JP2004324076A - 自動ドアの施錠装置およびこれを備えた自動ドア - Google Patents

自動ドアの施錠装置およびこれを備えた自動ドア Download PDF

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優 古田
Katsuhiro Kamata
勝宏 鎌田
Ichiro Matsufuji
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Abstract

【課題】バール等によるこじりに対し、これを許容しつつ鍵棒が外れることのない自動ドアの施錠装置を提供することを課題とする。
【解決手段】扉体20の下端に出没自在に設けられた鍵棒52と、ドア枠の下枠16に突設され、扉体20が閉塞した状態で突出した鍵棒52に係合し扉体20の開放を阻止する開放阻止部材53と、扉体20の下端に突設され、扉体20が閉塞した状態で開放阻止部材53に対し上動方向に掛止される掛止部材54と、を備え、開放阻止部材53は、掛止部材54が掛止されると共に、扉体20に対する開放阻止状態を維持しつつ上下動可能に構成された可動阻止部74を有している。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、こじ開け防止用の防犯機構を備えた自動ドアの施錠装置およびこれを備えた自動ドアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の自動ドアの施錠装置では、デットボルト(鍵棒)とこれを受ける受けブロックにより、閉塞状態の扉体の開放を阻止する施錠機構の他に、扉体が閉塞したときに相互に係合する一対のL次ブロックにより、防犯機構が構成されている(例えば、特許文献1参照)。防犯機構の一方のL次ブロックは扉体の下端に固設され、他方のL次ブロックは下枠上に突設されていて、これら一対のL次ブロックは相互に対向して配置されている。このため、扉体を閉塞すると、一対のL次ブロックは噛み合うように係合し、受けブロックからデットボルトを外すべく、バール等により扉体を上動させるようにこじっても、扉体を上動が阻止されるようになっている。これにより、デットボルトと受けブロックの位置関係が維持され、扉体の開放が阻止される。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−336410号公報(第3頁および図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような、従来の自動ドアの施錠装置では、不法侵入者がバール等により扉体を上動させる場合、下枠をてこ(支点)にしてこじ上げるため、大きな力が加わり、L次ブロックを固定している扉体や下枠が破損してしまう問題があった。
ところで、近年の不法侵入者(窃盗犯)は、施錠装置を開錠するときに時間がかかると、犯行を諦めることが知られている。
【0005】
本発明は、バール等によるこじりに対し、これを許容しつつ鍵棒が外れることのない自動ドアの施錠装置およびこれを備えた自動ドアを提供することを、その課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の自動ドアの施錠装置は、扉体の下端に出没自在に設けられた鍵棒と、ドア枠の下枠に設けられ、扉体が閉塞した状態で突出した鍵棒に係合し扉体の開放を阻止する開放阻止部材と、扉体の下端に設けられ、扉体が閉塞した状態で開放阻止部材に対し上動方向に掛止される掛止部材と、を備え、開放阻止部材は、掛止部材が掛止されると共に、扉体に対する開放阻止状態を維持しつつ上下動可能に構成された可動阻止部を有していることを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、扉体が閉塞した状態では、突出した鍵棒に開放阻止部材が係合し扉体の開放が阻止されると共に、開放阻止部材に掛止部材が上動方向に掛止される。一方、不法侵入者が、バール等により扉体をこじって(上動)開放阻止部材から鍵棒を外すそうとすると、扉体の上動に合わせて開放阻止部材の可動阻止部が掛止部材に引かれ、上動する。可動阻止部が上動すると、可動阻止部と鍵棒との位置関係が変化しないため、常に扉体の開放阻止状態が維持される。
【0008】
この場合、開放阻止部材は、下枠に固定される固定部と、固定部に設けられたガイド部と、ガイド部に上下動自在に支持された可動阻止部と、を有していることが、好ましい。
