JP2004315323A - コンクリート用細骨材 - Google Patents
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Abstract
【課題】開放循環冷却水系において、冷却水中のシリカの吸着が飽和に達した使用済みのシリカゲルを有効に利用し、良質のコンクリート用細骨材を提供する。
【解決手段】開放循環冷却水系の冷却水中に含まれるシリカを吸着したシリカゲルからなることを特徴とするコンクリート用細骨材。
【選択図】 図1
【解決手段】開放循環冷却水系の冷却水中に含まれるシリカを吸着したシリカゲルからなることを特徴とするコンクリート用細骨材。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート用細骨材に関する。さらに詳しくは、本発明は、開放循環冷却水系のスケール発生を防止するために、冷却水中のシリカの吸着除去に用いた使用済みのシリカゲルからなり、強度の大きい硬化コンクリートを与えることができるコンクリート用細骨材に関する。
【0002】
【従来の技術】
骨材は、モルタル又はコンクリートを作るために、セメント及び水と練り混ぜられる砂、砂利、その他これらに類似する材料である。骨材は、コンクリートの65〜80重量%を占め、その性質が、コンクリートのワーカビリティー、強度、耐久性、水密性などに大きな影響を与える。細骨材は、10mm篩を全部通り、5mm篩を重量で85%以上通る骨材である。以前には、細骨材として川砂が多量に用いられ、コンクリート技術の基盤をなしていたが、採取規制を受ける河川が増加し、1965年頃を境に、その使用量は急減している。代わって、海砂、山砂、陸砂、砕砂、高炉スラグ細骨材、フェロニッケルスラグ細骨材などが用いられている。
最近では、コンクリート廃材から細骨材を回収する試みもなされ、例えば、コンクリート廃材に含まれている粒径約5mm程度以下の原細骨材を、新たなコンクリート資材における細骨材として再使用できる状態に再生する方法として、コンクリート廃材を破砕して得られた原細骨材を、互いに圧接状態で擦り合わせる方法が提案されている(特許文献1)。コンクリート材料のうち、セメント、鉄筋、混和材料などは工業製品であり、規格が定められているが、骨材は、天然品、副産物などが多く、地域性もあり、その品質は多岐にわたっているために、良質の細骨材が求められている。
本発明者らは、かねてより、開放循環冷却水系におけるスケールの発生の防止に関する研究を進めている。ビル空調、一般工場、石油化学コンビナートなどの冷却水系において、水と接触する伝熱面、配管内ではスケール障害が発生する。スケールが付着すると、熱効率の低下、配管の閉塞、水質の計測機器センサー部への障害など、熱交換器の運転に重大な障害を引き起こす。
生成するスケールは種々あるが、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸亜鉛、水酸化亜鉛、塩基性炭酸亜鉛などのスケール防止に対しては、一般にマレイン酸、アクリル酸、イタコン酸などをモノマー成分としたカルボキシル基を有するポリマー、ヘキサメタリン酸ソーダやトリポリリン酸ソーダなどの無機ポリリン酸類、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸やホスホノブタントリカルボン酸などのホスホン酸類が使用されている。
しかし、シリカ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウムなどのシリカ系スケール防止に対しては、アクリルアミド系重合体とアクリル酸系重合体(特許文献2)、水溶性陽イオン性ポリマー、ハロゲン化脂肪族ニトロアルコール及びホスホン酸又はその塩(特許文献3)、ポリエチレングリコールとホスホン酸若しくはその塩及び/又はカルボン酸系ポリマー(特許文献4)などのスケール防止剤が提案されているが、水質変動に伴って性能が安定せず、実用上の点で問題があり、改善が求められている。
この問題に対して、本発明者らは、シリカゲルを吸着剤としてカラムに充填し、そこに冷却水を通水して冷却水中のシリカを除去する装置を提案した(特許文献5)。この装置によれば、確実に冷却水からシリカを除去することができ、共存する他のイオンや薬剤の影響を受けにくく、安定したシリカスケール防止効果が発揮される。しかしながら、シリカゲルは、吸着の飽和に達するとシリカ除去能力が低下するために、一定の使用期間に達すると新品との交換が必要であり、飽和に達したシリカゲルは、産業廃棄物として処分せざるを得なかった。
【特許文献1】
特開2001−206751号公報(第2頁)
【特許文献2】
特開昭61−107998号公報(第1頁)
【特許文献3】
特開平7−256266号公報(第2頁)
【特許文献4】
