JP2004315985A - 機能性マイクロカプセル付着繭毛羽の製造方法及びこれを用いた物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】農家毛羽や工場毛羽等の副産物から得られる繭毛羽に、機能性マイクロカプセルを簡便な手段によって付着させ、汎用物品の機能高度化のために利用することのできる方策を提供する。
【解決手段】機能性マイクロカプセルを養蚕業あるいは製糸工場での副産物である繭毛羽に付着させ、綿状に開繊することによって綿状繭毛羽を得る。
【選択図】 図1
【解決手段】機能性マイクロカプセルを養蚕業あるいは製糸工場での副産物である繭毛羽に付着させ、綿状に開繊することによって綿状繭毛羽を得る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、繊維産業分野で機能性マイクロカプセルを付着させた綿状の繭毛羽の製造方法と、これを用いた物品に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、従来にない香り成分や抗菌性、保温性を備え、肌との相性や吸放湿性に優れ、従来のポリウレタン製と比較すると着用感が向上するブラジャーパッドや下着、合い着、紡績糸等の物品を提供することに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
香り成分を含むブラジャーパッドや下着に関しては種々の製品が知られている。香り成分の対洗濯性を向上させるために、香り成分を含むキャリアをパッド内に入れることで製品化されている。しかしながら、キャリアの存在感は明確にわかり、着用感の向上が求められている。また、パッドはウレタン製の芯をポリエステル等の合成繊維製布帛で包むことがなされており、着用感の向上が求められている。
例えば、「ブラジャー用芳香パッド(実登3056508)」では、長期間にわたり香りを放出するキャリアが提案されている。
【0003】
また、「水に不溶性で芳香を放つ高分子要素及びそれを用いた女性用下着(特開平10−96102)」では、洗濯を繰り返しても長期にわたって芳香が持続する水に不溶性の、香りを放つ高分子タブレットを備え付ける方法が提案されている。
【0004】
一方、マイクロカプセルを繊維製品に付着させ、マイクロカプセルに含まれる物質の機能性を生かす方法、例えば、「マイクロカプセル、それを含有する処理液及びそれを付着した繊維構造物(特登2562233)」や「芳香ストッキング及びその製造方法(特開平04−1009001)」、「衣服内気候改善機能性素材(特開平10−110391)」、「インナー素材(特開2001−254274)」、「芳香織編物及び芳香衣料(特開平01−260066)」、「芳香肌着(特開平01−266201)」では、繊維製品にマイクロカプセルをバインダーを用いて付着させることが提案されている。
【0005】
しかしながら、人体との相性に優れる繭毛羽セリシンにマイクロカプセルを付着させる方法はなく、香りを放つブラジャー用パッドや下着等は、多くの製品が市場にあるにもかかわらず、着用時の快適性についてさらなる改善が求められている。
【0006】
人間の肌に触れるパッド包合布や下着等は、綿や合成繊維製品が多く、人体との相性に優れ、吸放湿性に優れる絹を素材とした製品は少ない。
【0007】
【発明が解決しようとする問題】
以上のように、機能性を備えたブラジャー用パッドや下着等では、キャリアーの存在が気になることや着用時の蒸れ、肌との相性などについて改良すべき点が指摘されている。
【0008】
絹は光沢、風合い、肌触り等に優れ、和装や洋装用衣料として広く用いられている。しかしながら、繭毛羽に関しては絹紡糸原料やセリシン・フィブロイン抽出素材として用いられているものの、機能性マイクロカプセルを付着させ、繭毛羽に機能性を備えさせることについては、技術的検討が行われていなかった。
【0009】
そこで、本発明では、上記の点に鑑みて機能性マイクロカプセルを繭毛羽のセリシンに付着させ、開繊することによって、嵩高で弾力性に富む綿状の繭毛羽を簡便な方法で提供すること、より実際的には肌触りや吸放湿性に優れる機能性綿状繭毛羽の製造方法及びこれを用いた製品を提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するものとして、第1には、入手した繭毛羽の夾雑物を取り除くこと、また繭毛羽フィラメントの方向を揃えるため、及びマイクロカプセル付着加工を容易にするため、例えばカード機を用いて前処理を行った繭毛羽を用いることによって、肌との相性や吸放湿性に優れる機能性マイクロカプセル付着綿状繭毛羽及びこれを用いた物品を提供する。
