JP2004330606A - インキ抽出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】インキ缶内部のインキ全てを抽出する必要がない場合に適したインキ抽出装置を提供する。
【解決手段】インキ抽出装置100 は、底部に開口部11を有したインキ缶1を圧縮して、開口部11を介してインキ缶1の内部のインキを抽出するインキ抽出装置100 であって、一端を開口部11に連通し、他端を外方に臨む通路21を備えた底部取付部材20を設け、この底部取付部材20は通路21を開閉する通路開閉バルブ22を有するものである。
【選択図】図4
【解決手段】インキ抽出装置100 は、底部に開口部11を有したインキ缶1を圧縮して、開口部11を介してインキ缶1の内部のインキを抽出するインキ抽出装置100 であって、一端を開口部11に連通し、他端を外方に臨む通路21を備えた底部取付部材20を設け、この底部取付部材20は通路21を開閉する通路開閉バルブ22を有するものである。
【選択図】図4
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、インキ抽出装置に係り、特に、インキ缶内部のインキ全てを抽出する必要がない場合に適したインキ抽出装置に関すものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、インキ缶を圧縮して、インキ缶の底部に設けた開口部を介してインキ缶の内部よりインキを抽出するインキ抽出装置がある(例えば、特許文献1参照)。
このインキ抽出装置は、インキ缶内部のインキ全てを抽出する場合、支障がない。
しかしながら、インキ缶内部のインキ全てを抽出する必要がない場合がある。かかる場合、上述したインキ抽出装置においては、開口部をそのまま放置すると、自重によりインキが滴下し、抽出量の制御ができない不具合を生じ、また、インキが滴下しないように、インキ缶の底部が上方を向くようにすると、インキ缶の底部を上方に向ける作業の間、開口部よりインキが流れ出し、周囲を汚すという問題点が生じる。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−100381号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記問題点を除去するようにしたインキ抽出装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1記載のインキ抽出装置は、底部に開口部を有したインキ缶を圧縮して、開口部を介してインキ缶の内部のインキを抽出するインキ抽出装置であって、一端を前記開口部に連通し、他端を外方に臨む通路を備えた底部取付部材を設け、この底部取付部材は前記通路を開閉する通路開閉バルブを有するものである。
【0006】
また、請求項2記載のインキ抽出装置は、請求項1記載のインキ抽出装置において、インキ缶に収容されたインキの上面に位置するシ−ト部材の略全面に亙って当接する弾性変形可能な弾性部材と、前記インキ缶の圧縮は、前記インキ缶の上蓋と前記シ−ト部材との間に、前記弾性部材が位置し、前記インキ缶の上蓋に昇降自在な加圧部材が当接して、前記インキ缶を押圧するものである。
【0007】
また、請求項3記載のインキ抽出装置は、請求項2記載のインキ抽出装置において、弾性部材は、シ−ト部材の略全面に亙って当接する弾性変形可能な第1の弾性部材と、この第1の弾性部材の上に当接し、前記第1の弾性部材より弾性変形しにくい弾性変形可能な第2の弾性部材とを有する。
【0008】
また、請求項4記載のインキ抽出装置は、請求項1記載のインキ抽出装置において、通路の外方に臨む開口部は、通路外方開口部であり、この通路外方開口部は面取りされ、通路開閉バルブは、前記通路内に回動自在に支持され、前記通路を開閉するものである。
【0009】
また、請求項5記載のインキ抽出装置は、請求項1記載のインキ抽出装置において、缶の開口部に臨む通路の開口部は、通路缶開口部であり、通路の外方に臨む通路の開口部は、通路外方開口部であり、底部取付部材は、底部取付部材本体と、この底部取付部材本体に設けられた雌螺子に螺合する雄螺子により取り付けられた分離体とを有し、前記底部取付部材の通路は、前記分離体に設けられた第1の通路と、前記底部取付部材本体に設けられ、前記第1の通路に連通する第2の通路とを有し、前記通路缶開口部は前記第1の通路に、前記通路外方開口部は前記第2の通路に、それぞれ設けられ、インキ缶の開口部の周囲部分と前記底部取付部材の前記通路缶開口部の周囲部分とは、粘着層又は接着層で一体化されているものである。
【0010】
また、請求項6記載のインキ抽出装置は、請求項1記載のインキ抽出装置において、底部取付部材のインキ缶に面する側は略平坦面をなし、その外形はインキ缶の底面より大きく形成されているものである。
【0011】
【実施例】
本発明の一実施例のインキ抽出装置について、図面を参照して説明する。
100 はインキ抽出装置で、インキ抽出装置100 は、底部に開口部11を有したインキ缶1を圧縮して、開口部11を介してインキ缶1の内部のインキIを抽出するものである(図1乃至図7参照)。
【0012】
