JP2003323079A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2003323079A
JP2003323079A JP2002129298A JP2002129298A JP2003323079A JP 2003323079 A JP2003323079 A JP 2003323079A JP 2002129298 A JP2002129298 A JP 2002129298A JP 2002129298 A JP2002129298 A JP 2002129298A JP 2003323079 A JP2003323079 A JP 2003323079A
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Kenichi Shibuya
健一 渋谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像流れのない良好な画像を継続して得るこ
とのできる画像形成装置を提供する。 【解決手段】 回転可能な像担持体1と、環境検知手段
40と、を有する画像形成装置100は、像担持体1を
強制的に回転させる空回転モードを有し、且つ、環境検
知手段40からの出力に応じて空回転モードにおける像
担持体1の空回転時間を可変制御する制御手段10を有
する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式或い
は静電記録方式を用いた画像形成装置に関するものであ
り、より詳しくは、転写工程後の像担持体上に残留する
現像剤(トナー)を現像装置において現像同時クリーニ
ングで像担持体上から除去・回収し、再利用するように
してクリーニング装置を廃したクリーナレス方式の画像
形成装置に好適に適用し得るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば電子写真方式を用いた複写
機・プリンタ・ファクシミリ等の転写方式画像形成装置
は、回転ドラム型を一般的とする像担持体である感光
体、その感光体を所定の極性・電位に一様に帯電処理す
る帯電装置(帯電工程)、帯電処理された感光体に静電
潜像を形成する情報書き込み手段としての露光装置(露
光工程)、感光体上に形成された静電潜像を現像剤であ
るトナーにより顕像化する現像装置(現像工程)、上記
トナー画像を感光体上から記録用紙、OHPシートなど
の転写材に転写する転写装置(転写工程)、転写工程後
の感光体上に多少ながら残留するトナー(転写残トナ
ー)を除去して感光体面を清掃するクリーニング装置
(クリーニング工程)、転写材上のトナー画像を定着さ
せる定着装置(定着工程)などから構成されており、感
光体は繰り返して電子写真プロセス(帯電・露光・現像
・転写・クリーニング)が適用されて作像に供される。
【0003】一般に、転写工程後の感光体上に残留する
トナーはクリーニング装置により感光体の面から除去さ
れてクリーニング装置内に溜まって廃トナーとなるが、
環境保全や資源の有効利用等の点からそのような廃トナ
ーは出ないことが望ましい。
【0004】そこで、クリーニング装置にて回収されて
いる転写残トナー、所謂、廃トナーを現像装置に戻して
再利用する画像形成装置がある。
【0005】又、クリーニング装置を廃し、転写工程後
の感光体上に残留する転写残トナーを現像装置において
「現像同時クリーニング」で感光体上から除去・回収し
再利用するようにしたクリーナレス方式の画像形成装置
がある。
【0006】現像同時クリーニングは、感光体上の転写
残トナーを次工程以降の現像工程時、即ち、引き続き感
光体を帯電し、露光して静電潜像を形成した後に、この
静電潜像を現像する過程において、かぶり取りバイアス
(現像装置に印加する直流電圧と感光体の表面電位間の
電位差であるかぶり取り電位差Vback)によって、
トナーで現像されるべきでない感光体の表面部分(非画
像部)に存在する転写残トナーを現像装置に回収する方
法である。この方式によれば、転写残トナーは現像装置
に回収されて次工程以降の静電潜像の現像に再利用され
るため、廃トナーをなくし、又メンテナンス時に手を煩
わせることも少なくすることができる。又クリーナレス
であることで画像形成装置の小型化にも有利である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】a)上述したような、
転写工程後の感光体上に残留する転写残トナーを現像装
置において現像同時クリーニングで除去・回収し再利用
するクリーナレス方式の画像形成装置において、感光体
の帯電装置が感光体に当接して感光体の面を帯電処理す
る接触帯電装置であるときには、感光体上の転写残トナ
ーが感光体と接触帯電装置との接触ニップ部である帯電
部を通過する際に、転写残トナー中の特に帯電極性が正
規極性とは逆極性に反転しているトナーが接触帯電装置
に付着して接触帯電装置を許容以上にトナー汚染させ、
帯電不良の原因となってしまう。
【0008】即ち、現像剤としてのトナーには、量的に
は少ないけれども、帯電極性がもともと正規極性とは逆
極性に反転しているトナーが混在している。又帯電極性
が正規極性のトナーであっても転写バイアスや剥離放電
等に影響されて帯電極性が反転するものや、除電されて
帯電量が少なくなるものもある。
【0009】このように、転写残トナーには帯電極性が
正規極性のもの、逆極性の反転トナー、帯電量が少ない
ものが混在しており、その内の反転トナーや帯電量が少
ないトナーが、感光体と接触帯電装置の接触ニップ部で
ある帯電部を通過する際に接触帯電装置に付着しやす
い。
【0010】b)又、感光体上の転写残トナーを現像装
置の現像同時クリーニングにて除去・回収するために
は、帯電部を通過して現像部に持ち運ばれる感光体上の
転写残トナーの帯電極性が正規極性であり、且つ、その
帯電量が現像装置によって感光体上の静電潜像を現像で
きるトナーの帯電量であることか必要である。反転トナ
