JP2004325457A - 試料中の検体の存在又は量を検出する方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】目的の検体を含有することが推定される試料を用意し、ヌクレオチド及び非ヌクレオチド単位の両方を有し、少なくとも1つの前記非ヌクレオチド単位が、式、
(式中、X1、X2及びX3は、−Xr−Y4−(各XはC又はOであり、Y4は結合ボンド、O、S、NH及び−N=N−のいずれか)、Y1、Y2及びY3はO又はSである。)の化合物を含みヌクレオチドモノマー単位に結合している核酸オリゴマーを用意し、試料中に存在する検体とハイブリッド形成させる条件下で試料をオリゴマーにさらす。
【選択図】なし
Description
オリゴヌクレオチドに複数のリポーター分子を組み込むためのいくつかの方法が記載されている[文献1乃至8]。これらは、標識されたホスホルアミダイト(phosphoramidites)又は類似物の線状付加を用いている。合成サイクル当り1つの標識のみを付加するので、組み込まれ得る標識の数は限られている。
の基からなる群から個々に選ばれ、R1、R2及びR3の少なくとも1つは水素でなく、X1、X2及びX3の各々は、式、
−Xr−Y4−
(式中、rは少なくとも1の整数、各Xは個々にC又はOであり、各Cは個々に置換された又は非置換であり得て、飽和又は不飽和であり得て、Y4は結合ボンド、O、S、NH及び−N=N−からなる群から選ばれる)
の化合物から成る群から個々に選ばれ、
Y1、Y2及びY3の各々は個々にO又はSである]
である。
分岐したオリゴマーを生成させるためにモノマー単位を結合させることができる、式、
の基からなる群から個々に選ばれ、R1、R2及びR3の少なくとも1つは水素でなく、X1、X2及びX3の各々は、式、
−Xr−Y4−
(式中、rは少なくとも1の整数、各Xは個々にC又はOであり、各Cは個々に置換された又は非置換であり得て、飽和又は不飽和であり得て、Y4は結合ボンド、O、S、NH及び−N=N−からなる群から選ばれる)
の化合物から成る群から個々に選ばれ、
Y1、Y2及びY3の各々は個々にO又はSである]
の化合物を用いて試料中の検体の存在又は量を検定する方法を提供する。
本化合物の有用性は、分岐したオリゴヌクレオチドオリゴマーの合成用の非ヌクレオシド連結基として役立つ能力に言及することにより部分的に記載され得る。しかし、その記載は、他のオリゴマー構造の合成のための本化合物の使用における限定として解釈すべきではない。
R3は、直接又は仲介基を通しての固体支持体への結合ボンドである。通常の核酸合成化学に適応させるために、R3は通常、ホスホルアミダイト(典型的にはシアノエチル又はO−メチル)又はH−ホスホネートであるか又は、調整された細孔ガラス(controlled pore glass)(CPG)のような固体支持体に、しばしば長鎖アルキルアミン(LCAA)のような連結部分を経由して、連結される。先に記載したように、高度の対称性を有する化合物の態様において、R1、R2及びR3の相対的な立体的位置は、自由に互換性であると考えるべきである。
−Xr−Y4−
(他の原子又は原子の基もこの資格において役立ち得るが、式中、rは少なくとも1の整数、各Xは個々にC又はOであり、各Cは個々に置換された又は非置換であり得て、飽和又は不飽和であり得て、Y4は結合ボンド、O、S、NH及び−N=N−からなる群から選ばれる)
の化合物から成る群から個々に選ばれる。又、上記のように、広範囲の容認できる基が、便利な高価でない出発物質を選ぶ能力を与える。例えば、Y1、Y2及びY3がOである場合、X1、X2及びX3の各々を(CH2)2−Oとして選ぶことにより、通常、入手できる化学薬品である1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)シアヌル酸[例えば、アルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical co.)(ミズーリー州、セントルイス)から製品番号30,900−1として容易に入手できる]が、本発明による化合物を製造するための出発物質として役立つことができる。
本化合物には又、分岐したオリゴペプチドの合成のための非ペプチド連結基としての使用が見出だされた。そのような化合物は、上記の非ヌクレオシド化合物と共通した種々の特徴を有するが、この点に関して効率的に機能するために、この化合物には、特定の修飾が明らかに望ましい。例えば、R1、R2及びR3として用いられるブロック基及びキャッピング基は、従来のペプチド合成化学、最も通常には、固相ペプチド合成に適合するように選ばれる。