特開平2−31894号公報(第1頁)
【特許文献5】
特開2001−149952号公報(第2頁)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、開放循環冷却水系において、冷却水中のシリカの吸着が飽和に達した使用済みのシリカゲルを有効に利用し、良質のコンクリート用細骨材を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、開放循環冷却水系の冷却水中に含まれるシリカを吸着した使用済みのシリカゲルが、コンクリート用細骨材として良好な性能を有することを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)開放循環冷却水系の冷却水中に含まれるシリカを吸着したシリカゲルからなることを特徴とするコンクリート用細骨材、
(2)シリカを吸着したシリカゲルの単位容積質量をB(kg/L)、シリカを吸着する前のシリカゲルの単位容積質量をA(kg/L)としたとき、B/Aが1.5〜3である第1項記載のコンクリート用細骨材、
(3)冷却水中に含まれるシリカを吸着したシリカゲルが、シリカゲル充填カラムに冷却水を通水することにより、冷却水中のシリカを吸着したシリカゲルである第1項記載のコンクリート用細骨材、及び、
(4)シリカゲルの平均粒子径が、1μm〜10mmである第1項記載のコンクリート用細骨材、
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のコンクリート用細骨材は、開放循環冷却水系の冷却水中に含まれるシリカを吸着したシリカゲルからなるコンクリート用細骨材である。
本発明に用いる開放循環冷却水系の冷却水中に含まれるシリカを吸着したシリカゲルは、ビル空調、一般工場、石油化学コンビナートなどの開放循環冷却水系の熱交換器本体、冷却水のピット、冷却塔などの装置、配管内などへのスケールの付着を防止するために、冷却水をシリカゲルと接触させ、冷却水中のシリカを吸着除去するために使用した使用済みのシリカゲルを利用することができる。
図1は、冷却水をシリカゲルと接触させる装置の一態様の模式図である。本態様の装置は、冷却水の流入口1と流出口2を有し、シリカゲル3が充填されたカラム4を備えた装置である。図1は、下向流通水であるが、カラム4の下部に流入口、上部に流出口を設けて、上向流通水とすることもでき、充填されたシリカゲルが流動床を形成することもできる。この開放循環冷却水系においては、熱交換器5を通過して、熱交換により温度が上昇した温水を冷却塔6で蒸発させ、蒸発潜熱の放出により冷却し、ピット7に貯留された冷水をポンプ8により循環して使用する。本態様においては、シリカゲルが充填されたカラム4が、ポンプの下流側に設置され、シリカゲルが冷却水と接触することにより、冷却水中のシリカがシリカゲルに吸着され、除去される。
【0006】
本発明において、シリカを吸着させるシリカゲルに特に制限はなく、天然シリカゲル、合成シリカゲルのいずれをも用いることができ、また、組成式SiO2・nH2Oで表されるシリカゲルの外に、Al2O3を含有するシリカアルミナ質ゲルや、ホワイトカーボンと呼ばれる無水ケイ酸、含水ケイ酸なども用いることができる。また、化学修飾されていない通常のシリカゲルの外に、メチル基、ブチル基、オクチル基、オクタデシル基、フェニル基などの炭化水素基で化学修飾されたシリカゲル、アミノ基、アミノプロピル基、第四級アンモニウム基、スルホン酸基などのイオン交換基などで化学修飾されたシリカゲルなども用いることができる。合成シリカゲルは、ケイ酸ナトリウムの水溶液を無機酸により中和し、析出した沈殿を水洗、乾燥することにより得ることができるが、乾燥用やクロマトグラフ用として市販されているシリカゲルを用いることもできる。
本発明において、シリカを吸着させるシリカゲルの平均粒子径は、1μm〜10mmであることが好ましく、20μm〜5mmであることがより好ましい。シリカゲルの平均粒子径が1μm未満であると、シリカゲルを取り扱う際の作業性が悪く、シリカゲルを充填したカラムの通水速度が低下するおそれがあり、また、細骨材としてコンクリートを補強する効果が発現しないおそれがある。シリカゲルの平均粒子径が10mmを超えると、シリカゲルの見かけ表面の面積が減少して、シリカの吸着速度が低下するおそれがあり、また、細骨材としては過大な寸法となり、コンクリートの練りまぜが容易でなく、材料が分離しやすく、表面仕上げが困難になるおそれがある。
本発明において、シリカを吸着させるシリカゲルの形状に特に制限はなく、例えば、球状、破砕状などを挙げることができるが、球状のシリカゲルを好適に用いることができる。本発明において、シリカを吸着させるシリカゲルの比表面積に特に制限はないが、10〜1,000m2/gであることが好ましく、150〜850m2/gであることがより好ましい。シリカを吸着させるシリカゲルの細孔径にも特に制限はないが、1〜50nmであることが好ましく、2〜30nmであることがより好ましい。
