JP2004317904A - 光ビーム生成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ミラーデバイスを用いて強度分布が変更可能な光ビームを容易に生成する。
【解決手段】光照射装置1のヘッド部3では、光源31からの光ビームが第1DMD32へと導かれ、第1の方向へと向かう第1反射光ビームおよび第2の方向へと向かう第2反射光ビームが生成される。第1反射光ビームおよび第2反射光ビームは光学系36により第2DMD33へと導かれて所定の方向に反射され、基板9に照射される出力光ビームが生成される。光照射装置1では、第1DMD32の複数の第1ミラーと第2DMD33の複数の第2ミラーとが1対1に対応付けられており、光学系36において第2反射光ビームの光路上には光学フィルタ364が設けられる。これにより、ヘッド部3では、強度分布が変更可能な光ビームを容易に生成することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ビームを生成する光ビーム生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、レーザ光を半導体基板(以下、「基板」という。)に照射して、基板をアニールするレーザアニーリング、基板上の異物を除去するレーザクリーニング、あるいは、基板表面の加工を行うレーザアブレーション等の様々な処理が実施されている。これらの処理では、レーザ光(例えば、強度分布が均一にされたレーザ光)を生成するヘッド部を有する光照射装置が利用される。
【0003】
なお、特許文献1ではデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を利用した焼付装置において、光源とDMDとの間の光路上に調光フィルタやカラーフィルタを設け、感光材料上に照射される光の強度や波長をきめ細かく調整する技術が開示されている。また、特許文献2ではDMDの微小ミラー群のデューティを個別に変更することにより、各微小ミラーに対応する感光材料上の光照射領域に照射される光の累積光量を制御する技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−13601号公報
【特許文献2】
特開2000−241911号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記レーザ光を用いた処理を効率よく基板に施すには、高出力のレーザ光を基板に照射する必要がある。ところが、処理される基板の状態によっては、レーザ光の強度やその分布のばらつき等の影響が基板に生じる恐れがある。
【0006】
一方、特許文献1または特許文献2に記載の技術では感光材料上の光照射領域群に照射される光の強度を全体的に変更したり、一定時間の間に各光照射領域に照射される光の累積光量を制御することは可能であるが、光照射領域毎に照射される光の強度を変更する(すなわち、光の強度分布を変更する)ことはできない。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、ミラーデバイスを用いて光ビームの強度分布を変更する手法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、光ビーム生成装置であって、光源と、姿勢が個別に変更可能な複数の第1ミラーを有し、前記光源からの入力光ビームを反射して第1の方向へと向かう第1反射光ビームおよび第2の方向へと向かう第2反射光ビームを生成する第1ミラーデバイスと、前記第1反射光ビームおよび前記第2反射光ビームを所定の位置へと導く光学系と、姿勢が個別に変更可能な複数の第2ミラーを有し、前記所定の位置に配置されて前記第1反射光ビームおよび前記第2反射光ビームを所定の方向へと反射して出力光ビームを生成する第2ミラーデバイスとを備え、前記光学系が、前記第2反射光ビームの光路上において光ビームの強度を変更する光学素子を有し、前記複数の第1ミラーと前記複数の第2ミラーとが1対1に対応付けられており、前記複数の第1ミラーのそれぞれから前記第1の方向または前記第2の方向へと反射光ビーム要素が導き出され、前記光学系により、前記反射光ビーム要素を出射する第1ミラーに対応する第2ミラーへと前記反射光ビーム要素が導かれ、前記反射光ビーム要素が前記第2ミラーにより前記所定の方向へと反射される。