JP2004319010A - 光ディスク装置及び光ディスク装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】サーボ制御を安定に行うことができる光ディスク装置の制御方法を提供する。
【解決手段】第1の制御信号を出力する第1電圧出力回路14と、第2の制御信号を出力する第2電圧出力回路16とを含み、データの再生時において第1の制御信号に基づいて発光素子の出力を制御し、データの消去又は記録時において第2の制御信号に基づいて発光素子の出力を制御する光ディスク装置の制御方法であって、データの消去又は記録時において、第1電圧出力回路14から出力される制御信号がデータの再生時における値と略等しい値になるように定電流制御すると共に、第2電圧出力回路16を定電力制御する工程と、データの再生時において、第1電圧出力回路14を定電力制御すると共に、第2電圧出力回路16を定電流制御する工程とを含む制御方法。
【選択図】 図1
【解決手段】第1の制御信号を出力する第1電圧出力回路14と、第2の制御信号を出力する第2電圧出力回路16とを含み、データの再生時において第1の制御信号に基づいて発光素子の出力を制御し、データの消去又は記録時において第2の制御信号に基づいて発光素子の出力を制御する光ディスク装置の制御方法であって、データの消去又は記録時において、第1電圧出力回路14から出力される制御信号がデータの再生時における値と略等しい値になるように定電流制御すると共に、第2電圧出力回路16を定電力制御する工程と、データの再生時において、第1電圧出力回路14を定電力制御すると共に、第2電圧出力回路16を定電流制御する工程とを含む制御方法。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーボ制御を安定に行うことができる光ディスク装置及び光ディスク装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、データの記録が可能なCD−Rやデータの記録及び消去が可能なCD−RW等の光ディスク装置が広く利用されている。
【0003】
このような光ディスク装置におけるデータの記録は、記録材料である有機色素材料にレーザ光を照射し、記録マーク(ピット)を焼き付けて行われる。また、データの再生は、ディスクの記録面に記録された記録マークにレーザ光を照射し、その反射を検出することによって行われる。このとき、レーザ光はレンズを通してディスクの記録面に照射され、記録又は再生に最適な状態になるようにレンズ位置を制御するフォーカスサーボ制御を行う必要がある。
【0004】
さらに、データの再生、消去及び記録をディスク上の正確な位置で行うため、ディスク上に予め刻まれた案内溝(Groove)からのレーザ光の反射を利用して、この案内溝を正確にトレースするようにレンズ位置を制御するトラッキングサーボ制御を行う必要もある。
【0005】
また、データの再生、消去及び記録に対して最適なレーザ光のパワーを調査し、定電流制御や定電力制御により最適パワーを保って再生、消去及び記録の各々の処理を行う必要がある。
【0006】
従来の光ディスク装置は、図1に示すように、レーザダイオード(LD)10、レーザダイオードドライバ(LDドライバ)12、第1電圧出力回路14、第2電圧出力回路16、増幅器18、減衰回路(ATT回路)20、定電力制御回路(APC回路)22,32、定電流制御回路(ACC回路)24,34、複数のデジタル/アナログ変換回路(DA回路)26,28,36,38、複数のサンプルホールド回路(S/H回路)30,40を含んで構成される。また、これらの回路を制御する処理部44及び各スイッチ等を切り替える信号を制御するENDEC42も含まれる。さらに、レーザダイオード10の出力電力をフォトダイオード等の光電変換素子によって検出し、フィードバック信号を出力するFMD回路48も備えている。
【0007】
第1電圧出力回路14は、スイッチSW1を介して、APC回路22又はACC回路24に接続される。APC回路22はDA回路26及びS/H回路30と接続され、ACC回路24はDA回路28と接続される。DA回路26,28は、処理部44に接続される。また、S/H回路30は、FMD回路48に接続される。
【0008】
同様に、第2電圧出力回路16は、スイッチSW2を介して、APC回路32又はACC回路34に接続される。APC回路32は、DA回路36及びS/H回路40と接続され、ACC回路34はDA回路38に接続される。さらに、DA回路36,38は、処理部44に接続される。また、S/H回路30は、FMD回路48に接続される。
【0009】
増幅器18はATT回路20に接続され、ATT回路20は処理部44に接続される。ATT回路20には減衰器(アッテネータ)が含まれており、第2電圧出力回路16からの出力電圧を減衰した後に増幅器18に送出する。増幅器18は、ATT回路20の出力を所定の増幅率で増幅し、LDドライバ12へ出力する。
【0010】
第1電圧出力回路14、第2電圧出力回路16及び増幅器18は、図2に示すように、スイッチSW3〜SW5を介して、LDドライバ12に含まれる第1電流源50、第2電流源52及び第3電流源54に接続されている。第1電圧出力回路14、第2電圧出力回路16又は増幅器18からの制御電圧を受けて、LDドライバ12の第1電流源50、第2電流源52及び第3電流源54はレーザダイオード10へ駆動電流を出力する。データの再生時には第1電流源50からの電流、データの消去時には第1電流源50及び第2電流源52からの合成電流及びデータの記録時には第1電流源50及び第3電流源54からの合成電流によってレーザダイオード10が発光してデータの再生、消去又は記録がそれぞれ行われる。
【0011】
図5に、ディスク上のデータの再生、消去及び記録時の各信号のタイミングチャートの例を示す。光ディスク装置は、ディスクに刻まれているATIP基準信号(ATIPSYNC)を読み出し、このATIP基準信号の立ち上がりに応じて各フレームにおける処理を行う。このタイミングチャートの例では、第1フレームにおいて前フレームから引き続いてディスクのデータの消去及び記録が行われ、その後第2フレームからディスクのデータの再生に移行している。
【0012】
第1フレーム以前では、切替タイミング回路46から出力されるEFMG信号が”Hレベル”であり、スイッチSW1がb1側に接続され、スイッチSW2がa2側に接続される。これによって、第1電圧出力回路14はACC回路24によって制御され、第2電圧出力回路16はAPC回路32によって制御される。
【0013】
