JP2004317633A - 平面型光導波路の製造方法 - Google Patents

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Koichiro Masuko
幸一郎 増子
Daigo Fujita
大吾 藤田
Toshisada Sekiguchi
利貞 関口
Hideyuki Hosoya
英行 細谷
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Abstract

【課題】製造工程が簡易で、任意形状のコアを容易に形成することができる平面型光導波路の製造方法を提供する。
【解決手段】基板1上に、コアとその周囲に配されたクラッドとを備えた平面型光導波路の製造方法において、クラッド材料3を塗布する並列に配された2本のクラッド材料供給用ノズル11、11と、この間に並列に配され、コア材料を塗布する1本のコア材料供給用ノズル12とからなる材料供給用ノズル10または基板1を移動させながら、基板1上に、コア材料3の両側面を、クラッド材料4、4が覆うように、コア材料供給用ノズル12からコア材料3を塗布すると同時に、クラッド材料供給用ノズル11、11からクラッド材料4を塗布する工程を少なくとも有するものとする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高分子樹脂を材料とし、優れた特性を有する平面型光導波路を容易に形成することができる平面型光導波路の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気基板上に電気配線と共存させて光電気複合配線基板を形成しようとする場合、比較的容易なプロセスで作製できる上に、小型化、集積化が容易であることなどから、高分子材料からなる平面型光導波路(PLC)型光部品が好適である。平面型光導波路としては、低屈折率のクラッドの内側に、高屈折率のコアが埋め込まれた埋込型高分子平面型光導波路が主流である。
このような平面型光導波路をなす高分子材料としては、様々な透明樹脂を利用することができる。例えば、透明樹脂として、フッ素化ポリイミドなどの熱硬化性樹脂を用いた場合、平面型光導波路の一般的な製造方法を以下に示す(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
図5、従来の高分子材料からなる平面型光導波路の製造方法を示す概略断面図である。
この平面型光導波路の製造方法では、まず、図5(a)に示すように、基板101上にスピンコート、ディップコートなどの方法で高分子樹脂を塗布した後、この高分子樹脂を硬化させて、下部クラッド層102を形成する。
次に、図5(b)に示すように、下部クラッド層102上に、コアを形成する高分子樹脂を塗布した後、この高分子樹脂を硬化させて、少なくともコアの高さ分の厚さをなす平坦なコア材料膜103を形成する。
【0004】
次に、図5(c)に示すように、コア材料膜103の上に、エッチングマスクとして、所望のコア形状を有するフォトレジストからなるポジパターン104を形成する。
次に、図5(d)に示すように、反応性イオンエッチング(RIE)などの方法により、コア材料膜103をエッチングして、コア105を形成する。
この後、必要に応じて、エッチングマスクとして利用したポジパターン104を除去する。
【0005】
次に、図5(e)も示すように、下部クラッド層102およびコア105を覆うように、スピンコート、ディップコートなどの方法で高分子樹脂を塗布した後、この高分子樹脂を硬化させて、上部クラッド層106を形成する。
【0006】
このような高分子材料からなる平面型光導波路は、射出成形(例えば、特許文献1参照。)、型抜き(例えば、特許文献2参照。)などの方法でも作製することができる。
特に、アクリル系、エポキシ系など紫外線硬化型樹脂を材料とする場合には、フォトレジストからなるエッチングマスクを形成する代わりに、コア材料を選択的に露光する方法でコアパターンを形成することもできる。
【0007】
また、特許文献3には、二重構造のディスペンサーノズルを使用して、光ファイバ状の導波路材料を供給して、樹脂層の上に導波路を形成し、さらに必要に応じて、その上に透明樹脂による保護層を形成する方法が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0008】
【非特許文献1】