ーや帯電量が適切でないトナーについては感光体上から
現像装置に除去・回収できず、不良画像の原因となって
しまう。
【0011】c)上記a)の接触帯電装置へのトナーの
付着は、転写部から帯電部へ持ち運ばれる、帯電極性が
正規極性のもの、逆極性のもの、帯電量が少ないものが
混在している感光体上の転写残トナーをトナー帯電量制
御手段によって正規極性へと帯電付与して帯電極性を正
規極性に揃えると共に帯電量を均一化することにより防
止することができる。
【0012】しかし、接触帯電装置へのトナー付着を防
止するためにトナー帯電量制御手段によって帯電付与さ
れた転写残トナーは、感光体の静電潜像を現像できるト
ナーの帯電量に比べて大きいため、現像装置において現
像同時クリーニングにて除去・回収されにくい。このよ
うな場合、感光体に残留するトナーは次の画像へと重な
り、不良画像を起こしてしまう。
【0013】このような画像不良を防止するために、転
写残トナー均一化手段をトナー帯電量制御手段の感光体
表面の移動方向に関し上流に設置し、転写残トナーの帯
電量をコントロールすることにより、現像装置での回収
が効率よくなされ、回収不良による画像汚れを防止する
ことができる。
【0014】しかしながら、このようなクリーナレス方
式の画像形成装置において、装置本体の電源をOFFと
し、長期放置した後、再び電源をONとして画像出力を
すると、特に高湿度環境下で画像流れが発生した。
【0015】従来、電子写真画像形成装置では、感光体
に対する帯電、画像露光、現像及び転写等の工程を繰り
返すので、感光体の表面は湿度に対して敏感となって、
表面は水分を吸着しやすくなっている。その結果、感光
体の表面抵抗が下がり、帯電した表面電荷が横方向に移
動して、得られる画像に画像流れを生じる不具合が発生
することがあり、この傾向は特に湿度の高いときに顕著
に表れる。
【0016】この理由は、放電により生じたマイナスイ
オンやプラスイオンが感光体の表面に吸着してHNOな
どの放電生成物を生じ、これが水分を吸着するためであ
ると考えられ、このため感光体の表面抵抗が下がる。通
常、クリーニング手段としてクリーナーブレードが感光
体に当接されているような画像形成装置では、感光体の
表面に発生した放電生成物を積極的に研磨するので画像
流れは発生しにくい。しかし上述のようなクリーナレス
システムを用いた画像形成装置では、積極的に感光体を
研磨する部分が存在しないので、電源をOFFした後に
画像形成装置内の温度が下がり、感光体の表面に水分が
より吸着しやすい状況下になったときに顕著に画像流れ
が発生するものと考えられる。
【0017】従って、本発明の目的は、画像流れのない
良好な画像を継続して得ることのできる画像形成装置を
提供することである。
【0018】本発明の他の目的は、特にクリーナレスシ
ステムを用いる場合に、装置の長期放置後の画像流れ、
急激な装置環境の変化による画像流れを防止することの
できる画像形成装置を提供することである。
【0019】本発明の他の目的は、特にクリーナレスシ
ステムを用いる場合に、装置環境によらず画像流れを防
止し、常に良好な画像を形成することのできる画像形成
装置を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、
回転可能な像担持体と、環境検知手段と、を有する画像
形成装置であって、前記像担持体を強制的に回転させる
空回転モードを有し、且つ、前記環境検知手段からの出
力に応じて前記空回転モードにおける前記像担持体の空
回転時間を可変制御する制御手段を有することを特徴と
する画像形成装置である。本発明の一実施態様による
と、前記空回転モードは、前記装置の電源が投入された
直後に開始される。本発明の他の実施態様によると、画
像形成装置は更に、前記空回転モードを開始させる入力
手段を有する。
【0021】本発明の他の態様によると、回転可能な像
担持体を有する画像形成装置であって、前記像担持体を
強制的に回転させる空回転モードを有し、且つ、前記空
回転モードを開始させる入力手段を有することを特徴と
する画像形成装置が提供される。本発明の一実施態様に
よると、更に、環境検知手段を有し、該環境検知手段か
らの出力に応じて前記空回転モードにおける前記像担持
体の空回転時間を可変制御する。
【0022】上記各本発明の一実施態様によると、画像
形成装置は更に、前記像担持体を帯電させる帯電手段
と、帯電処理された前記像担持体に静電潜像を形成する
情報書き込み手段と、前記像担持体上に形成された静電
潜像に現像剤を供給して静電潜像を可視化する現像手段
と、可視化した現像剤像を転写材に転写する転写手段
と、前記帯電手段より前記像担持体の回転方向において
上流且つ前記転写手段より下流に位置し、前記像担持体
上の現像剤を帯電させる現像剤帯電量制御手段と、前記
現像剤帯電量制御手段より前記像担持体の回転方向にお
いて上流且つ前記転写手段より下流に位置し、現像剤像
を転写材に転写した後の前記像担持体上に残留する残留
現像剤像を均一化する残留現像剤像均一化手段と、を有
する。一実施態様では、現像剤像を転写材に転写した後
の前記像担持体上に残留する残留現像剤像を、前記現像
手段が前記像担持体上に形成された静電潜像に現像剤を
供給する現像工程時に、該現像手段によって前記像担持
体上から回収する。前記帯電手段は、前記像担持体に接
触して帯電させるものであってよい。一実施態様では、
前記帯電手段に振動電界を印加する。又、前記情報書き
込み手段は露光手段であってよい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像形成装置
を図面に則して更に詳しく説明する。
【0024】実施例1 図1は本発明に従う画像形成装置例の概略構成を模式的
に示す。本実施例の画像形成装置100は、転写方式の
電子写真プロセスを利用した、接触帯電方式、反発現像
方式、クリーナレスシステム、最大通紙サイズがA3サ
イズのレーザビームプリンタである。