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光ビーム生成装置であって、前記第1ミラーデバイスが、前記入力光ビームを反射して第3の方向へと向かう第3反射光ビームも生成し、前記光学系が前記第3反射光ビームを前記所定の位置へと導き、前記第2ミラーデバイスが、前記第1ないし第3反射光ビームを前記所定の方向へと反射して前記出力光ビームを生成し、前記光学系が、前記第3反射光ビームの光路上において光ビームの強度を変更するもう1つの光学素子を有し、前記反射光ビーム要素が、前記複数の第1ミラーのそれぞれから前記第1の方向、前記第2の方向または前記第3の方向へと導き出される。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の光ビーム生成装置であって、前記複数の第1ミラーおよび前記複数の第2ミラーの姿勢を制御する制御部をさらに備える。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の光ビーム生成装置であって、前記入力光ビームの強度分布を測定する手段をさらに備え、前記強度分布に基づいて前記複数の第1ミラーおよび前記複数の第2ミラーの姿勢が制御される。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の光ビーム生成装置であって、前記出力光ビームが対象物上に照射され、対象物上の前記出力光ビームの照射位置の前記対象物に対する相対移動方向に応じて前記複数の第1ミラーおよび前記複数の第2ミラーの姿勢が制御される。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の光ビーム生成装置であって、前記第2ミラーデバイスからの前記出力光ビームを入力光ビームとする、前記第1ミラーデバイス、前記光学系および前記第2ミラーデバイスのもう1つの組み合わせをさらに備える。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1の実施の形態に係る光照射装置1の構成を示す図である。
【0015】
光照射装置1では基板の表面に光を照射することにより、例えば、アニール等の処理が基板に対して施される。光照射装置1は、基板9を支持するステージ2、ステージ2を図1中のX方向またはY方向へと移動するステージ移動機構21、光ビームを生成するヘッド部3、並びに、ヘッド部3およびステージ移動機構21に接続された制御部4を有し、ヘッド部3からの光ビームが基板9に照射される。なお、ステージ2には吸気口および排気口、並びに、光ビームを透過する透光窓が設けられたカバーが必要に応じて取り付けられ、所定のガス雰囲気内で基板9に対して光ビームが照射されてもよい。
【0016】
ヘッド部3は、光を出射するレーザ(または点光源ランプ)である光源31、および、姿勢が個別に変更可能な複数の微小ミラーが配列された2つのDMD32,33を有し、光学系を介して光源31からの光ビームが2つのDMD32,33により空間変調されて基板9上に照射される。DMD32,33は、例えば、18mm四方の大きさのチップに1280×1024個の微小ミラーが配列されたものであり、各微小ミラーの姿勢はその反射面の対角線を軸として複数の角度に傾く。
【0017】
ヘッド部3において、光源31から出射された光はレンズ340により広がりつつコリメータレンズ341へと導かれ、光軸J1に平行な光ビームが導き出される。コリメータレンズ341からの光ビームはシャッタ342を介してビームスプリッタ343へと導かれ、一部の光ビームは複数の照度センサを有する強度分布測定部35へと導かれる。強度分布測定部35では光源31からの光ビームの強度分布が常時測定され、測定結果が制御部4へと出力される。なお、光ビームの強度分布は必ずしも常時測定される必要はなく、光路に対して進退可能な(または、回転する)プリズム等が設けられることにより、強度分布測定部35への光ビームの導入または遮断の切替が行われてもよい。
【0018】
また、ビームスプリッタ343において、残りの光ビームはDMD(以下、「第1DMD」と呼ぶ。)32へと入射して微小ミラー群に照射される。なお、第1DMD32に入射する光ビームを、以下、「入力光ビーム」と呼ぶ。
【0019】
