JP2004315253A - カーボンナノチューブの架橋方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡便にカーボンナノチューブを相互に直接結合させて、架橋体を得る方法を提供すること。
【解決手段】カーボンナノチューブの集合体の全体に電流を印加して、それらのカーボンナノチューブの相互間に共有結合を形成させることを特徴とする、カーボンナノチューブの架橋方法に関する。又は、該方法により得られる架橋体にも関し、更に、該架橋体を用いた複合体、電子放出素子、、低分子の吸収材料、及び電池の負極材料に関する。
【選択図】 なし
【解決手段】カーボンナノチューブの集合体の全体に電流を印加して、それらのカーボンナノチューブの相互間に共有結合を形成させることを特徴とする、カーボンナノチューブの架橋方法に関する。又は、該方法により得られる架橋体にも関し、更に、該架橋体を用いた複合体、電子放出素子、、低分子の吸収材料、及び電池の負極材料に関する。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カーボンナノチューブ集合体の相互間に共有結合を形成する架橋方法、該架橋方法により得られるカーボンナノチューブ架橋体及びその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】
カーボンナノチューブ(CNT)には、その高強度、高耐熱性、種々の電気的性質などによる各種の応用が期待されている。それらの応用のうち、多数のCNTを用いるのは、例えば、高強度、高硬度または高導電性の単独材料または複合材料、電子放出素子などの比較的大型の電子素子、低分子の吸収材料、電池の負極材料などである。このような多数のCNTを用いる場合、多数のCNTが共有結合で相互に結合されている方が、より高い強度、高い硬度、高い導電性を与える可能性があり、また、微細なCNTを取り扱うことが容易になる。
【0003】
多数のCNTが相互に結合された系(以下では、CNT架橋体と呼ぶ)と、その作製方法としては、アーク放電によるCNT合成時に副生するもの(非特許文献1参照、ただし、この文献における結合体の大部分はCNTと他のナノ微粒子とが結合したものである)、CNTにイオンビームを照射するもの(特許文献1参照)などが挙げられる。また、他の成分を介在させることを許容した場合には、酸化処理したCNTを加熱して結合させるか、CNTと各種樹脂などで多孔質の複合体を作ってから、650℃程度に加熱すること(樹脂などの部分の熱分解)によりCNTの接触点を結合させるもの(特許文献2参照)、CNTと金属粒子を圧縮するもの(特許文献3参照)などがある。
【特許文献1】
特許第2591458号公報。
【特許文献2】
特表2000−511864号公報。
【特許文献3】
特開2002−503204号公報。
【非特許文献1】
H.Hiura他,「Raman studies of carbon nanotubes」,Chem.Phys.Letters,1993年,第202巻,第6号,pp.509−512。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、これらのCNT架橋体の作製方法では、高価な装置や、極めて高い温度が必要であったり、数mm以上の大型の架橋体の作製が困難であり、相対的に複雑な操作が必要であり、CNTが直接的に結合しない方法の場合には、相対的に低強度である、などの問題があり、CNTを相互に直接結合させるための、より簡便な方法が必要と考えられた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決するために、多数のCNTを簡便に架橋する方法を検討して、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の第1の発明は、CNTの集合体の全体に電流を印加して、それらのCNTの相互間に直接、共有結合を形成させることを特徴とする、CNTの架橋方法に関するものである。
また、本発明の第2の発明は、上記第1の発明の架橋方法で得られる、CNT架橋体に関する。
さらに、第3の発明は、上記第2の発明のCNT架橋体と、該架橋体内部に含浸させた重合性物質の重合体からなる複合体に関する。