【0025】(1)画像形成装置の全体的構成 (a)像担持体 画像形成装置100は、像担持体としての回転ドラム型
の電子写真感光体(以下、「感光ドラム」という。)1
を有する。感光ドラム1は負帯電性の有機光導電体(O
PC)で、外径50mmであり、中心支軸を中心に10
0mm/secのプロセススピード(周速度)をもって
図中矢示の反時計方向に回転駆動される。
【0026】感光ドラム1は、図2の層構成模型図に示
すように、アルミニウム製シリンダ(導電性ドラム基
体)1aの表面に、光の干渉を抑え、上層の接着性を向
上させる下引き層1bと、光電荷発生層1cと、電荷輸
送層1dの3層を下から順に塗り重ねた構成を有する。
【0027】(b)帯電手段 感光ドラム1の周面を一様に帯電処理する接触帯電装置
(接触帯電器)2Aが設けられている。本実施例では、
接触帯電装置2Aは、帯電手段として帯電ローラ(ロー
ラ帯電器)2を有する。
【0028】この帯電ローラ2は、芯金2aの両端部を
それぞれ軸受け部材(図示せず)により回転自在に保持
されると共に、押圧ばね2eによって感光ドラム1に向
って付勢され、感光ドラム1の表面に対して所定の押圧
力をもって圧接させている。これにより、帯電ローラ2
は、感光ドラム1の回転に従動して回転する。感光ドラ
ム1と帯電ローラ2との圧接部が帯電部(帯電ニップ
部)aである。
【0029】この帯電ローラ2の芯金2aには電源S1
より所定の条件の帯電バイアス電圧が印加される。これ
により、回転する感光ドラム1の周面が所定の極性・電
位に接触帯電処理される。本実施例において、帯電ロー
ラ2に対して印加する帯電バイアス電圧は、直流電圧
(Vdc)と交流電圧(Vac)とを重畳した振動電圧
である。より具体的には、帯電バイアス電圧は、 直流電圧;−500V 交流電圧;周波数f1000Hz、ピーク間電圧Vpp
1400V、正弦波の双方を重畳した振動電圧であり、
感光ドラム1の周面は−500V(暗電位Vd)に一様
に接触帯電処理される。
【0030】本実施例では、帯電ローラ2の長手長さは
320mmであり、図2の層構成模型図に示すように芯
金(支持部材)2aの外回りに、下層2bと、中間層2
cと、表層2dを下から順次に積層した3層構成であ
る。下層2bは帯電音を低減するための発泡スポンジ層
であり、表層2dは感光ドラム1上にピンホール等の欠
陥があってもリークが発生するのを防止するために設け
ている保護層である。
【0031】より具体的には、本実施例の帯電ローラ2
の仕様は下記のとおりである。
【0032】a.芯金2a ;直径6mmのステンレス
丸棒 b.下層2b ;カーボン分散の発泡EPDM、比重
0.5g/cm3、体積抵抗値102〜109Ωcm、層
厚3.0mm、長さ320mm c.中間層2c;カーボン分散のNBR系ゴム、体積抵
抗値102〜105Ωcm、層厚700μm d.表層2d ;フッ素化合物のトレジン樹脂に酸化
錫、カーボンを分散、体積抵抗値107〜1010Ωc
m、表面粗さ(JIS規格:10点平均表面粗さR a)1.5μm、層厚10μm
【0033】図2に示すように、接触帯電装置2Aは、
帯電ローラ2を清掃するための帯電ローラクリーニング
部材2fを有する。本実施例では、帯電ローラクリーニ
ング部材2fは、可撓性を持つクリーニングフィルムで
ある。このクリーニングフィルム2fは帯電ローラ2の
長手方向に対し平行に配置され、且つ、同長手方向に対
し一定量の往復運動をする支持部材2gに一端を固定さ
れ、自由端側近傍の面において帯電ローラ2と接触ニッ
プを形成するよう配置されている。支持部材2gが画像
形成装置100の駆動モーター(図示せず)によりギア
列を介して長手方向に対し一定量の往復運動駆動され、
帯電ローラ2の表層2dがクリーニングフィルム2fで
摺擦される。これにより帯電ローラ2の表面の付着物汚
染(微粉トナー、外添剤など)の除去がなされる。
【0034】c)情報書き込み手段 画像形成装置100は、帯電処理された感光ドラム1の
面に静電潜像を形成する情報書き込み手段としての露光
装置(露光手段)3を有する。本実施例では、露光装置
3は、半導体レーザを用いたレーザビームスキャナであ
る。露光装置3は、画像読み取り装置(図示せず)等の
ホスト処理装置から画像形成100側に送られた画像信
号に対応して変調されたレーザ光Lを出力し、回転する
感光ドラム1の一様帯電処理面を露光位置bにおいてレ
ーザ走査露光(イメージ露光)する。このレーザ走査露
光Lにより、感光ドラム1の面のレーザ光で照射された
部分の電位が低下(減衰)することで、回転する感光ド
ラム1の面には走査露光した画像情報に対応した静電潜
像が順次に形成されていく。
【0035】d)現像手段 又、画像形成装置100には、感光ドラム1上の静電潜
像に現像剤を供給し静電潜像を可視化する現像手段とし
ての現像装置4が設けられている。本実施例では、現像
装置4は、二成分磁気ブラシ現像方式の反転現像装置で
ある。
【0036】現像装置4は、現像容器(現像装置本体)
4a内に二成分現像剤4eを収容しており、又、非磁性
の現像スリーブ4bがその外周面の一部を外部に露呈さ
せて現像容器4a内に回転可能に配置されている。現像
スリーブb内には、マグネットローラ4cが非回転に固
定して挿設されている。現像スリーブ4b上に担持する
現像剤の量を規制するための現像剤コーティングブレー
ド4dが現像スリーブ4bに対向配置されている。又、
現像容器4a内の底部側には、現像剤攪拌部材4fが配
設されている。更に、現像容器4aに連通するように設
けられたトナーホッパー4g内には、補給用トナーを収
容させてある。
【0037】現像容器4a内の二成分現像剤4eは、主
にトナーと磁性キャリアの混合物であり、現像剤攪拌部
材4fにより攪拌される。本実施例において、磁性キャ
リアの抵抗率は約1013Ωcm、粒径は40μmであ
る。トナーは磁性キャリアとの摺擦により負極性に摩擦
帯電される。
【0038】現像スリーブ4bは、感光ドラム1との最
近接距離(S−Dgapと称する)を350μmに保た
せて感光ドラム1に近接させて対向配設してある。この
