JP2004328112A - 映像信号表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】２種類の映像信号を同じ画面上で切替えて表示する構成の映像信号表示回路では映像信号の遅延によって切替え信号との時間差が発生し映像信号が欠落するという問題があった。本発明では複数の映像信号と同期した切替え信号に対して、遅延回路を挿入し映像信号の多重化処理で発生する遅延時間と同等の遅延を切替え信号に付加し、同一画面内での映像信号の切替えを実現し、低消費電力を可能とした。
【解決手段】遅延回路１００を設けて、タイミング発生回路２０２からのタイミング信号を所定時間遅延させて切替スイッチ２０７を切り換えることにより、従来構成で見られた表示するべき映像信号の情報が一部欠落してしまう、というような事を一切生じないようにすることができるのである。
【選択図】 図１
【解決手段】遅延回路１００を設けて、タイミング発生回路２０２からのタイミング信号を所定時間遅延させて切替スイッチ２０７を切り換えることにより、従来構成で見られた表示するべき映像信号の情報が一部欠落してしまう、というような事を一切生じないようにすることができるのである。
【選択図】 図１
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、２種類の映像信号を発生し、それらを重ね合わせて表示することができる映像信号表示装置に関し、特に携帯機器に不可欠な消費電力の低減を実現するものである。
【０００２】
【従来の技術】
近年、ビデオカメラやデジタルスチルカメラにおいて、２種類の映像信号を重ね合わせて表示できる機器が登場しつつある。２種類の映像信号表示とは、撮影して表示中の映像信号の上に、記録媒体から再生した映像信号を重ねて表示したり、静止画上に動画を表示するなどの機能である。
【０００３】
例えば、２種類の映像信号を重ね合わせる映像信号の表示装置の構成として図２に示されるものが容易に考えることができる。
【０００４】
図２は従来の映像信号表示装置の構成を示すブロック図である。図中、２０１が映像信号のプレーヤで、第１の映像信号を発生する信号源となる。第１の映像信号とは例えば動画信号である。２０２がタイミング発生回路で、プレーヤ２０１に対して同期信号を供給するものである、２０３はプレーヤ２０１とタイミング発生回路２０２から構成されるビデオサブシステムである、
２０４がプレーヤ２０１から出力されるＹＵＶ色差信号からなる映像信号を原色のＲＧＢ信号に変換する第１の変換回路、２０５が原色ＲＧＢからなる第２の映像信号を発生するビデオメモリー回路で、第２の映像信号とは例えば表示部（後述）全体に表示される静止画や壁紙画像に相当するものである。２０６がビデオメモリー回路２０５に対して同期信号を発生する同期信号発生回路、２０７が切り換え信号に基づき第１の変換回路２０４かビデオメモリー回路２０５のうちいずれか一方を選択する映像信号の切替えスイッチ、２０８が第１の変換回路２０４とビデオメモリー回路２０５と同期信号発生回路２０６と切替えスイッチ２０７とからなるビデオメインシステムである。
【０００５】
２０９が切替スイッチ２０７からの原色ＲＧＢ信号をＹＵＶ色差信号に変換する第２の変換回路、２１０が第２の変換回路２０９からのＹＵＶ色差信号をＮＴＳＣ等の標準テレビ信号に変換するエンコーダ、２１１が第２の変換回路２０９とエンコーダ２１０とから成る出力システムである。
【０００６】
２１２が原色ＲＧＢ信号で受け渡しされる第１の表示装置で、例えば液晶モニタに相当する。２１３がＹＵＶ色差信号で受け渡しされる第２の表示装置で、例えばＮＴＳＣ方式のテレビジョン受像機に相当する。ビデオカメラにおいては、第１の表示装置はビデオカメラに搭載された２〜４型程度の液晶モニタで、第２の表示装置はビデオカメラに設けられた外部映像出力端子からケーブルを介して接続されるテレビジョン受像機である。
【０００７】
以上のように構成された従来の映像信号表示装置について、以下その動作について説明する。
【０００８】
まず、ビデオサブシステム２０１からは、例えば図３のような映像信号がデジタル信号の形態で出力される。この映像信号はＹＵＶ色差信号の形式をとるものとする。一般にテレビ信号等の自然映像の信号には人間の視覚感度を考慮したＹＵＶ色差信号形式が良く用いられる。
【０００９】
他方、ビデオメモリー回路２０５からは同様に映像信号が出力されるが、この映像信号は原色ＲＧＢ信号の形式をとるものとする。例えばデジタル的に合成されるコンピュータグラフィックスのような映像信号は周波数特性の点から広帯域な原色ＲＧＢ信号形式が多く用いられる。
【００１０】