非ヌクレオシドモノマーとしての本化合物の記載にもどると、本発明の1つの利点は、信号の増幅をもたらす、オリゴヌクレオチドへのリポーター分子の複数のコピーの組み込みをさせる分岐した核酸構造を合成するために、例えば非ヌクレオシドホスホルアミダイトを提供することである。そのようなホスホルアミダイト(phosphoramidite)は自動化DNA/RNA合成プロトコルに適合する。
このアミダイト化合物は、2つの実質的に同一のアームを有するので、成長する DNA構造に同一の分枝点(フォーク)を導入するためにDNA合成中に用いることができる。次に、合成のさらなる伸長は、両方のアームで同時に生じ得る。
DMT及びLEVの各々は異なる脱ブロック操作を必要とするので、このアミダイト化合物は、オリゴヌクレオチド鎖において非対称の分枝点を生じさせ、鎖のさらなる合成により「櫛」型構造がもたらされる。
構造IVは、構造Iの二量体型である。この型においては、2つの同一の枝別れしたサブユニットがともに一般的リンカー部分(X)を介して連結されている。このタイプのアミダイト化合物の利点は、合成サイクル当りヌクレオチドオリゴマーに4つの同一の分枝点が導入されることである。
又、適する鎖の伸長により、構造1で表わされる本化合物を組み込むオリゴマーは、それらの3′末端において連結された複数のオリゴヌクレオチドを与え、種々の標識方法及びプローブ方法において有用であると証明されることが予測される。
による試薬(1)を含有する少なくとも第一の容器
を含む。その試薬は、溶媒及び試薬又は、所定の量まで試薬容器に充填するのに用いられる他の容器からの溶媒が用いられるときに望ましい濃度にするのに適する量の試薬(2)を含む溶液として提供され得る。
次の実験における開示において、他に示していない限り、すべての重量は、グラム数(g)、ミリグラム数(mg)、マイクログラム数(μg)、ナノグラム数(ng)又はピコグラム数(pg)で与えられ、すべての量は、モル数(mol)、ミリモル数(mmol)、マイクロモル数(μmol)、ナノモル数(nmol)、ピコモル数(pmol)又はフェムトモル数(fmol)で与えられ、すべての濃度は、容量%、容量による割合(v:v)、モル濃度(molar)(M)、ミリモル濃度(mM)、マイクロモル濃度(μM)、ナノモル濃度(nM)、ピコモル濃度(pM)、フェムトモル濃度(fM)又は規定濃度(N)により与えられ、すべての容量は、リットル数(1)、ミリリットル数(ml)又はマイクロリットル数(μl)で与えられ、線寸法は、ミリメートル(mm)又はナノメートル(nm)で与えられる。
本発明に用いられる化合物は、本技術分野でよく知られた化学的合成技術を用いることにより合成されることができる。下記のプロトコルは、本発明の範囲内の選ばれた化合物の合成を示す。
1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)シアヌル酸[100g、0.38モル、アルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Co.)]を1.0リットルの無水ピリジン中に溶解した。この溶液に、4,4’−ジメトキシトリチルクロライド(260.6g、0.77モル)を添加し、その反応混合物をアルゴン下で室温で一晩攪拌した。その反応を、20mlのメタノールの添加により1時間攪拌して停止させた。蒸発乾固させた後に、その反応混合物を800mlの塩化メチレン中に溶解し、その有機抽出物を5%NaHCO3水溶液で洗滌(2×300ml)し、次に無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。真空下での溶媒の蒸発により、約380gの粗生成物を得、それを、シリカゲルでのヘキサン:酢酸エチル(1:1、v/v)で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、約153gを得た。
先の工程Iで得たビスDMTを標準法を用いて相当するホスホルアミダイトに変換した。従って、43gのビスDMT化合物(50ミリモル)を300mlの無水塩化メチレン中に溶解し、得られた溶液をアルゴン下でジイソプロピルエチルアミン(32ml、180ミリモル)で処理した。得られた溶液を氷浴を用いて5乃至10℃に冷却した。100mlの塩化メチレン中2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルクロロホスホロアミダイト(21.3g、90ミリモル)の溶液をその反応混合物に滴下して添加し、その反応を室温で一晩進行させた。TLC分析(ヘキサン/酢酸エチル7:3、v/v)により、その反応が完了したことが示された。その反応混合物を1.0リットルの塩化メチレンに注ぎ、有機層を5%の炭酸水素ナトリウム溶液で洗滌(2×500ml)し、次に無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。回転蒸発による溶媒の除去により、63gの粗生成物が得られ、それをシリカゲルでのヘキサン:酢酸エチル/トリエチルアミン(70:30:0.5、v/v/v)で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、32gの純粋な化合物1を得た。