【0011】
また、第2には、上記の前処理を行った繭毛羽を、ウレタン系、メラニン系等のマイクロカプセルを含む水溶液に浸漬し、絞り率50〜200%に絞り、その後、60〜80℃でプレキュア、120〜140℃でキュアを行い、湿潤セリシンの接着力を生かすことによって、機能性マイクロカプセルを付着させることを特徴とする機能性マイクロカプセル付着繭毛羽を提供する。
【0012】
そして、本発明は、第3には、綿状繭毛羽の嵩高性や柔軟性を発現させるために、カード機あるいは布団綿打ち直し機等の開繊機を使用して、空隙率が高く、肌触りに優れ、水分の吸放湿性に優れることを特徴とする機能性マイクロカプセル付着綿状繭毛羽の製造方法を提供する。
【0013】
第4には、上記の繭毛羽は、酸性染料、反応染料等で、種々の色に染色された繭毛羽を原料とすることが可能であることを特徴とする 機能性マイクロカプセル付着綿状繭毛羽の製造方法を提供する。
【0014】
上記機能性マイクロカプセル付着綿状繭毛羽を原料として、第5には、絹、綿、羊毛等の合成繊維、あるいはポリエステル、ナイロン、アクリル等の合成繊維、さらにはレーヨン等の再生繊維で作られた織物、編物、不織布等の布を袋状にし、この中に充填することによって、着用感に優れる肩パッドや各種パッドとすることを特徴とする物品を、第6には、ニードルパンチ法やスパンポンド法等で機能性を備える不織布等を、第7には、機能性マイクロカプセル付着綿状繭毛羽から糸を紡ぎ、機能性糸とすることを特徴とする機能性マイクロカプセル付着綿状繭毛羽の製造方法を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は上記のとおりの特徴を持つものであるが、いかにその実施の形態について説明する。
【0016】
本発明の特徴を実現するための形態としては、例えば以下のように例示することができる。
【0017】
(1)繭毛羽に含まれる夾雑物を取り除くこと、及び繭毛羽フィラメントの方向を揃え、マイクロカプセルを含む水溶液の浸漬がムラ無く十分に行うことを目的として、繭毛羽を開繊性能を備える装置、例えばカード機等で前処理を行う。
【0018】
(2)前項の前処理を行った繭毛羽を、0.5〜10%、望ましくは0.5〜3%のウレタン系あるいはメラニン系マイクロカプセル等の溶液を含む水溶液に0.5〜5分間浸漬する。このことによって、繭毛羽を構成する絹に含まれる絹セリシンとの接着力は膨潤して柔軟となり、マイクロカプセルと絹セリシンとの接着力は向上し、耐久性が求められる場合を除いては特にバインダーを必要としない。
【0019】
(3)浸漬られた繭毛羽を絞り率50〜200%、望ましくは80〜120%に絞り、60〜80℃でプレキュアを1〜5分間行い、ついで120〜140℃、望ましくは130℃で1〜5分間キュアリングを行う。このことによって、膨潤絹セリシンはマイクロカプセルとの接着力を増すことができる。
【0020】
(4)前項処理の繭毛羽を、カード機や布団打ち直し機等の繊維開繊機能を備える装置で処理することによって、柔軟で、嵩高な綿状繭毛羽とすることができる。
【0021】
(2)の前処理繭毛羽は、酸性染料、反応染料を用いて通常の染色方法と比較すると、セリシンの染着性能が良好であることから、低温で染色することが可能である。例えば、酸性染料では40〜60℃、15〜30分、反応染料の場合は50〜70℃、30分〜1時間で染色することができる。
【0022】
(5)の綿状繭毛羽を、絹、綿、羊毛等の合成繊維、あるいはポリエステル、ナイロン、アクリル等の合成繊維、さらには、レーヨン等の再生繊維で作られた織物、編物、不織布等の布を袋状にし、この中に充填することによって、肩パッドや各種パッド等とすると、マイクロカプセルが備える機能性と繭毛羽が持つ吸放湿性の機能性を備え、着用感に優れる物品とすることができる。
【0023】
(5)の綿状繭毛羽をニードルパンチ法やスパンポンド法等で処理することによって、機能性を備える不織布とすることができる。また、この綿状繭毛羽を原料として紡績を行うことによって、糸を作ることができる。
