JP3750420B2 - 平面フィルタおよびそれを用いたデュプレクサおよびそれらを用いた高周波モジュールおよびそれを用いた通信装置 - Google Patents

平面フィルタおよびそれを用いたデュプレクサおよびそれらを用いた高周波モジュールおよびそれを用いた通信装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は平面フィルタおよびそれを用いたデュプレクサおよびそれらを用いた高周波モジュールおよびそれを用いた通信装置、特に無線通信機用の平面フィルタおよびそれを用いたデュプレクサおよびそれらを用いた高周波モジュールおよびそれを用いた通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図12に、従来の平面フィルタを示す。図12において、平面フィルタ1は、誘電体の基体9の一方主面の全面に接地電極(図示せず)を形成し、他方主面にフィルタを構成するいくつかの電極パターンを形成して構成されている。
【0003】
ここで、図13に、平面フィルタ1の電極パターンを示し、これを用いて平面フィルタ1の構成を説明する。平面フィルタ1は、一端が開放端で他端がスルーホール3を介して接地電極に接続して接地端とされた1/4波長ストリップ線路共振器2と、両端が開放端の1/2波長ストリップ線路共振器4と、一端が開放端で他端がスルーホール6を介して接地電極に接続して接地端とされた1/4波長ストリップ線路共振器5の3つの電極パターンから構成されている。1/4波長ストリップ線路共振器2および5は1/2波長ストリップ線路共振器4を間に挟んで、それぞれ平行に配置されている。しかも、1/4波長ストリップ線路共振器2および5の開放端は、1/2波長ストリップ線路共振器4の互いに異なる2つの開放端の近傍に配置され、1/4波長ストリップ線路共振器2および5の接地端は、1/2波長ストリップ線路共振器4の中央部の近傍に配置されている。そして、1/4波長ストリップ線路共振器2は線路の途中から入力端子7に接続されており、1/4波長ストリップ線路共振器5は線路の途中から出力端子8に接続されている。
【0004】
このように構成された平面フィルタ1は、各共振器同士が平行に配置された部分を介して磁界結合して、3段のバンドパスフィルタとして機能する。
【0005】
図14に、平面フィルタ1の挿入損失(IL)および反射損失(RL)の周波数特性を示す。これは、中心周波数が5.2GHzで、通過帯域幅が約400MHzのバンドパスフィルタで、通過帯域の高域側や低域側の近傍に減衰極は存在しない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、平面フィルタ1においては、通過帯域の近傍に減衰極が存在しないため、通過帯域の近傍の減衰特性が悪いという問題がある。2つの1/4波長ストリップ線路共振器の開放端を、1/2波長ストリップ線路共振器の同じ1つの開放端の近傍に配置することによって、通過帯域の高域側の近傍に減衰極を設けることはできるが、通過帯域の低域側の近傍に減衰極を設けたり、通過帯域の低域側と高域側の両方の近傍に減衰極を設けることはできない。そのため、通過帯域の近傍の減衰特性を十分に向上させることができないという問題がある。
【0007】
そこで、本発明では、通過帯域の低域側の近傍あるいは低域側と高域側の両方の近傍に減衰極を設けることのできる平面フィルタおよびそれを用いたデュプレクサおよびそれらを用いた高周波モジュールおよびそれを用いた通信装置を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の平面フィルタは、両端開放の1/2波長ストリップ線路共振器と、該1/2波長ストリップ線路共振器を挟んだ両側において、少なくとも一部を前記1/2波長ストリップ線路共振器と略平行に配置された2つの1/4波長ストリップ線路共振器からなり、該2つの1/4ストリップ線路共振器は、開放端側が前記1/2波長ストリップ線路共振器の互いに異なる2つの開放端の近傍にそれぞれ配置され、接地端側が前記1/2波長ストリップ線路共振器の中央部の近傍において前記1/2波長ストリップ線路共振器の方向に折り曲げられるとともに接地端同士を互いに対向させてなることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の平面フィルタは、前記2つの1/4波長ストリップ線路共振器の開放端側を、前記1/2波長ストリップ共振器の方向に折り曲げるとともに、前記1/2波長ストリップ線路共振器の互いに異なる2つの開放端付近にそれぞれ近接させてなることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の平面フィルタは、前記2つの1/4波長ストリップ線路共振器の開放端を、前記1/2波長ストリップ線路共振器の互いに異なる開放端とそれぞれ対向させてなることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の平面フィルタは、複数の前記1/2波長ストリップ線路共振器を有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明のデュプレクサは、上記の平面フィルタを2つ接続してなることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の高周波モジュールは、上記の平面フィルタもしくはデュプレクサを用いたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の通信装置は、上記の高周波モジュールを用いたことを特徴とする。
