JP2004329174A - 酸化還元色素による微生物検査法 - Google Patents
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Abstract
【課題】、酸化還元色素の色調の変化を経時的に、例えば、目視で観察し、色調の変化が観察されるまでに要した培養時間から、試料中の微生物の生存数を推定することが可能な方法及びキットを提供すること。
【解決手段】微生物を酸化還元色素と電子伝達体との存在下で培養し、前記酸化還元色素が還元されて結果生じる色調の変化から前記微生物の増殖及び/又は活性を測定する方法。検体を酸化還元色素と電子伝達体との存在下で培養し、前記酸化還元色素が還元されて結果生じる色調の変化から前記検体中に含まれる微生物の増殖及び/又は活性を測定する方法。酸化還元色素と電子伝達体とを含む微生物の増殖及び/又は活性測定用キットまたは微生物検査用キット。
【選択図】なし
【解決手段】微生物を酸化還元色素と電子伝達体との存在下で培養し、前記酸化還元色素が還元されて結果生じる色調の変化から前記微生物の増殖及び/又は活性を測定する方法。検体を酸化還元色素と電子伝達体との存在下で培養し、前記酸化還元色素が還元されて結果生じる色調の変化から前記検体中に含まれる微生物の増殖及び/又は活性を測定する方法。酸化還元色素と電子伝達体とを含む微生物の増殖及び/又は活性測定用キットまたは微生物検査用キット。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微生物の生存数を迅速かつ簡便に測定する方法及びこの方法を実施するためのキットに関する。特に本発明は、微生物による酸化還元色素の還元反応を、電子伝達体を介して促進させることにより、微生物の生存数をより迅速かつ簡便に測定する方法及びキットに関する。
【0002】
【従来の技術】
微生物検査の活性・増殖速度・生存数は、寒天培地上での集落形成の目視観察、あるいは液体培地に含まれている菌の量を培地の濁度を測定することで行ってきた。しかし、これらの方法は1日以上要するため、保証期間の短い食品や飲料の微生物検査には向いていない。このような現状において、より迅速かつ簡便な微生物検査の開発が強く望まれる。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】
より迅速で高感度な微生物検査として、生菌のATPを測定する生物発光法[「ATP測定法の微生物検査への応用」羽毛田靖、New Food Industry 1994, Vol.36, No.7, 17−25、非特許文献1]、生菌の代謝活性を測定する化学発光法[特開2001−204492号公報、特許文献1]やテトラゾリウム還元法[特開2001−120299号公報、特許文献2]がある。
【0004】
【非特許文献1】「ATP測定法の微生物検査への応用」羽毛田靖、New Food Industry 1994, Vol.36, No.7, 17−25
【特許文献1】特開2001−204492号公報
【特許文献2】特開2001−120299号公報
【0005】
しかし、これらの方法は、高価な分析機器を必要とし、試薬の価格も高いので、安易に現場で測定することは困難である。特に、HACCP(Hazard Analytical Critical Control Point)を推進するために、これまで以上に多くの微生物検査を強いられる食品の製造現場では、より安価で、特別な分析機器や測定技術を要しない、簡便な測定方法が望まれている。
【0006】
そこで、測定機器を使用しないで簡単に目視で測定できる方法の開発が求められている。また、測定結果が単に陰陽性の判定だけでなく、数値化できることも求められている。
【0007】
そこで本発明の目的は、酸化還元色素の色調の変化を経時的に、例えば、目視で観察し、色調の変化が観察されるまでに要した培養時間から、試料中の微生物の生存数を推定することが可能な方法及びキットを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明は、以下の通りである。
[請求項1]微生物を酸化還元色素と電子伝達体との存在下で培養し、前記酸化還元色素が還元されて結果生じる色調の変化から前記微生物の増殖及び/又は活性を測定する方法。
[請求項2]微生物が、食品、飲料、化粧品若しくは医薬品に含有若しくは付着する微生物であるか、又は、食品製造機、製剤機若しくは医療現場に存在する若しくは付着する微生物である請求項1に記載の方法。
[請求項3]検体を酸化還元色素と電子伝達体との存在下で培養し、前記酸化還元色素が還元されて結果生じる色調の変化から前記検体中に含まれる微生物の増殖及び/又は活性を測定する方法。