感光ドラム1と現像スリーブ4aとの対向部が現像部c
である。現像スリーブ4bは現像部cにおいて感光ドラ
ム1の進行方向とは逆方向に回転駆動される。この現像
スリーブ4bの外周面に、現像スリーブ4b内のマグネ
ットローラ4cの磁力により現像容器4a内の二成分現
像剤4eの一部が磁気ブラシ層として吸着保持される。
そして、この二成分現像剤4eは、現像スリーブ4bの
回転に伴い回転搬送され、現像剤コーティングブレード
4dにより所定の薄層に整層され、現像部cにおいて感
光ドラム1の面に対して接触して、その面を適度に摺擦
する。現像スリーブ4bには電源S2から所定の現像バ
イアスが印加される。本実施例において、現像スリーブ
4bに対して印加する現像バイアス電圧は、直流電圧
(Vdc)と交流電圧(Vac)とを重畳した振動電圧
である。より具体的には、現像バイアス電圧は、 直流電圧;−350V 交流電圧;1600V の双方を重畳した振動電圧である。
【0039】而して、回転する現像スリーブ4bの面に
薄層としてコーティングされ、現像部cに搬送された現
像剤中のトナー分が、現像スリーブ4bに印加される現
像バイアスによる電界によって、感光ドラム1の面に静
電潜像に対応して選択的に付着する。これにより、静電
潜像がトナー画像として現像される。本実施例の場合、
感光ドラム1面の露光明部にトナーが付着して静電潜像
が反転現像される。この時、感光ドラム1上に転移され
たトナーの帯電量は、本実施例では、−25μC/gで
ある。
【0040】現像部cを通過した現像スリーブ4b上の
現像剤薄層は、引き続く現像スリーブ4bの回転に伴い
現像容器4a内の現像剤溜り部に戻される。
【0041】現像容器4a内の二成分現像剤4eのトナ
ー濃度を所定の略一定範囲内に維持させるために、現像
容器4a内の二成分現像剤4eのトナー濃度が、濃度検
知手段(図示せず)として、例えば、光学式トナー濃度
センサーによって検知され、その検知情報に応じてトナ
ーホッパー4gが駆動制御される。これにより、トナー
ホッパー4g内のトナーが現像容器4a内の二成分現像
剤4eに補給される。二成分現像剤4eに補給されたト
ナーは、攪拌部材4fにより攪拌される。
【0042】e)転写手段・定着手段 感光ドラム1に形成されたトナー画像は、次いで、転写
手段たる転写装置5により転写材Pに転写される。本実
施例では、転写装置は転写ローラ5とされる。この転写
ローラ5は、感光ドラム1に所定の押圧力をもって圧接
させてあり、その圧接ニップ部が転写部dである。この
転写部dに給紙機構部(図示せず)から所定の制御タイ
ミングにて転写材(被転写部材、記録材)Pが給送され
る。
【0043】転写部dに給送された転写材Pは、回転す
る感光ドラム1と転写ローラ5との間に挟持されて搬送
される。その間、転写ローラ5に電源S3からトナーの
正規帯電極性である負極性とは逆極性である正極性の転
写バイアス、本実施例では+2kVが印加される。これ
により、転写部dを挟持搬送されていく転写材Pの面に
感光ドラム1の面側のトナー画像が順次に静電転写され
ていく。
【0044】転写部dを通ってトナー画像の転写を受け
た転写材Pは、回転する感光ドラム1の面から順次に分
離されて、定着手段(例えば、公知の熱ローラ定着装
置)6へ搬送される。転写材Pは、ここでトナー画像の
定着処理を受けて、その後画像形成物(プリント、コピ
ー)として画像形成装置100の外に出力される。
【0045】(2)クリーナレスシステム及びトナー帯
電量制御 本実施例の画像形成装置100はクリーナレスであり、
転写材Pに対してトナー画像を転写した後の感光ドラム
1の面に若干量残留する転写残トナーを除去する専用の
クリーニング装置を具備させていない。転写後の感光ド
ラム1上の転写残トナーは、引き続く感光ドラム1の回
転に伴い帯電部a、露後部bを通って現像部cに持ち運
ばれて、現像装置4により現像同時クリーニング(回
収)される(クリーナレスシステム)。
【0046】本実施例においては、現像装置4の現像ス
リーブ4bは前述したように現像部cにおいて、感光ド
ラム1の面の進行方向とは逆方向に回転させている。こ
れは、感光ドラム1上の転写残トナーの回収に有利であ
る。
【0047】感光ドラム1上の転写残トナーは、露光部
bを通るので露光工程はその転写残トナー上からなされ
るが、転写残トナーの量は少ないため、大きな影響は現
れない。
【0048】ただし、前述のように、転写残トナーには
帯電極性が正規極性のもの、逆極性のもの(反転トナ
ー)、帯電量が少ないものが混在しており、その内の反
転トナーや帯電量が少ないトナーが帯電部aを通過する
際に帯電ローラ2に付着することで、帯電ローラ2が許
容以上にトナー汚染され、帯電不良を生じることがあ
る。
【0049】又、感光ドラム1上の転写残トナーの現像
装置4による現像同時クリーニングを効果的に行なわせ
るためには、現像部cに持ち運ばれる感光ドラム1上の
転写残トナーの帯電極性が正規極性であり、且つ、その
帯電量が現像装置4によって感光ドラム1の静電潜像を
現像できるトナーの帯電量であることが必要である。反
転トナーや帯電量が適切でないトナーについては感光ド
ラム上から現像装置4に除去・回収できず、不良画像の
原因となってしまう。
【0050】又、近年ユーザニーズの多様化に伴い、写
真画像などといった高印字率の画像などの連続の印字動
作などにより、一度に大量の転写残トナーが発生し、こ
れにより、上述のような問題を更に助長させてしまうこ
とがある。
【0051】そこで、本実施例においては、転写部dよ
りも感光ドラム1の回転方向下流側の位置において、感
光ドラム1上の転写残トナーを均一化するための、転写
残トナー均一化手段(残留現像剤像均一化手段)8を設
け、更に、この転写残トナー均一化手段8よりも感光ド
ラム1の回転方向下流側で且つ帯電部aよりも感光ドラ
ム1の回転方向上流側の位置において、転写残トナーの
帯電極性を正規極性である負極性に揃えるためのトナー
帯電量制御手段(現像剤帯電量制御手段)7を設けてい
