JP2004321904A - カートリッジ型浄水器及び残留塩素の除去方法 - Google Patents

カートリッジ型浄水器及び残留塩素の除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】所望の塩素濃度を有する処理水が得られるカートリッジ型浄水器を提供する。
【解決手段】カートリッジ型浄水器100は、ハウジング10内に収容された濾材カートリッジ13を有し、濾材カートリッジ13は、内部に活性炭が収容された処理室15と、処理室15をバイパスするバイパス流路19を形成するバイパス管14とを有する。ハウジング10と処理室15との間の有効開口面積とハウジング10とバイパス流路19との間の有効開口面積の比率は、1:0から0:1までの間で無段階に且つ単調に調整可能である。水道水に含まれる残留塩素の濃度の変動に依存せず、カルキ臭がなく且つ殺菌能力を有する処理水が得られる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カートリッジ型浄水器及び残留塩素の除去方法に関し、特に、市水(水道水)から残留塩素を除く際に好適に使用できるカートリッジ型浄水器、及び、残留塩素の除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カートリッジ型浄水器は、水道水から残留塩素を除くために、家庭や、オフィス、食堂、ファーストフード店、或いは、自動販売機等で広範囲に使用されている。図7は、実開昭56−73080号公報に記載された従来のカートリッジ型浄水器を示す断面図である。
【0003】
カートリッジ型浄水器(以下、単に浄水器と呼ぶ)は、原水流入口31及び処理水流出口32を上面に有する略円筒形のハウジング30と、このハウジング30と同心状にハウジング30内に収容された略円筒形の濾材カートリッジ33とを有する。濾材カートリッジ33の中心部には、円筒状のバイパス流路36を形成する集水カラム34が配設され、集水カラム34の周囲及び下部は、原水を処理する処理室35を形成している。バイパス流路36と処理室35とは通水性を有する集水カラム34を介して互いに連通する。
【0004】
処理室35には、原水から残留塩素を除去するための活性炭が充填されている。バイパス流路36中には、スケール防止剤37が充填された薬品筒38が配置されている。スケール防止剤37は、この浄水器で処理した処理水が流れる配管等からスケールを除去する目的で使用される。処理室35の下端は、フィルタ39を介してハウジング30内部の空間に連通している。バイパス流路36の下端は、フィルタ40、処理室35、及び、フィルタ39を介して、ハウジング30内部の空間に連通し、バイパス流路36の上端は、処理水流出口32に接続されている。
【0005】
原水は、原水流入口31から導入され、ハウジング30の上端から、ハウジング30と濾材カートリッジ33との間の空間を通過してハウジング30の下端に流れ、次いで、濾材カートリッジ33の下端から、処理室35とバイパス流路36とに分流して流れる。処理室35を通過した処理水と、バイパス流路36でスケール防止剤が添加された原水とは、集水カラム34内で合流し、処理水流出口32を経由して外部に供給される。
【0006】
上記構成の浄水器は、例えば、自動販売機の水道水供給口や、ファーストフード店等で利用されるコーヒーメーカーのディスペンサー等に取り付けられ、水道水から、その残留塩素の一部を除去してカルキ臭を消している。ここで、流入する水道水の全てを処理室で活性炭処理すると、カルキ臭の問題は生じないものの、処理水における殺菌力が失われ、その処理水が後に通過する配管やバルブ等の内部で細菌が繁殖するおそれがある。従って、上記従来の浄水器では、このような細菌の繁殖防止を目的として、浄水器にバイパス流路を設け、処理水中に残留塩素の一部を残すことで、処理水に殺菌効果を持たせている。
【0007】
【特許文献1】