第1DMD32では、制御部4からの入力に従って各微小ミラーが、向きが異なる2つの姿勢(第1の姿勢または第2の姿勢)のいずれかにされており、微小ミラー群のうち第1の姿勢の微小ミラーからの入力光ビームの反射光のみにより形成される光ビーム(以下、「第1反射光ビーム」と呼ぶ。)、および、第2の姿勢の微小ミラーからの入力光ビームの反射光のみにより形成される光ビーム(以下、「第2反射光ビーム」と呼ぶ。)が生成される。第1反射光ビームおよび第2反射光ビームは、光学系36によりそれぞれ異なる経路を経て第1DMD32に対して共役な位置に配置された次のDMD(以下、「第2DMD」と呼ぶ。)33へと導かれる。
【0020】
第2DMD33では、第1反射光ビームおよび第2反射光ビームがそれぞれ集光レンズ344へ向かって同一方向に反射され、第1反射光ビームの反射光および第2反射光ビームの反射光により形成される光ビーム(以下、「出力光ビーム」と呼ぶ。)が集光レンズ344により集光されつつガルバノミラー37へと導かれる。ガルバノミラー37はX軸に平行な中心軸を中心に所定の回転角内で振動する。ガルバノミラー37により反射された出力光ビームはY方向に移動しつつレンズ38へと導かれる。
【0021】
レンズ38は、焦点距離がfであり、入射光と光軸とのなす角がθである場合に、基板9の表面における光の照射位置と光軸との間のY方向に関する距離yが、(y=f×θ)となるレンズ(いわゆる、fθレンズ)であり、レンズ38へと入射した出力光ビームは光軸とのなす角θに応じて基板9上の対応する位置へと導かれる。
【0022】
ステージ移動機構21はステージ2を図1中のY方向に移動するY方向移動機構22、および、X方向に移動するX方向移動機構23を有する。Y方向移動機構22はモータ221にボールねじ(図示省略)が接続され、モータ221が回転することによりX方向移動機構23がガイドレール222に沿って図1中のY方向に移動する。X方向移動機構23もY方向移動機構22と同様の構成となっており、モータ231が回転するとボールねじ(図示省略)によりステージ2がガイドレール232に沿ってX方向に移動する。
【0023】
図2は、第1DMD32を(−Z)側から(+Z)方向を向いて見たときの様子を示す図である。前述のように、第1DMD32では入射する光ビーム(すなわち、入力光ビーム)から第1反射光ビームまたは第2反射光ビームが生成され、図2に示すように、第1反射光ビームはレンズ361を介してミラー365へと導かれる。また、第2反射光ビームは光学フィルタ364(例えば、透過率が80%のNDフィルタ(neutral density filter))へと導かれて光ビームの強度が変更され、レンズ362を介してミラー366へと導かれる。そして、第1反射光ビームはミラー365により反射されて図1中に破線にて示すレンズ367を介して第2DMD33へと導かれ、第2反射光ビームはミラー366により反射されてレンズ368を介して第2DMD33へと導かれる。なお、ミラー365,366はYZ平面に平行であってDMD32,33の中心を通る対称面を中心として互いに対称に配置されており、第1DMD32からの距離、または、第2DMD33からの距離が互いに等しい。
【0024】
ここで、第1DMD32の複数の微小ミラー(以下、「第1ミラー」と呼ぶ。)と第2DMD33の複数の微小ミラー(以下、「第2ミラー」と呼ぶ。)とは1対1に対応付けられており、複数の第1ミラーのそれぞれから導き出される第1反射光ビームまたは第2反射光ビームの要素(以下、「反射光ビーム要素」と呼ぶ。)は、光学系36により対応する第2ミラーへと導かれる。各第2ミラーは入射する反射光ビーム要素が出射された第1ミラーの姿勢に応じた姿勢へと変更されている。
【0025】
例えば、1つの第1ミラーが第1の姿勢である場合には、対応する第2ミラーはレンズ367から入射する反射光ビーム要素(すなわち、強度が変更されていない第1反射光ビームの要素)を集光レンズ344へと向かって反射する姿勢とされ、第1ミラーが第2の姿勢である場合には、レンズ368から入射する反射光ビーム要素(すなわち、第1ミラーに入射する光ビームに比べて80%の強度とされた第2反射光ビームの要素)を第2ミラーにより集光レンズ344へと反射する姿勢とされる。これにより、複数の第2ミラーのそれぞれに入射する反射光ビーム要素の全てが集光レンズ344に向けて反射されて反射光ビーム要素の集合(すなわち、出力光ビーム)とされ、複数の第2ミラーのそれぞれに対応する基板9上の光照射領域に2種類の強度(100%または80%の強度)のうちいずれかの強度の光ビームが照射される。