【0024】
本発明で得られた機能性マイクロカプセル付着綿状繭毛羽は、マイクロカプセルが備える機能性と繭毛羽が持つ吸放湿性等の機能性を備えることから、多くの繊維製品に供することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を実施例及び比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。以下の実施例及び比較例で行った評価方法は次の通りである。
【0026】
機能性マイクロカプセル付着綿状繭毛羽の対洗濯耐久性を評価するために、染色堅ろう度試験添付白布(絹羽二重)を4cm×4cmの袋状に縫製し、繭毛羽を約15g充填し、JIS L 0217 103法に準拠して所定回数の洗濯を行った。洗剤は酵素を含む中性洗剤を用いた。
【0027】
所定回数洗濯を行った繭毛羽を5回こすり、香りの強度を感覚量(1〜10の10段階、数値が大きいほど香りが強い)で評価した。
【0028】
繭毛羽に付着したマイクロカプセルの確認と繭毛羽セリシンの状態を、走査電子顕微鏡((株)日立、S2250−N)を用いて観察した(SEM観察)。
【0029】
絹羽二重から繭毛羽フィラメントの吹き出しの有無を、目視で評価した(吹き出し)。
【0030】
【実施例1】
碓氷製糸農業協同組合(群馬県碓氷郡松井田町)から入手した繭毛羽を、カード機にかけ、夾雑物と繭毛羽フィラメントの方向を揃えた。この前処理繭毛羽綿の厚さは、1〜2cmである。この前処理繭毛羽綿を、大和化学工業(株)の機能性マイクロカプセル、マイクロコロンシリーズ ROSEを0.5〜2%含む水溶液中、あるいはこの他にバインダーとして、大和化学工業(株)ファイコートSEを2%含む水溶液中に2分間浸漬し、約100%に絞った。その後80℃で2分間プレキュアを行い、さらに、130℃で4分間キュアリングを行った。その後、カード機を用いて綿状繭毛羽とした。なお、マイクロカプセルの濃度とバインダーの有無を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
この綿状繭毛羽を袋状羽二重に充填し、所定回数の洗濯試験を行い、香り、マイクロカプセル存在確認、セリシンの状態観察等の試験を行った。結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】
表2から、いずれの試料でも香りの強さには差があるものの、洗濯30回後に依然として香りが残っている。香りの強さは、洗濯30回を行った後でも、未洗濯試料と比較して変化がみられず、実用的な洗濯耐久性に優れている。また、香りの強さは、バインダーを使用した試料とこれを使用しなかった試料とを比較すると、後者の方が強かった。繭毛羽セリシンは洗濯を行うと、酵素を含む洗剤を用いた表面にわずかな欠落部を観察することができたが、実用的には十分な量のセリシンが残っている。袋布から繭毛羽フィラメントの吹き出しは観察されなかった。
【0035】
次の図1に試料5の洗濯30回後の電子顕微鏡観察結果を示すが、セリシンのクラック状ノわずかな欠落とマイクロカプセル粒子を観察することができる。
【0036】
【実施例2】
碓氷製糸農業組合(群馬県碓氷郡松井田町)から入手した繭毛羽をカード機にかけ、夾雑物と繭毛羽フィラメントの方向を揃えた。この前処理繭毛羽綿の厚さは1〜2cmである。この前処理繭毛羽綿を、大和化学工業(株)の機能性マイクロフィルム、マイクロコロンシリーズ LAVEを0.5〜2%含む水溶液中、あるいはこの他にバインダーとして、大和化学工業(株)ファイコートSEを2%含む水溶液中に2分間浸漬し、約100%に絞った。その後80℃で2分間プレキュアを行い、さらに、130℃で4分間キュアリングを行った。その後、カード機を用いて綿状繭毛羽とした。なお、マイクロカプセルの濃度とバインダーの有無を表3に示す。
【0037】
【表3】
【0038】
この綿状繭毛羽を袋状羽二重に充填し、所定回数の洗濯実験を行い、香り、マイクロカプセル存在確認、セリシンの状態観察等の試験を行った。結果を表4に示す。
【0039】
【表4】
【0040】
