロール、ロール26は後述する二次転写用のバックアップロールである。また、中間転写ベルト20は、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、アクリル、塩化ビニル等の樹脂または各種ゴム等に導電剤としてカーボンブラックを適量含有させたものからなり、その表面抵抗率を1011Ω/□、体積抵抗率を1011Ω・cm、厚みを150μmとしたものを用いている。
【0016】
二次転写部30は、中間転写ベルト20のトナー像担持面側に配置される二次転写ロール31と、バックアップロール26等とによって構成される。バックアップロール26は、表面にカーボンを分散したEPDMとNBRのブレンドゴムのチューブ、内部はEPDMゴムからなり、その表面抵抗率が7〜10logΩ/□となるように形成され、硬度は例えば70°(アスカC)に設定される。このバックアップロール26には所定の二次転写バイアスを印加するための二次転写バイアス電源31aが接続され、一方、二次転写ロール31は接地されている。また、二次転写部30の上流側には、搬送されてくる用紙(図示せず)を二次転写部30に案内する用紙搬送ガイド32が取り付けられている。
【0017】
一方、二次転写部30の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト20上に付着する残留トナーを除去するクリーナとしてのベルトクリーナ27が設けられており、中間転写ベルト20を挟んでベルトクリーナ27に対向する位置には、中間転写ベルト20の内面に沿って板金部材28が配置されている。このベルトクリーナ27は、ステンレスプレート等で構成され中間転写ベルト20の像担持面側に配設されるスクレーパ41と、このスクレーパ41が収容されるクリーナハウジング42とを有している。また、スクレーパ41の一端側はブロック43に挟み込まれることで固定されており、このブロック43は軸44aを中心に揺動するホルダ44に取り付けられている。さらに、ホルダ44の下端側に設けられた凹部44bとクリーナハウジング42下部に設けられた膨出部42aとの間には、スクレーパ41を中間転写ベルト20に向けて付勢するバネ45が取り付けられ、スクレーパ41からみて中間転写ベルト20の移動方向上流側には、除去した異物の外部への飛び散りを抑制するためのフィルムシール46が取り付けられている。
【0018】
また、ホルダ44は、クリーナ駆動モータ27aに接続された図示しないカムによりバネ45の付勢方向とは逆方向に付勢あるいは付勢解除できるようになっており、これによりスクレーパ41が中間転写ベルト20に対して接離できるようになっている。そして、本実施の形態では、複数色からなるカラー画像が形成される場合には、最終色前のトナー像が二次転写ロール31およびベルトクリーナ27を通過するまで、これら二次転写ロール31およびベルトクリーナ27が中間転写ベルト20から離間するようになっている。
【0019】
さらに、定着部50は、ハロゲンランプ等の加熱源を内蔵する加熱ロール51と、この加熱ロール51に圧接配置される加圧ロール52とを備えており、これら加熱ロール51と加圧ロール52との間に形成される定着ニップ域にトナー像が転写された用紙を通過させることで、定着を行うようになっている。
【0020】
次に、本実施の形態で用いたトナーおよび現像剤について詳細に説明する。本実施の形態で使用したトナーは、上述したように負極性に帯電する極性を有するものであって、懸濁重合法、乳化凝集合一法、溶解懸濁法等により、ポリエステルやスチレンアクリルなどのバインダ樹脂に着色剤、ワックスを内添してなる微粒子である。粒径は、コールターカウンター(コールター社製)による測定結果で体積平均粒径が約5μmであり、粒度分布指標(GSD)は1.23であった。トナー形状(球形の度合)は形状係数で表し、光学顕微鏡(ミクロフォトFXA:ニコン社製)で得たトナーの拡大写真を、イメージアナライザLuzex3(ニレコ社製)により画像解析を行い、次の式で算出した。
【0021】
【数1】
【0022】
この式は、トナーの投影面積と、それに外接する円の面積との比で表しており、真球の場合に100となり、形状が球形から離れるにつれて数字が大きくなっていく。形状係数が小さければ、転写の際に転写されずに残るトナー(残留トナー)の量が減少していくため、トナーの形状係数は100〜140程度であることが望ましく、本実施の形態では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色成分トナーの形状係数は129〜134の範囲であった。そして、このトナーに、平均粒径5〜200nmのシリカおよびチタニア等の無機微粒子を外添剤として適宜量外添し、平均粒径35μmのフェライトビーズからなるキャリアと混合して二成分現像剤とした。
【0023】
次に、本実施の形態に係るカラー画像形成装置の作像プロセスについて説明する。今、図示外のスタートスイッチがオンされると、所定の作像プロセスが実行される。まず、帯電ロール12により感光体ドラム11表面が所定の電位に帯電され、次いでレーザ露光器13により画像に対応した静電潜像が書き込まれ、対応する現像器14Y,14M,14C,14Kのいずれかによってこの静電潜像が現像される。例えば、この感光体ドラム11上に書き込まれた静電潜像がイエローに対応したものであれば、この静電潜像はイエローのトナーを内包するイエロー+現像器14Yで現像され、感光体ドラム11上にはイエローのトナー像が形成される。そして、感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、感光体ドラム11と中間転写ベルト20とが接する一次転写位置において一次転写ロール15に印加される一次転写バイアスにより感光体ドラム11から中間転写ベルト20に一次転写される。一方、一次転写後に感光体ドラム11上に残留したトナーはリフレッシャ16によって逆極性(本実施の形態では正極性)に帯電したトナーが除去されると共に機械的に均される。本実施の形態では、所謂球形トナーを用いているために転写効率が非常に高く、残留トナーはほとんど発生しないことから、ドラムクリーナを配設しなくても、良好な画像を形成することが可能となっている。
