JP2004328532A - 撮像装置、画像処理装置及び画像記録装置 - Google Patents

撮像装置、画像処理装置及び画像記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】情報損失のない広いダイナミックレンジの撮像画像情報を汎用的な方法で記録すること、ならびにディスプレイモニタへの撮影画像の迅速な表示が出来る撮像装置と、撮像装置により記録された広ダイナミックレンジの撮像画像情報を、容易に編集・加工することが出来る画像処理装置、及び画像記録装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る撮像装置21によれば、撮像により感度の異なる撮像素子の種類毎のシーン参照生データからシーン参照画像データの生成を経て鑑賞画像参照データを生成し、シーン参照画像データと鑑賞画像参照データとの差分データ及びシーン参照画像データをシーン参照生データに分離するための合成情報データを添付してメディアに記録する。画像処理装置、画像記録装置は、撮像装置21から出力されるデータを用いて出力先に応じて最適化処理を施した鑑賞画像参照データを生成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像により広ダイナミックレンジ画像データを記録する撮像装置、斯かる撮像装置により得られた広ダイナミックレンジ画像データに対し、出力媒体上での鑑賞画像形成用に最適化処理を施す画像処理装置及び画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、撮像装置で撮影されたデジタル画像データは、CD−R(Compact Disc Recordable)、フロッピー(登録商標)ディスク、メモリカードなどの記憶デバイスやインターネット経由で配信され、CRT(Cathode Ray Tube)、液晶、プラズマ等のディスプレイモニタや携帯電話の小型液晶モニタの表示デバイスに表示されたり、デジタルプリンタ、インクジェットプリンタ、サーマルプリンタ等の出力デバイスを用いてハードコピー画像としてプリントされたりするなど、その表示・プリント方法は多種多様化してきている。
【0003】
また、デジタル画像データを鑑賞用途で表示・出力する際には、鑑賞に使用するディスプレイモニタ上、或いはハードコピー上において所望の画質が得られるように階調調整、輝度調整、カラーバランス調整、鮮鋭性強調に代表される種々の画像処理を施す事が一般に行われている。
【0004】
こうした多様な表示・プリント方法に対応して、撮像装置で撮影されたデジタル画像データの汎用性を高める努力がなされてきた。その一環として、デジタルRGB(Red, Green, Blue)信号が表現する色空間を撮像装置特性に依存しない色空間に標準化する試みがあり、現在では多くのデジタル画像データが標準化された色空間として「sRGB」を採用している(「Multimedia Systems and Equipment−Colour Measurement and Management−Part2−1:Colour Management−Default RGB Colour Space−sRGB」IEC”61966−2−1を参照)。このsRGBの色空間は、標準的なCRTディスプレイモニタの色再現領域に対応して設定されている。
【0005】
一般的に、デジタルカメラは、CCD(電荷結合素子(charge coupled device))と、電荷転送機構と、市松模様のカラーフィルタとを組み合わせて感色性を付与した、光電変換機能を有する撮像素子(CCD型撮像素子、以下単にCCDと称する)を備えている。デジタルカメラにより出力されるデジタル画像データは、このCCDを介して変換された電気的な元信号に、撮像素子の光電変換機能の補正が施され、画像編集ソフトでの読み取り・表示が可能なように規格化された所定形式のデータフォーマットへのファイル変換・圧縮処理等を経たものである。
【0006】
撮像素子の光電変換機能の補正としては、例えば、階調補正、分光感度のクロストーク補正、暗電流ノイズ抑制、鮮鋭化、ホワイトバランス調整、彩度調整等がある。また、規格化された所定形式のデータフォーマットとしては、例えばExif(Exchangeable Image File Format)ファイルの非圧縮ファイルとして採用されている「Baseline Tiff Rev.6.0RGB Full Color Image」、JPEGフォーマットに準拠した圧縮データファイル形式が知られている。
【0007】
Exifファイルは、sRGBに準拠したものであり、撮像素子の光電変換機能の補正は、sRGBに準拠するディスプレイモニタ上で最も好適な画質となるよう設定されている。
【0008】
例えば、どのようなデジタルカメラであっても、Exif形式のように、sRGB信号に準拠したディスプレイモニタの標準色空間(以下、「モニタプロファイル」とも称す)で表示する事を示すタグ情報や、画素数、画素配列、及び1画素当たりのビット数などの機種依存情報を示す付加情報をデジタル画像データのファイルヘッダにメタデータとして書き込む機能及びそのようなデータフォーマット形式を採用してさえいれば、デジタル画像データをディスプレイモニタに表示する画像編集ソフト(例えば、Adobe社製Photoshop)によりタグ情報を解析して、モニタプロファイルのsRGBへの変更を促したり、自動的に変更処理を施したりすることが出来る。そのため、異なるディスプレイ間の装置特性の差異を低減したり、デジタルカメラで撮影されたデジタル画像データをディスプレイモニタ上で好適な状態で鑑賞したりすることが可能になっている。
【0009】
また、デジタル画像データのファイルヘッダに書き込まれる付加情報としては、上述した機種依存情報以外にも、例えばカメラ名称やコード番号など、カメラ種別(機種)に直接関係する情報、或いは露出時間、シャッタースピード、絞り値(Fナンバー)、ISO感度、輝度値、被写体距離範囲、光源、ストロボ発光の有無、被写体領域、ホワイトバランス、ズーム倍率、被写体構成、撮影シーンタイプ、ストロボ光源の反射光の量、撮影彩度などの撮影条件設定や、被写体の種類に関する情報などを示すタグ(コード)が用いられている。画像編集ソフトや出力デバイスは、これらの付加情報を読み取り、ハードコピー画像の画質をより好適なものとする機能を備えている。
【0010】
ところで、CRTディスプレイモニタ等の表示デバイスで表示される画像や、各種プリントデバイスによりプリントされたハードコピー画像は、用いられている蛍光体又は色材の構成によって色再現域が異なる。例えば、sRGB標準色空間に対応するCRTディスプレイモニタの色再現領域は明るい緑や青の領域が広く銀塩写真プリント・インクジェットプリンタ・印刷等のハードコピーでは再現できない領域があり、逆に印刷・インクジェットのシアン領域や銀塩写真の黄色領域にはsRGB標準色空間に対応するCRTディスプレイモニタでは再現できない領域が存在する(例えばコロナ社「ファインイメージングとディジタル写真」(社)日本写真学会出版委員会編444頁参照)。一方、撮影対象となる被写体シーンの中には、これらのいずれの色再現領域でも再現できない領域色を呈しているものが存在する可能性がある。
【0011】
このように、特定デバイスによる表示・プリントを前提として最適化された色空間(sRGBを含む)には記録可能な色域に制限があるため、撮像装置が取得した情報を記録する際には、記録可能な色域に圧縮してマッピングする調整が必要になる。マッピングの方法としては、記録可能な色域の外にある色度点を最寄の色域境界上へマッピングしてしまうクリッピングが最も簡単であるが、これでは色域外のグラデーションが潰れてしまい、鑑賞時に違和感を覚える画像になってしまう。このため現在では、適当な閾値以上にクロマが高い領域の色度点をクロマの大きさに従って滑らかに圧縮する非線形圧縮が一般に採用されている。この結果、記録可能な色域内部の色度点においてもクロマが圧縮されて記録される事になる。(色域のマッピング方法についての詳細は、例えばコロナ社「ファインイメージングとディジタル写真」(社)日本写真学会出版委員会編447頁に記載されている。)
【0012】
また、CRTディスプレイモニタ等の表示デバイスで表示される画像や、各種プリントデバイスによりプリントされたハードコピー画像、またこれらのデバイスによる表示・プリントを前提として最適化された色空間(sRGBを含む)は、記録・再現可能な輝度域が約100:1オーダーに限定されている。これに対して撮影対象となる被写体シーンは輝度域が広く、屋外では数千:1のオーダーに至ることもしばしば発生する(例えば東京大学出版会「新編色彩科学ハンドブック第2版」日本色彩学会編926頁参照)。従って、撮像装置が取得した情報を記録する際には輝度についても同様に圧縮が必要になる。この圧縮処理は撮影シーンのダイナミックレンジや、撮影シーン内における主要被写体の輝度レンジに応じて、1画像毎に適切な条件を設定する必要がある。
【0013】
ところが、上記のような色域・輝度域の圧縮操作をおこなった場合、離散的数値で記録されるデジタル画像の原理に起因して、圧縮前のグラデーション情報やクリッピング前の情報はその時点で失われてしまい、再び元の状態に戻すことができない。この事が高画質デジタル画像データの汎用性において大きな制約になる。
【0014】
例えば、sRGBの標準色空間において記録された画像をプリントデバイスによりプリントする場合は、sRGBの標準色空間とプリントデバイスの色再現域の相違に基づいて再度マッピングが必要になる。しかし、sRGBの標準色空間において記録された画像は、記録時に一旦圧縮された領域のグラデーション情報が失われているので、撮像装置が取得した情報を直接プリントデバイスの色再現域にマッピングする場合に比べてグラデーションの滑らかさが悪化する。また記録時の階調圧縮条件が不適切で、絵が白っぽい・顔が暗い・シャドーの潰れやハイライト領域の白飛びが目立つという問題があった場合、階調設定を変更して画像を改善しようとしても、圧縮前のグラデーション情報や潰れ・白飛び部分の情報は既に失われているために、撮像装置が取得した情報から新たに画像を作り直す場合と比べて、著しく不十分な改善しか行うことができない。
【0015】
このような問題を解決するものとして、画像編集の過程をバックアップとして保存し、必要に応じて編集前の状態に戻す技術は古くから知られている。例えば、特許文献1には、デジタル画像データに対し、画像処理により局所的な変更を施した場合、画像処理前後のデジタル画像データとの差分画像データをバックアップデータとして保存するバックアップ装置が記載されている。また、特許文献2には、画像処理前後のデジタル画像データの差分画像データを取り保存しておくことにより、編集前のデジタル画像データを復元可能にする方法が記載されている。しかしながら、こうした技術は情報損失防止の観点では有効であるが、メディアに記録すべきデータ量の増大を伴い、その結果カメラの撮影可能枚数が減少する。
【0016】
以上に述べてきた問題は、撮像装置が取得した広い色域・輝度域の情報を、鑑賞画像を想定して最適化した状態の鑑賞画像参照データに圧縮して記録する事に起因する。これに対して、撮像装置が取得した広い色域・輝度域の情報を圧縮しないシーン参照画像データとして記録すれば不用意な情報の損失を防止する事ができる。このようなシーン参照画像データを記録するのに適した標準色空間としては例えば「scRGB」(relative scene RGB color space)、「RIMM RGB」(Reference Input Medium Metric RGB)や「ERIMM RGB」(Extended Reference Input Medium Metric RGB)が提案されている(Journal of Imaging Science and Technology 45巻 418〜426頁(2001年)参照)。
【0017】
しかし、このような標準色空間で表現されたデータは、直接ディスプレイモニタで表示して鑑賞するには適さない。一般的に、デジタルカメラにはユーザが撮影前に画角を確認したり撮影後に撮影内容を確認したりするために、ディスプレイモニタが組み込まれているか接続されている。撮影されたデジタル画像データがsRGBのような鑑賞画像参照データとして記録されている場合は、そのデータを変換せずに直接ディスプレイモニタに表示できる利点があったが、撮影されたデジタル画像データがシーン参照画像データとして記録されている場合には、そのデータを表示する為に鑑賞画像参照データとして再変換する処理が必須になる。
【0018】
一方、特許文献3には、表示手段に表示した画像信号形態で記録するモードと、撮像した画像信号形態で記録するモードを有する事を特徴とする画像処理装置が開示されている。後者の画像信号形態は一般にRAWデータと呼ばれ、このようなデジタル画像データは、専用のアプリケーションソフト(「現像ソフト」と称される)を用いて、前記Exifファイルなどの表示・印刷用の鑑賞画像参照データに変換する(「電子現像」、又は単に「現像」と称される)ことができる。RAWデータは撮影時の全情報を保存している為、鑑賞画像参照データの作り直しが可能であり、CMYK等の他の表色系ファイルを直接作れば、ディスプレイモニタ(sRGB)との色域の相違に起因して不用意に色が変更される事もない。しかしながらRAWデータは撮影機種固有の分光感度特性に基づいた色空間と、撮影機種固有のファイルフォーマットに基づいて記録されているため、撮影機種固有の専用現像ソフトを用いなければ表示・印刷に適した画像を得ることができない。
【0019】
ここまで一般的なデジタルカメラについて述べてきたが、撮像装置自体がさらに従来のものに比べ、広い色域・輝度域情報を得られるよう改良されることが望ましいことは言うまでもない。固体撮像素子は、入射強度に対するダイナミックレンジが狭いため、特許文献4には、低感度撮像素子部と高感度撮像素子部を備え、それぞれの出力をレベル変換した値を基準電圧と比較していずれかのレベル値の出力を瞬時に切り換えることにより、入射光強度を光電変換して得られる信号のダイナミックレンジを拡大する方法が記載されている。
【0020】
また、特許文献5には、撮像素子の第1の受光素子(高感度撮像素子)と第2の受光素子(低感度撮像素子)とを、撮像素子の幾何学的な形状の中心が互いに行(水平)方向および/または列(垂直)方向に受光素子の間隔を示すピッチの半分、すなわち1/2ピッチずらしてハニカム状に配置し、第1の受光素子の信号飽和レベルを調整して、第2の信号と合成する方法が記載されている。
【0021】
特許文献6には、撮像素子が高感度映像信号と低感度映像信号とを生成し、高感度映像信号を高量子化分解能、低感度映像信号を低量子化分解能で量子化後、高量子化データが飽和している場合は感度比で合算し、それ以外は高量子化データを選択することにより広ダイナミックレンジ画像を形成する方法が記載されている。
【0022】
他にも特許文献7に記載の、露光域によって低感度撮像素子と、高感度撮像素子の出力値を選択する方法や、特許文献8に記載の、低感度撮像素子と、高感度撮像素子でモアレのない出力値を選択する方法などが記載されている。
【0023】
【特許文献1】
特開平7−57074号公報
【特許文献2】
特開2001−94778号公報
【特許文献3】
特開平11−261933号公報
【特許文献4】
特公平8−34558号公報
【特許文献5】
特開2000−125209号公報
【特許文献6】
特開2001−8104号公報
【特許文献7】
特開2003−18445号公報
【特許文献8】
特開2003−18479号公報
