JP2004330178A - バルク粉体供給装置及び静電粉体塗装装置 - Google Patents

バルク粉体供給装置及び静電粉体塗装装置 Download PDF

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Abstract

【課題】有機系の溶剤を含有する液状体に対しても、膨潤や溶解を起こすことなく、良好に吐出を行うことのできる吐出ヘッド、さらに吐出装置、電気光学装置とその製造方法、及び電子機器を提供する。
【解決手段】バルク粉体槽から透気性短管を介しインジェクタによってバルク粉体の引出の起動・停止をおこない、該透気性短管を介して、好ましくはその下部より微少量空気を送入し、透気性短管の直後の微粒化デバイス内面から流量を規定した微粒化気体を薄層高速気流となして粉体中の集合粗大粒子を分散微粒化し、必要に応じてこれを小径加速管に導入し、その前後に発生する差圧によって粉体供給質量を測定し、この出力が設定値と一致するようにインジェクタをフィードバック制御し、インジェクタの供給空気の合計量を別に設定値と一致するように自動制御する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、気体により管路を介して粉体を搬送する粉体供給装置、この粉体供給装置を適用することによって得られる高性能化された小型で取り扱い容易な静電粉体塗装装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、粉体塗装装置或いは溶射装置等のように数十グラム毎分乃至数百グラム毎分程度の比較的少ない供給量で、粉体を少数の粉体静電塗装ガンなどに供給する装置として、添付図面の図2に示したような、バルク粉体101をメインノズル111、スロート112、サブノズル113より成るインジェクタ114によって粉体ホース115を介して気粉二相流116として、例えば、コントローラ119により運転操作をおこない併せてケーブル120によって高電圧の印荷や信号のやりとり等を実施するコロナ静電粉体ガン121、トリボ静電粉体ガン等により帯電粉体クラウド122として噴出し、被塗物123に静電塗着する静電粉体塗装装置及びこれらに含まれている粉体供給装置が知られている。
【0003】
図2に示した装置では、バルク粉体を供給するためのバルク粉体槽は、粉体101を蓋105及び小蓋106を有する筒型槽102の下部は逆錐部を経て小筒部103に蓄え、通常、粉体供給中は低速回転駆動機107によって回転駆動シャフト108によって攪拌部材109によりほぐされ、徐々に小筒部103、連通部124を経て、短管110を通ってインジェクタ114に供給される。通常、インジェクタと短管は一体をなし(以下、短管インジェクタと略称する)、粉体入替時には底蓋104を開いて残粉体を排出し、粉体槽内部を清掃する。また、短管インジェクタ・粉体ホース・ガンの内部清掃は、短管インジェクタを引出筒部125より取り外して、短管端より圧縮空気を吹き込む等の方法によって実施する。この種の粉体供給装置は、構造が簡単で保守清掃が容易であり、粉体をバルクのままで扱うことができ、粉体の入替の多い小型静電粉体塗装装置の場合等には、排出粉体を小筒部から簡単に別の容器に移し替えることが容易である等の多くの利点を有し、広く使用されている。図2に示した粉体供給装置の運転において、適用の目的に応じてその供給量の調節は、供給量コントローラ119によって、気粉2相流に含まれるメイン空気117及びサブ空気118を調節し、粉体供給ホース115を通してクラウド122のパタンを勘案しながら実施される。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】
