JP2004331470A - 汚泥を用いた人工粒状物及び汚泥を用いたポーラスコンクリートブロック及び人工粒状物とポーラスコンクリートブロックとを用いた護岸又は擁壁及び人工粒状物の製造方法及びポーラスコンクリートの製造方法 - Google Patents

汚泥を用いた人工粒状物及び汚泥を用いたポーラスコンクリートブロック及び人工粒状物とポーラスコンクリートブロックとを用いた護岸又は擁壁及び人工粒状物の製造方法及びポーラスコンクリートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥、発電所などで発生する石炭灰を有効利用して植物を有効に育成することができる人工粒状物、ポーラスコンクリートブロックを提供する。
【解決手段】汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰と、セメントとが硬化して人工粒状物を形成する。また、人工粒状物のうち粒径が10mm以上の粗粒の人工粒状物1aを骨材とし、該骨材と、セメントと、水を混練して固化して得られたポーラスコンクリートブロック2を形成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚泥を用いた人工粒状物及び汚泥を用いたポーラスコンクリートブロック及び人工粒状物とポーラスコンクリートブロックとを用いた護岸又は擁壁及び人工粒状物の製造方法及びポーラスコンクリートの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から建設廃材を用いた人工骨材が特許文献1により知られている。この特許文献1に示された従来例は、建設廃材であるヘドロ、粘性土、土とセメントやベントナイトとの混合物のような泥土、あるいは生コンのミキサー車を洗車する際に発生するスラッジ、砕石粉と水とが混合した泥状物等にセメントを混合して粒状化して建設用の人工骨材を形成し、この人工骨材を砂や礫等の天然骨材の代わりに建設用の骨材として利用するようにしている。
【0003】
しかしながら、上記の従来例にあっては、人工骨材の原料がいずれも建設廃材であり、製造された人工骨材内には肥料分が存在せず、したがって、上記従来例の人工骨材は建設用の骨材としては利用できても、植物を育成するための粒状物としては利用できず、利用範囲が限定されるという問題があった。
【0004】
また、従来から植物を育成するには土に肥料を混ぜて植物を育成しており、土に混ぜた肥料分は雨水、流水により流れやすく、長期間にわたって肥料効果を発揮できないという問題がある。
【0005】
また、従来から護岸や擁壁等を形成する際にコンクリートブロックを敷設して護岸や擁壁の主体を形成することが行われている。しかしながら、従来のコンクリートブロックが剥き出しになったものにおいては、外観が悪いという問題がある。そこで、コンクリートブロック層の上面に土の層を形成し、該土の層に植物を植えて護岸や擁壁の緑化をすることが行われているが、植物の根の成育がコンクリートブロック層により阻害されて成育が悪いという問題があり、特に、護岸の場合、植物の根の育成が悪いのでコンクリートブロック層と土の層との一体化が弱く、流水により土の層が流されやすいという問題があり、更に、土の層に肥料を施しても、雨水、流水により流されてしまって、長期間にわたって施肥効果を発揮できないという問題がある。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−178051号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥、発電所などで発生する石炭灰を有効利用して植物を有効に育成することができる人工粒状物、ポーラスコンクリートブロック、護岸又は擁壁を提供し、併せて、植物を有効に育成することができる人工粒状物及びポーラスコンクリートブロックを簡単に製造することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る汚泥を用いた人工粒状物は、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰と、セメントとが硬化した粒状物であることを特徴とするものである。
【0009】
このような構成とすることで、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥は窒素、リン酸、カリ、有機物等の肥料分を含み、また、石炭灰はシリカ、アルミナ、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の無機質のミネラル分を含んでおり、本発明における人工粒状物1はこれらの肥料分と、ミネラル分とを含んだものがセメントで硬化された粒状物であり、この人工粒状物1を植物を育成するための培養土としてそのまま使用することで、人工粒状物1中に含まれる上記肥料分と、ミネラル分とが長期間にわたって徐々に染み出して植物を育成するものであり、長期間にわたる施肥効果を発揮できるものである。
【0010】
また、汚泥を用いたポーラスコンクリートブロックは、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰と、セメントとが硬化した粒径が10mm以上の粗粒の人工粒状物1aを骨材とし、該骨材と、セメントと、水を混練して固化して得られたブロックより成ることを特徴とするものである。
【0011】
