JP2004321469A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】特定遊技状態を報知する演出が単調な演出であると感じ難くすることにより、遊技の興趣を向上させること。
【解決手段】変則報知演出用データを用いて第1報知パターンによる報知が実行されるときは、通常報知演出用データを用いて第1報知パターンによる報知が実行されるときに比べて、所定の変動パターンにより導出表示される表示結果が特定表示結果となる割合が高くなるので、変則報知演出用データを用いて第1報知パターンによる報知が実行されたときは、特定表示結果となる信頼度が高くなり、第1識別情報の変動パターンおよび第2識別情報の表示による演出に対する遊技者の関心を向上させることができる。
【選択図】 図18
【解決手段】変則報知演出用データを用いて第1報知パターンによる報知が実行されるときは、通常報知演出用データを用いて第1報知パターンによる報知が実行されるときに比べて、所定の変動パターンにより導出表示される表示結果が特定表示結果となる割合が高くなるので、変則報知演出用データを用いて第1報知パターンによる報知が実行されたときは、特定表示結果となる信頼度が高くなり、第1識別情報の変動パターンおよび第2識別情報の表示による演出に対する遊技者の関心を向上させることができる。
【選択図】 図18
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機に関する。詳しくは、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の第1識別情報の変動表示を行なうとともに表示結果を導出表示する第1表示装置と、前記始動条件の成立に基づいて前記表示結果をその導出表示以前に決定する表示結果事前決定手段とを備え、前記表示結果事前決定手段が前記表示結果を特定表示結果とすることを決定したとき前記第1表示装置に前記特定表示結果を導出表示した後に遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させる遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技機として従来から一般的に知られているものに、たとえば、表示結果を導出表示する液晶表示装置(LCD)とは異なる発光部でキャラクタを表示させることで予告演出を行ない、その予告演出と関連したリーチ演出を行なう遊技機があった(特許文献1)。
【0003】
このような遊技機においては、予告演出とそれに伴なうリーチ演出は一定のものであったため、遊技者がその予告演出を単調な演出と感じ易かった。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−306732号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明はかかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、特定遊技状態を報知する演出が単調な演出であると感じ難くすることによって、遊技の興趣を向上させることが可能な遊技機を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段の具体例およびその効果】
(1) 所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の第1識別情報(特別図柄)の変動表示を行なうとともに表示結果を導出表示する第1表示装置(特別図柄表示部9)と、前記始動条件の成立に基づいて前記表示結果をその導出表示以前に決定する表示結果事前決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、S4,S5,S7,S8)とを備え、前記表示結果事前決定手段が前記表示結果を特定表示結果(たとえば、「777」等のゾロ目の特別図柄の組合せ)とすることを決定したとき前記第1表示装置に前記特定表示結果を導出表示した後に遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)を発生させる遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記第1表示装置とは別に、各々が識別可能な複数種類の第2識別情報(報知図柄、図5〜図8参照)を表示する第2表示装置(報知図柄表示部3)と、
遊技の演出音が出力される演出音出力装置(スピーカ27)と、
前記第1識別情報を表示するためのデータ、第2識別情報を表示するためのデータ、および、演出音を出力するためのデータを含む遊技演出データを記憶するデータ記憶手段(演出制御用マイクロコンピュータ900のROM、図3参照)と、
前記始動条件の成立に基づいて前記第1表示装置に前記表示結果を導出表示する際に実行される識別情報の変動パターンをその導出表示以前に予め定められた複数種類の変動パターン(図3のAデータ〜Zデータ、図4(a)〜(d)参照)から決定する変動パターン事前決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、S6,S9)と、
前記表示結果事前決定手段と前記変動パターン事前決定手段との決定結果に対応して、前記第1表示装置および前記第2表示装置に前記データ記憶手段に記憶される前記遊技演出データを用いてそれぞれ第1識別情報および第2識別情報を表示するための制御を行なう表示制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、S44,S45,S46,S48、演出制御用マイクロコンピュータ900)と、
前記変動パターン事前決定手段の決定結果に対応して、前記演出音出力装置に前記データ記憶手段に記憶されている前記遊技演出データを用いて遊技の演出音を出力するための制御を行なう演出音制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、S45、演出制御用マイクロコンピュータ900)と、
前記変動パターン事前決定手段により決定された変動パターンの種類を前記第2表示装置に前記第2識別情報を表示することによって報知する制御を行なう第1報知手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、S44、演出制御用マイクロコンピュータ900)と、
前記第1報知手段による報知が実行される旨を前記演出音出力装置に前記演出音を出力することによって報知する制御を行なう第2報知手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、S44、演出制御用マイクロコンピュータ900)と、
前記第1報知手段により用いられる第1報知パターンを予め定められた複数の第1報知パターン(報知図柄データ、図3のa1データ〜d1データ,図5〜図8参照)のうちのいずれかに決定するとともに、前記第2報知手段により用いられる第2報知パターンを予め定められた複数の第2報知パターン(報知音データ、図3のa2データ〜d2データ)のうちのいずれかに決定する報知決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、S10,S21,S22)とを含み、
前記データ記憶手段に記憶されている前記遊技演出データは、複数の変動パターンのうち前記変動パターン事前決定手段により所定の変動パターンが決定されたときに、複数の第1報知パターンのうち所定の第1報知パターンが第1の割合で選択される通常報知演出用データ(変動パターンと同種の報知図柄の表示、および、変動パターンと同種の報知音の出力による演出のためのデータ)と、複数の第1報知パターンのうち前記所定の第1報知パターンが選択される割合が前記第1の割合よりも低い変則報知演出用データ(変動パターンと異種の報知図柄の表示、および、報知図柄と同種の報知音の出力による演出のためのデータ)と、
前記変則報知演出用データを用いて前記第1報知パターンによる報知が実行されるときは、前記通常報知演出用データを用いて前記第1報知パターンによる報知が実行されるときに比べて、前記所定の変動パターンによって導出表示される表示結果が前記特定表示結果となる割合を高くするように報知決定用データを割振った前記第1報知パターンの決定に用いる報知演出決定用データテーブル(図12参照)とを有し、
前記報知決定手段は、前記報知演出決定用データテーブルを用いて前記第1報知パターンを決定する。
【0007】
このような構成によれば、始動条件の成立に基づいて第1表示装置に表示結果を導出表示する際に実行される識別情報の変動パターンがその導出表示以前に予め定められた複数種類の変動パターンから決定され、表示結果および変動パターンの決定結果に対応して、第1表示装置および第2表示装置に遊技演出データを用いてそれぞれ第1識別情報および第2識別情報を表示するための制御が行なわれ、変動パターンの決定結果に対応して、演出音出力装置に遊技演出データを用いて遊技の演出音を出力するための制御が行なわれ、決定された変動パターンの種類を第2表示装置に第2識別情報を表示することによって報知する制御が行なわれ、第2表示装置での報知が実行される旨を演出音出力装置に演出音を出力することによって報知する制御が行なわれ、第2表示装置に第2識別情報を表示することに用いられる第1報知パターンが予め定められた複数の第1報知パターンのうちのいずれかに決定されるとともに、演出音出力装置に演出音を出力することに用いられる第2報知パターンが予め定められた複数の第2報知パターンのうちのいずれかに決定される。
【0008】
また、遊技演出データは、複数の変動パターンのうち、所定の変動パターンが決定されたとき、複数の第1報知パターンのうち所定の第1報知パターンが第1の割合で選択される通常報知演出用データと、複数の第1報知パターンのうち所定の第1報知パターンが選択される割合が第1の割合よりも低い変則報知演出用データと、変則報知演出用データを用いて第1報知パターンによる報知が実行されるときは、通常報知演出用データを用いて第1報知パターンによる報知が実行されるときに比べて、所定の変動パターンによって導出表示される表示結果が特定表示結果となる割合を高くするように報知決定用データを割振った第1報知パターンの決定に用いる報知演出決定用データテーブルとを有する。そして、報知演出決定用データテーブルを用いて第1報知パターンが決定される。
【0009】
このため、変則報知演出用データを用いて第1報知パターンによる報知が実行されるときは、通常報知演出用データを用いて第1報知パターンによる報知が実行されるときに比べて、所定の変動パターンによって導出表示される表示結果が特定表示結果となる割合が高くなる(図18参照)ので、変則報知演出用データを用いて第1報知パターンによる報知が実行されたときは、特定表示結果となる信頼度が高くなり、第1識別情報の変動パターンおよび第2識別情報の表示による演出に対する遊技者の関心を向上させることができる。その結果、第1識別情報の変動パターンおよび第2識別情報の表示によって特定遊技状態を報知する演出が単調な演出であると感じ難くなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0010】
(2) 前記データ記憶手段に記憶されている前記遊技演出データは、複数の変動パターンのうち変動パターン事前決定手段により所定の変動パターンが決定されたとき、複数の第1報知パターンのうち所定の第1報知パターン、および、複数の第2報知パターンのうち所定の第2報知パターンが第2の割合で選択される特別通常報知演出用データと、複数の第1報知パターンのうち前記所定の第1報知パターン、および、複数の第2報知パターンのうち前記所定の第2報知パターンが選択される割合が前記第2の割合よりも低い特別変則報知演出用データと、
前記特別変則報知演出用データを用いて前記第1報知パターンおよび前記第2報知パターンによる報知が実行されるときは、前記特別通常報知演出データを用いて前記第1報知パターンおよび前記第2報知パターンによる報知が実行されるときに比べて、前記所定の変動パターンによって導出表示される表示結果が前記特定表示結果となる割合を高くするように報知決定用データを割振った前記第1報知パターンおよび前記第2報知パターンの決定に用いる特別報知演出決定用データテーブル(図12参照)とを有し、
前記報知決定手段は、前記特別報知演出決定用データテーブルを用いて前記第1報知パターンおよび前記第2報知パターンを決定する。
【0011】
このような構成によれば、遊技演出データは、複数の変動パターンのうち所定の変動パターンが決定されたときに、複数の第1報知パターンのうち所定の第1報知パターン、および、複数の第2報知パターンのうち所定の第2報知パターンが第2の割合で選択される特別通常報知演出用データと、複数の第1報知パターンのうち所定の第1報知パターン、および、複数の第2報知パターンのうち所定の第2報知パターンが選択される割合が第2の割合よりも低い特別変則報知演出用データと、特別変則報知演出用データを用いて第1報知パターンおよび第2報知パターンによる報知が実行されるときは、特別通常報知演出データを用いて第1報知パターンおよび第2報知パターンによる報知が実行されるときに比べて、所定の変動パターンによって導出表示される表示結果が特定表示結果となる割合を高くするように報知決定用データを割振った第1報知パターンおよび第2報知パターンの決定に用いる特別報知演出決定用データテーブルとを有する。そして、特別報知演出決定用データテーブルを用いて第1報知パターンおよび第2報知パターンが決定される。
【0012】
このため、特別変則報知演出用データを用いて第1報知パターンおよび第2報知パターンによる報知が実行されるときは、特別通常報知演出データを用いて第1報知パターンおよび第2報知パターンによる報知が実行されるときに比べて、所定の変動パターンによって導出表示される表示結果が特定表示結果となる割合が高くなる(図18参照)ので、特別変則報知演出用データを用いて第1報知パターンおよび第2報知パターンによる報知が実行されたときは、特定表示結果となる信頼度が高くなり、第1識別情報の変動パターン、第2識別情報の表示、および、演出音の出力による演出に対する遊技者の関心を向上させることができる。その結果、第1識別情報の変動パターン、第2識別情報の表示、および、演出音の出力によって特定遊技状態を報知する演出が単調な演出であると感じ難くなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0013】
(3) 前記変動表示の始動条件が成立したが未だ前記変動表示の開始条件が成立していない変動表示について予め定められた上限数まで記憶する始動記憶手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAM55、S2,S3)と、
前記始動記憶手段の始動記憶の範囲内において、前記特定表示結果となる始動条件が含まれているとき、該特定表示結果が導出表示される回の変動表示開始以前の複数回の変動表示に亘って所定の予告演出を実行するか否かを決定する前記予告演出決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、SA22,SA23)とをさらに含み、
前記報知決定手段は、前記予告演出決定手段により前記所定の予告演出を実行することが決定されたときに、前記第1報知手段により用いられる第1報知パターンを複数回の変動表示に亘った所定の予告演出を実行するための予め定められた第1報知パターンから決定し(SA25、図19〜図22参照)、
前記第1報知手段は、前記報知決定手段により決定された第1報知パターンに基づいて、前記所定の予告演出を実行する機能を有する(図27〜図30参照)。
【0014】
このような構成によれば、変動表示の始動条件が成立したが未だ変動表示の開始条件が成立していない変動表示について予め定められた上限数まで記憶され、始動記憶の範囲内において、特定表示結果となる始動条件が含まれているとき、特定表示結果が導出表示される回の変動表示開始以前の複数回の変動表示に亘って所定の予告演出を実行するか否かが決定され、所定の予告演出を実行することが決定されたときに、第2表示装置に第2識別情報を表示することに用いられる第1報知パターンが複数回の変動表示に亘った所定の予告演出を実行するための予め定められた第1報知パターンから決定され、決定された第1報知パターンに基づいて、所定の予告演出が実行される。このため、複数回の変動表示ごとに連続して第2表示装置に第2識別情報を表示する連続予告演出の後で、特定表示結果が導出表示されて、特定遊技状態が発生する。その結果、連続予告演出によって特定遊技状態を予告することができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
【0015】
(4) 前記予告演出決定手段は、前記始動記憶手段の始動記憶の範囲内において、前記特定表示結果となる始動条件が含まれていないときであっても、表示結果が導出表示される回の変動表示開始以前の複数回の変動表示に亘って所定の予告演出を実行するか否かを決定する(SA22,SA23)。
【0016】
このような構成によれば、特定表示結果となる始動条件が含まれていないときであっても、表示結果が導出表示される回の変動表示開始以前の複数回の変動表示に亘って所定の予告演出を実行するか否かが決定される。このため、複数回の変動表示ごとに連続して第2表示装置に第2識別情報を表示する連続予告演出の後であっても、特定表示結果が導出表示されず、特定遊技状態が発生しないことがある。その結果、連続予告演出が単調とならず、遊技の単調化を防止することができる。
【0017】
(5) 前記データ記憶手段に記憶される前記複数回の変動表示に亘った前記所定の予告演出に用いられる第1報知パターンは、キャラクタ画像を含み(図20〜図22参照)、前記所定の予告演出の実行回数に応じて前記キャラクタ画像の形態を変化させて表示させるものである(図27〜図30参照)。
【0018】
このような構成によれば、記憶される複数回の変動表示に亘った所定の予告演出に用いられる第1報知パターンには、キャラクタ画像が含まれ、所定の予告演出の実行回数に応じてキャラクタ画像の形態が変化されて表示される。このため、キャラクタ画像の変化によって連続予告演出が多様となるので、連続予告演出に対する興趣を向上させることができる。
【0019】
(6) 前記報知決定手段は、前記表示結果事前決定手段により前記表示結果を非特定表示結果とすることが決定されたときに、変則報知演出用データを決定しない。
【0020】
このような構成によれば、表示結果を非特定表示結果とすることが決定されたときに、変則報知演出用データが決定されない。このため、変則報知演出用データを用いて第1報知パターンによる報知が実行されないときは、非特定表示結果が導出表示されるので、変則報知演出用データを用いて第1報知パターンによる報知が実行されたときは、特定表示結果が導出表示される。その結果、変則報知演出に対する遊技者の関心を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0021】
(7) 前記データ記憶手段に記憶されている前記遊技演出データは、複数種類の前記通常報知演出用データを有し、前記報知決定手段により前記通常報知演出用データに含まれていない第1報知パターンに決定されたとき、前記変則報知演出用データに決定されたときよりも前記特定表示結果となる信頼度が高い(図34参照)。
【0022】
このような構成によれば、通常報知演出用データに含まれていない第1報知パターンに決定されたとき、変則報知演出用データに決定されたときよりも特定表示結果となる信頼度が高い。このため、変則報知演出用データに比べ、通常報知演出用データに含まれていない第1報知パターンに決定されたとき(図35参照)は、特定表示結果が導出表示される信頼度が高くなる(図36,図37参照)ので、第1識別情報の変動パターンおよび第2識別情報の表示による演出に対する遊技者の関心を向上させることができる。その結果、第1識別情報の変動パターンおよび第2識別情報の表示によって特定遊技状態を報知する演出が単調な演出であると感じ難くなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0023】
(8) 前記予め定められた複数の報知パターンには、前記第1表示装置に前記表示結果事前決定手段で決定された特定表示結果の一部を含む表示結果が導出表示され、導出表示されていない該特定表示結果の一部が前記第2表示装置に導出表示された後に特定遊技状態に制御される報知パターンを含む(図38,図39,図43参照)。
【0024】
このような構成によれば、このような報知パターンが決定されたときは、第1表示装置に決定された特定表示結果の一部を含む表示結果が導出表示され、導出表示されていない特定表示結果の一部が第2表示装置に導出表示された後に特定遊技状態に制御される。このため、第2表示装置に第1識別情報の特定表示結果の一部をなす第2識別情報が導出表示されたときに、特定遊技状態に制御されるので、第1識別情報の表示結果が遊技者の期待している特定表示結果と一部が異なる表示結果であっても、遊技者の期待している特定遊技状態となることがある。その結果、第1識別情報の変動パターンおよび第2識別情報の表示による演出に対する遊技者の関心を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0025】
(9) 前記予め定められた複数の報知パターンには、他の報知パターンに含まれない特定の第1報知パターンを含み、前記表示制御手段は、前記第1表示装置に非特定表示結果が表示された後、前記第2表示装置に前記第1報知パターンである第2の識別情報が表示されると前記第1表示装置の識別情報が再変動表示するための制御を行なう(図45〜図51参照)。
【0026】
このような構成によれば、このような報知パターンが決定されたときは、第1表示装置に非特定表示結果が表示された後、第2表示装置に他の報知パターンに含まれない特定の第1報知パターンである第2の識別情報が表示されると第1表示装置の識別情報が再変動表示される。このため、このような報知パターンが決定されたときは、再度変動表示が開始されるので、遊技者は再度チャンスを得ることができたと感じる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はこれに限らず、コイン遊技機、スロットマシン等のその他の遊技機であってもよく、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の第1識別情報の変動表示を行なうとともに表示結果を導出表示する第1表示装置と、前記始動条件の成立に基づいて前記表示結果をその導出表示以前に決定する表示結果事前決定手段とを備え、前記表示結果事前決定手段が前記表示結果を特定表示結果とすることを決定したとき前記第1表示装置に前記特定表示結果を導出表示した後に遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させる遊技機であればすべて対象となる。
【0028】
第1実施形態
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る遊技機の一例としてのパチンコ遊技機1の正面図である。
【0029】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、縦長な方形状に枠組形成される外枠2aと、該外枠2aの内側に開閉可能に軸支されかつパチンコ遊技機1の主要構成部が集約して設けられる前面枠2bと、該前面枠2bの前面上部に開閉自在に軸支されて設けられる額縁状のガラス扉枠2とから構成されている。ガラス扉枠2の下部表面には遊技球供給皿6が設けられている。前面枠2bにおいて、遊技球供給皿6の下部には、遊技球供給皿6から溢れた貯留球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する遊技球操作ハンドル(操作ノブ)5とが設けられている。また、ガラス扉枠2の後方に位置する前面枠2bには、前面側に遊技領域7が形成された遊技盤100が着脱可能に設けられている。前面枠2bおよびガラス扉枠2は、パチンコ遊技機1の正面から見て左側の端部において軸支され、軸支位置を開閉軸として開閉される。ガラス扉枠2には、遊技盤100の遊技領域7をほぼ透視し得る透視窓が開設され、該透視窓の裏面からガラス板が装着されている。
【0030】
この遊技領域7には、遊技球操作ハンドル5を操作することに応じて遊技球発射装置(図示省略)により発射された遊技球が誘導レール76に誘導されて打ち込まれるが、この遊技球は、誘導レール76と遊技領域7との境界に設けられた近接スイッチにより構成される打込球スイッチ77により検出される。この打込球スイッチ77により検出された遊技球の数は、後述する遊技制御用マイクロコンピュータ53により特定される。
【0031】
遊技領域7の中央付近には、液晶表示器よりなる特別図柄表示部9とLED表示器よりなる報知図柄表示部3とを含む変動表示装置8が設けられている。なお、特別図柄表示部9は、液晶表示器に限らず、CRT(Cathode Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、PDP(Plasma Display Panel)、ドットマトリクス、7セグメントLED等のLED(Light Emitting Diode)、エレクトロルミネッセンス、蛍光表示管等のその他の画像表示式の表示装置により構成されてもよい。また、報知図柄表示部3は、LED表示器に限らず、CRT、FED、PDP、エレクトロルミネッセンス、蛍光表示管等のその他の画像表示式の表示装置により構成されてもよい。また、報知図柄表示部3は、LED表示器に限らず、液晶表示器、CRT、FED、PDP、エレクトロルミネッセンス、蛍光表示管等のその他の画像表示式の表示装置により構成されていもよい。
【0032】
特別図柄表示部9は、数字、数字以外の文字、図形、および、模様等からなる識別情報としての特別図柄(図柄画像)を変動表示(更新表示,変動表示ともいう)可能であるとともに、キャラクタ等のその他の画像を変動表示可能な変動表示部である。ここで、キャラクタとは、数字、数字以外の文字、図形、および、模様等からなる特別図柄とは異なるものである。
【0033】
特別図柄表示部9の表示領域90では、表示画面上で左変動表示部,中変動表示部,右変動表示部という複数(3つ)の変動表示部を有し、これら変動表示部で左特別図柄,中特別図柄,右特別図柄という複数(3つ)の特別図柄がそれぞれ左右方向に並んで変動表示される。表示領域90では、これら特別図柄をスクロール等の変動表示方式で変動表示可能であり、特別図柄の変動表示の表示結果を導出表示する。
【0034】
報知図柄表示部3は、図形等の複数種類の識別情報(報知識別情報)としての報知図柄を変動表示可能である。なお、報知図柄表示部3により変動表示される識別情報は、数字、文字、図形、模様、キャラクタ等の識別情報であれば、どのような識別情報であってもよく、数字のみ、文字のみ、図形のみ、模様のみ、キャラクタのみ、または、これらを適宜組合せたもの等であってもよい。
【0035】
報知図柄としては、何らかの形で特別図柄と区別して認識できるようなものであればよい。なお、ここでは、報知図柄表示部3を特別図柄表示部9と分離構成した例を示したが、報知図柄表示部3は、特別図柄表示部9を構成する液晶表示器の表示領域90の一部により構成されてもよい。たとえば、特別図柄表示部9の表示領域90の一部に画像により報知図柄を表示する。
【0036】
また、変動表示装置8の特別図柄表示部9の表示領域90の一部には、始動入賞記憶表示部18が表示される。この始動入賞記憶表示部18の表示の数(たとえば、表示された始動入賞記憶の数を示すアイコンの数)により、特別図柄の変動表示を始動させるための始動入賞口14への入賞(始動入賞)が所定数(たとえば、4)を上限として記憶(後述するRAM55への記憶であり、始動入賞記憶と呼ばれる)されていることが表示される。
【0037】
なお、始動入賞口14を通過した遊技球の通路には、入賞した遊技球である入賞球を検出する始動口スイッチ17が設けられており、始動口スイッチ17により遊技球が検出された場合には、始動入賞記憶表示器18で表示される始動入賞記憶数を増やすための制御が行なわれる。そして、特別図柄の変動表示の開始条件が成立した場合には、特別図柄表示部9の始動入賞記憶表示部18で表示される始動入賞記憶数を減らすための制御が行なわれるとともに、特別図柄の変動表示を開始させる制御が行なわれる。
【0038】
また、通過ゲート11を通過した遊技球の通路には、通過した遊技球を検出するゲートスイッチ12が設けられており、ゲートスイッチ12が遊技球を検出した場合には、始動入賞球装置(電動チューリップ役物)15を所定時間閉状態から開放状態するための制御が行なわれる。
【0039】
変動表示装置8の下方位置には、ソレノイド(図2のソレノイド16)により開閉動作される始動入賞球装置15を兼用する始動入賞口14と、ソレノイド(図2のソレノイド21)により駆動される開閉板29の開閉動作により開閉される大入賞口20を有する可変入賞球装置30とが上から順に配列されている。始動入賞口14に入った遊技球は、始動口スイッチ17により検出された後、遊技盤100の背面に導かれる。また、大入賞口20に入った遊技球は、Vカウントスイッチ23もしくはカウントスイッチ22に検出された後、遊技盤100の背面に導かれる。また、大入賞口20から可変入賞球装置30内に入った遊技球のうち、Vカウントスイッチ23により検出された遊技球は、その後、カウントスイッチ22に向けて誘導され、カウントスイッチ22により検出される。したがって、大入賞口20から内部に入った遊技球は、結果的にすべてカウントスイッチ22により検出される。
【0040】
遊技盤100には、複数の入賞口19が通常入賞口として設けられている。遊技球の入賞口19への入賞は、図示しない入賞口スイッチ19aによりそれぞれ検出される。このように、複数の入賞口19それぞれに対応して入賞口スイッチ19aが設けられているため、各入賞口19ごとに入賞した遊技球の検出が迅速に行なわれる。
【0041】
遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点灯表示される装飾ランプ25および遊技効果LED(遊技効果ランプ)28a,28b,28cが設けられている。また、遊技領域7の下部には、入賞しなかった遊技球を吸収するアウト口26が設けられいる。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。
【0042】
また、遊技領域7の周辺には、図示しないが、景品球払出時に点灯する賞球ランプ51が設けられ、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。
【0043】
遊技球発射装置(図示省略)から発射され遊技領域7に入った遊技球は、遊技領域7を下りてくる。遊技球が通過ゲート11を通ってゲートスイッチ12で検出されると、その検出信号に基づいて、始動入賞球装置15が所定時間閉状態から開放状態に制御され、始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい状態となる。その後、始動入賞球装置15は、閉状態となる。
【0044】
始動入賞記憶数が上限数になっていない状態で遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ17で検出されると、変動表示の実行条件が成立する。そして、このように変動表示の実行条件が成立した始動入賞については、その始動入賞よりも前に生じたその他の始動入賞についての始動入賞記憶がなく図柄の変動を開始できる状態となれば変動表示の開始条件が成立し、特別図柄表示部9において特別図柄の変動表示を開始させる制御が行なわれる。一方、始動入賞があって変動表示の実行条件が成立したときでも、その始動入賞に応じた図柄の変動表示が開始できる状態でなく、まだ変動表示の開始条件が成立しない状態であれば、始動入賞記憶が1増やされる。そして、特別図柄表示部9での変動表示が開始されるごとに始動入賞記憶が1ずつ減り、始動入賞記憶表示部18に表示される始動入賞記憶が1ずつ減らされる。記憶された始動入賞についての変動表示の開始条件は、他の始動入賞記憶が消化(変動表示が実行されることにより消化)されてその始動入賞記憶に基づく変動表示が実行できるようになったときに成立し、その変動表示の開始条件の成立に応じて変動表示が開始される。
【0045】
特別図柄表示部9で開始された特別図柄の変動表示は、一定時間が経過したときに停止し、表示結果が導出表示される。導出表示された特別図柄の組合せが特定表示結果としての大当り図柄の組合せ(たとえば、777等のぞろ目の特定の図柄の組合せ)なると、遊技者にとって有利な特定遊技状態である大当り遊技状態が発生する。このように、変動表示の表示結果が大当り図柄の組合せとなると、パチンコ遊技機1の遊技状態を、通常遊技状態から大当り遊技状態に移行させる制御が行なわれる。つまり、パチンコ遊技機1では、変動表示装置8の特別図柄表示部9における特別図柄の変動表示の表示結果が特定表示結果となったことを条件として特定遊技状態という価値(遊技価値)が付与されるのである。
【0046】
大当り遊技状態においては、開閉板29の動作により、通常状態において閉状態とされている大入賞口20が、一定時間(たとえば30秒)経過するまで、または、所定個数(たとえば10個)の遊技球が入賞するまで開放させる制御が行なわれる。そして、遊技球が大入賞口20の開放中に特定入賞領域に入賞しVカウントスイッチ23で検出されると、継続権が発生し大入賞口20を開放させる制御が再度行なわれる。このような継続権の発生は、所定回数(たとえば15ラウンド)許容される。このような継続権の発生を繰り返す制御は、繰返し継続制御と呼ばれる。
【0047】
図示を省略するが、可変入賞球装置30の内部(大入賞口20内)においては、シーソー式の遊技球振分部材としての大入賞口内誘導板が設けられている。この大入賞口内誘導板は、Vカウントスイッチ23の方向へ向けて傾斜した状態と、Vカウントスイッチ23とは逆の方向へ向けて傾斜した状態とのいずれかの状態に切換え可能となるようにソレノイド21(図示省略)により駆動制御される。その場合、大入賞口20が1回開放されたとき(1ラウンド中)には、Vカウントスイッチ23が遊技球を1個検出するまでは、振分部材がVカウントスイッチ23の方向へ向けて傾斜した状態にされることにより、遊技球がVカウントスイッチ23により検出されやすい状態にされ、Vカウントスイッチ23が遊技球を1個検出した後は、振分部材がVカウントスイッチ23とは逆方向へ向けて傾斜した状態にされることにより、遊技球がVカウントスイッチ23により検出されにくい状態にされる。
【0048】
また、変動表示装置8の特別図柄表示部9の変動表示中においては、リーチ状態(リーチ表示態様)が発生する場合がある。ここで、リーチとは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の識別情報の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特定表示結果の組合せとなった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態となる遊技機において、前記複数の識別情報の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている識別情報の表示結果が前記特定表示結果の組合せとなる条件を満たしている表示状態をいう。
【0049】
また、このパチンコ遊技機1においては、特別図柄の表示結果が大当りとなることが事前決定された場合には、特別図柄を一旦大当り図柄の組合せで仮に停止した後、確率変動状態を発生させるか否かを抽選により決定するように見せる演出としての再抽選表示が行なわれる。つまり、再抽選表示は、大当り図柄となる特別図柄を一時的に仮の表示結果として表示させた後、再度変動表示開始させ、確定する表示結果をいずれかの大当り図柄として導出表示させる演出を行なう再変動表示である。さらに言い換えると、再抽選表示は、変動表示の過程において特定表示態様(大当り図柄の組合せ)を導出した後に、再度表示結果として当該特定表示態様(大当り図柄の組合せ)と同じ、または異なる特定表示態様を導出する再変動表示である。
【0050】
また、特別図柄表示部9における特別図柄の変動表示中には、大当り遊技状態が発生する旨を事前報知(予告)する予告報知(大当り予告)が行なわれる場合がある。特別図柄の変動表示により大当り予告を行なうか否かは、それぞれ個別に、後述する遊技制御用マイクロコンピュータにおいて予め定められたランダムカウンタ(後述する各種ランダムカウンタと同様の機能のもの)の数値データを用いた抽選により事前にランダムに決定される。特別図柄の変動表示における大当り予告は、実際に大当り遊技状態が発生する場合と実際には大当り遊技状態が発生しない場合との両方の場合に行なわれる。
【0051】
また、報知図柄表示部3における報知図柄の表示により、大当り遊技状態が発生する旨を事前報知(予告)する予告報知(大当り予告)が行なわれる場合がある。報知図柄の表示により大当り予告を行なうか否かは、それぞれ個別に、後述する遊技制御用マイクロコンピュータにおいて予め定められたランダムカウンタ(後述する各種ランダムカウンタと同様の機能のもの)の数値データを用いた抽選により事前にランダムに決定される。報知図柄の表示による大当り予告は、実際に大当り遊技状態が発生する場合と実際には大当り遊技状態が発生しない場合との両方の場合に行なわれる。
【0052】
以上に示したようなパチンコ遊技機1の遊技の進行および遊技の進行に伴った各種機器の駆動等の制御(遊技制御)は、遊技制御基板31(図2参照)に設けられたCPU56(Central Processing Unit)、ROM54(Read Only Memory)、およびRAM55(Random Access Memory)を含む遊技制御用マイクロコンピュータ53(図2参照)により実行される。
【0053】
図2は、パチンコ遊技機1における各種制御基板を含む制御回路の構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、制御基板として、遊技制御基板31、払出制御基板37、および、演出制御基板90が示されている。
【0054】
遊技制御基板31には、遊技制御用マイクロコンピュータ53と、スイッチ回路58と、ソレノイド回路59とが含まれている。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する。スイッチ回路58は、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17、カウントスイッチ22、Vカウントスイッチ23、入賞口スイッチ19a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、球切れ検出スイッチ167、および、賞球カウントスイッチ301Aからの信号を遊技制御用マイクロコンピュータ53に与える。ソレノイド回路59は、始動入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および、大入賞口20の開閉板29を開閉するソレノイド21等のソレノイドを遊技制御用マイクロコンピュータ53からの指令に従って駆動する。
【0055】
また、遊技制御基板31は、遊技制御用マイクロコンピュータ53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、特別図柄表示部9の変動表示開始(始動)に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、および、確率変動が生じたことを示す確変情報を、ホール管理コンピュータ等のホストコンピュータに対して出力する情報出力回路64を含んでいる。
【0056】
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、遊技制御用のプログラム等を記憶する記憶手段の一例であるROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段の一例であるRAM55、制御用プログラムに従って制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む遊技制御用のマイクロコンピュータである。この実施の形態ではROM54,RAM55はCPU56に搭載されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。なお、CPU56とROM54,RAM55とは1チップ化されていなくてもよい。つまり、ROM54、RAM55およびI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、マイクロコンピュータにおける情報入出力可能な端子である。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、接続された各種スイッチ(検出器)からの信号を受け、接続された制御対象の機器を駆動する制御を行なう。
【0057】
さらに、遊技制御基板31には、遊技制御用マイクロコンピュータ53から与えられるアドレス信号をデコードしてI/Oポート部57のうちいずれかのI/Oポート部を選択するための信号を出力するアドレスデコード回路67が設けられている。なお、球払出装置97から遊技制御基板31に入力されるスイッチ情報もあるが、図2においてそれらは省略されている。
【0058】
また、この実施の形態では、演出制御基板90に搭載されている表示制御手段、演出音制御手段、および、ランプ制御手段である演出制御用マイクロコンピュータ900が、特別図柄を変動表示する特別変動表示部9および報知図柄を表示する報知図柄表示部3の表示制御と、スピーカ27から演出音を出力する演出音制御と、遊技効果LED28a,28b,28c、賞球ランプ51、球切れランプ52、および、装飾ランプ25のような発光体の表示制御とを行なう。この演出制御用マイクロコンピュータ900の構成は、前述した遊技制御用マイクロコンピュータ53と同様である。
【0059】
遊技制御基板31から演出制御基板90には、演出制御基板90により制御が行なわれる機器の制御のための指令情報である表示制御コマンド、演出音制御コマンド、および、ランプ制御コマンド等の情報が伝送される。演出制御基板90では、演出制御用マイクロコンピュータ900が、表示制御コマンド、演出音制御コマンド、および、ランプ制御コマンドに応じて制御対象機器を駆動する制御を行なう。たとえば、表示制御コマンドでは、変動表示の変動パターン(変動表示時間も含む)、変動表示の停止図柄、変動表示の停止、大当り時の表示等の変動表示に関する各種指令が示される。演出音コマンドでは、演出音の出力、演出音の停止等の演出音に関する各種指令が示される。ランプ制御コマンドでは、各種発光体の点灯、消灯等の発光体に関する各種指令が示される。
【0060】
また、遊技制御基板31から払出制御基板37には、払出制御基板37により駆動制御される球払出装置97による賞球の払出制御に関する指令情報としての払出制御コマンド等の情報が伝送される。この払出制御コマンドは、入賞球の発生に応じた賞球の払出数等を指令するコマンドである。払出制御基板37では、払出制御用マイクロコンピュータ370(払出制御手段)が搭載されており、この払出制御用マイクロコンピュータ370が、払出制御コマンドに応じて賞球の払出制御を行なう。この払出制御用マイクロコンピュータ370の構成は、前述した遊技制御用マイクロコンピュータ53と同様である。また、払出制御用マイクロコンピュータ370では、カードユニット50と相互に情報通信することにより、カードユニット50からの指令に応じた貸球の払出制御も行なわれる。
【0061】
この実施の形態では、遊技制御基板31および払出制御基板37に設けられたRAMが、バックアップ電源でバックアップされている。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間はRAMの内容が保存される。そして、各制御基板におけるCPUは、電源電圧の低下を検出すると、所定の処理(たとえば、RAMの内容の保存処理)を行なった後に電源復旧待ちの状態になる。また、電源投入時に、各制御基板におけるCPUは、RAMにデータが保存されている場合には、保存データに基づいて電源断前の状態を復元する。