【0026】
光照射装置1において基板9に対してアニール処理が施される(すなわち、光が照射される)際には、まず、制御部4がステージ移動機構21を制御することによりステージ2が移動を開始し、基板9がX方向へと連続的に移動する。そして、ステージ移動機構21に同期させてヘッド部3を制御することにより基板9に対する光の照射が行われる。
【0027】
具体的には、ガルバノミラー37の回転方向が、基板9上の光ビームの照射位置を(+Y)方向に移動する方向である間は、シャッタ342が開かれて基板9上に光ビームが導かれ、図3に例示する基板9上の光照射領域群のうち平行斜線を付す(+Y)側の部位に含まれる光照射領域61へと照射される光ビームの強度が、残りの光照射領域61へと照射される光ビームの強度に対して80%にされる。
【0028】
このとき、ヘッド部3では強度分布測定部35により第1DMD32に入射する光ビームの強度分布が取得され、制御部4により強度分布の測定結果に基づいて複数の第1ミラーおよび複数の第2ミラーの姿勢が必要に応じて制御される。例えば、最大強度の80%の強度にて光が照射されるべき光照射領域61(すなわち、(+Y)側に位置する光照射領域61)に対応する第1ミラーに入射する光ビーム要素の強度が比較的強い(例えば、入力光ビームの最大強度近傍の強度)場合には、この第1ミラーの姿勢が第2の姿勢とされ、第1ミラーに入射する光ビーム要素の強度が80%の大きさに変更されて第2ミラーへと導かれる。また、入射する光ビーム要素の強度が比較的弱い(例えば、入力光ビームの最大強度に対して80%程度の強度)場合には、この第1ミラーの姿勢が第1の姿勢とされ、第1ミラーに入射する光の強度が変更されずに第2ミラーへと導かれる。これにより、少なくとも80%の強度にて光が照射されるべき領域において、強度分布の均一化を図ることが実現される。
【0029】
一方、ガルバノミラー37の回転方向が、基板9上の光ビームの照射位置を(−Y)方向に移動する方向である間は、シャッタ342が閉じられて基板9上に光ビームが導かれない状態にされる。このように、光照射装置1ではガルバノミラー37の回転方向に応じてシャッタ342の開閉が制御されて基板9上に強度分布が変更された光ビームが間欠的に照射される。
【0030】
以上のように、光照射装置1のヘッド部3では、光源31から入射する光ビームが第1DMD32により反射されて第1の方向へと向かう(すなわち、ミラー365へと向かう)第1反射光ビーム、および、第2の方向へと向かう(すなわち、ミラー366へと向かう)第2反射光ビームが生成される。そして、第2反射光ビームの光路上に設けられた光学フィルタ364により第2反射光ビームの強度が変更されるとともに、第1反射光ビームおよび第2反射光ビームが第2DMD33へと導かれて所定の方向に向かって反射される。これにより、ヘッド部3では強度分布が変更可能な光ビームを容易に生成することができる。また、光照射装置1ではアニール処理の際に、基板9上の照射位置の相対移動方向の先頭側において強度を比較的弱くした光ビームを基板9に照射することができるため、基板9が急激に加熱されることが抑制され、基板9に適切に処理を施すことができる。
【0031】
なお、図1のヘッド部3では、第1DMD32による回折の影響を除去するためにレンズ361,362が設けられており、具体的にはレンズ361,362の光源31側の焦点位置に第1DMD32が配置され、レンズ361,362の第2DMD33側の焦点位置がそれぞれレンズ367,368の第1DMD32側の焦点位置と一致し、レンズ367,368の基板9側の焦点位置に第2DMD33が配置される。しかしながら、レンズ361,362は省略されてもよく、この場合にはDMD32,33間の光路長が短くされることが好ましい。例えば、DMD32,33上における光ビームの照射領域が直径20mmの円形領域であり、その反射光が基板9上に直径100μmの円形領域に導かれる場合に、その焦点深度を10μmとするには、DMD32,33間の光路長は400mm(=(2×10/100)×10)以内とされることが好ましい。
【0032】
また、光照射装置1では、ガルバノミラー37が省略されてステージ移動機構21のみにより基板9上の光ビームの照射位置が基板9に対して相対的にXおよびY方向に任意に移動してもよい。この場合、光照射装置1では、基板9上の光ビームの照射位置の基板9に対する相対移動方向に応じて各光照射領域への光ビームの強度分布が制御部4により自在に変更される。