インキ抽出装置100 は、図1及び図2に示すように、ベ−スプレ−ト2に立設部材3が立設し、立設部材3に、インキ缶1を支持するインキ缶支持部材4が、モ−タ5を支持するモ−タ支持部材6が、それぞれ接合されている。
モ−タ5の回転は、ギヤ7、8を介してモ−タ支持部材6に回転自在に支持された雌螺子61に伝達され、雌螺子61に螺合する雄螺子(昇降螺子)62を昇降するようにしてある。この雄螺子(昇降螺子)62の下部には加圧部材63が接続されている。
なお、3’は加圧部材63の切り欠き63aに係止する回り止め部材で(図1、図2及び図4参照)、回り止め部材3’により、加圧部材63が回転しないようにして昇降するようになっている。
また、50はモ−タ5を正逆に回転自在に制御して加圧部材63の昇降をコントロ−ルする加圧部材制御手段で、Cは容器で、容器Cは開口部11を介して排出されるインキIを受け入れるもので、Tは重量を量る重量検出部(例えば、電子天秤)である。
【0013】
図3及び図4に示す20は、インキ缶1の底部に粘着層S(粘着層Sは、粘着による層で、例えば、両面テ−プである。)[粘着層Sの代わりに接着による層(接着層)でも良い。]で一体化される底部取付部材で、底部取付部材20は一端を開口部11に連通し、他端を外方に臨む通路21を備え、通路21を開閉する通路開閉バルブ22を有する。
インキ缶1内部のインキ全てを抽出する必要がない場合、インキ缶1の底部の開口部11に連通する通路21を設け、この通路21に通路21を開閉する通路開閉バルブ22を取り付けているため、通路開閉バルブ22で通路21を閉じ[図6(b)参照]、インキがインキ缶1の外へ流出するのを防ぐことができる。
なお、図2及び図3に示すFは、底部取付部材20の脚部である。
【0014】
インキ缶1の開口部11に臨む通路21の開口部は通路缶開口部21aであり、通路21の外方に臨む通路21の開口部は通路外方開口部21bとなっている。
また、底部取付部材20のインキ缶1に面する側は、図3及び図4に示すように、略平坦面をなし、その外形はインキ缶1の底面より大きく形成されている。
これは、底部取付部材20のインキ缶1に面する側がインキ缶1の底面と同形状であると、インキ缶1を圧縮した際、底部取付部材20のエッジ部にインキ缶1が当接してインキ缶1を破損させないようにしている。
つまり、インキ缶1を圧縮した際、底部取付部材20の外形をインキ缶1の圧縮による出っ張りを考慮して、インキ缶1の底面より大きく形成して、底部取付部材20のエッジ部にインキ缶1が当接してインキ缶1を破損させないようにしている。
【0015】
また、底部取付部材20は、図7に示すように、底部取付部材本体20aと、この底部取付部材本体20aに取り付けられた分離体20bとを有し、底部取付部材本体20aと分離体20bとは、分離体20bに設けられた雌螺子20cに雄螺子20dを螺合して取り付けられている。
なお、底部取付部材20の通路21は、分離体20bに設けられた第1の通路21’と、底部取付部材本体20aに設けられ、第1の通路21’に連通する第2の通路21”とを有し、通路缶開口部21aは第1の通路21’に、通路外方開口部21bは第2の通路21”に、それぞれ設けられている。そして、インキ缶1の開口部11の周囲部分と底部取付部材20の通路缶開口部21aの周囲部分とは、粘着層S(粘着層Sは、粘着による層で、例えば、両面テ−プである。)[粘着層Sの代わりに接着による層(接着層)でも良い。]接着による接着層でも良い。)で一体化されている。
インキ缶1を加圧部材63を降下させて圧縮し、インキ缶1の内部のインキIを抽出した後、インキ缶1を廃棄する場合、底部取付部材20を再利用するために、インキ缶1より底部取付部材20を分離しなければならないが、粘着層S(又は接着層)の一部が底部取付部材20に付着し、この付着除去作業が面倒で、時間を要する不具合を生じるが、この実施例によれば、粘着層S(又は接着層)を底部取付部材本体20aに着脱自在に設けられた分離体20d に付着させることにより、インキ缶1を廃棄する場合、図7に示すように、インキ缶1より底部取付部材本体20aのみを分離させることができ、底部取付部材本体20aを簡易かつ迅速に再利用を図ることができる(なお、図7に示すインキ缶1は圧縮されていないが、インキ缶1を廃棄する場合、図示しないが、インキ缶1は加圧部材63の降下により圧縮されている。)。
【0016】
なお、上述した通路開閉バルブ22は、通路21内に回動自在に支持され、通路21を開閉するもので、より詳しくは、通路開閉バルブ22は、通路21に直交すると共に、貫通するバルブ通路22aを備え、通路21の開度を可変に調整する弁となっている。
図6(a)は、通路開閉バルブ22により通路21を全開している状態を、図6(b)は、通路開閉バルブ22により通路21を閉じている状態を、図6(c)は、通路開閉バルブ22により通路21を一部開いて、通路21を通過するインキの量を制限している状態を、それぞれ示している。
図1に示すKは、通路開閉バルブ22を回動させる回動手段で、回動手段Kは、例えば、ロ−タリアクチュエ−タである。KSは回動手段Kを制御する回動制御手段である。
【0017】
また、上述した通路外方開口部21bは、望ましくは、図5乃至図6(c)に示すように、外方に臨む側が面取りされている。面取りされていると、通路開閉バルブ22により通路21を閉じる際、通路外方開口部21bの縁部は鋭利なため、通路外方開口部21bから抽出される高粘度のインキをナイフのようにして断ち切り、通路外方開口部21bの縁部よりのインキのたれを防ぐことができる。
