JP2004322205A - 異種金属のレーザロール接合方法およびレーザロール接合装置 - Google Patents

異種金属のレーザロール接合方法およびレーザロール接合装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 延性のある金属間化合物の生成量を多くして継手のせん断強度を向上させる異種金属のレーザロール接合方法およびレーザロール接合装置を提供すること。
【解決手段】 非接触状態で保持された材質の異なる第1金属板3と第2金属板4とに対し、第1金属板3のみをレーザ照射によって加熱した後、その第1金属板3の加熱部を圧接ローラ15によって第2金属板4に押圧して密着させ、塑性変形を与えることによって両金属板3,4を接合するものであり、第1金属板3と第2金属板4との接合部を冷却するようにした異種金属のレーザロール接合方法。
【選択図】 図5

Description

本発明は、自動車、航空機、車両、船舶等輸送機器産業において構造部材を製作するために用いられる材質の異なる金属板、例えば鋼板とアルミ合金板とを接合するための異種金属のレーザロール接合方法およびレーザロール接合装置に関する。
自動車、航空機、車両、船舶等輸送機器産業においては、地球温暖化の問題を軽減する方法として、車体重量の軽量化が進められている。そこで軽量なアルミニウム合金やマグネシウム合金と高強度の炭素鋼やステンレス鋼の異材質金属板の接合による軽量ハイブリッド構造部材が注目を集めている。これらをいかに安価にかつ信頼性の高い接合法で製造するか現在の重要な問題である。しかし、アルミニウム合金と炭素鋼などの異種金属の接合は、強度を維持することが極めて困難であると考えられていた。
従来からアルミニウム合金と鋼の接合法としてはロール圧接、爆発溶接、拡散接合、抵抗スポット溶接、などがそれぞれの用途で用いられている。泰山らが1996年にインサート材として鋼のアルミニウムクラッド材を使用して抵抗スポット溶接を用い板材の接合を試みている(非特許文献1)。
また、それぞれの金属間化合物の機械的性質を測定し、その結果としてアルミリッチのFeAl3 やFe2Al5などの化合物は脆いが、FeAlやFe3Al の化合物は比較的延性があることがわかった(非特許文献2)。それゆえ鉄−アルミの接合において従来から主に問題となってきたのは、接合界面の脆性な金属間化合物の存在であった。これは機械的特性を悪化させ、引張強さの脆弱化を導くからである。
また、薄い金属間化合物層の生成よりもむしろ相互拡散によるKirkendallポロシティが接合部の脆化を起こすことも指摘されており、接合界面の化合物粒子の径が4μm以下の場合、継手は高い破壊靭性値が示されている(非特許文献3)。
一方、鉄とアルミニウムとの接合にレーザを使用することは、近年ドイツのSepoldらの調査でかなり明らかにされている(非特許文献4)。すなわちレーザの照射によって材料は急熱急冷の熱サイクルをもち、平衡状態とは異なった状態になる。故に脆性な金属間化合物の形成は上昇した温度の時間が短いため抑制される。
ロール圧接は主にアルミクラッド鋼板の製造に利用されている。この接合はアルミ表面の塑性変形により鉄表面との接触により生ずる新生面によって行なわれる。相対すべりにより鉄とアルミとの圧下率により高い接合強さを得る。低い圧下率での真空ロール圧接は迎、西尾らにより行なわれた(非特許文献5)。圧下率が5%を超えた時、軟鋼と5083アルミニウムの接合でせん断強度は60MPaとなった。しかし、後熱処理により界面層が増加すると、せん断強さは減少した。
ところが、従来からの材質の異なる金属板のレーザロール接合方法では、レーザで加熱することと、圧接ローラにより加圧することを同時に行えば良い結果が得られるのではないかというアイディアは出されていたものの、実際に実験すると十分な強度を備える接合が行えなかった。つまり誰も、必要な条件を求めることができなかった。例えば、鋼板とアルミ合金板とを接合する場合、境界面でアルミリッチの金属間化合物が生成されると脆性な接合となり、強度が不足することはわかっていたが、どのようにすれば境界面で生成される金属間化合物をアルミリッチなものにしないで済むかがわからなかったのである。ここで当然ながら、鋼板とアルミ合金板とを高い温度まで加熱しなければ、金属間化合物がアルミリッチとはならないが、それでは両者の接合強度そのものが低下してしまい、適切な接合が行えない。
そこで本願発明者は、異種金属としてSPCC鋼板とアルミ合金板とを接合する場合を例に挙げ、レーザ照射とロール加圧とにより接合する異種金属のレーザロール圧接を提案した(非特許文献6,7)。これは、SPCC鋼板とアルミ合金板とを非接触状態で保持し、SPCC鋼板の一部をレーザ照射により急加熱した後、圧接ローラによってそのSPCC鋼板の加熱部をアルミ合金板に押しつけ、塑性変形を与えることで接合するというものである。すなわち、SPCC鋼板の接合面側を共析温度(約1170℃)まで急速に加熱するが、SPCC鋼板とアルミ合金板との間に隙間があるのでアルミ合金板はレーザによって直接加熱されない。そして、圧接ローラによってSPCC鋼板をアルミ合金板に押し付けて密着させることにより、アルミ合金板の表面が急速に溶融する一方で、その後アルミ合金板内部への熱拡散により接合界面が急速に冷却されるため、脆性な金属間化合物であるFeAl3 やFe2Al5の生成が抑えられるというものである。
ここで、図15は、異種金属のレーザロール圧接を行った結果について、生成された金属間化合物の厚みの割合と送り速度との関係を図である。また、図16は、送り速度と継手せん断強度の関係を示した図である。なお、レーザロール継手のせん断試験は、せん断面積24mm2 (8mm wide ×3mm lapped length)で行なった。
先ず、図15からは次のことが分かった。送り速度の増加により平均界面厚さは反対に減少し、それに伴い脆性な化合物(FeAl3 +Fe2Al5)の厚さの割合も減少していった。具体的には、1.2m/minで界面層厚さが12μmあったものが最も速い2.0m/minでは2μmまで減少し、脆性な化合物層は77%から49%にまで減少した。従って、送り速度が増加するのに伴って延性のある化合物層の割合が脆性な化合物層を抑えて増加することが分かった。
