JP2004322385A - メラミン樹脂化粧板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】メラミン樹脂化粧板において、裏面にアルデヒド捕捉剤を塗布する。アルデヒド捕捉剤としては、ジシアンジアミド、メラミン等のアミノ化合物、尿素、バルビツール酸等のアミド類、グルタミン酸塩、グリシン、アラニン等のアミノ酸類、カルボヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド等のヒドラジン誘導体等の含窒素化合物を少なくとも含有する組成物を用い、該アルデヒド捕捉剤の塗布量は1.0〜15g/m2とする。
【選択図】 なし
Description
【産業上の利用分野】
本発明はメラミン樹脂化粧板に関する。
【0002】
【特許文献1】特開平10−329274
【特許文献2】特開平10−100333
【特許文献3】特開平10−272737
【0003】
【従来技術】
近年、カウンター、テーブル、壁材などの住宅内装材にはメラミン樹脂化粧板が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、メラミン樹脂化粧板中には遊離のホルムアルデヒドや熱処理時の分解によるホルムアルデヒドが含まれるため極微量のホルムアルデヒドが大気中放散され、気密化や高断熱化が進む昨今の住宅においては、室内の空気を汚染し、その特有の刺激臭による不快感やアレルギー症状等を呈することがあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記の課題を解決するために検討されたもので、以下のことを特徴とするメラミン樹脂化粧板である。
すなわち、請求項1記載の発明は、裏面にアルデヒド補足層が塗布手段により形成されていることを特徴とするメラミン樹脂化粧板である。
また、請求項2記載の発明は、塗布量が、1.0〜15g/m2であることを特徴とする請求項1記載のメラミン樹脂化粧板である。
以下,本発明について詳細に説明する。
【0006】
本発明のメラミン樹脂化粧板は、樹脂含浸コア紙、樹脂含浸化粧紙、及び必要に応じて樹脂含浸表面紙を積層し、熱圧成形後、裏面にアルデヒド捕捉層が形成されたものである。
【0007】
樹脂含浸コア紙用に使用される樹脂としてはフェノール樹脂が挙げられ、また、樹脂含浸化粧紙、樹脂含浸表面紙に使用される樹脂としてはアミノ−ホルムアルデヒド樹脂が挙げられる。
【0008】
フェノール樹脂は、フェノール類とアルデヒド類とをフェノール性水酸基1モルに対してアルデヒド類を1〜3モルの割合で塩基性触媒下或いは酸性触媒下にて反応させて得られる。フェノール類としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、オクチルフェノール、フェニルフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールFなどが挙げられ、アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、グリオキザール、トリオキザールなどが挙げられる。
また、必要に応じてパラトルエンスルフォンアミド、桐油、燐酸エステル類、グリコール類などの可塑化を促す変性剤で変性されたものも適用でき、塩基性触媒としては、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、及びマグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属の酸化物や水酸化物、及びトリエチルアミン、トリエタノールアミンなどのアミン類、アンモニアが挙げられ、酸性触媒としては、パラトルエンスルフォン酸、塩酸などが挙げられる。
【0009】
アミノ−ホルムアルデヒド樹脂は、アミノ化合物、例えばメラミン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミンなどとホルムアルデヒドを反応させた初期縮合物のほか、メチルアルコール、ブチルアルコールなどの低級アルコ−ルによるエ−テル化、パラトルエンスルホンアミドなどの可塑化を促す反応性変性剤で変性されたものが適用でき、中でも耐久性に優れるメラミン−ホルムアルデヒド樹脂が好ましい。
【0010】
本発明のメラミン樹脂化粧板は、裏面にアルデヒド捕捉層が形成されているが、形成方法としては、熱圧成形後にアルデヒド捕捉剤を塗布する方法、また、アルデヒド捕捉シートを接着する方法、樹脂含浸コア紙を得る際、含浸用樹脂にアルデヒド捕捉剤を添加する方法などが挙げられる。とりわけ、熱圧成形後にアルデヒド捕捉剤を塗布すると顕著な効果があらわれ、生産上都合がよい。
【0011】
塗布されるアルデヒド捕捉剤は、アルデヒドと反応して消臭化することができるものであればよく、例えば、アミルアミン、ヘキシルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のアミン・ジアミン類、シアナミド、ジシアンジアミド等のアミノニトリル、メラミン等のアミノ化合物、尿素、チオ尿素、バルビツール酸等のアミド類、グルタミン酸塩、グリシン、アラニン等のアミノ酸類、カルボヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド等のヒドラジン誘導体等の含窒素化合物を少なくとも含有する組成物が挙げられ、耐熱性、着色性を考慮して適宜選択して用いることができる。
