JP2004320414A - スプリアス抑制高周波発振回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エミッタ接地増幅回路(バッファ回路)104と結合コンデンサC6との間に、コレクタ接地増幅回路108及び結合コンデンサC15を挿入し、このコレクタ接地増幅回路108は入力インピーダンスが高く、出力インピーダンスが低いので広くインピーダンス変換器として用いられている。また、アッテネータを回路図OUT端子に接続することにより、プリント配線基板の浮遊容量や負荷容量の変動による出力インピーダンス調整回路107への影響を抑制し、精度良く出力インピーダンスを保持する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電発振器に関し、特にスプリアス特性を改善した高周波圧電発振器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
情報通信インフラの伝送速度の向上に伴い、クロック周波数源である発振器に対する高周波化の要求は増々強くなっている。周波数安定度の高い水晶発振器において200MHz以上の高周波領域での出力を得るには、オーバートーン発振回路・逓倍回路・PLL発振回路等を用いるのが一般的である。
【0003】
これら各種の発振回路のうち、電圧制御型発振器(以下VCOと称す)を用いたPLL発振回路は、所望の高周波領域にて発振するVCOの出力信号をフィードバックし、VCOより低周波であるが周波数安定度の高い内部基準信号(水晶発振器等)との位相比較を行うことにより、高周波出力の安定度を保つという機構を備えている。この内部に設けた位相比較器の出力信号は交流成分を多く含むので、不要な周波数領域の交流成分を除去するためにループフィルターを必要とするのであるが、このループフィルターの帯域外においてはPLL発振回路の位相雑音特性が劣化するという特徴をもつ。
一方オーバートーン発振回路を用いた電圧制御型水晶発振器(以下VCXOと称す)の場合は、そのオーバートーン次数の二乗に比例して周波数の可変感度が劣化する為、周波数制御範囲を広くすることが困難となる。
【0004】
したがって、周波数制御範囲を広くし、かつ良好な位相雑音特性を得る為には、逓倍方式を用いたVCXOが最も適していると言える。逓倍方式のVCXOにおいては、所望の高周波成分を選択するための周波数選択手段として近年ではSAWフィルタを用いたものも提案されているが、設計変更の自由度や、コスト面を考慮すると、SAWフィルタよりもコイル・コンデンサ等による周波数選択回路を採用した方が有利である。図4は周波数選択回路としてコイル・コンデンサを用いた逓倍方式によるVCXOの従来例である。
【0005】
図4に記載した逓倍方式のVCXOは、コルピッツ型水晶発振回路101より出力された波形を共振回路である周波数選択回路102、103により所望の周波数のみを出力させて、次段のエミッタ接地増幅回路104によって出力レベルを大きくする。更に、共振回路である周波数選択回路105、106により所望の周波数を出力させ、インピーダンス変換回路107により所望の周波数における出力インピーダンスを調整しOUT端子より出力するものである。
【0006】
コルピッツ型水晶発振回路101の構成については、発振用トランジスタQ1のベースに抵抗R1、R2から成るベースバイアス回路を接続すると共に、ベースと接地との間に負荷容量の一部を担う固定コンデンサC1、C2との直列回路を接続し、更に、この直列回路の接続中点とトランジスタQ1のエミッタとを接続すると共に、エミッタ抵抗R3を接続する。
また、水晶振動子Y1の一端にはトランジスタQ1のベースを接続し、他の一端は接地している。
【0007】
エミッタ接地増幅回路104の構成については、発振用トランジスタQ2のベースに抵抗R4、R5から成るベースバイアス回路を接続すると共に、トランジスタQ2のエミッタと接地との間にバイアス抵抗R6とバイパスコンデンサC7が接続され高周波的に接地されておりい、所謂バッファとして機能している。
【0008】
インピーダンス変換回路107の構成については、インダクタL5と並列に固定コンデンサC12、C13の直列回路が接続されていて、この直列回路の接続中点より出力を取りだし、出力インピーダンスは所望の周波数において出力端側とのインピーダンスマッチングが取れるよう調整している。
【0009】
また、C4、C6、C9、及びC11は結合コンデンサであり、小さな値をとることにより所望の高周波数帯における各回路間の影響を極力抑えるよう各回路間を疎結合している。電源Vccは固定コンデンサC14により高周波的に接地されている。
【0010】
【本発明が解決しようとする課題】
この回路形式において、エミッタ接地増幅回路104の入力端に接続されたL2、C5からなる共振回路である周波数選択回路103の合成インピーダンスは、エミッタ接地増幅回路104の入力インピーダンスに並列に接続されることになる。一方このエミッタ接地増幅回路104の出力端に接続されたL3、C8からなる共振回路である周波数選択回路105の合成インピーダンスは、エミッタ接地増幅回路104の出力インピーダンスに並列に接続されることになる。
このようにエミッタ接地増幅回路104の入出力インピーダンスは入出力端に接続された周波数選択回路103、105の影響をそれぞれ受けることになるから、例えばインピーダンスマッチングのズレを起こすと、波形が歪みスプリアス特性が劣化することになる。
【0011】
