JP2004327081A - ポリマー電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】電極内にポリマー成分を存在させることなく、かつ、電極の液枯れを防止するポリマー電池を提供する。
【解決手段】両端部以外の一つの集電体2の両面に正極3と負極4が形成されており、集電体2の正極3と負極4との間にポリマー電解質5をはさんで単電池6を構成し、この単電池6が複数積層されたポリマー電池であって、正極3と負極4はポリマー成分を含まず電解液を含み、ポリマー電解質5のポリマー骨格が電極(正極3と負極4)内の電解液を吸収しないように、電解液とポリマー骨格の素材を組み合わせる。
【選択図】 図1
【解決手段】両端部以外の一つの集電体2の両面に正極3と負極4が形成されており、集電体2の正極3と負極4との間にポリマー電解質5をはさんで単電池6を構成し、この単電池6が複数積層されたポリマー電池であって、正極3と負極4はポリマー成分を含まず電解液を含み、ポリマー電解質5のポリマー骨格が電極(正極3と負極4)内の電解液を吸収しないように、電解液とポリマー骨格の素材を組み合わせる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリマー電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリマー電池は、電解質として高分子を用いたリチウムイオン二次電池の一つである。このようなポリマー電池は、正極と負極の間に、イオン導伝性を有する固体高分子電解質に、通常リチウムイオン電池で用いられる電解液を含んだものやポリフッ化ビニリデン(PVDF)などのリチウムイオン導伝性を持たない高分子の骨格中に、同様の電解液を保持させたものを挟み込んで電池を形成しているものである(たとえば特許文献1参照)。
【0003】
このようなポリマー電池においては、電極内にポリマー成分が存在すると、そのポリマー成分が電気抵抗となることから、電極内にはポリマー成分が存在しないことが望ましいとされている(たとえば特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−204136号公報
【特許文献2】
特開2000−158038号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電極にポリマー成分が存在しない場合、また非常に少ない場合、電極にも電解液を染み込ませてあるため、電解質層のポリマーが電極内の電解液を吸収して、電極内が液枯れしてしまうという問題がある。特に、これは、電極内でポリマー成分がまったく含まれない場合はもとより、電極内にポリマー成分を含んでいたとしても、電解質層のポリマー骨格と電極内に含まれるポリマー成分が別素材である場合にも、同様に電極内の電解液が電解質層のポリマー骨格に吸収されて液枯れしてしまうである。
【0006】
そこで本発明の目的は、電極内に電解質に用いているポリマー成分を存在させることなく、なおかつ、電極の液枯れを防止するポリマー電池を提供することである。
【0007】
また、本発明の目的は、電極内に電解質に用いているポリマー成分を存在させない電池を用いても経年変化による性能低下を抑えた組電池を提供することである。
【0008】
さらに、本発明の目的は、電極内に電解質に用いているポリマー成分を存在させない電池を用いても経年変化による性能低下を抑えた組電池を用いた自動車を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、正極と、負極と、これらの間に配置されたポリマー電解質と、を有するポリマー電池において、前記正極および負極のうち少なくとも一方の電極が、前記ポリマー電解質内のポリマー成分を含まず、非水電解液含み、前記ポリマー電解質内のポリマー骨格における前記非水電解液の吸収率が14質量%以下であることを特徴とするポリマー電池。により達成される。
【0010】
本発明の上記目的は、上記ポリマー電池を複数個、並列および/または直列に接続したことを特徴とする組電池により達成される。
【0011】
本発明の上記目的は、上記組電池を車輪を駆動するためのモータの電源として用いたことを特徴とする自動車により達成される。
【0012】
【発明の効果】
本発明によれば、電極内に電解質に用いているポリマー成分を存在させることなく、電極の液枯れを防止することができる。したがって、電極内における電解液の割合を増やし、活物質とリチウムイオンとのやりとりが安定化し、また効率的に行えるようになるので電池性能が向上する。
【0013】
また、本発明によれば、電極内の液枯れの心配なく、電池性能の優れた組電池を提供することができる。
【0014】
また、本発明によれば、電極内の液枯れの心配なく、電池性能の優れた組電池をモータ駆動用の電源として用いたので、搭載している電池の性能が向上した自動車を提供することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0016】
図1は、本発明を適用したポリマー電池の構造を説明するための断面図であり図2は、このポリマー電池の作用を説明するために電極部分を拡大した概略断面図である。
【0017】
ポリマー電池1は、両端部以外の一つの集電体2の両面に正極3と負極4が形成されており、この集電体2の正極3と負極4との間に電解質5をはさんで単電池6を構成し、この単電池6が複数積層された構造を持つ。なお、両端部にある集電体(端部集電体7と称する)は、このポリマー電池全体の電極と接続される。
【0018】
このように集電体2をはさんで正極3と負極4を設けた構成をバイポーラ電極という。
【0019】
そして、電極部分は、集電体2上に設けられている電極(正極3、負極4)に電解質5が接触している状態となっている。
【0020】
用いている電解質5は、電解質の骨格として、たとえば、真性ポリマー電解質、においては、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)などのポリエーテルの重合体などイオン輸送を担う電解質そのものが骨格材となり、ゲルポリマー電解質においては、電解質の骨格は、ホストポリマーとなりうるもので、たとえば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリフッ化ビリニデン(PVDF)、およびポリメチルメタクリレート(PMMA)などを用いることができる。また、ポリエチレン(PE)製またはポリプロピレン(PP)製などのポリオレフィン系材料のセパレータ材なども骨格として用いることができる。
【0021】
そして、これらポリマー電解質中の電解液としては、たとえばγ−ブチロラクトン(GBL)が好ましい。特に、骨格としてポリオレフィン系材料のセパレータ材を用いた場合には、GBLはセパレータとのなじみがよい。もちろん、その他一般にリチウムイオン電池に使用されている電解液を用いることも可能である。
【0022】
一方、電極(正極、負極ともに)は、ポリマー電解質に用いられているポリマー成分を含んでおらず、非水電解液として、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、または分子量が270〜440程度の非水溶媒に電解塩を含ませた電解液を用いている。