る。
【0052】転写残トナー均一化手段8を設けることに
より、転写部dからトナー帯電量制御手段7へ持ち運ば
れる感光ドラム1上のパターン状の転写残トナーはトナ
ー量が多くても、そのトナーが感光ドラム1の面に分散
分布され、非パターン化されるので、トナー帯電量制御
手段7の一部にトナーが集中することがなくなる。そし
て、トナー帯電量制御手段7による転写残トナーの全体
的な正規極性帯電化処理が常に十分になされて、転写残
トナーの帯電ローラ2への付着防止が効果的になされ
る。転写残トナー画像パターンのゴースト像の発生も厳
に防止される。
【0053】本実施例では、上記の転写残トナー均一化
手段8とトナー帯電量制御手段7は適度の導電性を持っ
たブラシ状部材であり、ブラシ部を感光ドラム1の面に
接触させて配設してある。図1中、感光ドラム1の周面
上の位置fは転写残トナー均一化手段8と感光体ドラム
1の面との接触部である。又、位置eはトナー帯電量制
御手段7と感光ドラム1の面との接触部である。
【0054】転写残トナー均一化手段8はアース接地さ
れている。又、トナー帯電量制御手段7には負極性の電
圧が電源S4より印加されている。
【0055】転写部dにおける転写材Pに対するトナー
画像転写後の感光ドラム1上に残留する転写残トナー
は、引き続く感光ドラム1の回転で、転写残トナー均一
化手段8と感光ドラム1との接触部fに至り、一旦転写
残トナー均一化手段8に吸引される。ここで、転写残ト
ナー均一化手段8が抱え得るトナー量には限界があるた
め、飽和状態に達した後は徐々にトナーが離脱して感光
ドラム1の面に付着して搬送されるが、感光ドラム1の
面におけるトナーの付着状態、即ち、感光ドラム1の面
に付着するトナーの分布は均一化される。
【0056】転写残トナー均一化手段8で均一化された
感光ドラム1上の転写残トナーは、引き続く感光ドラム
1の回転でトナー帯電量制御手段7と感光ドラム1との
接触部eに至る。そして、トナー帯電量制御手段7を通
過する感光ドラム1上の転写残トナーは、その帯電極性
が正規極性である負極性に揃えられる。
【0057】こうして転写残トナーの帯電極性を正規極
性である負極性に揃えることにより、更に感光ドラム1
の回転方向下流に位置する帯電部aで転写残トナーの上
から感光ドラム1の面を帯電処理する際の、感光ドラム
1への鏡映力を大きくし、転写残トナーの帯電ローラ2
への付着を防止する。
【0058】ここで、トナー帯電量制御手段7への印加
電圧と、トナー帯電制御手段7を通過後の感光ドラム1
上のトナーのトナー帯電量との関係を図3に示す。トナ
ー帯電量制御手段7に電圧を印加させていないときは、
上述したように、転写残トナーには画像部の負極性トナ
ー、非画像部の正極性トナー、転写の正極性の電圧に影
響され、極性が正極性に反転してしまったトナーが含ま
れるため、帯電量は不定である。
【0059】又、トナー帯電量制御手段7に電圧を印加
させていくことにより、トナー帯電量制御手段7を通過
後の感光ドラム1上のトナーのトナー帯電量は増加して
いき、ある値以上において飽和していることが分かる。
本実施例において使用したトナーにおいて、飽和したと
きの帯電量は−90μC/gであった。
【0060】次に、帯電部aに転写残トナーが侵入する
前の転写残トナー量を1としたときの、転写残トナーの
トナー帯電量と帯電ローラ2への付着量との関係を図4
に示す。転写残トナーの帯電量を大きくすることによっ
て、転写残トナーの帯電ローラ2への付着量が低下して
いることが分かる。又、転写残トナーの帯電ローラ2へ
の付着による帯電不良画像は、転写残トナーの帯電量が
−55μC/g以下である時に発生した。ここで、帯電
不良画像は、転写残トナーパターンのゴースト画像の発
生の有無により評価した。
【0061】このように、転写残トナーの帯電ローラ2
への付着を防止し、帯電不良画像の発生を抑制するため
には、転写残トナーの帯電量は、現像時のトナー帯電量
(本実施例では−25μC/g)と比較すると2.2倍
以上必要である。
【0062】本実施例においては、トナー帯電制御手段
7への印加電圧は−800Vとし、トナー帯電量手段7
を通過後の転写残トナーの帯電量は、−70μC/gと
した。
【0063】次に現像工程における転写残トナーの回収
について説明する。
【0064】本実施例では、上述のように、現像装置4
は現像と同時に転写残トナーを清掃する(クリーナレス
システム)。現像時に感光ドラム1上に転移されたトナ
ー帯電量は、前述したように、本実施例においては−2
5μC/gである。ここで、本実施例の現像条件におい
て、転写残トナーが現像装置4に回収されるための帯電
量との関係を表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】感光ドラム1上の転写残トナーが現像装置
4に回収されるためのトナー帯電量は、現像時のトナー
帯電量(本実施例では、−25μC/g)と比較する
と、0.5〜1.8倍であることが必要である。
【0067】しかしながら、上述したように帯電ローラ
2へのトナー付着を防止するために、トナー帯電量制御
手段7によって−70μC/gと負極性に大きく帯電さ
れた転写残トナーを現像装置4において回収させるため
には、除電を行う必要がある。
【0068】ここで、帯電量が−70μC/gの感光ド
ラム1上のトナーが、帯電部aを通過した後のトナー帯
電量と、帯電ローラ2への印加交流電圧のVppとの関
係を図5に示す。図5から、交流電圧のVppを大きく
するにつれ、転写残トナーが除電されていることが分か
る。
【0069】このように、帯電ローラ2に、感光ドラム
1の周面を帯電処理するための交流電圧(周波数f10
00Hz、Vpp1400V)が印加されていることに
より、転写残トナーは交流除電される。よって、帯電部
aを通過後のトナー帯電量は−30μC/gとなる。現
像工程においては、トナーが転移されるべきではない感
光ドラム1の部分に付着した転写残トナーは、上記の理
由で現像装置4に回収される。