【0062】
遊技制御基板31(遊技制御用マイクロコンピュータ53)から各制御基板へ送信される情報には、制御の指令内容を示す制御コマンドと、該コマンドの取込みタイミングを示すINT信号とが含まれる。ここで、コマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御モードの種類を指令する1バイトのMODEデータと、MODEデータで指令された制御モードにおける具体的な制御内容を指令する1バイトのEXTデータとにより構成される。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、このような2バイトのデータを、指令先の各制御基板へ順次送信することにより、制御内容を指令する。
【0063】
なお、図2においては、変動表示制御機能、演出音制御機能、および、ランプ制御機能を1つの演出制御用マイクロコンピュータ900に含ませる例を示したが、これに限らず、変動表示制御機能、ランプ制御機能、および、演出音制御機能のそれぞれを、3つ、または、2つのマイクロコンピュータに含ませ、そのそれぞれのマイクロコンピュータが前述したような表示制御コマンド、演出音制御コマンド、および、ランプ制御コマンドを受信し、そのコマンドに応じて各種制御を行なうようにしてもよい。
【0064】
図3は、第1実施形態におけるパチンコ遊技機1に記憶される変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知演出音データを示す図である。図3を参照して、遊技制御用マイクロコンピュータ53のデータ記憶手段であるROM54には、演出制御用マイクロコンピュータ900に記憶されたAデータ、Bデータ、Cデータ、Dデータ、および、Zデータの5つの変動パターンデータのアドレスをそれぞれ示すポインタが記憶される。
【0065】
Aデータ、Bデータ、Cデータ、および、Dデータは、それぞれ、演出制御用マイクロコンピュータ900により、特別図柄表示部9における特別図柄の変動表示、および、所定のリーチ演出表示を制御させるための変動パターンデータである。Aデータ、Bデータ、Cデータ、および、Dデータの例については、後述する図4で説明する。Zデータは、演出制御用マイクロコンピュータ900により、特に演出を行なわない通常の特別図柄の変動表示を制御をさせるための変動パターンデータである。
【0066】
また、遊技制御用マイクロコンピュータ53のROM54には、演出制御用マイクロコンピュータ900に記憶されたa1データ、b1データ、c1データ、および、d1データの4つの報知図柄データのアドレスをそれぞれ示すポインタが記憶される。a1データ、b1データ、c1データ、および、d1データは、それぞれ、演出制御用マイクロコンピュータ900により、報知図柄表示部3に所定の報知図柄を表示させるための報知図柄データである。a1データ、b1データ、c1データ、および、d1データの例については、後述する図5〜図8で説明する。
【0067】
また、遊技制御用マイクロコンピュータ53のROM54には、演出制御用マイクロコンピュータ900に記憶されたa2データ、b2データ、c2データ、および、d2データの4つの報知音データのアドレスをそれぞれ示すポインタが記憶される。a2データ、b2データ、c2データ、および、d2データは、それぞれ、演出制御用マイクロコンピュータ900により、スピーカ27に所定の報知音を出力させるための報知音データである。本実施の形態においては、a2データ、b2データ、c2データ、および、d2データは、それぞれ、遊技者に「春」、「夏」、「秋」、および、「冬」という観念を想起させる音楽をスピーカ27に出力させるための報知音データである。
【0068】
これらの遊技制御用マイクロコンピュータ53のROM54に記憶されるポインタにより示される変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知音データは、演出制御用マイクロコンピュータ900のROMのポインタで示されるアドレスに予め記憶される。変動パターンデータであるAデータ〜Dデータを示すポインタは、それぞれ、報知図柄データであるa1データ〜d1データを示すポインタ、および、報知音データであるa2データ〜d2データを示すポインタと対応付けられて記憶される。また、変動パターンデータであるZデータを示すポインタは、報知図柄データを示すポインタ、および、報知音データを示すポインタのいずれにも対応付けられていない。
【0069】
なお、本実施の形態においては、遊技制御用マイクロコンピュータ53のROM54に各データのアドレスを示すポインタを記憶するようにしたが、演出制御用マイクロコンピュータ900に記憶された変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知音データを示すデータであれば、遊技制御用マイクロコンピュータのROM54には、他のデータを記憶させるようにしてもよい。
【0070】
図4は、パチンコ遊技機1の特別図柄表示部9に表示される変動パターンの例を示す図である。図4(a)は、前述したAデータに基づいて特別図柄表示部9に表示される変動パターンの例を示す図である。図4(a)を参照して、Aデータは、特別図柄の変動表示が開始され、所定時間後にリーチ状態が表示されてから所定時間後に表示結果が導出表示されるまでの間、桜の木から桜の花びらが散る表示態様の演出表示が行なわれる変動パターンを実行するためのデータである。このような変動パターンに基づいて特別図柄の変動表示におけるリーチ演出が行なわれることにより、遊技者に「春」という観念を想起させることができる。
【0071】
図4(b)は、前述したBデータに基づいて特別図柄表示部9に表示される変動パターンの例を示す図である。図4(b)を参照して、Bデータは、特別図柄の変動表示が開始され、所定時間後にリーチ状態が表示されてから所定時間後に表示結果が導出表示されるまでの間、花火が打上がる表示態様の演出表示が行なわれる変動パターンを実行するためのデータである。このような変動パターンに基づいて特別図柄の変動表示におけるリーチ演出が行なわれることにより、遊技者に「夏」という観念を想起させることができる。
【0072】
図4(c)は、前述したCデータに基づいて特別図柄表示部9に表示される変動パターンの例を示す図である。図4(c)を参照して、Cデータは、特別図柄の変動表示が開始され、所定時間後にリーチ状態が表示されてから所定時間後に表示結果が導出表示されるまでの間、満月が表示されススキと雲とが風に流される表示態様の演出表示が行なわれる変動パターンを実行するためのデータである。このような変動パターンに基づいて特別図柄の変動表示におけるリーチ演出が行なわれることにより、遊技者に「秋」という観念を想起させることができる。
【0073】
図4(d)は、前述したDデータに基づいて特別図柄表示部9に表示される変動パターンの例を示す図である。図4(d)を参照して、Dデータは、特別図柄の変動表示が開始され、所定時間後にリーチ状態が表示されてから所定時間後に表示結果が導出表示されるまでの間、雪だるまが表示され雪が降積もる表示態様の演出表示が行なわれる変動パターンを実行するためのデータである。このような変動パターンに基づいて特別図柄の変動表示におけるリーチ演出が行なわれることにより、遊技者に「冬」という観念を想起させることができる。
【0074】
このように、この実施形態におけるAデータ〜Dデータは、1つの観念(本実施の形態では、「季節」)に基づいて、それぞれ、「春」,「夏」,「秋」,「冬」という観念を遊技者に想起させるリーチ演出を実行するための変動パターンデータである。
【0075】
図5は、パチンコ遊技機1の報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す第1の図である。図5は、前述したa1データに基づいて報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図5を参照して、a1データは、「桜の花」を示す報知図柄を表示させるためのデータである。このような報知図柄データに基づいて報知図柄の表示が行なわれることにより、遊技者に「春」という観念を想起させることができる。
【0076】
図6は、パチンコ遊技機1の報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す第2の図である。図6は、前述したb1データに基づいて報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図6を参照して、b1データは、「花火の打上げの際の軌跡」を示す図形を示す報知図柄を表示させるためのデータである。このような報知図柄データに基づいて報知図柄の表示が行なわれることにより、報知図柄表示部3の「花火の打上げの際の軌跡」を示す図形が表示された上部に表示される表示と合わせて、花火が打上がる表示態様が表示され、遊技者に「夏」という観念を想起させることができる。
【0077】
図7は、パチンコ遊技機1の報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す第3の図である。図7は、前述したc1データに基づいて報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図7を参照して、c1データは、「落葉」を示す報知図柄を表示させるためのデータである。このような報知図柄データに基づいて報知図柄の表示が行なわれることにより、遊技者に「秋」という観念を想起させることができる。
【0078】
図8は、パチンコ遊技機1の報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す第4の図である。図8は、前述したd1データに基づいて報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図8を参照して、d1データは、「降頻る雪」を示す報知図柄を表示させるためのデータである。このような報知図柄データに基づいて報知図柄の表示が行なわれることにより、遊技者に「冬」という観念を想起させることができる。
【0079】
図3から図8で説明したように、変動パターンデータであるAデータ、報知図柄データであるa1データ、および、報知音データであるa2データは、それぞれ、遊技者に「春」という観念を想起させる演出データであり、対応付けられて記憶される。同様に、変動パターンデータであるBデータ、報知図柄データであるb1データ、および、報知音データであるb2データは、それぞれ、遊技者に「夏」という観念を想起させる演出データであり、対応付けられて記憶される。また、変動パターンデータであるCデータ、報知図柄データであるc1データ、および、報知音データであるc2データは、それぞれ、遊技者に「秋」という観念を想起させる演出データであり、対応付けられて記憶される。また、変動パターンデータであるDデータ、報知図柄データであるd1データ、および、報知音データであるd2データは、それぞれ、遊技者に「冬」という観念を想起させる演出データであり、対応付けられて記憶される。以下、本実施の形態において遊技者に同じ観念を想起させるデータを「同種」のデータという。また、遊技者に異なる観念を想起させるデータを「異種」のデータという。たとえば、Aデータ、a1データ、および、a2データは、それぞれ、同種のデータであり、AデータとBデータ、Aデータとb1データ、および、Aデータとb2データは、それぞれ、異種のデータである。
【0080】
次に、この実施の形態に示されたパチンコ遊技機における大当りとするか、はずれとするか、リーチ状態が発生してはずれとするかの決定(大当り判定ともいう)、特別図柄の予定停止図柄の決定、識別情報(特別図柄、キャラクタ)の変動表示における変動パターンの決定、および、報知図柄の決定等の制御内容の決定について、決定のための処理手順を簡単に説明する。図9は、パチンコ遊技機1のランダムカウンタの定義を示す図である。
【0081】
図9を参照して、大当りとするか、はずれとするか、リーチ状態が発生した後はずれとするかの決定は、大当り決定用のランダムカウンタR1のカウント値を用いて行なわれる。このランダムカウンタR1は、大当りを発生させるか否かをランダムに決定するためのものであり、たとえば、0からカウントアップして所定の上限値(ここでは、199)までカウントアップした後再度0からカウントアップし直す数値データ更新手段である。このカウント動作は、所定周期(2msecごと)で1ずつ加算されることとなる。始動口スイッチ17により始動入賞が検出されると、それに応じてこのランダムカウンタR1のカウント値が抽出されて始動入賞記憶データとして記憶される。
【0082】
図10は、パチンコ遊技機1の大当り判定テーブルを示す図である。図10を参照して、ランダムカウンタR1のカウント値が、予め定められた大当り判定値(ここでは、3)と一致するか否か、および、リーチ判定値(ここでは、0,1,11)と一致するか否かの判断がなされる。
【0083】
抽出されたランダムカウンタR1のカウント値と大当り判定値とが一致した場合は、大当りを発生させることが決定され、大当り遊技状態の制御が行なわれる。ここでは、前述したようにランダムカウンタR1のカウント値は、0〜199までの数値データであるので、大当りと判定される判定確率は、1/200となる。
【0084】
抽出されたランダムカウンタR1のカウント値とリーチ判定値とが一致した場合は、リーチ状態が発生した後はずれとなることが決定される。ここでは、リーチ状態が発生した後はずれと判定される判定確率は、3/200となる。
【0085】
また、抽出されたランダムカウンタR1のカウント値と、大当り判定値およびリーチ判定値とがいずれも一致しない場合(ここでは、ランダムカウンタR1のカウント値が、大当り判定値である3、および、リーチ判定値である1,1,11以外である場合)は、はずれとなることが決定される。ここでは、はずれと判定される判定確率は、196/200となる。この実施の形態の場合、大当り決定用のランダムカウンタR1のカウント値に基づく大当り判定は、始動入賞時のタイミングで行なわれる。
【0086】
図9を再び参照して、特別図柄の変動表示における停止図柄の決定は、左図柄決定用ランダムカウンタR2−1、中図柄決定用ランダムカウンタR2−2、および、右図柄決定用ランダムカウンタR2−3の3つの停止図柄決定用ランダムカウンタのカウント値を用いて行なわれる。
【0087】
これらランダムカウンタR2−1〜R2−3は、特別図柄の変動表示における停止図柄をランダムに決定するためのものである。ランダムカウンタR2−1は、たとえば、0からカウントアップして所定の上限値(ここでは、9)までカウントアップした後再度0からカウントアップする数値データ更新手段である。
【0088】
また、ランダムカウンタR2−2、および、ランダムカウンタR2−3は、たとえば、それぞれ、ランダムカウンタR2−1、および、ランダムカウンタR2−2の桁上げごとに、0からカウントアップして所定の上限値(ここでは、9)までカウントアップした後再度0からカウントアップする数値データ更新手段である。
【0089】
ランダムカウンタR2−1のカウント動作は、所定周期(2msecごと)で1ずつ加算されることとなる。始動口スイッチ17により始動入賞が検出されると、それに応じてこのランダムカウンタR2−1〜R2−3のカウント値が抽出されて、前述した始動入賞記憶データと対応付けられて特別図柄記憶データとして記憶される。
【0090】
また、特別図柄の変動表示における停止図柄の決定は、左,中,右の各図柄に対応する3つの停止図柄決定用ランダムカウンタR2−1〜R2−3のそれぞれのカウント値を用いて行なわれる。左,中,右の各図柄として表示される複数種類の特別図柄には、左,中,右の特別図柄ごとに図柄の配列順序が予め定められている。複数種類の特別図柄は、図柄の配列順序に従って変動(更新)表示されていく。
【0091】
このような複数種類の停止図柄のそれぞれには図柄決定用の数値データが対応付けられており、はずれとする決定がされた場合には、所定のタイミングで各ランダムカウンタR2−1〜R2−3から抽出されたカウント値と一致する数値データに対応する図柄が左,中,右の各停止図柄として決定される。
【0092】
一方、大当りとする決定がされた場合には、所定のタイミングで左特別図柄決定用のランダムカウンタR2−1から抽出されたカウント値と一致する数値データに対応する図柄が左,中,右の各停止図柄として決定される。
【0093】
また、リーチ状態が発生した後はずれとすることが決定された場合には、所定のタイミングで左特別図柄決定用のランダムカウンタR2−1から抽出されたカウント値と一致する数値データに対応する図柄が左,右の各停止図柄として決定される。
【0094】
また、特別図柄の変動表示においてリーチ状態が発生することが決定された場合(大当りとする決定が行なわれた場合と、はずれとする決定が行なわれた場合との両方を含む)には、リーチ状態の変動パターンが複数種類の変動パターンのうちから選択的に決定(ランダムに決定)される。
【0095】
このような変動パターンの決定は、変動パターン決定用のランダムカウンタR3のカウント値を用いて行なわれる。このランダムカウンタR3は、リーチ状態の変動パターンをランダムに決定するためのものであって、大当り決定用のランダムカウンタR1と同様に機能し、たとえば、0からカウントアップして所定の上限値(ここでは、149)までカウントアップした後再度0からカウントアップする数値データ更新手段である。
【0096】
図11は、パチンコ遊技機1の変動パターン決定テーブルを示す図である。図11を参照して、特別図柄の変動表示に用いられる変動パターンは、前述した大当り判定結果およびランダムカウンタR3のカウント値に基づいて、複数種類の予め定められた変動パターンから決定される。
【0097】
たとえば、大当り判定結果が大当りであり、ランダムカウンタR3のカウント値が0〜34である場合は、変動パターンとして、Aデータが決定される。前述したようにランダムカウンタR3のカウント値は、0〜149までの数値データであるので、この場合に、変動パターンとしてAデータが決定される決定確率は、35/150となる。
【0098】
これらの大当り判定結果、および、変動パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、図10で示した、大当りと判定される判定確率1/200、および、ここで示した、変動パターンとしてAデータが決定される決定確率35/150を掛合わせて計算される。その結果、これらの大当り判定結果、および、変動パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.001167と計算される。
【0099】
また、大当りが決定され、ランダムカウンタR3のカウント値が35〜69である場合は、変動パターンとしてBデータが決定され、決定確率は35/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、および、変動パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.001167となる。
【0100】
同様に、大当りが決定され、ランダムカウンタR3のカウント値が、70〜104、105〜139、および、140〜149である場合は、それぞれ、変動パターンとしてCデータ、Dデータ、および、Zデータが決定され、決定確率は、それぞれ、35/150、35/150、および、10/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、および、変動パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、それぞれ、0.001167、0.001167、および、0.000333となる。
【0101】
また、リーチ状態が発生した後はずれとすることが決定され、ランダムカウンタR3のカウント値が、0〜29、30〜59、60〜89、90〜119、または、120〜149である場合は、それぞれ、変動パターンとして、Aデータ、Bデータ、Cデータ、Dデータ、または、Zデータが決定され、決定確率は、それぞれ、30/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、および、変動パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、それぞれ、0.003となる。
【0102】
また、はずれとすることが決定された場合は、ランダムカウンタR3のカウント値に関係なく、変動パターンとしてZデータが決定され、決定確率は150/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、および、変動パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.98となる。
【0103】
この実施の形態の場合、変動パターン決定用のランダムカウンタR3のカウント値に基づく変動パターンの決定は、始動入賞時のタイミングで行なわれる。そして、決定された変動パターンデータを示すポインタは、前述した始動入賞記憶データと対応付けられて変動パターン記憶データとして記憶される。
【0104】
図12は、第1実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知パターン決定テーブルを示す図である。報知パターンは、報知図柄データと報知音データとの組合せからなる。図12を参照して、報知図柄表示部3で表示される報知図柄、および、スピーカ27で出力される報知音は、それぞれ、前述した大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、ランダムカウンタR4のカウント値に基づいて、複数種類の予め定められた報知図柄および報知音から決定される。
【0105】
たとえば、大当り判定結果が大当りであり、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が0〜34である場合は、変動パターンと同種の報知図柄、および、変動パターンと同種の報知音が決定される。前述したようにランダムカウンタR4のカウント値は、0〜149までの数値データであるので、この場合に、変動パターンと同種の報知図柄、および、変動パターンと同種の報知音が決定される決定確率は、35/150となる。
【0106】
これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、図10で示した、大当りと判定される判定確率1/200、図11で示した、大当りと決定された場合に、変動パターンデータとしてAデータが決定される決定確率35/150、および、ここで示した、変動パターンと同種の報知図柄、および、変動パターンと同種の報知音が決定される決定確率35/150を掛合わせて、変動パターンデータがAデータである場合の発生確率が導出され、同様に、Bデータ、Cデータ、Dデータについても導出され、これらを足し合わせて計算される。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.001089と計算される。
【0107】
また、大当りが決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が35〜64である場合は、変動パターンと同種の報知図柄、および、変動パターンと異種の報知音が決定され、決定確率は30/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000933となる。
【0108】
また、大当りが決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、65〜94である場合は、変動パターンと異種の報知図柄、および、変動パターンと同種の報知音が決定され、決定確率は30/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000933となる。
【0109】
また、大当りが決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、95〜124である場合は、変動パターンと異種の報知図柄、および、変動パターンと異種であり報知図柄と同種である報知音が決定され、決定確率は30/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000933となる。
【0110】
また、大当りが決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、125〜144である場合は、変動パターンと異種の報知図柄、および、変動パターンと異種であり報知図柄と異種である報知音が決定され、決定確率は20/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000622となる。
【0111】
なお、大当りが決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、145〜149である場合は、報知図柄および報知音が決定されず、この場合の決定確率は、5/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000156となる。
【0112】
また、大当りが決定され、変動パターンデータとしてZデータが決定された場合は、ランダムカウンタR4のカウント値に関わらず、報知図柄および報知音が決定されない。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000333となる。
【0113】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、0〜9である場合は、変動パターンと同種の報知図柄、および、変動パターンと同種の報知音が決定され、決定確率は10/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.0008となる。
【0114】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が10〜14である場合は、変動パターンと同種の報知図柄、および、変動パターンと異種の報知音が決定され、決定確率は5/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.0004となる。
【0115】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、15〜19である場合は、変動パターンと異種の報知図柄、および、変動パターンと同種の報知音が決定され、決定確率は5/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.0004となる。
【0116】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、20〜24である場合は、変動パターンと異種の報知図柄、および、変動パターンと異種であり報知図柄と同種である報知音が決定され、決定確率は5/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.0004となる。
【0117】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、25である場合は、変動パターンと異種の報知図柄、および、変動パターンと異種であり報知図柄と異種である報知音が決定され、決定確率は1/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.00008となる。
【0118】
なお、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、26〜149である場合は、報知図柄および報知音が決定されず、この場合の決定確率は、124/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.00992となる。
【0119】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含まない)が決定され、変動パターンデータとしてZデータが決定された場合は、ランダムカウンタR4のカウント値に関わらず、報知図柄および報知音が決定されない。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.983となる。
【0120】
このように、はずれ表示結果とすることが決定されたときに変動パターンと同種の報知パターン(報知図柄、報知音)が決定される割合(0.0008)に対する、大当り表示結果とすることが決定されたときの、変動パターンと同種の報知パターンが決定される割合(0.001089/0.0008=1.36)に比べ、はずれ表示結果とすることが決定されたときに変動パターンと異種の報知パターンが決定される割合(0.0004)に対する、大当り表示結果とすることが決定されたときの、変動パターンと異種の報知パターンが決定される割合(0.00933/0.0004=7.78)を高く、報知パターン決定テーブルにおける報知パターンの決定確率を定める。
【0121】
すなわち、はずれ表示結果とすることが決定されたときに対する、大当り表示結果とすることが決定されたときの、変動パターンと同種の報知パターンが決定される割合(1.36)に比べ、変動パターンと異種の報知パターンが決定される割合(7.78)を高く、報知パターンを決定する。
【0122】
以上に示したような大当り判定機能、停止図柄決定機能、変動パターン決定機能、および、報知パターン決定機能は、遊技制御用マイクロコンピュータ53の制御機能により実現される。
【0123】
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ53のCPU56により実行される制御を説明する。遊技制御用マイクロコンピュータ53では、遊技の進行を制御するための処理である遊技制御のメイン処理およびタイマ割込み処理が実行され、これらの処理により、各種制御用のサブルーチンプログラムが呼び出されて実行されることにより、各種の遊技制御が行なわれる。
【0124】
図13は、パチンコ遊技機1で実行される入賞確認処理の処理内容を示すフローチャートである。まず、ステップ(以下、単にSという)1により、始動入賞口14への入賞があったか否かが判断される。具体的に、始動入賞口14への入賞があったか否かの判断は、始動口スイッチ17の検出出力に基づいて行なう。S1により、始動入賞口14への入賞がないと判断された場合は、この入賞確認処理を終了し、メイン処理に戻る。一方、S1により、始動入賞口14への入賞があったと判断された場合は、S2に進む。
【0125】
次に、S2の実行により、始動入賞記憶手段に記憶された始動入賞記憶数が上限数と等しいか否かが判断される。S2により、始動入賞記憶数が上限数と等しいと判断された場合は、この入賞確認処理を終了し、メイン処理に戻る。一方、S2により、始動入賞記憶数が上限数と等しくない、すなわち、上限数未満であると判断された場合は、S3に進み、始動入賞記憶数が「1」加算される。
【0126】
次に、S4の実行により、大当り乱数が抽出される。大当り乱数としては、前述した大当り判定用ランダムカウンタR1のカウント値が抽出される。次に、S5により、左,中,右特別図柄を決定するための乱数が抽出される。これらの乱数としては、前述した3つの停止図柄決定用ランダムカウンタR2−1,R2−2,R2−3のそれぞれのカウント値が抽出される。次に、S6により、変動パターン乱数が抽出される。変動パターン乱数としては、前述した変動パターン決定用ランダムカウンタR3のカウント値が抽出される。
【0127】
そして、S7の実行により、S4で抽出された大当り判定用ランダムカウンタR1のカウント値に基づいて大当り(全図柄を一致)とするか、リーチ状態とした後はずれ(左右図柄を一致)とするか、リーチ状態とせずに、はずれ(全図柄不一致)とするかが判定される。具体的には、図10で示した予め定められた大当り判定値と一致するか否かが判断され、一致する場合に大当りと判定され、予め定められたリーチ判定値と一致するか否かが判断され、一致する場合にリーチ状態とした後はずれと判定され、いずれも一致しない場合に、リーチ状態とせずに、はずれと判定する大当り判定が行なわれる。
【0128】
また、S8の実行により、S5で抽出された左,中,右図柄決定用ランダムカウンタR2−1〜R2−3のカウント値と一致する数値データに対応する図柄を、特別図柄の変動表示における左,中,右の各停止図柄として決定する停止図柄の決定が行なわれる。ここで、S7で大当りとする判定がされた場合には、左図柄決定用ランダムカウンタR2−1のカウント値と一致する数値データに対応する図柄が左,中,右の各停止図柄として決定され、S7でリーチ状態とした後はずれとする判定がされた場合には、左,右の各停止図柄が一致するように決定される。また、S7でリーチ状態とせずに、はずれと判定された場合において、S5により抽出されたカウント値に対応する左,中,右の各停止図柄の組合せが偶然大当り図柄の組合せとなる場合には、はずれ図柄の組合せとなるように補正され、その補正された図柄が停止図柄として決定される。
【0129】
また、S9の実行により、S6で抽出された変動パターン決定用ランダムカウンタR3のカウント値、および、S7で判定された大当り判定結果に基づいて、変動パターンが決定される。具体的には、図11で説明したので説明は繰返さない。
【0130】
次に、S10で報知パターン決定処理が実行される。報知パターン決定処理については、後述する図14で説明する。
【0131】
そして、S11の実行により、S7〜S10の実行により決定された各種判定結果情報が遊技制御マイクロコンピュータ53のRAM55に、始動入賞記憶情報と対応付けて記憶され、この入賞時確認処理が終了し、メイン処理にリターンする。
【0132】
図14は、パチンコ遊技機1で実行される報知パターン決定処理の処理内容を示すフローチャートである。図14を参照して、まず、S21の実行により、報知パターン乱数が抽出される。報知パターン乱数としては、前述した報知パターン決定用ランダムカウンタR4のカウント値が抽出される。次に、S22の実行により、図13で説明した入賞確認処理のS7で判定された大当り判定結果、S9で決定された変動パターン決定結果、および、S21で抽出された報知パターン決定用ランダムカウンタR4のカウント値に基づいて、報知パターン(報知図柄および報知音)が決定される。具体的には、図12で説明したので説明は繰返さない。S22の後、この報知パターン決定処理が終了し、入賞確認処理にリターンする。
【0133】
図15は、パチンコ遊技機1で実行される表示制御コマンド送信処理の処理内容を示すフローチャートである。図15を参照して、まず、S41の実行により、遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAM55の始動入賞記憶領域に、始動入賞記憶が記憶されているか否かが判断される。S41により、始動入賞記憶が記憶されていないと判断された場合は、S47に進む。一方、S41により、始動入賞記憶が記憶されていると判断された場合は、S42に進む。
【0134】
次に、S42の実行により、S41で記憶されていると判断された始動入賞記憶に対する変動表示を開始するタイミングであるか否かが判断される。具体的には、前の変動表示を開始してから、前の変動表示に対する変動パターンで指定される変動表示時間が経過したか否かが、遊技制御用マイクロコンピュータ53のタイマ機能により、前の変動表示を開始してからの時間が計測されることにより、判断される。S42により、変動表示を開始するタイミングでないと判断された場合は、S47に進む。一方、S42により、変動表示を開始するタイミングであると判断された場合は、S43に進む。
【0135】
次に、S43の実行により、図13で説明した入賞確認処理のS11で保存された判定結果情報のうち、S41で記憶されていると判断された始動入賞記憶に対する判定結果情報が読出される。そして、S44の実行により、S43で読出された判定結果情報で示される報知パターンに応じた報知コマンドが、演出制御用マイクロコンピュータ900に送信される。
【0136】
次に、S45の実行により、S43で読出された判定結果情報で示される変動パターンに応じた変動パターンコマンドが、演出制御用マイクロコンピュータ900に送信される。そして、S46の実行により、S43で読出された判定結果情報で示される特別図柄の停止図柄に応じた特別図柄停止図柄コマンドが、演出制御用マイクロコンピュータ900に送信される。
【0137】
次に、S47の実行により、S43で読出された判定結果情報に基づいた変動表示が開始されてからS43で読出された判定結果情報で示される変動パターンで示される変動表示時間が経過したか否かが判断される。具体的には、S43で読出された判定結果情報に基づいた変動表示を開始してから、S43で読出された判定結果情報で示される変動パターンで指定される変動表示時間が経過したか否かが、遊技制御用マイクロコンピュータ53のタイマ機能により、変動表示を開始してからの時間が計測されることにより、判断される。S47により、変動表示時間が経過していないと判断された場合は、この表示制御コマンド送信処理が終了し、メイン処理に戻る。一方、S47により、変動表示時間が経過したと判断された場合は、S48の実行により、特別図柄の変動停止を指示するための特別図柄変動停止コマンドが、演出制御用マイクロコンピュータ900に送信される。S48の後、この表示制御コマンド送信処理が終了し、メイン処理に戻る。
【0138】
なお、図15で説明した表示制御コマンド送信処理においては、報知コマンド、特別図柄変動パターンコマンド、特別図柄停止図柄コマンド、および、特別図柄変動停止コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ900に送信するようにしたが、表示制御コマンドとしては、他に、大当り中の演出表示を指定するためのコマンド、遊技者が遊技をしていない状態のときにデモ画像の表示を指定するためのコマンドなどが、演出制御用マイクロコンピュータ900に送信される。
【0139】
図16は、第1実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第1の図である。図17は、第1実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第2の図である。
【0140】
図16を参照して、まず、図16(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された報知パターンコマンドで指定される報知図柄データおよび報知音データに基づいて、図3で説明したa2データが用いられ、遊技者に「春」を想起させる音楽の報知音をスピーカ27から出力する制御がされ、図5で説明したa1データが用いられ、「桜の花」の報知図柄を報知図柄表示部3に導出表示させる制御が行なわれる。
【0141】
また、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された変動パターンコマンドおよび特別図柄停止図柄コマンドで指定される変動パターンに基づいて、特別図柄表示部9の表示領域90において特別図柄を変動表示させる制御が開始される。
【0142】
次に、図16(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、左変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、左特別図柄として「7」が導出表示される。
【0143】
次に、図16(c)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、右変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、右特別図柄として「7」が導出表示され、左特別図柄と右特別図柄が同じ特別図柄となり、リーチ状態となる。
【0144】
次に、図17を参照して、図17(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された変動パターンコマンドで指定される変動パターンである、図4(c)で説明したCデータに基づいて、特別図柄表示部9の表示領域90において、特別図柄の変動表示が開始された所定時間後にリーチ状態が表示されてから所定時間後に表示結果が導出表示されるまでの間、満月が表示されススキと雲とが風に流される表示態様のリーチ演出表示をする制御が行なわれる。
【0145】
次に、図17(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された特別図柄停止図柄コマンドおよび特別図柄変動停止コマンドに基づいて、中変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、中特別図柄として「7」が導出表示され、左特別図柄、中特別図柄、および、右特別図柄が同じ特別図柄となる大当り表示結果となる。この大当り表示結果が導出表示されるタイミングで、遊技制御用マイクロコンピュータ53により、大当り遊技状態に制御される。
【0146】
このように、図16(a)に示したように、まず、遊技者に「春」という観念を想起させる報知音が出力され、遊技者に「春」という観念を想起させる報知図柄が表示され、図17(a)に示したように、次に、遊技者に「秋」という観念を想起させるリーチ演出表示が行なわれる。このような演出が行なわれることにより、報知図柄、および、報知音により、同じ観念(前述した同種)である「春」という観念を想起させる演出が行なわれるとともに、変動パターンで指定されるリーチ演出表示により、報知図柄、および、報知音と異なる観念(前述した異種)である「秋」という観念を想起させる演出が行なわれたことを、遊技者に認識させることができる。
【0147】
図18は、第1実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知パターンによる大当り信頼度を示す表である。信頼度とは、所定の演出が行なわれたときに大当りが発生する確率である。本実施の形態においては、信頼度とは、所定の報知図柄、所定の報知音、および、所定の変動パターンに基づいて演出が実行されたときに大当りが発生する確率である。
【0148】
図18を参照して、図12で説明したように、大当り時およびはずれ時それぞれにおける、変動パターンで指定されるリーチ演出と同種の報知図柄が表示されるとともに、変動パターンで指定されるリーチ演出と同種の報知音が出力される報知パターンの発生確率は、それぞれ、0.001089、および、0.0008である。これにより、変動パターンと同種の報知図柄が表示され、変動パターンと同種の報知音が出力されたときに大当りが発生する確率を示す大当り信頼度は、大当り時発生確率/(大当り時発生確率+はずれ時発生確率)により計算することができ、57.65%となる。なお、このように変動パターン、報知図柄、および、報知音がすべて同種である場合の報知図柄および報知音による演出を、通常報知演出といい、この通常報知演出に用いられる遊技演出データを通常報知演出用データという。
【0149】
同様に、変動パターンと同種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、70.00%となる。また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、70.00%となる。また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種で報知図柄と同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、70.00%となる。なお、このように変動パターン、報知図柄、および、報知音のうち1つが異種である場合の報知図柄および報知音による演出のうち、報知図柄および報知音が変動パターンと異種である場合の報知図柄および報知音による演出を、変則報知演出といい、この変則報知演出に用いられる遊技演出データを変則報知演出用データという。