化合物2(構造II)の合成プロトコルを以下に示す。
1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)シアヌル酸のモノDMT誘導体を下記のように製造した。1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)シアヌル酸[200g、0.77モル、アルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Co.)を3.0リットルの無水ピリジン中で室温で30分間攪拌することにより溶解した。この溶液に、4,4’−ジメトキシトリチルクロライド(52g、0.15モル)の250ml無水ピリジン中溶液を滴下し添加した。その添加は約3時間以内で完了し、その反応混合物をアルゴン下で室温で一晩攪拌した。TLC分析(ヘキサン/酢酸エチル15:85、v/v)により、その反応が完了したことを示された。次にその粗反応混合物を回転蒸発により蒸発乾固させた。次に、その粗混合物をトルエンで処理(2×250ml)し、次に真空下で蒸発乾固することにより、残存するピリジンを除去した。
先の工程Iで得たモノDMTを下記のようにモノレブリン酸エステルに変換した。1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)シアヌル酸のモノDMT誘導体(20.0g、35.5ミリモル)を350mlの無水ピリジン中に溶解し、得られた溶液をアルゴン下で攪拌した。この溶液に無水レブリン酸(7.6g、35.5ミリモル)の50ml無水ピリジン中溶液を約3時間にわたり滴下して添加した。その反応を室温で4時間進行させた。その反応混合物のTLC分析(塩化メチレン中5%のメタノール)により、未反応の出発物質の存在が示された。無水レブリン酸(1.9g、8.9ミリモル)の10mlピリジン中溶液を滴下して添加し、その反応を一日進行させた。次にその粗反応混合物を回転蒸発により蒸発乾固した。次に、その粗混合物をトルエンで処理(2×200ml)し、次に真空下で蒸発乾固することにより、残存するピリジンを除去した。その残渣を500mlの塩化メチレン中に再溶解させ、その溶液を5%のNaHCO3水溶液で洗滌(3×400ml)し、次に無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。真空下での溶媒の蒸発により、約24.2gの粗生成物が得られ、それをシリカゲルでの塩化メチレン中1%メタノールで溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、6.9gの純粋なモノ−レブリン酸エステルを得た。所望の生成物の他に、かなりの量(約5g)のビス−レブリン酸エステルと未反応の出発物質(モノ−DMT化合物、4.0g)も単離した。
先の工程IIで得た中間体を標準法を用いて相当するホスホルアミダイトに変換した。1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)シアヌル酸(5.0g、7.56ミリモル)のモノ−DMT−モノ−レブリン酸エステルを150mlの塩化メチレン中に溶解し、得られた溶液を3.42gの2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイト(1.5当量、11.34ミリモル)と646.4mgのジイソプロピルアミン−テトラゾール塩(0.5当量、3.78ミリモル)で処理した。アルゴン下、室温で24時間攪拌後、TLC分析(塩化メチレン中3%メタノール)によりその反応が完了したことが示された。その反応混合物を250mlの塩化メチレンで希釈し、5%の炭酸水素ナトリウム溶液で洗滌(3×300ml)し、次に無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。回転蒸発による溶媒の除去により、7.4gの粗生成物が得られ、それをシリカゲルでの酢酸エチル/ヘキサン/トリエチルアミン(35:65:0.5、v/v/v)で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製した。約5.1gの純粋な化合物2が粘着性の白色固体として得られた。
化合物3a(構造III、標識=ビオチン)についての合成プロトコルを下記に及び図2において示す。
