JP2004320522A - バンドパスフィルタ - Google Patents
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Abstract
【課題】通過帯域の2倍波付近の高次共振モードをなくして広帯域で良好な特性が得られ、また接地のためのスルーホールが不要となるようにする。
【解決手段】通過帯域中心周波数の略1/4波長の長さで伝送線路よりも高いインピーダンスの線路TL2,TL3と、縦横の幅が1/4波長より十分に短い間隙を持つ例えば平行線路の結合容量部GPl,GP2とを交互に複数個、直列接続し、またフィルタの入出力部に、通過帯域中心周波数の2倍の周波数で略1/4波長となる先端開放スタブOS1,OS2を設けることにより、2倍波付近以上の高次共振モードの存在をなくした広帯域の減衰特性を得る。更に、直列に配置される複数のハイインピーダンス線路TL2,TL3を折り曲げて形成することにより、フィルタ18の外形を正方形に近づけ、小型化を図る。
【選択図】 図1
【解決手段】通過帯域中心周波数の略1/4波長の長さで伝送線路よりも高いインピーダンスの線路TL2,TL3と、縦横の幅が1/4波長より十分に短い間隙を持つ例えば平行線路の結合容量部GPl,GP2とを交互に複数個、直列接続し、またフィルタの入出力部に、通過帯域中心周波数の2倍の周波数で略1/4波長となる先端開放スタブOS1,OS2を設けることにより、2倍波付近以上の高次共振モードの存在をなくした広帯域の減衰特性を得る。更に、直列に配置される複数のハイインピーダンス線路TL2,TL3を折り曲げて形成することにより、フィルタ18の外形を正方形に近づけ、小型化を図る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はバンドパスフィルタ、特にマイクロ波帯、ミリ波帯の信号を扱う通信装置等に用いられるバンドパスフィルタの構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、マイクロ波帯、ミリ波帯でのバンドパスフィルタとして、1/4波長側結合型バンドパスフィルタ、エッジカップルドフィルタ、インターデジタル型バンドパスフィルタ等が用いられる。
【0003】
図13には、上記1/4波長側結合型バンドパスフィルタの構成が示されている。図示されるように、このフィルタ1は、基板2の表面において両端の入出力部3,3の間に、通過帯域の約1/2波長の長さの線路4a,4b,4c,4dを、通過帯域の約1/4波長分が結合するようにして並べた構造を有し、この基板2の裏面には接地面が形成される。このフィルタ1によれば、例えば図14のような特性が得られる。
【0004】
図15には、上記エッジカップルドフィルタの構成が示されている。図示されるように、このフィルタ5は、基板6の表面において入出力部7,7の間に、通過帯域の約1/2波長の長さの複数の線路8を、間隙9を介して直列に接続した構造を有し、この基板6の裏面には接地面が形成される。このフィルタ5によれば、例えば図16のような特性が得られる。
【0005】
図17には、上記インターデジタル型バンドパスフィルタ(特開2000−174501号公報等)の構成が示されている。図示されるように、このフィルタ10は、上記入出力部12のそれぞれに通過帯域の約1/4波長の長さの線路13を接続すると共に、この線路13,13の間に、約1/4波長の長さからなる複数の線路14を平行に並べ、その一端を上下のスルーホール15に交互に接続して、一方端を開放とし、他方端をスルーホール15を介して裏面の接地面に短絡させている。このフィルタ10によれば、例えば図18のような特性が得られる。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−174501号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記図13の1/4波長側結合型バンドパスフィルタ1では、同一平面上に接地面を必要としないため、製造が簡単で設計性も良いという利点があるが、図14に示されるように、通過帯域(中心周波数)の約2倍波付近で高次の共振モードを有し、アイソレーションが劣化するという欠点がある。従って、2倍波が問題となる場合には、別途2倍波除去用のフィルタ(LPF等)が必要となり、回路サイズが大きくなる。また、1/4波長側結合部を曲げることが難しく、フィルタ1の全体の形状が細長くなるという不都合がある。
【0008】
また、上記図15のエッジカップルドフィルタ5では、同一平面上に接地面を必要としないため、製造が簡単で設計性もよく、しかも図13のフィルタ1のような1/4波長の長さの結合部を持たないため、線路8を折り曲げた配置も可能となるが、この場合も、図16に示されるように通過帯域の約2倍波付近で高次の共振モードを有し、アイソレーションが劣化するという欠点がある。従って、2倍波が問題となる場合には、別途2倍波用のフィルタが必要となり、回路サイズが大きくなる。
【0009】
更に、上記図17のインターデジタル型バンドパスフィルタ10では、小型で減衰帯域特性が広く、特に2倍波に対しては高次の共振モードを示さないため、2倍波が問題となる場合でも別のフィルタが不要であるが、複数の線路14の他端を接地させるために、スルーホール(電極)15の加工等が必要となる。しかも、この通過帯域の周波数に合わせたフィルタ(各構成要素の寸法等)の設計、最適化が難しくなるという問題がある。