このような構成とすることで、本発明のポーラスコンクリートブロック2は、護岸、擁壁等に用いるブロックとして利用でき、しかも、植物の根がポーラスコンクリートブロック2の空隙部分に侵入して根を張ることができるだけでなく、空隙部分に侵入した植物の根に粗粒の人工粒状物1a中に含まれる肥料分と、ミネラル分とを長期間にわたって徐々に供給しながら植物を育成できることになる。
【0012】
また、人工粒状物とポーラスコンクリートブロックとを用いた護岸又は擁壁は、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰と、セメントとが硬化した粒径が10mm以上の粗粒の人工粒状物1aを骨材とし、該骨材と、セメントと、水を混練して固化して得られたポーラスコンクリートブロック2を敷設したポーラスコンクリートブロック層3と、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰と、セメントとが硬化した粒径が10mm未満の人工粒状物1bを敷いた粒状物層4とを積層すると共に上記ポーラスコンクリートブロック層3の空隙内に上記粒径が10mm未満の人工粒状物1bを充填して成ることを特徴とするものである。
【0013】
このような構成とすることで、ポーラスコンクリートブロック2を敷設したポーラスコンクリートブロック層3により護岸又は擁壁の主体部分を形成できるのみならず、植物を植えることで、粒状物層4のみでなくポーラスコンクリートブロック層3にも植物の根が張り、粒状物層4とポーラスコンクリートブロック層3とが一体化して流水などにより粒状物層4が流れないようにできるだけでなく、粒状物層4及びポーラスコンクリートブロック層3における人工粒状物1a、1b中に含まれる肥料分と、ミネラル分が長期間にわたって徐々に染み出して植物の根に供給され、護岸又は擁壁における植物の育成を良好にするものである。
【0014】
また、人工粒状物の製造方法は、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰と、セメントとを混合硬化してブロック状中間品5を形成し、このブロック状中間品5を破砕して粒状化することを特徴とするものである。
【0015】
このような方法を採用することで、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥、発電所などで発生する石炭灰を有効利用して肥料分と、ミネラル分とを含み且つセメントで硬化された植物の育成に適した人工粒状物1を簡単な方法で製造できるものである。
【0016】
また、ポーラスコンクリートの製造方法は、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰と、セメントとを混合硬化してブロック状中間品5を形成し、このブロック状中間品5を破砕して粒状化し、このようにしてブロック状中間品5を破砕して得た人工粒状物1のうち粒径が10mm以上の粗粒と、セメントと、水を混練して固化してポーラスコンクリートブロック2を形成することを特徴とするものである。
【0017】
このような方法を採用することで、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥、発電所などで発生する石炭灰を有効利用して肥料分と、ミネラル分とを含み且つセメントで硬化された植物の育成に適した土木工事等で使用するポーラスコンクリートブロック2を簡単な方法で製造することができるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0019】
本発明において用いる汚泥は、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥であり、窒素、リン酸、カリ、有機物等の肥料分を大量に含んでいる。また、石炭灰は発電所などで石炭を燃焼させた際に発生するもので、石炭灰はシリカ、アルミナ、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の無機質のミネラル分を多量に含んでいる。
【0020】
これらの汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥や、発電所などで発生した石炭灰は、通常投棄することで処分しているが、これらの汚泥や石炭灰の投棄は環境破壊の一因となっており、投棄にも厳しい規制がかけられており、また、処分にかかるコストも高く、現在これらの汚泥や石炭灰の処分に困っているのが現状であるが、本発明においては、これらの汚泥又は河川や湖沼の 底に堆積した汚泥や、発電所などで発生した石炭灰を有効利用して従来にない新規な植物育成能を備えた人工粒状物1を提供することに特徴がある。
【0021】
以下、人工粒状物1の製造方法につき図1に示すフロー図に基づいて説明する。上記した汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰と、セメントと、水とを混合硬化してブロック状中間品5を形成するのであるが、この場合、固化に当たってはセメントのみでは不十分であるからその助材としてリグニンスルホン酸塩、ポリカルボン酸塩等の分散材、炭酸ガス、塩化物等の早強材を加え、更に、必要に応じて上記汚泥のpHが低い場合には水酸化ナトリウムを加え、これらの配合のものをよく混合して練り、任意の大きさ、形状の型枠内に入れて大きな荷重(例えば50〜500kg/cm)で加圧して締め固め、常温より10〜20℃高い温度で養生した後、脱型することでブロック状中間品5を形成し、その後、このブロック状中間品5を破砕して粒状化することで、本発明の人工粒状物1を製造するものである。ここで、汚泥+石炭灰に対してセメントの混入量は2〜15重量%とし、更に分散材はセメント量の0.5〜3重量%、早強材はセメント量の1〜5重量%混合する。
