JP2004320941A - ステッピングモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】ディテントトルクの影響をなくし、制御性に優れた扁平型のステッピングモータの提供。
【解決手段】ステッピングモータは、第1の磁性薄板2に扁平型の空芯コイル3を設けた固定子10と、この固定子10に軸受4を介して回転自在に軸支される回転軸7を持つ第2の磁性薄板6上に、空芯コイル3に対して所定の間隙を介して面対向に配置される永久磁石5を設けた回転子20とを具備する。空芯コイル3は鉄芯を持たず、第1の磁性薄板1上に回転子20の回転中心Lに対して90°ごとに4個配置され、回転中心Lに対して対称な位置にあるコイル3a及び3c、3b及び3dを磁性薄板2に形成された配線部により電気的に接続して2相の電機子コイルを構成している。また、永久磁石5は交互に異なる磁極となるように着磁され、第2の磁性薄板6上に回転中心Lに対して60°ごとに6極配置されている。
【選択図】 図1
【解決手段】ステッピングモータは、第1の磁性薄板2に扁平型の空芯コイル3を設けた固定子10と、この固定子10に軸受4を介して回転自在に軸支される回転軸7を持つ第2の磁性薄板6上に、空芯コイル3に対して所定の間隙を介して面対向に配置される永久磁石5を設けた回転子20とを具備する。空芯コイル3は鉄芯を持たず、第1の磁性薄板1上に回転子20の回転中心Lに対して90°ごとに4個配置され、回転中心Lに対して対称な位置にあるコイル3a及び3c、3b及び3dを磁性薄板2に形成された配線部により電気的に接続して2相の電機子コイルを構成している。また、永久磁石5は交互に異なる磁極となるように着磁され、第2の磁性薄板6上に回転中心Lに対して60°ごとに6極配置されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄芯を持たない空芯コイルを用いた扁平型のステッピングモータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の扁平型のステッピングモータとして、薄板上に永久磁石が交互に異なる磁極が隣り合うように配置された回転子を、磁性薄板の鉄芯と励磁コイルとからなる2つの固定子で挟み込むように軸方向両側に配置した構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、薄板上に永久磁石が交互に異なる磁極が隣り合うように配置された回転子を、磁性薄板に複数の極歯(鉄芯)とコイルが設けられた固定子に対向配置させる構成が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特公平6−83563号公報
【特許文献2】
特開平6−261529号公報。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載された構成の場合、磁石の両側にコイルを配置していることから、磁石とコイルとが面対向(アキシャルギャップ)した構造であってもコイルの最低必要な厚みを考慮すると扁平にするには限度があり、また、固定子に鉄心が設けられているためにディテントトルクの影響によって制御性を損ねやすいという不都合がある。
【0006】
また、上記特許文献2に記載された構成の場合も、固定子に鉄心が設けられているためにディテントトルクの影響によって制御性を損ねやすい。
【0007】
このディテントトルクは、例えば、ステッピングモータをマイクロステップ駆動させる場合などに、回転子の高速度な位置決めを困難にする要因となり、ステッピングモータの高速応答性の妨げの一因となる。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされ、その目的は、ディテントトルクの影響をなくし、制御性に優れた扁平型のステッピングモータを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明に係るステッピングモータは、第1の磁性薄板上に扁平型の空芯コイルを通電可能に設けた固定子と、前記固定子に回転自在に軸支される第2の磁性薄板上に、前記空芯コイルに対して所定の間隙を介して対向配置される永久磁石を設けた回転子とを具備する。
【0010】
また、好ましくは、前記空芯コイルは、前記第1の磁性薄板上に前記回転子の回転中心に対して90°ごとに4個配置され、前記回転中心に対して対称な位置にあるコイル同士を通電可能に接続して2相の電機子コイルを構成する。