【0023】
ここで用いている、この分子量が270〜440程度の電解液は、従来のポリマー電池に用いられている分子量100程度(沸点が常圧で250℃)の電解液よりも分子量が大きいため、その沸点が圧力0.133×102Pa(0.1mmHg)で200℃と非常に高いものである。
【0024】
このような非水電解液は、たとえば、プロピレンカーボネート(PC)またはエチレンカーボネート(EC)の溶媒(単独またはこれらを混合したもの)に、電解質塩および可塑剤として、たとえば、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiTaF6、LiAlCl4、Li2B10Cl10等の無機酸陰イオン塩、LiCF3SO3、Li(CF3SO2)2N、Li(C2F5SO2)2N等の有機酸陰イオン塩の中から選ばれる、少なくとも1種類のリチウム塩(電解質塩)を含むものである。
【0025】
また、電解液のリチウム塩としては、たとえば、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiTaF6、LiAlCl4、Li2B10Cl10等の無機酸陰イオン塩、Li(CF3SO2)2N、Li(C2F5SO2)2N等の有機酸陰イオン塩、またはこれらの混合物などが使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。さらに導電助剤として、アセチレンブラック、カーボンブラック、グラファイト等を含む。
【0026】
このような電極内の電解液とポリマー電解質は、その組み合わせとして特に、図2(a)に示すように、電極(3または4)内の電解液が分子量270〜440の非水溶媒に電解質塩を含ませたものとした場合に、ポリマー電解質5内のポリマーが、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキサイドであることが好ましい。また、図2(b)に示すように、電極(3または4)内の電解液がプロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、および分子量270〜440の非水溶媒に電解質塩を含ませた非水電解液のうち少なくともいずれかである場合に、ポリマー電解質5内の骨格材が、ポリプロピレン製のセパレータ材またはポリエチレン製のセパレータ材であることが好ましい。
【0027】
なお、上記正極は、正極活物質を含む。正極活物質としては、溶液系のリチウムイオン電池でも使用される、遷移金属とリチウムとの複合酸化物を使用できる。具体的には、LiCoO2などのLi・Co系複合酸化物、LiNiO2などのLi・Ni系複合酸化物、スピネルLiMn2O4などのLi・Mn系複合酸化物、LiFeO2などのLi・Fe系複合酸化物などが挙げられる。この他、LiFePO4などの遷移金属とリチウムのリン酸化合物や硫酸化合物;V2O5、MnO2、TiS2、MoS2、MoO3などの遷移金属酸化物や硫化物;PbO2、AgO、NiOOHなどが挙げられる。
【0028】
正極活物質の粒径は、製法上、正極材料をペースト化してスプレーコートなどにより製膜し得るものであればよいが、さらにポリマー電池の電極抵抗を低減するために、電解質が固体でない溶液タイプのリチウムイオン電池で用いられる一般に用いられる粒径よりも小さいものを使用するとよい。具体的には、正極活物質の平均粒径が10〜0.1μmであるとよい。
【0029】
正極における、正極活物質、電解質、リチウム塩、導電助剤の配合量は、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)、イオン伝導性を考慮して決定すべきである。たとえば、正極内における電解質の配合量が少なすぎると、活物質層内でのイオン伝導抵抗やイオン拡散抵抗が大きくなり、電池性能が低下してしまう。一方、正極内における電解質の配合量が多すぎると、電池のエネルギー密度が低下してしまう。したがって、これらの要因を考慮して、目的に合致した電解質量を決定する。
【0030】
正極の厚さは、特に限定するものではなく、配合量について述べたように、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)、イオン伝導性を考慮して決定すべきである。一般的な正極活物質層の厚さは10〜500μm程度である。
【0031】
負極についても同様であり、負極活物質を含む。また、負極も正極同様に、負極活物質の他にイオン伝導性を高めるために分子量が270〜440程度の電解液、リチウム塩や導電助剤などが含まれ得る。負極活物質の種類以外は、基本的に正極と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0032】
負極活物質としては、溶液系のリチウムイオン電池でも使用される負極活物質を用いることができる。たとえば、金属酸化物、リチウム−金属複合酸化物金属、カーボンなどが好ましい。より好ましくは、カーボン、遷移金属酸化物、リチウム−遷移金属複合酸化物である。さらに好ましくは、チタン酸化物、リチウム−チタン複合酸化物、カーボンである。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0033】
このほかに電池を構成するための部材は、一般的なリチウムイオン二次電池に用いられているものと同じでよい。以下に、このポリマー電池1に使用することのできるそのほかの構成部材である、集電体、および電池ケースなどについて説明する。
【0034】
[集電体]
集電体は、製法上、スプレーコートなどの薄膜製造技術により、いかような形状を有するものにも製膜積層して形成し得る必要上、たとえば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金などの金属粉末を主成分として、これにバインダー(樹脂)、溶剤を含む集電体金属ペーストを加熱して成形してなるものであり、上記金属粉末およびバインダーにより形成されてなるものである。また、これら金属粉末を1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよいし、さらに、製法上の特徴を生かして金属粉末の種類の異なるものを多層に積層したものであってもよい。
【0035】
上記バインダーとしては、特に制限されるべきものではなく、たとえば、エポキシ樹脂など、従来公知の樹脂バインダー材料を用いることができるほか、導電性高分子材料を用いても良い。
【0036】
集電体の厚さは、特に限定されないが、通常は1〜100μm程度である。
【0037】
[電池外装材(電池ケース)]
ポリマー電池は、外部からの衝撃、環境劣化を防止するために、使用する際の外部からの衝撃、環境劣化を防止するために、ポリマー電池本体である型板を含めた電池積層体全体を電池外装材ないし電池ケース(図示せず)に収容するとよい。
【0038】
