JP2004323304A - 地下シェルター - Google Patents

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Katsutoshi Ichikawa
勝俊 市川
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Abstract

【課題】製造が容易なうえ、水密性に優れ高耐久性を有する地下シェルターを提供する。
【解決手段】少なくとも、セメント、ポゾラン質微粉末、無機粒子、粒径2mm以下の細骨材、減水剤、及び水を含む配合物の硬化体からなる地下シェルター。前記無機粒子は、ブレーン比表面積5000〜30000cm/gの無機粒子Aと、ブレーン比表面積2500〜5000cm/gの無機粒子Bとから構成することができる。
上記地下シェルターは、配合物に、金属繊維、有機繊維及び炭素繊維からなる群より選ばれる1種以上の繊維を含むことができる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超高強度コンクリート硬化体からなる地下シェルターに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、地下シェルター(地下室を含む)の構築方法として、以下の2つの方法が知られている。
▲1▼型枠内に配筋した後、コンクリートを打設する方法(例えば、特許文献1)。
▲2▼コンクリート製品工場で製造したプレキャストコンクリート部材を現地において組み立てる方法(例えば、特許文献2)。
【0003】
【特許文献1】
特開平1−230815号公報
【特許文献2】
特開昭57−33630号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、地下シェルターを上記のように構築する場合、従来のコンクリートにおいては、その水密性の低さから、地下水等がシェルター内部に浸透してくるおそれがある。よって、前記▲1▼の方法では、遮断層を内部又は外部に設けて防水する必要がある、▲2▼の方法では、防水パッキン等を使用して防水する必要があるという課題がある。
また、▲1▼及び▲2▼の方法では、スランプが18cm程度のコンクリートを使用して、現場打設や部材の製造を行っているので、地下シェルターの構築等に手間がかかるという課題がある。
【0005】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、製造が容易なうえ、水密性に優れ高耐久性を有する地下シェルターを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、特定の材料を含む配合物の硬化体からなる地下シェルターであれば、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
即ち、本発明は、少なくとも、セメント、ポゾラン質微粉末、無機粒子、粒径2mm以下の細骨材、減水剤、及び水を含む配合物の硬化体からなることを特徴とする地下シェルターである(請求項1)。このように構成した地下シェルターは、130MPa以上の圧縮強度と20MPa以上の曲げ強度を発現するうえ、極めて緻密な硬化体からなるので、水密性に優れ高耐久性を有することができる。また、本発明で用いる配合物は、流動性に優れ自己充填性を有するので、地下シェルターの製造を容易に行なうことができる。
上記無機粒子は、ブレーン比表面積5000〜30000cm/gの無機粒子Aと、ブレーン比表面積2500〜5000cm/gの無機粒子Bとから構成することができる(請求項2)。このようにブレーン比表面積の異なる2種の無機粒子を用いることによって、配合物の流動性をより向上させることができる。
上記地下シェルターは、配合物に、金属繊維、有機繊維及び炭素繊維からなる群より選ばれる1種以上の繊維を含むことができる(請求項3)。このように金属繊維等を含むことによって、地下シェルターの曲げ強度や破壊エネルギー等を向上させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明で使用するセメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメントが挙げられる。
本発明において、地下シェルターの早期強度を向上させようとする場合には、早強ポルトランドセメントを使用することが好ましく、配合物の流動性を向上させようとする場合には、中庸熱ポルトランドセメントや低熱ポルトランドセメントを使用することが好ましい。
【0009】