[請求項4]検体が、食品、飲料、化粧品若しくは医薬品であるか、又は、食品製造機、製剤機若しくは医療現場を拭き取りした物品である請求項3に記載の方法。
[請求項5]前記色調の変化を目視で確認する請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
[請求項6]所定の培養時間で得られる色調の変化の度合いから微生物の生存数を推定するか、または所定の色調に変化するまでの培養時間から微生物の生存数を推定する請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
[請求項7]電子伝達体が、ビタミンK3、コエンザイムQ0、コエンザイムQ1、コエンザイムQ2、N,N,N’,N’−テトラメチル−p−フェニレンジアミン、及び1−メトキシ−5−メチルフェナジニウムから成る群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
[請求項8]電子伝達体より高い酸化還元電位を有する酸化還元色素を用いる請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
[請求項9]電子伝達体より低い酸化還元電位を有するか、または電子伝達体によって還元されず、かつ電子伝達体により還元される酸化還元色素とは異なる色調を有する色素を併用する請求項8に記載の方法。
[請求項10]酸化還元色素と電子伝達体とを含む微生物の増殖及び/又は活性測定用キット。
[請求項11]酸化還元色素と電子伝達体とを含む微生物検査用キット。
[請求項12]密封可能な容器をさらに含む請求項10または11に記載のキット。
[請求項13]前記容器が、少なくとも一部が透明である請求項10〜12のいずれか1項に記載のキット。
[請求項14]電子伝達体が、ビタミンK3、コエンザイムQ0、コエンザイムQ1、コエンザイムQ2、N,N,N’,N’−テトラメチル−p−フェニレンジアミン、及び1−メトキシ−5−メチルフェナジニウムから成る群から選ばれる少なくとも1種である請求項10〜13のいずれか1項に記載のキット。
[請求項15]電子伝達体より高い酸化還元電位を有する酸化還元色素を用いる請求項10〜14のいずれか1項に記載のキット。
[請求項16]電子伝達体より低い酸化還元電位を有するか、または電子伝達体によって還元されず、かつ電子伝達体により還元される酸化還元色素とは異なる色調を有する色素をさらに含む請求項15に記載のキット。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の方法では、微生物を酸化還元色素と電子伝達体との存在下で培養し、前記酸化還元色素が還元されて結果生じる色調の変化から前記微生物の増殖及び/又は活性を測定するか、あるいは、検体を酸化還元色素と電子伝達体との存在下で培養し、前記酸化還元色素が還元されて結果生じる色調の変化から前記検体中に含まれる微生物の増殖及び/又は活性を測定する。
【0010】
酸化還元色素としては、特に制限はないが、発色が迅速に生じるというという観点から、電子伝達体より高い酸化還元電位を有する酸化還元色素を選択することが好ましい。
酸化還元色素の例を酸化還元電位及び発色時の色調(最大吸収波長)とともに、以下の表1に示す。本発明の方法では、以下の表1に示す酸化還元色素も使用することができる。
【0011】
【表1】
【0012】
本発明の方法では、生存する微生物の酸化還元酵素やNAD(P)Hから水素あるいは電子を酸化還元色素にスムーズに伝達して、迅速な増殖及び/又は活性の測定を可能にするために、電子伝達体を酸化還元色素に併用する。電子伝達体は、微生物の酸化還元酵素やNAD(P)Hから水素あるいは電子を酸化還元色素に伝達する機能を有する化合物であれば、特に制限なく使用することができる。そのような電子伝達体としては、例えば、ビタミンK3、コエンザイムQ0、コエンザイムQ1、コエンザイムQ2、N,N,N’,N’−テトラメチル−p−フェニレンジアミン、及び1−メトキシ−5−メチルフェナジニウムから成る群から選ばれる少なくとも1種から選択することができる。但し、これらに限定される意図ではなく、酸化体と還元体に可逆的に変化し得る物質であれば、上記以外の化合物も電子伝達体と使用し得る。電子伝達体の酸化還元電位の例を以下に示す。
【0013】
【表2】
【0014】
本発明の方法は、例えば、密閉可能な容器に、電子伝達体と酸化還元色素を含む培養液を充填し、これに測定対象である微生物を含む液体試料または固形試料を混合して密封する。具体的には、測定対象である微生物を含む液体試料または固形試料を、微生物の生育に適した液体培地に移し、必要に応じて液体培地の色調を希釈等することにより調整した後、電子伝達体及び酸化還元色素を含む溶液を培地に添加し、容器を密封する。液体培地は、微生物の種類に応じて適宜選択できるが、例えば、ECブロス、マンニット食塩培地(フェノールレッド不含) 、Mブロス等を挙げることができる。ECブロスは37℃の培養温度で大腸菌群、45.5℃の培養温度で大腸菌(Escherichia coli)の検出に用いることができる。マンニット食塩培地(フェノールレッド不含)は、ブドウ球菌の検出に用いることができる。Mブロスは、サルモネラの検出に用いることができる。測定(培養)用の溶液の総量は、例えば、0.5〜100mlとすることができる。