【0010】
また、上記フィルタ1,5,10の基板2,6,11の材料として、マイクロ波、ミリ波帯で寸法安定性がよく、温度特性に優れたアルミナセラミック(Al2O3)等を用いることで、優れた特性が実現できるが、これらフィルタ1,5,10を含めた回路全体をアルミナセラミック等で作成することは、コスト、工程上の制限等により問題がある。そのため、フィルタ以外の回路をテフロン(登録商標)基板等で作成し、フィルタ1,5,10のみを別基板としてアルミナセラミック基板等で作成し、回路に組み込むといった手法が用いられる。
【0011】
このような手法を採用する場合、フィルタ基板は正方形に近い形状にした方がそれ自体の強度が強く、生産性に優れている。この条件に近いものとして、上述したインターデジタル型のフィルタ10があるが、このフィルタ10では、スルーホール15を加工するために工程が複雑となり、また複数のフィルタを同時に製造する多面取りシートではその強度が弱くなり、製造上での取扱いが煩雑となる。
【0012】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、通過帯域の2倍波付近まで高次共振モードをなくした広帯域の特性が得られ、また接地のためのスルーホールが不要となり、実装する回路基板を含めて小型化ができ、単体基板にフィルタを作る場合にはその製造及び取り扱いが容易となるバンドパスフィルタを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明に係るバンドパスフィルタは、通過帯域中心周波数の略1/4波長の長さで、伝送線路よりも高いインピーダンスを持つハイインピーダンス線路と、縦横の幅が通過帯域中心周波数の1/4波長より十分に短い間隙を形成してなる結合容量部と、をそれぞれ複数個設け、これらのハイインピーダンス線路と結合容量部を交互に直列接続し、これらの共振作用により通過帯域周波数の2倍波近傍の高次モードが存在しないようにしたことを特徴とする。上記のハイインピーダンス線路としては、マイクロストリップ線路、ストリップ線路、コプレナー線路、サスペンデッド線路等を用いることができる。また、上記結合容量部の間隙の縦幅はハイインピーダンス線路幅よりも大きいことが好ましい。
請求項2に係る発明は、上記結合容量部は、通過帯域中心周波数の1/4波長以下の間隙縦幅となる長さの2本の線路(線状)パターンを1/4波長以下の間隙横幅で配置して構成したことを特徴とする。
【0014】
請求項3に係る発明は、伝送線路に対する入力部又は出力部に、通過帯域中心周波数の1/4波長以下の長さの先端開放スタブを設けたことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、上記先端開放スタブは、通過帯域中心周波数の2倍の周波数の略1/4波長となる長さに形成したことを特徴とする。
請求項5に係る発明は、上記ハイインピーダンス線路を折り曲げて形成したことを特徴とする。
【0015】
上記の構成によれば、図15のエッジカップルドフィルタのように1/2波長線路自体が共振器となるのではなく、略1/4波長の長さのハイインピーダンス線路とこのハイインピーダンス線路に設けられる間隙又は2本の平行線路パターンからなる結合容量部とが共振器となり、このハイインピーダンス線路のインダクタンス成分と結合容量部の容量成分との共振作用によって、通過帯域中心周波数の2倍近傍の高次共振モードが存在しないフィルタ特性(図4)が得られる。
【0016】
上記請求項3及び4の構成によれば、例えば通過帯域中心周波数の2倍の周波数で略1/4波長となる先端開放スタブを、フィルタの入力部又は出力部の一方又は両方に設けることにより、通過帯域近傍でフィルタの減衰特性を鋭くすることができ(図8)、かつ2倍波以上の広い周波数帯域に渡って減衰特性が改善される。
【0017】
上記請求項5の構成によれば、直列に配置される複数のハイインピーダンス線路を折り曲げることにより、伝送方向の寸法が短くなり、フィルタを正方形に近い形にして小型化することができる。この場合のハイインピーダンス線路は、その幅が細いため折曲げによる特性の変動は少ない。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1には、本発明に係る第1実施例のバンドパスフィルタの構成が示されており、この実施例のフィルタ18は、基板19として例えばアルミナセラミック(Al2O3)を用い、この基板19の表面の両端の入出力部線路(マイクロストリップ線路)TL1,TL1の間に、マイクロストリップ線路からなるハイインピーダンス線路TL2,TL3,TL3,TL2の4本と容量結合部GP1,GP2,GP1の3個を交互に直列に接続する。
【0019】
上記のハイインピーダンスTL2,TL3は、上記入出力部線路(例えば50Ω伝送線路)TL1よりも高いインピーダンスの細い線路とされ、また通過帯域中心周波数の略1/4波長の長さからなり、図示のように折り曲げる(蛇行させる)ことにより、フィルタ18の伝送方向(図の横方向)の長さを短くしている。また、容量結合部GP1,GP2は、通過帯域中心周波数の1/4波長以下の長さの2本の線路を、同様に1/4波長以下の幅で平行に並べた平行線路パターンからなる。従って、この容量結合部GP1,GP2では、平行線路の長さの縦幅とこの線路間の横幅からなる間隙が形成され、この間隙が持つ容量成分CG1,CG2と、平行線路の面積が持つ容量成分CP1,CP2が存在することになる。
