JP2004333170A - 分析用ガス封入機器のガス封止方法及び分析用ガス封入機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガ分析用ガス封入機器のガス封入作業を常温下で、容易かつ短時間に確実に行え、耐久性にすぐれた、小型及び低価格化が可能なガス封入方法、及び、分析用ガス封入機器を得る。
【解決手段】ガス封入機器のアルミニウム合金製筐体7内をガス置換して後に、筐体7に形成した孔7aに気密接合された筒体8の孔8aに、内部に乾燥剤10を保持する四フツ化エチレン樹脂製パイプ12を挿入し、アルミニウム合金製柱状ピン13をパイプ12に圧入して、柱状ピン13の側面13bはパイプ12を押し広げ、パイプ12の外周面を孔8aの内周面(壁)に圧着(密着)させて封止し、柱状ピン13の圧入で形成される孔8aの凹部8bにアルミニウム合金製の蓋体14を挿入し、接着剤で筒体8に気密接着する。
【選択図】図1
【解決手段】ガス封入機器のアルミニウム合金製筐体7内をガス置換して後に、筐体7に形成した孔7aに気密接合された筒体8の孔8aに、内部に乾燥剤10を保持する四フツ化エチレン樹脂製パイプ12を挿入し、アルミニウム合金製柱状ピン13をパイプ12に圧入して、柱状ピン13の側面13bはパイプ12を押し広げ、パイプ12の外周面を孔8aの内周面(壁)に圧着(密着)させて封止し、柱状ピン13の圧入で形成される孔8aの凹部8bにアルミニウム合金製の蓋体14を挿入し、接着剤で筒体8に気密接着する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス分析計、特に、非分散型赤外線ガス分析計(NDIR)を構成するガス封入型の検出器、セル、光源、集光器、ガスフィルタなどのガス分析用ガス封入機器のガス封止方法、ガス分析用ガス封入機器、ならびに、該ガス分析用ガス封入機器を備えたガス分析計に関する。
【0002】
【従来の技術】
NDIRは、各種工業プロセスのガス濃度の監視や制御、公害監視のための排ガス濃度測定などに使用されるガス分析計で、ガス分子の赤外線吸収効果を利用してガス分子の赤外線吸収の強さにより被測定試料ガス中の特定ガス成分の濃度を連続して測定するものである。
【0003】
その構成は図6に示すように、アルゴンガス等の赤外線を吸収しない不活性ガスが封じ込められた赤外線を照射する光源1、試料ガスGmが導入される測定セル2、窒素ガス等の赤外線を吸収しないガスGrが封じ込められた比較セル3、測定するガス成分と同じガスGsが封じ込められた検出器4、検出器4において不要な赤外線を吸収するガスGfが封じ込められ、且つ、測定セル2及び比較セル3を透過した赤外線を効率良く検出器4へ導くための集光機能を兼ね備えるガスフィルタ5、光源1より照射された赤外線を一定周期で断続させるチョッパ6などから構成されている。
【0004】
NDIRを構成する光源1、比較セル3、検出器4、ガスフィルタ5などのガス分析用ガス封入機器には、それぞれ所定のガスが封入されて封止されるが、その封入ガスの封止方法としては、図7〜図9に示す三つの方法が知られ、採用されている。
【0005】
第1の封止手法(従来例1)は、図7に示すように、真空機器分野で一般に採用されているコンフラットシールを用いるものである。
すなわち、図7に示すように、検出器などのガス封入機器を構成する金属筐体17と金属蓋筐体18との封止(シール)すべき各々の面に、円錐形をしたエッジ加工17a、18aを施し、その間に筐体17、18に用いられている金属よりも軟らかい材質の金属パッキン19を挟み込み、両金属筐体17、18を複数本の締付けネジ20で強く締付けてエッジ部17a、18aを金属パッキン19に食い込ませるとにより、金属パッキング19が押しつぶされ半径方向外方に変形し、この変形した金属パッキング19が両筐体17、18の垂直内周面17b、18bに押し付けられて筐体のエッジ部17a、18aを押し返すこと、すなわち、内部応力を蓄えることでガス封止を行う方法である(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0006】
第二の封止手法(従来例2)は、光源やセル、検出器などのガス分析用ガス封入機器に形成された孔に連通する突設された金属管をかしめて封止し、その後に残余の金属管を切断するものである。
すなわち、図8に示すように、検出器等のガス封入機器を構成する筐体7に設けられた孔7aに、金属管21を半田ないし接着剤等の接合材料22で接合し、金属管21を専用の工具23にてかしめて封止し、残余の不要部を切断するようにした方法である。
【0007】
第三の封止手法(従来例3)は、検出器などのガス封入機器の孔に硬質ボールを圧入するものである。
すなわち、図9に示すように、金属筐体7の設けた孔7aに該筐体より硬く、且つ、孔7aの径より若干大きい外径の硬質ボール24を圧入することで封止する方法である(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
一方、検出器などのガス分析用ガス封入機器の内部を諸般のガスにて置換する際、ヘリウムリークディテクタ等による気密検査等を行うため、また、置換するガス成分の純度を保つためには、その内部を一旦真空として、十分な真空度に到達させてガス置換する必要がある。
特に、NDIRに用いられる前後室型検出器は、図10(a)に示すように、検出器筐体7の内部を窓材15で画成して室A(前室)、B(後室)とされて両室の連通路に、センサ16としてコンデンサマイクロホン方式の差圧検出センサや熱線抵抗方式の流量検出センサ等が設置された構成とされている。
【0009】
このような構成の前後室型検出器は、図6に示されているように、セル2、3の後方の位置に配置され、光源1より照射され測定セル2又は比較セル3、ガスフィルタ5を順次透過した赤外線が図10(a)に示す窓材15で画成された室A、Bを透過し、前室Aと後室Bとの赤外線吸収量の差が両室の圧力差を生み、その圧力差を電気信号に変換するセンサ16にて検出器に到達した赤外線の量として検出され、その検出信号を処理することで被測定ガス中の特定成ガスの濃度が求められる。
【0010】
また、一般に、検出器のセンサは前後室の間に設置されているが、センサがコンデンサマイクロホン方式差圧検出センサである場合には、分析計の性能に起因しセンサは前室と後室とを完全に気密に隔離しておらず、むしろ意図的に若干の隙間を設けてあり、また、センサが熱線抵抗方式流量検出センサである場合では、センサは前室と後室との差圧によって生じた封入ガスの流通量を検出するために、当然のことながら、両室はセンサによって気密にされない。
しかしながら、どちらの方式のセンサであっても前室と後室との圧力差が急激、且つ、大きく変化することによりセンサにストレスが加わり、センサを損傷させる恐れがあることから、製造工程中におけるガス置換作業においては細心の注意を要し、前室と後室との圧力差を常に可能な限り小さくしておく必要がある。
【0011】
したがって、ガス置換のための排気方法として、主として、次の二つが知られている。
その第1の排気手法(従来例4)は、図10(b)に示すように、検出器の筐体7に一方の室、例えば、前室Aに通じる1個のガス置換用の孔25を設け、この孔25と不図示のガス置換装置とを接続し、センサ16が損傷しない程度の速度で徐々に室A及び室BのガスGoを排出し、十分に真空度を上げた後、所定の検査を行い、同じく、センサ16が損傷しない程度の速度で、徐々に置換ガスGiを導入するものである。
第2の排気手法(従来例5)は、図10(c)に示すように、検出器筐体7に各室A、Bそれぞれに通じる2個のガス置換用の孔25を設け、両孔25と不図示のガス置換装置とを接続し、従来例4と同様にセンサ16が損傷しない程度の速度で、徐々に室A及び室BのガスGoを二室同時に排出し、真空度を上げた後、所定の検査を行い、同じく、センサ16が損傷しない程度の速度で、且つ、室Aと室Bの二室同時に置換用ガスGiを徐々に導入するものである。
【0012】
【特許文献1】
特開平5−306775号公報(第2頁左欄第40行〜同頁右欄第5行目、図3(b))
【特許文献2】
特開2000−28520号公報(第2頁左欄第24〜41行目、図6と第3頁左欄第45〜同頁右欄第8行目、図3(B))
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来例1〜5のガス分析用ガス封入機器のガス封止方法やガス排気方法、ならびに、従来例1〜5の方法でガス封止やガス封止されたガス分析用ガス封入機器では、次の問題がある。
【0014】
すなわち、従来例1では、筐体17、18のエッジ部17a、18a及び垂直内周面17b、18bの加工が難しい上に、蓋体を構成する金属筐体18、金属パッキング19、締付けネジ20等の多くの構成部品と、ネジ孔17cやネジ挿入孔18cの加工が必要であり、構造が複雑で、製造コストが高くつき、小型化ができないといった問題を有している。