前述の図2に示した在来用いられている粉体供給装置においては、粉体供給量の時間的変動は、1分程度以上にわたる平均値は10〜30分間程度の期間では安定していても、秒単位でみた場合には、平均供給量の増加につれて脈動が大きくなり、これを静電粉体塗装に適用する場合には、多量の粉体が供給された期間には帯電不良による塗着効率低下や帯電不足粉体による局部的緻密度不足の厚塗り(以下−たまり−と略称)がおこり、逆に粉体供給量が低下した期間には放電過多となって塗着粉体層に逆電離が発生して成膜時に微小な凹凸(以下−ゆず肌−と略称)が発生したりして、結局、膜厚変動や塗膜平滑度の不良、塗装ラインの生産性の低下等の不利益を招来する。これらの問題は静電粉体塗装に要求される技術水準の向上とともに従来は看過されていた事項もあるが、新しく解決を迫られるようになってきている。
【0005】
また、図2に示した粉体槽においては、その内部でバルク粉体が攪拌によって帯電や部分的圧縮の繰り返しにより集合粗大粒子が形成され、これがインジェクタ・塗料ホース・静電粉体ガンを通過しても解砕されずクラウド中に吐出され、クラウドとなって被塗物に向かって帯電して飛行する粒子の粗大化をまねき、粒子の単位重量に対する表面積の比率が下がるので、吐出粉体のガンによる帯電効果を示す吐出粉体の比電荷Q/M(Q=マイクロクーロン、M=グラム)が低下して、ガン性能即ち塗着効率・入り込み・つきまわり等の低下を招くという重大な問題が発生する。更に、図2に示した粉体塗装システムでは、粉体供給量コントローラ119によりインジェクタに送るメイン・サブの両エヤを手動で調整して供給量を設定するのが通常であるが、塗料ホース内の付着粉体層厚みの変化や粉体槽内の粉体レベルの変化、更にスロート112の、磨耗によるインジェクタ114の吸引力の低下等により塗料供給量は実際には時々刻々変化し、この種の問題を解決するために正確安価で使い易い供給量の計測・自動制御装置が要求されるようになってきている。しかしこれに応える適切な計測手段がなく、特に自動制御の適用にあたっては、粉体が粉体槽から連通部110に入るときに発生する脈流による急速な変動は在来のコントローラでは検出されない場合もあり、更に、応答してこれを制御することは通常困難であり、更にこれらの原因により通常の粉体流量センサや制御装置を適用しても統計的に大きな誤差を発生することがあり、その解決が特に求められている。
【0006】
【問題を解決するための手段】
前記に示した攪拌式バルク粉体供給システムの各種の問題点を解決するための対策を追求した結果、大供給量における急速な不規則な脈動的変動を抑制することが最も重要であり、このための第一の手段は粉体槽からバルク粉体を導出する短管内の少なくとも一部を透気性部材で構成し、この部材を透して短管内に微少量の気体を導入する手段を設けることである。これによって、バルク粉体の短管内における流動性が改善され、特に、大供給量時に粉体槽から狭い短管へなだれ状に繰り返し断続的に脈動をなして流入するバルク粉体固有の現象が解消され、安定した粉体の供給が可能となる。この場合、短管の内部のみで微少量の気体を均一に混入することが重要であり、これにより短管入口に入ってくるバルクの粉体が次々とインジェクタ側に安定して変動なしに移動することによって、次々とバルク粉体の短管への移入が促進され、結果的に大量供給時にもインジェクタによる安定した供給が実現される。この対策は極めて簡単な手段で実現でき、バルク粉体供給装置全体としての利点が失われることがない。
【0007】
この目的に使用される気体の量は、インジェクタによって供給され粉体供給管で粉体を搬送する気体の量の百分の一乃至は百分の五程度の極めて微少なほぼ一定量でよいので、インジェクタ休止中は短管内に残留する少量の粉体を流動化することがなく、複数の微少チャンネリングによって粉体ホースを通して排気され、実用上粉体を同伴することがない。またその一部がバルク粉体へ逆流しても、バルク粉体の流動化をおこしたり粉体の同伴排気を発生することは全くない。この気体の供給は、通常は水平円筒をなす短管の下面より透気性部材を通して行うのが最も有効である。しかし既設装置改造などの場合には短管内部全長に透気性部材を適用してもよいが、この場合は所要気体量が増加する。尚、短管におけるバルク粉体の脈動通過解消のために、透気性部材の代わりにスリットや小径孔を適用することも不可能ではないが、粉体の逆流等の問題が発生することがあり、これの解決が必要となる場合がある。