軽量化の観点からは、アルミニウム、ステンレス、ニッケル、銅などの金属(合金を含む)をポリプロピレンフィルム等の絶縁体で被覆した高分子−金属複合ラミネートフィルムやアルミラミネートパックなど、従来公知の電池外装材を用いて、その周辺部の一部または全部を熱融着にて接合することにより、電池積層体を収納し密封した構成とするのが好ましい。
【0039】
この場合、上記正極および負極リードは、上記熱融着部に挟まれて上記電池外装材の外部に露出される構造とすればよい。また、熱伝導性に優れた高分子−金属複合ラミネートフィルムやアルミラミネートパックなどを用いることが、自動車の熱源から効率よく熱を伝え、電池内部を電池動作温度まですばやく加熱することができる点で好ましい。
【0040】
[正極および負極端子板]
正極および負極端子板は、端子としての機能を有するほか、薄型化の観点からは極力薄い方がよいが、製膜により積層されてなる電極、電解質および集電体はいずれも機械的強度が弱いため、これらを両側から挟示し支持するだけの強度を持たせることが望ましい。さらに、端子部での内部抵抗を抑える観点から、正極および負極端子板の厚さは、通常0.1〜2mm程度が望ましいといえる。
【0041】
正極および負極端子板の材質は、通常リチウムイオン電池で用いられる材質を用いることができる。たとえば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金などを利用することができる。耐蝕性、作り易さ、経済性などの観点からは、アルミニウムを用いることが好ましい。
【0042】
正極端子板と負極端子板との材質は、同一の材質を用いてもよいし、異なる材質のものを用いてもよい。さらに、これら正極および負極端子板は、材質の異なるものを多層に積層したものであってもよい。
【0043】
正極および負極端子板の形状は、型板と兼用する場合には、自動車の熱源外面等をトレースした形状に、また、型板と対極する位置に設けられる端子板では、該端子板を設置する集電体外面をトレースした形状であればよく、プレス成形等によりトレースして形成すればよい。なお、型板と対極する位置に設けられる端子板では、集電体と同様にスプレーコートにより形成してもよい。
【0044】
[正極および負極リード]
正極および負極リードに関しては、通常リチウムイオン電池で用いられる公知のリードを用いることができる。なお、電池外装材(電池ケース)から取り出された部分は、自動車の熱源との距離がないことから、これらに接触して漏電したりして自動車部品(特に電子機器)に影響を与えないように、耐熱絶縁性の熱収縮チューブなどにより被覆しておくのが好ましい。
【0045】
図3は、図1に示したポリマー電池1をアルミラミネートパックにより電池20として構成した場合の外観を示す図面である。この電池20は、ポリマー電池1の端部集電体7に上記の正極および負極端子板を設け、さらにリードを取り付けて、電極23および24としている。
【0046】
[実験例]
上述した実施の形態と同様にしてポリマー電池1を製作し、電極質量の変化を評価した。
【0047】
<第1サンプル>
(正極)
正極活物質としてLiMn2O4(85wt%)、導電助剤としてアセチレンブラック(5wt%)、バインダーとしてPVDF(10wt%)、スラリー粘度調整溶媒としてNMP(これにより塗布のための粘度調整)を混合して正極スラリーを作製した。
【0048】
この正極スラリーを集電体であるAl箔(厚さ20μm)の片面に塗布し乾燥させて正極を形成した。
【0049】
(負極)
以下の材料を所定の比で混合して負極スラリーを作製した。
【0050】
負極活物質としてLi4Ti5O12(85wt%)、導電助剤としてアセチレンブラック(5wt%)、バインダーとしてPVDF(10wt%)、スラリー粘度調整溶媒としてNMPを混合して負極スラリーを作製した。
【0051】
この負極スラリーを集電体であるCu箔(厚さ20μm)の片面に上記負極スラリーを塗布し乾燥させて負極を形成した。
【0052】
(ポリマー電解質)
ポリプロピレン製のセパレータ50μmに、イオン伝導性高分子マトリックスの前駆体である平均分子量7500〜9000のモノマー溶液(ポリエチレンオキシドとポリプロピレンオキシドの共重合体)20質量%、電解液としてGBL80質量%、1.0M−Li(C2F5SO2)2N、重合開始剤(BDK)からなるプレゲル溶液を浸漬させて、石英ガラス基板に挟み込み紫外線を15分照射して前駆体を架橋させて、ポリマー電解質層を得た。
【0053】
(実施例1)
上記第1サンプルのとおりに製作した正極、負極、およびポリマー電解質を用いて、負極には、あらかじめEC+PC(1:1)、1.0M−Li(C2F5SO2)2Nの非水電解液を染み込ませておき、正極にもあらかじめ同様の電解液を染み込ませておいて、それぞれの電極の重さを測定しておいた。
【0054】
次に、上記ポリマー電解質層に負極、正極を貼り合わせてアルミラミネートにより真空密封し電池を作成した。この電池を5つ作製した。
【0055】
(比較例1)
上記第1サンプルのとおり製作した正極、負極、およびポリマー電解質を用いて、負極にはあらかじめ、GBL+DMC(1:1)、1.0M−Li(C2F5SO2)2Nの非水電解液を染み込ませておき、正極にもあらかじめ同様の電解液を染み込ませて、それぞれの電極の重さを測定しておいた。
【0056】
次に上記ポリマー電解質層に負極、正極を貼り合わせてアルミラミネートにより真空密封し電池を作成した。この電池を5つ作製した。
【0057】
<第2サンプル>
正極および負極は上記第1サンプルと同じに製作した。
【0058】
(ポリマー電解質)
イオン伝導性高分子マトリックスの前駆体である平均分子量7500〜9000のモノマー溶液(ポリエチレンオキシドとポリプロピレンオキシドの共重合体)67wt%、支持塩としてLiN(SO2C2F5)2(BETI)33wt%、少量の重合開始剤(BDK)を混合した。得られた溶液を石英のガラス基板にキャストし、厚さ50μmのスペーサーをかまして、その上に石英ガラス基板を載せて固定し、紫外線を照射して前駆体を架橋させて、ポリマー電解質層を得た。得られたポリマー電解質層の厚さは50μmであった。
【0059】
(実施例2、3、4)
上記第2サンプルにより製作した電極を3種類用意し、正極および負極には、あらかじめそれぞれ高沸点溶媒1、2、3を染み込ませておいた。
【0060】
ここで、高沸点溶媒は、PPOとPEOの共重合体で分子量が270のものを高沸点溶媒1、分子量が350のものを高沸点溶媒2、分子量が440のものを高沸点溶媒3とし、その沸点が0.1mmHg環境下で約200℃であり、上記各高沸点溶媒に1.0mol/リットルとなるように支持電解質LiN(SO2C2F5)2(BETI)を溶解し、調整したものである。
【0061】
そして、電解液を染み込ませたそれぞれの電極の重さを測定しておいた。
【0062】
次に上記ポリマー電解質層に負極、正極を貼り合わせてアルミラミネートにより真空密封し電池を作成した。そして、それぞれ高沸点溶媒1、2、3を使用した電池をそれぞれ実施例2、3、4とした。それぞれの電池を5つずつ作製した。
【0063】
(比較例2)