一方、図16に示すように、せん断強さは、送り速度を増加させると一定速度までは増加するものの、最大値を示した後に減少してしまった。最大せん断強さは接合界面層の厚さが5μmのときに得られた55.8MPaであり、この時の送り速度は1.6m/min、ロール圧力は150MPa、そしてレーザ出力は1.5kWであった。これを図15の結果と見比べてみると、せん断力が減少した1.8〜2.0m/minでは、脆性な化合物の割合が少なくなるものの入熱が不足したため不完全な接合になってしまい、せん断力が落ちてしまった。
泰山正則、小川和博、高隆夫「アルミクラッド鋼インサート抵抗溶接法の検討」 溶接学会論文集 1996 第14巻第2号 314-320 H.Okamoto:Phase Diagrams of Binary Iron Alloys , ASM Internationl (1993),12-28 C E Albright:The Fracture toughness of steel-aluminium deformation welds,Welding J. , Vol.60,No.11(1981),207s-214s G.Sepold, E.Schubert and I.Zerner: Laser beam joining of dissimilar materials, IIW,IV(734)(1999),1-10 迎静雄、西尾一政、加藤光昭、井上季明、畠中望 「真空圧延接合装置の試作とクラッド材の製造 真空圧延接合法によるクラッド材の製造とその特性第1報」 溶接学会論文集 第9巻 第1号 17−23 (1991) 沓名 宗春&ラドウド マノージュ,"SPCC鋼とA5052アルミニウム合金の圧接条件の検討−異種金属のレーザロール圧接の研究(第1報)−",溶接学会全国大会講演概要,社団法人溶接学会,平成13年3月19日,第68集,P258-259 沓名 宗春&ラドウド マノージュ,"SPCC鋼とA5052アルミニウム合金の圧接継手の強度と界面相の関係−異種金属のレーザロール圧接の研究(第2報)−",溶接学会全国大会講演概要,社団法人溶接学会,平成13年9月10日,第69集,P92-93
前述したように非特許文献6,7に示すレーザロール圧接によれば、脆性な金属間化合物を抑えた接合界面層を形成しせん断力強度の高い継手が得られた。具体的には、継手のせん断強度は22.9〜55.9MPaであって、これはアルミ合金母材のせん断強度の約23〜57%に相当するものであった。しかし、こうした効果が得られるレーザロール圧接であっても、十分に強度ある継手を得るには、急熱及び急冷過程が十分制御できていなかったことや表面酸化が著しいことなど、更に解決すべき課題があると考えられる。
例えば、従来は前述した図15及び図16の結果に見られるように、異種金属板の送り速度を上げる毎に延性の化合物の割合が脆性な化合物の割合を上回っていくにもかかわらず、せん断強度は途中で限界点に達してしまっていた。従って、送り速度を落とすことで加熱のための入熱を十分にしながらも、一方でアルミ合金板への入熱を抑え、或いは冷却が迅速に行われるようにして脆性な金属間化合物であるFeAl3 やFe2Al5の生成を抑えることができれば、生成された金属間化合物の厚みの如何を問わず、延性の割合を脆性よりも多くした化合物によって接合強度を上げることができると考えられる。
そこで、本発明は、かかる点を鑑みてなされたものであり、延性のある金属間化合物の生成量を多くして継手の接合強度を向上させる異種金属のレーザロール接合方法およびレーザロール接合装置を提供することを目的とする。
本発明に係る異種金属のレーザロール接合装置は、非接触状態で保持された材質の異なる第1金属板と第2金属板とに対し、第1金属板のみをレーザ照射によって加熱するレーザ照射手段と、そのレーザ照射手段によるレーザ光を照射して加熱した第1金属板の加熱部を圧接ローラによって第2金属板に押圧して密着させるローラ押圧手段とを有し、加熱した第1金属板を第2金属板に押圧して塑性変形を与えることによって当該両金属板を接合させるようにしたものであって、前記第1金属板と前記第2金属板とが接合面同士を広く離れた状態から前記圧接ローラにより押し付けられて重なるように送られるものであり、前記レーザ照射手段は、前記第1金属板に対しその接合面にレーザ照射を行うように設けられたものであること特徴とする。
前記レーザ照射手段は、前記第1金属板に対するレーザ光の入射角が略ブリュースタ角となるように設けられたものであることが望ましい。
従って、前記レーザロール接合装置により、本発明に係る異種金属のレーザロール接合方法、すなわち、材質の異なる第1金属板と第2金属板とを、その接合面が広く離れた状態から圧接ローラ部分で重なるように送り、第1金属板のみをレーザ照射によって加熱する際、その接合面に対してレーザ照射を行い、その後、圧接ローラによって第1金属板を第2金属板に押圧して密着させ、塑性変形を与えることによって両金属板を接合する。そして、第1金属板の接合面にレーザ光を照射する場合、望ましくはレーザ光の入射角が略ブリュースタ角になるようにする。
よって、本発明によれば、接合面を所定温度に加熱する必要最小限の入熱で済むため、その後の冷却効果が高い。また、レーザ光の入射角が略ブリュースタ角であることにより、反射を抑えてほとんどのエネルギが第1金属板に透過するため、効率よく加熱を行うことができる、エネルギ消費を抑えたレーザ出力によって接合を行うことができる。
また、本発明に係る異種金属のレーザロール接合装置は、接合される両金属板の高温酸化を防止するための酸化防止手段を有することが望ましく、不活性ガスを両板の接合部に吹付け、またはアルミニウムのように強固な酸化被膜をもつ材料側にフラックスを塗布するようにする。そうした酸化防止手段としては、フラックス塗布をスプレー、スクリーン印刷またはディスペンサによって行うものであることが望ましい。
更に、本発明に係る異種属板のレーザロール接合装置は、前記第1金属板を鋼板とし、前記第2金属板をアルミ板又はアルミ合金板として接合を行うものであることが望ましい。