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
このような特性の異なる撮像素子を高集積化した撮像部を有するデジタルカメラにおいて、撮像装置が取得した広い色域・輝度域の情報を圧縮しないシーン参照画像データ(例えば「scRGB」、「RIMM RGB」、「ERIMM RGB」等)として記録すれば情報の損失を防止することができる。しかしながら前述のカメラのディスプレイモニタで表示して鑑賞することが出来ない問題や、RAWデータと同様に、撮影機種固有の特性による画質のばらつき、あるいは表示・印刷用途に画質を最適化することが難しいといった問題がある。
【0025】
本発明の課題は、情報損失のない広いダイナミックレンジの撮像画像情報を汎用的な方法で記録すること、ならびにディスプレイモニタへの撮影画像の迅速な表示が出来る撮像装置と、撮像装置により記録された広ダイナミックレンジの撮像画像情報を、容易に編集・加工することが出来る画像処理装置、及び画像記録装置を提供することである。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
感度の異なる少なくとも2種類の撮像素子を有する撮像装置において、
撮像により前記撮像素子の種類毎のシーン参照生データを生成するシーン参照生データ生成手段と、
前記生成された少なくとも2つのシーン参照生データから、合成標準化されたシーン参照画像データを生成するシーン参照画像データ生成手段と、
前記生成されたシーン参照画像データをシーン参照生データに分離するための合成情報データを生成する合成情報データ生成手段と、
前記生成されたシーン参照画像データに対して、出力媒体上での鑑賞画像形成のために最適化する画像処理を施して、鑑賞画像参照データを生成する鑑賞画像参照データ生成手段と、
前記生成されたシーン参照画像データと前記生成された鑑賞画像参照データとの差分データを生成する差分データ生成手段と、
前記鑑賞画像参照データに前記差分データと前記合成情報データとを添付し、さらにメディアに記録する記録制御手段と、
を備えたことを特徴としている。
【0027】
請求項1に記載の発明の撮像装置によれば、撮像により感度の異なる撮像素子の種類毎のシーン参照生データを生成し、生成された少なくとも2つのシーン参照生データから合成標準化されたシーン参照画像データを生成するとともに、生成されたシーン参照画像データをシーン参照生データに分離するための合成情報データを生成し、生成されたシーン参照画像データに対して、カメラモニタ等の出力媒体上での鑑賞画像形成のために最適化する画像処理を施して鑑賞画像参照データを生成し、生成されたシーン参照画像データと生成された鑑賞画像参照データとの差分データを生成し、鑑賞画像参照データに差分データと合成情報データとを添付してメディアに記録する。
【0028】
従って、それぞれの感度の異なる撮像素子毎の、被写体に忠実な情報を記録した撮像素子直接の生出力信号であるシーン参照生データを生成することにより、情報損失のない広ダイナミックレンジ画像の記録が可能となる。また、シーン参照生データから合成標準化されたシーン参照画像データの生成を経てカメラモニタ等の出力媒体上での鑑賞に最適化された鑑賞画像参照データを生成するようにしたことにより、撮影された画像の迅速な表示が可能となる。更に、シーン参照画像データの各画素が低感度由来か高感度由来かを示す情報を記録するとともに、シーン参照画像データと鑑賞画像参照データとの差分を求め、これらの情報を鑑賞画像参照データに関連付けて記録するので、撮影時の情報を保持することができる。
【0029】
ここで、本願明細書の記載において「生成」とは、本発明に係る撮像装置、画像処理装置、及び画像記録装置内において作用するプログラム、及び処理回路が、画像信号やデータを新たに作り出すことである。なお「作成」を同義語として用いることもある。
【0030】
また、「撮像装置」とは、光電変換機能を有する撮像素子(イメージセンサ)を備えた装置であって、所謂デジタルカメラやスキャナがこれに含まれる。前記撮像素子の一例としては、CCD(電荷結合素子(charge coupled device))と、電荷転送機構と、市松模様のカラーフィルタとを組み合わせ感色性を付与したCCD型撮像素子や、CMOS型撮像素子が挙げられるが、本発明では感度の異なる少なくとも2種類の撮像素子を組み合わせて用いることが特徴である。このような感度の異なる撮像素子を組み合わせた例として、特開2000−125209には、低感度撮像素子と、高感度撮像素子とを、撮像素子の幾何学的な形状の中心が互いに行(水平)方向および/または列(垂直)方向に受光素子の間隔を示すピッチの半分、すなわち1/2ピッチずらしてハニカム状に配置する固体差撮像素子が記載されている。本発明の撮像素子は、図2に示すように、低感度撮像素子と高感度撮像素子とをハニカム状に配置することが望ましい。これらの撮像素子の出力電流はA/D変換器によりデジタル化される。この段階での各色チャンネルの内容は、撮像素子固有の分光感度に基づいた信号強度となっている。
【0031】
また、「シーン参照生データ」とは、被写体に忠実な情報を記録した撮像装置直接の生出力信号であり、A/D変換器によりデジタル化されたデータそのものや、該データに固定パターンノイズ・暗電流ノイズ等のノイズ補正を行ったデータを意味し、前述したRAWデータが含まれる。このシーン参照生データは、階調変換・鮮鋭性強調・彩度強調のような画像鑑賞時の効果を向上する為にデータ内容を改変する画像処理や、撮像素子固有の分光感度に基づく各色チャンネルの信号強度を前述のscRGB、RIMM RGB、sRGB等の標準化された色空間にマッピングする処理を省略したことを特徴とする。シーン参照生データの情報量(例えば階調数)は前記A/D変換器の性能に準じ、鑑賞画像参照データで必要とされる情報量(例えば階調数)と同等以上であることが好ましい。例えば鑑賞画像参照データの階調数が1チャンネルあたり8bitである場合、シーン参照生データの階調数は12bit以上が好ましく、14bit以上がより好ましく、また16bit以上がさらに好ましい。
【0032】
本発明の撮像装置における第1の特徴は、感度の異なる撮像素子の種類毎に前述した「シーン参照生データ」が生成されることにより、広ダイナミックレンジ画像を取得出来ることである。
【0033】
ここで、「感度」とは、被写体の明るさ(輝度)に対する応答特性を表す指標であり、より高感度な撮像素子程、より暗い被写体に対して応答することが出来ることを意味する。一般に撮像素子の感度は、撮像素子の受光面積に比例して増大する。また撮像素子は、光の完全に遮断された状態でも微弱なノイズ信号(暗電流ノイズ、或いはホワイトノイズと称される)を発し、このノイズ信号は撮像素子の感度利得を調整するゲイン値に比例して増大する。前記撮像素子が光の遮断された状態に発するノイズ信号の強度は、受光面積に反比例する特性を有する。従って、低感度と高感度の2種類の撮像素子で構成する場合、高感度の撮像素子は、低感度の撮像素子に比べ受光面積が大きい、或いは単位面積当りに配置される数が多いことが望ましい。また、高感度の撮像素子は感色性(色弁別能)を有さず、被写体の輝度にのみ応答するモノクロの素子であることが望ましい。
【0034】
「ダイナミックレンジ」とは、被写体の明るさ(輝度)の範囲に対する応答特性を表す指標であり、より広ダイナミックレンジな撮像素子程、より暗い被写体からより明るい被写体に対して応答することが出来ることを意味する。一般に撮像素子のダイナミックレンジは、撮像素子の受光部の材質や構造に依存し、フォトダイオード等の半導体を用いた素子では十分なダイナミックレンジを得ることが出来ない。また高感度な撮像素子程、より暗い被写体に対して応答することが出来るが、より明るい被写体に対してはダイナミックレンジが不足し、信号が飽和し易い。一方低感度な撮像素子は、より明るい被写体に対しても信号が飽和し難く応答することが出来るが、より暗い被写体に対して感度が不足する。従って、少なくとも低感度と高感度の2種類の撮像素子で構成し、よりダイナミックレンジを拡大する為には、夫々のダイナミックレンジの重なりを常に最小にすることが望ましい。
【0035】
本発明において、撮像素子の感度毎に生成されるシーン参照生データの量子化分解能(以下、単に「階調数」と称する。)は、同一であっても良いが、高感度の撮像素子は低感度の撮像素子に比べより階調数が多いことが望ましい。また、撮像素子の被写体輝度に対する応答特性は、図3に示すように、直線的であることが望ましいが、感度の大きさ毎に異なっていても良い。さらに低感度の撮像素子は、感色性(色弁別能)の異なる少なくとも3種類で構成されることが望ましい。
【0036】
また、本願明細書の記載において、「合成標準化されたシーン参照画像データ」とは、撮像素子の感度毎に生成された複数のシーン参照生データに、少なくとも撮像素子自体の分光感度に基づく各色チャンネルの信号強度を前述のscRGB、RIMM RGB、ERIMM RGBなどの標準色空間にマッピングする処理を施し、主要被写体の明るさ(輝度)、ダイナミックレンジ等に基づき、単一の画像データとして保有し得る情報容量の範囲内に最適化する合成処理を施して得られた画像データであり、階調変換・鮮鋭性強調・彩度強調のような画像鑑賞時の効果を向上する為にデータ内容を改変する画像処理が省略された状態の画像データを意味する。またシーン参照画像データは、撮像装置の光電変換特性(ISO1452が定義するopto−electronic conversion function, 例えばコロナ社「ファインイメージングとディジタル写真」(社)日本写真学会出版委員会編449頁参照)の補正を行ったものである事が好ましい。この処理の結果、複数の「シーン参照生データ」が分割して保有する情報量を保持しつつも、異なる「撮像装置」間での信号値の差異が補正された単一の「合成標準化されたシーン参照画像データ」が得られる。
【0037】
合成標準化されたシーン参照画像データの情報量(例えば階調数)は前記A/D変換器の性能に準じ、後述する鑑賞画像参照データで必要とされる情報量(例えば階調数)と同等以上であることが好ましい。例えば鑑賞画像参照データの階調数が1チャンネルあたり8bitである場合、シーン参照画像データの階調数は12bit以上が好ましく、14bit以上がより好ましく、また16bit以上がさらに好ましい。
【0038】
本発明では、シーン参照生データに対し「撮像素子特性補正処理」を施すようにしてもよい。
本願明細書の記載において、「撮像素子特性補正処理」とは、撮像素子特性に依存したシーン参照生データを用いて「合成標準化されたシーン参照画像データ」に変換する為に必要な前処理を意味する。この前処理の内容は、少なくとも撮像素子固有の分光感度に基づく各色チャンネルの信号強度を前述のscRGB、RIMM RGBやERIMM RGBなどの標準色空間にマッピングする処理が含まれる。たとえば、撮像素子特性に依存したシーン参照生データが、カラーフィルタ配列に基づく補間処理を行っていない場合には、該処理の実施が加えて必要になる。(カラーフィルタ配列に基づく補間処理の詳細は、例えばコロナ社「ファインイメージングとディジタル写真」(社)日本写真学会出版委員会編51頁に記載されている。)上記以外にも、階調変換処理、平滑化処理、鮮鋭化処理、或いはノイズ除去やモアレ除去等の周波数処理演算等、あらゆる処理を適用することが出来る。
【0039】
また、「出力媒体」とは、CRT、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等の表示デバイス、及び銀塩印画紙、インクジェットペーパー、サーマルプリンタ用紙等のハードコピー画像生成用の用紙である。
【0040】
「鑑賞画像参照データ」とは、CRT、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等の表示デバイスに用いたり、出力デバイスが、銀塩印画紙、インクジェットペーパー、サーマルプリンタ用紙等の出力媒体上のハードコピー画像生成に用いたりするデジタル画像データを意味する。CRT、液晶、プラズマディスプレイ等の表示デバイス、及び銀塩印画紙、インクジェットペーパー、サーマルプリンタ用紙等の出力媒体上において、最適な画像が得られるよう「最適化処理」が施されている。例えば、カメラモニタの表示に最適化された鑑賞画像参照データの色空間は、sRGBであることが望ましい。
【0041】
「最適化処理」とは、CRT、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等の表示デバイス、及び銀塩印画紙、インクジェットペーパー、サーマルプリンタ用紙等の出力媒体上において、最適な画像を得る為の処理であり、例えばsRGB規格に準拠したCRTディスプレイモニタに表示することを前提とした場合、sRGB規格の色域内で最適な色再現が得られるように処理される。銀塩印画紙への出力を前提とした場合、銀塩印画紙の色域内で最適な色再現が得られるように処理される。また前記色域の圧縮の以外にも、16bitから8bitへの階調圧縮、出力画素数の低減、及び出力デバイスの出力特性(LUT)への対応処理等も含まれる。さらにノイズ抑制、鮮鋭化、カラーバランス調整、彩度調整、或いは覆い焼き処理等の画像処理が行われることは言うまでもない。
【0042】
「メディア」とは、撮像装置の出力する「鑑賞画像参照データ」、「差分データ」等の保存に用いる記憶媒体であって、コンパクトフラッシュ、メモリースティック、スマートメディア、マルチメディアカード、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気記憶媒体(MO)、或いはCD−Rなど何れであっても良い。また、記憶媒体に書き込むユニットは、撮影装置と一体であっても、コードを介して有線状態で接続された書き込みユニット、通信やインターネットを介して無線状態で接続された独立、或いは遠隔地に設置されたユニットなどの何れの態様であっても良い。さらに、撮像装置と記憶媒体への書き込みユニットが接続状態にあるとき、画像処理装置や画像記録装置が、撮像装置から直接、「合成補助データ」及び「必要なデータ」を読み出すことの出来る機能を併せ持つ態様であっても良い。「メデイアに記録する」時のファイル形式は、撮像装置固有の形式ではなく、TIFF、JPEG、Exifなどの規格化された汎用のファイル形式で記録されるのが好ましい。
【0043】
請求項2に記載の発明の画像処理装置は、
感度の異なる少なくとも2種類の撮像素子を有する撮像装置によって生成された鑑賞画像参照データと、当該鑑賞画像参照データに添付された差分データと、前記鑑賞画像参照データと前記差分データとにより生成されるシーン参照画像データをシーン参照生データに分離するための合成情報データとを入力する入力手段と、
前記入力された鑑賞画像参照データと差分データから、合成標準化されたシーン参照画像データを生成するシーン参照画像データ生成手段と、
前記合成情報データに基づいて前記生成されたシーン参照画像データを分離することによりシーン参照生データを生成するシーン参照生データ生成手段と、
前記生成されたシーン参照生データに対し、出力媒体上での鑑賞画像形成のために最適化する画像処理を施して、新たな鑑賞画像参照データを生成する鑑賞画像参照データ生成手段と、
を備えたことを特徴としている。
【0044】