【0011】
また、好ましくは、前記永久磁石は交互に異なる磁極となるように着磁され、前記第2の磁性薄板上に前記回転子の回転中心に対して60°ごとに6極配置されている。
【0012】
また、好ましくは、前記第1の磁性薄板に代えて鉄製の薄板を用いる。
【0013】
また、好ましくは、前記第2の磁性薄板における前記回転子の回転中心に対して偏心した位置にウエイト部材が設けられている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な一実施形態につき、添付の図面を参照して説明する。
【0015】
尚、以下に説明する実施の形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で下記実施形態を修正又は変形したものに適用可能である。
【0016】
図1は本発明のステッピングモータの主要な要素を示す平面図(a)と断面図(b)、図2は本発明に係る実施形態のステッピングモータの分解斜視図、図3は本発明に係る実施形態のステッピングモータの主要な要素を示す平面図(a)と断面図(b)である。
【0017】
(本発明の概要)
図1において、本発明のステッピングモータは、樹脂ベース1上に第1の磁性薄板2を介して扁平型の空芯コイル3を設けた固定子10と、この固定子10に軸受4を介して回転自在に軸支される回転軸7を持つ第2の磁性薄板6上に、空芯コイル3に対して所定の間隙を介して面対向(アキシャルギャップ方式)に配置される永久磁石5を設けた回転子20とを具備する。
【0018】
空芯コイル3は鉄芯を持たず、第1の磁性薄板2上に回転子20の回転中心Lに対して90°ごとに4個配置され、回転中心Lに対して対称な位置にあるコイル3a及び3c、3b及び3dを磁性薄板2に形成された配線パターンにより電気的に接続して2相の電機子コイルを構成している。
【0019】
また、永久磁石5は交互に異なる磁極となるように着磁され、第2の磁性薄板(ロータヨークに相当)6上に回転中心Lに対して60°ごとに6極配置されている。
【0020】
図4は本発明のステッピングモータの配線パターンを示す回路図であり、回転中心Lに対して対称な位置にあるコイル3aと3c並びに3bと3dは、図3(a)の如く並列に結線されるか、或いは図4(b)の如く直列に結線されて2相(A相とB相)の電機子コイルを構成している。
【0021】
本発明の特徴点の1つは、電機子コイルとして空芯コイル3を用いた点にある。この空芯コイル3は、従来の鉄芯構造により発生するディテントトルクの影響をなくし、且つモータ全体を扁平型にすることができるという効果を奏する。
【0022】
次に、本発明に係るステッピングモータの具体的な実施の形態について説明する。
【0023】
(固定子の構成)
図2及び図3において、樹脂材料を円盤状に成形した樹脂ベース11に磁性体からなるリング状のヨーク12(ステータヨーク)と配線部としてのフレキシブルなリング状の回路基板13が固着されている。この回路基板13は絶縁材料からなり、その回路基板13上には扁平型で平面視で扇状の空芯コイル3a,3b,3c,3dが後述する回転子の回転中心Lのまわりに90°間隔で4つ配置されている。
【0024】
上記回路基板13には、図4に示すように、回転中心Lを基準として180°対称な位置にある一対の空芯コイル3a及び3cと一対の空芯コイル3b及び3dを並列(a)又は直列(b)に電気的に結線するための回路パターンが形成されている。上記回路基板13には不図示の制御回路からモータ回転数に応じた周波数の電力パルスが通電され、これら空芯コイル3a及び3cと3b及び3dが2相(A相及びB相)の電機子コイルとして極性を順次変えていくことにより回転子の永久磁石を回転させる。空芯コイル3a〜3dと回路基板13の回路パターンとの結線は、コイルの仕様や使用電圧などに応じて並列(a)又は直列(b)のいずれかが適宜選択される。
【0025】
ヨーク12及び回路基板13は、樹脂ベース11に対する相対的な回転や軸方向への変位がないように熱加締めなどにより固定されている。
【0026】
樹脂ベース11には、後述する回転子を回転自在に軸支する軸受孔15が形成され、この軸受孔15には軸受16が圧入などにより固定されている。そして、軸受16は回転軸23を摺動支持している。
【0027】