Junya Kobayashi、Tohru Matsuura、Yasuhiro Hida、Shigekuni Sasaki、and Tohru Maruno、Fluorinated Polyimide Waveguides with Low Polarization−Dependent Loss and Their Applications to Thermooptic Switches、Journal of Lightwave Technology、USA、IEEE、June 1998、Vol.16、No.6、p1024−1029
【特許文献1】
特開2001−166169号公報
【特許文献2】
特開2002−31732号公報
【特許文献3】
特開2002−323630号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のように、非特許文献1で開示されている方法では、コア105を形成するために、多数の工程を経なくてはならないという問題がある。また、一旦、下部クラッド層102の表面全面にコア材料膜103を形成しなければならないため、材料の使用量が多くなる上に、材料の無駄が多いという問題がある。
【0010】
また、特許文献1で開示されている射出成型による製造方法や、特許文献2で開示されている型抜きによる製造方法では、平面型光導波路の種類に応じて専用の型を用意しなければならないだけでなく、コア、クラッドおよび基板の形成が一括でなされるため、任意の基板上にコアを形成することは困難であるという問題がある。
【0011】
また、特許文献3で開示されている方法は、既に下部クラッド層が形成された基板上に、導波路を作製することが前提となっており、任意の基板の任意の場所に導波路を形成することはできない。
【0012】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、製造工程が簡易で、各種の基板の任意の場所に任意形状のコアを容易に形成することができる平面型光導波路の製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、基板上に、コアと、該コアの両側面に配されたクラッドと、下部クラッド層と、上部クラッド層とを備えた平面型光導波路の製造方法であって、前記クラッドを形成するクラッド材料を塗布する並列に配された少なくとも2本のクラッド材料供給用ノズルと、該クラッド材料供給用ノズルの間に並列に配され、前記コアを形成するコア材料を塗布する少なくとも1本のコア材料供給用ノズルとを用いて、前記クラッド材料供給用ノズルと前記コア材料供給用ノズルまやは前記基板を移動させながら、前記基板上に、前記コア材料の両側面を、前記クラッド材料が覆うように、前記コア材料供給用ノズルから前記コア材料を塗布すると同時に、前記クラッド材料供給用ノズルから前記クラッド材料を塗布する工程を少なくとも有する平面型光導波路の製造方法を提供する。
【0014】
上記平面型光導波路の製造方法において、前記コア材料と前記クラッド材料とが互いに界面が維持される程度に親和性が低いものであることが好ましい。
【0015】
上記平面型光導波路の製造方法において、前記コア材料供給用ノズルと、前記クラッド材料供給用ノズルとを一直線上に配置しないことで作製する導波路の形状を変化させることができる平面型光導波路の製造方法を提供する。
【0016】
本発明は、基板上に、コアと、該コアの両側面に配されたクラッドと、下部クラッド層と、上部クラッド層とを備えた平面型光導波路の製造方法であって、並列に配された少なくとも3本の材料供給用ノズルを用いて、該材料供給用ノズルを移動させながら、前記基板上に、前記クラッドを形成するクラッド材料の両側面を、前記クラッド材料よりも粘度の高い高分子材料が覆うように、前記並列に配された少なくとも3本の材料供給用ノズルの両端のノズルから、前記クラッド材料よりも粘度の高い高分子材料を塗布すると同時に、内側のノズルから前記クラッド材料を塗布する工程を少なくとも有する平面型光導波路の製造方法を提供する。
【0017】
本発明は、上記平面型光導波路の製造方法により下部クラッド層を形成する第一工程と、上記平面型光導波路の製造方法によりコアおよび該コアの両側面に配されたクラッドを形成する第二工程と、上記平面型光導波路の製造方法により上部クラッド層を形成する第三工程と、を有する平面型光導波路の製造方法を提供する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の平面型光導波路の製造方法の第一の実施形態を示す概略斜視図である。
この実施形態の平面型光導波路の製造方法では、まず、基板1を用意する。
