JP2004333719A - 写真プリント注文用掲示物及び写真プリント注文システム並びに写真プリント注文方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】学校の生徒等の注文者及びラボ等の写真プリント生産店の双方の作業を簡便にしてミスを軽減し、効率的に写真プリント注文を実行することができる写真プリント注文用掲示物及び写真プリント注文システム並びに写真プリント注文方法の提供。
【解決手段】学校等の注文者と写真を撮影する写真撮影業者と注文に基づいて写真プリントを作成するラボとを少なくとも備え、ラボでは、写真のフィルムを現像して見本写真6を作成し、見本写真6と、各々の見本写真6に対応する位置に、見本写真6を特定する写真特定情報をコード化して記録したコード化情報記録媒体9を取り出し可能に保持するホルダー10aとを配列した見本写真パネル5aを作成し、注文者は見本写真パネル5a等を閲覧して写真を選択し、選択した写真に対応するコード化情報記録媒体をホルダー10aから取り出して写真プリントの注文を行う。
【選択図】図2
【解決手段】学校等の注文者と写真を撮影する写真撮影業者と注文に基づいて写真プリントを作成するラボとを少なくとも備え、ラボでは、写真のフィルムを現像して見本写真6を作成し、見本写真6と、各々の見本写真6に対応する位置に、見本写真6を特定する写真特定情報をコード化して記録したコード化情報記録媒体9を取り出し可能に保持するホルダー10aとを配列した見本写真パネル5aを作成し、注文者は見本写真パネル5a等を閲覧して写真を選択し、選択した写真に対応するコード化情報記録媒体をホルダー10aから取り出して写真プリントの注文を行う。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真プリント注文用掲示物及び写真プリント注文システム並びに写真プリント注文方法に関し、特に、写真撮影業者が撮影した写真を注文者が選択して注文する写真プリント注文用掲示物及び写真プリント注文システム並びに写真プリント注文方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
学校が企画する修学旅行、運動会、入学式、卒業式等の行事では、記念となる写真を失敗なく撮影するために、学校が写真撮影業者に撮影を依頼する方法が用いられる。この方法の場合、写真撮影業者は行事に同行して生徒が万遍なく写るようにスナップ写真や集合写真等を撮影し、行事終了後に撮影した写真を見本として提示し、生徒が希望する写真を学校単位でまとめて注文し、ラボにて一括してプリントが作成される。
【0003】
具体的には、例えば、写真撮影業者が撮影した写真を見本としてパネルに貼り付けて掲示したり、アルバム状に整理して回覧し、生徒は見本写真パネルや見本写真アルバムを閲覧して購入する写真を選択し、図20に示すような写真プリント注文票13に学校名や行事名、生徒名、注文年月日、写真の番号、枚数等の注文者や注文の内容を特定する情報を手書きで記入し、クラス単位や学校単位で一括して写真撮影業者に写真プリントの作成を依頼する。そして、写真撮影業者は回収した写真プリント注文票13をラボ等のプリント生産店に送り、ラボでは写真プリント注文票13に記載された注文内容を目視で読み取って手入力で集計し、集計した結果に基づいてプリントを作成し、生徒毎に仕分けして注文袋に入れて注文者に送付するという手順で写真プリントが提供される。
【0004】
また、注文の集計作業に要する時間を短縮し、注文内容の入力ミスを防止するために、注文内容をマークシートを用いて指定する方法もある。例えば、特開平8−293009号公報には、1回の記入で注文できる注文番号を記入する欄と、注文番号を記入する欄及び記入した注文番号に対応する注文枚数を記入する欄とからなる欄の、少なくとも2つの欄を持つ学校写真注文用マークシートが開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−293009号公報(第4−6頁、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、注文内容の手書きし、手作業で読み取りや集計を行う方法の場合、写真プリントの注文を行う生徒は、購入する写真の番号を写真プリント注文票に書き写さなければならないため、多数の写真を注文する場合などでは作業が繁雑となり、また、写真番号の書き写しの際に誤った番号を記載してしまう恐れがある。また、ラボ等のプリント生産店にとっては、クラス毎や学校毎に集められた多数の生徒の写真プリント注文票を目視により読み取って手作業で集計しなければならないため、注文の集計作業に時間がかかってしまい、読み取りミスや集計ミス等が生じる場合がある。特に、注文内容が乱雑に書き込まれている場合には、書かれている数字が読み取れないこともあり、このような場合は希望通りに写真プリントを提供することができなくなってしまう。
【0007】
また、マークシートを用いる方法では、見本写真の枚数が多くなると見本写真の数に対応する多数のマークシート欄を設けなければならず、写真プリント注文票のサイズが大きくなってしまい、OMR等の読み取り装置も大型化してしまうと共に、行事毎に写真プリント注文票を作り直さなければならないという問題もある。そこで、上記公報では、複数桁の各位0〜9までの整数列の注文番号を有する区分を複数設けて構成する方法が記載されているが、マークシートの構成を複雑にすると書き込み作業が複雑になり、記入ミスが起こりやすくなってしまう。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、学校の生徒等の注文者及びラボ等の写真プリント生産店の双方の作業を簡便にしてミスを軽減し、効率的に写真プリント注文を実行することができる写真プリント注文用掲示物及び写真プリント注文システム並びに写真プリント注文方法を提供することにある。
【0009】
【問題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の写真プリント注文用掲示物は、写真プリントを注文するために用いられる写真プリント注文用掲示物において、複数の見本写真が記録され又は貼付され、各々の見本写真に対応した位置にコード化情報記録媒体を保持する保持手段が設けられ、前記コード化情報記録媒体には、前記各々の見本写真に対応した画像データ又は写真フィルムのコマを特定するための写真特定情報が記述されているものである。
【0010】
また、本発明の写真プリント注文用掲示物は、写真プリントを注文するために用いられる複数の見本写真が記録され又は貼付された見本写真物と、各々の見本写真に対応した位置にコード化情報記録媒体を保持する保持手段が設けられた保持物とを有し、前記コード化情報記録媒体には、前記各々の見本写真に対応した画像データ又は写真フィルムのコマを特定するための写真特定情報が記述されているものである。
【0011】
本発明においては、前記各々の見本写真に対応した位置に、数字、文字又は記号が記録され又は貼付され、該数字、文字又は記号は、前記写真特定情報に対応付けされている構成とすることができ、前記コード化情報記録媒体に、前記各々の見本写真に対応した前記数字、文字又は記号が視認可能なように記録されている構成とすることもできる。
【0012】
また、本発明においては、前記コード化情報記録媒体に、前記写真特定情報で特定される画像データ又は写真フィルムのコマに基づいて作成されるプリントの枚数、サイズ又は文字挿入の有無を指定する情報が記録され、前記コード化情報記録媒体に、前記プリントの枚数、サイズ又は文字挿入の有無を指定する情報が視認可能なように記録されている構成や、前記保持手段が、前記プリントの枚数、サイズ又は文字挿入の有無の指定毎に用意されている構成とすることもできる。
【0013】
また、本発明の写真プリント注文システムは、上記記載の写真プリント注文用掲示物と、前記コード化情報記録媒体を貼付する領域が明示された写真プリント注文シートとを少なくとも備え、前記コード化情報記録媒体は、裏面に粘着材が配設されたシール状に形成されているものである。
【0014】
また、本発明の写真プリント注文用掲示物は、写真プリントを注文するために用いられる写真プリント注文用掲示物において、複数の見本写真が記録され又は貼付され、各々の見本写真に対応した位置に、画像データ又は写真フィルムのコマを特定するための写真特定情報を記述したコード化情報が記録され又はコード化情報記録媒体として貼付されているものである。
【0015】
また、本発明の写真プリント注文方法は、複数の見本写真が記録され又は貼付され、各々の見本写真に対応した位置に、前記各々の見本写真に対応した画像データ又は写真フィルムのコマを特定するための写真特定情報が記述されたコード化情報記録媒体を保持する保持手段が設けられた写真プリント注文用掲示物を用いた写真プリント注文方法であって、写真プリント注文拠点では、写真プリントの注文者により選択された前記見本写真に対応する前記コード化情報記録媒体を写真プリント注文袋に収納し、又は、前記コード化情報記録媒体を貼付する領域が明示された写真プリント注文シートに貼付して注文を行い、写真プリント作成拠点では、コード化情報読み取り手段を用いて前記コード化情報記録媒体のコード化情報を読み取って写真プリントを作成するものである。
【0016】
また、本発明の写真プリント注文方法は、複数の見本写真が記録され又は貼付された見本写真物と、各々の見本写真に対応した位置に、前記各々の見本写真に対応した画像データ又は写真フィルムのコマを特定するための写真特定情報が記述されたコード化情報記録媒体を保持する保持手段が設けられた保持物とを用いた写真プリント注文方法であって、写真プリント注文拠点では、写真プリントの注文者により選択された前記見本写真に対応する前記コード化情報記録媒体を写真プリント注文袋に収納し、又は、前記コード化情報記録媒体を貼付する領域が明示された写真プリント注文シートに貼付して注文を行い、写真プリント作成拠点では、コード化情報読み取り手段を用いて前記コード化情報記録媒体のコード化情報を読み取って写真プリントを作成するものである。
【0017】
更に、本発明の写真プリント注文方法は、複数の見本写真が記録され又は貼付され、各々の見本写真に対応した画像データ又は写真フィルムのコマを特定するための写真特定情報を記述したコード化情報が記録され又はコード化情報記録媒体として貼付された見本写真掲示物を用いた写真プリント注文方法であって、写真プリント注文拠点では、写真プリントの注文者により選択された前記見本写真に対応する前記コード化情報記録媒体をコード化情報読み取り手段を用いて読み取って注文情報を作成し、写真プリント作成拠点では、前記注文情報に基づいて写真プリントを作成するものである。
【0018】
本発明においては、前記コード化情報記録媒体は、バーコードであることが好ましい。
【0019】
このように、本発明は、写真プリント注文用掲示物に、見本写真を貼付すると共に、見本写真に対応した画像データ又は写真フィルムのコマを特定するための写真特定情報をコード化情報として記録したコード化情報記録媒体を保持手段により取り外し可能に保持し、写真プリント注文袋に挿入又は写真プリント注文シートに貼付するという簡単な方法を用いることにより、注文者は写真特定情報を手書き入力したり、複雑な構成のマークシートに記入する必要がなくなり注文作業が容易となり注文ミスの発生を防止することができると共に、ラボにとってもプリント特定情報を目視で読み取り手入力で集計する必要がなくなり、注文集計作業の負担を軽減し読み取りミスや集計ミスを防止することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明に係る写真プリント注文システムの第1の形態は、行事を主催する学校等の注文者と、行事に同行し写真を撮影する写真撮影業者と、注文に基づいて写真プリントを作成するラボとを少なくとも備え、ラボでは、写真撮影業者が撮影した写真のフィルムを現像して見本写真を作成し、パネル又は冊子に貼付すると共に、各々の見本写真に対応する位置に、見本写真を特定する写真特定情報をコード化して記録したコード化情報記録媒体を取り外し可能にホルダーに保持し、該コード化情報記録媒体を収納する写真プリント注文袋又は該コード化情報記録媒体を貼付する領域を明示した写真プリント注文シートを注文者に提供し、注文者は見本写真パネル等を閲覧して写真を選択し、選択した写真に対応するコード化情報記録媒体を順次写真プリント注文袋に収納又は写真プリント注文シートに貼り付けることにより写真プリントの注文を行うものである。