【0150】
また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種で報知図柄と異種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、88.61%となる。なお、このように変動パターン、報知図柄、および、報知音のうち、すべてが異種である場合の報知図柄および報知音による演出を、特別変則報知演出といい、この特別変則報知演出に用いられる遊技演出データを特別変則報知演出用データという。
【0151】
また、報知図柄が表示されず、報知音が出力されないときの大当り信頼度は、0.049%となる。
【0152】
このように、図12で説明した報知パターン決定テーブルに基づいて、図14で説明した報知パターン決定処理のS22において、報知パターンを決定することにより、決定された報知パターンにより行なわれる演出が、通常報知演出であるときよりも変則報知演出であるときのほうが、大当り信頼度が高くなる。また、変則報知演出であるときよりも特別変則報知演出であるときのほうが、大当り信頼度が高くなる。
【0153】
なお、第1実施形態においては、はずれとすることが決定されたときにも、変則報知演出および特別変則報知演出が行なわれるようにしたが、これに限定されず、はずれとすることが決定されたときに、変則報知演出および特別変則報知演出が行なわれないようにしてもよい。すなわち、はずれとすることが決定されたときに、変動パターンと異種である報知図柄および報知音を決定しないとともに、変動パターン、報知図柄、および、報知音のすべてが異種である報知図柄および報知音を決定しないようにしてもよい。
【0154】
次に、この第1実施形態により得られる主な効果をまとめて説明する。
図4、および、図13のS6,S9で説明したように、始動条件の成立に基づいて特別図柄表示部9に表示結果を導出表示する際に実行される特別図柄の変動パターンがその導出表示以前に予め定められた複数種類の変動パターンから決定される。また、図15のS44,S46,S47,S49で説明したように、表示結果および変動パターンの決定結果に対応して、特別図柄表示部9および報知図柄表示部3に遊技演出データを用いてそれぞれ特別図柄および報知図柄を表示するための制御が行なわる。また、図15のS45で説明したように、変動パターンの決定結果に対応して、スピーカ27に遊技演出データを用いて遊技の演出音を出力するための制御が行なわれる。また、図15のS44で説明したように、決定された変動パターンの種類を報知図柄表示部3に報知図柄を表示することによって報知する制御が行なわれる。また、図11、および、図14のS21,S22で説明したように、報知図柄表示部3での報知が実行される旨をスピーカ27に報知音を出力することによって報知する制御が行なわれ、報知図柄表示部3に報知図柄を表示することに用いられる報知図柄データが予め定められた複数の報知図柄データのうちのいずれかに決定されるとともに、スピーカ27に報知音を出力することに用いられる報知音データが予め定められた複数の報知音データのうちのいずれかに決定される。
【0155】
また、図12で説明したように、遊技演出データは、複数の変動パターンのうち、所定の変動パターンが決定されたとき、複数の報知図柄データのうち変動パターンと同種の報知図柄データが第1の割合で選択される通常報知演出用データと、所定の変動パターンが決定されたとき、複数の報知図柄データのうち変動パターンと同種の報知図柄データが選択される割合が第1の割合よりも低い変則報知演出用データと、変則報知演出用データを用いて報知図柄データによる報知が実行されるときは、通常報知演出用データを用いて報知図柄データによる報知が実行されるときに比べて、所定の変動パターンによって導出表示される表示結果が大当り表示結果となる割合を高くするように報知決定用データを割振った報知図柄データの決定に用いる報知パターン決定用テーブルとを有する。また、図14のS22で説明したように、報知パターン決定用テーブルを用いて報知図柄データが決定される。
【0156】
このため、変則報知演出用データを用いて報知図柄データによる報知が実行されるときは、通常報知演出用データを用いて報知図柄データによる報知が実行されるときに比べて、所定の変動パターンによって導出表示される表示結果が大当り表示結果となる割合が高くなる(図18参照)ので、変則報知演出用データを用いて報知図柄データによる報知が実行されたときは、大当り表示結果となる信頼度が高くなり、特別図柄の変動パターンおよび報知図柄の表示による演出に対する遊技者の関心を向上させることができる。その結果、特別図柄の変動パターンおよび報知図柄の表示によって大当り遊技状態を報知する演出が単調な演出であると感じ難くなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0157】
また、図12で説明したように、遊技演出データは、複数の変動パターンのうち所定の変動パターンが決定されたときに、複数の報知図柄データのうち変動パターンと同種の報知図柄データ、および、複数の報知音データのうち変動パターンと同種の報知音データが第2の割合で選択される特別通常報知演出用データと、複数の報知図柄データのうち変動パターンと異種の報知図柄データ、および、複数の報知音データのうち変動パターンと異種の報知音データが選択される割合が第2の割合よりも低い特別変則報知演出用データと、特別変則報知演出用データを用いて報知図柄データおよび報知音データによる報知が実行されるときは、特別通常報知演出データを用いて報知図柄データおよび報知音データによる報知が実行されるときに比べて、所定の変動パターンによって導出表示される表示結果が大当り表示結果となる割合を高くするように報知決定用データを割振った報知図柄データおよび報知音データの決定に用いる報知パターン決定用テーブルとを有する。また、図14のS22で説明したように、報知パターン決定用テーブルを用いて報知図柄データおよび報知音データが決定される。
【0158】
このため、特別変則報知演出用データを用いて報知図柄データおよび報知音データによる報知が実行されるときは、特別通常報知演出データを用いて報知図柄データおよび報知音データによる報知が実行されるときに比べて、所定の変動パターンによって導出表示される表示結果が大当り表示結果となる割合が高くなる(図18参照)ので、特別変則報知演出用データを用いて報知図柄データおよび報知音データによる報知が実行されたときは、大当り表示結果となる信頼度が高くなり、特別図柄の変動パターン、報知図柄の表示、および、報知音の出力による演出に対する遊技者の関心を向上させることができる。その結果、特別図柄の変動パターン、報知図柄の表示、および、報知音の出力によって大当り遊技状態を報知する演出が単調な演出であると感じ難くなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0159】
また、図18で説明したように、表示結果をはずれ表示結果とすることが決定されたときに、変則報知演出用データが決定されないようにしてもよい。これにより、変則報知演出用データを用いて報知図柄データによる報知が実行されないときは、はずれ表示結果が導出表示されるので、変則報知演出用データを用いて報知図柄データによる報知が実行されたときは、大当り表示結果が導出表示される。その結果、変則報知演出に対する遊技者の関心を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0160】
第2実施形態
第2実施形態におけるパチンコ遊技機1は、第1実施形態で説明したパチンコ遊技機1において、報知パターンにより連続報知演出を実行するものである。連続報知演出とは、リーチ状態が発生する旨、または、大当り状態が発生する旨を遊技者に報知するために、複数回の変動表示に亘って連続的に実行される演出である。なお、連続報知演出は、リーチ状態が発生しない場合、または、大当り状態が発生しない場合であっても、所定の割合で実行される。第2実施形態におけるパチンコ遊技機1の全体構成、および、制御回路の構成は、それぞれ、図1で説明した全体構成、および、図2で説明した制御回路の構成と同様であるので説明は繰返さない。
【0161】
図19は、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1に記憶される変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知演出音データを示す図である。図19を参照して、遊技制御用マイクロコンピュータ53のROM54には、図3で説明したポインタに加えて、報知図柄表示部3で連続報知演出を行なうためのa1’データ、a1’’データ、a1’’’データ、および、a1’’’’データの4つの報知図柄データのアドレスをそれぞれ示すポインタが記憶される。a1’データ、a1’’データ、a1’’’データ、および、a1’’’’データは、それぞれ、演出制御用マイクロコンピュータ900により、報知図柄表示部3に所定の報知図柄を表示させるための報知図柄データである。本実施の形態においては、a1’データは、演出制御用マイクロコンピュータ900により、報知図柄表示部3に「・」の図形を表示させるためのデータである。
【0162】
図20は、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知図柄表示部3に表示される連続報知演出用の報知図柄の例を示す第1の図である。図20は、前述したa1’’データに基づいて報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図20を参照して、a1’’データは、「△」の図形を示す報知図柄を表示させるためのデータである。
【0163】
図21は、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知図柄表示部3に表示される連続報知演出用の報知図柄の例を示す第2の図である。図21は、前述したa1’’’データに基づいて報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図21を参照して、a1’’’データは、「□」の図形を示す報知図柄を表示させるためのデータである。
【0164】
図22は、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知図柄表示部3に表示される連続報知演出用の報知図柄の例を示す第3の図である。図22は、前述したa1’’’’データに基づいて報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図22を参照して、a1’’’’データは、「○」の図形を示す報知図柄を表示させるためのデータである。
【0165】
図19から図22で説明した報知図柄データa1’データ、a1’’データ、a1’’’データ、および、a1’’’’データに基づいて、一連の特別図柄の変動表示ごとに、各報知図柄「・」,「△」,「□」,「○」の図形が、報知図柄表示部3に表示されることにより、遊技者に一連の報知図柄が表示されたと感じさせることができる。なお、a1’データ、a1’’データ、a1’’’データ、および、a1’’’’データは、それぞれ、「・」、「△」、「□」、および、「○」の図形を表示させるためのデータに限定されず、一連の報知図柄が表示されたと遊技者に感じさせることができる報知図柄を表示させるためのデータで他のデータであってもよい。
【0166】
図23は、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1のランダムカウンタの定義を示す図である。図23を参照して、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1のランダムカウンタは、図9で説明した第1実施形態におけるパチンコ遊技機1のランダムカウンタに加えて、連続予告決定用のランダムカウンタR5を含む。
【0167】
報知図柄表示部3において、特別図柄の変動表示ごとに、報知図柄により、連続報知演出を行なうか否かの決定は、連続予告決定用のランダムカウンタR5のカウント値を用いて行なわれる。このランダムカウンタR5は、連続予告を行なうか否かをランダムに決定するためのものであり、たとえば、0からカウントアップして所定の上限値(ここでは、149)までカウントアップした後再度0からカウントアップし直す数値データ更新手段である。このカウント動作は、所定周期(2msecごと)で1ずつ加算されることとなる。
【0168】
図24は、第2実施形態における連続報知決定テーブルを示す図である。図24を参照して、連続報知演出を行なうか否かは、前述した大当り判定結果、変動パターン、および、ランダムカウンタR5のカウント値に基づいて決定される。
【0169】
たとえば、大当り判定結果が大当りであり、ランダムカウンタR5のカウント値が0〜29である場合は、連続報知演出すると決定される。前述したようにランダムカウンタR5のカウント値は、0〜149までの数値データであるので、この場合の決定確率は、30/150となる。
【0170】
これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、連続報知決定結果の組合せが発生する発生確率は、図10で示した、大当りと判定される判定確率1/200、図11で示した、変動パターンとしてAデータからDデータのいずれかが決定される決定確率140/150、および、ここで示した、連続報知演出すると決定される決定確率30/150を掛け合わせて計算される。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、連続報知決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000933と計算される。
【0171】
また、大当りが決定され、ランダムカウンタR5のカウント値が30〜149である場合は、連続報知演出しないと決定され、決定確率は120/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、連続報知決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.003733と計算される。
【0172】
また、大当りが決定され、変動パターンとしてZデータが決定された場合は、ランダムカウンタR5のカウント値に関係なく、連続報知演出しないと決定される。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、連続報知決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000333と計算される。
【0173】
また、はずれ(リーチ表示態様後、はずれとなる場合を含む)が決定され、ランダムカウンタR5のカウント値が0〜14である場合は、連続報知演出すると決定され、決定確率は15/150である。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、連続報知決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.0012と計算される。
【0174】
また、はずれ(リーチ表示態様後、はずれとなる場合を含む)が決定され、ランダムカウンタR5のカウント値が15〜149である場合は、連続報知演出すると決定され、決定確率は135/150である。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、連続報知決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.0108と計算される。
【0175】
また、はずれ(リーチ表示態様後、はずれとなる場合を含む)が決定された場合は、ランダムカウンタR5のカウント値に関係なく、連続報知演出しないと決定される。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、連続報知決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.983と計算される。
【0176】
このように、大当りとすることが決定されたとき、および、はずれとすることが決定されたときのいずれのときにも、所定の割合で、連続報知演出をすると決定される。
【0177】
図25は、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知パターン決定テーブルを示す図である。図25は、大当り判定結果が大当りであり、かつ、連続報知決定結果が連続報知演出すると決定された場合の報知パターン決定用のデータと、大当り判定結果がはずれであり、かつ、連続報知決定結果が連続報知演出すると決定された場合の報知パターン決定用のデータとを、図12で説明した報知パターン決定テーブルに含めた報知パターン決定テーブルである。これらの場合は、報知パターンについて、別途決定される。なお、連続報知演出しないと決定された場合は、図12で説明したように報知パターンが決定される。
【0178】
図26は、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1で実行される報知パターン決定処理の処理内容を示すフローチャートである。図26で説明する報知パターン決定処理は、図14で説明した報知パターン決定処理に対応する。すなわち、図26で説明する報知パターン決定処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ53により、図13で説明した入賞確認処理のS10で実行される処理である。
【0179】
図26を参照して、まず、SA20の実行により、前回決定された連続予告が終了したか否かが判断される。SA20により、連続予告が終了していないと判断された場合は、この報知パターン決定処理が終了し、入賞確認処理に戻る。一方、SA20により、連続予告が終了したと判断された場合は、SA21の実行により、遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAM55に記憶された始動入賞記憶数が1より多いか否かが判断される。SA21により、始動入賞記憶数が1より多くないと判断された場合は、SA26に進む。一方、SA21により、始動入賞記憶数が1より多いと判断された場合は、SA22の実行により、連続予告乱数が抽出される。連続予告乱数としては、前述した連続予告決定用のランダムカウンタR5のカウント値が抽出される。次に、SA23の実行により、S7で判定された大当り判定結果、S9で決定された変動パターン決定結果、および、SA22で抽出された連続予告決定用のランダムカウンタR5のカウント値に基づいて、連続予告するか否かが決定される。具体的には、図24で説明したので説明は繰返さない。
【0180】
次に、SA24の実行により、SA23で連続予告すると決定されたか否かが判定される。SA24により、連続予告すると決定されていないと判定された場合は、SA26に進む。一方、SA24により、連続予告すると決定されたと判定された場合は、SA25に進む。
【0181】
SA25では、SA21で判断された始動入賞記憶数に応じて連続予告用報知パターンが決定される。具体的には、たとえば、始動入賞記憶数が2である場合は、これらの始動入賞記憶に基づく2回の特別図柄の変動表示において、それぞれ、a1’’’データ、および、a1’’’’データに基づいて、連続予告を行なうように報知パターンが決定される。同様に、始動入賞記憶数が3、および、4である場合は、それぞれ、これらの始動入賞記憶に基づく3回、および、4回の特別図柄の変動表示において、a1’’データ〜a1’’’’データ、および、a1’データ〜a1’’’’データに基づいて、連続予告を行なうように報知パターンが決定される。SA25の後、この報知パターン決定処理が終了し、入賞確認処理に戻る。
【0182】
SA26、および、SA27については、図14で説明した報知パターン決定処理のS21、および、S22と同様であるので、説明は繰返さない。
【0183】
図27は、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第1の図である。図28は、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第2の図である。図29は、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第3の図である。図30は、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第4の図である。
【0184】
図27を参照して、まず、図27(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された報知パターンコマンドで指定される報知図柄データに基づいて、図20で説明したa1’’データが用いられ、「△」の図形の報知図柄を報知図柄表示部3に導出表示させる制御が行なわれる。また、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された変動パターンコマンドおよび特別図柄停止図柄コマンドで指定される変動パターンに基づいて、特別図柄表示部9の表示領域90において特別図柄を変動表示させる制御が開始される。
【0185】
次に、図27(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、左変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、左特別図柄として「2」が導出表示される。
【0186】
次に、図27(c)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、右変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、右特別図柄として「3」が導出表示される。
【0187】
次に、図28を参照して、図28(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、中変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、中特別図柄として「2」が導出表示され、特別図柄の変動表示の表示結果が「223」となりはずれとなる。
【0188】
次に、図28(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された報知パターンコマンドで指定される報知図柄データに基づいて、図21で説明したa1’’’データが用いられ、「□」の図形の報知図柄を報知図柄表示部3に導出表示させる制御が行なわれる。また、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された変動パターンコマンドおよび特別図柄停止図柄コマンドで指定される変動パターンに基づいて、特別図柄表示部9の表示領域90において特別図柄を変動表示させる制御が開始される。
【0189】
次に、図28(c)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、左変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、左特別図柄として「1」が導出表示される。
【0190】
次に、図29を参照して、図29(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、右変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、右特別図柄として「2」が導出表示される。
【0191】
次に、図29(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、中変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、中特別図柄として「1」が導出表示され、特別図柄の変動表示の表示結果が「112」となりはずれとなる。
【0192】
次に、図29(c)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された報知パターンコマンドで指定される報知図柄データに基づいて、図22で説明したa1’’’’データが用いられ、「○」の図形の報知図柄を報知図柄表示部3に導出表示させる制御が行なわれる。また、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された変動パターンコマンドおよび特別図柄停止図柄コマンドで指定される変動パターンに基づいて、特別図柄表示部9の表示領域90において特別図柄を変動表示させる制御が開始される。
【0193】
次に、図30を参照して、図30(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、左変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、左特別図柄として「7」が導出表示される。
【0194】
次に、図30(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、右変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、右特別図柄として「7」が導出表示され、左特別図柄と右特別図柄が同じ特別図柄となり、リーチ状態となる。
【0195】
次に、図30(c)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された変動パターンコマンドで指定される変動パターンである、図4(b)で説明したBデータに基づいて、特別図柄表示部9の表示領域90において、特別図柄の変動表示が開始された所定時間後にリーチ状態が表示されてから所定時間後に表示結果が導出表示されるまでの間、花火が打ち上がる表示態様のリーチ演出表示をする制御が行なわれる。
【0196】
次に、図30(d)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された特別図柄停止図柄コマンドおよび特別図柄変動停止コマンドに基づいて、中変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、中特別図柄として「7」が導出表示され、特別図柄の組合せが「777」となる大当り表示結果となる。この大当り表示結果が導出表示されるタイミングで、遊技制御用マイクロコンピュータ53により、大当り遊技状態に制御される。
【0197】
このように、図27(a)に示したように、まず、「△」の図形の報知図柄が表示され、特別図柄の変動表示が行なわれ、次に、図28(b)に示したように、「□」の図形の報知図柄が表示され、特別図柄の変動表示が行なわれ、次に、図29(c)に示したように、「○」の図形の報知図柄が表示され、特別図柄の変動表示が行なわれる。このような演出が行なわれることにより、「△」、「□」、および、「○」の図形により、一連の報知図柄が表示されたと、遊技者に認識させることができる。
【0198】
なお、第2実施形態においては、連続予告用の報知図柄として、「・」、「△」、「□」、および、「○」の図形の報知図柄を報知図柄表示部3に表示させるようにしたが、これに限定されず、一連の報知図柄が表示されたと遊技者に感じさせる別の図形、数字、文字、模様、キャラクタ等の報知図柄を表示させるようにしてもよい。また、連続予告の回数に応じて、図形、数字、文字、模様、キャラクタ等の報知図柄の形態を変化させて表示させる態様で、報知図柄を報知図柄表示部3に表示させるようにしてもよい。
【0199】
図31は、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知パターンによる大当り信頼度を示す表である。図31は、図18と同様にして導出された大当り信頼度を示す表である。図31を参照して、変動パターンと同種の報知図柄が表示され、変動パターンと同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、54.75%となる。
【0200】
また、変動パターンと同種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、67.47%となる。また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、67.47%となる。また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種で報知図柄と同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、67.47%となる。
【0201】
また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種で報知図柄と異種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、87.36%となる。また、連続報知演出が行なわれたときの大当り信頼度は、43.75%となる。また、報知図柄が表示されず、報知音が出力されないときの大当り信頼度は、0.046%となる。
【0202】
次に、この第2実施形態により得られる主な効果をまとめて説明する。
図13のS2,S3で説明したように、変動表示の始動条件が成立したが未だ変動表示の開始条件が成立していない変動表示について予め定められた上限数まで記憶される。また、図26のSA22,SA23で説明したように、始動記憶の範囲内において、大当り表示結果となる始動条件が含まれているとき、大当り表示結果が導出表示される回の変動表示開始以前の複数回の変動表示に亘って所定の予告演出を実行するか否かが決定される。また、図19、図22、および、図26のSA25で説明したように、所定の予告演出を実行することが決定されたときに、報知図柄表示部3に報知図柄を表示することに用いられる報知図柄データが複数回の変動表示に亘った所定の予告演出を実行するための予め定められた報知図柄データから決定される。また、図27から図30で説明したように、決定された報知図柄データに基づいて、所定の予告演出が実行される。このため、複数回の変動表示ごとに連続して報知図柄表示部3に報知図柄を表示する連続予告演出の後で、大当り表示結果が導出表示されて、大当り遊技状態が発生する。その結果、連続予告演出によって大当り遊技状態を予告することができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
【0203】
また、図26のSA22,SA23で説明したように、大当り表示結果となる始動条件が含まれていないときであっても、表示結果が導出表示される回の変動表示開始以前の複数回の変動表示に亘って所定の予告演出を実行するか否かが決定される。このため、複数回の変動表示ごとに連続して報知図柄表示部3に報知図柄を表示する連続予告演出の後であっても、大当り表示結果が導出表示されず、大当り遊技状態が発生しないことがある。その結果、連続予告演出が単調とならず、遊技の単調化を防止することができる。
【0204】
また、図27〜図30で説明したように、記憶される複数回の変動表示に亘った所定の予告演出に用いられる報知図柄データには、キャラクタ画像が含まれ、所定の予告演出の実行回数に応じてキャラクタ画像の形態が変化されて表示される。このため、キャラクタ画像の変化によって連続予告演出が多様となるので、連続予告演出に対する興趣を向上させることができる。
【0205】
第3実施形態
第3実施形態におけるパチンコ遊技機1は、第1実施形態で説明したパチンコ遊技機1において、変動パターンと対応付けられていない報知パターンにより報知をするものである。第3実施形態におけるパチンコ遊技機1の全体構成、および、制御回路の構成は、それぞれ、図1で説明した全体構成、および、図2で説明した制御回路の構成と同様であるので、説明は繰返さない。
【0206】
図32は、第3実施形態におけるパチンコ遊技機1に記憶される変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知演出音データを示す図である。図32を参照して、遊技制御用マイクロコンピュータ53のROM54には、図3で説明したポインタに加えて、報知図柄表示部3に所定の報知図柄を表示させるためのe1データ、および、スピーカ27に所定の報知音を出力させるためのe2データのアドレスをそれぞれ示すポインタが記憶される。e1データは、演出制御用マイクロコンピュータ900により、報知図柄表示部3に所定の報知図柄を表示させるためのデータである。e1データの例については、図33で説明する。e2データは、演出制御用マイクロコンピュータ900により、スピーカ27に所定の報知音を出力させるための報知音データである。本実施の形態においては、e2データは、遊技者に「宇宙」という観念を想起させる音楽をスピーカ27に出力させるための報知音データである。
【0207】
図33は、第3実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図33は、前述したe1データに基づいて報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図33を参照して、e1データは、惑星(土星)を示す報知図柄を表示させるためのデータである。このような報知図柄データに基づいて報知図柄の表示が行なわれることにより、前述したa1データ〜d1データでそれぞれ示される「春」、「夏」、「秋」、および、「冬」のそれぞれから想起される「季節」という1つの観念と異なった観念の報知図柄が表示されたと遊技者に感じさせることができる。ここでは、e1データに基づいて報知図柄の表示が行なわれることにより、遊技者に「宇宙」という観念を想起させることができる。
【0208】
図32および図33で説明したように、報知図柄データであるe1データ、および、報知音データであるe2データは、それぞれ、遊技者に「宇宙」という観念を想起させる演出データであり、対応付けられて記憶される。また、報知図柄データであるe1データ、および、報知音データであるe2データは、変動パターンデータであるAデータ、Bデータ、Cデータ、Dデータ、および、Zデータのいずれにも対応付けられない。
【0209】
図34は、第3実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知パターン決定テーブルを示す図である。図34は、大当り判定結果が大当りであり、かつ、報知図柄データとしてe1データが決定され、かつ、報知音データとしてe2データが決定される場合の報知パターン決定用のデータと、大当り判定結果がはずれであり、かつ、報知図柄データとしてe1データが決定され、かつ、報知音データとしてe2データが決定される場合の報知パターン決定用のデータとを、図12で説明した報知パターン決定テーブルに含めた報知パターン決定テーブルである。
【0210】
図34を参照して、大当りが決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が0〜34である場合は、変動パターンと同種の報知図柄、および、変動パターンと同種の報知音が決定され、決定確率は35/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.001089となる。
【0211】
また、大当りが決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が35〜54である場合は、変動パターンと同種の報知図柄、および、変動パターンと異種の報知音が決定され、決定確率は20/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000622となる。
【0212】
また、大当りが決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、55〜74である場合は、変動パターンと異種の報知図柄、および、変動パターンと同種の報知音が決定され、決定確率は20/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000622となる。
【0213】
また、大当りが決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、75〜94である場合は、変動パターンと異種の報知図柄、および、変動パターンと異種であり報知図柄と同種である報知音が決定され、決定確率は20/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000622となる。
【0214】
また、大当りが決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、95〜114である場合は、変動パターンと異種の報知図柄、および、変動パターンと異種であり報知図柄と異種である報知音が決定され、決定確率は20/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000622となる。
【0215】
また、大当りが決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、115〜139である場合は、報知図柄データとしてe1データが決定され、報知音データとしてe2データが決定され、決定確率は、25/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000778となる。
【0216】
なお、大当りが決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、140〜149である場合は、報知図柄および報知音が決定されず、この場合の決定確率は、10/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000311となる。
【0217】
また、大当りが決定され、変動パターンデータとしてZデータが決定された場合は、ランダムカウンタR4のカウント値に関わらず、報知図柄および報知音が決定されない。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000333となる。
【0218】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、0〜9である場合は、変動パターンと同種の報知図柄、および、変動パターンと同種の報知音が決定され、決定確率は10/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.0008となる。
【0219】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が10〜14である場合は、変動パターンと同種の報知図柄、および、変動パターンと異種の報知音が決定され、決定確率は5/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.0004となる。
【0220】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、15〜19である場合は、変動パターンと異種の報知図柄、および、変動パターンと同種の報知音が決定され、決定確率は5/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.0004となる。
【0221】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、20〜24である場合は、変動パターンと異種の報知図柄、および、変動パターンと異種であり報知図柄と同種である報知音が決定され、決定確率は5/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.0004となる。
【0222】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、25である場合は、変動パターンと異種の報知図柄、および、変動パターンと異種であり報知図柄と異種である報知音が決定され、決定確率は1/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.00008となる。
【0223】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、26である場合は、報知図柄データとしてe1データが決定され、報知音データとしてe2データが決定され、決定確率は、1/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.00008となる。
【0224】
なお、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、27〜149である場合は、報知図柄および報知音が決定されず、この場合の決定確率は、123/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.00984となる。
【0225】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含まない)が決定され、変動パターンデータとしてZデータが決定された場合は、ランダムカウンタR4のカウント値に関わらず、報知図柄および報知音が決定されない。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.983となる。
【0226】
このように、はずれ表示結果とすることが決定されたときに変動パターンと異種の報知パターン(報知図柄、報知音)が決定される割合(0.000400)に対する、大当り表示結果とすることが決定されたときの、変動パターンと異種の報知パターンが決定される割合(0.000622/0.0004=1.56)に比べ、はずれ表示結果とすることが決定されたときに報知パターンとしてe1データおよびe2データが決定される割合(0.00008)に対する、大当り表示結果とすることが決定されたときの、報知パターンとしてe1データおよびe2データが決定される割合(0.000778/0.00008=9.72)を高く、報知パターン決定テーブルにおける報知パターンの決定確率を定める。
【0227】
すなわち、はずれ表示結果とすることが決定されたときに対する、大当り表示結果とすることが決定されたときの、変動パターンと異種の報知パターンが決定される割合(1.56)に比べ、報知パターンとしてe1データおよびe2データが決定される割合(9.72)を高く、報知パターンを決定する。
【0228】
図35は、第3実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第1の図である。図36は、第3実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第2の図である。図35を参照して、まず、図35(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された報知パターンコマンドで指定される報知図柄データおよび報知音データに基づいて、報知音データとして図32で説明したe2データが用いられ、遊技者に「宇宙」を想起させる音楽の報知音をスピーカ27から出力する制御がされ、報知図柄データとして図33で説明したe1データが用いられ、「惑星」の図形を示す報知図柄を報知図柄表示部3に導出表示させる制御が行なわれる。
【0229】
また、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された変動パターンコマンドおよび特別図柄停止図柄コマンドで指定される変動パターンに基づいて、特別図柄表示部9の表示領域90において特別図柄を変動表示させる制御が開始される。