【0020】
更に、上述した両端の入出力部線路TL1とハイインピーダンス線路TL2との間のそれぞれには、先端開放スタブOS1,OS2が形成されており、この先端開放スタブOS1,OS2の長さは、通過帯域中心周波数の1/4波長以下とされるが、実施例では通過帯域の2倍波を含めた不通過帯域の減衰特性を良好にするために、通過帯域中心周波数の2倍の周波数で略1/4波長となる長さに形成している。また、この基板19の裏面には接地面が形成される。なお、上記先端開放スタブOS1,OS2は、実施例では線路の両端に4個配置されているが、線路の片側のみに2個配置してもよい。
【0021】
図2には、図1のバンドパスフィルタ18の分布定数等価回路が示されており、図3には、同様に第1実施例のフィルタ18の集中定数等価回路が示されている。この図3において、Lsは先端開放スタブOS1,OS2を直列共振素子とみなした場合のインダクタンス成分、Csは先端開放スタブOS1,OS2を直列共振素子とみなした場合の容量成分、L2,L3はハイインピーダンス線路TL2,TL3のインダクタンス成分、CG1,CG2は結合容量部GP1,GP2の平行線路の間隙による容量成分、CP1,CP2は結合容量部GP1,GP2の平行線路自体の面積が持つ接地容量を表している。
【0022】
図3の集中定数等価回路から分かるように、フィルタ18は、ハイインピーダンス線路TL2,TL3のインダクタンス成分L2,L3と結合容量部GP1,GP2の容量成分CG1,CG2との直列共振によって、通過帯域中心周波数近傍を透過させるが、CP1,CP2が存在することにより2倍近傍までの高次共振モードは透過させない特性が得られる。また、先端開放スタブOS1,OS2のインダクタンス成分Ls、容量成分Csの存在によって、図8,図9にて後述するが通過帯域以外の周波数の鋭い減衰特性が得られる。
【0023】
図4には、第1実施例のバンドパスフィルタの周波数特性が示されており、この図と図14,図18等と比較すると分かるように、第1実施例では、周波数13GHz近傍を通過させ、この通過帯域以外の信号を良好に減衰させており、2倍波の26GHz以上の領域まで高次共振モードが存在しない状態となる。
【0024】
図5には、第2実施例のバンドパスフィルタの構成が示されており、この第2実施例は、先端開放スタブを設けない場合の例である。この第2実施例のフィルタ21は、第1実施例と同様に、アルミナセラミックの基板22の表面の両端の入出力部線路TL1,TL1の間に、通過帯域中心周波数の略1/4波長の長さからなるハイインピーダンス線路TL2,TL3,TL3,TL2と、通過帯域中心周波数の1/4波長以下の幅、長さの間隙を持つ平行線路パターンからなる容量結合部GP1,GP2,GP1とを交互に直列に接続し、上記のハイインピーダンス線路TL2,TL3は折り曲げて形成する。
【0025】
図6には、第2実施例のバンドパスフィルタ21の分布定数等価回路が示され、図7には、同様に第2実施例のフィルタ21の集中定数等価回路が示されている。図8には、この第2実施例のフィルタ21と第1実施例のフィルタ18の広帯域の透過特性を比較したものが示されており、図9には、図8の一部の範囲50の拡大図が示されている。
【0026】
この図8の透過特性Kbから分かるように、第2実施例のバンドパスフィルタ21でも、13GHz近傍の周波数帯域を通過させ、この通過帯域以外の2倍波以上の高次共振モードを通過させない特性が得られる。一方、第1実施例の透過特性Kaでは、第2実施例の透過特性Kbと比較すると、13GHz近傍の周波数帯域以外で減衰量が鋭くなっていることが分かる。これは、上述したように、図1の先端開放スタブOS1,OS2を設けた結果であり、特に、この先端開放スタブOS1,OS2を通過帯域中心周波数の2倍の周波数で略1/4波長となる長さにすることにより、2倍波を含めた通過帯域以外の広い範囲で良好な減衰量が得られる。また、この先端開放スタブOS1,OS2を設けることにより、ハイインピーダンス線路TL2,TL3と結合容量部GP1,GP2の組合せの段数を多くすることなく、良好な減衰特性が得られる。
【0027】
図10には、第3実施例の構成が示されている。この第3実施例のフィルタ24は、第1実施例と同様の構成からなるが、平行線路パターンからなる結合容量部GP1,GP2が第1実施例と異なる位置で接続される。即ち、ハイインピーダンス線路TL2,TL3に対し、結合容量部GP1,GP2が第1実施例ではその平行線路の中点で接続されるが、この中点以外の位置で結合容量部GP1,GP2を接続する。このような第3実施例でも、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
【0028】
また、上記の第1乃至第3の実施例では、3本のハイインピーダンス線路TL2,TL3を曲げて形成することにより、フィルタ18,21,24の外形における長辺対短辺が約3:2とされており、図13、図15、図17の従来のフィルタに比べて正方形に近い形状が実現できるという利点がある。この場合のハイインピーダンス線路TL2,TL3は、線路幅が細くなることから折曲げによる特性の変動が少なく、全長を短くする効果がある。