この２種類の映像信号を切替えて表示する場合には、プレーヤ２０１からの映像信号を、変換回路２０４で一旦ＹＵＶ色差信号から原色ＲＧＢ信号に変換し、ビデオメモリー回路２０５からの映像信号と同じ原色ＲＧＢ信号の状態で、切替えスイッチ２０７によって切替える構成となる。
【００１１】
スイッチ回路２０７で切替えられた映像信号は、出力システム２１１を通って原色ＲＧＢ信号のインターフェースを持つ第１の表示装置に入力されるとともに、第２の変換回路２０９でＹＵＶ色差信号に変換された後エンコーダ２１０でＮＴＳＣ方式等の標準テレビ信号に変換されテレビ信号のインターフェースを持つ第２の表示装置に入力される。
【００１２】
一般的に、液晶表示デバイス（ＬＣＤ）はインターフェースとして原色ＲＧＢ信号をとるものが多く、逆にテレビモニタ等は標準テレビ信号をそのインターフェースに採用している。従って本図構成のようにＹＵＶ色差信号と原色ＲＧＢ信号の２種類の映像信号出力を持つ構成が必要となるのである。
【００１３】
さて通常２つの映像信号を切替える場合、切替え信号によってスイッチ回路２０７を切替えて画面全体をプレーヤ２０１からの映像信号とビデオメモリー回路２０５からの映像信号とを切替える構成が一般的である。
【００１４】
一方、上記２つの映像信号を同じ画面の中で切替えて表示する場合を考えてみる。
【００１５】
具体的には、プレーヤ２０１からの映像信号はビデオの再生信号やビデオカメラの映像信号に相当し、ビデオメモリー回路２０５からの映像信号は背景やスキンあるいはアイコン、カーソル等のＧＵＩイメージに相当する。
【００１６】
例えば、図５に示した切替信号をビデオメインシステム２０８に入力する。すると切替え信号が直接、切替えスイッチ２０７に入力されるのに対して映像信号は第１の変換回路２０４を介して切替えスイッチ２０７に入力されるので、相対的に切替え信号に対して遅延が生じる。遅延した映像信号を直接入力される切替え信号切替えた場合には、図６に示すように切替信号の範囲に対して切替えられる映像信号が遅延しているので映像信号の欠落という問題が発生してしまう。
【００１７】
【特許文献１】
特開平５−２９７８４８号公報
【００１８】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来技術では、２種類の映像信号を同じ画面上で切替えて表示させる場合に、図６に示すように、映像信号の遅延の影響によって表示されるべき映像信号の欠落という重大な問題が発生する。
【００１９】
本発明は上記問題点に鑑み、複数の映像信号を同一の画面内で切替えて液晶ディスプレイに表示させることができ、その際に映像信号の遅延によって発生する映像信号の欠落を防止することができる映像信号表示装置を提供することを目的とする。
【００２０】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために本発明では、第１の映像信号と第２の映像信号とを同一画面に同時に表示する映像信号表示装置であって、前記第１の映像信号を発生する第１の映像信号発生手段と、前記第２の映像信号を発生する第２の映像信号発生手段と、前記第１の映像信号発生手段からの映像信号と前記第２の映像信号発生手段とを切り換えて外部へ出力する選択手段と、前記第１の映像信号発生手段の発生タイミングを制御するタイミング発生手段とを備え、前記選択手段の切替制御は、前記タイミング発生手段からのタイミング信号を所定時間遅延した信号に基づき行うものであり、これにより、複数の映像信号を同一の画面内で切替えて液晶ディスプレイに表示させることができる。その際に映像信号の遅延によって発生する映像信号の欠落を防止することができるようになる。
【００２１】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項１に記載の発明は、第１の映像信号と第２の映像信号とを同一画面に同時に表示する映像信号表示装置であって、前記第１の映像信号を発生する第１の映像信号発生手段と、前記第２の映像信号を発生する第２の映像信号発生手段と、前記第１の映像信号発生手段からの映像信号と前記第２の映像信号発生手段とを切り換えて外部へ出力する選択手段と、前記第１の映像信号発生手段の発生タイミングを制御するタイミング発生手段とを備え、前記選択手段の切替制御は、前記タイミング発生手段からのタイミング信号を所定時間遅延した信号に基づき行うものであり、これにより、複数の映像信号を同一の画面内で切替えて液晶ディスプレイに表示させることができる。その際に映像信号の遅延によって発生する映像信号の欠落を防止することができるようになる。
【００２２】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明していく。