第1フレームのデータの消去及び記録においては、処理部44からDA回路28にWRDA1信号が出力される。DA回路28は処理部44からのWRDA1信号をデジタル/アナログ変換してACC回路24に出力する。ACC回路24は、LDドライバ12の第1電流源50から出力される駆動電流をWRDA1信号で定まる一定の電流値に維持するように定電流制御を行う。このとき、WRDA1信号で定まる電流は、データの記録中における基底パワー(ボトムパワー)を決定するものであり、レーザダイオード10が光らない程度の電流値となるようにACC回路24は第1電圧出力回路14を制御する。また、ENDEC42からはLDON信号が常時出力され、スイッチSW3が閉じられて第1電圧出力回路14とLDドライバ12が接続される。このとき、第1電圧出力回路14が出力する制御電圧を電圧値VRDC_W(記録時のVRDC)とする。
【0014】
一方、処理部44はDA回路36に対してWDAC1信号を出力する。DA回路36は、WDAC1信号をデジタル/アナログ変換してAPC回路32に出力する。APC回路32は、レーザダイオード10からの出力電力がディスク上のデータの消去を行うために適した電力となるように第2電圧出力回路16から出力される制御電圧を制御する。レーザダイオード10の出力電力はFMD回路48によって読み取られ、FMD回路48からフィードバック信号が出力される。
ENDEC42は、データの消去のタイミングに同期してWAPC信号を出力し、FMD回路48からのフィードバック信号をS/H回路40にサンプルホールドさせる。APC回路32は、このサンプリング値に基づいて消去時のレーザダイオード10のパワーが一定となるように第2電圧出力回路16を制御する。
【0015】
また、ENDEC42は、ディスク上のデータを消去するタイミングでPEO信号を出力する。これによって、スイッチSW4が閉じられ、第2電圧出力回路16とLDドライバ12とが接続される。ACC回路24によって制御されたLDドライバ12の第1電流源50からの電流と、APC回路32によって制御されたLDドライバ12の第2電流源52からの電流との合成電流がレーザダイオード10の駆動電流として出力され、ディスク上のデータが消去される。このときの第2電圧出力回路16の制御電圧を電圧値VWDC_W(記録時のVWDC)し、レーザダイオード10からの出力電力を電力値FMD_Wとする。
【0016】
同時に、ENDEC42は、データの消去時にRAPC信号を出力することによって、FMD回路48からのフィードバック信号をS/H回路30にサンプルホールドさせる。APC回路22は、このサンプリング値に基づいて、光ディスク装置がデータの再生に切り替えられた場合に最適のレーザダイオード10の出力パワーが得られるように調整を行う。
【0017】
また、ディスク上にデータを記録する際には、ENDEC42は、ディスク上にデータを記録するタイミングでPWO信号を出力し、スイッチSW5を閉じることにより増幅器18とLDドライバ12とを接続する。これによって、ACC回路24によって制御されたLDドライバ12の第1電流源50からの電流と、増幅器18の制御電圧によって制御された第3電流源54からの電流との合成電流がレーザダイオード10に駆動電流として供給され、ディクス上にデータが記録される。
【0018】
例えば、相変化を利用したディスクでは、データの消去にはイレースパワーPER:5mW及びデータの記録にはライトパワーPWR:11mWが得られるようにVRDC_W及びVWDC_Wの調整が行われる。
【0019】
続いて、データの消去及び記録を行う第1フレームからデータの再生を行う第2フレームに移行する際の処理について説明する。データの消去及び記録を行うフレームは、データの消去によって終了し、次のデータの再生処理が開始される。ATIPSYNC信号の立ち上がりに応じて、切替タイミング回路46はEFMG信号を立ち下げ、スイッチSW1をa1側に、スイッチSW2をb2側に切り替える。
【0020】
処理部44はDA回路26にREDA信号を出力し、ディスク上のデータの再生を行う際に必要な程度の制御電圧が第1電圧出力回路14から出力されるように設定する。ENDEC42は、RAPC信号を“Hレベル”に立ち上げて保持することによって、FMD回路48から出力されるレーザダイオード10の出力電力のフィードバック信号をS/H回路30にサンプルホールドさせる。APC回路22は、このサンプリング値に基づいて、再生時のレーザダイオード10のパワーが一定となるように第1電圧出力回路14を制御する。LDドライバ12は、第1電圧出力回路14から出力される制御電圧を受けて、第1電流源50から駆動電流を出力してレーザダイオード10を駆動する。一定に制御された第1電圧出力回路14の制御電圧を電圧値VRDC_R(再生時のVRDC)とし、レーザダイオード10の出力電力を電力値FMD_Rという。
【0021】
例えば、相変化を利用したディスクでは、データの再生にはリードパワーPRD:1mWが得られるようにVRDC_Rの調整が行われる。
【0022】
一方、処理部44は、第2電圧出力回路16からの制御電圧を画定するWDAC2信号をDA回路38に出力する。ACC回路34は、LDドライバ12の第2電流源52の電流がレーザダイオード10を光らせない程度の電流値となるように第2電圧出力回路16から出力される制御電圧を制御する。このときの第2電圧出力回路16をVWDC_Rという。また、増幅器18から出力されるATT増幅信号もレーザダイオード10が光らない程度に十分に低く保たれる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、データの消去及び記録を行うフレームにおいて、第1電圧出力回路14はACC回路24によって定電流制御され、その出力はレーザダイオード10が光らない程度に十分低い制御電圧VRDC_Wに維持されている。データの消去及び記録を行うフレームからデータの再生を行うフレームに移行する際には、第1電圧出力回路14はACC回路24による定電流制御からAPC回路22による定電力制御に切り替えられ、その出力はデータの再生に適した制御電圧VRDC_Rに変更される。
【0024】
このような制御では、図6の第1電圧出力回路14の制御電圧とレーザダイオード10の出力電力との関係で示されるように、データの消去又は記録を行うフレームからデータの再生を行うフレームに移行する際に、レーザダイオード10が全く光らない点(図6のB点)からデータの再生に適した点(図6のA点)まで直接変更される。このとき、APC回路22によって電圧値VRDC_Wから電圧値VRDC_Rまで制御電圧が昇圧されるまでに時間が掛かり、図5のタイミングチャートのようにレーザダイオード10が光らない期間TBが生ずる問題がある。
【0025】