基板1としては、後述のコア、クラッドなどの堆積に支障の無い程度に表面が平滑かつ清浄なものであれば材質は特に限定されないが、例えば、シリコン基板、ガラスエポキシ基板、多成分ガラス板、セラミック板、金属板などが用いられる。
【0019】
次に、基板1の表面上に、フッ素化ポリイミドやアクリル樹脂などの高分子材料を堆積して、所定の厚みの下部クラッド層2を形成する。
【0020】
次に、2本のクラッド材料供給用ノズル11、11と、1本のコア材料供給用ノズル12とからなる材料供給用ノズル10を、基板1上を移動させながら、下部クラッド層2の上に、高分子材料からなるコア材料3の両側面に接し、この両側面を高分子材料からなるクラッド材料4が覆うように、コア材料供給用ノズル12からコア材料3を塗布すると同時に、クラッド材料供給用ノズル11、11からクラッド材料4を塗布し、所望のコア形状をなすコア材料3およびクラッド材料4からなる高分子材料の膜を形成する。この際、コア材料3とクラッド材料4は、ほぼ同時にそれぞれのノズルから下部クラッド層2の上に塗布される。
【0021】
この実施形態で用いられる材料供給用ノズル10は、3本のノズルが並列に配置されてなり、外側の2本ノズルはクラッド材料供給用ノズル11、11をなし、中央の1本はコア材料供給用ノズル12をなしている。
また、クラッド材料供給用ノズル11、11はクラッド材料塗布管路13を介して、図示略のディスペンサー装置と接続されており、コア材料供給用ノズル12はコア材料塗布管路14を介して、図示略のディスペンサー装置と接続されている。
【0022】
この実施形態では、所望のコア形状などに応じて、クラッド材料供給用ノズル11、11と、コア材料供給用ノズル12との位置を適正に配置し、ディスペンサー装置により、各ノズルへの高分子材料の塗布量を適正に制御しながら、材料供給用ノズル10を、材料供給用ノズル10の各ノズルの配列方向と交わる方向に移動させることにより、図1に示すような断面形状をなすコア材料3およびクラッド材料4からなる高分子材料の膜を形成する。
なお、説明しやすくするために、ここではノズルを移動させる場合についてのべるが、実際には基板1を、精密ステージ等を利用して動かしてもよい。
【0023】
コア材料3、クラッド材料4の種類は、特に限定されるものではないが、例えば、コア材料3としては、フッ素化ポリイミドやアクリル樹脂、エポキシ樹脂などの高分子材料が挙げられ、コア材料3と、クラッド材料4としては、異質のものを使用する場合や、同種のもので配合を変えることにより、屈折率に差を持たせたものを利用できる。
【0024】
また、コア材料3をなす高分子材料と、クラッド材料4をなす高分子材料の材質を互いに親和性が低いものを使用すると、これらを硬化させる前の段階で、上述のように接触させた場合に、両者の境界面の平坦度は非常に高くなる上に、両者が混ざり合うことも少なくなるので好ましい。
【0025】
また、この実施形態では、下部クラッド層2の上にコア材料3を塗布すると同時に、その両側面にはクラッド材料4が塗布されるため、クラッド材料4として粘度の高い高分子材料を使用すれば、コア材料3として粘度の低い高分子材料を使用しても、コア材料3が所望のコア形状を維持した状態を保つことができる。
上述のように、ディスペンサー装置を使用する場合には、高分子材料の粘度は低い方が下部クラッド層2の上に塗布し易い。したがって、この実施形態のように、コア材料3を塗布すると同時に、その両側面にクラッド材料4を塗布すれば、適用可能な高分子材料の選択肢は広くなる。また、コア材料3とクラッド材料4の粘度は同じでもよいし、一方が他方よりも高くてもよく、所望の光導波路形状に応じて、材料供給用ノズル10から下部クラッド層2上への塗布圧力や、材料供給用ノズル10の移動速度などに応じて、適宜設定される。
【0026】
ここでいう高分子材料の粘度が「高い」か「低い」かは、形成しようとする光導波路の大きさ、形状、使用するノズルの径、材料の濡れ性などにより定義は異なるが、塗布した後の形状を保っていれば粘度が高く、すぐに広がってしまえば粘度が低いと言う。
【0027】
以上のようなことを考慮して、コア材料3、クラッド材料4を硬化して得られるコア、クラッドの所望の屈折率に応じて、コア材料3とクラッド材料4の種類が選択される。
【0028】
次に、コア材料3とクラッド材料4を塗布した後、コア材料3とクラッド材料4からなる高分子材料の膜を、加熱あるいは紫外線照射によって速やかに硬化させる。
【0029】
次に、コア材料3およびクラッド材料4を硬化させて、コアおよびクラッドを形成した後、これらの上に、高分子材料を、ディスペンサーや印刷手法を用いて塗布した後、この高分子材料を硬化させて、図示略のオーバークラッド層を形成する。