また、締付けネジ20による締付け力が強大で、締付け時の力や内部応力が検出器の室を画成する窓材、ハーメチックシール、接着剤等の金属筐体17、金属蓋筐体18に取り付けているその他の構成部品にストレスを与え、その結果、ガス漏れの原因となっていた。
【0015】
また、従来例2では、金属管21をかしめる際に、筐体7と金属管21との接合部分にストレスが加わり、その接合材料22や接合面に亀裂が生じるなどの恐れがある。また、ストレスを最小限にするために、焼きなまし処理を施した純Cu、純Al、純Agなどの軟らかい材質の金属管を使用していたためにコスト高となるという問題がある。さらに、切断後の金属管21が筐体7の表面より突出するため、小型化の妨げとなっていた。
さらに、従来例3では、孔7aの寸法精度や面粗さ精度が高く、加工コストが高くなるという問題の他、圧入による力や圧入された硬質ボール24付近の内部応力により金属筐体7に歪が生じ、その結果、窓材やハーメチックシール、接着剤等の金属筐体7に取り付けているその他の構成品にストレスを加え、それがガス漏れの原因となり得るという問題もある。
【0016】
また、従来例4では、封止は1ヶ所でよいものの,筐体に設けた1個の孔で前後2室のガス置換を行うので、前後室のガスGoを排出し十分な真空度に到達する為に長時間を要し、更には、置換用ガスGiを導入する際にも同様に長時間を要することから、製造コストが高くなるといった問題がある。
さらに、従来例5では、各室に連通する孔を設けガス置換を行うので、従来例4より短時間で十分な真空度に到達させることができ、且つ、ガス置換が行えるが、ガス置換用の孔25を二ケ所必要とすることから、その封止部分も二ケ所必要となり、その結果、部品点数及び作業工数が増えることにより、製造コストが高くなり、また、封止部分が増す、すなわち、ガス漏れが発生する箇所が増えることから、歩留まりも悪いといった問題があった。
【0017】
本願発明は、以上のような課題を解決するために創案されたものであって、その目的とするところは、ガス分析計、例えば、NDIRの構成要素である検出器、セル、光源、集光器、ガスフィルタ等のガス分析用ガス封入機器のガス封止作業を常温下で、容易かつ短時間に確実に行え、また、ガス封入機器の構成部品にストレスを与えることがなく、小型化及び低価格化が可能で、且つ、検出器などの筐体内の少なくとも2つのガス封入室を一箇所の孔の封止でもって封止できる封止方法、ならびに、該封止方法でもって封止されたガス分析用ガス封入機器、ならびに、該ガス分析用ガス封入機器を有するガス分析計を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明のガス分析用ガス封入機器のガス封止方法では、ガス分析用ガス封入機器の筐体に形成された孔、または、その孔と気密に連通する筒体の孔に、前記筐体または筒体より硬度の低い(軟らかい)材質よりなるパイプを挿入すると共に、前記パイプにそれより硬度が高い(硬い)材質よりなる柱状体を圧入して、前記パイプを押し広げてそれの外周面を前記孔の内周面に圧着させることによってガスを封止することを特徴としている。
【0019】
また、前記筐体の内部に形成された少なくとも2個のガス封入室に連通する各連通路の他端が前記筐体に形成された孔の内周壁および/または底に開口しており、前記孔内に、前記筐体より硬度の低い(軟らかい)材質よりなるパイプを挿入すると共に、前記パイプにそれより硬度が高い(硬い)材質よりなる柱状体を圧入して、前記パイプを押し広げてそれの外周面を各連通路が開口する前記孔の内周壁面に圧着させることによって前記各室を密閉することを特徴としている。
【0020】
なお、孔内に挿入される前記パイプがフッ素系樹脂などの長期の封止に耐えられないものである場合には、柱状体の圧入により形成される孔の凹部に蓋部材を挿入・接着することが好ましく、また、上記のガス封止方法で封止された検出器などの分析用ガス封入機器で乾燥剤等の薬剤を必要とされるものにあっては、薬剤がパイプ内に収容されていることが好ましい。
さらに、上記のガス封止方法で封止された検出器などの分析用ガス封入機器であって、乾燥剤等の薬剤を必要とされるものにあっては、柱状体のパイプへの挿入先端部に薬剤収容部を形成し、その収容部に薬剤が収容するのが好ましい。
また、上記のガス封止方法で封止された検出器などの分析用ガス封入機器であって、薬剤を収容した柱状体が、内部に気密遮蔽体が設けられたパイプと一体とされ、柱状体の圧入により前記気密遮蔽体が破壊されて薬剤が筐体内の封入ガスと接するものであることが好ましい。
【0021】
このような構成によれば、孔にパイプを挿入し、柱状体を圧入する単純な作業によってガス封止を行うので、封止作業が常温下で非常に容易且つ短時間に、しかも、構造が簡単で、ガス分析用ガス封入機器の小型化、低コスト化が可能なガス分析用ガス封入機器のガス封止方法、ならびに、分析用ガス封入機器が得られる。
特に、重要なことは、柱状体をそれより柔らかな(高度の低い)材質よりなるパイプに圧入してパイプを押し広げ、それの外周面を孔の内周壁に圧着させて封止することである。
このように、柱状体をそれより柔らかなパイプに圧入するので圧入に要する力も小さくてすむので、筐体を含め分析用ガス封入機器の構成部品にストレスを与えることがない。また、孔の内周面とパイプの外周面との面圧着でもって封止するので、封止が確実に行えガス漏れがないことから、歩留まり向上、ならびに、長期間に亘り安定で耐久性に優れた分析用ガス封入機器が得られる。
【0022】
また、孔の内周面にパイプ外周面を圧着させて封止することから、筐体内に形成された複数個のガス封入室に連なる連通孔他端を、筐体内に設けた一つの孔の内周壁および/または底に開口させることにより、該孔より筐体内部に設けた複数のガス封入室のガス置換を行った後、該孔にパイプを挿入し、柱状体を圧入する作業のみで、各室を一斉に封止することが可能となり、従来のように各室毎に封止する必要がないので、歩留まり向上、ならびに、分析用ガス封入機器の長期安定性が図れ、また、封止作業や構造が簡単で、部品点数も減り、一層の低コスト化が可能となる。
さらに、孔に挿入されたパイプに、乾燥剤等の薬剤を収容できることから、柱状体の圧入による封止直前に筐体内部へ薬剤を挿入することができるために、薬剤の劣化を最小限にすることができる。
【0023】
また、柱状体の挿入側端に凹部を形成し、この凹部に薬剤を収容することで、パイプ内への薬剤の収容と相俟ってより多量の薬剤を筐体内部に収容することが可能となり、特に、比較セルのように封入すべきガスの量が非常に多い分析用ガス封入機器に有効で、筐体を大きくすることなく、筐体の限られた容積の中により多くの薬剤を存在させて、該機器の長期安定性、耐久性を図ることができる。
また、孔に挿入された柱状体のパイプ内への圧入で形成された孔の凹部に蓋部材を挿入接着することで、封止のより確実化が図れる。
この場合、孔に挿入されたパイプとして、長期気密性に乏しい樹脂製のものを使用して柱状ピン圧入力を低減することが可能となる。
また更には、筐体に形成した孔にパイプを挿入し、柱状体を圧入して封止する構造とすることで、筐体からの突起物(筒体又は金属パイプ)がなくなり、一層の小型化が可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例に沿って説明する。
なお、図1〜図5において同一又は同等の機能を有するものには同一符号が付されて、また、図の(a)、(b)…は封止方法の工程を段階的に示す断面図で、各図において最終工程を示す図は、封止されたガス分析用ガス封入機器の断面を模式的に示している。
【0025】
〔実施例1〕
図1は、NDIDを構成する分析用ガス封入機器としての図6における光源1、及び比較セル3に適用される封止方法の説明用模式図で、同図において、7は内部にガス封入室が形成されている検出器などの分析用ガス封入機器本体としての筐体、8はエポキシ系接着剤9で接着されて筐体7に設けられた孔7aに気密接合する筒体、12は零れ落ちない程度の通気性材料体11で保持された乾燥剤(薬剤)10が挿入されているパイプ、13は先端部が面取りされてテーパー面13bとされたパイプ12内に圧入される柱状体(以下、柱状ピンという)である。
【0026】
なお、この実施例では、筐体7と筒体8は耐食性に優れたアルミニウム合金製であり、また、パイプ12は筒体8の孔8aの内径より若干小さい外径を有しており、且つ、アルミニウム合金製筒体8より硬度が低く(軟らかく)耐食性に非常に優れた四フツ化エチレン樹脂製とされている。
さらに、柱状ピン13は筐体7や筒体8と同じアルミニウム合金製とされ、その外径はパイプ12の内径より僅かに大きく、筒体8の孔8aの内径より小さくされて、且つ、パイプ12の外周面を孔8の内周面に圧着(密着)させて筐体7の内部と外部とを気密にするに十分な外径とされている。
【0027】
次に、封止方法を工程順に示す同図の図(a)〜(c)にしたがって説明する。
▲1▼筒体8を不図示のガス置換機能付圧入装置に接続し、筐体7の内部及筒体8内部のガスを置換する。