さらに、第4、第5、第6の発明は、上記第2の発明のCNT架橋体を用いた電子放出素子、低分子の吸収材料、電池の負極材料に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のCNT架橋体の原料には、黒鉛などを電極に用いたアーク放電による合成や低分子の原料と金属触媒を用いた気相合成などの、各種の公知の製造方法で作製された、単層及び/又は多層のCNTを使用することができる。CNTの直径(外径、CNTを構成する最外部の各炭素の中心位置で考える)は、0.4nm以上1.0μm未満、好ましくは0.4nm以上0.1μm未満である。また、その長さは短すぎると架橋しても強度などの増加が少なく、架橋の利点が少ないことから、アスペクト比(直径に対する長さの比)として10以上、さらには100以上が望ましい。長さの上限は特に無いが、長すぎると圧縮されにくくなり、後述の通り、架橋前に賦形を行う場合に、工夫が必要になる。このため、概ね100000以下が望ましい。また、本発明においては、ホーン(角)状の不規則な形状を持ち、通常のCNTと同様に多数のsp2炭素の曲面で構成されるカーボンナノホーンなどの、他のナノ炭素構造体も原料CNTに含まれる。また、CNTと他のナノ炭素構造体を組み合わせて用いてもよい。
原料CNT中の金属元素などの不純物は、予め約0.5%程度以下に除去されていることが望ましい。これには、例えば酸を用いた精製が有効である。他方、後記の架橋時に他の反応を期待する場合には、金属元素や、他の炭素化合物、他のヘテロ原子を含む化合物などのCNT以外の各種物質を加えておいてもよい。
【0007】
本発明における架橋方法では、予め、多数のCNTを所望の形状を持つ型に多数のCNTを入れるか、必要に応じて圧縮して、少なくとも特に力を加えない限り崩れない程度に形状を与え、後記の架橋を行う。この段階でのCNTの集合体の密度(嵩密度)は、用いるCNTのアスペクト比などにも依存するが、0.5g/cm3程度以上、さらには1.0g/cm3程度以上であることが望ましい。架橋前に賦形することにより、多数のCNTの接触箇所が増加し、架橋後における架橋体の中の架橋点が増加して、架橋体の高強度化や高伝導化などが実現できるので好ましい。
【0008】
ここで、一般にCNTは高温の真空中などで安定であることが知られているが、後記の通電を行うことで各炭素原子が高活性になるため、通電前の圧縮によって他の炭素原子が十分に近くにあれば、共有結合の組み合わせの変化が生じやすく、より好ましい。また、架橋前に所望の形状に賦形しておき、架橋後そのまま各種用途に利用することも可能である。なお、所望の形状よりも大きな架橋体にしてから、切削などの加工により最終形状としてもよい。
【0009】
また、一度分散(個々に分離、または数百本程度までの束に分離)したCNTをまとめて圧縮するだけではCNT集合体は全体としてほとんど配向していないが、全体が適度に配向しているCNT(例えば基板上に垂直に成長させて合成したもの、電場をかけるなどの適当な操作により予め配向させたもの等)を原料CNTとして用いることで、配向性の高いCNTからなる架橋体とすることも可能である。
【0010】
本発明におけるCNTの架橋には、通電による炭素−炭素間の結合形成を用いる。具体的には、通電による炭素の未結合手の生成(結合の解離)と再結合である。また、実際の操作としては、文字通り通電することの他に、高周波照射(発生する誘導電流により通電と同様になる)なども使用可能である。また、通電と共に、補助的に加熱や加圧をしてもよい。
【0011】
具体的には、低活性の雰囲気中で、CNTの集合体に2つの電極を接触あるいは僅かに離した状態で電流を流す。この際、少なくとも一方の電極を移動(走査)させてもよい。
通電における低活性の雰囲気としては、減圧状態(1Pa程度以下、特に酸素分圧が低いこと)や、He、Ar、N2などの不活性または低活性の気体を用いることができる。また、通電時の雰囲気制御や他の物質(ラジカル生成する補助物質や他の炭素源など)の添加で、架橋体に他の元素を導入(追加や置換)することや、架橋体を変成することも可能である。
【0012】
通電に用いる電流は、交流と直流のどちらでもよく、その電流密度は実効値(直流ではそのまま、交流では例えば単相なら約0.71倍)で約50A/cm2以上である。通電の時間は、電流密度やCNT集合体の大きさなどにも依存するが、3分以上が良く、より好ましくは10分以上である。電極の材質には、金属(但し、高融点で、好ましくは炭化物を生成しにくいもの)や黒鉛などを用いればよい。また、電極の部分以外に、CNTの集合体を適当な台や基板に載せる必要があれば、耐熱性の高い無機材料、金属材料、炭素材料などの台や基板を用いればよい。