請求項2に記載の発明によれば、感度の異なる複数の撮像素子を備えた撮像装置から入力された、鑑賞画像参照データと差分データから、合成標準化されたシーン参照画像データを生成し、更にこのシーン参照画像データを、入力された合成情報データに基づいて分離し、分離されたシーン参照生データに最適化処理を施すことにより、新たに鑑賞画像参照データを生成する。従って、請求項1に記載の撮像装置の出力する広ダイナミックレンジの画像データを、容易に編集、加工することができ、家庭や職場環境でのプリント出力用途に利用することが可能となる。
【0045】
ここで、請求項2に記載の「入力する」とは、撮像装置の出力する「鑑賞画像参照データ」、「差分データ」、「合成情報データ」を、これらが保存された「メディア」を介して、撮像装置から本発明の画像処理装置に伝達することを意味する。
【0046】
撮像装置と上述した記憶媒体への書き込みユニットが接続状態にあり、本発明の画像処理装置が、撮像装置から直接、「鑑賞画像参照データ」、「差分データ」及び「合成情報データ」を読み出せる機能を併せ持つ態様であるとき、本発明に係る画像処理装置は撮像装置との接続手段を有し、この接続手段が、本発明の入力手段に相当する。また、コンパクトフラッシュ(登録商標)、メモリースティック、スマートメディア、マルチメディアカード、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気記憶媒体(MO)、或いはCD−Rなど、可搬式の「メディア」を用いた場合には、本発明の画像処理装置は対応する読み取り手段を有し、この読み取り手段が、本発明の入力手段に相当する。さらに、書き込みユニットが通信やインターネットを介して無線状態で接続された独立、或いは遠隔地に設置された態様であるとき、本発明の画像処理装置は、通信やインターネットに接続する通信手段を有し、この通信手段が、本発明の入力手段に相当する。
【0047】
請求項3に記載の発明は、
感度の異なる少なくとも2種類の撮像素子を有する撮像装置において、
撮像により前記撮像素子の種類毎のシーン参照生データを生成するシーン参照生データ生成手段と、
前記生成された少なくとも2つのシーン参照生データから、合成標準化されたシーン参照画像データを生成するシーン参照画像データ生成手段と、
前記生成されたシーン参照画像データをシーン参照生データに分離するための合成情報データを生成する合成情報データ生成手段と、
前記生成されたシーン参照画像データに対して、出力媒体上での鑑賞画像形成のために最適化する画像処理を施して、鑑賞画像参照データを生成する鑑賞画像参照データ生成手段と、
前記シーン参照画像データと前記鑑賞画像参照データとの差分データを生成する差分データ生成手段と、
前記鑑賞画像参照データに前記差分データと、前記合成情報データ、ならびに撮影条件に関する撮影情報データとを添付し、さらにメディアに記録する記録制御手段と、
を備えたことを特徴としている。
【0048】
請求項3に記載の発明の撮像装置によれば、撮像により感度の異なる撮像素子の種類毎のシーン参照生データを生成し、生成された少なくとも2つのシーン参照生データから合成標準化されたシーン参照画像データを生成するとともに、生成されたシーン参照画像データをシーン参照生データに分離するための合成情報データを生成し、生成されたシーン参照画像データに対して、カメラモニタ等の出力媒体上での鑑賞画像形成のために最適化する画像処理を施して鑑賞画像参照データを生成し、生成されたシーン参照画像データと生成された鑑賞画像参照データとの差分データを生成し、鑑賞画像参照データに差分データ、合成情報データ及び撮影条件に関する撮影情報データを添付してメディアに記録する。
【0049】
従って、それぞれの感度の異なる撮像素子毎の、被写体に忠実な情報を記録した撮像素子直接の生出力信号であるシーン参照生データを生成することにより、情報損失のない広ダイナミックレンジ画像の記録が可能となる。また、シーン参照生データから合成標準化されたシーン参照画像データの生成を経てカメラモニタ等の出力媒体上での鑑賞に最適化された鑑賞画像参照データを生成するようにしたことにより、撮影された画像の迅速な表示が可能となる。また、シーン参照画像データの各画素が低感度由来か高感度由来かを示す情報を記録するとともに、シーン参照画像データと鑑賞画像参照データとの差分を求め、これらの情報を鑑賞画像参照データに関連付けて記録するので、撮影時の情報を保持することができる。更に、撮影情報データを出力するようにしたことで、外部の装置において、鑑賞画像参照データから再度画像を作成する場合に、撮影状況に応じた鑑賞画像参照データの生成が可能となる。
【0050】
本願明細書の記載における「撮影情報データ」とは、撮影時の撮影条件設定の記録であり、Exifファイルのヘッダ部に書き込まれるタグ情報と同じものを含んでも良い。具体的には露出時間、シャッタースピード、絞り値(Fナンバー)、ISO感度、輝度値、被写体距離範囲、光源、ストロボ発光の有無、被写体領域、ホワイトバランス、ズーム倍率、被写体構成、撮影シーンタイプ、ストロボ光源の反射光の量、撮影彩度、被写体の種類に関する情報などを示すタグ(コード)などである。
【0051】
前記「撮影情報データ」は、撮像装置の露出設定や焦点機能の自動化の為に、カメラに備えられたセンサーの撮影時に得た値、前記センサーの値から加工されたデータ、或いは前記センサーの値に基づいて設定されたカメラの撮影条件に分類されるが、これ以外にも撮像装置に備えられた、撮影モードダイヤル(例えばポートレート、スポーツ、マクロ撮影モード等)や、ストロボ強制発光の設定スイッチ等を撮影者がマニュアルで設定した情報も含まれる。
【0052】
なお、「撮影情報データ」は独立してメディアに保存する態様とっても良いが、ヘッダ部に書き込まれるタグ情報のような形で画像ファイル内に記録される事が特に好ましい。前記「撮影情報データ」が、「シーン参照生データ」とは独立してメディアに保存する態様である場合には、「撮影情報データ」、「シーン参照生データ」の何れか一方、又は両方に対し、両者を関連付ける為の情報を付与するか、又は別途関連情報の記載されたステータス情報ファイルを添付する必要がある。
【0053】
請求項4に記載の発明の画像処理装置は、
感度の異なる少なくとも2種類の撮像素子を有する撮像装置によって生成された鑑賞画像参照データと、当該鑑賞画像参照データに添付された差分データと、前記鑑賞画像参照データと前記差分データとにより生成されるシーン参照画像データをシーン参照生データに分離するための合成情報データと、撮影条件に関する撮影情報データとを入力する入力手段と、
前記入力された鑑賞画像参照データと差分データから、合成標準化されたシーン参照画像データを生成するシーン参照画像データ生成手段と、
前記合成情報データに基づいて前記生成されたシーン参照画像データを分離することによりシーン参照生データを生成するシーン参照生データ生成手段と、
前記生成されたシーン参照生データに対し、前記撮影情報データを用いて出力媒体上での鑑賞画像形成のために最適化する画像処理を施して、新たな鑑賞画像参照データを生成する鑑賞画像参照データ生成手段と、
を備えたことを特徴としている。
【0054】
請求項4に記載の発明によれば、感度の異なる複数の撮像素子を備えた撮像装置から入力された、鑑賞画像参照データと差分データから、合成標準化されたシーン参照画像データを生成し、更にこのシーン参照画像データを、入力された合成情報データに基づいて分離し、分離されたシーン参照生データに、入力された撮影情報データを用いて最適化処理を施すことにより、新たに鑑賞画像参照データを生成する。従って、請求項3に記載の撮像装置の出力する広ダイナミックレンジ画像データを、容易に編集、加工することができ、家庭や職場環境でのプリント出力用途に利用することが可能となる。
【0055】
「撮影情報データ」を用いた鑑賞画像参照データの最適化の例を下記に示す。
撮影情報データ中の「被写体構成」情報により、例えば部分的に彩度強調処理を施したり、ダイナミックレンジの広いシーンでは、覆い焼き処理を施したりすることが可能となる。「撮影シーンタイプ」情報により、例えば夜景撮影では、ホワイトバランス調整の度合いを緩め、カラーバランスを特別に調整することが可能となる。「ストロボ光源の反射光の量」情報により、撮影者と被写体との距離が推定され、例えば肌の白飛びを抑制する画像処理の条件設定に反映させることが出来る。「被写体の種類」情報により、例えば人物撮影では、シャープネスの度合いを緩め、平滑化処理を強めることにより、肌のしわを目立たないようにすることが出来る。
【0056】
また、上述した「被写体構成」、「撮影シーンタイプ」、「ストロボ光源の反射光の量」、「被写体の種類」情報を補う目的で、「露出時間」、「シャッタースピード」、「絞り値(Fナンバー)」、「ISO感度」、「輝度値」、「被写体距離範囲」、「光源」、「ストロボ発光の有無」、「被写体領域」、「ホワイトバランス」、「ズーム倍率」等の情報を、補助的に用いることが出来る。さらに、「ISO感度」情報からノイズ抑制処理の適用量を調整したり、「光源」情報をホワイトバランスの再調整に用いたりすることが出来る。
【0057】
請求項5に記載の画像記録装置は、
感度の異なる少なくとも2種類の撮像素子を有する撮像装置によって生成された鑑賞画像参照データと、当該鑑賞画像参照データに添付された差分データと、前記鑑賞画像参照データと前記差分データとにより生成されるシーン参照画像データをシーン参照生データに分離するための合成情報データとを入力する入力手段と、
前記入力された鑑賞画像参照データと差分データから、合成標準化されたシーン参照画像データを生成するシーン参照画像データ生成手段と、
前記合成情報データに基づいて前記生成されたシーン参照画像データを分離することによりシーン参照生データを生成するシーン参照生データ生成手段と、
前記生成されたシーン参照生データに対し、出力媒体上での鑑賞画像形成のために最適化する画像処理を施して、新たな鑑賞画像参照データを生成する鑑賞画像参照データ生成手段と、
前記新たに生成された鑑賞画像参照データを用いて出力媒体上に鑑賞画像を形成する画像形成手段と、
を備えたことを特徴としている。
【0058】
請求項5に記載の発明によれば、感度の異なる複数の撮像素子を備えた撮像装置から入力された、鑑賞画像参照データと差分データから、合成標準化されたシーン参照画像データを生成し、更にこのシーン参照画像データを、入力された合成情報データに基づいて分離し、分離されたシーン参照生データに最適化処理を施すことにより、新たに鑑賞画像参照データを生成し、生成された鑑賞画像参照データを用いて出力媒体上に鑑賞画像を形成する。従って、請求項1に記載の撮像装置によって出力される広ダイナミックレンジ画像データを容易に編集、加工することができ、撮像により得られた画像情報の情報損失を伴うことなく最適化された鑑賞画像参照データとプリントを提供するサービスを、従来のデジタルミニラボを用いたサービスと同様に展開することが可能となる。
【0059】
請求項6に記載の発明は、
感度の異なる少なくとも2種類の撮像素子を有する撮像装置によって生成された鑑賞画像参照データと、当該鑑賞画像参照データに添付された差分データと、前記鑑賞画像参照データと前記差分データとにより生成されるシーン参照画像データをシーン参照生データに分離するための合成情報データと、撮影条件に関する撮影情報データとを入力する入力手段と、
前記入力された鑑賞画像参照データと差分データから、合成標準化されたシーン参照画像データを生成するシーン参照画像データ生成手段と、
前記合成情報データに基づいて前記生成されたシーン参照画像データを分離することによりシーン参照生データを生成するシーン参照生データ生成手段と、
前記生成されたシーン参照生データに対し、前記撮影情報データを用いて出力媒体上での鑑賞画像形成のために最適化する画像処理を施して、新たな鑑賞画像参照データを生成する鑑賞画像参照データ生成手段と、
前記新たに生成された鑑賞画像参照データを用いて出力媒体上に鑑賞画像を形成する画像形成手段と、
を備えたことを特徴としている。
【0060】
請求項6に記載の発明によれば、感度の異なる複数の撮像素子を備えた撮像装置から入力された、鑑賞画像参照データと差分データから、合成標準化されたシーン参照画像データを生成し、更にこのシーン参照画像データを、入力された合成情報データに基づいて分離し、分離されたシーン参照生データに、入力された撮影情報データを用いて最適化処理を施すことにより、新たに鑑賞画像参照データを生成し、生成された鑑賞画像参照データを用いて出力媒体上に鑑賞画像を形成する。従って、請求項3に記載の撮像装置によって出力される広ダイナミックレンジ画像データを容易に編集、加工することができ、撮像により得られた画像情報の情報損失を伴うことなく最適化された鑑賞画像参照データとプリントを提供するサービスを、従来のデジタルミニラボを用いたサービスと同様に展開することが可能となる。
【0061】
ここで、本発明の画像記録装置は、本発明の撮像装置により取得されるデジタル画像データに対し、本発明の画像処理を施す機構以外にも、カラーネガフィルム、カラーリバーサルフィルム、白黒ネガフィルム、白黒リバーサルフィルム等、アナログカメラにより記録された写真感光材料の駒画像情報を入力するフィルムスキャナ、銀塩印画紙であるカラーペーパー上に再現された画像情報を入力するフラットベッドスキャナを備えていても良い。また本発明の撮像装置以外のデジタルカメラにより取得され、コンパクトフラッシュ、メモリースティック、スマートメディア、マルチメディアカード、フロッピーディスク、光磁気記憶媒体(MO)、或いはCD−Rなど、公知のあらゆる可搬式の「メディア」に保存されたデジタル画像データを読み取る手段、或いはネットワークなどの通信手段を介してデジタル画像データを遠隔地より取得し、CRT、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等の表示デバイス、及び銀塩印画紙、インクジェットペーパー、サーマルプリンタ用紙等のハードコピー画像生成用の用紙など、公知のあらゆる「出力媒体」に鑑賞画像を形成する処理手段とを備えていても良い。
【0062】
請求項7に記載の発明は、請求項1又は3に記載の発明において、
前記撮像装置は、高感度撮像素子と低感度撮像素子の2種類の撮像素子を備え、
前記シーン参照生データ生成手段は、撮像により前記高感度撮像素子から高感度シーン参照生データを、前記低感度撮像素子から低感度シーン参照生データを生成することを特徴としている。
【0063】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、
前記高感度シーン参照生データが被写体の輝度情報のみを記録したモノクロ画像であり、前記低感度シーン参照生データがカラー画像であることを特徴としている。
【0064】
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載の発明において、
前記低感度撮像素子と前記高感度撮像素子とが、その幾何学的な形状の中心が互いに行(水平)方向及び/又は列(垂直)方向に撮像素子の間隔を示すピッチの1/2ピッチ分ずらしてハニカム状に配置されていることを特徴としている。
【0065】
請求項7〜9に記載の発明によれば、撮像により、広いダイナミックレンジの画像データを得ることができる。
【0066】
請求項10に記載の発明は、請求項1、3、7、8、9の何れか一項に記載の発明において、
前記シーン参照画像データ生成手段は、前記撮像素子の種類毎に生成されたシーン参照生データのうち少なくとも2つのシーン参照生データに撮像素子特性補正処理を施して合成することにより、合成標準化されたシーン参照画像データを生成し、
前記シーン参照画像データ生成手段が前記シーン参照生データに施す撮像素子特性補正処理の内容を指示入力する指示入力手段を備えたことを特徴している。
【0067】
