JP2004331574A - 修飾核酸、その合成中間体およびその利用 - Google Patents

修飾核酸、その合成中間体およびその利用 Download PDF

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Kazumasa Tahira
和誠 多比良
Yutaka Ikeda
豊 池田
Shunichi Kawahara
俊一 川原
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Abstract

【課題】安価で簡便な核酸とペプチドの共有結合による複合体形成法を開発すること。
【解決手段】下記の一般式(I)で表される化合物。
【化1】
Figure 2004331574

(式中、Aは水酸基または水素原子であり、Bは核酸塩基であり、Eはモノ−、ジ−、トリホスフェート基、ホスホロチオエート基またはボラノホスフェート基であり、Xはカルボニル基またはエチレン基であり、Yはマレイミド基、臭素が付加したマレイミド基または保護されていてもよいチオール基であり、mは1〜30のいずれかの整数である。)
上記化合物の合成中間体。上記化合物を核酸に導入し、さらにペプチドなどの他の化合物と反応させることにより得られる複合体。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、修飾核酸、その合成中間体およびその利用に関する。
【0002】
【従来の技術】
核酸を細胞内に導入することを目的として、核酸と正電荷を帯びたポリマー、及びタンパクとの複合体はその生成法と共に従来から盛んに研究が行われてきた。それらの複合体の種類は大きく二種類に分けられ、核酸とポリマーとを静電的な相互作用で結合させる手法と共有結合により結合させる手法とに分けられる。複合体の安定性を考えると共有結合で結合させた方が安定であり、ここ十年ではペプチドと短いオリゴヌクレオチドとを共有結合で結合させ、細胞内に導入しアンチセンス法、アンチジーンへの応用研究が盛んに行われてきた(図1)。
【0003】
これらのペプチドと短いオリゴヌクレオチドの複合体は、導入したい核酸が短いため化学合成で合成できる。しかしながら、昨今話題になっているようなsiRNAを発現するような長い遺伝子をペプチドと共有結合させて導入しようと思った場合、その様な複合体形成の手法は数例しか報告されていない。一つはNeveらによって報告された手法で(非特許文献1)、プラスミド上に三本鎖を形成するような配列を組み込み、そこをターゲットに核移行シグナル(以下NLSと略記)− GA19(三本鎖形成部分)− Pso(ソラーレン;光を照射することによりDNAと共有結合できる)からなる複合体をハイブリダイゼーションさせ、その後、光照射によりプラスミドの特定の位置にペプチドを共有結合させた系がある(図2)。しかしながらこの系はプラスミドに三本鎖形成に必要な配列を組み込む必要があり、また、NLS−GA19−Psoといった複雑な化合物を合成する必要がある。さらに光照射により共有結合させているため、DNAへの損傷が起こっている可能性がある。彼らの複合体によって導入されたプラスミドの発現量は2倍程度にしか増えておらず、導入効率が劇的に上がったとは言い難い。その他にも光反応による複合体形成(非特許文献2)やDiazocouplingによる複合体形成があるが(非特許文献3)いずれも非特異的な反応でDNAと反応するため転写が阻害されている可能性がある。
【0004】
もう一つの方法はZantaらによって報告され、(非特許文献4) ダンベルタイプのDNAにNLSを共有結合させた(図3)。この複合体により、タンパクの発現量は劇的に増加した(1000倍)。しかしながらこの手法の欠点は、この複合体形成法が煩雑であり量がとれない。その結果、非常にコストがかかる。
【0005】
Zantaらの報告によると、NLSを核酸に共有結合させることによりその導入効率が大きく向上し、しかも低濃度でもタンパクの発現量が落ちていない。このことは遺伝子治療を考えた場合、非常に重要であり、核酸をペプチドと共有結合させることは高効率な遺伝子導入法として非常に有用であることがわかる。
【0006】
【非特許文献1】
FEBS Letters 453 (1999) 41−45
【0007】
【非特許文献2】
Bioconjugate chem 10 (1999) 49−55
【0008】
【非特許文献3】
Bioconjugate chem 14 (2003) 282−286
【0009】
【非特許文献4】
Proc. Natl. Acad. Sci. 96, (1999), 91−96
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、安価で簡便な核酸とペプチドの共有結合による複合体形成法を開発することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
核酸とペプチドを共有結合で結合させるには反応性の低い核酸側に反応点を導入するのがよい。その手法として、本発明者らは、Terminal Deoxynucleotidyl Transferase(以下TdTと略記)という酵素を用いることにした。この酵素はDNAの3’末端にトリリン酸を取り込むことができる酵素である(図4)。この酵素を用いて修飾核酸を3’末端に導入し、ペプチドと共有結合させようと考えた。そこで、修飾核酸として、核酸塩基にリンカーを介してマレイミド基またはチオール基を結合させたヌクレオチドを設計した。この修飾核酸中のマレイミド基は、ペプチド中に存在するチオール基と反応して、共有結合を形成することができる。また、修飾核酸中のチオール基は、ペプチドに導入したマレイミド基、又はマレイミド基、ジスルフィド結合若しくはハロゲン化メチル基を有する化合物と反応して、共有結合を形成することができる。また、3’位の水酸基を除くことにより、ヌクレオチドの伸長反応を1残基で止めることもできた。TdTにより、この修飾核酸を核酸の3’末端に付加させることができ、その結果、核酸の3’がマレイミドで修飾されることになる。この手法により3’末端を修飾した核酸は、アミノ酸及びペプチドと反応した。本発明は、これらの知見により完成されたものである。本発明の手法は、核酸とペプチドを共有結合で結合させる場合のみならず、核酸とアミノ酸、タンパク質、蛍光物質、カラムの充填剤、ビーズ、ポリスチレン、炭素電極、金、シリコンやガラス等の表面などを共有結合で結合させる場合にも利用可能である。
【0012】
本発明の要旨は以下の通りである。
(1) 下記の一般式(I)で表される化合物。
【0013】
【化9】
Figure 2004331574
(式中、Aは水酸基または水素原子であり、Bは
【0014】
【化10】
Figure 2004331574
(式中、*は糖に結合する位置を示す)のいずれかで表される基であり、Eは下記の(a)〜(d) のいずれかで表される基であり、
【0015】
【化11】
Figure 2004331574
(式中、nは1〜3のいずれかの整数である)
Xはカルボニル基またはメチレン基であり、Yは