(回転子の構成)
図2及び図3において、第2の磁性薄板としてのヨーク(ロータヨーク)21は、例えば円盤状に成形された磁性材料からなる。また、このヨーク21上には環状に構成された永久磁石22が機械的に固定され、永久磁石22はS極とN極とが交互に異なる磁極となるように回転中心Lのまわりに60°間隔で6極22a〜22f配置されている。
【0028】
また、ヨーク21には回転中心Lと同軸に回転軸23が圧入などにより固定されている。
【0029】
ヨーク21の回転軸23の一端を樹脂ベース11の軸受孔15に軸支された状態では、空芯コイル3a〜3dと永久磁石22とが回転軸23の方向に所定の間隙(ギャップ)を持って面対向(アキシャルギャップ方式)に配置される。
【0030】
(全体の構成)
ヨーク21の回転軸23の他端(出力軸)は、加締めなどによりカバー部材31に固定された軸受32に軸支される。カバー部材31の周縁部31aは、樹脂ベース11の周縁部11aに機械的に固定され、固定子側のヨーク12、回路基板13、軸受16や空芯コイル3a〜3d、或いは回転子側のヨーク21や永久磁石22が外部に露出しないように保護している。
【0031】
上述のように構成されたステッピングモータは、例えば、外径10mm、高さ5〜8mm程度の超小型で扁平型の外形となる。
【0032】
尚、上記ヨーク12と回路基板13に代えて、銅張積層板や鉄基板などの磁性体を用いることもできる。この場合には、銅張積層板や鉄基板の表面にセラミック膜などの絶縁層を形成し、この絶縁層上に図4(a)又は(b)に示すような回路パターンを形成して、前述の如く空芯コイル同士を電気的に結線すればよい。
【0033】
(動作の説明)
図5は、本実施形態のステッピングモータの回転動作を説明する図であり、円周方向に設けられた空芯コイルと永久磁石を平面的に展開して示している。
【0034】
図5(a)では、空芯コイル3a〜3d(A相及びB相)に通電して磁界を発生させることにより、これら空芯コイルに対して極性の異なる永久磁石22の磁極が吸引され、極性の同じ永久磁石22が反発して図5(a)の直前位置から30°回転して1ステップ進んだ位置に変位する。
【0035】
次に、図5(b)では、空芯コイル3b,3d(B相)の極性はそのままで、空芯コイル3a,3c(A相)の極性を反転させるように通電することにより、これら空芯コイルと極性の異なる永久磁石の磁極が吸引され、極性の同じ永久磁石が反発してさらに30°回転して1ステップ進んだ位置に変位する。
【0036】
次に、図5(c)では、空芯コイル3a,3c(A相)の極性はそのままで、空芯コイル3b,3d(B相)の極性を反転させるように通電することにより、これら空芯コイルと極性の異なる永久磁石の磁極が吸引され、極性の同じ永久磁石が反発してさらに30°回転して1ステップ進んだ位置に変位する。
【0037】
更に、図5(d)では、空芯コイル3b,3d(B相)の極性はそのままで、空芯コイル3a,3c(A相)の極性を反転させるように通電することにより、これら空芯コイルと極性の異なる永久磁石の磁極が吸引され、極性の同じ永久磁石が反発してさらに30°回転して1ステップ進んだ位置に変位する。
【0038】
図5(d)の状態から、空芯コイル3a,3c(A相)の極性はそのままで、空芯コイル3b,3d(B相)の極性を反転させるように通電することにより、図5(a)の状態に戻り、以後同様の通電パターンを繰り返すことでステップ角30°で永久磁石が順次変位し、回転子が連続的に回転することになる。
【0039】
上記動作説明からわかるように、通常のPM型(Parmanent Magnet Type)のステッピングモータと同様に、起動時のデッドポイントが存在しないため、一旦停止した後に所定の起動位置に戻すための構成が不要となり、どの位置からでも起動ができるようになる。
【0040】
また、従来のように固定子に鉄心が設けられていないため、ディテントトルクによる外乱の影響がなくなり、制御性に優れたモータとなる。
【0041】
尚、上記実施形態では、空芯コイルが2相、永久磁石が6極の構成を例示したが、これらに限定されず、ステップ角などの設定に応じて適宜変更できるものである。
【0042】
また、単なる出力軸を持つ扁平型モータを例示しているが、これに限定されず、本発明は種々の用途のモータに適用可能であることは言うまでもない。
【0043】