短管と一体構造をなすインジェクタの場合には、一個の槽より多数のガンに塗料を供給する場合などに、インジェクタの鉛直方向との角度の変更が必要となる場合があり、現場においても透気性部材が短管の下部にくるように容易に調整可能な構造とするのが、装置の標準化等の見地から好ましい場合が多い。
【0008】
バルク式粉体供給装置は、小型・取扱容易等の利点をいかして利用される場合が多いが、バルク粉体供給における供給量の脈動を解消した上で要求されるもう一つの問題は、供給量の測定・制御の自動化を、バルク式粉体供給装置に適した小型・簡単・安価な装置で達成することが必須であり、これの解決策が本発明の第2の手段である。
【0009】
鉛直管内部を低速で上昇する粉体の上端を、管内面の略全周から管中心に向かって高速で噴出する一定量の薄層気流によって薄層に剪断することによって微粒化して気流中に均一分散する微粒化手段を適用し、これを直ちに前記管より小径の小径管路に導入し、この小径管路内で前記微粒化粉体が加速されることによって発生する差圧を計測することにより粉体の質量流量を計測し、更にこれの下流に設けられたインジェクタ等の吸引力の調節によって粉体の質量流量を制御する粉体供給装置は公知である。US6,176,647 B1。
しかし、この手段をバルク粉体槽底部の水平短管にそのまま適用しても、供給量の増加に伴って発生するバルク粉体移入の脈動によって、粉体の種類・前歴・槽内粉体レベル・槽の形状寸法・攪拌速度等によって自動制御が困難となり、検量線が粉体物性等の影響を受けて大きな誤差を発生し、実用困難でる。これはバルク粉体移入脈動時の大供給量時に、微粒化手段の処理能力が不足し、これを微粒化気流を増加させることによって解決しようとしても、それによってインジェクタの性能が低下するので、実用上解決困難であるという事態が発生するからである。
【0010】
しかるに、略水平な短管内部の好ましくは底部に透気性部材を設け、これを透して少量の気体を送入し、短管下流に同径又はやや小径の同軸管路を設け、これの内面略全周より中心指向の複数・定流量の薄層高速気流−10〜75m/sec程度−を形成してバルク粉体の微粒化手段となし、同軸管路下流に同軸管路より細径の細管路を設けると、この細管路の入口・出口における差圧計出力は粉体の質量流量に比例するので、これにより粉体質量定量の計測手段が得られ、この出力を別に設けた供給量設定手段の設定値と比較して、その差を零にするようにインジェクタをフィードバックコントロールすることにより、バルク粉体槽の底部より引出す粉体の定供給量化を、小型・軽量・簡単・安価な装置で達成することができる。
【0011】
これらの装置の接粉部を構成する部品の表面は非付着性の良好な弗素樹脂や高密度ポリエチレン等の材質を用いて平滑仕上げを適用し、特に計測用細管路には、その内面に粉体が付着しないだけの流速で一定量の微粒化気体を供給し、粉体を気体速度の90%、好ましくは95%以上に加速するのに必要な粉体の滞留時間が得られる所定の長さが必要であり、例えば、毎分250g迄のバルク粉体塗料の定量供給装置においては、細管路の内径5mm、長さ50mm、微粒化空気流量15 /分一定、とし、平滑に仕上げたテフロンを適用することによって、通常3〜6ヶ月の連続使用が可能である。
【0012】
【作用】
本発明を静電粉体塗装に適用し、攪拌式バルク塗料槽の底部から塗料を引出してインジェクタに送入する短管部の透気部材より少量の気体を導入することにより150〜500g/分の大供給量塗装においても、吐出量の脈動が実質上消滅し、粉体の質量供給量の測定と制御が容易に可能となり、塗料の塗着効率・入り込み・つきまわり等のガン性能が向上し、塗膜の膜厚分布均一性と塗膜平滑性が改善され、塗装ラインの総合生産性が著しく改善される。