【0016】
【化12】
Figure 2004331574
のいずれかで表される基又は保護されていてもよいチオール基であり、mは1〜30のいずれかの整数であり、nは1〜3のいずれかの整数である。)
(2) Yが
【0017】
【化13】
Figure 2004331574
のいずれかで表される基である(1)記載の化合物。
(3) Yがチオール基である(1)記載の化合物。
(4) 下記の一般式(II)で表される化合物。
【0018】
【化14】
Figure 2004331574
(式中、Aは水酸基または水素原子であり、Bは
【0019】
【化15】
Figure 2004331574
(式中、*は糖に結合する位置を示す)のいずれかで表される基であり、Xはカルボニル基またはメチレン基であり、Yは
【0020】
【化16】
Figure 2004331574
のいずれかで表される基又は保護されていてもよいチオール基であり、Zは保護されていてもよい水酸基又はハロゲン化されたリン酸基であり、mは1〜30のいずれかの整数である。)
(5) (1)記載の化合物を付加した核酸。
(6) (2)記載の化合物を付加した核酸。
(7) (3)記載の化合物を付加した核酸。
(8) (1)〜(3)のいずれかに記載の化合物を含む、(1)〜(3)のいずれかに記載の化合物を核酸に付加するためのキット。
(9) チオール基を有する化合物と(2)記載の化合物又は(6)記載の核酸との複合体。
(10) マレイミド基、ジスルフィド結合又はハロゲン化メチル基を有する化合物と(3)記載の化合物又は(7)記載の核酸との複合体。
(11) (9)又は(10)記載の複合体を含む組成物。
(12) 化合物中に存在するチオール基を(2)記載の化合物又は(6)記載の核酸のマレイミド基と反応させることを特徴とする、チオール基を有する化合物に(2)記載の化合物又は(6)記載の核酸を結合させる方法。
(13) 化合物中に存在するマレイミド基、ジスルフィド結合又はハロゲン化メチル基を(3)記載の化合物又は(7)記載の核酸のチオール基と反応させることを特徴とする、マレイミド基、ジスルフィド結合又はハロゲン化メチル基を有する化合物に(3)記載の化合物又は(7)記載の核酸を結合させる方法。
【0021】
本発明は、一般式(I)で表される化合物を提供する。
【0022】
一般式(I)において、Aは水酸基または水素原子である。合成の容易さの点からは、Aが水酸基であることが好ましいが、TdTによる核酸への付加の効率の点からは、Aが水素原子であることが好ましい。
【0023】
Bはいかなる核酸塩基であってもよい。核酸塩基としては、シトシン、チミン、グアニン、アデニン、その修飾体、類似体などを例示することができるが、それらに限定されるわけではない。
【0024】
Eは、モノ−、ジ−、トリホスフェート基、ホスホロチオエート基またはボラノホスフェート基である。
【0025】
(a)で表される基のnは1〜3のいずれかの整数である。nが3であると、TdTがよく作用して、核酸の3’末端に導入されやすいという利点がある。
【0026】
Xはカルボニル基またはメチレン基である。
【0027】
Yはマレイミド基、マレイミド基に臭素が付加した基または保護されていてもよいチオール基である。一般式(I)で表される化合物(修飾核酸)を核酸に付加させると、このYが、他の化合物(例えば、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、蛍光物質、カラムの充填剤を構成する化合物、ビーズ、ポリスチレン、炭素電極、金、シリコンやガラス等の表面を構成する化合物など)との反応点になる。Yがマレイミド基またはマレイミド基に臭素が付加した基である場合には、チオール基を有する化合物と共有結合で結合させることができる。Yがチオール基である場合には、マレイミド基、ジスルフィド結合又はハロゲン化メチル基を有する化合物と共有結合で結合させることができる。
【0028】
Yのチオール基が保護されている場合の保護基としては、以下のものを例示することができるが、これらに限定されるわけではない。
【0029】
【化17】
Figure 2004331574
mは1〜30のいずれかの整数であるが、好ましくは1〜25、より好ましくは1〜6のいずれかの整数である。
【0030】
本発明は、一般式(II)で表される化合物を提供する。一般式(II)で表される化合物は一般式(I)で表される化合物の合成中間体として有用である。
【0031】
一般式(II)において、Zは保護されていてもよい水酸基又はハロゲン化されたリン酸基である。保護されていてもよい水酸基としては、以下のものを例示することができるが、これらに限定されるわけではない。
【0032】
【化18】
Figure 2004331574
ハロゲン化されたリン酸基としては、ジクロロフォスフェート基などを例示することができるが、これらに限定されるわけではない。
【0033】
本発明は、一般式(I)で表される化合物を付加した核酸を提供する。
【0034】
本明細書において、「核酸」とは、プリン又はピリミジン塩基、糖(ペントース)、リン酸から成るヌクレオチドを基本単位とし、各ヌクレオチド間が糖の3’位と5’位炭素のリン酸ジエステル結合で結ばれて重合したものを意味する。糖部分がリボースであるか、デオキシリボ−スであるかによって、RNAとDNAに大別されるが、それらに限定されるわけではない。プリン又はピリミジン塩基、糖(ペントース)、リン酸は種々の置換、修飾などがなされていてもよい。
【0035】
一般式(I)で表される化合物は、核酸のいかなる位置に付加されてもよい。例えば、TdTを用いる場合には、核酸の3’末端に付加される。また、適当な官能基を付加することにより光反応やジアゾカップリング反応によって核酸の塩基部位に付加することもできる。例えば、光反応については、ソラーレンを一般式(I)で表される化合物に結合させることで、核酸の塩基部分と反応し、結合が生じる。また、ジアゾカップリング反応については、シアゾニウム塩を一般式(I)で表される化合物に結合させることで、核酸の塩基部分と反応し、結合が生じる。
【0036】
本発明は、一般式(I)で表される化合物を含む、一般式(I)で表される化合物を核酸に付加するためのキットも提供する。キットは、一般式(I)で表される化合物以外の要素を含んでもよい。例えば、一般式(I)で表される化合物を核酸に付加することができる酵素(例えば、TdT、Taq polymerase, Klenow Fragment (exo−)など)、緩衝液(例えば、トリスバッファー、リン酸バッファー、カコジル酸バッファーなど)、キットの使用方法を記載した説明書、コバルト塩、マグネシウム塩、マンガン塩などを含んでもよい。コバルト塩は、例えば、0.1〜0.5 mM、好ましくは0.25 mMの濃度で添加するとよい。
【0037】
このキットにおいて、キットを構成する要素は、各々あるいは組み合わせてあるいはひとまとめにして、バイアル, チューブなどのような容器に包含されていてもよく、さらに、それらの容器はひとまとめにして納めるための区画化された担持手段に納められていてもよい。
【0038】