上記第2サンプルを用いて負極および正極を作成し、負極にはあらかじめ、GBL、1.0M−Li(C2F5SO2)2Nの非水電解液を染み込ませておき、正極にもあらかじめ同様の電解液を染み込ませておいた。電解液を染み込ませたそれぞれの電極の重さを測定しておいた。
【0064】
次に上記ポリマー電解質層に負極、正極を貼り合わせてアルミラミネートにより真空密封し電池を作成した。この電極を5つ作製した。
【0065】
<評価>
上記の各実施例および比較例について、すべての電池で充電と放電をそれぞれ一回行った。その結果、すべての電池で正常に充放電が可能であることがわかった。
【0066】
その後、実施例1〜4、および比較例1、2の電池をそれぞれ3日間放置し、その後電池を解体してそれぞれの電極の質量を測定した。
【0067】
それぞれの電池を組む前の質量の平均値を100%として、解体後の電極の質量の平均値の%をあらわしたものを表1に示す。
【0068】
【表1】
【0069】
表1の結果から、実施例1に対し比較例1は電解液の量が大きく減少していた。したがって、電解質の骨格材であるセパレータにはじかれやすいPC+ECを電極内の電解液に用いることで、電極内の電解液が電解質層内に吸収されにくいことがわかった。
【0070】
また、実施例2、3、4に対し比較例2は電解液の量が大きく減少していた。したがって、電解質の骨格材であるポリマー骨格にはじかれやすい分子量270〜440程度の高沸点溶媒を電極内の電解液に用いることで、電極内の電解液が電解質層内に吸収されにくいことがわかった。
【0071】
以上のように、本第1の実施の形態および実験例から、ポリマー電解質のポリマー骨格に対して吸収されにくい非水溶媒からなる電解液を電極に用いて、特に、その吸収率が上記表1の結果から約14%以下となるようにすることで、電極内に電解質に用いられているポリマー成分を持たない電極の液枯れを防止しすることができる。
【0072】
そして、これにより電極内はポリマー成分をまったく持たなくてもよいし、または、電極形成時にバインダーとして使用する少量のポリマーを用いるだけで済むため、電極内が電解液で満たされる割合が向上して、活物質とのより安定なリチウムイオンのやりとりが可能となる。
【0073】
なお、本第1の実施の形態においては、本発明を適用したポリマー電池として、バイポーラ電極を用いた構成を示して説明したが、本発明は、このようなバイポーラ電極を用いた電池に限定されるものではなく、さまざまなリチウムイオン二次電池に適用することができる。
【0074】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態は、上述した第1の実施の形態による電池を複数個接続した組電池である。
【0075】
図4は、第2の実施の形態による組電池の斜視図であり、図5は、内部構成を上方から見た図面である。
【0076】
図示するようにこの組電池50は、上述した第1の実施の形態によるポリマー電池1をラミネートパックによりパッケージした電池20(図3参照)を複数個直接に接続したものをさらに並列に接続したものである。電池20同士は、導電バー53により各電池の電極23および24が接続されている。この組電池50には電極ターミナル51および52が、この組電池50の電極として組電池50の一側面に設けられている。
【0077】
この組電池においては、電池20を直接に接続しさらに並列に接続する際の接続方法として、超音波溶接、熱溶接、レーザー溶接、リベット、かしめ、電子ビームなどを用いることができる。このような接続方法をとることで、長期的信頼性のある組電池を製造することができる。
【0078】
本第2の実施の形態による組電池によれば、前述した第1の実施の形態による電池を用いて組電池化することで、高容量、高出力と得ることができ、しかも電極内には、ポリマー電解質に用いているポリマー成分が存在しない電池を用いているため、電池性能が優れており、かつ、電極内の液枯れの問題も無いため、経年変化による性能低下を抑え、組電池としての長期的信頼性を向上させることができる。
【0079】
なお、組電池としての電池20の接続は、電池20を複数個全て並列に接続してもよいし、また、電池20を複数個全て直列に接続してもよい。
【0080】
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態は、上述した第2の実施の形態による組電池を複数個接続した組電池モジュールである。
【0081】
図6は、第2の実施の形態による組電池モジュールの斜視図である。
【0082】
この組電池モジュール60は、前述した第2の実施の形態による組電池50を複数個積層し、各組電池50の電極ターミナル51、52を導電バー61および62によって接続し、モジュール化したものである。
【0083】
このように、組電池50をモジュール化することによって、電池制御を容易にし、たとえば電気自動車やハイブリッド自動車などの車搭用として最適な組電池モジュールとなる。そして、この組電池モジュール60は、上述した組電池を用いたものであるから長期的信頼性の高いものとなる。
【0084】
なお、このような組電池モジュールも組電池の一種である。
【0085】
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態は、上述した第3の実施の形態による組電池モジュールを搭載し、モータの電源として使用してなる自動車である。組電池モジュールをモータ用電源として用いる自動車としては、たとえば電気自動車、ハイブリッド自動車など、車輪をモータによって駆動している自動車である。
【0086】
参考までに、図7に、組電池モジュール60を搭載する自動車100の概略図を示す。自動車に搭載される組電池モジュール60は、上記説明した特性を有する。このため、組電池モジュール60を搭載してなる自動車は高い耐久性を有し、長期間に渡って使用した後であっても充分な出力を提供しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の実施の形態によるポリマー電池の構造を説明するための断面図である。
【図2】ポリマー電池の作用を説明するために電極部分を拡大した概略断面図である。
【図3】上記ポリマー電池をラミネートパックにした電池の外観を示す斜視図である。
【図4】本発明を適用した第2の実施の形態による組電池の斜視図である。
【図5】上記組電池の内部構成を上方から見た図面である。
【図6】本発明を適用した第3の実施の形態による組電池モジュールの斜視図である。
【図7】本発明を適用した第4の実施の形態における組電池モジュールを設けた自動車の図面である。
【符号の説明】
1 ポリマー電池
2 集電体
3 正極
4 負極
5 電解質
6 単電池
7 端部集電体
50 組電池、
60 組電池モジュール
100 自動車
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリマー電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリマー電池は、電解質として高分子を用いたリチウムイオン二次電池の一つである。このようなポリマー電池は、正極と負極の間に、イオン導伝性を有する固体高分子電解質に、通常リチウムイオン電池で用いられる電解液を含んだものやポリフッ化ビニリデン(PVDF)などのリチウムイオン導伝性を持たない高分子の骨格中に、同様の電解液を保持させたものを挟み込んで電池を形成しているものである(たとえば特許文献1参照)。