【0018】
また、インキ缶支持部材4には、底部取付部材20を付着したインキ缶1を受け入れるような、支持部材開口部4aを有している。インキ缶支持部材4に支持されたインキ缶1の上部に、市販されているインキ缶1の上蓋12がある。13は、市販されているインキ缶1に収容されたインキの上面に位置するシ−ト部材で、上蓋12とシ−ト部材13は、共に市販されているインキ缶1にあるものをそのまま利用できる(図3参照)。
30は弾性部材で、弾性部材30は、市販されているインキ缶1の上蓋12を開けて、インキ缶1の中へ収納されるもので、インキ缶1に収容されたインキIの上面に位置するシ−ト部材13の略全面に亙って当接する弾性変形可能なものである。
このように、市販されているインキ缶1の上蓋12とインキ缶1に収容されたインキIの上面に位置するシ−ト部材13をそのまま利用して、インキ缶1の上蓋12とシ−ト部材13との間に、弾性部材30を位置させ、加圧部材63をインキ缶1の上蓋12に当接させて、インキ缶1を押圧するという簡易な手段により、インキ缶1を圧縮し、インキ缶1内部に位置する弾性部材30を変形させて、インキ缶1内のインキIを効率良く押し出すことができ、インキ缶1内部の残存するインキIを少なくすることができる。
【0019】
なお、インキ缶1を加圧部材63により圧縮する際、インキ缶1内部に位置する弾性部材30が変形して、インキ缶1内のインキを押し出すことができるが、一度にインキ缶1の全部を圧縮して行う場合は支障はないが、インキ缶1の圧縮が一部である場合、インキ缶1の圧縮が解除されると、圧縮された弾性部材30が元に戻り、その際、インキ缶1内のインキを吸い上げ、インキ缶1の上部よりインキが流出する不具合を生じる。
このため、弾性部材30は、より望ましくは、図3及び図4に示すように、シ−ト部材13の略全面に亙って当接する弾性変形可能な第1の弾性部材31(例えば、発泡スチロ−ル)と、この第1の弾性部材31の上に当接し、第1の弾性部材31より弾性変形しにくい弾性変形可能な第2の弾性部材32(例えば、ウレタン)とを有すると良い。
その結果、第1の弾性部材31の弾性変形が少ない分、インキ缶1内のインキIの吸い上げが少なく、インキ缶1の上部よりのインキIの流出を防ぐことができる。
【0020】
また、図1に示すように、40はインキの抽出量を設定するインキ抽出量設定手段で、41は制御手段である。制御手段41は、インキ抽出装置100 の運転動作の指示があると、加圧部材制御手段50を動作させてモ−タ5を回転させ、加圧部材63を下降させると共に、回動手段Kを動作させて通路開閉バルブ22が通路21を開くように回動制御手段KSを制御し、重量検出部Tで検出された重量がインキ抽出量設定手段40により設定された設定値に達した時、回動手段Kを動作させて通路開閉バルブ22が通路21を閉じるように回動制御手段KSを制御すると共に、加圧部材制御手段50を動作させてモ−タ5の回転を停止させ、停止後、モ−タ5の回転を逆回転させて加圧部材63を上昇させ、上昇後、モ−タ5を停止するように制御するものである。
【0021】
従って、インキ抽出装置100 でインキ缶1の内部のインキを抽出するには、予め、インキ缶1の底部に開口部11を開け、インキ缶1の底部に粘着層Sを介して底部取付部材20を装着すると共に、インキ缶1の上蓋12を開けて、シ−ト部材13上に弾性部材30(より望ましくは、シ−ト部材13上に第1の弾性部材31、第1の弾性部材31上に第2の弾性部材32を置く)を置き、上蓋12によりインキ缶1の開放部分を閉じるようにして、インキ缶1をインキ缶支持部材4に支持させる。
このような状態で、インキ抽出量設定手段40にインキの抽出量を設定し、インキ抽出装置100 を動作させる。
すると、回動制御手段KSにより回動手段Kが動作して通路開閉バルブ22が通路21を開くようにすると共に、加圧部材制御手段50によりモ−タ5が駆動して雌螺子61が回転し、雌螺子61に螺合する雄螺子62が降下する。雄螺子62の降下に伴い、加圧部材63がインキ缶1の上蓋12に当接しインキ缶1の圧縮が開始する。インキ缶1が圧縮されると、弾性部材30は変形してインキ缶1内のインキを押し出し、インキは開口部11、通路21を通って容器Cに受け入れられる。
一方、重量検出部Tで検出された重量がインキ抽出量設定手段40により設定された設定値に達すると、制御手段41は、回動手段Kを動作させて通路開閉バルブ22が通路21を閉じるように回動制御手段KSを制御すると共に、加圧部材制御手段50を動作させてモ−タ5の回転を停止させ、停止後、モ−タ5の回転を逆回転させて加圧部材63を上昇させ、上昇後、モ−タ5を停止するように制御する。
【0022】
なお、インキIを所定量抽出する際、抽出インキIが所定量に達する手前までは、図6(a)に示すように、通路開閉バルブ22を全開とし、その後、図6(c)に示すように、通路開閉バルブ22の開度を小さく絞って微調整することができるように、回動手段Kが動作するように回動制御手段KSを制御手段41により制御するようにして、インキIを迅速かつ正確に抽出することができる。
【0023】
【発明の効果】