例えば、図6に示すように、回転子のヨーク21における回転中心Lに対して偏心した位置にウエイト部材41を固定して回転させる構成にすることで、携帯電話や玩具などに振動モータとして利用することもできる。
【0044】
更には、モータ回転数は制御回路から出力される駆動パルスの周波数で決定されるため、常に一定速度で回転させることができ(通常の直流モータでは回転数が一定になるまでのならし回転(エージング)が必要)、振動量の変動もないモータとすることができる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ディテントトルクの影響をなくし、制御性に優れた扁平型のステッピングモータを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のステッピングモータの主要な要素を示す平面図(a)及び断面図(b)である。
【図2】本発明に係る実施形態のステッピングモータの分解斜視図である。
【図3】本発明に係る実施形態のステッピングモータの主要な要素を示す平面図(a)及び断面図(b)である。
【図4】本発明のステッピングモータの配線パターンを示す回路図である。
【図5】本実施形態のステッピングモータの回転動作を説明する図である。
【図6】本実施形態のステッピングモータの応用例を示す図である。
【符号の説明】
1,11 樹脂ベース
2 第1の磁性薄板
3,3a,3b,3c,3d 空芯コイル
4,16,32 軸受
5,22,22a〜22f 永久磁石
6 第2の磁性薄板
10 固定子
11 樹脂ベース
12 ヨーク(ステータヨーク)
13 回路基板
15 軸受孔
21 ヨーク(ロータヨーク)
23 回転軸
31 カバー部材
41 ウエイト部材
L 回転中心
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄芯を持たない空芯コイルを用いた扁平型のステッピングモータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の扁平型のステッピングモータとして、薄板上に永久磁石が交互に異なる磁極が隣り合うように配置された回転子を、磁性薄板の鉄芯と励磁コイルとからなる2つの固定子で挟み込むように軸方向両側に配置した構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、薄板上に永久磁石が交互に異なる磁極が隣り合うように配置された回転子を、磁性薄板に複数の極歯(鉄芯)とコイルが設けられた固定子に対向配置させる構成が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特公平6−83563号公報
【特許文献2】
特開平6−261529号公報。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載された構成の場合、磁石の両側にコイルを配置していることから、磁石とコイルとが面対向(アキシャルギャップ)した構造であってもコイルの最低必要な厚みを考慮すると扁平にするには限度があり、また、固定子に鉄心が設けられているためにディテントトルクの影響によって制御性を損ねやすいという不都合がある。
【0006】
また、上記特許文献2に記載された構成の場合も、固定子に鉄心が設けられているためにディテントトルクの影響によって制御性を損ねやすい。
【0007】
このディテントトルクは、例えば、ステッピングモータをマイクロステップ駆動させる場合などに、回転子の高速度な位置決めを困難にする要因となり、ステッピングモータの高速応答性の妨げの一因となる。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされ、その目的は、ディテントトルクの影響をなくし、制御性に優れた扁平型のステッピングモータを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明に係るステッピングモータは、第1の磁性薄板上に扁平型の空芯コイルを通電可能に設けた固定子と、前記固定子に回転自在に軸支される第2の磁性薄板上に、前記空芯コイルに対して所定の間隙を介して対向配置される永久磁石を設けた回転子とを具備する。
【0010】
また、好ましくは、前記空芯コイルは、前記第1の磁性薄板上に前記回転子の回転中心に対して90°ごとに4個配置され、前記回転中心に対して対称な位置にあるコイル同士を通電可能に接続して2相の電機子コイルを構成する。