【0029】
図11には、各実施例のフィルタを別体となる回路基板に接続する場合の構成例が示されており、図示されるように、テフロン等で製作された回路基板26には、伝送線路27と切欠き凹部(収納部)28が形成される。そして、この凹部28に例えばフィルタ18(又は21,24)を配置し、フィルタ18の裏面接地面を凹部28の接地面に接続すると共に、金属リボン29にて伝送線路27とフィルタ18の入出力部線路TL1を半田等で接続する。
【0030】
図12には、各実施例のフィルタを別体の回路基板に接続する場合の他の構成例が示されており、この場合は、図示されるようにテフロン等で製作された回路基板31に、伝送線路32、接地面33及びこの接地面33を裏面接地面に接続するためのスルーホール34が形成される。一方、図示していないが、フィルタ18の左右の側面に入出力部線路TL1に接続して線路を形成し、この側面線路を介して裏面に裏面接地面と分離される電極を形成する。そして、フィルタ18を回路基板31に載せる形でその裏面接地面を回路基板31の接地面33に接続すると共に、裏面の電極を伝送線路32に半田等で接続する。
【0031】
このような図11及び図12の構成とすることにより、フィルタ18,21,24を単体として温度特性等の優れたアルミナセラミック等で作成し、これをテフロン等で作成した回路基板26,31に取り付けることができ、これによって、特性のよい、機械構造的にも安定した回路基板全体(フィルタ+回路基板)を得ることができ、低価格の回路基板26,31を用いる等によりフィルタ回路部のコストダウンを図ることが可能となる。
【0032】
上記実施例では、ハイインピーダンス線路TL2,TL3としてマイクロストリップ線路を用いたが、これ以外のストリップ線路、コプレナー線路、サスペンデッド線路等をハイインピーダンス線路TL2,TL3として用いることができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、通過帯域中心周波数の略1/4波長の長さの伝送線路よりも高いインピーダンスの線路と、縦横の幅が1/4波長より十分に短い間隙を持つ例えば平行線路の結合容量部とを交互に複数個、直列接続して構成したので、通過帯域の2倍波付近以上の高次共振モードの存在をなくし、広帯域で良好な減衰特性を得ることができる。また、接地のためのスルーホールを作る必要がなく、アルミナセラミック等を用いる場合にも製造及び取扱いが容易となり、寸法安定性及び温度特性のよいアルミナセラミック等をフィルタの単体基板として容易に利用することが可能になる。
【0034】
請求項3、4の発明によれば、伝送線路に対する入力部又は出力部に、通過帯域中心周波数の1/4波長以下、好ましくは通過帯域中心周波数の2倍の周波数で略1/4波長となる長さの先端開放スタブを設けることにより、通過帯域のみに絞る鋭い減衰特性が得られると共に、2倍波付近でも更に良好な減衰特性が得られ、ハイインピーダンス線路と容量結合部の組合せの少ない段数で必要な特性を持つフィルタを製造できるという利点がある。
【0035】
請求項5の発明によれば、ハイインピーダンス線路を折り曲げて形成することにより、正方形に近い小型のフィルタを製造することができ、また正方形に近い形状によって機械的強度も高くなり、アルミナセラミックを用いる場合でも必要な強度を確保できるという利点がある。また、テフロン基板等の回路基板に実装することで、全体の回路の小型化及び低コスト化を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のバンドパスフィルタの構成を示す回路上面(平面)図である。
【図2】第1実施例のバンドパスフィルタにおける分布定数等価回路図である。
【図3】第1実施例のバンドパスフィルタにおける集中定数等価回路図である。
【図4】第1実施例のバンドパスフィルタ周波数特性を示すグラフ図である。
【図5】第2実施例のバンドパスフィルタの構成を示す回路上面図である。
【図6】第2実施例のバンドパスフィルタにおける分布定数等価回路図である。
【図7】第2実施例のバンドパスフィルタにおける集中定数等価回路図である。
【図8】第1実施例と第2実施例のバンドパスフィルタの周波数特性を示すグラフ図である。
【図9】図8の周波数特性の範囲50を拡大したグラフ図である。
【図10】第3実施例のバンドパスフィルタの構成を示す回路上面図である。
【図11】第1実施例のバンドパスフィルタを回路基板に実装した構成例を示す回路上面図である。
【図12】第1実施例のバンドパスフィルタを回路基板に実装した他の構成例を示す回路上面図である。
【図13】従来の1/4波長側結合型バンドパスフィルタの構成を示す回路上面図である。
【図14】従来の1/4波長側結合型バンドパスフィルタの周波数特性を示すグラフ図である。
【図15】従来のエッジカップルドフィルタの構成を示す回路上面図である。
【図16】従来のエッジカップルドフィルタの周波数特性を示すグラフ図である。
【図17】従来のインターデジタル型フィルタの構成を示す回路上面図である。
【図18】従来のインターデジタル型フィルタの周波数特性を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1,5,10,18,21,24…フィルタ、