【0015】
このように構成することにより、本発明の平面フィルタは、通過帯域の低域側あるいは低域側と高域側の両方に減衰極を設けて減衰特性を良くすることができる。
【0016】
また、本発明のデュプレクサにおいては、送信側と受信側のアイソレーションを十分に取ることができる。
【0017】
また、本発明の高周波モジュールにおいては、回路構成を簡単にして小型化およびコストダウンを図ることができる。
【0018】
また、本発明の通信装置においては、小型化およびコストダウンを図ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の平面フィルタの一実施例を示す。また、図2に、図1に示した平面フィルタの電極パターンの構成を示す。図1および図2において、図12および図13と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
【0020】
図1および図2において、平面フィルタ10は、一端が開放端で他端がスルーホール12を介して接地電極に接続して接地端とされた1/4波長ストリップ線路共振器11と、一端が開放端で他端がスルーホール14を介して接地電極に接続して接地端とされた1/4波長ストリップ線路共振器13の2つを、1/2波長ストリップ線路共振器4を間に挟んで配置して構成されている。ここで、1/4波長ストリップ線路共振器11はL字状に形成され、開放端を含む大部分が1/2波長ストリップ線路共振器4と平行に配置され、接地端側が1/2波長ストリップ線路共振器4の方向に折り曲げて配置されている。また、1/4波長ストリップ線路共振器13もL字状に形成され、開放端を含む大部分が1/2波長ストリップ線路共振器4と平行に配置され、接地端側が1/2波長ストリップ線路共振器4の方向に折り曲げて配置されている。そして、1/4波長ストリップ線路共振器11および13の開放端は、1/2波長ストリップ線路共振器4の互いに異なる2つの開放端の近傍にそれぞれ配置され、1/4波長ストリップ線路共振器11および13の接地端は、1/2波長ストリップ線路共振器4の中央部の近傍に配置されている。その結果、1/4波長ストリップ線路共振器11の接地端と1/4波長ストリップ線路共振器13の接地端は、1/2波長ストリップ線路共振器4の中央部を挟んで互いに対向する構成となっている。
【0021】
このように構成された平面フィルタ10において、各共振器同士が平行に配置された部分を介して磁界結合して、3段のバンドパスフィルタとして機能する。
【0022】
ここで、図3に、平面フィルタ10の挿入損失(IL)および反射損失(RL)の周波数特性を示す。図3に示すように、平面フィルタ10においては、通過帯域の低域側の近傍に減衰極p1が存在する。その結果、通過帯域の低域側の近傍における減衰量が大きくなり、減衰特性が向上している。
【0023】
図4に、本発明の平面フィルタの別の実施例を示す。図4は電極パターンを示しており、図1に相当する斜視図は、電極パターンの形状を除いて図1と同様であるので省略する。また、図4において、図2と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
【0024】
図4において、平面フィルタ20は、一端が開放端で他端がスルーホール22を介して接地電極に接続して接地端とされた1/4波長ストリップ線路共振器21と、一端が開放端で他端がスルーホール24を介して接地電極に接続して接地端とされた1/4波長ストリップ線路共振器23の2つを、1/2波長ストリップ線路共振器4を間に挟んで配置して構成されている。ここで、1/4波長ストリップ線路共振器21はコ字状に形成され、線路の中央部分が1/2波長ストリップ線路共振器4と平行に配置され、開放端側と接地端側が1/2波長ストリップ線路共振器4の方向に折り曲げて配置されている。また、1/4波長ストリップ線路共振器23もコ字状に形成され、線路の中央部分が1/2波長ストリップ線路共振器4と平行に配置され、開放端側と接地端側が1/2波長ストリップ線路共振器4の方向に折り曲げて配置されている。そして、1/4波長ストリップ線路共振器21および23の開放端は、1/2波長ストリップ線路共振器4の互いに異なる2つの開放端の近傍にそれぞれ配置され、1/4波長ストリップ線路共振器21および23の接地端は、1/2波長ストリップ線路共振器4の中央部の近傍に配置されている。その結果、1/4波長ストリップ線路共振器21の開放端と1/4波長ストリップ線路共振器23の開放端は、1/2波長ストリップ線路共振器4の互いに異なる2つの開放端付近にそれぞれ近接する構成となっている。また、1/4波長ストリップ線路共振器21の接地端と1/4波長ストリップ線路共振器23の接地端は、1/2波長ストリップ線路共振器4の中央部を挟んで互いに対向する構成となっている。