本発明は、チオール基を有する化合物とマレイミド基若しくはマレイミド基に臭素が付加した基を有する一般式(I)で表される化合物又は該化合物を付加した核酸との複合体も提供する。
【0039】
本明細書において、「チオール基を有する化合物」とは、化合物分子中に少なくとも1個のチオール基が存在する限り、いかなる化合物であってもよく、化合物としては、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、蛍光物質、カラムの充填剤を構成する化合物、ビーズ、ポリスチレン、炭素電極、金、シリコンやガラス等の表面を構成する化合物などを例示することができる。
【0040】
本明細書において、「複合体」とは、一般に分子と分子の間に何らかの相互作用があって生じる結合物を意味する。相互作用を生じる分子の数は2個に限定されるわけではなく、2個以上であってもよい。分子間相互作用の種類としては、特に限定されるわけではないが、共有結合、水素結合、静電相互作用、疎水相互作用などをあげることができる。本発明の複合体を用いて、目的の核酸を細胞内に導入する場合には、安定性の点から、共有結合で結合させた複合体が好ましい。
【0041】
本発明は、マレイミド基、ジスルフィド結合又はハロゲン化メチル基を有する化合物とチオール基を有する一般式(I)で表される化合物又は該化合物を付加した核酸との複合体も提供する。
【0042】
本明細書において、「マレイミド基、ジスルフィド結合又はハロゲン化メチル基を有する化合物」とは、化合物分子中に少なくとも1個のマレイミド基、ジスルフィド結合又はハロゲン化メチル基が存在する限り、いかなる化合物であってもよく、化合物としては、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、蛍光物質、カラムの充填剤を構成する化合物、ビーズ、ポリスチレン、炭素電極、金、シリコンやガラス等の表面を構成する化合物などを例示することができる。
【0043】
「ジスルフィド結合」とは、一般に−S−S−で表される結合であり、以下のものを例示することができるが、これに限定されるわけではない。
【0044】
【化19】
Figure 2004331574
「ハロゲン化メチル基」としては、下記の式で表される基を例示することができるが、これらに限定されるわけではない。なお、下記の式において、Xはハロゲン原子(F、Cl、Br、I、At)である。
【0045】
【化20】
Figure 2004331574
本発明の上記複合体を含む組成物としては、疾病の予防や治療に用いられる医薬組成物、試薬組成物、核酸の細胞内での挙動観察などに用いられる実験用組成物、疾病の診断用組成物、カラム充填剤組成物、ビーズ組成物などを例示することができるが、これらに限定されるわけではない。
【0046】
なお、本明細書において、「〜」はその前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示す。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明するが、これは、本発明の好ましい態様を説明するものであって、本発明の範囲はこれに限定されるわけではない。
【0048】
1.一般式(I)で表される化合物の製造
(1)マレイミド基又は臭素が付加したマレイミド基を有する一般式(I)で表される化合物の製造
マレイミド基を有する一般式(I)で表される化合物のうち、E=(a)の化合物については、以下に示す反応式に従って製造することができる。
A = −OHの場合
【0049】
【化21】
Figure 2004331574
Aldrich社より購入した核酸1(無保護)をピリジン(Wako)で共沸した後、ピリジン中に溶解させDMTrCl(Aldrich)を0.9〜1.2eq加え3時間〜一日室温で撹拌してDMTr化する(化合物2)。その後、(R’=COOHの場合)カルボシキル基をHOBT(同仁)1.2〜2.4 eq, DCC(Wako) 1.2 〜2.4eq, DMAP (Wako) 0.1〜0.5 eqでジクロロメタン又はDMF中(室温、15〜180分)で活性化したマレイミド化合物とTEA (Wako) 2〜4 eqを加えジクロロメタン又はDMF中で反応させ(室温、1〜3時間)化合物3を得る。カラム精製したのち、ジクロロメタン中に溶解させ、TFA (Wako)を0℃で体積比で1%の割合で加え1〜15分撹拌し、その後飽和した炭酸水素ナトリウム溶液(Wako)を加え反応を止める。クロロホルム(Wako)で抽出したのちカラムで精製し化合物4を得る。得られた化合物4にproton sponge (Wako) 1.5〜3 eq, PoX1.1〜2.0 eq, を加え0℃でリン酸トリメチル(Wako)中で2〜3時間撹拌し化合物5を得る。その溶液にトリブチルアミン(Wako)(核酸1mmolにつき1mL)と0.5M bis−n−tributylammonium pyrophosphateのDMF(Wako)溶液を加え1〜2分0℃で撹拌する。反応を1MのETN・HCO水溶液で止めて溶媒をとばし乾燥させ、カラムで精製し化合物6を得る。
A = −Hの場合
【0050】
【化22】
Figure 2004331574
核酸1に公知の手法で保護を加え(化合物12)、ピリジン(Wako)で共沸した後、ピリジン中に溶解させDMTrCl(Aldrich)を0.9〜1.2eq加え3時間〜一日室温で撹拌してDMTr化する(化合物13)。得られた化合物3をアセトリトリル(Wako)に0.1 M の濃度になるように溶解させ、PTCCl(Wako) 1〜2 eq, DMAP (Wako) 1〜2 eq, を加え室温で半日〜一日撹拌する。溶媒をエバポレーションで除いた後、5%炭酸水素ナトリウム(Wako)で抽出し化合物14を得る。得られた化合物14をトルエン(Wako)に濃度が0.1〜0.03Mになるように溶解させ、AIBN(Wako) 0.1〜0.2 eq, トリブチルチンハイドライド(Wako)1〜3 eqを加え110℃で還流させて反応させる。1時間後反応を終了させ、5%炭酸水素ナトリウム(Wako)で抽出しカラムで精製し化合物15を得る。公知の手法で核酸塩基の保護を除き化合物16を得る。その後、(R’=COOHの場合)カルボシキル基をHOBT(同仁)1.2〜2.4 eq, DCC(Wako) 1.2 〜2.4eq, DMAP (Wako) 0.1〜0.5 eqでジクロロメタン又はDMF中(室温、15〜180分)で活性化したマレイミド化合物とTEA (Wako) 2〜4 eqを加えジクロロメタン又はDMF中で反応させ(室温、1〜3時間)化合物17を得る。カラム精製したのち、ジクロロメタン中に溶解させ、TFA (Wako)を0℃で体積比で1%の割合で加え1〜15分撹拌し、その後飽和した炭酸水素ナトリウム溶液(Wako)を加え反応を止める。クロロホルム(Wako)で抽出したのちカラムで精製し化合物18を得る。得られた化合物18にproton sponge (Wako) 1.5〜3 eq, PoX1.1〜2.0 eq, を加え0℃でリン酸トリメチル(Wako)中で2〜3時間撹拌し化合物19を得る。その溶液にトリブチルアミン(Wako)(核酸1mmolにつき1mL)と0.5M bis−n−tributylammonium pyrophosphateのDMF(Wako)溶液を加え1〜2分0℃で撹拌する。反応を1MのETN・HCO水溶液で止めて溶媒をとばし乾燥させ、カラムで精製し化合物20を得る。