実開昭56−73080号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、水道水の残留塩素は、水道水の供給者における設備や取水源の違い、或いは、季節変動等のために、その濃度が0.5mg/L〜2.0mg/L程度の間でばらつきを有する。残留塩素の濃度が例えば1mg/Lを上回ると、その水道水から得られる飲料はカルキ臭を有する。しかし、上記従来の浄水器では、残留塩素の除去率は、浄水器の構造で決まるため、結果として、処理水に残される残留塩素は、原水における残留塩素の濃度で左右される。このため、浄水器を設置した場所や季節等に依存して処理水中の塩素濃度が異なり、処理水を利用して自動販売機やファーストフード店において作られ、販売される飲料等についてはカルキ臭が残る等の問題があった。
【0009】
上記カルキ臭を除くために、残留塩素の除去率を上げ、浄水器毎で適当な塩素濃度が得られるように浄水器を改良することは容易である。しかし、その改良した浄水器では、他の水道供給者から供給される水道水を処理した処理水については、或いは、同じ水道供給者からの水道水を処理した処理水であっても季節によっては、塩素濃度が不足する事態が発生する。処理水の塩素濃度が例えば0.3mg/Lを下回ると、処理水が通過する配管やバルブ等に細菌が繁殖する等の問題が発生する。また、このような問題に対処するため、残留塩素の濃度の変動に対応した残留塩素の除去率を有する浄水器を個別に製作すると、設計及び製作が煩雑になり、浄水器の製造コストが上昇する。
【0010】
本発明は、上記に鑑み、水道水の供給者における設備や取水源の違い、或いは、季節変動等によって変動する原水の残留塩素の濃度にも拘わらず、所望の濃度で残留塩素を処理水中に残すことが出来るカートリッジ型浄水器を提供することを目的とする。
【0011】
本発明は、更に、カートリッジ型浄水器を利用して残留塩素を除去する際に好適な残留塩素の除去方法を提供することをも目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のカートリッジ型浄水器は、原水流入口及び処理水流出口に連通し、流入する原水から残留塩素を除去する処理室と、該処理室をバイパスするバイパス流路とを備えるカートリッジ型浄水器において、
前記処理室に流入する原水の流量と前記バイパス流路を流れる原水の流量との間の比率を可変に設定する流路調整手段を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明のカートリッジ型浄水器によると、処理室に流入する原水の流量とバイパス流路を流れる原水の流量の比率を設定することにより、所望の塩素濃度を有する処理水が容易に得られるので、この処理水から得られる飲料のカルキ臭の問題や、処理水を通過させる配管やバルブ等における細菌繁殖等の問題が生じない処理水が得られる。
【0014】
本発明の好ましいカートリッジ型浄水器では、前記流路調整手段が、前記原水流入口と前記処理室との間の有効開口面積が0〜100%の間で変化する第1の開口調整機構と、前記原水流入口と前記バイパス流路との間の有効開口面積が0〜100%の間で変化する第2の開口調整機構とを備える。この場合、原水の供給者の設備や季節に依存して変化する原水の残留塩素の如何に拘わらず、処理水中の塩素濃度が所望の値に設定できる。
【0015】
また、前記流路調整手段が、前記第1の開口調整機構及び第2の開口調整機構を一体的に調整する共通の操作部を備え、該操作部は、前記第1の開口調整機構における有効開口面積を100%に且つ前記第2の開口調整機構における有効開口面積を0%に設定する第1の操作位置と、前記第1の開口調整機構における有効開口面積を0%に且つ前記第2の開口調整機構における有効開口面積を100%に設定する第2の操作位置との間で前記第1の開口調整機構及び第2の開口調整機構の有効開口面積の比率を調整することも本発明の好ましい態様である。この場合、1つの操作部の操作によって所望の流量比率が得られる。
【0016】
更に、前記第1の開口調整機構及び第2の開口調整機構の少なくとも一方が、固定板に形成された第1の開口部と、該固定板上を摺動する可動板に形成された第2の開口部とから構成され、前記有効開口面積の調整が、前記可動板の位置調整による第1の開口部と第2の開口部との重なり面積の調整によって行われることも本発明の好ましい態様である。この場合、簡素な機構によって所望の流量調整が得られる。
【0017】