本発明は、レーザロール接合装置のレーザ照射手段が、第1金属板と第2金属板とが接合面同士を広く離れた状態から圧接ローラにより押し付けられて重なるように送られた第1金属板に対しその接合面にレーザ照射を行うようにしたので、金属板への入熱量を抑えて冷却効果を高めることで、延性のある金属間化合物の生成量を多くして継手の接合強度を向上させる異種金属のレーザロール接合方法およびレーザロール接合装置を提供することが可能になった。
本発明の効果・将来の展望を以下にまとめておく。
(1)これまで、脆性な金属間化合物の生成により困難であった異種金属継手の接合を可能にするとともに、その継手の信頼性を高めることが可能となる。
例: Fe-Al系、 Co−Al系 , Cr-Al系など
(2)アルミニウム合金のような軽金属と高強度金属の接合や より耐食性のよい金属との接合を加工にすることにより、軽量パネルや軽量耐食パネル(メインテナンスフリー)の製造を可能にする。
(3)軽量の耐火パネルの製造も可能となる。
(4)次のような軽量構造体または部品を製造する方法を提供する。
a. 軽量ハイブリッド構造体 (サンドウイッチパネルその1)
b. 軽量ハイブリッド構造体 (サンドウイッチパネルその2)
c. テーラードブランク材(アルミー鋼突合せ継手)
d. T継手(すみ肉継手)部材
(5)輸送機器などの軽量化に大いに役立つ。
(6)省エネルギー、低ひずみの接合技術として期待できる。
(7)半溶融接合法として信頼性の高い金属接合継手としても期待できる。
次に、本発明に係る異種金属のレーザロール接合方法およびレーザロール接合装置について、一実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。本実施形態のレーザロール接合
方法および、それを実行するためのレーザロール接合装置は、非特許文献6,7に記載されている本願発明者が提案したレーザロール圧接を基本にして構成されたものである。接合する異種金属板は、炭素鋼板とアルミニウム合金板であり、より具体的には、自動車で用いられる構造材のSPCC鋼(低炭素鋼の冷間圧延材)と、展伸用アルミニウム合金であるA5O52-O合金(2.5 wt% Mg)であり、SPCC鋼板3の板厚は0.5mmであり、アルミ合金
板4の板厚は1mmである。
図1は、異種金属のレーザロール接合方法を実行するレーザロール接合装置の接合実行要部を示した概略構成図である。このレーザロール接合装置1の接合実行要部には、2.4kW CO2レーザ(以下、単に「レーザ」とする)11、平面反射ミラー12およびローラ冶具13とが組み合わされている。異種金属のSPCC鋼板3とアルミ合金板4とがテーブル17上に載せられ、矢印Xで示す図面左から右側にかけて送られるようになっている。ローラ冶具13は、予めロール圧力を測定して設定された加圧スプリング16により、圧接ローラ15が上方に位置するSPCC鋼板3を加圧するようになっている。ロール圧力は加圧スプリング16の長さから算出し、加圧スプリング16の伸縮差を4.5〜5.5mmに変化させるようにして、ロール圧力が150〜202MPaに設定されている。
レーザ11から出力されるガウシアン分布のレーザ光Bは、図示しないZnSeレンズを通して集光されるよう設定されている。そして、レーザ光Bの出力先には平面反射ミラー12が配置され、その平面反射ミラー12によって反射したレーザ光Bが圧接ローラ15付近に照射されようになっている。すなわち、SPCC鋼板3およびアルミ合金板4は矢印X方向に送られ、圧接ローラ15によって加圧されて両板に接合線(接合部分)が形成されるため、平面反射ミラー12によって反射したレーザ光Bは、矢印X方向に送られるSPCC鋼板3に対して、圧接ローラ15の手前が照射位置になるように設定されている。例えば、接合線の幅が約3mm程度になるよう広いレーザ加熱が必要であることから、25mmと長い焦点はずし距離となっている。そして、SPCC鋼板3に照射されるレーザ光Bは、送り方向(矢印X方向)が長辺となる楕円に近い形状になり、長辺が約3.5mmであって短辺が約2.5mmである。
ここで、図2は、図1を矢印X方向から見たSPCC鋼板とアルミ合金板との配置状態を示した図である。図示するようにSPCC鋼板3とアルミ合金板4との重なり部分は、圧接ローラ15によって両板が押し付けられるまでは接することのないように0.2mmのギャップGが設けられている。SPCC鋼板3及びアルミ合金板4を接合させるための加熱用レーザ光Bは、レーザ入熱が熱分布のモデルを用いて計算され、更に、表面の温度を実際に測定して決定されている。ここで図3は、レーザ光Bが直接照射されたSPCC鋼板の加熱部分の断面を概念的に示した図である。SPCC鋼板3に照射されたレーザ光Bは、図3に示すようにSPCC鋼板3の照射面3aには前述したサイズの照射スポット3pであっても、アルミ合金板4を加熱するSPCC鋼板3の接合面3bに現れる加熱スポット3qのサイズはそれよりも小さくなる。
レーザロール接合装置1では、次のような方法によってSPCC鋼板3とアルミ合金板4との接合が実行される。すなわち、SPCC鋼板3とアルミ合金板4とは矢印X方向に送られ、レーザ照射によって加熱されたSPCC鋼板3が、圧接ローラ15によるロール加圧によってアルミ合金板4に押し付けられる。このとき、押し付けまでの両板3,4は非接触状態で保持されており、レーザ光BはSPCC鋼板3の照射面3aに照射される。レーザ光Bが照射されたSPCC鋼板3は、反対の接合面3b側が共析温度(約1170℃)まで急速に加熱されるが、ギャップGがあるためアルミ合金板4には直接熱が伝わらない。そしてレーザ照射の後、圧接ローラ15によってSPCC鋼板3がアルミ合金板4に押し付けられ、塑性変形による接合が行われる。
このようなレーザロール接合装置1による接合方法では、アルミ合金板4は、SPCC鋼板3の加熱スポット3qが押し付けられた部分が急速に溶融し、そのアルミニウムの溶融によって鉄が濡れた状態になることで、液化したアルミニウム中に鉄原子が容易に分離・拡散していく。SPCC鋼板3に対してはレーザ光Bによってその上面を1200℃〜1400℃に加熱しているが、これはSPCC鋼板3の裏面になるアルミ合金板4との接合面を所定の温度(Fe−Al系では約1170℃)以上に加熱する必要があるからである。臨界温度は接合する金属の組み合わせで異なるが、延性な金属間化合物ができるか延性な共晶組織が得られるような温度であればよい。SPCC鋼板3とアルミ合金板4の場合には、図17に示すように約1170℃以上の温度で比較的延性のあるFeAlの金属間化合物が生成される。