【0024】
このとき、単色画像を形成する際には、中間転写ベルト20に一次転写されたトナー像を直ちに用紙に二次転写するのであるが、複数色のトナー像を重ね合わせたカラー画像を形成する場合には、感光体ドラム11上でのトナー像の形成並びに感光体ドラム11上に形成されたトナー像の一次転写の工程が色数分だけ繰り返される。例えば、四色のトナー像を重ね合わせたフルカラー画像を形成する場合、感光体ドラム11上には順次イエロー、マゼンタ、シアンおよび黒のトナー像が形成され、これら各色のトナー像は順次中間転写ベルト20に一次転写される。一方、中間転写ベルト20は、一次転写されたトナー像を保持したまま感光体ドラム11と同一周期で回動し、中間転写ベルト20上にはその一回転毎にマゼンタ、シアンおよび黒のトナー像が転写され、重ねられる。
【0025】
このようにして中間転写ベルト20に一次転写されたトナー像は、中間転写ベルト20の回動に伴って二次転写位置へと搬送される。一方、用紙は、図示しないレジストロールにて所定のタイミングで用紙搬送ガイド32を介して二次転写位置へと供給され、中間転写ベルト20(バックアップロール26)に対して二次転写ロール31が用紙をニップする。すると、二次転写位置では、二次転写部30である二次転写ロール31とバックアップロール26との間に働く二次転写電界の作用で、中間転写ベルト20に担持されたトナー像が用紙に静電転写(二次転写)される。その後、トナー像が転写された用紙は定着部50へと搬送されて用紙上のトナー像が加熱加圧定着され、一方、二次転写位置を通過した中間転写ベルト20上に残留した残留トナーは、ベルトクリーナ27によって除去される。
【0026】
ところで、本実施の形態に係るカラー画像形成装置では、所定のタイミングで帯電ロール12のクリーニングが行われるようになっている。図2は、帯電ロール12のクリーニング動作を制御する制御部60の制御ブロックを示している。制御部60のCPU61は、ROM62に記憶されたプログラムに従い、RAM63との間で適宜データのやりとりを行いながら処理を実行する。また、この制御部60には、入出力インターフェース64を介して、カウンタ70からプリントアウト枚数に関するプリント枚数情報が入力される。また、制御部60は、入出力インターフェース64を介して、帯電バイアス電源12a、現像バイアス電源14a、現像装置駆動モータ14b、一次転写バイアス電源15a、リフレッシャバイアス電源16a、二次転写バイアス電源31a、クリーナ駆動モータ27aを制御する。
【0027】
図3は、本実施の形態における画像形成動作および帯電ロール12のクリーニング動作を説明するためのタイミングチャートを示している。なお、ここでは、用紙1枚分の画像を形成した後に帯電ロール12のクリーニングを行う場合を例として説明を行うが、実際には、用紙50枚分の画像を形成した後(カウンタ70の計数値が50枚となる毎)にクリーニングが行われるようになっている。
【0028】
画像形成の開始と共に、帯電ロール12には帯電バイアス電源12aによって−1000Vの帯電バイアスが印加され、これにより感光体ドラム11は−450Vに帯電される。また、リフレッシャ16には、リフレッシャバイアス電源16aにより−400Vのリフレッシャバイアスが印加される。さらに、回転式現像装置14は現像装置駆動モータ14bによって回動せしめられ、現像位置(感光体ドラム11との対向位置)にイエロー現像器14Yが配置される。そして、−450Vに帯電された感光体ドラム11の表面には、画像に応じてレーザ露光器13から照射される露光ビームBmによって静電潜像(−100V)が形成される。
【0029】
感光体ドラム11上に形成された静電潜像が現像位置に到達するタイミングで、イエロー現像器14Yの現像ロール(図示せず)には現像バイアス電源14aによって−300Vの直流電圧に周波数6kHz、ピークトゥピーク値Vp−pが500Vの交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。感光体ドラム11に形成された静電潜像(画像部電位:−100V、背景部電位:−450V)と現像バイアス(−300V)との電位差によって、画像部にイエロートナーが転移付着し、現像が行われる。そして、感光体ドラム11上に形成されたイエロートナー像が一次転写位置に到達するタイミングで、一次転写ロール15には一次転写バイアス電源15aによってトナーの帯電極性とは逆極性の一次転写バイアス(+500V)が印加される。これにより、感光体ドラム11上に付着していたイエロートナー像は、中間転写ベルト20上に一次転写される。一次転写位置を通過した後、一次転写後の感光体ドラム11上に残留するトナーのうち、通常の帯電極性と逆極性に帯電しているものは、リフレッシャ16により除去される。また、感光体ドラム11上に形成された静電潜像の後端が現像位置を通過した以降のタイミングで、回転式現像装置14は現像装置駆動モータ14bによって回転せしめられ、現像位置(感光体ドラム11との対向位置)には、マゼンタ現像器14Mが配置される。以降、マゼンタ、シアン、黒について、同様のプロセスが繰り返され、中間転写ベルト20上にイエロー、マゼンタ、シアン、黒のトナー像が重ね合わされる。