実施例1と比較すると、香りの強さには差があるものの、いずれの試料でも洗濯30回前後に依然として香りが残っている。香りの強さは、洗濯30回を行った後でも、未洗濯試料と比較して変化がみられず、実用的な洗濯耐久性に優れている。また、香りの強さはバインダーを使用した試料とこれを使用しなかった試料とを比較すると、後者の方が強かった。繭毛羽セリシンは洗濯を行うと、酵素を含む洗剤を用いた表面にわずかな欠落部を観察することができたが、実用的には十分な量のセリシンが残っている。袋布から繭毛羽フィラメントの吹き出しは観察されなかった。
【0041】
図2に試料11の洗濯30回後の電子顕微鏡観察結果を示すが、セリシンのクラック状のわずかな欠落とマイクロカプセル粒子を観察することができる。
【0042】
【実施例3】
碓氷製糸農業協同組合(群馬県碓氷郡松井田町)から入手した繭毛羽を、カード機にかけ、夾雑物と繭毛羽フィラメントの方向を揃えた。この前処理繭毛羽綿の厚さは、1〜2cmである。この前処理繭毛羽綿を、大和化学工業(株)の機能性マイクロカプセル、マイクロコロンシリーズ LAVEを0.5〜2%含む水溶液中、あるいはこの他にバインダーとして、大和化学工業(株)ファイコートSEを2%含む水溶液中に2分間浸漬し、約100%に絞った。その後80℃で2分間プレキュアを行い、さらに、130℃で4分間キュアリングを行った。その後、カード機を用いて綿状繭毛羽とした。この綿状繭毛羽をニードルパンチ法で不織布とした。
【0043】
実施例1と同様に、所定回数の洗濯を行い、香り、マイクロカプセル存在確認、セリシンの状態観察等の試験を行った。その結果を表5に示す。
【0044】
【表5】
【0045】
機能性マイクロカプセルを付着させた綿状繭毛羽から作成した不織布は、バインダーを用いなくても耐洗濯性があることがわかる。
【0046】
【実施例4】
実施例3の条件で加工した綿状繭毛羽から、ガラ紡機で糸を作成した。
【0047】
実施例1と同様に所定回数の洗濯を行い、香り、マイクロカプセル存在確認、セリシンの状態観察等の試験を行った。結果を表6に示す。
【0048】
【表6】
【0049】
機能性マイクロカプセルを付着させた綿状繭毛羽から作成したガラ紡糸は、バインダーを用いなくても耐洗濯性があることがわかる。
【0050】
従来は、マイクロカプセルを繊維物品に付着させる場合、バインダーを用いていたが、本発明では、繭毛羽に存在するセリシンの性質を利用して、マイクロカプセルを繭毛羽に付着させることができる。
【0051】
【実施例5】
実施例1と2で得られた綿状繭毛羽を内容物として、ブラジャーパットを作成し、従来製品との着用体感比較実験を試みた。使用に際し、4つの状態を試みた。体感数値は4段階で、大きくなるほどより強く感じていることを示す。比較結果を表7に示す。また、使用実験の状態を図3に示す。
【0052】
【表7】
【0053】
【発明の効果】
以上詳しく説明したとおり、本発明によって、農家毛羽や工場毛羽等の副産物から得られる繭毛羽に、機能性マイクロカプセルを簡便な方法で付着させ、綿状繭毛羽をブラジャーパッドや不織布、糸として利用できる方策が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を説明するためのSEM図。
【図2】実施例2を説明するためのSEM図。
【図3】実施例5の使用の状態を説明する図。
【符号の説明】
1 繭毛羽の繊維
2 マイクロカプセル
3 クラック状の欠落
4 綿状繭毛羽
5 絹製側生地
6 従来製品
【発明の属する技術分野】
本発明は、繊維産業分野で機能性マイクロカプセルを付着させた綿状の繭毛羽の製造方法と、これを用いた物品に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、従来にない香り成分や抗菌性、保温性を備え、肌との相性や吸放湿性に優れ、従来のポリウレタン製と比較すると着用感が向上するブラジャーパッドや下着、合い着、紡績糸等の物品を提供することに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
香り成分を含むブラジャーパッドや下着に関しては種々の製品が知られている。香り成分の対洗濯性を向上させるために、香り成分を含むキャリアをパッド内に入れることで製品化されている。しかしながら、キャリアの存在感は明確にわかり、着用感の向上が求められている。また、パッドはウレタン製の芯をポリエステル等の合成繊維製布帛で包むことがなされており、着用感の向上が求められている。