【0013】
更に、攪拌式バルク塗料槽底部から塗料を引出す短管部の透気部材より少量の気体を導入し、その下流に塗料の軸心に向かって塗料通過管の全周より薄層高速気流を噴出させる塗料微粒化手段と、その下流に細管と細管前後の差圧センサを経てインジェクタと結合し、差圧センサ出力を、設定手段により設定した所定値に保持するようにインジェクタを自動制御するシステムを適用することにより、バルク粉体槽よりの塗料質量供給の定量化を可能にすると同時に、塗料粉体の微粒化により、塗料帯電効率即ち比電荷が、特に大供給量においても著しく改善され、これにより塗料粉体の被塗物への付着力も向上し、粉体層の緻密度も向上する。また微粒化の別の効果として、粉体粒が気流に乗り易くなり、これらの総合効果として、ガンの入り込み・つきまわり性能、塗着効率が著しく改善され、保証膜厚に対する平均膜厚をへらし膜厚分布を均一化して塗料を節約し、微粒化による集合粗大粒子の消滅によって塗膜の平滑性が向上する。これらの効果による粉体塗装の適用範囲の拡大、塗装コストの低減効果も大きい。
【0014】
前述の効果により、本来小型安価取扱容易で、微少粉体を含む流動化排気を発生することのない攪拌式バルク粉体供給装置の適用範囲、即ち粉体塗装の適用を広げると同時に、既に多数設置され稼動中のバルク式供給装置をわずかに改造して本発明を適用することも簡単容易となり、これによる利益も大きいというのが本発明の大きな特長である。
【0015】
【実施例】
本発明によるバルク粉体供給装置及びこれを適用した高性能静電粉体塗装装置の代表的構成の一例を図1に示した。
【0016】
図1において、バルク粉体塗料1は粉体槽内部の回転駆動シャフト8によって矢印に示すように低速回転し、これにつれて攪拌部材9がバルク粉体を攪拌解砕すると同時に、円筒槽2の逆錐部を経て下部の小筒部3にバルク状に充填されている。この状態で小筒部3側面の引出筒25にOリングでシールして嵌設された引出部26の最内部の、小筒部3とインジェクタ14との連通部10を形成する透気筒28に密着嵌設された切欠筒27下部の切欠部を通って送気孔30から細管36、通気路29を通って送入された通常0.1〜1/分程度の微粒化空気31の一部が矢印61のように透気筒28の下部を経て分散送入される。この状態ではインジェクタ14への送気が停止していれば、小筒部3内のバルク粉体は連通部10を通過することがなく、微粒化空気31が細管36によって分流された微少量空気61は、小筒内下部にわずかに進入して停止したバルク粉体に複数の定位置に微小孔を形成し、即ち、微小孔チャネリング状態を形成して、図には示してない小筒部内のバルク粉体を流動化することなく連通部10の上部に集合して、実質上粉体を同伴することなくインジェクタ14、塗料ホース15、ガン21より排出され、粉体供給の停止状態は安定に保持される。
【0017】
インジェクタが起動してノズル11より送入されるメインエヤ17とスロート12の作用による吸引力により連通部10の出口側の圧力が低下すると、それに応じて入口側のバルク粉体が進入粉体矢印60となって連続的に進入し、これが前記微小孔チャネリングを破砕して微少量空気61と連続的に均一混合して、短管内が実質上流動化状態となって、連通部10を満たして出口に向かって連続移動粉体62となって連通部10の粉体搬送能力が低速で安定化して450g/分程度までの脈動のない搬送が可能となる。尚、ノズル13より吹込まれるサブエヤ18は、塗料ホース15中の塗料搬送速度とガン21より吐出されるクラウド22のパタンを勘案して調節される。単なる円孔による従来技術における連通部110では、50g/分以上の供給量で脈動が発生することがあり、150〜200g/分以上の供給量では、殆どの場合にみられる搬送量の脈動を防止することができるようになり、本発明の基本部が完成した。
【0018】