▲2▼筒体8の孔8aに、内部に乾燥剤と10と通気性材料体11を保持するパイプ12を挿入する。図(a)はこの状態を示している。
なお、通気性材料11を介して乾燥剤10をパイプ12内に保持させたが、乾燥剤が零れ落ちない程度の通気性のある材料で作成されて容器内に収容されたものであってもよく、また、孔8aにパイプ12を挿入して後に、該パイプ12に通気性材料11で保持された乾燥剤10、ないし、容器に収容された乾燥剤10をパイプ12に挿入するようにしてもよい。
【0028】
▲3▼柱状ピン13の先端テーパー面13aをパイプ12の上部に置いて、不図示の圧入装置により柱状ピン13をパイプ12内に圧入する。これにより、柱状ピン13の側面13bはパイプ12を押し広げ、パイプ12の外周面が孔8aの内周面(壁)に圧着されて密着し、筐体7を封止する。図(b)はこの状態を示している。
【0029】
この実施例で用いている四フツ化エチレン樹脂製のパイプ12はガス透過性があり、一時的な封止には耐え得るが、長期的な封止に耐え得ないので、耐久性の向上のために次のようにされている。
▲4▼柱状ピン13の圧入で形成される図(b)に示されている孔8aの凹部8bに、孔8aの内径より若干小さい外径で、且つ、箇体7及び筒体8及び柱状ピン13と同じ材料よりなるアルミニウム合金製の蓋体14を挿入し、接着剤で筒体8に気密接着する。図(c)はこの状態を示している。
これにより、長期的な封止に耐える耐久性に優れた安定な検出器などのガス封入機器を得ることができる。
【0030】
〔実施例2〕
図2は、図1におけるNDIDを構成する分析用ガス封入機器としての検出器4やガスフィルタ5に適用される封止方法の説明用模式図で、ガスフィルタなどのガス封入機器を構成する筐体7に形成された孔7aを封止するようにしたもので、図1の実施例1においては筐体7の孔7aに気密接合された筒体8の孔に8aにパイプ12を挿入し、該パイプに柱状ピン13を圧入後の孔8aの凹部8bに蓋体14を挿入・接着したが、パイプ12が筐体7の孔7aに挿入され、柱状ピン13の圧入後で形成される筐体7の孔7aの凹部7bに蓋体14を挿入・接着するようにしたことが異なるのみで、封止は、実施例1と同様の▲1▼〜▲4▼の工程で行われる。
この実施例では、柱状ピン13のパイプ12への圧入で柱状ピン13の側面13bがパイプ12を押し広げ、柱状ピン13の側面13b部で押し広げられたパイプ12の外周面が筐体7の孔7aの内周面(壁)に圧着されて密着し、筐体7が封止される。
なお、図2の図(a)、(b)、(c)は、図1における図(a)、(b)、(c)に対応するものである。
【0031】
〔実施例3〕
図3は、実施例2における柱状ピンに乾燥剤の収納(保持)機能を持たせ、柱状ピンに保持された乾燥剤が、柱状ピンの圧入による封止で、筐体内の封入ガスと接するようにしたガス封入機器の封止方法の説明用模式図である。
この実施例では、同図(a)に示すように、アルミニウム合金製の柱状ピン13は、それの挿入端部13cに凹部が形成され、その凹部の乾燥剤10が通気性材料11で保持されて該ピンが乾燥剤容器とされ、この柱状ピン13は、気密性の膜体等の遮蔽体12aで内部が画成された四フツ化エチレン樹脂製のパイプ12へ勘合挿入され該パイプと一体化されて乾燥剤10が密閉(密封)されている。
【0032】
なお、柱状ピン13がパイプ12に挿入さて両者が一体化されることから、柱状ピン13のパイプ挿入端部13cの外径はパイプ12の内径より若干大きく、且つ、パイプ挿入部端13cを挿入したパイプ12の最大外径はアルミニウム合金製の筐体7に設けた孔7aより若干小さく、柱状ピン13のパイプ圧入端部13bの外径はパイプ12の外周面を孔7aの内周面に圧着(密着)させて筐体7の内部と外部とを気密にするに十分な径とされており、柱状ピン13の挿入及び圧入端面13aは挿入/圧入し易いようにテーパー面とされている。
また、遮蔽体12aのパイプ12内の位置は、柱状ピン13がパイプ12に圧入されることで該ピンの先端で破壊される位置とされている。なお、同図(a)は、柱状ピン13をパイプ12の挿入して一体化する前の分離された状態を示している。
【0033】
次に、一体化された柱状ピン13とパイプ12を用いての封止方法を同図の図(b)〜(d)を参照して順を追って説明する。
▲1▼筐体7の孔7aに不図示のガス置換機能付圧入装置に接続し、筐体7内部のガスを置換する。
▲2▼孔7aに一体化された柱状ピン13とパイプ12との嵌合品を挿入する。図(b)はこの状態を示している。
▲3▼不図示の圧入装置により柱状ピン13をパイプ12に圧入する。
この柱状ピン13のパイプ12内への圧入で、該ピン13の側面13bはパイプ12を押し広げ、パイプ12の外周面が孔7bの内周面(壁)に圧着されて密着し、筐体7が封止されると共に、柱状ピン13のパイプ12内への浸入でパイプ12に設けられた気密性の膜体等の遮蔽体12aが破壊する。
【0034】
この機密性遮蔽体12aの破壊で、柱状ピン13に保持された乾燥剤10が、通気性材料11を介して筐体内部に封入された置換ガスと接触、すなわち、乾燥剤10は柱状ピン13の圧入による遮蔽体12aの破壊によって始めて、乾燥剤10は筐体7の内部封入ガスに対して乾燥剤としての効果をもたらすこととなり、封止が完了するまで乾燥剤の劣化を防止できる。
なお、図(c)は、柱状ピン13がパイプ12に圧入されて気密性の膜体等の遮蔽体12aが破壊し、且つ、柱状ピン13の圧入でそれの側面13bで押し広げられたパイプ12の外周面が孔7aの内周面に圧着した状態を示している。
▲4▼柱状ピン13圧入後に形成された図(c)に示されている孔7aの凹部7bに、孔7aの内径より若干小さい外径で、且つ、箇体7と同じ材料よりなるアルミニウム合金製の蓋14を挿入し、接着剤で孔7aの周面、すなわち、筐体7に気密接着する。図(d)はこの状態を示している。
【0035】
〔実施例4〕
図4は、実施例1における柱状ピンとして実施例3で用いた柱状ピンと類似の乾燥剤を保持する柱状ピンを用いての封止方法を説明する模式図で、同図に示すように、アルミニウム合金製の柱状ピン13は、その軸方向に凹部が形成され、その凹部に乾燥剤10と通気性材料11が挿入されて柱状ピン13が乾燥剤収容(保持)容器とされたもので、実施例1と同様の▲1▼〜▲4▼の工程で封止される。
なお、この実施例では、乾燥剤10が柱状ピン13とパイプ12との両者に収容されていることから、筒体8やパイプ12の長さを長くすることなく、より多くの乾燥剤を収容し、筐体7の内部封入ガスに作用させることができることから、比較セル等の封入すべきガスの量が非常に多く、限られた容積の中により多くの乾燥剤を存在させる必要がある分析用ガス封入機器に有効であり、ガス分析計の長期安定性、長期耐久性を図り得る。
なお、図4の(a)、(b)、(c)は、図1における(a)、(b)、(c)に対応するものである。
【0036】
〔実施例5〕
NDIRの検出器は、通常、図10(a)に示した窓材15で画成された室A、Bを有する前後室型の検出器としているが、被測定ガス中の複数成分の複数成分ガスを同時に測定する場合には、異なるガスが封入された検出器を光軸方向に複数個タンデムに配置し、セル透過赤外線が前段の検出器を透過して後段の検出器に導かれるように、図5(d)に示すように、アルミニウム合金製の筐体7の貫通孔を窓材15で隔離して後室Bの後ろに、後段の検出器に対してのガスフィルタとしての機能する透過室と呼ばれる室Cを有する3室とし、前室Aと後室Bとの間に両室の圧力差を検出するセンサ16が配置された構成とされている。
【0037】
また、同図(d)に示す検出器では、筐体7内が3室に画成され、各室を同時にガス置換して後、筐体7に設けた一個の孔でもって各ガス封入室のガス置換と封止が行えるようにするための、各室A、B、Cに通ずるそれぞれ連通孔7bA、7bB及び7bCの他端開口部7cA、7cB及び7cCは、検出器筐体7に設けた1つの孔7aの周壁面、ならびに、孔7aに底に通じる構成とされている(図では端開口部7cA、7cCは孔7aの周壁面、他端開口部7cBは孔7aの底に開口)。
【0038】
次に、図5(d)に示す3室構成の検出器の封止方法を同図の図(a)〜(c)にしたがって説明する。
▲1▼アルミニウム合金製筐体7の孔7aに不図示のガス置換機能付圧入装置に接続し、筐体7内部のガスを置換する。
この工程で、各室A、B、Cに通じるそれぞれ導通孔7bA、7bB及び7bCの他端開口部7cA、7cB及び7cCは、孔7aの周壁面、ならびに、孔7aの底に通じているので、各室A、B、Cが常にほぼ同じ圧力に保たれつつガス置換が行われるので、センサ16にストレスや損傷を与えることがない。
▲2▼孔7aに通気性材料11で挟まれた乾燥剤10を収容する四フツ化エチレン樹脂製パイプ12を挿入する。
なお、通気性材料11を介して乾燥剤10をパイプ12内に保持させたが、乾燥剤が零れ落ちない程度の通気性のある材料で作成されて容器内に収容されたものであってもよく、また、孔8aにパイプ12を挿入して後に、該パイプ12に通気性材料11で保持された乾燥剤10、ないし、容器に収容された乾燥剤10をパイプ12に挿入するようにしてもよい。