レーザダイオード10が光らない期間TBが存在することによって、フォーカスサーボ制御やトラッキングサーボ制御を行うためのレーザダイオード10の光の反射信号が得られなくなり、光ディスク装置のサーボ制御が不安定となる問題が発生する。
【0026】
本発明は、上記従来技術の問題を鑑み、サーボ制御を安定に行うことができる光ディスク装置及び光ディスク装置の制御方法を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決できる本発明は、第1の制御信号を出力する第1の制御信号出力手段と、第2の制御信号を出力する第2の制御信号出力手段と、を含み、データの再生時において前記第1の制御信号に基づいて発光素子の出力を制御し、データの消去又は記録時において前記第2の制御信号に基づいて発光素子の出力を制御する光ディスク装置であって、データの再生時において、前記第1の制御信号出力手段を定電力制御する第1の定電力制御手段と、データの消去又は記録時において、前記第1の制御信号出力手段を定電流制御する第1の定電流制御手段と、データの再生時において、前記第2の制御信号出力手段を定電流制御する第2の定電流制御手段と、データの消去又は記録時において、前記第2の制御信号出力手段を定電力制御する第2の定電力制御手段と、前記第1の制御信号出力手段の制御を前記第1の定電流制御手段から前記第1の定電力制御手段に切り替え、前記第2の制御信号出力手段の制御を前記第2の定電力制御手段から前記第2の定電流制御手段に切り替える切替手段と、を含み、前記切替手段によって前記第1の制御信号出力手段の制御が前記第1の定電流制御手段から前記第1の定電力制御手段へと切り替えられる前に、前記第1の制御信号出力手段から出力される制御信号がデータの再生時における値と略等しい値になるように前記第1の制御信号出力手段を定電流制御することを特徴とする。
【0028】
また、上記本発明の光ディスク装置において、前記光学素子を駆動するドライバと、データの消去又は記録時において前記ドライバと前記第1の制御信号出力手段との電気的接続を切るスイッチと、を有することが好適である。
【0029】
また、上記課題を解決できる本発明の別の形態は、第1の制御信号を出力する第1の制御信号出力手段と、第2の制御信号を出力する第2の制御信号出力手段とを含み、データの再生時において前記第1の制御信号に基づいて発光素子の出力を制御し、データの消去又は記録時において前記第2の制御信号に基づいて発光素子の出力を制御する光ディスク装置の制御方法であって、データの消去又は記録時において、前記第1の制御信号出力手段から出力される制御信号がデータの再生時における値と略等しい値になるように定電流制御すると共に、前記第2の制御信号出力手段を定電力制御する工程と、データの再生時において、前記第1の制御信号出力手段を定電力制御すると共に、前記第2の制御信号出力手段を定電流制御する工程と、を含むことを特徴とする。
【0030】
また、上記本発明の光ディスク装置の制御方法において、前記光ディスク装置は、前記光学素子を駆動するドライバを有し、前記ドライバと前記第1の制御信号出力手段とはスイッチを介して接続されており、データの消去又は記録時からデータの再生時に移行する際に、前記スイッチを閉じて、前記ドライバと前記第1の制御信号出力手段とを電気的に接続する工程を有することが好適である。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本発明の実施の形態における光ディスク装置は、図1及び図2に示した従来の光ディスク装置と同様の構成を含んでいる。
【0032】
図3に、本実施の形態におけるディスク上のデータの再生、消去及び記録時の各信号のタイミングチャートの例を示す。このタイミングチャートの例では、第1フレームにおいて前フレームから引き続いてディスクのデータの消去及び記録が行われ、第2フレームからのディスクのデータの再生に移行する。
【0033】
第1フレーム以前では、切替タイミング回路46から出力されるEFMG信号が”Hレベル”にあり、スイッチSW1がb1側に接続され、スイッチSW2がa2側に接続される。これによって、第1電圧出力回路14はACC回路24によって制御され、第2電圧出力回路16はAPC回路32によって制御される。
【0034】
本実施の形態では、データの消去時及び記録時において、ENDEC42はスイッチSW3に対するLDON信号を“Lレベル”にして、第1電圧出力回路14とLDドライバ12とを切り離す。
【0035】
処理部44は、DA回路28にWRDA2信号を出力する。WRDA2信号はアナログ信号に変換されてACC回路24に出力される。ACC回路24は、WRDA2信号を受けて第1電圧出力回路14に対して定電流制御を行う。このWRDA2信号による制御によって、第1電圧出力回路14からの制御電圧はデータの再生時における制御電圧値VRDC_Rとほぼ等しい電圧に維持される。但し、LDON信号は“Lレベル”とされており、スイッチSW3は開かれているため、第1電圧出力回路14からの制御電圧はLDドライバ12へ伝達されず、第1電流源50からレーザダイオード10への駆動電流は出力されない。
【0036】
WRDA2信号の値は、図4に示すように、第1電圧出力回路14の制御電圧及びDA回路28の設定値とFMD回路48で読み取ったレーザダイオード10の出力電力との関係から予め求めておくことができる。
【0037】
まず、EFMG信号を“Lレベル”にして第1電圧出力回路14とAPC回路22とを接続し、処理部44からDA回路26にREDA信号を設定する。このときに第1電圧出力回路14から出力される電圧VRDC_RをADコンバータ(図示しない)によって読み取る。
【0038】
次に、EFMG信号を“Hレベル”にして第1電圧出力回路14とACC回路24とを接続し、第1電圧出力回路14から電圧VRDC_Rとほぼ等しい電圧が出力されるようにDA回路28を調整し、このときの設定値をWRDA2とする。
【0039】
一方、処理部44は、DA回路36に対してWDAC3信号を出力する。DA回路36は、WDAC3信号をデジタル/アナログ変換してAPC回路32へ出力する。APC回路32は、アナログ変換されたWDAC3信号を受けて、レーザダイオード10からの出力電力がディスク上のデータの消去に適した電力FMD_Wとなるように第2電力出力回路16の出力を制御する。
【0040】
データの消去を行うときには、ENDEC42によってデータを消去するタイミングに同期させてPEO信号を“Hレベル”に設定し、スイッチSW4を閉じることで第2電圧出力回路16からの制御電圧値をLDドライバ12に入力する。LDドライバ12では、第2電圧出力回路16からの制御電圧値を受けて、第2電流源52からレーザダイオード10へ駆動電流が供給される。レーザダイオード10はこの駆動電流により発光させられ、ディスク上のデータの消去が行われる。このとき、第1電圧出力回路14とLDドライバ12とは切り離されているので、レーザダイオード10は第2電流源52からの駆動電流のみで発光させられる。