1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)シアヌル酸(142g、0.54ミリモル)の1.0リットル塩化メチレン及び500mlピリジン中の氷のように冷たい溶液に、128ml(1.09ミリモル)の塩化ベンゾイルを滴下して添加した。その反応混合物を室温で一晩攪拌し、その後にTLC分析(塩化メチレン/メタノール、100:5、v/v)によりその反応が完了したことを示された。200mlの水の添加、その後の室温での1時間の攪拌によりその反応を停止させた。その反応混合物を真空下で蒸発させ、シロップ状の残渣を得た。その残渣を塩化メチレン中で溶解させ、5%のNaHCO3水溶液で洗滌(2×500ml)した。その有機溶液を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮し、254gの粗生成物を得た。この生成物をシリカゲルでの塩化メチレン/メタノール(100:3、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物を溶離した(91gの純粋なジベンゾエートaを得た)。この所望の生成物を高減圧により2日間さらに乾燥させた。
先に得られたジベンゾエートエステル(76g、162ミリモル)を400mlのアクリロニトリル中に懸濁させ、得られた混合物をアルゴン下、室温で、その溶解が完了するまで攪拌した。この溶液に、水素化ナトリウム(60%分散体、1.3g、32ミリモル)を添加し、10分間攪拌を続けた。その反応混合物は非常に粘性になり、次に攪拌を容易にするために無水テトラヒドロフラン(THF、400ml)で希釈した。室温で約3時間攪拌後、TLC分析(塩化メチレン/メタノール、100:5、v/v)によりその反応が完了したことが示された。4mlの濃塩酸のゆっくりとした添加、次に30分間の攪拌により、その反応を停止させた。次にその反応混合物を濃縮してアクリロニトリル及びTHFを除去した。得られた残渣を1.0リットルの塩化メチレン中に溶解させ、5%のNaHCO3水溶液で洗滌(2×500ml)した。その有機溶液を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮し、86gの粗生成物を得た。この生成物を、シリカゲルでのヘキサン/酢酸エチル(6:4v/v)を用いるカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物を溶離した(約42gのbを得た)。
先に得られたニトリルb(40.0g、76.6ミリモル)をメタノール(500ml)中に溶解し、塩化コバルト(II)・6H2O(36.5g、153ミリモル)を添加した。この攪拌し、冷却(氷浴)した溶液に硼水素化ナトリウム(28.7g、0.76モル)を数回にわけて添加した。攪拌を1時間続け、次に、濃縮した水酸化アンモニウム溶液(200ml)を添加した。その得られた懸濁液を濾過し、濾液を濃縮し、メタノールを除去した。次にその反応混合物を塩化メチレン(1.2リットル)で抽出し、抽出物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、次に蒸発させ、アミンcを油として得た(30.6g)。アミンcを、シリカゲルでの、溶離剤として塩化メチレン中5.0乃至8.0%のメタノールを用いる勾配溶離を用いるカラムクロマトグラフィーにより精製した。
アミンc(8.0g、15.2ミリモル)の100mlの塩化メチレン中溶液に、ビオチンN−ヒドロキシスクシンイミドエステル(6.5g、17.5ミリモル)の無水ジメチルホルムアミド(DMF、80ml)中溶液を滴下して添加し、次にトリエチルアミン(4.3ml、30.5ミリモル)の添加をした。室温で1時間後、TLC分析によりその反応が完了したことを示した。その反応混合物を濃縮し、塩化メタレンを除去し、次に、20mlのメタノール、続いて10mlの10%炭酸ナトリウム溶液の添加により反応を停止させた。30分間攪拌後、その反応混合物を酢酸エチル(800ml)で抽出し、有機抽出物をブラインで洗滌(2×300ml)し、最後に無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。真空下での溶媒の蒸発により、表記化合物d(15.7g)を得た。この粗生成物をシリカゲルで塩化メチレン中2.5乃至6.0%のメタノールでの勾配溶離を用いるカラムクロマトグラフィーにより精製し、約9.2gを得た。