【0230】
次に、図35(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、左変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、左特別図柄として「7」が導出表示される。
【0231】
次に、図35(c)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、右変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、右特別図柄として「7」が導出表示され、左特別図柄と右特別図柄が同じ特別図柄となり、リーチ状態となる。
【0232】
次に、図36を参照して、図36(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された変動パターンコマンドで指定される変動パターンである、図4(a)で説明したAデータに基づいて、特別図柄表示部9の表示領域90において、特別図柄の変動表示が開始された所定時間後にリーチ状態が表示されてから所定時間後に表示結果が導出表示されるまでの間、桜の木から桜の花びらが散る表示態様のリーチ演出表示をする制御が行なわれる。
【0233】
次に、図36(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された特別図柄停止図柄コマンドおよび特別図柄変動停止コマンドに基づいて、中変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、中特別図柄として「7」が導出表示され、左特別図柄、中特別図柄、および、右特別図柄が同じ特別図柄となる大当り表示結果となる。この大当り表示結果が導出表示されるタイミングで、遊技制御用マイクロコンピュータ53により、大当り遊技状態に制御される。
【0234】
このように、図35(a)に示したように、まず、遊技者に「宇宙」という観念を想起させる報知音が出力され、遊技者に「宇宙」という観念を想起させる報知図柄が表示され、図36(a)に示したように次に、遊技者に「季節」という観念に基づいた「春」という観念を想起させるリーチ演出表示が行なわれる。このような演出が行なわれることにより、報知図柄、および、報知音により、「季節」という観念に基づいていない「宇宙」という観念を想起させる演出が行なわれるとともに、変動パターンで指定されるリーチ演出表示により、報知図柄、および、報知音から想起される観念である「宇宙」と異なる観念である「季節」という観念に基づいた「秋」という観念を想起させる演出が行なわれたことを、遊技者に認識させることができる。
【0235】
図37は、第3実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知パターンによる大当り信頼度を示す表である。図37は、図18と同様にして導出された大当り信頼度を示す表である。図37を参照して、変動パターンと同種の報知図柄が表示され、変動パターンと同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、57.65%となる。
【0236】
また、変動パターンと同種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、60.87%となる。また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、60.87%となる。また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種で報知図柄と同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、60.87%となる。
【0237】
また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種で報知図柄と異種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、88.61%となる。また、e1データに基づいて報知図柄が表示され、e2データに基づいて報知音が出力されたときの大当り信頼度は、90.67%となる。また、報知図柄が表示されず、報知音が出力されないときの大当り信頼度は、0.065%となる。
【0238】
次に、この第3実施形態により得られる主な効果をまとめて説明する。
図34で説明したように、通常報知演出用データに含まれていない第1報知パターンに決定されたとき、変則報知演出用データに決定されたときよりも大当り表示結果となる信頼度が高い。このため、変則報知演出用データに比べ、通常報知演出用データに含まれていない第1報知パターンに決定されたとき(図35(a)参照)は、大当り表示結果が導出表示される信頼度が高くなる(図36(b),図37参照)ので、特別図柄の変動パターンおよび報知図柄の表示による演出に対する遊技者の関心を向上させることができる。その結果、特別図柄の変動パターンおよび報知図柄の表示によって大当り遊技状態を報知する演出が単調な演出であると感じ難くなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0239】
第4実施形態
第4実施形態におけるパチンコ遊技機1は、第1実施形態で説明したパチンコ遊技機1において、特別図柄の大当り表示結果の一部を示す報知図柄が報知図柄表示部3に表示されるものである。第4実施形態におけるパチンコ遊技機1の全体構成、および、制御回路の構成は、それぞれ、図1で説明した全体構成、および、図2で説明した制御回路の構成と同様であるので、説明は繰返さない。
【0240】
図38は、第4実施形態におけるパチンコ遊技機1に記憶される変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知演出音データを示す図である。図38を参照して、遊技制御用マイクロコンピュータ53のROM54には、図3で説明したポインタに加えて、特別図柄表示部9で所定の変動パターンで変動表示を行なわせるためのGデータ、および、報知図柄表示部3に所定の報知図柄を表示させるためのg1データのアドレスを示すポインタが記憶される。変動パターンデータであるGデータを示すポインタは、報知図柄データであるg1データと対応付けられて記憶される。
【0241】
Gデータは、演出制御用マイクロコンピュータ900により、決定された特別図柄の表示結果の一部が報知図柄表示部3に表示された後に表示結果を特別図柄表示部9に導出表示させるための変動パターンデータである。g1データは、演出制御用マイクロコンピュータ900により、特別図柄の表示結果の一部を示す報知図柄を報知図柄表示部3に表示させるためのデータである。
【0242】
図39は、第4実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図39は、前述したg1データに基づいて報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図39を参照して、g1データは、特別図柄である「7」を示す報知図柄を報知図柄表示部3に表示させるためのデータである。このような報知図柄データに基づいて報知図柄の表示が行なわれることにより、前述したa1データ〜d1データでそれぞれ示される観念である「春」、「夏」、「秋」、および、「冬」のそれぞれから想起される「季節」という1つの観念と異なった報知図柄が表示されたと遊技者に認識させるとともに、特別図柄と同様の報知図柄が表示されたと遊技者に認識させることができる。なお、第4実施形態においては、特別図柄の表示結果の一部を示す報知図柄を報知図柄表示部3に表示させるためのデータとして、特別図柄である「7」を表示させるためのg1データを説明するが、これに限定されず、特別図柄の表示結果の一部を示す報知図柄を報知図柄表示部3に表示させるためのデータであれば他のデータであってもよい。たとえば、「7」以外の特別図柄を報知図柄表示部3に表示させるデータであってもよいし、複数の特別図柄を報知図柄表示部3に表示させるデータであってもよい。
【0243】
図40は、第4実施形態におけるパチンコ遊技機1の変動パターン決定テーブルを示す図である。特別図柄の変動表示に用いられる変動パターンは、図11で説明したように、前述した大当り判定結果およびランダムカウンタR3のカウント値に基づいて、複数種類の予め定められた変動パターンから決定される。
【0244】
図40を参照して、大当りが決定され、ランダムカウンタR3のカウント値が0〜29である場合は、変動パターンとしてAデータが決定され、決定確率は30/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、および、変動パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.001となる。
【0245】
また、大当りが決定され、ランダムカウンタR3のカウント値が30〜59である場合は、変動パターンとしてBデータが決定され、決定確率は30/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、および、変動パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.001となる。
【0246】
同様に、大当りが決定され、ランダムカウンタR3のカウント値が、60〜89、90〜119、120〜129、または、130〜149である場合は、それぞれ、変動パターンとしてCデータ、Dデータ、Zデータ、または、Gデータが決定され、決定確率は、それぞれ、30/150、30/150、10/150、または、20/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、および、変動パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、それぞれ、0.001、0.001、0.000333、または、0.000667となる。
【0247】
また、リーチ状態が発生した後はずれとすることが決定され、ランダムカウンタR3のカウント値が、0〜24、25〜49、50〜74、75〜99、100〜124、または、125〜149である場合は、それぞれ、変動パターンとして、Aデータ、Bデータ、Cデータ、Dデータ、Zデータ、または、Gデータが決定され、決定確率は、それぞれ、30/150、30/150、30/150、30/150、20/150、または、10/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、および、変動パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、それぞれ、0.003、0.003、0.003、0.003、0.002、または、0.001となる。
【0248】
また、はずれとすることが決定された場合は、ランダムカウンタR3のカウント値に関係なく、変動パターンとしてZデータが決定され、決定確率は150/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、および、変動パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.98となる。
【0249】
図41は、第4実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知パターン決定テーブルを示す図である。図41は、大当り判定結果が大当りであり、かつ、変動パターン決定結果がGデータである場合の報知パターン決定用のデータと、大当り判定結果がはずれであり、かつ、変動パターン決定結果がGデータである場合の報知パターン決定用のデータとを、図12で説明した報知パターン決定テーブルに含めた報知パターン決定テーブルである。これらの場合は、報知図柄データとして、前述したg1データが決定される。なお、変動パターンとしてGデータ以外が決定された場合は、図12で説明したように報知パターンが決定される。
【0250】
図42は、第4実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第1の図である。図43は、第4実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第2の図である。
【0251】
図42を参照して、まず、図42(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された変動パターンコマンドおよび特別図柄停止図柄コマンドで指定される変動パターンに基づいて、特別図柄表示部9の表示領域90において特別図柄を変動表示させる制御が開始される。
【0252】
次に、図42(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、左変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、左特別図柄として「8」が導出表示される。
【0253】
次に、図42(c)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、右変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、右特別図柄として「7」が導出表示される。
【0254】
次に、図43を参照して、図43(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された特別図柄停止図柄コマンドおよび特別図柄変動停止コマンドに基づいて、中変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、中特別図柄として「7」が導出表示される。このように、特別図柄の表示結果が一旦「877」となったときに、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された報知パターンコマンドで指定される報知図柄データに基づいて、図39で説明したg1データが用いられ、特別図柄の表示結果の一部である「7」を示す報知図柄を報知図柄表示部3に導出表示させる制御が行なわれる。
【0255】
次に、図43(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、特別図柄表示部9の中変動表示部に表示された特別図柄である「7」、右変動表示部に表示された特別図柄である「7」、および、報知図柄表示部3に表示された報知図柄である「7」を、それぞれ、特別図柄表示部9の左変動表示部、中変動表示部、右変動表示部に表示する制御がされる。これにより、特別図柄表示部9には、特別図柄の変動表示の表示結果として大当り表示結果である「777」が表示される。この大当り表示結果が導出表示されるタイミングで、遊技制御用マイクロコンピュータ53により、大当り遊技状態に制御される。
【0256】
このように、図43(a)に示したように、図13で説明した入賞確認処理のS8の実行により予め定められた特別図柄の停止図柄の組合せの一部を異ならせた表示結果を一旦特別図柄表示部9に導出表示させ、その特別図柄の停止図柄の組合せの一部を報知図柄表示部3に表示させる。その後、図43(b)に示したように、予め定められた特別図柄の停止図柄の組合せを特別図柄表示部9に導出表示させる。これにより、報知図柄表示部3に特別図柄を示す報知図柄が表示されたことにより、特別図柄の停止図柄の組合せが変化したと、遊技者に認識させることができる。本実施の形態においては、はずれ表示結果が一旦導出表示された後に、報知図柄表示部3に表示された報知図柄が特別図柄表示部9に移動することにより、大当り表示結果となったと、遊技者に認識させることができる。
【0257】
なお、図42および図43においては、はずれ表示結果が一旦導出表示された後に、大当り表示結果が導出表示される例について説明したが、特別図柄を示す報知図柄が表示された場合であっても、所定の割合で、はずれ表示結果が一旦導出された後に、はずれ表示結果が導出表示されるようにしてもよい。
【0258】
図44は、第4実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知パターンによる大当り信頼度を示す表である。図44は、図18と同様にして導出された大当り信頼度を示す表である。図44を参照して、変動パターンと同種の報知図柄が表示され、変動パターンと同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、53.85%となる。
【0259】
また、変動パターンと同種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、66.67%となる。また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、66.67%となる。また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種で報知図柄と同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、66.67%となる。
【0260】
また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種で報知図柄と異種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、86.96%となる。また、報知図柄が表示されず、報知音が出力されないときの大当り信頼度は、0.046%となる。また、g1データに基づき報知図柄が表示されたときの大当り信頼度は、40.00%となる。
【0261】
次に、この第4実施形態により得られる主な効果をまとめて説明する。
図42および図43で説明したように、特別図柄表示部9に決定された大当り表示結果の一部を含む表示結果が導出表示され、導出表示されていない大当り表示結果の一部が報知図柄表示部3に導出表示された後に大当り遊技状態に制御される報知図柄データが決定されたときは、特別図柄表示部9に決定された大当り表示結果の一部を含む表示結果が導出表示され、導出表示されていない大当り表示結果の一部が報知図柄表示部3に導出表示された後に大当り遊技状態に制御される。
【0262】
このため、報知図柄表示部3に特別図柄の大当り表示結果の一部をなす報知図柄が導出表示されたときに、大当り遊技状態に制御されるので、特別図柄の表示結果が遊技者の期待している大当り表示結果と一部が異なる表示結果であっても、遊技者の期待している大当り遊技状態となることがある。その結果、特別図柄の変動パターンおよび報知図柄の表示による演出に対する遊技者の関心を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0263】
第5実施形態
第5実施形態におけるパチンコ遊技機1は、第1実施形態で説明したパチンコ遊技機1において、特別図柄の変動表示で一旦表示結果が導出表示されたときに報知図柄表示部3に報知図柄としてチャンス図柄が表示されると、再変動表示が開始されるものである。チャンス図柄とは、遊技者にとって有利な遊技状態となる可能性があることを報知するための図柄である。第5実施形態におけるパチンコ遊技機1の全体構成、および、制御回路の構成は、それぞれ、図1で説明した全体構成、および、図2で説明した制御回路の構成と同様であるので、説明は繰返さない。
【0264】
図45は、第5実施形態におけるパチンコ遊技機に記憶される変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知演出音データを示す図である。図45を参照して、遊技制御用マイクロコンピュータ53のROM54には、図3で説明したポインタに加えて、特別図柄表示部9で所定の変動パターンで変動表示を行なわせるためのFデータ、および、報知図柄表示部3に所定の報知図柄を表示させるためのf1データのアドレスを示すポインタが記憶される。
【0265】
Fデータは、演出制御用マイクロコンピュータ900により、特別図柄表示部9で一旦特別図柄の表示結果を導出表示させ、報知図柄表示部3にチャンス図柄が表示された後に、特別図柄の再変動表示をさせるための変動パターンデータである。
【0266】
図46は、第5実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図46は、前述したf1データに基づいて報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図46を参照して、f1データは、チャンス図柄である「☆」の図形を示す報知図柄を報知図柄表示部3に表示させるためのデータである。このような報知図柄データに基づいて報知図柄の表示が行なわれることにより、前述したa1データ〜d1データでそれぞれ示される観念である「春」、「夏」、「秋」、および、「冬」のそれぞれから想起される「季節」という1つの観念と異なった報知図柄が表示されたと遊技者に認識させることができる。
【0267】
図47は、第5実施形態におけるパチンコ遊技機1の変動パターン決定テーブルを示す図である。図47に示す変動パターン決定テーブルは、図40で説明した変動パターンテーブルのGデータをFデータに変更したものであるので、説明は繰返さない。
【0268】
図48は、第5実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知パターン決定テーブルを示す図である。図48に示す報知パターン決定テーブルは、図41で説明した報知パターン決定テーブルのGデータをFデータに変更し、g1データをf1データに変更したものであるので、説明は繰返さない。
【0269】
図49は、第5実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第1の図である。図50は、第5実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第2の図である。図51は、第5実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第3の図である。
【0270】
図49を参照して、まず、図49(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された報知パターンコマンドで指定される報知図柄データに基づいて、報知図柄データとして図46で説明したf1データが用いられ、「☆」の図形を示す報知図柄を報知図柄表示部3に導出表示させる制御が行なわれる。
【0271】
また、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された変動パターンコマンドおよび特別図柄停止図柄コマンドで指定される変動パターンに基づいて、特別図柄表示部9の表示領域90において特別図柄を変動表示させる制御が開始される。
【0272】
次に、図49(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、左変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、左特別図柄として「3」が導出表示される。
【0273】
次に、図35(c)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、右変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、右特別図柄として「5」が導出表示される。
【0274】
次に、図50を参照して、図50(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、中変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、中特別図柄として「4」が導出表示される。
【0275】
次に、図50(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された報知パターンコマンドで指定される報知図柄データに基づいて、図46で説明したf1データが用いられ、チャンス図柄である「☆」の図形を示す報知図柄を報知図柄表示部3に導出表示させる制御が行なわれる。その後、演出制御用マイクロコンピュータ900により、変動パターンに基づいて、再変動表示が開始されることを遊技者に示す「再変動」という文字を特別図柄表示部9に表示させる制御がされる。
【0276】
次に、図51を参照して、図51(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、特別図柄表示部9において特別図柄の再変動表示を開始させる制御が行なわれる。
【0277】
次に、図51(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された特別図柄停止図柄コマンドおよび特別図柄変動停止コマンドに基づいて、再変動表示されている特別図柄を左変動表示部、右変動表示部、中変動表示部の順で停止させる制御が行なわれる。これにより、特別図柄表示部9には、特別図柄の変動表示の表示結果として大当り表示結果である「777」が表示される。この大当り表示結果が導出表示されるタイミングで、遊技制御用マイクロコンピュータ53により、大当り遊技状態に制御される。
【0278】
このように、図50(b)に示したように、図46で説明したチャンス図柄を報知図柄として報知図柄表示部3に表示させる。その後、特別図柄表示部9において特別図柄の再変動表示が開始させる。これにより、報知図柄表示部3にチャンス図柄が表示されたことにより、特別図柄の再変動表示が開始されたと、遊技者に認識させることができる。本実施の形態においては、はずれ表示結果が一旦導出表示された後に、報知図柄表示部3にチャンス図柄が表示されたことにより、再変動表示が開始され、大当り表示結果となったと、遊技者に認識させることができる。
【0279】
なお、図49から図51においては、大当り表示結果が導出表示される例について説明したが、チャンス図柄が報知図柄として表示された場合であっても、所定の割合で、はずれ表示結果が導出表示されるようにしてもよい。
【0280】
図52は、第5実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知パターンによる大当り信頼度を示す表である。図52は、図18と同様にして導出された大当り信頼度を示す表である。図52を参照して、変動パターンと同種の報知図柄が表示され、変動パターンと同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、53.85%となる。
【0281】
また、変動パターンと同種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、66.67%となる。また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、66.67%となる。また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種で報知図柄と同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、66.67%となる。
【0282】
また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種で報知図柄と異種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、86.96%となる。また、報知図柄が表示されず、報知音が出力されないときの大当り信頼度は、0.047%となる。また、f1データに基づき報知図柄が表示されたときの大当り信頼度は、40.00%となる。
【0283】
次に、この第5実施形態により得られる主な効果をまとめて説明する。
図45から図51で説明したように、特別図柄表示部9にはずれ表示結果が表示された後、報知図柄表示部3に他の報知パターンに含まれない特定の第1報知パターンである報知図柄(チャンス図柄)が表示されると特別図柄表示部9の特別図柄が再変動表示させるための制御が行なわれる報知パターンが決定されたときは、特別図柄表示部9にはずれ表示結果が表示された後、報知図柄表示部3に他の報知パターンに含まれない特定の第1報知パターンである報知図柄(チャンス図柄)が表示されると特別図柄表示部9の特別図柄が再変動表示される。このため、このような報知パターンが決定されたときは、再度変動表示が開始されるので、遊技者は再度チャンスを得ることができたと感じる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
【0284】
次に、以上説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) パチンコ遊技機1が、前述した第1実施形態から第5実施形態において説明したパチンコ遊技機1の機能を組合わせた機能をすべて備えるようにしてもよい。具体的には、パチンコ遊技機1が、図3、図19、図32、図38、および、図45で説明した変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知音データ(重複するものは除く)を記憶し、図13、図26、および、図15で説明した処理において、図11、図40、および、図47で説明した変動パターンテーブルを組合わせた変動パターンテーブル(重複するデータは除く)に基づき変動パターンを決定し、図24で説明した連続報知決定テーブルに基づき連続報知を行なうか否かを決定し、図12、図25、図34、図41、および、図48で説明した報知パターン決定テーブルを組合わせた報知パターン決定テーブル(重複するデータは除く)に基づき報知図柄データおよび報知音データを決定する機能を備えるようにしてもよい。また、パチンコ遊技機1が、前述した第1実施形態から第5実施形態において説明したパチンコ遊技機1の機能のうち、任意の複数の実施の形態において説明したパチンコ遊技機1の機能を備えるようにしてもよい。
【0285】
(2) 前述した各実施形態においては、1つの演出制御用マイクロコンピュータ900が、遊技制御用マイクロコンピュータ53から変動表示制御、ランプ制御、および、音制御の各制御用コマンドを受信して、各制御を実行するようにしたが、2つ、または、3つのマイクロコンピュータで変動表示制御、ランプ制御、および、音制御を分担して実行するようにしてもよい。つまり、各マイクロコンピュータが、それぞれ、遊技制御用マイクロコンピュータ53から変動表示制御、ランプ制御、または、音制御の各制御用コマンドを受信して、各制御を実行するようにしてもよい。
【0286】
(3) 前述した各実施形態におけるパチンコ遊技機1は、主として、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の第1識別情報(特別図柄)の変動表示を行なうとともに表示結果を導出表示する第1表示装置(特別図柄表示部9)と、前記始動条件の成立に基づいて前記表示結果をその導出表示以前に決定する表示結果事前決定手段とを備え、前記表示結果事前決定手段が前記表示結果を特定表示結果(大当り表示結果)とすることを決定したとき前記第1表示装置に前記特定表示結果を導出表示した後に遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)を発生させる遊技機として、第1種パチンコ遊技機について説明した。しかし、これに限らず、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の第1識別情報(特別図柄)の変動表示を行なうとともに表示結果を導出表示する第1表示装置(特別図柄表示部9)と、前記始動条件の成立に基づいて前記表示結果をその導出表示以前に決定する表示結果事前決定手段とを備え、前記表示結果事前決定手段が前記表示結果を特定表示結果(大当り表示結果)とすることを決定したとき前記第1表示装置に前記特定表示結果を導出表示したときに、所定の電動役物を開放する制御を行ない、該電動役物への入賞があったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(所定の権利を発生または継続させる遊技状態)を発生させる第3種パチンコ遊技機であってもよい。
【0287】
(4) 前述した各実施形態においては、特別図柄表示部9を液晶表示器により構成し、報知図柄表示部3をLED表示器により別個に構成する場合について説明したが、これに限定されず、報知図柄表示部3に表示される報知図柄は、特別図柄表示部9の表示領域90の一部に表示されるようにしてもよい。
【0288】
(5) 前述した各実施形態においては、報知図柄および報知音により特定表示結果(大当り表示結果)が導出表示されるか否かを報知するようにしたが、これに限定されず、報知図柄または報知音のいずれかにより特定表示結果が導出表示されるか否かを報知するようにしてもよい。
【0289】
(6) 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る遊技機の一例としてのパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】パチンコ遊技機における各種制御基盤を含む制御回路の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】第1実施形態におけるパチンコ遊技機の遊技制御用マイクロコンピュータに記憶される変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知演出音データを示す図である。
【図4】パチンコ遊技機の特別図柄表示部に表示される変動パターンの例を示す図である。
【図5】パチンコ遊技機の報知図柄表示部に表示される報知図柄の例を示す第1の図である。
【図6】パチンコ遊技機の報知図柄表示部に表示される報知図柄の例を示す第2の図である。
【図7】パチンコ遊技機の報知図柄表示部に表示される報知図柄の例を示す第3の図である。
【図8】パチンコ遊技機の報知図柄表示部に表示される報知図柄の例を示す第4の図である。
【図9】パチンコ遊技機のランダムカウンタの定義を示す図である。
【図10】パチンコ遊技機の大当り判定テーブルを示す図である。
【図11】パチンコ遊技機の変動パターン決定テーブルを示す図である。
【図12】第1実施形態におけるパチンコ遊技機の報知パターン決定テーブルを示す図である。
【図13】パチンコ遊技機で実行される入賞確認処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図14】パチンコ遊技機で実行される報知パターン決定処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図15】パチンコ遊技機で実行される表示制御コマンド送信処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図16】第1実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第1の図である。
【図17】第1実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第2の図である。
【図18】第1実施形態におけるパチンコ遊技機の報知パターンによる大当り信頼度を示す表である。
【図19】第2実施形態におけるパチンコ遊技機に記憶される変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知演出音データを示す図である。
【図20】第2実施形態におけるパチンコ遊技機の報知図柄表示部に表示される連続報知演出用の報知図柄の例を示す第1の図である。
【図21】第2実施形態におけるパチンコ遊技機の報知図柄表示部に表示される連続報知演出用の報知図柄の例を示す第2の図である。
【図22】第2実施形態におけるパチンコ遊技機の報知図柄表示部に表示される連続報知演出用の報知図柄の例を示す第3の図である。
【図23】第2実施形態におけるパチンコ遊技機のランダムカウンタの定義を示す図である。
【図24】第2実施形態における連続報知決定テーブルを示す図である。
【図25】第2実施形態におけるパチンコ遊技機の報知パターン決定テーブルを示す図である。
【図26】第2実施形態におけるパチンコ遊技機で実行される報知パターン決定処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図27】第2実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第1の図である。
【図28】第2実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第2の図である。
【図29】第2実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第3の図である。
【図30】第2実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第4の図である。
【図31】第2実施形態におけるパチンコ遊技機の報知パターンによる大当り信頼度を示す表である。
【図32】第3実施形態におけるパチンコ遊技機に記憶される変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知演出音データを示す図である。
【図33】第3実施形態におけるパチンコ遊技機の報知図柄表示部に表示される報知図柄の例を示す図である。
【図34】第3実施形態におけるパチンコ遊技機の報知パターン決定テーブルを示す図である。
【図35】第3実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第1の図である。
【図36】第3実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第2の図である。
【図37】第3実施形態におけるパチンコ遊技機の報知パターンによる大当り信頼度を示す表である。
【図38】第4実施形態におけるパチンコ遊技機に記憶される変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知演出音データを示す図である。
【図39】第4実施形態におけるパチンコ遊技機の報知図柄表示部に表示される報知図柄の例を示す図である。
【図40】第4実施形態におけるパチンコ遊技機の変動パターン決定テーブルを示す図である。
【図41】第4実施形態におけるパチンコ遊技機の報知パターン決定テーブルを示す図である。
【図42】第4実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第1の図である。
【図43】第4実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第2の図である。
【図44】第4実施形態におけるパチンコ遊技機の報知パターンによる大当り信頼度を示す表である。
【図45】第5実施形態におけるパチンコ遊技機に記憶される変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知演出音データを示す図である。
【図46】第5実施形態におけるパチンコ遊技機の報知図柄表示部に表示される報知図柄の例を示す図である。
【図47】第5実施形態におけるパチンコ遊技機の変動パターン決定テーブルを示す図である。
【図48】第5実施形態におけるパチンコ遊技機の報知パターン決定テーブルを示す図である。
【図49】第5実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第1の図である。
【図50】第5実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第2の図である。
【図51】第5実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第3の図である。
【図52】第5実施形態におけるパチンコ遊技機の報知パターンによる大当り信頼度を示す表である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機、3 報知図柄表示部、9 特別図柄表示部、27 スピーカ、53 遊技制御用マイクロコンピュータ、55 RAM、900 演出制御用マイクロコンピュータ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機に関する。詳しくは、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の第1識別情報の変動表示を行なうとともに表示結果を導出表示する第1表示装置と、前記始動条件の成立に基づいて前記表示結果をその導出表示以前に決定する表示結果事前決定手段とを備え、前記表示結果事前決定手段が前記表示結果を特定表示結果とすることを決定したとき前記第1表示装置に前記特定表示結果を導出表示した後に遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させる遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技機として従来から一般的に知られているものに、たとえば、表示結果を導出表示する液晶表示装置(LCD)とは異なる発光部でキャラクタを表示させることで予告演出を行ない、その予告演出と関連したリーチ演出を行なう遊技機があった(特許文献1)。
【0003】
このような遊技機においては、予告演出とそれに伴なうリーチ演出は一定のものであったため、遊技者がその予告演出を単調な演出と感じ易かった。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−306732号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明はかかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、特定遊技状態を報知する演出が単調な演出であると感じ難くすることによって、遊技の興趣を向上させることが可能な遊技機を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段の具体例およびその効果】
(1) 所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の第1識別情報(特別図柄)の変動表示を行なうとともに表示結果を導出表示する第1表示装置(特別図柄表示部9)と、前記始動条件の成立に基づいて前記表示結果をその導出表示以前に決定する表示結果事前決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、S4,S5,S7,S8)とを備え、前記表示結果事前決定手段が前記表示結果を特定表示結果(たとえば、「777」等のゾロ目の特別図柄の組合せ)とすることを決定したとき前記第1表示装置に前記特定表示結果を導出表示した後に遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)を発生させる遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記第1表示装置とは別に、各々が識別可能な複数種類の第2識別情報(報知図柄、図5〜図8参照)を表示する第2表示装置(報知図柄表示部3)と、
遊技の演出音が出力される演出音出力装置(スピーカ27)と、
前記第1識別情報を表示するためのデータ、第2識別情報を表示するためのデータ、および、演出音を出力するためのデータを含む遊技演出データを記憶するデータ記憶手段(演出制御用マイクロコンピュータ900のROM、図3参照)と、
前記始動条件の成立に基づいて前記第1表示装置に前記表示結果を導出表示する際に実行される識別情報の変動パターンをその導出表示以前に予め定められた複数種類の変動パターン(図3のAデータ〜Zデータ、図4(a)〜(d)参照)から決定する変動パターン事前決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、S6,S9)と、