【0009】
この構成によれば、簡単な構造で、開放阻止部材を下枠に固定することができ、且つガイド部により可動阻止部を上下動自在に支持することができる。なお、ガイド部は、一対のピン状部材で構成することが好ましく、且つ可動阻止部を抜止め状態で支持することが好ましい。
【0010】
本発明の他の自動ドアの施錠装置は、扉体の下端に出没自在に設けられた鍵棒と、ドア枠の下枠に設けられ、扉体が閉塞した状態で突出した鍵棒に係合し扉体の開放を阻止すると共に、鍵棒に対し上動方向に掛止される阻止部材と、を備え、鍵棒および阻止部材の少なくとも一方は、扉体に対する開放阻止状態を維持しつつ上下動可能に構成された可動阻止部を有していることを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、扉体が閉塞した状態では、突出した鍵棒に阻止部材が係合し扉体の開放が阻止されると共に、鍵棒に対し阻止部材が上動方向に掛止される。一方、不法侵入者が、バール等により扉体をこじって(上動)阻止部材から鍵棒を外すそうとすると、扉体の上動に合わせて阻止部材または鍵棒の可動阻止部が上動する。このため、可動阻止部により常に扉体の開放阻止状態が維持される。
【0012】
この場合、鍵棒はフック形状に形成され、且つ正逆回動動作で出没することが、好ましい。
【0013】
この構成によれば、簡単な構造で、鍵棒に対する阻止部材の係合状態および掛止状態を同時に達成することができる。
【0014】
本発明の他の自動ドアの施錠装置は、扉体の下端に出没自在に設けられた鍵棒と、ドア枠の下枠に設けられ、扉体が閉塞した状態で突出した鍵棒に係合し扉体の開放を阻止する開放阻止部材と、下枠に設けられた掛止受け部材と、扉体の下端に設けられ、扉体が閉塞した状態で掛止受け部材に対し上動方向に掛止される掛止部材と、を備え、開放阻止部材は、扉体に対する開放阻止状態を維持しつつ上下動可能に構成された可動阻止部を有し、掛止受け部材は、掛止部材が掛止されると共に上下動可能に構成された可動受け部と、可動受け部の上動に伴って可動阻止部を上動させる連動部とを有していることを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、扉体が閉塞した状態では、突出した鍵棒に開放阻止部材が係合し扉体の開放が阻止されると共に、掛止受け部材に掛止部材が上動方向に掛止される。一方、不法侵入者が、バール等により扉体をこじって(上動)開放阻止部材から鍵棒を外すそうとすると、扉体の上動に合わせて掛止受け部材の可動受け部が掛止部材に引かれ、上動すると共に連動部を介して開放阻止部材の可動阻止部を上動させる。可動阻止部が上動すると、可動阻止部と鍵棒との位置関係が変化しないため、常に扉体の開放阻止状態が維持される。
【0016】
本発明の自動ドアは、上記した自動ドアの施錠装置を備えたことを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、バール等により扉体をこじって(上動)も鍵棒を外すことができず、不法侵入を諦めさせることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態に係る施錠装置を適用した自動ドアについて説明する。図1に示すように、この自動ドア1は、中間の方立4を挟んで嵌殺し形式の隔壁部2と自動ドア部3とから成り、隔壁部2および自動ドア部3のいずれも無目を組み込んだ段窓形式に構成されている。隔壁部2は、隔壁部縦枠6および方立4を通しとして、これに隔壁部上枠7、隔壁部無目8および隔壁部幅木9を枠組みして隔壁部枠体が構成されている。隔壁部無目8を挟んで隔壁部2の上部には光性の欄間部パネル10が、下部には透光性の隔壁部パネル11が、それぞれ嵌殺し形式で装着されている。
【0019】
同様に、自動ドア部3は、ドア部縦枠13および方立4を通しとして、これにドア部上枠14、ドア部無目15およびドア部下枠16を枠組みしてドア部枠体が構成されている。ドア部無目15を挟んで自動ドア部3の上部には、吊束17で仕切った透光性の一対の欄間部パネル18,18が装着され、下部には、固定扉19および片引き形式の可動扉(扉体)20が組み込まれている。そして、この可動扉20が、ドア部無目15の内部に収容したエンジン(後述する)により、固定扉19に重なる開放位置と出入口を閉塞する閉塞位置との間で、自動的に開閉動作する。
【0020】