【0030】
このように、下部クラッド層、コア、コアの両側に設けられたクラッド、上部クラッド層を形成することで、精密な型を使用したり、高度なエッチング工程を使用したりしなくても、コア材料3とクラッド材料4との間に平坦な屈折率の境界面が形成され、高分子材料からなる平面型光導波路を得ることができる。
【0031】
上記コアおよびクラッドを形成する高分子材料としては、例えば、熱硬化型のフッ素化ポリイミドや、紫外線硬化型のアクリル系樹脂を使用できる。
熱硬化型のフッ素化ポリイミドを用いた場合、窒素雰囲気下、300〜450℃で溶媒を揮発させ、かつイミド化を十分に進行させて硬化させ、コアおよびクラッドを形成する。
紫外線硬化型のアクリル系樹脂を用いた場合、窒素雰囲気下などで、酸素阻害を受けないように、この樹脂に2000mJ/cm程度の紫外光を照射して、硬化させ、コアおよびクラッドを形成する。
【0032】
この実施形態において、例えば、コア材料3として、粘度2000cPsの紫外線硬化型のアクリル系樹脂を用い、クラッド材料4として、粘度1000cPs、コア材料3よりも屈折率が低く、かつ、コア材料3とは組成の異なる紫外線硬化型のアクリル系樹脂を用いて、クラッド材料4を1つのディスペンサーから塗布し、途中で分岐して2本のクラッド材料供給用ノズル11、11から下部クラッド層2上に塗布し、コア材料3をコア材料供給用ノズル12から下部クラッド層2上に塗布した。この際、材料供給用ノズル10として、内径50μm、外径150μmのノズルを3本、等間隔に並列に配置してなるものを用いた。この3本のノズルの内、外側の2本をクラッド材料供給用ノズル11、11とし、中央の1本をコア材料供給用ノズル12とした。
【0033】
なお、各ノズル毎にディスペンサーを設けてもよく、このようにすれば、コアおよびクラッドの形状を、所望の曲線形状などに高精度に形成することができる。
【0034】
また、この実施形態では、クラッド材料供給用ノズル11、11と、コア材料供給用ノズル12とが一直線上に並列に配置されているが、本発明の平面型光導波路の製造方法はこれに限定されない。
例えば、材料供給用ノズル10全体の移動方向に対して、コア材料供給用ノズル12を、クラッド材料供給用ノズル11、11の後方に配置すると、ノズルの移動速度や材料の粘度、濡れ性などによっては、コア材料3の下方にもクラッド材料4が流れ込み、コア部の形成と同時に、下部クラッド層も形成することができる。一方、材料供給用ノズル10全体の移動方向に対して、コア材料供給用ノズル12を、クラッド材料供給用ノズル11、11の前方に配置し、先にコア材料3を塗布すると、コア材料3の上にクラッド材料4を被覆し、上部クラッド層を同時に形成することができる。
【0035】
また、下部クラッド層2から各ノズルまでの距離は必ずしも全て等しい必要はなく、差を設けて、コアおよびクラッドの形状を調整することもできる。
さらに、基板1と材料供給用ノズル10全体を相対的に移動させるのと同時に、各ノズル同士の位置も相対的に変化させてもよい。
例えば、コア材料、クラッド材料の塗布の始点や、終点で、クラッド材料供給用ノズル11、11同士を接近させると、良好な形状の始点、終点を形成できる。
【0036】
さらに、この実施形態では、材料供給用ノズル10のノズルの本数を3本としたが、本発明の平面型光導波路の製造方法はこれに限定されるものではなく、ノズルの本数を増やしてもよい。また、ノズルの本数を増やすのに伴って、各ノズルから塗布する高分子材料の材質を変更することによって、形成可能なコア、クラッドの形状の選択肢を大きく広げることができる。
以下に、材料供給用ノズルのノズルの本数を増やした場合の一例を示す。
【0037】
図2は、本発明の平面型光導波路の製造方法の第二の実施形態を示す概略斜視図である。
この実施形態では、材料供給用ノズル30は、5本のクラッド材料供給用ノズル31と、4本のコア材料供給用ノズル32とが、交互に並列に配置されてなり、外側に配された2本のノズルはクラッド材料供給用ノズル31、31となっている。
【0038】
このように、材料供給用ノズル30を、クラッド材料供給用ノズル31と、コア材料供給用ノズル32とが交互に多数配置されてなるものとすることにより、1つの工程で、複数の光導波路を形成することができる。
【0039】
この実施形態でも、下部クラッド層22、上部クラッド層(図示略)の形成方法や材質は、いかなるものであってもよいが、コア材料23およびクラッド材料24と組み合わせのよいものを選択する。