【0041】
レーザダイオード10の出力パワーはFMD回路48によって読み取られ、フィードバック信号としてS/H回路40へ出力される。ENDEC42は、データ消去のタイミングに同期してWAPC信号を出力し、フィードバック信号をS/H回路40にサンプルホールドさせる。APC回路32は、このサンプリング値を受けて、レーザダイオード10の出力が電力値FMD_Wに維持されるように第2電圧出力回路16から出力される制御電圧VWDC_W2を制御する。
【0042】
また、ディスク上にデータを記録する際には、ENDEC42によってデータを消去するタイミングに同期させて、PWO信号を“Hレベル”に設定し、スイッチSW5を閉じる。
【0043】
ATT回路20は第2電圧出力回路16からの制御電圧値VWDC_W2を受けて、この制御信号を減衰率ATTだけ減衰させて増幅器18へ出力する。増幅器18は、ATT回路20からの出力を増幅してLDドライバ12へ出力する。
LDドライバ12の第3電流源54は、増幅器18からの制御電圧を受けて、その制御電圧によって規定される駆動電流をレーザダイオード10に供給する。その結果、第3電流源54からの駆動電流によってレーザダイオード10が発光させられ、そのレーザダイオード10の出力によってディクス上にデータが記録される。
【0044】
このとき、レーザダイオード10の出力はデータの消去時の電力値FMD_Wのε倍に制御される。データの消去時に比べてほぼ出力比ε倍の駆動電流がレーザダイオード10に供給されることとなる。出力比εは、個々のディスクに対して固有の値としてディスクのウォブルのATIPに記録されており、ATIPから読み出されて設定される。
【0045】
例えば、相変化を利用したディスクでは、イレースパワーPER:5mW及びライトパワーPWR:11mWが得られるように電圧値VWDC_W2が調整される。
【0046】
データの消去及び記録が終了すると、データの再生を行う第2フレームに処理が移行される。ATIPSYNC信号の立ち上がりに応じて、切替タイミング回路46はEFMG信号を“Lレベル”に立ち下げ、スイッチSW1がa1側に、スイッチSW2がb2側に切り替えられる。
【0047】
処理部44は、DA回路26にREDA信号を出力する。DA回路26はREDA信号をデジタル/アナログ変換して、第1電圧出力回路14へ送出する。第1電圧出力回路14は、アナログ変換されたREAD信号を受けて、制御信号として電圧値VRDC_Rを出力する。LDドライバ12は、第1電圧出力回路14から出力される制御電圧を受けて、第1電流源50から駆動電流を出力してレーザダイオード10を駆動する。一方、ENDEC42は、RAPC信号を“Hレベル”に立ち上げて保持することによって、FMD回路48から出力されるフィードバック信号をS/H回路30にサンプルホールドさせる。APC回路22は、このサンプリング値に基づいて、再生時のレーザダイオード10のパワーがREDA信号によって規定される一定の値となるように第1電圧出力回路14を制御する。例えば、相変化を利用したディスクでは、従来技術と同様にデータの再生にはリードパワーPRD:1mWが得られるようにVRDC_Rの調整が行われる。
【0048】
このとき、第1フレームにおいて第1電圧出力回路14からの制御電圧VRDC_Rが出力されるように定電流制御が行われるため、第1電圧出力回路14がACC回路24の定電流制御からAPC回路22の定電力制御に切り替えられて第2フレームに移行する際においても、連続して制御電圧VRDC_Rが出力され続ける。従って、データの消去又は記録からデータの再生への移行時においてレーザダイオード10が光らない期間TBを無くすことができ、光ディスク装置におけるサーボ制御を安定して行うことが可能となる。
【0049】
また、DA回路38には、従来技術と同様にWDAC2信号が設定され、ACC回路34によってLDドライバ12の第2電流源52の電流はレーザダイオード10が光らない程度に十分に低く保たれる。さらに、増幅器18から出力されるATT増幅信号もレーザダイオード10が光らない程度に十分に低く保たれる。
【0050】
なお、本発明の光ディスク装置及び光ディスクの制御方法は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において変更を加えた態様とすることができる。
【0051】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、光ディスク装置においてデータの再生、消去又は記録に用いられる発光素子が発光しない期間を無くすことができ、特にサーボ制御を安定に行うことができる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図2】光ディスク装置のLDドライバの構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態における光ディスク装置の制御のタイミングチャートを示す図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるDA回路の設定値の取得方法を説明する図である。
【図5】従来の光ディスク装置の制御におけるタイミングチャートを示す図である。
【図6】従来の光ディスク装置の制御におけるレーザダイオードの出力変化を説明する図である。
【符号の説明】
10 レーザダイオード、12 LDドライバ、14 第1電圧出力回路、16 第2電圧出力回路、18 増幅器、20 減衰回路(ATT回路)、26,28,36,38 デジタル/アナログ変換回路(DA回路)、30,40 サンプルホールド回路(S/H回路)、42 ENDEC、44 処理部、46 切替タイミング回路、48 FMD回路、50 第1電流源、52 第2電流源、54 第3電流源。
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーボ制御を安定に行うことができる光ディスク装置及び光ディスク装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、データの記録が可能なCD−Rやデータの記録及び消去が可能なCD−RW等の光ディスク装置が広く利用されている。
【0003】