図1に示した本発明においては、引出部26とインジェクタ14とは通常一体構造をなす標準品で、必要に応じて引出部25より抜取って取外し、内部の清掃等を実施する。そしてインジェクタ14の取付は各図に示した垂直取付のみに限定されるものではなく、小筒部3に複数個の引出部26を取付ける場合等には、インジェクタ14を垂直方向に対して傾斜して取付けることが必要であり、この場合でも引出部26は、微小量空気51を透気筒28の下部よりほぼ垂直上方に分散送入することが多くの場合有効である。この目的を達成するために、切欠円筒27は透気筒28に密接・回転自在に嵌設され、同時に引出部26との間に、送気孔30と円筒27の切欠部とを連通させるための通気路29を形成して、引出部26に内接して組立てられている。
【0019】
以上述べた本発明によれば、小筒部3内部のバルク粉体のインジェクタ14への移行が円滑となって抵抗が減少し、バルク粉体が連通部に移入するときに発生する脈動が実用上消滅することにより、ガン性能・塗装ライン生産性・塗膜品質の向上が実現される。しかし、上記の対策のみでは粉体塗装プロセスの最も基本的な運転パラメータである各ガン毎の塗料供給量は、槽内塗料レベル・インジェクタエヤ供給圧・塗料ホース内付着粉体等から経験的に推定して運転が行われる結果、塗膜厚不足の発生による塗り直し等の大きな損害を防止するために、正味所要量より多い量の塗料を送る所謂塗料の増吹きは依然必要であり、これは特に自動塗装において看過できない問題である。
【0020】
図1には、バルク粉体塗料の供給量をセンサによって検出し、これを所定値に一致させるように自動制御するとともに、塗料ホースにおける搬送空気量もバルク粉体供給量とは独立に定値制御し、更に、ガンから吐出されるクラウド粒子の粒度分布を塗料製造時の粒度分布に一致させるように微粒化し、最高度の静電粉体塗装プロセスを可能とするバルク粉体塗料供給装置の実施例についても併せて示してあり、以下にこれらについて説明する。
【0021】
図1において、連通部10の下流の位置CDに、CD矢視断面図CD−1、またはCD−2に例示した薄層高速空気噴出口33が全周にわたって設けられており、矢印31で示した微粒化用空気の大部分が、引出部ヘッド26の環状室32を通り薄層高速空気噴出スペース33を通って矢印34に例示したように、連通部10の下流の、中心に向かう通常10〜75m/秒の薄層高速空気34となって噴出される。矢印60によって示されるバルク粉体塗料は、下部より送入される微少流量空気61とインジェクタ14の吸引作用によって連通部10内を満たす均一粉体流62となって移動し、その尖端が薄層高速空気流34によって次々と薄層に剪断微粒化され、集合粗大粒子が解砕されてなくなり微粒化されて製造時の粒度に戻り、スペース53において微粒化空気に均一分散し、連通部10と同径の上流圧力検出部を兼ねるスペース53を経て、小径加速管35に入りこれを通過することによって、微粒化された粉体粒子が微粒化空気31によって、小径加速管35の長さがその内部に形成される定速気流速度の90〜95%以上に加速されるようになっているので、フィルタ37、38を通して差圧検出管39,40を介して検出される差圧測定装置41の出力42として、小径加速管35入口と出口においてこれを通過する気体と粉体にエネルギー保存の法則を適用することにより、小径加速管35を通過する粉体塗料の質量供給量g/分が検出される。小径加速管35の内部に形成される気体流速は、矢印31によって決まる一定の微粒化空気の流量によって決定されるので、インジェクタ14の運転条件を調節することにより、小径加速管35に入ってくるバルク粉体の供給量が結果的に調節され、後述の如くこれを自動化することも容易である。
【0022】
矢印31によって示される微粒化空気量を所定値に設定するための手段は、図には示してない通常の圧縮空気精密定圧弁の出力を精密流量設定弁で絞って所定流量を得るようにする。この場合、通常の粉体塗料を通常の粉体塗装ガンに適用する場合では、微粒化空気流量の設定範囲は10〜25ι/分程度であり、これによる環状室32の圧力は0.015〜0.005Mp範囲の一定値となるので、微少流量空気61の設定には図2中に示した如く環状室32への空気を細管36で分岐することにより、長時間にわたる安定運転を容易に実現することができる。