【0033】
例えば、ステージ2の移動により基板9上の光ビームの照射位置が基板9に対して(+Y)方向に相対的に移動する場合には、上述の例と同様に図3に示すように(+Y)側の部位に含まれる光照射領域61へと照射される光ビームの強度が、残りの光照射領域61へと照射される光ビームの強度の80%とされる。また、光ビームの照射位置が(−Y)方向へと相対的に移動する際には、図4に示す光照射領域群において平行斜線を付す(−Y)側の部位に含まれる光照射領域61へと照射される光ビームの強度が、残りの光照射領域61へと照射される光ビームの強度の80%とされる。
【0034】
このように、光照射装置1のヘッド部3では、ステージ移動機構21に同期して複数の第1ミラーおよび複数の第2ミラーの姿勢が制御部4により制御されるため、基板9上の光ビームの照射位置の基板9に対する相対移動方向に応じて、光ビームの強度分布を高速かつ柔軟に変更することができる。
【0035】
図5は、第2の実施の形態に係る光照射装置のヘッド部3aを示す図であり、ヘッド部3aの一部のみを示している。図5のヘッド部3aでは、図1のヘッド部3における第1DMD32、光学系36および第2DMD33に加えて、これらと同様の構成である第3DMD32a、第2光学系36aおよび第4DMD33aが設けられ、第2DMD33からの出力光ビームがミラー345,346を介して第3DMD32aへと導かれる。他の構成は図1と同様である。
【0036】
第3DMD32aでは、第1DMD32と同様に、レンズ361aへと向かう第3反射光ビーム、および、レンズ362aへと向かう第4反射光ビームが生成され、第4反射光ビームの光路上において第3DMD32aとレンズ362aとの間には、透過率が90%の光学フィルタ364aが設けられる。第3反射光ビームはミラー365aおよびレンズ367aを介して第4DMD33aへと導かれ、第4反射光ビームはミラー366aおよびレンズ368aを介して第4DMD33aへと導かれる。そして、第4反射光ビームおよび第3反射光ビームが第4DMD33aにより集光レンズ344に向かって同一方向に反射される。
【0037】
図5のヘッド部3aでは、DMD32,33,32a,33aの各微小ミラーが1対1に対応付けられる。すなわち、1つの第1ミラーに入射する光ビーム要素の反射光(すなわち、反射光ビーム要素)は光学系36により対応する第2ミラーへと導かれ、第2ミラーからの反射光ビーム要素の反射光はミラー345,346を介して対応する第3DMD32aの微小ミラー(以下、「第3ミラー」と呼ぶ。)へと導かれる。そして、第3ミラーからの反射光が光学系36aにより対応する第4DMD33aの微小ミラー(以下、「第4ミラー」と呼ぶ。)へと導かれる。
【0038】
これにより、図5のヘッド部3aでは基板9上の光照射領域群に照射される光ビーム要素の強度を個別に4階調に変更することが可能となる。すなわち、最大強度(すなわち、100%の強度)の光ビーム要素を1つの光照射領域61に照射するには、対応する第1ミラーからの反射光ビーム要素が第1反射光ビームに含まれて第2ミラーに導かれ、この反射光ビーム要素の反射光が第3ミラーにより第3反射光ビームに含まれて第4ミラーに導かれる。同様に、最大強度の90%の強度の光ビーム要素を照射するには、反射光ビーム要素が第1ミラーにより第1反射光ビームに含まれた後、第3ミラーにより第4反射光ビームに含まれて第4ミラーに導かれる。また、80%の強度の光ビーム要素を照射するには、第1ミラーにより第2反射光ビームに含まれた後、第3ミラーにより第3反射光ビームに含まれて第4ミラーに導かれ、72%の強度の光ビーム要素を照射するには、第1ミラーにより第2反射光ビームに含まれた後、第3ミラーにより第4反射光ビームに含まれて第4ミラーに導かれる。
【0039】
以上のように、図5のヘッド部3aでは、第1DMD32、光学系36および第2DMD33のもう1つの組み合わせとなる第3DMD32a、光学系36aおよび第4DMD33aがさらに設けられ、第2DMD33の出力光ビームが第3DMD32aの入力光ビームとされる。これにより、ヘッド部3aでは光ビームの強度分布を多階調に変更することができ、基板9に対してきめの細かい処理を施すことができる。
【0040】