【0070】かくして、転写部dから帯電部aへ持ち運
ばれる感光ドラム1上の転写残トナーの帯電量を、トナ
ー帯電量制御手段7で正規極性である負極性に揃えて帯
電処理することで、転写残トナーの帯電ローラ2への付
着を防止し、且つ、帯電ローラ2で感光ドラム1を所定
の電位に帯電すると同時に、トナー帯電量制御手段7で
正規極性である負極性に帯電処理された転写残トナーの
帯電量を、現像装置4によって感光ドラムの静電潜像を
現像できる適切な帯電量に制御する。これにより、現像
装置4での転写残トナーの回収が効率的になされる。
【0071】(3)感光ドラムの空回転制御 次に、本実施例において最も特徴的である、装置長期放
置後の、特に高湿環境において発生する画像流れの防止
方法について説明する。
【0072】クリーナレスシステムを採用した本実施例
の画像形成装置において、画像通紙耐久、本体電源OF
F、そして長期放置した後、再び電源ONして画像出力
をすると、特に高湿度環境下で画像流れが発生した。
【0073】尚、長期放置とは、装置本体の電源をOF
Fとした状態で装置を放置した後、再び装置本体の電源
をONとした際、特に高湿環境にて発生する画像流れの
問題が発生する程度に長期間放置することを意味する。
当然、この期間は装置構成によって変わる。当業者は適
宜実験などにより対象装置に対して固有の期間を求める
ことができる。
【0074】ここでは、500枚の画像形成後、画像形
成装置100のメインスイッチをOFFとし、その後4
8時間の間放置し、再びメインスイッチをONとして画
像形成を行った。このとき、画像形成装置100の環境
として、絶対水分量(1kgの乾燥空気中の水分量
(g))を下記表2に示すように変化させて、画像流れ
による画像不良を評価した。後述する本発明に従う制御
を行わない場合、高湿環境になるにつれて、画像流れの
発生は顕著となった。
【0075】クリーナレスシステムを用いた画像形成装
置では、積極的に感光体を研磨する部分が存在しないの
で、電源をOFFした後に画像形成装置内の温度が下が
り、感光体表面に水分がより吸着しやすい状況になった
ときに、顕著に画像流れが発生したものと考えられる。
【0076】そこで、本実施例では、画像形成装置本体
100の電源をONした直後、感光ドラム1を強制的に
回転させる空回転モードを設けた。
【0077】又、画像流れは環境の絶対水分量(1kg
のDryAir中の水分量(g))が高くなればなるほ
ど発生レベルが悪化するので、絶対水分量を下記表2に
示す7つの環境に分割し、それぞれの環境に対して画像
流れが完全に回復する感光ドラム1の空回転時間を設定
した(境界値は上の環境に含む)。
【0078】図6に模式的に示すように、本実施例で
は、画像形成装置本体100が備える制御手段10が、
画像形成装置が備える環境検知手段としての温湿度セン
サ40からの出力に応じて、感光ドラム1の空回転時間
を可変制御する。
【0079】この空回転の制御手段10の機能は、本実
施例では、画像形成装置100の動作を統括制御する制
御回路が備えている。制御手段10は、画像形成装置本
体100の電源20がONとされると、画像形成装置本
体100内に設けられた環境検知手段としての温湿度セ
ンサ40の出力信号を取り込み、制御手段10が備える
RAM(記憶手段)12に一旦記憶させる。そして、制
御手段10が備えるCPU11が、この温湿度センサ4
0の出力信号に基づいて、制御手段10が備えるROM
(記憶手段)13内に予め温湿度センサ40の出力と関
連づけられて記憶されている感光ドラム1の空回転時間
を選択する。CPU11は、選択された時間だけ感光ド
ラム1を空回転させるように、感光ドラム1の駆動制御
手段30に信号を送信する。制御手段10は、外部の機
器との情報の入出力のためのインターフェイス素子1
4、データの変換素子であるA/D変換器15及びD/
A変換器16を備えている。
【0080】
【表2】
【0081】このような感光ドラム1の空回転モードを
設けることで、感光ドラム1上に発生した放電生成物に
吸着した水分は、少しずつ転写残トナー均一化手段8と
トナー帯電量制御手段7でトラップされ、空回転終了
後、画像流れは完全に消滅し、良好な画像を維持した。
つまり、感光ドラム1を空回転させることにより、感光
ドラム1と転写残トナー均一化手段8との当接部f、感
光ドラム1とトナー帯電量制御手段7との当接部eにお
いて感光ドラム1の表面を摺擦し、水分を除去する。
【0082】尚、感光ドラム1の空回転時に感光ドラム
1を摺擦する部位としては、上記転写残トナー均一化手
段8及びトナー帯電量制御手段7との当接部f、eの
他、現像スリーブ4bとの当接部(現像部c)、転写ロ
ーラ5との当接部(転写部d)が挙げられる。本実施例
では、主に転写残トナー均一化手段8及びトナー帯電量
制御手段7による摺擦で感光ドラム1上の水分をトラッ
プするが、現像スリーブ4b、転写ローラ5の駆動、即
ち、本実施例では、現像部cにおける現像スリーブ4b
の逆方向の回転、転写部dにおける転写ローラ5の順方
向の回転も、感光ドラム1からの水分除去に多少の効果
を有するため、空回転モードにおいて、それぞれ駆動し
てもよい。
【0083】又、本実施例では、帯電部aにおいて帯電
ローラ2は感光ドラム1に従動して動作するが、帯電部
が独自に駆動するような構成、例えばブラシ帯電器、磁
気ブラシ帯電器などを用いる場合は、空回転モードにお
いて、感光ドラム1の回転に加えてそれを駆動させるこ
とも、画像流れに有効である。
【0084】空回転モードにおける、環境に応じた感光
ドラム1の回転時間は、上記表2に示したものに限定さ
れるものではない。当業者は、適宜実験などにより、環
境に応じた最適な感光ドラム1の回転時間をもとめるこ
とができる。
【0085】以上、本実施例によれば、クリーナレスシ
ステムを用いる場合であっても、装置環境によらず、装
置の長期放置後の画像流れの問題を防止することができ
る。
【0086】実施例2 次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例