【0021】
また、本発明に係る写真プリント注文システムの第2の形態は、見本写真をパネル又は冊子に貼付すると共に、各々の見本写真に対応する位置に、見本写真を特定する写真特定情報をコード化して記録したコード化情報を読み取り可能に記録又は媒体として貼付し、注文者は見本写真パネル等を閲覧して写真を選択し、予め設けた注文受付端末のコード化情報読み取り手段を用いて選択した写真に対応するコード化情報記録媒体を順次読み取ることにより写真プリントの注文を行うものである。
【0022】
このようなコード化情報記録媒体を用いることにより、注文作業を簡便にして注文ミスを防止すると共に、注文内容を自動的に読み取り可能とすることにより、読み取り作業や集計作業の負担を軽減しミスの発生を防止することができる。
【0023】
【実施例】
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0024】
[実施例1]
まず、本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文用掲示物及び写真プリント注文システム並びに写真プリント注文方法について、図1乃至図15を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文システムの構成を模式的に示す図であり、図2乃至図5は、見本写真掲示物の構成例を示す図である。また、図6は、写真プリントの注文形態を示す図であり、図7乃至図14は、そのバリエーションを示す図である。又、図15は、写真プリント注文手順を示すフローチャート図である。
【0025】
図1に示すように、本実施例の写真プリント注文システム1は、学校の行事に同行して写真を撮影する写真撮影業者3と、撮影した写真のフィルムを回収し、見本写真をプリントして見本写真パネルや見本写真アルバム等の写真プリント注文用掲示物を作成し、また、写真プリント注文袋や写真プリント注文シートを回収して注文を集計し写真プリントの数焼きを行うラボ4と、提供された見本写真パネルや見本写真アルバムを閲覧し、注文を希望する見本写真に対応する画像データ又は写真フィルムのコマを特定する情報(以下、写真特定情報と呼ぶ。)が記録され、ホルダーに保持されたコード化情報記録媒体を取り外して注文を行う注文者2とにより構成される。また、ラボ4には、コード化情報記録媒体の情報を自動的に読み取るコード化情報読み取り手段4aと、フィルムを現像する現像手段4bと、フィルムからプリントを作成するプリント作成手段4cとを備えている。
【0026】
なお、以下の説明では、写真特定情報や写真プリント注文に付随する情報を記録するコード化情報記録媒体としてバーコードを例にして説明するが、コード化情報記録媒体は写真特定情報をコード化された情報として記録可能なものであればよく、RFID(Radio Frequency Identification)タグのようにICに写真特定情報を記録し電磁的手段を用いて情報の読み出しを行うものであってもよい。また、写真撮影を行う写真撮影業者3と写真プリントの作成を行うラボ4とを別々に構成しているが、写真撮影業者3にコード化情報読み取り手段4aやフィルムの現像手段4b、写真プリントの作成手段4cを有している場合にはこれらを別々に構成する必要はない。
【0027】
また、図2(a)に示すように、ラボ4で作成されて学校等で展示される見本写真パネル5aは、例えば、写真撮影業者3が撮影したフィルムから作成した見本写真6が一覧形式で表示され、各々の見本写真6にはその写真を特定する写真特定情報に対応付けられた数字や文字、記号等(以下、見本写真識別番号7と称する。)が表示されると共に、複数のコード化情報記録媒体9を取り外し可能に保持するホルダー10aが設けられている。
【0028】
なお、見本写真6の掲示方式は上記構成に限定されず、例えば、図3に示すように、見本写真6と見本写真識別番号7とが対応付けられて表示される見本写真パネル5aと、見本写真識別番号7と該見本写真識別番号7で特定される見本写真6に対応するコード化情報記録媒体9を保持するホルダー10aとを備えたコード化情報記録媒体保持シート5bとが別体として設けられる構成とすることもできる。ここで、注文者2は見本写真パネル5aの見本写真6を見てコード化情報記録媒体保持シート5bのホルダー10aから対応するコード化情報記録媒体9を取り外して注文を行うため、見本写真パネル5aとコード化情報記録媒体保持シート5bとは近接する位置に配置されることが好ましいが、各々のパネルには相対応する見本写真識別番号7が表示されているため、離れた位置に配置されても構わない。また、各々のパネルにおける見本写真6又はホルダー10aの配置は特に限定されないが、同じ配列で配置すれば見本写真6に対応するコード化情報記録媒体9が選択しやすくなり好ましい。
【0029】
また、図2及び図3では、コード化情報記録媒体9を取り外し可能に保持する方法としてコード化情報記録媒体9をホルダー10aに格納する構成としているが、複数のコード化情報記録媒体9を確実に保持し、容易に取り外しできる構造であればよく、例えば、図4(a)に示すように、フック10bをコード化情報記録媒体9に設けた穴に通して保持する構成としてもよく、また、図4(b)に示すように、コード化情報記録媒体9をロール状に形成し、フック10bで引き出し可能に保持する構成としてもよい。また、裏面に弱い粘着性を有するシール状のコード化情報記録媒体9aとし、図4(c)に示すように、見本写真6近傍に貼り付けておき、注文者2が引き剥がす構成とすることもできる。
【0030】
更に、図2乃至図4では、見本写真6を掲示する写真プリント注文用掲示物をパネル状とし、注文者2が見やすい場所に掲示する構成としたが、図5に示すように、見本写真6を回覧可能な程度の大きさの台紙に貼り付けて、この台紙を複数枚重ねたアルバム状の見本写真アルバム5cとすることもできる。この場合、見本写真パネル5aは壁等に固定されその向きが大きく変わることがないが、見本写真アルバム5cは様々な向きで回覧され、又、台紙を重なるために突起を設けることができない。従って、見本写真アルバム5cの形態では、シール状コード化情報記録媒体9aを台紙に貼り付ける構成が好ましいと言える。なお、各々の台紙に貼付する見本写真6の数、配列、台紙の枚数等は任意に設定できるのは言うまでもない。
【0031】
そして、注文者2は見本写真パネル5a又は見本写真アルバム5cを閲覧し、各々の見本写真6に対応する位置に保持されたコード化情報記録媒体9を取り外して写真プリントの注文を行うが、注文の形態として大別して2つの形態が考えられる。その一つの形態は、図6(a)に示すように、例えば、学年、クラス、氏名等の注文者に関する情報を記入する注文者情報記入欄11aや、必要に応じて、学校に対して予め与えられた学校コードや各々の生徒に対して予め与えられた生徒コード等のコード化情報が記録された注文者情報記録欄11bが設けられ、その内部にコード化情報記録媒体9を収納可能な写真プリント注文袋11を各々の注文者2に配布し、この写真プリント注文袋11に注文者2が選択した見本写真6に対応するコード化情報記録媒体9を収納して注文する方法である。
【0032】
もう一つの形態は、図6(b)に示すように、例えば、B5判サイズ等の台紙に、コード化情報読み取り手段4aによる自動読み取りが可能なようにコード化情報記録媒体9を貼付する位置を明示したコード化情報記録媒体貼付領域8aと、学年、クラス、氏名等の注文者に関する情報を記入する注文者情報記入欄8bと、必要に応じて、学校に対して予め与えられた学校コードや各々の生徒に対して予め与えられた生徒コード等のコード化情報が記録された注文者情報記録欄8cとが設けられた写真プリント注文シート8を各々の注文者2に配布し、写真プリント注文シート8に注文者2が選択した見本写真6に対応するコード化情報記録媒体9を貼付して注文する方法である。上記いずれの方法を用いるかは見本写真6の枚数、注文者2の数などを勘案して適宜選択することができるが、ラボ4のコード化情報読み取り手段4aによる読み取りの容易さを考慮すると写真プリント注文シート8を用いる形態の方がより好ましいといえる。
【0033】
そして、このコード化情報記録媒体9を写真プリント注文袋11に収納又は写真プリント注文シート8に順番に貼付することによりプリントの注文を行うことができるが、例えば、同じ写真を複数枚注文する場合には、その見本写真6に対応するコード化情報記録媒体9を必要枚数分だけ取り外し、写真プリント注文袋11に収納したり写真プリント注文シート8に貼り付ければよい(図6では、0001の写真を1枚、0002の写真を2枚注文する場合を示している)。
【0034】
図6に示す構成は本発明の写真プリント注文システム1の基本構成であるが、写真プリント注文用掲示物や写真プリント注文シート8に工夫を凝らすことにより様々な形態で写真プリントの注文を行うことができる。例えば、写真プリント注文シート8に関しては、図7に示すように写真プリント注文シート8を注文枚数(例えば、1枚用、2枚用等)毎に分割したり、枚数毎に写真プリント注文シート8を設け、希望する枚数の領域にコード化情報記録媒体9を貼り付け、コード化情報読み取り手段4aで領域を認識することにより枚数を指定することもできる(図7では、0001の写真と0002の写真を各1枚、0003の写真を2枚注文する場合を示している)。
【0035】
また、注文する枚数の他に注文する写真のサイズを特定する場合には、例えば、図8に示すように写真プリント注文シート8をサイズ(例えば、L判、2L判等)毎に分割したり、サイズ毎に写真プリント注文シート8を設け、希望するサイズの領域にコード化情報記録媒体9を貼り付け、コード化情報読み取り手段4aで領域を認識することによりサイズを指定することもできる(図8では、0001の写真と0002の写真をL判で、0003の写真を2L判で注文する場合を示している)。
【0036】
同様に写真の注文に関する他の条件(例えば、写真に予め定められた記念文字やワンポイントイラスト等を入れるか否か等、以下、文字入れ有り/無しと呼ぶ)を設定する場合には、その条件を選択できるように写真プリント注文シート8を複数の領域に分割したり、複数の写真プリント注文シート8を設ける構成とすればよい。例えば、図9に示すように、サイズをL判又は2L判、文字入れの有り/無しを選択できるように写真プリント注文シート8を4つの領域に分割して、希望する条件の領域にコード化情報記録媒体9を貼り付けることもできる(図9では、0001の写真と0002の写真をL判、文字入れ無しで、0003の写真をL判、文字入れ有りで、0004の写真を2L判、文字入れ無しで、0005の写真を2L判、文字入れ有りで注文する場合を示している)。
【0037】
また、図10(b)に示すように、1つの注文に対して複数のコード化情報記録媒体9を貼付できるように写真プリント注文シート8を区分し、一方、図10(a)に示すように、写真番号を記録したコード化情報記録媒体9以外に、プリントサイズを指定するコード化情報記録媒体9や文字入れの有り無しを指定するコード化情報記録媒体9を保持するホルダー10aを設けておき、写真プリント注文シート8の各々の領域に写真番号を特定するコード化情報記録媒体9とプリントサイズを指定するコード化情報記録媒体9と文字入れの有り無しを指定するコード化情報記録媒体9等を貼付する構成とすることもできる(図10では、0001の写真に関しては2L判で、0002の写真に関しては2L判、文字入れ有りで注文する場合を示している)。
【0038】