【0051】
なお、上記の2つの合成スキームにおいては、糖の5’位の炭素に結合している水酸基を保護するために、DMTrClを用いたが、それ以外の保護剤(例えば、他のトリチル系の保護剤、シリル系の保護剤など)を用いてもよい。
【0052】
化合物6及び20のマレイミド基に臭素を付加するには、公知のいかなる方法を用いてもよい。あるいは、臭素化されたマレイミド化合物を原料として用い、マレイミド基に臭素が付加されている化合物6及び20を合成してもよい。
【0053】
化合物6及び20のリン酸基の数(n)は、公知の手法で制御することができる。
【0054】
なお、一般式(I)で表される化合物のうち、E=(b)の化合物については公知の手法(Tetrahedron, 1998, 54, 5119−5128)で合成可能であり、E=(c)の化合物については公知の手法(Biochemistry, 1982, 21, 1983−1989)で合成可能であり、E=(d)の化合物については公知の手法(Biochemistry, 1982, 21, 1983−1989及びBiochemistry, 1992, 31, 10544−10555)で合成可能である。
【0055】
(2)保護されていてもよいチオール基を有する一般式(I)で表される化合物の製造
保護されていてもよいチオール基を有する一般式(I)で表される化合物のうち、E=(a)の化合物は、以下に示す反応式に従って製造することができる。
【0056】
【化23】
Figure 2004331574
Aldrich社より購入した核酸1(無保護)をピリジン(Wako)で共沸した後、ピリジン中に溶解させDMTrCl(Aldrich)を0.9〜1.2eq加え3時間〜一日室温で撹拌してDMTr化する(化合物32)。その後、(R’=COOHの場合)カルボシキル基をHOBT(同仁)1.2〜2.4 eq, DCC(Wako) 1.2 〜2.4eq, DMAP (Wako) 0.1〜0.5 eqでジクロロメタン又はDMF中(室温、15〜180分)で活性化したチオール及びそれを保護した化合物とTEA (Wako) 2〜4 eqを加えジクロロメタン又はDMF中で反応させ(室温、1〜3時間)化合物33を得る。カラム精製したのち、ジクロロメタン中に溶解させ、TFA (Wako)を0℃で体積比で1%の割合で加え1〜15分撹拌し、その後飽和した炭酸水素ナトリウム溶液(Wako)を加え反応を止める。クロロホルム(Wako)で抽出したのちカラムで精製し化合物34を得る。得られた化合物34にproton sponge (Wako) 1.5〜3 eq, PoX1.1〜2.0 eq, を加え0℃でリン酸トリメチル(Wako)中で2〜3時間撹拌し化合物35を得る。その溶液にトリブチルアミン(Wako)(核酸1mmolにつき1mL)と0.5M bis−n−tributylammonium pyrophosphateのDMF(Wako)溶液を加え1〜2分0℃で撹拌する。反応を1MのETN・HCO水溶液で止めて溶媒をとばし乾燥させ、カラムで精製し化合物36を得る。
【0057】
なお、上記の合成スキームにおいては、糖の5’位の炭素に結合している水酸基を保護するために、DMTrClを用いたが、それ以外の保護剤(例えば、他のトリチル系の保護剤、シリル系の保護剤など)を用いてもよい。
【0058】
化合物36のリン酸基の数(n)は、公知の手法で制御することができる。
【0059】
化合物36のチオール基の脱保護は、DTTにより行うことができる。
【0060】
なお、一般式(I)で表される化合物のうち、E=(b)の化合物については公知の手法(Tetrahedron, 1998, 54, 5119−5128)で合成可能であり、E=(c)の化合物については公知の手法(Biochemistry, 1982, 21, 1983−1989)で合成可能であり、E=(d)の化合物については公知の手法(Biochemistry, 1982, 21, 1983−1989及びBiochemistry, 1992, 31, 10544−10555)で合成可能である。
【0061】
2.核酸への一般式(I)で表される化合物の付加
一般式(I)で表される化合物を核酸に付加するには、いかなる公知の方法を用いてもよい。
【0062】
例えば、TdTを用いる場合には、以下のような条件で酵素反応を行うとよい。3’末端に修飾を試みたい核酸(〜200pmol)をニューイングランドバイオラボ社、プロメガ社、アマシャム・ファルマシア社等から発売されているTdT(4Uから50U)を用いてトリス緩衝液又はリン酸緩衝液又はカコジル酸緩衝液中、一般式(I)で表される化合物を0.1mMから5mMの濃度で加え、20℃から40℃において30分から一日反応させる。生成した物質はゲル電気泳動、カラムクロマトグラフィー等で精製する。
【0063】
一般式(I)で表される化合物を付加する核酸としては、いかなる核酸を用いてもよい。例えば、医薬として有用なDNA、RNAなどを挙げることができる。医薬として有用なDNAとしては、siRNAを発現するDNA,リボザイム、p53などアポトーシス関連遺伝子、デコイDNA、DNAのリン酸部位に硫黄原子を含むホスホロチオエートやホウ素原子を含むボラノホスフェートをDNA中に組み込んだものなどを例示することができるが、これらに限定されるわけではない。医薬として有用なRNAとしては、siRNA、リボザイムなどを例示することができるが、これらに限定されるわけではない。
【0064】
一般式(I)で表される化合物を付加する核酸は、医薬以外の用途に用いられる核酸であってもよく、医薬以外の用途とそれに用いられる核酸としては、DNAワイヤー、SNPs検出用のオリゴDNAを例示することができるが、これらに限定されるわけではない。
【0065】
3.マレイミド基又は臭素が付加したマレイミド基を有する一般式(I)で表される化合物とチオール基を有する化合物との反応(共有結合で結合させた複合体の形成)
マレイミド基又は臭素が付加したマレイミド基を有する一般式(I)で表される化合物とチオール基を有する化合物とを反応させるには、いかなる公知の方法を用いてもよい。
【0066】
例えば、チオール基を有する物質がアミノ酸である場合には、以下のような条件で反応を行うとよい。TdTによる反応をした後、システィン(Aldrich等で販売)を50mM〜300mMの濃度で加えトリス緩衝液又はリン酸緩衝液又はカコジル酸緩衝液中、4℃〜40度で3時間から一日、振動させながら反応させる。生成した物質はゲル電気泳動、カラムクロマトグラフィー等で精製する。
【0067】
