JP2004327347A - 電源プラグ一体型電子機器、電源プラグ一体型電子機器用設置補助具、及び、電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法 - Google Patents
電源プラグ一体型電子機器、電源プラグ一体型電子機器用設置補助具、及び、電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004327347A JP2004327347A JP2003122973A JP2003122973A JP2004327347A JP 2004327347 A JP2004327347 A JP 2004327347A JP 2003122973 A JP2003122973 A JP 2003122973A JP 2003122973 A JP2003122973 A JP 2003122973A JP 2004327347 A JP2004327347 A JP 2004327347A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electronic device
- plug
- power plug
- main body
- outlet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Abandoned
Links
Images
Landscapes
- Emergency Alarm Devices (AREA)
- Details Of Connecting Devices For Male And Female Coupling (AREA)
- Connector Housings Or Holding Contact Members (AREA)
Abstract
【課題】電源プラグと本体と有する電子機器を、両者を別体にしなくても、コンセントによるプラグの把持力に依存せずに、コンセントカバーの他のコンセントが覆い隠されないよう電子機器を壁面に確実に設置できるようにすること。
【解決手段】ガス漏れ警報器1のプラグ1cを下側のコンセント7bに差し込んだ際に本体1aの下面1dに長辺部9cが当接するように、コンセントカバー5よりも若干下方の壁面3箇所にブラケット9aの短片部9bを予め取着しておき、その後、プラグ1cをコンセント7bに差し込んだガス漏れ警報器1の、長孔9dに臨んで位置する雌ねじ孔1eに、長孔9dを挿通させた取付ねじ9eのねじ部9gを螺着して、コンセントカバー5の下方にはみ出して壁面3との間にコンセントカバー5の厚さに応じた寸法の隙間Sが生じる本体1aの下部を、長孔9dの延在方向において位置決めする。
【選択図】 図2
【解決手段】ガス漏れ警報器1のプラグ1cを下側のコンセント7bに差し込んだ際に本体1aの下面1dに長辺部9cが当接するように、コンセントカバー5よりも若干下方の壁面3箇所にブラケット9aの短片部9bを予め取着しておき、その後、プラグ1cをコンセント7bに差し込んだガス漏れ警報器1の、長孔9dに臨んで位置する雌ねじ孔1eに、長孔9dを挿通させた取付ねじ9eのねじ部9gを螺着して、コンセントカバー5の下方にはみ出して壁面3との間にコンセントカバー5の厚さに応じた寸法の隙間Sが生じる本体1aの下部を、長孔9dの延在方向において位置決めする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、都市ガスやLPガスのガス漏れ警報器等の、壁面に設置される電子機器と、その壁面への設置の際に使用される設置補助具、並びに、電子機器を壁面に設置する方法に係り、特に、本体の背面から突設されたプラグを壁面のコンセントカバーのコンセントに挿入することで壁面に設置される電源プラグ一体型の電子機器と、その壁面への設置の際に使用される設置補助具、並びに、電源プラグ一体型電子機器を壁面に設置する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ガスを消費する家屋や店舗等にはガス漏れ警報器が設置されるが、このガス漏れ警報器はかなりの長期間に亘って使用されるため、枯渇対策の面から、バッテリ等の内部電源ではなく商用電源を使用するものが提供されている。
【0003】
特に、ガス漏れを検出した際に音声や表示による警報を出力すると共に、専用の回線又は既存の電話回線を利用して遠隔地の集中監視センタに自動通報を行うタイプの警報器においては、新築の家屋や店舗等向けとして、コンセントと通報信号伝送用の雌端子とを一体に設けた専用のコンセントカバーを壁面に設けて、警報器の本体背面に突設された電源用のプラグや信号出力用の雄端子をコンセントや雌端子に各々差し込むことで、ガス漏れ警報器の壁面への設置と電気接続とが同時に行えるようにしたものもある。
【0004】
例えば、特許文献1に記載されたガス漏れ警報器では、コンセントカバーに収容凹部が形成されており、この収容凹部にガス漏れ警報器の本体を収容すると、コンセントにプラグが差し込まれると共に雌端子に雄端子が差し込まれて、ガス漏れ警報器が壁面に設置されるように構成されている。
【0005】
また、特許文献2に従来技術として記載されたガス漏れ警報器では、コンセントカバーのコンセントにプラグを差し込むと共に雌端子に雄端子を差し込み、本体を貫通させたねじを、コンセントカバーの中央にある壁面取付用の通孔に挿入して壁面開口部のベース板のねじ孔に螺着することで、ガス漏れ警報器が壁面に設置されるように構成されている。
【0006】
【特許文献1】
実開平4−108296号公報
【特許文献2】
実開平6−70184号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した特許文献1,2の各従来技術は、ガス漏れ警報器の本体を直接壁面に設置できる点で有利であるものの、専用のコンセントカバーを必要とするため、自動通報を行わない警報機能のみのガス漏れ警報器をコンセント接続にて直接壁面に取り付ける際に採用するにはコスト的に不利である。
【0008】
そこで、警報機能のみのガス漏れ警報器を壁面に設置する際に、上記した特許文献2に実施例として記載されたガス漏れ警報器のように、本体とプラグとを別体にして両者を電源コードで接続し、プラグはコンセントに差し込み、本体は壁面に取着したフックを有する取付板に吊り下げ固定する構成を採用することも考えられる。
【0009】
しかし、この構成では、本体とプラグ別体にすることから、電源コードが部品として増える分だけ、製品コストが高くなると共に断線による接続不良の発生可能性がある場所を増やすことになり、価格面及び性能面での工夫を別途必要とする可能性がある。
【0010】
以上の点を総合すると、本体とプラグはやはり一体であるのが望ましく、そうとすると、現在の一般的なガス漏れ警報器の本体のサイズからすると、例えば2口コンセントのうち一方にプラグを差し込んで他方のコンセントを使えるようにするためには、プラグを本体背面のなるべく端寄りに配置して、コンセントにプラグを差し込んだ際に本体がもう一つのコンセントを覆い隠してしまわないように、コンセントカバーから本体の一部をはみ出させなければならなくなる。
【0011】
しかし、そうすると、コンセントカバーの表面がその厚さ分だけ壁面から突出していることから、コンセントカバーからはみ出た本体部分と壁面との間に隙間が空くことになり、この隙間がなくなるような方向に本体へ外力が加わると、本来プラグを安易に引き抜けない程度に把持する程度のものでしかないコンセントのプラグ把持力では、この外力に対抗して本体の姿勢をそのまま維持させることができず、本体が傾いてプラグのコンセントへの差し込み状態が甘くなって脱落しかねなくなってしまう。
【0012】
本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の目的は、上記したガス漏れ警報器のような電源プラグと本体とを有する電子機器において、本体とプラグとを別体にしなくても、コンセントカバーの他のコンセントを覆い隠すことなく、かつ、コンセントによるプラグの把持力に依存することなく、壁面に確実に設置できるようにすることが可能な電源プラグ一体型電子機器と、その壁面への設置の際に使用される設置補助具、並びに、電源プラグ一体型電子機器を壁面に設置する際に用いて好適な設置方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成する請求項1乃至請求項7に記載した本発明は電源プラグ一体型電子機器に関するものであり、請求項8乃至請求項11に記載した本発明は電源プラグ一体型電子機器用設置補助具に関するものであり、請求項12及び請求項13に記載した本発明は電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法に関するものである。
【0014】
そして、請求項1に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器は、本体の背面から突設されたプラグを壁面のコンセントカバーのコンセントに差し込むことで前記壁面に設置される電源プラグ一体型の電子機器であって、前記プラグを前記コンセントに差し込んだ状態で、前記壁面から延出するブラケットの前記本体の下面に当接する支持片の係合部と係合する被係合部が、前記本体の下面に形成されていることを特徴とする。
【0015】
また、請求項2に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器は、請求項1に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、前記係合部が、前記支持片を貫通して前記本体側に突出するねじ部材の先端側部分により構成されており、前記被係合部が、前記ねじ部材の先端側部分が螺合可能な雌ねじ孔により構成されており、該雌ねじ孔は、前記支持片を貫通した前記ねじ部材の先端側部分の前記雌ねじ孔への螺着により前記本体の前記下面に前記支持片が取着され、該支持片が前記下面に取着された前記本体の前記プラグを前記コンセントに差し込むことにより、前記ブラケットの前記支持片に連設された当接片が前記壁面に当接されるように構成されているものとした。
【0016】
さらに、請求項3に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器は、請求項1又は2に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、前記係合部及び前記被係合部のうち一方が、前記壁面に取着された前記ブラケットの前記支持片から、前記プラグを前記コンセントに差し込んだ状態の前記本体側に向けて突設された固定用突起により構成されており、前記係合部及び前記被係合部のうち他方が、前記固定用突起が挿入可能な固定用凹部により構成されているものとした。
【0017】
また、請求項4に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器は、請求項3に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、前記固定用凹部が、前記壁面に対して接近離間する方向に列設した複数の溝により構成されており、前記固定用突起が、前記複数の溝のうちいずれか一つの溝に選択的に挿入されるように帯状に形成されているものとした。
【0018】
さらに、請求項5に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器は、請求項4に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、前記各溝が、前記固定用突起が挿入された前記溝から、前記壁面に対して離間する方向に隣接する前記溝への、当該両溝間における前記固定用突起の乗り上げ移動を許容する傾斜面と、前記固定用突起が挿入された前記溝から、前記壁面に対して接近する方向に隣接する前記溝への、当該両溝間における前記固定用突起の乗り上げ移動を阻止する非傾斜面とを有しているものとした。
【0019】
また、請求項6に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器は、請求項5に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、本体の背面から突設されたプラグを壁面のコンセントカバーのコンセントに差し込むことで前記壁面に設置される電源プラグ一体型の電子機器であって、前記本体の背面のうち、前記プラグを前記コンセントに差し込んだ状態で前記コンセントカバーと対向する背面部分に、該コンセントカバーのうち、前記背面部分と対向するコンセントカバー部分と面ファスナー結合する取付補強部が設けられていることを特徴とする。
【0020】
さらに、請求項7に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器は、請求項1、2、3、4、5又は6記載の電源プラグ一体型電子機器において、前記本体がガス漏れ警報器1,1A,1B,1Cの本体1aであるものとした。
【0021】
また、請求項8に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具は、本体1aの背面1bから突設されたプラグ1cを壁面3のコンセントカバー5のコンセント7bに差し込むことで前記壁面3に設置される電源プラグ一体型の電子機器1,1A,1Bの、前記壁面3への設置に当たって使用される設置補助具9,9A,9Bであって、前記本体1aの下面1dに取着される支持片9cと、前記支持片9cに連設され、前記プラグ1cを前記コンセント7bに差し込んだ状態で前記壁面3に当接する当接片9bとを備えることを特徴とする。
【0022】
さらに、請求項9に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具は、請求項8に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具において、前記支持片が、前記プラグを前記コンセントに差し込んだ状態で前記壁面に対して接近離間する方向に移動可能に、前記本体の前記下面に対して取り付けられているものとした。
【0023】
また、請求項10に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具は、本体の背面から突設されたプラグを壁面のコンセントカバーのコンセントに差し込むことで前記壁面に設置される電源プラグ一体型の電子機器の、前記壁面への設置に当たって使用される設置補助具であって、前記壁面に取着され、前記プラグを前記コンセントに差し込んだ状態で前記本体の下面に当接する支持片を有するブラケットと、前記支持片に設けられ、前記プラグを前記コンセントに差し込んだ状態で前記本体の下面に形成された被係合部と係合する係合部とを備えることを特徴とする。
【0024】
さらに、請求項11に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具は、請求項10に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具において、前記係合部が、前記ブラケットを前記壁面に取着した状態で前記壁面に対して接近離間する方向に移動可能に、前記支持片に対して取り付けられているものとした。
【0025】
また、請求項12に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法は、請求項1又は2に記載した電源プラグ一体型電子機器1を、請求項8又は9に記載した電源プラグ一体型電子機器用設置補助具9を用いて前記壁面に設置するようにしたことを特徴とする。