加熱したSPCC鋼板3を押し付けられたアルミ合金板4では、その内部において熱拡散が生じて接合部分が急速に冷却される。こうした急速な熱の内部拡散は、脆性な金属間化合物の厚さをわずかにして接合強度を強くするよう作用する。そのため、ここでのレーザロールの接合方法では、内部拡散が効率よく行われるようにギャップGを設けて非接触状態で配置されたSPCC鋼板3側のみを加熱するようにし、その後にアルミ合金板4に対して押し付けることにより、アルミ合金板4への入熱量を抑えて金属間化合物が脆性なアルミリッチになり難いようにしている。
しかしながら、SPCC鋼板3とアルミ合金板4との間にギャップGを設けるだけでは、この接合界面には延性な金属間化合物だけなく図15に示すように脆性な金属化合物が生成されてしまう。脆性な金属化合物の生成は、アルミ合金板4における入熱の内部拡散のスピード、特に接合界面における冷却スピードが遅いことによると考えられる。ここで図4は、鋼とアルミ合金の加熱温度による相互拡散係数をグラフで示した図である。図に示されているように、450℃以下では鉄とアルミニウムの相互拡散は非常に遅いが、450℃からわずかでも上昇するとアルミニウム中の鉄の拡散が非常に速くなり、900℃に達したところで鉄中のアルミニウムの拡散が非常に速くなる。
従って、接合界面にできる比較的延性のあるFeAlの金属間化合物は、SPCC鋼板3がアルミ合金板4に押し付けられ、鉄中のアルミニウムが拡散する拡散係数が上昇する温度にまで一気に加熱されることにより生成される。しかし、冷却時には、アルミ合金板4が直接加熱されていないため熱の内部拡散によって急速に冷却されるものの、アルミニウム中の鉄の拡散が起きる450〜600℃を通過して温度が下がる際、その通過時間が1〜2秒程度で接合界面に脆性なアルミリッチの金属化合物が生成されてしまう。つまり、接合界面の冷却スピードが、レーザロール接合において接合強度を左右する重要な要因となるものであった。図15に示すように脆性の金属間化合物の割合が多くなっているのも、送り速度が遅いため入熱量が多く、その分、冷却スピードも遅いためであると考えられる。
そこで、レーザロール接合装置1では、レーザ出力、レーザ光の照射スポットの大きさ、あるいは送り速度などを制御するようにしている。特に前述した冷却時の接合界面温度がアルミ中に鉄が拡散する拡散係数の高い450〜600℃を一気に通過するように、冷却手段を設けて積極的に冷却することにより冷却スピードを上げるようにした。また、アルミへの入熱量が少なければ温度低下速度も速くなるため、レーザ光をパルス状に照射するようにもしている。こうして冷却手段の利用とレーザのパルス照射を併用しているが、板厚によっては冷却手段を用いなかったり、或いは冷却手段だけを用いるようにしてもよい。
図5には、レーザロール接合装置1について、その特徴部分のブロック図を示す。レーザロール接合装置1は、図1の接合実行要部に示すように、SPCC鋼板3とアルミ合金板4とがギャップG(図2参照)をもって非接触状態で保持され、不図示の送り手段によって上下平行にして送られられるように構成されている。そして、SPCC鋼板3を加熱するためのレーザ11と、そのレーザ11によって加熱されたSPCC鋼板3をアルミ合金板4へ加圧する圧接ローラ15とが設けられている。更に、このレーザロール接合装置1は、装置全体の動作を制御する制御装置21を有しており、それにレーザ11が接続され、SPCC鋼板3へのパルス照射のタイミングなどが制御されるようになっている。そして、この制御装置21には温度モニタ22と冷却装置23とが接続され、SPCC鋼板3及びアルミ合金板4の加熱状態を監視しながら、冷却能力を調整することができるように構成されている。
レーザロール接合装置1には、この冷却装置23の他に、レーザ11によるSPCC鋼板3への照射位置の加熱温度を検出する第1温度センサ25、圧接ローラ15によるアルミ合金板4への加圧後のSPCC鋼板3表面の温度を検出する第2温度センサ26、そしてSPCC鋼板3に接合した後のアルミ合金板4の温度を検出する第3温度検出センサ27が設けられている。そして、各々の温度センサ25,26,27は温度モニタ22に接続され、温度の確認ができるようになっており、更に、各々の温度センサ25,26,27から得られた温度データが制御装置21へ送られるようになっている。制御装置21では、この温度データに基づいて冷却装置23の駆動をフィードバック制御するように構成されている。
冷却装置23は、アルミ合金板4の裏面へ冷媒を吹き付けるなどして、接合界面の温度を緊急に低下させるようにするものである。接合界面を冷却するのための冷媒には、例えば気体であればエアや CO2ガスなどが、また液体であれば水や液体窒素などの使用が考えられる。更に、その他に固体であってもドライアイスなどの利用が可能であり、アルミ合金板4に直接接触させて冷却することが考えられる。なお、SPCC鋼板3とアルミ合金板4は、図1で示したものはテーブル17の上に載せていたが、ここでは冷却装置23によって冷媒を吹き付けたりするスペースを確保する必要があるので、圧接ローラ15の直下に配置した支持ローラ28で一部支持して送るように支持および送りを行う不図示の送り手段が設けられている。
こうした構成のレーザロール接合装置1では、先ずSPCC鋼板3とアルミ合金板4とが図面左から右の矢印X方向(送り方向)に送られる。そのとき、レーザ11からガウシアン分布のレーザ光Bが出力され、図1に示すように平面反射ミラー12で反射して、送り方向にある圧接ローラ15の手前位置でSPCC鋼板3の上面が照射される。SPCC鋼板3とアルミ合金板4は直線的に送られるため、レーザ照射によって加熱された部分がそのまま圧接ローラ15に沿って移動して接合線となる。圧接ローラ15によって加圧されたSPCC鋼板3は、支持ローラ28よって下から支えられたアルミ合金板4に押し付けられる。このとき、SPCC鋼板3は上方の照射面3aが加熱されているが(以下、図3参照)、反対の接合面3bは共析温度(Fe−Al系では約1170℃)に達しているため、押し付けられたアルミ合金板4は接合面4aが急速に加熱され、アルミの融点である650℃を超えて表面のみが溶融する。そして、接合面4aが溶融したアルミ合金板板32は、SPCC鋼板3の接合面3bをいわゆる濡れた状態とするので、その濡れた接合面3bにSPCC鋼板3の鉄の分子が拡散し、その接合界面に金属間化合物が生成される。