前記表示結果事前決定手段と前記変動パターン事前決定手段との決定結果に対応して、前記第1表示装置および前記第2表示装置に前記データ記憶手段に記憶される前記遊技演出データを用いてそれぞれ第1識別情報および第2識別情報を表示するための制御を行なう表示制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、S44,S45,S46,S48、演出制御用マイクロコンピュータ900)と、
前記変動パターン事前決定手段の決定結果に対応して、前記演出音出力装置に前記データ記憶手段に記憶されている前記遊技演出データを用いて遊技の演出音を出力するための制御を行なう演出音制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、S45、演出制御用マイクロコンピュータ900)と、
前記変動パターン事前決定手段により決定された変動パターンの種類を前記第2表示装置に前記第2識別情報を表示することによって報知する制御を行なう第1報知手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、S44、演出制御用マイクロコンピュータ900)と、
前記第1報知手段による報知が実行される旨を前記演出音出力装置に前記演出音を出力することによって報知する制御を行なう第2報知手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、S44、演出制御用マイクロコンピュータ900)と、
前記第1報知手段により用いられる第1報知パターンを予め定められた複数の第1報知パターン(報知図柄データ、図3のa1データ〜d1データ,図5〜図8参照)のうちのいずれかに決定するとともに、前記第2報知手段により用いられる第2報知パターンを予め定められた複数の第2報知パターン(報知音データ、図3のa2データ〜d2データ)のうちのいずれかに決定する報知決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、S10,S21,S22)とを含み、
前記データ記憶手段に記憶されている前記遊技演出データは、複数の変動パターンのうち前記変動パターン事前決定手段により所定の変動パターンが決定されたときに、複数の第1報知パターンのうち所定の第1報知パターンが第1の割合で選択される通常報知演出用データ(変動パターンと同種の報知図柄の表示、および、変動パターンと同種の報知音の出力による演出のためのデータ)と、複数の第1報知パターンのうち前記所定の第1報知パターンが選択される割合が前記第1の割合よりも低い変則報知演出用データ(変動パターンと異種の報知図柄の表示、および、報知図柄と同種の報知音の出力による演出のためのデータ)と、
前記変則報知演出用データを用いて前記第1報知パターンによる報知が実行されるときは、前記通常報知演出用データを用いて前記第1報知パターンによる報知が実行されるときに比べて、前記所定の変動パターンによって導出表示される表示結果が前記特定表示結果となる割合を高くするように報知決定用データを割振った前記第1報知パターンの決定に用いる報知演出決定用データテーブル(図12参照)とを有し、
前記報知決定手段は、前記報知演出決定用データテーブルを用いて前記第1報知パターンを決定する。
【0007】
このような構成によれば、始動条件の成立に基づいて第1表示装置に表示結果を導出表示する際に実行される識別情報の変動パターンがその導出表示以前に予め定められた複数種類の変動パターンから決定され、表示結果および変動パターンの決定結果に対応して、第1表示装置および第2表示装置に遊技演出データを用いてそれぞれ第1識別情報および第2識別情報を表示するための制御が行なわれ、変動パターンの決定結果に対応して、演出音出力装置に遊技演出データを用いて遊技の演出音を出力するための制御が行なわれ、決定された変動パターンの種類を第2表示装置に第2識別情報を表示することによって報知する制御が行なわれ、第2表示装置での報知が実行される旨を演出音出力装置に演出音を出力することによって報知する制御が行なわれ、第2表示装置に第2識別情報を表示することに用いられる第1報知パターンが予め定められた複数の第1報知パターンのうちのいずれかに決定されるとともに、演出音出力装置に演出音を出力することに用いられる第2報知パターンが予め定められた複数の第2報知パターンのうちのいずれかに決定される。
【0008】
また、遊技演出データは、複数の変動パターンのうち、所定の変動パターンが決定されたとき、複数の第1報知パターンのうち所定の第1報知パターンが第1の割合で選択される通常報知演出用データと、複数の第1報知パターンのうち所定の第1報知パターンが選択される割合が第1の割合よりも低い変則報知演出用データと、変則報知演出用データを用いて第1報知パターンによる報知が実行されるときは、通常報知演出用データを用いて第1報知パターンによる報知が実行されるときに比べて、所定の変動パターンによって導出表示される表示結果が特定表示結果となる割合を高くするように報知決定用データを割振った第1報知パターンの決定に用いる報知演出決定用データテーブルとを有する。そして、報知演出決定用データテーブルを用いて第1報知パターンが決定される。
【0009】
このため、変則報知演出用データを用いて第1報知パターンによる報知が実行されるときは、通常報知演出用データを用いて第1報知パターンによる報知が実行されるときに比べて、所定の変動パターンによって導出表示される表示結果が特定表示結果となる割合が高くなる(図18参照)ので、変則報知演出用データを用いて第1報知パターンによる報知が実行されたときは、特定表示結果となる信頼度が高くなり、第1識別情報の変動パターンおよび第2識別情報の表示による演出に対する遊技者の関心を向上させることができる。その結果、第1識別情報の変動パターンおよび第2識別情報の表示によって特定遊技状態を報知する演出が単調な演出であると感じ難くなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0010】
(2) 前記データ記憶手段に記憶されている前記遊技演出データは、複数の変動パターンのうち変動パターン事前決定手段により所定の変動パターンが決定されたとき、複数の第1報知パターンのうち所定の第1報知パターン、および、複数の第2報知パターンのうち所定の第2報知パターンが第2の割合で選択される特別通常報知演出用データと、複数の第1報知パターンのうち前記所定の第1報知パターン、および、複数の第2報知パターンのうち前記所定の第2報知パターンが選択される割合が前記第2の割合よりも低い特別変則報知演出用データと、
前記特別変則報知演出用データを用いて前記第1報知パターンおよび前記第2報知パターンによる報知が実行されるときは、前記特別通常報知演出データを用いて前記第1報知パターンおよび前記第2報知パターンによる報知が実行されるときに比べて、前記所定の変動パターンによって導出表示される表示結果が前記特定表示結果となる割合を高くするように報知決定用データを割振った前記第1報知パターンおよび前記第2報知パターンの決定に用いる特別報知演出決定用データテーブル(図12参照)とを有し、
前記報知決定手段は、前記特別報知演出決定用データテーブルを用いて前記第1報知パターンおよび前記第2報知パターンを決定する。
【0011】
このような構成によれば、遊技演出データは、複数の変動パターンのうち所定の変動パターンが決定されたときに、複数の第1報知パターンのうち所定の第1報知パターン、および、複数の第2報知パターンのうち所定の第2報知パターンが第2の割合で選択される特別通常報知演出用データと、複数の第1報知パターンのうち所定の第1報知パターン、および、複数の第2報知パターンのうち所定の第2報知パターンが選択される割合が第2の割合よりも低い特別変則報知演出用データと、特別変則報知演出用データを用いて第1報知パターンおよび第2報知パターンによる報知が実行されるときは、特別通常報知演出データを用いて第1報知パターンおよび第2報知パターンによる報知が実行されるときに比べて、所定の変動パターンによって導出表示される表示結果が特定表示結果となる割合を高くするように報知決定用データを割振った第1報知パターンおよび第2報知パターンの決定に用いる特別報知演出決定用データテーブルとを有する。そして、特別報知演出決定用データテーブルを用いて第1報知パターンおよび第2報知パターンが決定される。
【0012】
このため、特別変則報知演出用データを用いて第1報知パターンおよび第2報知パターンによる報知が実行されるときは、特別通常報知演出データを用いて第1報知パターンおよび第2報知パターンによる報知が実行されるときに比べて、所定の変動パターンによって導出表示される表示結果が特定表示結果となる割合が高くなる(図18参照)ので、特別変則報知演出用データを用いて第1報知パターンおよび第2報知パターンによる報知が実行されたときは、特定表示結果となる信頼度が高くなり、第1識別情報の変動パターン、第2識別情報の表示、および、演出音の出力による演出に対する遊技者の関心を向上させることができる。その結果、第1識別情報の変動パターン、第2識別情報の表示、および、演出音の出力によって特定遊技状態を報知する演出が単調な演出であると感じ難くなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0013】
(3) 前記変動表示の始動条件が成立したが未だ前記変動表示の開始条件が成立していない変動表示について予め定められた上限数まで記憶する始動記憶手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAM55、S2,S3)と、
前記始動記憶手段の始動記憶の範囲内において、前記特定表示結果となる始動条件が含まれているとき、該特定表示結果が導出表示される回の変動表示開始以前の複数回の変動表示に亘って所定の予告演出を実行するか否かを決定する前記予告演出決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、SA22,SA23)とをさらに含み、
前記報知決定手段は、前記予告演出決定手段により前記所定の予告演出を実行することが決定されたときに、前記第1報知手段により用いられる第1報知パターンを複数回の変動表示に亘った所定の予告演出を実行するための予め定められた第1報知パターンから決定し(SA25、図19〜図22参照)、
前記第1報知手段は、前記報知決定手段により決定された第1報知パターンに基づいて、前記所定の予告演出を実行する機能を有する(図27〜図30参照)。
【0014】
このような構成によれば、変動表示の始動条件が成立したが未だ変動表示の開始条件が成立していない変動表示について予め定められた上限数まで記憶され、始動記憶の範囲内において、特定表示結果となる始動条件が含まれているとき、特定表示結果が導出表示される回の変動表示開始以前の複数回の変動表示に亘って所定の予告演出を実行するか否かが決定され、所定の予告演出を実行することが決定されたときに、第2表示装置に第2識別情報を表示することに用いられる第1報知パターンが複数回の変動表示に亘った所定の予告演出を実行するための予め定められた第1報知パターンから決定され、決定された第1報知パターンに基づいて、所定の予告演出が実行される。このため、複数回の変動表示ごとに連続して第2表示装置に第2識別情報を表示する連続予告演出の後で、特定表示結果が導出表示されて、特定遊技状態が発生する。その結果、連続予告演出によって特定遊技状態を予告することができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
【0015】
(4) 前記予告演出決定手段は、前記始動記憶手段の始動記憶の範囲内において、前記特定表示結果となる始動条件が含まれていないときであっても、表示結果が導出表示される回の変動表示開始以前の複数回の変動表示に亘って所定の予告演出を実行するか否かを決定する(SA22,SA23)。
【0016】
このような構成によれば、特定表示結果となる始動条件が含まれていないときであっても、表示結果が導出表示される回の変動表示開始以前の複数回の変動表示に亘って所定の予告演出を実行するか否かが決定される。このため、複数回の変動表示ごとに連続して第2表示装置に第2識別情報を表示する連続予告演出の後であっても、特定表示結果が導出表示されず、特定遊技状態が発生しないことがある。その結果、連続予告演出が単調とならず、遊技の単調化を防止することができる。
【0017】
(5) 前記データ記憶手段に記憶される前記複数回の変動表示に亘った前記所定の予告演出に用いられる第1報知パターンは、キャラクタ画像を含み(図20〜図22参照)、前記所定の予告演出の実行回数に応じて前記キャラクタ画像の形態を変化させて表示させるものである(図27〜図30参照)。
【0018】
このような構成によれば、記憶される複数回の変動表示に亘った所定の予告演出に用いられる第1報知パターンには、キャラクタ画像が含まれ、所定の予告演出の実行回数に応じてキャラクタ画像の形態が変化されて表示される。このため、キャラクタ画像の変化によって連続予告演出が多様となるので、連続予告演出に対する興趣を向上させることができる。
【0019】
(6) 前記報知決定手段は、前記表示結果事前決定手段により前記表示結果を非特定表示結果とすることが決定されたときに、変則報知演出用データを決定しない。
【0020】
このような構成によれば、表示結果を非特定表示結果とすることが決定されたときに、変則報知演出用データが決定されない。このため、変則報知演出用データを用いて第1報知パターンによる報知が実行されないときは、非特定表示結果が導出表示されるので、変則報知演出用データを用いて第1報知パターンによる報知が実行されたときは、特定表示結果が導出表示される。その結果、変則報知演出に対する遊技者の関心を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0021】
(7) 前記データ記憶手段に記憶されている前記遊技演出データは、複数種類の前記通常報知演出用データを有し、前記報知決定手段により前記通常報知演出用データに含まれていない第1報知パターンに決定されたとき、前記変則報知演出用データに決定されたときよりも前記特定表示結果となる信頼度が高い(図34参照)。
【0022】
このような構成によれば、通常報知演出用データに含まれていない第1報知パターンに決定されたとき、変則報知演出用データに決定されたときよりも特定表示結果となる信頼度が高い。このため、変則報知演出用データに比べ、通常報知演出用データに含まれていない第1報知パターンに決定されたとき(図35参照)は、特定表示結果が導出表示される信頼度が高くなる(図36,図37参照)ので、第1識別情報の変動パターンおよび第2識別情報の表示による演出に対する遊技者の関心を向上させることができる。その結果、第1識別情報の変動パターンおよび第2識別情報の表示によって特定遊技状態を報知する演出が単調な演出であると感じ難くなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0023】
(8) 前記予め定められた複数の報知パターンには、前記第1表示装置に前記表示結果事前決定手段で決定された特定表示結果の一部を含む表示結果が導出表示され、導出表示されていない該特定表示結果の一部が前記第2表示装置に導出表示された後に特定遊技状態に制御される報知パターンを含む(図38,図39,図43参照)。
【0024】
このような構成によれば、このような報知パターンが決定されたときは、第1表示装置に決定された特定表示結果の一部を含む表示結果が導出表示され、導出表示されていない特定表示結果の一部が第2表示装置に導出表示された後に特定遊技状態に制御される。このため、第2表示装置に第1識別情報の特定表示結果の一部をなす第2識別情報が導出表示されたときに、特定遊技状態に制御されるので、第1識別情報の表示結果が遊技者の期待している特定表示結果と一部が異なる表示結果であっても、遊技者の期待している特定遊技状態となることがある。その結果、第1識別情報の変動パターンおよび第2識別情報の表示による演出に対する遊技者の関心を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0025】
(9) 前記予め定められた複数の報知パターンには、他の報知パターンに含まれない特定の第1報知パターンを含み、前記表示制御手段は、前記第1表示装置に非特定表示結果が表示された後、前記第2表示装置に前記第1報知パターンである第2の識別情報が表示されると前記第1表示装置の識別情報が再変動表示するための制御を行なう(図45〜図51参照)。
【0026】
このような構成によれば、このような報知パターンが決定されたときは、第1表示装置に非特定表示結果が表示された後、第2表示装置に他の報知パターンに含まれない特定の第1報知パターンである第2の識別情報が表示されると第1表示装置の識別情報が再変動表示される。このため、このような報知パターンが決定されたときは、再度変動表示が開始されるので、遊技者は再度チャンスを得ることができたと感じる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はこれに限らず、コイン遊技機、スロットマシン等のその他の遊技機であってもよく、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の第1識別情報の変動表示を行なうとともに表示結果を導出表示する第1表示装置と、前記始動条件の成立に基づいて前記表示結果をその導出表示以前に決定する表示結果事前決定手段とを備え、前記表示結果事前決定手段が前記表示結果を特定表示結果とすることを決定したとき前記第1表示装置に前記特定表示結果を導出表示した後に遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させる遊技機であればすべて対象となる。
【0028】
第1実施形態
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る遊技機の一例としてのパチンコ遊技機1の正面図である。
【0029】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、縦長な方形状に枠組形成される外枠2aと、該外枠2aの内側に開閉可能に軸支されかつパチンコ遊技機1の主要構成部が集約して設けられる前面枠2bと、該前面枠2bの前面上部に開閉自在に軸支されて設けられる額縁状のガラス扉枠2とから構成されている。ガラス扉枠2の下部表面には遊技球供給皿6が設けられている。前面枠2bにおいて、遊技球供給皿6の下部には、遊技球供給皿6から溢れた貯留球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する遊技球操作ハンドル(操作ノブ)5とが設けられている。また、ガラス扉枠2の後方に位置する前面枠2bには、前面側に遊技領域7が形成された遊技盤100が着脱可能に設けられている。前面枠2bおよびガラス扉枠2は、パチンコ遊技機1の正面から見て左側の端部において軸支され、軸支位置を開閉軸として開閉される。ガラス扉枠2には、遊技盤100の遊技領域7をほぼ透視し得る透視窓が開設され、該透視窓の裏面からガラス板が装着されている。
【0030】
この遊技領域7には、遊技球操作ハンドル5を操作することに応じて遊技球発射装置(図示省略)により発射された遊技球が誘導レール76に誘導されて打ち込まれるが、この遊技球は、誘導レール76と遊技領域7との境界に設けられた近接スイッチにより構成される打込球スイッチ77により検出される。この打込球スイッチ77により検出された遊技球の数は、後述する遊技制御用マイクロコンピュータ53により特定される。
【0031】
遊技領域7の中央付近には、液晶表示器よりなる特別図柄表示部9とLED表示器よりなる報知図柄表示部3とを含む変動表示装置8が設けられている。なお、特別図柄表示部9は、液晶表示器に限らず、CRT(Cathode Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、PDP(Plasma Display Panel)、ドットマトリクス、7セグメントLED等のLED(Light Emitting Diode)、エレクトロルミネッセンス、蛍光表示管等のその他の画像表示式の表示装置により構成されてもよい。また、報知図柄表示部3は、LED表示器に限らず、CRT、FED、PDP、エレクトロルミネッセンス、蛍光表示管等のその他の画像表示式の表示装置により構成されてもよい。また、報知図柄表示部3は、LED表示器に限らず、液晶表示器、CRT、FED、PDP、エレクトロルミネッセンス、蛍光表示管等のその他の画像表示式の表示装置により構成されていもよい。
【0032】
特別図柄表示部9は、数字、数字以外の文字、図形、および、模様等からなる識別情報としての特別図柄(図柄画像)を変動表示(更新表示,変動表示ともいう)可能であるとともに、キャラクタ等のその他の画像を変動表示可能な変動表示部である。ここで、キャラクタとは、数字、数字以外の文字、図形、および、模様等からなる特別図柄とは異なるものである。
【0033】
特別図柄表示部9の表示領域90では、表示画面上で左変動表示部,中変動表示部,右変動表示部という複数(3つ)の変動表示部を有し、これら変動表示部で左特別図柄,中特別図柄,右特別図柄という複数(3つ)の特別図柄がそれぞれ左右方向に並んで変動表示される。表示領域90では、これら特別図柄をスクロール等の変動表示方式で変動表示可能であり、特別図柄の変動表示の表示結果を導出表示する。
【0034】
報知図柄表示部3は、図形等の複数種類の識別情報(報知識別情報)としての報知図柄を変動表示可能である。なお、報知図柄表示部3により変動表示される識別情報は、数字、文字、図形、模様、キャラクタ等の識別情報であれば、どのような識別情報であってもよく、数字のみ、文字のみ、図形のみ、模様のみ、キャラクタのみ、または、これらを適宜組合せたもの等であってもよい。
【0035】
報知図柄としては、何らかの形で特別図柄と区別して認識できるようなものであればよい。なお、ここでは、報知図柄表示部3を特別図柄表示部9と分離構成した例を示したが、報知図柄表示部3は、特別図柄表示部9を構成する液晶表示器の表示領域90の一部により構成されてもよい。たとえば、特別図柄表示部9の表示領域90の一部に画像により報知図柄を表示する。
【0036】
また、変動表示装置8の特別図柄表示部9の表示領域90の一部には、始動入賞記憶表示部18が表示される。この始動入賞記憶表示部18の表示の数(たとえば、表示された始動入賞記憶の数を示すアイコンの数)により、特別図柄の変動表示を始動させるための始動入賞口14への入賞(始動入賞)が所定数(たとえば、4)を上限として記憶(後述するRAM55への記憶であり、始動入賞記憶と呼ばれる)されていることが表示される。
【0037】
なお、始動入賞口14を通過した遊技球の通路には、入賞した遊技球である入賞球を検出する始動口スイッチ17が設けられており、始動口スイッチ17により遊技球が検出された場合には、始動入賞記憶表示器18で表示される始動入賞記憶数を増やすための制御が行なわれる。そして、特別図柄の変動表示の開始条件が成立した場合には、特別図柄表示部9の始動入賞記憶表示部18で表示される始動入賞記憶数を減らすための制御が行なわれるとともに、特別図柄の変動表示を開始させる制御が行なわれる。
【0038】
また、通過ゲート11を通過した遊技球の通路には、通過した遊技球を検出するゲートスイッチ12が設けられており、ゲートスイッチ12が遊技球を検出した場合には、始動入賞球装置(電動チューリップ役物)15を所定時間閉状態から開放状態するための制御が行なわれる。
【0039】
変動表示装置8の下方位置には、ソレノイド(図2のソレノイド16)により開閉動作される始動入賞球装置15を兼用する始動入賞口14と、ソレノイド(図2のソレノイド21)により駆動される開閉板29の開閉動作により開閉される大入賞口20を有する可変入賞球装置30とが上から順に配列されている。始動入賞口14に入った遊技球は、始動口スイッチ17により検出された後、遊技盤100の背面に導かれる。また、大入賞口20に入った遊技球は、Vカウントスイッチ23もしくはカウントスイッチ22に検出された後、遊技盤100の背面に導かれる。また、大入賞口20から可変入賞球装置30内に入った遊技球のうち、Vカウントスイッチ23により検出された遊技球は、その後、カウントスイッチ22に向けて誘導され、カウントスイッチ22により検出される。したがって、大入賞口20から内部に入った遊技球は、結果的にすべてカウントスイッチ22により検出される。
【0040】
遊技盤100には、複数の入賞口19が通常入賞口として設けられている。遊技球の入賞口19への入賞は、図示しない入賞口スイッチ19aによりそれぞれ検出される。このように、複数の入賞口19それぞれに対応して入賞口スイッチ19aが設けられているため、各入賞口19ごとに入賞した遊技球の検出が迅速に行なわれる。
【0041】
遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点灯表示される装飾ランプ25および遊技効果LED(遊技効果ランプ)28a,28b,28cが設けられている。また、遊技領域7の下部には、入賞しなかった遊技球を吸収するアウト口26が設けられいる。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。
【0042】
また、遊技領域7の周辺には、図示しないが、景品球払出時に点灯する賞球ランプ51が設けられ、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。
【0043】
遊技球発射装置(図示省略)から発射され遊技領域7に入った遊技球は、遊技領域7を下りてくる。遊技球が通過ゲート11を通ってゲートスイッチ12で検出されると、その検出信号に基づいて、始動入賞球装置15が所定時間閉状態から開放状態に制御され、始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい状態となる。その後、始動入賞球装置15は、閉状態となる。
【0044】
始動入賞記憶数が上限数になっていない状態で遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ17で検出されると、変動表示の実行条件が成立する。そして、このように変動表示の実行条件が成立した始動入賞については、その始動入賞よりも前に生じたその他の始動入賞についての始動入賞記憶がなく図柄の変動を開始できる状態となれば変動表示の開始条件が成立し、特別図柄表示部9において特別図柄の変動表示を開始させる制御が行なわれる。一方、始動入賞があって変動表示の実行条件が成立したときでも、その始動入賞に応じた図柄の変動表示が開始できる状態でなく、まだ変動表示の開始条件が成立しない状態であれば、始動入賞記憶が1増やされる。そして、特別図柄表示部9での変動表示が開始されるごとに始動入賞記憶が1ずつ減り、始動入賞記憶表示部18に表示される始動入賞記憶が1ずつ減らされる。記憶された始動入賞についての変動表示の開始条件は、他の始動入賞記憶が消化(変動表示が実行されることにより消化)されてその始動入賞記憶に基づく変動表示が実行できるようになったときに成立し、その変動表示の開始条件の成立に応じて変動表示が開始される。
【0045】
特別図柄表示部9で開始された特別図柄の変動表示は、一定時間が経過したときに停止し、表示結果が導出表示される。導出表示された特別図柄の組合せが特定表示結果としての大当り図柄の組合せ(たとえば、777等のぞろ目の特定の図柄の組合せ)なると、遊技者にとって有利な特定遊技状態である大当り遊技状態が発生する。このように、変動表示の表示結果が大当り図柄の組合せとなると、パチンコ遊技機1の遊技状態を、通常遊技状態から大当り遊技状態に移行させる制御が行なわれる。つまり、パチンコ遊技機1では、変動表示装置8の特別図柄表示部9における特別図柄の変動表示の表示結果が特定表示結果となったことを条件として特定遊技状態という価値(遊技価値)が付与されるのである。
【0046】
大当り遊技状態においては、開閉板29の動作により、通常状態において閉状態とされている大入賞口20が、一定時間(たとえば30秒)経過するまで、または、所定個数(たとえば10個)の遊技球が入賞するまで開放させる制御が行なわれる。そして、遊技球が大入賞口20の開放中に特定入賞領域に入賞しVカウントスイッチ23で検出されると、継続権が発生し大入賞口20を開放させる制御が再度行なわれる。このような継続権の発生は、所定回数(たとえば15ラウンド)許容される。このような継続権の発生を繰り返す制御は、繰返し継続制御と呼ばれる。
【0047】
図示を省略するが、可変入賞球装置30の内部(大入賞口20内)においては、シーソー式の遊技球振分部材としての大入賞口内誘導板が設けられている。この大入賞口内誘導板は、Vカウントスイッチ23の方向へ向けて傾斜した状態と、Vカウントスイッチ23とは逆の方向へ向けて傾斜した状態とのいずれかの状態に切換え可能となるようにソレノイド21(図示省略)により駆動制御される。その場合、大入賞口20が1回開放されたとき(1ラウンド中)には、Vカウントスイッチ23が遊技球を1個検出するまでは、振分部材がVカウントスイッチ23の方向へ向けて傾斜した状態にされることにより、遊技球がVカウントスイッチ23により検出されやすい状態にされ、Vカウントスイッチ23が遊技球を1個検出した後は、振分部材がVカウントスイッチ23とは逆方向へ向けて傾斜した状態にされることにより、遊技球がVカウントスイッチ23により検出されにくい状態にされる。
【0048】
また、変動表示装置8の特別図柄表示部9の変動表示中においては、リーチ状態(リーチ表示態様)が発生する場合がある。ここで、リーチとは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の識別情報の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特定表示結果の組合せとなった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態となる遊技機において、前記複数の識別情報の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている識別情報の表示結果が前記特定表示結果の組合せとなる条件を満たしている表示状態をいう。
【0049】
また、このパチンコ遊技機1においては、特別図柄の表示結果が大当りとなることが事前決定された場合には、特別図柄を一旦大当り図柄の組合せで仮に停止した後、確率変動状態を発生させるか否かを抽選により決定するように見せる演出としての再抽選表示が行なわれる。つまり、再抽選表示は、大当り図柄となる特別図柄を一時的に仮の表示結果として表示させた後、再度変動表示開始させ、確定する表示結果をいずれかの大当り図柄として導出表示させる演出を行なう再変動表示である。さらに言い換えると、再抽選表示は、変動表示の過程において特定表示態様(大当り図柄の組合せ)を導出した後に、再度表示結果として当該特定表示態様(大当り図柄の組合せ)と同じ、または異なる特定表示態様を導出する再変動表示である。
【0050】
また、特別図柄表示部9における特別図柄の変動表示中には、大当り遊技状態が発生する旨を事前報知(予告)する予告報知(大当り予告)が行なわれる場合がある。特別図柄の変動表示により大当り予告を行なうか否かは、それぞれ個別に、後述する遊技制御用マイクロコンピュータにおいて予め定められたランダムカウンタ(後述する各種ランダムカウンタと同様の機能のもの)の数値データを用いた抽選により事前にランダムに決定される。特別図柄の変動表示における大当り予告は、実際に大当り遊技状態が発生する場合と実際には大当り遊技状態が発生しない場合との両方の場合に行なわれる。
【0051】
また、報知図柄表示部3における報知図柄の表示により、大当り遊技状態が発生する旨を事前報知(予告)する予告報知(大当り予告)が行なわれる場合がある。報知図柄の表示により大当り予告を行なうか否かは、それぞれ個別に、後述する遊技制御用マイクロコンピュータにおいて予め定められたランダムカウンタ(後述する各種ランダムカウンタと同様の機能のもの)の数値データを用いた抽選により事前にランダムに決定される。報知図柄の表示による大当り予告は、実際に大当り遊技状態が発生する場合と実際には大当り遊技状態が発生しない場合との両方の場合に行なわれる。
【0052】
以上に示したようなパチンコ遊技機1の遊技の進行および遊技の進行に伴った各種機器の駆動等の制御(遊技制御)は、遊技制御基板31(図2参照)に設けられたCPU56(Central Processing Unit)、ROM54(Read Only Memory)、およびRAM55(Random Access Memory)を含む遊技制御用マイクロコンピュータ53(図2参照)により実行される。
【0053】
図2は、パチンコ遊技機1における各種制御基板を含む制御回路の構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、制御基板として、遊技制御基板31、払出制御基板37、および、演出制御基板90が示されている。
【0054】
遊技制御基板31には、遊技制御用マイクロコンピュータ53と、スイッチ回路58と、ソレノイド回路59とが含まれている。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する。スイッチ回路58は、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17、カウントスイッチ22、Vカウントスイッチ23、入賞口スイッチ19a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、球切れ検出スイッチ167、および、賞球カウントスイッチ301Aからの信号を遊技制御用マイクロコンピュータ53に与える。ソレノイド回路59は、始動入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および、大入賞口20の開閉板29を開閉するソレノイド21等のソレノイドを遊技制御用マイクロコンピュータ53からの指令に従って駆動する。
【0055】
また、遊技制御基板31は、遊技制御用マイクロコンピュータ53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、特別図柄表示部9の変動表示開始(始動)に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、および、確率変動が生じたことを示す確変情報を、ホール管理コンピュータ等のホストコンピュータに対して出力する情報出力回路64を含んでいる。
【0056】
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、遊技制御用のプログラム等を記憶する記憶手段の一例であるROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段の一例であるRAM55、制御用プログラムに従って制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む遊技制御用のマイクロコンピュータである。この実施の形態ではROM54,RAM55はCPU56に搭載されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。なお、CPU56とROM54,RAM55とは1チップ化されていなくてもよい。つまり、ROM54、RAM55およびI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、マイクロコンピュータにおける情報入出力可能な端子である。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、接続された各種スイッチ(検出器)からの信号を受け、接続された制御対象の機器を駆動する制御を行なう。
【0057】
さらに、遊技制御基板31には、遊技制御用マイクロコンピュータ53から与えられるアドレス信号をデコードしてI/Oポート部57のうちいずれかのI/Oポート部を選択するための信号を出力するアドレスデコード回路67が設けられている。なお、球払出装置97から遊技制御基板31に入力されるスイッチ情報もあるが、図2においてそれらは省略されている。
【0058】
また、この実施の形態では、演出制御基板90に搭載されている表示制御手段、演出音制御手段、および、ランプ制御手段である演出制御用マイクロコンピュータ900が、特別図柄を変動表示する特別変動表示部9および報知図柄を表示する報知図柄表示部3の表示制御と、スピーカ27から演出音を出力する演出音制御と、遊技効果LED28a,28b,28c、賞球ランプ51、球切れランプ52、および、装飾ランプ25のような発光体の表示制御とを行なう。この演出制御用マイクロコンピュータ900の構成は、前述した遊技制御用マイクロコンピュータ53と同様である。
【0059】
遊技制御基板31から演出制御基板90には、演出制御基板90により制御が行なわれる機器の制御のための指令情報である表示制御コマンド、演出音制御コマンド、および、ランプ制御コマンド等の情報が伝送される。演出制御基板90では、演出制御用マイクロコンピュータ900が、表示制御コマンド、演出音制御コマンド、および、ランプ制御コマンドに応じて制御対象機器を駆動する制御を行なう。たとえば、表示制御コマンドでは、変動表示の変動パターン(変動表示時間も含む)、変動表示の停止図柄、変動表示の停止、大当り時の表示等の変動表示に関する各種指令が示される。演出音コマンドでは、演出音の出力、演出音の停止等の演出音に関する各種指令が示される。ランプ制御コマンドでは、各種発光体の点灯、消灯等の発光体に関する各種指令が示される。
【0060】
また、遊技制御基板31から払出制御基板37には、払出制御基板37により駆動制御される球払出装置97による賞球の払出制御に関する指令情報としての払出制御コマンド等の情報が伝送される。この払出制御コマンドは、入賞球の発生に応じた賞球の払出数等を指令するコマンドである。払出制御基板37では、払出制御用マイクロコンピュータ370(払出制御手段)が搭載されており、この払出制御用マイクロコンピュータ370が、払出制御コマンドに応じて賞球の払出制御を行なう。この払出制御用マイクロコンピュータ370の構成は、前述した遊技制御用マイクロコンピュータ53と同様である。また、払出制御用マイクロコンピュータ370では、カードユニット50と相互に情報通信することにより、カードユニット50からの指令に応じた貸球の払出制御も行なわれる。
【0061】
この実施の形態では、遊技制御基板31および払出制御基板37に設けられたRAMが、バックアップ電源でバックアップされている。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間はRAMの内容が保存される。そして、各制御基板におけるCPUは、電源電圧の低下を検出すると、所定の処理(たとえば、RAMの内容の保存処理)を行なった後に電源復旧待ちの状態になる。また、電源投入時に、各制御基板におけるCPUは、RAMにデータが保存されている場合には、保存データに基づいて電源断前の状態を復元する。
【0062】
遊技制御基板31(遊技制御用マイクロコンピュータ53)から各制御基板へ送信される情報には、制御の指令内容を示す制御コマンドと、該コマンドの取込みタイミングを示すINT信号とが含まれる。ここで、コマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御モードの種類を指令する1バイトのMODEデータと、MODEデータで指令された制御モードにおける具体的な制御内容を指令する1バイトのEXTデータとにより構成される。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、このような2バイトのデータを、指令先の各制御基板へ順次送信することにより、制御内容を指令する。
【0063】
なお、図2においては、変動表示制御機能、演出音制御機能、および、ランプ制御機能を1つの演出制御用マイクロコンピュータ900に含ませる例を示したが、これに限らず、変動表示制御機能、ランプ制御機能、および、演出音制御機能のそれぞれを、3つ、または、2つのマイクロコンピュータに含ませ、そのそれぞれのマイクロコンピュータが前述したような表示制御コマンド、演出音制御コマンド、および、ランプ制御コマンドを受信し、そのコマンドに応じて各種制御を行なうようにしてもよい。
【0064】
図3は、第1実施形態におけるパチンコ遊技機1に記憶される変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知演出音データを示す図である。図3を参照して、遊技制御用マイクロコンピュータ53のデータ記憶手段であるROM54には、演出制御用マイクロコンピュータ900に記憶されたAデータ、Bデータ、Cデータ、Dデータ、および、Zデータの5つの変動パターンデータのアドレスをそれぞれ示すポインタが記憶される。
【0065】
Aデータ、Bデータ、Cデータ、および、Dデータは、それぞれ、演出制御用マイクロコンピュータ900により、特別図柄表示部9における特別図柄の変動表示、および、所定のリーチ演出表示を制御させるための変動パターンデータである。Aデータ、Bデータ、Cデータ、および、Dデータの例については、後述する図4で説明する。Zデータは、演出制御用マイクロコンピュータ900により、特に演出を行なわない通常の特別図柄の変動表示を制御をさせるための変動パターンデータである。
【0066】
また、遊技制御用マイクロコンピュータ53のROM54には、演出制御用マイクロコンピュータ900に記憶されたa1データ、b1データ、c1データ、および、d1データの4つの報知図柄データのアドレスをそれぞれ示すポインタが記憶される。a1データ、b1データ、c1データ、および、d1データは、それぞれ、演出制御用マイクロコンピュータ900により、報知図柄表示部3に所定の報知図柄を表示させるための報知図柄データである。a1データ、b1データ、c1データ、および、d1データの例については、後述する図5〜図8で説明する。
【0067】
また、遊技制御用マイクロコンピュータ53のROM54には、演出制御用マイクロコンピュータ900に記憶されたa2データ、b2データ、c2データ、および、d2データの4つの報知音データのアドレスをそれぞれ示すポインタが記憶される。a2データ、b2データ、c2データ、および、d2データは、それぞれ、演出制御用マイクロコンピュータ900により、スピーカ27に所定の報知音を出力させるための報知音データである。本実施の形態においては、a2データ、b2データ、c2データ、および、d2データは、それぞれ、遊技者に「春」、「夏」、「秋」、および、「冬」という観念を想起させる音楽をスピーカ27に出力させるための報知音データである。
【0068】
これらの遊技制御用マイクロコンピュータ53のROM54に記憶されるポインタにより示される変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知音データは、演出制御用マイクロコンピュータ900のROMのポインタで示されるアドレスに予め記憶される。変動パターンデータであるAデータ〜Dデータを示すポインタは、それぞれ、報知図柄データであるa1データ〜d1データを示すポインタ、および、報知音データであるa2データ〜d2データを示すポインタと対応付けられて記憶される。また、変動パターンデータであるZデータを示すポインタは、報知図柄データを示すポインタ、および、報知音データを示すポインタのいずれにも対応付けられていない。
【0069】
なお、本実施の形態においては、遊技制御用マイクロコンピュータ53のROM54に各データのアドレスを示すポインタを記憶するようにしたが、演出制御用マイクロコンピュータ900に記憶された変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知音データを示すデータであれば、遊技制御用マイクロコンピュータのROM54には、他のデータを記憶させるようにしてもよい。