例えば、「ブラジャー用芳香パッド(実登3056508)」では、長期間にわたり香りを放出するキャリアが提案されている。
【0003】
また、「水に不溶性で芳香を放つ高分子要素及びそれを用いた女性用下着(特開平10−96102)」では、洗濯を繰り返しても長期にわたって芳香が持続する水に不溶性の、香りを放つ高分子タブレットを備え付ける方法が提案されている。
【0004】
一方、マイクロカプセルを繊維製品に付着させ、マイクロカプセルに含まれる物質の機能性を生かす方法、例えば、「マイクロカプセル、それを含有する処理液及びそれを付着した繊維構造物(特登2562233)」や「芳香ストッキング及びその製造方法(特開平04−1009001)」、「衣服内気候改善機能性素材(特開平10−110391)」、「インナー素材(特開2001−254274)」、「芳香織編物及び芳香衣料(特開平01−260066)」、「芳香肌着(特開平01−266201)」では、繊維製品にマイクロカプセルをバインダーを用いて付着させることが提案されている。
【0005】
しかしながら、人体との相性に優れる繭毛羽セリシンにマイクロカプセルを付着させる方法はなく、香りを放つブラジャー用パッドや下着等は、多くの製品が市場にあるにもかかわらず、着用時の快適性についてさらなる改善が求められている。
【0006】
人間の肌に触れるパッド包合布や下着等は、綿や合成繊維製品が多く、人体との相性に優れ、吸放湿性に優れる絹を素材とした製品は少ない。
【0007】
【発明が解決しようとする問題】
以上のように、機能性を備えたブラジャー用パッドや下着等では、キャリアーの存在が気になることや着用時の蒸れ、肌との相性などについて改良すべき点が指摘されている。
【0008】
絹は光沢、風合い、肌触り等に優れ、和装や洋装用衣料として広く用いられている。しかしながら、繭毛羽に関しては絹紡糸原料やセリシン・フィブロイン抽出素材として用いられているものの、機能性マイクロカプセルを付着させ、繭毛羽に機能性を備えさせることについては、技術的検討が行われていなかった。
【0009】
そこで、本発明では、上記の点に鑑みて機能性マイクロカプセルを繭毛羽のセリシンに付着させ、開繊することによって、嵩高で弾力性に富む綿状の繭毛羽を簡便な方法で提供すること、より実際的には肌触りや吸放湿性に優れる機能性綿状繭毛羽の製造方法及びこれを用いた製品を提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するものとして、第1には、入手した繭毛羽の夾雑物を取り除くこと、また繭毛羽フィラメントの方向を揃えるため、及びマイクロカプセル付着加工を容易にするため、例えばカード機を用いて前処理を行った繭毛羽を用いることによって、肌との相性や吸放湿性に優れる機能性マイクロカプセル付着綿状繭毛羽及びこれを用いた物品を提供する。
【0011】
また、第2には、上記の前処理を行った繭毛羽を、ウレタン系、メラニン系等のマイクロカプセルを含む水溶液に浸漬し、絞り率50〜200%に絞り、その後、60〜80℃でプレキュア、120〜140℃でキュアを行い、湿潤セリシンの接着力を生かすことによって、機能性マイクロカプセルを付着させることを特徴とする機能性マイクロカプセル付着繭毛羽を提供する。
【0012】
そして、本発明は、第3には、綿状繭毛羽の嵩高性や柔軟性を発現させるために、カード機あるいは布団綿打ち直し機等の開繊機を使用して、空隙率が高く、肌触りに優れ、水分の吸放湿性に優れることを特徴とする機能性マイクロカプセル付着綿状繭毛羽の製造方法を提供する。
【0013】
第4には、上記の繭毛羽は、酸性染料、反応染料等で、種々の色に染色された繭毛羽を原料とすることが可能であることを特徴とする 機能性マイクロカプセル付着綿状繭毛羽の製造方法を提供する。
【0014】