【0003】
このようなポリマー電池においては、電極内にポリマー成分が存在すると、そのポリマー成分が電気抵抗となることから、電極内にはポリマー成分が存在しないことが望ましいとされている(たとえば特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−204136号公報
【特許文献2】
特開2000−158038号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電極にポリマー成分が存在しない場合、また非常に少ない場合、電極にも電解液を染み込ませてあるため、電解質層のポリマーが電極内の電解液を吸収して、電極内が液枯れしてしまうという問題がある。特に、これは、電極内でポリマー成分がまったく含まれない場合はもとより、電極内にポリマー成分を含んでいたとしても、電解質層のポリマー骨格と電極内に含まれるポリマー成分が別素材である場合にも、同様に電極内の電解液が電解質層のポリマー骨格に吸収されて液枯れしてしまうである。
【0006】
そこで本発明の目的は、電極内に電解質に用いているポリマー成分を存在させることなく、なおかつ、電極の液枯れを防止するポリマー電池を提供することである。
【0007】
また、本発明の目的は、電極内に電解質に用いているポリマー成分を存在させない電池を用いても経年変化による性能低下を抑えた組電池を提供することである。
【0008】
さらに、本発明の目的は、電極内に電解質に用いているポリマー成分を存在させない電池を用いても経年変化による性能低下を抑えた組電池を用いた自動車を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、正極と、負極と、これらの間に配置されたポリマー電解質と、を有するポリマー電池において、前記正極および負極のうち少なくとも一方の電極が、前記ポリマー電解質内のポリマー成分を含まず、非水電解液含み、前記ポリマー電解質内のポリマー骨格における前記非水電解液の吸収率が14質量%以下であることを特徴とするポリマー電池。により達成される。
【0010】
本発明の上記目的は、上記ポリマー電池を複数個、並列および/または直列に接続したことを特徴とする組電池により達成される。
【0011】
本発明の上記目的は、上記組電池を車輪を駆動するためのモータの電源として用いたことを特徴とする自動車により達成される。
【0012】
【発明の効果】
本発明によれば、電極内に電解質に用いているポリマー成分を存在させることなく、電極の液枯れを防止することができる。したがって、電極内における電解液の割合を増やし、活物質とリチウムイオンとのやりとりが安定化し、また効率的に行えるようになるので電池性能が向上する。
【0013】
また、本発明によれば、電極内の液枯れの心配なく、電池性能の優れた組電池を提供することができる。
【0014】
また、本発明によれば、電極内の液枯れの心配なく、電池性能の優れた組電池をモータ駆動用の電源として用いたので、搭載している電池の性能が向上した自動車を提供することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0016】
図1は、本発明を適用したポリマー電池の構造を説明するための断面図であり図2は、このポリマー電池の作用を説明するために電極部分を拡大した概略断面図である。
【0017】
ポリマー電池1は、両端部以外の一つの集電体2の両面に正極3と負極4が形成されており、この集電体2の正極3と負極4との間に電解質5をはさんで単電池6を構成し、この単電池6が複数積層された構造を持つ。なお、両端部にある集電体(端部集電体7と称する)は、このポリマー電池全体の電極と接続される。
【0018】
このように集電体2をはさんで正極3と負極4を設けた構成をバイポーラ電極という。
【0019】
そして、電極部分は、集電体2上に設けられている電極(正極3、負極4)に電解質5が接触している状態となっている。
【0020】
用いている電解質5は、電解質の骨格として、たとえば、真性ポリマー電解質、においては、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)などのポリエーテルの重合体などイオン輸送を担う電解質そのものが骨格材となり、ゲルポリマー電解質においては、電解質の骨格は、ホストポリマーとなりうるもので、たとえば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリフッ化ビリニデン(PVDF)、およびポリメチルメタクリレート(PMMA)などを用いることができる。また、ポリエチレン(PE)製またはポリプロピレン(PP)製などのポリオレフィン系材料のセパレータ材なども骨格として用いることができる。
【0021】
そして、これらポリマー電解質中の電解液としては、たとえばγ−ブチロラクトン(GBL)が好ましい。特に、骨格としてポリオレフィン系材料のセパレータ材を用いた場合には、GBLはセパレータとのなじみがよい。もちろん、その他一般にリチウムイオン電池に使用されている電解液を用いることも可能である。
【0022】
一方、電極(正極、負極ともに)は、ポリマー電解質に用いられているポリマー成分を含んでおらず、非水電解液として、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、または分子量が270〜440程度の非水溶媒に電解塩を含ませた電解液を用いている。
【0023】
ここで用いている、この分子量が270〜440程度の電解液は、従来のポリマー電池に用いられている分子量100程度(沸点が常圧で250℃)の電解液よりも分子量が大きいため、その沸点が圧力0.133×102Pa(0.1mmHg)で200℃と非常に高いものである。
【0024】
このような非水電解液は、たとえば、プロピレンカーボネート(PC)またはエチレンカーボネート(EC)の溶媒(単独またはこれらを混合したもの)に、電解質塩および可塑剤として、たとえば、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiTaF6、LiAlCl4、Li2B10Cl10等の無機酸陰イオン塩、LiCF3SO3、Li(CF3SO2)2N、Li(C2F5SO2)2N等の有機酸陰イオン塩の中から選ばれる、少なくとも1種類のリチウム塩(電解質塩)を含むものである。
【0025】
また、電解液のリチウム塩としては、たとえば、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiTaF6、LiAlCl4、Li2B10Cl10等の無機酸陰イオン塩、Li(CF3SO2)2N、Li(C2F5SO2)2N等の有機酸陰イオン塩、またはこれらの混合物などが使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。さらに導電助剤として、アセチレンブラック、カーボンブラック、グラファイト等を含む。