【００２３】
（実施の形態１）
図１は本発明の実施の形態であるブロック図である。１００が切替え信号の遅延回路である。
【００２４】
図中、２０１が映像信号のプレーヤで、第１の映像信号を発生する信号源となる。第１の映像信号とは例えば動画信号である。２０２がタイミング発生回路で、プレーヤ２０１に対して同期信号を供給するものである、２０３はプレーヤ２０１とタイミング発生回路２０２から構成されるビデオサブシステムである、
２０４がプレーヤ２０１から出力されるＹＵＶ色差信号からなる映像信号を原色のＲＧＢ信号に変換する第１の変換回路、２０５が原色ＲＧＢからなる第２の映像信号を発生するビデオメモリー回路で、第２の映像信号とは例えば表示部（後述）全体に表示される静止画や壁紙画像に相当するものである。２０６がビデオメモリー回路２０５に対して同期信号を発生する同期信号発生回路、２０７が切り換え信号に基づき第１の変換回路２０４かビデオメモリー回路２０５のうちいずれか一方を選択する映像信号の切替えスイッチ、２０８が第１の変換回路２０４とビデオメモリー回路２０５と同期信号発生回路２０６と切替えスイッチ２０７とからなるビデオメインシステムである。
【００２５】
２０９が切替スイッチ２０７からの原色ＲＧＢ信号をＹＵＶ色差信号に変換する第２の変換回路、２１０が第２の変換回路２０９からのＹＵＶ色差信号をＮＴＳＣ等の標準テレビ信号に変換するエンコーダ、２１１が第２の変換回路２０９とエンコーダ２１０とから成る出力システムである。
【００２６】
２１２が原色ＲＧＢ信号で受け渡しされる第１の表示装置で、例えば液晶モニタに相当する。２１３がＹＵＶ色差信号で受け渡しされる第２の表示装置で、例えばＮＴＳＣ方式のテレビジョン受像機に相当する。ビデオカメラにおいては、第１の表示装置はビデオカメラに搭載された２〜４型程度の液晶モニタで、第２の表示装置はビデオカメラに設けられた外部映像出力端子からケーブルを介して接続されるテレビジョン受像機である。
【００２７】
１００はタイミング発生回路２０２から出力される切替え信号を所定時間遅延する遅延回路である。
【００２８】
ここで、プレーヤ２０１及び第１の変換回路２０４は第１の映像信号発生手段、ビデオメモリ回路２０５は第２の映像信号発生手段、タイミング発生回路２０２はタイミング発生手段、切替スイッチ２０７は選択手段を、それぞれ構成している。
【００２９】
以上のように構成された本実施の形態の映像信号表示装置について、以下その動作について説明する。
【００３０】
プレーヤ２０１で再生される映像信号は、ビデオサブシステム２０３の出力信号としてビデオメインシステム２０８の第１の変換回路２０４に入力され、ＹＵＶ色差信号から原色のＲＧＢ信号に変換され切替えスイッチ２０７に入力される。
【００３１】
この、プレーヤ２０１は、例えばビデオカメラのように光信号を電気的に映像信号に変換する装置、あるいはテープやディスクや半導体のような記録媒体に記録された映像データを再生するプレーヤをあらわしている。特に近年ではデジタル映像信号を情報圧縮手段を用いて記録媒体に記録する装置が多く製品化されている。
【００３２】
一方、ビデオメモリー回路２０５から出力される第２の映像信号も同様に切替えスイッチ２０７に入力される。このビデオメモリー回路２０５からの映像信号は原色ＲＧＢ信号の形式で出力されており、プレーヤ２０１からの映像信号が自然映像信号であるのに対して、デジタル的に合成される、所謂ＣＧ画像であり、ＧＵＩ（グラフィカルユーザーインターフェース）のアイコンやメニュー画面の文字表示等に用いられる画像を主として出力する。
【００３３】
これら２つの映像信号は、画面の表示される様子が図４に示すように、ビデオメモリー２０５からの第２の映像信号４０１を外枠として、その内側にプレーヤ２０１からの映像信号４０２を重ね合わせるために切替えスイッチ２０７を用いる。この切替えスイッチ２０７の切替え制御信号（ＷＮＤＷ）は、ビデオサブシステム２０３のタイミング発生回路２０２から、遅延回路１００を通して供給されるものである。
【００３４】
切替え信号（ＷＮＤＷ）の詳細は図５に示される。切替え信号（ＷＮＤＷ）が”Ｈｉｇｈ”期間はプレーヤ２０１からの映像信号を選択する期間で、切替え信号（ＷＮＤＷ）が”Ｌｏ”期間がビデオメモリー回路２０５からの映像信号を選択する期間である。切替えスイッチ２０７の入力段での第１の映像信号（プレーヤ２０１の出力映像信号）と遅延回路１００の入力段での切替え信号（ＷＮＤＷ）とのタイミングを比較すると、図６に示すように切替え信号（ＷＮＤＷ）が映像信号に対して進んでいる（図では左に寄っているように表される。）。しかし、第１の映像信号と遅延回路１００の出力段での切替え信号（ＷＮＤＷ）とのタイミングを比較すると、この遅延回路１００を挿入したことによって、図７に示すように切替え信号（ＷＮＤＷ）と第１の映像信号とを正確に一致し映像信号の欠落をなくすことができる。