上記方法は、コード化情報記録媒体9に1種類の情報のみを記録しておき、コード化情報記録媒体9を貼付する写真プリント注文シート8を複数の領域に分割したり、複数のコード化情報記録媒体9を貼り付けることによってプリント枚数やプリントサイズ、文字入れの有り/無し等の条件を設定する方法であるが、コード化情報記録媒体9に複数の情報を記録することもできる。例えば、図11に示すように、各々の見本写真6に対してL判注文用と2L判注文用の2種類のコード化情報記録媒体9を設け、各々のコード化情報記録媒体9には写真番号とプリントサイズの2種類の情報を記録しておき、例えば、写真番号0001の写真を2L判で注文する場合は、2L判注文用と記載されたホルダー10aからコード化情報記録媒体9を取り外し、写真プリント注文袋11に格納又は写真プリント注文シート8に貼り付けることもできる。同様に、図12に示すように、写真番号とプリントサイズと文字入れ有り/無しの3種類の情報を記録した4種類(L判/文字入れ無し、L判/文字入れ有り、2L判/文字入れ無し、2L判/文字入れ有り)のコード化情報記録媒体9を各々のホルダー10aに保持し、所望の注文に対応するコード化情報記録媒体9を写真プリント注文袋11に格納又は写真プリント注文シート8に貼付する構成とすることもできる。
【0039】
また、コード化情報記録媒体9には1つの情報のみを記録し、バーコード以外の方法で他の条件を設定することもできる。例えば、図13に示すように、写真プリント注文シート8の各々のコード化情報記録媒体貼付領域8a近傍に、貼付したコード化情報記録媒体9で特定される写真に対する他の条件を設定する注文条件記入欄8dを設けマークシート等で他の条件を設定する構成とすることもできる(図13では、0001の写真はL判、文字入れ無しで、0002の写真は2L判、文字入れ無しで、0003の写真は2L判、文字入れ有りで注文する場合を示している)。
【0040】
更に、コード化情報記録媒体9が貼付された写真プリント注文シート8はラボ4のコード化情報読み取り手段4bで自動的に読み取られるため、例えば、コード化情報記録媒体9が汚れていたり、貼付位置がずれている等により読み取り漏れが生じる場合も考えられる。そこで、例えば、図14に示すように、写真プリント注文シート8に、注文した写真の枚数を記入する注文枚数記入欄8eを設けておき、コード化情報読み取り手段4bで読み取ったコード化情報記録媒体9の枚数と注文枚数記入欄8eに記入された値とが一致しない場合はオペレータが注文内容を確認するようにしてもよい。また、コード化情報読み取り手段4bでコード化情報記録媒体9の向きが限定される場合には、コード化情報記録媒体9を上下左右で非対称となるように形成し(例えば、台形としたり突起を設ける等)、その形状に対応して写真プリント注文シート8のコード化情報記録媒体貼付領域8aを表示しておくことによって読み取りミスを防止することができる。
【0041】
次に、このような構成の写真プリント注文システム1を用いて、写真撮影業者3に写真撮影を依頼してから注文者2が所望のプリントを入手するまでの手順について、図15のフローチャート図を参照して説明する。なお、以下の説明では、裏面に粘着性を有するコード化情報記録媒体9を写真プリント注文シート8に貼り付けて写真プリントの注文を行う場合について説明するが、コード化情報記録媒体9を写真プリント注文袋11に収納して注文する場合も同様に適用することができる。
【0042】
まず、ステップS101で、注文者2(例えば、学校)は修学旅行、運動会、入学式、卒業式等の行事を計画し、その計画を写真撮影業者3に通知する。そして、ステップS102で、写真撮影業者3は行事に同行して生徒が万遍なく写るようにスナップ写真や集合写真を撮影する。なお、本実施例の写真プリント注文方法で利用する写真は写真撮影業者3が撮影したもののみとしてもよいが、学校関係者(例えば、生徒や同行する先生等)が撮影した写真も利用してもよい。
【0043】
次に、ステップS103で、ラボ4は写真撮影業者3から撮影した写真のフィルムを回収し、回収したフィルムを現像手段4bを用いて現像し、プリント作成手段4cを用いて撮影順に見本写真6をプリントする。この見本写真6の裏面には、各々の見本写真6を特定するための写真特定情報に対応付けられた数字、文字、記号等7(例えば、写真番号)が印字され、更に、写真プリントを数焼きする際に見本写真6と同じプリントが得られるように、色調、濃度等のプリントデータが印字されることが好ましい。
【0044】
なお、ここでは、フィルムカメラを用いて写真を撮影し、ラボ4にてフィルムを現像する構成としているが、写真撮影業者3がデジタルカメラを用いて写真を撮影し、写真の画像データを記録媒体に記録して、又は通信ネットワークを介してラボ4に送り、ラボ4では受信した画像データに基づいてプリント作成手段4cで写真プリントを作成する構成としてもよく、また、フィルムカメラとデジタルカメラを併用する構成としてもよい。
【0045】
次に、ステップS104で、ラボ4は見本写真6を展示用シートに配列し、各々の見本写真6近傍に、見本写真6の裏面に記載された写真特定情報に対応付けられた数字、文字、記号等の見本写真識別番号7を記載し、更に見本写真6に対応するコード化情報記録媒体9をホルダー10aに複数保持して、図2に示すような見本写真パネル5aを作成する。この見本写真パネル5aには、必要に応じて、学校名や行事名、撮影場所等の写真に関連する情報を記載してもよい。また、図3に示すように見本写真パネル5aとコード化情報記録媒体保持シート5bとを別々に設けたり、見本写真パネル5aに代えて、又は見本写真パネル5aと共に、見本写真6を冊子状に整理した見本写真アルバム5cを作成してもよい。
【0046】
次に、ステップS105で、ラボ4は必要に応じて写真プリント注文シート8の作成を行う。この写真プリント注文シート8は、通常、図6乃至10、13、14に示すような構成で一旦制作しておけばその後の注文でも利用することは可能であるが、例えば、写真プリント注文シート8の注文者情報記録欄8cに学校固有の情報や各々の生徒固有の情報が記録されている場合や、注文条件として予め定められた条件(例えば、写真番号、プリントサイズ、文字入れの有り/無し等)以外の条件(例えば、特別の画像処理を施したり、挿入する文字やイラストの種類を選択したり、写真の画像データをCD−R等の記録媒体に記録する等の条件)を付加する場合には、新たに写真プリント注文シート8を作成する。
【0047】
次に、ステップS106で、ラボ4又は写真撮影業者3は作成した見本写真パネル5aと写真プリント注文シート8とを学校に提供し、学校は見本写真パネル5aを生徒が閲覧しやすい場所に掲示し、また、各々の生徒に写真プリント注文シート8と写真プリント注文袋11を配布する。
【0048】
そして、ステップS107で、各々の生徒は見本写真パネル5aに掲示された見本写真6を閲覧し、所望の見本写真6を選択してその見本写真6に対応するコード化情報記録媒体9を取り外し、写真プリント注文シート8に順次貼り付け、写真プリント注文シート8と料金先払いの場合は代金とを写真プリント注文袋11に入れて写真プリントの注文を行う。
【0049】
ここで、従来の写真プリント注文方法では、注文内容を手書きで入力するか、又は複雑に構成されたマークシートに記入することにより注文を行っていたため、注文に時間がかかり、注文ミスが生じる場合があったが、本実施例の構成の場合、見本写真6に対応するコード化情報記録媒体9を貼り付けるのみで注文が可能なため、注文作業を簡便にしてミスの発生を防止することができる。
【0050】
次に、ステップS108で、写真撮影業者3又はラボ4はコード化情報記録媒体9が貼付された写真プリント注文シート8や見本写真パネル5a、代金先払いの場合は写真代金を回収し、ステップS109で、ラボ4はコード化情報読み取り手段4a(バーコードを用いる場合がバーコードリーダ、RFIDタグを用いる場合はRFIDリーダ等)を用いて写真プリント注文シート8に貼付されたコード化情報記録媒体9の情報を読み取り、注文の集計を行う。
【0051】
ここで、従来の写真プリント注文方法では、注文者2が手書きで注文内容を書き込んだ写真プリント注文票13を、ラボ4の店員が目視で読み取ってプリントする枚数を集計していたため、写真番号や注文枚数の読み取り、集計に時間や手間がかかり、また、読み取りミスや集計ミスが生じる場合があったが、本実施例の構成の場合、写真番号や枚数等の情報はコード化情報記録媒体9に記録されており、コード化情報読み取り手段4aで自動的に読み取られるため、注文の集計に要する時間を大幅に短縮することができ、また、読み取り時や集計時のミスの発生を防止することができる。
【0052】
次に、ステップS110で、ラボ4は集計した注文に基づいて、プリント作成手段4cを用いて所定の枚数の写真プリントを所定のプリントサイズで作成する。その際、見本写真6の裏面に記載されたプリントデータを用いることにより、見本写真6と同様の色調、濃度の写真プリントを作成することができる。また、文字入れ等の特別な要求がある場合には、注文の指示に従って記念文字やワンポイントイラスト等を挿入する。
【0053】
その後、ステップS111で、ラボ4に予め設置された専用の仕分け手段を用いて、又は手作業で各々の注文に対応する写真プリントを袋詰めし、写真撮影業者3を介して、又は直接注文者2に納品する。この仕分けに際して、写真プリント注文シート8の注文者情報記録欄8cに生徒コード等の注文者2を特定可能な情報を記録しておけば、コード化情報読み取り手段4aで注文内容を読み取る際に、注文内容と注文者2とを対応付けて記憶することができ、仕分け手段で自動的に仕分けを行うことができる。そして、学校は各々の生徒に配布し、料金後払いの場合は料金を徴収して写真撮影業者3に支払い、一連の写真プリント注文を終了する。
【0054】
このように、本実施例の写真プリント注文方法を用いることにより、注文者2にとっては、注文内容を手書きで書き込んだり、複雑な構成のマークシートに記入する作業を省略することができ、注文ミスを未然に防止することができる。また、ラボ4にとっては、注文内容の読み取り、集計を専用のコード化情報読み取り手段4aを用いて行うため、写真プリントの注文処理を迅速に行うことができると共に、読み取りミスや集計ミスを防止することができる。
【0055】
[実施例2]
次に、本発明の第2の実施例に係る写真プリント注文用掲示物及び写真プリント注文システム並びに写真プリント注文方法について、図16乃至図19を参照して説明する。図16は、本発明の第2の実施例に係る写真プリント注文システムの構成を模式的に示す図であり、図17及び図18は、見本写真掲示物の構成例を示す図である。また、図19は、写真プリント注文手順を示すフローチャート図である。
【0056】
前記した第1の実施例では、見本写真パネル5aや見本写真アルバム5cに保持したコード化情報記録媒体9を注文者2が取り外し、写真プリント注文袋11に収納したり写真プリント注文シート8に貼り付けて注文を行ったが、見本写真パネル5aや見本写真アルバム5cに直接、コード化情報を記録又はコード化情報記録媒体9を貼り付けてその場でコード化情報読み取り手段を用いて読み取って注文情報を作成することもできる。そこで、本実施例では、図1に示すように、学校等に注文受付端末12及びコード化情報読み取り手段12a(バーコードリーダやRFIDリーダ/ライタ等)を設置し、学校関係者や写真撮影業者3、ラボ4の関係者等のオペレータが注文受付端末12及びコード化情報読み取り手段12aを操作して注文者2が選択した見本写真6に対応する注文情報をその場で作成するようにしている。また、ラボ4にはコード化情報記録媒体9を読み取る代わりに、記録媒体に記録された注文情報や通信ネットワークを介して送信される注文情報を読み取るための注文情報読み取り手段4dを備えている。
【0057】
本実施例の構成の場合、ラボ4で作成されて学校等で展示される見本写真パネル5aは、例えば、図17に示すように、写真撮影業者3が撮影したフィルムから作成した見本写真6が一覧形式で表示され、各々の見本写真6にはその写真を特定する写真特定情報に対応付けられた見本写真識別番号7が表示されると共に、コード化情報がパネル上に記録され、又はコード化情報記録媒体9が貼り付けられている。
【0058】
なお、見本写真6の掲示方式は上記構成に限定されず、第1の実施例と同様に、見本写真6と見本写真識別番号7とが対応付けられて表示される見本写真パネル5aと、見本写真識別番号7とコード化情報記録媒体9とを備えたコード化情報記録媒体保持シート5bとを別体として設けたり、見本写真6を回覧可能な程度の大きさの台紙に貼り付けて、この台紙を複数枚重ねたアルバム状の見本写真アルバム5cとすることもできる。また、図18に示すように、写真番号を記録したコード化情報記録媒体9以外に、プリントサイズを指定するコード化情報記録媒体9や文字入れの有り無しを指定するコード化情報記録媒体9を貼り付ける構成としたり、コード化情報記録媒体9に複数の情報を記録する構成とすることもできる。