また、チオール基を有する化合物がペプチドである場合には、以下のような条件で反応を行うとよい。TdTによる反応をした後、余分な一般式(I)で表される化合物をミリポア社から発売されているMicroconで除き、システィンを含むペプチド(ジーンネット等で販売)を核酸とのチャージ比が0.5〜0.9及び1.5〜5の割合で加えトリス緩衝液又はリン酸緩衝液又はカコジル酸緩衝液中、4℃〜40度で3時間から一日、振動させながら反応させる。生成した物質はミリポア社から発売されているMicroconで余分なペプチドを除いた後、ゲル電気泳動、カラムクロマトグラフィー等で精製する。
【0068】
チオール基を有する化合物としては、化合物分子中に少なくとも1個のチオール基が存在する限り、いかなる化合物であってもよく、化合物としては、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、蛍光物質、カラムの充填剤を構成する化合物、ビーズ、ポリスチレン、炭素電極、金、シリコンやガラス等の表面を構成する化合物などを例示することができる。
【0069】
具体的には、システイン、システィンを含む天然のアミノ酸からなるペプチド及びクロスリンカー等でチオール基を付加させたペプチド、固相合成法によりチオール基を付加したペプチド、システィン残基を含むタンパク質、DTT等により部分的に還元したことにより生じたチオール基を有するタンパク質、クロスリンカー等でチオール基を付加させたタンパク質、カラム充填剤Thiopropyl Sepharose(アマシャム・ファルマシア社)等を例示することができるが、これらに限定されるわけではない。
【0070】
なお、チオール基を持たない化合物にチオール基を導入することにより、マレイミド基又は臭素が付加したマレイミド基を有する一般式(I)で表される化合物と反応させることができる。
【0071】
一般に、ある化合物にチオール基を導入するには、以下の反応を利用することができる。
・ジスルフィド結合のDTT等による還元。
・保護されたチオール基を持つsuccinimidyl基等の活性エステル化合物と別の化合物中のアミノ基との反応。
・アミノ基と2−iminothiolaneとの反応。
・EDACを介したcystamineとカルボキシル基との反応後DTT等による還元。
【0072】
これらの反応を利用することにより、チオール基を持たないアミノ酸、ペプチド、タンパク質、蛍光物質、カラムの充填剤を構成する化合物、ビーズ、ポリスチレン、炭素電極、金、シリコンやガラス等の表面を構成する化合物などにチオール基を導入することができる。
【0073】
4.チオール基を有する一般式(I)で表される化合物とマレイミド基、ジスルフィド結合又はハロゲン化メチル基を有する化合物との反応(共有結合で結合させた複合体の形成)
チオール基を有する一般式(I)で表される化合物とマレイミド基、ジスルフィド結合又はハロゲン化メチル基を有する化合物とを反応させるには、いかなる公知の方法を用いてもよい。
【0074】
例えば、マレイミド基、ジスルフィド結合又はハロゲン化メチル基を有する化合物がアミノ酸である場合には、以下のような条件で反応を行うとよい。TdTによる反応をした後、マレイミド(Aldrich等で販売)、スルフィド結合を有する化合物又はハロゲン化メチル基を有する化合物を50mM〜300mMの濃度で加えトリス緩衝液又はリン酸緩衝液又はカコジル酸緩衝液中、4℃〜40度で3時間から一日、振動させながら反応させる。生成した物質はゲル電気泳動、カラムクロマトグラフィー等で精製する。
【0075】
また、マレイミド基、ジスルフィド結合又はハロゲン化メチル基を有する化合物がペプチドである場合には、以下のような条件で反応を行うとよい。TdTによる反応をした後、余分な一般式(I)で表される化合物をミリポア社から発売されているMicroconで除き、マレイミド基、ジスルフィド結合又はハロゲン化メチル基を含むペプチド(ジーンネット等で販売)を核酸とのチャージ比が0.5〜0.9及び1.5〜5の割合で加えトリス緩衝液又はリン酸緩衝液又はカコジル酸緩衝液中、4℃〜40度で3時間から一日、振動させながら反応させる。生成した物質はミリポア社から発売されているMicroconで余分なペプチドを除いた後、ゲル電気泳動、カラムクロマトグラフィー等で精製する。
【0076】
マレイミド基、ジスルフィド結合又はハロゲン化メチル基を有する化合物としては、化合物分子中に少なくとも1個のマレイミド基、ジスルフィド結合又はハロゲン化メチル基が存在する限り、いかなる物質であってもよく、化合物としては、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、蛍光物質、カラムの充填剤を構成する化合物、ビーズ、ポリスチレン、炭素電極、金、シリコンやガラス等の表面を構成する化合物などを例示することができる。
【0077】
具体的には、前述のアミノ酸、ペプチド、タンパク質、蛍光物質、カラムの充填剤を構成する化合物、ビーズ、ポリスチレン、炭素電極、金、シリコンやガラス等の表面を構成する化合物などを例示することができるが、これらに限定されるわけではない。
【0078】
なお、マレイミド基、ジスルフィド結合又はハロゲン化メチル基を持たない化合物にマレイミド基、スルフィド結合又はハロゲン化メチル基を導入することにより、チオール基を有する一般式(I)で表される化合物と反応させることができる。
【0079】
一般に、ある化合物にマレイミド基を導入するには、化合物中にあるアミノ基にSMCC(モレキュラープローブ社から発売)等活性エステルを反応させればよい。
【0080】
一般に、ある化合物にジスルフィド結合を導入するには、化合物中にあるアミノ基にSPDP(モレキュラープローブ社から発売)等活性エステルを反応させればよい。
【0081】
一般に、ある化合物にハロゲン化メチル基を導入するには、化合物中にあるアミノ基にIodoacetic acid succinimidyl ester (モレキュラープローブ社から発売)等活性エステルを反応させればよい。
【0082】
これらの反応を利用することにより、マレイミド基、スルフィド結合又はハロゲン化メチル基を持たないアミノ酸、ペプチド、タンパク質、蛍光物質、カラムの充填剤を構成する化合物、ビーズを構成する化合物などにマレイミド基、スルフィド結合又はハロゲン化メチル基を導入することができる。
【0083】
5.複合体の利用
上記3の複合体又は4の複合体のうち、一般式(I)で表される化合物を付加した核酸とアミノ酸、ペプチド又はタンパク質との複合体を利用して、目的とする核酸を細胞内に導入することができる。従って、これらの複合体は、医薬品として、ヒト、その他の動物に投与したり、実験用の試薬として用いたりすることができる。
【0084】
上記核酸とアミノ酸、ペプチド又はタンパク質との複合体を細胞内に導入するには、例えば、それらを適当な膜(例えば、リポソーム、ポリリジン、PEG、PEGとポリリジンの複合体など)に封入し、細胞内に取り込む方法(”Lipidic vector systems for gene transfer”(1997) R.J. Lee and L. Huang Crit. Rev. Ther. Drug Carrier Syst 14, 173−206;中西守ら、蛋白質 核酸 酵素 Vol.44, No.11, 1590−1596 (1999))、リン酸カルシウム法、エレクトロポレーション法、リポフェクション法、マイクロインジェクション法、遺伝子銃による方法などで行うことができる。これらの複合体を細胞に導入する場合には、例えば、疾患部位の細胞を一部取り出し、in vitroで遺伝子導入を行った後、該細胞を再び組織に戻すEx vivo法も可能であるし、あるいは、疾患部の組織に直接複合体を導入することもできる。