このような光ディスク装置におけるデータの記録は、記録材料である有機色素材料にレーザ光を照射し、記録マーク(ピット)を焼き付けて行われる。また、データの再生は、ディスクの記録面に記録された記録マークにレーザ光を照射し、その反射を検出することによって行われる。このとき、レーザ光はレンズを通してディスクの記録面に照射され、記録又は再生に最適な状態になるようにレンズ位置を制御するフォーカスサーボ制御を行う必要がある。
【0004】
さらに、データの再生、消去及び記録をディスク上の正確な位置で行うため、ディスク上に予め刻まれた案内溝(Groove)からのレーザ光の反射を利用して、この案内溝を正確にトレースするようにレンズ位置を制御するトラッキングサーボ制御を行う必要もある。
【0005】
また、データの再生、消去及び記録に対して最適なレーザ光のパワーを調査し、定電流制御や定電力制御により最適パワーを保って再生、消去及び記録の各々の処理を行う必要がある。
【0006】
従来の光ディスク装置は、図1に示すように、レーザダイオード(LD)10、レーザダイオードドライバ(LDドライバ)12、第1電圧出力回路14、第2電圧出力回路16、増幅器18、減衰回路(ATT回路)20、定電力制御回路(APC回路)22,32、定電流制御回路(ACC回路)24,34、複数のデジタル/アナログ変換回路(DA回路)26,28,36,38、複数のサンプルホールド回路(S/H回路)30,40を含んで構成される。また、これらの回路を制御する処理部44及び各スイッチ等を切り替える信号を制御するENDEC42も含まれる。さらに、レーザダイオード10の出力電力をフォトダイオード等の光電変換素子によって検出し、フィードバック信号を出力するFMD回路48も備えている。
【0007】
第1電圧出力回路14は、スイッチSW1を介して、APC回路22又はACC回路24に接続される。APC回路22はDA回路26及びS/H回路30と接続され、ACC回路24はDA回路28と接続される。DA回路26,28は、処理部44に接続される。また、S/H回路30は、FMD回路48に接続される。
【0008】
同様に、第2電圧出力回路16は、スイッチSW2を介して、APC回路32又はACC回路34に接続される。APC回路32は、DA回路36及びS/H回路40と接続され、ACC回路34はDA回路38に接続される。さらに、DA回路36,38は、処理部44に接続される。また、S/H回路30は、FMD回路48に接続される。
【0009】
増幅器18はATT回路20に接続され、ATT回路20は処理部44に接続される。ATT回路20には減衰器(アッテネータ)が含まれており、第2電圧出力回路16からの出力電圧を減衰した後に増幅器18に送出する。増幅器18は、ATT回路20の出力を所定の増幅率で増幅し、LDドライバ12へ出力する。
【0010】
第1電圧出力回路14、第2電圧出力回路16及び増幅器18は、図2に示すように、スイッチSW3〜SW5を介して、LDドライバ12に含まれる第1電流源50、第2電流源52及び第3電流源54に接続されている。第1電圧出力回路14、第2電圧出力回路16又は増幅器18からの制御電圧を受けて、LDドライバ12の第1電流源50、第2電流源52及び第3電流源54はレーザダイオード10へ駆動電流を出力する。データの再生時には第1電流源50からの電流、データの消去時には第1電流源50及び第2電流源52からの合成電流及びデータの記録時には第1電流源50及び第3電流源54からの合成電流によってレーザダイオード10が発光してデータの再生、消去又は記録がそれぞれ行われる。
【0011】
図5に、ディスク上のデータの再生、消去及び記録時の各信号のタイミングチャートの例を示す。光ディスク装置は、ディスクに刻まれているATIP基準信号(ATIPSYNC)を読み出し、このATIP基準信号の立ち上がりに応じて各フレームにおける処理を行う。このタイミングチャートの例では、第1フレームにおいて前フレームから引き続いてディスクのデータの消去及び記録が行われ、その後第2フレームからディスクのデータの再生に移行している。
【0012】
第1フレーム以前では、切替タイミング回路46から出力されるEFMG信号が”Hレベル”であり、スイッチSW1がb1側に接続され、スイッチSW2がa2側に接続される。これによって、第1電圧出力回路14はACC回路24によって制御され、第2電圧出力回路16はAPC回路32によって制御される。
【0013】
第1フレームのデータの消去及び記録においては、処理部44からDA回路28にWRDA1信号が出力される。DA回路28は処理部44からのWRDA1信号をデジタル/アナログ変換してACC回路24に出力する。ACC回路24は、LDドライバ12の第1電流源50から出力される駆動電流をWRDA1信号で定まる一定の電流値に維持するように定電流制御を行う。このとき、WRDA1信号で定まる電流は、データの記録中における基底パワー(ボトムパワー)を決定するものであり、レーザダイオード10が光らない程度の電流値となるようにACC回路24は第1電圧出力回路14を制御する。また、ENDEC42からはLDON信号が常時出力され、スイッチSW3が閉じられて第1電圧出力回路14とLDドライバ12が接続される。このとき、第1電圧出力回路14が出力する制御電圧を電圧値VRDC_W(記録時のVRDC)とする。
【0014】
一方、処理部44はDA回路36に対してWDAC1信号を出力する。DA回路36は、WDAC1信号をデジタル/アナログ変換してAPC回路32に出力する。APC回路32は、レーザダイオード10からの出力電力がディスク上のデータの消去を行うために適した電力となるように第2電圧出力回路16から出力される制御電圧を制御する。レーザダイオード10の出力電力はFMD回路48によって読み取られ、FMD回路48からフィードバック信号が出力される。
ENDEC42は、データの消去のタイミングに同期してWAPC信号を出力し、FMD回路48からのフィードバック信号をS/H回路40にサンプルホールドさせる。APC回路32は、このサンプリング値に基づいて消去時のレーザダイオード10のパワーが一定となるように第2電圧出力回路16を制御する。
【0015】
また、ENDEC42は、ディスク上のデータを消去するタイミングでPEO信号を出力する。これによって、スイッチSW4が閉じられ、第2電圧出力回路16とLDドライバ12とが接続される。ACC回路24によって制御されたLDドライバ12の第1電流源50からの電流と、APC回路32によって制御されたLDドライバ12の第2電流源52からの電流との合成電流がレーザダイオード10の駆動電流として出力され、ディスク上のデータが消去される。このときの第2電圧出力回路16の制御電圧を電圧値VWDC_W(記録時のVWDC)し、レーザダイオード10からの出力電力を電力値FMD_Wとする。
【0016】