【0007】
本発明において、冷却水中のシリカを吸着除去するために用いる新品のシリカゲルは、細孔の空隙が大きく、比表面積が大きい。したがって、単位容積質量(充填嵩密度)が比較的小さく、通常は350〜600kg/Lである。シリカゲルが冷却水中のシリカを吸着すると、細孔が吸着したシリカによって埋められ、細孔の空隙が小さくなり、シリカゲルの単位体積質量が大きくなる。本発明においては、シリカを吸着したシリカゲルの単位容積質量をB(kg/L)、シリカを吸着する前のシリカゲルの単位容積質量をA(kg/L)としたとき、B/Aが1.5〜3であることが好ましく、1.5〜2.5であることがより好ましい。すなわち、初期のシリカゲルの重量の0.5〜2重量倍のシリカを吸着したシリカゲルを、コンクリート用細骨材として好適に用いることができる。B/Aが1.5未満であると、硬化コンクリートの強度が低下するおそれがある。B/Aが3に近づくと、シリカゲルの冷却水中のシリカを吸着する能力が低下し、開放循環冷却水系におけるスケールの発生を防止するという目的の達成が容易でなく、B/Aが3を超えるまでシリカゲルにシリカを吸着させることが困難となるおそれがある。
本発明のコンクリート用細骨材と練りまぜてコンクリートを調製するセメントに特に制限はなく、例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、耐硫酸性ポルトランドセメント及び低アルカリ形ポルトランドセメントなどのJIS R 5210に規定されるポルトランドセメント、JIS R 5211に規定される高炉セメント、JIS R 5212に規定されるシリカセメント、JIS R 5213に規定されるフライアッシュセメントや、白色セメント、カラーセメント、超速硬セメント、膨張セメント、耐酸セメント、コロイドセメント、油井セメント、アルミナセメント、リン酸セメントなどを挙げることができる。
【0008】
本発明のコンクリート用細骨材は、冷却水中のシリカの吸着除去に使用したのち、未乾燥のまま水分補正をしてセメントと混合することができ、あるいは、乾燥したのちセメントと混合することもできる。本発明のコンクリート用細骨材は、細骨材として単独に用いることができ、あるいは、川砂、海砂、スラグ骨材などの従来から用いられている細骨材と併用することもできる。本発明のコンクリート用細骨材と従来から用いられている細骨材の配合比に特に制限はなく、コンシステンシー、ワーカビリティー、フイニッシャビリティー、プラスチシティーなどを考慮し、試し練りを行って適宜選定することができる。開放循環冷却水系の冷却水中のシリカを吸着するために使用されるシリカゲルは、従来から用いられている細骨材に比べて粒径が小さい場合が多いので、両者を併用することにより、大小粒が適度に混合した粒度のよい細骨材とすることができる。
本発明のコンクリート用細骨材は、粘土塊や有機不純物などの有害物を含まないので、コンクリートの凝結遅延や硬化不良などを起こすおそれがなく、好適に用いることができる。本発明のコンクリート用細骨材は、従来から用いられている川砂、海砂、スラグ細骨材などの細骨材に比べて、平均粒子径が小さく、粒子径分布幅が狭いために、硬化したコンクリート中の細骨材の分布が均一になり、高い強度が得られる。
【0009】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
実施例1
水道水を補給水とし、濃縮倍率6倍で運転している開放循環冷却水系の冷却水配管に、単位容積質量0.46kg/Lのシリカゲル[洞海化学工業(株)、B型ゲル]90kgを充填したカラムを設置し、SV30h−1で運転した。30日間の運転ののち、カラムからシリカゲルを取り出して乾燥し、単位容積質量を測定したところ1.12kg/Lであり、シリカ吸着後の単位容積質量(B)とシリカ吸着前の単位容積質量(A)の比(B/A)は、2.43であった。このシリカ吸着シリカゲルを、以下のコンクリートの配合に用いた。
配合に用いた普通ポルトランドセメントの品質を、JIS R 5201及びJIS R 5202にしたがって試験した。結果を、第1表に示す。
【0010】
【表1】
【0011】
配合に用いた骨材の名称、産地、JIS A 1104にしたがって絶乾状態の試料について試験した単位容積質量、JIS A 1137にしたがって試験した粘土塊量及びJIS A 1102にしたがって試験した粒度を、第2表に示す。
【0012】
【表2】
【0013】
