JP2004315988A - 日除け用シート及びこれを用いた日除け具 - Google Patents

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Tomihisa Sawamura
富久 澤邑
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Abstract

【課題】蒸れを防止しながら遮光効果が高く、冷却機能を有する日除け具とこれに適した日除け用シートを提供できるようにすることを目的とするものである。
【解決手段】日除け用シートは、アルミ蒸着したフラットヤーンを引き揃えた表面反射面部と、通気性を有する通気裏面部とをシート状に保形しするとともに、日除け具は、首筋を覆う覆い部材と、覆い部材に連結された吸湿放熱部材とを備え、覆い部材は反射機能を有する反射表面部と通気裏面部とからなり、吸湿放熱部材はその一端側部分が覆い部材に取付けられ、他端側部分が頭部保護部材に挿入可能に構成した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は野外の作業等を行なう時に行なう時に使用される日除け具並びに日除け具に最適な日除け用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、交通整理や工事現場、家庭菜園や野良仕事等、野外の作業時に直射日光、特に紫外線から肌等を守る場合、ヘルメットや帽子を被ったり、首筋には手ぬぐいを巻きつけたりしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記ヘルメットや帽子を使用する場合、ヘルメットや帽子内が蒸れて熱くなり、肌を傷めるだけでなく、体温の上昇を招き、体力を消耗させたりする問題があるだけでなく、首筋が露出していることからこの首筋部分に直射日光があたり熱くなるとこの熱は頭部に伝えられて上記のような体温の上昇を招く。
一方、首筋部分に直射日光があたるのを防止するために首筋に手ぬぐい等を巻付ける場合には汗で蒸れたりしてしまうという問題があった。
そこで、こうした問題に対処するために、帽子の周縁部に複数に分割した日除けを着脱可能に取付けるようにしたものが提案されている(例えば特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開2002−88555
【0005】
ところがこうしたものでは、帽子内の蒸れは解消されていないだけでなく、分割体の隙間から日が差し込むことから充分な遮光効果を得られないという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑み提案されたもので、蒸れを防止しながら遮光効果が高く、冷却機能を有する日除け具を提供できるようにすることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明にかかる日除け用シートは、アルミ蒸着したフラットヤーンを引き揃えた表面反射面部と、通気性を有する通気裏面部とをシート状に保形して形成したことを特徴とするものである。
【0007】
次に、本発明にかかる日除け具は、頭部保護部材に装着されて使用される日除け具であって、首筋を覆う覆い部材と、覆い部材に連結された吸湿放熱部材とを備え、覆い部材は反射機能を有する反射表面部と通気裏面部とからなる日除け用シートであって、吸湿放熱部材はその一端側部分が覆い部材に配設され、他端側部分が頭部保護部材に挿入可能に構成したことを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明にかかる日除け具では、吸湿放熱部材が覆い部材から着脱可能に取付ける用にしたことも特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる日除け用シート並びにこれを用いた日除け具の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明にかかる日除け具の分解斜視図、図2は日除け具をヘルメットに装着した状態の縦断側面図であって、図中符号1はこの日除け具を全体的に示す。
この日除け具1は例えば炎天下の工事現場で作業するときにヘルメット(頭部保護部材)2に装着して使用されるもので、首筋を覆う覆い部材3と、覆い部材3に上端部分が連結された吸湿放熱部材4とを備えてなる。
【0010】
覆い部材3は後述するように、表面側に反射機能を有する反射表面部5と裏面側には通気裏面部6とが一体に形成された日除け用シートSからなり、上端部にはこの覆い部材3をヘルメット2に取付けるための装着手段7が設けられている。
装着手段7は、両端部分8a・8aを覆い部材3の端縁部分に連結されたゴム紐からなる線状部材8と、線状部材8の略中央部分に設けられたクリップ状の掛止具10とからなる。
尚、装着手段7は上記の構成にかぎられず、縛り用の紐にしたりベルベットクロス式ファスナやホック、あるいは接着剤等でヘルメット2に直接貼着するようにすることができるのは勿論である。
【0011】
上記覆い部材3の反射機能を有する反射表面部5と裏面側の通気裏面部6とからなる日除け用シートSは、図3に示すように形成されている。
先ず、反射表面部5は、ポリエチレンの扁平な繊維であるフラットヤーンの表面部分にアルミ蒸着を施して表面を反射鏡面状の繊維素材11を形成したものである。
次に、裏面は白色のポリエチレン繊維12で形成されている。
上記のように形成された繊維素材11を表面側に、ポリエステル繊維12を裏面側にそれぞれ引き揃えた状態でナイロンテグス等の糸で連結することにより、日除け用シートSが形成され、これを裁断して覆い部材3が形成される。
また、覆い部材3は図4に示すようにその中央部が凹入した形状に形成され、周縁部は解れ止めを兼ねる滑り止め用のテープ13が端縁部に縫着されている。
【0012】