d(9.0g、11.3ミリモル)のDMF(100ml)中の氷のように冷たい溶液にナトリウムメトキシドのメタノール中溶液(25%w/v、9.4ml、43.5ミリモル)を滴下して添加した。その反応を0乃至5℃で1時間進行させた。次に、その反応混合物に28gのDowex50X8−100樹脂を添加し、続いて15分間攪拌することにより、その溶液のpHを7.0に調整した。その樹脂を濾去し、濾液を蒸発させてDMFを除去した。その残渣を塩化メチレン(10ml)中に溶解し、その生成物をヘキサン(50ml)から再沈殿させた。乾燥後、約6.7gの生成物eが得られ、さらに精製をすることなく用いられた。
化合物e(6.7g、11.3ミリモル)を100mlの無水ピリジン中に溶解し、共沸乾固させた。その残渣を200mlのピリジン中に溶解させた。この溶液中に、4,4’−ジメトキシトリチルクロライド(3.8g、11.3ミリモル)を添加し、その反応混合物をアルゴン下で室温で一晩攪拌した。5mlのメタノールの添加及び1時間の攪拌によりその反応を停止させた。蒸発乾固の後に、その反応混合物を500mlの塩化メチレン中に溶解し、有機抽出物を5%のNaHCO3水溶液で洗滌(2×200ml)し、次に無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。真空下での溶媒の蒸発により、約7.3gの粗生成物を得、この粗生成物を、シリカゲルでの塩化メチレン/メタノール(100:4v/v)を用いて溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製した。
先の工程VIで得られた中間体を標準法を用いて、相当するホスホルアミダイトに変換した。従って、f(1.3g、1.5ミリモル)を30mlの塩化メチレン中に溶解し、得られた溶液を0.74mlの2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイト(2.25ミリモル)と150mgのジイソプロピルアミンテトラゾール塩で処理した。室温で15時間後、1.0mlのメタノールの添加によりその反応を停止させた。その反応混合物を200mlの塩化メチレン中に注ぎ、有機層を5%の炭酸水素ナトリウム溶液で洗滌(2×80ml)し、次に無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。回転蒸発による溶媒の除去により、1.9gの粗生成物を得、この粗生成物を、シリカゲルでの塩化メチレン/メタノール/トリエチルアミン(100:1:1、v/v/v)を用いて溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製した。
下記の実施例は、本発明の検出方法に用いられるの化合物を用いて構築されたオリゴヌクレオチドプローブの検出を示す。
2.ストレプタビジン−アルカリ性ホスファターゼ
3.p−ニトロフェニルホスフェート(pNPP、アルカリ性ホスファターゼ用発色性基質)
4.CDPStar(登録商標)(アルカリ性ホスファターゼ用化学的発光性基質)
5.2−アミノ−1,3−プロパンジオール(AMPD、pNPPのための反応緩衝液)
6.アル・コンセンサス・テンプレート[Alu consensus template(Alu−011 A)]
7.アル・コンセンサス・プローブ(ACP)
8.ビオチニル化オリゴヌクレオチド構造(5′→3′)(P=ホスフェート):
BG1004:ビオチン−ACP−P
BG1005:(2ビオチン)−分岐構造−ACP−P
BG1007:(4ビオチン)−分岐構造−ACP−P
BG1008:(4ビオチン)−(dT)3−分岐構造−ACP−P
BG1009:(4ビオチン)−(dT)5−分岐構造−ACP−P
BG1010:(8ビオチン)−分岐構造−ACP−P
BG1011:(16ビオチン)−分岐構造−ACP−P
BG1016:(4ビオチン)−(スペーサー)3−分岐構造−ACP−P
BG1018:(16ビオチン)−(スペーサー)3−分岐構造−ACP−P
Eppendorf(登録商標)D−100DNA合成機又はEppendorf(登録商標)D−300プラスDNA合成機を用いて0.2μモル規模でオリゴヌクレオチドを合成した。複数標識されたオリゴマーの構築を、A)非修飾ヌクレオチドの特定配列から成る「ステム」の合成並びにB)「ステム」への「複数の分枝(フォーク)」及び複数の修飾基の付加の2工程で行った。ステムの合成を標準DNA合成プロトコルを用いて行った。改変は必要なかった。分枝の構築には、ホスホルアミダイトの複数の添加を用いる1.0μモルのRNA合成プロトコルの使用が関与する。カップリング時間を10分に長くした。分枝付与ホスホルアミダイト1、スペーサーアミダイト9及びアミノリンカーホスホルアミダイトをすべて0.15乃至0.2モルの濃度で用いた。それらの条件は、オリゴマーにおける分枝の数が増加するにつれ、立体的こみあいがかなり増大することを考えて選んだ。