【００３５】
以上のように本実施の形態によれば、遅延回路１００を設けて、タイミング発生回路２０２からのタイミング信号を所定時間遅延させて切替スイッチ２０７を切り換えることにより、従来構成で見られた表示するべき映像信号の情報が一部欠落してしまう、というような事を一切生じないようにすることができるのである。
【００３６】
さらに、一般的にプレーヤ２０１に代表される自然映像信号の発生回路は信号処理の負荷が大きく消費電力も大きくなる。逆にビデオメモリー回路２０５に代表される合成映像信号の発生回路は比較的信号処理が少なく動作時の消費電力を抑えることができる。本実施の形態のように同じ画面の中で表示する映像信号を切替える事によって、等価的に全体の中でプレーヤ２０１の信号が出力されている期間が短くすることができる。これによって全画面でプレーヤ２０１の信号を表示するよりもトータルの消費電力を低くする事ができるという効果も同時に期待できる。
【００３７】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、複数の映像信号を同一の画面内で切替えて液晶ディスプレイに表示させることができる。その際に映像信号の遅延によって発生する映像信号の欠落を防止することができるようになる。
【００３８】
付け加えるならば、一般的にプレーヤに代表される自然映像信号の発生回路は信号処理の負荷が大きく消費電力も大きくなる。逆にビデオメモリー回路に代表される合成映像信号の発生回路は比較的信号処理が少なく動作時の消費電力を抑えることができる。本発明のように同じ画面の中で表示する映像信号を切替える事によって、等価的に全体の中でプレーヤの信号が出力されている期間が短くすることができる。これによって全画面でプレーヤの信号を表示するよりもトータルの消費電力を低くする事ができるという効果も同時に期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態である映像信号表示装置のブロック図
【図２】本発明の従来例のブロック図
【図３】映像信号の一例を示す波形図
【図４】映像信号の重ね合わせを説明する模式図
【図５】映像信号の１例を示す波形図
【図６】映像信号の重ね合わせを説明する模式図
【図７】映像信号の重ね合わせを説明する模式図
【符号の説明】
１００ 遅延回路
２０１ プレーヤ
２０２ タイミング発生回路
２０３ ビデオサブシステム
２０４ 第１の変換回路
２０５ ビデオメモリー回路
２０６ 同期信号発生回路
２０７ 切替えスイッチ
２０８ ビデオメインシステム
２０９ 第２の変換回路
２１０ エンコーダ
２１１ 出力システム
２１２ 第１の表示装置
２１３ 第２の表示装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、２種類の映像信号を発生し、それらを重ね合わせて表示することができる映像信号表示装置に関し、特に携帯機器に不可欠な消費電力の低減を実現するものである。
【０００２】
【従来の技術】
近年、ビデオカメラやデジタルスチルカメラにおいて、２種類の映像信号を重ね合わせて表示できる機器が登場しつつある。２種類の映像信号表示とは、撮影して表示中の映像信号の上に、記録媒体から再生した映像信号を重ねて表示したり、静止画上に動画を表示するなどの機能である。
【０００３】
例えば、２種類の映像信号を重ね合わせる映像信号の表示装置の構成として図２に示されるものが容易に考えることができる。
【０００４】
図２は従来の映像信号表示装置の構成を示すブロック図である。図中、２０１が映像信号のプレーヤで、第１の映像信号を発生する信号源となる。第１の映像信号とは例えば動画信号である。２０２がタイミング発生回路で、プレーヤ２０１に対して同期信号を供給するものである、２０３はプレーヤ２０１とタイミング発生回路２０２から構成されるビデオサブシステムである、
２０４がプレーヤ２０１から出力されるＹＵＶ色差信号からなる映像信号を原色のＲＧＢ信号に変換する第１の変換回路、２０５が原色ＲＧＢからなる第２の映像信号を発生するビデオメモリー回路で、第２の映像信号とは例えば表示部（後述）全体に表示される静止画や壁紙画像に相当するものである。２０６がビデオメモリー回路２０５に対して同期信号を発生する同期信号発生回路、２０７が切り換え信号に基づき第１の変換回路２０４かビデオメモリー回路２０５のうちいずれか一方を選択する映像信号の切替えスイッチ、２０８が第１の変換回路２０４とビデオメモリー回路２０５と同期信号発生回路２０６と切替えスイッチ２０７とからなるビデオメインシステムである。