金属間化合物を生成させるべくアルミ合金板4に入った熱は、接合面4aを急速に加熱した後に内部拡散するが、ここではアルミ合金板4を冷却することにより、その接合部分の温度を緊急に低下させることができる。すなわち、アルミ合金板4に対し、支持ローラ28で支えられた加圧箇所に向け、例えば冷却装置23から液体窒素Cが噴射され、アルミ合金板4が接合面4aとは反対の冷却面4b側から冷やされる。接合面4aと冷却面4bとの温度勾配が大きくなり、特にアルミは熱伝導率が大きいため、アルミ合金板4に入った熱は内部拡散が効果的に行われ、接合部分の温度が緊急に低下することになる。
温度低下については第2および第3温度センサ26,27によって監視され、SPCC鋼板3の加熱温度を監視する第1温度センサ25も含め、それぞれの測定温度が温度モニタ22に表示される。そして、その温度モニタ22からは各温度データが制御装置21へと送られ、制御装置21の演算処理によって冷却装置23に制御信号が送信される。こうして、冷却装置23から噴射される液体窒素Cの調整、すなわち冷却装置23の駆動制御には温度センサ26,27で検出された値に基づいてフィードバックがかけられている。そして、このフィードバック制御により、SPCC鋼板3とアルミ合金板4との接合界面の冷却スピードを上げるように冷却能力を調整することで、特に図4に示すアルミニウム中の鉄の拡散が起きる450〜600℃の温度帯を極めて短時間(0.1s程度)に通過できるようにしている。
続いて、接合界面の冷却スピードを上げるには、アルミへ入熱量を最初から少なくすれば内部拡散の効率がアップして温度低下も速くなる。制御装置21からは、レーザ11に対して制御信号が送られ、レーザ11から出力されるレーザ光Bの制御が行われるようになっている。特にここでは連続照射による入熱過多を避けるため、レーザ光Bをパルス照射するように制御がかけられている。パルス照射はSPCC鋼板3およびアルミ合金板4の送り速度などによって適宜調整されるが、その一基準としては図3の加熱断面に示すように、照射スポット3pの面積に比べて接合面に生じる加熱スポット3qの面積が小さくなってしまうため、加熱スポット3qが接合線に沿って連続するようにしている。ただし、この基準は加熱スポット3qを連続させる(すなわち接合部が線になって連続する)方がせん断強度がより大きくなるからであり、連続しなくても十分な強度が得られるのであれば必ずしも加熱スポット3qを連続させる必要はない。
加熱スポット3qを連続させるためには、図6(a)に示すように、SPCC鋼板3の照射面3aには照射スポット3pを接合線S方向に重ね、図6(b)に示すように、加熱スポット3qが接合線S方向に連続するような間隔で照射する必要がある。ここで、図7(a)〜(c)は、レーザ11から出力されるレーザ光Bの一例を示した図である。レーザ11から出力されるレーザ光Bのパルス制御の仕方としては、例えば図7(a),(b)に示すように矩形波によるものだけでなく正弦波でもよい。つまり、パルスレーザを出力するための駆動制御パルスは、その波形形状に制限はなく、更に図7(c)に示すように、パルスの先頭にレーザの出力値を上げたピークをつくり、表面温度上昇や吸収率の改善・向上を狙うようにしたものであってもよい。
更には、図8に示すように、レーザの出力を抑えた連続波(a)と、レーザの出力を上げたパルス波(b)とを重畳し、波形(c)とするようにしてもよい。これによれば、連続波により照射面3a(以下、図3を適宜参照)の温度が上昇し、吸収率が向上する一方、パルス波によって入熱を抑えたまま反対の接合面3bまで熱を十分に入れることができる。すなわち、接合面3bにできる加熱スポット3qの面積が大きくなり、その結果パルス間隔を広げることができて入熱量を抑えることになる。なお、パルスレーザの照射では、SPCC鋼板3およびアルミ合金板4の送り速度を一定に制御する他、パルスと同期させた断続的な動きにするようにしたものであってもよい。
こうしてSPCC鋼板3を加熱するレーザ11からのレーザ光Bをパルスレーザとしたことにより入熱を抑え、SPCC鋼板3から熱を受けたアルミ合金板4で熱拡散が効率よく行われるようにしている。そして、前述したように冷却装置23によってアルミ合金板4を直接冷却すれば、両方の効果によって接合界面での温度低下が更に緊急に行われる。従って、冷却とパルス照射とは、それぞれ接合界面の温度を低下させる際、その冷却スピードを上げる要因となるものであり、これらを併用することによって接合界面にける緊急な温度低下を実現している。
次に、図5に示した冷却装置23の具体例について図面を示して説明する。冷却は、図5にも示すようにアルミ合金板4に対して行っている。これは、鋼に比べてアルミの方が熱伝導率が高いからである。図9乃至図11は、接合界面を冷却するための構成を示した図である。図9は、SPCC鋼板3とアルミ合金板4を図1に示すようにテーブル17上に配置した例であり、そのテーブル17をヒートシンクとして利用したものである。テーブル17は、熱伝導率がアルミよりも更に高い銅で製造され、それには入力ポート31と出力ポート32とが形成され、テーブル17内部を冷媒が通るようにポート31,32間に流路33が形成されている。従って、アルミ合金板4は、テーブル17によって広い範囲で冷却されているため、SPCC鋼板3が押し付けられてアルミ合金板4に入った熱は急速に拡散し、接合界面の温度低下が緊急に行われる。
図5及び図9に示したものは、冷却装置によって冷媒の制御を行い、冷却能力を調節することができるように構成されたものであるが、図10に示したものでは、接合線方向に複数の支持ローラ28,28…を並べ、その支持ローラ28,28…を冷媒の入った容器35に浸漬させている。支持ローラ28,28…は、熱伝導率が高い銅でつくられており、冷水などの冷媒Dによって冷やされ、アルミ合金板4から熱を奪うようにしている。従って、アルミ合金板4は、こうして支持ローラ28,28…によって冷却されるため、SPCC鋼板3が押し付けられて入った熱は急速に拡散し、接合界面での温度低下が緊急に行われる。