同時に、ENDEC42は、データの消去時にRAPC信号を出力することによって、FMD回路48からのフィードバック信号をS/H回路30にサンプルホールドさせる。APC回路22は、このサンプリング値に基づいて、光ディスク装置がデータの再生に切り替えられた場合に最適のレーザダイオード10の出力パワーが得られるように調整を行う。
【0017】
また、ディスク上にデータを記録する際には、ENDEC42は、ディスク上にデータを記録するタイミングでPWO信号を出力し、スイッチSW5を閉じることにより増幅器18とLDドライバ12とを接続する。これによって、ACC回路24によって制御されたLDドライバ12の第1電流源50からの電流と、増幅器18の制御電圧によって制御された第3電流源54からの電流との合成電流がレーザダイオード10に駆動電流として供給され、ディクス上にデータが記録される。
【0018】
例えば、相変化を利用したディスクでは、データの消去にはイレースパワーPER:5mW及びデータの記録にはライトパワーPWR:11mWが得られるようにVRDC_W及びVWDC_Wの調整が行われる。
【0019】
続いて、データの消去及び記録を行う第1フレームからデータの再生を行う第2フレームに移行する際の処理について説明する。データの消去及び記録を行うフレームは、データの消去によって終了し、次のデータの再生処理が開始される。ATIPSYNC信号の立ち上がりに応じて、切替タイミング回路46はEFMG信号を立ち下げ、スイッチSW1をa1側に、スイッチSW2をb2側に切り替える。
【0020】
処理部44はDA回路26にREDA信号を出力し、ディスク上のデータの再生を行う際に必要な程度の制御電圧が第1電圧出力回路14から出力されるように設定する。ENDEC42は、RAPC信号を“Hレベル”に立ち上げて保持することによって、FMD回路48から出力されるレーザダイオード10の出力電力のフィードバック信号をS/H回路30にサンプルホールドさせる。APC回路22は、このサンプリング値に基づいて、再生時のレーザダイオード10のパワーが一定となるように第1電圧出力回路14を制御する。LDドライバ12は、第1電圧出力回路14から出力される制御電圧を受けて、第1電流源50から駆動電流を出力してレーザダイオード10を駆動する。一定に制御された第1電圧出力回路14の制御電圧を電圧値VRDC_R(再生時のVRDC)とし、レーザダイオード10の出力電力を電力値FMD_Rという。
【0021】
例えば、相変化を利用したディスクでは、データの再生にはリードパワーPRD:1mWが得られるようにVRDC_Rの調整が行われる。
【0022】
一方、処理部44は、第2電圧出力回路16からの制御電圧を画定するWDAC2信号をDA回路38に出力する。ACC回路34は、LDドライバ12の第2電流源52の電流がレーザダイオード10を光らせない程度の電流値となるように第2電圧出力回路16から出力される制御電圧を制御する。このときの第2電圧出力回路16をVWDC_Rという。また、増幅器18から出力されるATT増幅信号もレーザダイオード10が光らない程度に十分に低く保たれる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、データの消去及び記録を行うフレームにおいて、第1電圧出力回路14はACC回路24によって定電流制御され、その出力はレーザダイオード10が光らない程度に十分低い制御電圧VRDC_Wに維持されている。データの消去及び記録を行うフレームからデータの再生を行うフレームに移行する際には、第1電圧出力回路14はACC回路24による定電流制御からAPC回路22による定電力制御に切り替えられ、その出力はデータの再生に適した制御電圧VRDC_Rに変更される。
【0024】
このような制御では、図6の第1電圧出力回路14の制御電圧とレーザダイオード10の出力電力との関係で示されるように、データの消去又は記録を行うフレームからデータの再生を行うフレームに移行する際に、レーザダイオード10が全く光らない点(図6のB点)からデータの再生に適した点(図6のA点)まで直接変更される。このとき、APC回路22によって電圧値VRDC_Wから電圧値VRDC_Rまで制御電圧が昇圧されるまでに時間が掛かり、図5のタイミングチャートのようにレーザダイオード10が光らない期間TBが生ずる問題がある。
【0025】
レーザダイオード10が光らない期間TBが存在することによって、フォーカスサーボ制御やトラッキングサーボ制御を行うためのレーザダイオード10の光の反射信号が得られなくなり、光ディスク装置のサーボ制御が不安定となる問題が発生する。
【0026】
本発明は、上記従来技術の問題を鑑み、サーボ制御を安定に行うことができる光ディスク装置及び光ディスク装置の制御方法を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決できる本発明は、第1の制御信号を出力する第1の制御信号出力手段と、第2の制御信号を出力する第2の制御信号出力手段と、を含み、データの再生時において前記第1の制御信号に基づいて発光素子の出力を制御し、データの消去又は記録時において前記第2の制御信号に基づいて発光素子の出力を制御する光ディスク装置であって、データの再生時において、前記第1の制御信号出力手段を定電力制御する第1の定電力制御手段と、データの消去又は記録時において、前記第1の制御信号出力手段を定電流制御する第1の定電流制御手段と、データの再生時において、前記第2の制御信号出力手段を定電流制御する第2の定電流制御手段と、データの消去又は記録時において、前記第2の制御信号出力手段を定電力制御する第2の定電力制御手段と、前記第1の制御信号出力手段の制御を前記第1の定電流制御手段から前記第1の定電力制御手段に切り替え、前記第2の制御信号出力手段の制御を前記第2の定電力制御手段から前記第2の定電流制御手段に切り替える切替手段と、を含み、前記切替手段によって前記第1の制御信号出力手段の制御が前記第1の定電流制御手段から前記第1の定電力制御手段へと切り替えられる前に、前記第1の制御信号出力手段から出力される制御信号がデータの再生時における値と略等しい値になるように前記第1の制御信号出力手段を定電流制御することを特徴とする。
【0028】
また、上記本発明の光ディスク装置において、前記光学素子を駆動するドライバと、データの消去又は記録時において前記ドライバと前記第1の制御信号出力手段との電気的接続を切るスイッチと、を有することが好適である。
【0029】