【0039】
▲3▼柱状ピン13の先端テーパー面13aをパイプ12の上部に置いて、不図示の圧入装置により柱状ピン13をパイプ12内に圧入する。
なお、図(a)は、柱状ピン13の先端テーパー面をパイプ12に挿入する前段までの工程を示している。
この柱状ピン13のパイプ12内への圧入で柱状ピン13の側面13bはパイプ12を押し広げ、押し広げられたパイプ12の外周面が、各室A、Bに通ずるそれぞれ導通孔7bA及び7bBの他端開口部7cA及び7cBの孔7aに開口する内周面に圧着(密着)し、孔7aの封止で各ガス封入室A、B、Cが気密にされ、且つ、筐体外部に対しても各々の室が気密にされる。
【0040】
したがって、パイプ12は乾燥剤10を収容し、且つ、孔7a側面に形成された各室に通じる開口を閉鎖するに足る長さを有していると共に、その外径は孔7aの内径より若干小さく、また、ピン13の圧入された際にパイプを押し広げて孔7a側面に形成された各室に通じる開口を閉鎖するに足る長さを有しており、且つ、その外形は筐体7のパイプ12の内径より僅かに大きく筐体7の孔7aの内径より小さくて、パイプ12の外周面を孔7aの内周面に圧着(密着)させて筐体7の内部と外部とを気密にするに十分な外径とされて、先端の圧入面13aは圧入し易いようにテーパー面とされている。
なお、図(a)は柱状ピン13の先端テーパー面をパイプ12に挿入する前段までの工程を、図(b)は柱状ピン13の圧入後の状態を示している。
【0041】
▲4▼圧入封止後、孔7aの内径より若干小さい外径で且つ筐体7及びピン13と同じ材料であるアルミニウム合金製の蓋体14を、柱状ピン13の圧入で形成される図(b)に示すピン上部の凹部7bへ挿入し、接着剤で筒筐体7と気密接着する。図(c)はこの状態を示す。
【0042】
〔変形実施例〕
実施例では、筐体やそれに形成した孔に気密連通する筒体と柱状ピン(柱状体)をアルミニウム合金製とし、筐体内部と筐体外部との封止を同一金属(材料)及び同一接着剤としたが、異種の材質であってもよい。
しかしながら、実施例のように、筐体内部と筐体外部との封止を同一金属及び同一接着剤で統一することで、検出器等の分析用ガス封入機器の熱ストレス等の外的応力の影響を最小にすることができる効果がある。
【0043】
また、筐体の孔に挿入するそれより柔らかい(硬度の低い)パイプとして実施例では四フツ化エチレン樹脂製としたが、筐体より柔らかなものであれば他の材質よりなるパイプであってもよく、また、パイプが長期にわたり気密性を有する材質よりなるものであれば、実施例において、柱状ピンの圧入後の筐体の孔やそれに形成した孔に気密連通する筒体の孔の凹部に挿入・接着した蓋体をなくすことが可能である。
しかしながら、実施例のように、四フツ化エチレン樹脂製パイプを用いれば、該パイプは非常に優れた耐食性のある軟らかい樹脂であるので、柱状ピンの圧入による内部応力や熱ストレスを適度に吸収するために、より長期的な封止効果が期待できる。また、柱状ピンを圧入する力は、異種金属を圧入する力と比べ、非常に小さくできることから、筐体やそれに気密接する筒体、その他の分析用ガス封入機器の構成部品に悪影響を及ぼすことがない。ところで、一般に、四フツ化エチレン樹脂等の金属よりも軟らかく変形しやすい材料はガスを透過する性質を持っているが、実施例のように、柱状ピンの圧入後の筐体に形成された孔やその孔に気密連通する筒体の孔の凹部に金属製蓋体を挿入して筐体や筒体に接着することにより、ガス透過性材料製パイプと筐体外部とが隔離されることで、その欠点を補うことができる。
【0044】
さらに、筐体に設けた孔や気密連通する筒体、パイプ、柱状ピン及び蓋の形状を各々円筒又は円柱としたが、その形状は三角筒、多角柱などの非円形の孔や筒体、ならびに柱体としても同等の効果が期待でき、且つ、パイプ及び柱状ピンの挿入方向を特定できるようになり、特に、実施例5で示すように、筐体に形成された複数個の室と筐体に設けた孔の周側面に連なる各連通孔の加工が容易になる。
しながら、孔、パイプ、柱状ピン及び蓋体の形状を多角の孔、筒体や多角柱とすると、それらの部材及び加工費が高価になることから、実施例のように円孔や円筒又は円柱形状である方が、より低価格化が図れ、製作も容易である。
【0045】
また、実施例5(図5)では、柱状ピン13のパイプ12内への圧入押し広げられたパイプ12の外周面を、各室A、B、Cに通ずるそれぞれ導通孔7bA、7bB及び7bCの他端開口部7cA、7cB及び7cCの開口する孔7aの内周面(壁)に圧着(密着)することで、各室A、B、Cを気密に封止にするようにしたが、各室A、B、Cを互いに気密とする必要がない場合には、開口部7cA、7cB及び7cCの上方の孔7aの内周面にパイプ12の外周面を圧着させて封止することも可能である。
しかしながら、実施例5のように、各室に通じる連通孔の孔内周面に開口する他端部7cA、7cB及び7cCを押し広げられたパイプ外周面で圧着するようにすれば、各室の封止がより確実となり、また、筐体に形成する孔の深さを浅くでき、分析用ガス封入機器小型化が図れる。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、ガス分析用ガス封入機器の筐体に形成された孔、または、その孔に気密に連通する筒体の孔に、筐体や筒体より硬度の低い(軟らかい)材質よりなるパイプを挿入し、パイプにそれより硬度が高い(硬い)材質よりなる柱状体を圧入してパイプを押し広げてそれの外周面を孔の内周面に圧着させることで封止するので、ガス封止作業を常温下で、容易かつ短時間に確実に行え、小型化及び低価格化が図れる。
特に、筐体の孔に挿入された柔らかなパイプに硬質の柱状体を圧入することから圧入に要する力が弱くて済むので、分析用ガス封入機器の構成部品にストレスを与えることがなく、また、パイプを押し広げてそれの外周面を孔の内周面に圧着(密着)させる面封止であるので、封止が確実となり、長期間に亘り安定で耐久性に優れた分析用ガス封入機器が得られる。
【0047】
また、面封止であることから、筐体内に複数個のガス封入室を有する分析用ガス封止機器であっても、各室に通じる連通孔の他端開口部を筐体に設けた孔の内周面や底に開口させることで、1つの孔の封止で各室を密閉封止することができ、従来のように各室毎に封止する必要がないので、封止作業が簡単・短時間に行える。
さらに、柱状ピンとパイプ双方に乾燥剤等の薬剤を収容することで、多量の薬剤を収容できるので、長期間の使用に耐え得る分析用ガス封入機器が得られ、また、小型化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例(実施例1)に係る封止方法の説明用模式図である。
【図2】本発明の他の実施例(実施例2)に係る封止方法の説明用模式図である。
【図3】本発明の他の実施例(実施例3)に係る封止方法の説明用模式図である。
【図4】本発明の他の実施例(実施例4)に係る封止方法の説明用模式図である。
【図5】本発明の他の実施例(実施例5)に係る封止方法の説明用模式図である。
【図6】NDIRの概略構成を示すである。
【図7】従来例1を説明する図である。
【図8】従来例2を説明する図である。
【図9】従来例3を説明する図である。
【図10】NDIRの検出器のガス置換方法(実施例4、実施例5)と検出器構成の説明図である。
【符号の説明】
1:光源 2:比較セル
3:測定セル 4:検出器
5:集光機能付ガスフィルタ 6:チョツパ
7:箇体
7a、8a…孔 7bA、7bB、7bC…導通孔
7cA、7cB、7cC…開口部
8:筒体 9:接着剤
10:乾燥剤 11:通気性材料
12:パイプ
12a…遮蔽体
13:ピン
13a…テーパー面 13b…圧入側面
13c…パイプ挿入部
14:蓋体
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス分析計、特に、非分散型赤外線ガス分析計(NDIR)を構成するガス封入型の検出器、セル、光源、集光器、ガスフィルタなどのガス分析用ガス封入機器のガス封止方法、ガス分析用ガス封入機器、ならびに、該ガス分析用ガス封入機器を備えたガス分析計に関する。
【0002】
【従来の技術】
NDIRは、各種工業プロセスのガス濃度の監視や制御、公害監視のための排ガス濃度測定などに使用されるガス分析計で、ガス分子の赤外線吸収効果を利用してガス分子の赤外線吸収の強さにより被測定試料ガス中の特定ガス成分の濃度を連続して測定するものである。
【0003】
その構成は図6に示すように、アルゴンガス等の赤外線を吸収しない不活性ガスが封じ込められた赤外線を照射する光源1、試料ガスGmが導入される測定セル2、窒素ガス等の赤外線を吸収しないガスGrが封じ込められた比較セル3、測定するガス成分と同じガスGsが封じ込められた検出器4、検出器4において不要な赤外線を吸収するガスGfが封じ込められ、且つ、測定セル2及び比較セル3を透過した赤外線を効率良く検出器4へ導くための集光機能を兼ね備えるガスフィルタ5、光源1より照射された赤外線を一定周期で断続させるチョッパ6などから構成されている。