細骨材として上記のシリカ吸着シリカゲル20重量%と川砂80重量%の混合物を用い、水としてイオン交換水を用い、JIS A 1138にしたがって試し練りを行って、コンクリートの配合を設計した。すなわち、容量50Lの強制練りミキサを使用し、単位セメント量を300kg/m3とし、JIS A 1101にしたがって測定したスランプが8cmになり、空気量が1.5容積%になり、水セメント比が小さくなるように、細骨材率と単位水量を選定した。細骨材率は46.2重量%であり、単位水量は183kg/m3であり、水セメント比は61.0重量%であった。
強制練りミキサに、細骨材の65重量%すなわち569kg/m3、セメント300kg/m3、細骨材の35重量%すなわち306kg/m3及び水183kg/m3をこの順序で投入し、1.5分間練りまぜたのち、粗骨材1,019kg/m3を配合してコンクリートを得た。得られたコンクリートから、JIS A 1132にしたがって圧縮強度試験のための供試体を作製し、JIS A 1108にしたがって、圧縮強度を測定した。圧縮強度は、3日後186kgf/cm2、7日後321kgf/cm2、28日後416kgf/cm2であった。
実施例2
単位セメント量を320kg/m3とし、スランプが18cm、空気量が1.0容積%になるように配合設計した以外は、実施例1と同様にして、細骨材率と単位水量を選定し、コンクリートを配合し、供試体を作製して圧縮強度を測定した。
細骨材率は48.8重量%であり、単位水量は212kg/m3であり、水セメント比は66.3重量%であった。圧縮強度は、3日後172kgf/cm2、7日後282kgf/cm2、28日後380kgf/cm2であった。
実施例3
シリカ吸着シリカゲル60重量%と川砂40重量%の混合物を細骨材として用いた以外は、実施例1と同様にして、細骨材率と単位水量を選定し、コンクリートを配合し、供試体を作製して圧縮強度を測定した。
細骨材率は47.0重量%であり、単位水量は184kg/m3であり、水セメント比は61.3重量%であった。圧縮強度は、3日後184kgf/cm2、7日後314kgf/cm2、28日後418kgf/cm2であった。
実施例4
シリカ吸着シリカゲル60重量%と川砂40重量%の混合物を細骨材として用いた以外は、実施例2と同様にして、細骨材率と単位水量を選定し、コンクリートを配合し、供試体を作製して圧縮強度を測定した。
細骨材率は49.3重量%であり、単位水量は228kg/m3であり、水セメント比は71.3重量%であった。圧縮強度は、3日後172kgf/cm2、7日後279kgf/cm2、28日後380kgf/cm2であった。
比較例1
細骨材として川砂のみを用いた以外は、実施例1と同様にして、細骨材率と単位水量を選定し、コンクリートを配合し、供試体を作製して圧縮強度を測定した。
細骨材率は44.0重量%であり、単位水量は174kg/m3であり、水セメント比は58.0重量%であった。圧縮強度は、3日後175kgf/cm2、7日後299kgf/cm2、28日後398kgf/cm2であった。
比較例2
細骨材として川砂のみを用いた以外は、実施例2と同様にして、細骨材率と単位水量を選定し、コンクリートを配合し、供試体を作製して圧縮強度を測定した。
細骨材率は47.2重量%であり、単位水量は201kg/m3であり、水セメント比は62.8重量%であった。圧縮強度は、3日後151kgf/cm2、7日後254kgf/cm2、28日後368kgf/cm2であった。
実施例1〜4及び比較例1〜2のコンクリートの配合設計を第3表に、圧縮強度を第4表に示す。
【0014】
【表3】
【0015】
【表4】
【0016】
第4表に見られるように、細骨材として川砂のみを用いた比較例1〜2の圧縮強度試験の結果と、細骨材としてシリカを吸着したシリカゲルと川砂の混合物を用いた実施例1〜4の圧縮強度試験の結果は、単位セメント量とスランプが等しい組み合わせを比較すると、実施例の方が圧縮強度が大きい。
【0017】
【発明の効果】
本発明のコンクリート用細骨材を配合することにより、細骨材として砂のみを用いた場合に比べて、強度の大きい硬化コンクリートを得ることができる。また、開放循環冷却水系のスケール防止のために用いたシリカを吸着したシリカゲルをコンクリート用細骨材として利用することにより、使用済みのシリカゲルを産業廃棄物として処理することなく、有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、冷却水をシリカゲルと接触させる装置の一態様の模式図である。
【符号の説明】
1 流入口
2 流出口
3 シリカゲル
4 カラム
5 熱交換器
6 冷却塔
7 ピット
8 ポンプ
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート用細骨材に関する。さらに詳しくは、本発明は、開放循環冷却水系のスケール発生を防止するために、冷却水中のシリカの吸着除去に用いた使用済みのシリカゲルからなり、強度の大きい硬化コンクリートを与えることができるコンクリート用細骨材に関する。