また、上記課題を解決できる本発明の別の形態は、第1の制御信号を出力する第1の制御信号出力手段と、第2の制御信号を出力する第2の制御信号出力手段とを含み、データの再生時において前記第1の制御信号に基づいて発光素子の出力を制御し、データの消去又は記録時において前記第2の制御信号に基づいて発光素子の出力を制御する光ディスク装置の制御方法であって、データの消去又は記録時において、前記第1の制御信号出力手段から出力される制御信号がデータの再生時における値と略等しい値になるように定電流制御すると共に、前記第2の制御信号出力手段を定電力制御する工程と、データの再生時において、前記第1の制御信号出力手段を定電力制御すると共に、前記第2の制御信号出力手段を定電流制御する工程と、を含むことを特徴とする。
【0030】
また、上記本発明の光ディスク装置の制御方法において、前記光ディスク装置は、前記光学素子を駆動するドライバを有し、前記ドライバと前記第1の制御信号出力手段とはスイッチを介して接続されており、データの消去又は記録時からデータの再生時に移行する際に、前記スイッチを閉じて、前記ドライバと前記第1の制御信号出力手段とを電気的に接続する工程を有することが好適である。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本発明の実施の形態における光ディスク装置は、図1及び図2に示した従来の光ディスク装置と同様の構成を含んでいる。
【0032】
図3に、本実施の形態におけるディスク上のデータの再生、消去及び記録時の各信号のタイミングチャートの例を示す。このタイミングチャートの例では、第1フレームにおいて前フレームから引き続いてディスクのデータの消去及び記録が行われ、第2フレームからのディスクのデータの再生に移行する。
【0033】
第1フレーム以前では、切替タイミング回路46から出力されるEFMG信号が”Hレベル”にあり、スイッチSW1がb1側に接続され、スイッチSW2がa2側に接続される。これによって、第1電圧出力回路14はACC回路24によって制御され、第2電圧出力回路16はAPC回路32によって制御される。
【0034】
本実施の形態では、データの消去時及び記録時において、ENDEC42はスイッチSW3に対するLDON信号を“Lレベル”にして、第1電圧出力回路14とLDドライバ12とを切り離す。
【0035】
処理部44は、DA回路28にWRDA2信号を出力する。WRDA2信号はアナログ信号に変換されてACC回路24に出力される。ACC回路24は、WRDA2信号を受けて第1電圧出力回路14に対して定電流制御を行う。このWRDA2信号による制御によって、第1電圧出力回路14からの制御電圧はデータの再生時における制御電圧値VRDC_Rとほぼ等しい電圧に維持される。但し、LDON信号は“Lレベル”とされており、スイッチSW3は開かれているため、第1電圧出力回路14からの制御電圧はLDドライバ12へ伝達されず、第1電流源50からレーザダイオード10への駆動電流は出力されない。
【0036】
WRDA2信号の値は、図4に示すように、第1電圧出力回路14の制御電圧及びDA回路28の設定値とFMD回路48で読み取ったレーザダイオード10の出力電力との関係から予め求めておくことができる。
【0037】
まず、EFMG信号を“Lレベル”にして第1電圧出力回路14とAPC回路22とを接続し、処理部44からDA回路26にREDA信号を設定する。このときに第1電圧出力回路14から出力される電圧VRDC_RをADコンバータ(図示しない)によって読み取る。
【0038】
次に、EFMG信号を“Hレベル”にして第1電圧出力回路14とACC回路24とを接続し、第1電圧出力回路14から電圧VRDC_Rとほぼ等しい電圧が出力されるようにDA回路28を調整し、このときの設定値をWRDA2とする。
【0039】
一方、処理部44は、DA回路36に対してWDAC3信号を出力する。DA回路36は、WDAC3信号をデジタル/アナログ変換してAPC回路32へ出力する。APC回路32は、アナログ変換されたWDAC3信号を受けて、レーザダイオード10からの出力電力がディスク上のデータの消去に適した電力FMD_Wとなるように第2電力出力回路16の出力を制御する。
【0040】
データの消去を行うときには、ENDEC42によってデータを消去するタイミングに同期させてPEO信号を“Hレベル”に設定し、スイッチSW4を閉じることで第2電圧出力回路16からの制御電圧値をLDドライバ12に入力する。LDドライバ12では、第2電圧出力回路16からの制御電圧値を受けて、第2電流源52からレーザダイオード10へ駆動電流が供給される。レーザダイオード10はこの駆動電流により発光させられ、ディスク上のデータの消去が行われる。このとき、第1電圧出力回路14とLDドライバ12とは切り離されているので、レーザダイオード10は第2電流源52からの駆動電流のみで発光させられる。
【0041】
レーザダイオード10の出力パワーはFMD回路48によって読み取られ、フィードバック信号としてS/H回路40へ出力される。ENDEC42は、データ消去のタイミングに同期してWAPC信号を出力し、フィードバック信号をS/H回路40にサンプルホールドさせる。APC回路32は、このサンプリング値を受けて、レーザダイオード10の出力が電力値FMD_Wに維持されるように第2電圧出力回路16から出力される制御電圧VWDC_W2を制御する。
【0042】
また、ディスク上にデータを記録する際には、ENDEC42によってデータを消去するタイミングに同期させて、PWO信号を“Hレベル”に設定し、スイッチSW5を閉じる。
【0043】
ATT回路20は第2電圧出力回路16からの制御電圧値VWDC_W2を受けて、この制御信号を減衰率ATTだけ減衰させて増幅器18へ出力する。増幅器18は、ATT回路20からの出力を増幅してLDドライバ12へ出力する。
LDドライバ12の第3電流源54は、増幅器18からの制御電圧を受けて、その制御電圧によって規定される駆動電流をレーザダイオード10に供給する。その結果、第3電流源54からの駆動電流によってレーザダイオード10が発光させられ、そのレーザダイオード10の出力によってディクス上にデータが記録される。
【0044】
このとき、レーザダイオード10の出力はデータの消去時の電力値FMD_Wのε倍に制御される。データの消去時に比べてほぼ出力比ε倍の駆動電流がレーザダイオード10に供給されることとなる。出力比εは、個々のディスクに対して固有の値としてディスクのウォブルのATIPに記録されており、ATIPから読み出されて設定される。
【0045】
例えば、相変化を利用したディスクでは、イレースパワーPER:5mW及びライトパワーPWR:11mWが得られるように電圧値VWDC_W2が調整される。
【0046】
データの消去及び記録が終了すると、データの再生を行う第2フレームに処理が移行される。ATIPSYNC信号の立ち上がりに応じて、切替タイミング回路46はEFMG信号を“Lレベル”に立ち下げ、スイッチSW1がa1側に、スイッチSW2がb2側に切り替えられる。