【0004】
NDIRを構成する光源1、比較セル3、検出器4、ガスフィルタ5などのガス分析用ガス封入機器には、それぞれ所定のガスが封入されて封止されるが、その封入ガスの封止方法としては、図7〜図9に示す三つの方法が知られ、採用されている。
【0005】
第1の封止手法(従来例1)は、図7に示すように、真空機器分野で一般に採用されているコンフラットシールを用いるものである。
すなわち、図7に示すように、検出器などのガス封入機器を構成する金属筐体17と金属蓋筐体18との封止(シール)すべき各々の面に、円錐形をしたエッジ加工17a、18aを施し、その間に筐体17、18に用いられている金属よりも軟らかい材質の金属パッキン19を挟み込み、両金属筐体17、18を複数本の締付けネジ20で強く締付けてエッジ部17a、18aを金属パッキン19に食い込ませるとにより、金属パッキング19が押しつぶされ半径方向外方に変形し、この変形した金属パッキング19が両筐体17、18の垂直内周面17b、18bに押し付けられて筐体のエッジ部17a、18aを押し返すこと、すなわち、内部応力を蓄えることでガス封止を行う方法である(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0006】
第二の封止手法(従来例2)は、光源やセル、検出器などのガス分析用ガス封入機器に形成された孔に連通する突設された金属管をかしめて封止し、その後に残余の金属管を切断するものである。
すなわち、図8に示すように、検出器等のガス封入機器を構成する筐体7に設けられた孔7aに、金属管21を半田ないし接着剤等の接合材料22で接合し、金属管21を専用の工具23にてかしめて封止し、残余の不要部を切断するようにした方法である。
【0007】
第三の封止手法(従来例3)は、検出器などのガス封入機器の孔に硬質ボールを圧入するものである。
すなわち、図9に示すように、金属筐体7の設けた孔7aに該筐体より硬く、且つ、孔7aの径より若干大きい外径の硬質ボール24を圧入することで封止する方法である(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
一方、検出器などのガス分析用ガス封入機器の内部を諸般のガスにて置換する際、ヘリウムリークディテクタ等による気密検査等を行うため、また、置換するガス成分の純度を保つためには、その内部を一旦真空として、十分な真空度に到達させてガス置換する必要がある。
特に、NDIRに用いられる前後室型検出器は、図10(a)に示すように、検出器筐体7の内部を窓材15で画成して室A(前室)、B(後室)とされて両室の連通路に、センサ16としてコンデンサマイクロホン方式の差圧検出センサや熱線抵抗方式の流量検出センサ等が設置された構成とされている。
【0009】
このような構成の前後室型検出器は、図6に示されているように、セル2、3の後方の位置に配置され、光源1より照射され測定セル2又は比較セル3、ガスフィルタ5を順次透過した赤外線が図10(a)に示す窓材15で画成された室A、Bを透過し、前室Aと後室Bとの赤外線吸収量の差が両室の圧力差を生み、その圧力差を電気信号に変換するセンサ16にて検出器に到達した赤外線の量として検出され、その検出信号を処理することで被測定ガス中の特定成ガスの濃度が求められる。
【0010】
また、一般に、検出器のセンサは前後室の間に設置されているが、センサがコンデンサマイクロホン方式差圧検出センサである場合には、分析計の性能に起因しセンサは前室と後室とを完全に気密に隔離しておらず、むしろ意図的に若干の隙間を設けてあり、また、センサが熱線抵抗方式流量検出センサである場合では、センサは前室と後室との差圧によって生じた封入ガスの流通量を検出するために、当然のことながら、両室はセンサによって気密にされない。
しかしながら、どちらの方式のセンサであっても前室と後室との圧力差が急激、且つ、大きく変化することによりセンサにストレスが加わり、センサを損傷させる恐れがあることから、製造工程中におけるガス置換作業においては細心の注意を要し、前室と後室との圧力差を常に可能な限り小さくしておく必要がある。
【0011】
したがって、ガス置換のための排気方法として、主として、次の二つが知られている。
その第1の排気手法(従来例4)は、図10(b)に示すように、検出器の筐体7に一方の室、例えば、前室Aに通じる1個のガス置換用の孔25を設け、この孔25と不図示のガス置換装置とを接続し、センサ16が損傷しない程度の速度で徐々に室A及び室BのガスGoを排出し、十分に真空度を上げた後、所定の検査を行い、同じく、センサ16が損傷しない程度の速度で、徐々に置換ガスGiを導入するものである。
第2の排気手法(従来例5)は、図10(c)に示すように、検出器筐体7に各室A、Bそれぞれに通じる2個のガス置換用の孔25を設け、両孔25と不図示のガス置換装置とを接続し、従来例4と同様にセンサ16が損傷しない程度の速度で、徐々に室A及び室BのガスGoを二室同時に排出し、真空度を上げた後、所定の検査を行い、同じく、センサ16が損傷しない程度の速度で、且つ、室Aと室Bの二室同時に置換用ガスGiを徐々に導入するものである。
【0012】
【特許文献1】
特開平5−306775号公報(第2頁左欄第40行〜同頁右欄第5行目、図3(b))
【特許文献2】
特開2000−28520号公報(第2頁左欄第24〜41行目、図6と第3頁左欄第45〜同頁右欄第8行目、図3(B))
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来例1〜5のガス分析用ガス封入機器のガス封止方法やガス排気方法、ならびに、従来例1〜5の方法でガス封止やガス封止されたガス分析用ガス封入機器では、次の問題がある。
【0014】
すなわち、従来例1では、筐体17、18のエッジ部17a、18a及び垂直内周面17b、18bの加工が難しい上に、蓋体を構成する金属筐体18、金属パッキング19、締付けネジ20等の多くの構成部品と、ネジ孔17cやネジ挿入孔18cの加工が必要であり、構造が複雑で、製造コストが高くつき、小型化ができないといった問題を有している。
また、締付けネジ20による締付け力が強大で、締付け時の力や内部応力が検出器の室を画成する窓材、ハーメチックシール、接着剤等の金属筐体17、金属蓋筐体18に取り付けているその他の構成部品にストレスを与え、その結果、ガス漏れの原因となっていた。
【0015】
また、従来例2では、金属管21をかしめる際に、筐体7と金属管21との接合部分にストレスが加わり、その接合材料22や接合面に亀裂が生じるなどの恐れがある。また、ストレスを最小限にするために、焼きなまし処理を施した純Cu、純Al、純Agなどの軟らかい材質の金属管を使用していたためにコスト高となるという問題がある。さらに、切断後の金属管21が筐体7の表面より突出するため、小型化の妨げとなっていた。
さらに、従来例3では、孔7aの寸法精度や面粗さ精度が高く、加工コストが高くなるという問題の他、圧入による力や圧入された硬質ボール24付近の内部応力により金属筐体7に歪が生じ、その結果、窓材やハーメチックシール、接着剤等の金属筐体7に取り付けているその他の構成品にストレスを加え、それがガス漏れの原因となり得るという問題もある。
【0016】
また、従来例4では、封止は1ヶ所でよいものの,筐体に設けた1個の孔で前後2室のガス置換を行うので、前後室のガスGoを排出し十分な真空度に到達する為に長時間を要し、更には、置換用ガスGiを導入する際にも同様に長時間を要することから、製造コストが高くなるといった問題がある。
さらに、従来例5では、各室に連通する孔を設けガス置換を行うので、従来例4より短時間で十分な真空度に到達させることができ、且つ、ガス置換が行えるが、ガス置換用の孔25を二ケ所必要とすることから、その封止部分も二ケ所必要となり、その結果、部品点数及び作業工数が増えることにより、製造コストが高くなり、また、封止部分が増す、すなわち、ガス漏れが発生する箇所が増えることから、歩留まりも悪いといった問題があった。
【0017】
本願発明は、以上のような課題を解決するために創案されたものであって、その目的とするところは、ガス分析計、例えば、NDIRの構成要素である検出器、セル、光源、集光器、ガスフィルタ等のガス分析用ガス封入機器のガス封止作業を常温下で、容易かつ短時間に確実に行え、また、ガス封入機器の構成部品にストレスを与えることがなく、小型化及び低価格化が可能で、且つ、検出器などの筐体内の少なくとも2つのガス封入室を一箇所の孔の封止でもって封止できる封止方法、ならびに、該封止方法でもって封止されたガス分析用ガス封入機器、ならびに、該ガス分析用ガス封入機器を有するガス分析計を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明のガス分析用ガス封入機器のガス封止方法では、ガス分析用ガス封入機器の筐体に形成された孔、または、その孔と気密に連通する筒体の孔に、前記筐体または筒体より硬度の低い(軟らかい)材質よりなるパイプを挿入すると共に、前記パイプにそれより硬度が高い(硬い)材質よりなる柱状体を圧入して、前記パイプを押し広げてそれの外周面を前記孔の内周面に圧着させることによってガスを封止することを特徴としている。