【0059】
このような構成の写真プリント注文システム1を用いて、写真撮影業者3に写真撮影を依頼してから注文者2が所望のプリントを入手するまでの手順について、図19のフローチャート図を参照して説明する。
【0060】
第1の実施例と同様に、ステップS201で、注文者2(例えば、学校)は修学旅行、運動会、入学式、卒業式等の行事を計画し、その計画を写真撮影業者3に通知する。そして、ステップS202で、写真撮影業者3は行事に同行して生徒が万遍なく写るようにスナップ写真や集合写真を撮影する。次に、ステップS203で、ラボ4は写真撮影業者3から撮影した写真のフィルムを回収し、回収したフィルムを現像手段4bを用いて現像し、プリント作成手段4cを用いて撮影順に見本写真6をプリントする。
【0061】
次に、ステップS204で、ラボ4は見本写真6を展示用シートに配列し、各々の見本写真6近傍に、見本写真6の裏面に記載された写真特定情報に対応付けられた見本写真識別番号7を記載し、更に見本写真6に対応するコード化情報を記録又はコード化情報記録媒体9を貼り付けて、図17及び図18に示すような見本写真パネル5aを作成する。この見本写真パネル5aには、必要に応じて、学校名や行事名、撮影場所等の写真に関連する情報を記載してもよい。また、見本写真パネル5aとコード化情報記録媒体保持シート5bとを別々に設けたり、見本写真パネル5aに代えて、又は見本写真パネル5aと共に、見本写真6を冊子状に整理した見本写真アルバム5cを作成してもよい。
【0062】
次に、ステップS205で、ラボ4又は写真撮影業者3は作成した見本写真パネル5aを学校に提供し、学校は見本写真パネル5aを生徒が閲覧しやすい場所に掲示すると共に、注文受付端末12及びコード化情報読み取り手段12aを学校に持ち込む。
【0063】
次に、ステップS206で、各々の生徒は見本写真パネル5aに掲示された見本写真6を閲覧し、注文受付端末12のオペレータ(学校関係者や写真撮影業者3、ラボ4の関係者等)に注文する写真を知らせる。すると、オペレータはコード化情報読み取り手段12aを用いて見本写真6に対応するコード化情報記録媒体9を読み取り、注文情報を作成する。
【0064】
次に、ステップS207で、写真撮影業者3又はラボ4は、見本写真パネル5a、代金先払いの場合は写真代金を回収すると共に注文情報が記録された記録媒体を回収(又は通信ネットワークを介して注文情報を送信)し、ステップS208で、ラボ4は注文情報読み取り手段4dを用いて記録媒体に記録された注文情報や通信ネットワークを介して送信される注文情報を読み取り、注文の集計を行う。
【0065】
次に、ステップS209で、ラボ4は集計した注文に基づいて、プリント作成手段4cを用いて所定の枚数の写真プリントを所定のプリントサイズで作成する。その後、ステップS210で、ラボ4に予め設置された専用の仕分け手段を用いて、又は手作業で各々の注文に対応する写真プリントを袋詰めし、写真撮影業者3を介して、又は直接注文者2に納品する。そして、学校は各々の生徒に配布し、料金後払いの場合は料金を徴収して写真撮影業者3に支払い、一連の写真プリント注文を終了する。
【0066】
このように、本実施例の写真プリント注文方法を用いることにより、注文者2にとっては、注文内容を手書きで書き込んだり、複雑な構成のマークシートに記入する作業を省略することができ、注文ミスを未然に防止することができる。また、ラボ4にとっては、注文受付端末12で作成された注文情報に従って写真プリントの作成を行えばよいため、写真プリントの注文処理を迅速に行うことができると共に、読み取りミスや集計ミスを防止することができる。
【0067】
なお、上記実施例では、本発明の写真プリント注文用掲示物及び写真プリント注文システム並びに写真プリント注文方法を学校の行事で撮影される写真の注文に適用したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、写真撮影業者が撮影した写真を複数のユーザが利用する任意の形態に適用することができ、例えば、観光旅行の写真を参加者が注文する場合や、結婚式の写真を参列者が注文する場合などにも同様に適用することができる。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の写真プリント注文用掲示物及び写真プリント注文システム並びに写真プリント注文方法によれば、学校写真のように写真撮影を業者が行って写真プリントをまとめて注文する形態において、注文者にとっては注文を簡便かつ確実に行うことができ、ラボ等のプリント生産店にとっては注文集計作業を迅速かつ確実に行うことができる。
【0069】
その理由は、写真プリントの注文を手書きで行うのではなく、見本写真に対応して設けられたホルダーに保持されたバーコード等のコード化情報記録媒体を取り外し、写真プリント注文袋に収納又は写真プリント注文シートに貼付するという簡単な方法を用いて注文を行っているからである。また、ラボは、コード化情報読み取り手段を用いて、写真プリント注文袋に収納された又は写真プリント注文シートに貼付されたコード化情報記録媒体の情報を自動的に読み取ることができるため、注文内容を目視で読み取り、手作業で集計する必要がなくなるからである。
【0070】
また、学校等に注文受付端末を設置し、見本写真に対応するコード化情報記録媒体をその場で読み取って注文情報を作成することにより写真プリントの注文が可能となるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文用掲示物の構成を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文用掲示物の他の構成を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文用掲示物におけるコード化情報記録媒体の保持構造を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文用掲示物の他の構成を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施例に係る写真プリントの注文形態を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文シートの構成を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文シートの他の構成を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文シートの他の構成を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文用掲示物及び写真プリント注文シートの他の構成を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文用掲示物の他の構成を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施例に係る見本写真掲示物の他の構成を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文シートの他の構成を示す図である。
【図14】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文シートの他の構成を示す図である。
【図15】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文手順を示すフローチャート図である。
【図16】本発明の第2の実施例に係る写真プリント注文システムの構成を示す図である。
【図17】本発明の第2の実施例に係る写真プリント注文用掲示物の構成を示す図である。
【図18】本発明の第2の実施例に係る写真プリント注文用掲示物の他の構成を示す図である。
【図19】本発明の第2の実施例に係る写真プリント注文手順を示すフローチャート図である。
【図20】従来の写真プリント注文票の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 写真プリント注文システム
2 注文者(学校、生徒)
3 写真撮影業者
4 ラボ
4a コード化情報読み取り手段
4b 現像手段
4c プリント作成手段
4d 注文情報読み取り手段
5a 見本写真パネル
5b コード化情報記録媒体保持シート
5c 見本写真アルバム
6 見本写真
7 見本写真識別番号
8 写真プリント注文シート
8a コード化情報記録媒体貼付領域
8b 注文者情報記入欄
8c 注文者情報記録欄
8d 注文条件記入欄
8e 注文枚数記入欄
9 コード化情報記録媒体
10a ホルダー
10b フック
11 写真プリント注文袋
11a 注文者情報記入欄
11b 注文者情報記録欄
12 注文受付端末
12a コード化情報読み取り手段
13 写真プリント注文票
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真プリント注文用掲示物及び写真プリント注文システム並びに写真プリント注文方法に関し、特に、写真撮影業者が撮影した写真を注文者が選択して注文する写真プリント注文用掲示物及び写真プリント注文システム並びに写真プリント注文方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
学校が企画する修学旅行、運動会、入学式、卒業式等の行事では、記念となる写真を失敗なく撮影するために、学校が写真撮影業者に撮影を依頼する方法が用いられる。この方法の場合、写真撮影業者は行事に同行して生徒が万遍なく写るようにスナップ写真や集合写真等を撮影し、行事終了後に撮影した写真を見本として提示し、生徒が希望する写真を学校単位でまとめて注文し、ラボにて一括してプリントが作成される。
【0003】
具体的には、例えば、写真撮影業者が撮影した写真を見本としてパネルに貼り付けて掲示したり、アルバム状に整理して回覧し、生徒は見本写真パネルや見本写真アルバムを閲覧して購入する写真を選択し、図20に示すような写真プリント注文票13に学校名や行事名、生徒名、注文年月日、写真の番号、枚数等の注文者や注文の内容を特定する情報を手書きで記入し、クラス単位や学校単位で一括して写真撮影業者に写真プリントの作成を依頼する。そして、写真撮影業者は回収した写真プリント注文票13をラボ等のプリント生産店に送り、ラボでは写真プリント注文票13に記載された注文内容を目視で読み取って手入力で集計し、集計した結果に基づいてプリントを作成し、生徒毎に仕分けして注文袋に入れて注文者に送付するという手順で写真プリントが提供される。
【0004】
また、注文の集計作業に要する時間を短縮し、注文内容の入力ミスを防止するために、注文内容をマークシートを用いて指定する方法もある。例えば、特開平8−293009号公報には、1回の記入で注文できる注文番号を記入する欄と、注文番号を記入する欄及び記入した注文番号に対応する注文枚数を記入する欄とからなる欄の、少なくとも2つの欄を持つ学校写真注文用マークシートが開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−293009号公報(第4−6頁、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、注文内容の手書きし、手作業で読み取りや集計を行う方法の場合、写真プリントの注文を行う生徒は、購入する写真の番号を写真プリント注文票に書き写さなければならないため、多数の写真を注文する場合などでは作業が繁雑となり、また、写真番号の書き写しの際に誤った番号を記載してしまう恐れがある。また、ラボ等のプリント生産店にとっては、クラス毎や学校毎に集められた多数の生徒の写真プリント注文票を目視により読み取って手作業で集計しなければならないため、注文の集計作業に時間がかかってしまい、読み取りミスや集計ミス等が生じる場合がある。特に、注文内容が乱雑に書き込まれている場合には、書かれている数字が読み取れないこともあり、このような場合は希望通りに写真プリントを提供することができなくなってしまう。