セメントのブレーン比表面積は、2500〜5000cm/gが好ましく、3000〜4500cm/gがより好ましい。該値が2500cm/g未満であると、水和反応が不活発になって、地下シェルターの強度や耐久性が低下する等の欠点があり、5000cm/gを超えると、セメントの粉砕に時間がかかり、また、所定の流動性を得るための水量が多くなるため、地下シェルターの強度や耐久性が低下する等の欠点がある。
【0010】
ポゾラン質微粉末としては、シリカフューム、シリカダスト、フライアッシュ、スラグ、火山灰、シリカゾル、沈降シリカ等が挙げられる。
一般に、シリカフュームやシリカダストは、そのBET比表面積が5〜25m/gであり、粉砕等をする必要がないので、本発明のポゾラン質微粉末として好適である。
ポゾラン質微粉末のBET比表面積は、5〜25m/gが好ましく、8〜25m/gがより好ましい。該値が5m/g未満であると、地下シェルターの強度や耐久性が低下する等の欠点があり、25m/gを超えると、所定の流動性を得るための水量が多くなるため、地下シェルターの強度や耐久性が低下する等の欠点がある。
ポゾラン質微粉末の配合量は、セメント100質量部に対して10〜45質量部、好ましくは15〜40質量部である。配合量が10〜45質量部の範囲外では、地下シェルターの強度や耐久性が低下する等の欠点がある。
【0011】
無機粒子としては、スラグ、石灰石粉末、長石類、ムライト類、アルミナ粉末、石英粉末、フライアッシュ、火山灰、シリカゾル、炭化物粉末、窒化物粉末等が挙げられる。中でも、スラグ、石灰石粉末、石英粉末は、コストの点や硬化後の品質安定性の点で好ましく用いられる。
無機粒子のブレーン比表面積が好ましくは4000〜30000cm/gが好ましく、4500〜20000cm/gがより好ましい。また、無機粒子は、セメント粒子よりも大きなブレーン比表面積を有することが好ましい。無機粒子のブレーン比表面積が4000cm/g未満であると、セメントとのブレーン比表面積の差が小さくなり、高い流動性(自己充填性)を確保することが困難になるので地下シェルターの製造に手間がかかる等の欠点があり、30000cm/gを超えると、粉砕に手間がかかるため材料が入手し難くなったり、所定の流動性が得られ難くなるので地下シェルターの製造に手間がかかる等の欠点がある。
【0012】
無機粒子がセメントよりも大きなブレーン比表面積を有することによって、無機粒子が、セメントとポゾラン質微粉末との間隙を埋める粒度を有することになり、高い流動性(自己充填性)等を確保することができる。
無機粒子とセメントとのブレーン比表面積の差は、配合物の流動性、地下シェルターの強度や耐久性の観点から、1000cm/g以上が好ましく、2000cm/g以上がより好ましい。
無機粒子の配合量は、配合物の流動性や、地下シェルターの強度や耐久性の観点から、セメント100質量部に対して5〜55質量部が好ましく、10〜50質量部がより好ましい。
【0013】
本発明においては、粒径2mm以下の細骨材が用いられる。ここで、細骨材の粒径とは、85%質量累積粒径である。細骨材の粒径が2mmを超えると、地下シェルターの強度や耐久性が低下するので好ましくない。
なお、本発明においては、地下シェルターの強度や耐久性等から、最大粒径が2mm以下の細骨材を用いることが好ましく、最大粒径が1.5mm以下の細骨材を用いることがより好ましい。また、配合物の流動性等から、75μm以下の粒子の含有量が2.0質量%以下である細骨材を用いることが好ましく、75μm以下の粒子の含有量が1.5質量%以下である細骨材を用いることがより好ましい。
細骨材としては、川砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂等又はこれらの混合物を使用することができる。
細骨材の配合量は、配合物の流動性や地下シェルターの強度や耐久性等の観点から、セメント100質量部に対して70〜200質量部であることが好ましく、80〜180質量部であることがより好ましい。
【0014】
減水剤としては、リグニン系、ナフタレンスルホン酸系、メラミン系、ポリカルボン酸系の減水剤、AE減水剤、高性能減水剤又は高性能AE減水剤を使用することができる。これらのうち、減水効果の大きな高性能減水剤又は高性能AE減水剤を使用することが好ましく、特に、ポリカルボン酸系の高性能減水剤又は高性能AE減水剤を使用することが好ましい。
減水剤の配合量は、セメント100質量部に対して、固形分換算で0.1〜3.0質量部が好ましく、0.1〜3.0質量部がより好ましい。配合量が0.1質量部未満では、混練が困難になるとともに、流動性が低下し、地下シェルターの製造に手間がかかる等の欠点がある。配合量が4.0質量部を超えると、地下シェルターの強度や耐久性が低下することもある。
なお、減水剤は、液状または粉末状のいずれでも使用することができる。
【0015】
水量は、セメント100質量部に対して、10〜30質量部が好ましく、より好ましくは12〜25質量部である。水の量が10質量部未満では、混練が困難になるとともに、流動性が低下し、地下シェルターの製造に手間がかかる等の欠点がある。水の量が30質量部を超えると、地下シェルターの強度や耐久性が低下する。