【0030】
そして、中間転写ベルト20上に重ね転写されたトナー像が二次転写位置に到達するタイミングで、二次転写ロール31が中間転写ベルト20に圧接されると共に、バックアップロール26には二次転写バイアス電源31aによってトナーの帯電極性と同極性の二次転写バイアス(−2000V)が印加される。これにより、中間転写ベルト20上に付着していた重ねトナー像は、用紙上に二次転写される。その後、中間転写ベルト20上に残留したトナーがベルトクリーナ27との対向位置に到達するタイミングで、ベルトクリーナ27はクリーナ駆動モータ27aによって中間転写ベルト20との当接位置に移動せしめられて中間転写ベルト20に圧接し、残留トナーの除去が行われた後、中間転写ベルト20から離間する。
【0031】
次いで、黒画像を形成する感光体ドラム11上の領域に対する帯電が終了した後に、帯電ロール12のクリーニングが開始される。まず、帯電バイアス電源12aによって帯電ロール12に印加される帯電バイアスが−1000Vから−900Vに変更され、これにより感光体ドラム11は−350Vに帯電されるようになる。なお、−900Vの帯電バイアスの印加は1秒程度である。また、−350Vに帯電された感光体ドラム11の表面にはレーザ露光器13による露光ビームBmの照射は行われない。さらに、回転式現像装置14では、現像位置に黒現像器14Kがそのまま配置された状態となっており、感光体ドラム11上に形成された−350Vの帯電領域が現像位置に到達するタイミングで、黒現像器14Kの現像ロール(図示せず)には現像バイアス電源14aによって−300Vの直流電圧に周波数6kHz、ピークトゥピーク値Vp−pが500Vの交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。この場合、感光体ドラム11の帯電電位(−350V)と現像バイアス(−300V)との電位差が小さいことから、正規極性(負極性)トナーかぶりが生じ、感光体ドラム11には薄いトナー像(クリーニング用トナー)が形成される。そして、感光体ドラム11上に形成されたクリーニング用トナーが一次転写位置を通過する間、一次転写ロール15には一次転写バイアス電源15aによる一次転写バイアスを印加しないようにする。これにより、感光体ドラム11に付着していたクリーニング用トナーは中間転写ベルト20に転写されることなくそのままリフレッシャ16との対向部へと移動し、クリーニング用トナーのうち、通常の帯電極性と逆極性に帯電しているものは、リフレッシャ16により除去される。
【0032】
また、感光体ドラム11上のクリーニング用トナーが帯電ロール12との対向部に到達する前(この例では帯電バイアス電源12aにより−900Vを1秒間印加した直後)に、帯電ロール12には帯電バイアス電源12によって+400Vの帯電バイアスが印加される。これにより、感光体ドラム11上のクリーニング用トナーを構成するトナーは、帯電ロール12に転移、付着する。なお、クリーニング用トナーは、少なくとも帯電ロール12の周長よりも長く形成されており、少なくともクリーニング用トナーの後端が帯電ロール12との対向部を通過するまで(本例では3秒間)、帯電ロール12には+400Vの帯電バイアスが印加され続ける。
【0033】
感光体ドラム11上のクリーニング用トナーの後端が帯電ロール12との対向部を通過した後、帯電ロール12には帯電バイアス電源12aにより−400Vの帯電バイアスが印加される。これにより、帯電ロール12上に転移、付着したトナー(クリーニング用トナーを構成していたトナー)が、今度は感光体ドラム11上に転移、付着する。このとき、クリーニング用トナーを構成していたトナー以外の異物(画像形成時に付着したトナーや外添剤等)も、帯電ロール12から感光体ドラム11上に転移、付着する。なお、−400Vの帯電バイアスの印加は、少なくとも帯電ロール12が一周する間以上であればよいが、本例では3秒としている。
【0034】
また、回転式現像装置14では、帯電ロール12から感光体ドラム11に転移、付着したトナー等(以下、クリーニング済みトナーという)が現像位置に到達する前(この例では感光体ドラム11上にクリーニング用トナーを形成した直後)に、現像装置駆動モータ14bによって回転せしめられる。このとき移動する角度は45度となっており、現像位置には、黒現像器14Kとイエロー現像器14Yとの間の部位が対向し、現像ロールが感光体ドラム11と向き合わないようになっている。また、現像バイアスも印加されない。これにより、感光体ドラム11に転移、付着したクリーニング済みトナーはそのまま一次転写位置へと移動する。そして、感光体ドラム11に転移、付着したクリーニング済みトナーが一次転写位置に到達するタイミングで、一次転写ロール15には一次転写バイアス電源15aによってトナーの帯電極性とは逆極性の一次転写バイアスが印加される。これにより、感光体ドラム11上のクリーニング済みトナーは中間転写ベルト20上に転写される。一次転写位置を通過した後、一次転写後の感光体ドラム11上に残留するトナーのうち、通常の帯電極性と逆極性に帯電しているものは、リフレッシャ16により除去される。
【0035】