【0013】
以上のような通電により、複数のCNT同士が接触している部分を通してCNT間の電子の移動が生じて、接触部分付近の炭素の共有結合が解離し、生成した未結合手が別のCNTの炭素(の未結合手)と結合することで架橋が生じると推測される。また、CNTは熱伝導性が高いので、高抵抗である接触部分で生じた熱が他の部分に移動しやすく、全体が高温になり、熱的な結合の解離も生じ、これによって架橋が生じることも考えられるが、一般に炭素材料の熱的な解離が多く生じる温度領域は2000以上であるので、本発明では、熱的な架橋よりも電子の移動による架橋の方が優先しているものと推測される。
【0014】
以上の方法で作製される架橋体は、そのままの形状で、または、さらに形状の加工をしてから、各種の用途に用いることができる。
また、高強度、高硬度または高導電性の架橋体として単独で使用されたり、あるいは他の材料との複合体として使用される。これらのうち、複合体の場合には、例えば本発明の架橋体に他の重合性物質を含浸させ、該重合性物質を重合させて、架橋体内部に重合体を含む複合体とすることができる。
また、具体的な用途として、電子放出素子などの比較的大型の電子素子も挙げられる。この場合には、架橋体を適当な基板に載せ、配線して用いればよい。また、他の用途として、水素やメタンなどの低分子物質の吸収材料や、電池の負極材料などが挙げられ、これらは架橋していないCNTを用いるよりも扱いやすくなるので有用である。
【0015】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
[実施例1]
単層CNT(CarboLex社,AP−grade、直径約1.4nm、純度50〜70vol%、Niなどの合成時の触媒をわずかに含む)を2M硝酸水溶液に濃度約1wt%で分散させ、約20℃で3時間放置後に濾過して、さらに純水で洗浄、乾燥した。硝酸廃液を中和したところ、金属の水酸化物と考えられるわずかな白濁を生じた。この精製前後のCNTの炭素の電子状態を共鳴ラマン散乱測定で調べたところ、特に変化は認められず、CNTの酸化は極めて少ないと考えられた。
【0016】
精製したCNTの粉末を、2枚のポリカーボネート板の間に入れ、小さな手回しのクランプで加圧し、開放後にさらにCNTの粉末を加えて加圧することを2回繰り返し、得られた脆い圧縮物をカッターで切り出して、大きさが1.5mm×1.5mm×1.0mmの、多数のCNTからなる固まり(以下、これを賦形物と呼ぶ、全体的な各CNTの向きはほぼランダムと考えられる)を得た。この固まりの嵩密度は約1.4g/cm3であった。
【0017】
このCNTの賦形物を、1.5mm×1.5mmの2面の側で、電極となる2枚の銅板(高純度銅、一部に、後記の電気端子に接続する部分と、2枚の銅板を互いに接触させないようにするスペーサになる厚めの部分を加工したもの)で挟み、さらに2枚のアルミナ板(電気絶縁と断熱用)で挟んで、アルミナ板/銅板/CNTの賦形物/銅板/アルミナ板の順に、まとめて金属製のクリップで固定した。以下、これをセルと呼ぶ。
【0018】
上記のセルを、銅板の接続部分(2極分)で気密構造の電気端子の内部側に接続し、ガラス製の耐圧容器に入れてから、セルを含む容器内部を約0.1Paに減圧した。
【0019】
気密構造の電気端子の外部側にリード線を接続し、テスターで全体の抵抗(主にCNT部分の抵抗と、CNT−電極間の接触抵抗)を測定した。抵抗値は約2Ωであった。その後、リード線を電流計(セルと直列に接続)、電圧計(セルと並列に接続)を介してトランスの2次側に接続し、トランスの1次側を交流100Vに接続した。トランスを徐々に昇圧し、セル部分に最大で16Aの電流(交流)を5分間流した(CNTの賦形物の断面積より、電流密度は約700A/cm2(単相交流であるから実効値は約500A/cm2)となる)。通電時にはCNT部分は強く光り、高温になった。その温度は、銅板の一部が溶融していたことから、1100℃程度と推定された。電流値が16Aの段階で、最初の電圧は約1.5V、最後の電圧は約1.8Vであった。通電後に電流計、電圧計、トランスを外し、冷却後にセル部分の抵抗を測定した。抵抗値は0.1Ω以下であった。
容器内部を常圧に戻し、端子からセルを外し、クリップ(焼き鈍されていた)を外して、通電後のCNT賦形物を取り出した。
【0020】