上記機能性マイクロカプセル付着綿状繭毛羽を原料として、第5には、絹、綿、羊毛等の合成繊維、あるいはポリエステル、ナイロン、アクリル等の合成繊維、さらにはレーヨン等の再生繊維で作られた織物、編物、不織布等の布を袋状にし、この中に充填することによって、着用感に優れる肩パッドや各種パッドとすることを特徴とする物品を、第6には、ニードルパンチ法やスパンポンド法等で機能性を備える不織布等を、第7には、機能性マイクロカプセル付着綿状繭毛羽から糸を紡ぎ、機能性糸とすることを特徴とする機能性マイクロカプセル付着綿状繭毛羽の製造方法を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は上記のとおりの特徴を持つものであるが、いかにその実施の形態について説明する。
【0016】
本発明の特徴を実現するための形態としては、例えば以下のように例示することができる。
【0017】
(1)繭毛羽に含まれる夾雑物を取り除くこと、及び繭毛羽フィラメントの方向を揃え、マイクロカプセルを含む水溶液の浸漬がムラ無く十分に行うことを目的として、繭毛羽を開繊性能を備える装置、例えばカード機等で前処理を行う。
【0018】
(2)前項の前処理を行った繭毛羽を、0.5〜10%、望ましくは0.5〜3%のウレタン系あるいはメラニン系マイクロカプセル等の溶液を含む水溶液に0.5〜5分間浸漬する。このことによって、繭毛羽を構成する絹に含まれる絹セリシンとの接着力は膨潤して柔軟となり、マイクロカプセルと絹セリシンとの接着力は向上し、耐久性が求められる場合を除いては特にバインダーを必要としない。
【0019】
(3)浸漬られた繭毛羽を絞り率50〜200%、望ましくは80〜120%に絞り、60〜80℃でプレキュアを1〜5分間行い、ついで120〜140℃、望ましくは130℃で1〜5分間キュアリングを行う。このことによって、膨潤絹セリシンはマイクロカプセルとの接着力を増すことができる。
【0020】
(4)前項処理の繭毛羽を、カード機や布団打ち直し機等の繊維開繊機能を備える装置で処理することによって、柔軟で、嵩高な綿状繭毛羽とすることができる。
【0021】
(2)の前処理繭毛羽は、酸性染料、反応染料を用いて通常の染色方法と比較すると、セリシンの染着性能が良好であることから、低温で染色することが可能である。例えば、酸性染料では40〜60℃、15〜30分、反応染料の場合は50〜70℃、30分〜1時間で染色することができる。
【0022】
(5)の綿状繭毛羽を、絹、綿、羊毛等の合成繊維、あるいはポリエステル、ナイロン、アクリル等の合成繊維、さらには、レーヨン等の再生繊維で作られた織物、編物、不織布等の布を袋状にし、この中に充填することによって、肩パッドや各種パッド等とすると、マイクロカプセルが備える機能性と繭毛羽が持つ吸放湿性の機能性を備え、着用感に優れる物品とすることができる。
【0023】
(5)の綿状繭毛羽をニードルパンチ法やスパンポンド法等で処理することによって、機能性を備える不織布とすることができる。また、この綿状繭毛羽を原料として紡績を行うことによって、糸を作ることができる。
【0024】
本発明で得られた機能性マイクロカプセル付着綿状繭毛羽は、マイクロカプセルが備える機能性と繭毛羽が持つ吸放湿性等の機能性を備えることから、多くの繊維製品に供することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を実施例及び比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。以下の実施例及び比較例で行った評価方法は次の通りである。
【0026】
機能性マイクロカプセル付着綿状繭毛羽の対洗濯耐久性を評価するために、染色堅ろう度試験添付白布(絹羽二重)を4cm×4cmの袋状に縫製し、繭毛羽を約15g充填し、JIS L 0217 103法に準拠して所定回数の洗濯を行った。洗剤は酵素を含む中性洗剤を用いた。
【0027】
所定回数洗濯を行った繭毛羽を5回こすり、香りの強度を感覚量(1〜10の10段階、数値が大きいほど香りが強い)で評価した。
【0028】
繭毛羽に付着したマイクロカプセルの確認と繭毛羽セリシンの状態を、走査電子顕微鏡((株)日立、S2250−N)を用いて観察した(SEM観察)。
【0029】
絹羽二重から繭毛羽フィラメントの吹き出しの有無を、目視で評価した(吹き出し)。
【0030】
【実施例1】