更に、図11は、アルミ合金板4側だけでなく、SPCC鋼板3側でも冷却を行うようにしたものである。そのため図5に示す冷却装置23からは、SPCC鋼板3の照射面3a側にもエアや液体窒素などを吹き付けるように構成されている。このときSPCC鋼板3に対しては、圧接ローラ15の加圧位置に向けてレーザ光Bの照射とは反対側から冷媒Eを吹き付けるようにしている。冷媒Eによって冷やされる圧接ローラ15は、下方に配設された支持ローラ28,28…と同じ銅製である。そこで、レーザ照射によって加熱されたSPCC鋼板3は、前述するように接合面が共析温度(約1170℃)にまで加熱され、圧接によってアルミ合金板4と接合する。その後、SPCC鋼板3とアルミ合金板4は、それぞれが冷媒によって冷却されているため各々で熱拡散が生じる。従って、SPCC鋼板3でも積極的に冷却処理が行われるため、金属間化合物が生成される接合界面での温度低下が更に緊急に行われる。
ところで、これまではSPCC鋼板3に対して非接合面からレーザ光Bを照射した例を挙げて説明してきた。しかし、レーザロール圧接は接合面を共析温度にまで加熱する必要があるにもかかわらず、反対の面(照射面3a)にレーザ光Bを照射していたため、いきおい入熱過多になってしまっていた。
そこで次に、接合面3bに対して直接レーザ光Bを照射して効率良く加熱を行う、本発明に係る実施形態について説明する。図12及び図13は、そうしたレーザロール接合装置における接合面3bへの照射方法を示した図である。接合面3bにレーザ光Bを照射する場合、その接合面同士が向かい合っているため、少なくとも一方の金属板を図示するように反らせてその間隔を広くあける必要がある。
そして、反射したレーザ光はアルミ合金板4にも照射されることになるため、鋼板とアルミのブリュースタ角が異なることを利用してレーザ光Bを照射するようにしている。鉄Feのブリュースタ角は75.2度であり、アルミAlのブリュースタ角は60.2度である。従って、ここではレーザ光BがSPCC鋼板3に対して約75度の入射角θで照射するように設定される。すなわちブリュースタ角は、図示するように照射点におけるSPCC鋼板3の法線Hとなす角θを入射角としたものである。図12は、前述した例と同様にSPCC鋼板3が上に配置され、そのSPCC鋼板3が接合面3bを反らせた状態で圧接ローラ15へと送られるようになっている。逆に、図13では、アルミ合金板4を上に配置して、そのア
ルミ合金板4を反らせるようにして圧接ローラ15へ送られるようになっている。
こうしてSPCC鋼板3またはアルミ合金板4を反らせることにより(または両板とも反らせるようにしてもよい)、SPCC鋼板3の接合面3bへレーザ光Bを照射することができるようになる。図12の場合には、上方に反ったSPCC鋼板3に対してレーザ光Bが照射される。ほぼ横向きに入射するレーザ光Bは、図1に示すレーザ11から直接SPCC鋼板3へレーザ光Bを照射する他、直接の照射が難しい場合には反射ミラー12等を使用して間接的に照射するようにしてもよい。しかし、いずれの場合にもSPCC鋼板3の接合面にはブリュースタ角θでレーザ光Bを照射する。一方、配置を逆転させた図13の場合には、上方のアルミ合金板4を反らせて下方に位置するSPCC鋼板3に対してレーザ光Bの照射を可能にしている。そして、平面状のSPCC鋼板3に対してその接合面3bにレーザ光Bがブリュースタ角θで照射される。
図12では、反ったSPCC鋼板3がレーザ照射によって加熱された後、圧接ローラ15によって加圧されて下方のアルミ合金板4に対して押し付けられる。一方、図13では、反った状態で送られた上方のアルミ合金板4が、圧接ローラ15によりレーザ照射によって加熱したSPCC鋼板3に対して押し付けられる。いずれの場合も、SPCC鋼板3の接合面3bは共析温度(Fe−Al系では約1170℃)に達しているため、押し付けられたアルミ合金板4が急速に加熱されアルミの融点である650℃を超えて表面のみが溶融する。そして、このとき溶融したアルミ合金板32がSPCC鋼板3の表面をいわゆる濡れた状態とするので、SPCC鋼板3の濡れた接合面3bにSPCC鋼板3の鉄の分子が拡散し、その接合界面に金属間化合物が生成される。
このようにしてSPCC鋼板3の接合面3bに対してレーザ光Bを照射するものであって、図示するようにブリュースタ角θでレーザ光をSPCC鋼板3へ照射し、その接合面3bを共析温度(約1170℃)に加熱する場合、入射角が略ブリュースタ角θであることにより、反射を抑えてほとんどのエネルギがSPCC鋼板3に透過するため、効率よく加熱を行うことができる。従って、エネルギ消費を抑えた出力によって、SPCC鋼板3とアルミ合金板4とを接合するための加熱を行うことができる。
また、SPCC鋼板3の接合面3bを直接加熱するようにしたことで、前述した例のように照射面3aから照射して反対の接合面3bを共析温度にまでするものとは異なり、SPCC鋼板3を必要以上に加熱することがなくなる。そして、レーザ光Bをパルス照射する場合、図3に示した照射スポット3pの範囲がそのまま加熱スポット3qになるため、その加熱スポット3qが連続するようにすればよい。そのため、照射スポットの重なりを減らすことができ、それが照射量を減らすことになり、入熱量を大幅に減らすことになる。従って、SPCC鋼板3への加熱を抑えることにより、接合界面の熱は接合後、即座にアルミ合金板4内部に拡散して冷却され、特に前述した例のように冷媒を使用して冷却すれば更に高い冷却効果を得ることができ、金属間化合物が生成される接合界面での温度低下が緊急に行われる。
更に、本実施形態では、接合前に両板材のあわせる表面をワイヤーブラシを用いて接合表面を洗浄してエアブローで汚れをとり除いた後、アルミニウム表面の酸化被膜の防止のためアルミニウムろう付用フラックスを塗布する酸化防止手段を設けるようにすることが好ましい。図14は、レーザロール接合装置1の酸化防止手段を示した図であり、送られるアルミ合金板4に対してブラッシングロール41、エアブロウ42そしてフラックスFを塗布するためのディスペンサ43が設けられている。
従って、前述したように加熱されたSPCC鋼板3に圧接により接合されるアルミ合金板4には、その圧接前にブラッシングロール41によって接合表面の洗浄が行われ、エアブロ