【0002】
【従来の技術】
骨材は、モルタル又はコンクリートを作るために、セメント及び水と練り混ぜられる砂、砂利、その他これらに類似する材料である。骨材は、コンクリートの65〜80重量%を占め、その性質が、コンクリートのワーカビリティー、強度、耐久性、水密性などに大きな影響を与える。細骨材は、10mm篩を全部通り、5mm篩を重量で85%以上通る骨材である。以前には、細骨材として川砂が多量に用いられ、コンクリート技術の基盤をなしていたが、採取規制を受ける河川が増加し、1965年頃を境に、その使用量は急減している。代わって、海砂、山砂、陸砂、砕砂、高炉スラグ細骨材、フェロニッケルスラグ細骨材などが用いられている。
最近では、コンクリート廃材から細骨材を回収する試みもなされ、例えば、コンクリート廃材に含まれている粒径約5mm程度以下の原細骨材を、新たなコンクリート資材における細骨材として再使用できる状態に再生する方法として、コンクリート廃材を破砕して得られた原細骨材を、互いに圧接状態で擦り合わせる方法が提案されている(特許文献1)。コンクリート材料のうち、セメント、鉄筋、混和材料などは工業製品であり、規格が定められているが、骨材は、天然品、副産物などが多く、地域性もあり、その品質は多岐にわたっているために、良質の細骨材が求められている。
本発明者らは、かねてより、開放循環冷却水系におけるスケールの発生の防止に関する研究を進めている。ビル空調、一般工場、石油化学コンビナートなどの冷却水系において、水と接触する伝熱面、配管内ではスケール障害が発生する。スケールが付着すると、熱効率の低下、配管の閉塞、水質の計測機器センサー部への障害など、熱交換器の運転に重大な障害を引き起こす。
生成するスケールは種々あるが、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸亜鉛、水酸化亜鉛、塩基性炭酸亜鉛などのスケール防止に対しては、一般にマレイン酸、アクリル酸、イタコン酸などをモノマー成分としたカルボキシル基を有するポリマー、ヘキサメタリン酸ソーダやトリポリリン酸ソーダなどの無機ポリリン酸類、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸やホスホノブタントリカルボン酸などのホスホン酸類が使用されている。
しかし、シリカ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウムなどのシリカ系スケール防止に対しては、アクリルアミド系重合体とアクリル酸系重合体(特許文献2)、水溶性陽イオン性ポリマー、ハロゲン化脂肪族ニトロアルコール及びホスホン酸又はその塩(特許文献3)、ポリエチレングリコールとホスホン酸若しくはその塩及び/又はカルボン酸系ポリマー(特許文献4)などのスケール防止剤が提案されているが、水質変動に伴って性能が安定せず、実用上の点で問題があり、改善が求められている。
この問題に対して、本発明者らは、シリカゲルを吸着剤としてカラムに充填し、そこに冷却水を通水して冷却水中のシリカを除去する装置を提案した(特許文献5)。この装置によれば、確実に冷却水からシリカを除去することができ、共存する他のイオンや薬剤の影響を受けにくく、安定したシリカスケール防止効果が発揮される。しかしながら、シリカゲルは、吸着の飽和に達するとシリカ除去能力が低下するために、一定の使用期間に達すると新品との交換が必要であり、飽和に達したシリカゲルは、産業廃棄物として処分せざるを得なかった。
【特許文献1】
特開2001−206751号公報(第2頁)
【特許文献2】
特開昭61−107998号公報(第1頁)
【特許文献3】
特開平7−256266号公報(第2頁)
【特許文献4】
特開平2−31894号公報(第1頁)
【特許文献5】
特開2001−149952号公報(第2頁)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、開放循環冷却水系において、冷却水中のシリカの吸着が飽和に達した使用済みのシリカゲルを有効に利用し、良質のコンクリート用細骨材を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、開放循環冷却水系の冷却水中に含まれるシリカを吸着した使用済みのシリカゲルが、コンクリート用細骨材として良好な性能を有することを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)開放循環冷却水系の冷却水中に含まれるシリカを吸着したシリカゲルからなることを特徴とするコンクリート用細骨材、
(2)シリカを吸着したシリカゲルの単位容積質量をB(kg/L)、シリカを吸着する前のシリカゲルの単位容積質量をA(kg/L)としたとき、B/Aが1.5〜3である第1項記載のコンクリート用細骨材、