【0011】
また、好ましくは、前記永久磁石は交互に異なる磁極となるように着磁され、前記第2の磁性薄板上に前記回転子の回転中心に対して60°ごとに6極配置されている。
【0012】
また、好ましくは、前記第1の磁性薄板に代えて鉄製の薄板を用いる。
【0013】
また、好ましくは、前記第2の磁性薄板における前記回転子の回転中心に対して偏心した位置にウエイト部材が設けられている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な一実施形態につき、添付の図面を参照して説明する。
【0015】
尚、以下に説明する実施の形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で下記実施形態を修正又は変形したものに適用可能である。
【0016】
図1は本発明のステッピングモータの主要な要素を示す平面図(a)と断面図(b)、図2は本発明に係る実施形態のステッピングモータの分解斜視図、図3は本発明に係る実施形態のステッピングモータの主要な要素を示す平面図(a)と断面図(b)である。
【0017】
(本発明の概要)
図1において、本発明のステッピングモータは、樹脂ベース1上に第1の磁性薄板2を介して扁平型の空芯コイル3を設けた固定子10と、この固定子10に軸受4を介して回転自在に軸支される回転軸7を持つ第2の磁性薄板6上に、空芯コイル3に対して所定の間隙を介して面対向(アキシャルギャップ方式)に配置される永久磁石5を設けた回転子20とを具備する。
【0018】
空芯コイル3は鉄芯を持たず、第1の磁性薄板2上に回転子20の回転中心Lに対して90°ごとに4個配置され、回転中心Lに対して対称な位置にあるコイル3a及び3c、3b及び3dを磁性薄板2に形成された配線パターンにより電気的に接続して2相の電機子コイルを構成している。
【0019】
また、永久磁石5は交互に異なる磁極となるように着磁され、第2の磁性薄板(ロータヨークに相当)6上に回転中心Lに対して60°ごとに6極配置されている。
【0020】
図4は本発明のステッピングモータの配線パターンを示す回路図であり、回転中心Lに対して対称な位置にあるコイル3aと3c並びに3bと3dは、図3(a)の如く並列に結線されるか、或いは図4(b)の如く直列に結線されて2相(A相とB相)の電機子コイルを構成している。
【0021】
本発明の特徴点の1つは、電機子コイルとして空芯コイル3を用いた点にある。この空芯コイル3は、従来の鉄芯構造により発生するディテントトルクの影響をなくし、且つモータ全体を扁平型にすることができるという効果を奏する。
【0022】
次に、本発明に係るステッピングモータの具体的な実施の形態について説明する。
【0023】
(固定子の構成)
図2及び図3において、樹脂材料を円盤状に成形した樹脂ベース11に磁性体からなるリング状のヨーク12(ステータヨーク)と配線部としてのフレキシブルなリング状の回路基板13が固着されている。この回路基板13は絶縁材料からなり、その回路基板13上には扁平型で平面視で扇状の空芯コイル3a,3b,3c,3dが後述する回転子の回転中心Lのまわりに90°間隔で4つ配置されている。
【0024】
上記回路基板13には、図4に示すように、回転中心Lを基準として180°対称な位置にある一対の空芯コイル3a及び3cと一対の空芯コイル3b及び3dを並列(a)又は直列(b)に電気的に結線するための回路パターンが形成されている。上記回路基板13には不図示の制御回路からモータ回転数に応じた周波数の電力パルスが通電され、これら空芯コイル3a及び3cと3b及び3dが2相(A相及びB相)の電機子コイルとして極性を順次変えていくことにより回転子の永久磁石を回転させる。空芯コイル3a〜3dと回路基板13の回路パターンとの結線は、コイルの仕様や使用電圧などに応じて並列(a)又は直列(b)のいずれかが適宜選択される。
【0025】
ヨーク12及び回路基板13は、樹脂ベース11に対する相対的な回転や軸方向への変位がないように熱加締めなどにより固定されている。
【0026】
樹脂ベース11には、後述する回転子を回転自在に軸支する軸受孔15が形成され、この軸受孔15には軸受16が圧入などにより固定されている。そして、軸受16は回転軸23を摺動支持している。
【0027】
(回転子の構成)