碓氷製糸農業協同組合(群馬県碓氷郡松井田町)から入手した繭毛羽を、カード機にかけ、夾雑物と繭毛羽フィラメントの方向を揃えた。この前処理繭毛羽綿の厚さは、1〜2cmである。この前処理繭毛羽綿を、大和化学工業(株)の機能性マイクロカプセル、マイクロコロンシリーズ ROSEを0.5〜2%含む水溶液中、あるいはこの他にバインダーとして、大和化学工業(株)ファイコートSEを2%含む水溶液中に2分間浸漬し、約100%に絞った。その後80℃で2分間プレキュアを行い、さらに、130℃で4分間キュアリングを行った。その後、カード機を用いて綿状繭毛羽とした。なお、マイクロカプセルの濃度とバインダーの有無を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
この綿状繭毛羽を袋状羽二重に充填し、所定回数の洗濯試験を行い、香り、マイクロカプセル存在確認、セリシンの状態観察等の試験を行った。結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】
表2から、いずれの試料でも香りの強さには差があるものの、洗濯30回後に依然として香りが残っている。香りの強さは、洗濯30回を行った後でも、未洗濯試料と比較して変化がみられず、実用的な洗濯耐久性に優れている。また、香りの強さは、バインダーを使用した試料とこれを使用しなかった試料とを比較すると、後者の方が強かった。繭毛羽セリシンは洗濯を行うと、酵素を含む洗剤を用いた表面にわずかな欠落部を観察することができたが、実用的には十分な量のセリシンが残っている。袋布から繭毛羽フィラメントの吹き出しは観察されなかった。
【0035】
次の図1に試料5の洗濯30回後の電子顕微鏡観察結果を示すが、セリシンのクラック状ノわずかな欠落とマイクロカプセル粒子を観察することができる。
【0036】
【実施例2】
碓氷製糸農業組合(群馬県碓氷郡松井田町)から入手した繭毛羽をカード機にかけ、夾雑物と繭毛羽フィラメントの方向を揃えた。この前処理繭毛羽綿の厚さは1〜2cmである。この前処理繭毛羽綿を、大和化学工業(株)の機能性マイクロフィルム、マイクロコロンシリーズ LAVEを0.5〜2%含む水溶液中、あるいはこの他にバインダーとして、大和化学工業(株)ファイコートSEを2%含む水溶液中に2分間浸漬し、約100%に絞った。その後80℃で2分間プレキュアを行い、さらに、130℃で4分間キュアリングを行った。その後、カード機を用いて綿状繭毛羽とした。なお、マイクロカプセルの濃度とバインダーの有無を表3に示す。
【0037】
【表3】
【0038】
この綿状繭毛羽を袋状羽二重に充填し、所定回数の洗濯実験を行い、香り、マイクロカプセル存在確認、セリシンの状態観察等の試験を行った。結果を表4に示す。
【0039】
【表4】
【0040】
実施例1と比較すると、香りの強さには差があるものの、いずれの試料でも洗濯30回前後に依然として香りが残っている。香りの強さは、洗濯30回を行った後でも、未洗濯試料と比較して変化がみられず、実用的な洗濯耐久性に優れている。また、香りの強さはバインダーを使用した試料とこれを使用しなかった試料とを比較すると、後者の方が強かった。繭毛羽セリシンは洗濯を行うと、酵素を含む洗剤を用いた表面にわずかな欠落部を観察することができたが、実用的には十分な量のセリシンが残っている。袋布から繭毛羽フィラメントの吹き出しは観察されなかった。
【0041】
図2に試料11の洗濯30回後の電子顕微鏡観察結果を示すが、セリシンのクラック状のわずかな欠落とマイクロカプセル粒子を観察することができる。
【0042】
【実施例3】
碓氷製糸農業協同組合(群馬県碓氷郡松井田町)から入手した繭毛羽を、カード機にかけ、夾雑物と繭毛羽フィラメントの方向を揃えた。この前処理繭毛羽綿の厚さは、1〜2cmである。この前処理繭毛羽綿を、大和化学工業(株)の機能性マイクロカプセル、マイクロコロンシリーズ LAVEを0.5〜2%含む水溶液中、あるいはこの他にバインダーとして、大和化学工業(株)ファイコートSEを2%含む水溶液中に2分間浸漬し、約100%に絞った。その後80℃で2分間プレキュアを行い、さらに、130℃で4分間キュアリングを行った。その後、カード機を用いて綿状繭毛羽とした。この綿状繭毛羽をニードルパンチ法で不織布とした。
【0043】
実施例1と同様に、所定回数の洗濯を行い、香り、マイクロカプセル存在確認、セリシンの状態観察等の試験を行った。その結果を表5に示す。
【0044】
【表5】
【0045】
機能性マイクロカプセルを付着させた綿状繭毛羽から作成した不織布は、バインダーを用いなくても耐洗濯性があることがわかる。