【0015】
電子伝達体及び酸化還元色素を含む溶液を添加し、密封後、所定の温度で培養し、定期的に色調変化を観察するか、または所定時間後の色調変化を観察する。このときに用いる培養液の色調は、酸化還元色素の色調変化の観察を妨げないようなものを選択する。また、酸化還元色素の量は、例えば、1〜10時間程度で色調変化が観察できる程度に設定することが迅速な測定という観点から適当である。
【0016】
また、酸化還元色素の色調変化を見やすくするために、本発明の反応を阻害しない色素を事前に添加することも可能である。即ち、電子伝達体より低い酸化還元電位を有するか、または電子伝達体によって還元されず、かつ電子伝達体により還元される酸化還元色素とは異なる色調を有する色素を併用することで、例えば、電子伝達体により酸化還元色素が還元されて脱色した状態で、電子伝達体により還元される酸化還元色素とは異なる色調を有する色素が共存すれば、その色素の色が顕在化して、色調変化を見やすくすることができる。
【0017】
酸化還元色素の色調変化の観察は、肉眼で行うこともできるし、分光光度計のような機器を使用して行うこともできる。酸化還元色素の色調変化の観察を、肉眼で行う場合、上記のような色素の併用が効果的である。
分光光度計を用いる場合、酸化還元色素の最大吸収波長付近の波長で吸光度を測定することができる。
【0018】
本発明の方法は密封中で行うことが好ましい。その理由は、外部から新たな微生物の侵入を防止することと、還元された酸化還元色素が溶存酸素で再酸化されないように嫌気的条件を維持するためである。
【0019】
本発明の方法で測定可能な微生物には特に制限がなく、例えば、腸球菌、緑膿菌、ブドウ球菌、レンサ球菌、大腸菌、バシラス、酵母、カビ等を挙げることができる。本発明の方法では、1時間程度の培養時間で1mlあたり数千万個から数百万個の生菌を、そして6 ̄8時間の培養時間で数千個から数十個の生菌(測定開始時の菌数)を測定できる。
【0020】
本発明の方法で微生物の増殖及び/又は活性を測定する場合、測定対象となる微生物は、例えば、食品、飲料若しくは医薬品に含有若しくは付着する微生物であるか、又は、食品製造機、製剤機若しくは医療現場に存在する若しくは付着する微生物であることができる。また、本発明の方法で検体中に含まれる微生物の増殖及び/又は活性を測定する場合、検体は、例えば、食品、飲料若しくは医薬品であるか、又は、食品製造機、製剤機若しくは医療現場を拭き取りした物品であることができる。
【0021】
本発明の方法を用い、食品、飲料、化粧品、医薬品の一部を、あるいは製造機器や作業器具や作業員の手指を綿棒で拭き取り、これを本発明の培養液に入れることで、これらに存在するおおよその生菌数を測定できる。これを記録することでHACCP(Hazard Analytical Critical Control Point)やGMP(Good Manufacturing Practice)に必要な資料を作成することができる。
また、院内感染の病原菌の存在を、拭き取り検査で確認しているが、本発明の方法で、おおよその生菌数が推定でき、汚染状態がわかる。
特に、数時間で色調の変化が目視観察できることから、即日検査に適している。
【0022】
本発明は、酸化還元色素と電子伝達体とを含む微生物の増殖及び/又は活性測定用キット及び微生物検査用キットを包含する。キットにおける酸化還元色素及び電子伝達体は、上記方法における物と同様である。さらに本発明のキットは、密封可能な容器をさらに含むことができる。密封可能な容器とは、例えば、キャップ付試験管を挙げることができる。また、この容器は、少なくとも一部が透明であることが、酸化還元色素の色調変化が見やすいという観点から好ましい。
【0023】
さらに本発明のキットは、微生物培養用の培地及び説明書を含むこともできる。微生物培養用の培地は、検査対象とする微生物の種類に応じて公知の培地から適宜選択できる。
【0024】
キットの説明書は、キットの使用方法と色調の変化と微生物の初発推定菌数との対応関係を含むことができる。尚、その際、キットに含まれる、1回の測定に使用される酸化還元色素及び/又は電子伝達体と量、または、1回の測定用の酸化還元色素及び/又は電子伝達体を含む溶液の量と濃度とは、予め上記対応関係が得られるように調整しておくことが適当である。
【0025】