(3)冷却水中に含まれるシリカを吸着したシリカゲルが、シリカゲル充填カラムに冷却水を通水することにより、冷却水中のシリカを吸着したシリカゲルである第1項記載のコンクリート用細骨材、及び、
(4)シリカゲルの平均粒子径が、1μm〜10mmである第1項記載のコンクリート用細骨材、
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のコンクリート用細骨材は、開放循環冷却水系の冷却水中に含まれるシリカを吸着したシリカゲルからなるコンクリート用細骨材である。
本発明に用いる開放循環冷却水系の冷却水中に含まれるシリカを吸着したシリカゲルは、ビル空調、一般工場、石油化学コンビナートなどの開放循環冷却水系の熱交換器本体、冷却水のピット、冷却塔などの装置、配管内などへのスケールの付着を防止するために、冷却水をシリカゲルと接触させ、冷却水中のシリカを吸着除去するために使用した使用済みのシリカゲルを利用することができる。
図1は、冷却水をシリカゲルと接触させる装置の一態様の模式図である。本態様の装置は、冷却水の流入口1と流出口2を有し、シリカゲル3が充填されたカラム4を備えた装置である。図1は、下向流通水であるが、カラム4の下部に流入口、上部に流出口を設けて、上向流通水とすることもでき、充填されたシリカゲルが流動床を形成することもできる。この開放循環冷却水系においては、熱交換器5を通過して、熱交換により温度が上昇した温水を冷却塔6で蒸発させ、蒸発潜熱の放出により冷却し、ピット7に貯留された冷水をポンプ8により循環して使用する。本態様においては、シリカゲルが充填されたカラム4が、ポンプの下流側に設置され、シリカゲルが冷却水と接触することにより、冷却水中のシリカがシリカゲルに吸着され、除去される。
【0006】
本発明において、シリカを吸着させるシリカゲルに特に制限はなく、天然シリカゲル、合成シリカゲルのいずれをも用いることができ、また、組成式SiO2・nH2Oで表されるシリカゲルの外に、Al2O3を含有するシリカアルミナ質ゲルや、ホワイトカーボンと呼ばれる無水ケイ酸、含水ケイ酸なども用いることができる。また、化学修飾されていない通常のシリカゲルの外に、メチル基、ブチル基、オクチル基、オクタデシル基、フェニル基などの炭化水素基で化学修飾されたシリカゲル、アミノ基、アミノプロピル基、第四級アンモニウム基、スルホン酸基などのイオン交換基などで化学修飾されたシリカゲルなども用いることができる。合成シリカゲルは、ケイ酸ナトリウムの水溶液を無機酸により中和し、析出した沈殿を水洗、乾燥することにより得ることができるが、乾燥用やクロマトグラフ用として市販されているシリカゲルを用いることもできる。
本発明において、シリカを吸着させるシリカゲルの平均粒子径は、1μm〜10mmであることが好ましく、20μm〜5mmであることがより好ましい。シリカゲルの平均粒子径が1μm未満であると、シリカゲルを取り扱う際の作業性が悪く、シリカゲルを充填したカラムの通水速度が低下するおそれがあり、また、細骨材としてコンクリートを補強する効果が発現しないおそれがある。シリカゲルの平均粒子径が10mmを超えると、シリカゲルの見かけ表面の面積が減少して、シリカの吸着速度が低下するおそれがあり、また、細骨材としては過大な寸法となり、コンクリートの練りまぜが容易でなく、材料が分離しやすく、表面仕上げが困難になるおそれがある。
本発明において、シリカを吸着させるシリカゲルの形状に特に制限はなく、例えば、球状、破砕状などを挙げることができるが、球状のシリカゲルを好適に用いることができる。本発明において、シリカを吸着させるシリカゲルの比表面積に特に制限はないが、10〜1,000m2/gであることが好ましく、150〜850m2/gであることがより好ましい。シリカを吸着させるシリカゲルの細孔径にも特に制限はないが、1〜50nmであることが好ましく、2〜30nmであることがより好ましい。
【0007】
本発明において、冷却水中のシリカを吸着除去するために用いる新品のシリカゲルは、細孔の空隙が大きく、比表面積が大きい。したがって、単位容積質量(充填嵩密度)が比較的小さく、通常は350〜600kg/Lである。シリカゲルが冷却水中のシリカを吸着すると、細孔が吸着したシリカによって埋められ、細孔の空隙が小さくなり、シリカゲルの単位体積質量が大きくなる。本発明においては、シリカを吸着したシリカゲルの単位容積質量をB(kg/L)、シリカを吸着する前のシリカゲルの単位容積質量をA(kg/L)としたとき、B/Aが1.5〜3であることが好ましく、1.5〜2.5であることがより好ましい。すなわち、初期のシリカゲルの重量の0.5〜2重量倍のシリカを吸着したシリカゲルを、コンクリート用細骨材として好適に用いることができる。B/Aが1.5未満であると、硬化コンクリートの強度が低下するおそれがある。B/Aが3に近づくと、シリカゲルの冷却水中のシリカを吸着する能力が低下し、開放循環冷却水系におけるスケールの発生を防止するという目的の達成が容易でなく、B/Aが3を超えるまでシリカゲルにシリカを吸着させることが困難となるおそれがある。