【0046】
【実施例4】
実施例3の条件で加工した綿状繭毛羽から、ガラ紡機で糸を作成した。
【0047】
実施例1と同様に所定回数の洗濯を行い、香り、マイクロカプセル存在確認、セリシンの状態観察等の試験を行った。結果を表6に示す。
【0048】
【表6】
【0049】
機能性マイクロカプセルを付着させた綿状繭毛羽から作成したガラ紡糸は、バインダーを用いなくても耐洗濯性があることがわかる。
【0050】
従来は、マイクロカプセルを繊維物品に付着させる場合、バインダーを用いていたが、本発明では、繭毛羽に存在するセリシンの性質を利用して、マイクロカプセルを繭毛羽に付着させることができる。
【0051】
【実施例5】
実施例1と2で得られた綿状繭毛羽を内容物として、ブラジャーパットを作成し、従来製品との着用体感比較実験を試みた。使用に際し、4つの状態を試みた。体感数値は4段階で、大きくなるほどより強く感じていることを示す。比較結果を表7に示す。また、使用実験の状態を図3に示す。
【0052】
【表7】
【0053】
【発明の効果】
以上詳しく説明したとおり、本発明によって、農家毛羽や工場毛羽等の副産物から得られる繭毛羽に、機能性マイクロカプセルを簡便な方法で付着させ、綿状繭毛羽をブラジャーパッドや不織布、糸として利用できる方策が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を説明するためのSEM図。
【図2】実施例2を説明するためのSEM図。
【図3】実施例5の使用の状態を説明する図。
【符号の説明】
1 繭毛羽の繊維
2 マイクロカプセル
3 クラック状の欠落
4 綿状繭毛羽
5 絹製側生地
6 従来製品
Claims (7)
- 機能性を備えたマイクロカプセルを、繭毛羽に付着させることを特徴とする機能性繭毛羽の製造方法。
- 繭毛羽は農家毛羽や工場毛羽等の蚕糸業副産物であり、この繭毛羽をカード機で処理した後に機能性マイクロカプセルを付着させることを特徴とする請求項1の機能性繭毛羽の製造方法。
- 酸性染料、反応染料等で目的とした種々の色に染色した繭毛羽を用いることを特徴とする請求項1または2の機能性繭毛羽の製造方法。
- 機能性マイクロカプセルを付着した繭毛羽を、カード機を用いて開繊、嵩高加工を行うことを特徴とする請求項2ないし3の機能性繭毛羽の製造方法。
- 機能性を備えたマイクロカプセルを、繭毛羽に付着させることを特徴とする物品。
- 請求項1ないし5のいう機能性は、例えば香り成分、抗菌性、痩身効果、血行増進、美肌効果、消臭性、豊胸性、精神の緊張弛緩性、保温性、マイナスイオンの発生、紫外線防御、嵩高効果などが上げられる。
- 請求項3ないし4で得られた機能性繭毛羽を用いることを特徴とする物品。
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Cited By (2)
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CN105212293A (zh) * | 2015-09-22 | 2016-01-06 | 浙江理工大学 | 一种基于点胶技术对文胸模杯微胶囊整理的精确控制方法 |
CN113249964A (zh) * | 2021-05-06 | 2021-08-13 | 江苏金太阳纺织科技股份有限公司 | 织物用燃脂瘦身整理剂及其制备方法 |
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2003
- 2003-04-11 JP JP2003107487A patent/JP2004315985A/ja active Pending
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CN105212293A (zh) * | 2015-09-22 | 2016-01-06 | 浙江理工大学 | 一种基于点胶技术对文胸模杯微胶囊整理的精确控制方法 |
CN105212293B (zh) * | 2015-09-22 | 2018-11-27 | 浙江理工大学 | 一种基于点胶技术对文胸模杯微胶囊整理的精确控制方法 |
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