ドア部下枠16は、略台形断面を有して固定扉19の下側に位置する見込み方向外側半部の外側枠部22と、U字状断面を有して可動扉20の下側に位置する見込み方向内側半部の内側枠部23と、内側枠部23に上側から嵌合固定したレール枠部24とで構成されている。レール枠部24の見込み方向の中間位置には、可動扉20の開閉を案内する凹状のレール溝25が形成されている。また、見付け方向の複数箇所には、断面クランク形状の補強プレート26が設けられており、補強プレート26の一方の端部は後述する固定扉19の固定下框29に直接固定され、他方の端部はレール枠部24を固定するためのねじにより、内側枠部23に共締め状態で固定されている。
【0021】
図1、図2および図3に示すように、固定扉は、無目の下端部に一体に作り込んだパネル取付部28と、ドア部下枠16に載せた状態で下端部を床に埋め込むように設けた扉部幅木29と、方立4に添設固定した縦枠アタッチメント30と、これに対向する召合せ縦中骨31と、を四周框組みすると共に、これに透光性(透明)のガラス等のパネル体32を組み込んで構成されている。この場合、パネル体32を装着するために、扉部幅木29のパネル体装着部が押し縁形式となっている。なお、高さ寸法によっては、縦枠アタッチメント30および召合せ縦中骨31間の上下中間位置に中桟を組み込むようにしてもよい(図中の破線参照)。
【0022】
同様に、可動扉20は、上框34、下框35、戸先縦框36および戸尻縦框37を四周框組みすると共に、これに透光性(透明)のガラス等のパネル体38を組み込んで構成されている。この場合には、上框34および下框35のパネル体装着部が、それぞれパネル体38を装着するため押し縁形式となっている。なおこの場合も、高さ寸法によっては、戸先縦框36と戸尻縦框37間の上下中間位置に中桟を組み込むようにしてもよい(図中の破線参照)。
【0023】
戸先縦框36の上端および戸尻縦框37の上端には、可動扉20を吊り上げるように支持する一対の吊ブラケット (片側のみ記載)40が固定されており、各吊ブラケット40の上部には吊り車41が回転自在に軸支されている。また、各吊ブラケット40の上下の中間位置には、吊り車41に対峙するように可動扉20の上動を規制する上動ストッパ42が固定されている。
【0024】
一方、図3に示すように、可動扉20を開閉動作させるエンジン43は、ドア部無目15に内蔵されている。ドア部無目15は、その下壁部分の屋外側に上記固定扉19のパネル取付部28が一体に形成されると共に、屋内側に可動扉20が臨むための開口部44が形成されている。また、ドア部無目15の内部には、その上壁、前壁および上框部28に亘って断面略「コ」字状の支持フレーム45が設けられている。支持フレーム45の下片部45aには、上記の吊り車41を転接状態に支持するレール46が形成され、このレール46を上下に挟んで吊り車41と上動ストッパ42とが配設されている。
【0025】
この場合、エンジン43は、ギヤードモータ等で構成した駆動モータ47と、駆動モータ47の主軸に固定した駆動プーリ48と、駆動プーリ48に対し見付け方向に離間して支持フレーム45に回転自在に軸支した従動プーリ(図示省略)と、駆動プーリ48および従動プーリ間に掛け渡したタイミングベルト49とで構成されている。図示では省略したが、タイミングベルト49の一部が固定金具を介して可動扉(上框34)20に固定されており、センサ入力等をトリガとして駆動モータ47が正逆回転し、タイミングベルト49が正逆方向に走行することにより、可動扉20が開閉動作する。
【0026】
次に、図4ないし図6を参照して、可動扉20の施錠装置廻りの構造について、詳細に説明する。図4に示すように、施錠装置50は、戸先縦框36の近傍に位置して可動扉20の下框35に組み込んだデッドボルト(鍵棒)52を有するドア錠51と、ドア部下枠16に固定されデットボルト52に対峙する開放阻止部材53と、下框35に固定され開放阻止部材53に係脱する掛止部材54とで構成されている。すなわち、可動扉20の閉塞時に突出したデッドボルト52とこれに係合する開放阻止部材53とにより、可動扉20の開放を阻止する施錠のための機構が構成され、且つ可動扉20の閉塞時に相互に上動方向に掛止された開放阻止部材53と掛止部材54とにより、可動扉20の防犯のための機構が構成されている。
【0027】