【0040】
また、クラッド材料供給用ノズル31と、コア材料供給用ノズル32とを、一直線上に配列せずに、多少ずらして配置することにより、下部クラッド層22上に、クラッド材料、コア材料、クラッド材料の順に塗布するようにして、1つの工程で、下部クラッド層、コア、上部クラッド層を形成することもできる。
【0041】
図3は、本発明の平面型光導波路の製造方法の第三の実施形態を示す概略斜視図である。
この実施形態では、材料供給用ノズル50は、並列に配置された4本のノズルからなり、外側の2本ノズルは高分子材料供給用ノズル51、51をなし、これらの間に配置された2本のノズルはクラッド材料供給用ノズル52、52をなしている。
【0042】
この実施形態では、基板41上に、外側の2本の高分子材料供給用ノズル51、51から粘性の高い高分子材料44を塗布すると同時に、内側の2本のクラッド材料供給用ノズル52、52から粘性の低いクラッド材料43を塗布する。
【0043】
高分子材料供給用ノズル51、51から塗布された高分子材料44、44間の領域に、クラッド材料供給用ノズル52、52から塗布するクラッド材料43の塗布量を、高分子材料44、44から溢れない程度にすることにより、高分子材料44、44を壁として、その内側にクラッド材料43が平らに広がる。
【0044】
この実施形態は、クラッド材料43として粘度の低いものを使用する場合に特に有効な製造方法である。
なお、所望のクラッド層の幅に応じて、クラッド材料供給用ノズル52の数を適宜設定する。
【0045】
また、高分子材料44の材質は、光導波路への影響が小さく、クラッド材料と同様な硬化法を適用できるものであれば、硬化後にクラッドとしての機能をもたない材料でもよく、透光性がないものや、上述のコア材料として粘度の高い物を使った場合、このコア材料を利用してもよい。高分子材料44の具体例としては、フッ素化ポリイミド、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂などが挙げられる。
【0046】
この実施形態の平面型光導波路の製造方法により、硬化後に下部クラッド層をなすように、基板41上にクラッド材料43を塗布した後、加熱または紫外線照射によりクラッド材料43を硬化させるか、あるいは、クラッド材料43を未硬化のまま、上記第一または第二の実施形態で示したようなコア形成工程に移り、下部クラッド層の上にコアを形成する。
なお、クラッド材料43を未硬化のまま、この上に、硬化後にコアをなすコア材料を塗布した場合、クラッド材料43とコア材料を同時に硬化させてもよい。
【0047】
また、この実施形態の平面型光導波路の製造方法を上部クラッド層の形成に適用してもよい。さらに、この実施形態による下部クラッド層の形成、第一または第二の実施形態によるコアの形成、この実施形態による上部クラッド層の形成を連続で行ってもよい。
なお、上部クラッド層をなすクラッド材料として粘性の高い材料を使用すれば、上部クラッド層形成時に、上述のように、クラッド材料の流出を防止するために高分子材料からなる壁を設ける必要はない。
【0048】
また、あらかじめ、下部クラッド層形成時に、クラッド材料の流出を防止するための高分子材料からなる壁の厚みを十分に厚くしておき、コア形成時、上部クラッド層形成時にもこの壁を利用してもよい。
この場合、コア材料の両側面を覆うクラッド材料として、極端に粘性の低い材料でも使用可能となるばかりでなく、上部クラッド層形成時には粘性が低くても、1種類のクラッド材料を使えばよい。
【0049】
図4は、本発明の平面型光導波路の製造方法の第一の実施形態および第三の実施形態を用いて作製した平面型光導波路の一例を示す概略斜視図である。
この例の平面型光導波路は、例えば、上述の第三の実施形態により、基板61上に、クラッド材料63よりも粘性の高い高分子材料64を壁として、クラッド材料63を塗布し、上述の第一の実施形態により、クラッド材料63および高分子材料64の上に、コア材料65およびクラッド材料66を塗布し、最後に、上述の第三の実施形態により、コア材料65およびクラッド材料66を上面から覆うように、クラッド材料67よりも粘性の高い高分子材料68を壁として、クラッド材料67を塗布した後、各材料を加熱または紫外線照射により硬化させて、下部クラッド層、コア、上部クラッド層を形成したものである。
この平面型光導波路では、各構成材料を硬化させることにより、一層目のクラッド材料63が下部クラッド層をなし、二層目のコア材料65がコアをなし、三層目のクラッド材料67が上部クラッド層をなす。