【0070】
図4は、パチンコ遊技機1の特別図柄表示部9に表示される変動パターンの例を示す図である。図4(a)は、前述したAデータに基づいて特別図柄表示部9に表示される変動パターンの例を示す図である。図4(a)を参照して、Aデータは、特別図柄の変動表示が開始され、所定時間後にリーチ状態が表示されてから所定時間後に表示結果が導出表示されるまでの間、桜の木から桜の花びらが散る表示態様の演出表示が行なわれる変動パターンを実行するためのデータである。このような変動パターンに基づいて特別図柄の変動表示におけるリーチ演出が行なわれることにより、遊技者に「春」という観念を想起させることができる。
【0071】
図4(b)は、前述したBデータに基づいて特別図柄表示部9に表示される変動パターンの例を示す図である。図4(b)を参照して、Bデータは、特別図柄の変動表示が開始され、所定時間後にリーチ状態が表示されてから所定時間後に表示結果が導出表示されるまでの間、花火が打上がる表示態様の演出表示が行なわれる変動パターンを実行するためのデータである。このような変動パターンに基づいて特別図柄の変動表示におけるリーチ演出が行なわれることにより、遊技者に「夏」という観念を想起させることができる。
【0072】
図4(c)は、前述したCデータに基づいて特別図柄表示部9に表示される変動パターンの例を示す図である。図4(c)を参照して、Cデータは、特別図柄の変動表示が開始され、所定時間後にリーチ状態が表示されてから所定時間後に表示結果が導出表示されるまでの間、満月が表示されススキと雲とが風に流される表示態様の演出表示が行なわれる変動パターンを実行するためのデータである。このような変動パターンに基づいて特別図柄の変動表示におけるリーチ演出が行なわれることにより、遊技者に「秋」という観念を想起させることができる。
【0073】
図4(d)は、前述したDデータに基づいて特別図柄表示部9に表示される変動パターンの例を示す図である。図4(d)を参照して、Dデータは、特別図柄の変動表示が開始され、所定時間後にリーチ状態が表示されてから所定時間後に表示結果が導出表示されるまでの間、雪だるまが表示され雪が降積もる表示態様の演出表示が行なわれる変動パターンを実行するためのデータである。このような変動パターンに基づいて特別図柄の変動表示におけるリーチ演出が行なわれることにより、遊技者に「冬」という観念を想起させることができる。
【0074】
このように、この実施形態におけるAデータ〜Dデータは、1つの観念(本実施の形態では、「季節」)に基づいて、それぞれ、「春」,「夏」,「秋」,「冬」という観念を遊技者に想起させるリーチ演出を実行するための変動パターンデータである。
【0075】
図5は、パチンコ遊技機1の報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す第1の図である。図5は、前述したa1データに基づいて報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図5を参照して、a1データは、「桜の花」を示す報知図柄を表示させるためのデータである。このような報知図柄データに基づいて報知図柄の表示が行なわれることにより、遊技者に「春」という観念を想起させることができる。
【0076】
図6は、パチンコ遊技機1の報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す第2の図である。図6は、前述したb1データに基づいて報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図6を参照して、b1データは、「花火の打上げの際の軌跡」を示す図形を示す報知図柄を表示させるためのデータである。このような報知図柄データに基づいて報知図柄の表示が行なわれることにより、報知図柄表示部3の「花火の打上げの際の軌跡」を示す図形が表示された上部に表示される表示と合わせて、花火が打上がる表示態様が表示され、遊技者に「夏」という観念を想起させることができる。
【0077】
図7は、パチンコ遊技機1の報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す第3の図である。図7は、前述したc1データに基づいて報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図7を参照して、c1データは、「落葉」を示す報知図柄を表示させるためのデータである。このような報知図柄データに基づいて報知図柄の表示が行なわれることにより、遊技者に「秋」という観念を想起させることができる。
【0078】
図8は、パチンコ遊技機1の報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す第4の図である。図8は、前述したd1データに基づいて報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図8を参照して、d1データは、「降頻る雪」を示す報知図柄を表示させるためのデータである。このような報知図柄データに基づいて報知図柄の表示が行なわれることにより、遊技者に「冬」という観念を想起させることができる。
【0079】
図3から図8で説明したように、変動パターンデータであるAデータ、報知図柄データであるa1データ、および、報知音データであるa2データは、それぞれ、遊技者に「春」という観念を想起させる演出データであり、対応付けられて記憶される。同様に、変動パターンデータであるBデータ、報知図柄データであるb1データ、および、報知音データであるb2データは、それぞれ、遊技者に「夏」という観念を想起させる演出データであり、対応付けられて記憶される。また、変動パターンデータであるCデータ、報知図柄データであるc1データ、および、報知音データであるc2データは、それぞれ、遊技者に「秋」という観念を想起させる演出データであり、対応付けられて記憶される。また、変動パターンデータであるDデータ、報知図柄データであるd1データ、および、報知音データであるd2データは、それぞれ、遊技者に「冬」という観念を想起させる演出データであり、対応付けられて記憶される。以下、本実施の形態において遊技者に同じ観念を想起させるデータを「同種」のデータという。また、遊技者に異なる観念を想起させるデータを「異種」のデータという。たとえば、Aデータ、a1データ、および、a2データは、それぞれ、同種のデータであり、AデータとBデータ、Aデータとb1データ、および、Aデータとb2データは、それぞれ、異種のデータである。
【0080】
次に、この実施の形態に示されたパチンコ遊技機における大当りとするか、はずれとするか、リーチ状態が発生してはずれとするかの決定(大当り判定ともいう)、特別図柄の予定停止図柄の決定、識別情報(特別図柄、キャラクタ)の変動表示における変動パターンの決定、および、報知図柄の決定等の制御内容の決定について、決定のための処理手順を簡単に説明する。図9は、パチンコ遊技機1のランダムカウンタの定義を示す図である。
【0081】
図9を参照して、大当りとするか、はずれとするか、リーチ状態が発生した後はずれとするかの決定は、大当り決定用のランダムカウンタR1のカウント値を用いて行なわれる。このランダムカウンタR1は、大当りを発生させるか否かをランダムに決定するためのものであり、たとえば、0からカウントアップして所定の上限値(ここでは、199)までカウントアップした後再度0からカウントアップし直す数値データ更新手段である。このカウント動作は、所定周期(2msecごと)で1ずつ加算されることとなる。始動口スイッチ17により始動入賞が検出されると、それに応じてこのランダムカウンタR1のカウント値が抽出されて始動入賞記憶データとして記憶される。
【0082】
図10は、パチンコ遊技機1の大当り判定テーブルを示す図である。図10を参照して、ランダムカウンタR1のカウント値が、予め定められた大当り判定値(ここでは、3)と一致するか否か、および、リーチ判定値(ここでは、0,1,11)と一致するか否かの判断がなされる。
【0083】
抽出されたランダムカウンタR1のカウント値と大当り判定値とが一致した場合は、大当りを発生させることが決定され、大当り遊技状態の制御が行なわれる。ここでは、前述したようにランダムカウンタR1のカウント値は、0〜199までの数値データであるので、大当りと判定される判定確率は、1/200となる。
【0084】
抽出されたランダムカウンタR1のカウント値とリーチ判定値とが一致した場合は、リーチ状態が発生した後はずれとなることが決定される。ここでは、リーチ状態が発生した後はずれと判定される判定確率は、3/200となる。
【0085】
また、抽出されたランダムカウンタR1のカウント値と、大当り判定値およびリーチ判定値とがいずれも一致しない場合(ここでは、ランダムカウンタR1のカウント値が、大当り判定値である3、および、リーチ判定値である1,1,11以外である場合)は、はずれとなることが決定される。ここでは、はずれと判定される判定確率は、196/200となる。この実施の形態の場合、大当り決定用のランダムカウンタR1のカウント値に基づく大当り判定は、始動入賞時のタイミングで行なわれる。
【0086】
図9を再び参照して、特別図柄の変動表示における停止図柄の決定は、左図柄決定用ランダムカウンタR2−1、中図柄決定用ランダムカウンタR2−2、および、右図柄決定用ランダムカウンタR2−3の3つの停止図柄決定用ランダムカウンタのカウント値を用いて行なわれる。
【0087】
これらランダムカウンタR2−1〜R2−3は、特別図柄の変動表示における停止図柄をランダムに決定するためのものである。ランダムカウンタR2−1は、たとえば、0からカウントアップして所定の上限値(ここでは、9)までカウントアップした後再度0からカウントアップする数値データ更新手段である。
【0088】
また、ランダムカウンタR2−2、および、ランダムカウンタR2−3は、たとえば、それぞれ、ランダムカウンタR2−1、および、ランダムカウンタR2−2の桁上げごとに、0からカウントアップして所定の上限値(ここでは、9)までカウントアップした後再度0からカウントアップする数値データ更新手段である。
【0089】
ランダムカウンタR2−1のカウント動作は、所定周期(2msecごと)で1ずつ加算されることとなる。始動口スイッチ17により始動入賞が検出されると、それに応じてこのランダムカウンタR2−1〜R2−3のカウント値が抽出されて、前述した始動入賞記憶データと対応付けられて特別図柄記憶データとして記憶される。
【0090】
また、特別図柄の変動表示における停止図柄の決定は、左,中,右の各図柄に対応する3つの停止図柄決定用ランダムカウンタR2−1〜R2−3のそれぞれのカウント値を用いて行なわれる。左,中,右の各図柄として表示される複数種類の特別図柄には、左,中,右の特別図柄ごとに図柄の配列順序が予め定められている。複数種類の特別図柄は、図柄の配列順序に従って変動(更新)表示されていく。
【0091】
このような複数種類の停止図柄のそれぞれには図柄決定用の数値データが対応付けられており、はずれとする決定がされた場合には、所定のタイミングで各ランダムカウンタR2−1〜R2−3から抽出されたカウント値と一致する数値データに対応する図柄が左,中,右の各停止図柄として決定される。
【0092】
一方、大当りとする決定がされた場合には、所定のタイミングで左特別図柄決定用のランダムカウンタR2−1から抽出されたカウント値と一致する数値データに対応する図柄が左,中,右の各停止図柄として決定される。
【0093】
また、リーチ状態が発生した後はずれとすることが決定された場合には、所定のタイミングで左特別図柄決定用のランダムカウンタR2−1から抽出されたカウント値と一致する数値データに対応する図柄が左,右の各停止図柄として決定される。
【0094】
また、特別図柄の変動表示においてリーチ状態が発生することが決定された場合(大当りとする決定が行なわれた場合と、はずれとする決定が行なわれた場合との両方を含む)には、リーチ状態の変動パターンが複数種類の変動パターンのうちから選択的に決定(ランダムに決定)される。
【0095】
このような変動パターンの決定は、変動パターン決定用のランダムカウンタR3のカウント値を用いて行なわれる。このランダムカウンタR3は、リーチ状態の変動パターンをランダムに決定するためのものであって、大当り決定用のランダムカウンタR1と同様に機能し、たとえば、0からカウントアップして所定の上限値(ここでは、149)までカウントアップした後再度0からカウントアップする数値データ更新手段である。
【0096】
図11は、パチンコ遊技機1の変動パターン決定テーブルを示す図である。図11を参照して、特別図柄の変動表示に用いられる変動パターンは、前述した大当り判定結果およびランダムカウンタR3のカウント値に基づいて、複数種類の予め定められた変動パターンから決定される。
【0097】
たとえば、大当り判定結果が大当りであり、ランダムカウンタR3のカウント値が0〜34である場合は、変動パターンとして、Aデータが決定される。前述したようにランダムカウンタR3のカウント値は、0〜149までの数値データであるので、この場合に、変動パターンとしてAデータが決定される決定確率は、35/150となる。
【0098】
これらの大当り判定結果、および、変動パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、図10で示した、大当りと判定される判定確率1/200、および、ここで示した、変動パターンとしてAデータが決定される決定確率35/150を掛合わせて計算される。その結果、これらの大当り判定結果、および、変動パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.001167と計算される。
【0099】
また、大当りが決定され、ランダムカウンタR3のカウント値が35〜69である場合は、変動パターンとしてBデータが決定され、決定確率は35/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、および、変動パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.001167となる。
【0100】
同様に、大当りが決定され、ランダムカウンタR3のカウント値が、70〜104、105〜139、および、140〜149である場合は、それぞれ、変動パターンとしてCデータ、Dデータ、および、Zデータが決定され、決定確率は、それぞれ、35/150、35/150、および、10/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、および、変動パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、それぞれ、0.001167、0.001167、および、0.000333となる。
【0101】
また、リーチ状態が発生した後はずれとすることが決定され、ランダムカウンタR3のカウント値が、0〜29、30〜59、60〜89、90〜119、または、120〜149である場合は、それぞれ、変動パターンとして、Aデータ、Bデータ、Cデータ、Dデータ、または、Zデータが決定され、決定確率は、それぞれ、30/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、および、変動パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、それぞれ、0.003となる。
【0102】
また、はずれとすることが決定された場合は、ランダムカウンタR3のカウント値に関係なく、変動パターンとしてZデータが決定され、決定確率は150/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、および、変動パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.98となる。
【0103】
この実施の形態の場合、変動パターン決定用のランダムカウンタR3のカウント値に基づく変動パターンの決定は、始動入賞時のタイミングで行なわれる。そして、決定された変動パターンデータを示すポインタは、前述した始動入賞記憶データと対応付けられて変動パターン記憶データとして記憶される。
【0104】
図12は、第1実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知パターン決定テーブルを示す図である。報知パターンは、報知図柄データと報知音データとの組合せからなる。図12を参照して、報知図柄表示部3で表示される報知図柄、および、スピーカ27で出力される報知音は、それぞれ、前述した大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、ランダムカウンタR4のカウント値に基づいて、複数種類の予め定められた報知図柄および報知音から決定される。
【0105】
たとえば、大当り判定結果が大当りであり、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が0〜34である場合は、変動パターンと同種の報知図柄、および、変動パターンと同種の報知音が決定される。前述したようにランダムカウンタR4のカウント値は、0〜149までの数値データであるので、この場合に、変動パターンと同種の報知図柄、および、変動パターンと同種の報知音が決定される決定確率は、35/150となる。
【0106】
これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、図10で示した、大当りと判定される判定確率1/200、図11で示した、大当りと決定された場合に、変動パターンデータとしてAデータが決定される決定確率35/150、および、ここで示した、変動パターンと同種の報知図柄、および、変動パターンと同種の報知音が決定される決定確率35/150を掛合わせて、変動パターンデータがAデータである場合の発生確率が導出され、同様に、Bデータ、Cデータ、Dデータについても導出され、これらを足し合わせて計算される。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.001089と計算される。
【0107】
また、大当りが決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が35〜64である場合は、変動パターンと同種の報知図柄、および、変動パターンと異種の報知音が決定され、決定確率は30/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000933となる。
【0108】
また、大当りが決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、65〜94である場合は、変動パターンと異種の報知図柄、および、変動パターンと同種の報知音が決定され、決定確率は30/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000933となる。
【0109】
また、大当りが決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、95〜124である場合は、変動パターンと異種の報知図柄、および、変動パターンと異種であり報知図柄と同種である報知音が決定され、決定確率は30/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000933となる。
【0110】
また、大当りが決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、125〜144である場合は、変動パターンと異種の報知図柄、および、変動パターンと異種であり報知図柄と異種である報知音が決定され、決定確率は20/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000622となる。
【0111】
なお、大当りが決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、145〜149である場合は、報知図柄および報知音が決定されず、この場合の決定確率は、5/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000156となる。
【0112】
また、大当りが決定され、変動パターンデータとしてZデータが決定された場合は、ランダムカウンタR4のカウント値に関わらず、報知図柄および報知音が決定されない。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000333となる。
【0113】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、0〜9である場合は、変動パターンと同種の報知図柄、および、変動パターンと同種の報知音が決定され、決定確率は10/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.0008となる。
【0114】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が10〜14である場合は、変動パターンと同種の報知図柄、および、変動パターンと異種の報知音が決定され、決定確率は5/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.0004となる。
【0115】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、15〜19である場合は、変動パターンと異種の報知図柄、および、変動パターンと同種の報知音が決定され、決定確率は5/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.0004となる。
【0116】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、20〜24である場合は、変動パターンと異種の報知図柄、および、変動パターンと異種であり報知図柄と同種である報知音が決定され、決定確率は5/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.0004となる。
【0117】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、25である場合は、変動パターンと異種の報知図柄、および、変動パターンと異種であり報知図柄と異種である報知音が決定され、決定確率は1/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.00008となる。
【0118】
なお、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、26〜149である場合は、報知図柄および報知音が決定されず、この場合の決定確率は、124/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.00992となる。
【0119】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含まない)が決定され、変動パターンデータとしてZデータが決定された場合は、ランダムカウンタR4のカウント値に関わらず、報知図柄および報知音が決定されない。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.983となる。
【0120】
このように、はずれ表示結果とすることが決定されたときに変動パターンと同種の報知パターン(報知図柄、報知音)が決定される割合(0.0008)に対する、大当り表示結果とすることが決定されたときの、変動パターンと同種の報知パターンが決定される割合(0.001089/0.0008=1.36)に比べ、はずれ表示結果とすることが決定されたときに変動パターンと異種の報知パターンが決定される割合(0.0004)に対する、大当り表示結果とすることが決定されたときの、変動パターンと異種の報知パターンが決定される割合(0.00933/0.0004=7.78)を高く、報知パターン決定テーブルにおける報知パターンの決定確率を定める。
【0121】
すなわち、はずれ表示結果とすることが決定されたときに対する、大当り表示結果とすることが決定されたときの、変動パターンと同種の報知パターンが決定される割合(1.36)に比べ、変動パターンと異種の報知パターンが決定される割合(7.78)を高く、報知パターンを決定する。
【0122】
以上に示したような大当り判定機能、停止図柄決定機能、変動パターン決定機能、および、報知パターン決定機能は、遊技制御用マイクロコンピュータ53の制御機能により実現される。
【0123】
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ53のCPU56により実行される制御を説明する。遊技制御用マイクロコンピュータ53では、遊技の進行を制御するための処理である遊技制御のメイン処理およびタイマ割込み処理が実行され、これらの処理により、各種制御用のサブルーチンプログラムが呼び出されて実行されることにより、各種の遊技制御が行なわれる。
【0124】
図13は、パチンコ遊技機1で実行される入賞確認処理の処理内容を示すフローチャートである。まず、ステップ(以下、単にSという)1により、始動入賞口14への入賞があったか否かが判断される。具体的に、始動入賞口14への入賞があったか否かの判断は、始動口スイッチ17の検出出力に基づいて行なう。S1により、始動入賞口14への入賞がないと判断された場合は、この入賞確認処理を終了し、メイン処理に戻る。一方、S1により、始動入賞口14への入賞があったと判断された場合は、S2に進む。
【0125】
次に、S2の実行により、始動入賞記憶手段に記憶された始動入賞記憶数が上限数と等しいか否かが判断される。S2により、始動入賞記憶数が上限数と等しいと判断された場合は、この入賞確認処理を終了し、メイン処理に戻る。一方、S2により、始動入賞記憶数が上限数と等しくない、すなわち、上限数未満であると判断された場合は、S3に進み、始動入賞記憶数が「1」加算される。
【0126】
次に、S4の実行により、大当り乱数が抽出される。大当り乱数としては、前述した大当り判定用ランダムカウンタR1のカウント値が抽出される。次に、S5により、左,中,右特別図柄を決定するための乱数が抽出される。これらの乱数としては、前述した3つの停止図柄決定用ランダムカウンタR2−1,R2−2,R2−3のそれぞれのカウント値が抽出される。次に、S6により、変動パターン乱数が抽出される。変動パターン乱数としては、前述した変動パターン決定用ランダムカウンタR3のカウント値が抽出される。
【0127】
そして、S7の実行により、S4で抽出された大当り判定用ランダムカウンタR1のカウント値に基づいて大当り(全図柄を一致)とするか、リーチ状態とした後はずれ(左右図柄を一致)とするか、リーチ状態とせずに、はずれ(全図柄不一致)とするかが判定される。具体的には、図10で示した予め定められた大当り判定値と一致するか否かが判断され、一致する場合に大当りと判定され、予め定められたリーチ判定値と一致するか否かが判断され、一致する場合にリーチ状態とした後はずれと判定され、いずれも一致しない場合に、リーチ状態とせずに、はずれと判定する大当り判定が行なわれる。
【0128】
また、S8の実行により、S5で抽出された左,中,右図柄決定用ランダムカウンタR2−1〜R2−3のカウント値と一致する数値データに対応する図柄を、特別図柄の変動表示における左,中,右の各停止図柄として決定する停止図柄の決定が行なわれる。ここで、S7で大当りとする判定がされた場合には、左図柄決定用ランダムカウンタR2−1のカウント値と一致する数値データに対応する図柄が左,中,右の各停止図柄として決定され、S7でリーチ状態とした後はずれとする判定がされた場合には、左,右の各停止図柄が一致するように決定される。また、S7でリーチ状態とせずに、はずれと判定された場合において、S5により抽出されたカウント値に対応する左,中,右の各停止図柄の組合せが偶然大当り図柄の組合せとなる場合には、はずれ図柄の組合せとなるように補正され、その補正された図柄が停止図柄として決定される。
【0129】
また、S9の実行により、S6で抽出された変動パターン決定用ランダムカウンタR3のカウント値、および、S7で判定された大当り判定結果に基づいて、変動パターンが決定される。具体的には、図11で説明したので説明は繰返さない。
【0130】
次に、S10で報知パターン決定処理が実行される。報知パターン決定処理については、後述する図14で説明する。
【0131】
そして、S11の実行により、S7〜S10の実行により決定された各種判定結果情報が遊技制御マイクロコンピュータ53のRAM55に、始動入賞記憶情報と対応付けて記憶され、この入賞時確認処理が終了し、メイン処理にリターンする。
【0132】
図14は、パチンコ遊技機1で実行される報知パターン決定処理の処理内容を示すフローチャートである。図14を参照して、まず、S21の実行により、報知パターン乱数が抽出される。報知パターン乱数としては、前述した報知パターン決定用ランダムカウンタR4のカウント値が抽出される。次に、S22の実行により、図13で説明した入賞確認処理のS7で判定された大当り判定結果、S9で決定された変動パターン決定結果、および、S21で抽出された報知パターン決定用ランダムカウンタR4のカウント値に基づいて、報知パターン(報知図柄および報知音)が決定される。具体的には、図12で説明したので説明は繰返さない。S22の後、この報知パターン決定処理が終了し、入賞確認処理にリターンする。
【0133】
図15は、パチンコ遊技機1で実行される表示制御コマンド送信処理の処理内容を示すフローチャートである。図15を参照して、まず、S41の実行により、遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAM55の始動入賞記憶領域に、始動入賞記憶が記憶されているか否かが判断される。S41により、始動入賞記憶が記憶されていないと判断された場合は、S47に進む。一方、S41により、始動入賞記憶が記憶されていると判断された場合は、S42に進む。
【0134】
次に、S42の実行により、S41で記憶されていると判断された始動入賞記憶に対する変動表示を開始するタイミングであるか否かが判断される。具体的には、前の変動表示を開始してから、前の変動表示に対する変動パターンで指定される変動表示時間が経過したか否かが、遊技制御用マイクロコンピュータ53のタイマ機能により、前の変動表示を開始してからの時間が計測されることにより、判断される。S42により、変動表示を開始するタイミングでないと判断された場合は、S47に進む。一方、S42により、変動表示を開始するタイミングであると判断された場合は、S43に進む。
【0135】
次に、S43の実行により、図13で説明した入賞確認処理のS11で保存された判定結果情報のうち、S41で記憶されていると判断された始動入賞記憶に対する判定結果情報が読出される。そして、S44の実行により、S43で読出された判定結果情報で示される報知パターンに応じた報知コマンドが、演出制御用マイクロコンピュータ900に送信される。
【0136】
次に、S45の実行により、S43で読出された判定結果情報で示される変動パターンに応じた変動パターンコマンドが、演出制御用マイクロコンピュータ900に送信される。そして、S46の実行により、S43で読出された判定結果情報で示される特別図柄の停止図柄に応じた特別図柄停止図柄コマンドが、演出制御用マイクロコンピュータ900に送信される。
【0137】
次に、S47の実行により、S43で読出された判定結果情報に基づいた変動表示が開始されてからS43で読出された判定結果情報で示される変動パターンで示される変動表示時間が経過したか否かが判断される。具体的には、S43で読出された判定結果情報に基づいた変動表示を開始してから、S43で読出された判定結果情報で示される変動パターンで指定される変動表示時間が経過したか否かが、遊技制御用マイクロコンピュータ53のタイマ機能により、変動表示を開始してからの時間が計測されることにより、判断される。S47により、変動表示時間が経過していないと判断された場合は、この表示制御コマンド送信処理が終了し、メイン処理に戻る。一方、S47により、変動表示時間が経過したと判断された場合は、S48の実行により、特別図柄の変動停止を指示するための特別図柄変動停止コマンドが、演出制御用マイクロコンピュータ900に送信される。S48の後、この表示制御コマンド送信処理が終了し、メイン処理に戻る。
【0138】
なお、図15で説明した表示制御コマンド送信処理においては、報知コマンド、特別図柄変動パターンコマンド、特別図柄停止図柄コマンド、および、特別図柄変動停止コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ900に送信するようにしたが、表示制御コマンドとしては、他に、大当り中の演出表示を指定するためのコマンド、遊技者が遊技をしていない状態のときにデモ画像の表示を指定するためのコマンドなどが、演出制御用マイクロコンピュータ900に送信される。
【0139】
図16は、第1実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第1の図である。図17は、第1実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第2の図である。
【0140】
図16を参照して、まず、図16(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された報知パターンコマンドで指定される報知図柄データおよび報知音データに基づいて、図3で説明したa2データが用いられ、遊技者に「春」を想起させる音楽の報知音をスピーカ27から出力する制御がされ、図5で説明したa1データが用いられ、「桜の花」の報知図柄を報知図柄表示部3に導出表示させる制御が行なわれる。
【0141】
また、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された変動パターンコマンドおよび特別図柄停止図柄コマンドで指定される変動パターンに基づいて、特別図柄表示部9の表示領域90において特別図柄を変動表示させる制御が開始される。
【0142】
次に、図16(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、左変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、左特別図柄として「7」が導出表示される。
【0143】
次に、図16(c)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、右変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、右特別図柄として「7」が導出表示され、左特別図柄と右特別図柄が同じ特別図柄となり、リーチ状態となる。
【0144】
次に、図17を参照して、図17(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された変動パターンコマンドで指定される変動パターンである、図4(c)で説明したCデータに基づいて、特別図柄表示部9の表示領域90において、特別図柄の変動表示が開始された所定時間後にリーチ状態が表示されてから所定時間後に表示結果が導出表示されるまでの間、満月が表示されススキと雲とが風に流される表示態様のリーチ演出表示をする制御が行なわれる。
【0145】
次に、図17(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された特別図柄停止図柄コマンドおよび特別図柄変動停止コマンドに基づいて、中変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、中特別図柄として「7」が導出表示され、左特別図柄、中特別図柄、および、右特別図柄が同じ特別図柄となる大当り表示結果となる。この大当り表示結果が導出表示されるタイミングで、遊技制御用マイクロコンピュータ53により、大当り遊技状態に制御される。
【0146】
このように、図16(a)に示したように、まず、遊技者に「春」という観念を想起させる報知音が出力され、遊技者に「春」という観念を想起させる報知図柄が表示され、図17(a)に示したように、次に、遊技者に「秋」という観念を想起させるリーチ演出表示が行なわれる。このような演出が行なわれることにより、報知図柄、および、報知音により、同じ観念(前述した同種)である「春」という観念を想起させる演出が行なわれるとともに、変動パターンで指定されるリーチ演出表示により、報知図柄、および、報知音と異なる観念(前述した異種)である「秋」という観念を想起させる演出が行なわれたことを、遊技者に認識させることができる。
【0147】
図18は、第1実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知パターンによる大当り信頼度を示す表である。信頼度とは、所定の演出が行なわれたときに大当りが発生する確率である。本実施の形態においては、信頼度とは、所定の報知図柄、所定の報知音、および、所定の変動パターンに基づいて演出が実行されたときに大当りが発生する確率である。
【0148】
図18を参照して、図12で説明したように、大当り時およびはずれ時それぞれにおける、変動パターンで指定されるリーチ演出と同種の報知図柄が表示されるとともに、変動パターンで指定されるリーチ演出と同種の報知音が出力される報知パターンの発生確率は、それぞれ、0.001089、および、0.0008である。これにより、変動パターンと同種の報知図柄が表示され、変動パターンと同種の報知音が出力されたときに大当りが発生する確率を示す大当り信頼度は、大当り時発生確率/(大当り時発生確率+はずれ時発生確率)により計算することができ、57.65%となる。なお、このように変動パターン、報知図柄、および、報知音がすべて同種である場合の報知図柄および報知音による演出を、通常報知演出といい、この通常報知演出に用いられる遊技演出データを通常報知演出用データという。
【0149】
同様に、変動パターンと同種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、70.00%となる。また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、70.00%となる。また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種で報知図柄と同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、70.00%となる。なお、このように変動パターン、報知図柄、および、報知音のうち1つが異種である場合の報知図柄および報知音による演出のうち、報知図柄および報知音が変動パターンと異種である場合の報知図柄および報知音による演出を、変則報知演出といい、この変則報知演出に用いられる遊技演出データを変則報知演出用データという。
【0150】
また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種で報知図柄と異種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、88.61%となる。なお、このように変動パターン、報知図柄、および、報知音のうち、すべてが異種である場合の報知図柄および報知音による演出を、特別変則報知演出といい、この特別変則報知演出に用いられる遊技演出データを特別変則報知演出用データという。
【0151】
また、報知図柄が表示されず、報知音が出力されないときの大当り信頼度は、0.049%となる。
【0152】
このように、図12で説明した報知パターン決定テーブルに基づいて、図14で説明した報知パターン決定処理のS22において、報知パターンを決定することにより、決定された報知パターンにより行なわれる演出が、通常報知演出であるときよりも変則報知演出であるときのほうが、大当り信頼度が高くなる。また、変則報知演出であるときよりも特別変則報知演出であるときのほうが、大当り信頼度が高くなる。
【0153】
なお、第1実施形態においては、はずれとすることが決定されたときにも、変則報知演出および特別変則報知演出が行なわれるようにしたが、これに限定されず、はずれとすることが決定されたときに、変則報知演出および特別変則報知演出が行なわれないようにしてもよい。すなわち、はずれとすることが決定されたときに、変動パターンと異種である報知図柄および報知音を決定しないとともに、変動パターン、報知図柄、および、報知音のすべてが異種である報知図柄および報知音を決定しないようにしてもよい。
【0154】
次に、この第1実施形態により得られる主な効果をまとめて説明する。
図4、および、図13のS6,S9で説明したように、始動条件の成立に基づいて特別図柄表示部9に表示結果を導出表示する際に実行される特別図柄の変動パターンがその導出表示以前に予め定められた複数種類の変動パターンから決定される。また、図15のS44,S46,S47,S49で説明したように、表示結果および変動パターンの決定結果に対応して、特別図柄表示部9および報知図柄表示部3に遊技演出データを用いてそれぞれ特別図柄および報知図柄を表示するための制御が行なわる。また、図15のS45で説明したように、変動パターンの決定結果に対応して、スピーカ27に遊技演出データを用いて遊技の演出音を出力するための制御が行なわれる。また、図15のS44で説明したように、決定された変動パターンの種類を報知図柄表示部3に報知図柄を表示することによって報知する制御が行なわれる。また、図11、および、図14のS21,S22で説明したように、報知図柄表示部3での報知が実行される旨をスピーカ27に報知音を出力することによって報知する制御が行なわれ、報知図柄表示部3に報知図柄を表示することに用いられる報知図柄データが予め定められた複数の報知図柄データのうちのいずれかに決定されるとともに、スピーカ27に報知音を出力することに用いられる報知音データが予め定められた複数の報知音データのうちのいずれかに決定される。
【0155】
また、図12で説明したように、遊技演出データは、複数の変動パターンのうち、所定の変動パターンが決定されたとき、複数の報知図柄データのうち変動パターンと同種の報知図柄データが第1の割合で選択される通常報知演出用データと、所定の変動パターンが決定されたとき、複数の報知図柄データのうち変動パターンと同種の報知図柄データが選択される割合が第1の割合よりも低い変則報知演出用データと、変則報知演出用データを用いて報知図柄データによる報知が実行されるときは、通常報知演出用データを用いて報知図柄データによる報知が実行されるときに比べて、所定の変動パターンによって導出表示される表示結果が大当り表示結果となる割合を高くするように報知決定用データを割振った報知図柄データの決定に用いる報知パターン決定用テーブルとを有する。また、図14のS22で説明したように、報知パターン決定用テーブルを用いて報知図柄データが決定される。
【0156】
このため、変則報知演出用データを用いて報知図柄データによる報知が実行されるときは、通常報知演出用データを用いて報知図柄データによる報知が実行されるときに比べて、所定の変動パターンによって導出表示される表示結果が大当り表示結果となる割合が高くなる(図18参照)ので、変則報知演出用データを用いて報知図柄データによる報知が実行されたときは、大当り表示結果となる信頼度が高くなり、特別図柄の変動パターンおよび報知図柄の表示による演出に対する遊技者の関心を向上させることができる。その結果、特別図柄の変動パターンおよび報知図柄の表示によって大当り遊技状態を報知する演出が単調な演出であると感じ難くなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0157】