2,6,11,19,22…フィルタ基板、
15,34…スルーホール、
26,31…回路基板、
TL1…入出力部線路、(一般的には50Ω線路)
TL2,TL3…ハイインピーダンス線路、
GPl,GP2…結合容量部、
OS1,OS2…先端開放スタブ。
【発明の属する技術分野】
本発明はバンドパスフィルタ、特にマイクロ波帯、ミリ波帯の信号を扱う通信装置等に用いられるバンドパスフィルタの構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、マイクロ波帯、ミリ波帯でのバンドパスフィルタとして、1/4波長側結合型バンドパスフィルタ、エッジカップルドフィルタ、インターデジタル型バンドパスフィルタ等が用いられる。
【0003】
図13には、上記1/4波長側結合型バンドパスフィルタの構成が示されている。図示されるように、このフィルタ1は、基板2の表面において両端の入出力部3,3の間に、通過帯域の約1/2波長の長さの線路4a,4b,4c,4dを、通過帯域の約1/4波長分が結合するようにして並べた構造を有し、この基板2の裏面には接地面が形成される。このフィルタ1によれば、例えば図14のような特性が得られる。
【0004】
図15には、上記エッジカップルドフィルタの構成が示されている。図示されるように、このフィルタ5は、基板6の表面において入出力部7,7の間に、通過帯域の約1/2波長の長さの複数の線路8を、間隙9を介して直列に接続した構造を有し、この基板6の裏面には接地面が形成される。このフィルタ5によれば、例えば図16のような特性が得られる。
【0005】
図17には、上記インターデジタル型バンドパスフィルタ(特開2000−174501号公報等)の構成が示されている。図示されるように、このフィルタ10は、上記入出力部12のそれぞれに通過帯域の約1/4波長の長さの線路13を接続すると共に、この線路13,13の間に、約1/4波長の長さからなる複数の線路14を平行に並べ、その一端を上下のスルーホール15に交互に接続して、一方端を開放とし、他方端をスルーホール15を介して裏面の接地面に短絡させている。このフィルタ10によれば、例えば図18のような特性が得られる。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−174501号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記図13の1/4波長側結合型バンドパスフィルタ1では、同一平面上に接地面を必要としないため、製造が簡単で設計性も良いという利点があるが、図14に示されるように、通過帯域(中心周波数)の約2倍波付近で高次の共振モードを有し、アイソレーションが劣化するという欠点がある。従って、2倍波が問題となる場合には、別途2倍波除去用のフィルタ(LPF等)が必要となり、回路サイズが大きくなる。また、1/4波長側結合部を曲げることが難しく、フィルタ1の全体の形状が細長くなるという不都合がある。
【0008】
また、上記図15のエッジカップルドフィルタ5では、同一平面上に接地面を必要としないため、製造が簡単で設計性もよく、しかも図13のフィルタ1のような1/4波長の長さの結合部を持たないため、線路8を折り曲げた配置も可能となるが、この場合も、図16に示されるように通過帯域の約2倍波付近で高次の共振モードを有し、アイソレーションが劣化するという欠点がある。従って、2倍波が問題となる場合には、別途2倍波用のフィルタが必要となり、回路サイズが大きくなる。
【0009】
更に、上記図17のインターデジタル型バンドパスフィルタ10では、小型で減衰帯域特性が広く、特に2倍波に対しては高次の共振モードを示さないため、2倍波が問題となる場合でも別のフィルタが不要であるが、複数の線路14の他端を接地させるために、スルーホール(電極)15の加工等が必要となる。しかも、この通過帯域の周波数に合わせたフィルタ(各構成要素の寸法等)の設計、最適化が難しくなるという問題がある。
【0010】
また、上記フィルタ1,5,10の基板2,6,11の材料として、マイクロ波、ミリ波帯で寸法安定性がよく、温度特性に優れたアルミナセラミック(Al2O3)等を用いることで、優れた特性が実現できるが、これらフィルタ1,5,10を含めた回路全体をアルミナセラミック等で作成することは、コスト、工程上の制限等により問題がある。そのため、フィルタ以外の回路をテフロン(登録商標)基板等で作成し、フィルタ1,5,10のみを別基板としてアルミナセラミック基板等で作成し、回路に組み込むといった手法が用いられる。
【0011】
このような手法を採用する場合、フィルタ基板は正方形に近い形状にした方がそれ自体の強度が強く、生産性に優れている。この条件に近いものとして、上述したインターデジタル型のフィルタ10があるが、このフィルタ10では、スルーホール15を加工するために工程が複雑となり、また複数のフィルタを同時に製造する多面取りシートではその強度が弱くなり、製造上での取扱いが煩雑となる。