【０００５】
２０９が切替スイッチ２０７からの原色ＲＧＢ信号をＹＵＶ色差信号に変換する第２の変換回路、２１０が第２の変換回路２０９からのＹＵＶ色差信号をＮＴＳＣ等の標準テレビ信号に変換するエンコーダ、２１１が第２の変換回路２０９とエンコーダ２１０とから成る出力システムである。
【０００６】
２１２が原色ＲＧＢ信号で受け渡しされる第１の表示装置で、例えば液晶モニタに相当する。２１３がＹＵＶ色差信号で受け渡しされる第２の表示装置で、例えばＮＴＳＣ方式のテレビジョン受像機に相当する。ビデオカメラにおいては、第１の表示装置はビデオカメラに搭載された２〜４型程度の液晶モニタで、第２の表示装置はビデオカメラに設けられた外部映像出力端子からケーブルを介して接続されるテレビジョン受像機である。
【０００７】
以上のように構成された従来の映像信号表示装置について、以下その動作について説明する。
【０００８】
まず、ビデオサブシステム２０１からは、例えば図３のような映像信号がデジタル信号の形態で出力される。この映像信号はＹＵＶ色差信号の形式をとるものとする。一般にテレビ信号等の自然映像の信号には人間の視覚感度を考慮したＹＵＶ色差信号形式が良く用いられる。
【０００９】
他方、ビデオメモリー回路２０５からは同様に映像信号が出力されるが、この映像信号は原色ＲＧＢ信号の形式をとるものとする。例えばデジタル的に合成されるコンピュータグラフィックスのような映像信号は周波数特性の点から広帯域な原色ＲＧＢ信号形式が多く用いられる。
【００１０】
この２種類の映像信号を切替えて表示する場合には、プレーヤ２０１からの映像信号を、変換回路２０４で一旦ＹＵＶ色差信号から原色ＲＧＢ信号に変換し、ビデオメモリー回路２０５からの映像信号と同じ原色ＲＧＢ信号の状態で、切替えスイッチ２０７によって切替える構成となる。
【００１１】
スイッチ回路２０７で切替えられた映像信号は、出力システム２１１を通って原色ＲＧＢ信号のインターフェースを持つ第１の表示装置に入力されるとともに、第２の変換回路２０９でＹＵＶ色差信号に変換された後エンコーダ２１０でＮＴＳＣ方式等の標準テレビ信号に変換されテレビ信号のインターフェースを持つ第２の表示装置に入力される。
【００１２】
一般的に、液晶表示デバイス（ＬＣＤ）はインターフェースとして原色ＲＧＢ信号をとるものが多く、逆にテレビモニタ等は標準テレビ信号をそのインターフェースに採用している。従って本図構成のようにＹＵＶ色差信号と原色ＲＧＢ信号の２種類の映像信号出力を持つ構成が必要となるのである。
【００１３】
さて通常２つの映像信号を切替える場合、切替え信号によってスイッチ回路２０７を切替えて画面全体をプレーヤ２０１からの映像信号とビデオメモリー回路２０５からの映像信号とを切替える構成が一般的である。
【００１４】
一方、上記２つの映像信号を同じ画面の中で切替えて表示する場合を考えてみる。
【００１５】
具体的には、プレーヤ２０１からの映像信号はビデオの再生信号やビデオカメラの映像信号に相当し、ビデオメモリー回路２０５からの映像信号は背景やスキンあるいはアイコン、カーソル等のＧＵＩイメージに相当する。
【００１６】
例えば、図５に示した切替信号をビデオメインシステム２０８に入力する。すると切替え信号が直接、切替えスイッチ２０７に入力されるのに対して映像信号は第１の変換回路２０４を介して切替えスイッチ２０７に入力されるので、相対的に切替え信号に対して遅延が生じる。遅延した映像信号を直接入力される切替え信号切替えた場合には、図６に示すように切替信号の範囲に対して切替えられる映像信号が遅延しているので映像信号の欠落という問題が発生してしまう。
【００１７】
【特許文献１】
特開平５−２９７８４８号公報
【００１８】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来技術では、２種類の映像信号を同じ画面上で切替えて表示させる場合に、図６に示すように、映像信号の遅延の影響によって表示されるべき映像信号の欠落という重大な問題が発生する。
【００１９】
本発明は上記問題点に鑑み、複数の映像信号を同一の画面内で切替えて液晶ディスプレイに表示させることができ、その際に映像信号の遅延によって発生する映像信号の欠落を防止することができる映像信号表示装置を提供することを目的とする。