【0025】
このように構成された平面フィルタ20において、各共振器同士が平行に配置された部分を介して磁界結合して、3段のバンドパスフィルタとして機能する。さらに、1/4波長ストリップ線路共振器21の開放端および1/4波長ストリップ線路共振器23の開放端と、1/2波長ストリップ線路共振器4の2つの開放端付近との間にはそれぞれ静電容量が形成され、1/2波長ストリップ線路共振器4と2つの1/4波長ストリップ線路共振器21および23は容量的にも結合されており、これもバンドパスフィルタとしての特性を決定する要因の1つとなっている。
【0026】
ここで、図5に、平面フィルタ20の挿入損失(IL)および反射損失(RL)の周波数特性を示す。図5に示すように、平面フィルタ20においては、通過帯域の低域側と高域側の両方の近傍に減衰極p2、p3が存在する。そのため、通過帯域の低域側と高域側の両方の近傍における減衰量が大きくなり、減衰特性が向上している。
【0027】
図6に、本発明の平面フィルタのさらに別の実施例を示す。図6は電極パターンを示しており、図4に示す実施例と同様に斜視図は省略する。また、図6において、図4と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
【0028】
図6において、平面フィルタ30は、一端が開放端で他端がスルーホール32を介して接地電極に接続して接地端とされた1/4波長ストリップ線路共振器31と、一端が開放端で他端がスルーホール35を介して接地電極に接続して接地端とされた1/4波長ストリップ線路共振器34の2つを、両端が開放端の1/2波長ストリップ線路共振器33を間に挟んで配置して構成されている。ここで、1/4波長ストリップ線路共振器31はコ字状に形成され、線路の中央部分が1/2波長ストリップ線路共振器33の中央部と平行に配置され、開放端側と接地端側を1/2波長ストリップ線路共振器33の方向に折り曲げて配置されている。また、1/4波長ストリップ線路共振器34もコ字状に形成され、線路の中央部分が1/2波長ストリップ線路共振器33の中央部と平行に配置され、開放端側と接地端側を1/2波長ストリップ線路共振器33の方向に折り曲げて配置されている。そして、1/4波長ストリップ線路共振器31および34の開放端は、1/2波長ストリップ線路共振器33の互いに異なる2つの開放端にそれぞれ対向して配置され、1/4波長ストリップ線路共振器31および34の接地端は、1/2波長ストリップ線路共振器33の中央部の近傍に配置されている。その結果、1/4波長ストリップ線路共振器31の接地端と1/4波長ストリップ線路共振器34の接地端は、1/2波長ストリップ線路共振器33の中央部を挟んで互いに対向する構成となっている。
【0029】
このように構成された平面フィルタ30において、各共振器同士が平行に配置された部分を介して磁界結合して、3段のバンドパスフィルタとして機能する。さらに、1/4波長ストリップ線路共振器31の開放端および1/4波長ストリップ線路共振器34の開放端と、1/2波長ストリップ線路共振器33の2つの開放端との間にはそれぞれ静電容量が形成され、1/2波長ストリップ線路共振器33と2つの1/4波長ストリップ線路共振器31、34は容量的にも結合されており、これもバンドパスフィルタとしての特性を決定する要因の1つとなっている。
【0030】
ここで、図7に、平面フィルタ30の挿入損失(IL)および反射損失(RL)の周波数特性を示す。図7に示すように、平面フィルタ30においては、通過帯域の低域側と高域側の両方の近傍に減衰極p4、p5が存在する。その結果、通過帯域の低域側と高域側の両方の近傍における減衰量が大きくなり、減衰特性が向上している。
【0031】
さらに、2つの1/4波長ストリップ線路共振器31、34の開放端が、1/2波長ストリップ線路共振器33の2つの開放端とそれぞれ対向していることによって、その間の容量的な結合が、図4に示した平面フィルタ20の場合よりも強くなっている。1/4波長ストリップ線路共振器と1/2波長ストリップ線路共振器の開放端間の容量結合が強くなると、2つの共振器の平行に配置された部分における磁界結合が弱くなる。このため、1/4波長ストリップ線路共振器と1/2波長ストリップ線路共振器の間隔を小さくすることができ、それによって平面フィルタ40の小型化を図ることができる。
【0032】
なお、図6を見て分かるように、1/4波長ストリップ線路共振器31の接地端の中心線と1/4波長ストリップ線路共振器34の接地端の中心線は少しずれている。このように、2つの1/4波長ストリップ線路共振器の接地端同士は、少しずれて対向していても構わないものである。