【0026】
このような電極内の電解液とポリマー電解質は、その組み合わせとして特に、図2(a)に示すように、電極(3または4)内の電解液が分子量270〜440の非水溶媒に電解質塩を含ませたものとした場合に、ポリマー電解質5内のポリマーが、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキサイドであることが好ましい。また、図2(b)に示すように、電極(3または4)内の電解液がプロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、および分子量270〜440の非水溶媒に電解質塩を含ませた非水電解液のうち少なくともいずれかである場合に、ポリマー電解質5内の骨格材が、ポリプロピレン製のセパレータ材またはポリエチレン製のセパレータ材であることが好ましい。
【0027】
なお、上記正極は、正極活物質を含む。正極活物質としては、溶液系のリチウムイオン電池でも使用される、遷移金属とリチウムとの複合酸化物を使用できる。具体的には、LiCoO2などのLi・Co系複合酸化物、LiNiO2などのLi・Ni系複合酸化物、スピネルLiMn2O4などのLi・Mn系複合酸化物、LiFeO2などのLi・Fe系複合酸化物などが挙げられる。この他、LiFePO4などの遷移金属とリチウムのリン酸化合物や硫酸化合物;V2O5、MnO2、TiS2、MoS2、MoO3などの遷移金属酸化物や硫化物;PbO2、AgO、NiOOHなどが挙げられる。
【0028】
正極活物質の粒径は、製法上、正極材料をペースト化してスプレーコートなどにより製膜し得るものであればよいが、さらにポリマー電池の電極抵抗を低減するために、電解質が固体でない溶液タイプのリチウムイオン電池で用いられる一般に用いられる粒径よりも小さいものを使用するとよい。具体的には、正極活物質の平均粒径が10〜0.1μmであるとよい。
【0029】
正極における、正極活物質、電解質、リチウム塩、導電助剤の配合量は、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)、イオン伝導性を考慮して決定すべきである。たとえば、正極内における電解質の配合量が少なすぎると、活物質層内でのイオン伝導抵抗やイオン拡散抵抗が大きくなり、電池性能が低下してしまう。一方、正極内における電解質の配合量が多すぎると、電池のエネルギー密度が低下してしまう。したがって、これらの要因を考慮して、目的に合致した電解質量を決定する。
【0030】
正極の厚さは、特に限定するものではなく、配合量について述べたように、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)、イオン伝導性を考慮して決定すべきである。一般的な正極活物質層の厚さは10〜500μm程度である。
【0031】
負極についても同様であり、負極活物質を含む。また、負極も正極同様に、負極活物質の他にイオン伝導性を高めるために分子量が270〜440程度の電解液、リチウム塩や導電助剤などが含まれ得る。負極活物質の種類以外は、基本的に正極と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0032】
負極活物質としては、溶液系のリチウムイオン電池でも使用される負極活物質を用いることができる。たとえば、金属酸化物、リチウム−金属複合酸化物金属、カーボンなどが好ましい。より好ましくは、カーボン、遷移金属酸化物、リチウム−遷移金属複合酸化物である。さらに好ましくは、チタン酸化物、リチウム−チタン複合酸化物、カーボンである。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0033】
このほかに電池を構成するための部材は、一般的なリチウムイオン二次電池に用いられているものと同じでよい。以下に、このポリマー電池1に使用することのできるそのほかの構成部材である、集電体、および電池ケースなどについて説明する。
【0034】
[集電体]
集電体は、製法上、スプレーコートなどの薄膜製造技術により、いかような形状を有するものにも製膜積層して形成し得る必要上、たとえば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金などの金属粉末を主成分として、これにバインダー(樹脂)、溶剤を含む集電体金属ペーストを加熱して成形してなるものであり、上記金属粉末およびバインダーにより形成されてなるものである。また、これら金属粉末を1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよいし、さらに、製法上の特徴を生かして金属粉末の種類の異なるものを多層に積層したものであってもよい。
【0035】
上記バインダーとしては、特に制限されるべきものではなく、たとえば、エポキシ樹脂など、従来公知の樹脂バインダー材料を用いることができるほか、導電性高分子材料を用いても良い。
【0036】
集電体の厚さは、特に限定されないが、通常は1〜100μm程度である。
【0037】
[電池外装材(電池ケース)]
ポリマー電池は、外部からの衝撃、環境劣化を防止するために、使用する際の外部からの衝撃、環境劣化を防止するために、ポリマー電池本体である型板を含めた電池積層体全体を電池外装材ないし電池ケース(図示せず)に収容するとよい。
【0038】
軽量化の観点からは、アルミニウム、ステンレス、ニッケル、銅などの金属(合金を含む)をポリプロピレンフィルム等の絶縁体で被覆した高分子−金属複合ラミネートフィルムやアルミラミネートパックなど、従来公知の電池外装材を用いて、その周辺部の一部または全部を熱融着にて接合することにより、電池積層体を収納し密封した構成とするのが好ましい。
【0039】
この場合、上記正極および負極リードは、上記熱融着部に挟まれて上記電池外装材の外部に露出される構造とすればよい。また、熱伝導性に優れた高分子−金属複合ラミネートフィルムやアルミラミネートパックなどを用いることが、自動車の熱源から効率よく熱を伝え、電池内部を電池動作温度まですばやく加熱することができる点で好ましい。
【0040】
[正極および負極端子板]
正極および負極端子板は、端子としての機能を有するほか、薄型化の観点からは極力薄い方がよいが、製膜により積層されてなる電極、電解質および集電体はいずれも機械的強度が弱いため、これらを両側から挟示し支持するだけの強度を持たせることが望ましい。さらに、端子部での内部抵抗を抑える観点から、正極および負極端子板の厚さは、通常0.1〜2mm程度が望ましいといえる。
【0041】
正極および負極端子板の材質は、通常リチウムイオン電池で用いられる材質を用いることができる。たとえば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金などを利用することができる。耐蝕性、作り易さ、経済性などの観点からは、アルミニウムを用いることが好ましい。
【0042】
正極端子板と負極端子板との材質は、同一の材質を用いてもよいし、異なる材質のものを用いてもよい。さらに、これら正極および負極端子板は、材質の異なるものを多層に積層したものであってもよい。