本発明のコンクリート用細骨材と練りまぜてコンクリートを調製するセメントに特に制限はなく、例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、耐硫酸性ポルトランドセメント及び低アルカリ形ポルトランドセメントなどのJIS R 5210に規定されるポルトランドセメント、JIS R 5211に規定される高炉セメント、JIS R 5212に規定されるシリカセメント、JIS R 5213に規定されるフライアッシュセメントや、白色セメント、カラーセメント、超速硬セメント、膨張セメント、耐酸セメント、コロイドセメント、油井セメント、アルミナセメント、リン酸セメントなどを挙げることができる。
【0008】
本発明のコンクリート用細骨材は、冷却水中のシリカの吸着除去に使用したのち、未乾燥のまま水分補正をしてセメントと混合することができ、あるいは、乾燥したのちセメントと混合することもできる。本発明のコンクリート用細骨材は、細骨材として単独に用いることができ、あるいは、川砂、海砂、スラグ骨材などの従来から用いられている細骨材と併用することもできる。本発明のコンクリート用細骨材と従来から用いられている細骨材の配合比に特に制限はなく、コンシステンシー、ワーカビリティー、フイニッシャビリティー、プラスチシティーなどを考慮し、試し練りを行って適宜選定することができる。開放循環冷却水系の冷却水中のシリカを吸着するために使用されるシリカゲルは、従来から用いられている細骨材に比べて粒径が小さい場合が多いので、両者を併用することにより、大小粒が適度に混合した粒度のよい細骨材とすることができる。
本発明のコンクリート用細骨材は、粘土塊や有機不純物などの有害物を含まないので、コンクリートの凝結遅延や硬化不良などを起こすおそれがなく、好適に用いることができる。本発明のコンクリート用細骨材は、従来から用いられている川砂、海砂、スラグ細骨材などの細骨材に比べて、平均粒子径が小さく、粒子径分布幅が狭いために、硬化したコンクリート中の細骨材の分布が均一になり、高い強度が得られる。
【0009】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
実施例1
水道水を補給水とし、濃縮倍率6倍で運転している開放循環冷却水系の冷却水配管に、単位容積質量0.46kg/Lのシリカゲル[洞海化学工業(株)、B型ゲル]90kgを充填したカラムを設置し、SV30h−1で運転した。30日間の運転ののち、カラムからシリカゲルを取り出して乾燥し、単位容積質量を測定したところ1.12kg/Lであり、シリカ吸着後の単位容積質量(B)とシリカ吸着前の単位容積質量(A)の比(B/A)は、2.43であった。このシリカ吸着シリカゲルを、以下のコンクリートの配合に用いた。
配合に用いた普通ポルトランドセメントの品質を、JIS R 5201及びJIS R 5202にしたがって試験した。結果を、第1表に示す。
【0010】
【表1】
【0011】
配合に用いた骨材の名称、産地、JIS A 1104にしたがって絶乾状態の試料について試験した単位容積質量、JIS A 1137にしたがって試験した粘土塊量及びJIS A 1102にしたがって試験した粒度を、第2表に示す。
【0012】
【表2】
【0013】
細骨材として上記のシリカ吸着シリカゲル20重量%と川砂80重量%の混合物を用い、水としてイオン交換水を用い、JIS A 1138にしたがって試し練りを行って、コンクリートの配合を設計した。すなわち、容量50Lの強制練りミキサを使用し、単位セメント量を300kg/m3とし、JIS A 1101にしたがって測定したスランプが8cmになり、空気量が1.5容積%になり、水セメント比が小さくなるように、細骨材率と単位水量を選定した。細骨材率は46.2重量%であり、単位水量は183kg/m3であり、水セメント比は61.0重量%であった。
強制練りミキサに、細骨材の65重量%すなわち569kg/m3、セメント300kg/m3、細骨材の35重量%すなわち306kg/m3及び水183kg/m3をこの順序で投入し、1.5分間練りまぜたのち、粗骨材1,019kg/m3を配合してコンクリートを得た。得られたコンクリートから、JIS A 1132にしたがって圧縮強度試験のための供試体を作製し、JIS A 1108にしたがって、圧縮強度を測定した。圧縮強度は、3日後186kgf/cm2、7日後321kgf/cm2、28日後416kgf/cm2であった。
実施例2