また、図12で説明したように、遊技演出データは、複数の変動パターンのうち所定の変動パターンが決定されたときに、複数の報知図柄データのうち変動パターンと同種の報知図柄データ、および、複数の報知音データのうち変動パターンと同種の報知音データが第2の割合で選択される特別通常報知演出用データと、複数の報知図柄データのうち変動パターンと異種の報知図柄データ、および、複数の報知音データのうち変動パターンと異種の報知音データが選択される割合が第2の割合よりも低い特別変則報知演出用データと、特別変則報知演出用データを用いて報知図柄データおよび報知音データによる報知が実行されるときは、特別通常報知演出データを用いて報知図柄データおよび報知音データによる報知が実行されるときに比べて、所定の変動パターンによって導出表示される表示結果が大当り表示結果となる割合を高くするように報知決定用データを割振った報知図柄データおよび報知音データの決定に用いる報知パターン決定用テーブルとを有する。また、図14のS22で説明したように、報知パターン決定用テーブルを用いて報知図柄データおよび報知音データが決定される。
【0158】
このため、特別変則報知演出用データを用いて報知図柄データおよび報知音データによる報知が実行されるときは、特別通常報知演出データを用いて報知図柄データおよび報知音データによる報知が実行されるときに比べて、所定の変動パターンによって導出表示される表示結果が大当り表示結果となる割合が高くなる(図18参照)ので、特別変則報知演出用データを用いて報知図柄データおよび報知音データによる報知が実行されたときは、大当り表示結果となる信頼度が高くなり、特別図柄の変動パターン、報知図柄の表示、および、報知音の出力による演出に対する遊技者の関心を向上させることができる。その結果、特別図柄の変動パターン、報知図柄の表示、および、報知音の出力によって大当り遊技状態を報知する演出が単調な演出であると感じ難くなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0159】
また、図18で説明したように、表示結果をはずれ表示結果とすることが決定されたときに、変則報知演出用データが決定されないようにしてもよい。これにより、変則報知演出用データを用いて報知図柄データによる報知が実行されないときは、はずれ表示結果が導出表示されるので、変則報知演出用データを用いて報知図柄データによる報知が実行されたときは、大当り表示結果が導出表示される。その結果、変則報知演出に対する遊技者の関心を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0160】
第2実施形態
第2実施形態におけるパチンコ遊技機1は、第1実施形態で説明したパチンコ遊技機1において、報知パターンにより連続報知演出を実行するものである。連続報知演出とは、リーチ状態が発生する旨、または、大当り状態が発生する旨を遊技者に報知するために、複数回の変動表示に亘って連続的に実行される演出である。なお、連続報知演出は、リーチ状態が発生しない場合、または、大当り状態が発生しない場合であっても、所定の割合で実行される。第2実施形態におけるパチンコ遊技機1の全体構成、および、制御回路の構成は、それぞれ、図1で説明した全体構成、および、図2で説明した制御回路の構成と同様であるので説明は繰返さない。
【0161】
図19は、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1に記憶される変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知演出音データを示す図である。図19を参照して、遊技制御用マイクロコンピュータ53のROM54には、図3で説明したポインタに加えて、報知図柄表示部3で連続報知演出を行なうためのa1’データ、a1’’データ、a1’’’データ、および、a1’’’’データの4つの報知図柄データのアドレスをそれぞれ示すポインタが記憶される。a1’データ、a1’’データ、a1’’’データ、および、a1’’’’データは、それぞれ、演出制御用マイクロコンピュータ900により、報知図柄表示部3に所定の報知図柄を表示させるための報知図柄データである。本実施の形態においては、a1’データは、演出制御用マイクロコンピュータ900により、報知図柄表示部3に「・」の図形を表示させるためのデータである。
【0162】
図20は、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知図柄表示部3に表示される連続報知演出用の報知図柄の例を示す第1の図である。図20は、前述したa1’’データに基づいて報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図20を参照して、a1’’データは、「△」の図形を示す報知図柄を表示させるためのデータである。
【0163】
図21は、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知図柄表示部3に表示される連続報知演出用の報知図柄の例を示す第2の図である。図21は、前述したa1’’’データに基づいて報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図21を参照して、a1’’’データは、「□」の図形を示す報知図柄を表示させるためのデータである。
【0164】
図22は、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知図柄表示部3に表示される連続報知演出用の報知図柄の例を示す第3の図である。図22は、前述したa1’’’’データに基づいて報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図22を参照して、a1’’’’データは、「○」の図形を示す報知図柄を表示させるためのデータである。
【0165】
図19から図22で説明した報知図柄データa1’データ、a1’’データ、a1’’’データ、および、a1’’’’データに基づいて、一連の特別図柄の変動表示ごとに、各報知図柄「・」,「△」,「□」,「○」の図形が、報知図柄表示部3に表示されることにより、遊技者に一連の報知図柄が表示されたと感じさせることができる。なお、a1’データ、a1’’データ、a1’’’データ、および、a1’’’’データは、それぞれ、「・」、「△」、「□」、および、「○」の図形を表示させるためのデータに限定されず、一連の報知図柄が表示されたと遊技者に感じさせることができる報知図柄を表示させるためのデータで他のデータであってもよい。
【0166】
図23は、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1のランダムカウンタの定義を示す図である。図23を参照して、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1のランダムカウンタは、図9で説明した第1実施形態におけるパチンコ遊技機1のランダムカウンタに加えて、連続予告決定用のランダムカウンタR5を含む。
【0167】
報知図柄表示部3において、特別図柄の変動表示ごとに、報知図柄により、連続報知演出を行なうか否かの決定は、連続予告決定用のランダムカウンタR5のカウント値を用いて行なわれる。このランダムカウンタR5は、連続予告を行なうか否かをランダムに決定するためのものであり、たとえば、0からカウントアップして所定の上限値(ここでは、149)までカウントアップした後再度0からカウントアップし直す数値データ更新手段である。このカウント動作は、所定周期(2msecごと)で1ずつ加算されることとなる。
【0168】
図24は、第2実施形態における連続報知決定テーブルを示す図である。図24を参照して、連続報知演出を行なうか否かは、前述した大当り判定結果、変動パターン、および、ランダムカウンタR5のカウント値に基づいて決定される。
【0169】
たとえば、大当り判定結果が大当りであり、ランダムカウンタR5のカウント値が0〜29である場合は、連続報知演出すると決定される。前述したようにランダムカウンタR5のカウント値は、0〜149までの数値データであるので、この場合の決定確率は、30/150となる。
【0170】
これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、連続報知決定結果の組合せが発生する発生確率は、図10で示した、大当りと判定される判定確率1/200、図11で示した、変動パターンとしてAデータからDデータのいずれかが決定される決定確率140/150、および、ここで示した、連続報知演出すると決定される決定確率30/150を掛け合わせて計算される。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、連続報知決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000933と計算される。
【0171】
また、大当りが決定され、ランダムカウンタR5のカウント値が30〜149である場合は、連続報知演出しないと決定され、決定確率は120/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、連続報知決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.003733と計算される。
【0172】
また、大当りが決定され、変動パターンとしてZデータが決定された場合は、ランダムカウンタR5のカウント値に関係なく、連続報知演出しないと決定される。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、連続報知決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000333と計算される。
【0173】
また、はずれ(リーチ表示態様後、はずれとなる場合を含む)が決定され、ランダムカウンタR5のカウント値が0〜14である場合は、連続報知演出すると決定され、決定確率は15/150である。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、連続報知決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.0012と計算される。
【0174】
また、はずれ(リーチ表示態様後、はずれとなる場合を含む)が決定され、ランダムカウンタR5のカウント値が15〜149である場合は、連続報知演出すると決定され、決定確率は135/150である。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、連続報知決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.0108と計算される。
【0175】
また、はずれ(リーチ表示態様後、はずれとなる場合を含む)が決定された場合は、ランダムカウンタR5のカウント値に関係なく、連続報知演出しないと決定される。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、連続報知決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.983と計算される。
【0176】
このように、大当りとすることが決定されたとき、および、はずれとすることが決定されたときのいずれのときにも、所定の割合で、連続報知演出をすると決定される。
【0177】
図25は、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知パターン決定テーブルを示す図である。図25は、大当り判定結果が大当りであり、かつ、連続報知決定結果が連続報知演出すると決定された場合の報知パターン決定用のデータと、大当り判定結果がはずれであり、かつ、連続報知決定結果が連続報知演出すると決定された場合の報知パターン決定用のデータとを、図12で説明した報知パターン決定テーブルに含めた報知パターン決定テーブルである。これらの場合は、報知パターンについて、別途決定される。なお、連続報知演出しないと決定された場合は、図12で説明したように報知パターンが決定される。
【0178】
図26は、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1で実行される報知パターン決定処理の処理内容を示すフローチャートである。図26で説明する報知パターン決定処理は、図14で説明した報知パターン決定処理に対応する。すなわち、図26で説明する報知パターン決定処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ53により、図13で説明した入賞確認処理のS10で実行される処理である。
【0179】
図26を参照して、まず、SA20の実行により、前回決定された連続予告が終了したか否かが判断される。SA20により、連続予告が終了していないと判断された場合は、この報知パターン決定処理が終了し、入賞確認処理に戻る。一方、SA20により、連続予告が終了したと判断された場合は、SA21の実行により、遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAM55に記憶された始動入賞記憶数が1より多いか否かが判断される。SA21により、始動入賞記憶数が1より多くないと判断された場合は、SA26に進む。一方、SA21により、始動入賞記憶数が1より多いと判断された場合は、SA22の実行により、連続予告乱数が抽出される。連続予告乱数としては、前述した連続予告決定用のランダムカウンタR5のカウント値が抽出される。次に、SA23の実行により、S7で判定された大当り判定結果、S9で決定された変動パターン決定結果、および、SA22で抽出された連続予告決定用のランダムカウンタR5のカウント値に基づいて、連続予告するか否かが決定される。具体的には、図24で説明したので説明は繰返さない。
【0180】
次に、SA24の実行により、SA23で連続予告すると決定されたか否かが判定される。SA24により、連続予告すると決定されていないと判定された場合は、SA26に進む。一方、SA24により、連続予告すると決定されたと判定された場合は、SA25に進む。
【0181】
SA25では、SA21で判断された始動入賞記憶数に応じて連続予告用報知パターンが決定される。具体的には、たとえば、始動入賞記憶数が2である場合は、これらの始動入賞記憶に基づく2回の特別図柄の変動表示において、それぞれ、a1’’’データ、および、a1’’’’データに基づいて、連続予告を行なうように報知パターンが決定される。同様に、始動入賞記憶数が3、および、4である場合は、それぞれ、これらの始動入賞記憶に基づく3回、および、4回の特別図柄の変動表示において、a1’’データ〜a1’’’’データ、および、a1’データ〜a1’’’’データに基づいて、連続予告を行なうように報知パターンが決定される。SA25の後、この報知パターン決定処理が終了し、入賞確認処理に戻る。
【0182】
SA26、および、SA27については、図14で説明した報知パターン決定処理のS21、および、S22と同様であるので、説明は繰返さない。
【0183】
図27は、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第1の図である。図28は、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第2の図である。図29は、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第3の図である。図30は、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第4の図である。
【0184】
図27を参照して、まず、図27(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された報知パターンコマンドで指定される報知図柄データに基づいて、図20で説明したa1’’データが用いられ、「△」の図形の報知図柄を報知図柄表示部3に導出表示させる制御が行なわれる。また、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された変動パターンコマンドおよび特別図柄停止図柄コマンドで指定される変動パターンに基づいて、特別図柄表示部9の表示領域90において特別図柄を変動表示させる制御が開始される。
【0185】
次に、図27(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、左変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、左特別図柄として「2」が導出表示される。
【0186】
次に、図27(c)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、右変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、右特別図柄として「3」が導出表示される。
【0187】
次に、図28を参照して、図28(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、中変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、中特別図柄として「2」が導出表示され、特別図柄の変動表示の表示結果が「223」となりはずれとなる。
【0188】
次に、図28(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された報知パターンコマンドで指定される報知図柄データに基づいて、図21で説明したa1’’’データが用いられ、「□」の図形の報知図柄を報知図柄表示部3に導出表示させる制御が行なわれる。また、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された変動パターンコマンドおよび特別図柄停止図柄コマンドで指定される変動パターンに基づいて、特別図柄表示部9の表示領域90において特別図柄を変動表示させる制御が開始される。
【0189】
次に、図28(c)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、左変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、左特別図柄として「1」が導出表示される。
【0190】
次に、図29を参照して、図29(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、右変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、右特別図柄として「2」が導出表示される。
【0191】
次に、図29(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、中変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、中特別図柄として「1」が導出表示され、特別図柄の変動表示の表示結果が「112」となりはずれとなる。
【0192】
次に、図29(c)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された報知パターンコマンドで指定される報知図柄データに基づいて、図22で説明したa1’’’’データが用いられ、「○」の図形の報知図柄を報知図柄表示部3に導出表示させる制御が行なわれる。また、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された変動パターンコマンドおよび特別図柄停止図柄コマンドで指定される変動パターンに基づいて、特別図柄表示部9の表示領域90において特別図柄を変動表示させる制御が開始される。
【0193】
次に、図30を参照して、図30(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、左変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、左特別図柄として「7」が導出表示される。
【0194】
次に、図30(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、右変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、右特別図柄として「7」が導出表示され、左特別図柄と右特別図柄が同じ特別図柄となり、リーチ状態となる。
【0195】
次に、図30(c)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された変動パターンコマンドで指定される変動パターンである、図4(b)で説明したBデータに基づいて、特別図柄表示部9の表示領域90において、特別図柄の変動表示が開始された所定時間後にリーチ状態が表示されてから所定時間後に表示結果が導出表示されるまでの間、花火が打ち上がる表示態様のリーチ演出表示をする制御が行なわれる。
【0196】
次に、図30(d)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された特別図柄停止図柄コマンドおよび特別図柄変動停止コマンドに基づいて、中変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、中特別図柄として「7」が導出表示され、特別図柄の組合せが「777」となる大当り表示結果となる。この大当り表示結果が導出表示されるタイミングで、遊技制御用マイクロコンピュータ53により、大当り遊技状態に制御される。
【0197】
このように、図27(a)に示したように、まず、「△」の図形の報知図柄が表示され、特別図柄の変動表示が行なわれ、次に、図28(b)に示したように、「□」の図形の報知図柄が表示され、特別図柄の変動表示が行なわれ、次に、図29(c)に示したように、「○」の図形の報知図柄が表示され、特別図柄の変動表示が行なわれる。このような演出が行なわれることにより、「△」、「□」、および、「○」の図形により、一連の報知図柄が表示されたと、遊技者に認識させることができる。
【0198】
なお、第2実施形態においては、連続予告用の報知図柄として、「・」、「△」、「□」、および、「○」の図形の報知図柄を報知図柄表示部3に表示させるようにしたが、これに限定されず、一連の報知図柄が表示されたと遊技者に感じさせる別の図形、数字、文字、模様、キャラクタ等の報知図柄を表示させるようにしてもよい。また、連続予告の回数に応じて、図形、数字、文字、模様、キャラクタ等の報知図柄の形態を変化させて表示させる態様で、報知図柄を報知図柄表示部3に表示させるようにしてもよい。
【0199】
図31は、第2実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知パターンによる大当り信頼度を示す表である。図31は、図18と同様にして導出された大当り信頼度を示す表である。図31を参照して、変動パターンと同種の報知図柄が表示され、変動パターンと同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、54.75%となる。
【0200】
また、変動パターンと同種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、67.47%となる。また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、67.47%となる。また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種で報知図柄と同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、67.47%となる。
【0201】
また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種で報知図柄と異種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、87.36%となる。また、連続報知演出が行なわれたときの大当り信頼度は、43.75%となる。また、報知図柄が表示されず、報知音が出力されないときの大当り信頼度は、0.046%となる。
【0202】
次に、この第2実施形態により得られる主な効果をまとめて説明する。
図13のS2,S3で説明したように、変動表示の始動条件が成立したが未だ変動表示の開始条件が成立していない変動表示について予め定められた上限数まで記憶される。また、図26のSA22,SA23で説明したように、始動記憶の範囲内において、大当り表示結果となる始動条件が含まれているとき、大当り表示結果が導出表示される回の変動表示開始以前の複数回の変動表示に亘って所定の予告演出を実行するか否かが決定される。また、図19、図22、および、図26のSA25で説明したように、所定の予告演出を実行することが決定されたときに、報知図柄表示部3に報知図柄を表示することに用いられる報知図柄データが複数回の変動表示に亘った所定の予告演出を実行するための予め定められた報知図柄データから決定される。また、図27から図30で説明したように、決定された報知図柄データに基づいて、所定の予告演出が実行される。このため、複数回の変動表示ごとに連続して報知図柄表示部3に報知図柄を表示する連続予告演出の後で、大当り表示結果が導出表示されて、大当り遊技状態が発生する。その結果、連続予告演出によって大当り遊技状態を予告することができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
【0203】
また、図26のSA22,SA23で説明したように、大当り表示結果となる始動条件が含まれていないときであっても、表示結果が導出表示される回の変動表示開始以前の複数回の変動表示に亘って所定の予告演出を実行するか否かが決定される。このため、複数回の変動表示ごとに連続して報知図柄表示部3に報知図柄を表示する連続予告演出の後であっても、大当り表示結果が導出表示されず、大当り遊技状態が発生しないことがある。その結果、連続予告演出が単調とならず、遊技の単調化を防止することができる。
【0204】
また、図27〜図30で説明したように、記憶される複数回の変動表示に亘った所定の予告演出に用いられる報知図柄データには、キャラクタ画像が含まれ、所定の予告演出の実行回数に応じてキャラクタ画像の形態が変化されて表示される。このため、キャラクタ画像の変化によって連続予告演出が多様となるので、連続予告演出に対する興趣を向上させることができる。
【0205】
第3実施形態
第3実施形態におけるパチンコ遊技機1は、第1実施形態で説明したパチンコ遊技機1において、変動パターンと対応付けられていない報知パターンにより報知をするものである。第3実施形態におけるパチンコ遊技機1の全体構成、および、制御回路の構成は、それぞれ、図1で説明した全体構成、および、図2で説明した制御回路の構成と同様であるので、説明は繰返さない。
【0206】
図32は、第3実施形態におけるパチンコ遊技機1に記憶される変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知演出音データを示す図である。図32を参照して、遊技制御用マイクロコンピュータ53のROM54には、図3で説明したポインタに加えて、報知図柄表示部3に所定の報知図柄を表示させるためのe1データ、および、スピーカ27に所定の報知音を出力させるためのe2データのアドレスをそれぞれ示すポインタが記憶される。e1データは、演出制御用マイクロコンピュータ900により、報知図柄表示部3に所定の報知図柄を表示させるためのデータである。e1データの例については、図33で説明する。e2データは、演出制御用マイクロコンピュータ900により、スピーカ27に所定の報知音を出力させるための報知音データである。本実施の形態においては、e2データは、遊技者に「宇宙」という観念を想起させる音楽をスピーカ27に出力させるための報知音データである。
【0207】
図33は、第3実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図33は、前述したe1データに基づいて報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図33を参照して、e1データは、惑星(土星)を示す報知図柄を表示させるためのデータである。このような報知図柄データに基づいて報知図柄の表示が行なわれることにより、前述したa1データ〜d1データでそれぞれ示される「春」、「夏」、「秋」、および、「冬」のそれぞれから想起される「季節」という1つの観念と異なった観念の報知図柄が表示されたと遊技者に感じさせることができる。ここでは、e1データに基づいて報知図柄の表示が行なわれることにより、遊技者に「宇宙」という観念を想起させることができる。
【0208】
図32および図33で説明したように、報知図柄データであるe1データ、および、報知音データであるe2データは、それぞれ、遊技者に「宇宙」という観念を想起させる演出データであり、対応付けられて記憶される。また、報知図柄データであるe1データ、および、報知音データであるe2データは、変動パターンデータであるAデータ、Bデータ、Cデータ、Dデータ、および、Zデータのいずれにも対応付けられない。
【0209】
図34は、第3実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知パターン決定テーブルを示す図である。図34は、大当り判定結果が大当りであり、かつ、報知図柄データとしてe1データが決定され、かつ、報知音データとしてe2データが決定される場合の報知パターン決定用のデータと、大当り判定結果がはずれであり、かつ、報知図柄データとしてe1データが決定され、かつ、報知音データとしてe2データが決定される場合の報知パターン決定用のデータとを、図12で説明した報知パターン決定テーブルに含めた報知パターン決定テーブルである。
【0210】
図34を参照して、大当りが決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が0〜34である場合は、変動パターンと同種の報知図柄、および、変動パターンと同種の報知音が決定され、決定確率は35/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.001089となる。
【0211】
また、大当りが決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が35〜54である場合は、変動パターンと同種の報知図柄、および、変動パターンと異種の報知音が決定され、決定確率は20/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000622となる。
【0212】
また、大当りが決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、55〜74である場合は、変動パターンと異種の報知図柄、および、変動パターンと同種の報知音が決定され、決定確率は20/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000622となる。
【0213】
また、大当りが決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、75〜94である場合は、変動パターンと異種の報知図柄、および、変動パターンと異種であり報知図柄と同種である報知音が決定され、決定確率は20/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000622となる。
【0214】
また、大当りが決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、95〜114である場合は、変動パターンと異種の報知図柄、および、変動パターンと異種であり報知図柄と異種である報知音が決定され、決定確率は20/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000622となる。
【0215】
また、大当りが決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、115〜139である場合は、報知図柄データとしてe1データが決定され、報知音データとしてe2データが決定され、決定確率は、25/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000778となる。
【0216】
なお、大当りが決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、140〜149である場合は、報知図柄および報知音が決定されず、この場合の決定確率は、10/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000311となる。
【0217】
また、大当りが決定され、変動パターンデータとしてZデータが決定された場合は、ランダムカウンタR4のカウント値に関わらず、報知図柄および報知音が決定されない。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.000333となる。
【0218】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、0〜9である場合は、変動パターンと同種の報知図柄、および、変動パターンと同種の報知音が決定され、決定確率は10/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.0008となる。
【0219】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が10〜14である場合は、変動パターンと同種の報知図柄、および、変動パターンと異種の報知音が決定され、決定確率は5/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.0004となる。
【0220】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、15〜19である場合は、変動パターンと異種の報知図柄、および、変動パターンと同種の報知音が決定され、決定確率は5/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.0004となる。
【0221】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、20〜24である場合は、変動パターンと異種の報知図柄、および、変動パターンと異種であり報知図柄と同種である報知音が決定され、決定確率は5/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.0004となる。
【0222】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、25である場合は、変動パターンと異種の報知図柄、および、変動パターンと異種であり報知図柄と異種である報知音が決定され、決定確率は1/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.00008となる。
【0223】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、26である場合は、報知図柄データとしてe1データが決定され、報知音データとしてe2データが決定され、決定確率は、1/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.00008となる。
【0224】
なお、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含む)が決定され、変動パターン決定結果がZデータ以外であり、ランダムカウンタR4のカウント値が、27〜149である場合は、報知図柄および報知音が決定されず、この場合の決定確率は、123/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.00984となる。
【0225】
また、はずれ(リーチ状態が発生した後はずれを含まない)が決定され、変動パターンデータとしてZデータが決定された場合は、ランダムカウンタR4のカウント値に関わらず、報知図柄および報知音が決定されない。その結果、これらの大当り判定結果、変動パターン決定結果、および、報知パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.983となる。
【0226】
このように、はずれ表示結果とすることが決定されたときに変動パターンと異種の報知パターン(報知図柄、報知音)が決定される割合(0.000400)に対する、大当り表示結果とすることが決定されたときの、変動パターンと異種の報知パターンが決定される割合(0.000622/0.0004=1.56)に比べ、はずれ表示結果とすることが決定されたときに報知パターンとしてe1データおよびe2データが決定される割合(0.00008)に対する、大当り表示結果とすることが決定されたときの、報知パターンとしてe1データおよびe2データが決定される割合(0.000778/0.00008=9.72)を高く、報知パターン決定テーブルにおける報知パターンの決定確率を定める。
【0227】
すなわち、はずれ表示結果とすることが決定されたときに対する、大当り表示結果とすることが決定されたときの、変動パターンと異種の報知パターンが決定される割合(1.56)に比べ、報知パターンとしてe1データおよびe2データが決定される割合(9.72)を高く、報知パターンを決定する。
【0228】
図35は、第3実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第1の図である。図36は、第3実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第2の図である。図35を参照して、まず、図35(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された報知パターンコマンドで指定される報知図柄データおよび報知音データに基づいて、報知音データとして図32で説明したe2データが用いられ、遊技者に「宇宙」を想起させる音楽の報知音をスピーカ27から出力する制御がされ、報知図柄データとして図33で説明したe1データが用いられ、「惑星」の図形を示す報知図柄を報知図柄表示部3に導出表示させる制御が行なわれる。
【0229】
また、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された変動パターンコマンドおよび特別図柄停止図柄コマンドで指定される変動パターンに基づいて、特別図柄表示部9の表示領域90において特別図柄を変動表示させる制御が開始される。
【0230】
次に、図35(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、左変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、左特別図柄として「7」が導出表示される。
【0231】
次に、図35(c)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、右変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、右特別図柄として「7」が導出表示され、左特別図柄と右特別図柄が同じ特別図柄となり、リーチ状態となる。
【0232】
次に、図36を参照して、図36(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された変動パターンコマンドで指定される変動パターンである、図4(a)で説明したAデータに基づいて、特別図柄表示部9の表示領域90において、特別図柄の変動表示が開始された所定時間後にリーチ状態が表示されてから所定時間後に表示結果が導出表示されるまでの間、桜の木から桜の花びらが散る表示態様のリーチ演出表示をする制御が行なわれる。
【0233】
次に、図36(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された特別図柄停止図柄コマンドおよび特別図柄変動停止コマンドに基づいて、中変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、中特別図柄として「7」が導出表示され、左特別図柄、中特別図柄、および、右特別図柄が同じ特別図柄となる大当り表示結果となる。この大当り表示結果が導出表示されるタイミングで、遊技制御用マイクロコンピュータ53により、大当り遊技状態に制御される。
【0234】
このように、図35(a)に示したように、まず、遊技者に「宇宙」という観念を想起させる報知音が出力され、遊技者に「宇宙」という観念を想起させる報知図柄が表示され、図36(a)に示したように次に、遊技者に「季節」という観念に基づいた「春」という観念を想起させるリーチ演出表示が行なわれる。このような演出が行なわれることにより、報知図柄、および、報知音により、「季節」という観念に基づいていない「宇宙」という観念を想起させる演出が行なわれるとともに、変動パターンで指定されるリーチ演出表示により、報知図柄、および、報知音から想起される観念である「宇宙」と異なる観念である「季節」という観念に基づいた「秋」という観念を想起させる演出が行なわれたことを、遊技者に認識させることができる。
【0235】
図37は、第3実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知パターンによる大当り信頼度を示す表である。図37は、図18と同様にして導出された大当り信頼度を示す表である。図37を参照して、変動パターンと同種の報知図柄が表示され、変動パターンと同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、57.65%となる。
【0236】
また、変動パターンと同種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、60.87%となる。また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、60.87%となる。また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種で報知図柄と同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、60.87%となる。
【0237】
また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種で報知図柄と異種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、88.61%となる。また、e1データに基づいて報知図柄が表示され、e2データに基づいて報知音が出力されたときの大当り信頼度は、90.67%となる。また、報知図柄が表示されず、報知音が出力されないときの大当り信頼度は、0.065%となる。
【0238】
次に、この第3実施形態により得られる主な効果をまとめて説明する。