一方、中間転写ベルト20上に転写されたクリーニング済みトナーが二次転写位置を通過する間、二次転写ロール31は中間転写ベルト20から離間した状態を維持し、また、バックアップロール26には二次転写バイアス電源31aによる二次転写バイアスを印加しないようにする。これにより、中間転写ベルト20に転写されたクリーニング済みトナーは二次転写ロール31に転移せしめられることなくそのままベルトクリーナ27との対向部へと移動する。その後、中間転写ベルト20に転写されたクリーニング済みトナーがベルトクリーナ27との対向位置に到達するタイミングで、ベルトクリーナ27はクリーナ駆動モータ27aによって駆動せしめられて中間転写ベルト20に圧接し、クリーニング済みトナーの除去が行われた後、中間転写ベルト20から離間する。つまり、本実施の形態では、感光体ドラム11に転移、付着したクリーニング済みトナーが、ベルトクリーナ27によって除去されることになる。
【0036】
本実施の形態では、感光体ドラム11から帯電ロール12に所定量のトナーを静電的に付着させ、その後、帯電ロール12に付着させたトナーを再度感光体ドラム11に静電的に転移させることで、トナーを転移させる前に既に帯電ロール12に付着していたトナーや外添剤等の異物を、転移させたトナーと共に感光体ドラム11へと再転移させることができる。その結果、帯電ロール12を傷付けることなく帯電ロール12の表面をきれいにクリーニングすることが可能になる。また、静電的にクリーニングを行っているため、クリーニングによって帯電ロール12の摩耗量が多くなることはなく、帯電ロール12の寿命を長くできる。
【0037】
なお、本実施の形態では、接触帯電部材として帯電ロール12を用いた場合を例に説明を行ったが、これに限られるものではなく、例えば帯電フィルム等であってもよい。また、本実施の形態では、感光体ドラム11の帯電電位を下げることで現像バイアスとの電位差を少なくし、かぶりトナーを生じさせるようにしていたが、これに限られるものではなく、感光体ドラム11の帯電電位は変更せず、現像バイアスを大きくすることでかぶりトナーを生じさせるようにしてもよい。さらに、本実施の形態では、帯電ロール12のクリーニングについて説明を行ったが、これに限られるものではなく、例えば帯電部材としての二次転写ロール31のクリーニングにも適用することができる。二次転写ロール31は、像担持体としての中間転写ベルト20と接するため、中間転写ベルト20表面から転移したトナー等が用紙の裏面に再度転移し、用紙の裏面汚れを生じることがある。このような用紙の裏面汚れを防止するために、感光体ドラム11上に形成されたクリーニング用トナーを中間転写ベルト20に一次転写した後に二次転写ロール31に二次転写し、二次転写ロール31に転写されたクリーニング用トナーを中間転写ベルト20に再転写すれば、二次転写ロールをきれいにすることができる。
【0038】
次に、本発明者が行った実験について説明する。本発明者は、本実施の形態で用いた画像形成装置と、所定のタイミングで感光体ドラム−帯電ロール間に通常の帯電時とは逆極性のバイアスを印加することで、帯電ロールに付着した異物を感光体ドラム上に転移させるようにした画像形成装置(上述した特許文献1参照、比較の形態1とする)と、帯電ロールにスポンジロールを圧接配置することで、帯電ロール表面に付着した異物をこすり取るようにした画像形成装置(上述した特許文献2参照、比較の形態2とする)と、帯電ロールの表面に均一にトナーを塗布(付着)させた状態で感光体ドラムの帯電を行うようにした画像形成装置(上述した特許文献3参照、比較の形態3とする)とを用いて、比較実験を行った。ここで、本実施の形態、比較の形態1では、用紙50枚プリントを行う毎にクリーニング動作を行わせ、また、比較の形態3では、用紙50枚プリントを行う毎に帯電ロールに対するトナー供給動作を行わせた。
【0039】
結果を図4に示す。本実施の形態では、30k(30000)枚のプリントを行った場合にも、何等問題はなく、良好な結果を得た。これに対し、比較の形態1では、20k枚のプリントを行った時点で、プリントアウトされた画像には問題ないものの帯電ロールに傷付きが発生し、25k枚のプリントを行った時点で、プリントアウトされた画像にも不具合が発生した。また、比較の形態2では、10k枚のプリントを行った時点で、プリントアウトされた画像には問題ないものの帯電ロールに傷付きが発生し、20k枚のプリントを行った時点で、プリントアウトされた画像にも不具合が発生した。さらに、比較の形態3では、10k枚のプリントを行った時点で、プリントアウトされた画像に不具合が発生した。以上の結果より、本実施の形態におけるクリーニング手法を適用することにより、帯電ロール12をきれいにすることができると共に、帯電ロール12を長寿命化できることが理解される。
【0040】
―実施の形態2―
図5は、本実施の形態に係るカラー画像形成装置の概略構成を示している。これは所謂タンデム型、中間転写型の画像形成装置であって、例えば電子写真方式にて各色成分トナー像が形成される複数の画像形成ユニット100(具体的には100Y,100M,100C,100K)と、各画像形成ユニット100にて形成された各色成分トナー像を順次転写(一次転写)保持させる転写材としての中間転写ベルト110と、中間転写ベルト110上に転写された重ね画像を記録材としての用紙Pに一括転写(二次転写)させる一括転写装置120と、一括転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置150と、カラー画像形成装置の各機構部を制御する制御部160を備えている。
【0041】