【0022】
このようにして得られた人工粒状物1は窒素、リン酸、カリ、有機物等の肥料分を含む汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、シリカ、アルミナ、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の無機質のミネラル分を含む石炭灰をセメントをバインダーとして一体に結合した粒状物であるため、植物の育成にとって重要な肥料分、ミネラル分を多量に含んでいる。このため、本発明の人工粒状物は植物の培養土として最適であり、農業用、園芸用の培養土として利用できるものである。また、擁壁、護岸等の盛り土として利用すると、擁壁、護岸に植物を良好に育成することができるものである。特に、本発明の人工粒状物1はセメントをバインダーとして一体に結合された粒状物であるため、人工粒状物1中に含まれる肥料分、ミネラル分が雨水や流水により一時に流れ出さず、数年という長期間にわたって徐々に染み出すものであり、したがって、植物に長期間にわたって肥料分、ミネラル分を供給でき、長期間にわたって安定して植物の育成ができるものである。
【0023】
また、上記のようにして製造した人工粒状物1を篩にかけて分級し、粒径が10mm以上の粗粒を集め、この粒径が10mm以上の粗粒の人工粒状物1と、セメントと、水を混練して固化してブロック状とすることで、ポーラスコンクリートブロック2を製造してもよいものである。このようにして製造されたポーラスコンクリートブロック2は、図3に示すように骨材である粒径が10mm以上の粗粒の人工粒状物1同士をセメント10をバインダとして結合しているので、粒径が10mm以上の粗粒の人工粒状物1間に図3に示すように隙間Sが生じてポーラスコンクリートブロック2となるものである。このようにして形成されるポーラスコンクリートブロック2の形状、大きさは特に限定はされないが、一例を挙げると、縦、横各20cm、高さ10cm程度のものである。もちろん、これよりも大きくてもよく、またこれよりも小さくてもよいものである。
【0024】
上記のようなポーラスコンクリートブロック2は通常の土木で使用されるコンクリートブロックと同様に護岸、擁壁等の主体を構成するためのブロックとして利用できるものである。そして、これら護岸、擁壁等の主体を構成するためのポーラスコンクリートブロック2を敷設して形成したポーラスコンクリートブロック層3に土層を積層したり、あるいは後述の人工粒状物1bを敷いた粒状物層4を積層して護岸や擁壁に植物を育成する場合、植物の根がポーラスコンクリートブロック2のポーラスとなった空隙部分やポーラスコンクリートブロック2とポーラスコンクリートブロック2との間の空隙に侵入して根を張ることができるだけでなく、空隙部分に侵入した植物の根に粗粒の人工粒状物1a中に含まれる肥料分と、ミネラル分とを長期間にわたって徐々に供給しながら植物を育成できるものである。したがって、従来のコンクリートブロックにおいては、植物の育成にとって障害物でしかなかったが、本発明のポーラスコンクリートブロックにおいては、植物の良好な育成を可能とするものである。
【0025】
次に、本発明のポーラスコンクリートブロック2を敷設したポーラスコンクリートブロック層3と、人工粒状物1bを敷いた粒状物層4とを積層して構成する護岸又は擁壁の例を図2に示すフロー図に基づいて説明する。
【0026】
前述のように、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰と、セメントとを混合硬化してブロック状中間品5を形成し、このブロック状中間品5を破砕して粒状化して人工粒状物1を得る。このようにして得た人工粒状物1を篩にかけて粒径が10mm以上の粗粒の人工粒状物1aと、粒径が10mmに満たない人工粒状物1bとに分級する。そして、粒径が10mm以上の粗粒の人工粒状物1aを用いて、前述のようにしてポーラスコンクリートブロック2を製造する。このようにして得たポーラスコンクリートブロック2を敷設してポーラスコンクリートブロック層3を形成すると共に、該ポーラスコンクリートブロック層3に、上記のようにして得た粒径が10mmに満たない人工粒状物1bを敷設した粒状物層4を積層することで護岸又は擁壁を形成するものである。
【0027】
ここで、図4のように、粒状物層4を上層覆土材、下層敷き材としてポーラスコンクリートブロック層3の上下に設けてもよく、あるいは、図5のように粒状物層4をポーラスコンクリートブロック層3の上に上層覆土材として設けてもよく、あるいは、図6のように粒状物層4をポーラスコンクリートブロック層3の間にサンドイッチ状に設けてもよい。また、上記のように積層した場合、粒径が10mmに満たない人工粒状物1bをポーラスコンクリートブロック2のポーラスとなった空隙やポーラスコンクリートブロック2とポーラスコンクリートブロック2との間の空隙に充填してもよい。
【0028】
更に、粒径が10mmに満たない人工粒状物1bに天然の土を必要に応じて混合して粒状物層4を形成してもよい。
【0029】