インキ缶内部のインキ全てを抽出する必要がない場合がある。かかる場合、開口部をそのまま放置すると、自重によりインキが滴下し、抽出量の制御ができない不具合を生じる。また、インキが滴下しないように、インキ缶の底部が上方を向くようにすると、インキ缶の底部が上方を向ける作業の間、開口部よりインキが流れ出し、周囲を汚すという不具合を生じるが、
請求項1記載のインキ抽出装置によれば、インキ缶内部のインキ全てを抽出する必要がない場合、インキ缶の底部の開口部に連通する通路を設け、この通路に通路を開閉する通路開閉バルブを取り付けているため、通路開閉バルブで通路を閉じ、インキがインキ缶の外へ流出するのを防ぐことができると共に、インキ缶の内部に空気が入るのを防ぐことができ、インキの変質、硬化を防ぐことができる。
【0024】
また、請求項2記載のインキ抽出装置によれば、請求項1記載の発明の効果に加え、市販されているインキ缶の上蓋とインキ缶に収容されたインキの上面に位置するシ−ト部材をそのまま利用して、インキ缶の上蓋とシ−ト部材との間に、弾性部材を位置させ、加圧部材をインキ缶の上蓋に当接させて、前記インキ缶を押圧するという簡易な手段により、インキ缶を圧縮する際、インキ缶内部に位置する弾性部材を変形させて、インキ缶内のインキを効率良く押し出すことができ、インキ缶内部の残存するインキを少なくすることができる。
【0025】
インキ缶を圧縮する際、インキ缶内部に位置する弾性部材が変形して、インキ缶内のインキを押し出すことができるが、一度にインキ缶の全部を圧縮して行う場合は支障はないが、インキ缶の圧縮がインキ缶の一部である場合、インキ缶の圧縮が解除されると、圧縮された弾性部材が元に戻り、その際、インキ缶内のインキを吸い上げ、インキ缶の上部よりインキが流出する不具合を生じるが、
請求項3記載のインキ抽出装置によれば、弾性部材は、シ−ト部材の略全面に亙って当接する弾性変形可能な第1の弾性部材と、この第1の弾性部材の上に当接し、前記第1の弾性部材より弾性変形しにくい弾性変形可能な第2の弾性部材とを有するため、第1の弾性部材の弾性変形が少ない分、インキ缶内のインキの吸い上げが少なく、インキ缶の上部よりのインキの流出を防ぐことができる。
【0026】
また、請求項4記載のインキ抽出装置によれば、請求項1記載の発明の効果に加え、インキを所定量抽出した後、通路開閉バルブにより通路を閉じる際、通路外方開口部は面取りされ、通路外方開口部の縁部は鋭利なため、通路外方開口部から抽出される高粘度のインキをナイフのようにして断ち切り、通路外方開口部の縁部よりのインキのたれを防ぐことができる。
【0027】
インキ缶を圧縮して、インキ缶を廃棄する場合、底部取付部材を再利用するために、インキ缶より底部取付部材を分離しなければならないが、粘着層又は接着層の一部が底部取付部材に付着し、この付着除去作業が面倒で、時間を要する不具合を生じるが、
請求項5記載のインキ抽出装置によれば、粘着層又は接着層を底部取付部材本体に着脱自在に設けられた分離体に付着させることにより、インキ缶を廃棄する場合、インキ缶より底部取付部材本体のみを分離させることができ、底部取付部材本体を簡易かつ迅速に再利用を図ることができる。
【0028】
底部取付部材のインキ缶に面する側がインキ缶の底面と同形状であると、インキ缶を圧縮した際、インキ缶を圧縮した際、底部取付部材のエッジ部にインキ缶が当接してインキ缶を破損させる不都合を生じるが、
請求項6記載のインキ抽出装置によれば、インキ缶を圧縮した際、底部取付部材の外形をインキ缶の圧縮による出っ張りを考慮して、インキ缶の底面より大きく形成すれば、底部取付部材のエッジ部にインキ缶が当接してインキ缶を破損させる上述した不都合を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例のインキ抽出装置の概略的正面図である。
【図2】図2は、図1の概略的側面図である。
【図3】図3は、図1のインキ抽出装置の一部を断面した概略的一部断面図である。
【図4】図4は、図1のインキ抽出装置の一部を分解して示す概略的一部分解斜視図である。
【図5】図5は、図3のX−X線による概略的断面図である。
【図6】図6(a)は、通路開閉バルブによる通路の全開状態の概略的断面図で、図6(b)は、通路開閉バルブによる通路の全閉状態の概略的断面図で、図6(c)は、通路開閉バルブによる通路の一部を開状態とした概略的断面図である。
【図7】図7は、底部取付部材が底部取付部材本体と分離体とに分離可能であることを説明するための概略的断面図である。
【符号の説明】
1 インキ缶
11 開口部
20 底部取付部材
21 通路
22 通路開閉バルブ
100 インキ抽出装置
【産業上の利用分野】
本発明は、インキ抽出装置に係り、特に、インキ缶内部のインキ全てを抽出する必要がない場合に適したインキ抽出装置に関すものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、インキ缶を圧縮して、インキ缶の底部に設けた開口部を介してインキ缶の内部よりインキを抽出するインキ抽出装置がある(例えば、特許文献1参照)。
このインキ抽出装置は、インキ缶内部のインキ全てを抽出する場合、支障がない。