図6は、第3の実施の形態に係る光照射装置のヘッド部3bを示す図であり、図2に対応する図である。図6のヘッド部3bでは図1のヘッド部3と比較して、レンズ363、光学フィルタ364bおよびミラー369がさらに設けられる。
【0041】
図6のヘッド部3bでは、各第1ミラーの向きが第1の姿勢、第2の姿勢に加えて入射する光ビーム要素をミラー369に向けて反射する第3の姿勢とすることが可能とされ、各第1ミラーからミラー365,366,369のいずれかに向かう反射光ビーム要素が導き出される。このとき、第3の姿勢とされた第1ミラーから導き出された反射光ビーム要素の集合により形成される第3反射光ビームは、第2反射光ビームと同様に、光路上に設けられた光学フィルタ364b(但し、透過率が光学フィルタ364とは異なる。)により光の強度が低減されてレンズ363によりミラー369へと導かれる。そして、その反射光が図示省略のレンズを介して第2DMD33へと導かれる(図1参照)。第2ミラーも第1ミラーと同様に、3つの異なる姿勢とすることが可能であり、第3反射光ビームは第1反射光ビームおよび第2反射光ビームと同様に、集光レンズ344に向けて同一の方向に反射される。これにより、図6のヘッド部3bでは、各光照射領域に照射される光ビーム要素の強度を個別に3階調に変更することが可能となる。
【0042】
以上のように、図6のヘッド部3bでは第1DMD32が、入力光ビームを反射して第3の方向に向かう第3反射光ビームも生成し、第3反射光ビームの光路上にもう1つの光学フィルタ364bが設けられる。そして、第2DMD33が第1ないし第3反射光ビームを所定の方向へと反射することにより、ヘッド部3bでは光の強度分布が多階調に変更された光ビームを生成することができる。
【0043】
なお、複数のヘッド部3bが図5のヘッド部3aのように直列に接続され、さらに多くの階調に強度分布が変更可能な光ビームが生成されてもよい。
【0044】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【0045】
上記実施の形態におけるヘッド部は、レーザアブレーション、レーザクリーニング、レーザアニーリング等の光ビームのエネルギを利用して基板9に処理を施す用途に特に適しているが、例えば、パターン描画等の他の用途に利用されてもよい。
【0046】
また、出力光ビームの強度分布は、例えば、基板9に対してレーザクリーニングが施される際には、光照射領域群において中心近傍に位置する光照射領域に照射される光ビームの強度を比較的弱くして、環状の強度分布を有する光ビームが生成されてもよい。これにより、光ビームを走査した際に光ビームが照射される線状の領域の中心線上の温度が過剰に上昇することが防止される。
【0047】
さらに、ヘッド部は対象物に照射する光ビームの強度分布を均一化するために利用することができる(いわゆる、ホモジナイザとしての機能を果たす。)。例えば、光源に利用されるランプ等の経時変化により(例えば、劣化により)強度分布に変動が生じた場合等であっても、ヘッド部では強度分布を補正しておよそ均一な光ビームを生成することができる。
【0048】
ヘッド部に設けられるミラーデバイスは上記実施の形態で用いられるDMDには限定されず、例えば、ピエゾ素子を利用して姿勢が制御されるミラーが配列されたものであってもよい。すなわち、ミラーデバイスとしては姿勢が個別に変更可能な複数のミラーを有するものであれば様々なものが利用可能である。
【0049】
第2反射光ビーム(または、第2の実施の形態の第4反射光ビームもしくは第3の実施の形態の第3反射光ビーム)の光路上に設けられる光ビームの強度を変更する光学素子は必ずしも光学フィルタである必要はなく、例えば、反射率が異なるミラー366,366a,369が設けられることにより光ビームの強度が変更されてもよい。また、光学系において第1反射光ビーム(または、第2の実施の形態の第3反射光ビーム)の光路上にも光の強度を変更する光学素子が設けられてもよい。
【0050】
また、基板9上の出力光ビームの照射位置は、例えば、回転するポリゴンミラーがヘッド部内に設けられたり、ヘッド部に移動機構が設けられることにより移動してもよい。
【0051】
ヘッド部からの光ビームが照射される基板9は、半導体基板のみならず、液晶表示装置やプラズマ表示装置等のフラットパネル表示装置用のガラス基板等に対する熱処理にも利用することができる。また、光が照射される対象物は必ずしもいわゆる基板である必要はなく、例えば、紫外線硬化性樹脂等が対象物とされてもよい。
【0052】