通電後のCNT賦形物と、別に未通電のCNT賦形物について、それぞれ共鳴ラマン散乱測定を行った(図1)。その結果、波数1336cm−1付近と2920cm−1付近のピークなどに変化が認められ、これは前記非特許文献1の記載から、通電後のCNT賦形物には、炭素が関係する結合構造が含まれることが分かった。この結合構造は、原料がCNTであるから、主に多数のCNTが互いに結合した構造であり、CNTの架橋体が生成していることが認められた。
通電後のCNT賦形物(架橋体)は、未通電のCNT賦形物よりも強固になり、カッターの刃を強く押しつけることではじめて割れた。
【0021】
[実施例2]
通電時の電流値を4A(電流密度は約180A/cm2)とした以外は実施例1と同様にして、架橋体の生成を試みた。共鳴ラマン散乱測定でも実施例1と同様の結果が得られ、実施例1の場合よりも架橋密度は低いが、架橋体が生成していることが認められた。
[実施例3]
実施例1の通電後のCNT賦形物(架橋体)に、硬化前のエポキシ樹脂(主剤と硬化剤を混合して用いる常温硬化型のもの)を接触させ、減圧にして、エポキシ樹脂を架橋体内部に含浸させ、該エポキシ樹脂を硬化させ、CNT架橋体とエポキシ樹脂からなる複合体を得た。
[比較例1]
実施例1で調製したと同様のCNTの賦形物(未通電)を、窒素中で1100℃で30分加熱し、冷却後に空気中に取り出した。加熱処理後の賦形物は加熱前よりもむしろ脆くなっており、架橋体の生成が認められなかった。
【0022】
【発明の効果】
本発明のCNTの架橋方法によれば、簡便にCNTを相互に直接結合させて、架橋体を得ることが可能であり、作製される架橋体は、未架橋のものより扱い易く、種々の目的、用途に使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の単層カーボンナノチューブ集合体の通電前後の共鳴ラマン散乱の測定結果(上は通電前、下は通電後、図中の数字は各ピークの波数(単位cm−1)を示す)である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、カーボンナノチューブ集合体の相互間に共有結合を形成する架橋方法、該架橋方法により得られるカーボンナノチューブ架橋体及びその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】
カーボンナノチューブ(CNT)には、その高強度、高耐熱性、種々の電気的性質などによる各種の応用が期待されている。それらの応用のうち、多数のCNTを用いるのは、例えば、高強度、高硬度または高導電性の単独材料または複合材料、電子放出素子などの比較的大型の電子素子、低分子の吸収材料、電池の負極材料などである。このような多数のCNTを用いる場合、多数のCNTが共有結合で相互に結合されている方が、より高い強度、高い硬度、高い導電性を与える可能性があり、また、微細なCNTを取り扱うことが容易になる。
【0003】
多数のCNTが相互に結合された系(以下では、CNT架橋体と呼ぶ)と、その作製方法としては、アーク放電によるCNT合成時に副生するもの(非特許文献1参照、ただし、この文献における結合体の大部分はCNTと他のナノ微粒子とが結合したものである)、CNTにイオンビームを照射するもの(特許文献1参照)などが挙げられる。また、他の成分を介在させることを許容した場合には、酸化処理したCNTを加熱して結合させるか、CNTと各種樹脂などで多孔質の複合体を作ってから、650℃程度に加熱すること(樹脂などの部分の熱分解)によりCNTの接触点を結合させるもの(特許文献2参照)、CNTと金属粒子を圧縮するもの(特許文献3参照)などがある。
【特許文献1】
特許第2591458号公報。
【特許文献2】
特表2000−511864号公報。
【特許文献3】
特開2002−503204号公報。
【非特許文献1】
H.Hiura他,「Raman studies of carbon nanotubes」,Chem.Phys.Letters,1993年,第202巻,第6号,pp.509−512。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、これらのCNT架橋体の作製方法では、高価な装置や、極めて高い温度が必要であったり、数mm以上の大型の架橋体の作製が困難であり、相対的に複雑な操作が必要であり、CNTが直接的に結合しない方法の場合には、相対的に低強度である、などの問題があり、CNTを相互に直接結合させるための、より簡便な方法が必要と考えられた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決するために、多数のCNTを簡便に架橋する方法を検討して、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の第1の発明は、CNTの集合体の全体に電流を印加して、それらのCNTの相互間に直接、共有結合を形成させることを特徴とする、CNTの架橋方法に関するものである。