ウによってエアが吹き付けられた後、続いて行われる接合動作によってできる接合線に沿って予めフラックスFが塗布される。フラックスFの塗布量は厚さ2μm程度が適当である。そして、これによりSPCC鋼板3とアルミ合金板4との接合部に酸化物ができるのを防ぎ、確実な接合を助けることになる。
また、SPCC鋼板3とアルミ合金板4との高温酸化を防止するためには、こうしたフラックスFを塗布する他に不活性ガスを両板3,4に吹き付けることも有効である。更に、フラックスFの塗布は、ディスペンサ43の他にもスプレーやスクリーン印刷で行うようにしてもよい。
よって、以上詳細に説明したように、本実施の形態の異種金属のレーザロール接合方法およびレーザロール接合装置によれば、レーザ光Bを接合面へ直接照射することにより、金属板への入熱量を抑えて冷却効果を高めることで、脆性な化合物が生成される温度を極めて短時間に通過させることができ、延性のある金属間化合物の生成量を多くして継手の接合強度を向上させることが可能になった。
また、前述したように金属板を積極的に冷却するようにすれば、接合界面の温度は効果的に熱の内部拡散が生じて緊急に低下することになる。そのため、脆性な化合物が生成される温度を極めて短時間に通過させることができ、延性のある金属間化合物の生成量を多くして継手の接合強度を向上させることが可能になる。
更に、レーザ光Bをパルス照射すれば金属板への入熱量を抑えて冷却効果を高めることができる。そのため、脆性な化合物が生成される温度を極めて短時間に通過させることができ、延性のある金属間化合物の生成量を多くして継手の接合強度を向上させることが可能になる。
なお、本発明に係る材質の異なる金属板のレーザロール接合方法は、上記実施の形態に限定されず、色々な応用が可能である。
例えば、本実施の形態では、SPCC鋼板とアルミ合金板とを接合しているが、材質の異なる他の金属の組み合わせである、例えば、チタン/鋼、アルミニウム/銅、鋼/鉄、鋼/複合材の組み合わせにも適用可能である。
異種金属のレーザロール接合方法を実行するレーザロール接合装置の接合実行要部を示した概略構成図である。 図1を矢印X方向から見たSPCC鋼板とアルミ合金板との配置状態を示した図である。 レーザ光が直接照射されたSPCC鋼板の加熱部分の断面を概念的に示した図である。 鋼とアルミ合金の加熱温度による相互拡散係数をグラフで示した図である。 レーザロール接合装置を構成する特徴部分のブロック図を示した図である。 加熱スポットを連続させるためのパルス照射状態を示した図である。 レーザから出力されるパルスレーザのパルス状態を示した図である。 レーザから出力されるパルスレーザのパルス状態を示した図である。 冷却手段の構成としてテーブルをヒートシンクとして利用したものを示した図である。 冷却手段の構成として複数の支持ローラを冷媒の入った容器に浸漬させたものを示した図である。 アルミ合金板側だけでなくSPCC鋼板側でも冷却を行うようにした冷却方法を示した図である。 レーザロール接合装置における接合面への照射方法を示した図である。 レーザロール接合装置における接合面への照射方法を示した図である。 レーザロール接合装置の酸化防止手段を示した図である。 界面層の厚さ及び脆性、延性化合物の割合を示す図である。 送り速度とせん断強さ、界面層厚さとの関係を示す図である。 Fe−Alの金属状態図である。
符号の説明
1 レーザロール接合装置
3 SPCC鋼板
4 アルミ合金板
11 CO2レーザ
12 平面反射ミラー
13 ローラ加圧装置
15 圧接ローラ
16 加圧スプリング
17 テーブル
21 制御装置
22 温度モニタ
23 冷却装置
25,26,27 温度センサ
28 支持ローラ

Claims (22)

  1. 非接触状態で保持された材質の異なる第1金属板と第2金属板とに対し、第1金属板のみをレーザ照射によって加熱した後、その第1金属板の加熱部を圧接ローラによって第2金属板に押圧して密着させ、塑性変形を与えることによって当該両金属板を接合する異種金属のレーザロール接合方法において、
    前記第1金属板と前記第2金属板との接合部を冷却するようにしたことを特徴とする異種金属のレーザロール接合方法。
  2. 請求項1に記載する異種金属のレーザロール接合方法において、
    前記圧接ローラによって前記第1金属板と前記第2金属板とを押圧した位置で、前記第2金属板を非接合面側から冷却するようにしたことを特徴とする異種金属のレーザロール接合方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する異種金属のレーザロール接合方法において、
    前記圧接ローラ及び前記第1金属板を冷却するようにしたことを特徴とする異種金属のレーザロール接合方法。
  4. 非接触状態で保持された材質の異なる第1金属板と第2金属板とに対し、第1金属板のみをレーザ照射によって加熱した後、その第1金属板の加熱部を圧接ローラによって第2金属板に押圧して密着させ、塑性変形を与えることによって当該両金属板を接合する異種金属のレーザロール接合方法において、
    接合面が広く離れた状態の前記第1金属板と前記第2金属板とを前記圧接ローラ部分で重なるように送るようにして、前記第1金属板の接合面に対してレーザ照射を行った後に、前記圧接ローラによってその第1金属板を第2金属板に押圧するようにしたこと特徴とする異種金属のレーザロール接合方法。
  5. 請求項4に記載する異種金属のレーザロール接合方法において、
    前記第1金属板に対してレーザ光を略ブリュースタ角で照射するようにしたことを特徴とする異種金属のレーザロール接合方法。
  6. 非接触状態で保持された材質の異なる第1金属板と第2金属板とに対し、非接合面側からパルス状のレーザ光を前記第1金属板に照射することによって加熱した後、その第1金属板の加熱部を圧接ローラによって第2金属板に押圧して密着させ、塑性変形を与えることによって当該両金属板を接合する異種金属のレーザロール接合方法において、
    前記パルス状に出力するレーザ光の照射スポットを、前記第1金属板の非接合面に対して接合線方向に重なるように照射するようにしたことを特徴とする異種金属のレーザロール接合方法。
  7. 請求項6に記載する異種金属のレーザロール接合方法において、