【0043】
正極および負極端子板の形状は、型板と兼用する場合には、自動車の熱源外面等をトレースした形状に、また、型板と対極する位置に設けられる端子板では、該端子板を設置する集電体外面をトレースした形状であればよく、プレス成形等によりトレースして形成すればよい。なお、型板と対極する位置に設けられる端子板では、集電体と同様にスプレーコートにより形成してもよい。
【0044】
[正極および負極リード]
正極および負極リードに関しては、通常リチウムイオン電池で用いられる公知のリードを用いることができる。なお、電池外装材(電池ケース)から取り出された部分は、自動車の熱源との距離がないことから、これらに接触して漏電したりして自動車部品(特に電子機器)に影響を与えないように、耐熱絶縁性の熱収縮チューブなどにより被覆しておくのが好ましい。
【0045】
図3は、図1に示したポリマー電池1をアルミラミネートパックにより電池20として構成した場合の外観を示す図面である。この電池20は、ポリマー電池1の端部集電体7に上記の正極および負極端子板を設け、さらにリードを取り付けて、電極23および24としている。
【0046】
[実験例]
上述した実施の形態と同様にしてポリマー電池1を製作し、電極質量の変化を評価した。
【0047】
<第1サンプル>
(正極)
正極活物質としてLiMn2O4(85wt%)、導電助剤としてアセチレンブラック(5wt%)、バインダーとしてPVDF(10wt%)、スラリー粘度調整溶媒としてNMP(これにより塗布のための粘度調整)を混合して正極スラリーを作製した。
【0048】
この正極スラリーを集電体であるAl箔(厚さ20μm)の片面に塗布し乾燥させて正極を形成した。
【0049】
(負極)
以下の材料を所定の比で混合して負極スラリーを作製した。
【0050】
負極活物質としてLi4Ti5O12(85wt%)、導電助剤としてアセチレンブラック(5wt%)、バインダーとしてPVDF(10wt%)、スラリー粘度調整溶媒としてNMPを混合して負極スラリーを作製した。
【0051】
この負極スラリーを集電体であるCu箔(厚さ20μm)の片面に上記負極スラリーを塗布し乾燥させて負極を形成した。
【0052】
(ポリマー電解質)
ポリプロピレン製のセパレータ50μmに、イオン伝導性高分子マトリックスの前駆体である平均分子量7500〜9000のモノマー溶液(ポリエチレンオキシドとポリプロピレンオキシドの共重合体)20質量%、電解液としてGBL80質量%、1.0M−Li(C2F5SO2)2N、重合開始剤(BDK)からなるプレゲル溶液を浸漬させて、石英ガラス基板に挟み込み紫外線を15分照射して前駆体を架橋させて、ポリマー電解質層を得た。
【0053】
(実施例1)
上記第1サンプルのとおりに製作した正極、負極、およびポリマー電解質を用いて、負極には、あらかじめEC+PC(1:1)、1.0M−Li(C2F5SO2)2Nの非水電解液を染み込ませておき、正極にもあらかじめ同様の電解液を染み込ませておいて、それぞれの電極の重さを測定しておいた。
【0054】
次に、上記ポリマー電解質層に負極、正極を貼り合わせてアルミラミネートにより真空密封し電池を作成した。この電池を5つ作製した。
【0055】
(比較例1)
上記第1サンプルのとおり製作した正極、負極、およびポリマー電解質を用いて、負極にはあらかじめ、GBL+DMC(1:1)、1.0M−Li(C2F5SO2)2Nの非水電解液を染み込ませておき、正極にもあらかじめ同様の電解液を染み込ませて、それぞれの電極の重さを測定しておいた。
【0056】
次に上記ポリマー電解質層に負極、正極を貼り合わせてアルミラミネートにより真空密封し電池を作成した。この電池を5つ作製した。
【0057】
<第2サンプル>
正極および負極は上記第1サンプルと同じに製作した。
【0058】
(ポリマー電解質)
イオン伝導性高分子マトリックスの前駆体である平均分子量7500〜9000のモノマー溶液(ポリエチレンオキシドとポリプロピレンオキシドの共重合体)67wt%、支持塩としてLiN(SO2C2F5)2(BETI)33wt%、少量の重合開始剤(BDK)を混合した。得られた溶液を石英のガラス基板にキャストし、厚さ50μmのスペーサーをかまして、その上に石英ガラス基板を載せて固定し、紫外線を照射して前駆体を架橋させて、ポリマー電解質層を得た。得られたポリマー電解質層の厚さは50μmであった。
【0059】
(実施例2、3、4)
上記第2サンプルにより製作した電極を3種類用意し、正極および負極には、あらかじめそれぞれ高沸点溶媒1、2、3を染み込ませておいた。
【0060】
ここで、高沸点溶媒は、PPOとPEOの共重合体で分子量が270のものを高沸点溶媒1、分子量が350のものを高沸点溶媒2、分子量が440のものを高沸点溶媒3とし、その沸点が0.1mmHg環境下で約200℃であり、上記各高沸点溶媒に1.0mol/リットルとなるように支持電解質LiN(SO2C2F5)2(BETI)を溶解し、調整したものである。
【0061】
そして、電解液を染み込ませたそれぞれの電極の重さを測定しておいた。
【0062】
次に上記ポリマー電解質層に負極、正極を貼り合わせてアルミラミネートにより真空密封し電池を作成した。そして、それぞれ高沸点溶媒1、2、3を使用した電池をそれぞれ実施例2、3、4とした。それぞれの電池を5つずつ作製した。
【0063】
(比較例2)
上記第2サンプルを用いて負極および正極を作成し、負極にはあらかじめ、GBL、1.0M−Li(C2F5SO2)2Nの非水電解液を染み込ませておき、正極にもあらかじめ同様の電解液を染み込ませておいた。電解液を染み込ませたそれぞれの電極の重さを測定しておいた。
【0064】
次に上記ポリマー電解質層に負極、正極を貼り合わせてアルミラミネートにより真空密封し電池を作成した。この電極を5つ作製した。
【0065】
<評価>
上記の各実施例および比較例について、すべての電池で充電と放電をそれぞれ一回行った。その結果、すべての電池で正常に充放電が可能であることがわかった。
【0066】
その後、実施例1〜4、および比較例1、2の電池をそれぞれ3日間放置し、その後電池を解体してそれぞれの電極の質量を測定した。
【0067】
それぞれの電池を組む前の質量の平均値を100%として、解体後の電極の質量の平均値の%をあらわしたものを表1に示す。
【0068】
【表1】
【0069】
表1の結果から、実施例1に対し比較例1は電解液の量が大きく減少していた。したがって、電解質の骨格材であるセパレータにはじかれやすいPC+ECを電極内の電解液に用いることで、電極内の電解液が電解質層内に吸収されにくいことがわかった。
【0070】
また、実施例2、3、4に対し比較例2は電解液の量が大きく減少していた。したがって、電解質の骨格材であるポリマー骨格にはじかれやすい分子量270〜440程度の高沸点溶媒を電極内の電解液に用いることで、電極内の電解液が電解質層内に吸収されにくいことがわかった。
【0071】