更に、前記第1の開口調整機構及び第2の開口調整機構の一方が、固定板に形成された第1の開口部と、該固定板上を摺動する可動板に形成された第2の開口部とから構成され、前記第1の開口部調整機構及び第2の開口調整機構の他方が、固定円筒に形成された第3の開口部と、前記可動板と一体的に回転移動し前記固定円筒上を摺動する可動円筒に形成された第4の開口部とから構成され、前記第1及び第2の開口調整機構による有効開口面積の調整が、前記可動板及び可動円筒の回転位置の調整によって行われることも本発明の好ましい態様である。この場合、同様に簡素な機構によって所望の流量調整が得られる。
【0018】
上記に代えて、前記第1の開口調整機構及び第2の開口調整機構の一方が、固定板に形成された第1の開口部と、該固定板上を摺動する可動板に形成された第2の開口部とから構成され、前記第1の開口調整機構及び第2の開口調整機構の他方が、前記固定板の前記第1の開口部の半径方向内側に形成された第3の開口部と、前記可動板の前記第2の開口部の半径方向内側に前記第3の開口部に対応して形成された第4の開口部とから構成され、前記第1及び第2の開口調整機構による有効開口面積の調整が、前記可動板の回転位置の調整によって行われる構成を採用することも出来る。同様に簡素な機構によって所望の流量調整が得られる。
【0019】
更に、前記第1の開口部と第2の開口部とが略同形状を有し、該第1及び第2の開口部は、前記可動板の移動方向に順次に開口幅が変化することも本発明の好ましい態様である。この場合、きめ細かな調整が容易となり、所望の調整が容易に得られる。
【0020】
本発明の残留塩素の除去方法は、活性炭を用いて被処理水中の残留塩素を除去する方法において、
被処理水が活性炭を通過する割合を0〜100%の間で調整し、処理水中の塩素含有量を所望の値に調整することを特徴とする。
【0021】
本発明の残留塩素の除去方法によると、被処理水が活性炭を通過する割合を0〜100%の間で調整することで、所望の塩素濃度を有する処理水が容易に得られるので、この処理水から得られる飲料のカルキ臭の問題や、処理水を通過させる配管やバルブ等における細菌繁殖等の問題が生じない処理水が得られる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施形態例に係るカートリッジ型浄水器の構成を示している。カートリッジ型浄水器(以下、単に浄水器と呼ぶ)100は、原水流入口11及び処理水流出口12を上面に有する略円筒形のハウジング10と、このハウジング10と同心状にハウジング10内に収容された略円筒形の濾材カートリッジ13とを有する。ハウジング10内部の空間は、原水流入口11と連通し、且つ、濾材カートリッジ13の内部とその下端部で連通している。濾材カートリッジ13は、処理水流出口12に形成された内ねじに螺合する先端部13aによってハウジング10内に支持される。
【0023】
濾材カートリッジ13は、その中心部分に配設された、円筒状のバイパス流路19を形成するバイパス管14と、バイパス管14と濾材カートリッジ13の内壁との間に形成される処理室15と、バイパス管14及び処理室15とハウジング10内の空間との間の開口を調整する流量調整板16とを有する。処理室15には、原水から残留塩素を除去するための活性炭が充填されており、活性炭は、処理室15下端の前フィルタ17と処理室上端の後フィルタ18とによって処理室15内に留められている。
【0024】
バイパス管14内部のバイパス流路19は、その上端がハウジング10の処理水流出口12と連通し、バイパス管14の下端部は、処理室15の下端から突出している。バイパス管14の上端部近傍の円筒面には、処理室15と連通するためのバイパス管上端部開口20が形成されており、その開口20は処理室15上部に配設された後フィルタ18によって囲まれている。また、バイパス管14の下端部近傍の円筒面には、ハウジング10の内部空間と連通するためのバイパス管下端部開口24が形成されている。バイパス管14は、例えば樹脂材料等の水不透過性の材料で形成される。バイパス流路19には、その上端及び下端にフィルタ14bが収容されており、双方のフィルタ14bの間には、例えばスケール除去剤や、薬品、適当な吸着材を入れておくことも出来る。
【0025】