末端アミン基を有するオリゴヌクレオチドを合成した。ビオチンの活性エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド−ビオチンをジメチルホルムアミド中に10又は20mg/mlの濃度で溶解させた。各々の個々の分岐構造について、アミン基のモル濃度は1であると考えられる。例えば、(8ビオチン)標識された構造において、1モルのオリゴヌクレオチドが8モルのアミン基に等価であると考えられる。5ナノモルの合成オリゴヌクレオチドとpH9.0における10ミリモルの炭酸ナトリウム緩衝液を含有する100μlの反応液中で、アミン基に対して20倍モル過剰のビオチンが用いられる。
この操作は、Rasmussenらにより記載されている(Anal.Biochem.198:138、1991年)。二級アミンを含有する誘導体化マイクロ力価プレートを用いた。オリゴヌクレオチドの末端ホスフェート基の二級アミンとの縮合を、0.2MのEDC、0.01Mの1−メチルイミダゾールを含有するpH7.0緩衝液中で50℃において5時間行った。ビオチニル化オリゴヌクレオチドをプレートにカップリングしたとき、その濃度は、0.5乃至10フェムトモル/μlの間であった。鋳型のAlu−011Aが用いられたとき、鋳型の最低濃度は0.1フェムトモル/μlであった。
適する濃度(1ピコモル/μ1乃至1フェムトモル/μlの範囲)の1μlの鋳型Alu−011Aを正に荷電したナイロン膜(Hybond−NTM、Amersham,Inc.)上に点在させた。空気乾燥後、DNAを短波UV光(254nm)に10分間さらすことにより、その膜に架橋結合させた。
マイクロ力価プレート検定−マイクロ力価プレート検定の実施例では、プローブは、ハイブリッド形成緩衝液(5mMのEDTA、0.1%のツイーン20、50%のホルムアミド及び100μg/mlのサケ精子DNAを含有する、0.15Mの塩化ナトリウム、5mMの燐酸ナトリウムpH7.0緩衝液)中で25ピコモル/mlの濃度で用いた。100μlのハイブリッド形成緩衝液をマイクロ力価プレートの各ウエルに加えた。ハイブリッド形成を42℃で5時間行った。
ストレプタビジン−アルカリ性ホスファターゼ抱合体を支持体結合ビオチニル化プローブとともに室温において20分間インキュベーションをした。
ビオチニル化オリゴヌクレオチドを誘導体化マイクロ力価プレートに結合させ、先に記載したように、ストレプタビジン−アルカリ性ホスファターゼ法により検出した。代表的なデーターを表1に示す。
マイクロ力価検定:鋳型Alu−011 Aを、0.1乃至10フェトムモル/μlで変わる濃度で、マイクロ力価プレート上に固定した。オリゴヌクレオチドプローブの均一の濃度(25ピコモル/ml)を鋳型にハイブリッド形成した。そのデーターを表2に表わし、80分間のデーターを図4にグラフで表わした。
膜検定:鋳型Alu−011 Aをナイロン膜上に1ピコモルから1フェムトモルに低減する量で固定化した。膜を2.5ピコモル/mlのオリゴヌクレオチドプローブBG1004又はBG1018とハイブリッド形成した。
Claims (4)
- 目的の検体を含有することが推定される試料を用意すること、
ヌクレオチド及び非ヌクレオチド単位の両方を有し、少なくとも1つの前記非 ヌクレオチド単位が、式、
の基からなる群から個々に選ばれ、R1、R2及びR3の少なくとも1つは、検出できる標識をさらに含み、
X1、X2及びX3の各々は、式、
−Xr−Y4−
(式中、rは少なくとも1の整数、各Xは個々にC又はOであり、各Cは個々に置換された又は非置換であり得て、飽和又は不飽和であり得て、Y4は結合ボンド、O、S、NH及び−N=N−からなる群から選ばれる)
の化合物から成る群から個々に選ばれ、
Y1、Y2及びY3の各々は個々にO又はSである]
の化合物を含み、前記非ヌクレオチド単位が、R1、R2もしくはR3における結合ボンド又は連結基により、少なくとも1つのヌクレオチドモノマー単位に結合されており、前記検体とハイブリッド形成することができるように配列されている核酸オリゴマーを用意すること、
前記オリゴマーに前記試料中に存在する検体とハイブリッド形成させる時間及び条件下で前記試料を前記オリゴマーにさらすこと並びに
前記試料中の前記検体の存在又は量を検出すること
を含む、試料中の検体の存在又は量を検出する方法。 - 前記オリゴマーが、ガラスビーズ、マイクロビーズ、樹脂、ポリスチレン、膜及びマイクロ力価プレートから成る群から選ばれる固体支持体に結合されている、請求項1に記載の方法。
- 前記固体支持体が調整された細孔ガラスを含む、請求項2に記載の方法。
- 前記固体支持体がマイクロ力価プレートを含む、請求項2に記載の方法。
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