【0007】
また、マークシートを用いる方法では、見本写真の枚数が多くなると見本写真の数に対応する多数のマークシート欄を設けなければならず、写真プリント注文票のサイズが大きくなってしまい、OMR等の読み取り装置も大型化してしまうと共に、行事毎に写真プリント注文票を作り直さなければならないという問題もある。そこで、上記公報では、複数桁の各位0〜9までの整数列の注文番号を有する区分を複数設けて構成する方法が記載されているが、マークシートの構成を複雑にすると書き込み作業が複雑になり、記入ミスが起こりやすくなってしまう。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、学校の生徒等の注文者及びラボ等の写真プリント生産店の双方の作業を簡便にしてミスを軽減し、効率的に写真プリント注文を実行することができる写真プリント注文用掲示物及び写真プリント注文システム並びに写真プリント注文方法を提供することにある。
【0009】
【問題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の写真プリント注文用掲示物は、写真プリントを注文するために用いられる写真プリント注文用掲示物において、複数の見本写真が記録され又は貼付され、各々の見本写真に対応した位置にコード化情報記録媒体を保持する保持手段が設けられ、前記コード化情報記録媒体には、前記各々の見本写真に対応した画像データ又は写真フィルムのコマを特定するための写真特定情報が記述されているものである。
【0010】
また、本発明の写真プリント注文用掲示物は、写真プリントを注文するために用いられる複数の見本写真が記録され又は貼付された見本写真物と、各々の見本写真に対応した位置にコード化情報記録媒体を保持する保持手段が設けられた保持物とを有し、前記コード化情報記録媒体には、前記各々の見本写真に対応した画像データ又は写真フィルムのコマを特定するための写真特定情報が記述されているものである。
【0011】
本発明においては、前記各々の見本写真に対応した位置に、数字、文字又は記号が記録され又は貼付され、該数字、文字又は記号は、前記写真特定情報に対応付けされている構成とすることができ、前記コード化情報記録媒体に、前記各々の見本写真に対応した前記数字、文字又は記号が視認可能なように記録されている構成とすることもできる。
【0012】
また、本発明においては、前記コード化情報記録媒体に、前記写真特定情報で特定される画像データ又は写真フィルムのコマに基づいて作成されるプリントの枚数、サイズ又は文字挿入の有無を指定する情報が記録され、前記コード化情報記録媒体に、前記プリントの枚数、サイズ又は文字挿入の有無を指定する情報が視認可能なように記録されている構成や、前記保持手段が、前記プリントの枚数、サイズ又は文字挿入の有無の指定毎に用意されている構成とすることもできる。
【0013】
また、本発明の写真プリント注文システムは、上記記載の写真プリント注文用掲示物と、前記コード化情報記録媒体を貼付する領域が明示された写真プリント注文シートとを少なくとも備え、前記コード化情報記録媒体は、裏面に粘着材が配設されたシール状に形成されているものである。
【0014】
また、本発明の写真プリント注文用掲示物は、写真プリントを注文するために用いられる写真プリント注文用掲示物において、複数の見本写真が記録され又は貼付され、各々の見本写真に対応した位置に、画像データ又は写真フィルムのコマを特定するための写真特定情報を記述したコード化情報が記録され又はコード化情報記録媒体として貼付されているものである。
【0015】
また、本発明の写真プリント注文方法は、複数の見本写真が記録され又は貼付され、各々の見本写真に対応した位置に、前記各々の見本写真に対応した画像データ又は写真フィルムのコマを特定するための写真特定情報が記述されたコード化情報記録媒体を保持する保持手段が設けられた写真プリント注文用掲示物を用いた写真プリント注文方法であって、写真プリント注文拠点では、写真プリントの注文者により選択された前記見本写真に対応する前記コード化情報記録媒体を写真プリント注文袋に収納し、又は、前記コード化情報記録媒体を貼付する領域が明示された写真プリント注文シートに貼付して注文を行い、写真プリント作成拠点では、コード化情報読み取り手段を用いて前記コード化情報記録媒体のコード化情報を読み取って写真プリントを作成するものである。
【0016】
また、本発明の写真プリント注文方法は、複数の見本写真が記録され又は貼付された見本写真物と、各々の見本写真に対応した位置に、前記各々の見本写真に対応した画像データ又は写真フィルムのコマを特定するための写真特定情報が記述されたコード化情報記録媒体を保持する保持手段が設けられた保持物とを用いた写真プリント注文方法であって、写真プリント注文拠点では、写真プリントの注文者により選択された前記見本写真に対応する前記コード化情報記録媒体を写真プリント注文袋に収納し、又は、前記コード化情報記録媒体を貼付する領域が明示された写真プリント注文シートに貼付して注文を行い、写真プリント作成拠点では、コード化情報読み取り手段を用いて前記コード化情報記録媒体のコード化情報を読み取って写真プリントを作成するものである。
【0017】
更に、本発明の写真プリント注文方法は、複数の見本写真が記録され又は貼付され、各々の見本写真に対応した画像データ又は写真フィルムのコマを特定するための写真特定情報を記述したコード化情報が記録され又はコード化情報記録媒体として貼付された見本写真掲示物を用いた写真プリント注文方法であって、写真プリント注文拠点では、写真プリントの注文者により選択された前記見本写真に対応する前記コード化情報記録媒体をコード化情報読み取り手段を用いて読み取って注文情報を作成し、写真プリント作成拠点では、前記注文情報に基づいて写真プリントを作成するものである。
【0018】
本発明においては、前記コード化情報記録媒体は、バーコードであることが好ましい。
【0019】
このように、本発明は、写真プリント注文用掲示物に、見本写真を貼付すると共に、見本写真に対応した画像データ又は写真フィルムのコマを特定するための写真特定情報をコード化情報として記録したコード化情報記録媒体を保持手段により取り外し可能に保持し、写真プリント注文袋に挿入又は写真プリント注文シートに貼付するという簡単な方法を用いることにより、注文者は写真特定情報を手書き入力したり、複雑な構成のマークシートに記入する必要がなくなり注文作業が容易となり注文ミスの発生を防止することができると共に、ラボにとってもプリント特定情報を目視で読み取り手入力で集計する必要がなくなり、注文集計作業の負担を軽減し読み取りミスや集計ミスを防止することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明に係る写真プリント注文システムの第1の形態は、行事を主催する学校等の注文者と、行事に同行し写真を撮影する写真撮影業者と、注文に基づいて写真プリントを作成するラボとを少なくとも備え、ラボでは、写真撮影業者が撮影した写真のフィルムを現像して見本写真を作成し、パネル又は冊子に貼付すると共に、各々の見本写真に対応する位置に、見本写真を特定する写真特定情報をコード化して記録したコード化情報記録媒体を取り外し可能にホルダーに保持し、該コード化情報記録媒体を収納する写真プリント注文袋又は該コード化情報記録媒体を貼付する領域を明示した写真プリント注文シートを注文者に提供し、注文者は見本写真パネル等を閲覧して写真を選択し、選択した写真に対応するコード化情報記録媒体を順次写真プリント注文袋に収納又は写真プリント注文シートに貼り付けることにより写真プリントの注文を行うものである。
【0021】
また、本発明に係る写真プリント注文システムの第2の形態は、見本写真をパネル又は冊子に貼付すると共に、各々の見本写真に対応する位置に、見本写真を特定する写真特定情報をコード化して記録したコード化情報を読み取り可能に記録又は媒体として貼付し、注文者は見本写真パネル等を閲覧して写真を選択し、予め設けた注文受付端末のコード化情報読み取り手段を用いて選択した写真に対応するコード化情報記録媒体を順次読み取ることにより写真プリントの注文を行うものである。
【0022】
このようなコード化情報記録媒体を用いることにより、注文作業を簡便にして注文ミスを防止すると共に、注文内容を自動的に読み取り可能とすることにより、読み取り作業や集計作業の負担を軽減しミスの発生を防止することができる。
【0023】
【実施例】
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0024】
[実施例1]
まず、本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文用掲示物及び写真プリント注文システム並びに写真プリント注文方法について、図1乃至図15を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文システムの構成を模式的に示す図であり、図2乃至図5は、見本写真掲示物の構成例を示す図である。また、図6は、写真プリントの注文形態を示す図であり、図7乃至図14は、そのバリエーションを示す図である。又、図15は、写真プリント注文手順を示すフローチャート図である。
【0025】
図1に示すように、本実施例の写真プリント注文システム1は、学校の行事に同行して写真を撮影する写真撮影業者3と、撮影した写真のフィルムを回収し、見本写真をプリントして見本写真パネルや見本写真アルバム等の写真プリント注文用掲示物を作成し、また、写真プリント注文袋や写真プリント注文シートを回収して注文を集計し写真プリントの数焼きを行うラボ4と、提供された見本写真パネルや見本写真アルバムを閲覧し、注文を希望する見本写真に対応する画像データ又は写真フィルムのコマを特定する情報(以下、写真特定情報と呼ぶ。)が記録され、ホルダーに保持されたコード化情報記録媒体を取り外して注文を行う注文者2とにより構成される。また、ラボ4には、コード化情報記録媒体の情報を自動的に読み取るコード化情報読み取り手段4aと、フィルムを現像する現像手段4bと、フィルムからプリントを作成するプリント作成手段4cとを備えている。
【0026】
なお、以下の説明では、写真特定情報や写真プリント注文に付随する情報を記録するコード化情報記録媒体としてバーコードを例にして説明するが、コード化情報記録媒体は写真特定情報をコード化された情報として記録可能なものであればよく、RFID(Radio Frequency Identification)タグのようにICに写真特定情報を記録し電磁的手段を用いて情報の読み出しを行うものであってもよい。また、写真撮影を行う写真撮影業者3と写真プリントの作成を行うラボ4とを別々に構成しているが、写真撮影業者3にコード化情報読み取り手段4aやフィルムの現像手段4b、写真プリントの作成手段4cを有している場合にはこれらを別々に構成する必要はない。
【0027】
また、図2(a)に示すように、ラボ4で作成されて学校等で展示される見本写真パネル5aは、例えば、写真撮影業者3が撮影したフィルムから作成した見本写真6が一覧形式で表示され、各々の見本写真6にはその写真を特定する写真特定情報に対応付けられた数字や文字、記号等(以下、見本写真識別番号7と称する。)が表示されると共に、複数のコード化情報記録媒体9を取り外し可能に保持するホルダー10aが設けられている。
【0028】
なお、見本写真6の掲示方式は上記構成に限定されず、例えば、図3に示すように、見本写真6と見本写真識別番号7とが対応付けられて表示される見本写真パネル5aと、見本写真識別番号7と該見本写真識別番号7で特定される見本写真6に対応するコード化情報記録媒体9を保持するホルダー10aとを備えたコード化情報記録媒体保持シート5bとが別体として設けられる構成とすることもできる。ここで、注文者2は見本写真パネル5aの見本写真6を見てコード化情報記録媒体保持シート5bのホルダー10aから対応するコード化情報記録媒体9を取り外して注文を行うため、見本写真パネル5aとコード化情報記録媒体保持シート5bとは近接する位置に配置されることが好ましいが、各々のパネルには相対応する見本写真識別番号7が表示されているため、離れた位置に配置されても構わない。また、各々のパネルにおける見本写真6又はホルダー10aの配置は特に限定されないが、同じ配列で配置すれば見本写真6に対応するコード化情報記録媒体9が選択しやすくなり好ましい。