【0085】
本発明の複合体(特に、核酸とアミノ酸、ペプチド又はタンパク質との複合体)を有効成分として含む医薬組成物は、必要により、医薬上許容される担体(例えば、生理食塩水、緩衝液などの希釈剤)を含むことができる。投与は、疾病の状態の重篤度や生体の応答性によるが、治療の有効性が認められるまで、あるいは疾病状態の軽減が達成されるまでの期間にわたり、適当な用量、投与方法、頻度で行えばよい。
【0086】
また、一般式(I)で表される化合物を付加した核酸と蛍光物質との複合体を利用して、核酸の細胞内での挙動観察、それを用いた診断を行うことができる。
【0087】
さらに、一般式(I)で表される化合物を付加した核酸とカラムの充填剤を構成する化合物との複合体を利用して、核酸の固定化、精製を行うことができる。
【0088】
また、一般式(I)で表される化合物を付加した核酸とビーズ、ポリスチレン、炭素電極、金、シリコンやガラス等の表面を構成する化合物との複合体を利用して、核酸の固定化、精製を行うことができる。
【0089】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。なお、これらの実施例は、本発明を説明するためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
【0090】
[実施例1]マレイミド基を有する修飾核酸の製造
図5に示す化合物20mはシチジンのN4にリンカーを介し、マレイミドを結合させた化合物である。このマレイミドの部分がペプチド中のシステインのチオール基(−SH)と共有結合する(図6)。また、3’の水酸基を除くことにより、ヌクレオチドの伸長反応を1残基で止めることにした。合成法を図7に示す。以下、詳細に説明する。
【0091】
デオキシシチジン一水和物(1 eq)(Aldrich)をDMF中に0.1Mの濃度になるように溶解させ、無水酢酸1.2eq トリエチルアミン2.0 eqを加え、室温で8時間撹拌した。その後、DMFをエバポレーションでとばし、さらにもう一度DMFを加えエバポレーションでとばした。その後、ピリジンで共沸を二回行い化合物13aを得た。ここでの精製はこれ以上行わず、次のステップに進んだ。得られた化合物13aをピリジンに0.1Mの濃度になるように溶解させ、DMTrClを1.1eq加え室温で3時間撹拌した。その後、ピリジンをエバポレーションでとばし残留物をクロロホルムと5%の炭酸水素ナトリウムで抽出した。有機層をエバポレーションでとばしカラムで精製した。
HNMR; (CDCl). δ2.2(s, 3H), 2.3 (m 1H), 2.7 (m, 1H), 3.4 (dd, 2H), 3.7 (s, 6H), 4.1 (m, 1H), 4.5 (m, 1H), 6.2 (t, 1H), 6.8−7.4 (14H), 8.2 (d, 1H)
【0092】
得られた化合物13aをアセトニトリルに0.1 Mの濃度になるように溶解させ、ジメチルアミノピリジンを2.05eq フェニルクロロチオノフォルメート(PTCCl)を1.1eq加え室温で16時間撹拌。アセトニトリルをエバポレーションでとばし残留物をクロロホルムと5%の炭酸水素ナトリウムで抽出した。ここでの精製は行わず次の反応へ進んだ。
【0093】
得られた化合物14aをトルエンに0.05Mの濃度になるように溶かし、トリブチルスズハイドライド(3 eq)、AIBNを0.2eq加え110℃で一時間反応させた。残留物をクロロホルムと5%の炭酸水素ナトリウムで抽出した。トルエンをエバポレーションでとばし次のステップへ進んだ。
【0094】
得られた化合物15aをメタノールに溶解させその溶液に0.05Mの炭酸カリウムのメタノール/水溶液を滴下した。一時間後に反応を終了させた。溶液をエバポレーションでとばし残留物をクロロホルムと5%の炭酸水素ナトリウムで抽出した。有機層をエバポレーションでとばし、反応生成物(化合物16a)をカラムで精製した。
HNMR; (CDCl). δ1.9(s, 2H), 2.1 (m 1H), 2.4 (m, 1H), 3.4 (dd, 2H), 3.8 (s, 6H), 4.2 (m, 1H), 5.8 (m, 1H), 6.0 (t, 1H), 6.8−7.4 (13H), 8.0 (d, 1H)
【0095】
β−マレイミドプロパン酸 (2 eq), ジメチルアミノピリジン0.2eq, DCC(2.2eq), HOBT(2.2eq)をβ−マレイミドプロパン酸の濃度が0.3Mになるようにジクロロメタンに溶解させ室温で30分反応させた。生じた固形物を濾過して除き、そのろ液に化合物16aを加えた。30分反応させた後、飽和食塩水で抽出し有機層をエバポレーションでとばしカラムで精製した。
【0096】
得られた化合物17mをジクロロメタンに0.01Mの濃度になるように溶解させトリフルオロ酢酸を1%の体積で加えた。0℃で3分撹拌し飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え反応を止めた。クロロホルムで抽出を行った。有機層をエバポレーションでとばしカラムで精製した。
HNMR; (CDCl). δ2.0(s, 2H), 2.1 (m 1H), 2.4 (m, 1H), 3.4 (dd, 2H), 3.8 (s, 6H), 4.0 (t, 2H), 4.3 (m, 1H), 6.0 (t, 1H), 6.7 (t, 2H) 6.8−7.4 (14H), 8.6 (d, 1H)
【0097】
得られた化合物18mをリン酸トリメチルに0.5 Mの濃度で溶解させプロトンスポンジ1.5eq, 塩化ホスホリル1.1eq0℃で加え2時間0℃で撹拌した(化合物19mが生成)。2時間後トリブチルアミンを基質(化合物19m)1mmolに対して1mmolの割合で加え0.5M bis−n−tributylammonium pyrophosphate(1eq)のDMF溶液を加え0℃で3分撹拌した。反応を1MのETN・HCO水溶液で止めて溶媒をとばし乾燥させ、カラムで精製し化合物20mを得た。
【0098】
マレイミド基を含むトリリン酸体(化合物20m)の精製及び同定は以下のようにして行った。Watersの逆層カラム、SYMMETRY C18カラムを用いて水:アセトニトリル=100:0(0分)〜40:60(60分)の溶出液で精製したところ、トリリン酸化する前の化合物が19分にピークが観測されたのに対し、トリリン酸体は12分にピークが観測された。またこの12分のピークにシステインを反応させたところ10分にピークが移動した。逆層カラムにおいてピークが早くなった(19から12分)ことと、システインと反応したことから、これが望みのものと判断し、TdTの反応をしたところ、DNAに取り込まれたのでトリリン酸体と判断した。