なお、掛止部材54は、可動扉20の開閉をガイドするスライダ( スライドブロック)を兼ねており、下端部を上記レール枠部24のレール溝25にスライド自在に遊嵌されている(図2参照)。また、図示では省略したが、この掛止部材54の断面方向に沿って、下框35の屋外側下端部位置からレール枠部24のレール溝25内にかけて、ガードプレートが設けられている。ガードプレートは、断面クランク状に屈曲しており、見付け方向において下框35と略同一長さに形成されている。これにより、常時閉塞状態にある可動扉20の下側から、異物がガイド溝25内へ落下するのを阻止できるようになっている。
【0028】
ドア錠51は、上半部を下框35に埋め込むようにして下框35の下壁35aに固定したケース61内にシリンダー錠62を有し、このシリンダー錠62を屋内側のサムターンおよび屋外側のキーにより(いずれも図示省略)、デッドボルト52を可動扉20の下框(下壁35a)35から下方に出没させるように構成されている。可動扉20の閉塞時に、ドア錠51を施錠操作することにより、デッドボルト52が開放阻止部材53に係合する位置まで突出し、開放阻止部材53との間で可動扉20の開放を阻止する。また、ドア錠51を解錠操作することにより、デッドボルト52がケース61内に没入し、可動扉20の開放を許容する。
【0029】
図5に示すように、掛止部材54は、下框35の下壁35aに下側からねじ止めした中空角柱状の掛止部材本体65と、掛止部材本体65の下端に連なり掛止部材本体65より薄手に形成されたガイド部66と(同図(d)参照)、ガイド部66の下端部において両側方(見付け方向)に突設した一対の掛止突部67,67とから成り、樹脂等で一体に形成されている。すなわち、ガイド部66および一対の掛止突部67,67が上記のレール溝25内をスライドする。
【0030】
戸先側に位置する掛止突部67は、ガイド部66と同厚で且つ上面に凸条を有する厚板状に形成されており、可動扉20の閉塞時に後述する開放阻止部材53の掛止受け部79の下側にもぐり込む。これにより、掛止突部67は、掛止受け部79に対し上動方向に掛止状態となる。一方、戸尻側の掛止突部67は、実施形態の可動扉20とは逆方向(右勝手・左勝手)に開閉される自動ドアに用いられる部位である。すなわち、実施形態の掛止部材54は、右勝手および左勝手の自動ドアに対し、兼用部品となっている。
【0031】
なお、掛止部材54は金属等で構成することも可能であり、また掛止部材本体65と一対の掛止突部67,67とを別体に構成することも可能である。また、上述したように、掛止部材54はスライダを兼ねている。このため、戸先側の上記掛止部材54に対応して、下框35の戸尻側にも同一形態の掛止部材54が設けられている(図示省略)。但し、戸尻側の掛止部材54はスライダの機能のみを有することになるため、一対の掛止突部67,67を省略した形態のものであってもよい(図7参照)。
【0032】
図6に示すように、開放阻止部材53は、これをドア部下枠16のレール溝25内に固定するための固定部71と、固定部71上に相互に離間して立設したガイドビン72およびガイドねじ73と、固定部71上に着座すると共にガイド部であるガイドピン72およびガイドねじ73により上下動自在に保持された阻止部材本体(可動阻止部)74とで、構成されている。
【0033】
固定部71は、レール溝25と同幅の方形厚板状に形成され、レール溝25の溝底において、長手方向の2箇所でドア部下枠16にねじ止めされている。ガイドピン72は、阻止部材本体74をガイドする円柱状のピン本体72aと、ピン本体72aの下端に突設した固定突起72bとで構成され、この固定突起72bを固定部71に形成した取付孔に圧入することにより、固定部71に立設されている。
【0034】
ガイドねじ73は、胴部73aの先端部で、固定部71のねじ孔に締結されており、その頭部73bの外周面で阻止部材本体74をガイドするようになっている。阻止部材本体74が固定部71に着座する下動端位置にある状態で、ガイドピン72はその上面が阻止部材本体74の上面と略面一になるように配設される一方、ガイドねじ73は、その頭部73bが阻止部材本体74内に没するように配設されている。詳細は後述するが、ガイドねじ73は、阻止部材本体74の上動端位置を規制するストッパと上動端位置を調節する調節ねじとを兼ねている。
【0035】
阻止部材本体74は、ガイドピン72に上下動自在に案内されるピン係合部76と、ガイドねじ73に上下動自在に案内されるねじ係合部77と、ピン係合部76の上端部およびねじ係合部77の上端部を連結する連結片部78と、ピン係合部76の上端部から上記の掛止部材54側に延設した掛止受け部79とから成り、各部の上面が水平に且つ面一になるように、金属材等で一体に形成されている。
【0036】