【0012】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、通過帯域の2倍波付近まで高次共振モードをなくした広帯域の特性が得られ、また接地のためのスルーホールが不要となり、実装する回路基板を含めて小型化ができ、単体基板にフィルタを作る場合にはその製造及び取り扱いが容易となるバンドパスフィルタを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明に係るバンドパスフィルタは、通過帯域中心周波数の略1/4波長の長さで、伝送線路よりも高いインピーダンスを持つハイインピーダンス線路と、縦横の幅が通過帯域中心周波数の1/4波長より十分に短い間隙を形成してなる結合容量部と、をそれぞれ複数個設け、これらのハイインピーダンス線路と結合容量部を交互に直列接続し、これらの共振作用により通過帯域周波数の2倍波近傍の高次モードが存在しないようにしたことを特徴とする。上記のハイインピーダンス線路としては、マイクロストリップ線路、ストリップ線路、コプレナー線路、サスペンデッド線路等を用いることができる。また、上記結合容量部の間隙の縦幅はハイインピーダンス線路幅よりも大きいことが好ましい。
請求項2に係る発明は、上記結合容量部は、通過帯域中心周波数の1/4波長以下の間隙縦幅となる長さの2本の線路(線状)パターンを1/4波長以下の間隙横幅で配置して構成したことを特徴とする。
【0014】
請求項3に係る発明は、伝送線路に対する入力部又は出力部に、通過帯域中心周波数の1/4波長以下の長さの先端開放スタブを設けたことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、上記先端開放スタブは、通過帯域中心周波数の2倍の周波数の略1/4波長となる長さに形成したことを特徴とする。
請求項5に係る発明は、上記ハイインピーダンス線路を折り曲げて形成したことを特徴とする。
【0015】
上記の構成によれば、図15のエッジカップルドフィルタのように1/2波長線路自体が共振器となるのではなく、略1/4波長の長さのハイインピーダンス線路とこのハイインピーダンス線路に設けられる間隙又は2本の平行線路パターンからなる結合容量部とが共振器となり、このハイインピーダンス線路のインダクタンス成分と結合容量部の容量成分との共振作用によって、通過帯域中心周波数の2倍近傍の高次共振モードが存在しないフィルタ特性(図4)が得られる。
【0016】
上記請求項3及び4の構成によれば、例えば通過帯域中心周波数の2倍の周波数で略1/4波長となる先端開放スタブを、フィルタの入力部又は出力部の一方又は両方に設けることにより、通過帯域近傍でフィルタの減衰特性を鋭くすることができ(図8)、かつ2倍波以上の広い周波数帯域に渡って減衰特性が改善される。
【0017】
上記請求項5の構成によれば、直列に配置される複数のハイインピーダンス線路を折り曲げることにより、伝送方向の寸法が短くなり、フィルタを正方形に近い形にして小型化することができる。この場合のハイインピーダンス線路は、その幅が細いため折曲げによる特性の変動は少ない。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1には、本発明に係る第1実施例のバンドパスフィルタの構成が示されており、この実施例のフィルタ18は、基板19として例えばアルミナセラミック(Al2O3)を用い、この基板19の表面の両端の入出力部線路(マイクロストリップ線路)TL1,TL1の間に、マイクロストリップ線路からなるハイインピーダンス線路TL2,TL3,TL3,TL2の4本と容量結合部GP1,GP2,GP1の3個を交互に直列に接続する。
【0019】
上記のハイインピーダンスTL2,TL3は、上記入出力部線路(例えば50Ω伝送線路)TL1よりも高いインピーダンスの細い線路とされ、また通過帯域中心周波数の略1/4波長の長さからなり、図示のように折り曲げる(蛇行させる)ことにより、フィルタ18の伝送方向(図の横方向)の長さを短くしている。また、容量結合部GP1,GP2は、通過帯域中心周波数の1/4波長以下の長さの2本の線路を、同様に1/4波長以下の幅で平行に並べた平行線路パターンからなる。従って、この容量結合部GP1,GP2では、平行線路の長さの縦幅とこの線路間の横幅からなる間隙が形成され、この間隙が持つ容量成分CG1,CG2と、平行線路の面積が持つ容量成分CP1,CP2が存在することになる。
【0020】
更に、上述した両端の入出力部線路TL1とハイインピーダンス線路TL2との間のそれぞれには、先端開放スタブOS1,OS2が形成されており、この先端開放スタブOS1,OS2の長さは、通過帯域中心周波数の1/4波長以下とされるが、実施例では通過帯域の2倍波を含めた不通過帯域の減衰特性を良好にするために、通過帯域中心周波数の2倍の周波数で略1/4波長となる長さに形成している。また、この基板19の裏面には接地面が形成される。なお、上記先端開放スタブOS1,OS2は、実施例では線路の両端に4個配置されているが、線路の片側のみに2個配置してもよい。
【0021】
図2には、図1のバンドパスフィルタ18の分布定数等価回路が示されており、図3には、同様に第1実施例のフィルタ18の集中定数等価回路が示されている。この図3において、Lsは先端開放スタブOS1,OS2を直列共振素子とみなした場合のインダクタンス成分、Csは先端開放スタブOS1,OS2を直列共振素子とみなした場合の容量成分、L2,L3はハイインピーダンス線路TL2,TL3のインダクタンス成分、CG1,CG2は結合容量部GP1,GP2の平行線路の間隙による容量成分、CP1,CP2は結合容量部GP1,GP2の平行線路自体の面積が持つ接地容量を表している。