さらに本発明のキットは、検体拭き取り用の物品、例えば、綿棒を含むこともできる。
【0026】
また、本発明のキットは、検体から微生物を濾取するために使用するフィルターを含むこともできる。例えば、お茶やコーヒーのように、成分として抗菌物質を含む場合、抗菌物質によって微生物の培養が阻害され、迅速な測定が妨げられる場合がある。そのような場合には、検体からフィルターを用いて微生物を濾取し、微生物を濾取したフィルターを検査用の容器に、そのまま、あるいは微生物が流出しないように洗浄した後に充填し、所定の測定操作を行うことができる。
【0027】
尚、本発明の方法を実施する場合、あるいは本発明のキットを用いて、微生物の検査をする場合、特に目視で色調変化の確認をする場合、微生物や検体を含まない系を用意し、ネガティブコントロールとして用いることが、色調変化の確認をより確実にするという観点から好ましい。
【0028】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例1
(各種酸化還元色素を大腸菌が還元することにより生ずる色調の経時変化の比較) 大腸菌(Escherichia coli ATCC25922)をミューラヒントン改良培地に添加し、一夜37℃で前培養した。この菌液を600nmの波長で0.05の吸光度になるまでラクトース含有ミューラヒントン改良培地で希釈し、42℃で更に培養した。吸光度が約0.5付近に達した時点で、この菌液を段階希釈した。2.5mlの希釈菌液に20mMの2,6−ジクロロフェノールインドフェノール(酸化還元電位217mV)溶液を10 ̄40μl添加し、更にメンジオン(=ビタミンK3、酸化還元電位0mV)溶液(10mg/10ml)を12.5μl添加し、密封した試験管内で、42℃で培養を開始した。一部の菌液に更に10μlの10mMのニュートラルレッド(酸化還元電位−340mV)溶液を添加した。これらの菌液色調の変化を一時間毎に目視観察した。
【0029】
結果は、表3のとおりである。明らかな色調変化が観察されたときを+、一部に色調変化が認められたときを±、変化が無い時を−とした。
触媒のメナジオンを添加し、酸化還元色素の濃度を低くすることで、より早く色素の色調の変化を目視観察できた。また、赤色のニュートラルレッドを添加することで、培地の色調が青から赤に変化し、目視観察が容易になることも分かった。
【0030】
【表3】
【0031】
実施例2
実施例1に従って、2.5mlの希釈菌液に酸化還元色素として5μl の20mMメチレンブルー(酸化還元電位11mV)、トルイレンブルー(酸化還元電位115mV)、2,6−ジクロロフェノールインドフェノール(酸化還元電位217mV)を別々に添加し、更にメンジオン(酸化還元電位0mV)溶液(10mg/10ml)を12.5μl添加し、密封した試験管内で、42℃で培養を開始した。これらの菌液色調の変化を一時間毎に目視観察した。
【0032】
結果は、表4〜6に示すとおりである。メチレンブルー(表4)、トルイレンブルー(表5)、2,6−ジクロロフェノールインドフェノール(表6)の酸化還元電位(pH7.0 37℃)は、それぞれ11mV、115mV、217mVであることから、酸化還元電位の高い色素ほど、速く色調の変化が進行する傾向がみられた。
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】
【表6】
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、酸化還元色素の色調の変化を経時的に、例えば、目視で観察し、色調の変化が観察されるまでに要した培養時間から、試料中の微生物の生存数を推定することが可能な方法を提供できる。特に、本発明の方法によれば、食品、飲料、化粧品若しくは医薬品に含有若しくは付着する微生物、又は、食品製造機、製剤機若しくは医療現場に存在する若しくは付着する微生物の量を迅速に、かつ簡便に測定することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、微生物の生存数を迅速かつ簡便に測定する方法及びこの方法を実施するためのキットに関する。特に本発明は、微生物による酸化還元色素の還元反応を、電子伝達体を介して促進させることにより、微生物の生存数をより迅速かつ簡便に測定する方法及びキットに関する。
【0002】
【従来の技術】
微生物検査の活性・増殖速度・生存数は、寒天培地上での集落形成の目視観察、あるいは液体培地に含まれている菌の量を培地の濁度を測定することで行ってきた。しかし、これらの方法は1日以上要するため、保証期間の短い食品や飲料の微生物検査には向いていない。このような現状において、より迅速かつ簡便な微生物検査の開発が強く望まれる。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】