【0099】
本実施例で合成したトリリン酸化合物を以下「ddYTP」と略記する。
【0100】
[実施例2]短いDNA(9merDNA)の3’末端への修飾核酸の導入
9 mer DNA200pmol(配列TTCGGACCC)の5’末端をRIでラベルしNew England Biolabから購入したTdTを4U, 添付バッファー1マイクロリットル、2.5 mMCoClを1マイクロリットル水を加えて合計10マイクロリットルとして37℃で1時間反応させた。
【0101】
結果を図8に示す。レーン1はコントロールDNA(9 mer)、レーン2はコントロールDNA(10mer)、レーン3は、9merのDNAにTdTによりddYTPを付加反応を行った後である。図8のLane3を見ればわかるように、200 pmolのDNAが4UのTdTによりddYTPが付加し、3’がマレイミドで修飾された。すなわち、ddYTPはTdTにより極めて効率よく取り込まれている。
【0102】
[実施例3]修飾核酸を3’末端に導入した短いDNA(9merDNA)とシステインとの反応
実施例2で行った実験の酵素反応溶液に200mMのpH7.5のリン酸バッファー溶液2マイクロリットル、500mMのシステイン水溶液1マイクロリットル、それに水を加え合計20マイクロリットルになる様にし室温で3時間反応させた。
【0103】
結果を図9に示す。レーン1はコントロールDNA(9 mer)、レーン2はコントロールDNA(10mer)、レーン3はマレイミドラベルされたDNA、レーン4−6はマレイミドラベルされたDNA(レーン2)にシステイン(1mM、10 mM及び50mM)と反応を行った後である。
ほぼ100%の収率でDNAとアミノ酸が共有結合により結合された。
【0104】
[実施例4]長いDNA(350残基DNA)の3’末端への修飾核酸の導入及び修飾核酸を3’末端に導入した長いDNA(350残基DNA)とペプチドとの反応
実施例2に示した方法に従い、siRNAをコードする約350mer のDNA(配列GTAAAACGACGGCCAGTGAATTCAAGGTCGGGCAGGAAGGGGCCTATTTTCCATGATTCCTTCATATTTGCATATACGATACAAGGCTGTTAGAGAGATAATTAGAATTAATTTGACTGTAAACACAAAGATATTAGTACAAAATACGTGACGTAGAAAGTAATAATTTCTTGGGTAGTTTGCAGTTTTAAAATTATGTTTTAAAATGGACTATCATATGCTTACCGTAACTTGAAAGTATTTCGATTTCTTGGCTTTATATATCTTGTGGAAAGGACGAAACACCGTGCGTTGTTGGTGTTAATCCTTCAAGAGAGGGTTGGCACCAGCAGCGCACTTTTTATGCAAGCTTGGCGT(配列番号1))をTdTによる反応をした後、余分なトリリン酸化合物をミリポア社から発売されているMicroconYM3000で除き、システィンを含む核移行シグナルペプチド(ジーンネット社より購入、配列PKKKRKVEDPYC(配列番号2))を核酸とのチャージ比0.9の割合で加え20mMリン酸緩衝液(pH7.5)中、37℃で6時間、振動させながら反応させた。生成した物質はミリポア社から発売されているMicroconYM3000で余分なペプチドを除いた。
【0105】
結果を図10に示す。Lane 1は350mer DNA、Lane 2はLane 1のDNAにマレイミド化せずにペプチドを加えたものである。Lane3はマレイミド化してペプチドを加えた後にペプチドを除く操作をしたものである。Lane2においては全くバンドシフトしていないので核酸とペプチドとの静電的な相互作用はペプチドを除く操作をしたため見られていない。Lane3ではほぼ100%の割合でバンドがシフトしている。Lane2との比較から、このバンドシフトは静電的な相互作用によって生じているのではなく核酸とペプチドが共有結合でつながっていることを示している。
【0106】
[実施例5]チオール基を有する修飾核酸の製造
図12に示す化合物24tはシチジンのN4にリンカーを介し、チオールを結合させた化合物である。このチオールの部分がペプチド中に導入したマレイミド基と共有結合する。化合物24t及び化合物24tをさらにトリリン酸化した化合物26tの合成法を図12に示す。以下、詳細に説明する。
【0107】
デオキシシチジン一水和物(1 eq)(Aldrich)をピリジンで共沸を二回行いピリジンに0.1Mの濃度になるように溶解させ、DMTrClを1.1eq加え室温で3時間撹拌した。その後、ピリジンをエバポレーションでとばし残留物をクロロホルムと5%の炭酸水素ナトリウムで抽出した。有機層をエバポレーションでとばしカラムで化合物2aを精製した。
HNMR; (CDCl). δ2.2(m, 1H), 2.6 (m, 1H), 3.4 (dd, 2H), 3.7 (s, 6H), 4.1 (m, 1H), 4.5 (m, 1H), 5.4 (d, 1H), 6.3 (t, 1H), 6.8−7.4 (13H), 7.9 (d, 1H)
【0108】
ジスルフィド化合物 (2 eq), ジメチルアミノピリジン0.2eq, DCC(2.2eq), HOBT(2.2eq)をジスルフィド化合物の濃度が0.3Mになるようにジクロロメタンに溶解させ室温で30分反応させた。生じた固形物を濾過して除き、そのろ液に化合物2aを加えた。30分反応させた後、飽和食塩水で抽出し有機層をエバポレーションでとばしカラムで化合物23tを精製した。得られた化合物23tをジクロロメタンに0.01Mの濃度になるように溶解させトリフルオロ酢酸を1%の体積で加えた。0℃で3分撹拌し飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え反応を止めた。クロロホルムで抽出。有機層をエバポレーションでとばしカラムで化合物24tを精製した。
HNMR; (CDCl). δ2.2(m, 1H), 2.6 (m, 1H), 2.9 (t, 2H), 3.1 (t, 2H), 3.8 (dd, 2H), 4.0 (m, 1H), 4.4 (m, 1H), 6.3 (t, 1H), 7.2−8.4 (4H), 7.4 (d, 1H), 8.4 (d, 1H),
【0109】
得られた化合物24tをリン酸トリメチルに0.5 Mの濃度で溶解させプロトンスポンジ1.5eq, 塩化ホスホリル1.1eq0℃で加え2時間0℃で撹拌した(化合物25tが生成)。2時間後トリブチルアミンを基質(化合物25t)1mmolに対して1mmolの割合で加え0.5M bis−n−tributylammonium pyrophosphate(1eq)のDMF溶液を加え0℃で3分撹拌した。反応を1MのETN・HCO水溶液で止めて溶媒をとばし乾燥させ、カラムで精製し化合物26tを得た。
【0110】