【0016】
本発明においては、無機粒子として、異なる2種の無機粒子A及び無機粒子Bを併用することができる。
この場合、無機粒子Aと無機粒子Bは、同じ種類の粉末(例えば、石灰石粉末)を使用してもよいし、異なる種類の粉末(例えば、石灰石粉末及び石英粉末)を使用してもよい。
無機粒子Aは、ブレーン比表面積が5000〜30000cm/g、好ましくは6000〜20000cm/gのものである。また、無機粒子Aは、セメント及び無機粒子Bよりもブレーン比表面積が大きいものである。
無機粒子Aのブレーン比表面積が5000cm/g未満であると、セメントや無機粒子Bとのブレーン比表面積の差が小さくなり、前記の1種の無機粒子を用いる場合と比べて、流動性等を向上させる効果が小さくなるばかりか、2種の無機粒子を用いているために、材料の準備に手間がかかるので、好ましくない。該ブレーン比表面積が30000cm/gを超えると、粉砕に手間がかかるため、材料が入手し難くなったり、高い流動性が得られ難くなるので地下シェルターの製造に手間がかかる等の欠点がある。
【0017】
また、無機粒子Aが、セメント及び無機粒子Bよりも大きなブレーン比表面積を有することによって、無機粒子Aが、セメント及び無機粒子Bと、ポゾラン質微粉末との間隙を埋めるような粒度を有することになり、より優れた流動性等を確保することができる。
無機粒子Aとセメント及び無機粒子Bとのブレーン比表面積の差(換言すれば、無機粒子Aと、セメントと無機粒子Bのうちブレーン比表面積の大きい方とのブレーン比表面積の差)は、配合物の流動性、地下シェルターの強度や耐久性の観点から、1000cm/g以上が好ましく、2000cm/g以上がより好ましい。
【0018】
無機粒子Bのブレーン比表面積は、3000〜5000cm/gである。また、セメントと無機粒子Bとのブレーン比表面積の差は、100cm/g以上が好ましく、配合物の流動性、地下シェルターの強度や耐久性の観点から、200cm/g以上がより好ましい。
無機粒子Bのブレーン比表面積が3000cm/g未満であると、流動性が低下して自己充填性が得られ難くなるので地下シェルターの製造に手間がかかる等の欠点があり、5000cm/gを超えると、ブレーン比表面積の数値が無機粒子Aに近づくため、前記の1種の無機粒子を用いる場合と比べて、流動性等を向上させる効果が小さくなるばかりか、2種の無機粒子を用いているために、材料の準備に手間がかかるので、好ましくない。
また、セメントと無機粒子Bとのブレーン比表面積の差が100cm/g以上であることによって、配合物を構成する粒子の充填性が向上し、より優れた流動性等を確保することができる。
【0019】
無機粒子Aの配合量は、セメント100質量部に対して3〜50質量部が好ましく、5〜40質量部がより好ましい。無機粒子Bの配合量は、セメント100質量部に対して2〜35質量部が好ましく、5〜30質量部がより好ましい。無機粒子A及び無機粒子Bの配合量が前記の数値範囲外では、前記の1種の無機粒子を用いる場合と比べて、流動性等を向上させる効果が小さくなるばかりか、2種の無機粒子を用いているために、材料の準備に手間がかかるので、好ましくない。
なお、無機粒子Aと無機粒子Bの合計量は、セメント100質量部に対して5〜55質量部が好ましく、10〜50質量部がより好ましい。
【0020】
本発明においては、地下シェルターの曲げ強度や破壊強度等を大幅に高める観点から、配合物に、金属繊維、有機繊維及び炭素繊維からなる群より選ばれる1種以上の繊維を配合することが好ましい。
金属繊維は、地下シェルターの曲げ強度等を大幅に高める観点から、配合される。
金属繊維としては、鋼繊維、ステンレス繊維、アモルファス繊維等が挙げられる。中でも、鋼繊維は、強度に優れており、また、コストや入手のし易さの点からも好ましいものである。金属繊維の寸法は、配合物中における金属繊維の材料分離の防止や、硬化体の曲げ強度の向上の点から、直径が0.01〜1.0mm、長さが2〜30mmであることが好ましく、直径が0.05〜0.5mm、長さが5〜25mmであることがより好ましい。また、金属繊維のアスペクト比(繊維長/繊維直径)は、好ましくは20〜200、より好ましくは40〜150である。
【0021】
金属繊維の形状は、直線状よりも、何らかの物理的付着力を付与する形状(例えば、螺旋状や波形)が好ましい。螺旋状等の形状にすれば、金属繊維とマトリックスとが引き抜けながら応力を担保するため、曲げ強度が向上する。