流量調整板16は、ハウジング10内に流入した原水について、処理室15内部を通過する原水の流量と、バイパス流路19を通過する原水の流量との比率を1:0から0:1までの間で無段階に調整する。流量調整板16は、バイパス管14の円筒面上を摺動する内側の筒状部分16aと、その筒状部分16aの頂部から外側に延び、処理室15を区画する濾材カートリッジ13の底板13bの下端に接する環状板部分16bと、その環状板部分16bの外縁に接して形成された円筒状のハンドル部分16cとを有する。筒状部分16aの円筒面及び環状板部分16bには、バイパス流路19及び処理室15を流れる原水の水量調整を行うための開口がそれぞれ形成されている。流量調整板16は、そのハンドル部分16cを手で持つことにより、濾材カートリッジ13の固定部分を成す樹脂製の底板13b及びバイパス管14に対して回動可能であり、その回動によって、バイパス流路19と処理室15とを原水が通過する有効開口面積の比率が調節される。
【0026】
図2は、流量調整板16を含む濾材カートリッジ13の下端部の詳細を、処理室15を流れる原水の流量が100%で且つバイパス流路19を流れる原水の流量が0%の状態で示している。同図(a)は、浄水器の軸方向に沿う断面図であり、同図(b)は、その軸方向と直交する方向の断面図であり、同図(a)のB−B矢視に相当する。
【0027】
図2(a)に示すように、バイパス管14には、バイパス流路19の下端を閉塞する底板14aが付属しており、流量調整板16は、その底板14aによって筒状部分16aの下端が支持される。流量調整板16は、また、ハンドル部分16cの上端から内側に突出する突起16dと処理室15の外壁に形成された環状溝との係止によって支持され、濾材カートリッジ13と相対的に回動可能である。
【0028】
バイパス管14の下端部近傍の円筒面には、その一部に開口24が形成されている。この開口24は、図2の状態では、流量調整板16の筒状部分16aの円筒面によって完全に閉止されている。処理室15下端の濾材カートリッジ13の底板13bにも、開口25が形成されている。この開口25は、同図(b)に示されているように、流量調整板16の環状板部分16bの開口26と100%重なっている。このため、ハウジング10の底部に達した原水は、その100%が処理室15内を通過し、活性炭15によってその残留塩素が除去される。
【0029】
図3は、濾材カートリッジ13の下端部の詳細を、処理室15を流れる原水の流量が0%で且つバイパス流路19を流れる原水の流量が100%となる状態で、図2と同様に示している。同図(a)に示されているように、バイパス管14に形成された開口24と、流量調整板16の筒状部分16aの開口27とは、その100%が重なっている。一方、処理室15の濾材カートリッジ13の底板13bに形成された開口25は、流量調整板16の環状板部分16bによって完全に閉止されている。この状態では、ハウジング10の底部に達した原水は、その100%がバイパス管14内を通過し、原水は、活性炭処理を受けることなく、原水内の残留塩素はそのまま残される。
【0030】
上記構成において、開口25及び開口26は、原水流入口と処理室間の有効開口面積を調整する第1の開口調整機構を構成し、開口24及び開口27は、原水流入口とバイパス流路間の有効開口面積を調整する第2の開口調整機構を構成している。開口25と開口26の重なり面積の調整により、また、開口24と開口27の重なり面積の調整により、第1及び第2の開口調整機構の有効開口面積が調整される。
【0031】
上記実施形態例の浄水器は、一般的には図2及び3に示した状態ではなく、それらの間の中間状態で使用されるものであり、例えば図4に示した状態で使用される。図示の状態では、開口24と開口27とは約80%が重なっており、開口25と開口26とは約20%が重なっている。これによって、原水は、約20%が処理室15内を通過して活性炭処理され、約80%がバイパスして、その残留塩素が残される。このように、双方の有効開口面積の比率と双方の流量比率とがほぼ一致するように、各開口面積の大きさと各流路の圧力損失とが定められている。
【0032】
本実施形態例では、処理室15内に連通する、濾材カートリッジ13の底板13bの開口25と、流量調整板16の環状板部分16bの開口26とが略同形状を有し、且つこれら開口25、26は、その開口幅が最大値から最小値まで、流量調整板16の回転方向に単調に且つ無段階に変化する。この構成によって、処理室15とバイパス流路19の原水の流量比率が無段階に且つ制御性よく調整される。
【0033】