ピン係合部76は、ガイドピン72のピン本体72aと相補的形状を為す無底のガイド孔76aを有する一方、ねじ係合部77は、ガイドねじ73の頭部73bと同径の有底のガイド孔77aを有している。ねじ係合部77のガイド孔77aの底部には、ガイドねじ73の貫通孔が形成され、この貫通孔の周縁部77bがガイドねじ73の頭部73bに下側から当接することで、阻止部材本体74の上動端位置が位置規制される。掛止受け部79は、断面逆「U」字状に形成されており、この逆「U」字状の内側空間に、上記掛止部材54の掛止突部67が挿入される。すなわち、掛止突部67は、見込み方向に位置規制された状態で、掛止受け部79に掛止される。
【0037】
ここで、図4を参照して、本実施形態の自動ドア(可動扉20)1の施錠状態について、説明する。可動扉20が完全閉塞する直前に、下框35に固定した掛止部材54の掛止突部67がドア部下枠16に固定した開放阻止部材53の掛止受け部79に挿入され、続いて可動扉20が完全閉塞されると、掛止部材54と開放阻止部材53とが掛止状態となる。ここで、ドア錠51を施錠操作するとデットボルト52が下方に突出し、デットボルト52と開放阻止部材53との協働により、可動扉20は開放阻止状態となる(同図(a))。
【0038】
一方、外部からの不法侵入者が、開放阻止状態を解除しようとして、ドア部下枠16と下框35との間隙にバール等を差し込んで、開放阻止部材53に対するデットボルト52のつかえを解くべく上動ストッパ42に抗して可動扉20をこじ上げると、開放阻止部材53の阻止部材本体74が掛止部材54に引かれて上動する(同図(b))。不法侵入者は、このこじ上げ状態でデットボルト52が外れた(デットボルト52が開放阻止部材53を乗り越える)ものと解して、可動扉20を開放しようとするが、デットボルト52と開放阻止部材53の係合状態は解かれておらず、可動扉20を開放させることができない。
【0039】
上述したように、可動扉20の下框35には、その全長に亘ってガードプレートが下垂するように設けられている。このため、実際のバールは、ドア部下枠16とガードプレートの段部との間隙に当てがわれることになる。言い換えれば、ガードプレートが邪魔になるため、外部からバール等を直接、デットボルト52や開放阻止部材53に当てがうことはできず、結局、可動扉20を開放させることは不可能となる。
【0040】
このように、開放阻止部材53の阻止部材本体74を、可動扉20の上動に伴って(連動して)上動させるようにしているため、可動扉20を上動させても、開放阻止部材53とデッドボルト52との施錠状態が解かれることがない。したがって、本実施形態の施錠装置50は、防犯上、極めて有効に機能する。しかも、開放阻止部材53は、可動扉20を上動に抗する構造になっていない(許容する)ため、下框35の破損やドア部下枠16の破損を極力抑制することができる。
【0041】
なお、上記実施形態において、開放阻止部材53を、デットボルト52と協働して可動扉20の開放を阻止する阻止部材と、掛止部材54に対応する掛止受け部材に分割した(別体)構成としてもよい。かかる場合には、掛止受け部材に上下動部品を設けると共に阻止部材にも上下動部品を設け、さらに両者を連動させる連動部品を設けるようにする。
【0042】
次に、図7を参照して、本発明の第2実施形態に係る施錠装置について、説明する。この施錠装置50Aでは、ドア錠51のデットボルト(鍵棒)81がフック形状に形成され、且つ開放阻止部材(阻止部材)82が左右反転して設けられている。すなわち、デッドボルト81が第1実施形態の掛止部材54の掛止突部67の機能を兼用している。したがって、同図の掛止部材54は、スライダの機能のみを奏することから、一対の掛止突部67を省略した形態となっている。
【0043】
フック形状のデッドボルト81は、基部に設けた支点を中心に回動自在に構成され、正逆回動動作(施錠・解錠動作)により下框から出没する。また、開放阻止部材82は、第1実施形態と同様の形態を有し、掛止受け部79がデッドボルト81側に向くように配設されている。なお、この実施形態では、第1実施形態と同様に、デットボルト(可動扉)52,81の上動に伴って、開放阻止部材82の阻止部材本体74が上動する構造になっているが、第2実施形態のデットボルト81を、例えば入れ子式に連結した本体とフックとで構成し、可動扉20の上動に伴って、デットボルト81自体が伸張する構成であってもよい。
【0044】