【００２０】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために本発明では、第１の映像信号と第２の映像信号とを同一画面に同時に表示する映像信号表示装置であって、前記第１の映像信号を発生する第１の映像信号発生手段と、前記第２の映像信号を発生する第２の映像信号発生手段と、前記第１の映像信号発生手段からの映像信号と前記第２の映像信号発生手段とを切り換えて外部へ出力する選択手段と、前記第１の映像信号発生手段の発生タイミングを制御するタイミング発生手段とを備え、前記選択手段の切替制御は、前記タイミング発生手段からのタイミング信号を所定時間遅延した信号に基づき行うものであり、これにより、複数の映像信号を同一の画面内で切替えて液晶ディスプレイに表示させることができる。その際に映像信号の遅延によって発生する映像信号の欠落を防止することができるようになる。
【００２１】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項１に記載の発明は、第１の映像信号と第２の映像信号とを同一画面に同時に表示する映像信号表示装置であって、前記第１の映像信号を発生する第１の映像信号発生手段と、前記第２の映像信号を発生する第２の映像信号発生手段と、前記第１の映像信号発生手段からの映像信号と前記第２の映像信号発生手段とを切り換えて外部へ出力する選択手段と、前記第１の映像信号発生手段の発生タイミングを制御するタイミング発生手段とを備え、前記選択手段の切替制御は、前記タイミング発生手段からのタイミング信号を所定時間遅延した信号に基づき行うものであり、これにより、複数の映像信号を同一の画面内で切替えて液晶ディスプレイに表示させることができる。その際に映像信号の遅延によって発生する映像信号の欠落を防止することができるようになる。
【００２２】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明していく。
【００２３】
（実施の形態１）
図１は本発明の実施の形態であるブロック図である。１００が切替え信号の遅延回路である。
【００２４】
図中、２０１が映像信号のプレーヤで、第１の映像信号を発生する信号源となる。第１の映像信号とは例えば動画信号である。２０２がタイミング発生回路で、プレーヤ２０１に対して同期信号を供給するものである、２０３はプレーヤ２０１とタイミング発生回路２０２から構成されるビデオサブシステムである、
２０４がプレーヤ２０１から出力されるＹＵＶ色差信号からなる映像信号を原色のＲＧＢ信号に変換する第１の変換回路、２０５が原色ＲＧＢからなる第２の映像信号を発生するビデオメモリー回路で、第２の映像信号とは例えば表示部（後述）全体に表示される静止画や壁紙画像に相当するものである。２０６がビデオメモリー回路２０５に対して同期信号を発生する同期信号発生回路、２０７が切り換え信号に基づき第１の変換回路２０４かビデオメモリー回路２０５のうちいずれか一方を選択する映像信号の切替えスイッチ、２０８が第１の変換回路２０４とビデオメモリー回路２０５と同期信号発生回路２０６と切替えスイッチ２０７とからなるビデオメインシステムである。
【００２５】
２０９が切替スイッチ２０７からの原色ＲＧＢ信号をＹＵＶ色差信号に変換する第２の変換回路、２１０が第２の変換回路２０９からのＹＵＶ色差信号をＮＴＳＣ等の標準テレビ信号に変換するエンコーダ、２１１が第２の変換回路２０９とエンコーダ２１０とから成る出力システムである。
【００２６】
２１２が原色ＲＧＢ信号で受け渡しされる第１の表示装置で、例えば液晶モニタに相当する。２１３がＹＵＶ色差信号で受け渡しされる第２の表示装置で、例えばＮＴＳＣ方式のテレビジョン受像機に相当する。ビデオカメラにおいては、第１の表示装置はビデオカメラに搭載された２〜４型程度の液晶モニタで、第２の表示装置はビデオカメラに設けられた外部映像出力端子からケーブルを介して接続されるテレビジョン受像機である。
【００２７】
１００はタイミング発生回路２０２から出力される切替え信号を所定時間遅延する遅延回路である。
【００２８】
ここで、プレーヤ２０１及び第１の変換回路２０４は第１の映像信号発生手段、ビデオメモリ回路２０５は第２の映像信号発生手段、タイミング発生回路２０２はタイミング発生手段、切替スイッチ２０７は選択手段を、それぞれ構成している。
【００２９】
以上のように構成された本実施の形態の映像信号表示装置について、以下その動作について説明する。
【００３０】
プレーヤ２０１で再生される映像信号は、ビデオサブシステム２０３の出力信号としてビデオメインシステム２０８の第１の変換回路２０４に入力され、ＹＵＶ色差信号から原色のＲＧＢ信号に変換され切替えスイッチ２０７に入力される。
【００３１】
この、プレーヤ２０１は、例えばビデオカメラのように光信号を電気的に映像信号に変換する装置、あるいはテープやディスクや半導体のような記録媒体に記録された映像データを再生するプレーヤをあらわしている。特に近年ではデジタル映像信号を情報圧縮手段を用いて記録媒体に記録する装置が多く製品化されている。