薄層空気噴出口は図2の断面図CD−1に示したように環状に噴出させてもよいし、CD−2に示したように、中心に向かう複数の噴出口を適用してもよい。
【0023】
図1において、バルク粉体の質量供給量g/分を示す差圧センサ41の出力42と供給量設定器44の出力との差45を制御装置46に入力し、その出力を必要に応じてバルブ連結手段49を介してインジェクタのメインノズル11に圧縮空気を供給する管路17に接続された弁48を制御してインジェクタ14の吸引力を自動制御し、バルク粉体の質量供給量は設定値に一致するように自動制御される。この場合、弁47は、バルブ47と48に逆特性を与えるために、例えばバルブ47と48が等速逆回転をさせるためのバルブ連結手段49とインジェクタのノズル11と13の抵抗を同じ値にすることにより、設定手段52を有する空気量又は圧力制御手段51を介して、元圧空気50即ち空気流量17と18との合計が設定器52の出力と合致して所望合計流量になるように動作する。一方、微粒化空気31は、一定流量に規定されているので、塗料ホース15で二相流16中に含まれる空気量の合計流量は所望の一定値に合致し、他方、バルク粉体の供給量は前述のように別途自動制御され、夫々独立に設定できることとなり、ガン21から吐出されるクラウドパタンの調節と安定化が実現される。
【0024】
図1において、バルク粉体の質量供給量は表示器43によって表示され、流量表示器54は必要に応じて空気流量センサ55の出力に一定の微粒化空気量31を図では省略した手段によって加えて表示され、これは結局、粉体の搬送空気の合計流量であって、ガン21から吐出される粉体クラウド22のパタンを決定する。ガン21がコロナ式の場合には、ケーブル20を介して電流計56によって表示される所要の制御された高電圧がガンに印加されて、コロナ放電によってクラウドが荷電され被塗物23に塗着される。ガン21がトリボ式の場合には、ガンのトリボ効果によって粉体が荷電され、帯電したクラウド22が被塗物23に塗着される。ガンがトリボ式の場合には、図には示してない所要量の一定量の空気がガン21にトリボ効果促進のために別途送入される場合が多いが、前述の如く粉体搬送空気流量31+17+18は所要の一定値に保持されるので、本発明によるトリボ式ガンの場合にも、帯電クラウド22は所定の形状と帯電率に容易に保持される。このトリボガンに直接送入される空気は、通常別途管理すればよい。
【0025】
図1に示した本発明による静電粉体塗装システムにおいては、塗料粉体は小筒部3、直後の連通部10の出口で直ちに微粒化されされた後、ガン21から吐出されるまでの所要時間は1秒程度またはそれ以下で、また、粉体の空気に対する濃度が低いので、この間に微粒化された粉体が再結合して粗大粒子を形成することはない。従って、静電粉体塗装プロセスの本質的運転パラメータである塗料粉体の質量供給量とガンよりの吐出搬送空気合計流量の自動制御による安定化と、ガン吐出粉体の粗大集合粒子含有率零の三つの最重要基本条件が実現されて常に維持され、バルク粉体槽による静電粉体塗装の自動最適化が本発明により可能となった。微粒化空気31は塗料の入替清掃、インジェクタの停止中でも常時送入し、システムの運転開始より前に必ず送入を開始し、全システムの運転停止終了のあtに供給を停止するようにして、粉体の逆流による事故を防止することができる。
【0026】