【0026】
さらに、請求項13に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法は、請求項3、4、5、6又は7に記載した電源プラグ一体型電子機器1A,1Bを、請求項10又は11に記載した電源プラグ一体型電子機器用設置補助具9A,9Bを用いて前記壁面に設置するようにしたことを特徴とする。
【0027】
請求項1に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、本体背面から突設されたプラグを、壁面のコンセントカバーのコンセントに差し込むと、壁面から延出するブラケットの支持片が本体の下面に当接して、その下面に形成された被係合部が、支持片の係合部に係合され、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出る本体部分が、壁面に対して接近離間する方向への移動を規制される。
【0028】
このため、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出て壁面との間にコンセントカバーの厚さ分の隙間が空く本体(の一部)に、この隙間がなくなるような方向に本体へ外力が加わったとしても、コンセントのプラグ把持力の大小に拘わらず、プラグのコンセントへの差し込み状態が甘くなって脱落してしまうように本体の姿勢が傾いてしまうことがない。
【0029】
また、請求項2に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、請求項1に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、ねじ部材の雌ねじ孔に対する螺合、即ち、ねじ結合によって、被係合部に係合部が固定されるので、本体にブラケットが一体化されて、壁面に対するブラケットの当接片の当接により、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出た本体と壁面との隙間が一定に保たれることになる。
【0030】
さらに、請求項3に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、請求項1に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、被係合部への係合部の係合が、係合部及び被係合部のうち一方を構成する、壁面に取着されたブラケットの支持片から突設された固定用突起の、係合部及び被係合部のうち他方を構成する固定用凹部への挿入により実現されるので、被係合部における係合部との係合が容易に行われるようになる。
【0031】
また、請求項4に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、請求項3に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、係合部及び被係合部のうち一方を構成する帯状の固定用突起を、係合部及び被係合部のうち一方を構成する固定用凹部の、壁面に対して接近離間する方向に列設した複数の溝のうちどの溝に選択的に挿入するかによって、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出る本体部分と壁面との間に空く隙間が、コンセントカバーの厚さに応じた寸法に合わせて、任意に設定されるようになる。
【0032】
さらに、請求項5に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、請求項4に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、係合部及び被係合部のうち一方を構成する固定用凹部の複数の溝のうちいずれか一つの溝に選択的に挿入される固定用突起の、壁面に対して離間する方向に隣接する溝への乗り上げ移動が、固定用突起の傾斜面により許容され、壁面に対して接近する方向に隣接する溝への乗り上げ移動が、固定用突起の非傾斜面により阻止されることから、壁面に設置された電源プラグ一体型電子機器のコンセントカバーからはみ出た本体部分の、壁面に対して離間する方向への移動が、容易となる。
【0033】
また、請求項6に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、本体背面から突設されたプラグを、壁面のコンセントカバーのコンセントに差し込むと、コンセントカバーに対向する本体の背面部分の取付補強部が、これに対向するコンセントカバー部分と面ファスナー結合されて、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出る本体部分が、壁面に対して接近離間する方向への移動を規制される。
【0034】
このため、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出て壁面との間にコンセントカバーの厚さ分の隙間が空く本体(の一部)に、この隙間がなくなるような方向に本体へ外力が加わったとしても、コンセントのプラグ把持力の大小に拘わらず、プラグのコンセントへの差し込み状態が甘くなって脱落してしまうように本体の姿勢が傾いてしまうことがない。
【0035】
さらに、請求項7に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、電源プラグ一体型のガス漏れ警報器を壁面に設置する際に、請求項1、2、3、4、5又は6に記載した電源プラグ一体型電子機器によって得られる作用が奏されることになる。
【0036】
また、請求項8に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具によれば、本体の下面にブラケットの支持片を取着した電源プラグ一体型の電子機器の本体背面から突設されたプラグを、壁面のコンセントカバーのコンセントに差し込むと、ブラケットの当接片が壁面に当接して、壁面に対して接近離間する方向への本体の移動を規制する。
【0037】
このため、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出て壁面との間にコンセントカバーの厚さ分の隙間が空く本体(の一部)に、この隙間がなくなるような方向に本体へ外力が加わったとしても、コンセントのプラグ把持力の大小に拘わらず、プラグのコンセントへの差し込み状態が甘くなって脱落してしまうように本体の姿勢が傾いてしまうことがない。
【0038】
さらに、請求項9に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具によれば、請求項8に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具において、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出る本体部分と壁面との間に空く隙間が、コンセントカバーの厚さに応じた寸法に応じて変化しても、ブラケットを壁面に取着した状態において壁面に対して接近離間する方向へ、支持片を本体の下面に対して移動させることで、当接片が壁面に確実に当接するようになる。
【0039】
また、請求項10に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具によれば、電源プラグ一体型の電子機器の本体背面から突設されたプラグを、壁面のコンセントカバーのコンセントに差し込むと、ブラケットを壁面に取着した状態で、ブラケットの支持片が本体の下面に当接して、その支持片に設けられた係合部が、電源プラグ一体型の電子機器の本体下面に形成された被係合部と係合し、壁面に対して接近離間する方向への本体の移動を規制する。
【0040】
このため、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出て壁面との間にコンセントカバーの厚さ分の隙間が空く本体(の一部)に、この隙間がなくなるような方向に本体へ外力が加わったとしても、コンセントのプラグ把持力の大小に拘わらず、プラグのコンセントへの差し込み状態が甘くなって脱落してしまうように本体の姿勢が傾いてしまうことがない。
【0041】
さらに、請求項11に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具によれば、請求項10に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具において、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出る本体部分と壁面との間に空く隙間が、コンセントカバーの厚さに応じた寸法に応じて変化しても、ブラケットを壁面に取着した状態において壁面に対して接近離間する方向へ、係合部を支持片に対して移動させることで、電源プラグ一体型の電子機器の本体下面の被係合部に係合部が係合するようになる。
【0042】
尚、請求項12に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法によって、電源プラグ一体型の電子機器を壁面に設置すると、請求項1又は2に記載した電源プラグ一体型電子機器によって得られる作用と、請求項8又は9に記載した電源プラグ一体型電子機器用設置補助具によって得られる作用とが、同時に奏されることになる。
【0043】
また、請求項13に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法によって、電源プラグ一体型の電子機器を壁面に設置すると、請求項3、4、5、6又は7に記載した電源プラグ一体型電子機器によって得られる作用と、請求項10又は11に記載した電源プラグ一体型電子機器用設置補助具によって得られる作用とが、同時に奏されることになる。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法を、本発明の電源プラグ一体型電子機器及び電源プラグ一体型電子機器用設置補助具と共に、図面を参照して説明する。
【0045】
図1は、壁面に設置される電源プラグ一体型機器としてのガス漏れ警報器の一般的な構成を示す断面図であり、図1中引用符号1はガス漏れ警報器(電源プラグ一体型機器に相当)、3は壁面、5は壁面3に設けられたコンセントカバー、7は壁面3内に埋め込まれてコンセントカバー5により被覆されたコンセント本体である。
【0046】
図1に示すように、前記ガス漏れ警報器1は上部正面を一部傾斜させた直方体状の本体1aを有しており、本体1aの背面1bの上部には、図1中破線で示すように、電源供給用のプラグ1cが突設されている。
【0047】
前記コンセント本体7は、不図示の取付板により壁面3の外面又は内面に固定されて、壁面3の開口3aに配置されており、コンセント本体7の前面7aには、上下2つのコンセント7b,7bが配置されている。
【0048】
前記コンセントカバー5は、コンセント本体7が配置された壁面3の開口3aを覆い隠すように、コンセント本体7の前記不図示の取付板に取り付けられており、このコンセントカバー5から前記2つのコンセント7b,7bが露出している。
【0049】
上述したガス漏れ警報器1は、コンセント7b,7bのどちらかにプラグ1cを差し込むことで壁面3に設置されるが、例えば、上側のコンセント7bが本体1aで覆い隠されてしまわないように、下側のコンセント7bにプラグ1cを差し込んで壁面3に設置した場合、本体1aの下部がコンセントカバー5の下方にはみ出して、壁面3との間にコンセントカバー5の厚さに応じた寸法の隙間Sが生じる。
【0050】
この状態のままで本体1aの下部に、コンセント7bによるプラグ1cの把持力を上回る大きさで、壁面3側への外力が加わると、コンセントカバー5の下端を回転中心として、てこの原理で本体1aが回転し、本体1aの下端が壁面3に当接すると共に本体1aの上端が壁面3(コンセントカバー5)から離れ、これにより、コンセント7bに差し込んだプラグ1cが引き抜かれて、場合によってはガス漏れ警報器1が壁面3から脱落してしまう。
【0051】
そこで、そのような外力が本体1aの下部に加わっても壁面3からのガス漏れ警報器1の脱落を防止する目的で案出されたのが、本発明の電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法と、この方法を実施する際に用いて好適な本発明の電源プラグ一体型電子機器及び電源プラグ一体型電子機器用設置補助具であり、以下、これらの各実施形態を詳細に説明する。
【0052】
図2は、本発明の第1実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法を実行するのに当たって使用される、本発明の第1実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具とを示す要部側面図、図3は同底面図であり、図2及び図3中図1と同等の要素、部分には、図1で付したものと同一の引用符号を付して、重複する説明を省略する。
【0053】
図2及び図3中引用符号9は、ガス漏れ警報器1のプラグ1cをコンセント7bに差し込んで壁面3に設置する際に使用される取付ユニット(電源プラグ一体型電子機器用設置補助具に相当)であり、この取付ユニット9は、図4に拡大分解斜視図で示すように、略L字状のブラケット9aと取付ねじ9e(ねじ部材に相当)とで構成されている。
【0054】
このうち、ブラケット9aは、壁面3に当接される(図2参照)短片部9b(当接片に相当)と、この短片部9bに対して直角に延出する長辺部9c(支持片に相当)とを有しており、長辺部9cにはその延出方向に沿って長孔9dが貫設されている。
【0055】
前記取付ねじ9eは、頭部9fとねじ部9g(先端側部分に相当)とを有しており、頭部9fは長孔9dを挿通不能に、ねじ部9gは長孔9dを挿通可能にそれぞれ形成されている。
【0056】
尚、図2に示すように、第1実施形態のガス漏れ警報器1の本体1の下面1dには、取付ねじ9eのねじ部9gと螺合可能な雌ねじ孔1e(被係合部に相当)が形成されている。
【0057】
そして、この第1実施形態では、長孔9dを挿通させた取付ねじ9eのねじ部9gを、ガス漏れ警報器1の本体1aの下面1dに形成した雌ねじ孔1eに螺着して仮締めしておき、この状態でガス漏れ警報器1のプラグ1cを下側のコンセント7bに差し込み、その後、長孔9d内における取付ねじ9eのねじ部9gの相対位置を長孔9dの延在方向に沿って移動させて、コンセントカバー5の下方にはみ出した本体1aの下面1dからの、壁面3側への短辺部9bの突出量を、短辺部9bが壁面3に当接する量に調節し、取付ねじ9eを本締めすることで、ガス漏れ警報器1を壁面3に設置することになる。
【0058】
このようにすることで、上側のコンセント7bを本体1aで覆い隠さないように壁面3に設置したガス漏れ警報器1の、コンセントカバー5の下方にはみ出して壁面3との間にコンセントカバー5の厚さに応じた寸法の隙間Sが生じる本体1aの下部が、取付ねじ9eにより雌ねじ孔1eに長辺部9cを螺着したブラケット9aの短辺部9bの壁面3に対する当接によって、コンセントカバー5の厚さに応じた寸法の隙間Sに壁面3との間隔を保持され、壁面3に接近する方向において本体1aが位置決めされる。
【0059】
よって、本体1aの下部に、コンセント7bによるプラグ1cの把持力を上回る大きさで、壁面3側への外力が加わっても、コンセントカバー5の下端を回転中心として、てこの原理で本体1aが回転することがなく、そのため、本体1aの下端が壁面3に当接して本体1aの上端が壁面3(コンセントカバー5)から離れることもない。