本実施の形態において、各画像形成ユニット100は、矢印A方向に回転する像担持体としての感光体ドラム101の周囲に、感光体ドラム101が帯電される接触帯電部材(帯電部材)としての帯電ロール102、感光体ドラム101上に静電潜像が書込まれる潜像形成部としてのレーザ露光器103(図中露光ビームを符号Bmで示す)、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム101上の静電潜像が可視像化される現像部としての現像器104、感光体ドラム101上の各色成分トナー像が中間転写ベルト110に転写される転写部としての一次転写ロール105及び感光体ドラム101上の残留トナーのうち通常の極性と逆極性に帯電したトナーを一時的に回収するリフレッシャ106などの電子写真用デバイスを順次配設したものである。なお、本実施の形態においても、実施の形態1で説明した二成分現像剤を用いている。
【0042】
また、中間転写ベルト110は、複数(本実施の形態では5つ)の支持ロール131〜135に掛け渡され、矢印B方向に回動可能となっている。ここで、支持ロール131は中間転写ベルト110の駆動ロール、支持ロール132、135は従動ロール、支持ロール133が中間転写ベルト110の張力を調整するテンションロール、支持ロール134が後述するように一括転写装置120のバックアップロールである。そして、中間転写ベルト110は、ポリイミドあるいはポリアミド等の樹脂にカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させたものを用い、その体積抵抗率が106〜1014Ω・cmとなるように形成され、その厚みは例えば0.1mmに設定される。
【0043】
また、一次転写ロール105には、トナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加されるようになっており、これにより感光体ドラム101上のトナー像が中間転写ベルト110に夫々順次静電吸引され、中間転写ベルト110上に重ねトナー像が形成されるようになっている。更に、一括転写装置120は、中間転写ベルト110のトナー担持面側に圧接配置される一括転写ロール113と、中間転写ベルト110の裏面側に配置されて一括転写ロール113の対向電極をなすバックアップロール114(支持ロール134と兼用)とを備えており、このバックアップロール114には二次転写バイアスが印加される金属製の給電ロール115が当接配置されている。
【0044】
本実施の形態において、一括転写ロール113は、表面にカーボンを分散したウレタンゴムのチューブ、内部はカーボンを分散した発泡ウレタンゴムからなり、さらにロール表面にフッ素コートを施し、その体積抵抗が103〜1010Ωでロール径が28mmとなるように形成され、硬度は例えば30°(アスカC)に設定される。また、バックアップロール114は、表面にカーボンを分散したEPDMとNBRのブレンドゴムのチューブ、内部はEPDMゴムからなり、その表面抵抗率が7〜10logΩ/□でロール径が28mmとなるように形成され、硬度は例えば70°(アスカC)に設定される。そして、一括転写ロール113には、一括転写ロール113に付着した汚れを除去するブラシロール121が接触配置されている。さらに、一括転写ロール113の下流側には二次転写後の中間転写ベルト110表面を除電する除電器136が、さらにその下流側には中間転写ベルト110表面をクリーニングするクリーナとしてのベルトクリーナ137が設けられている。一方、一括転写ロール113の上流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ138が配設されている。なお、本実施の形態では、実施の形態1とは異なり、一括転写ロール113やベルトクリーナ137は、基本的に常時中間転写ベルト110に接触配置されるようになっている。
【0045】
更に、本実施の形態において、用紙搬送系は、用紙トレイ116からの用紙Pをピックアップロール117にて所定のタイミングで繰り出し、搬送ロール118及び搬送シュート119を介して二次転写位置へと送り込むようになっている。そして、二次転写後の用紙Pを搬送ベルト140へと導き、この搬送ベルト140にて定着装置150へと搬送するようになっている。
【0046】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。図示しない画像読取装置(IIT)や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図5に示すような画像形成装置に入力される。画像形成装置では、図示しない画像処理装置(IPS)にて所定の画像処理が施された後、画像形成ユニット100等によって作像作業が実行される。画像処理装置(IPS)では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器103に出力される。
【0047】
レーザ露光器103では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kの各々の感光体ドラム101に照射している。画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kの感光体ドラム101では、帯電ロール102によって表面が帯電された後、このレーザ露光器103によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kにて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像として現像される。
【0048】