本発明による静電粉体塗装システムにおいては、図1に示したように、運転管理の中心をなすコントローラ19には、塗料粉体の質量供給量の表示器43、ガンよりの吐出粉体搬送空気合計流量表示器54、静電粉体ガン21への印加電圧又はガンから被塗物に流れる電流、トリボガンの場合にはトリボ電流を表示する電流計56の三表示器を一括収納表示し、これらにより静電粉体塗装システム運転管理の本質的パラメータを直接管理する。尚、塗料粉体供給量設定器44、吐出粉体搬送空気合計流量設定器52、ガン印加電圧の設定器58及びガン放電電流設定器57も図1のコントローラ19に必要に応じて収納表示される。図1には表示してないが、コロナ式静電粉体ガンの場合には、ガンより被塗物に流れる放電電流が設定値に合致するように印加電圧を制御する機能が組込まれる場合もあり、この場合、被塗物の形状等に応じて3種類程度に放電電流設定値を大別して運転モードとして区別設定する場合もあるが、この機能も、本発明によるパラメータ信号の通常のよく知られた信号処理回路等によって容易且、より本質的に高度な実施が可能であり、切替スイッチ59がこの目的に使用されることもある。コントローラ19に表示される吐出粉体搬送空気流量表示器54には、微粒化空気31は常に一定値に保たれるので、これを省略して表示値に含ませないこともある。
【0027】
本発明による静電粉体塗装システムにおいては、バルク粉体槽2、3は図1に示した円筒と攪拌手段7、8、9の組合せのみに限定されるものでなく、角筒を適用することもでき、この場合には、例えば上部大槽部と下部小槽部の境界に振動網等のバルク粉体のほぐし解砕手段を適用することも可能であり、また槽自体をフレキシブル部材で構成してこれを振動させて粉体をほぐし解砕する等、周知の手段を適用することも本発明の範囲に含まれる。
【0028】
本発明による静電粉体塗装システムにおいては、図1に示した全要素を一括適用するのが効果的であり、最高のコストパフォーマンスが達成される。しかし、既設装置への適用や改造などの場合には、図1の35、37,38,39,40,41,42,43,44,45,46,49,54,55を除外し、インジェクタ14のメイン、サブ両エヤの空気量を図には示してない圧力計や流量計を適用して推定することによっても、図2に示したような既存の静電粉体塗装システムよりは著しい性能向上がもたらされるので、このような場合も本発明に含まれる。
【0029】
本発明による静電粉体塗装システムの適用において、図1の44,45,46,49,54,55を除外し、インジェクタ14のメイン、サブ両エヤの空気量を図には示してない圧力計や流量計を適用して推定することによって運転する静電粉体塗装システムも本発明に含まれる。
【0030】
図1に示した本発明による静電粉体塗装システムにおいては、通気筒28、微粒化デバイス24、入口出口スペースを含む小径加速管35の、少なくとも内面は弗素樹脂や高密度ポリエチレン等の非付着性良好な材料で高平滑度仕上げを適用することが有効である。
【0031】
以上の詳細な実施例においては、本発明を静電粉体塗装システムに適用する場合について説明したが、その適用はこれだけに限定されるものではなく、種々の粉体の気体搬送、粉体供給量の計測制御装置として有効に適用することができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明によるバルク粉体供給装置及びその応用装置は、従来の先行技術では対象粉体中に通常はかなりの割合で含有され、その実際の物性、例えば静電粉体塗装プロセスにおけるガン吐出粉体の比電荷を低下させるバルク粉体中の集合粗大粒子を粉体使用時には実質上零とする微粒化技術を実用化した。その結果、静電粉体塗装システムの塗着効率、入り込み・つきまわり等の諸性能を著しく向上させ、塗装製品の薄膜化による塗料使用量の節減、塗膜平滑化による商品外観や防錆性能の向上により無公害塗装である粉体塗装適用範囲の拡大による地球環境の改善を可能とした。また、本発明による微粒化技術は、気体搬送される粉体の質量供給量の構造簡単で安価なオンラインセンサーとそれをベースとする自動制御、搬送気体流量のセンサーとその自動制御方式を可能とした。本発明によるこれらの新技術は、静電粉体塗装のみでなく、例えば農薬の撒布などをはじめとする種々の粉体の気体搬送や、これの帯電撒布プロセスの性能向上や省力化に多大の寄与をなすものでる。本発明は、構造簡単・安価・粉体の入れ替え清掃容易なバルク粉体容器に適用して大きな利便性を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるバルク粉体の気体搬送用質量流量測定装置及び自動制御装置、搬送気体流量測定装置及び自動制御装置、これを適用した静電粉体塗装装置の一実施例要部の構造図である。