請求項10に記載の発明によれば、シーン参照生データに施す撮像素子特性補正処理の内容を指示入力する指示入力手段を備えている。従って、ユーザ自らが、感度毎のシーン参照生データの夫々に施す撮像素子特性補正処理の内容の選択や個別のパラメータ調整が出来る。
【0068】
請求項11に記載の発明は、請求項2又は4に記載の発明において、
前記シーン参照生データは、高感度撮像素子により生成された高感度シーン参照生データと、低感度撮像素子により生成された低感度シーン参照生データの2つであることを特徴としている。
【0069】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、
前記高感度シーン参照生データが被写体の輝度情報のみを記録したモノクロ画像であり、前記低感度シーン参照生データがカラー画像であることを特徴としている。
【0070】
請求項11、12に記載の発明によれば、撮像により得られた広いダイナミックレンジの画像データを利用することができる。
【0071】
請求項13に記載の発明は、請求項2、4、11、12の何れか一項に記載の発明において、
前記鑑賞画像参照データ生成手段は、前記生成されたシーン参照生データに撮像素子特性補正処理を施して合成し、さらに出力媒体上での鑑賞画像の形成のために最適化する画像処理を施して、新たな鑑賞画像参照データを生成し、
前記鑑賞画像参照データ生成手段が前記シーン参照生データに施す撮像素子特性補正処理の内容を指示入力する指示入力手段を備えたことを特徴としている。
【0072】
請求項13に記載の発明によれば、シーン参照生データに施す撮像素子特性補正処理の内容を指示入力する指示入力手段を備えている。従って、ユーザ自らが、感度毎のシーン参照生データの夫々に施す撮像素子特性補正処理の内容の選択や個別のパラメータ調整が出来る。
【0073】
請求項14に記載の発明は、請求項5又は6の何れか一項に記載の発明において、
前記シーン参照生データは、高感度撮像素子により生成された高感度シーン参照生データと、低感度撮像素子により生成された低感度シーン参照生データの2つであることを特徴としている。
【0074】
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の発明において、
前記高感度シーン参照生データが被写体の輝度情報のみを記録したモノクロ画像であり、前記低感度シーン参照生データがカラー画像であることを特徴としている。
【0075】
請求項14、15に記載の発明によれば、撮像装置から得られた広いダイナミックレンジの画像データを利用することができる。
【0076】
請求項16に記載の発明は、請求項5、6、14、15の何れか一項に記載の発明において、
前記鑑賞画像参照データ生成手段は、前記生成されたシーン参照生データに撮像素子特性補正処理を施して合成し、さらに出力媒体上での鑑賞画像の形成のために最適化する画像処理を施して、新たな鑑賞画像参照データを生成し、
前記鑑賞画像参照データ生成手段が前記シーン参照生データに施す撮像素子特性補正処理の内容を指示入力する指示入力手段を備えたことを特徴としている。
【0077】
請求項16に記載の発明によれば、シーン参照生データに施す撮像素子特性補正処理の内容を指示入力する指示入力手段を備えている。従って、ユーザ自らが、感度毎のシーン参照生データの夫々に施す撮像素子特性補正処理の内容の選択や個別のパラメータ調整が出来る。
【0078】
請求項17に記載の発明は、請求項1、3、7〜10の何れか一項に記載の発明において、
前記シーン参照画像データの色空間が、scRGB、RIMM RGB、ERIMM RGBの何れかであり、前記鑑賞画像参照データの色空間にsRGB、ROMM RGBが含まれることを特徴としている。
【0079】
請求項18に記載の発明は、請求項2、4、11〜13の何れか一項に記載の発明において、
前記シーン参照画像データの色空間が、scRGB、RIMM RGB、ERIMM RGBの何れかであり、前記鑑賞画像参照データの色空間にsRGB、ROMM RGBが含まれることを特徴としている。
【0080】
請求項19に記載の発明は、請求項5、6、14〜16の何れか一項に記載の発明において、
前記シーン参照画像データの色空間が、scRGB、RIMM RGB、ERIMM RGBの何れかであり、前記鑑賞画像参照データの色空間にsRGB、ROMM RGBが含まれることを特徴としている。
【0081】
請求項17〜19に記載の発明によれば、シーン参照画像データ、鑑賞画像参照データは標準的な色空間であるので、汎用的に利用することができる。
【0082】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る撮像装置の好ましい実施形態ついて、図面に基づいて説明する。
<撮像装置21の構成>
まず、構成を説明する。
【0083】
図1は、本発明に係る撮像装置21の機能的構成を示すブロック図である。図1に示すように、撮像装置21は、レンズ1、絞り2、低感度撮像素子SL及び高感度撮像素子SHを有するCCD(固体撮像素子)3、アナログ処理回路4、A/D変換器5、一時記憶メモリ6、画像処理部7、ヘッダ情報処理部8、記憶デバイス9、CCD駆動回路10、制御部11、合成情報データ処理部13、操作部14、表示部15、ストロボ駆動回路16、ストロボ17、焦点距離調整回路18、自動焦点駆動回路19、モータ20等を備えて構成されている。
【0084】
撮像装置21の光学系は、レンズ1、絞り2、CCD3を備えて構成されている。
レンズ1は、フォーカスの調節を行い、被写体の光画像を結像する。絞り2は、レンズ1を透過した光束の光量を調節する。
CCD3は、低感度撮像素子SL、高感度撮像素子SHの感度の異なる2種類の撮像素子を有して構成されている。CCD3は、レンズ1により受光面上に結像された被写体情報を、CCD3内の各センサの光の入射量に応じた量の電気的な信号(撮像信号)へ光電変換する。そして、CCD3は、CCD駆動回路10から出力されるタイミングパルスに制御されることにより、低感度撮像素子SL、高感度撮像素子SHからの撮像信号をそれぞれアナログ処理回路4へ順次出力する。
【0085】
ここで、図2に、CCD3における低感度撮像素子SLと高感度撮像素子SHの配置例を示す。図2に示すように、低感度撮像素子SLと高感度撮像素子SHは、撮像素子の幾何学的な形状の中心が互いに行(水平)方向及び/又は列(垂直)方向に撮像素子の間隔を示すピッチの半分、即ち1/2ピッチずらしてハニカム状に配置されている。高感度撮像素子SHは、低感度撮像素子SLに比べ受光面積が大きい。高感度撮像素子SHは、感色性(色弁別能)を有さず、被写体の輝度のみに応答するモノクロ素子により構成され、低感度撮像素子SLは、B、G、Rのそれぞれの感色性(色弁別能)を有するカラー素子により構成されている。
【0086】
図3に、低感度撮像素子SLにおける被写体輝度と信号電荷量の関係DL及び高感度撮像素子SHにおける被写体輝度と信号電荷量の関係DHを示す。図3に示すように、一般的に、高感度撮像素子SHほど、より暗い(輝度の低い)被写体に対して応答することができるが、より明るい(輝度の高い)被写体に対してはダイナミックレンジが不足し、信号が飽和しやすい。一方、低感度撮像素子SLは、より明るい被写体に対しても信号が飽和し難く応答することができるが、より暗い被写体に対して感度が不足するとともに、ノイズの影響を受けやすい。そのため、CCD3は、低感度撮像素子SLと高感度撮像素子SHの2種類の撮像素子で構成し、ノイズの影響が少なく、ダイナミックレンジの広い画像を取得できるようになっている。よりダイナミックレンジを拡大するには、それぞれのダイナミックレンジの重なりを常に最小にすることが望ましい。
【0087】
アナログ処理回路4は、CCD3から入力された低感度撮像素子SL、高感度撮像素子SHからの撮像信号に対して、それぞれR、G、B信号の増幅やノイズの低減処理等を行う。
【0088】
A/D変換器5は、アナログ処理回路4から入力された低感度撮像素子SL、高感度撮像素子SHからの撮像信号をそれぞれデジタル画像データに変換し、低感度シーン参照生データ、高感度シーン参照生データとして出力する。
一時記憶メモリ6は、バッファメモリ等であり、A/D変換器5から出力された低感度シーン参照生データ、高感度シーン参照生データをそれぞれ一時的に格納する。
【0089】
画像処理部7は、シーン参照画像データ生成手段として、低感度シーン参照生データ、高感度シーン参照生データにそれぞれ撮像素子特性補正処理を施して合成し、合成標準化されたシーン参照画像データを生成する。撮像素子特性補正処理には、少なくとも低感度シーン参照生データ及び高感度シーン参照生データを生成した撮像素子の撮像素子固有の分光感度に基づく各色チャンネルの信号強度を、例えば前述のscRGB、RIMM RGBやERIMM RGBなどの標準色空間にマッピングする処理が含まれる。その他、階調変換処理、平滑化処理、鮮鋭化処理、ノイズ除去及びモアレ除去等の周波数処理演算等を施す。
【0090】
低感度シーン参照生データ、高感度シーン参照生データの合成方法としては、同じ位置の画素毎に、低感度シーン参照生データと高感度シーン参照生データの信号値を比較し、何れか一方の信号値を選択する方法がある。例えば、低感度画素の信号値に閾値を設け、低感度画素の信号値が当該閾値を下回った場合に、高感度画素を選択する。また、低感度シーン参照生データの信号値と高感度シーン参照生データの信号値をブレンド(例えば低感度40%、高感度60%)したり、3*3画素領域で信号値を選択したり、ブレンドしたりすることにより合成する方法もある。
【0091】
また、本実施の形態においては、低感度撮像素子SLがカラー素子、高感度撮像素子SHがモノクロ素子であるので、同じ位置(或いは領域)の画素毎に低感度シーン参照生データと高感度シーン参照生データの輝度値を合成する。即ち、低感度シーン参照生データの各画素のRGB信号を輝度値Lと色成分a、bに変換し、輝度値のみを高感度シーン参照生データの輝度値Lと合成し、L´とする。そして、生成されたL´abをRGB´に変換する。
低感度RGB→Lab
低感度L+高感度L→L´
L´ab→RGB´
【0092】
また、画像処理部7は、鑑賞画像参照データ生成手段として、生成されたシーン参照画像データに対して、表示部15において最適な画像を得るための最適化処理を施して鑑賞画像参照データを生成するとともに、差分データ生成手段として、シーン参照画像データと生成された鑑賞画像参照データの差分データを生成し、両者を対応付けてヘッダ処理部8へ出力する。最適化処理には、例えば、sRGB,
ROMM RGB(Reference Output Medium Metric RGB)等、表示部15に適した色域への圧縮、16bitから8bitへの階調圧縮、出力画素数の低減、表示部15の出力特性(LUT)への対応処理等が含まれる。更に、ノイズ抑制、鮮鋭化、カラーバランス調整、彩度調整、覆い焼き処理等の画像処理が含まれる。
【0093】
ヘッダ情報処理部8は、画像処理部7で生成された鑑賞画像参照データに対して、差分データ及び合成情報データ処理部13により生成された合成情報データをヘッダ情報として書き込み処理する。
【0094】
記憶デバイス9は、不揮発性の半導体メモリ等により構成されており、撮影により生成された鑑賞画像参照データ等を記録するメモリカード等の記録メディアと、撮像装置21の制御プログラムが記憶された読み出し可能なメモリとにより構成されている。
【0095】
CCD駆動回路10は、制御部11から出力される制御信号をもとにタイミングパルスを出力し、CCD3の駆動制御を行う。
【0096】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等により構成され、記憶デバイス9に記憶されている撮像装置21の制御プログラム、各種処理プログラムを読み出して、読み出したプログラムに従って、後述する撮影記録処理を始めとする各種処理を実行する。即ち、制御部11は、操作部14からの操作信号に応じて、レンズ1の焦点距離とフォーカス(ピント)を調節するモータ20の制御を行う自動焦点駆動回路19、焦点距離調整回路18、CCD駆動回路10、アナログ処理回路4、ストロボ駆動回路16を制御して撮影を行い、シーン参照生データ生成手段として、低感度シーン参照生データ、高感度シーン参照生データを生成する。そして、画像処理部7、合成情報データ処理部13、ヘッダ処理部8を制御して、各シーン参照生データからシーン参照画像データを生成し、生成されたシーン参照画像データから鑑賞画像参照データを生成し、記録制御手段として、鑑賞画像参照データにシーン参照画像データと鑑賞画像参照データの差分データ及び合成情報データを添付して記憶デバイス9の記録メディアに記録する。
【0097】
合成情報データ処理部13は、合成情報データ生成手段であり、生成されたシーン参照画像データの各画素について、低感度撮像素子SL由来か或いは高感度撮像素子SH由来か、即ち、各画素が低感度シーン参照生データ、高感度シーン参照生データの何れの信号値によるものかの情報(高感度と低感度の信号値をブレンドして合成した場合には、低感度、高感度の信号値の割合を示す情報、画素領域毎に信号値の選択やブレンドを行って合成した場合には画素領域毎の情報)を記録して合成情報データを生成し、ヘッダ情報処理部8に出力する。
【0098】
操作部14には、図示しないレリーズボタン、電源のON/OFFボタン、ズームボタン等の各種機能ボタン、カーソルキー等が設けられ、各ボタンやキーに対応する操作信号を入力信号として制御部11に出力する。また、操作部14は、表示部15の表示画面上を覆うタッチパネルを有し、手指やタッチペン等で押下された表示画面上の力点のXY座標を電圧値で検出し、検出された位置信号を操作信号として制御部11に出力する。
【0099】
図4に、低感度シーン参照生データ及び高感度シーン参照生データからシーン参照画像データを生成する際に施す画像処理の内容を入力するための入力画面141の一例を示す。図4に示すように、入力画面141は、指示入力手段であり、タッチパネルにより、「平滑化レベル(なめらかさ)、鮮鋭化レベル(シャープネス)、階調変換レベル・・・」等の各種画像処理の処理レベルが入力できるようになっている。例えば、ユーザがこの入力画面141で強めの平滑化レベルを入力した場合、高感度撮像素子由来の成分に、より多くの平滑化処理が施される。
【0100】
表示部15は、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等により構成されるモニタであり、制御部11からの制御信号により、撮影されたデジタル画像データを表示するとともに、撮像装置21の使用者が撮影に関する設定や条件を確認するための情報や設定や条件を入力するための表示画面を表示する。例えば、表示部15は、撮像により生成された低感度シーン参照生データ及び高感度シーン参照生データに施す画像処理の内容をユーザが指示するための入力画面を表示する。
【0101】
ストロボ駆動回路16は、制御部11からの制御信号により、被写体輝度が低い時にストロボ17を駆動制御して発光させる。
ストロボ17は、電池電圧を所定の高電圧に昇圧させ、電荷としてコンデンサに蓄える。そして、ストロボ駆動回路16により駆動されることにより、コンデンサに蓄えられた電荷によりX管を発光して、被写体に対して補助光を照射する。
【0102】
焦点距離調整回路18は、制御部11からの制御信号により、レンズ1を移動させて焦点距離を調整するためのモータ20の制御を行う。
自動焦点駆動回路19は、制御部11からの制御信号により、レンズ1を移動させてフォーカス(ピント)を調整するためのモータ20の制御を行う。