画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kの感光体ドラム101上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム101と中間転写ベルト110とが当接する一次転写部にて、中間転写ベルト110上に転写される。より具体的には、一次転写部において、一次転写ロール105にて中間転写ベルト110の基材に対しトナーの帯電極性と逆極性の電圧が付加され、トナー像が中間転写ベルト110の表面に順次重ね合わせられて一次転写が行われる。このようにして一次転写されたトナー像は、中間転写ベルト110の回転に伴って一括転写装置120に搬送される。
【0049】
一方、用紙搬送系では、画像形成のタイミングに合わせてピックアップロール117が回転し、用紙トレイ116から所定サイズの用紙Pが供給される。ピックアップロール117により供給された用紙Pは、搬送ロール118により搬送され、一括転写装置120に到達する。この一括転写装置120に到達する前に、用紙Pは一旦停止され、前述のようにしてトナー像が担持された中間転写ベルト110の移動タイミングに合わせてレジストロール(図示せず)が回転することで、用紙Pの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
【0050】
一括転写装置120では、中間転写ベルト110を介して、一括転写ロール113がバックアップロール114に押圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された用紙Pは、中間転写ベルト110と一括転写ロール113との間に挟み込まれる。このとき、給電ロール115にトナーの帯電極性と同極性の電圧(本実施の形態では負極性)が印加されると、一括転写ロール113を対向電極として転写電界が形成され、中間転写ベルト110上に担持されたトナー像は、一括転写ロール113とバックアップロール114とによって押圧される二次転写位置にて、用紙Pに静電転写される。
【0051】
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、搬送ベルト140によって中間転写ベルト110から剥離された状態でそのまま搬送され、搬送ベルト140の用紙搬送方向下流側に設けられた定着装置150まで搬送される。定着装置150に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着装置150によって熱および圧力で定着処理を受けることで用紙P上に定着され、装置の外部に排出される。一方、用紙Pへの転写が終了した後、中間転写ベルト110上に残った残留トナーは、中間転写ベルト110の回動に伴ってクリーニング部まで搬送され、ベルトクリーナ137によって中間転写ベルト110上から除去される。
【0052】
本実施の形態に係るカラー画像形成装置においても、実施の形態1と同様に、所定のタイミングで帯電ロール102のクリーニングが行われるようになっている。図6は、帯電ロール102のクリーニング動作を制御する制御部160の制御ブロックを示している。制御部160のCPU161は、ROM162に記憶されたプログラムに従い、RAM163との間で適宜データのやりとりを行いながら処理を実行する。また、この制御部160には、入出力インターフェース164を介して、カウンタ170からプリントアウト枚数に関するプリント枚数情報が入力される。また、制御部160は、入出力インターフェース164を介して、帯電ロール102に帯電バイアスを印加するための帯電バイアス電源102a、レーザ露光器103のレーザダイオード(図示せず)にLD駆動電圧を印加するためのLD駆動電源103a、現像器104に現像バイアスを印加するための現像バイアス電源104a、一次転写ロール105に一次転写バイアスを印加するための一次転写バイアス電源105a、リフレッシャ106にリフレッシャバイアスを印加するためのリフレッシャバイアス電源106aを制御する。
【0053】
図7は、本実施の形態における画像形成動作および帯電ロール102のクリーニング動作を説明するためのタイミングチャートを示している。なお、ここでは、一つの画像形成ユニット100(例えばイエロー画像形成ユニット100Y)を例にして説明を行うが、他の画像形成ユニット100M,100C,100Kについても同様である。また、ここでも、用紙1枚分の画像を形成した後に帯電ロール102のクリーニングを行う場合を例として説明を行うが、実際には、用紙50枚分の画像を形成した後(カウンタ170の計数値が50枚となる毎)にクリーニングが行われるようになっている。
【0054】
画像形成の開始と共に、帯電ロール102には帯電バイアス電源102aによって−1000Vの帯電バイアスが印加され、これにより感光体ドラム101は−450Vに帯電される。また、リフレッシャ106には、リフレッシャバイアス電源106aにより−400Vのリフレッシャバイアスが印加される。そして、−450Vに帯電された感光体ドラム101の表面には、LD駆動電源103aによって印加されるLD駆動電圧により、画像に応じてレーザ露光器103から露光ビームBmが照射されて静電潜像(−100V)が形成される。なお、図7では、全域にベタ画像を形成する例を示している。
【0055】