金属繊維の好適な例としては、例えば、直径が0.5mm以下、引張強度が1〜3.5GPaの鋼繊維からなり、かつ、120MPaの圧縮強度を有するセメント系硬化体のマトリックスに対する界面付着強度(付着面の単位面積当たりの最大引張力)が3MPa以上であるものが挙げられる。本例において、金属繊維は、波形または螺旋形の形状に加工することができる。また、本例の金属繊維の周面上に、マトリックスに対する運動(長手方向の滑り)に抵抗するための溝または突起を付けることもできる。また、本例の金属繊維は、鋼繊維の表面に、鋼繊維のヤング係数よりも小さなヤング係数を有する金属層(例えば、亜鉛、錫、銅、アルミニウム等から選ばれる1種以上からなるもの)を設けたものとしてもよい。
【0022】
金属繊維の配合量は、配合物中の体積百分率で、好ましくは4%以下、より好ましくは0.5〜3%、特に好ましくは1〜3%である。該配合量が4%を超えると、流動性等を確保するために単位水量が増大するうえ、配合量を増やしても金属繊維の補強効果が向上しないため、経済的でなく、さらに、混練物中でいわゆるファイバーボールを生じ易くなるので、好ましくない。
【0023】
有機繊維及び炭素繊維は、地下シェルターの破壊エネルギー等を高める観点から、配合される。
有機繊維としては、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、アラミド繊維等が挙げられる。中でも、ビニロン繊維及び/又はポリプロピレン繊維は、コストや入手のし易さの点で好ましく用いられる。
炭素繊維としては、PAN系炭素繊維やピッチ系炭素繊維が挙げられる。
有機繊維及び炭素繊維の寸法は、配合物中におけるこれら繊維の材料分離の防止や、硬化後の破壊エネルギーの向上の点から、直径が0.005〜1.0mm、長さ2〜30mmであることが好ましく、直径が0.01〜0.5mm、長さ5〜25mmであることがより好ましい。また、有機繊維及び炭素繊維のアスペクト比(繊維長/繊維直径)は、好ましくは20〜200、より好ましくは30〜150である。
【0024】
有機繊維及び炭素繊維の配合量は、配合物中の体積百分率で好ましくは10.0%以下、より好ましくは1.0〜9.0%、特に好ましくは2.0〜8.0%である。配合量が10.0%を超えると、流動性等を確保するために単位水量が増大するうえ、配合量を増やしても繊維の増強効果が向上しないため、経済的でなく、さらに、混練物中にいわゆるファイバーボールを生じ易くなるので、好ましくない。
【0025】
本発明の配合物の混練方法は、特に限定されるものではなく、例えば、(1)水、減水剤以外の材料を予め混合して、プレミックス材を調製しておき、該プレミックス材、水及び減水剤をミキサに投入し、混練する方法、(2)粉末状の減水剤を用意し、水以外の材料を予め混合して、プレミックス材を調製しておき、該プレミックス材及び水をミキサに投入し、混練する方法、(3)各材料を各々個別にミキサに投入し、混練する方法、等を採用することができる。
混練に用いるミキサは、通常のコンクリートの混練に用いられるどのタイプのものでもよく、例えば、揺動型ミキサ、パンタイプミキサ、二軸練りミキサ等が用いられる。
【0026】
混練後、配合物を所定の型枠に流し込んで成形し、その後、養生して本発明のバルコニーを製造する。
養生は、蒸気養生や気中養生等を行なえばよい。
【0027】
本発明で用いる配合物は、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において、15回の落下運動を行なわないで測定した値(本明細書中において、「0打フロー値」ともいう。)が、230mm以上と流動性に優れ、自己充填性を有するので、地下シェルターの製造(特に成形)を容易に行なうことができる。
また、本発明の配合物の硬化体は、130MPa以上の圧縮強度と20MPa以上の曲げ強度を発現するものであり、また、極めて緻密なものであるので、該硬化体からなる地下シェルターは、水密性に優れ高耐久性を有することができる。
【0028】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。
[1.使用材料]
以下に示す材料を使用した。
(1)セメント;低熱ポルトランドセメント(太平洋セメント社製;ブレーン比表面積3200cm/g)
(2)ポゾラン質微粉末;シリカフューム(BET比表面積10m/g)
(3)無機粒子A;石英粉末A(ブレーン比表面積7500cm/g)
(4)無機粒子B;石英粉末B(ブレーン比表面積4000cm/g)
(5)細骨材;珪砂(最大粒径0.6mm、75μm以下の粒子の含有量0.3質量%)
(6)金属繊維;鋼繊維(直径:0.2mm、長さ:13mm)
(7)減水剤;ポリカルボン酸系高性能AE減水剤
(8)水;水道水
【0029】
実施例1
低熱ポルトランドセメント100質量部、シリカフューム32質量部、石英粉末A39質量部、珪砂120質量部、高性能AE減水剤1.0質量部(セメントに対する固形分)、水22質量部をニ軸ミキサに投入し、混練した。