【0019】
また、前記筐体の内部に形成された少なくとも2個のガス封入室に連通する各連通路の他端が前記筐体に形成された孔の内周壁および/または底に開口しており、前記孔内に、前記筐体より硬度の低い(軟らかい)材質よりなるパイプを挿入すると共に、前記パイプにそれより硬度が高い(硬い)材質よりなる柱状体を圧入して、前記パイプを押し広げてそれの外周面を各連通路が開口する前記孔の内周壁面に圧着させることによって前記各室を密閉することを特徴としている。
【0020】
なお、孔内に挿入される前記パイプがフッ素系樹脂などの長期の封止に耐えられないものである場合には、柱状体の圧入により形成される孔の凹部に蓋部材を挿入・接着することが好ましく、また、上記のガス封止方法で封止された検出器などの分析用ガス封入機器で乾燥剤等の薬剤を必要とされるものにあっては、薬剤がパイプ内に収容されていることが好ましい。
さらに、上記のガス封止方法で封止された検出器などの分析用ガス封入機器であって、乾燥剤等の薬剤を必要とされるものにあっては、柱状体のパイプへの挿入先端部に薬剤収容部を形成し、その収容部に薬剤が収容するのが好ましい。
また、上記のガス封止方法で封止された検出器などの分析用ガス封入機器であって、薬剤を収容した柱状体が、内部に気密遮蔽体が設けられたパイプと一体とされ、柱状体の圧入により前記気密遮蔽体が破壊されて薬剤が筐体内の封入ガスと接するものであることが好ましい。
【0021】
このような構成によれば、孔にパイプを挿入し、柱状体を圧入する単純な作業によってガス封止を行うので、封止作業が常温下で非常に容易且つ短時間に、しかも、構造が簡単で、ガス分析用ガス封入機器の小型化、低コスト化が可能なガス分析用ガス封入機器のガス封止方法、ならびに、分析用ガス封入機器が得られる。
特に、重要なことは、柱状体をそれより柔らかな(高度の低い)材質よりなるパイプに圧入してパイプを押し広げ、それの外周面を孔の内周壁に圧着させて封止することである。
このように、柱状体をそれより柔らかなパイプに圧入するので圧入に要する力も小さくてすむので、筐体を含め分析用ガス封入機器の構成部品にストレスを与えることがない。また、孔の内周面とパイプの外周面との面圧着でもって封止するので、封止が確実に行えガス漏れがないことから、歩留まり向上、ならびに、長期間に亘り安定で耐久性に優れた分析用ガス封入機器が得られる。
【0022】
また、孔の内周面にパイプ外周面を圧着させて封止することから、筐体内に形成された複数個のガス封入室に連なる連通孔他端を、筐体内に設けた一つの孔の内周壁および/または底に開口させることにより、該孔より筐体内部に設けた複数のガス封入室のガス置換を行った後、該孔にパイプを挿入し、柱状体を圧入する作業のみで、各室を一斉に封止することが可能となり、従来のように各室毎に封止する必要がないので、歩留まり向上、ならびに、分析用ガス封入機器の長期安定性が図れ、また、封止作業や構造が簡単で、部品点数も減り、一層の低コスト化が可能となる。
さらに、孔に挿入されたパイプに、乾燥剤等の薬剤を収容できることから、柱状体の圧入による封止直前に筐体内部へ薬剤を挿入することができるために、薬剤の劣化を最小限にすることができる。
【0023】
また、柱状体の挿入側端に凹部を形成し、この凹部に薬剤を収容することで、パイプ内への薬剤の収容と相俟ってより多量の薬剤を筐体内部に収容することが可能となり、特に、比較セルのように封入すべきガスの量が非常に多い分析用ガス封入機器に有効で、筐体を大きくすることなく、筐体の限られた容積の中により多くの薬剤を存在させて、該機器の長期安定性、耐久性を図ることができる。
また、孔に挿入された柱状体のパイプ内への圧入で形成された孔の凹部に蓋部材を挿入接着することで、封止のより確実化が図れる。
この場合、孔に挿入されたパイプとして、長期気密性に乏しい樹脂製のものを使用して柱状ピン圧入力を低減することが可能となる。
また更には、筐体に形成した孔にパイプを挿入し、柱状体を圧入して封止する構造とすることで、筐体からの突起物(筒体又は金属パイプ)がなくなり、一層の小型化が可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例に沿って説明する。
なお、図1〜図5において同一又は同等の機能を有するものには同一符号が付されて、また、図の(a)、(b)…は封止方法の工程を段階的に示す断面図で、各図において最終工程を示す図は、封止されたガス分析用ガス封入機器の断面を模式的に示している。
【0025】
〔実施例1〕
図1は、NDIDを構成する分析用ガス封入機器としての図6における光源1、及び比較セル3に適用される封止方法の説明用模式図で、同図において、7は内部にガス封入室が形成されている検出器などの分析用ガス封入機器本体としての筐体、8はエポキシ系接着剤9で接着されて筐体7に設けられた孔7aに気密接合する筒体、12は零れ落ちない程度の通気性材料体11で保持された乾燥剤(薬剤)10が挿入されているパイプ、13は先端部が面取りされてテーパー面13bとされたパイプ12内に圧入される柱状体(以下、柱状ピンという)である。
【0026】
なお、この実施例では、筐体7と筒体8は耐食性に優れたアルミニウム合金製であり、また、パイプ12は筒体8の孔8aの内径より若干小さい外径を有しており、且つ、アルミニウム合金製筒体8より硬度が低く(軟らかく)耐食性に非常に優れた四フツ化エチレン樹脂製とされている。
さらに、柱状ピン13は筐体7や筒体8と同じアルミニウム合金製とされ、その外径はパイプ12の内径より僅かに大きく、筒体8の孔8aの内径より小さくされて、且つ、パイプ12の外周面を孔8の内周面に圧着(密着)させて筐体7の内部と外部とを気密にするに十分な外径とされている。
【0027】
次に、封止方法を工程順に示す同図の図(a)〜(c)にしたがって説明する。
▲1▼筒体8を不図示のガス置換機能付圧入装置に接続し、筐体7の内部及筒体8内部のガスを置換する。
▲2▼筒体8の孔8aに、内部に乾燥剤と10と通気性材料体11を保持するパイプ12を挿入する。図(a)はこの状態を示している。
なお、通気性材料11を介して乾燥剤10をパイプ12内に保持させたが、乾燥剤が零れ落ちない程度の通気性のある材料で作成されて容器内に収容されたものであってもよく、また、孔8aにパイプ12を挿入して後に、該パイプ12に通気性材料11で保持された乾燥剤10、ないし、容器に収容された乾燥剤10をパイプ12に挿入するようにしてもよい。
【0028】
▲3▼柱状ピン13の先端テーパー面13aをパイプ12の上部に置いて、不図示の圧入装置により柱状ピン13をパイプ12内に圧入する。これにより、柱状ピン13の側面13bはパイプ12を押し広げ、パイプ12の外周面が孔8aの内周面(壁)に圧着されて密着し、筐体7を封止する。図(b)はこの状態を示している。
【0029】
この実施例で用いている四フツ化エチレン樹脂製のパイプ12はガス透過性があり、一時的な封止には耐え得るが、長期的な封止に耐え得ないので、耐久性の向上のために次のようにされている。
▲4▼柱状ピン13の圧入で形成される図(b)に示されている孔8aの凹部8bに、孔8aの内径より若干小さい外径で、且つ、箇体7及び筒体8及び柱状ピン13と同じ材料よりなるアルミニウム合金製の蓋体14を挿入し、接着剤で筒体8に気密接着する。図(c)はこの状態を示している。
これにより、長期的な封止に耐える耐久性に優れた安定な検出器などのガス封入機器を得ることができる。
【0030】
〔実施例2〕
図2は、図1におけるNDIDを構成する分析用ガス封入機器としての検出器4やガスフィルタ5に適用される封止方法の説明用模式図で、ガスフィルタなどのガス封入機器を構成する筐体7に形成された孔7aを封止するようにしたもので、図1の実施例1においては筐体7の孔7aに気密接合された筒体8の孔に8aにパイプ12を挿入し、該パイプに柱状ピン13を圧入後の孔8aの凹部8bに蓋体14を挿入・接着したが、パイプ12が筐体7の孔7aに挿入され、柱状ピン13の圧入後で形成される筐体7の孔7aの凹部7bに蓋体14を挿入・接着するようにしたことが異なるのみで、封止は、実施例1と同様の▲1▼〜▲4▼の工程で行われる。
この実施例では、柱状ピン13のパイプ12への圧入で柱状ピン13の側面13bがパイプ12を押し広げ、柱状ピン13の側面13b部で押し広げられたパイプ12の外周面が筐体7の孔7aの内周面(壁)に圧着されて密着し、筐体7が封止される。
なお、図2の図(a)、(b)、(c)は、図1における図(a)、(b)、(c)に対応するものである。
【0031】
〔実施例3〕
図3は、実施例2における柱状ピンに乾燥剤の収納(保持)機能を持たせ、柱状ピンに保持された乾燥剤が、柱状ピンの圧入による封止で、筐体内の封入ガスと接するようにしたガス封入機器の封止方法の説明用模式図である。