【0033】
図8に、本発明の平面フィルタのさらに別の実施例を示す。図8は電極パターンを示しており、図4、6に示した実施例と同様に斜視図は省略する。なお、図8において、図4と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
【0034】
図8において、平面フィルタ40は、1/4波長ストリップ線路共振器21と1/4波長ストリップ線路共振器23を、両端が開放端の1/2波長ストリップ線路共振器41および42を間に挟んで配置して構成されている。なお、1/4波長ストリップ線路共振器21と1/4波長ストリップ線路共振器23の配置関係は、図4に示した平面フィルタ20と同じである。
【0035】
このように構成された平面フィルタ40においては、1/2波長ストリップ線路共振器を2つにすることによって4段のバンドパスフィルタとして機能する。そして、段数が多くなることによって、通過帯域の両側の近傍の減衰特性をより急峻にし、減衰量をさらに大きくすることができる。
【0036】
なお、平面フィルタ40においては、1/2波長ストリップ線路共振器の数を2つとしたが、3つ以上の1/2波長ストリップ線路共振器を用いて構成しても構わないものである。
【0037】
また、上記の各実施例においては、ストリップ線路共振器を、誘電体基板の一方主面に接地電極を形成して他方主面に電極パターンを形成した、いわゆるマイクロストリップ線路によるものとしてきたが、誘電体基板の一方主面と他方主面の両方に接地電極を形成してその間に電極パターンを形成するトリプレート構造のストリップ線路によるものであっても構わないもので、マイクロストリップ線路によるものと同様の作用効果を奏するものである。
【0038】
また、1/4波長ストリップ線路共振器の接地端を構成するためのスルーホールは、スルーホールに限るものではなく、穴の内部を電極材料などで充填したビアホールであっても構わないものである。
【0039】
図9に、本発明の平面フィルタを用いて構成したデュプレクサの一実施例のブロック図を示す。図9において、デュプレクサ50は、互いに周波数帯域の異なる2つの本発明の平面フィルタ51および52からなり、平面フィルタ51の出力端子と平面フィルタ52の入力端子を接続してアンテナ端子53とし、平面フィルタ51の入力端子を送信側端子54、平面フィルタ52の出力端子を受信側端子55として構成されている。
【0040】
このように構成されたデュプレクサ50は、アンテナ端子53を外部アンテナに、送信側端子54を送信回路に、受信側端子55を受信回路にそれぞれ接続して通信装置を構成し、共通の外部アンテナを用いた送受信時に、送信信号が受信回路に入り込んだり、受信信号が送信回路に入り込んだりするのを防止する。特に、本発明の平面フィルタを用いることによって、互いに、一方のバンドパスフィルタの通過帯域における他方のバンドパスフィルタの減衰量を大きくすることができ、送信側端子54と受信側端子55との間のアイソレーションを十分に取ることができる。
【0041】
図10に、本発明のバンドパスフィルタを用いて構成した高周波モジュールの一実施例を示す。図10において、高周波モジュール60は、RFフィルタとしての本発明の平面フィルタ10、RFアンプ61、局部発振器62、ミキサ63、IFフィルタ64、IFアンプ65、および入力端子66と出力端子67で構成されたダウンコンバータである。ここで、入力端子66は平面フィルタ10とRFアンプ61を順に介してミキサ63に接続されている。また、局部発振器62もミキサ63に接続されている。そして、ミキサ63の出力はIFフィルタ64とIFアンプ65を順に介して出力端子67に接続されている。
【0042】
このように構成された高周波モジュール60においては、本発明の平面フィルタ10を用いているために減衰域における減衰量を大きく取ることができるため、減衰量の不足を補うためのノッチフィルタなどの別の部品を用いる必要が無くなる。また、後段に接続されるRFアンプなどの入力整合回路を簡素化できる。その結果、高周波モジュール60の小型化とコストダウンを図ることができる。
【0043】
なお、図10においては平面フィルタ10を用いて高周波モジュール60を構成したが、図4、6、8、9に示した平面フィルタ20、30、40やデュプレクサ50を用いて高周波モジュールを構成しても構わないもので、同様の作用効果を奏するものである。
【0044】
図11に、本発明の高周波モジュールを用いて構成した通信装置の一実施例を示す。図11において、通信装置70は、本発明の高周波モジュール60、アンテナ71、信号処理回路72から構成されている。ここで、アンテナ71は高周波モジュール60に接続され、高周波モジュール60は信号処理回路72に接続されている。
【0045】
このように構成された通信装置70においては、本発明の高周波モジュール60を用いることにより、小型化とコストダウンを図ることができる。
【0046】
【発明の効果】