また、本発明の第2の発明は、上記第1の発明の架橋方法で得られる、CNT架橋体に関する。
さらに、第3の発明は、上記第2の発明のCNT架橋体と、該架橋体内部に含浸させた重合性物質の重合体からなる複合体に関する。
さらに、第4、第5、第6の発明は、上記第2の発明のCNT架橋体を用いた電子放出素子、低分子の吸収材料、電池の負極材料に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のCNT架橋体の原料には、黒鉛などを電極に用いたアーク放電による合成や低分子の原料と金属触媒を用いた気相合成などの、各種の公知の製造方法で作製された、単層及び/又は多層のCNTを使用することができる。CNTの直径(外径、CNTを構成する最外部の各炭素の中心位置で考える)は、0.4nm以上1.0μm未満、好ましくは0.4nm以上0.1μm未満である。また、その長さは短すぎると架橋しても強度などの増加が少なく、架橋の利点が少ないことから、アスペクト比(直径に対する長さの比)として10以上、さらには100以上が望ましい。長さの上限は特に無いが、長すぎると圧縮されにくくなり、後述の通り、架橋前に賦形を行う場合に、工夫が必要になる。このため、概ね100000以下が望ましい。また、本発明においては、ホーン(角)状の不規則な形状を持ち、通常のCNTと同様に多数のsp2炭素の曲面で構成されるカーボンナノホーンなどの、他のナノ炭素構造体も原料CNTに含まれる。また、CNTと他のナノ炭素構造体を組み合わせて用いてもよい。
原料CNT中の金属元素などの不純物は、予め約0.5%程度以下に除去されていることが望ましい。これには、例えば酸を用いた精製が有効である。他方、後記の架橋時に他の反応を期待する場合には、金属元素や、他の炭素化合物、他のヘテロ原子を含む化合物などのCNT以外の各種物質を加えておいてもよい。
【0007】
本発明における架橋方法では、予め、多数のCNTを所望の形状を持つ型に多数のCNTを入れるか、必要に応じて圧縮して、少なくとも特に力を加えない限り崩れない程度に形状を与え、後記の架橋を行う。この段階でのCNTの集合体の密度(嵩密度)は、用いるCNTのアスペクト比などにも依存するが、0.5g/cm3程度以上、さらには1.0g/cm3程度以上であることが望ましい。架橋前に賦形することにより、多数のCNTの接触箇所が増加し、架橋後における架橋体の中の架橋点が増加して、架橋体の高強度化や高伝導化などが実現できるので好ましい。
【0008】
ここで、一般にCNTは高温の真空中などで安定であることが知られているが、後記の通電を行うことで各炭素原子が高活性になるため、通電前の圧縮によって他の炭素原子が十分に近くにあれば、共有結合の組み合わせの変化が生じやすく、より好ましい。また、架橋前に所望の形状に賦形しておき、架橋後そのまま各種用途に利用することも可能である。なお、所望の形状よりも大きな架橋体にしてから、切削などの加工により最終形状としてもよい。
【0009】
また、一度分散(個々に分離、または数百本程度までの束に分離)したCNTをまとめて圧縮するだけではCNT集合体は全体としてほとんど配向していないが、全体が適度に配向しているCNT(例えば基板上に垂直に成長させて合成したもの、電場をかけるなどの適当な操作により予め配向させたもの等)を原料CNTとして用いることで、配向性の高いCNTからなる架橋体とすることも可能である。
【0010】
本発明におけるCNTの架橋には、通電による炭素−炭素間の結合形成を用いる。具体的には、通電による炭素の未結合手の生成(結合の解離)と再結合である。また、実際の操作としては、文字通り通電することの他に、高周波照射(発生する誘導電流により通電と同様になる)なども使用可能である。また、通電と共に、補助的に加熱や加圧をしてもよい。
【0011】
具体的には、低活性の雰囲気中で、CNTの集合体に2つの電極を接触あるいは僅かに離した状態で電流を流す。この際、少なくとも一方の電極を移動(走査)させてもよい。