しかしながら、インキ缶内部のインキ全てを抽出する必要がない場合がある。かかる場合、上述したインキ抽出装置においては、開口部をそのまま放置すると、自重によりインキが滴下し、抽出量の制御ができない不具合を生じ、また、インキが滴下しないように、インキ缶の底部が上方を向くようにすると、インキ缶の底部を上方に向ける作業の間、開口部よりインキが流れ出し、周囲を汚すという問題点が生じる。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−100381号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記問題点を除去するようにしたインキ抽出装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1記載のインキ抽出装置は、底部に開口部を有したインキ缶を圧縮して、開口部を介してインキ缶の内部のインキを抽出するインキ抽出装置であって、一端を前記開口部に連通し、他端を外方に臨む通路を備えた底部取付部材を設け、この底部取付部材は前記通路を開閉する通路開閉バルブを有するものである。
【0006】
また、請求項2記載のインキ抽出装置は、請求項1記載のインキ抽出装置において、インキ缶に収容されたインキの上面に位置するシ−ト部材の略全面に亙って当接する弾性変形可能な弾性部材と、前記インキ缶の圧縮は、前記インキ缶の上蓋と前記シ−ト部材との間に、前記弾性部材が位置し、前記インキ缶の上蓋に昇降自在な加圧部材が当接して、前記インキ缶を押圧するものである。
【0007】
また、請求項3記載のインキ抽出装置は、請求項2記載のインキ抽出装置において、弾性部材は、シ−ト部材の略全面に亙って当接する弾性変形可能な第1の弾性部材と、この第1の弾性部材の上に当接し、前記第1の弾性部材より弾性変形しにくい弾性変形可能な第2の弾性部材とを有する。
【0008】
また、請求項4記載のインキ抽出装置は、請求項1記載のインキ抽出装置において、通路の外方に臨む開口部は、通路外方開口部であり、この通路外方開口部は面取りされ、通路開閉バルブは、前記通路内に回動自在に支持され、前記通路を開閉するものである。
【0009】
また、請求項5記載のインキ抽出装置は、請求項1記載のインキ抽出装置において、缶の開口部に臨む通路の開口部は、通路缶開口部であり、通路の外方に臨む通路の開口部は、通路外方開口部であり、底部取付部材は、底部取付部材本体と、この底部取付部材本体に設けられた雌螺子に螺合する雄螺子により取り付けられた分離体とを有し、前記底部取付部材の通路は、前記分離体に設けられた第1の通路と、前記底部取付部材本体に設けられ、前記第1の通路に連通する第2の通路とを有し、前記通路缶開口部は前記第1の通路に、前記通路外方開口部は前記第2の通路に、それぞれ設けられ、インキ缶の開口部の周囲部分と前記底部取付部材の前記通路缶開口部の周囲部分とは、粘着層又は接着層で一体化されているものである。
【0010】
また、請求項6記載のインキ抽出装置は、請求項1記載のインキ抽出装置において、底部取付部材のインキ缶に面する側は略平坦面をなし、その外形はインキ缶の底面より大きく形成されているものである。
【0011】
【実施例】
本発明の一実施例のインキ抽出装置について、図面を参照して説明する。
100 はインキ抽出装置で、インキ抽出装置100 は、底部に開口部11を有したインキ缶1を圧縮して、開口部11を介してインキ缶1の内部のインキIを抽出するものである(図1乃至図7参照)。
【0012】
インキ抽出装置100 は、図1及び図2に示すように、ベ−スプレ−ト2に立設部材3が立設し、立設部材3に、インキ缶1を支持するインキ缶支持部材4が、モ−タ5を支持するモ−タ支持部材6が、それぞれ接合されている。
モ−タ5の回転は、ギヤ7、8を介してモ−タ支持部材6に回転自在に支持された雌螺子61に伝達され、雌螺子61に螺合する雄螺子(昇降螺子)62を昇降するようにしてある。この雄螺子(昇降螺子)62の下部には加圧部材63が接続されている。
なお、3’は加圧部材63の切り欠き63aに係止する回り止め部材で(図1、図2及び図4参照)、回り止め部材3’により、加圧部材63が回転しないようにして昇降するようになっている。
また、50はモ−タ5を正逆に回転自在に制御して加圧部材63の昇降をコントロ−ルする加圧部材制御手段で、Cは容器で、容器Cは開口部11を介して排出されるインキIを受け入れるもので、Tは重量を量る重量検出部(例えば、電子天秤)である。
【0013】
図3及び図4に示す20は、インキ缶1の底部に粘着層S(粘着層Sは、粘着による層で、例えば、両面テ−プである。)[粘着層Sの代わりに接着による層(接着層)でも良い。]で一体化される底部取付部材で、底部取付部材20は一端を開口部11に連通し、他端を外方に臨む通路21を備え、通路21を開閉する通路開閉バルブ22を有する。
インキ缶1内部のインキ全てを抽出する必要がない場合、インキ缶1の底部の開口部11に連通する通路21を設け、この通路21に通路21を開閉する通路開閉バルブ22を取り付けているため、通路開閉バルブ22で通路21を閉じ[図6(b)参照]、インキがインキ缶1の外へ流出するのを防ぐことができる。
なお、図2及び図3に示すFは、底部取付部材20の脚部である。
【0014】
インキ缶1の開口部11に臨む通路21の開口部は通路缶開口部21aであり、通路21の外方に臨む通路21の開口部は通路外方開口部21bとなっている。