【0047】
処理部44は、DA回路26にREDA信号を出力する。DA回路26はREDA信号をデジタル/アナログ変換して、第1電圧出力回路14へ送出する。第1電圧出力回路14は、アナログ変換されたREAD信号を受けて、制御信号として電圧値VRDC_Rを出力する。LDドライバ12は、第1電圧出力回路14から出力される制御電圧を受けて、第1電流源50から駆動電流を出力してレーザダイオード10を駆動する。一方、ENDEC42は、RAPC信号を“Hレベル”に立ち上げて保持することによって、FMD回路48から出力されるフィードバック信号をS/H回路30にサンプルホールドさせる。APC回路22は、このサンプリング値に基づいて、再生時のレーザダイオード10のパワーがREDA信号によって規定される一定の値となるように第1電圧出力回路14を制御する。例えば、相変化を利用したディスクでは、従来技術と同様にデータの再生にはリードパワーPRD:1mWが得られるようにVRDC_Rの調整が行われる。
【0048】
このとき、第1フレームにおいて第1電圧出力回路14からの制御電圧VRDC_Rが出力されるように定電流制御が行われるため、第1電圧出力回路14がACC回路24の定電流制御からAPC回路22の定電力制御に切り替えられて第2フレームに移行する際においても、連続して制御電圧VRDC_Rが出力され続ける。従って、データの消去又は記録からデータの再生への移行時においてレーザダイオード10が光らない期間TBを無くすことができ、光ディスク装置におけるサーボ制御を安定して行うことが可能となる。
【0049】
また、DA回路38には、従来技術と同様にWDAC2信号が設定され、ACC回路34によってLDドライバ12の第2電流源52の電流はレーザダイオード10が光らない程度に十分に低く保たれる。さらに、増幅器18から出力されるATT増幅信号もレーザダイオード10が光らない程度に十分に低く保たれる。
【0050】
なお、本発明の光ディスク装置及び光ディスクの制御方法は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において変更を加えた態様とすることができる。
【0051】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、光ディスク装置においてデータの再生、消去又は記録に用いられる発光素子が発光しない期間を無くすことができ、特にサーボ制御を安定に行うことができる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図2】光ディスク装置のLDドライバの構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態における光ディスク装置の制御のタイミングチャートを示す図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるDA回路の設定値の取得方法を説明する図である。
【図5】従来の光ディスク装置の制御におけるタイミングチャートを示す図である。
【図6】従来の光ディスク装置の制御におけるレーザダイオードの出力変化を説明する図である。
【符号の説明】
10 レーザダイオード、12 LDドライバ、14 第1電圧出力回路、16 第2電圧出力回路、18 増幅器、20 減衰回路(ATT回路)、26,28,36,38 デジタル/アナログ変換回路(DA回路)、30,40 サンプルホールド回路(S/H回路)、42 ENDEC、44 処理部、46 切替タイミング回路、48 FMD回路、50 第1電流源、52 第2電流源、54 第3電流源。
Claims (4)
- 第1の制御信号を出力する第1の制御信号出力手段と、
第2の制御信号を出力する第2の制御信号出力手段と、を含み、
データの再生時において前記第1の制御信号に基づいて発光素子の出力を制御し、データの消去又は記録時において前記第2の制御信号に基づいて発光素子の出力を制御する光ディスク装置であって、
データの再生時において、前記第1の制御信号出力手段を定電力制御する第1の定電力制御手段と、
データの消去又は記録時において、前記第1の制御信号出力手段を定電流制御する第1の定電流制御手段と、
データの再生時において、前記第2の制御信号出力手段を定電流制御する第2の定電流制御手段と、
データの消去又は記録時において、前記第2の制御信号出力手段を定電力制御する第2の定電力制御手段と、
前記第1の制御信号出力手段の制御を前記第1の定電流制御手段から前記第1の定電力制御手段に切り替え、前記第2の制御信号出力手段の制御を前記第2の定電力制御手段から前記第2の定電流制御手段に切り替える切替手段と、
を含み、
前記切替手段によって前記第1の制御信号出力手段の制御が前記第1の定電流制御手段から前記第1の定電力制御手段へと切り替えられる前に、前記第1の制御信号出力手段から出力される制御信号がデータの再生時における値と略等しい値になるように前記第1の制御信号出力手段を定電流制御することを特徴とする光ディスク装置。 - 請求項1に記載の光ディスク装置において、
前記光学素子を駆動するドライバと、
データの消去又は記録時において前記ドライバと前記第1の制御信号出力手段との電気的接続を切るスイッチと、
を有することを特徴とする光ディスク装置。 - 第1の制御信号を出力する第1の制御信号出力手段と、第2の制御信号を出力する第2の制御信号出力手段とを含み、データの再生時において前記第1の制御信号に基づいて発光素子の出力を制御し、データの消去又は記録時において前記第2の制御信号に基づいて発光素子の出力を制御する光ディスク装置の制御方法であって、
データの消去又は記録時において、前記第1の制御信号出力手段から出力される制御信号がデータの再生時における値と略等しい値になるように定電流制御すると共に、前記第2の制御信号出力手段を定電力制御する工程と、
データの再生時において、前記第1の制御信号出力手段を定電力制御すると共に、前記第2の制御信号出力手段を定電流制御する工程と、を含むことを特徴とする光ディスク装置の制御方法。 - 請求項3に記載の光ディスク装置の制御方法において、
前記光ディスク装置は、前記光学素子を駆動するドライバを有し、前記ドライバと前記第1の制御信号出力手段とはスイッチを介して接続されており、
データの消去又は記録時からデータの再生時に移行する際に、前記スイッチを閉じて、前記ドライバと前記第1の制御信号出力手段とを電気的に接続する工程を有することを特徴とする光ディスク装置の制御方法。
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