【0022】
図3の集中定数等価回路から分かるように、フィルタ18は、ハイインピーダンス線路TL2,TL3のインダクタンス成分L2,L3と結合容量部GP1,GP2の容量成分CG1,CG2との直列共振によって、通過帯域中心周波数近傍を透過させるが、CP1,CP2が存在することにより2倍近傍までの高次共振モードは透過させない特性が得られる。また、先端開放スタブOS1,OS2のインダクタンス成分Ls、容量成分Csの存在によって、図8,図9にて後述するが通過帯域以外の周波数の鋭い減衰特性が得られる。
【0023】
図4には、第1実施例のバンドパスフィルタの周波数特性が示されており、この図と図14,図18等と比較すると分かるように、第1実施例では、周波数13GHz近傍を通過させ、この通過帯域以外の信号を良好に減衰させており、2倍波の26GHz以上の領域まで高次共振モードが存在しない状態となる。
【0024】
図5には、第2実施例のバンドパスフィルタの構成が示されており、この第2実施例は、先端開放スタブを設けない場合の例である。この第2実施例のフィルタ21は、第1実施例と同様に、アルミナセラミックの基板22の表面の両端の入出力部線路TL1,TL1の間に、通過帯域中心周波数の略1/4波長の長さからなるハイインピーダンス線路TL2,TL3,TL3,TL2と、通過帯域中心周波数の1/4波長以下の幅、長さの間隙を持つ平行線路パターンからなる容量結合部GP1,GP2,GP1とを交互に直列に接続し、上記のハイインピーダンス線路TL2,TL3は折り曲げて形成する。
【0025】
図6には、第2実施例のバンドパスフィルタ21の分布定数等価回路が示され、図7には、同様に第2実施例のフィルタ21の集中定数等価回路が示されている。図8には、この第2実施例のフィルタ21と第1実施例のフィルタ18の広帯域の透過特性を比較したものが示されており、図9には、図8の一部の範囲50の拡大図が示されている。
【0026】
この図8の透過特性Kbから分かるように、第2実施例のバンドパスフィルタ21でも、13GHz近傍の周波数帯域を通過させ、この通過帯域以外の2倍波以上の高次共振モードを通過させない特性が得られる。一方、第1実施例の透過特性Kaでは、第2実施例の透過特性Kbと比較すると、13GHz近傍の周波数帯域以外で減衰量が鋭くなっていることが分かる。これは、上述したように、図1の先端開放スタブOS1,OS2を設けた結果であり、特に、この先端開放スタブOS1,OS2を通過帯域中心周波数の2倍の周波数で略1/4波長となる長さにすることにより、2倍波を含めた通過帯域以外の広い範囲で良好な減衰量が得られる。また、この先端開放スタブOS1,OS2を設けることにより、ハイインピーダンス線路TL2,TL3と結合容量部GP1,GP2の組合せの段数を多くすることなく、良好な減衰特性が得られる。
【0027】
図10には、第3実施例の構成が示されている。この第3実施例のフィルタ24は、第1実施例と同様の構成からなるが、平行線路パターンからなる結合容量部GP1,GP2が第1実施例と異なる位置で接続される。即ち、ハイインピーダンス線路TL2,TL3に対し、結合容量部GP1,GP2が第1実施例ではその平行線路の中点で接続されるが、この中点以外の位置で結合容量部GP1,GP2を接続する。このような第3実施例でも、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
【0028】
また、上記の第1乃至第3の実施例では、3本のハイインピーダンス線路TL2,TL3を曲げて形成することにより、フィルタ18,21,24の外形における長辺対短辺が約3:2とされており、図13、図15、図17の従来のフィルタに比べて正方形に近い形状が実現できるという利点がある。この場合のハイインピーダンス線路TL2,TL3は、線路幅が細くなることから折曲げによる特性の変動が少なく、全長を短くする効果がある。
【0029】
図11には、各実施例のフィルタを別体となる回路基板に接続する場合の構成例が示されており、図示されるように、テフロン等で製作された回路基板26には、伝送線路27と切欠き凹部(収納部)28が形成される。そして、この凹部28に例えばフィルタ18(又は21,24)を配置し、フィルタ18の裏面接地面を凹部28の接地面に接続すると共に、金属リボン29にて伝送線路27とフィルタ18の入出力部線路TL1を半田等で接続する。
【0030】
図12には、各実施例のフィルタを別体の回路基板に接続する場合の他の構成例が示されており、この場合は、図示されるようにテフロン等で製作された回路基板31に、伝送線路32、接地面33及びこの接地面33を裏面接地面に接続するためのスルーホール34が形成される。一方、図示していないが、フィルタ18の左右の側面に入出力部線路TL1に接続して線路を形成し、この側面線路を介して裏面に裏面接地面と分離される電極を形成する。そして、フィルタ18を回路基板31に載せる形でその裏面接地面を回路基板31の接地面33に接続すると共に、裏面の電極を伝送線路32に半田等で接続する。
【0031】
このような図11及び図12の構成とすることにより、フィルタ18,21,24を単体として温度特性等の優れたアルミナセラミック等で作成し、これをテフロン等で作成した回路基板26,31に取り付けることができ、これによって、特性のよい、機械構造的にも安定した回路基板全体(フィルタ+回路基板)を得ることができ、低価格の回路基板26,31を用いる等によりフィルタ回路部のコストダウンを図ることが可能となる。