図2及び図3において、第2の磁性薄板としてのヨーク(ロータヨーク)21は、例えば円盤状に成形された磁性材料からなる。また、このヨーク21上には環状に構成された永久磁石22が機械的に固定され、永久磁石22はS極とN極とが交互に異なる磁極となるように回転中心Lのまわりに60°間隔で6極22a〜22f配置されている。
【0028】
また、ヨーク21には回転中心Lと同軸に回転軸23が圧入などにより固定されている。
【0029】
ヨーク21の回転軸23の一端を樹脂ベース11の軸受孔15に軸支された状態では、空芯コイル3a〜3dと永久磁石22とが回転軸23の方向に所定の間隙(ギャップ)を持って面対向(アキシャルギャップ方式)に配置される。
【0030】
(全体の構成)
ヨーク21の回転軸23の他端(出力軸)は、加締めなどによりカバー部材31に固定された軸受32に軸支される。カバー部材31の周縁部31aは、樹脂ベース11の周縁部11aに機械的に固定され、固定子側のヨーク12、回路基板13、軸受16や空芯コイル3a〜3d、或いは回転子側のヨーク21や永久磁石22が外部に露出しないように保護している。
【0031】
上述のように構成されたステッピングモータは、例えば、外径10mm、高さ5〜8mm程度の超小型で扁平型の外形となる。
【0032】
尚、上記ヨーク12と回路基板13に代えて、銅張積層板や鉄基板などの磁性体を用いることもできる。この場合には、銅張積層板や鉄基板の表面にセラミック膜などの絶縁層を形成し、この絶縁層上に図4(a)又は(b)に示すような回路パターンを形成して、前述の如く空芯コイル同士を電気的に結線すればよい。
【0033】
(動作の説明)
図5は、本実施形態のステッピングモータの回転動作を説明する図であり、円周方向に設けられた空芯コイルと永久磁石を平面的に展開して示している。
【0034】
図5(a)では、空芯コイル3a〜3d(A相及びB相)に通電して磁界を発生させることにより、これら空芯コイルに対して極性の異なる永久磁石22の磁極が吸引され、極性の同じ永久磁石22が反発して図5(a)の直前位置から30°回転して1ステップ進んだ位置に変位する。
【0035】
次に、図5(b)では、空芯コイル3b,3d(B相)の極性はそのままで、空芯コイル3a,3c(A相)の極性を反転させるように通電することにより、これら空芯コイルと極性の異なる永久磁石の磁極が吸引され、極性の同じ永久磁石が反発してさらに30°回転して1ステップ進んだ位置に変位する。
【0036】
次に、図5(c)では、空芯コイル3a,3c(A相)の極性はそのままで、空芯コイル3b,3d(B相)の極性を反転させるように通電することにより、これら空芯コイルと極性の異なる永久磁石の磁極が吸引され、極性の同じ永久磁石が反発してさらに30°回転して1ステップ進んだ位置に変位する。
【0037】
更に、図5(d)では、空芯コイル3b,3d(B相)の極性はそのままで、空芯コイル3a,3c(A相)の極性を反転させるように通電することにより、これら空芯コイルと極性の異なる永久磁石の磁極が吸引され、極性の同じ永久磁石が反発してさらに30°回転して1ステップ進んだ位置に変位する。
【0038】
図5(d)の状態から、空芯コイル3a,3c(A相)の極性はそのままで、空芯コイル3b,3d(B相)の極性を反転させるように通電することにより、図5(a)の状態に戻り、以後同様の通電パターンを繰り返すことでステップ角30°で永久磁石が順次変位し、回転子が連続的に回転することになる。
【0039】
上記動作説明からわかるように、通常のPM型(Parmanent Magnet Type)のステッピングモータと同様に、起動時のデッドポイントが存在しないため、一旦停止した後に所定の起動位置に戻すための構成が不要となり、どの位置からでも起動ができるようになる。
【0040】
また、従来のように固定子に鉄心が設けられていないため、ディテントトルクによる外乱の影響がなくなり、制御性に優れたモータとなる。
【0041】
尚、上記実施形態では、空芯コイルが2相、永久磁石が6極の構成を例示したが、これらに限定されず、ステップ角などの設定に応じて適宜変更できるものである。
【0042】
また、単なる出力軸を持つ扁平型モータを例示しているが、これに限定されず、本発明は種々の用途のモータに適用可能であることは言うまでもない。
【0043】
例えば、図6に示すように、回転子のヨーク21における回転中心Lに対して偏心した位置にウエイト部材41を固定して回転させる構成にすることで、携帯電話や玩具などに振動モータとして利用することもできる。