また、底部取付部材20のインキ缶1に面する側は、図3及び図4に示すように、略平坦面をなし、その外形はインキ缶1の底面より大きく形成されている。
これは、底部取付部材20のインキ缶1に面する側がインキ缶1の底面と同形状であると、インキ缶1を圧縮した際、底部取付部材20のエッジ部にインキ缶1が当接してインキ缶1を破損させないようにしている。
つまり、インキ缶1を圧縮した際、底部取付部材20の外形をインキ缶1の圧縮による出っ張りを考慮して、インキ缶1の底面より大きく形成して、底部取付部材20のエッジ部にインキ缶1が当接してインキ缶1を破損させないようにしている。
【0015】
また、底部取付部材20は、図7に示すように、底部取付部材本体20aと、この底部取付部材本体20aに取り付けられた分離体20bとを有し、底部取付部材本体20aと分離体20bとは、分離体20bに設けられた雌螺子20cに雄螺子20dを螺合して取り付けられている。
なお、底部取付部材20の通路21は、分離体20bに設けられた第1の通路21’と、底部取付部材本体20aに設けられ、第1の通路21’に連通する第2の通路21”とを有し、通路缶開口部21aは第1の通路21’に、通路外方開口部21bは第2の通路21”に、それぞれ設けられている。そして、インキ缶1の開口部11の周囲部分と底部取付部材20の通路缶開口部21aの周囲部分とは、粘着層S(粘着層Sは、粘着による層で、例えば、両面テ−プである。)[粘着層Sの代わりに接着による層(接着層)でも良い。]接着による接着層でも良い。)で一体化されている。
インキ缶1を加圧部材63を降下させて圧縮し、インキ缶1の内部のインキIを抽出した後、インキ缶1を廃棄する場合、底部取付部材20を再利用するために、インキ缶1より底部取付部材20を分離しなければならないが、粘着層S(又は接着層)の一部が底部取付部材20に付着し、この付着除去作業が面倒で、時間を要する不具合を生じるが、この実施例によれば、粘着層S(又は接着層)を底部取付部材本体20aに着脱自在に設けられた分離体20d に付着させることにより、インキ缶1を廃棄する場合、図7に示すように、インキ缶1より底部取付部材本体20aのみを分離させることができ、底部取付部材本体20aを簡易かつ迅速に再利用を図ることができる(なお、図7に示すインキ缶1は圧縮されていないが、インキ缶1を廃棄する場合、図示しないが、インキ缶1は加圧部材63の降下により圧縮されている。)。
【0016】
なお、上述した通路開閉バルブ22は、通路21内に回動自在に支持され、通路21を開閉するもので、より詳しくは、通路開閉バルブ22は、通路21に直交すると共に、貫通するバルブ通路22aを備え、通路21の開度を可変に調整する弁となっている。
図6(a)は、通路開閉バルブ22により通路21を全開している状態を、図6(b)は、通路開閉バルブ22により通路21を閉じている状態を、図6(c)は、通路開閉バルブ22により通路21を一部開いて、通路21を通過するインキの量を制限している状態を、それぞれ示している。
図1に示すKは、通路開閉バルブ22を回動させる回動手段で、回動手段Kは、例えば、ロ−タリアクチュエ−タである。KSは回動手段Kを制御する回動制御手段である。
【0017】
また、上述した通路外方開口部21bは、望ましくは、図5乃至図6(c)に示すように、外方に臨む側が面取りされている。面取りされていると、通路開閉バルブ22により通路21を閉じる際、通路外方開口部21bの縁部は鋭利なため、通路外方開口部21bから抽出される高粘度のインキをナイフのようにして断ち切り、通路外方開口部21bの縁部よりのインキのたれを防ぐことができる。
【0018】
また、インキ缶支持部材4には、底部取付部材20を付着したインキ缶1を受け入れるような、支持部材開口部4aを有している。インキ缶支持部材4に支持されたインキ缶1の上部に、市販されているインキ缶1の上蓋12がある。13は、市販されているインキ缶1に収容されたインキの上面に位置するシ−ト部材で、上蓋12とシ−ト部材13は、共に市販されているインキ缶1にあるものをそのまま利用できる(図3参照)。
30は弾性部材で、弾性部材30は、市販されているインキ缶1の上蓋12を開けて、インキ缶1の中へ収納されるもので、インキ缶1に収容されたインキIの上面に位置するシ−ト部材13の略全面に亙って当接する弾性変形可能なものである。
このように、市販されているインキ缶1の上蓋12とインキ缶1に収容されたインキIの上面に位置するシ−ト部材13をそのまま利用して、インキ缶1の上蓋12とシ−ト部材13との間に、弾性部材30を位置させ、加圧部材63をインキ缶1の上蓋12に当接させて、インキ缶1を押圧するという簡易な手段により、インキ缶1を圧縮し、インキ缶1内部に位置する弾性部材30を変形させて、インキ缶1内のインキIを効率良く押し出すことができ、インキ缶1内部の残存するインキIを少なくすることができる。
【0019】
なお、インキ缶1を加圧部材63により圧縮する際、インキ缶1内部に位置する弾性部材30が変形して、インキ缶1内のインキを押し出すことができるが、一度にインキ缶1の全部を圧縮して行う場合は支障はないが、インキ缶1の圧縮が一部である場合、インキ缶1の圧縮が解除されると、圧縮された弾性部材30が元に戻り、その際、インキ缶1内のインキを吸い上げ、インキ缶1の上部よりインキが流出する不具合を生じる。