【0029】
また、図2及び図3では、コード化情報記録媒体9を取り外し可能に保持する方法としてコード化情報記録媒体9をホルダー10aに格納する構成としているが、複数のコード化情報記録媒体9を確実に保持し、容易に取り外しできる構造であればよく、例えば、図4(a)に示すように、フック10bをコード化情報記録媒体9に設けた穴に通して保持する構成としてもよく、また、図4(b)に示すように、コード化情報記録媒体9をロール状に形成し、フック10bで引き出し可能に保持する構成としてもよい。また、裏面に弱い粘着性を有するシール状のコード化情報記録媒体9aとし、図4(c)に示すように、見本写真6近傍に貼り付けておき、注文者2が引き剥がす構成とすることもできる。
【0030】
更に、図2乃至図4では、見本写真6を掲示する写真プリント注文用掲示物をパネル状とし、注文者2が見やすい場所に掲示する構成としたが、図5に示すように、見本写真6を回覧可能な程度の大きさの台紙に貼り付けて、この台紙を複数枚重ねたアルバム状の見本写真アルバム5cとすることもできる。この場合、見本写真パネル5aは壁等に固定されその向きが大きく変わることがないが、見本写真アルバム5cは様々な向きで回覧され、又、台紙を重なるために突起を設けることができない。従って、見本写真アルバム5cの形態では、シール状コード化情報記録媒体9aを台紙に貼り付ける構成が好ましいと言える。なお、各々の台紙に貼付する見本写真6の数、配列、台紙の枚数等は任意に設定できるのは言うまでもない。
【0031】
そして、注文者2は見本写真パネル5a又は見本写真アルバム5cを閲覧し、各々の見本写真6に対応する位置に保持されたコード化情報記録媒体9を取り外して写真プリントの注文を行うが、注文の形態として大別して2つの形態が考えられる。その一つの形態は、図6(a)に示すように、例えば、学年、クラス、氏名等の注文者に関する情報を記入する注文者情報記入欄11aや、必要に応じて、学校に対して予め与えられた学校コードや各々の生徒に対して予め与えられた生徒コード等のコード化情報が記録された注文者情報記録欄11bが設けられ、その内部にコード化情報記録媒体9を収納可能な写真プリント注文袋11を各々の注文者2に配布し、この写真プリント注文袋11に注文者2が選択した見本写真6に対応するコード化情報記録媒体9を収納して注文する方法である。
【0032】
もう一つの形態は、図6(b)に示すように、例えば、B5判サイズ等の台紙に、コード化情報読み取り手段4aによる自動読み取りが可能なようにコード化情報記録媒体9を貼付する位置を明示したコード化情報記録媒体貼付領域8aと、学年、クラス、氏名等の注文者に関する情報を記入する注文者情報記入欄8bと、必要に応じて、学校に対して予め与えられた学校コードや各々の生徒に対して予め与えられた生徒コード等のコード化情報が記録された注文者情報記録欄8cとが設けられた写真プリント注文シート8を各々の注文者2に配布し、写真プリント注文シート8に注文者2が選択した見本写真6に対応するコード化情報記録媒体9を貼付して注文する方法である。上記いずれの方法を用いるかは見本写真6の枚数、注文者2の数などを勘案して適宜選択することができるが、ラボ4のコード化情報読み取り手段4aによる読み取りの容易さを考慮すると写真プリント注文シート8を用いる形態の方がより好ましいといえる。
【0033】
そして、このコード化情報記録媒体9を写真プリント注文袋11に収納又は写真プリント注文シート8に順番に貼付することによりプリントの注文を行うことができるが、例えば、同じ写真を複数枚注文する場合には、その見本写真6に対応するコード化情報記録媒体9を必要枚数分だけ取り外し、写真プリント注文袋11に収納したり写真プリント注文シート8に貼り付ければよい(図6では、0001の写真を1枚、0002の写真を2枚注文する場合を示している)。
【0034】
図6に示す構成は本発明の写真プリント注文システム1の基本構成であるが、写真プリント注文用掲示物や写真プリント注文シート8に工夫を凝らすことにより様々な形態で写真プリントの注文を行うことができる。例えば、写真プリント注文シート8に関しては、図7に示すように写真プリント注文シート8を注文枚数(例えば、1枚用、2枚用等)毎に分割したり、枚数毎に写真プリント注文シート8を設け、希望する枚数の領域にコード化情報記録媒体9を貼り付け、コード化情報読み取り手段4aで領域を認識することにより枚数を指定することもできる(図7では、0001の写真と0002の写真を各1枚、0003の写真を2枚注文する場合を示している)。
【0035】
また、注文する枚数の他に注文する写真のサイズを特定する場合には、例えば、図8に示すように写真プリント注文シート8をサイズ(例えば、L判、2L判等)毎に分割したり、サイズ毎に写真プリント注文シート8を設け、希望するサイズの領域にコード化情報記録媒体9を貼り付け、コード化情報読み取り手段4aで領域を認識することによりサイズを指定することもできる(図8では、0001の写真と0002の写真をL判で、0003の写真を2L判で注文する場合を示している)。
【0036】
同様に写真の注文に関する他の条件(例えば、写真に予め定められた記念文字やワンポイントイラスト等を入れるか否か等、以下、文字入れ有り/無しと呼ぶ)を設定する場合には、その条件を選択できるように写真プリント注文シート8を複数の領域に分割したり、複数の写真プリント注文シート8を設ける構成とすればよい。例えば、図9に示すように、サイズをL判又は2L判、文字入れの有り/無しを選択できるように写真プリント注文シート8を4つの領域に分割して、希望する条件の領域にコード化情報記録媒体9を貼り付けることもできる(図9では、0001の写真と0002の写真をL判、文字入れ無しで、0003の写真をL判、文字入れ有りで、0004の写真を2L判、文字入れ無しで、0005の写真を2L判、文字入れ有りで注文する場合を示している)。
【0037】
また、図10(b)に示すように、1つの注文に対して複数のコード化情報記録媒体9を貼付できるように写真プリント注文シート8を区分し、一方、図10(a)に示すように、写真番号を記録したコード化情報記録媒体9以外に、プリントサイズを指定するコード化情報記録媒体9や文字入れの有り無しを指定するコード化情報記録媒体9を保持するホルダー10aを設けておき、写真プリント注文シート8の各々の領域に写真番号を特定するコード化情報記録媒体9とプリントサイズを指定するコード化情報記録媒体9と文字入れの有り無しを指定するコード化情報記録媒体9等を貼付する構成とすることもできる(図10では、0001の写真に関しては2L判で、0002の写真に関しては2L判、文字入れ有りで注文する場合を示している)。
【0038】
上記方法は、コード化情報記録媒体9に1種類の情報のみを記録しておき、コード化情報記録媒体9を貼付する写真プリント注文シート8を複数の領域に分割したり、複数のコード化情報記録媒体9を貼り付けることによってプリント枚数やプリントサイズ、文字入れの有り/無し等の条件を設定する方法であるが、コード化情報記録媒体9に複数の情報を記録することもできる。例えば、図11に示すように、各々の見本写真6に対してL判注文用と2L判注文用の2種類のコード化情報記録媒体9を設け、各々のコード化情報記録媒体9には写真番号とプリントサイズの2種類の情報を記録しておき、例えば、写真番号0001の写真を2L判で注文する場合は、2L判注文用と記載されたホルダー10aからコード化情報記録媒体9を取り外し、写真プリント注文袋11に格納又は写真プリント注文シート8に貼り付けることもできる。同様に、図12に示すように、写真番号とプリントサイズと文字入れ有り/無しの3種類の情報を記録した4種類(L判/文字入れ無し、L判/文字入れ有り、2L判/文字入れ無し、2L判/文字入れ有り)のコード化情報記録媒体9を各々のホルダー10aに保持し、所望の注文に対応するコード化情報記録媒体9を写真プリント注文袋11に格納又は写真プリント注文シート8に貼付する構成とすることもできる。
【0039】
また、コード化情報記録媒体9には1つの情報のみを記録し、バーコード以外の方法で他の条件を設定することもできる。例えば、図13に示すように、写真プリント注文シート8の各々のコード化情報記録媒体貼付領域8a近傍に、貼付したコード化情報記録媒体9で特定される写真に対する他の条件を設定する注文条件記入欄8dを設けマークシート等で他の条件を設定する構成とすることもできる(図13では、0001の写真はL判、文字入れ無しで、0002の写真は2L判、文字入れ無しで、0003の写真は2L判、文字入れ有りで注文する場合を示している)。
【0040】
更に、コード化情報記録媒体9が貼付された写真プリント注文シート8はラボ4のコード化情報読み取り手段4bで自動的に読み取られるため、例えば、コード化情報記録媒体9が汚れていたり、貼付位置がずれている等により読み取り漏れが生じる場合も考えられる。そこで、例えば、図14に示すように、写真プリント注文シート8に、注文した写真の枚数を記入する注文枚数記入欄8eを設けておき、コード化情報読み取り手段4bで読み取ったコード化情報記録媒体9の枚数と注文枚数記入欄8eに記入された値とが一致しない場合はオペレータが注文内容を確認するようにしてもよい。また、コード化情報読み取り手段4bでコード化情報記録媒体9の向きが限定される場合には、コード化情報記録媒体9を上下左右で非対称となるように形成し(例えば、台形としたり突起を設ける等)、その形状に対応して写真プリント注文シート8のコード化情報記録媒体貼付領域8aを表示しておくことによって読み取りミスを防止することができる。
【0041】
次に、このような構成の写真プリント注文システム1を用いて、写真撮影業者3に写真撮影を依頼してから注文者2が所望のプリントを入手するまでの手順について、図15のフローチャート図を参照して説明する。なお、以下の説明では、裏面に粘着性を有するコード化情報記録媒体9を写真プリント注文シート8に貼り付けて写真プリントの注文を行う場合について説明するが、コード化情報記録媒体9を写真プリント注文袋11に収納して注文する場合も同様に適用することができる。
【0042】
まず、ステップS101で、注文者2(例えば、学校)は修学旅行、運動会、入学式、卒業式等の行事を計画し、その計画を写真撮影業者3に通知する。そして、ステップS102で、写真撮影業者3は行事に同行して生徒が万遍なく写るようにスナップ写真や集合写真を撮影する。なお、本実施例の写真プリント注文方法で利用する写真は写真撮影業者3が撮影したもののみとしてもよいが、学校関係者(例えば、生徒や同行する先生等)が撮影した写真も利用してもよい。
【0043】
次に、ステップS103で、ラボ4は写真撮影業者3から撮影した写真のフィルムを回収し、回収したフィルムを現像手段4bを用いて現像し、プリント作成手段4cを用いて撮影順に見本写真6をプリントする。この見本写真6の裏面には、各々の見本写真6を特定するための写真特定情報に対応付けられた数字、文字、記号等7(例えば、写真番号)が印字され、更に、写真プリントを数焼きする際に見本写真6と同じプリントが得られるように、色調、濃度等のプリントデータが印字されることが好ましい。
【0044】
なお、ここでは、フィルムカメラを用いて写真を撮影し、ラボ4にてフィルムを現像する構成としているが、写真撮影業者3がデジタルカメラを用いて写真を撮影し、写真の画像データを記録媒体に記録して、又は通信ネットワークを介してラボ4に送り、ラボ4では受信した画像データに基づいてプリント作成手段4cで写真プリントを作成する構成としてもよく、また、フィルムカメラとデジタルカメラを併用する構成としてもよい。
【0045】