上記吸湿放熱部材4は、ポリアクリル酸ナトリウム塩を主成分とするポリマーを直接紡糸し、繊維形状化させた高吸水,高吸湿繊維(例えばカネボウ合繊株式会社登録商標ベルオアシス)をパイル織した素材14で帯状に形成したもので、上記覆い部材3とはその一端部がベルベットクロス式ファスナ9で着脱可能には連結されており、その長さは図2に示すように折り返された時に、頭部15に装着したヘルメット2の内部の前方、即ち額部分まで届く長さとなっている。
【0013】
上記のように形成された日除け用シートSからなる覆い部材3を使用する手順を次に説明する。
先ず、吸湿放熱部材4を覆い部材3から分離して水に濡らし、適度に絞った後に覆い部材に取付ける。
そして、装着手段7の掛止具10をヘルメット2のひさし部分2aに掛止させ、覆い部材3部分をヘルメット2の後部周縁部分に沿わせた状態に装着する。
すると、覆い部材3の上周縁部の中央部分が凹入されていることから、ヘルメット2の後部周縁部分に装着された覆い部材3は図2及び図3に示すように斜め下向きになる。
【0014】
このとき、覆い部材3の端縁部には解れ止めを兼ねる滑り止め用のテープ13が設けてあることから、この滑り止め用のテープ13によりヘルメット2を装着した作業者の激しい動きにも覆い部材3がヘルメット2からずれたり外れたりすることがない。
次に、吸湿放熱部材4を額部分に届くようにヘルメット2の内部に折り返し、この状態でヘルメット2を被る。
すると、覆い部材3の上周縁部の中央部分が凹入され、ヘルメット2の後部周縁部分に装着された覆い部材3が斜め下向きになっていることから、この覆い部材3が首筋部分にまとわりつかず、通気性を保持しながら表面側の反射表面部5で直射日光を遮り、首筋部分を恰も木陰のような環境にする。
【0015】
一方、ヘルメット2内で頭部から発散する汗や湿気は頭皮に面している吸湿放熱部材4に吸収され、蒸れのない状態に保つとともに、予め濡らした水分に加えて吸湿放熱部材4に吸収された汗等の水分がヘルメット2との空間部分16を通じて外部に蒸散されるときに気化熱を奪うため、ヘルメット2内の温度が低下する。
因みに、本発明の覆い部材3素装着した場合、その遮光率が80%で首筋部分の温度が未使用時に36℃であったものが31℃弱にまで低下させられたのである。
尚、上記実施の形態では、日除け具1をヘルメット3に装着するようにしてあるが、こうしたものに限られず、帽子やサンバイザに装着することも可能であることはいうまでもないことである。
【0016】
また、上記実施の形態では、吸湿放熱部材4を覆い部材3から分離可能としてあるが、吸湿放熱部材4の端部を覆い部材3に縫着等により分離不能にしても良いことは勿論である。
くわえて、上記実施の形態では、吸湿放熱部材4をヘルメット2内に折り返して使用するようにしてあるが、吸湿放熱部材4を首筋に当接させたり巻きつけたりして使用することも可能であり、こうした場合には首筋を一段と強力に冷却することができる。
【0017】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明にかかる日除け用シートは、アルミ蒸着したフラットヤーンを引き揃えた表面反射面部と、通気性を有する通気裏面部とをシート状に保形して形成するようにしてあるので、例えば手拭やタオル等の日除け用シートに比べて遮光性及び通気性が高く、蒸れや昇温を効果的に帽子できる。
【0018】
また、上記日除け用シートを用いた日除け具は、首筋を覆う覆い部材と、覆い部材に連結された吸湿放熱部材とを備え、覆い部材は反射機能を有する反射表面部と通気裏面部とを備えるようにしてあるので、この覆い部材が通気性を保ちながら、その反射表面部で直射日光を遮る。これにより、首筋を直射日光から保護でき、当該部分を保護できる。
【0019】
更に、吸湿放熱部材はその一端側部分が覆い部材に取付けられ、他端側部分が頭部保護部材に挿入可能に構成してあるので、この吸湿放熱部材が頭部から発散される汗等を吸収して湿気をとり、乾燥した状態に保つとともに、吸湿放熱部材に吸収された水分が蒸発するとき気化熱を奪うので、冷却効果があり当該部分をクールに保つことができる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明にかかる日除け具の分解斜視図である。
【図2】は日除け具をヘルメットに装着した状態の縦断側面図である。
【図3】は覆い部材を構成する日除け用シートの組織を示す一部切り欠き正面図である。
【図4】は覆い部材の展開図である。
【図5】は使用状態の側面図である。
【符号の説明】
1・・・日除け具
2・・・頭部保護部材
3・・・日除け部材
4・・・吸湿放熱部材
5・・・反射表面部
6・・・通気裏面部
S・・・日除け用シート

Claims (3)

  1. アルミ蒸着したフラットヤーンを引き揃えた表面反射面部と、通気性を有する通気裏面部とをシート状に保形して形成したことを特徴とする日除け用シート。
  2. 頭部保護部材に装着されて使用される日除け具であって、首筋を覆う覆い部材と、覆い部材に連結された吸湿放熱部材とを備え、覆い部材は反射機能を有する反射表面部と通気裏面部とからなる日除け用シートであって、吸湿放熱部材はその一端側部分が覆い部材に配設され、他端側部分が頭部保護部材に挿入可能に構成したことを特徴とする日除け具。
  3. 吸湿放熱部材が覆い部材から着脱可能に取付けてある請求項2に記載の日除け具。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100760031B1 (ko) * 2006-05-01 2007-09-18 이삼준 안전모용 착탈그늘막
JP2010261121A (ja) * 2009-05-02 2010-11-18 Yuubi:Kk 後頭部冷却具
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KR200457080Y1 (ko) 2008-07-22 2011-12-05 박장호 모자용 햇빛 가리개
JP2018178301A (ja) * 2017-04-11 2018-11-15 株式会社プロップ 人体用頭部冷却具

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