【0060】
したがって、第1実施形態の電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具、及び、これらを用いた電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法によれば、ガス漏れ警報器1の本体1aとプラグ1cとを別体にしなくても、コンセントカバー5のプラグ1cを差し込まない他のコンセント7bを覆い隠すことなく、かつ、コンセント7bによるプラグ1cの把持力に依存することなく、コンセント7bに差し込んだプラグ1cが引き抜かれて脱落することのないように、ガス漏れ警報器1を壁面3に確実に設置することができる。
【0061】
図5は、本発明の第2実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法を実行するのに当たって使用される、本発明の第2実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具とを示す要部側面図であり、図5中図1及び図2と同等の要素、部分には、図1及び図2で付したものと同一の引用符号を付して、重複する説明を省略する。
【0062】
そして、図5中引用符号9Aで示す第2実施形態の取付ユニットは、図6に拡大分解斜視図で示すように、図4に示す第1実施形態の取付ユニット9と同様のブラケット9a及び取付ねじ9eに加えて、この取付ねじ9eによりブラケット9aの長辺部9cに固定される固定ピン9hを更に有して構成されている。
【0063】
前記固定ピン9hは、略円柱状の突起部9j(固定用突起に相当)と、この突起部9jの一方の端面側に突設されブラケット9aの長辺部9cの長孔9dに挿入可能なガイド部9kとを有しており、このガイド部9kには、突起部9jの中心上に位置するように、取付ねじ9eのねじ部9gと螺合可能な雌ねじ孔9mが形成されている。
【0064】
また、図5中引用符号1Aで示す第2実施形態のガス漏れ警報器は、本体1aの下面1dに、図2に示す第1実施形態のガス漏れ警報器1の雌ねじ孔1eに代えて、固定ピン9hの突起部9jが挿入可能な平面視正円状の係合孔1f(固定用凹部に相当)が形成されている。
【0065】
そして、この第2実施形態では、ブラケット9aの短片部9bの延出側とは反対側から長辺部9cの長孔9dに固定ピン9hのガイド部9kを挿入し、反対側(短片部9bの延出側)から取付ねじ9のねじ部9gを固定ピン9hの雌ねじ孔9mに螺着させておいた後、ガス漏れ警報器1のプラグ1cを下側のコンセント7bに差し込んだ際に本体1aの下面1dに長辺部9cが当接するように、コンセントカバー5よりも若干下方の壁面3箇所にブラケット9aの短片部9bを、ブラケット9aの短片部9bが壁面3にねじや接着剤、面ファスナー、両面テープ等の任意の方法により予め取着しておく。
【0066】
その後、プラグ1cをコンセント7bに差し込んでガス漏れ警報器1Aの本体1aの下面1dをブラケット9aの長辺部9cに当接させ、その際に、本体1aの下面1dの係合孔1fに突起部9jが挿入されるように固定ピン9hのガイド部9kを長孔9dの延在方向に移動させ、取付ねじ9eを締め付けて固定ピン9hをブラケット9aの長辺部9cに固定することで、ガス漏れ警報器1Aを壁面3に設置することになる。
【0067】
尚、コンセントカバー5の厚さを予め計っておいて、その寸法に合わせて長孔9dの延在方向における固定ピン9hのガイド部9kの位置を先に合わせておいて、取付ねじ9eの締め付けにより固定ピン9hをブラケット9aの長辺部9cに先に固定しておいてから、ブラケット9aの壁面3への取着と、下側のコンセント7bへのプラグ1cの差し込みとを行うようにしてもよい。
【0068】
また、ブラケット9aに若干の可撓性がある場合には、固定ピン9hをブラケット9aの長辺部9cに固定した状態でブラケット9aを壁面3に予め取着しておき、その後、長辺部9cを下方に撓ませた状態で、ガス漏れ警報器1Bのプラグ1cをコンセント7bに差し込んで、本体1aの下面1dの係合孔1fに、長辺部9cの固定ピン9hを挿入させて、撓ませた長辺部9cを元の状態に戻すことで、ブラケット9aの壁面3への取着と、下側のコンセント7bへのプラグ1cの差し込みとを行うようにしてもよい。
【0069】
このようにすることで、上側のコンセント7bを本体1aで覆い隠さないように壁面3に設置したガス漏れ警報器1Aの、コンセントカバー5の下方にはみ出して壁面3との間にコンセントカバー5の厚さに応じた寸法の隙間Sが生じる本体1aの下部が、係合孔1fに突起部9jが挿入される固定ピン9hの雌ねじ孔9mに螺着した取付ねじ9eの締め付けにより、長孔9dの延在方向(長辺部9cの延出方向)において位置決めされる。
【0070】
よって、第2実施形態の電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具、及び、これらを用いた電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法によっても、第1実施形態の電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具、及び、これらを用いた電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法と同様に、ガス漏れ警報器1Aを壁面3に確実に設置することができる。
【0071】
図7は、本発明の第3実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法を実行するのに当たって使用される、本発明の第3実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具とを示す要部側面図であり、図7中図1、図2、及び、図5と同等の要素、部分には、図1、図2、及び、図5で付したものと同一の引用符号を付して、重複する説明を省略する。
【0072】
そして、図7中引用符号9Bで示す第3実施形態の取付ユニットは、図8に拡大分解斜視図で示すように、第1実施形態や第2実施形態の取付ユニット9,9Aとは異なり、ブラケット9a単品で構成されており、長辺部9cの長孔9dが省略されて、その代わりに長辺部9cの外側面に、滑り止め兼用の断面鋸刃状の溝9n(固定用凹部に相当)が、長辺部9cの延出方向に複数列設されている。
【0073】
この各溝9nは、長辺部9cから垂直に延出する起立面9p(非傾斜面に相当)と、隣接する溝9nの起立面9pの頂部と自溝9nの起立面9pの底部との間を接続する傾斜面9rとを有しており、この傾斜面9rは、長辺部9cの延出方向先端側から基端側(短片部9b側)に向かうにつれて高さが低くなるように傾斜している。
【0074】
また、図7中引用符号1Bで示す第3実施形態のガス漏れ警報器は、本体1aの下面1dに、図2に示す第1実施形態のガス漏れ警報器1の雌ねじ孔1eや、図5に示す第2実施形態のガス漏れ警報器1Aの係合孔1fに代えて、図9に拡大斜視図で示すように、ブラケット9aの任意の溝9nに挿入可能な断面鋸刃状の帯状突起1g(固定用突起に相当)が形成されている。
【0075】
そして、この第3実施形態では、第1実施形態や第2実施形態の場合とは異なり、ガス漏れ警報器1Bのプラグ1cを下側のコンセント7bに予め差し込んでおき、その後、短片部9bを壁面3に当て付けながらブラケット9aを下方からガス漏れ警報器1Bの本体1aの下面1dに近づけつつ、帯状突起1gに対向する位置の溝9nに帯状突起1gを挿入させて、この状態で、ブラケット9aの短片部9bを壁面3に取着することで、ガス漏れ警報器1Bを壁面3に設置することになる。
【0076】
尚、第2実施形態の場合と同様に、ブラケット9aに若干の可撓性がある場合には、予めブラケット9aを壁面3に取着しておき、その後、長辺部9cを下方に撓ませた状態で、ガス漏れ警報器1Bのプラグ1cをコンセント7bに差し込んで、本体1aの下面1dの帯状突起1gを、長辺部9cの複数の溝9nのうち帯状突起1gに対向する位置の溝9nに挿入させて、撓ませた長辺部9cを元の状態に戻すことで、ブラケット9aの壁面3への取着と、下側のコンセント7bへのプラグ1cの差し込みとを行うようにしてもよい。
【0077】
このようにすることで、上側のコンセント7bを本体1aで覆い隠さないように壁面3に設置したガス漏れ警報器1Bの、コンセントカバー5の下方にはみ出して壁面3との間にコンセントカバー5の厚さに応じた寸法の隙間Sが生じる本体1aの下部が、ブラケット9aの、本体1aの帯状突起1gに対向する位置の溝9nに対する帯状突起1gの挿入により、長辺部9cの延出方向において位置決めされる。
【0078】
よって、第3実施形態の電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具、及び、これらを用いた電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法によっても、第1実施形態や第2実施形態の電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具、及び、これらを用いた電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法と同様に、ガス漏れ警報器1Bを壁面3に確実に設置することができる。
【0079】
尚、溝9nに挿入された帯状突起1gの、長辺部9cの延出方向基端側(短片部9b側、壁面3に対して接近する方向に相当)に隣接する溝9nへの乗り上げ移動は、長辺部9cから垂直に延出する起立面9pにより阻止され、長辺部9cの延出方向先端側(壁面3に対して離間する方向に相当)に隣接する溝9nへの帯状突起1gの乗り上げ移動は、長辺部9cの延出方向先端側から基端側(短片部9b側)に向かうにつれて高さが低くなるように傾斜した傾斜面9rにより許容される。
【0080】
このため、第3実施形態の電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具、及び、これらを用いた電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法によれば、設置されたガス漏れ警報器1Bを壁面3から取り外す必要がある場合に、長辺部9cの延出方向先端側(壁面3に対して離間する方向に相当)に隣接する溝9nへ帯状突起1gを乗り上げ移動させながら、コンセントカバー5からはみ出た本体1aの下部を長辺部9cの延出方向先端側に移動させて、ブラケット9aを壁面3から外さずにガス漏れ警報器1Bの取り外し作業を容易に行うことができる。
【0081】
ちなみに、ブラケット9aの長辺部9cにその延出方向に列設された複数の溝9n,9n,…が、各溝9nの頂部に接触する面に対して適度な静摩擦力を有している場合には、本体1aの帯状突起1gを省略して本体1aの下面1dを各溝9nの頂部に接触させ、本体1aの下面1dと各溝9nの頂部との間に働く静摩擦力により本体1aの長辺部9cに対するその延出方向における移動を規制させて、壁面3に設置したガス漏れ警報器1Bの下部を、ブラケット9aの長辺部9cの延出方向において位置決めするようにしてもよい。
【0082】
図10は、本発明の第4実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法を実行するのに当たって使用される、本発明の第4実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器を示す要部側面図であり、図10中図1、図2、図5、並びに、図7と同等の要素、部分には、図1、図2、図5、並びに、図7で付したものと同一の引用符号を付して、重複する説明を省略する。
【0083】
そして、図10に示すように、第4実施形態の電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法では、第1実施形態乃至第3実施形態のような取付ユニット9,9A,9Bを用いず、その代わりに、雌雄一対の面ファスナー11a,11bが使用される。
【0084】
このうち、一方の面ファスナー11aは、下側のコンセント7bよりもさらに下方のコンセントカバー5箇所に両面テープ又は接着剤等により取着されており、ガス漏れ警報器1Cの本体1aの背面1bのうち、上側のコンセント7bを本体1aで覆い隠さないように壁面3にガス漏れ警報器1Cを設置した状態で一方の面ファスナー11aに対向する、プラグ1cよりも下方の背面1b箇所に形成された凹部1hには、他方の面ファスナー11b(取付補強部に相当)が両面テープ又は接着剤等により取着されている。
【0085】
そして、この第4実施形態では、第1実施形態乃至第3実施形態のいずれの場合とも異なり、ガス漏れ警報器1Cのプラグ1cを下側のコンセント7bに差し込み、本体1aの背面1bをコンセントカバー5に当て付けて、これにより、コンセントカバー5側の面ファスナー11aを本体1a側の面ファスナー11bと面ファスナー結合させることで、ガス漏れ警報器1Cを壁面3に設置することになる。
【0086】
このようにすることで、上側のコンセント7bを本体1aで覆い隠さないように壁面3に設置したガス漏れ警報器1Cの、プラグ1cよりも若干下方の本体1a箇所が、コンセントカバー5側の面ファスナー11aと本体1a側の面ファスナー11bとの面ファスナー結合により、壁面3に対して接近離間する方向において位置決めされる。
【0087】
よって、第4実施形態の電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具、及び、これらを用いた電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法によっても、第1実施形態乃至第3実施形態の電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具、及び、これらを用いた電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法と同様に、ガス漏れ警報器1Cを壁面3に確実に設置することができる。
【0088】
尚、第1実施形態及び第2実施形態の取付ユニット9,9Aのブラケット9aにおける長孔9dは、正円状の通孔であってもよいが、長孔9dとした方が、ガス漏れ警報器1,1Aを設置する壁面3のコンセントカバー5の種類によってその厚みが変わるとしても、長孔9dの延在方向における取付ねじ9eの長辺部9cに対する位置を調整することで、コンセントカバー5の下方にはみ出る本体1aの下部と壁面3との間に生じる隙間Sを、コンセントカバー5の厚さに応じた寸法に調整して、ガス漏れ警報器1,1Aを常に壁面3に平行で真っ直ぐな姿勢で設置することができるので、有利である。
【0089】
また、第2実施形態において、ガス漏れ警報器1Aの本体1aの下面1dに形成した係合孔1fを、取付ユニット9Aの固定ピン9hの突起部9j先端面に形成し、これ(突起部9j先端面に形成した係合孔1f)に対応する突起を、ガス漏れ警報器1Aの本体1aの下面1dに形成するようにしてもよく、その場合は、突起部9j先端面に形成した係合孔1fが請求項中の固定用凹部に相当し、本体1aの下面1dに形成した突起が請求項中の固定用突起に相当することになる。
【0090】
さらに、第3実施形態において、ガス漏れ警報器1Aの本体1aの下面1dに形成した帯状突起1gをブラケット9aの長辺部9cの外側面に形成し、反対に、ブラケット9aの長辺部9cの外側面に複数列設した溝9n,9n,…をガス漏れ警報器1Aの本体1aの下面1dに列設するようにしてもよい。
【0091】