【0032】
上記実施例では、ハイインピーダンス線路TL2,TL3としてマイクロストリップ線路を用いたが、これ以外のストリップ線路、コプレナー線路、サスペンデッド線路等をハイインピーダンス線路TL2,TL3として用いることができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、通過帯域中心周波数の略1/4波長の長さの伝送線路よりも高いインピーダンスの線路と、縦横の幅が1/4波長より十分に短い間隙を持つ例えば平行線路の結合容量部とを交互に複数個、直列接続して構成したので、通過帯域の2倍波付近以上の高次共振モードの存在をなくし、広帯域で良好な減衰特性を得ることができる。また、接地のためのスルーホールを作る必要がなく、アルミナセラミック等を用いる場合にも製造及び取扱いが容易となり、寸法安定性及び温度特性のよいアルミナセラミック等をフィルタの単体基板として容易に利用することが可能になる。
【0034】
請求項3、4の発明によれば、伝送線路に対する入力部又は出力部に、通過帯域中心周波数の1/4波長以下、好ましくは通過帯域中心周波数の2倍の周波数で略1/4波長となる長さの先端開放スタブを設けることにより、通過帯域のみに絞る鋭い減衰特性が得られると共に、2倍波付近でも更に良好な減衰特性が得られ、ハイインピーダンス線路と容量結合部の組合せの少ない段数で必要な特性を持つフィルタを製造できるという利点がある。
【0035】
請求項5の発明によれば、ハイインピーダンス線路を折り曲げて形成することにより、正方形に近い小型のフィルタを製造することができ、また正方形に近い形状によって機械的強度も高くなり、アルミナセラミックを用いる場合でも必要な強度を確保できるという利点がある。また、テフロン基板等の回路基板に実装することで、全体の回路の小型化及び低コスト化を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のバンドパスフィルタの構成を示す回路上面(平面)図である。
【図2】第1実施例のバンドパスフィルタにおける分布定数等価回路図である。
【図3】第1実施例のバンドパスフィルタにおける集中定数等価回路図である。
【図4】第1実施例のバンドパスフィルタ周波数特性を示すグラフ図である。
【図5】第2実施例のバンドパスフィルタの構成を示す回路上面図である。
【図6】第2実施例のバンドパスフィルタにおける分布定数等価回路図である。
【図7】第2実施例のバンドパスフィルタにおける集中定数等価回路図である。
【図8】第1実施例と第2実施例のバンドパスフィルタの周波数特性を示すグラフ図である。
【図9】図8の周波数特性の範囲50を拡大したグラフ図である。
【図10】第3実施例のバンドパスフィルタの構成を示す回路上面図である。
【図11】第1実施例のバンドパスフィルタを回路基板に実装した構成例を示す回路上面図である。
【図12】第1実施例のバンドパスフィルタを回路基板に実装した他の構成例を示す回路上面図である。
【図13】従来の1/4波長側結合型バンドパスフィルタの構成を示す回路上面図である。
【図14】従来の1/4波長側結合型バンドパスフィルタの周波数特性を示すグラフ図である。
【図15】従来のエッジカップルドフィルタの構成を示す回路上面図である。
【図16】従来のエッジカップルドフィルタの周波数特性を示すグラフ図である。
【図17】従来のインターデジタル型フィルタの構成を示す回路上面図である。
【図18】従来のインターデジタル型フィルタの周波数特性を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1,5,10,18,21,24…フィルタ、
2,6,11,19,22…フィルタ基板、
15,34…スルーホール、
26,31…回路基板、
TL1…入出力部線路、(一般的には50Ω線路)
TL2,TL3…ハイインピーダンス線路、
GPl,GP2…結合容量部、
OS1,OS2…先端開放スタブ。
Claims (5)
- 通過帯域中心周波数の略1/4波長の長さで、伝送線路よりも高いインピーダンスを持つハイインピーダンス線路と、
縦横の幅が通過帯域中心周波数の1/4波長より十分に短い間隙を形成してなる結合容量部と、をそれぞれ複数個設け、
これらのハイインピーダンス線路と結合容量部を交互に直列接続したバンドパスフィルタ。 - 上記結合容量部は、通過帯域中心周波数の1/4波長以下の間隙縦幅となる長さの2本の線路パターンを、1/4波長以下の間隙横幅で配置して構成したことを特徴とする上記請求項1記載のバンドパスフィルタ。
- 伝送線路に対する入力部又は出力部に、通過帯域中心周波数の1/4波長以下の長さの先端開放スタブを設けたことを特徴とする上記請求項1又は2記載のバンドパスフィルタ。
- 上記先端開放スタブは、通過帯域中心周波数の2倍の周波数の略1/4波長となる長さに形成したことを特徴とする上記請求項1乃至3記載のバンドパスフィルタ。
- 上記ハイインピーダンス線路を折り曲げて形成したことを特徴とする上記請求項1乃至4記載のバンドパスフィルタ。
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