通電における低活性の雰囲気としては、減圧状態(1Pa程度以下、特に酸素分圧が低いこと)や、He、Ar、N2などの不活性または低活性の気体を用いることができる。また、通電時の雰囲気制御や他の物質(ラジカル生成する補助物質や他の炭素源など)の添加で、架橋体に他の元素を導入(追加や置換)することや、架橋体を変成することも可能である。
【0012】
通電に用いる電流は、交流と直流のどちらでもよく、その電流密度は実効値(直流ではそのまま、交流では例えば単相なら約0.71倍)で約50A/cm2以上である。通電の時間は、電流密度やCNT集合体の大きさなどにも依存するが、3分以上が良く、より好ましくは10分以上である。電極の材質には、金属(但し、高融点で、好ましくは炭化物を生成しにくいもの)や黒鉛などを用いればよい。また、電極の部分以外に、CNTの集合体を適当な台や基板に載せる必要があれば、耐熱性の高い無機材料、金属材料、炭素材料などの台や基板を用いればよい。
【0013】
以上のような通電により、複数のCNT同士が接触している部分を通してCNT間の電子の移動が生じて、接触部分付近の炭素の共有結合が解離し、生成した未結合手が別のCNTの炭素(の未結合手)と結合することで架橋が生じると推測される。また、CNTは熱伝導性が高いので、高抵抗である接触部分で生じた熱が他の部分に移動しやすく、全体が高温になり、熱的な結合の解離も生じ、これによって架橋が生じることも考えられるが、一般に炭素材料の熱的な解離が多く生じる温度領域は2000以上であるので、本発明では、熱的な架橋よりも電子の移動による架橋の方が優先しているものと推測される。
【0014】
以上の方法で作製される架橋体は、そのままの形状で、または、さらに形状の加工をしてから、各種の用途に用いることができる。
また、高強度、高硬度または高導電性の架橋体として単独で使用されたり、あるいは他の材料との複合体として使用される。これらのうち、複合体の場合には、例えば本発明の架橋体に他の重合性物質を含浸させ、該重合性物質を重合させて、架橋体内部に重合体を含む複合体とすることができる。
また、具体的な用途として、電子放出素子などの比較的大型の電子素子も挙げられる。この場合には、架橋体を適当な基板に載せ、配線して用いればよい。また、他の用途として、水素やメタンなどの低分子物質の吸収材料や、電池の負極材料などが挙げられ、これらは架橋していないCNTを用いるよりも扱いやすくなるので有用である。
【0015】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
[実施例1]
単層CNT(CarboLex社,AP−grade、直径約1.4nm、純度50〜70vol%、Niなどの合成時の触媒をわずかに含む)を2M硝酸水溶液に濃度約1wt%で分散させ、約20℃で3時間放置後に濾過して、さらに純水で洗浄、乾燥した。硝酸廃液を中和したところ、金属の水酸化物と考えられるわずかな白濁を生じた。この精製前後のCNTの炭素の電子状態を共鳴ラマン散乱測定で調べたところ、特に変化は認められず、CNTの酸化は極めて少ないと考えられた。
【0016】
精製したCNTの粉末を、2枚のポリカーボネート板の間に入れ、小さな手回しのクランプで加圧し、開放後にさらにCNTの粉末を加えて加圧することを2回繰り返し、得られた脆い圧縮物をカッターで切り出して、大きさが1.5mm×1.5mm×1.0mmの、多数のCNTからなる固まり(以下、これを賦形物と呼ぶ、全体的な各CNTの向きはほぼランダムと考えられる)を得た。この固まりの嵩密度は約1.4g/cm3であった。
【0017】
このCNTの賦形物を、1.5mm×1.5mmの2面の側で、電極となる2枚の銅板(高純度銅、一部に、後記の電気端子に接続する部分と、2枚の銅板を互いに接触させないようにするスペーサになる厚めの部分を加工したもの)で挟み、さらに2枚のアルミナ板(電気絶縁と断熱用)で挟んで、アルミナ板/銅板/CNTの賦形物/銅板/アルミナ板の順に、まとめて金属製のクリップで固定した。以下、これをセルと呼ぶ。
【0018】
上記のセルを、銅板の接続部分(2極分)で気密構造の電気端子の内部側に接続し、ガラス製の耐圧容器に入れてから、セルを含む容器内部を約0.1Paに減圧した。
【0019】