また、第3実施形態において、ガス漏れ警報器1Aの本体1aの下面1dとブラケット9aの長辺部9cの外側面とのどちらに形成するにせよ、帯状突起1gは本体1aや長辺部9cの全幅に亘る長さでなくてもよい。
【0092】
そして、上述した第1実施形態乃至第4実施形態ではガス漏れ警報器1,1A,1B,1Cを例に取って説明したが、本発明は、本体の背面から突設されたプラグを壁面のコンセントカバーのコンセントに挿入することで壁面に設置される電源プラグ一体型の電子機器に広く適用可能であることは、言うまでもない。
【0093】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出て壁面との間にコンセントカバーの厚さ分の隙間が空く本体(の一部)に、この隙間がなくなるような方向に本体へ外力が加わったとしても、コンセントのプラグ把持力の大小に拘わらず、プラグのコンセントへの差し込み状態が甘くなって脱落してしまうように本体の姿勢が傾いてしまうことがないようにして、電源プラグ一体型電子機器を壁面に確実に設置することができる。
【0094】
また、請求項2に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、請求項1に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、壁面に対するブラケットの当接片の当接により、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出た本体と壁面との隙間が一定に保たれるようにして、電源プラグ一体型電子機器の壁面への確実な設置状態をより安定して保持することができる。
【0095】
さらに、請求項3に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、請求項1に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、被係合部における係合部との係合が容易に行われるようにして、電源プラグ一体型電子機器の壁面への設置作業を容易にすることができる。
【0096】
また、請求項4に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、請求項3に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出る本体部分と壁面との間に空く隙間が、コンセントカバーの厚さに応じた寸法に合わせて、任意に設定されるようにして、コンセントカバーの種類によってその厚さが変わっても、ガス漏れ警報器を常に壁面に平行で真っ直ぐな姿勢で設置することができる。
【0097】
さらに、請求項5に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、請求項4に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、プラグのコンセントへの差し込み状態が甘くなって脱落してしまうように本体の姿勢が傾いてしまうことを防ぎつつ、壁面に設置された電源プラグ一体型電子機器を壁面から外す際に、コンセントカバーからはみ出た本体部分を壁面に対して離間する方向に移動させて、取外し作業を容易に行うことができる。
【0098】
また、請求項6に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出て壁面との間にコンセントカバーの厚さ分の隙間が空く本体(の一部)に、この隙間がなくなるような方向に本体へ外力が加わったとしても、コンセントのプラグ把持力の大小に拘わらず、プラグのコンセントへの差し込み状態が甘くなって脱落してしまうように本体の姿勢が傾いてしまうことがないようにして、電源プラグ一体型電子機器を壁面に確実に設置することができる。
【0099】
さらに、請求項7に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、電源プラグ一体型のガス漏れ警報器を壁面に設置する際に、請求項1、2、3、4、5又は6に記載した電源プラグ一体型電子機器によって得られる効果を得ることができる。
【0100】
また、請求項8に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具によれば、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出て壁面との間にコンセントカバーの厚さ分の隙間が空く本体(の一部)に、この隙間がなくなるような方向に本体へ外力が加わったとしても、コンセントのプラグ把持力の大小に拘わらず、プラグのコンセントへの差し込み状態が甘くなって脱落してしまうように本体の姿勢が傾いてしまうことがないようにして、電源プラグ一体型電子機器が壁面に確実に設置されるようにすることができる。
【0101】
さらに、請求項9に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具によれば、請求項8に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具において、コンセントカバーの種類によってその厚さが変わっても、電源プラグ一体型の電子機器の本体下面に取着された支持片に連接されている当接片を壁面に必ず当接させて、ガス漏れ警報器が常に壁面に平行で真っ直ぐな姿勢で設置されるようにすることができる。
【0102】
また、請求項10に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具によれば、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出て壁面との間にコンセントカバーの厚さ分の隙間が空く本体(の一部)に、この隙間がなくなるような方向に本体へ外力が加わったとしても、コンセントのプラグ把持力の大小に拘わらず、プラグのコンセントへの差し込み状態が甘くなって脱落してしまうように本体の姿勢が傾いてしまうことがないようにして、電源プラグ一体型電子機器が壁面に確実に設置されるようにすることができる。
【0103】
さらに、請求項11に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具によれば、請求項10に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具において、コンセントカバーの種類によってその厚さが変わっても、電源プラグ一体型の電子機器の本体下面の被係合部に係合部を必ず係合させて、ガス漏れ警報器が常に壁面に平行で真っ直ぐな姿勢で設置されるようにすることができる。
【0104】
尚、請求項13に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法によれば、電源プラグ一体型の電子機器の本体の背面から突設されたプラグを壁面のコンセントカバーのコンセントに挿入することで壁面に電源プラグ一体型の電子機器を設置した際に、請求項1又は2に記載した電源プラグ一体型電子機器によって得られる効果と、請求項8又は9に記載した電源プラグ一体型電子機器用設置補助具によって得られる効果とを、同時に得ることができる。
【0105】
また、請求項13に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法によれば、電源プラグ一体型の電子機器の本体の背面から突設されたプラグを壁面のコンセントカバーのコンセントに挿入することで壁面に電源プラグ一体型の電子機器を設置した際に、請求項3、4、5、6又は7に記載した電源プラグ一体型電子機器によって得られる効果と、請求項10又は11に記載した電源プラグ一体型電子機器用設置補助具によって得られる効果とを、同時に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】壁面に設置される電源プラグ一体型機器としてのガス漏れ警報器の一般的な構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法を実行するのに当たって使用される、本発明の第1実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具とを示す要部側面図である。
【図3】図2の電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具との底面図である。
【図4】図2及び図3の取付ユニットの拡大分解斜視図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法を実行するのに当たって使用される、本発明の第2実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具とを示す要部側面図である。
【図6】図5の取付ユニットの拡大分解斜視図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法を実行するのに当たって使用される、本発明の第3実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具とを示す要部側面図である。
【図8】図7の取付ユニットの拡大分解斜視図である。
【図9】図7のガス漏れ警報器の拡大斜視図である。
【図10】本発明の第4実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法を実行するのに当たって使用される、本発明の第4実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器を示す要部側面図である。
【符号の説明】
1,1A,1B,1C ガス漏れ警報器(電源プラグ一体型機器)
1a 本体
1b 本体背面
1c プラグ
1d 本体下面
1e 雌ねじ孔(被係合部)
1f 係合孔(固定用凹部)
1g 帯状突起(固定用突起)
3 壁面
5 コンセントカバー
7b コンセント
9,9A,9B 取付ユニット(電源プラグ一体型電子機器用設置補助具)
9a ブラケット
9b 短辺部(当接片)
9c 長辺部(支持片)
9e 取付ねじ(ねじ部材)
9g ねじ部(ねじ部材先端側部分)
9j 突起部(固定用突起)
9n 溝(固定用凹部)
9p 起立面(非傾斜面)
9r 傾斜面
11b 面ファスナー(取付補強部)
【発明の属する技術分野】
本発明は、都市ガスやLPガスのガス漏れ警報器等の、壁面に設置される電子機器と、その壁面への設置の際に使用される設置補助具、並びに、電子機器を壁面に設置する方法に係り、特に、本体の背面から突設されたプラグを壁面のコンセントカバーのコンセントに挿入することで壁面に設置される電源プラグ一体型の電子機器と、その壁面への設置の際に使用される設置補助具、並びに、電源プラグ一体型電子機器を壁面に設置する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ガスを消費する家屋や店舗等にはガス漏れ警報器が設置されるが、このガス漏れ警報器はかなりの長期間に亘って使用されるため、枯渇対策の面から、バッテリ等の内部電源ではなく商用電源を使用するものが提供されている。
【0003】
特に、ガス漏れを検出した際に音声や表示による警報を出力すると共に、専用の回線又は既存の電話回線を利用して遠隔地の集中監視センタに自動通報を行うタイプの警報器においては、新築の家屋や店舗等向けとして、コンセントと通報信号伝送用の雌端子とを一体に設けた専用のコンセントカバーを壁面に設けて、警報器の本体背面に突設された電源用のプラグや信号出力用の雄端子をコンセントや雌端子に各々差し込むことで、ガス漏れ警報器の壁面への設置と電気接続とが同時に行えるようにしたものもある。
【0004】
例えば、特許文献1に記載されたガス漏れ警報器では、コンセントカバーに収容凹部が形成されており、この収容凹部にガス漏れ警報器の本体を収容すると、コンセントにプラグが差し込まれると共に雌端子に雄端子が差し込まれて、ガス漏れ警報器が壁面に設置されるように構成されている。
【0005】
また、特許文献2に従来技術として記載されたガス漏れ警報器では、コンセントカバーのコンセントにプラグを差し込むと共に雌端子に雄端子を差し込み、本体を貫通させたねじを、コンセントカバーの中央にある壁面取付用の通孔に挿入して壁面開口部のベース板のねじ孔に螺着することで、ガス漏れ警報器が壁面に設置されるように構成されている。
【0006】
【特許文献1】
実開平4−108296号公報
【特許文献2】
実開平6−70184号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した特許文献1,2の各従来技術は、ガス漏れ警報器の本体を直接壁面に設置できる点で有利であるものの、専用のコンセントカバーを必要とするため、自動通報を行わない警報機能のみのガス漏れ警報器をコンセント接続にて直接壁面に取り付ける際に採用するにはコスト的に不利である。
【0008】
そこで、警報機能のみのガス漏れ警報器を壁面に設置する際に、上記した特許文献2に実施例として記載されたガス漏れ警報器のように、本体とプラグとを別体にして両者を電源コードで接続し、プラグはコンセントに差し込み、本体は壁面に取着したフックを有する取付板に吊り下げ固定する構成を採用することも考えられる。
【0009】
しかし、この構成では、本体とプラグ別体にすることから、電源コードが部品として増える分だけ、製品コストが高くなると共に断線による接続不良の発生可能性がある場所を増やすことになり、価格面及び性能面での工夫を別途必要とする可能性がある。
【0010】
以上の点を総合すると、本体とプラグはやはり一体であるのが望ましく、そうとすると、現在の一般的なガス漏れ警報器の本体のサイズからすると、例えば2口コンセントのうち一方にプラグを差し込んで他方のコンセントを使えるようにするためには、プラグを本体背面のなるべく端寄りに配置して、コンセントにプラグを差し込んだ際に本体がもう一つのコンセントを覆い隠してしまわないように、コンセントカバーから本体の一部をはみ出させなければならなくなる。
【0011】
しかし、そうすると、コンセントカバーの表面がその厚さ分だけ壁面から突出していることから、コンセントカバーからはみ出た本体部分と壁面との間に隙間が空くことになり、この隙間がなくなるような方向に本体へ外力が加わると、本来プラグを安易に引き抜けない程度に把持する程度のものでしかないコンセントのプラグ把持力では、この外力に対抗して本体の姿勢をそのまま維持させることができず、本体が傾いてプラグのコンセントへの差し込み状態が甘くなって脱落しかねなくなってしまう。
【0012】
本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の目的は、上記したガス漏れ警報器のような電源プラグと本体とを有する電子機器において、本体とプラグとを別体にしなくても、コンセントカバーの他のコンセントを覆い隠すことなく、かつ、コンセントによるプラグの把持力に依存することなく、壁面に確実に設置できるようにすることが可能な電源プラグ一体型電子機器と、その壁面への設置の際に使用される設置補助具、並びに、電源プラグ一体型電子機器を壁面に設置する際に用いて好適な設置方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成する請求項1乃至請求項7に記載した本発明は電源プラグ一体型電子機器に関するものであり、請求項8乃至請求項11に記載した本発明は電源プラグ一体型電子機器用設置補助具に関するものであり、請求項12及び請求項13に記載した本発明は電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法に関するものである。