の画像形成装置の基本構成及び動作は、上記実施例1の
ものと同様であるので、ここでは同一構成、作用を有す
る要素には同一の符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0087】実施例1では、画像形成装置100の電源
がONとされた際に、強制的に環境に応じた時間だけ感
光ドラム1の空回転を行った。本実施例では、画像形成
装置100が、感光ドラム1の空回転を開始させる入力
手段を有し、任意のタイミングで感光ドラム1の空回転
を行うことができるようになっている。
【0088】つまり、実施例1にて説明したクリーナレ
ス方式を用いた画像形成装置100を、低湿環境から高
湿環境(環境1→環境7:表2参照)へ変化させたとこ
ろ、感光ドラム1上が結露し、画像流れが発生した。
【0089】このように、通紙耐久や装置放置が無い場
合であっても発生してしまう画像流れに対し、本実施例
では、画像形成装置100の操作部50に強制的に感光
ドラム1を空回転させる動作させるスイッチ(空回転ス
イッチ)を設けた(図7)。画像形成動作を停止してい
るときに、この空回転スイッチを入れると、いずれの環
境下であるのかに拘わらず、300秒間感光ドラム1を
空回転させる。
【0090】又、操作部50で空回転スイッチを入れた
ときに、実施例1と同様に、画像形成装置100に設け
た温湿度センサ40(図6)の出力に基づいて、制御手
段10が感光ドラム1の空回転時間を選択する構成とし
てもよい。
【0091】このような構成をとることで、装置の急激
な環境変化による画像流れが生じた時に、例えばユーザ
ー、サービスマンが装置外部から感光ドラム1を強制的
に空回転動作させることで、画像流れを消滅させること
ができ、良好な画像を維持することができる。
【0092】以上、本実施例によれば、急激な装置環境
の変化による画像流れを防止することができる。
【0093】(その他の実施例) 1)転写残トナー均一化手段8及びトナー帯電量制御手
段7は、上記各実施例では非回転のブラシ状部材である
が、ブラシ回転体、弾性ローラ体、シート状部材など任
意の形態の部材にすることができる。
【0094】2)像担持体は表層の体積抵抗率が109
〜1014Ω・cmの電荷注入層を設けた直接注入帯電性
のものであってもよい。電荷注入層を用いていない場合
でも、例えば電荷輸送層が上記の抵抗範囲にある場合も
同等の効果が得られる。又、像担持体は、表層の体積抵
抗率が約1013Ω・cmであるアモルファスシリコン感
光体でもよい。
【0095】3)可撓性の接触帯電部材は帯電ローラの
他に、ファーブラシ、フェルト、布などの形状・材質の
ものも使用可能である。又各種材質のものの組み合わせ
で適切な弾性、導電性、表面性、耐久性のものを得るこ
ともできる。
【0096】4)接触帯電部材や現像部材に印加する振
動電界の交番電圧成分(AC成分、周期的に電圧値が変
化する電圧)の波形としては、正弦波、矩形波、三角波
等適宜使用可能である。直流電源を周期的にオン/オフ
することによって形成された矩形波であってもよい。
【0097】5)像担持体としての感光体の帯電面に対
する情報書き込み手段としての像露光手段は、上記各実
施例のレーザ走査手段以外にも、例えば、LEDのよう
な固体発光素子アレイを用いたデジタル露光手段であっ
てもよい。ハロゲンランプや蛍光灯等を原稿照明光源と
するアナログ的な画像露光手段であってもよい。画像情
報に対応した静電潜像を形成できるものであればよい。
【0098】6)像担持体は静電記録誘電体などであっ
てもよい。この場合は該誘電体面を一様に帯電した後、
その帯電面を除電針ヘッドや電子銃等の除電手段で選択
的に除電して目的の画像情報に対応した静電潜像を書き
込み形成する。
【0099】7)静電潜像の現像方式・手段は任意であ
る。反転現像方式でも正規現像方式でもよい。
【0100】一般的に、静電潜像の現像方法は、非磁性
トナーについてはこれをブレード等でスリーブ等の現像
剤担持搬送部材上にコーティングし、磁性トナーについ
てはこれを現像剤担持搬送部材上に磁気力によってコー
ティングして搬送して像担持体に対して非接触状態で適
用し静電潜像を現像する方法(1成分非接触現像)と、
上記のように現像剤担持搬送部材上にコーティングした
トナーを像担持体に対して接触状態で適用し静電潜像を
現像する方法(1成分接触現像)と、トナー粒子に対し
て磁性のキャリアを混合したものを現像剤(2成分現像
剤)として用いて磁気力によって搬送して像担持体に対
して接触状態で適用し静電潜像を現像する方法(2成分
接触現像)と、上記の2成分現像剤を像担持体に対して
非接触状態で適用し静電潜像を現像する方法(2成分非
接触現像)との4種類に大別される。
【0101】8)転写手段は上記各実施例におけるロー
ラ転写に限られず、ブレード転写、ベルト転写、その他
の接触転写帯電方式であってもよいし、コロナ帯電器を
使用した非接触転写帯電方式でもよい。
【0102】9)転写ドラムや転写ベルトなどの中間転
写体を用いて、単色画像形成ばかりでなく、多重転写等
により多色、フルカラー画像を形成する画像形成装置に
も本発明は適用できる。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
画像形成装置は、装置本体電源ON時に像担持体の空回
転モードを設け、空回転時間を環境制御する構成とする
ことによって、特にクリーナレスシステムを用いる場合
に、装置の長期放置後の画像流れ、急激な装置環境の変
化による画像流れを防止することができる。又、特にク
リーナレスシステムを用いる場合に、装置環境によらず
画像流れを防止し、常に良好な画像を形成することがで
きる。従って、本発明によれば、画像流れのない良好な
画像を継続して得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施例の概略構
成模型図である。
【図2】図1の画像形成装置にて用いられる感光ドラム