次に、ステップS104で、ラボ4は見本写真6を展示用シートに配列し、各々の見本写真6近傍に、見本写真6の裏面に記載された写真特定情報に対応付けられた数字、文字、記号等の見本写真識別番号7を記載し、更に見本写真6に対応するコード化情報記録媒体9をホルダー10aに複数保持して、図2に示すような見本写真パネル5aを作成する。この見本写真パネル5aには、必要に応じて、学校名や行事名、撮影場所等の写真に関連する情報を記載してもよい。また、図3に示すように見本写真パネル5aとコード化情報記録媒体保持シート5bとを別々に設けたり、見本写真パネル5aに代えて、又は見本写真パネル5aと共に、見本写真6を冊子状に整理した見本写真アルバム5cを作成してもよい。
【0046】
次に、ステップS105で、ラボ4は必要に応じて写真プリント注文シート8の作成を行う。この写真プリント注文シート8は、通常、図6乃至10、13、14に示すような構成で一旦制作しておけばその後の注文でも利用することは可能であるが、例えば、写真プリント注文シート8の注文者情報記録欄8cに学校固有の情報や各々の生徒固有の情報が記録されている場合や、注文条件として予め定められた条件(例えば、写真番号、プリントサイズ、文字入れの有り/無し等)以外の条件(例えば、特別の画像処理を施したり、挿入する文字やイラストの種類を選択したり、写真の画像データをCD−R等の記録媒体に記録する等の条件)を付加する場合には、新たに写真プリント注文シート8を作成する。
【0047】
次に、ステップS106で、ラボ4又は写真撮影業者3は作成した見本写真パネル5aと写真プリント注文シート8とを学校に提供し、学校は見本写真パネル5aを生徒が閲覧しやすい場所に掲示し、また、各々の生徒に写真プリント注文シート8と写真プリント注文袋11を配布する。
【0048】
そして、ステップS107で、各々の生徒は見本写真パネル5aに掲示された見本写真6を閲覧し、所望の見本写真6を選択してその見本写真6に対応するコード化情報記録媒体9を取り外し、写真プリント注文シート8に順次貼り付け、写真プリント注文シート8と料金先払いの場合は代金とを写真プリント注文袋11に入れて写真プリントの注文を行う。
【0049】
ここで、従来の写真プリント注文方法では、注文内容を手書きで入力するか、又は複雑に構成されたマークシートに記入することにより注文を行っていたため、注文に時間がかかり、注文ミスが生じる場合があったが、本実施例の構成の場合、見本写真6に対応するコード化情報記録媒体9を貼り付けるのみで注文が可能なため、注文作業を簡便にしてミスの発生を防止することができる。
【0050】
次に、ステップS108で、写真撮影業者3又はラボ4はコード化情報記録媒体9が貼付された写真プリント注文シート8や見本写真パネル5a、代金先払いの場合は写真代金を回収し、ステップS109で、ラボ4はコード化情報読み取り手段4a(バーコードを用いる場合がバーコードリーダ、RFIDタグを用いる場合はRFIDリーダ等)を用いて写真プリント注文シート8に貼付されたコード化情報記録媒体9の情報を読み取り、注文の集計を行う。
【0051】
ここで、従来の写真プリント注文方法では、注文者2が手書きで注文内容を書き込んだ写真プリント注文票13を、ラボ4の店員が目視で読み取ってプリントする枚数を集計していたため、写真番号や注文枚数の読み取り、集計に時間や手間がかかり、また、読み取りミスや集計ミスが生じる場合があったが、本実施例の構成の場合、写真番号や枚数等の情報はコード化情報記録媒体9に記録されており、コード化情報読み取り手段4aで自動的に読み取られるため、注文の集計に要する時間を大幅に短縮することができ、また、読み取り時や集計時のミスの発生を防止することができる。
【0052】
次に、ステップS110で、ラボ4は集計した注文に基づいて、プリント作成手段4cを用いて所定の枚数の写真プリントを所定のプリントサイズで作成する。その際、見本写真6の裏面に記載されたプリントデータを用いることにより、見本写真6と同様の色調、濃度の写真プリントを作成することができる。また、文字入れ等の特別な要求がある場合には、注文の指示に従って記念文字やワンポイントイラスト等を挿入する。
【0053】
その後、ステップS111で、ラボ4に予め設置された専用の仕分け手段を用いて、又は手作業で各々の注文に対応する写真プリントを袋詰めし、写真撮影業者3を介して、又は直接注文者2に納品する。この仕分けに際して、写真プリント注文シート8の注文者情報記録欄8cに生徒コード等の注文者2を特定可能な情報を記録しておけば、コード化情報読み取り手段4aで注文内容を読み取る際に、注文内容と注文者2とを対応付けて記憶することができ、仕分け手段で自動的に仕分けを行うことができる。そして、学校は各々の生徒に配布し、料金後払いの場合は料金を徴収して写真撮影業者3に支払い、一連の写真プリント注文を終了する。
【0054】
このように、本実施例の写真プリント注文方法を用いることにより、注文者2にとっては、注文内容を手書きで書き込んだり、複雑な構成のマークシートに記入する作業を省略することができ、注文ミスを未然に防止することができる。また、ラボ4にとっては、注文内容の読み取り、集計を専用のコード化情報読み取り手段4aを用いて行うため、写真プリントの注文処理を迅速に行うことができると共に、読み取りミスや集計ミスを防止することができる。
【0055】
[実施例2]
次に、本発明の第2の実施例に係る写真プリント注文用掲示物及び写真プリント注文システム並びに写真プリント注文方法について、図16乃至図19を参照して説明する。図16は、本発明の第2の実施例に係る写真プリント注文システムの構成を模式的に示す図であり、図17及び図18は、見本写真掲示物の構成例を示す図である。また、図19は、写真プリント注文手順を示すフローチャート図である。
【0056】
前記した第1の実施例では、見本写真パネル5aや見本写真アルバム5cに保持したコード化情報記録媒体9を注文者2が取り外し、写真プリント注文袋11に収納したり写真プリント注文シート8に貼り付けて注文を行ったが、見本写真パネル5aや見本写真アルバム5cに直接、コード化情報を記録又はコード化情報記録媒体9を貼り付けてその場でコード化情報読み取り手段を用いて読み取って注文情報を作成することもできる。そこで、本実施例では、図1に示すように、学校等に注文受付端末12及びコード化情報読み取り手段12a(バーコードリーダやRFIDリーダ/ライタ等)を設置し、学校関係者や写真撮影業者3、ラボ4の関係者等のオペレータが注文受付端末12及びコード化情報読み取り手段12aを操作して注文者2が選択した見本写真6に対応する注文情報をその場で作成するようにしている。また、ラボ4にはコード化情報記録媒体9を読み取る代わりに、記録媒体に記録された注文情報や通信ネットワークを介して送信される注文情報を読み取るための注文情報読み取り手段4dを備えている。
【0057】
本実施例の構成の場合、ラボ4で作成されて学校等で展示される見本写真パネル5aは、例えば、図17に示すように、写真撮影業者3が撮影したフィルムから作成した見本写真6が一覧形式で表示され、各々の見本写真6にはその写真を特定する写真特定情報に対応付けられた見本写真識別番号7が表示されると共に、コード化情報がパネル上に記録され、又はコード化情報記録媒体9が貼り付けられている。
【0058】
なお、見本写真6の掲示方式は上記構成に限定されず、第1の実施例と同様に、見本写真6と見本写真識別番号7とが対応付けられて表示される見本写真パネル5aと、見本写真識別番号7とコード化情報記録媒体9とを備えたコード化情報記録媒体保持シート5bとを別体として設けたり、見本写真6を回覧可能な程度の大きさの台紙に貼り付けて、この台紙を複数枚重ねたアルバム状の見本写真アルバム5cとすることもできる。また、図18に示すように、写真番号を記録したコード化情報記録媒体9以外に、プリントサイズを指定するコード化情報記録媒体9や文字入れの有り無しを指定するコード化情報記録媒体9を貼り付ける構成としたり、コード化情報記録媒体9に複数の情報を記録する構成とすることもできる。
【0059】
このような構成の写真プリント注文システム1を用いて、写真撮影業者3に写真撮影を依頼してから注文者2が所望のプリントを入手するまでの手順について、図19のフローチャート図を参照して説明する。
【0060】
第1の実施例と同様に、ステップS201で、注文者2(例えば、学校)は修学旅行、運動会、入学式、卒業式等の行事を計画し、その計画を写真撮影業者3に通知する。そして、ステップS202で、写真撮影業者3は行事に同行して生徒が万遍なく写るようにスナップ写真や集合写真を撮影する。次に、ステップS203で、ラボ4は写真撮影業者3から撮影した写真のフィルムを回収し、回収したフィルムを現像手段4bを用いて現像し、プリント作成手段4cを用いて撮影順に見本写真6をプリントする。
【0061】
次に、ステップS204で、ラボ4は見本写真6を展示用シートに配列し、各々の見本写真6近傍に、見本写真6の裏面に記載された写真特定情報に対応付けられた見本写真識別番号7を記載し、更に見本写真6に対応するコード化情報を記録又はコード化情報記録媒体9を貼り付けて、図17及び図18に示すような見本写真パネル5aを作成する。この見本写真パネル5aには、必要に応じて、学校名や行事名、撮影場所等の写真に関連する情報を記載してもよい。また、見本写真パネル5aとコード化情報記録媒体保持シート5bとを別々に設けたり、見本写真パネル5aに代えて、又は見本写真パネル5aと共に、見本写真6を冊子状に整理した見本写真アルバム5cを作成してもよい。
【0062】
次に、ステップS205で、ラボ4又は写真撮影業者3は作成した見本写真パネル5aを学校に提供し、学校は見本写真パネル5aを生徒が閲覧しやすい場所に掲示すると共に、注文受付端末12及びコード化情報読み取り手段12aを学校に持ち込む。
【0063】
次に、ステップS206で、各々の生徒は見本写真パネル5aに掲示された見本写真6を閲覧し、注文受付端末12のオペレータ(学校関係者や写真撮影業者3、ラボ4の関係者等)に注文する写真を知らせる。すると、オペレータはコード化情報読み取り手段12aを用いて見本写真6に対応するコード化情報記録媒体9を読み取り、注文情報を作成する。
【0064】
次に、ステップS207で、写真撮影業者3又はラボ4は、見本写真パネル5a、代金先払いの場合は写真代金を回収すると共に注文情報が記録された記録媒体を回収(又は通信ネットワークを介して注文情報を送信)し、ステップS208で、ラボ4は注文情報読み取り手段4dを用いて記録媒体に記録された注文情報や通信ネットワークを介して送信される注文情報を読み取り、注文の集計を行う。
【0065】
次に、ステップS209で、ラボ4は集計した注文に基づいて、プリント作成手段4cを用いて所定の枚数の写真プリントを所定のプリントサイズで作成する。その後、ステップS210で、ラボ4に予め設置された専用の仕分け手段を用いて、又は手作業で各々の注文に対応する写真プリントを袋詰めし、写真撮影業者3を介して、又は直接注文者2に納品する。そして、学校は各々の生徒に配布し、料金後払いの場合は料金を徴収して写真撮影業者3に支払い、一連の写真プリント注文を終了する。
【0066】
このように、本実施例の写真プリント注文方法を用いることにより、注文者2にとっては、注文内容を手書きで書き込んだり、複雑な構成のマークシートに記入する作業を省略することができ、注文ミスを未然に防止することができる。また、ラボ4にとっては、注文受付端末12で作成された注文情報に従って写真プリントの作成を行えばよいため、写真プリントの注文処理を迅速に行うことができると共に、読み取りミスや集計ミスを防止することができる。
【0067】
なお、上記実施例では、本発明の写真プリント注文用掲示物及び写真プリント注文システム並びに写真プリント注文方法を学校の行事で撮影される写真の注文に適用したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、写真撮影業者が撮影した写真を複数のユーザが利用する任意の形態に適用することができ、例えば、観光旅行の写真を参加者が注文する場合や、結婚式の写真を参列者が注文する場合などにも同様に適用することができる。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の写真プリント注文用掲示物及び写真プリント注文システム並びに写真プリント注文方法によれば、学校写真のように写真撮影を業者が行って写真プリントをまとめて注文する形態において、注文者にとっては注文を簡便かつ確実に行うことができ、ラボ等のプリント生産店にとっては注文集計作業を迅速かつ確実に行うことができる。