【0014】
そして、請求項1に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器は、本体の背面から突設されたプラグを壁面のコンセントカバーのコンセントに差し込むことで前記壁面に設置される電源プラグ一体型の電子機器であって、前記プラグを前記コンセントに差し込んだ状態で、前記壁面から延出するブラケットの前記本体の下面に当接する支持片の係合部と係合する被係合部が、前記本体の下面に形成されていることを特徴とする。
【0015】
また、請求項2に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器は、請求項1に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、前記係合部が、前記支持片を貫通して前記本体側に突出するねじ部材の先端側部分により構成されており、前記被係合部が、前記ねじ部材の先端側部分が螺合可能な雌ねじ孔により構成されており、該雌ねじ孔は、前記支持片を貫通した前記ねじ部材の先端側部分の前記雌ねじ孔への螺着により前記本体の前記下面に前記支持片が取着され、該支持片が前記下面に取着された前記本体の前記プラグを前記コンセントに差し込むことにより、前記ブラケットの前記支持片に連設された当接片が前記壁面に当接されるように構成されているものとした。
【0016】
さらに、請求項3に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器は、請求項1又は2に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、前記係合部及び前記被係合部のうち一方が、前記壁面に取着された前記ブラケットの前記支持片から、前記プラグを前記コンセントに差し込んだ状態の前記本体側に向けて突設された固定用突起により構成されており、前記係合部及び前記被係合部のうち他方が、前記固定用突起が挿入可能な固定用凹部により構成されているものとした。
【0017】
また、請求項4に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器は、請求項3に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、前記固定用凹部が、前記壁面に対して接近離間する方向に列設した複数の溝により構成されており、前記固定用突起が、前記複数の溝のうちいずれか一つの溝に選択的に挿入されるように帯状に形成されているものとした。
【0018】
さらに、請求項5に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器は、請求項4に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、前記各溝が、前記固定用突起が挿入された前記溝から、前記壁面に対して離間する方向に隣接する前記溝への、当該両溝間における前記固定用突起の乗り上げ移動を許容する傾斜面と、前記固定用突起が挿入された前記溝から、前記壁面に対して接近する方向に隣接する前記溝への、当該両溝間における前記固定用突起の乗り上げ移動を阻止する非傾斜面とを有しているものとした。
【0019】
また、請求項6に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器は、請求項5に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、本体の背面から突設されたプラグを壁面のコンセントカバーのコンセントに差し込むことで前記壁面に設置される電源プラグ一体型の電子機器であって、前記本体の背面のうち、前記プラグを前記コンセントに差し込んだ状態で前記コンセントカバーと対向する背面部分に、該コンセントカバーのうち、前記背面部分と対向するコンセントカバー部分と面ファスナー結合する取付補強部が設けられていることを特徴とする。
【0020】
さらに、請求項7に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器は、請求項1、2、3、4、5又は6記載の電源プラグ一体型電子機器において、前記本体がガス漏れ警報器1,1A,1B,1Cの本体1aであるものとした。
【0021】
また、請求項8に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具は、本体1aの背面1bから突設されたプラグ1cを壁面3のコンセントカバー5のコンセント7bに差し込むことで前記壁面3に設置される電源プラグ一体型の電子機器1,1A,1Bの、前記壁面3への設置に当たって使用される設置補助具9,9A,9Bであって、前記本体1aの下面1dに取着される支持片9cと、前記支持片9cに連設され、前記プラグ1cを前記コンセント7bに差し込んだ状態で前記壁面3に当接する当接片9bとを備えることを特徴とする。
【0022】
さらに、請求項9に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具は、請求項8に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具において、前記支持片が、前記プラグを前記コンセントに差し込んだ状態で前記壁面に対して接近離間する方向に移動可能に、前記本体の前記下面に対して取り付けられているものとした。
【0023】
また、請求項10に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具は、本体の背面から突設されたプラグを壁面のコンセントカバーのコンセントに差し込むことで前記壁面に設置される電源プラグ一体型の電子機器の、前記壁面への設置に当たって使用される設置補助具であって、前記壁面に取着され、前記プラグを前記コンセントに差し込んだ状態で前記本体の下面に当接する支持片を有するブラケットと、前記支持片に設けられ、前記プラグを前記コンセントに差し込んだ状態で前記本体の下面に形成された被係合部と係合する係合部とを備えることを特徴とする。
【0024】
さらに、請求項11に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具は、請求項10に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具において、前記係合部が、前記ブラケットを前記壁面に取着した状態で前記壁面に対して接近離間する方向に移動可能に、前記支持片に対して取り付けられているものとした。
【0025】
また、請求項12に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法は、請求項1又は2に記載した電源プラグ一体型電子機器1を、請求項8又は9に記載した電源プラグ一体型電子機器用設置補助具9を用いて前記壁面に設置するようにしたことを特徴とする。
【0026】
さらに、請求項13に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法は、請求項3、4、5、6又は7に記載した電源プラグ一体型電子機器1A,1Bを、請求項10又は11に記載した電源プラグ一体型電子機器用設置補助具9A,9Bを用いて前記壁面に設置するようにしたことを特徴とする。
【0027】
請求項1に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、本体背面から突設されたプラグを、壁面のコンセントカバーのコンセントに差し込むと、壁面から延出するブラケットの支持片が本体の下面に当接して、その下面に形成された被係合部が、支持片の係合部に係合され、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出る本体部分が、壁面に対して接近離間する方向への移動を規制される。
【0028】
このため、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出て壁面との間にコンセントカバーの厚さ分の隙間が空く本体(の一部)に、この隙間がなくなるような方向に本体へ外力が加わったとしても、コンセントのプラグ把持力の大小に拘わらず、プラグのコンセントへの差し込み状態が甘くなって脱落してしまうように本体の姿勢が傾いてしまうことがない。
【0029】
また、請求項2に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、請求項1に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、ねじ部材の雌ねじ孔に対する螺合、即ち、ねじ結合によって、被係合部に係合部が固定されるので、本体にブラケットが一体化されて、壁面に対するブラケットの当接片の当接により、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出た本体と壁面との隙間が一定に保たれることになる。
【0030】
さらに、請求項3に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、請求項1に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、被係合部への係合部の係合が、係合部及び被係合部のうち一方を構成する、壁面に取着されたブラケットの支持片から突設された固定用突起の、係合部及び被係合部のうち他方を構成する固定用凹部への挿入により実現されるので、被係合部における係合部との係合が容易に行われるようになる。
【0031】
また、請求項4に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、請求項3に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、係合部及び被係合部のうち一方を構成する帯状の固定用突起を、係合部及び被係合部のうち一方を構成する固定用凹部の、壁面に対して接近離間する方向に列設した複数の溝のうちどの溝に選択的に挿入するかによって、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出る本体部分と壁面との間に空く隙間が、コンセントカバーの厚さに応じた寸法に合わせて、任意に設定されるようになる。
【0032】
さらに、請求項5に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、請求項4に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、係合部及び被係合部のうち一方を構成する固定用凹部の複数の溝のうちいずれか一つの溝に選択的に挿入される固定用突起の、壁面に対して離間する方向に隣接する溝への乗り上げ移動が、固定用突起の傾斜面により許容され、壁面に対して接近する方向に隣接する溝への乗り上げ移動が、固定用突起の非傾斜面により阻止されることから、壁面に設置された電源プラグ一体型電子機器のコンセントカバーからはみ出た本体部分の、壁面に対して離間する方向への移動が、容易となる。
【0033】
また、請求項6に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、本体背面から突設されたプラグを、壁面のコンセントカバーのコンセントに差し込むと、コンセントカバーに対向する本体の背面部分の取付補強部が、これに対向するコンセントカバー部分と面ファスナー結合されて、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出る本体部分が、壁面に対して接近離間する方向への移動を規制される。
【0034】
このため、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出て壁面との間にコンセントカバーの厚さ分の隙間が空く本体(の一部)に、この隙間がなくなるような方向に本体へ外力が加わったとしても、コンセントのプラグ把持力の大小に拘わらず、プラグのコンセントへの差し込み状態が甘くなって脱落してしまうように本体の姿勢が傾いてしまうことがない。
【0035】
さらに、請求項7に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、電源プラグ一体型のガス漏れ警報器を壁面に設置する際に、請求項1、2、3、4、5又は6に記載した電源プラグ一体型電子機器によって得られる作用が奏されることになる。
【0036】
また、請求項8に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具によれば、本体の下面にブラケットの支持片を取着した電源プラグ一体型の電子機器の本体背面から突設されたプラグを、壁面のコンセントカバーのコンセントに差し込むと、ブラケットの当接片が壁面に当接して、壁面に対して接近離間する方向への本体の移動を規制する。
【0037】
このため、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出て壁面との間にコンセントカバーの厚さ分の隙間が空く本体(の一部)に、この隙間がなくなるような方向に本体へ外力が加わったとしても、コンセントのプラグ把持力の大小に拘わらず、プラグのコンセントへの差し込み状態が甘くなって脱落してしまうように本体の姿勢が傾いてしまうことがない。
【0038】
さらに、請求項9に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具によれば、請求項8に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具において、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出る本体部分と壁面との間に空く隙間が、コンセントカバーの厚さに応じた寸法に応じて変化しても、ブラケットを壁面に取着した状態において壁面に対して接近離間する方向へ、支持片を本体の下面に対して移動させることで、当接片が壁面に確実に当接するようになる。
【0039】
また、請求項10に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具によれば、電源プラグ一体型の電子機器の本体背面から突設されたプラグを、壁面のコンセントカバーのコンセントに差し込むと、ブラケットを壁面に取着した状態で、ブラケットの支持片が本体の下面に当接して、その支持片に設けられた係合部が、電源プラグ一体型の電子機器の本体下面に形成された被係合部と係合し、壁面に対して接近離間する方向への本体の移動を規制する。
【0040】
このため、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出て壁面との間にコンセントカバーの厚さ分の隙間が空く本体(の一部)に、この隙間がなくなるような方向に本体へ外力が加わったとしても、コンセントのプラグ把持力の大小に拘わらず、プラグのコンセントへの差し込み状態が甘くなって脱落してしまうように本体の姿勢が傾いてしまうことがない。
【0041】
さらに、請求項11に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具によれば、請求項10に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具において、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出る本体部分と壁面との間に空く隙間が、コンセントカバーの厚さに応じた寸法に応じて変化しても、ブラケットを壁面に取着した状態において壁面に対して接近離間する方向へ、係合部を支持片に対して移動させることで、電源プラグ一体型の電子機器の本体下面の被係合部に係合部が係合するようになる。