より迅速で高感度な微生物検査として、生菌のATPを測定する生物発光法[「ATP測定法の微生物検査への応用」羽毛田靖、New Food Industry 1994, Vol.36, No.7, 17−25、非特許文献1]、生菌の代謝活性を測定する化学発光法[特開2001−204492号公報、特許文献1]やテトラゾリウム還元法[特開2001−120299号公報、特許文献2]がある。
【0004】
【非特許文献1】「ATP測定法の微生物検査への応用」羽毛田靖、New Food Industry 1994, Vol.36, No.7, 17−25
【特許文献1】特開2001−204492号公報
【特許文献2】特開2001−120299号公報
【0005】
しかし、これらの方法は、高価な分析機器を必要とし、試薬の価格も高いので、安易に現場で測定することは困難である。特に、HACCP(Hazard Analytical Critical Control Point)を推進するために、これまで以上に多くの微生物検査を強いられる食品の製造現場では、より安価で、特別な分析機器や測定技術を要しない、簡便な測定方法が望まれている。
【0006】
そこで、測定機器を使用しないで簡単に目視で測定できる方法の開発が求められている。また、測定結果が単に陰陽性の判定だけでなく、数値化できることも求められている。
【0007】
そこで本発明の目的は、酸化還元色素の色調の変化を経時的に、例えば、目視で観察し、色調の変化が観察されるまでに要した培養時間から、試料中の微生物の生存数を推定することが可能な方法及びキットを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明は、以下の通りである。
[請求項1]微生物を酸化還元色素と電子伝達体との存在下で培養し、前記酸化還元色素が還元されて結果生じる色調の変化から前記微生物の増殖及び/又は活性を測定する方法。
[請求項2]微生物が、食品、飲料、化粧品若しくは医薬品に含有若しくは付着する微生物であるか、又は、食品製造機、製剤機若しくは医療現場に存在する若しくは付着する微生物である請求項1に記載の方法。
[請求項3]検体を酸化還元色素と電子伝達体との存在下で培養し、前記酸化還元色素が還元されて結果生じる色調の変化から前記検体中に含まれる微生物の増殖及び/又は活性を測定する方法。
[請求項4]検体が、食品、飲料、化粧品若しくは医薬品であるか、又は、食品製造機、製剤機若しくは医療現場を拭き取りした物品である請求項3に記載の方法。
[請求項5]前記色調の変化を目視で確認する請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
[請求項6]所定の培養時間で得られる色調の変化の度合いから微生物の生存数を推定するか、または所定の色調に変化するまでの培養時間から微生物の生存数を推定する請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
[請求項7]電子伝達体が、ビタミンK3、コエンザイムQ0、コエンザイムQ1、コエンザイムQ2、N,N,N’,N’−テトラメチル−p−フェニレンジアミン、及び1−メトキシ−5−メチルフェナジニウムから成る群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
[請求項8]電子伝達体より高い酸化還元電位を有する酸化還元色素を用いる請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
[請求項9]電子伝達体より低い酸化還元電位を有するか、または電子伝達体によって還元されず、かつ電子伝達体により還元される酸化還元色素とは異なる色調を有する色素を併用する請求項8に記載の方法。
[請求項10]酸化還元色素と電子伝達体とを含む微生物の増殖及び/又は活性測定用キット。
[請求項11]酸化還元色素と電子伝達体とを含む微生物検査用キット。
[請求項12]密封可能な容器をさらに含む請求項10または11に記載のキット。
[請求項13]前記容器が、少なくとも一部が透明である請求項10〜12のいずれか1項に記載のキット。
[請求項14]電子伝達体が、ビタミンK3、コエンザイムQ0、コエンザイムQ1、コエンザイムQ2、N,N,N’,N’−テトラメチル−p−フェニレンジアミン、及び1−メトキシ−5−メチルフェナジニウムから成る群から選ばれる少なくとも1種である請求項10〜13のいずれか1項に記載のキット。
[請求項15]電子伝達体より高い酸化還元電位を有する酸化還元色素を用いる請求項10〜14のいずれか1項に記載のキット。