【0069】
その理由は、写真プリントの注文を手書きで行うのではなく、見本写真に対応して設けられたホルダーに保持されたバーコード等のコード化情報記録媒体を取り外し、写真プリント注文袋に収納又は写真プリント注文シートに貼付するという簡単な方法を用いて注文を行っているからである。また、ラボは、コード化情報読み取り手段を用いて、写真プリント注文袋に収納された又は写真プリント注文シートに貼付されたコード化情報記録媒体の情報を自動的に読み取ることができるため、注文内容を目視で読み取り、手作業で集計する必要がなくなるからである。
【0070】
また、学校等に注文受付端末を設置し、見本写真に対応するコード化情報記録媒体をその場で読み取って注文情報を作成することにより写真プリントの注文が可能となるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文用掲示物の構成を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文用掲示物の他の構成を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文用掲示物におけるコード化情報記録媒体の保持構造を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文用掲示物の他の構成を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施例に係る写真プリントの注文形態を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文シートの構成を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文シートの他の構成を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文シートの他の構成を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文用掲示物及び写真プリント注文シートの他の構成を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文用掲示物の他の構成を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施例に係る見本写真掲示物の他の構成を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文シートの他の構成を示す図である。
【図14】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文シートの他の構成を示す図である。
【図15】本発明の第1の実施例に係る写真プリント注文手順を示すフローチャート図である。
【図16】本発明の第2の実施例に係る写真プリント注文システムの構成を示す図である。
【図17】本発明の第2の実施例に係る写真プリント注文用掲示物の構成を示す図である。
【図18】本発明の第2の実施例に係る写真プリント注文用掲示物の他の構成を示す図である。
【図19】本発明の第2の実施例に係る写真プリント注文手順を示すフローチャート図である。
【図20】従来の写真プリント注文票の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 写真プリント注文システム
2 注文者(学校、生徒)
3 写真撮影業者
4 ラボ
4a コード化情報読み取り手段
4b 現像手段
4c プリント作成手段
4d 注文情報読み取り手段
5a 見本写真パネル
5b コード化情報記録媒体保持シート
5c 見本写真アルバム
6 見本写真
7 見本写真識別番号
8 写真プリント注文シート
8a コード化情報記録媒体貼付領域
8b 注文者情報記入欄
8c 注文者情報記録欄
8d 注文条件記入欄
8e 注文枚数記入欄
9 コード化情報記録媒体
10a ホルダー
10b フック
11 写真プリント注文袋
11a 注文者情報記入欄
11b 注文者情報記録欄
12 注文受付端末
12a コード化情報読み取り手段
13 写真プリント注文票
Claims (22)
- 写真プリントを注文するために用いられる写真プリント注文用掲示物において、
複数の見本写真が記録され又は貼付され、
各々の見本写真に対応した位置にコード化情報記録媒体を保持する保持手段が設けられ、
前記コード化情報記録媒体には、前記各々の見本写真に対応した画像データ又は写真フィルムのコマを特定するための写真特定情報が記述されていることを特徴とする写真プリント注文用掲示物。 - 写真プリントを注文するために用いられる複数の見本写真が記録され又は貼付された見本写真物と、
各々の見本写真に対応した位置にコード化情報記録媒体を保持する保持手段が設けられた保持物とを有し、
前記コード化情報記録媒体には、前記各々の見本写真に対応した画像データ又は写真フィルムのコマを特定するための写真特定情報が記述されていることを特徴とする写真プリント注文用掲示物。 - 前記各々の見本写真に対応した位置に、数字、文字又は記号が記録され又は貼付され、該数字、文字又は記号は、前記写真特定情報に対応付けされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の写真プリント注文用掲示物。
- 前記コード化情報記録媒体に、前記各々の見本写真に対応した前記数字、文字又は記号が視認可能なように記録されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の写真プリント注文用掲示物。
- 前記コード化情報記録媒体に、前記写真特定情報で特定される画像データ又は写真フィルムのコマに基づいて作成されるプリントの枚数、サイズ又は文字挿入の有無を指定する情報が記録されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の写真プリント注文用掲示物。
- 前記コード化情報記録媒体に、前記プリントの枚数、サイズ又は文字挿入の有無を指定する情報が視認可能なように記録されていることを特徴とする請求項5記載の写真プリント注文用掲示物。
- 前記保持手段が、前記プリントの枚数、サイズ又は文字挿入の有無の指定毎に用意されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の写真プリント注文用掲示物。
- 前記プリントの枚数、サイズ又は文字挿入の有無を指定する情報が、コード化情報として記録され又は貼付されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一に記載の写真プリント注文用掲示物。
- 前記コード化情報記録媒体は、バーコードであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一に記載の写真プリント注文用掲示物。
- 請求項1乃至9のいずれか一に記載の写真プリント注文用掲示物と、前記コード化情報記録媒体を貼付する領域が明示された写真プリント注文シートとを少なくとも備え、前記コード化情報記録媒体は、裏面に粘着材が配設されたシール状に形成されていることを特徴とする写真プリント注文システム。
- 写真プリントを注文するために用いられる写真プリント注文用掲示物において、
複数の見本写真が記録され又は貼付され、
各々の見本写真に対応した位置に、画像データ又は写真フィルムのコマを特定するための写真特定情報を記述したコード化情報が記録され又はコード化情報記録媒体として貼付されていることを特徴とする写真プリント注文用掲示物。 - 前記各々の見本写真に対応した位置に、数字、文字又は記号が記録され又は貼付され、該数字、文字又は記号は、前記写真特定情報に対応付けされていることを特徴とする請求項11記載の写真プリント注文用掲示物。
- 前記コード化情報に対応した領域又は前記コード化情報記録媒体に、前記各々の見本写真に対応した前記数字、文字又は記号が視認可能なように記録されていることを特徴とする請求項11又は12に記載の写真プリント注文用掲示物。
- 前記コード化情報に、前記写真特定情報で特定される画像データ又は写真フィルムのコマに基づいて作成されるプリントの枚数、サイズ又は文字挿入の有無を指定する情報が記録されていることを特徴とする請求項11乃至13のいずれか一に記載の写真プリント注文用掲示物。
- 前記コード化情報に対応した領域又は前記コード化情報記録媒体に、前記プリントの枚数、サイズ又は文字挿入の有無を指定する情報が視認可能なように記録されていることを特徴とする請求項14記載の写真プリント注文用掲示物。
- 前記プリントの枚数、サイズ又は文字挿入の有無を指定する情報が、コード化情報として記録され又は前記コード化情報記録媒体として貼付されていることを特徴とする請求項11乃至15のいずれか一に記載の写真プリント注文用掲示物。
- 前記コード化情報記録媒体は、バーコードであることを特徴とする請求項11乃至16のいずれか一に記載の写真プリント注文用掲示物。
- 複数の見本写真が記録され又は貼付され、各々の見本写真に対応した位置に、前記各々の見本写真に対応した画像データ又は写真フィルムのコマを特定するための写真特定情報が記述されたコード化情報記録媒体を保持する保持手段が設けられた写真プリント注文用掲示物を用いた写真プリント注文方法であって、
写真プリント注文拠点では、写真プリントの注文者により選択された前記見本写真に対応する前記コード化情報記録媒体を写真プリント注文袋に収納し、又は、前記コード化情報記録媒体を貼付する領域が明示された写真プリント注文シートに貼付して注文を行い、写真プリント作成拠点では、コード化情報読み取り手段を用いて前記コード化情報記録媒体のコード化情報を読み取って写真プリントを作成することを特徴とする写真プリント注文方法。 - 複数の見本写真が記録され又は貼付された見本写真物と、各々の見本写真に対応した位置に、前記各々の見本写真に対応した画像データ又は写真フィルムのコマを特定するための写真特定情報が記述されたコード化情報記録媒体を保持する保持手段が設けられた保持物とを用いた写真プリント注文方法であって、
写真プリント注文拠点では、写真プリントの注文者により選択された前記見本写真に対応する前記コード化情報記録媒体を写真プリント注文袋に収納し、又は、前記コード化情報記録媒体を貼付する領域が明示された写真プリント注文シートに貼付して注文を行い、写真プリント作成拠点では、コード化情報読み取り手段を用いて前記コード化情報記録媒体のコード化情報を読み取って写真プリントを作成することを特徴とする写真プリント注文方法。 - 複数の見本写真が記録され又は貼付され、各々の見本写真に対応した画像データ又は写真フィルムのコマを特定するための写真特定情報を記述したコード化情報が記録され又はコード化情報記録媒体として貼付された見本写真掲示物を用いた写真プリント注文方法であって、
写真プリント注文拠点では、写真プリントの注文者により選択された前記見本写真に対応する前記コード化情報記録媒体をコード化情報読み取り手段を用いて読み取って注文情報を作成し、写真プリント作成拠点では、前記注文情報に基づいて写真プリントを作成することを特徴とする写真プリント注文方法。 - 前記コード化情報として、前記写真特定情報で特定される画像データ又は写真フィルムのコマに基づいて作成されるプリントの枚数、サイズ又は文字挿入の有無を指定する情報を記録し、前記コード化情報を読み取ることにより、前記指定を特定することを特徴とする請求項18乃至20のいずれか一に記載の写真プリント注文方法。
- 前記コード化情報記録媒体は、バーコードであることを特徴とする請求項18乃至21のいずれか一に記載の写真プリント注文方法。
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2003
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