感光体ドラム101上に形成された静電潜像が現像位置に到達するタイミングで、現像器104の現像ロール(図示せず)には現像バイアス電源104aによって−300Vの直流電圧に周波数6kHz、ピークトゥピーク値Vp−pが500Vの交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。感光体ドラム101に形成された静電潜像(画像部電位:−100V、背景部電位:−450V)と現像バイアス(−300V)との電位差によって、画像部にイエロートナーが転移付着し、現像が行われる。そして、感光体ドラム101上に形成されたイエロートナー像が一次転写位置に到達するタイミングで、一次転写ロール105には一次転写バイアス電源105aによってトナーの帯電極性とは逆極性の一次転写バイアス(+700V)が印加される。これにより、感光体ドラム101上に付着していたイエロートナー像は、中間転写ベルト110上に一次転写される。一次転写位置を通過した後、一次転写後の感光体ドラム101上に残留するトナーのうち、通常の帯電極性と逆極性に帯電しているものは、リフレッシャ106により除去される。そして、他の画像形成ユニット100M,100C,100Kにおいても、タイミングをずらしながらマゼンタ、シアン、黒について同様のプロセスが行われ、中間転写ベルト110上にイエロー、マゼンタ、シアン、黒のトナー像が重ね合わされる。中間転写ベルト110上に重ね転写されたトナー像が二次転写位置に到達するタイミングで、バックアップロール114には二次転写バイアス電源(図示せず)によってトナーの帯電極性と同極性の二次転写バイアス(−2000V)が印加される。これにより、中間転写ベルト110上に付着していた重ねトナー像は、用紙上に二次転写される。その後、中間転写ベルト110上に残留したトナーがベルトクリーナ137によって除去される。
【0056】
一方、イエロー画像を形成する感光体ドラム101上の領域に対する帯電が終了した後に、帯電ロール102のクリーニングが開始される。ただし、この例では、帯電ロール102に印加される帯電バイアスは−1000Vのままとし、LD駆動電源103aによって印加されるLD駆動電圧により、レーザ露光器103から露光ビームBmを照射して静電潜像(−250V)を形成する。そして、感光体ドラム101上に形成された静電潜像が現像位置に到達するタイミングで、現像器104の現像ロール(図示せず)には現像バイアス電源104aによって−300Vの直流電圧に周波数6kHz、ピークトゥピーク値Vp−pが500Vの交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。これにより、形成された静電潜像がイエロートナーで現像され、感光体ドラム101にはクリーニング用トナーが形成される。そして、感光体ドラム101上に形成されたクリーニング用トナーが一次転写位置を通過する間、一次転写ロール105には一次転写バイアス電源105aによる一次転写バイアスを印加しないようにする。これにより、感光体ドラム101に付着していたクリーニング用トナーは中間転写ベルト110に転写されることなくそのままリフレッシャ106との対向部へと移動し、クリーニング用トナーのうち、通常の帯電極性と逆極性に帯電しているものは、リフレッシャ106により除去される。
【0057】
また、感光体ドラム101上のクリーニング用トナーが帯電ロール102との対向部に到達するタイミングで、帯電ロール102には帯電バイアス電源102aによって+400Vの帯電バイアスが印加される。これにより、感光体ドラム101上のクリーニング用トナーを構成するトナーは、帯電ロール102に転移、付着する。なお、クリーニング用トナーは、少なくとも帯電ロール102の周長よりも長く形成されており、少なくともクリーニング用トナーの後端が帯電ロール102との対向部を通過するまで(本例では3秒間)、帯電ロール102には+400Vの帯電バイアスが印加され続ける。
【0058】
感光体ドラム101上のクリーニング用トナーの後端が帯電ロール102との対向部を通過した後、帯電ロール102には帯電バイアス電源102aにより−400Vの帯電バイアスが印加される。これにより、帯電ロール102上に転移、付着したトナー(クリーニング用トナーを構成していたトナー)が、今度は感光体ドラム101上に転移、付着する。このとき、クリーニング用トナーを構成していたトナー以外の異物(画像形成時に付着したトナーや外添剤等)も、帯電ロール102から感光体ドラム101上に転移、付着する。なお、−400Vの帯電バイアスの印加は、少なくとも帯電ロール102が一周する間以上であればよいが、本例では3秒としている。
【0059】
そして、帯電ロール102から感光体ドラム101に転移、付着したトナー等(クリーニング済みトナー)が現像位置に到達すると、感光体ドラム101上のクリーニング済みトナーの電位(負の電位)と、現像器104の電位(0V)との間の電位差によって、現像ロールにクリーニング済みトナーが転移付着し、現像器104内に回収されることになる。つまり、本実施の形態では、感光体ドラム101に転移、付着したクリーニング済みトナーが、ベルトクリーナ137ではなく、現像器104に回収されることになる。本実施の形態では、各色毎に異なる感光体ドラム101を有しているため、クリーニング済みトナーは基本的に単色で混色しておらず、現像器104に回収しても特に問題は生じない。
【0060】
本実施の形態では、感光体ドラム101から帯電ロール102に所定量のトナーを静電的に付着させ、その後、帯電ロール102に付着させたトナーを再度感光体ドラム101に静電的に転移させることで、トナーを転移させる前に既に帯電ロール102に付着していたトナーや外添剤等の異物を、転移させたトナーと共に感光体ドラム101へと再転移させることできる。その結果、帯電ロール102を傷付けることなく帯電ロール102の表面をきれいにクリーニングすることが可能になる。また、静電的にクリーニングを行っているため、クリーニングによって帯電ロール102の摩耗量が多くなることはなく、帯電ロール102の寿命を長くできる。
【0061】