【0103】
<撮像装置21の動作>
次に、動作について説明する。
図5は、操作部14によりレリーズスイッチが押下された際に、制御部11の制御により実行される撮影記録処理Aを示すフローチャートである。以下、図5を参照して撮影記録処理Aについて説明する。
【0104】
操作部14のレリーズボタンが押下されると、撮影が行われる(ステップS1)。ここで、ステップ1における1回の撮影には、オートブランケット機能による撮影も含まれる。CCD3の低感度撮像素子SL及び高感度撮像素子SHから得られた撮像信号は、それぞれA/D変換器5によりデジタル画像データに変換され、低感度シーン参照生データ、高感度シーン参照生データが生成される(ステップS2、3)。生成された低感度シーン参照生データ及び高感度シーン参照生データは、画像処理部7によりそれぞれ撮像素子特性補正処理が施されて色空間が標準化され(ステップS4)、その後合成されることにより(ステップS5)、合成標準化されたシーン参照画像データが生成される(ステップS6)。また、合成情報データ処理部13により、生成されたシーン参照画像データの各画素について、低感度撮像素子SL由来の画素か高感度撮像素子SH由来の画素かが記録され、合成情報データが生成される(ステップS7)。
【0105】
次いで、生成されたシーン参照画像データに対して、表示部15で表示画像を形成するために最適化する最適化処理が施され(ステップS8)、鑑賞画像参照データが生成される(ステップS9)。鑑賞画像参照データが生成されると、画像処理部7において、最適化処理前のシーン参照画像データから、最適化された鑑賞画像参照データが差分され、差分データが生成される(ステップS10)。そして、生成された鑑賞画像参照データのファイルが生成され、このファイルのヘッダに合成情報データ及び差分データがタグ情報として添付され(ステップS11)、撮影装置21に着脱可能に構成された記憶デバイス9の記録メディアに記録、保存される(ステップS12)。
【0106】
図6は、ステップS12で記憶デバイス9の記録メディアに記録されるデジタル画像ファイルのデータ構造を示す図である。図6に示すように、記録メディアには、鑑賞画像参照データ、シーン参照画像データから鑑賞画像参照データを生成した際の差分データ及び合成情報データが関連付けて記録されている。この記録メディアを撮像装置21から取り出して、画像処理装置や画像記録装置等の外部装置に装着することにより、外部の装置に、撮影時の情報を出力することができる。
【0107】
ここで、鑑賞画像参照データへの差分データ、合成情報データの「添付」とは、必ずしも差分データ、合成情報データそのものを鑑賞画像参照データのファイルのヘッダとして記録メディアに記録する必要はなく、鑑賞画像参照データ、差分データ及び合成情報データが、これらを互いに関連付ける情報とともに記録メディアに記録されればよい。また、ここでは、記憶デバイス9の記録メディアにデータを記録することとしたが、撮像装置21に通信I/Fを設け、通信ケーブルやネットワーク等の通信手段を介してサーバ等の備えるメディアに記録するようにしてもよい。
【0108】
以上説明したように、図1に示した撮像装置21によれば、CCD3は、低感度撮像素子SL、高感度撮像素子SHという感度の異なる撮像素子を有し、それぞれの感度の異なる撮像素子毎の、被写体に忠実な情報を記録した撮像素子直接の生出力信号であるシーン参照生データを生成することにより、情報損失のない広ダイナミックレンジ画像の記録が可能となる。また、シーン参照生データから合成標準化されたシーン参照画像データの生成を経て表示部15の出力媒体上での鑑賞に最適化された鑑賞画像参照データを生成するようにしたことにより、表示部15における表示が可能となる。更に、シーン参照画像データの各画素が低感度由来か高感度由来かを示す情報を記録するとともに、シーン参照画像データと鑑賞画像参照データとの差分を求め、これらの情報を鑑賞画像参照データに関連付けて記録するので、撮影時の情報を保持することができる。
【0109】
なお、撮像装置21において低感度撮像素子SLと高感度撮像素子SHにより生成されるシーン参照生データの階調数は、同一であってもよいが、高感度撮像素子SHは低感度撮像素子SLに撮像素子に比べより階調数が多いことが望ましい。また、撮像素子の被写体輝度に対する応答性能は図3に示すように直線的であることが望ましいが、感度の大きさ毎に異なっていてもよい。
【0110】
また、CCD3は、低感度と高感度の2種類の撮像素子を備える構成としたが、更に中間度の撮像素子を備える構成としてもよい。
【0111】
また、図7に示すように、CCD3を、CCD3a〜3cを有する3CCDにより構成し、レンズ1を通過した被写体光を分光器Pで青(B)、緑(G)、赤(R)の各色光に分光し、B信号をCCD3aが、G信号をCCD3bが、R信号をCCD3cがそれぞれ結像、受光するようにしてもよい。このとき、少なくとも、一つのCCD、例えば輝度について最も寄与率の高いG信号を受光するCCD3bが、低感度撮像素子SL、高感度撮像素子SHにより構成されるようにする。これにより、精度が高く、色再現性のよいシーン参照生データを生成することができる。
【0112】
<撮像装置22の構成>
次に、デジタル画像データの出力先においてより一層好ましい画像を得るために、撮像装置21の構成に撮影情報データ処理部12を追加して構成される撮像装置22について説明する。図8に、撮像装置22の機能的構成を示すブロック図を示す。
【0113】
撮影情報データ処理部12は、撮影情報データを生成する。撮影情報データは、例えばカメラ名称やコード番号など、カメラ種別(機種)に直接関係する情報、或いは露出時間、シャッタースピード、絞り値(Fナンバー)、ISO感度、輝度値、被写体距離範囲、光源、ストロボ発光の有無、被写体領域、ホワイトバランス、ズーム倍率、被写体構成、撮影シーンタイプ、ストロボ光源の反射光の量、撮影彩度などの撮影条件設定や、被写体の種類に関する情報等である。
【0114】
その他の撮像装置22の構成は撮像装置21と同様であるので、説明を省略する。
【0115】
<撮像装置22の動作>
図9は、図8に示す撮像装置22において、操作部14のレリーズスイッチが押下された際に、制御部11の制御により実行される撮影記録処理Bを示すフローチャートである。以下、図9を参照して撮影記録処理Bについて説明する。
【0116】
操作部14のレリーズボタンが押下されると、撮影が行われる(ステップS21)。ここで、ステップ21における1回の撮影には、オートブランケット機能による撮影も含まれる。CCD3の低感度撮像素子SL及び高感度撮像素子SHから得られた撮像信号は、それぞれA/D変換器5によりデジタル画像データに変換され、低感度シーン参照生データ、高感度シーン参照生データが生成される(ステップS22、23)。また、撮影情報データ処理部12において撮影情報データが生成される(ステップS24)。
【0117】
生成された低感度シーン参照生データ及び高感度シーン参照生データは、画像処理部7によりそれぞれ撮像素子特性補正処理が施されて色空間が標準化され(ステップS25)、その後合成されることにより(ステップS26)、合成標準化されたシーン参照画像データが生成される(ステップS27)。また、合成情報データ処理部13により、生成されたシーン参照画像データの各画素について、低感度撮像素子SL由来の画素か高感度撮像素子SH由来の画素かが記録され、合成情報データが生成される(ステップS28)。
【0118】
次いで、生成されたシーン参照画像データに対して、表示部15の表示画面上で鑑賞画像を形成するために最適化する最適化処理が施され(ステップS29)、鑑賞画像参照データが生成される(ステップS30)。鑑賞画像参照データが生成されると、画像処理部7において、最適化処理前のシーン参照画像データから、最適化された鑑賞画像参照データが差分され、差分データが生成される(ステップS31)。そして、生成された鑑賞画像参照データのファイルが生成され、このファイルのヘッダに差分データ、合成情報データ及び撮影情報データがタグ情報として添付され(ステップS32)、撮影装置22に着脱可能に構成された記憶デバイス9の記録メディアに記録、保存される(ステップS33)。
【0119】
図10は、ステップS33で記憶デバイス9の記録メディアに記録されるデジタル画像ファイルのデータ構造を示す図である。図10に示すように、記録メディアには、鑑賞画像参照データ、シーン参照画像データから鑑賞画像参照データを生成した際の差分データ、合成情報データ及び撮影情報データが関連付けて記録されている。この記録メディアを撮像装置22から取り出して、画像処理装置や画像記録装置等の外部装置に装着することにより、撮影により得られた情報を保持したまま外部の装置に出力することができる。更に、撮影における撮影条件設定等の撮影状況も併せて出力することができる。
【0120】
ここで、鑑賞画像参照データへの差分データ、合成情報データ、撮影情報データの「添付」とは、必ずしも差分データ、合成情報データ、撮影情報データそのものを鑑賞画像参照データ及び差分データのファイルのヘッダとして記録メディアに記録する必要はなく、鑑賞画像参照データ、差分データ、合成情報データ、撮影情報データが、これらを互いに関連付ける情報とともに記録メディアに記録されればよい。また、ここでは、記憶デバイス9の記録メディアにデータを記録することとしたが、撮像装置22に通信I/Fを設け、通信ケーブルやネットワーク等の通信手段を介してサーバ等の備えるメディアに記録するようにしてもよい。
【0121】
以上説明したように、図8に示す撮像装置22によれば、図1に示す撮像装置21の効果に加え、更に、外部の出力装置において、撮影状況に応じた鑑賞画像参照データの生成が可能なデータを出力することができる。
【0122】
<画像処理装置115の構成>
次に、本発明の画像処理装置の実施形態について説明する。
まず、構成を説明する。
図11は本発明に係る画像処理装置115の機能的構成を示すブロック図である。図11に示すように、画像処理装置115は、入力部101、ヘッダ情報解析部102、鑑賞画像参照データ及び差分データからシーン参照画像データを生成し、更に、合成情報データに基づいて、シーン参照画像データを低感度シーン参照生データと高感度シーン参照生データに分離、生成する第一処理部113、第一処理部113により生成された低感度シーン参照生データ及び高感度シーン参照生データに最適化処理を施して鑑賞画像参照データを生成する第二処理部114により構成されている。第一処理部113と、第二処理部114にはヘッダ情報解析部102が夫々接続されており、さらに第二処理部114には、記憶デバイス110、出力デバイス111、表示デバイス112が夫々接続可能な状態となっている。以上の各構成要素はCPU等により構成される制御部116の統括的な制御下において動作する。
【0123】
入力部101は、記録メディア装着部(図示せず)を備えている。この装着部に、上述した撮像装置21、22により記録された広ダイナミックレンジ画像データのファイル(図6、図10参照)が記録された記録メディアが装着されると、入力手段としての入力部101は、記録されたデータファイルを読み出して、ヘッダ情報解析部102へ出力する。なお、本実施の形態においては、入力部101は、装着された記録メディアからデータを読み出すこととして説明するが、データ通信ケーブルや、無線又は有線の通信手段を備え、これらの通信手段を介してデータを入力するようにしてもよい。
【0124】
ヘッダ情報解析部102は、入力部101から入力されたデータを解析し、鑑賞画像参照データ、差分データ、合成情報データ、撮影情報データとに分け、合成情報データを合成情報データ処理部103へ、鑑賞画像参照データ及び差分データをシーン参照画像データ生成部104aへ、撮影情報データを撮影情報データ処理部106へ出力する。
【0125】
第一処理部113は、図11に示すように、合成情報データ処理部103、シーン参照画像データ生成部104a、低感度シーン参照生データ・高感度シーン参照生データ生成部104b及び一時記憶メモリ105を有して構成されている。
【0126】
合成情報データ処理部103は、ヘッダ情報解析部102から合成情報データが入力されると、この合成情報データを一時的に保存する。
【0127】
シーン参照画像データ生成部104aは、シーン参照画像データ生成手段として、ヘッダ情報解析部102から入力された鑑賞画像参照データと差分データを合成してシーン参照画像データを生成し、低感度シーン参照生データ・高感度シーン参照生データ生成部104bに出力する。
【0128】
低感度シーン参照生データ・高感度シーン参照生データ生成部104bは、シーン参照生データ生成手段として、合成情報データ処理部103に記憶されている合成情報データを参照して、シーン参照画像データ生成部104aから入力されたシーン参照画像データの各画素を低感度撮像素子由来成分と高感度撮像素子由来成分に分離することにより、低感度シーン参照生データ、高感度シーン参照生データを生成する。
【0129】
ここで、例えば、ある画素が低感度撮像素子由来成分の場合、シーン参照画像データの当該画素には高感度撮像素子由来成分の情報は保持されていない。即ち、分離により生成された低感度シーン参照生データ、高感度シーン参照生データは撮像装置21、22で得られた低感度シーン参照生データ、高感度シーン参照生データを完全に復元したものではなく、それぞれ情報の欠落した画素が存在する。しかしながら、ここで低感度シーン参照生データ、高感度シーン参照生データに分離することにより、鑑賞画像参照データ生成部107において、低感度撮像素子由来成分、高感度撮像素子由来成分のそれぞれに対して異なる画像処理を施すことができる。また、分離の際、欠落した画素の周辺画素が情報を保持している場合には、周辺画素から欠落した画素の情報を推定してもよい。
【0130】
一時記憶メモリ105は、低感度シーン参照生データ・高感度シーン参照生データ生成部104bにより生成された低感度シーン参照画像データ、高感度シーン参照画像データを一時的に記憶する。
【0131】
第二処理部114は、図11に示すように、撮影情報データ処理部106、鑑賞画像参照データ生成部107、一時記憶メモリ108を有して構成されている。
【0132】
撮影情報データ処理部106は、ヘッダ情報処理部102から入力された撮影情報データに基づいて、撮影条件に応じた鑑賞画像参照データを生成するための生成条件を決定する。
【0133】
鑑賞画像参照データ生成部107は、鑑賞画像参照データ生成手段として、一時記憶メモリ105から低感度シーン参照生データ、高感度シーン参照生データを読み出し、設定入力部109から入力された撮像素子特性補正処理の内容に基づいて、低感度シーン参照生データ及び高感度シーン参照生データに撮像素子特性補正処理を施して合成し、更に撮影情報データ処理部106で決定された鑑賞画像参照データの生成条件及び設定入力部109から入力された記憶デバイス110、出力デバイス111、表示デバイス112の出力先に関する情報に基づいて、出力先において最適な画像を得るための最適化処理を施して鑑賞画像参照データを生成し、出力先に関する情報とともに一時記憶メモリ108へ出力する。最適化処理には、例えば、sRGB 、ROMM RGB等の出力先の色域への圧縮、16bitから8bitへの階調圧縮、出力画素数の低減、出力デバイスや表示デバイスの出力特性(LUT)への対応処理等が含まれる。更に、ノイズ抑制、鮮鋭化、カラーバランス調整、彩度調整、覆い焼き処理等の画像処理が含まれる。
【0134】