この実施例では、同図(a)に示すように、アルミニウム合金製の柱状ピン13は、それの挿入端部13cに凹部が形成され、その凹部の乾燥剤10が通気性材料11で保持されて該ピンが乾燥剤容器とされ、この柱状ピン13は、気密性の膜体等の遮蔽体12aで内部が画成された四フツ化エチレン樹脂製のパイプ12へ勘合挿入され該パイプと一体化されて乾燥剤10が密閉(密封)されている。
【0032】
なお、柱状ピン13がパイプ12に挿入さて両者が一体化されることから、柱状ピン13のパイプ挿入端部13cの外径はパイプ12の内径より若干大きく、且つ、パイプ挿入部端13cを挿入したパイプ12の最大外径はアルミニウム合金製の筐体7に設けた孔7aより若干小さく、柱状ピン13のパイプ圧入端部13bの外径はパイプ12の外周面を孔7aの内周面に圧着(密着)させて筐体7の内部と外部とを気密にするに十分な径とされており、柱状ピン13の挿入及び圧入端面13aは挿入/圧入し易いようにテーパー面とされている。
また、遮蔽体12aのパイプ12内の位置は、柱状ピン13がパイプ12に圧入されることで該ピンの先端で破壊される位置とされている。なお、同図(a)は、柱状ピン13をパイプ12の挿入して一体化する前の分離された状態を示している。
【0033】
次に、一体化された柱状ピン13とパイプ12を用いての封止方法を同図の図(b)〜(d)を参照して順を追って説明する。
▲1▼筐体7の孔7aに不図示のガス置換機能付圧入装置に接続し、筐体7内部のガスを置換する。
▲2▼孔7aに一体化された柱状ピン13とパイプ12との嵌合品を挿入する。図(b)はこの状態を示している。
▲3▼不図示の圧入装置により柱状ピン13をパイプ12に圧入する。
この柱状ピン13のパイプ12内への圧入で、該ピン13の側面13bはパイプ12を押し広げ、パイプ12の外周面が孔7bの内周面(壁)に圧着されて密着し、筐体7が封止されると共に、柱状ピン13のパイプ12内への浸入でパイプ12に設けられた気密性の膜体等の遮蔽体12aが破壊する。
【0034】
この機密性遮蔽体12aの破壊で、柱状ピン13に保持された乾燥剤10が、通気性材料11を介して筐体内部に封入された置換ガスと接触、すなわち、乾燥剤10は柱状ピン13の圧入による遮蔽体12aの破壊によって始めて、乾燥剤10は筐体7の内部封入ガスに対して乾燥剤としての効果をもたらすこととなり、封止が完了するまで乾燥剤の劣化を防止できる。
なお、図(c)は、柱状ピン13がパイプ12に圧入されて気密性の膜体等の遮蔽体12aが破壊し、且つ、柱状ピン13の圧入でそれの側面13bで押し広げられたパイプ12の外周面が孔7aの内周面に圧着した状態を示している。
▲4▼柱状ピン13圧入後に形成された図(c)に示されている孔7aの凹部7bに、孔7aの内径より若干小さい外径で、且つ、箇体7と同じ材料よりなるアルミニウム合金製の蓋14を挿入し、接着剤で孔7aの周面、すなわち、筐体7に気密接着する。図(d)はこの状態を示している。
【0035】
〔実施例4〕
図4は、実施例1における柱状ピンとして実施例3で用いた柱状ピンと類似の乾燥剤を保持する柱状ピンを用いての封止方法を説明する模式図で、同図に示すように、アルミニウム合金製の柱状ピン13は、その軸方向に凹部が形成され、その凹部に乾燥剤10と通気性材料11が挿入されて柱状ピン13が乾燥剤収容(保持)容器とされたもので、実施例1と同様の▲1▼〜▲4▼の工程で封止される。
なお、この実施例では、乾燥剤10が柱状ピン13とパイプ12との両者に収容されていることから、筒体8やパイプ12の長さを長くすることなく、より多くの乾燥剤を収容し、筐体7の内部封入ガスに作用させることができることから、比較セル等の封入すべきガスの量が非常に多く、限られた容積の中により多くの乾燥剤を存在させる必要がある分析用ガス封入機器に有効であり、ガス分析計の長期安定性、長期耐久性を図り得る。
なお、図4の(a)、(b)、(c)は、図1における(a)、(b)、(c)に対応するものである。
【0036】
〔実施例5〕
NDIRの検出器は、通常、図10(a)に示した窓材15で画成された室A、Bを有する前後室型の検出器としているが、被測定ガス中の複数成分の複数成分ガスを同時に測定する場合には、異なるガスが封入された検出器を光軸方向に複数個タンデムに配置し、セル透過赤外線が前段の検出器を透過して後段の検出器に導かれるように、図5(d)に示すように、アルミニウム合金製の筐体7の貫通孔を窓材15で隔離して後室Bの後ろに、後段の検出器に対してのガスフィルタとしての機能する透過室と呼ばれる室Cを有する3室とし、前室Aと後室Bとの間に両室の圧力差を検出するセンサ16が配置された構成とされている。
【0037】
また、同図(d)に示す検出器では、筐体7内が3室に画成され、各室を同時にガス置換して後、筐体7に設けた一個の孔でもって各ガス封入室のガス置換と封止が行えるようにするための、各室A、B、Cに通ずるそれぞれ連通孔7bA、7bB及び7bCの他端開口部7cA、7cB及び7cCは、検出器筐体7に設けた1つの孔7aの周壁面、ならびに、孔7aに底に通じる構成とされている(図では端開口部7cA、7cCは孔7aの周壁面、他端開口部7cBは孔7aの底に開口)。
【0038】
次に、図5(d)に示す3室構成の検出器の封止方法を同図の図(a)〜(c)にしたがって説明する。
▲1▼アルミニウム合金製筐体7の孔7aに不図示のガス置換機能付圧入装置に接続し、筐体7内部のガスを置換する。
この工程で、各室A、B、Cに通じるそれぞれ導通孔7bA、7bB及び7bCの他端開口部7cA、7cB及び7cCは、孔7aの周壁面、ならびに、孔7aの底に通じているので、各室A、B、Cが常にほぼ同じ圧力に保たれつつガス置換が行われるので、センサ16にストレスや損傷を与えることがない。
▲2▼孔7aに通気性材料11で挟まれた乾燥剤10を収容する四フツ化エチレン樹脂製パイプ12を挿入する。
なお、通気性材料11を介して乾燥剤10をパイプ12内に保持させたが、乾燥剤が零れ落ちない程度の通気性のある材料で作成されて容器内に収容されたものであってもよく、また、孔8aにパイプ12を挿入して後に、該パイプ12に通気性材料11で保持された乾燥剤10、ないし、容器に収容された乾燥剤10をパイプ12に挿入するようにしてもよい。
【0039】
▲3▼柱状ピン13の先端テーパー面13aをパイプ12の上部に置いて、不図示の圧入装置により柱状ピン13をパイプ12内に圧入する。
なお、図(a)は、柱状ピン13の先端テーパー面をパイプ12に挿入する前段までの工程を示している。
この柱状ピン13のパイプ12内への圧入で柱状ピン13の側面13bはパイプ12を押し広げ、押し広げられたパイプ12の外周面が、各室A、Bに通ずるそれぞれ導通孔7bA及び7bBの他端開口部7cA及び7cBの孔7aに開口する内周面に圧着(密着)し、孔7aの封止で各ガス封入室A、B、Cが気密にされ、且つ、筐体外部に対しても各々の室が気密にされる。
【0040】
したがって、パイプ12は乾燥剤10を収容し、且つ、孔7a側面に形成された各室に通じる開口を閉鎖するに足る長さを有していると共に、その外径は孔7aの内径より若干小さく、また、ピン13の圧入された際にパイプを押し広げて孔7a側面に形成された各室に通じる開口を閉鎖するに足る長さを有しており、且つ、その外形は筐体7のパイプ12の内径より僅かに大きく筐体7の孔7aの内径より小さくて、パイプ12の外周面を孔7aの内周面に圧着(密着)させて筐体7の内部と外部とを気密にするに十分な外径とされて、先端の圧入面13aは圧入し易いようにテーパー面とされている。
なお、図(a)は柱状ピン13の先端テーパー面をパイプ12に挿入する前段までの工程を、図(b)は柱状ピン13の圧入後の状態を示している。
【0041】
▲4▼圧入封止後、孔7aの内径より若干小さい外径で且つ筐体7及びピン13と同じ材料であるアルミニウム合金製の蓋体14を、柱状ピン13の圧入で形成される図(b)に示すピン上部の凹部7bへ挿入し、接着剤で筒筐体7と気密接着する。図(c)はこの状態を示す。
【0042】
〔変形実施例〕
実施例では、筐体やそれに形成した孔に気密連通する筒体と柱状ピン(柱状体)をアルミニウム合金製とし、筐体内部と筐体外部との封止を同一金属(材料)及び同一接着剤としたが、異種の材質であってもよい。
しかしながら、実施例のように、筐体内部と筐体外部との封止を同一金属及び同一接着剤で統一することで、検出器等の分析用ガス封入機器の熱ストレス等の外的応力の影響を最小にすることができる効果がある。
【0043】
また、筐体の孔に挿入するそれより柔らかい(硬度の低い)パイプとして実施例では四フツ化エチレン樹脂製としたが、筐体より柔らかなものであれば他の材質よりなるパイプであってもよく、また、パイプが長期にわたり気密性を有する材質よりなるものであれば、実施例において、柱状ピンの圧入後の筐体の孔やそれに形成した孔に気密連通する筒体の孔の凹部に挿入・接着した蓋体をなくすことが可能である。