【0042】
尚、請求項12に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法によって、電源プラグ一体型の電子機器を壁面に設置すると、請求項1又は2に記載した電源プラグ一体型電子機器によって得られる作用と、請求項8又は9に記載した電源プラグ一体型電子機器用設置補助具によって得られる作用とが、同時に奏されることになる。
【0043】
また、請求項13に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法によって、電源プラグ一体型の電子機器を壁面に設置すると、請求項3、4、5、6又は7に記載した電源プラグ一体型電子機器によって得られる作用と、請求項10又は11に記載した電源プラグ一体型電子機器用設置補助具によって得られる作用とが、同時に奏されることになる。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法を、本発明の電源プラグ一体型電子機器及び電源プラグ一体型電子機器用設置補助具と共に、図面を参照して説明する。
【0045】
図1は、壁面に設置される電源プラグ一体型機器としてのガス漏れ警報器の一般的な構成を示す断面図であり、図1中引用符号1はガス漏れ警報器(電源プラグ一体型機器に相当)、3は壁面、5は壁面3に設けられたコンセントカバー、7は壁面3内に埋め込まれてコンセントカバー5により被覆されたコンセント本体である。
【0046】
図1に示すように、前記ガス漏れ警報器1は上部正面を一部傾斜させた直方体状の本体1aを有しており、本体1aの背面1bの上部には、図1中破線で示すように、電源供給用のプラグ1cが突設されている。
【0047】
前記コンセント本体7は、不図示の取付板により壁面3の外面又は内面に固定されて、壁面3の開口3aに配置されており、コンセント本体7の前面7aには、上下2つのコンセント7b,7bが配置されている。
【0048】
前記コンセントカバー5は、コンセント本体7が配置された壁面3の開口3aを覆い隠すように、コンセント本体7の前記不図示の取付板に取り付けられており、このコンセントカバー5から前記2つのコンセント7b,7bが露出している。
【0049】
上述したガス漏れ警報器1は、コンセント7b,7bのどちらかにプラグ1cを差し込むことで壁面3に設置されるが、例えば、上側のコンセント7bが本体1aで覆い隠されてしまわないように、下側のコンセント7bにプラグ1cを差し込んで壁面3に設置した場合、本体1aの下部がコンセントカバー5の下方にはみ出して、壁面3との間にコンセントカバー5の厚さに応じた寸法の隙間Sが生じる。
【0050】
この状態のままで本体1aの下部に、コンセント7bによるプラグ1cの把持力を上回る大きさで、壁面3側への外力が加わると、コンセントカバー5の下端を回転中心として、てこの原理で本体1aが回転し、本体1aの下端が壁面3に当接すると共に本体1aの上端が壁面3(コンセントカバー5)から離れ、これにより、コンセント7bに差し込んだプラグ1cが引き抜かれて、場合によってはガス漏れ警報器1が壁面3から脱落してしまう。
【0051】
そこで、そのような外力が本体1aの下部に加わっても壁面3からのガス漏れ警報器1の脱落を防止する目的で案出されたのが、本発明の電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法と、この方法を実施する際に用いて好適な本発明の電源プラグ一体型電子機器及び電源プラグ一体型電子機器用設置補助具であり、以下、これらの各実施形態を詳細に説明する。
【0052】
図2は、本発明の第1実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法を実行するのに当たって使用される、本発明の第1実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具とを示す要部側面図、図3は同底面図であり、図2及び図3中図1と同等の要素、部分には、図1で付したものと同一の引用符号を付して、重複する説明を省略する。
【0053】
図2及び図3中引用符号9は、ガス漏れ警報器1のプラグ1cをコンセント7bに差し込んで壁面3に設置する際に使用される取付ユニット(電源プラグ一体型電子機器用設置補助具に相当)であり、この取付ユニット9は、図4に拡大分解斜視図で示すように、略L字状のブラケット9aと取付ねじ9e(ねじ部材に相当)とで構成されている。
【0054】
このうち、ブラケット9aは、壁面3に当接される(図2参照)短片部9b(当接片に相当)と、この短片部9bに対して直角に延出する長辺部9c(支持片に相当)とを有しており、長辺部9cにはその延出方向に沿って長孔9dが貫設されている。
【0055】
前記取付ねじ9eは、頭部9fとねじ部9g(先端側部分に相当)とを有しており、頭部9fは長孔9dを挿通不能に、ねじ部9gは長孔9dを挿通可能にそれぞれ形成されている。
【0056】
尚、図2に示すように、第1実施形態のガス漏れ警報器1の本体1の下面1dには、取付ねじ9eのねじ部9gと螺合可能な雌ねじ孔1e(被係合部に相当)が形成されている。
【0057】
そして、この第1実施形態では、長孔9dを挿通させた取付ねじ9eのねじ部9gを、ガス漏れ警報器1の本体1aの下面1dに形成した雌ねじ孔1eに螺着して仮締めしておき、この状態でガス漏れ警報器1のプラグ1cを下側のコンセント7bに差し込み、その後、長孔9d内における取付ねじ9eのねじ部9gの相対位置を長孔9dの延在方向に沿って移動させて、コンセントカバー5の下方にはみ出した本体1aの下面1dからの、壁面3側への短辺部9bの突出量を、短辺部9bが壁面3に当接する量に調節し、取付ねじ9eを本締めすることで、ガス漏れ警報器1を壁面3に設置することになる。
【0058】
このようにすることで、上側のコンセント7bを本体1aで覆い隠さないように壁面3に設置したガス漏れ警報器1の、コンセントカバー5の下方にはみ出して壁面3との間にコンセントカバー5の厚さに応じた寸法の隙間Sが生じる本体1aの下部が、取付ねじ9eにより雌ねじ孔1eに長辺部9cを螺着したブラケット9aの短辺部9bの壁面3に対する当接によって、コンセントカバー5の厚さに応じた寸法の隙間Sに壁面3との間隔を保持され、壁面3に接近する方向において本体1aが位置決めされる。
【0059】
よって、本体1aの下部に、コンセント7bによるプラグ1cの把持力を上回る大きさで、壁面3側への外力が加わっても、コンセントカバー5の下端を回転中心として、てこの原理で本体1aが回転することがなく、そのため、本体1aの下端が壁面3に当接して本体1aの上端が壁面3(コンセントカバー5)から離れることもない。
【0060】
したがって、第1実施形態の電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具、及び、これらを用いた電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法によれば、ガス漏れ警報器1の本体1aとプラグ1cとを別体にしなくても、コンセントカバー5のプラグ1cを差し込まない他のコンセント7bを覆い隠すことなく、かつ、コンセント7bによるプラグ1cの把持力に依存することなく、コンセント7bに差し込んだプラグ1cが引き抜かれて脱落することのないように、ガス漏れ警報器1を壁面3に確実に設置することができる。
【0061】
図5は、本発明の第2実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法を実行するのに当たって使用される、本発明の第2実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具とを示す要部側面図であり、図5中図1及び図2と同等の要素、部分には、図1及び図2で付したものと同一の引用符号を付して、重複する説明を省略する。
【0062】
そして、図5中引用符号9Aで示す第2実施形態の取付ユニットは、図6に拡大分解斜視図で示すように、図4に示す第1実施形態の取付ユニット9と同様のブラケット9a及び取付ねじ9eに加えて、この取付ねじ9eによりブラケット9aの長辺部9cに固定される固定ピン9hを更に有して構成されている。
【0063】
前記固定ピン9hは、略円柱状の突起部9j(固定用突起に相当)と、この突起部9jの一方の端面側に突設されブラケット9aの長辺部9cの長孔9dに挿入可能なガイド部9kとを有しており、このガイド部9kには、突起部9jの中心上に位置するように、取付ねじ9eのねじ部9gと螺合可能な雌ねじ孔9mが形成されている。
【0064】
また、図5中引用符号1Aで示す第2実施形態のガス漏れ警報器は、本体1aの下面1dに、図2に示す第1実施形態のガス漏れ警報器1の雌ねじ孔1eに代えて、固定ピン9hの突起部9jが挿入可能な平面視正円状の係合孔1f(固定用凹部に相当)が形成されている。
【0065】
そして、この第2実施形態では、ブラケット9aの短片部9bの延出側とは反対側から長辺部9cの長孔9dに固定ピン9hのガイド部9kを挿入し、反対側(短片部9bの延出側)から取付ねじ9のねじ部9gを固定ピン9hの雌ねじ孔9mに螺着させておいた後、ガス漏れ警報器1のプラグ1cを下側のコンセント7bに差し込んだ際に本体1aの下面1dに長辺部9cが当接するように、コンセントカバー5よりも若干下方の壁面3箇所にブラケット9aの短片部9bを、ブラケット9aの短片部9bが壁面3にねじや接着剤、面ファスナー、両面テープ等の任意の方法により予め取着しておく。
【0066】
その後、プラグ1cをコンセント7bに差し込んでガス漏れ警報器1Aの本体1aの下面1dをブラケット9aの長辺部9cに当接させ、その際に、本体1aの下面1dの係合孔1fに突起部9jが挿入されるように固定ピン9hのガイド部9kを長孔9dの延在方向に移動させ、取付ねじ9eを締め付けて固定ピン9hをブラケット9aの長辺部9cに固定することで、ガス漏れ警報器1Aを壁面3に設置することになる。
【0067】
尚、コンセントカバー5の厚さを予め計っておいて、その寸法に合わせて長孔9dの延在方向における固定ピン9hのガイド部9kの位置を先に合わせておいて、取付ねじ9eの締め付けにより固定ピン9hをブラケット9aの長辺部9cに先に固定しておいてから、ブラケット9aの壁面3への取着と、下側のコンセント7bへのプラグ1cの差し込みとを行うようにしてもよい。
【0068】
また、ブラケット9aに若干の可撓性がある場合には、固定ピン9hをブラケット9aの長辺部9cに固定した状態でブラケット9aを壁面3に予め取着しておき、その後、長辺部9cを下方に撓ませた状態で、ガス漏れ警報器1Bのプラグ1cをコンセント7bに差し込んで、本体1aの下面1dの係合孔1fに、長辺部9cの固定ピン9hを挿入させて、撓ませた長辺部9cを元の状態に戻すことで、ブラケット9aの壁面3への取着と、下側のコンセント7bへのプラグ1cの差し込みとを行うようにしてもよい。
【0069】
このようにすることで、上側のコンセント7bを本体1aで覆い隠さないように壁面3に設置したガス漏れ警報器1Aの、コンセントカバー5の下方にはみ出して壁面3との間にコンセントカバー5の厚さに応じた寸法の隙間Sが生じる本体1aの下部が、係合孔1fに突起部9jが挿入される固定ピン9hの雌ねじ孔9mに螺着した取付ねじ9eの締め付けにより、長孔9dの延在方向(長辺部9cの延出方向)において位置決めされる。
【0070】
よって、第2実施形態の電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具、及び、これらを用いた電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法によっても、第1実施形態の電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具、及び、これらを用いた電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法と同様に、ガス漏れ警報器1Aを壁面3に確実に設置することができる。
【0071】
図7は、本発明の第3実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法を実行するのに当たって使用される、本発明の第3実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具とを示す要部側面図であり、図7中図1、図2、及び、図5と同等の要素、部分には、図1、図2、及び、図5で付したものと同一の引用符号を付して、重複する説明を省略する。
【0072】
そして、図7中引用符号9Bで示す第3実施形態の取付ユニットは、図8に拡大分解斜視図で示すように、第1実施形態や第2実施形態の取付ユニット9,9Aとは異なり、ブラケット9a単品で構成されており、長辺部9cの長孔9dが省略されて、その代わりに長辺部9cの外側面に、滑り止め兼用の断面鋸刃状の溝9n(固定用凹部に相当)が、長辺部9cの延出方向に複数列設されている。
【0073】
この各溝9nは、長辺部9cから垂直に延出する起立面9p(非傾斜面に相当)と、隣接する溝9nの起立面9pの頂部と自溝9nの起立面9pの底部との間を接続する傾斜面9rとを有しており、この傾斜面9rは、長辺部9cの延出方向先端側から基端側(短片部9b側)に向かうにつれて高さが低くなるように傾斜している。
【0074】
また、図7中引用符号1Bで示す第3実施形態のガス漏れ警報器は、本体1aの下面1dに、図2に示す第1実施形態のガス漏れ警報器1の雌ねじ孔1eや、図5に示す第2実施形態のガス漏れ警報器1Aの係合孔1fに代えて、図9に拡大斜視図で示すように、ブラケット9aの任意の溝9nに挿入可能な断面鋸刃状の帯状突起1g(固定用突起に相当)が形成されている。
【0075】
そして、この第3実施形態では、第1実施形態や第2実施形態の場合とは異なり、ガス漏れ警報器1Bのプラグ1cを下側のコンセント7bに予め差し込んでおき、その後、短片部9bを壁面3に当て付けながらブラケット9aを下方からガス漏れ警報器1Bの本体1aの下面1dに近づけつつ、帯状突起1gに対向する位置の溝9nに帯状突起1gを挿入させて、この状態で、ブラケット9aの短片部9bを壁面3に取着することで、ガス漏れ警報器1Bを壁面3に設置することになる。
【0076】
尚、第2実施形態の場合と同様に、ブラケット9aに若干の可撓性がある場合には、予めブラケット9aを壁面3に取着しておき、その後、長辺部9cを下方に撓ませた状態で、ガス漏れ警報器1Bのプラグ1cをコンセント7bに差し込んで、本体1aの下面1dの帯状突起1gを、長辺部9cの複数の溝9nのうち帯状突起1gに対向する位置の溝9nに挿入させて、撓ませた長辺部9cを元の状態に戻すことで、ブラケット9aの壁面3への取着と、下側のコンセント7bへのプラグ1cの差し込みとを行うようにしてもよい。
【0077】
このようにすることで、上側のコンセント7bを本体1aで覆い隠さないように壁面3に設置したガス漏れ警報器1Bの、コンセントカバー5の下方にはみ出して壁面3との間にコンセントカバー5の厚さに応じた寸法の隙間Sが生じる本体1aの下部が、ブラケット9aの、本体1aの帯状突起1gに対向する位置の溝9nに対する帯状突起1gの挿入により、長辺部9cの延出方向において位置決めされる。
【0078】