一時記憶メモリ108は、制御部116からの制御により鑑賞画像参照データ生成部107から入力された鑑賞画像参照データを設定入力部109からの出力先の情報に従い、記憶デバイス110、出力デバイス111、表示デバイス112の何れかに出力する。
【0135】
設定入力部109は、キーボード等により構成され、本画像処理装置115にて生成されたデジタル画像データを出力する記憶デバイス110、出力デバイス111、表示デバイス112の種類に関する情報が入力されると、この情報を鑑賞画像参照データ生成部107に出力する。また、設定入力部109は、図4に示すのと同様のユーザインターフェースを備え、指示入力手段として、低感度シーン参照生データと高感度シーン参照生データに施す画像処理の内容を指示する情報、例えば、階調変換処理、平滑化処理、鮮鋭化処理、ノイズ除去やモアレ除去等の周波数演算処理等、各種画像処理の程度を調整するためのパラメータ等が入力可能であり、入力された情報を鑑賞画像参照データ生成部107に出力する。
【0136】
以上の、ヘッダ情報解析部102、合成情報データ処理部103、シーン参照画像データ生成部104a、低感度シーン参照生データ・高感度シーン参照生データ生成部104b、撮影情報データ処理部106、鑑賞画像参照データ生成部107という区分は、必ずしも物理的に独立したデバイスとして実現される必要はなく、例えば、単一のCPUにおけるソフトウエア処理の種類の区分として実現されてもよい。
【0137】
<画像処理装置115の動作>
図12は、画像処理装置115の各部が連携することにより実行される画像データ生成処理を示すフローチャートである。以下、図を参照して画像処理装置115の動作について説明する。
【0138】
図6又は図10に示したデータ構造の記録メディアが装着されると、入力部101により、記録メディアに記録されたデジタル画像データファイルが入力される(ステップ41)。入力されたデジタル画像データは、ヘッダ情報解析部102によりその内容が解析され(ステップS42)、鑑賞画像参照データ(ステップS43)、合成情報データ(ステップS44)、撮影情報データ(ステップS45)、差分データ(ステップS46)に分けられ、鑑賞画像参照データ、差分データ及び合成情報データは第一処理部113へ、撮影情報データは第二処理部114へ出力される。
【0139】
合成情報データが第一処理部113へ入力されると、合成情報データ処理部103に一時的に保存される。鑑賞画像参照データ及び差分データは、シーン参照画像データ生成部104aに出力されて合成され(ステップS47)、シーン参照画像データが生成される(ステップS48)。次いで、低感度シーン参照生データ・高感度シーン参照生データ生成部104bにおいて、合成情報データ処理部103に記憶されている合成情報データに基づいて、シーン参照画像データの各画素が低感度撮像素子由来か高感度撮像素子由来かにより分離され(ステップS49)、低感度シーン参照生データ、高感度シーン参照生データが生成される(ステップS50、51)。
【0140】
次いで、低感度シーン参照生データ、高感度シーン参照生データは第二処理部114に出力され、鑑賞画像参照データ生成部107において、設定入力部109からの入力内容に基づいて、低感度シーン参照生データ、高感度シーン参照生データに撮像素子特性補正処理が施され、合成が行われる(ステップS52)。
【0141】
次いで、鑑賞画像参照データ生成部107により、合成されたデータは、撮影情報データ処理部106で決定された処理条件及び設定入力部109から入力された出力先の情報に基づいて、出力先に応じた最適化処理が施され(ステップS53)、鑑賞画像参照データが生成される(ステップS54)。更に、ステップS48で生成されたシーン参照画像データと、今回生成された鑑賞画像参照データとの差分データが生成され(ステップS55)、鑑賞画像参照データに添付されて(ステップS56)、設定入力部109により設定されたデバイスに出力される。
【0142】
なお、鑑賞画像参照データには差分データのみでなく、合成情報データ、撮影情報データを添付するようにすることが望ましい。このようにすると、出力先において、低感度シーン参照生データ、高感度シーン参照生データから再度鑑賞画像参照データを作り変えることができる。
【0143】
以上説明したように、本発明の画像処理装置115によれば、上述した撮像装置21、22の出力する鑑賞画像参照データ、差分データ、合成情報データ、撮影データ(撮像装置22からのデータを利用する場合)から、再度ダイナミックレンジの広い低感度シーン参照生データ及び高感度シーン参照生データを生成し、これらの広いダイナミックレンジの画像データに対して所望の撮像素子特性補正処理を施して合成し、出力先に応じた最適化処理を施して、鑑賞画像参照データを生成すことができる。従って、撮像装置21、22で得られた広いダイナミックレンジの画像データを家庭や職場環境でのプリント出力用途に利用することが可能となる。
【0144】
<画像記録装置201の構成>
次に、本発明に係る画像記録装置の好ましい実施の形態について説明する。
図13は本発明に係る画像記録装置201の外観構成を示す斜視図である。この実施の形態における画像記録装置201は、表示デバイスであるCRTディスプレイモニタと、銀塩印画紙を出力メディアとして用いる出力デバイスとを備えた例である。
【0145】
画像記録装置201において、本体202の左側面にマガジン装填部203が設けられ、本体202内には出力メディアである銀塩印画紙に露光する露光処理部204と、露光された銀塩印画紙を現像処理して乾燥し、プリントを作成するプリント作成部205が備えられている。作成されたプリントは本体202の右側面に設けられたトレー206に排出される。さらに、本体202の内部には、露光処理部204の上方位置に制御部207が備えられている。
【0146】
また、本体202の上部には、CRT208が配置されている。このCRT208は、プリントを作成しようとする画像情報の画像を画面に表示する表示手段としての機能を有している。CRT208の左側に透過原稿読み込み装置であるところのフィルムスキャナ部209が配置され、右側に反射原稿入力装置210が配置されている。
【0147】
フィルムスキャナ部209や反射原稿入力装置210から読み込まれる原稿として写真感光材料がある。この写真感光材料としては、カラーネガフィルム、カラーリバーサルフィルム、白黒ネガフィルム、白黒リバーサルフィルム等が挙げられ、アナログカメラにより撮像した駒画像情報が記録される。フィルムスキャナ部209のフィルムスキャナは、この記録された駒画像情報をデジタル画像データに変換し、駒画像データとすることができる。又、写真感光材料が銀塩印画紙であるカラーペーパーの場合、反射原稿入力装置210のフラットベッドスキャナで駒画像データに変換することができる。
【0148】
本体202の制御部207の配置位置には、画像読込部214が設けられている。画像読込部214はPCカード用アダプタ214a、FD(フロッピー(登録商標)ディスク)用アダプタ214bを備え、PCカード213aやFD(フロッピー(登録商標)ディスク)213bが差し込み可能になっている。PCカード213aは、デジタルカメラで撮像して複数の駒画像データが記憶されたメモリを有する。FD213bは、例えばデジタルカメラで撮像された複数の駒画像データが記憶されている。
【0149】
CRT208の前方には、操作部211が配置され、この操作部211は情報入力手段212を備える。情報入力手段212は、例えばタッチパネル等で構成される。
【0150】
前記以外のこの発明に係る駒画像データを有する記録媒体としては、マルチメディアカード、メモリスティック、MDデータ、CD−ROM等が挙げられる。なお、操作部211、CRT208、フィルムスキャナ部209、反射原稿入力装置210、画像読込部214は、本体202に一体的に設けられて装置の構造となっているが、いずれか1つ以上を別体として設けてもよい。
【0151】
更に、本体202の制御部207の配置位置には、画像書込部215が設けられている。画像書込部215にはFD用アダプタ215a、MO用アダプタ215b、光ディスク用アダプタ215cが備えられ、FD216a、MO216b、光ディスク216cが差し込み可能になっており、画像情報を画像記録メディアに書き込むことができるようになっている。
【0152】
更に、制御部207は図示しない通信手段を備え、施設内の別のコンピュータやインターネット等を介した遠方のコンピュータから直接、撮像画像を表す画像データとプリント命令を受信し、所謂ネットワーク画像記録装置として機能することが可能になっている。
【0153】
<画像記録装置201の内部構成>
次に、画像記録装置201の内部構成について説明する。
図14は画像記録装置201の内部構成を示すブロック図である。
【0154】
画像記録装置201の制御部207は、CPU(Central Processing Unit)、記憶部等により構成される。CPUは、記憶部に記憶されている各種制御プログラムを読み出し、該制御プログラムに従って、画像記録装置201を構成する各部の動作を集中制御する。
【0155】
また、制御部207は、画像処理部270を有し、操作部211の情報入力手段12からの入力信号に基づいて、フィルムスキャナ部209や反射原稿入力装置210により原稿画像の読み込みを行わせて取得した画像データ、画像読込部214から読み込まれた画像データ、及び通信手段(入力)240(図15に図示)を介して外部機器より入力された画像データに画像処理を施す。また、画像処理部270において、画像処理された画像データに対して出力形態に応じた変換処理を施して、プリントP1、P2、P3として、或いはCRT208、画像書込部215、通信手段(出力)241等により出力する。
【0156】
操作部211には、情報入力手段212が設けられている。情報入力手段212は、例えばタッチパネル等により構成されており、情報入力手段212の押下信号を入力信号として制御部207に出力する。また、操作部211は、キーボードやマウスを備えて構成するようにしてもよい。操作部211は、指示入力手段として、図4に示したような入力画面から、低感度シーン参照生データ及び高感度シーン参照生データに施す撮像素子特性補正処理の内容を指示入力できるようになっている。
【0157】
フィルムスキャナ部209は、アナログカメラにより撮像されたネガフィルムを現像して得られる現像済のネガフィルムNからの駒画像データを読み込み、反射原稿入力装置210からは駒画像を銀塩印画紙であるカラーペーパーに焼き付けて現像処理したプリントPからの駒画像データを読み込む。
【0158】
画像読込部214は、デジタルカメラにより撮像して記録されたPCカード213aやFD213bの駒画像データを読み出して転送する機能を有する。即ち、画像読込部214は、画像転送手段230としてPCカード用アダプタ、FD用アダプタ等を備え、PCカード用アダプタ214aに装着されたPCカード213aや、FD用アダプタ214bに装着されたFD213bに記録された駒画像データを読み取り、制御部207へ転送する。PCカード用アダプタ214aとしては、例えばPCカードリーダやPCカードスロット等が用いられる。
【0159】
データ蓄積手段271は、画像情報とそれに対応する注文情報(どの駒の画像から何枚プリントを作成するかの情報、プリントサイズの情報等)とを記憶し順次蓄積する。
【0160】
テンプレート記憶手段272は、サンプル識別情報D1、D2、D3に対応してサンプル画像データ(背景画像やイラスト画像等を示すデータ)を記憶すると共に、該サンプル画像データとの合成領域を設定するテンプレートのデータを少なくとも1つ記憶する。ここで、オペレータの操作(このオペレータの操作は、クライアントの指示に基づく)によりテンプレート記憶手段272に予め記憶された複数のテンプレートから所定のテンプレートが選択されると、制御部207は、駒画像情報と当該選択されたテンプレートとを合成し、次いで、オペレータの操作(このオペレータの操作は、クライアントの指示に基づく)によりサンプル識別情報D1、D2、D3が指定されると、当該指定されたサンプル識別情報D1、D2、D3に基づいてサンプル画像データを選択し、当該選択してサンプル画像データと、クライアントにより注文された画像データ及び/又は文字データとを合成して、結果としてクライアントが所望するサンプル画像データに基づくプリントを作成する。このテンプレートによる合成は、周知のクロマキー法によって行なわれる。
【0161】
なお、サンプル識別情報は、サンプル識別情報D1、D2、D3の3種類に限らず、3種類より多くても、また、少なくてもよい。
また、プリントのサンプルを指定するサンプル識別情報D1、D2、D3は、操作部211から入力される様に構成されているが、サンプル識別情報D1、D2、D3が、プリントのサンプル、又は注文シートに記録されているから、OCR等の読み取り手段により読み取ることができる。あるいはオペレータがキーボードから入力することもできる。
【0162】
このようにプリントのサンプルを指定するサンプル識別情報D1に対応してサンプル画像データを記録しておき、プリントのサンプルを指定するサンプル識別情報D1を入力し、この入力されるサンプル識別情報D1に基づきサンプル画像データを選択し、この選択されたサンプル画像データと、注文に基づく画像データ及び/又は文字データとを合成し、指定によるサンプルに基づくプリントを作成するため、種々の実物大のサンプルをユーザが実際に手にしてプリントの注文ができ、幅広いユーザの多様な要求に応じることができる。
【0163】
また、第1のサンプルを指定する第1のサンプル識別情報D2と第1のサンプルの画像データを記憶し、又第2のサンプルを指定する第2のサンプル識別情報D3と第2のサンプルの画像データを記憶し、指定される第1及び第2のサンプル識別情報D2、D3とに基づいて選択されたサンプル画像データと、注文に基づく画像データ及び/又は文字データとを合成し、指定によるサンプルに基づくプリントを作成するため、さらに多種多様の画像を合成することができ、より一層幅広いユーザの多様な要求に応じたプリントを作成することができる。
【0164】
露光処理部204は、画像処理部270で画像データを画像処理して生成された出力用画像データに応じて感光材料に画像の露光を行い、この感光材料をプリント作成部205に送る。プリント作成部205は、露光された感光材料を現像処理して乾燥し、プリントP1、P2、P3を作成する。プリントP1はサービスサイズ、ハイビジョンサイズ、パノラマサイズ等であり、プリントP2はA4サイズ、プリントP3は名刺サイズのプリントである。
なお、プリントサイズは、プリントP1、P2、P3に限らず、他のサイズのプリントであってもよい。
【0165】
CRT208は、制御部207から入力される画像情報を表示する。
【0166】
画像書込部215は、画像搬送部231としてFD用アダプタ215a、MO用アダプタ215b、光ディスク用アダプタ215cが備えられ、FD216a、MO216b、光ディスク216cが差し込み可能になっており、画像データを画像記録メディアに書き込むことができるようになっている。
【0167】
更に、画像処理部270は、通信手段(入力)240(図15に図示)を用いて、施設内の別のコンピュータやインターネット等を介した遠方のコンピュータから直接、撮像画像を表す画像データとプリント等の作業命令を受信し、遠隔操作で画像処理を実施したりプリントを作成したりすることも可能になっている。
【0168】