[請求項16]電子伝達体より低い酸化還元電位を有するか、または電子伝達体によって還元されず、かつ電子伝達体により還元される酸化還元色素とは異なる色調を有する色素をさらに含む請求項15に記載のキット。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の方法では、微生物を酸化還元色素と電子伝達体との存在下で培養し、前記酸化還元色素が還元されて結果生じる色調の変化から前記微生物の増殖及び/又は活性を測定するか、あるいは、検体を酸化還元色素と電子伝達体との存在下で培養し、前記酸化還元色素が還元されて結果生じる色調の変化から前記検体中に含まれる微生物の増殖及び/又は活性を測定する。
【0010】
酸化還元色素としては、特に制限はないが、発色が迅速に生じるというという観点から、電子伝達体より高い酸化還元電位を有する酸化還元色素を選択することが好ましい。
酸化還元色素の例を酸化還元電位及び発色時の色調(最大吸収波長)とともに、以下の表1に示す。本発明の方法では、以下の表1に示す酸化還元色素も使用することができる。
【0011】
【表1】
【0012】
本発明の方法では、生存する微生物の酸化還元酵素やNAD(P)Hから水素あるいは電子を酸化還元色素にスムーズに伝達して、迅速な増殖及び/又は活性の測定を可能にするために、電子伝達体を酸化還元色素に併用する。電子伝達体は、微生物の酸化還元酵素やNAD(P)Hから水素あるいは電子を酸化還元色素に伝達する機能を有する化合物であれば、特に制限なく使用することができる。そのような電子伝達体としては、例えば、ビタミンK3、コエンザイムQ0、コエンザイムQ1、コエンザイムQ2、N,N,N’,N’−テトラメチル−p−フェニレンジアミン、及び1−メトキシ−5−メチルフェナジニウムから成る群から選ばれる少なくとも1種から選択することができる。但し、これらに限定される意図ではなく、酸化体と還元体に可逆的に変化し得る物質であれば、上記以外の化合物も電子伝達体と使用し得る。電子伝達体の酸化還元電位の例を以下に示す。
【0013】
【表2】
【0014】
本発明の方法は、例えば、密閉可能な容器に、電子伝達体と酸化還元色素を含む培養液を充填し、これに測定対象である微生物を含む液体試料または固形試料を混合して密封する。具体的には、測定対象である微生物を含む液体試料または固形試料を、微生物の生育に適した液体培地に移し、必要に応じて液体培地の色調を希釈等することにより調整した後、電子伝達体及び酸化還元色素を含む溶液を培地に添加し、容器を密封する。液体培地は、微生物の種類に応じて適宜選択できるが、例えば、ECブロス、マンニット食塩培地(フェノールレッド不含) 、Mブロス等を挙げることができる。ECブロスは37℃の培養温度で大腸菌群、45.5℃の培養温度で大腸菌(Escherichia coli)の検出に用いることができる。マンニット食塩培地(フェノールレッド不含)は、ブドウ球菌の検出に用いることができる。Mブロスは、サルモネラの検出に用いることができる。測定(培養)用の溶液の総量は、例えば、0.5〜100mlとすることができる。
【0015】
電子伝達体及び酸化還元色素を含む溶液を添加し、密封後、所定の温度で培養し、定期的に色調変化を観察するか、または所定時間後の色調変化を観察する。このときに用いる培養液の色調は、酸化還元色素の色調変化の観察を妨げないようなものを選択する。また、酸化還元色素の量は、例えば、1〜10時間程度で色調変化が観察できる程度に設定することが迅速な測定という観点から適当である。
【0016】
また、酸化還元色素の色調変化を見やすくするために、本発明の反応を阻害しない色素を事前に添加することも可能である。即ち、電子伝達体より低い酸化還元電位を有するか、または電子伝達体によって還元されず、かつ電子伝達体により還元される酸化還元色素とは異なる色調を有する色素を併用することで、例えば、電子伝達体により酸化還元色素が還元されて脱色した状態で、電子伝達体により還元される酸化還元色素とは異なる色調を有する色素が共存すれば、その色素の色が顕在化して、色調変化を見やすくすることができる。
【0017】
酸化還元色素の色調変化の観察は、肉眼で行うこともできるし、分光光度計のような機器を使用して行うこともできる。酸化還元色素の色調変化の観察を、肉眼で行う場合、上記のような色素の併用が効果的である。
分光光度計を用いる場合、酸化還元色素の最大吸収波長付近の波長で吸光度を測定することができる。
【0018】
本発明の方法は密封中で行うことが好ましい。その理由は、外部から新たな微生物の侵入を防止することと、還元された酸化還元色素が溶存酸素で再酸化されないように嫌気的条件を維持するためである。
【0019】
本発明の方法で測定可能な微生物には特に制限がなく、例えば、腸球菌、緑膿菌、ブドウ球菌、レンサ球菌、大腸菌、バシラス、酵母、カビ等を挙げることができる。本発明の方法では、1時間程度の培養時間で1mlあたり数千万個から数百万個の生菌を、そして6 ̄8時間の培養時間で数千個から数十個の生菌(測定開始時の菌数)を測定できる。