よって、第3実施形態の電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具、及び、これらを用いた電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法によっても、第1実施形態や第2実施形態の電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具、及び、これらを用いた電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法と同様に、ガス漏れ警報器1Bを壁面3に確実に設置することができる。
【0079】
尚、溝9nに挿入された帯状突起1gの、長辺部9cの延出方向基端側(短片部9b側、壁面3に対して接近する方向に相当)に隣接する溝9nへの乗り上げ移動は、長辺部9cから垂直に延出する起立面9pにより阻止され、長辺部9cの延出方向先端側(壁面3に対して離間する方向に相当)に隣接する溝9nへの帯状突起1gの乗り上げ移動は、長辺部9cの延出方向先端側から基端側(短片部9b側)に向かうにつれて高さが低くなるように傾斜した傾斜面9rにより許容される。
【0080】
このため、第3実施形態の電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具、及び、これらを用いた電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法によれば、設置されたガス漏れ警報器1Bを壁面3から取り外す必要がある場合に、長辺部9cの延出方向先端側(壁面3に対して離間する方向に相当)に隣接する溝9nへ帯状突起1gを乗り上げ移動させながら、コンセントカバー5からはみ出た本体1aの下部を長辺部9cの延出方向先端側に移動させて、ブラケット9aを壁面3から外さずにガス漏れ警報器1Bの取り外し作業を容易に行うことができる。
【0081】
ちなみに、ブラケット9aの長辺部9cにその延出方向に列設された複数の溝9n,9n,…が、各溝9nの頂部に接触する面に対して適度な静摩擦力を有している場合には、本体1aの帯状突起1gを省略して本体1aの下面1dを各溝9nの頂部に接触させ、本体1aの下面1dと各溝9nの頂部との間に働く静摩擦力により本体1aの長辺部9cに対するその延出方向における移動を規制させて、壁面3に設置したガス漏れ警報器1Bの下部を、ブラケット9aの長辺部9cの延出方向において位置決めするようにしてもよい。
【0082】
図10は、本発明の第4実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法を実行するのに当たって使用される、本発明の第4実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器を示す要部側面図であり、図10中図1、図2、図5、並びに、図7と同等の要素、部分には、図1、図2、図5、並びに、図7で付したものと同一の引用符号を付して、重複する説明を省略する。
【0083】
そして、図10に示すように、第4実施形態の電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法では、第1実施形態乃至第3実施形態のような取付ユニット9,9A,9Bを用いず、その代わりに、雌雄一対の面ファスナー11a,11bが使用される。
【0084】
このうち、一方の面ファスナー11aは、下側のコンセント7bよりもさらに下方のコンセントカバー5箇所に両面テープ又は接着剤等により取着されており、ガス漏れ警報器1Cの本体1aの背面1bのうち、上側のコンセント7bを本体1aで覆い隠さないように壁面3にガス漏れ警報器1Cを設置した状態で一方の面ファスナー11aに対向する、プラグ1cよりも下方の背面1b箇所に形成された凹部1hには、他方の面ファスナー11b(取付補強部に相当)が両面テープ又は接着剤等により取着されている。
【0085】
そして、この第4実施形態では、第1実施形態乃至第3実施形態のいずれの場合とも異なり、ガス漏れ警報器1Cのプラグ1cを下側のコンセント7bに差し込み、本体1aの背面1bをコンセントカバー5に当て付けて、これにより、コンセントカバー5側の面ファスナー11aを本体1a側の面ファスナー11bと面ファスナー結合させることで、ガス漏れ警報器1Cを壁面3に設置することになる。
【0086】
このようにすることで、上側のコンセント7bを本体1aで覆い隠さないように壁面3に設置したガス漏れ警報器1Cの、プラグ1cよりも若干下方の本体1a箇所が、コンセントカバー5側の面ファスナー11aと本体1a側の面ファスナー11bとの面ファスナー結合により、壁面3に対して接近離間する方向において位置決めされる。
【0087】
よって、第4実施形態の電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具、及び、これらを用いた電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法によっても、第1実施形態乃至第3実施形態の電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具、及び、これらを用いた電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法と同様に、ガス漏れ警報器1Cを壁面3に確実に設置することができる。
【0088】
尚、第1実施形態及び第2実施形態の取付ユニット9,9Aのブラケット9aにおける長孔9dは、正円状の通孔であってもよいが、長孔9dとした方が、ガス漏れ警報器1,1Aを設置する壁面3のコンセントカバー5の種類によってその厚みが変わるとしても、長孔9dの延在方向における取付ねじ9eの長辺部9cに対する位置を調整することで、コンセントカバー5の下方にはみ出る本体1aの下部と壁面3との間に生じる隙間Sを、コンセントカバー5の厚さに応じた寸法に調整して、ガス漏れ警報器1,1Aを常に壁面3に平行で真っ直ぐな姿勢で設置することができるので、有利である。
【0089】
また、第2実施形態において、ガス漏れ警報器1Aの本体1aの下面1dに形成した係合孔1fを、取付ユニット9Aの固定ピン9hの突起部9j先端面に形成し、これ(突起部9j先端面に形成した係合孔1f)に対応する突起を、ガス漏れ警報器1Aの本体1aの下面1dに形成するようにしてもよく、その場合は、突起部9j先端面に形成した係合孔1fが請求項中の固定用凹部に相当し、本体1aの下面1dに形成した突起が請求項中の固定用突起に相当することになる。
【0090】
さらに、第3実施形態において、ガス漏れ警報器1Aの本体1aの下面1dに形成した帯状突起1gをブラケット9aの長辺部9cの外側面に形成し、反対に、ブラケット9aの長辺部9cの外側面に複数列設した溝9n,9n,…をガス漏れ警報器1Aの本体1aの下面1dに列設するようにしてもよい。
【0091】
また、第3実施形態において、ガス漏れ警報器1Aの本体1aの下面1dとブラケット9aの長辺部9cの外側面とのどちらに形成するにせよ、帯状突起1gは本体1aや長辺部9cの全幅に亘る長さでなくてもよい。
【0092】
そして、上述した第1実施形態乃至第4実施形態ではガス漏れ警報器1,1A,1B,1Cを例に取って説明したが、本発明は、本体の背面から突設されたプラグを壁面のコンセントカバーのコンセントに挿入することで壁面に設置される電源プラグ一体型の電子機器に広く適用可能であることは、言うまでもない。
【0093】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出て壁面との間にコンセントカバーの厚さ分の隙間が空く本体(の一部)に、この隙間がなくなるような方向に本体へ外力が加わったとしても、コンセントのプラグ把持力の大小に拘わらず、プラグのコンセントへの差し込み状態が甘くなって脱落してしまうように本体の姿勢が傾いてしまうことがないようにして、電源プラグ一体型電子機器を壁面に確実に設置することができる。
【0094】
また、請求項2に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、請求項1に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、壁面に対するブラケットの当接片の当接により、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出た本体と壁面との隙間が一定に保たれるようにして、電源プラグ一体型電子機器の壁面への確実な設置状態をより安定して保持することができる。
【0095】
さらに、請求項3に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、請求項1に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、被係合部における係合部との係合が容易に行われるようにして、電源プラグ一体型電子機器の壁面への設置作業を容易にすることができる。
【0096】
また、請求項4に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、請求項3に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出る本体部分と壁面との間に空く隙間が、コンセントカバーの厚さに応じた寸法に合わせて、任意に設定されるようにして、コンセントカバーの種類によってその厚さが変わっても、ガス漏れ警報器を常に壁面に平行で真っ直ぐな姿勢で設置することができる。
【0097】
さらに、請求項5に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、請求項4に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器において、プラグのコンセントへの差し込み状態が甘くなって脱落してしまうように本体の姿勢が傾いてしまうことを防ぎつつ、壁面に設置された電源プラグ一体型電子機器を壁面から外す際に、コンセントカバーからはみ出た本体部分を壁面に対して離間する方向に移動させて、取外し作業を容易に行うことができる。
【0098】
また、請求項6に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出て壁面との間にコンセントカバーの厚さ分の隙間が空く本体(の一部)に、この隙間がなくなるような方向に本体へ外力が加わったとしても、コンセントのプラグ把持力の大小に拘わらず、プラグのコンセントへの差し込み状態が甘くなって脱落してしまうように本体の姿勢が傾いてしまうことがないようにして、電源プラグ一体型電子機器を壁面に確実に設置することができる。
【0099】
さらに、請求項7に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器によれば、電源プラグ一体型のガス漏れ警報器を壁面に設置する際に、請求項1、2、3、4、5又は6に記載した電源プラグ一体型電子機器によって得られる効果を得ることができる。
【0100】
また、請求項8に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具によれば、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出て壁面との間にコンセントカバーの厚さ分の隙間が空く本体(の一部)に、この隙間がなくなるような方向に本体へ外力が加わったとしても、コンセントのプラグ把持力の大小に拘わらず、プラグのコンセントへの差し込み状態が甘くなって脱落してしまうように本体の姿勢が傾いてしまうことがないようにして、電源プラグ一体型電子機器が壁面に確実に設置されるようにすることができる。
【0101】
さらに、請求項9に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具によれば、請求項8に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具において、コンセントカバーの種類によってその厚さが変わっても、電源プラグ一体型の電子機器の本体下面に取着された支持片に連接されている当接片を壁面に必ず当接させて、ガス漏れ警報器が常に壁面に平行で真っ直ぐな姿勢で設置されるようにすることができる。
【0102】
また、請求項10に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具によれば、コンセントにプラグを差し込んだ状態でコンセントカバーからはみ出て壁面との間にコンセントカバーの厚さ分の隙間が空く本体(の一部)に、この隙間がなくなるような方向に本体へ外力が加わったとしても、コンセントのプラグ把持力の大小に拘わらず、プラグのコンセントへの差し込み状態が甘くなって脱落してしまうように本体の姿勢が傾いてしまうことがないようにして、電源プラグ一体型電子機器が壁面に確実に設置されるようにすることができる。
【0103】
さらに、請求項11に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具によれば、請求項10に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具において、コンセントカバーの種類によってその厚さが変わっても、電源プラグ一体型の電子機器の本体下面の被係合部に係合部を必ず係合させて、ガス漏れ警報器が常に壁面に平行で真っ直ぐな姿勢で設置されるようにすることができる。
【0104】
尚、請求項13に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法によれば、電源プラグ一体型の電子機器の本体の背面から突設されたプラグを壁面のコンセントカバーのコンセントに挿入することで壁面に電源プラグ一体型の電子機器を設置した際に、請求項1又は2に記載した電源プラグ一体型電子機器によって得られる効果と、請求項8又は9に記載した電源プラグ一体型電子機器用設置補助具によって得られる効果とを、同時に得ることができる。
【0105】
また、請求項13に記載した本発明の電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法によれば、電源プラグ一体型の電子機器の本体の背面から突設されたプラグを壁面のコンセントカバーのコンセントに挿入することで壁面に電源プラグ一体型の電子機器を設置した際に、請求項3、4、5、6又は7に記載した電源プラグ一体型電子機器によって得られる効果と、請求項10又は11に記載した電源プラグ一体型電子機器用設置補助具によって得られる効果とを、同時に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】壁面に設置される電源プラグ一体型機器としてのガス漏れ警報器の一般的な構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法を実行するのに当たって使用される、本発明の第1実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具とを示す要部側面図である。
【図3】図2の電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具との底面図である。
【図4】図2及び図3の取付ユニットの拡大分解斜視図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法を実行するのに当たって使用される、本発明の第2実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具とを示す要部側面図である。