原水は、原水流入口11から導入され、ハウジング10の上端から、ハウジング10とカートリッジ13との間の空間を通過してハウジング10下端に流れ、次いで、カートリッジ13の下端から、調整された流量比率に従って処理室15とバイパス流路19とに分流して流れる。処理室15を通過した処理水と、バイパス流路19で活性炭によって処理されることなく通過した原水とは、バイパス流路19の上端で合流し、処理水流出口12を経由して外部に供給される。
【0034】
浄水器の管理者は、浄水器が設置された時点で、原水に含まれる残留塩素を測定して流量調整板16の回動位置を決定する。この決定によって、処理水の残留塩素が所望の含有量、例えば0.3mg/L〜0.6mg/L程度となるように調整される。また、季節毎に原水又は処理水の残留塩素を測定して、同様に流量調整板16の回動位置を決定し、処理水の残留塩素が同じ値となるように調整する。これによって、水道水供給者の設備や取水源の違い、季節変動等に依存しない所望の塩素濃度が得られる。このため、処理水を利用して得られた飲料におけるカルキ臭の問題や、処理水の殺菌力不足に起因する細菌の繁殖等の問題が生じない処理水が得られる。
【0035】
図5及び図6は、本発明の第2の実施形態例に係る浄水器の一部を図2及び図3と同様に示している。本実施形態例では、バイパス流路19の有効開口面積を調整する開口調整機構の形状が第1の実施形態例と異なり、その他の構成は、第1の実施形態例と同様である。図5(a)において、本実施形態例では、濾材カートリッジ13の底板13bは、1枚の円板として形成されており、その円板には、処理室15のための底板部外側開口25aが半径方向外側に形成され、バイパス流路19のための底板部内側開口28が半径方向内側に形成されている。
【0036】
流量調整板16も略円板形状を有しており、図5(b)に示すように、処理室15のための流量調整板外側開口26a及びバイパス流路19のための流量調整板内側開口29が、濾材カートリッジ13の底板13bの開口25a、28に合わせて形成されている。処理室15のための開口25a、26aは、先の実施形態例の開口25、26と同様に第1の開口調整機構を構成しており、バイパス流路19のための開口28、29は、これら処理室15のための開口25、26とほぼ同様な形状を有し、第2の開口調整機構を構成している。図5は、原水が100%処理室15を通過して残留塩素が除かれる状態を示しており、図6は、原水が100%バイパス流路19を通過して残留塩素がそのまま残される状態を示している。浄水器は、これら2つの状態の間の適当な中間位置で使用されることは、第1の実施形態例と同様である。
【0037】
以上、本発明をその好適な実施形態例に基づいて説明したが、本発明のカートリッジ型浄水器及び残留塩素の除去方法は、上記実施形態例の構成にのみ限定されるものではなく、上記実施形態例の構成から種々の修正及び変更を施したものも、本発明の範囲に含まれる。
【0038】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明のカートリッジ型浄水器及び残留塩素の除去方法によると、活性炭を通過する原水(被処理水)の流量比率を所望の値に調整することにより、処理水中に含まれる塩素濃度を所望の値に容易に設定できるので、処理水から得られる飲料におけるカルキ臭の問題や、処理水を通過させる配管やバルブ等における細菌の繁殖等の問題が生じない処理水が得られるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例に係るカートリッジ型浄水器の断面図。
【図2】(a)及び(b)はそれぞれ、図1のカートリッジ型浄水器を、処理室内を流れる原水の流量が100%の状態で示す一部詳細断面図及び平面図。
【図3】(a)及び(b)はそれぞれ、図1のカートリッジ型浄水器を、バイパス流路を流れる原水の流量が100%の状態で示す一部詳細断面図及び平面図。
【図4】実際の使用状態で処理室の開口面積の制御の様子を示す、浄水器の軸と直交方向で見た流量調整板の断面図。
【図5】(a)及び(b)はそれぞれ、第2の実施形態例に係るカートリッジ型浄水器を、処理室内を流れる原水の流量が100%の状態で示す一部詳細断面図及び平面図。
【図6】(a)及び(b)はそれぞれ、第2の実施形態例に係るカートリッジ型浄水器を、バイパス流路を流れる原水の流量が100%の状態で示す一部詳細断面図及び平面図。