このため、弾性部材30は、より望ましくは、図3及び図4に示すように、シ−ト部材13の略全面に亙って当接する弾性変形可能な第1の弾性部材31(例えば、発泡スチロ−ル)と、この第1の弾性部材31の上に当接し、第1の弾性部材31より弾性変形しにくい弾性変形可能な第2の弾性部材32(例えば、ウレタン)とを有すると良い。
その結果、第1の弾性部材31の弾性変形が少ない分、インキ缶1内のインキIの吸い上げが少なく、インキ缶1の上部よりのインキIの流出を防ぐことができる。
【0020】
また、図1に示すように、40はインキの抽出量を設定するインキ抽出量設定手段で、41は制御手段である。制御手段41は、インキ抽出装置100 の運転動作の指示があると、加圧部材制御手段50を動作させてモ−タ5を回転させ、加圧部材63を下降させると共に、回動手段Kを動作させて通路開閉バルブ22が通路21を開くように回動制御手段KSを制御し、重量検出部Tで検出された重量がインキ抽出量設定手段40により設定された設定値に達した時、回動手段Kを動作させて通路開閉バルブ22が通路21を閉じるように回動制御手段KSを制御すると共に、加圧部材制御手段50を動作させてモ−タ5の回転を停止させ、停止後、モ−タ5の回転を逆回転させて加圧部材63を上昇させ、上昇後、モ−タ5を停止するように制御するものである。
【0021】
従って、インキ抽出装置100 でインキ缶1の内部のインキを抽出するには、予め、インキ缶1の底部に開口部11を開け、インキ缶1の底部に粘着層Sを介して底部取付部材20を装着すると共に、インキ缶1の上蓋12を開けて、シ−ト部材13上に弾性部材30(より望ましくは、シ−ト部材13上に第1の弾性部材31、第1の弾性部材31上に第2の弾性部材32を置く)を置き、上蓋12によりインキ缶1の開放部分を閉じるようにして、インキ缶1をインキ缶支持部材4に支持させる。
このような状態で、インキ抽出量設定手段40にインキの抽出量を設定し、インキ抽出装置100 を動作させる。
すると、回動制御手段KSにより回動手段Kが動作して通路開閉バルブ22が通路21を開くようにすると共に、加圧部材制御手段50によりモ−タ5が駆動して雌螺子61が回転し、雌螺子61に螺合する雄螺子62が降下する。雄螺子62の降下に伴い、加圧部材63がインキ缶1の上蓋12に当接しインキ缶1の圧縮が開始する。インキ缶1が圧縮されると、弾性部材30は変形してインキ缶1内のインキを押し出し、インキは開口部11、通路21を通って容器Cに受け入れられる。
一方、重量検出部Tで検出された重量がインキ抽出量設定手段40により設定された設定値に達すると、制御手段41は、回動手段Kを動作させて通路開閉バルブ22が通路21を閉じるように回動制御手段KSを制御すると共に、加圧部材制御手段50を動作させてモ−タ5の回転を停止させ、停止後、モ−タ5の回転を逆回転させて加圧部材63を上昇させ、上昇後、モ−タ5を停止するように制御する。
【0022】
なお、インキIを所定量抽出する際、抽出インキIが所定量に達する手前までは、図6(a)に示すように、通路開閉バルブ22を全開とし、その後、図6(c)に示すように、通路開閉バルブ22の開度を小さく絞って微調整することができるように、回動手段Kが動作するように回動制御手段KSを制御手段41により制御するようにして、インキIを迅速かつ正確に抽出することができる。
【0023】
【発明の効果】
インキ缶内部のインキ全てを抽出する必要がない場合がある。かかる場合、開口部をそのまま放置すると、自重によりインキが滴下し、抽出量の制御ができない不具合を生じる。また、インキが滴下しないように、インキ缶の底部が上方を向くようにすると、インキ缶の底部が上方を向ける作業の間、開口部よりインキが流れ出し、周囲を汚すという不具合を生じるが、
請求項1記載のインキ抽出装置によれば、インキ缶内部のインキ全てを抽出する必要がない場合、インキ缶の底部の開口部に連通する通路を設け、この通路に通路を開閉する通路開閉バルブを取り付けているため、通路開閉バルブで通路を閉じ、インキがインキ缶の外へ流出するのを防ぐことができると共に、インキ缶の内部に空気が入るのを防ぐことができ、インキの変質、硬化を防ぐことができる。
【0024】
また、請求項2記載のインキ抽出装置によれば、請求項1記載の発明の効果に加え、市販されているインキ缶の上蓋とインキ缶に収容されたインキの上面に位置するシ−ト部材をそのまま利用して、インキ缶の上蓋とシ−ト部材との間に、弾性部材を位置させ、加圧部材をインキ缶の上蓋に当接させて、前記インキ缶を押圧するという簡易な手段により、インキ缶を圧縮する際、インキ缶内部に位置する弾性部材を変形させて、インキ缶内のインキを効率良く押し出すことができ、インキ缶内部の残存するインキを少なくすることができる。
【0025】
インキ缶を圧縮する際、インキ缶内部に位置する弾性部材が変形して、インキ缶内のインキを押し出すことができるが、一度にインキ缶の全部を圧縮して行う場合は支障はないが、インキ缶の圧縮がインキ缶の一部である場合、インキ缶の圧縮が解除されると、圧縮された弾性部材が元に戻り、その際、インキ缶内のインキを吸い上げ、インキ缶の上部よりインキが流出する不具合を生じるが、