しかしながら、実施例のように、四フツ化エチレン樹脂製パイプを用いれば、該パイプは非常に優れた耐食性のある軟らかい樹脂であるので、柱状ピンの圧入による内部応力や熱ストレスを適度に吸収するために、より長期的な封止効果が期待できる。また、柱状ピンを圧入する力は、異種金属を圧入する力と比べ、非常に小さくできることから、筐体やそれに気密接する筒体、その他の分析用ガス封入機器の構成部品に悪影響を及ぼすことがない。ところで、一般に、四フツ化エチレン樹脂等の金属よりも軟らかく変形しやすい材料はガスを透過する性質を持っているが、実施例のように、柱状ピンの圧入後の筐体に形成された孔やその孔に気密連通する筒体の孔の凹部に金属製蓋体を挿入して筐体や筒体に接着することにより、ガス透過性材料製パイプと筐体外部とが隔離されることで、その欠点を補うことができる。
【0044】
さらに、筐体に設けた孔や気密連通する筒体、パイプ、柱状ピン及び蓋の形状を各々円筒又は円柱としたが、その形状は三角筒、多角柱などの非円形の孔や筒体、ならびに柱体としても同等の効果が期待でき、且つ、パイプ及び柱状ピンの挿入方向を特定できるようになり、特に、実施例5で示すように、筐体に形成された複数個の室と筐体に設けた孔の周側面に連なる各連通孔の加工が容易になる。
しながら、孔、パイプ、柱状ピン及び蓋体の形状を多角の孔、筒体や多角柱とすると、それらの部材及び加工費が高価になることから、実施例のように円孔や円筒又は円柱形状である方が、より低価格化が図れ、製作も容易である。
【0045】
また、実施例5(図5)では、柱状ピン13のパイプ12内への圧入押し広げられたパイプ12の外周面を、各室A、B、Cに通ずるそれぞれ導通孔7bA、7bB及び7bCの他端開口部7cA、7cB及び7cCの開口する孔7aの内周面(壁)に圧着(密着)することで、各室A、B、Cを気密に封止にするようにしたが、各室A、B、Cを互いに気密とする必要がない場合には、開口部7cA、7cB及び7cCの上方の孔7aの内周面にパイプ12の外周面を圧着させて封止することも可能である。
しかしながら、実施例5のように、各室に通じる連通孔の孔内周面に開口する他端部7cA、7cB及び7cCを押し広げられたパイプ外周面で圧着するようにすれば、各室の封止がより確実となり、また、筐体に形成する孔の深さを浅くでき、分析用ガス封入機器小型化が図れる。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、ガス分析用ガス封入機器の筐体に形成された孔、または、その孔に気密に連通する筒体の孔に、筐体や筒体より硬度の低い(軟らかい)材質よりなるパイプを挿入し、パイプにそれより硬度が高い(硬い)材質よりなる柱状体を圧入してパイプを押し広げてそれの外周面を孔の内周面に圧着させることで封止するので、ガス封止作業を常温下で、容易かつ短時間に確実に行え、小型化及び低価格化が図れる。
特に、筐体の孔に挿入された柔らかなパイプに硬質の柱状体を圧入することから圧入に要する力が弱くて済むので、分析用ガス封入機器の構成部品にストレスを与えることがなく、また、パイプを押し広げてそれの外周面を孔の内周面に圧着(密着)させる面封止であるので、封止が確実となり、長期間に亘り安定で耐久性に優れた分析用ガス封入機器が得られる。
【0047】
また、面封止であることから、筐体内に複数個のガス封入室を有する分析用ガス封止機器であっても、各室に通じる連通孔の他端開口部を筐体に設けた孔の内周面や底に開口させることで、1つの孔の封止で各室を密閉封止することができ、従来のように各室毎に封止する必要がないので、封止作業が簡単・短時間に行える。
さらに、柱状ピンとパイプ双方に乾燥剤等の薬剤を収容することで、多量の薬剤を収容できるので、長期間の使用に耐え得る分析用ガス封入機器が得られ、また、小型化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例(実施例1)に係る封止方法の説明用模式図である。
【図2】本発明の他の実施例(実施例2)に係る封止方法の説明用模式図である。
【図3】本発明の他の実施例(実施例3)に係る封止方法の説明用模式図である。
【図4】本発明の他の実施例(実施例4)に係る封止方法の説明用模式図である。
【図5】本発明の他の実施例(実施例5)に係る封止方法の説明用模式図である。
【図6】NDIRの概略構成を示すである。
【図7】従来例1を説明する図である。
【図8】従来例2を説明する図である。
【図9】従来例3を説明する図である。
【図10】NDIRの検出器のガス置換方法(実施例4、実施例5)と検出器構成の説明図である。
【符号の説明】
1:光源 2:比較セル
3:測定セル 4:検出器
5:集光機能付ガスフィルタ 6:チョツパ
7:箇体
7a、8a…孔 7bA、7bB、7bC…導通孔
7cA、7cB、7cC…開口部
8:筒体 9:接着剤
10:乾燥剤 11:通気性材料
12:パイプ
12a…遮蔽体
13:ピン
13a…テーパー面 13b…圧入側面
13c…パイプ挿入部
14:蓋体
Claims (16)
- 分析用ガス封入機器の筐体に形成された孔、または、その孔に気密連通する筒体の孔に、前記筐体または筒体より硬度の低い材質よりなるパイプを挿入すると共に、前記パイプにそれより硬度が高い材質よりなる柱状体を圧入して、前記パイプを押し広げてそれの外周面を前記孔の内周面に圧着させてガス封止を行うことを特徴とする分析用ガス封入機器のガス封止方法。
- 孔が設けられており、内部に形成された少なくとも2個のガス封入室に連通する各連通孔の他端が前記孔の内周面および/または底に開口する分析用ガス封入機器の筐体であって、前記孔に、前記筐体より硬度の低い材質よりなるパイプを挿入すると共に、前記パイプにそれより硬度が高い材質よりなる柱状体を圧入して、前記パイプを押し広げてそれの外周面を前記各連通孔が開口する前記孔の内周面に圧着させて前記各室を密閉封止を行うことを特徴とする分析用ガス封入機器のガス封止方法。
- 請求項1、または、請求項2に記載の分析用ガス封入機器のガス封止方法であって、前記パイプがフッ素系樹脂よりなり、柱状体をパイプに圧入して後に、前記筐体に形成された孔、または、その孔に気密連通する筒体の孔の凹部に蓋体を挿入・接着することを特徴とする分析用ガス封入機器のガス封止方法。
- 請求項1から請求項3のいずれかに記載の分析用ガス封入機器のガス封止方法であって、前記パイプ内はそれ内に薬剤を収容していることを特徴とする分析用ガス封入機器のガス封止方法。
- 請求項1から請求項4のいずれかに記載の分析用ガス封入機器のガス封止方法であって、前記パイプはその内部に気密性の遮蔽体が設けられていると共に、前記柱状体は薬剤を保持しており、前記柱状体をパイプに圧入することで前記気密性遮蔽体が破壊されて筐体内の封止ガスと接するものであることを特徴とする分析用ガス封入機器のガス封止方法。
- 孔、または、その孔に気密連通する筒体を有する分析用ガス封入機器の筐体と、前記孔、または、前記筒体の孔に挿入される前記筐体より硬度の低い材質よりなるパイプと、前記パイプより硬度が高い材質よりなり該パイプに圧入される柱状体とを備え、前記柱状体の圧入により前記パイプの外周面が前記孔の内周面に圧着してガス封止するように構成したことを特徴とする分析用ガス封入機器。
- 孔を有し、内部に形成された少なくとも2個のガス封入室に連通する連通孔の他端が前記孔の内周面および/または底に開口するガス分析用ガス封入機器の筐体と、前記孔に挿入される前記筐体より硬度の低い材質よりなるパイプと、前記パイプより硬度が高い材質より該パイプ内に圧入される柱状体とを備え、前記柱状体の圧入により前記パイプの外周面が前記各連通孔が開口する前記孔の内周面に圧着して前記各室を密閉封止するように構成したことを特徴とする分析用ガス封入機器。
- 前記分析用ガス封入機器がセルである請求項6、または、請求項7に記載の分析用ガス封入機器。
- 前記分析用ガス封入機器が光源である請求項6、または、請求項7に記載の分析用ガス封入機器。
- 前記分析用ガス封入機器がガスフィルタである請求項6、または、請求項7に記載の分析用ガス封入機器。
- 前記分析用ガス封入機器が集光器である請求項6、または、請求項7に記載の分析用ガス封入機器。
- 前記分析用ガス封入機器が検出器である請求項6、または、請求項7に記載の分析用ガス封入機器。
- 前記パイプ内に薬剤が収容されていることを特徴とする請求項6から請求項12のいずれかに記載の分析用ガス封入機器。
- 前記柱状体は、挿入先端部に薬剤収容部を有しており、該収容部に薬剤が収容されていることを特徴とする請求項6から請求項13のいずれかに記載の分析用ガス封入機器。
- 請求項6から請求項14のいずれかに記載のガス分析用ガス封入機器であって、前記パイプがフッ素系樹脂であり、柱状体のパイプへの圧入で形成される前記孔の凹部に蓋体を挿入・接着したことを特徴とする分析用ガス封入機器。
- 請求項6から請求項15のいずれかに記載の少なくとも1つの分析用ガス封入機器を具備することを特徴とするガス分析計。
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