また、画像処理部270は、通信手段241(出力)(図15に図示)を用いて、本発明の画像処理を施した後の撮影画像を表す画像データと付帯するオーダー情報を、施設内の別のコンピュータやインターネット等を介した遠方のコンピュータに対して送付することも可能になっている。
【0169】
このように画像記録装置201は、各種デジタルメディアの画像、及び画像原稿を分割測光して得られた画像情報を取り込む入力手段と、この入力手段から取り入れた入力画像の画像情報を「出力画像の大きさ」と「出力画像における主要被写体の大きさ」という情報を取得又は推定して出力メディア上で画像を観察する際に好ましい印象を与える画像となるように処理を行う画像処理手段と、処理済の画像を表示、又はプリント出力、あるいは画像記録メディアに書き込む画像形成手段及び通信回線を介して施設内の別のコンピュータやインターネット等を介した遠方のコンピュータに対して画像データと付帯するオーダー情報を送信する通信手段(出力)とを有する。
【0170】
<画像処理部270の構成>
図15は、本発明に係る画像処理部270の機能的構成を示すブロック図である。フィルムスキャナ部209から入力された画像データは、フィルムスキャンデータ処理部702において、フィルムスキャナ部固有の校正操作・ネガ原稿の場合のネガポジ反転、ゴミキズ除去、グレーバランス調整、コントラスト調整、粒状ノイズ除去、鮮鋭化強調などが施され、画像調整処理部701に送られる。又、フィルムサイズ、ネガポジ種別、フィルムに光学的或いは磁気的に記録された主要被写体に関わる情報、撮影条件に関する情報(例えばAPSの記載情報内容)などが、併せて画像調整処理部701に出力される。
【0171】
反射原稿入力装置210から入力された画像データは、反射原稿スキャンデータ処理部703において、反射原稿入力装置固有の校正操作、ネガ原稿の場合のネガポジ反転、ゴミキズ除去、グレーバランス調整、コントラスト調整、ノイズ除去、鮮鋭化強調などが施され、画像調整処理部701に出力される。
【0172】
画像転送手段230及び通信手段(入力)240から入力された画像データは、画像データ書式解読処理部704において、そのデータのデータ書式に従い必要に応じて圧縮符号の復元・色データの表現方法の変換等を行い、画像処理部270内の演算に適したデータ形式に変換されて画像調整処理部701に出力される。また、画像データ書式解読処理部704は、本発明に係る撮像装置21、22による形式の画像データが画像転送手段230及び通信手段(入力)240から入力されたか否かを判別し、入力された画像データをヘッダ情報解析部302に出力する。ヘッダ情報解析部302においては、入力されたデータを解析し、鑑賞画像参照データ及び差分データをシーン参照画像データ生成部304へ、合成情報データを合成情報データ処理部303へ、撮影情報データを撮影情報データ処理部へそれぞれ出力する。
【0173】
出力画像の大きさについての指定は操作部211から入力されるが、この他に通信手段(入力)240に送信された出力画像の大きさについての指定や、画像転送手段230により取得された画像データのヘッダ情報・タグ情報に埋め込まれた出力画像の大きさについての指定があった場合には、画像データ書式解読処理部704が該情報を検出し、画像調整処理部701へ転送する。
【0174】
ヘッダ情報解析部302により解析された合成情報データは、合成情報データ処理部303に出力され、一時的に保存される。ヘッダ情報解析部302により解析された鑑賞参照データ及び差分データは、シーン参照画像データ生成手段としてのシーン参照画像データ生成部304へ出力され、合成されてシーン参照画像データが生成される。生成されたシーン参照画像データは、シーン参照生データ生成手段としての低感度シーン参照生データ・高感度シーン参照生データ生成部305により、合成情報データ303に記憶された合成情報データに基づいて低感度撮像素子由来成分と高感度撮像素子由来成分とに分離され、低感度シーン参照生データ及び高感度シーン参照生データが生成され、データ蓄積手段271へ出力される。
【0175】
ヘッダ解析部302により解析された撮影情報データは、撮影情報データ処理部306に出力され、鑑賞画像参照データの生成に関わる画像処理条件が決定される。
操作部211及び制御部207からの指令に基づき、画像調整処理部701は、低感度シーン参照生データ・高感度シーン参照生データ生成部305により生成された低感度シーン参照生データ、高感度シーン参照生データから、出力先のデバイス及び出力メディアに適合された鑑賞画像参照データを作成するための画像処理条件を、鑑賞画像参照データ生成部307へと転送する。
【0176】
鑑賞画像参照データ生成部307は、鑑賞画像参照データとして、撮影情報データ処理部306で作成された画像処理条件及び画像調整処理部701から送信された画像処理条件に基づき、低感度シーン参照生データ、高感度シーン参照生データを合成標準化し、更に最適化することにより鑑賞画像参照データを生成する。
【0177】
画像調整処理部701では、テンプレート処理が必要な場合にはテンプレート記憶手段272から所定の画像データ(テンプレート)を呼び出す。テンプレート処理部705に画像データを転送し、テンプレートと合成しテンプレート処理後の画像データを再び受け取る。又、画像調整処理部701では、操作部211又は制御部207の指令に基づき、フィルムスキャナ部209、反射原稿入力装置210、画像転送手段230、通信手段(入力)240、テンプレート処理部705から受け取った画像データに対して、出力メディア上で画像を観察する際に好ましい印象を与える画像となるように画像処理を行って出力用のデジタル画像データを生成し、CRT固有処理部706、プリンタ固有処理部(1)707、画像データ書式作成処理部709、データ蓄積手段271へ送出する。
【0178】
CRT固有処理部706では、画像調整処理部701から受け取った画像データに対して、必要に応じて画素数変更やカラーマッチング等の処理を行い、制御情報等表示が必要な情報と合成した表示用の画像データを画像形成手段としてのCRT208に送出する。プリンタ固有処理部(1)707では、必要に応じてプリンタ固有の校正処理、カラーマッチング、画素数変更等を行い、画像形成手段としての露光処理部204に画像データを送出する。本発明の画像記録装置201に、画像形成手段として、さらに大判インクジェットプリンタなど、外部プリンタ装置251を接続する場合には、接続するプリンタ装置ごとにプリンタ固有処理部(2)708を設け、適正なプリンタ固有の校正処理、カラーマッチング、画素数変更等を行うようにする。
【0179】
画像データ書式作成処理部709においては、画像調整処理部701から受け取った画像データに対して、必要に応じてJPEG、TIFF、Exif等に代表される各種の汎用画像フォーマットへの変換を行い、画像搬送部231や通信手段(出力)241へ画像データを転送する。
【0180】
なお、鑑賞画像参照データ生成部307において作成される画像データは、上記CRT固有処理部706、プリンタ固有処理部(1)707、プリンタ固有処理部(2)708、画像データ書式作成処理部709における処理を前提としたものであり、画像データ書式作成処理部709においては、鑑賞画像参照データの書式に基づき、CRT用、露光出力部用、外部プリンタ用、通信手段(出力)用等、最適化した画像データであることを示すステータスファイルを添付した上で、個々に画像搬送部に送信され、保存することが可能である。
【0181】
以上の、フィルムスキャンデータ処理部702、反射原稿スキャンデータ処理部703、画像データ書式解読処理部704、画像調整処理701、CRT固有処理部706、プリンタ固有処理部(1)707、プリンタ固有処理部(2)708、画像データ書式作成処理部709、という区分は、画像処理部270の機能の理解を助けるために設けた区分であり、必ずしも物理的に独立したデバイスとして実現される必要はなく、たとえば単一のCPUにおけるソフトウエア処理の種類の区分として実現されてもよい。
【0182】
また、ヘッダ情報解析部302、合成情報データ処理部303、撮影情報データ処理部306、シーン参照画像データ生成部304、低感度シーン参照生データ・高感度シーン参照生データ生成部305、鑑賞画像参照データ生成部307、という区分は、画像処理部270における本発明の機能の理解を助けるために設けた区分であり、必ずしも物理的に独立したデバイスとして実現される必要はなく、たとえば単一のCPUにおけるソフトウエア処理の種類の区分として実現されてもよい。
【0183】
<画像処理部270の動作>
図16は、画像処理部270の各部が連携することにより実行される画像データ形成処理を示すフローチャートである。以下、図を参照して画像処理部270各部の動作について説明する。
【0184】
画像転送手段230又は通信手段(入力)240から画像処理部270にデータが入力され(ステップS61)、画像データ書式解読処理部704により当該入力データが上述した撮像装置21又は22によるデジタル画像データファイルであると判別されると(ステップS62)、入力されたデジタル画像データファイルはヘッダ情報解析部302によりその内容が解析され(ステップS63)、鑑賞画像参照データ(ステップS64)、合成情報データ(ステップS65)、撮影情報データ(ステップS66)、差分データ(ステップS67)に分けられ、鑑賞画像参照データ及び差分データはシーン参照画像データ生成部304へ、合成情報データは合成情報データ処理部303へ、撮影情報データは撮影情報データ処理部306へそれぞれ出力される。
【0185】
合成情報データは、合成情報データ処理部303に一時的に保存される。鑑賞画像参照データ及び差分データは、シーン参照画像データ生成部304において合成され(ステップS68)、シーン参照画像データが生成される(ステップS69)。次いで、低感度シーン参照生データ・高感度シーン参照生データ生成部305において、合成情報データ処理部303に記憶されている合成情報データに基づいて、シーン参照画像データの各画素が低感度撮像素子由来か高感度撮像素子由来かにより分離され(ステップS70)、低感度シーン参照生データ、高感度シーン参照生データが生成される(ステップS71、72)。
【0186】
撮影情報データは、撮影情報データ処理部306に出力され、撮影情報データ処理部306により撮影情報データに基づいて撮影条件に応じた鑑賞画像参照データを生成するための処理条件が決定される。また、操作部211及び制御部207からの指令に基づき、画像調整処理部701において、低感度シーン参照生データ及び高感度シーン参照生データに施す撮像素子特性補正処理の処理条件、出力デバイス及び出力メディアに適合された鑑賞画像参照データを作成するための画像処理条件、例えば、出力デバイスに応じてsRGB、ROMM RGB等の色空間に変換するための画像処理条件が決定される。生成された低感度シーン参照生データ及び高感度シーン参照生データは鑑賞画像参照データ生成部307に出力され、画像調整処理部701において生成された撮像素子特性補正処理の処理条件に基づいて撮像素子特性補正処理が施され、合成が行われる(ステップS73)。
【0187】
次いで、鑑賞画像参照データ生成部307により、合成されたデータは、画像調整処理部701からの画像処理条件に基づいて最適化処理が施され(ステップS74)、鑑賞画像参照データが生成される(ステップS75)。そして、出力先に応じてCRT固有処理部706、プリンタ固有処理部707、プリンタ固有処理部708、画像データ書式作成処理部709の何れかの処理部に出力される。鑑賞画像参照データは、出力された処理部において、出力先に応じた固有の処理が施され(ステップS76)、操作部211により指定された出力先から出力される(ステップS77)。
【0188】
以上説明したように、本発明の画像記録装置201によれば、上述した撮像装置21、22の出力する鑑賞画像参照データ、差分データ、合成情報データ、撮影データ(撮像装置22からのデータを利用する場合)から、再度ダイナミックレンジの広い低感度シーン参照生データ及び高感度シーン参照生データを生成し、これらの広いダイナミックレンジの画像データに対して所望の撮像素子特性補正処理を施して合成し、出力先に応じた最適化処理を施して、CRT、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等の表示デバイス、及び銀塩印画紙、インクジェットペーパー、サーマルプリンタ用紙等のハードコピー画像生成用の用紙等の出力媒体上に、迅速に鑑賞画像を形成することができる。従って、撮像装置21、22で撮影により得られた画像データの情報損失を伴うことなく、最適化された鑑賞画像参照データとプリントを提供するサービスを、従来のデジタルミニラボを用いたサービスと同様に展開することが可能となる。
【0189】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の撮像装置によれば、感度の異なる撮像素子毎の、被写体に忠実な情報を記録した撮像素子直接の生出力信号であるシーン参照生データを生成することにより、情報損失のない広ダイナミックレンジ画像の記録が可能となる。また、シーン参照生データから合成標準化されたシーン参照画像データの生成を経てカメラモニタ等の出力媒体上での鑑賞に最適化された鑑賞画像参照データを生成するようにしたことにより、撮影された画像の迅速な表示が可能となる。また、シーン参照画像データの各画素が低感度由来か高感度由来かを示す情報を記録するとともに、シーン参照画像データと鑑賞画像参照データとの差分を求め、これらの情報を鑑賞画像参照データに関連付けて記録するので、撮影時の情報を保持することができる。更に、撮影情報データを出力するようにしたことで、外部の装置において、鑑賞画像参照データから再度画像を作成する場合に、撮影状況に応じた鑑賞画像参照データの生成が可能となる。
【0190】
また、本発明の画像処理装置によれば、前記撮像装置の出力する鑑賞画像参照データと差分データから、シーン参照画像データを生成し、更にこのシーン参照画像データを、入力された合成情報データに基づいて分離し、分離された感度毎のシーン参照生データに、出力先に応じた最適化処理を施す。従って、前記撮像装置の出力する広ダイナミックレンジ画像データを容易に編集、加工し、CRT、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等の表示デバイス、銀塩印画紙、インクジェットペーパー、サーマルプリンタ用紙等のハードコピー画像生成用の用紙等、公知のあらゆる「出力媒体」への出力用に、撮像画像情報の情報損失を伴うことなく最適化された鑑賞画像参照データを生成することができ、前記撮像装置の出力する広ダイナミックレンジ画像データを家庭や職場環境でのプリント出力用途に利用することが可能となる。
【0191】
本発明の画像記録装置によれば、前記撮像装置の出力する鑑賞画像参照データと差分データから、合成標準化されたシーン参照画像データを生成し、更にこのシーン参照画像データを、入力された合成情報データに基づいて分離し、分離された感度毎のシーン参照生データに、出力先に応じた最適化処理を施すことにより、新たに鑑賞画像参照データを生成し、生成された鑑賞画像参照データを用いて出力媒体上に鑑賞画像を形成する。従って、前記撮像装置の出力する広ダイナミックレンジ画像データを容易に編集、加工し、CRT、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等の表示デバイス、及び銀塩印画紙、インクジェットペーパー、サーマルプリンタ用紙等のハードコピー画像生成用の用紙上に、撮像画像情報の情報損失を伴うことなく最適化された鑑賞画像参照データを生成し、迅速に鑑賞画像を形成することが達成される。