該配合物のフロー値を、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において、15回の落下運動を行なわないで測定した。その結果、フロー値は260mmであった。
また、前記配合物をφ50×100mmの型枠内に流し込み、20℃で48時間前置き後、90℃で48時間蒸気養生した。該硬化体の圧縮強度(3本の平均値)は210MPaであった。
また、前記配合物を4×4×16cmの型枠内に流し込み、20℃で48時間前置き後、90℃で48時間蒸気養生した。該硬化体の曲げ強度(3本の平均値)は25MPaであった。
また、前記配合物をφ50×100mmの型枠内に流し込み、20℃で48時間前置き後、90℃で48時間蒸気養生した。該硬化体の透水係数を「地盤工学会規準JGS 0231(土の透水試験法)」に準じて、変水位透水試験方法により測定した。その結果、水の浸透が全く認められず、浸透深さはゼロであった。
【0030】
実施例2
低熱ポルトランドセメント100質量部、シリカフューム32質量部、石英粉末A26質量部、石英粉末B13質量部、珪砂120質量部、高性能AE減水剤1.0質量部(セメントに対する固形分)、水22質量部をニ軸ミキサに投入し、混練した。
該配合物のフロー値を、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において、15回の落下運動を行なわないで測定した。その結果、フロー値は285mmであった。
また、前記配合物をφ50×100mmの型枠内に流し込み、20℃で48時間前置き後、90℃で48時間蒸気養生した。該硬化体の圧縮強度(3本の平均値)は230MPaであった。
また、前記配合物を4×4×16cmの型枠内に流し込み、20℃で48時間前置き後、90℃で48時間蒸気養生した。該硬化体の曲げ強度(3本の平均値)は28MPaであった。
また、前記配合物をφ50×100mmの型枠内に流し込み、20℃で48時間前置き後、90℃で48時間蒸気養生した。該硬化体の透水係数を「地盤工学会規準JGS 0231(土の透水試験法)」に準じて、変水位透水試験方法により測定した。その結果、水の浸透が全く認められず、浸透深さはゼロであった。
【0031】
実施例3
低熱ポルトランドセメント100質量部、シリカフューム32質量部、石英粉末A26質量部、石英粉末B13質量部、珪砂120質量部、高性能AE減水剤1.0質量部(セメントに対する固形分)、水22質量部、鋼繊維(配合物中の体積の2%)をニ軸ミキサに投入し、混練した。
該配合物のフロー値を、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において、15回の落下運動を行なわないで測定した。その結果、フロー値は265mmであった。
また、前記配合物をφ50×100mmの型枠内に流し込み、20℃で48時間前置き後、90℃で48時間蒸気養生した。該硬化体の圧縮強度(3本の平均値)は230MPaであった。
また、前記配合物を4×4×16cmの型枠内に流し込み、20℃で48時間前置き後、90℃で48時間蒸気養生した。該硬化体の曲げ強度(3本の平均値)は47MPaであった。
また、前記配合物をφ50×100mmの型枠内に流し込み、20℃で48時間前置き後、90℃で48時間蒸気養生した。該硬化体の透水係数を「地盤工学会規準JGS 0231(土の透水試験法)」に準じて、変水位透水試験方法により測定した。その結果、水の浸透が全く認められず、浸透深さはゼロであった。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の地下シェルターは、130MPa以上の圧縮強度と20MPa以上の曲げ強度を発現するうえ、極めて緻密な硬化体からなるので、水密性に優れ高耐久性を有することができる。
また、本発明で用いる配合物は、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において、15回の落下運動を行なわないで測定した値が、230mm以上と流動性に優れ、自己充填性を有するので、地下シェルターの製造(特に成形)を容易に行なうことができる。

Claims (3)

  1. 少なくとも、セメント、ポゾラン質微粉末、無機粒子、粒径2mm以下の細骨材、減水剤、及び水を含む配合物の硬化体からなることを特徴とする地下シェルター。
  2. 無機粒子が、ブレーン比表面積5000〜30000cm/gの無機粒子Aと、ブレーン比表面積2500〜5000cm/gの無機粒子Bとからなる請求項1記載の地下シェルター。
  3. 配合物に、金属繊維、有機繊維及び炭素繊維からなる群より選ばれる1種以上の繊維を含む請求項1又は2に記載の地下シェルター。
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