請求項3記載のインキ抽出装置によれば、弾性部材は、シ−ト部材の略全面に亙って当接する弾性変形可能な第1の弾性部材と、この第1の弾性部材の上に当接し、前記第1の弾性部材より弾性変形しにくい弾性変形可能な第2の弾性部材とを有するため、第1の弾性部材の弾性変形が少ない分、インキ缶内のインキの吸い上げが少なく、インキ缶の上部よりのインキの流出を防ぐことができる。
【0026】
また、請求項4記載のインキ抽出装置によれば、請求項1記載の発明の効果に加え、インキを所定量抽出した後、通路開閉バルブにより通路を閉じる際、通路外方開口部は面取りされ、通路外方開口部の縁部は鋭利なため、通路外方開口部から抽出される高粘度のインキをナイフのようにして断ち切り、通路外方開口部の縁部よりのインキのたれを防ぐことができる。
【0027】
インキ缶を圧縮して、インキ缶を廃棄する場合、底部取付部材を再利用するために、インキ缶より底部取付部材を分離しなければならないが、粘着層又は接着層の一部が底部取付部材に付着し、この付着除去作業が面倒で、時間を要する不具合を生じるが、
請求項5記載のインキ抽出装置によれば、粘着層又は接着層を底部取付部材本体に着脱自在に設けられた分離体に付着させることにより、インキ缶を廃棄する場合、インキ缶より底部取付部材本体のみを分離させることができ、底部取付部材本体を簡易かつ迅速に再利用を図ることができる。
【0028】
底部取付部材のインキ缶に面する側がインキ缶の底面と同形状であると、インキ缶を圧縮した際、インキ缶を圧縮した際、底部取付部材のエッジ部にインキ缶が当接してインキ缶を破損させる不都合を生じるが、
請求項6記載のインキ抽出装置によれば、インキ缶を圧縮した際、底部取付部材の外形をインキ缶の圧縮による出っ張りを考慮して、インキ缶の底面より大きく形成すれば、底部取付部材のエッジ部にインキ缶が当接してインキ缶を破損させる上述した不都合を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例のインキ抽出装置の概略的正面図である。
【図2】図2は、図1の概略的側面図である。
【図3】図3は、図1のインキ抽出装置の一部を断面した概略的一部断面図である。
【図4】図4は、図1のインキ抽出装置の一部を分解して示す概略的一部分解斜視図である。
【図5】図5は、図3のX−X線による概略的断面図である。
【図6】図6(a)は、通路開閉バルブによる通路の全開状態の概略的断面図で、図6(b)は、通路開閉バルブによる通路の全閉状態の概略的断面図で、図6(c)は、通路開閉バルブによる通路の一部を開状態とした概略的断面図である。
【図7】図7は、底部取付部材が底部取付部材本体と分離体とに分離可能であることを説明するための概略的断面図である。
【符号の説明】
1 インキ缶
11 開口部
20 底部取付部材
21 通路
22 通路開閉バルブ
100 インキ抽出装置
Claims (6)
- 底部に開口部を有したインキ缶を圧縮して、開口部を介してインキ缶の内部のインキを抽出するインキ抽出装置であって、
一端を前記開口部に連通し、他端を外方に臨む通路を備えた底部取付部材を設け、この底部取付部材は前記通路を開閉する通路開閉バルブを有する
ことを特徴とするインキ抽出装置。 - インキ缶に収容されたインキの上面に位置するシ−ト部材の略全面に亙って当接する弾性変形可能な弾性部材と、
前記インキ缶の圧縮は、前記インキ缶の上蓋と前記シ−ト部材との間に、前記弾性部材が位置し、前記インキ缶の上蓋に昇降自在な加圧部材が当接して、前記インキ缶を押圧するものである
ことを特徴とする請求項1記載のインキ抽出装置。 - 弾性部材は、シ−ト部材の略全面に亙って当接し、弾性変形可能な第1の弾性部材と、この第1の弾性部材の上に当接し、前記第1の弾性部材より弾性変形しにくい弾性変形可能な第2の弾性部材とを有する
ことを特徴とする請求項2記載のインキ抽出装置。 - 通路の外方に臨む開口部は、通路外方開口部であり、この通路外方開口部は面取りされ、
通路開閉バルブは、前記通路内に回動自在に支持され、前記通路を開閉するものである
ことを特徴とする請求項1記載のインキ抽出装置。 - 缶の開口部に臨む通路の開口部は、通路缶開口部であり、
通路の外方に臨む通路の開口部は、通路外方開口部であり、
底部取付部材は、底部取付部材本体と、この底部取付部材本体に設けられた雌螺子に螺合する雄螺子により取り付けられた分離体とを有し、
前記底部取付部材の通路は、前記分離体に設けられた第1の通路と、前記底部取付部材本体に設けられ、前記第1の通路に連通する第2の通路とを有し、
前記通路缶開口部は前記第1の通路に、前記通路外方開口部は前記第2の通路に、それぞれ設けられ、
インキ缶の開口部の周囲部分と前記底部取付部材の前記通路缶開口部の周囲部分とは、粘着層又は接着層で一体化されている
ことを特徴とする請求項1記載のインキ抽出装置。 - 底部取付部材のインキ缶に面する側は略平坦面をなし、その外形はインキ缶の底面より大きく形成されている
ことを特徴とする請求項1記載のインキ抽出装置。
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2003
- 2003-05-07 JP JP2003129293A patent/JP3497160B1/ja not_active Expired - Fee Related
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