【0050】
なお、この例の平面型光導波路の作製において、各構成材料は塗布後速やかに硬化させても、全ての構成材料を塗布した後、同時に硬化させてもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の平面型光導波路の製造方法によれば、ディスペンサー装置を用いて、材料供給用ノズルから基板などの上に原材料を塗布した後、この原材料を硬化させるだけで、高分子平面型光導波路を製造することができる。したがって、反応性イオンエッチングなどの複雑なコア形成工程を用いずに、優れた特性の高分子平面型光導波路を製造することができる。また、平面型光導波路形成用の型を用いることなく、所望の形状の平面型光導波路を製造することができる。また、あらかじめ、他の部品や配線パターンが形成された基板などの上にも光導波路を形成することができる。さらに、粘性が低い高分子材料を、コア材料やクラッド材料として使用できるため、ディスペンサー装置に適した材料の選択が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の平面型光導波路の製造方法の第一の実施形態を示す概略斜視図である。
【図2】本発明の平面型光導波路の製造方法の第二の実施形態を示す概略斜視図である。
【図3】本発明の平面型光導波路の製造方法の第三の実施形態を示す概略斜視図である。
【図4】本発明の平面型光導波路の製造方法の第一の実施形態および第三の実施形態を用いて作製した平面型光導波路の一例を示す概略斜視図である。
【図5】従来の高分子材料からなる平面型光導波路の製造方法を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1,21,41,61・・・基板、2,22・・・下部クラッド層、3,23,65・・・コア材料、4,24,43,63,66,67・・・クラッド材料、10,30,50・・・材料供給用ノズル、11,31,52・・・クラッド材料供給用ノズル、12,32・・・コア材料供給用ノズル、13・・・クラッド材料塗布管路、14・・・コア材料塗布管路、44,64,68・・・高分子材料、51・・・高分子材料供給用ノズル。

Claims (5)

  1. 基板上に、コアと、該コアの両側面に配されたクラッドと、下部クラッド層と、上部クラッド層とを備えた平面型光導波路の製造方法であって、
    前記クラッドを形成するクラッド材料を塗布する並列に配された少なくとも2本のクラッド材料供給用ノズルと、該クラッド材料供給用ノズルの間に並列に配され、前記コアを形成するコア材料を塗布する少なくとも1本のコア材料供給用ノズルとを用いて、前記クラッド材料供給用ノズルと前記コア材料供給用ノズルまたは前記基板を移動させながら、前記基板上に、前記コア材料の両側面を、前記クラッド材料が覆うように、前記コア材料供給用ノズルから前記コア材料を塗布すると同時に、前記クラッド材料供給用ノズルから前記クラッド材料を塗布する工程を少なくとも有することを特徴とする平面型光導波路の製造方法。
  2. 前記コア材料と前記クラッド材料とが互いに親和性が低いものであることを特徴とする請求項1記載の平面型光導波路の製造方法。
  3. 前記コア材料供給用ノズルと、前記クラッド材料供給用ノズルとが一直線上に配置されていないことを特徴とする請求項1または2記載の平面型光導波路の製造方法。
  4. 基板上に、コアと、該コアの両側面に配されたクラッドと、下部クラッド層と、上部クラッド層とを備えた平面型光導波路の製造方法であって、
    並列に配された少なくとも3本の材料供給用ノズルを用いて、該材料供給用ノズルを移動させながら、前記基板上に、前記クラッドを形成するクラッド材料の両側面を、前記クラッド材料よりも粘度の高い高分子材料が覆うように、前記並列に配された少なくとも3本の材料供給用ノズルの両端のノズルから、前記クラッド材料よりも粘度の高い高分子材料を塗布すると同時に、内側のノズルから前記クラッド材料を塗布する工程を少なくとも有することを特徴とする平面型光導波路の製造方法。
  5. 請求項4記載の平面型光導波路の製造方法により下部クラッド層を形成する第一工程と、請求項1ないし3のいずれかに記載の平面型光導波路の製造方法によりコアおよび該コアの両側面に配されたクラッドを形成する第二工程と、請求項4記載の平面型光導波路の製造方法により上部クラッド層を形成する第三工程と、を有することを特徴とする平面型光導波路の製造方法。
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