【0192】
また、予想外であったが、本発明を適用したデジタルカメラからの取得画像データから、本発明の画像処理装置により銀塩プリントの作成を試みた結果、ハイライト側の飛びやシャドー側の潰れを著しく抑制出来、銀塩プリントの画質を大幅に向上しうることがわかった。
【0193】
さらに驚くべきことに、フィルムスキャナに本発明を適用し、本発明の画像処理装置により銀塩プリントの作成を試みた結果、ハイライト側の飛びやシャドー側の潰れ以外にも、フィルムに起因する粒状ノイズを効果的に抑制することに効果があることもわかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る撮像装置21の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】図1のCCD3における低感度撮像素子SLと高感度撮像素子SHの配置例を示す模式図である。
【図3】図1の低感度撮像素子SLにおける被写体輝度と信号電荷量の関係DL及び高感度撮像素子SHにおける被写体輝度と信号電荷量の関係DHを示すグラフである。
【図4】図1の表示部15に表示される入力画面141の一例を示す図である。
【図5】図1の制御部11により実行される撮影記録処理Aを示すフローチャートである。
【図6】図5のステップS12で記憶デバイス9の記録メディアに記録されるデジタル画像ファイルのデータ構造を示す図である。
【図7】図1のCCD3を、CCD3a〜3cを有する3CCDにより構成した例を示す図である。
【図8】本発明に係る撮像装置22の機能的構成を示すブロック図である。
【図9】図8の撮像装置22において、制御部11の制御により実行される撮影記録処理Bを示すフローチャートである。
【図10】図9のステップS33で記憶デバイス9の記録メディアに記録されるデジタル画像ファイルのデータ構造を示す図である。
【図11】本発明に係る画像処理装置115の機能的構成を示すブロック図である。
【図12】画像処理装置115の各部が連携することにより実行される画像データ生成処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明に係る画像記録装置201の外観斜視図である。
【図14】図11の画像記録装置201の内部構成を示す図である。
【図15】図12の画像処理部270の機能的構成を示すブロック図である。
【図16】図11の画像記録装置201の各部が連携することにより実行される画像データ形成処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 レンズ
2 絞り
3 CCD
4 アナログ処理回路
5 A/D変換器
6 一時記憶メモリ
7 画像処理部
8 ヘッダ情報処理部
9 記憶デバイス
10 CCD駆動回路
11 制御部
12 撮影情報データ処理部
13 合成情報データ処理部
14 操作部
15 表示部
16 ストロボ駆動回路
17 ストロボ
18 焦点距離調整回路
19 自動焦点駆動回路
20 モータ
21 撮像装置
22 撮像装置
101 入力部
102 ヘッダ情報解析部
103 合成情報データ処理部
104a シーン参照画像データ生成部
104b 低感度シーン参照生データ・高感度シーン参照生データ生成部
105 一時記憶メモリ
106 撮影情報データ処理部
107 鑑賞画像参照データ生成部
108 一時記憶メモリ
109 設定入力部
110 記憶デバイス
111 出力デバイス
112 表示デバイス
113 第一処理部
114 第二処理部
115 画像処理装置
201 画像記録装置
202 本体
203 マガジン装填部
204 露光処理部
205 プリント作成部
206 トレー
207 制御部
208 CRT
209 フィルムスキャナ部
210 反射原稿入力装置
211 操作部
212 情報入力手段
213a PCカード
213b FD
214 画像読込部
214a PCカード用アダプタ
214b FD用アダプタ
215 画像書込部
215a FD用アダプタ
215b MO用アダプタ
215c 光ディスク用アダプタ
216a FD
216b MO
216c 光ディスク
230 画像転送手段
231 画像搬送部
240 通信手段(入力)
241 通信手段(出力)
251 外部プリンタ
270 画像処理部
701 画像調整処理部
702 フィルムスキャンデータ処理部
703 反射原稿スキャンデータ処理部
704 画像データ書式解読処理部
705 テンプレート処理部
706 CRT固有処理部
707 プリンタ固有処理部1
708 プリンタ固有処理部2
709 画像データ書式作成処理部
302 ヘッダ情報解析部
303 合成情報データ処理部
304 シーン参照画像データ生成部
305 低感度シーン参照生データ・高感度シーン参照生データ生成部
306 撮影情報データ処理部
307 鑑賞画像参照データ生成部
271 データ蓄積手段
272 テンプレート記憶手段

Claims (19)

  1. 感度の異なる少なくとも2種類の撮像素子を有する撮像装置において、
    撮像により前記撮像素子の種類毎のシーン参照生データを生成するシーン参照生データ生成手段と、
    前記生成された少なくとも2つのシーン参照生データから、合成標準化されたシーン参照画像データを生成するシーン参照画像データ生成手段と、
    前記生成されたシーン参照画像データをシーン参照生データに分離するための合成情報データを生成する合成情報データ生成手段と、
    前記生成されたシーン参照画像データに対して、出力媒体上での鑑賞画像形成のために最適化する画像処理を施して、鑑賞画像参照データを生成する鑑賞画像参照データ生成手段と、
    前記生成されたシーン参照画像データと前記生成された鑑賞画像参照データとの差分データを生成する差分データ生成手段と、
    前記鑑賞画像参照データに前記差分データと前記合成情報データとを添付し、さらにメディアに記録する記録制御手段と、
    を備えたことを特徴とする撮像装置。
  2. 感度の異なる少なくとも2種類の撮像素子を有する撮像装置によって生成された鑑賞画像参照データと、当該鑑賞画像参照データに添付された差分データと、前記鑑賞画像参照データと前記差分データとにより生成されるシーン参照画像データをシーン参照生データに分離するための合成情報データとを入力する入力手段と、
    前記入力された鑑賞画像参照データと差分データから、合成標準化されたシーン参照画像データを生成するシーン参照画像データ生成手段と、
    前記合成情報データに基づいて前記生成されたシーン参照画像データを分離することによりシーン参照生データを生成するシーン参照生データ生成手段と、
    前記生成されたシーン参照生データに対し、出力媒体上での鑑賞画像形成のために最適化する画像処理を施して、新たな鑑賞画像参照データを生成する鑑賞画像参照データ生成手段と、
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  3. 感度の異なる少なくとも2種類の撮像素子を有する撮像装置において、
    撮像により前記撮像素子の種類毎のシーン参照生データを生成するシーン参照生データ生成手段と、
    前記生成された少なくとも2つのシーン参照生データから、合成標準化されたシーン参照画像データを生成するシーン参照画像データ生成手段と、
    前記生成されたシーン参照画像データをシーン参照生データに分離するための合成情報データを生成する合成情報データ生成手段と、
    前記生成されたシーン参照画像データに対して、出力媒体上での鑑賞画像形成のために最適化する画像処理を施して、鑑賞画像参照データを生成する鑑賞画像参照データ生成手段と、
    前記シーン参照画像データと前記鑑賞画像参照データとの差分データを生成する差分データ生成手段と、
    前記鑑賞画像参照データに前記差分データと、前記合成情報データ、ならびに撮影条件に関する撮影情報データとを添付し、さらにメディアに記録する記録制御手段と、
    を備えたことを特徴とする撮像装置。
  4. 感度の異なる少なくとも2種類の撮像素子を有する撮像装置によって生成された鑑賞画像参照データと、当該鑑賞画像参照データに添付された差分データと、前記鑑賞画像参照データと前記差分データとにより生成されるシーン参照画像データをシーン参照生データに分離するための合成情報データと、撮影条件に関する撮影情報データとを入力する入力手段と、
    前記入力された鑑賞画像参照データと差分データから、合成標準化されたシーン参照画像データを生成するシーン参照画像データ生成手段と、
    前記合成情報データに基づいて前記生成されたシーン参照画像データを分離することによりシーン参照生データを生成するシーン参照生データ生成手段と、
    前記生成されたシーン参照生データに対し、前記撮影情報データを用いて出力媒体上での鑑賞画像形成のために最適化する画像処理を施して、新たな鑑賞画像参照データを生成する鑑賞画像参照データ生成手段と、
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  5. 感度の異なる少なくとも2種類の撮像素子を有する撮像装置によって生成された鑑賞画像参照データと、当該鑑賞画像参照データに添付された差分データと、前記鑑賞画像参照データと前記差分データとにより生成されるシーン参照画像データをシーン参照生データに分離するための合成情報データとを入力する入力手段と、
    前記入力された鑑賞画像参照データと差分データから、合成標準化されたシーン参照画像データを生成するシーン参照画像データ生成手段と、
    前記合成情報データに基づいて前記生成されたシーン参照画像データを分離することによりシーン参照生データを生成するシーン参照生データ生成手段と、
    前記生成されたシーン参照生データに対し、出力媒体上での鑑賞画像形成のために最適化する画像処理を施して、新たな鑑賞画像参照データを生成する鑑賞画像参照データ生成手段と、
    前記新たに生成された鑑賞画像参照データを用いて出力媒体上に鑑賞画像を形成する画像形成手段と、
    を備えたことを特徴とする画像記録装置。
  6. 感度の異なる少なくとも2種類の撮像素子を有する撮像装置によって生成された鑑賞画像参照データと、当該鑑賞画像参照データに添付された差分データと、前記鑑賞画像参照データと前記差分データとにより生成されるシーン参照画像データをシーン参照生データに分離するための合成情報データと、撮影条件に関する撮影情報データとを入力する入力手段と、
    前記入力された鑑賞画像参照データと差分データから、合成標準化されたシーン参照画像データを生成するシーン参照画像データ生成手段と、
    前記合成情報データに基づいて前記生成されたシーン参照画像データを分離することによりシーン参照生データを生成するシーン参照生データ生成手段と、
    前記生成されたシーン参照生データに対し、前記撮影情報データを用いて出力媒体上での鑑賞画像形成のために最適化する画像処理を施して、新たな鑑賞画像参照データを生成する鑑賞画像参照データ生成手段と、
    前記新たに生成された鑑賞画像参照データを用いて出力媒体上に鑑賞画像を形成する画像形成手段と、
    を備えたことを特徴とする画像記録装置。
  7. 前記撮像装置は、高感度撮像素子と低感度撮像素子の2種類の撮像素子を備え、
    前記シーン参照生データ生成手段は、撮像により前記高感度撮像素子から高感度シーン参照生データを、前記低感度撮像素子から低感度シーン参照生データを生成することを特徴とする請求項1又は3に記載の撮像装置。
  8. 前記高感度シーン参照生データが被写体の輝度情報のみを記録したモノクロ画像であり、前記低感度シーン参照生データがカラー画像であることを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
  9. 前記低感度撮像素子と前記高感度撮像素子とが、その幾何学的な形状の中心が互いに行(水平)方向及び/又は列(垂直)方向に撮像素子の間隔を示すピッチの1/2ピッチ分ずらしてハニカム状に配置されていることを特徴とする請求項7又は8に記載の撮像装置。
  10. 前記シーン参照画像データ生成手段は、前記撮像素子の種類毎に生成されたシーン参照生データのうち少なくとも2つのシーン参照生データに撮像素子特性補正処理を施して合成することにより、合成標準化されたシーン参照画像データを生成し、
    前記シーン参照画像データ生成手段が前記シーン参照生データに施す撮像素子特性補正処理の内容を指示入力する指示入力手段を備えたことを特徴とする請求項1、3、7、8、9の何れか一項に記載の撮像装置。
  11. 前記シーン参照生データは、高感度撮像素子により生成された高感度シーン参照生データと、低感度撮像素子により生成された低感度シーン参照生データの2つであることを特徴とする、請求項2又は4に記載の画像処理装置。
  12. 前記高感度シーン参照生データが被写体の輝度情報のみを記録したモノクロ画像であり、前記低感度シーン参照生データがカラー画像であることを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
  13. 前記鑑賞画像参照データ生成手段は、前記生成されたシーン参照生データに撮像素子特性補正処理を施して合成し、さらに出力媒体上での鑑賞画像の形成のために最適化する画像処理を施して、新たな鑑賞画像参照データを生成し、
    前記鑑賞画像参照データ生成手段が前記シーン参照生データに施す撮像素子特性補正処理の内容を指示入力する指示入力手段を備えたことを特徴とする請求項2、4、11、12の何れか一項に記載の画像処理装置。
  14. 前記シーン参照生データは、高感度撮像素子により生成された高感度シーン参照生データと、低感度撮像素子により生成された低感度シーン参照生データの2つであることを特徴とする、請求項5又は6に記載の画像記録装置。
  15. 前記高感度シーン参照生データが被写体の輝度情報のみを記録したモノクロ画像であり、前記低感度シーン参照生データがカラー画像であることを特徴とする請求項14に記載の画像記録装置。
  16. 前記鑑賞画像参照データ生成手段は、前記生成されたシーン参照生データに撮像素子特性補正処理を施して合成し、さらに出力媒体上での鑑賞画像の形成のために最適化する画像処理を施して、新たな鑑賞画像参照データを生成し、
    前記鑑賞画像参照データ生成手段が前記シーン参照生データに施す撮像素子特性補正処理の内容を指示入力する指示入力手段を備えたことを特徴とする請求項5、6、14、15の何れか一項に記載の画像記録装置。
  17. 前記シーン参照画像データの色空間が、scRGB、RIMM RGB、ERIMM RGBの何れかであり、前記鑑賞画像参照データの色空間にsRGB、ROMM RGBが含まれることを特徴とする請求項1、3、7〜10の何れか一項に記載の撮像装置。
  18. 前記シーン参照画像データの色空間が、scRGB、RIMM RGB、ERIMM RGBの何れかであり、前記鑑賞画像参照データの色空間にsRGB、ROMM RGBが含まれることを特徴とする請求項2、4、11〜13の何れか一項に記載の画像処理装置。
  19. 前記シーン参照画像データの色空間が、scRGB、RIMM RGB、ERIMM RGBの何れかであり、前記鑑賞画像参照データの色空間にsRGB、ROMM RGBが含まれることを特徴とする請求項5、6、14〜16の何れか一項に記載の画像記録装置。
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