【図6】図5の取付ユニットの拡大分解斜視図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法を実行するのに当たって使用される、本発明の第3実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器と電源プラグ一体型電子機器用設置補助具とを示す要部側面図である。
【図8】図7の取付ユニットの拡大分解斜視図である。
【図9】図7のガス漏れ警報器の拡大斜視図である。
【図10】本発明の第4実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法を実行するのに当たって使用される、本発明の第4実施形態に係る電源プラグ一体型電子機器を示す要部側面図である。
【符号の説明】
1,1A,1B,1C ガス漏れ警報器(電源プラグ一体型機器)
1a 本体
1b 本体背面
1c プラグ
1d 本体下面
1e 雌ねじ孔(被係合部)
1f 係合孔(固定用凹部)
1g 帯状突起(固定用突起)
3 壁面
5 コンセントカバー
7b コンセント
9,9A,9B 取付ユニット(電源プラグ一体型電子機器用設置補助具)
9a ブラケット
9b 短辺部(当接片)
9c 長辺部(支持片)
9e 取付ねじ(ねじ部材)
9g ねじ部(ねじ部材先端側部分)
9j 突起部(固定用突起)
9n 溝(固定用凹部)
9p 起立面(非傾斜面)
9r 傾斜面
11b 面ファスナー(取付補強部)
Claims (13)
- 本体の背面から突設されたプラグを壁面のコンセントカバーのコンセントに差し込むことで前記壁面に設置される電源プラグ一体型の電子機器であって、
前記プラグを前記コンセントに差し込んだ状態で、前記壁面から延出するブラケットの前記本体の下面に当接する支持片の係合部が係合される被係合部が、前記本体の下面に形成されている、
ことを特徴とする電源プラグ一体型電子機器。 - 前記係合部は、前記支持片を貫通して前記本体側に突出するねじ部材の先端側部分により構成されており、前記被係合部は、前記ねじ部材の先端側部分が螺合可能な雌ねじ孔により構成されており、該雌ねじ孔は、前記支持片を貫通した前記ねじ部材の先端側部分の前記雌ねじ孔への螺着により前記本体の前記下面に前記支持片が取着され、該支持片が前記下面に取着された前記本体の前記プラグを前記コンセントに差し込むことにより、前記ブラケットの前記支持片に連設された当接片が前記壁面に当接されるように構成されている請求項1記載の電源プラグ一体型電子機器。
- 前記係合部及び前記被係合部のうち一方は、前記壁面に取着された前記ブラケットの前記支持片から、前記プラグを前記コンセントに差し込んだ状態の前記本体側に向けて突設された、固定用突起により構成されており、前記係合部及び前記被係合部のうち他方は、前記固定用突起が挿入可能な固定用凹部により構成されている請求項1記載の電源プラグ一体型電子機器。
- 前記固定用凹部は、前記壁面に対して接近離間する方向に列設した複数の溝により構成されており、前記固定用突起は、前記複数の溝のうちいずれか一つの溝に選択的に挿入されるように帯状に形成されている請求項3記載の電源プラグ一体型電子機器。
- 前記各溝は、前記固定用突起が挿入された前記溝から、前記壁面に対して離間する方向に隣接する前記溝への、当該両溝間における前記固定用突起の乗り上げ移動を許容する傾斜面と、前記固定用突起が挿入された前記溝から、前記壁面に対して接近する方向に隣接する前記溝への、当該両溝間における前記固定用突起の乗り上げ移動を阻止する非傾斜面とを有している請求項4記載の電源プラグ一体型電子機器。
- 本体の背面から突設されたプラグを壁面のコンセントカバーのコンセントに差し込むことで前記壁面に設置される電源プラグ一体型の電子機器であって、
前記本体の背面のうち、前記プラグを前記コンセントに差し込んだ状態で前記コンセントカバーと対向する背面部分に、該コンセントカバーのうち、前記背面部分と対向するコンセントカバー部分と面ファスナー結合する取付補強部が設けられている、
ことを特徴とする電源プラグ一体型電子機器。 - 前記本体はガス漏れ警報器の本体である請求項1、2、3、4、5又は6記載の電源プラグ一体型電子機器。
- 本体の背面から突設されたプラグを壁面のコンセントカバーのコンセントに差し込むことで前記壁面に設置される電源プラグ一体型の電子機器の、前記壁面への設置に当たって使用される設置補助具であって、
前記本体の下面に取着される支持片と、
前記支持片に連接され、前記プラグを前記コンセントに差し込んだ状態で前記壁面に当接する当接片と、
を備えることを特徴とする電源プラグ一体型電子機器用設置補助具。 - 前記支持片は、前記プラグを前記コンセントに差し込んだ状態で前記壁面に対して接近離間する方向に移動可能に、前記本体の前記下面に対して取り付けられている請求項8記載の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具。
- 本体の背面から突設されたプラグを壁面のコンセントカバーのコンセントに差し込むことで前記壁面に設置される電源プラグ一体型の電子機器の、前記壁面への設置に当たって使用される設置補助具であって、
前記壁面に取着され、前記プラグを前記コンセントに差し込んだ状態で前記本体の下面に当接する支持片を有するブラケットと、
前記支持片に設けられ、前記プラグを前記コンセントに差し込んだ状態で前記本体の下面に形成された被係合部と係合する係合部と、
を備えることを特徴とする電源プラグ一体型電子機器用設置補助具。 - 前記係合部は、前記ブラケットを前記壁面に取着した状態で前記壁面に対して接近離間する方向に移動可能に、前記支持片に対して取り付けられている請求項10記載の電源プラグ一体型電子機器用設置補助具。
- 請求項1又は2に記載した電源プラグ一体型電子機器を、請求項8又は9に記載した電源プラグ一体型電子機器用設置補助具を用いて前記壁面に設置するようにしたことを特徴とする電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法。
- 請求項3、4、5、6又は7に記載した電源プラグ一体型電子機器を、請求項10又は11に記載した電源プラグ一体型電子機器用設置補助具を用いて前記壁面に設置するようにしたことを特徴とする電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003122973A JP2004327347A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | 電源プラグ一体型電子機器、電源プラグ一体型電子機器用設置補助具、及び、電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003122973A JP2004327347A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | 電源プラグ一体型電子機器、電源プラグ一体型電子機器用設置補助具、及び、電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004327347A true JP2004327347A (ja) | 2004-11-18 |
Family
ID=33500989
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003122973A Abandoned JP2004327347A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | 電源プラグ一体型電子機器、電源プラグ一体型電子機器用設置補助具、及び、電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004327347A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009199789A (ja) * | 2008-02-20 | 2009-09-03 | Kasetani Seisakusho:Kk | プラグアダプタ |
JP2013025875A (ja) * | 2011-07-15 | 2013-02-04 | Hitachi Cable Ltd | コネクタ嵌合構造 |
DE102017012143A1 (de) | 2017-12-27 | 2019-06-27 | Abdul Karim Serhan | Mehrfachsteckdose mit einer Blende |
DE102019124538A1 (de) * | 2019-09-12 | 2021-03-18 | Te Connectivity Germany Gmbh | Elektrischer Steckverbinder sowie elektromechanische Steckverbindung |
DE102009023905B4 (de) | 2009-06-04 | 2022-03-24 | Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft | Elektrischer Kontaktverbinder und elektrisches Bauteil |
CN116154625A (zh) * | 2023-04-21 | 2023-05-23 | 国网山东省电力公司临朐县供电公司 | 一种供电接口装置 |
-
2003
- 2003-04-25 JP JP2003122973A patent/JP2004327347A/ja not_active Abandoned
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009199789A (ja) * | 2008-02-20 | 2009-09-03 | Kasetani Seisakusho:Kk | プラグアダプタ |
DE102009023905B4 (de) | 2009-06-04 | 2022-03-24 | Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft | Elektrischer Kontaktverbinder und elektrisches Bauteil |
JP2013025875A (ja) * | 2011-07-15 | 2013-02-04 | Hitachi Cable Ltd | コネクタ嵌合構造 |
DE102017012143A1 (de) | 2017-12-27 | 2019-06-27 | Abdul Karim Serhan | Mehrfachsteckdose mit einer Blende |
DE102017012143B4 (de) | 2017-12-27 | 2019-10-10 | Abdul Karim Serhan | Mehrfachsteckdose mit einer Blende |
DE102019124538A1 (de) * | 2019-09-12 | 2021-03-18 | Te Connectivity Germany Gmbh | Elektrischer Steckverbinder sowie elektromechanische Steckverbindung |
CN116154625A (zh) * | 2023-04-21 | 2023-05-23 | 国网山东省电力公司临朐县供电公司 | 一种供电接口装置 |
CN116154625B (zh) * | 2023-04-21 | 2023-10-24 | 国网山东省电力公司临朐县供电公司 | 一种供电接口装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9825414B2 (en) | Wall plate | |
AU2001233549B2 (en) | Quick connecting universal electrical box and wiring system | |
EP1442506B1 (en) | Electrical box with recessed faceplate | |
KR101877076B1 (ko) | 태블릿 컴퓨터를 위한 내벽 도크 | |
CA2659995C (en) | Concealed emergency lighting equipment with complete retrofit housing and method of installation | |
US20040238197A1 (en) | Electrical box with recessed faceplate | |
KR200467455Y1 (ko) | 충전커넥터 일체형 스마트폰 케이스 | |
US20210367414A1 (en) | Mounting Mechanism for an Electrical Device | |
US8907781B2 (en) | Intrusion detection device | |
US20220320808A1 (en) | Wall plate with cable management | |
JP5090256B2 (ja) | 充電器 | |
US7220014B2 (en) | Quick mounting system for emergency lighting device | |
JP2004327347A (ja) | 電源プラグ一体型電子機器、電源プラグ一体型電子機器用設置補助具、及び、電源プラグ一体型電子機器の壁面設置方法 | |
US11050230B1 (en) | Electrical box for mounting an electrical device or fixture on a suspended ceiling T-bar or intersection of a T-bar grid | |
JP2009211903A (ja) | 丸型端子用スクリューレス端子台 | |
US20110096525A1 (en) | Remote ballast assembly | |
JP4204943B2 (ja) | ケーブル保護カバー | |
JP2007194318A (ja) | Dinレール取付け型電気機器の取付け構造 | |
JP2000091033A (ja) | 接続装置 | |
EP3188325A2 (en) | Low voltage buss system | |
JP2009237745A (ja) | 警報器 | |
JP2007012374A (ja) | プラグイン機器の絶縁基台への取付構造 | |
JP4841306B2 (ja) | ガス漏れ警報器の取付構造、及びその取付板 | |
JP6531933B2 (ja) | 照明器具 | |
JP3503503B2 (ja) | 配線器具用プレート |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050524 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060919 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061003 |
|
A762 | Written abandonment of application |
Effective date: 20061121 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762 |