【００３２】
一方、ビデオメモリー回路２０５から出力される第２の映像信号も同様に切替えスイッチ２０７に入力される。このビデオメモリー回路２０５からの映像信号は原色ＲＧＢ信号の形式で出力されており、プレーヤ２０１からの映像信号が自然映像信号であるのに対して、デジタル的に合成される、所謂ＣＧ画像であり、ＧＵＩ（グラフィカルユーザーインターフェース）のアイコンやメニュー画面の文字表示等に用いられる画像を主として出力する。
【００３３】
これら２つの映像信号は、画面の表示される様子が図４に示すように、ビデオメモリー２０５からの第２の映像信号４０１を外枠として、その内側にプレーヤ２０１からの映像信号４０２を重ね合わせるために切替えスイッチ２０７を用いる。この切替えスイッチ２０７の切替え制御信号（ＷＮＤＷ）は、ビデオサブシステム２０３のタイミング発生回路２０２から、遅延回路１００を通して供給されるものである。
【００３４】
切替え信号（ＷＮＤＷ）の詳細は図５に示される。切替え信号（ＷＮＤＷ）が”Ｈｉｇｈ”期間はプレーヤ２０１からの映像信号を選択する期間で、切替え信号（ＷＮＤＷ）が”Ｌｏ”期間がビデオメモリー回路２０５からの映像信号を選択する期間である。切替えスイッチ２０７の入力段での第１の映像信号（プレーヤ２０１の出力映像信号）と遅延回路１００の入力段での切替え信号（ＷＮＤＷ）とのタイミングを比較すると、図６に示すように切替え信号（ＷＮＤＷ）が映像信号に対して進んでいる（図では左に寄っているように表される。）。しかし、第１の映像信号と遅延回路１００の出力段での切替え信号（ＷＮＤＷ）とのタイミングを比較すると、この遅延回路１００を挿入したことによって、図７に示すように切替え信号（ＷＮＤＷ）と第１の映像信号とを正確に一致し映像信号の欠落をなくすことができる。
【００３５】
以上のように本実施の形態によれば、遅延回路１００を設けて、タイミング発生回路２０２からのタイミング信号を所定時間遅延させて切替スイッチ２０７を切り換えることにより、従来構成で見られた表示するべき映像信号の情報が一部欠落してしまう、というような事を一切生じないようにすることができるのである。
【００３６】
さらに、一般的にプレーヤ２０１に代表される自然映像信号の発生回路は信号処理の負荷が大きく消費電力も大きくなる。逆にビデオメモリー回路２０５に代表される合成映像信号の発生回路は比較的信号処理が少なく動作時の消費電力を抑えることができる。本実施の形態のように同じ画面の中で表示する映像信号を切替える事によって、等価的に全体の中でプレーヤ２０１の信号が出力されている期間が短くすることができる。これによって全画面でプレーヤ２０１の信号を表示するよりもトータルの消費電力を低くする事ができるという効果も同時に期待できる。
【００３７】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、複数の映像信号を同一の画面内で切替えて液晶ディスプレイに表示させることができる。その際に映像信号の遅延によって発生する映像信号の欠落を防止することができるようになる。
【００３８】
付け加えるならば、一般的にプレーヤに代表される自然映像信号の発生回路は信号処理の負荷が大きく消費電力も大きくなる。逆にビデオメモリー回路に代表される合成映像信号の発生回路は比較的信号処理が少なく動作時の消費電力を抑えることができる。本発明のように同じ画面の中で表示する映像信号を切替える事によって、等価的に全体の中でプレーヤの信号が出力されている期間が短くすることができる。これによって全画面でプレーヤの信号を表示するよりもトータルの消費電力を低くする事ができるという効果も同時に期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態である映像信号表示装置のブロック図
【図２】本発明の従来例のブロック図
【図３】映像信号の一例を示す波形図
【図４】映像信号の重ね合わせを説明する模式図
【図５】映像信号の１例を示す波形図
【図６】映像信号の重ね合わせを説明する模式図
【図７】映像信号の重ね合わせを説明する模式図
【符号の説明】
１００ 遅延回路
２０１ プレーヤ
２０２ タイミング発生回路
２０３ ビデオサブシステム
２０４ 第１の変換回路
２０５ ビデオメモリー回路
２０６ 同期信号発生回路
２０７ 切替えスイッチ
２０８ ビデオメインシステム
２０９ 第２の変換回路
２１０ エンコーダ
２１１ 出力システム
２１２ 第１の表示装置
２１３ 第２の表示装置
Claims (2)