【図7】従来のカートリッジ型浄水器の断面図。
【符号の説明】
100:カートリッジ型浄水器
10:ハウジング
11:原水流入口
12:処理水流出口
13:濾材カートリッジ
13a:先端部
13b:底板
14:バイパス管
14b:フィルタ(バイパス管内フィルタ)
15:処理室
16:流量調整板
16a:筒状部分
16b:環状板部分
16c:ハンドル部分
16d:突起
17:前フィルタ
18:後フィルタ
19:バイパス流路
20:開口(バイパス管上端部開口)
24:開口(バイパス流路下端部開口)
25:開口(底板部開口)
25a:開口(底板部外側開口)
26:開口(環状板部開口)
26a:開口(流量調整板部外側開口)
27:開口(筒状部開口)
28:開口(底板部内側開口)
29:開口(流量調整板部内側開口)

Claims (8)

  1. 原水流入口及び処理水流出口に連通し、流入する原水から残留塩素を除去する処理室と、該処理室をバイパスするバイパス流路とを備えるカートリッジ型浄水器において、
    前記処理室に流入する原水の流量と前記バイパス流路を流れる原水の流量との間の比率を可変に設定する流路調整手段を備えることを特徴とするカートリッジ型浄水器。
  2. 前記流路調整手段は、前記原水流入口と前記処理室との間の有効開口面積が0〜100%の間で変化する第1の開口調整機構と、前記原水流入口と前記バイパス流路との間の有効開口面積が0〜100%の間で変化する第2の開口調整機構とを備える、請求項1に記載のカートリッジ型浄水器。
  3. 前記流路調整手段は、前記第1の開口調整機構及び第2の開口調整機構を一体的に調整する共通の操作部を備え、該操作部は、前記第1の開口調整機構における有効開口面積を100%に且つ前記第2の開口調整機構における有効開口面積を0%に設定する第1の操作位置と、前記第1の開口調整機構における有効開口面積を0%に且つ前記第2の開口調整機構における有効開口面積を100%に設定する第2の操作位置との間で、前記第1の開口調整機構と第2の開口調整機構の有効開口面積の比率を調整する、請求項2に記載のカートリッジ型浄水器。
  4. 前記第1の開口調整機構及び第2の開口調整機構の少なくとも一方が、固定板に形成された第1の開口部と、該固定板上を摺動する可動板に形成された第2の開口部とから構成され、前記有効開口面積の調整が、前記可動板の移動調整による第1の開口部と第2の開口部との重なり面積の調整によって行われる、請求項3に記載のカートリッジ型浄水器。
  5. 前記第1の開口調整機構及び第2の開口調整機構の一方が、固定板に形成された第1の開口部と、該固定板上を摺動する可動板に形成された第2の開口部とから構成され、前記第1の開口調整機構及び第2の開口調整機構の他方が、固定円筒に形成された第3の開口と、前記可動板と一体的に回転移動し前記固定円筒上を摺動する可動円筒に形成された第4の開口部とから構成され、前記第1及び第2の開口調整機構による有効開口面積の調整が、前記可動板及び可動円筒の回転位置の調整によって行われる、請求項3に記載のカートリッジ型浄水器。
  6. 前記第1の開口調整機構及び第2の開口調整機構の一方が、固定板に形成された第1の開口部と、該固定板上を摺動する可動板に形成された第2の開口部とから構成され、前記第1の開口調整機構及び第2の開口調整機構の他方が、前記固定板の前記第1の開口部の半径方向内側に形成された第3の開口部と、前記可動板の前記第2の開口部の半径方向内側に前記第3の開口部に対応して形成された第4の開口部とから構成され、前記第1及び第2の開口調整機構による有効開口面積の調整が、前記可動板の回転位置の調整によって行われる、請求項3に記載のカートリッジ型浄水器。
  7. 前記第1の開口部と第2の開口部とが略同形状を有し、該第1及び第2の開口部は、前記可動板の移動方向に順次に開口幅が変化する、請求項4〜6の何れかに記載のカートリッジ型浄水器。
  8. 活性炭を用いて被処理水中の残留塩素を除去する方法において、
    被処理水が活性炭を通過する割合を0〜100%の間で調整し、処理水中の塩素含有量を所望の値に調整することを特徴とする残留塩素の除去方法。
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