塗布量は1.0〜15g/m2であればよく、配合量が下限に満たないと、防臭効果があまりなく、上限を超えると耐熱性、耐水性等の物性が劣りやすくなる。
【0012】
塗布する方法としては特に限定されず、例えば、グラビアリバースコート、リバースロールコート、ロールコート、コンマコート、バーコート、スプレーコート、エアナイフコート、カーテンコートなど公知の方法が適用でき、また、これらを適宜組み合わせてもよい。
【0013】
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。
【実施例1】
フェノール樹脂含浸コア紙
フェノール樹脂を主な成分とする樹脂液を、坪量200g/m2のクラフト紙に、式1に示す含浸率が50%となるように含浸して樹脂含浸コア紙を得た。
【式1】
メラミン樹脂含浸化粧紙
坪量100g/m2の黒色無柄の化粧紙に、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂を主な成分とする樹脂液を、式1に示す含浸率が93%となるように含浸し、乾燥し、メラミン樹脂含浸化粧紙を得た。
メラミン樹脂含浸表面紙
坪量24g/m2の表面紙に、前記同様のメラミン−ホルムアルデヒド樹脂を主な成分とする樹脂液を、式1に示す含浸率が170%となるように含浸し、乾燥してメラミン樹脂含浸表面紙を得た。
次いで、下から順に、フェノール樹脂含浸コア紙を3枚、メラミン樹脂含浸化粧紙を1枚、メラミン樹脂含浸表面紙を1枚積層し、プレス機により、加熱温度138℃、圧力70kg/cm2の成型条件下で熱圧した。
次いで、裏面にアジピン酸ジヒドラジド水溶液を固形分で5g/m2塗布して、実施例1のメラミン樹脂化粧板を得た。
【0014】
比較例1(アジピン酸ジヒドラジド水溶液を塗布しない場合)
実施例1において、アジピン酸ジヒドラジド水溶液を塗布しなかった以外は同様に実施して化粧板を得た。
【0015】
比較例2(アジピン酸ジヒドラジド水溶液を塗布量が下限未満の場合)
実施例1において、アジピン酸ジヒドラジド水溶液を固形分で0.1g/m2塗布した以外は同様に実施して化粧板を得た。
【0016】
比較例3(アジピン酸ジヒドラジド水溶液を塗布が上限を超える場合)
実施例1において、アジピン酸ジヒドラジド水溶液を固形分で20g/m2塗布した以外は同様に実施して樹脂化粧板を得た。
【0017】
評価結果を表1に示す。
【表1】
評価結果は以下の通りとした。
ホルムアルデヒド放散量
「JIS A 1460:建築用ボード類のホルムアルデヒド放散量の試験方法−デシケーター法」に基づいて実施した。
耐熱性・耐水性
「JIS K 6902:熱硬化性樹脂高圧化粧板試験方法」に基づいて実施した。
【0018】
【発明の効果】
本発明のメラミン樹脂化粧板は、アルデヒド臭の放散がなく、不快感を与えることがない。従って、これを用いた住宅は快適な環境となる。
Claims (2)
- 裏面にアルデヒド捕捉層が塗布手段により形成されていることを特徴とするメラミン樹脂化粧板。
- 塗布量が、1.0〜15g/m2であることを特徴とする請求項1記載のメラミン樹脂化粧板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003117725A JP2004322385A (ja) | 2003-04-23 | 2003-04-23 | メラミン樹脂化粧板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003117725A JP2004322385A (ja) | 2003-04-23 | 2003-04-23 | メラミン樹脂化粧板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004322385A true JP2004322385A (ja) | 2004-11-18 |
Family
ID=33497486
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003117725A Pending JP2004322385A (ja) | 2003-04-23 | 2003-04-23 | メラミン樹脂化粧板 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004322385A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007177255A (ja) * | 2007-03-29 | 2007-07-12 | Sumika Bayer Urethane Kk | ポリウレタン成形品およびその製造方法 |
CN103341250A (zh) * | 2013-06-20 | 2013-10-09 | 赵杰 | 一种治理室内装修甲醛污染的方法 |
-
2003
- 2003-04-23 JP JP2003117725A patent/JP2004322385A/ja active Pending
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