気密構造の電気端子の外部側にリード線を接続し、テスターで全体の抵抗(主にCNT部分の抵抗と、CNT−電極間の接触抵抗)を測定した。抵抗値は約2Ωであった。その後、リード線を電流計(セルと直列に接続)、電圧計(セルと並列に接続)を介してトランスの2次側に接続し、トランスの1次側を交流100Vに接続した。トランスを徐々に昇圧し、セル部分に最大で16Aの電流(交流)を5分間流した(CNTの賦形物の断面積より、電流密度は約700A/cm2(単相交流であるから実効値は約500A/cm2)となる)。通電時にはCNT部分は強く光り、高温になった。その温度は、銅板の一部が溶融していたことから、1100℃程度と推定された。電流値が16Aの段階で、最初の電圧は約1.5V、最後の電圧は約1.8Vであった。通電後に電流計、電圧計、トランスを外し、冷却後にセル部分の抵抗を測定した。抵抗値は0.1Ω以下であった。
容器内部を常圧に戻し、端子からセルを外し、クリップ(焼き鈍されていた)を外して、通電後のCNT賦形物を取り出した。
【0020】
通電後のCNT賦形物と、別に未通電のCNT賦形物について、それぞれ共鳴ラマン散乱測定を行った(図1)。その結果、波数1336cm−1付近と2920cm−1付近のピークなどに変化が認められ、これは前記非特許文献1の記載から、通電後のCNT賦形物には、炭素が関係する結合構造が含まれることが分かった。この結合構造は、原料がCNTであるから、主に多数のCNTが互いに結合した構造であり、CNTの架橋体が生成していることが認められた。
通電後のCNT賦形物(架橋体)は、未通電のCNT賦形物よりも強固になり、カッターの刃を強く押しつけることではじめて割れた。
【0021】
[実施例2]
通電時の電流値を4A(電流密度は約180A/cm2)とした以外は実施例1と同様にして、架橋体の生成を試みた。共鳴ラマン散乱測定でも実施例1と同様の結果が得られ、実施例1の場合よりも架橋密度は低いが、架橋体が生成していることが認められた。
[実施例3]
実施例1の通電後のCNT賦形物(架橋体)に、硬化前のエポキシ樹脂(主剤と硬化剤を混合して用いる常温硬化型のもの)を接触させ、減圧にして、エポキシ樹脂を架橋体内部に含浸させ、該エポキシ樹脂を硬化させ、CNT架橋体とエポキシ樹脂からなる複合体を得た。
[比較例1]
実施例1で調製したと同様のCNTの賦形物(未通電)を、窒素中で1100℃で30分加熱し、冷却後に空気中に取り出した。加熱処理後の賦形物は加熱前よりもむしろ脆くなっており、架橋体の生成が認められなかった。
【0022】
【発明の効果】
本発明のCNTの架橋方法によれば、簡便にCNTを相互に直接結合させて、架橋体を得ることが可能であり、作製される架橋体は、未架橋のものより扱い易く、種々の目的、用途に使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の単層カーボンナノチューブ集合体の通電前後の共鳴ラマン散乱の測定結果(上は通電前、下は通電後、図中の数字は各ピークの波数(単位cm−1)を示す)である。
Claims (10)
- カーボンナノチューブの集合体の全体に電流を印加して、それらのカーボンナノチューブの相互間に共有結合を形成させることを特徴とする、カーボンナノチューブの架橋方法。
- カーボンナノチューブの集合体を予め圧縮して賦形してから、電流を印加することを特徴とする請求項1に記載のカーボンナノチューブの架橋方法。
- 嵩密度が0.5g/cm3以上になるように予め圧縮することを特徴とする請求項2に記載のカーボンナノチューブの架橋方法。
- 1Pa以下の減圧状態または低活性の気体中で、電流を印加することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のカーボンナノチューブの架橋方法。
- 50A/cm2以上の電流密度で電流を印加することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のカーボンナノチューブの架橋方法。
- 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の方法で得られる、カーボンナノチューブ架橋体。
- 請求項6に記載のカーボンナノチューブ架橋体と、該架橋体内部に含浸させた重合性物質の重合体からなる複合体。
- 請求項6に記載のカーボンナノチューブ架橋体を用いた電子放出素子。
- 請求項6に記載のカーボンナノチューブ架橋体を用いた低分子の吸収材料。
- 請求項6に記載のカーボンナノチューブ架橋体を用いた電池の負極材料。
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