チオール基を含むトリリン酸体(化合物26t)の精製及び同定は以下のようにして行った。Watersの逆層カラム、SYMMETRY C18カラムを用いて水:アセトニトリル=100:0(0分)〜40:60(60分)の溶出液で精製したところ、トリリン酸化する前の化合物が26分にピークが観測されたのに対し、トリリン酸体は18分にピークが観測された。またこの18分のピークに脱保護材であるDTTを反応させたところ13分にピークが移動した。逆層カラムにおいてピークが早くなった(26から18分)ことと、DTTと反応したことから、これが望みのものと判断した。
【0111】
〔実施例6〕遺伝子発現の抑制
レポータージーンであるルシフェラーゼや内在性のタンパク質をターゲットにしたsiRNAを発現するDNAを実施例4で示した方法でペプチドと複合体を形成し、この複合体をインビトロジェン社から発売されているトランスフェクション試薬、Lipofectamine2000でHela細胞にトランスフェクションした後にタンパク質の発現を調べれば、タンパク質の発現が抑制されていることがわかる。
【0112】
まとめ
今回、本発明者らは、簡便で安価な長鎖DNAとペプチドとの共有結合による複合体形成を目指し開発を行った。本発明者らが合成した新規化合物(ddYTP)は極めて良く酵素TdTにより認識され、DNAに付加した。本発明者らの手法は従来の手法と異なり、修飾したいDNAに化合物と酵素を混ぜるだけで修飾でき、核酸合成器による修飾核酸の導入(Zantaら)など煩雑な操作がいらない。また、リガーゼを使って修飾核酸を導入する(Zantaら)のと比べても、極めて効率が良く、少量の酵素で多くのDNAが修飾されるので安価である。この手法によって修飾されたDNAはシステインと共有結合することにより、ペプチドと極めて安定な複合体を形成する。この手法を用いることにより、今回示したペプチドだけでなく、様々なチオール基を有する化合物とDNAが安定な複合体を形成することができる。調べた範囲ではDNAに直接マレイミドラベルした系は初めてである。従来までは図11に示すように5’末端にアミノリンカーを含むDNAにスクシイミドで活性化したマレイミドエステルを反応させマレイミド化していた。この方法では修飾核酸をDNA合成機で合成するためコストがかかる上、アミノ基との反応は収率が低い。それに比べ今回示した方法は、DNAの3’末端にほぼ100%の収率で修飾されていた。
【0113】
【発明の効果】
本発明により、新規な修飾核酸が提供された。この修飾核酸を核酸に導入し、さらに、他の化合物と反応させることにより、核酸と他の化合物とが共有結合で結合した安定な複合体を作製することができる。この複合体は、医薬品、実験用試薬・材料などとして利用可能である。
【0114】
【配列表】
Figure 2004331574
Figure 2004331574
【0115】
【配列表フリーテキスト】
配列番号1は、実施例4で用いたsiRNAをコードするDNAの塩基配列を示す。
【0116】
配列番号2は、実施例4で用いたSV40由来の核移行シグナルペプチドのアミノ酸配列を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】DNA−ペプチドの複合体による応用例を示す。
【図2】Neveらによって報告されたプラスミドとNLSの複合体形成法を示す。
【図3】Zantaらが合成したDNAとNLSの複合体を示す。
【図4】TdTによるDNAの3’末端へのヌクレオチド(dNTP)付加反応を示す。
【図5】実施例1で合成した化合物の構造式を示す。
【図6】マレイミドとチオールの反応を示す。
【図7】実施例1で合成した新規核酸アナログの合成法を示す。
【図8】DNAの3’末端へのddYTPの取り込みを示す。
【図9】マレイミドで修飾されたDNAとシステインの反応の結果を示す。
【図10】長鎖DNAとペプチドとの反応の結果を示す。
【図11】従来までのDNAのマレイミド化の方法を示す。
【図12】実施例5で合成した新規核酸アナログの合成法を示す。

Claims (13)

  1. 下記の一般式(I)で表される化合物。
    Figure 2004331574
    (式中、Aは水酸基または水素原子であり、Bは
    Figure 2004331574
    (式中、*は糖に結合する位置を示す)のいずれかで表される基であり、Eは下記の(a)〜(d) のいずれかで表される基であり、
    Figure 2004331574
    (式中、nは1〜3のいずれかの整数である)
    Xはカルボニル基またはメチレン基であり、Yは
    Figure 2004331574
    のいずれかで表される基又は保護されていてもよいチオール基であり、mは1〜30のいずれかの整数である。)
  2. Yが
    Figure 2004331574
    のいずれかで表される基である請求項1記載の化合物。
  3. Yがチオール基である請求項1記載の化合物。
  4. 下記の一般式(II)で表される化合物。
    Figure 2004331574
    (式中、Aは水酸基または水素原子であり、Bは
    Figure 2004331574
    (式中、*は糖に結合する位置を示す)のいずれかで表される基であり、Xはカルボニル基またはメチレン基であり、Yは
    Figure 2004331574
    のいずれかで表される基又は保護されていてもよいチオール基であり、Zは保護されていてもよい水酸基又はハロゲン化されたリン酸基であり、mは1〜30のいずれかの整数である。)
  5. 請求項1記載の化合物を付加した核酸。
  6. 請求項2記載の化合物を付加した核酸。
  7. 請求項3記載の化合物を付加した核酸。
  8. 請求項1〜3のいずれかに記載の化合物を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の化合物を核酸に付加するためのキット。
  9. チオール基を有する化合物と請求項2記載の化合物又は請求項6記載の核酸との複合体。
  10. マレイミド基、ジスルフィド結合又はハロゲン化メチル基を有する化合物と請求項3記載の化合物又は請求項7記載の核酸との複合体。
  11. 請求項9又は10記載の複合体を含む組成物。
  12. 化合物中に存在するチオール基を請求項2記載の化合物又は請求項6記載の核酸のマレイミド基と反応させることを特徴とする、チオール基を有する化合物に請求項2記載の化合物又は請求項6記載の核酸を結合させる方法。
  13. 化合物中に存在するマレイミド基、ジスルフィド結合又はハロゲン化メチル基を請求項3記載の化合物又は請求項7記載の核酸のチオール基と反応させることを特徴とする、マレイミド基、ジスルフィド結合又はハロゲン化メチル基を有する化合物に請求項3記載の化合物又は請求項7記載の核酸を結合させる方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019039403A1 (ja) * 2017-08-22 2019-02-28 国立大学法人名古屋大学 修飾ポリヌクレオチド

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