【発明の効果】
請求項1ないし6の発明では、ミラーデバイスを用いて強度分布が変更可能な光ビームを容易に生成することができる。
【0053】
また、請求項2および6の発明では、光ビームの強度分布を多階調に変更することができる。
【0054】
また、請求項4の発明では、光ビームの強度分布を適切に変更することができ、請求項5の発明では、対象物に光ビームを照射して適切に処理を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光照射装置の構成を示す図である。
【図2】第1反射光ビームおよび第2反射光ビームが生成される様子を説明するための図である。
【図3】基板上の光照射領域を示す図である。
【図4】基板上の光照射領域を示す図である。
【図5】第2の実施の形態に係るヘッド部を示す図である。
【図6】第3の実施の形態に係るヘッド部を示す図である。
【符号の説明】
3,3a,3b ヘッド部
4 制御部
9 基板
21 ステージ移動機構
31 光源
32,33,32a,33a DMD
35 強度分布測定部
36,36a 光学系
37 ガルバノミラー
364,364a,364b 光学フィルタ

Claims (6)

  1. 光ビーム生成装置であって、
    光源と、
    姿勢が個別に変更可能な複数の第1ミラーを有し、前記光源からの入力光ビームを反射して第1の方向へと向かう第1反射光ビームおよび第2の方向へと向かう第2反射光ビームを生成する第1ミラーデバイスと、
    前記第1反射光ビームおよび前記第2反射光ビームを所定の位置へと導く光学系と、
    姿勢が個別に変更可能な複数の第2ミラーを有し、前記所定の位置に配置されて前記第1反射光ビームおよび前記第2反射光ビームを所定の方向へと反射して出力光ビームを生成する第2ミラーデバイスと、
    を備え、
    前記光学系が、前記第2反射光ビームの光路上において光ビームの強度を変更する光学素子を有し、
    前記複数の第1ミラーと前記複数の第2ミラーとが1対1に対応付けられており、前記複数の第1ミラーのそれぞれから前記第1の方向または前記第2の方向へと反射光ビーム要素が導き出され、
    前記光学系により、前記反射光ビーム要素を出射する第1ミラーに対応する第2ミラーへと前記反射光ビーム要素が導かれ、前記反射光ビーム要素が前記第2ミラーにより前記所定の方向へと反射されることを特徴とする光ビーム生成装置。
  2. 請求項1に記載の光ビーム生成装置であって、
    前記第1ミラーデバイスが、前記入力光ビームを反射して第3の方向へと向かう第3反射光ビームも生成し、
    前記光学系が前記第3反射光ビームを前記所定の位置へと導き、
    前記第2ミラーデバイスが、前記第1ないし第3反射光ビームを前記所定の方向へと反射して前記出力光ビームを生成し、
    前記光学系が、前記第3反射光ビームの光路上において光ビームの強度を変更するもう1つの光学素子を有し、
    前記反射光ビーム要素が、前記複数の第1ミラーのそれぞれから前記第1の方向、前記第2の方向または前記第3の方向へと導き出されることを特徴とする光ビーム生成装置。
  3. 請求項1または2に記載の光ビーム生成装置であって、
    前記複数の第1ミラーおよび前記複数の第2ミラーの姿勢を制御する制御部をさらに備えることを特徴とする光ビーム生成装置。
  4. 請求項3に記載の光ビーム生成装置であって、
    前記入力光ビームの強度分布を測定する手段をさらに備え、
    前記強度分布に基づいて前記複数の第1ミラーおよび前記複数の第2ミラーの姿勢が制御されることを特徴とする光ビーム生成装置。
  5. 請求項3または4に記載の光ビーム生成装置であって、
    前記出力光ビームが対象物上に照射され、
    対象物上の前記出力光ビームの照射位置の前記対象物に対する相対移動方向に応じて前記複数の第1ミラーおよび前記複数の第2ミラーの姿勢が制御されることを特徴とする光ビーム生成装置。
  6. 請求項1ないし4のいずれかに記載の光ビーム生成装置であって、
    前記第2ミラーデバイスからの前記出力光ビームを入力光ビームとする、前記第1ミラーデバイス、前記光学系および前記第2ミラーデバイスのもう1つの組み合わせをさらに備えることを特徴とする光ビーム生成装置。
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