以上のように、本第1の実施の形態および実験例から、ポリマー電解質のポリマー骨格に対して吸収されにくい非水溶媒からなる電解液を電極に用いて、特に、その吸収率が上記表1の結果から約14%以下となるようにすることで、電極内に電解質に用いられているポリマー成分を持たない電極の液枯れを防止しすることができる。
【0072】
そして、これにより電極内はポリマー成分をまったく持たなくてもよいし、または、電極形成時にバインダーとして使用する少量のポリマーを用いるだけで済むため、電極内が電解液で満たされる割合が向上して、活物質とのより安定なリチウムイオンのやりとりが可能となる。
【0073】
なお、本第1の実施の形態においては、本発明を適用したポリマー電池として、バイポーラ電極を用いた構成を示して説明したが、本発明は、このようなバイポーラ電極を用いた電池に限定されるものではなく、さまざまなリチウムイオン二次電池に適用することができる。
【0074】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態は、上述した第1の実施の形態による電池を複数個接続した組電池である。
【0075】
図4は、第2の実施の形態による組電池の斜視図であり、図5は、内部構成を上方から見た図面である。
【0076】
図示するようにこの組電池50は、上述した第1の実施の形態によるポリマー電池1をラミネートパックによりパッケージした電池20(図3参照)を複数個直接に接続したものをさらに並列に接続したものである。電池20同士は、導電バー53により各電池の電極23および24が接続されている。この組電池50には電極ターミナル51および52が、この組電池50の電極として組電池50の一側面に設けられている。
【0077】
この組電池においては、電池20を直接に接続しさらに並列に接続する際の接続方法として、超音波溶接、熱溶接、レーザー溶接、リベット、かしめ、電子ビームなどを用いることができる。このような接続方法をとることで、長期的信頼性のある組電池を製造することができる。
【0078】
本第2の実施の形態による組電池によれば、前述した第1の実施の形態による電池を用いて組電池化することで、高容量、高出力と得ることができ、しかも電極内には、ポリマー電解質に用いているポリマー成分が存在しない電池を用いているため、電池性能が優れており、かつ、電極内の液枯れの問題も無いため、経年変化による性能低下を抑え、組電池としての長期的信頼性を向上させることができる。
【0079】
なお、組電池としての電池20の接続は、電池20を複数個全て並列に接続してもよいし、また、電池20を複数個全て直列に接続してもよい。
【0080】
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態は、上述した第2の実施の形態による組電池を複数個接続した組電池モジュールである。
【0081】
図6は、第2の実施の形態による組電池モジュールの斜視図である。
【0082】
この組電池モジュール60は、前述した第2の実施の形態による組電池50を複数個積層し、各組電池50の電極ターミナル51、52を導電バー61および62によって接続し、モジュール化したものである。
【0083】
このように、組電池50をモジュール化することによって、電池制御を容易にし、たとえば電気自動車やハイブリッド自動車などの車搭用として最適な組電池モジュールとなる。そして、この組電池モジュール60は、上述した組電池を用いたものであるから長期的信頼性の高いものとなる。
【0084】
なお、このような組電池モジュールも組電池の一種である。
【0085】
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態は、上述した第3の実施の形態による組電池モジュールを搭載し、モータの電源として使用してなる自動車である。組電池モジュールをモータ用電源として用いる自動車としては、たとえば電気自動車、ハイブリッド自動車など、車輪をモータによって駆動している自動車である。
【0086】
参考までに、図7に、組電池モジュール60を搭載する自動車100の概略図を示す。自動車に搭載される組電池モジュール60は、上記説明した特性を有する。このため、組電池モジュール60を搭載してなる自動車は高い耐久性を有し、長期間に渡って使用した後であっても充分な出力を提供しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の実施の形態によるポリマー電池の構造を説明するための断面図である。
【図2】ポリマー電池の作用を説明するために電極部分を拡大した概略断面図である。
【図3】上記ポリマー電池をラミネートパックにした電池の外観を示す斜視図である。
【図4】本発明を適用した第2の実施の形態による組電池の斜視図である。
【図5】上記組電池の内部構成を上方から見た図面である。
【図6】本発明を適用した第3の実施の形態による組電池モジュールの斜視図である。
【図7】本発明を適用した第4の実施の形態における組電池モジュールを設けた自動車の図面である。
【符号の説明】
1 ポリマー電池
2 集電体
3 正極
4 負極
5 電解質
6 単電池
7 端部集電体
50 組電池、
60 組電池モジュール
100 自動車
Claims (8)
- 正極と、負極と、これらの間に配置されたポリマー電解質と、を有するポリマー電池において、
前記正極および負極のうち少なくとも一方の電極が、前記ポリマー電解質内のポリマー成分を含まず、非水電解液含み、
前記ポリマー電解質内のポリマー骨格における前記非水電解液の吸収率が14質量%以下であることを特徴とするポリマー電池。 - 前記非水電解液は、分子量270〜440の非水溶媒に電解質塩を含ませたものであり、
前記ポリマー骨格が、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキサイドであることを特徴とする請求項1記載のポリマー電池。 - 前記非水電解液は、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、および分子量270〜440の非水溶媒に電解質塩を含ませた非水電解液のうち少なくともいずれかであり、
前記ポリマー骨格が、ポリプロピレン製のセパレータ材またはポリエチレン製のセパレータ材であることを特徴とする請求項1記載のポリマー電池。 - 前記ポリマー電解質は、電解液としてγ−ブチロラクトンを有することを特徴とする請求項3記載のポリマー電池。
- 前記正極および負極は、1枚の集電体の両面に形成されたバイポーラ電極であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のポリマー電池。
- 前記正極はリチウムと遷移金属との複合酸化物を有し、前記負極はカーボンまたはリチウムと遷移金属複合酸物を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載のポリマー電池。
- 請求項1〜6のいずれか一つ記載のポリマー電池を複数個、並列および/または直列に接続したことを特徴とする組電池。
- 請求項7記載の組電池を車輪を駆動するためのモータの電源として用いたことを特徴とする自動車。
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