【図2】従来技術によるバルク粉体の気体搬送を適用した静電粉体塗装装置の説明図でる。
【符号の説明】
1 バルク粉体塗料
2,3 粉体槽
7 低速回転駆動機
9 攪拌部材
10 連通部
14 インジェクタ
15 塗料ホース
16 気粉2相流
17 メインエヤ
18 サブエヤ
19 コントローラ
21 静電粉体ガン
22 帯電粉体クラウド
23 被塗物
24 微粒化デバイス
26 引出部
27 切欠筒
28 透気筒
29 通気路
31 微粒化空気
33 薄層高速空気噴出スペース
34 薄層高速空気
35 小径加速管
41 差圧測定装置
43 粉体供給質量表示器
46 制御装置
49 バルブ連結装置
51 流量制御装置
54 流量表示器
56 電流表示器
60 進入粉体
62 連続移動粉体

Claims (11)

  1. バルク粉体槽より、気体搬送粉体供給手段によって、粉体を供給する粉体供給装置であって、槽底部よりバルク粉体を気体搬送粉体供給手段へ導入する短管が、バルク粉体解砕手段を有することを特徴とする粉体供給装置。
  2. バルク粉体解砕手段が、短管内部の少なくとも一部を透気性部材で構成し、この部材を透して短管内に少量の空気を導入する手段を有することを特徴とする請求項1記載の粉体供給装置。
  3. 透気性部材が短管の底部に配設されていることを特徴とする請求項1,2記載の粉体供給装置。
  4. 気体搬送粉体供給手段が、インジェクタを含むことを特徴とする請求項1,2,3記載の粉体供給装置。
  5. 気体搬送粉体供給手段が、インジェクタとその粉体導入孔の上流に設けられた粉体微粒化手段とよりなることを特徴とする請求項3記載の粉体供給装置。
  6. 粉体微粒化手段が、粉体管路の略全内周から粉体管路の中心に向かって噴出する高速薄層気流形成手段よりなることを特徴とする請求項5記載の粉体供給装置。
  7. 気体搬送粉体供給手段が、粉体微粒化手段とインジェクタの間に設けられた細管路と、この細管路を通過する高速薄層気流と粉体とによって発生する細管路入口と出口の間に発生する圧力差を検出する手段によって、細管路を通過する粉体の質量流量を検出する手段を含むことを特徴とする請求項5,6記載の粉体供給装置。
  8. 気体搬送粉体供給手段が、粉体質量流量の設定手段を含み、これによる設定値と、前記粉体質量流量検出手段の出力を比較してその差を増幅し、インジェクタへフィードバックし、粉体の質量流量を設定値に一致させることを特徴とする請求項7記載の粉体供給装置。
  9. 気体搬送粉体供給手段が、搬送気体の合計量の検出手段と設定手段を有する定量化手段を有し、合計量の自動制御を実施することを特徴とする請求項8記載の粉体供給装置。
  10. 気体搬送粉体供給手段が、粉体供給ホースを介してコントローラを含む静電粉体塗装ガンに、塗料粉体を供給することを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9記載の静電粉体塗装システム。
  11. コントローラが、少なくとも粉体質量供給量と粉体搬送空気量との表示手段を含むことを特徴とする請求項10記載の静電粉体塗装システム。
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CN104525448A (zh) * 2015-01-13 2015-04-22 昆山微容电子企业有限公司 涂装机的粉槽

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