本発明の平面フィルタによれば、両端開放の1/2波長ストリップ線路共振器を挟んだ両側に2つの1/4波長ストリップ線路共振器を、少なくとも一部を1/2波長ストリップ線路共振器と平行に配置し、その開放端側を1/2波長ストリップ線路共振器の互いに異なる2つの開放端の近傍にそれぞれ配置し、接地端を1/2波長ストリップ線路共振器の中央部の近傍において、1/2波長ストリップ線路共振器の方向に折り曲げて対向させることによって、通過帯域の低域側の近傍に減衰極を設けることができる。
【0047】
また、2つの1/4波長ストリップ線路共振器の開放端側を、1/2波長ストリップ共振器の方向に折り曲げるとともに、1/2波長ストリップ線路共振器の互いに異なる開放端付近にそれぞれ近接させることによって、通過帯域の両側の近傍に減衰極を設けることができる。
【0048】
また、2つの1/4波長ストリップ線路共振器の開放端を、1/2波長ストリップ線路共振器の互いに異なる開放端とそれぞれ対向させることによって、小型化を図ることができる。
【0049】
また、複数の1/2波長ストリップ線路共振器を有することによって、減衰域の減衰特性をさらに良くすることができる。
【0050】
また、本発明のデュプレクサによれば、本発明の平面フィルタを用いることによって、送信側と受信側の間の十分なアイソレーションを取ることができる。
【0051】
また、本発明の高周波モジュールによれば、本発明の平面フィルタやデュプレクサを用いることによって小型化とコストダウンを図ることができる。
【0052】
また、本発明の通信装置によれば、本発明の高周波モジュールを用いることによって小型化とコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の平面フィルタの一実施例を示す概略斜視図である。
【図2】図1の平面フィルタの電極パターンの構成を示す図である。
【図3】図1の平面フィルタの特性を示す図である。
【図4】本発明の平面フィルタの別の実施例の電極パターンの構成を示す図である。
【図5】図4の平面フィルタの特性を示す図である。
【図6】本発明の平面フィルタのさらに別の実施例の電極パターンの構成を示す図である。
【図7】図6の平面フィルタの特性を示す図である。
【図8】本発明の平面フィルタのさらに別の実施例の電極パターンの構成を示す図である。
【図9】本発明のデュプレクサの一実施例を示すブロック図である。
【図10】本発明の高周波モジュールの一実施例を示すブロック図である。
【図11】本発明の通信装置の一実施例を示すブロック図である。
【図12】従来の平面フィルタを示す概略斜視図である。
【図13】図12の平面フィルタの電極パターンの構成を示す図である。
【図14】図12の平面フィルタの特性を示す図である。
【符号の説明】
4、33、41、42…1/2波長ストリップ線路共振器
7…入力端子
8…出力端子
9…基体
10、20、30、40…平面フィルタ
11、13、21、23、31、34…1/4波長ストリップ線路共振器
12、14、22、24、32、35…スルーホール
50…デュプレクサ
60…高周波モジュール
70…通信装置

Claims (7)

  1. 両端開放の1/2波長ストリップ線路共振器と、該1/2波長ストリップ線路共振器を挟んだ両側において、少なくとも一部を前記1/2波長ストリップ線路共振器と略平行に配置された2つの1/4波長ストリップ線路共振器からなり、
    該2つの1/4ストリップ線路共振器は、開放端側が前記1/2波長ストリップ線路共振器の互いに異なる2つの開放端の近傍にそれぞれ配置され、接地端側が前記1/2波長ストリップ線路共振器の中央部の近傍において前記1/2波長ストリップ線路共振器の方向に折り曲げられるとともに接地端同士を互いに対向させてなることを特徴とする平面フィルタ。
  2. 前記2つの1/4波長ストリップ線路共振器の開放端側を、前記1/2波長ストリップ線路共振器の方向に折り曲げるとともに、前記1/2波長ストリップ線路共振器の互いに異なる2つの開放端付近にそれぞれ近接させてなることを特徴とする、請求項1に記載の平面フィルタ。
  3. 前記2つの1/4波長ストリップ線路共振器の開放端を、前記1/2波長ストリップ線路共振器の互いに異なる開放端とそれぞれ対向させてなることを特徴とする、請求項2に記載の平面フィルタ。
  4. 複数の前記1/2波長ストリップ線路共振器を有することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の平面フィルタ。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の平面フィルタを2つ接続してなることを特徴とするデュプレクサ。
  6. 請求項1ないし4のいずれかに記載の平面フィルタ、もしくは請求項5に記載のデュプレクサを用いたことを特徴とする高周波モジュール。
  7. 請求項6に記載の高周波モジュールを用いたことを特徴とする通信装置。
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