ところで、ブロック状中間品5を破砕して粒状化して人工粒状物1を得る方法を採用した場合に、造粒機により造粒する場合に比べてブロック状中間品5を破砕するだけで製造できるので製造が容易で製造コストを低減できるが、反面粉砕するものは造粒機により造粒するもののように粒径が揃わず、人工粒状物1の粒径が大小ばらばらであって使用しにくく、ある範囲の粒径のものを使用すると他の粒径のものが大量に残るという問題があるが、この点を、上記のようにして護岸又は擁壁を形成することで、粒径が10mm以上の人工粒状物1aでポーラスコンクリートブロック2を製造してこれでポーラスコンクリート層3を形成し、粒径が10mm未満の人工粒状物1bを利用して粒状物層4を形成することで、ブロック状中間品5を破砕して得た粒径の異なる人工粒状物1をすべて有効に利用できるものである。
【0030】
上記のようにして形成した護岸又は擁壁には植物を植えて緑化することで自然環境の回復を図るものであり、植物は粒状物層4に根を張るのみでなく、該植物の根はポーラスコンクリートブロック層3のポーラスコンクリートブロック2自体のポーラスな空隙やポーラスコンクリートブロック2間の空隙に侵入して根を張り、これにより粒状物層4とポーラスコンクリートブロック層3とが一体化して流水などにより粒状物層4が流れないようにできるものである。しかも、粒状物層4及びポーラスコンクリートブロック層3における人工粒状物1a、1b中に含まれる肥料分と、ミネラル分が長期間にわたって徐々に染み出して植物の根に供給され、護岸又は擁壁における植物の育成を長期間にわたって安定して行えるものである。
【0031】
なお、本発明において、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰と、セメントとが硬化した粒状物である人工粒状物1を製造するに当たって、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰と、セメントとを混合硬化してブロック状中間品を形成し、このブロック状中間品を破砕して粒状化する例で説明したが、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰と、セメントとを混合したものを原料としてこれを造粒機で粒状に造粒することで、人工粒状物1を製造するようにしてもよいものである。
【0032】
なお、本発明のポーラスコンクリートブロック2は他の材料で補強してもよく、この場合は、合成繊維シートに多数のポーラスコンクリートブロック2を接着したり、あるいは、格子枠にポーラスコンクリートブロック2を嵌め込んで補強してもよい。
【0033】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1記載の発明にあっては、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰と、セメントとが硬化した粒状物であるので、汚泥中に含まれる窒素、リン酸、カリ、有機物等の肥料分と、石炭灰中に含まれるミネラル分とにより植物に肥料とミネラルとを供給できる人工粒状物を提供できるものであり、特に、肥料分を多く含む汚泥と、ミネラル分を多く含む石炭灰とがセメントをバインダーとして一体に結合した人工粒状物であるから、雨や流水により肥料分やミネラル分が一度に流出することがなく、長期間にわたって徐々に植物に肥料分やミネラル分を安定して供給でき、長期間にわたる施肥効果を発揮できるものであり、しかも、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰とを有効に再利用できるので、省資源、環境面でも有益である。
【0034】
また、請求項2記載の発明にあっては、ポーラスコンクリートブロックが、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰と、セメントとが硬化した粒径が10mm以上の粗粒の人工粒状物を骨材とし、該骨材と、セメントと、水を混練して固化して得られたブロックより成るので、ポーラスコンクリートブロックを、護岸、擁壁等に用いるブロックとして利用でき、しかも、植物の根がポーラスコンクリートブロックの空隙部分に侵入して根を張ることができるだけでなく、空隙部分に侵入した植物の根に粗粒の人工粒状物中に含まれる肥料分と、ミネラル分を供給でき、特に、コンクリートブロックの肥料分やミネラル分は雨や流水により肥料分やミネラル分が一度に流出することがなく、長期間にわたって徐々に染み出して植物に肥料分やミネラル分を安定して供給でき、長期間にわたる施肥効果を発揮できるものであり、しかも、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰とを有効に再利用できるので、省資源、環境面でも有益である。
【0035】