    前記照射スポットの重なりを、当該レーザ照射によって前記第1金属板の接合面側に生じる加熱スポットが連続するように決定して、前記パルス状のレーザ光を照射するようにしたことを特徴とする異種金属のレーザロール接合方法。
  8. 請求項6又は請求項7に記載する異種金属のレーザロール接合方法において、
    前記加熱スポットが連続するように、パルス照射と第1及び第2金属板の送り速度とを同期させるようにしたことを特徴とする異種金属のレーザロール接合方法。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載する異種金属のレーザロール接合方法において、
    接合される両金属板の高温酸化を防止すべく、不活性ガスを両板の接合部に吹付けること、またはアルミニウムのように強固な酸化被膜をもつ材料側にフラックスを塗布するようにしたことを特徴とする異種金属のレーザロール接合方法。
  10. 請求項9に記載する異種金属のレーザロール接合方法において、
    前記フラックスの塗布量が2μm以下であることを特徴とする異種金属のレーザロール接合方法。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれかに記載する異種属板のレーザロール接合方法において、
    前記第1金属板を鋼板とし、前記第2金属板をアルミ板又はアルミ合金板として接合を行うことを特徴とする異種金属のレーザロール接合方法。
  12. 非接触状態で保持された材質の異なる第1金属板と第2金属板とに対し、第1金属板のみをレーザ照射によって加熱するレーザ照射手段と、そのレーザ照射手段によるレーザ光を照射して加熱した第1金属板の加熱部を圧接ローラによって第2金属板に押圧して密着させるローラ押圧手段とを有し、加熱した第1金属板を第2金属板に押圧して塑性変形を与えることによって当該両金属板を接合させるようにした異種金属のレーザロール接合装置において、
    前記第1金属板と前記第2金属板との接合部を冷却する冷却手段を有することを特徴とする異種金属のレーザロール接合装置。
  13. 請求項12に記載する異種金属のレーザロール接合装置において、
    前記冷却手段は、前記圧接ローラによって前記第1金属板と前記第2金属板とを押圧した位置で、前記第2金属板を非接合面側から冷却するように設けられたものであることを特徴とする異種金属のレーザロール接合装置。
  14. 請求項12又は請求項13に記載する異種金属のレーザロール接合装置において、
    前記冷却手段は、前記圧接ローラ及び前記第1金属板を冷却するように設けられたものであることを特徴とする異種金属のレーザロール接合装置。
  15. 非接触状態で保持された材質の異なる第1金属板と第2金属板とに対し、第1金属板のみをレーザ照射によって加熱するレーザ照射手段と、そのレーザ照射手段によるレーザ光を照射して加熱した第1金属板の加熱部を圧接ローラによって第2金属板に押圧して密着させるローラ押圧手段とを有し、加熱した第1金属板を第2金属板に押圧して塑性変形を与えることによって当該両金属板を接合させるようにした異種金属のレーザロール接合装置において、
    前記第1金属板と前記第2金属板とが接合面同士を広く離れた状態から前記圧接ローラにより押し付けられて重なるように送られるものであり、前記レーザ照射手段は、前記第1金属板に対しその接合面にレーザ照射を行うように設けられたものであること特徴とする異種金属のレーザロール接合装置。
  16. 請求項15に記載する異種金属のレーザロール接合装置において、
    前記レーザ照射手段は、前記第1金属板に対するレーザ光の入射角が略ブリュースタ角となるように設けられたものであることを特徴とする異種金属のレーザロール接合装置。
  17. 非接触状態で保持された材質の異なる第1金属板と第2金属板とに対し、非接合面側からパルス状のレーザ光を前記第1金属板に照射することによって加熱加熱するレーザ照射手段と、そのレーザ照射手段によるレーザ光を照射して加熱した第1金属板の加熱部を圧接ローラによって第2金属板に押圧して密着させるローラ押圧手段とを有し、加熱した第1金属板を第2金属板に押圧して塑性変形を与えることによって当該両金属板を接合させるようにした異種金属のレーザロール接合装置において、
    前記レーザ照射手段は、制御手段に接続され、その制御手段による駆動制御により、パルス状に出力されるレーザ光の照射スポットが、前記第1金属板の非接合面において接合線方向に重ねて照射されるようにしたものであることを特徴とする異種金属のレーザロール接合装置。
  18. 請求項17に記載する異種金属のレーザロール接合装置において、
    前記制御手段は、前記照射スポットを重ねることにより前記第1金属板の接合面側に生じる加熱スポットが連続するように、前記レーザ照射手段の駆動を制御するよう設定されたものであることを特徴とする異種金属のレーザロール接合装置。
  19. 請求項17又は請求項18に記載する異種金属のレーザロール接合装置において、
    前記制御手段は、前記加熱スポットが連続するように、パルス照射と第1及び第2金属板の送り速度とを同期させるようにしたものであることを特徴とする異種金属のレーザロール接合装置。
  20. 請求項12乃至請求項19のいずれかに記載する異種金属のレーザロール接合装置において、
    接合される両金属板の高温酸化を防止すべく、不活性ガスを両板の接合部に吹付け、またはアルミニウムのように強固な酸化被膜をもつ材料側にフラックスを塗布する、酸化防止手段を有することを特徴とする異種金属のレーザロール接合装置。
  21. 請求項20に記載する異種金属のレーザロール接合装置において、
    前記酸化防止手段は、フラックス塗布をスプレー、スクリーン印刷またはディスペンサによって行うものであることを特徴とする異種金属のレーザロール接合装置。
  22. 請求項12乃至請求項21のいずれかに記載する異種属板のレーザロール接合装置において、
    前記第1金属板を鋼板とし、前記第2金属板をアルミ板又はアルミ合金板として接合を行うものであることを特徴とする異種金属のレーザロール接合装置。
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