【0044】
更には、モータ回転数は制御回路から出力される駆動パルスの周波数で決定されるため、常に一定速度で回転させることができ(通常の直流モータでは回転数が一定になるまでのならし回転(エージング)が必要)、振動量の変動もないモータとすることができる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ディテントトルクの影響をなくし、制御性に優れた扁平型のステッピングモータを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のステッピングモータの主要な要素を示す平面図(a)及び断面図(b)である。
【図2】本発明に係る実施形態のステッピングモータの分解斜視図である。
【図3】本発明に係る実施形態のステッピングモータの主要な要素を示す平面図(a)及び断面図(b)である。
【図4】本発明のステッピングモータの配線パターンを示す回路図である。
【図5】本実施形態のステッピングモータの回転動作を説明する図である。
【図6】本実施形態のステッピングモータの応用例を示す図である。
【符号の説明】
1,11 樹脂ベース
2 第1の磁性薄板
3,3a,3b,3c,3d 空芯コイル
4,16,32 軸受
5,22,22a〜22f 永久磁石
6 第2の磁性薄板
10 固定子
11 樹脂ベース
12 ヨーク(ステータヨーク)
13 回路基板
15 軸受孔
21 ヨーク(ロータヨーク)
23 回転軸
31 カバー部材
41 ウエイト部材
L 回転中心
Claims (5)
- 第1の磁性薄板上に扁平型の空芯コイルを通電可能に設けた固定子と、
前記固定子に回転自在に軸支される第2の磁性薄板上に、前記空芯コイルに対して所定の間隙を介して対向配置される永久磁石を設けた回転子とを具備することを特徴とするステッピングモータ。 - 前記空芯コイルは、前記第1の磁性薄板上に前記回転子の回転中心に対して90°ごとに4個配置され、前記回転中心に対して対称な位置にあるコイル同士を通電可能に接続して2相の電機子コイルを構成することを特徴とする請求項1に記載のステッピングモータ。
- 前記永久磁石は交互に異なる磁極となるように着磁され、前記第2の磁性薄板上に前記回転子の回転中心に対して60°ごとに6極配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のステッピングモータ。
- 前記第1の磁性薄板に代えて鉄製の薄板を用いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のステッピングモータ。
- 前記第2の磁性薄板における前記回転子の回転中心に対して偏心した位置にウエイト部材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のステッピングモータ。
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Cited By (3)
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CN111167691A (zh) * | 2020-03-04 | 2020-05-19 | 海普半导体(洛阳)有限公司 | 一种高频电磁激振器 |
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-
2003
- 2003-04-18 JP JP2003114095A patent/JP2004320941A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP1727262A2 (en) | 2005-05-27 | 2006-11-29 | Minebea Matsushita Motor Co., Ltd. | Stepping motor for generating vibration |
US7271516B2 (en) | 2005-05-27 | 2007-09-18 | Minebea-Matsushita Motor | Stepping motor for generating vibration |
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