【0020】
本発明の方法で微生物の増殖及び/又は活性を測定する場合、測定対象となる微生物は、例えば、食品、飲料若しくは医薬品に含有若しくは付着する微生物であるか、又は、食品製造機、製剤機若しくは医療現場に存在する若しくは付着する微生物であることができる。また、本発明の方法で検体中に含まれる微生物の増殖及び/又は活性を測定する場合、検体は、例えば、食品、飲料若しくは医薬品であるか、又は、食品製造機、製剤機若しくは医療現場を拭き取りした物品であることができる。
【0021】
本発明の方法を用い、食品、飲料、化粧品、医薬品の一部を、あるいは製造機器や作業器具や作業員の手指を綿棒で拭き取り、これを本発明の培養液に入れることで、これらに存在するおおよその生菌数を測定できる。これを記録することでHACCP(Hazard Analytical Critical Control Point)やGMP(Good Manufacturing Practice)に必要な資料を作成することができる。
また、院内感染の病原菌の存在を、拭き取り検査で確認しているが、本発明の方法で、おおよその生菌数が推定でき、汚染状態がわかる。
特に、数時間で色調の変化が目視観察できることから、即日検査に適している。
【0022】
本発明は、酸化還元色素と電子伝達体とを含む微生物の増殖及び/又は活性測定用キット及び微生物検査用キットを包含する。キットにおける酸化還元色素及び電子伝達体は、上記方法における物と同様である。さらに本発明のキットは、密封可能な容器をさらに含むことができる。密封可能な容器とは、例えば、キャップ付試験管を挙げることができる。また、この容器は、少なくとも一部が透明であることが、酸化還元色素の色調変化が見やすいという観点から好ましい。
【0023】
さらに本発明のキットは、微生物培養用の培地及び説明書を含むこともできる。微生物培養用の培地は、検査対象とする微生物の種類に応じて公知の培地から適宜選択できる。
【0024】
キットの説明書は、キットの使用方法と色調の変化と微生物の初発推定菌数との対応関係を含むことができる。尚、その際、キットに含まれる、1回の測定に使用される酸化還元色素及び/又は電子伝達体と量、または、1回の測定用の酸化還元色素及び/又は電子伝達体を含む溶液の量と濃度とは、予め上記対応関係が得られるように調整しておくことが適当である。
【0025】
さらに本発明のキットは、検体拭き取り用の物品、例えば、綿棒を含むこともできる。
【0026】
また、本発明のキットは、検体から微生物を濾取するために使用するフィルターを含むこともできる。例えば、お茶やコーヒーのように、成分として抗菌物質を含む場合、抗菌物質によって微生物の培養が阻害され、迅速な測定が妨げられる場合がある。そのような場合には、検体からフィルターを用いて微生物を濾取し、微生物を濾取したフィルターを検査用の容器に、そのまま、あるいは微生物が流出しないように洗浄した後に充填し、所定の測定操作を行うことができる。
【0027】
尚、本発明の方法を実施する場合、あるいは本発明のキットを用いて、微生物の検査をする場合、特に目視で色調変化の確認をする場合、微生物や検体を含まない系を用意し、ネガティブコントロールとして用いることが、色調変化の確認をより確実にするという観点から好ましい。
【0028】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例1
(各種酸化還元色素を大腸菌が還元することにより生ずる色調の経時変化の比較) 大腸菌(Escherichia coli ATCC25922)をミューラヒントン改良培地に添加し、一夜37℃で前培養した。この菌液を600nmの波長で0.05の吸光度になるまでラクトース含有ミューラヒントン改良培地で希釈し、42℃で更に培養した。吸光度が約0.5付近に達した時点で、この菌液を段階希釈した。2.5mlの希釈菌液に20mMの2,6−ジクロロフェノールインドフェノール(酸化還元電位217mV)溶液を10 ̄40μl添加し、更にメンジオン(=ビタミンK3、酸化還元電位0mV)溶液(10mg/10ml)を12.5μl添加し、密封した試験管内で、42℃で培養を開始した。一部の菌液に更に10μlの10mMのニュートラルレッド(酸化還元電位−340mV)溶液を添加した。これらの菌液色調の変化を一時間毎に目視観察した。
【0029】
結果は、表3のとおりである。明らかな色調変化が観察されたときを+、一部に色調変化が認められたときを±、変化が無い時を−とした。
触媒のメナジオンを添加し、酸化還元色素の濃度を低くすることで、より早く色素の色調の変化を目視観察できた。また、赤色のニュートラルレッドを添加することで、培地の色調が青から赤に変化し、目視観察が容易になることも分かった。