単位セメント量を320kg/m3とし、スランプが18cm、空気量が1.0容積%になるように配合設計した以外は、実施例1と同様にして、細骨材率と単位水量を選定し、コンクリートを配合し、供試体を作製して圧縮強度を測定した。
細骨材率は48.8重量%であり、単位水量は212kg/m3であり、水セメント比は66.3重量%であった。圧縮強度は、3日後172kgf/cm2、7日後282kgf/cm2、28日後380kgf/cm2であった。
実施例3
シリカ吸着シリカゲル60重量%と川砂40重量%の混合物を細骨材として用いた以外は、実施例1と同様にして、細骨材率と単位水量を選定し、コンクリートを配合し、供試体を作製して圧縮強度を測定した。
細骨材率は47.0重量%であり、単位水量は184kg/m3であり、水セメント比は61.3重量%であった。圧縮強度は、3日後184kgf/cm2、7日後314kgf/cm2、28日後418kgf/cm2であった。
実施例4
シリカ吸着シリカゲル60重量%と川砂40重量%の混合物を細骨材として用いた以外は、実施例2と同様にして、細骨材率と単位水量を選定し、コンクリートを配合し、供試体を作製して圧縮強度を測定した。
細骨材率は49.3重量%であり、単位水量は228kg/m3であり、水セメント比は71.3重量%であった。圧縮強度は、3日後172kgf/cm2、7日後279kgf/cm2、28日後380kgf/cm2であった。
比較例1
細骨材として川砂のみを用いた以外は、実施例1と同様にして、細骨材率と単位水量を選定し、コンクリートを配合し、供試体を作製して圧縮強度を測定した。
細骨材率は44.0重量%であり、単位水量は174kg/m3であり、水セメント比は58.0重量%であった。圧縮強度は、3日後175kgf/cm2、7日後299kgf/cm2、28日後398kgf/cm2であった。
比較例2
細骨材として川砂のみを用いた以外は、実施例2と同様にして、細骨材率と単位水量を選定し、コンクリートを配合し、供試体を作製して圧縮強度を測定した。
細骨材率は47.2重量%であり、単位水量は201kg/m3であり、水セメント比は62.8重量%であった。圧縮強度は、3日後151kgf/cm2、7日後254kgf/cm2、28日後368kgf/cm2であった。
実施例1〜4及び比較例1〜2のコンクリートの配合設計を第3表に、圧縮強度を第4表に示す。
【0014】
【表3】
【0015】
【表4】
【0016】
第4表に見られるように、細骨材として川砂のみを用いた比較例1〜2の圧縮強度試験の結果と、細骨材としてシリカを吸着したシリカゲルと川砂の混合物を用いた実施例1〜4の圧縮強度試験の結果は、単位セメント量とスランプが等しい組み合わせを比較すると、実施例の方が圧縮強度が大きい。
【0017】
【発明の効果】
本発明のコンクリート用細骨材を配合することにより、細骨材として砂のみを用いた場合に比べて、強度の大きい硬化コンクリートを得ることができる。また、開放循環冷却水系のスケール防止のために用いたシリカを吸着したシリカゲルをコンクリート用細骨材として利用することにより、使用済みのシリカゲルを産業廃棄物として処理することなく、有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、冷却水をシリカゲルと接触させる装置の一態様の模式図である。
【符号の説明】
1 流入口
2 流出口
3 シリカゲル
4 カラム
5 熱交換器
6 冷却塔
7 ピット
8 ポンプ
Claims (4)
- 開放循環冷却水系の冷却水中に含まれるシリカを吸着したシリカゲルからなることを特徴とするコンクリート用細骨材。
- シリカを吸着したシリカゲルの単位容積質量をB(kg/L)、シリカを吸着する前のシリカゲルの単位容積質量をA(kg/L)としたとき、B/Aが1.5〜3である請求項1記載のコンクリート用細骨材。
- 冷却水中に含まれるシリカを吸着したシリカゲルが、シリカゲル充填カラムに冷却水を通水することにより、冷却水中のシリカを吸着したシリカゲルである請求項1記載のコンクリート用細骨材。
- シリカゲルの平均粒子径が、1μm〜10mmである請求項1記載のコンクリート用細骨材。
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JP2021017453A (ja) * | 2019-07-17 | 2021-02-15 | 株式会社豊田中央研究所 | 冷却液 |
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- 2003-04-18 JP JP2003113681A patent/JP2004315323A/ja active Pending
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