- 第１の映像信号と第２の映像信号とを同一画面に同時に表示する映像信号表示装置であって、前記第１の映像信号を発生する第１の映像信号発生手段と、前記第２の映像信号を発生する第２の映像信号発生手段と、前記第１の映像信号発生手段からの映像信号と前記第２の映像信号発生手段とを切り換えて外部へ出力する選択手段と、前記第１の映像信号発生手段の発生タイミングを制御するタイミング発生手段とを備え、前記選択手段の切替制御は、前記タイミング発生手段からのタイミング信号を所定時間遅延した信号に基づき行うことを特徴とする映像信号表示装置。
- 映像信号のプレーヤおよびタイミング発生回路からなるビデオサブシステムと、
輝度信号とＹＵＶ色差信号からなる映像信号を原色のＲＧＢ信号に変換する第１の変換回路と、入力されるデジタル信号を一定時間遅延せしめる遅延回路と原色ＲＧＢ信号の映像信号を発生するビデオメモリー回路と映像信号の水平および垂直の同期信号を発生する同期信号発生回路と切替えスイッチとからなるビデオメインシステムと、
原色ＲＧＢ信号をＹＵＶ色差信号に変換する第２の変換回路とＹＵＶ色差信号をＮＴＳＣあるいはＰＡＬ等の標準テレビ信号に変換するエンコーダとからなる出力システムとから構成されており、
ビデオサブシステムではタイミング発生回路によって映像信号のプレーヤが制御され、タイミング発生回路にはビデオメインシステムから映像信号の同期信号が供給され、ビデオメインシステムに対してプレーヤからＹＵＶ色差信号の映像信号が、タイミング発生回路から窓信号が出力されるよう構成されており、
ビデオメインシステムではビデオサブシステムからＹＵＶ色差信号が第１の変換回路に入力され、タイミング発生回路から窓信号が遅延回路に入力され、同期信号が同期信号発生回路からビデオサブシステムに対して出力され、同期信号発生回路に制御されるビデオメモリー回路から原色ＲＧＢ映像信号が出力され、切替えスイッチで第１の変換回路の出力信号とビデオメモリー回路の出力信号とを切替え、該切替スイッチは遅延回路の出力信号で制御されろよう構成されており、出力システムではビデオメインシステムから入力される原色ＲＧＢ信号を第２の変換回路に入力するとともに第１の表示装置に出力し、第２の変換回路の出力はエンコーダへ入力され該エンコーダの出力信号が第２の表示装置に出力されるよう接続構成されることを特徴とする映像信号表示装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003116848A JP2004328112A (ja) | 2003-04-22 | 2003-04-22 | 映像信号表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003116848A JP2004328112A (ja) | 2003-04-22 | 2003-04-22 | 映像信号表示装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004328112A true JP2004328112A (ja) | 2004-11-18 |
Family
ID=33496934
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2003116848A Pending JP2004328112A (ja) | 2003-04-22 | 2003-04-22 | 映像信号表示装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004328112A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007011807A (ja) * | 2005-06-30 | 2007-01-18 | Toshiba Corp | 動画像記録再生装置 |
| JP2007215130A (ja) * | 2006-02-13 | 2007-08-23 | Pentax Corp | 画像信号処理装置 |
-
2003
- 2003-04-22 JP JP2003116848A patent/JP2004328112A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007011807A (ja) * | 2005-06-30 | 2007-01-18 | Toshiba Corp | 動画像記録再生装置 |
| JP2007215130A (ja) * | 2006-02-13 | 2007-08-23 | Pentax Corp | 画像信号処理装置 |
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