このように第2実施形態によれば、不法侵入者が、ドア部下枠16と下框35との間隙にバール等を差し込んで、可動扉20をこじ上げると、開放阻止部材82の阻止部材本体74がデッドボルト81に引かれて上動する。このため、可動扉20は上動するが、デットボルト81と開放阻止部材82の閉塞阻止状態は解かれておらず、可動扉20を開放させることができない。したがって、第1実施形態と同様に、防犯上、極めて有効に機能させることができると共に、下框35の破損やドア部下枠16の破損を極力抑制することができる。
【0045】
なお、本実施形態では、施錠装置50,50Aを片開きの自動ドア1に適用した場合について説明したが、両開きの自動ドアに適用可能なことは、いうまでもない。
【0046】
【発明の効果】
以上のように、本発明の自動ドアの施錠装置および自動ドアによれば、バール等により扉体をこじって鍵棒を外すそうとすると、扉体の上動に合わせて可動阻止部が上動するため、下枠や扉体が損傷することがなく、且つと扉体が上動しても鍵棒が外れることのないため、不法侵入者を混乱させ、侵入を諦めさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る自動ドアの全体姿図である。
【図2】実施形態に係る自動ドアの縦断面図である。
【図3】実施形態に係る自動ドアの横断面図である。
【図4】第1実施形態に係る施錠装置の施錠状態(a)およびこじ上げ状態(b)を表した側面図である。
【図5】掛止部材の平面形状(a)、正面形状(b)、底面形状(c)および側面形状(d)を表した構造図である。
【図6】開放阻止部材の平面形状(a)側面形状(b)正面形状(c)を表した構造図である。
【図7】第2実施形態に係る施錠装置の側面図である。
【符号の説明】
1 自動ドア、15 ドア部無目、16 ドア部下枠、20 可動扉、24 レール枠部、35 下框、50,50A 施錠装置、51 ドア錠、52,81デッドボルト、53,82 開放阻止部材、54 掛止部材、65 掛止部材本体、67 掛止突部、71 固定部、72 ガイドピン、73 ガイドねじ、74 阻止部材本体、79 係止受け部

Claims (6)

  1. 扉体の下端に出没自在に設けられた鍵棒と、
    ドア枠の下枠に設けられ、前記扉体が閉塞した状態で突出した前記鍵棒に係合し前記扉体の開放を阻止する開放阻止部材と、
    前記扉体の下端に設けられ、前記扉体が閉塞した状態で前記開放阻止部材に対し上動方向に掛止される掛止部材と、を備え、
    前記開放阻止部材は、前記掛止部材が掛止されると共に、前記扉体に対する開放阻止状態を維持しつつ上下動可能に構成された可動阻止部を有していることを特徴とする自動ドアの施錠装置。
  2. 前記開放阻止部材は、前記下枠に固定される固定部と、前記固定部に設けられたガイド部と、前記ガイド部に上下動自在に支持された前記可動阻止部と、を有していることを特徴とする請求項1に記載の自動ドアの施錠装置。
  3. 扉体の下端に出没自在に設けられた鍵棒と、
    ドア枠の下枠に設けられ、前記扉体が閉塞した状態で突出した前記鍵棒に係合し前記扉体の開放を阻止すると共に、前記鍵棒に対し上動方向に掛止される阻止部材と、を備え、
    前記鍵棒および前記阻止部材の少なくとも一方は、前記扉体に対する開放阻止状態を維持しつつ上下動可能に構成された可動阻止部を有していることを特徴とする自動ドアの施錠装置。
  4. 前記鍵棒はフック形状に形成され、且つ正逆回動動作で出没することを特徴とする請求項3に記載の自動ドアの施錠装置。
  5. 扉体の下端に出没自在に設けられた鍵棒と、
    ドア枠の下枠に設けられ、前記扉体が閉塞した状態で突出した前記鍵棒に係合し前記扉体の開放を阻止する開放阻止部材と、
    前記下枠に設けられた掛止受け部材と、
    前記扉体の下端に設けられ、前記扉体が閉塞した状態で前記掛止受け部材に対し上動方向に掛止される掛止部材と、を備え、
    前記開放阻止部材は、前記扉体に対する開放阻止状態を維持しつつ上下動可能に構成された可動阻止部を有し、
    前記掛止受け部材は、前記掛止部材が掛止されると共に上下動可能に構成された可動受け部と、前記可動受け部の上動に伴って前記可動阻止部を上動させる連動部とを有していることを特徴とする自動ドアの施錠装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の自動ドアの施錠装置を備えたことを特徴とする自動ドア。
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