また、本実施の形態では、帯電ロール102から感光体ドラム101に転移させたクリーニング済みトナーを現像器104で回収するようにしたので、トナーの回収機構を別個設ける必要はなく、また、トナーを再利用することもできる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、帯電部材を傷付けることなく、帯電部材表面に付着した異物を取り除くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係るカラー画像形成装置の全体構成を示す図である。
【図2】実施の形態1における制御部を説明するためのブロック図である。
【図3】実施の形態1における画像形成動作および帯電ロールのクリーニング動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図4】実施の形態1および比較の形態1〜3について実験を行った結果を示す図表である。
【図5】実施の形態2に係るカラー画像形成装置の全体構成を示す図である。
【図6】実施の形態2における制御部を説明するためのブロック図である。
【図7】実施の形態2における画像形成動作および帯電ロールのクリーニング動作を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
11…感光体ドラム、12…帯電ロール、13…レーザ露光器、14…回転式現像装置、15…一次転写ロール、16…リフレッシャ、26…バックアップロール、27…ベルトクリーナ、30…二次転写部、31…二次転写ロール、31a…二次転写バイアス電源、50…定着部、60…制御部
Claims (7)
- トナー像を担持する回動可能な像担持体と、
前記像担持体に接触配置され、当該像担持体を所定の電位に帯電する接触帯電部材と、
前記接触帯電部材によって帯電せしめられた前記像担持体に静電潜像を形成する潜像形成部と、
前記潜像形成部によって前記像担持体に形成された前記静電潜像をトナーで現像する現像部と、
前記現像部によって前記像担持体に形成されたトナー像を転写材に転写する転写部と、
前記現像部にて前記像担持体に形成されたクリーニング用トナーを前記接触帯電部材に静電的に転移させ、当該接触帯電部材に転移された当該クリーニング用トナーを当該像担持体に再転移させる制御部と
を含む画像形成装置。 - 前記制御部は、前記接触帯電部材によって帯電せしめられた前記像担持体の帯電電位と前記現像部における現像電位とを近接させることにより、前記クリーニング用トナーを形成することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記潜像形成部にて前記像担持体に形成された静電潜像を前記現像部にて現像することにより、前記クリーニング用トナーを形成することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記転写部は、前記現像部によって前記像担持体に形成担持された前記クリーニング用トナーを前記転写材に転写せず、前記接触帯電部材から前記像担持体に再転移せしめられた当該クリーニング用トナーを前記転写材に転写することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記転写材は前記トナー像が中間的に転写保持される中間転写体からなり、
前記中間転写体に転写された前記クリーニング用トナーは、当該中間転写体に設けられたクリーナによって除去されることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。 - 前記現像部は、前記接触帯電部材から前記像担持体に再転移せしめられた前記クリーニング用トナーを静電的に回収することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 像担持体に接触配置される帯電部材をクリーニングする帯電部材のクリーニング方法であって、
前記像担持体にトナーを静電的に付着させるステップと、
前記像担持体に供給された前記トナーを前記帯電部材に静電的に転移させるステップと、
前記帯電部材に静電的に転移せしめられた前記トナーを前記像担持体に静電的に再転移させるステップと
を含む帯電部材のクリーニング方法。
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JP2003128623A JP2004333782A (ja) | 2003-05-07 | 2003-05-07 | 画像形成装置および帯電部材のクリーニング方法 |
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JP (1) | JP2004333782A (ja) |
Cited By (3)
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JP2007199129A (ja) * | 2006-01-24 | 2007-08-09 | Kyocera Mita Corp | 画像形成装置 |
JP2007199258A (ja) * | 2006-01-25 | 2007-08-09 | Kyocera Mita Corp | 画像形成装置 |
JP2012123251A (ja) * | 2010-12-09 | 2012-06-28 | Canon Inc | 画像形成装置 |
-
2003
- 2003-05-07 JP JP2003128623A patent/JP2004333782A/ja not_active Withdrawn
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