と帯電ローラの層構成模型図である。
【図3】トナー帯電量制御手段に対する印加電圧と転写
残トナーの帯電量の関係図である。
【図4】転写残トナーの帯電量と帯電ローラに対するト
ナー付着量の関係図である。
【図5】帯電ローラを通過した後のトナー帯電量と印加
交流電圧のVppとの関係図である。
【図6】本発明に従う空回転モードの一制御態様を模式
的に示すブロック図である。
【図7】本発明に従う空回転モードの他の制御態様を模
式的に示すブロック図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム(像担持体) 2 帯電ローラ(帯電手段) 3 レーザビームスキャナ(露光手段、情
報書き込み手段) 4 現像装置(現像手段) 5 転写ローラ(転写手段) 6 定着装置(定着手段) 7 トナー帯電量制御手段(現像剤帯電量
制御手段) 8 転写残トナー均一化手段(残留現像剤
均一化手段) S1〜S4 バイアス電圧印加電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/02 102 G03G 15/02 102 15/04 15/08 507B 15/043 15/04 120 15/08 507 Fターム(参考) 2H027 DA13 DA14 EA09 EC06 ED02 ED15 ED30 EE01 EF02 EK09 HB06 HB14 2H076 AB05 2H077 AA37 AB02 AB03 AB14 AB15 AB18 AC02 AC03 AC16 AD02 AD06 AD13 AD23 AD36 AE06 DA10 DA42 EA03 GA04 2H134 GA01 GB02 HF13 JA11 KA30 KB05 KB14 KC01 KC10 KG03 KG07 KG08 KH01 KH04 MA02 MA03 MA04 MA05 MA11 2H200 GA23 GA29 GA34 GA45 GA49 GA53 GA57 GB03 GB22 GB25 GB37 HA02 HA07 HB07 HB12 HB46 HB48 JA02 NA06 NA09 NA10 PA26 PA28 PB27 PB28

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転可能な像担持体と、環境検知手段
    と、を有する画像形成装置であって、前記像担持体を強
    制的に回転させる空回転モードを有し、且つ、前記環境
    検知手段からの出力に応じて前記空回転モードにおける
    前記像担持体の空回転時間を可変制御する制御手段を有
    することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記空回転モードは、前記装置の電源が
    投入された直後に開始されることを特徴とする請求項1
    の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 更に、前記空回転モードを開始させる入
    力手段を有することを特徴とする請求項1の画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 回転可能な像担持体を有する画像形成装
    置であって、前記像担持体を強制的に回転させる空回転
    モードを有し、且つ、前記空回転モードを開始させる入
    力手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 更に、環境検知手段を有し、該環境検知
    手段からの出力に応じて前記空回転モードにおける前記
    像担持体の空回転時間を可変制御することを特徴とする
    請求項4の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 更に、前記像担持体を帯電させる帯電手
    段と、帯電処理された前記像担持体に静電潜像を形成す
    る情報書き込み手段と、前記像担持体上に形成された静
    電潜像に現像剤を供給して静電潜像を可視化する現像手
    段と、可視化した現像剤像を転写材に転写する転写手段
    と、前記帯電手段より前記像担持体の回転方向において
    上流且つ前記転写手段より下流に位置し、前記像担持体
    上の現像剤を帯電させる現像剤帯電量制御手段と、前記
    現像剤帯電量制御手段より前記像担持体の回転方向にお
    いて上流且つ前記転写手段より下流に位置し、現像剤像
    を転写材に転写した後の前記像担持体上に残留する残留
    現像剤像を均一化する残留現像剤像均一化手段と、を有
    することを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記
    載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 現像剤像を転写材に転写した後の前記像
    担持体上に残留する残留現像剤像を、前記現像手段が前
    記像担持体上に形成された静電潜像に現像剤を供給する
    現像工程時に、該現像手段によって前記像担持体上から
    回収することを特徴とする請求項6の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記帯電手段は、前記像担持体に接触し
    て帯電させることを特徴とする請求項6又は7の画像形
    成装置。
  9. 【請求項9】 前記帯電手段に振動電界を印加すること
    を特徴とする請求項6、7又は8の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記情報書き込み手段は露光手段であ
    ることを特徴とする請求項6〜9のいずれかの項に記載
    の画像形成装置。
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