また、請求項3記載の発明にあっては、護岸が、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰と、セメントとが硬化した粒径が10mm以上の粗粒の人工粒状物を骨材とし、該骨材と、セメントと、水を混練して固化して得られたポーラスコンクリートブロックを敷設したポーラスコンクリートブロック層と、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰と、セメントとが硬化した粒径が10mm未満の人工粒状物を敷いた粒状物層とを積層すると共に上記ポーラスコンクリートブロック層の空隙内に上記粒径が10mm未満の人工粒状物を充填して成るので、ポーラスコンクリートブロックを敷設したポーラスコンクリートブロック層により護岸又は擁壁の主体部分を形成できるのみならず、植物を植えることで、粒状物層のみでなくポーラスコンクリートブロック層にも植物の根が張り、粒状物層とポーラスコンクリートブロック層とが一体化して流水などにより粒状物層が流れないようにできるものであり、更に、粒状物層及びポーラスコンクリートブロック層における人工粒状物中に含まれる肥料分やミネラル分は雨や流水により一度に流出することがなく、長期間にわたって徐々に染み出して植物に肥料分やミネラル分を安定して供給でき、長期間にわたる施肥効果を発揮でき、護岸又は擁壁における植物の育成を良好にするものであり、しかも、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰とを有効に再利用でき、省資源、環境面でも有益であり、また、粒径の大きい人工粒状物、粒径の小さい人工粒状物をいずれも有効に利用できるので、人工粒状物を無駄なく使用できるものである。
【0036】
また、請求項4記載の発明にあっては、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰と、セメントとを混合硬化してブロック状中間品を形成し、このブロック状中間品を破砕して粒状化するので、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥、発電所などで発生する石炭灰を有効利用して肥料分と、ミネラル分とを含み且つセメントで硬化された植物の育成に適した人工粒状物をブロック状中間品を破砕するという簡単な方法で製造できるものである。
【0037】
また、請求項5記載の発明にあっては、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰と、セメントとを混合硬化してブロック状中間品を形成し、このブロック状中間品を破砕して粒状化し、このようにしてブロック状中間品を破砕して得た人工粒状物のうち粒径が10mm以上の粗粒と、セメントと、水を混練して固化してポーラスコンクリートブロックを形成するので、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥、発電所などで発生する石炭灰を有効利用して肥料分と、ミネラル分とを含み且つセメントで硬化された植物の育成に適した土木工事等で使用するポーラスコンクリートブロックを簡単な方法で製造することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の人工粒状物の製造を示すフロー図である。
【図2】同上の人工粒状物、ポーラスコンクリートブロックを製造し、ポーラスコンクリートブロック、人工粒状物により護岸又は擁壁を形成する場合を示すフロー図である。
【図3】同上のポーラスコンクリートブロックの要部拡大図である。
【図4】同上の護岸又は擁壁の層構成の一例を示す概略断面図である。
【図5】同上の護岸又は擁壁の層構成の他例を示す概略断面図である。
【図6】同上の護岸又は擁壁の層構成の更に他例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 人工粒状物
1a 人工粒状物
1b 人工粒状物
2 ポーラスコンクリートブロック
3 ポーラスコンクリートブロック層
4 粒状物層
5 ブロック状中間品

Claims (5)

  1. 汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰と、セメントとが硬化した粒状物であることを特徴とする人工粒状物。
  2. 汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰と、セメントとが硬化した粒径が10mm以上の粗粒の人工粒状物を骨材とし、該骨材と、セメントと、水を混練して固化して得られたブロックより成ることを特徴とするポーラスコンクリートブロック。
  3. 汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰と、セメントとが硬化した粒径が10mm以上の粗粒の人工粒状物を骨材とし、該骨材と、セメントと、水を混練して固化して得られたポーラスコンクリートブロックを敷設したポーラスコンクリートブロック層と、汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰と、セメントとが硬化した粒径が10mm未満の人工粒状物を敷いた粒状物層とを積層すると共に上記ポーラスコンクリートブロック層の空隙内に上記粒径が10mm未満の人工粒状物を充填して成ることを特徴とする護岸又は擁壁。
  4. 汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰と、セメントとを混合硬化してブロック状中間品を形成し、このブロック状中間品を破砕して粒状化することを特徴とする人工粒状物の製造方法。
  5. 汚水処理場で発生した汚泥又は河川や湖沼の底に堆積した汚泥と、石炭灰と、セメントとを混合硬化してブロック状中間品を形成し、このブロック状中間品を破砕して粒状化し、このようにしてブロック状中間品を破砕して得た人工粒状物のうち粒径が10mm以上の粗粒と、セメントと、水を混練して固化してポーラスコンクリートブロックを形成することを特徴とするポーラスコンクリートの製造方法。
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