本発明はこのような問題点を解決する為になされたものであって、逓倍方式を用いたVCXOにおいて中段の増幅回路とその前後の回路のインピーダンスのズレを防止することによって、スプリアス特性が劣化することのない高周波発振器を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する為の請求項1に記載の発明は、複数段の増幅回路によって高周波を得る高周波逓倍発振回路において、発振回路とバッファ回路との間にコレクタ接地増幅回路を挿入することにより、インピーダンスマッチングを精度良く行い、スプリアス特性の劣化を抑制したことを特徴としている。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発振回路において、3段の増幅回路を接続した構成の高周波逓倍発振回路であって、2段目にコレクタ接地増幅回路を設けたことを特徴としている。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発振回路において、抵抗素子のみからなるアッテネータを出力部に挿入することにより、出力側とのインピーダンスマッチングを精度良く行い、スプリアス特性の劣化を抑制したことを特徴としている。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発振回路において、外部周波数制御回路を有することを特徴としている。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発振回路において、共振周波数が200MHz帯の圧電振動子を用い、これを3逓倍して600MHz帯の周波数を出力する圧電発回路であって、発振段とバッファ段の間にコレクタ接地増幅回路を設けることによって、インピーダンスマッチングを精度良く行い、スプリアス特性の劣化を抑制したことを特徴としている。
【0017】
【本発明の実施の形態】
図1に本発明の一実施例の回路図を示す。これは図4における従来技術の回路例のエミッタ接地増幅回路(バッファ回路)104と結合コンデンサC6との間に、コレクタ接地増幅回路108及び結合コンデンサC15を挿入した点で構成が異なる。
【0018】
このコレクタ接地増幅回路108(以下エミッタフォロアと称す)は入力インピーダンスが高く、出力インピーダンスが低いので広くインピーダンス変換器として用いられている。例えば、増幅器の入力段に用いると高入力インピーダンスである為信号源に及ぼす影響が少なく、出力段に用いると低出力インピーダンスの為、負荷の影響を前段に及ぼすことがない。
【0019】
よって今回このエミッタフォロアを高周波多段増幅回路の中段に設けたことで、前後の増幅回路におけるインピーダンスマッチングが精度良くなされスプリアス特性の劣化を防止することが出来る。
【0020】
図2は本発明の第2の実施例である、抵抗素子のみからなるπ型アッテネータの回路図である。このアッテネータを図1の回路図OUT端子に接続することにより、プリント配線基板の浮遊容量や負荷容量の変動による出力インピーダンス調整回路107(図1中)への影響を抑制し、精度良く出力インピーダンスを保持することができ、スプリアス特性の劣化をより効果的に抑制することが可能となる。
【0021】
本発明に係る外部周波数制御回路の実施例を図3に示す。これは図1中の符号109で示す接続点に外部周波数制御回路を接続したものである。図3の様に入力抵抗R13を介して外部電圧Vcontによって水晶振動子Y1の発振ループ中に介在させたバリキャップダイオードD1の逆電圧容量を制御することにより周波数制御を行う。
可変容量素子としてバリキャップダイオードの他に、MOS型容量素子などを使用しても良く、またその構成も固定容量素子、固定インダクタ等を並列或いは直列に複数接続しても構わない。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、複数段の増幅回路によって高周波を得る高周波逓倍発振回路において、中段にコレクタ接地増幅回路を挿入することにより、インピーダンスマッチングを精度良く行い、スプリアス特性の劣化を抑制することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1の実施例を示す回路図
【図2】本発明第2の実施例を示す回路図
【図3】本発明第3の実施例を示す回路図
【図4】従来技術の一実施例を示す回路図
【符号の説明】
C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10,C11、C12、C13、C14、C15 固定コンデンサ、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13 固定抵抗、L1、L2、L3、L4、L5 インダクタ、Q1、Q2、Q3 トランジスタ、D1 バリキャップダイオード、Y1 水晶振動子
Claims (5)
- 複数段の増幅回路によって高周波を得る高周波逓倍発振回路において、発振回路とバッファ回路との間にコレクタ接地増幅回路を挿入することにより、インピーダンスマッチングを精度良く行い、スプリアス特性の劣化を抑制したことを特徴としたスプリアス抑制高周波発振回路。
- 3段の増幅回路を接続した構成の高周波逓倍発振回路であって、2段目にコレクタ接地増幅回路を設けたことを特徴とした、請求項1に記載のスプリアス抑制高周波発振回路。
- 抵抗素子のみからなるアッテネータを出力部に挿入することにより、出力側とのインピーダンスマッチングを精度良く行い、スプリアス特性の劣化を抑制したことを特徴とした、請求項1又は2に記載のスプリアス抑制高周波発振回路。
- 外部周波数制御回路を有することを特徴とした、請求項1乃至3のいずれかに記載のスプリアス抑制高周波発振回路。
- 共振周波数が200MHz帯の圧電振動子を用い、これを3逓倍して600MHz帯の周波数を出力する圧電発回路であって、発振段とバッファ段の間にコレクタ接地増幅回路を設けることによって、インピーダンスマッチングを精度良く行い、スプリアス特性の劣化を抑制したことを特徴とした、請求項1乃至4のいずれかに記載のスプリアス抑制高周波発振回路。
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CN116961588A (zh) * | 2023-09-20 | 2023-10-27 | 成都世源频控技术股份有限公司 | 一种低噪声倍频晶体振荡器电路 |
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