図34で説明したように、通常報知演出用データに含まれていない第1報知パターンに決定されたとき、変則報知演出用データに決定されたときよりも大当り表示結果となる信頼度が高い。このため、変則報知演出用データに比べ、通常報知演出用データに含まれていない第1報知パターンに決定されたとき(図35(a)参照)は、大当り表示結果が導出表示される信頼度が高くなる(図36(b),図37参照)ので、特別図柄の変動パターンおよび報知図柄の表示による演出に対する遊技者の関心を向上させることができる。その結果、特別図柄の変動パターンおよび報知図柄の表示によって大当り遊技状態を報知する演出が単調な演出であると感じ難くなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0239】
第4実施形態
第4実施形態におけるパチンコ遊技機1は、第1実施形態で説明したパチンコ遊技機1において、特別図柄の大当り表示結果の一部を示す報知図柄が報知図柄表示部3に表示されるものである。第4実施形態におけるパチンコ遊技機1の全体構成、および、制御回路の構成は、それぞれ、図1で説明した全体構成、および、図2で説明した制御回路の構成と同様であるので、説明は繰返さない。
【0240】
図38は、第4実施形態におけるパチンコ遊技機1に記憶される変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知演出音データを示す図である。図38を参照して、遊技制御用マイクロコンピュータ53のROM54には、図3で説明したポインタに加えて、特別図柄表示部9で所定の変動パターンで変動表示を行なわせるためのGデータ、および、報知図柄表示部3に所定の報知図柄を表示させるためのg1データのアドレスを示すポインタが記憶される。変動パターンデータであるGデータを示すポインタは、報知図柄データであるg1データと対応付けられて記憶される。
【0241】
Gデータは、演出制御用マイクロコンピュータ900により、決定された特別図柄の表示結果の一部が報知図柄表示部3に表示された後に表示結果を特別図柄表示部9に導出表示させるための変動パターンデータである。g1データは、演出制御用マイクロコンピュータ900により、特別図柄の表示結果の一部を示す報知図柄を報知図柄表示部3に表示させるためのデータである。
【0242】
図39は、第4実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図39は、前述したg1データに基づいて報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図39を参照して、g1データは、特別図柄である「7」を示す報知図柄を報知図柄表示部3に表示させるためのデータである。このような報知図柄データに基づいて報知図柄の表示が行なわれることにより、前述したa1データ〜d1データでそれぞれ示される観念である「春」、「夏」、「秋」、および、「冬」のそれぞれから想起される「季節」という1つの観念と異なった報知図柄が表示されたと遊技者に認識させるとともに、特別図柄と同様の報知図柄が表示されたと遊技者に認識させることができる。なお、第4実施形態においては、特別図柄の表示結果の一部を示す報知図柄を報知図柄表示部3に表示させるためのデータとして、特別図柄である「7」を表示させるためのg1データを説明するが、これに限定されず、特別図柄の表示結果の一部を示す報知図柄を報知図柄表示部3に表示させるためのデータであれば他のデータであってもよい。たとえば、「7」以外の特別図柄を報知図柄表示部3に表示させるデータであってもよいし、複数の特別図柄を報知図柄表示部3に表示させるデータであってもよい。
【0243】
図40は、第4実施形態におけるパチンコ遊技機1の変動パターン決定テーブルを示す図である。特別図柄の変動表示に用いられる変動パターンは、図11で説明したように、前述した大当り判定結果およびランダムカウンタR3のカウント値に基づいて、複数種類の予め定められた変動パターンから決定される。
【0244】
図40を参照して、大当りが決定され、ランダムカウンタR3のカウント値が0〜29である場合は、変動パターンとしてAデータが決定され、決定確率は30/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、および、変動パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.001となる。
【0245】
また、大当りが決定され、ランダムカウンタR3のカウント値が30〜59である場合は、変動パターンとしてBデータが決定され、決定確率は30/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、および、変動パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.001となる。
【0246】
同様に、大当りが決定され、ランダムカウンタR3のカウント値が、60〜89、90〜119、120〜129、または、130〜149である場合は、それぞれ、変動パターンとしてCデータ、Dデータ、Zデータ、または、Gデータが決定され、決定確率は、それぞれ、30/150、30/150、10/150、または、20/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、および、変動パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、それぞれ、0.001、0.001、0.000333、または、0.000667となる。
【0247】
また、リーチ状態が発生した後はずれとすることが決定され、ランダムカウンタR3のカウント値が、0〜24、25〜49、50〜74、75〜99、100〜124、または、125〜149である場合は、それぞれ、変動パターンとして、Aデータ、Bデータ、Cデータ、Dデータ、Zデータ、または、Gデータが決定され、決定確率は、それぞれ、30/150、30/150、30/150、30/150、20/150、または、10/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、および、変動パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、それぞれ、0.003、0.003、0.003、0.003、0.002、または、0.001となる。
【0248】
また、はずれとすることが決定された場合は、ランダムカウンタR3のカウント値に関係なく、変動パターンとしてZデータが決定され、決定確率は150/150となる。その結果、これらの大当り判定結果、および、変動パターン決定結果の組合せが発生する発生確率は、0.98となる。
【0249】
図41は、第4実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知パターン決定テーブルを示す図である。図41は、大当り判定結果が大当りであり、かつ、変動パターン決定結果がGデータである場合の報知パターン決定用のデータと、大当り判定結果がはずれであり、かつ、変動パターン決定結果がGデータである場合の報知パターン決定用のデータとを、図12で説明した報知パターン決定テーブルに含めた報知パターン決定テーブルである。これらの場合は、報知図柄データとして、前述したg1データが決定される。なお、変動パターンとしてGデータ以外が決定された場合は、図12で説明したように報知パターンが決定される。
【0250】
図42は、第4実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第1の図である。図43は、第4実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第2の図である。
【0251】
図42を参照して、まず、図42(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された変動パターンコマンドおよび特別図柄停止図柄コマンドで指定される変動パターンに基づいて、特別図柄表示部9の表示領域90において特別図柄を変動表示させる制御が開始される。
【0252】
次に、図42(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、左変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、左特別図柄として「8」が導出表示される。
【0253】
次に、図42(c)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、右変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、右特別図柄として「7」が導出表示される。
【0254】
次に、図43を参照して、図43(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された特別図柄停止図柄コマンドおよび特別図柄変動停止コマンドに基づいて、中変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、中特別図柄として「7」が導出表示される。このように、特別図柄の表示結果が一旦「877」となったときに、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された報知パターンコマンドで指定される報知図柄データに基づいて、図39で説明したg1データが用いられ、特別図柄の表示結果の一部である「7」を示す報知図柄を報知図柄表示部3に導出表示させる制御が行なわれる。
【0255】
次に、図43(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、特別図柄表示部9の中変動表示部に表示された特別図柄である「7」、右変動表示部に表示された特別図柄である「7」、および、報知図柄表示部3に表示された報知図柄である「7」を、それぞれ、特別図柄表示部9の左変動表示部、中変動表示部、右変動表示部に表示する制御がされる。これにより、特別図柄表示部9には、特別図柄の変動表示の表示結果として大当り表示結果である「777」が表示される。この大当り表示結果が導出表示されるタイミングで、遊技制御用マイクロコンピュータ53により、大当り遊技状態に制御される。
【0256】
このように、図43(a)に示したように、図13で説明した入賞確認処理のS8の実行により予め定められた特別図柄の停止図柄の組合せの一部を異ならせた表示結果を一旦特別図柄表示部9に導出表示させ、その特別図柄の停止図柄の組合せの一部を報知図柄表示部3に表示させる。その後、図43(b)に示したように、予め定められた特別図柄の停止図柄の組合せを特別図柄表示部9に導出表示させる。これにより、報知図柄表示部3に特別図柄を示す報知図柄が表示されたことにより、特別図柄の停止図柄の組合せが変化したと、遊技者に認識させることができる。本実施の形態においては、はずれ表示結果が一旦導出表示された後に、報知図柄表示部3に表示された報知図柄が特別図柄表示部9に移動することにより、大当り表示結果となったと、遊技者に認識させることができる。
【0257】
なお、図42および図43においては、はずれ表示結果が一旦導出表示された後に、大当り表示結果が導出表示される例について説明したが、特別図柄を示す報知図柄が表示された場合であっても、所定の割合で、はずれ表示結果が一旦導出された後に、はずれ表示結果が導出表示されるようにしてもよい。
【0258】
図44は、第4実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知パターンによる大当り信頼度を示す表である。図44は、図18と同様にして導出された大当り信頼度を示す表である。図44を参照して、変動パターンと同種の報知図柄が表示され、変動パターンと同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、53.85%となる。
【0259】
また、変動パターンと同種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、66.67%となる。また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、66.67%となる。また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種で報知図柄と同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、66.67%となる。
【0260】
また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種で報知図柄と異種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、86.96%となる。また、報知図柄が表示されず、報知音が出力されないときの大当り信頼度は、0.046%となる。また、g1データに基づき報知図柄が表示されたときの大当り信頼度は、40.00%となる。
【0261】
次に、この第4実施形態により得られる主な効果をまとめて説明する。
図42および図43で説明したように、特別図柄表示部9に決定された大当り表示結果の一部を含む表示結果が導出表示され、導出表示されていない大当り表示結果の一部が報知図柄表示部3に導出表示された後に大当り遊技状態に制御される報知図柄データが決定されたときは、特別図柄表示部9に決定された大当り表示結果の一部を含む表示結果が導出表示され、導出表示されていない大当り表示結果の一部が報知図柄表示部3に導出表示された後に大当り遊技状態に制御される。
【0262】
このため、報知図柄表示部3に特別図柄の大当り表示結果の一部をなす報知図柄が導出表示されたときに、大当り遊技状態に制御されるので、特別図柄の表示結果が遊技者の期待している大当り表示結果と一部が異なる表示結果であっても、遊技者の期待している大当り遊技状態となることがある。その結果、特別図柄の変動パターンおよび報知図柄の表示による演出に対する遊技者の関心を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0263】
第5実施形態
第5実施形態におけるパチンコ遊技機1は、第1実施形態で説明したパチンコ遊技機1において、特別図柄の変動表示で一旦表示結果が導出表示されたときに報知図柄表示部3に報知図柄としてチャンス図柄が表示されると、再変動表示が開始されるものである。チャンス図柄とは、遊技者にとって有利な遊技状態となる可能性があることを報知するための図柄である。第5実施形態におけるパチンコ遊技機1の全体構成、および、制御回路の構成は、それぞれ、図1で説明した全体構成、および、図2で説明した制御回路の構成と同様であるので、説明は繰返さない。
【0264】
図45は、第5実施形態におけるパチンコ遊技機に記憶される変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知演出音データを示す図である。図45を参照して、遊技制御用マイクロコンピュータ53のROM54には、図3で説明したポインタに加えて、特別図柄表示部9で所定の変動パターンで変動表示を行なわせるためのFデータ、および、報知図柄表示部3に所定の報知図柄を表示させるためのf1データのアドレスを示すポインタが記憶される。
【0265】
Fデータは、演出制御用マイクロコンピュータ900により、特別図柄表示部9で一旦特別図柄の表示結果を導出表示させ、報知図柄表示部3にチャンス図柄が表示された後に、特別図柄の再変動表示をさせるための変動パターンデータである。
【0266】
図46は、第5実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図46は、前述したf1データに基づいて報知図柄表示部3に表示される報知図柄の例を示す図である。図46を参照して、f1データは、チャンス図柄である「☆」の図形を示す報知図柄を報知図柄表示部3に表示させるためのデータである。このような報知図柄データに基づいて報知図柄の表示が行なわれることにより、前述したa1データ〜d1データでそれぞれ示される観念である「春」、「夏」、「秋」、および、「冬」のそれぞれから想起される「季節」という1つの観念と異なった報知図柄が表示されたと遊技者に認識させることができる。
【0267】
図47は、第5実施形態におけるパチンコ遊技機1の変動パターン決定テーブルを示す図である。図47に示す変動パターン決定テーブルは、図40で説明した変動パターンテーブルのGデータをFデータに変更したものであるので、説明は繰返さない。
【0268】
図48は、第5実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知パターン決定テーブルを示す図である。図48に示す報知パターン決定テーブルは、図41で説明した報知パターン決定テーブルのGデータをFデータに変更し、g1データをf1データに変更したものであるので、説明は繰返さない。
【0269】
図49は、第5実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第1の図である。図50は、第5実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第2の図である。図51は、第5実施形態におけるパチンコ遊技機1の特別図柄表示部9および報知図柄表示部3における表示例を示す第3の図である。
【0270】
図49を参照して、まず、図49(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された報知パターンコマンドで指定される報知図柄データに基づいて、報知図柄データとして図46で説明したf1データが用いられ、「☆」の図形を示す報知図柄を報知図柄表示部3に導出表示させる制御が行なわれる。
【0271】
また、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された変動パターンコマンドおよび特別図柄停止図柄コマンドで指定される変動パターンに基づいて、特別図柄表示部9の表示領域90において特別図柄を変動表示させる制御が開始される。
【0272】
次に、図49(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、左変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、左特別図柄として「3」が導出表示される。
【0273】
次に、図35(c)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、右変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、右特別図柄として「5」が導出表示される。
【0274】
次に、図50を参照して、図50(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、中変動表示部において変動表示されている特別図柄を停止させる制御が行なわれる。これにより、中特別図柄として「4」が導出表示される。
【0275】
次に、図50(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された報知パターンコマンドで指定される報知図柄データに基づいて、図46で説明したf1データが用いられ、チャンス図柄である「☆」の図形を示す報知図柄を報知図柄表示部3に導出表示させる制御が行なわれる。その後、演出制御用マイクロコンピュータ900により、変動パターンに基づいて、再変動表示が開始されることを遊技者に示す「再変動」という文字を特別図柄表示部9に表示させる制御がされる。
【0276】
次に、図51を参照して、図51(a)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、特別図柄表示部9において特別図柄の再変動表示を開始させる制御が行なわれる。
【0277】
次に、図51(b)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ900により、遊技制御用マイクロコンピュータ53から受信された特別図柄停止図柄コマンドおよび特別図柄変動停止コマンドに基づいて、再変動表示されている特別図柄を左変動表示部、右変動表示部、中変動表示部の順で停止させる制御が行なわれる。これにより、特別図柄表示部9には、特別図柄の変動表示の表示結果として大当り表示結果である「777」が表示される。この大当り表示結果が導出表示されるタイミングで、遊技制御用マイクロコンピュータ53により、大当り遊技状態に制御される。
【0278】
このように、図50(b)に示したように、図46で説明したチャンス図柄を報知図柄として報知図柄表示部3に表示させる。その後、特別図柄表示部9において特別図柄の再変動表示が開始させる。これにより、報知図柄表示部3にチャンス図柄が表示されたことにより、特別図柄の再変動表示が開始されたと、遊技者に認識させることができる。本実施の形態においては、はずれ表示結果が一旦導出表示された後に、報知図柄表示部3にチャンス図柄が表示されたことにより、再変動表示が開始され、大当り表示結果となったと、遊技者に認識させることができる。
【0279】
なお、図49から図51においては、大当り表示結果が導出表示される例について説明したが、チャンス図柄が報知図柄として表示された場合であっても、所定の割合で、はずれ表示結果が導出表示されるようにしてもよい。
【0280】
図52は、第5実施形態におけるパチンコ遊技機1の報知パターンによる大当り信頼度を示す表である。図52は、図18と同様にして導出された大当り信頼度を示す表である。図52を参照して、変動パターンと同種の報知図柄が表示され、変動パターンと同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、53.85%となる。
【0281】
また、変動パターンと同種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、66.67%となる。また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、66.67%となる。また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種で報知図柄と同種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、66.67%となる。
【0282】
また、変動パターンと異種の報知図柄が表示され、変動パターンと異種で報知図柄と異種の報知音が出力されたときの大当り信頼度は、86.96%となる。また、報知図柄が表示されず、報知音が出力されないときの大当り信頼度は、0.047%となる。また、f1データに基づき報知図柄が表示されたときの大当り信頼度は、40.00%となる。
【0283】
次に、この第5実施形態により得られる主な効果をまとめて説明する。
図45から図51で説明したように、特別図柄表示部9にはずれ表示結果が表示された後、報知図柄表示部3に他の報知パターンに含まれない特定の第1報知パターンである報知図柄(チャンス図柄)が表示されると特別図柄表示部9の特別図柄が再変動表示させるための制御が行なわれる報知パターンが決定されたときは、特別図柄表示部9にはずれ表示結果が表示された後、報知図柄表示部3に他の報知パターンに含まれない特定の第1報知パターンである報知図柄(チャンス図柄)が表示されると特別図柄表示部9の特別図柄が再変動表示される。このため、このような報知パターンが決定されたときは、再度変動表示が開始されるので、遊技者は再度チャンスを得ることができたと感じる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
【0284】
次に、以上説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) パチンコ遊技機1が、前述した第1実施形態から第5実施形態において説明したパチンコ遊技機1の機能を組合わせた機能をすべて備えるようにしてもよい。具体的には、パチンコ遊技機1が、図3、図19、図32、図38、および、図45で説明した変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知音データ(重複するものは除く)を記憶し、図13、図26、および、図15で説明した処理において、図11、図40、および、図47で説明した変動パターンテーブルを組合わせた変動パターンテーブル(重複するデータは除く)に基づき変動パターンを決定し、図24で説明した連続報知決定テーブルに基づき連続報知を行なうか否かを決定し、図12、図25、図34、図41、および、図48で説明した報知パターン決定テーブルを組合わせた報知パターン決定テーブル(重複するデータは除く)に基づき報知図柄データおよび報知音データを決定する機能を備えるようにしてもよい。また、パチンコ遊技機1が、前述した第1実施形態から第5実施形態において説明したパチンコ遊技機1の機能のうち、任意の複数の実施の形態において説明したパチンコ遊技機1の機能を備えるようにしてもよい。
【0285】
(2) 前述した各実施形態においては、1つの演出制御用マイクロコンピュータ900が、遊技制御用マイクロコンピュータ53から変動表示制御、ランプ制御、および、音制御の各制御用コマンドを受信して、各制御を実行するようにしたが、2つ、または、3つのマイクロコンピュータで変動表示制御、ランプ制御、および、音制御を分担して実行するようにしてもよい。つまり、各マイクロコンピュータが、それぞれ、遊技制御用マイクロコンピュータ53から変動表示制御、ランプ制御、または、音制御の各制御用コマンドを受信して、各制御を実行するようにしてもよい。
【0286】
(3) 前述した各実施形態におけるパチンコ遊技機1は、主として、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の第1識別情報(特別図柄)の変動表示を行なうとともに表示結果を導出表示する第1表示装置(特別図柄表示部9)と、前記始動条件の成立に基づいて前記表示結果をその導出表示以前に決定する表示結果事前決定手段とを備え、前記表示結果事前決定手段が前記表示結果を特定表示結果(大当り表示結果)とすることを決定したとき前記第1表示装置に前記特定表示結果を導出表示した後に遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)を発生させる遊技機として、第1種パチンコ遊技機について説明した。しかし、これに限らず、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の第1識別情報(特別図柄)の変動表示を行なうとともに表示結果を導出表示する第1表示装置(特別図柄表示部9)と、前記始動条件の成立に基づいて前記表示結果をその導出表示以前に決定する表示結果事前決定手段とを備え、前記表示結果事前決定手段が前記表示結果を特定表示結果(大当り表示結果)とすることを決定したとき前記第1表示装置に前記特定表示結果を導出表示したときに、所定の電動役物を開放する制御を行ない、該電動役物への入賞があったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(所定の権利を発生または継続させる遊技状態)を発生させる第3種パチンコ遊技機であってもよい。
【0287】
(4) 前述した各実施形態においては、特別図柄表示部9を液晶表示器により構成し、報知図柄表示部3をLED表示器により別個に構成する場合について説明したが、これに限定されず、報知図柄表示部3に表示される報知図柄は、特別図柄表示部9の表示領域90の一部に表示されるようにしてもよい。
【0288】
(5) 前述した各実施形態においては、報知図柄および報知音により特定表示結果(大当り表示結果)が導出表示されるか否かを報知するようにしたが、これに限定されず、報知図柄または報知音のいずれかにより特定表示結果が導出表示されるか否かを報知するようにしてもよい。
【0289】
(6) 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る遊技機の一例としてのパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】パチンコ遊技機における各種制御基盤を含む制御回路の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】第1実施形態におけるパチンコ遊技機の遊技制御用マイクロコンピュータに記憶される変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知演出音データを示す図である。
【図4】パチンコ遊技機の特別図柄表示部に表示される変動パターンの例を示す図である。
【図5】パチンコ遊技機の報知図柄表示部に表示される報知図柄の例を示す第1の図である。
【図6】パチンコ遊技機の報知図柄表示部に表示される報知図柄の例を示す第2の図である。
【図7】パチンコ遊技機の報知図柄表示部に表示される報知図柄の例を示す第3の図である。
【図8】パチンコ遊技機の報知図柄表示部に表示される報知図柄の例を示す第4の図である。
【図9】パチンコ遊技機のランダムカウンタの定義を示す図である。
【図10】パチンコ遊技機の大当り判定テーブルを示す図である。
【図11】パチンコ遊技機の変動パターン決定テーブルを示す図である。
【図12】第1実施形態におけるパチンコ遊技機の報知パターン決定テーブルを示す図である。
【図13】パチンコ遊技機で実行される入賞確認処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図14】パチンコ遊技機で実行される報知パターン決定処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図15】パチンコ遊技機で実行される表示制御コマンド送信処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図16】第1実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第1の図である。
【図17】第1実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第2の図である。
【図18】第1実施形態におけるパチンコ遊技機の報知パターンによる大当り信頼度を示す表である。
【図19】第2実施形態におけるパチンコ遊技機に記憶される変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知演出音データを示す図である。
【図20】第2実施形態におけるパチンコ遊技機の報知図柄表示部に表示される連続報知演出用の報知図柄の例を示す第1の図である。
【図21】第2実施形態におけるパチンコ遊技機の報知図柄表示部に表示される連続報知演出用の報知図柄の例を示す第2の図である。
【図22】第2実施形態におけるパチンコ遊技機の報知図柄表示部に表示される連続報知演出用の報知図柄の例を示す第3の図である。
【図23】第2実施形態におけるパチンコ遊技機のランダムカウンタの定義を示す図である。
【図24】第2実施形態における連続報知決定テーブルを示す図である。
【図25】第2実施形態におけるパチンコ遊技機の報知パターン決定テーブルを示す図である。
【図26】第2実施形態におけるパチンコ遊技機で実行される報知パターン決定処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図27】第2実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第1の図である。
【図28】第2実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第2の図である。
【図29】第2実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第3の図である。
【図30】第2実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第4の図である。
【図31】第2実施形態におけるパチンコ遊技機の報知パターンによる大当り信頼度を示す表である。
【図32】第3実施形態におけるパチンコ遊技機に記憶される変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知演出音データを示す図である。
【図33】第3実施形態におけるパチンコ遊技機の報知図柄表示部に表示される報知図柄の例を示す図である。
【図34】第3実施形態におけるパチンコ遊技機の報知パターン決定テーブルを示す図である。
【図35】第3実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第1の図である。
【図36】第3実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第2の図である。
【図37】第3実施形態におけるパチンコ遊技機の報知パターンによる大当り信頼度を示す表である。
【図38】第4実施形態におけるパチンコ遊技機に記憶される変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知演出音データを示す図である。
【図39】第4実施形態におけるパチンコ遊技機の報知図柄表示部に表示される報知図柄の例を示す図である。
【図40】第4実施形態におけるパチンコ遊技機の変動パターン決定テーブルを示す図である。
【図41】第4実施形態におけるパチンコ遊技機の報知パターン決定テーブルを示す図である。
【図42】第4実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第1の図である。
【図43】第4実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第2の図である。
【図44】第4実施形態におけるパチンコ遊技機の報知パターンによる大当り信頼度を示す表である。
【図45】第5実施形態におけるパチンコ遊技機に記憶される変動パターンデータ、報知図柄データ、および、報知演出音データを示す図である。
【図46】第5実施形態におけるパチンコ遊技機の報知図柄表示部に表示される報知図柄の例を示す図である。
【図47】第5実施形態におけるパチンコ遊技機の変動パターン決定テーブルを示す図である。
【図48】第5実施形態におけるパチンコ遊技機の報知パターン決定テーブルを示す図である。
【図49】第5実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第1の図である。
【図50】第5実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第2の図である。
【図51】第5実施形態におけるパチンコ遊技機の特別図柄表示部および報知図柄表示部における表示例を示す第3の図である。
【図52】第5実施形態におけるパチンコ遊技機の報知パターンによる大当り信頼度を示す表である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機、3 報知図柄表示部、9 特別図柄表示部、27 スピーカ、53 遊技制御用マイクロコンピュータ、55 RAM、900 演出制御用マイクロコンピュータ。
Claims (9)
- 所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の第1識別情報の変動表示を行なうとともに表示結果を導出表示する第1表示装置と、前記始動条件の成立に基づいて前記表示結果をその導出表示以前に決定する表示結果事前決定手段とを備え、前記表示結果事前決定手段が前記表示結果を特定表示結果とすることを決定したとき前記第1表示装置に前記特定表示結果を導出表示した後に遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させる遊技機であって、
前記第1表示装置とは別に、各々が識別可能な複数種類の第2識別情報を表示する第2表示装置と、
遊技の演出音が出力される演出音出力装置と、
前記第1識別情報を表示するためのデータ、第2識別情報を表示するためのデータ、および、演出音を出力するためのデータを含む遊技演出データを記憶するデータ記憶手段と、
前記始動条件の成立に基づいて前記第1表示装置に前記表示結果を導出表示する際に実行される識別情報の変動パターンをその導出表示以前に予め定められた複数種類の変動パターンから決定する変動パターン事前決定手段と、
前記表示結果事前決定手段と前記変動パターン事前決定手段との決定結果に対応して、前記第1表示装置および前記第2表示装置に前記データ記憶手段に記憶される前記遊技演出データを用いてそれぞれ第1識別情報および第2識別情報を表示するための制御を行なう表示制御手段と、
前記変動パターン事前決定手段の決定結果に対応して、前記演出音出力装置に前記データ記憶手段に記憶されている前記遊技演出データを用いて遊技の演出音を出力するための制御を行なう演出音制御手段と、
前記変動パターン事前決定手段により決定された変動パターンの種類を前記第2表示装置に前記第2識別情報を表示することによって報知する制御を行なう第1報知手段と、
前記第1報知手段による報知が実行される旨を前記演出音出力装置に前記演出音を出力することによって報知する制御を行なう第2報知手段と、
前記第1報知手段により用いられる第1報知パターンを予め定められた複数の第1報知パターンのうちのいずれかに決定するとともに、前記第2報知手段により用いられる第2報知パターンを予め定められた複数の第2報知パターンのうちのいずれかに決定する報知決定手段とを含み、
前記データ記憶手段に記憶されている前記遊技演出データは、複数の変動パターンのうち前記変動パターン事前決定手段により所定の変動パターンが決定されたときに、複数の第1報知パターンのうち所定の第1報知パターンが第1の割合で選択される通常報知演出用データと、複数の第1報知パターンのうち前記所定の第1報知パターンが選択される割合が前記第1の割合よりも低い変則報知演出用データと、
前記変則報知演出用データを用いて前記第1報知パターンによる報知が実行されるときは、前記通常報知演出用データを用いて前記第1報知パターンによる報知が実行されるときに比べて、前記所定の変動パターンによって導出表示される表示結果が前記特定表示結果となる割合を高くするように報知決定用データを割振った前記第1報知パターンの決定に用いる報知演出決定用データテーブルとを有し、
前記報知決定手段は、前記報知演出決定用データテーブルを用いて第1報知パターンを決定することを特徴とする、遊技機。 - 前記データ記憶手段に記憶されている前記遊技演出データは、複数の変動パターンのうち変動パターン事前決定手段により所定の変動パターンが決定されたときに、複数の第1報知パターンのうち所定の第1報知パターン、および、複数の第2報知パターンのうち所定の第2報知パターンが第2の割合で選択される特別通常報知演出用データと、複数の第1報知パターンのうち前記所定の第1報知パターン、および、複数の第2報知パターンのうち前記所定の第2報知パターンが選択される割合が前記第2の割合よりも低い特別変則報知演出用データと、
前記特別変則報知演出用データを用いて前記第1報知パターンおよび前記第2報知パターンによる報知が実行されるときは、前記特別通常報知演出データを用いて前記第1報知パターンおよび前記第2報知パターンによる報知が実行されるときに比べて、前記所定の変動パターンによって導出表示される表示結果が前記特定表示結果となる割合を高くするように報知決定用データを割振った前記第1報知パターンおよび前記第2報知パターンの決定に用いる特別報知演出決定用データテーブルとを有し、
前記報知決定手段は、前記特別報知演出決定用データテーブルを用いて前記第1報知パターンおよび前記第2報知パターンを決定することを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。 - 前記変動表示の始動条件が成立したが未だ前記変動表示の開始条件が成立していない変動表示について予め定められた上限数まで記憶する始動記憶手段と、
前記始動記憶手段の始動記憶の範囲内において、前記特定表示結果となる始動条件が含まれているとき、該特定表示結果が導出表示される回の変動表示開始以前の複数回の変動表示に亘って所定の予告演出を実行するか否かを決定する前記予告演出決定手段とをさらに含み、
前記報知決定手段は、前記予告演出決定手段により前記所定の予告演出を実行することが決定されたときに、前記第1報知手段により用いられる第1報知パターンを複数回の変動表示に亘った所定の予告演出を実行するための予め定められた第1報知パターンから決定し、
前記第1報知手段は、前記報知決定手段により決定された第1報知パターンに基づいて、前記所定の予告演出を実行する機能を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の遊技機。 - 前記予告演出決定手段は、前記始動記憶手段の始動記憶の範囲内において、前記特定表示結果となる始動条件が含まれていないときであっても、該表示結果が導出表示される回の変動表示開始以前の複数回の変動表示に亘って前記所定の予告演出を実行するか否かを決定することを特徴とする、請求項3に記載の遊技機。
- 前記データ記憶手段に記憶される前記複数回の変動表示に亘った前記所定の予告演出に用いられる第1報知パターンは、キャラクタ画像を含み、前記所定の予告演出の実行回数に応じて前記キャラクタ画像の形態を変化させて表示させるものであることを特徴とする、請求項3または4に記載の遊技機。
- 前記報知決定手段は、前記表示結果事前決定手段により前記表示結果を非特定表示結果とすることが決定されたときに、前記変則報知演出用データを決定しないことを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の遊技機。
- 前記データ記憶手段に記憶されている前記遊技演出データは、複数種類の前記通常報知演出用データを有し、前記報知決定手段により前記通常報知演出用データに含まれていない第1報知パターンに決定されたとき、前記変則報知演出用データに決定されたときよりも前記特定表示結果となる信頼度が高いことを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の遊技機。
- 前記予め定められた複数の報知パターンには、前記第1表示装置に前記表示結果事前決定手段で決定された特定表示結果の一部を含む表示結果が導出表示され、導出表示されていない該特定表示結果の一部が前記第2表示装置に導出表示された後に特定遊技状態に制御される報知パターンを含むことを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の遊技機。
- 前記予め定められた複数の報知パターンには、他の報知パターンに含まれない特定の第1報知パターンを含み、前記表示制御手段は、前記第1表示装置に非特定表示結果が表示された後、前記第2表示装置に前記第1報知パターンである第2の識別情報が表示されると前記第1表示装置の識別情報が再変動表示するための制御を行なうことを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の遊技機。
Priority Applications (1)
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Cited By (4)
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JP2013212270A (ja) * | 2012-04-02 | 2013-10-17 | Kyoraku Sangyo Kk | 遊技機 |
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-
2003
- 2003-04-24 JP JP2003120065A patent/JP2004321469A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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