【0030】
【表3】
【0031】
実施例2
実施例1に従って、2.5mlの希釈菌液に酸化還元色素として5μl の20mMメチレンブルー(酸化還元電位11mV)、トルイレンブルー(酸化還元電位115mV)、2,6−ジクロロフェノールインドフェノール(酸化還元電位217mV)を別々に添加し、更にメンジオン(酸化還元電位0mV)溶液(10mg/10ml)を12.5μl添加し、密封した試験管内で、42℃で培養を開始した。これらの菌液色調の変化を一時間毎に目視観察した。
【0032】
結果は、表4〜6に示すとおりである。メチレンブルー(表4)、トルイレンブルー(表5)、2,6−ジクロロフェノールインドフェノール(表6)の酸化還元電位(pH7.0 37℃)は、それぞれ11mV、115mV、217mVであることから、酸化還元電位の高い色素ほど、速く色調の変化が進行する傾向がみられた。
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】
【表6】
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、酸化還元色素の色調の変化を経時的に、例えば、目視で観察し、色調の変化が観察されるまでに要した培養時間から、試料中の微生物の生存数を推定することが可能な方法を提供できる。特に、本発明の方法によれば、食品、飲料、化粧品若しくは医薬品に含有若しくは付着する微生物、又は、食品製造機、製剤機若しくは医療現場に存在する若しくは付着する微生物の量を迅速に、かつ簡便に測定することができる。
Claims (16)
- 微生物を酸化還元色素と電子伝達体との存在下で培養し、前記酸化還元色素が還元されて結果生じる色調の変化から前記微生物の増殖及び/又は活性を測定する方法。
- 微生物が、食品、飲料、化粧品若しくは医薬品に含有若しくは付着する微生物であるか、又は、食品製造機、製剤機若しくは医療現場に存在する若しくは付着する微生物である請求項1に記載の方法。
- 検体を酸化還元色素と電子伝達体との存在下で培養し、前記酸化還元色素が還元されて結果生じる色調の変化から前記検体中に含まれる微生物の増殖及び/又は活性を測定する方法。
- 検体が、食品、飲料、化粧品若しくは医薬品であるか、又は、食品製造機、製剤機若しくは医療現場を拭き取りした物品である請求項3に記載の方法。
- 前記色調の変化を目視で確認する請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 所定の培養時間で得られる色調の変化の度合いから微生物の生存数を推定するか、または所定の色調に変化するまでの培養時間から微生物の生存数を推定する請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 電子伝達体が、ビタミンK3、コエンザイムQ0、コエンザイムQ1、コエンザイムQ2、N,N,N’,N’−テトラメチル−p−フェニレンジアミン、及び1−メトキシ−5−メチルフェナジニウムから成る群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
- 電子伝達体より高い酸化還元電位を有する酸化還元色素を用いる請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 電子伝達体より低い酸化還元電位を有するか、または電子伝達体によって還元されず、かつ電子伝達体により還元される酸化還元色素とは異なる色調を有する色素を併用する請求項8に記載の方法。
- 酸化還元色素と電子伝達体とを含む微生物の増殖及び/又は活性測定用キット。
- 酸化還元色素と電子伝達体とを含む微生物検査用キット。
- 密封可能な容器をさらに含む請求項10または11に記載のキット。
- 前記容器が、少なくとも一部が透明である請求項10〜12のいずれか1項に記載のキット。
- 電子伝達体が、ビタミンK3、コエンザイムQ0、コエンザイムQ1、コエンザイムQ2、N,N,N’,N’−テトラメチル−p−フェニレンジアミン、及び1−メトキシ−5−メチルフェナジニウムから成る群から選ばれる少なくとも1種である請求項10〜13のいずれか1項に記載のキット。
- 電子伝達体より高い酸化還元電位を有する酸化還元色素を用いる請求項10〜14のいずれか1項に記載のキット。
- 電子伝達体より低い酸化還元電位を有するか、または電子伝達体によって還元されず、かつ電子伝達体により還元される酸化還元色素とは異なる色調を有する色素をさらに含む請求項15に記載のキット。
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2003
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